JP3954767B2 - フロントボデー構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のフロントボデー構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図3〜図5に示す如く、自動車のボデー1の前面部分を成すラジエータサポート2は、その両端部背面を左右のエプロン3の前端部に溶接されており、このラジエータサポート2の下部前面には、車幅方向に延びるフロントクロスメンバ4が溶接されている。
【0003】
そして、ボデー1が組み付けられるフレーム5のファーストマウンティング6が、フロントクロスメンバ4の両端部の直下に配置され、該フロントクロスメンバ4の両端部とファーストマウンティング6とがボルト7及びナット8によりマウントゴム9,10を介して組み付けられている。
【0004】
尚、ここに図示している例においては、ファーストマウンティング6の上下にマウントゴム9,10が夫々配置されており、また、フロントクロスメンバ4のボルト7が貫通する部分の内側には、フロントクロスメンバ4のコの字形断面に沿うマウントリインフォース11と、該マウントリインフォース11をボルト7の貫通方向に補強するカラー12とが介装されている。
【0005】
また、エプロン3における前端部寄りの部分は、その上下方向中間部に形成された棚部13と、該棚部13の車幅方向外側端で上方に起立する上部側壁部14と、前記棚部13の車幅方向内側端で下方に垂れ下がる下部側壁部15とによりクランク形の断面形状を成すようになっており、少くとも一方のエプロン3における棚部13の上面には、バッテリーブラケット16を介してバッテリー17が搭載されるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、斯かる従来構造においては、フロントクロスメンバ4がラジエータサポート2側からの片持ち支持となっていた為、フレーム5側からの入力がラジエータサポート2の面に対しオフセット状態で作用することになり、これによって、フロントクロスメンバ4とラジエータサポート2との溶接部分に大きな負荷がかかるという問題があった。
【0007】
また、重量物であるバッテリー17がラジエータサポート2後方のエプロン3の棚部13に搭載されていた為、走行時の振動等を受けて上下に振れたバッテリー17の荷重が、バッテリーブラケット16の前方起立部23を介してエプロン3との溶接部分に入力され、この部分に亀裂が生じたり、或いは、エプロン3で振れが生じ易くなったりして、エプロン3とラジエータサポート2との溶接部分にも大きな負荷がかかるという問題があった。
【0008】
本発明は上述の実情に鑑みてなしたもので、フロントクロスメンバとラジエータサポートとの溶接部分や、バッテリーブラケットとエプロンとの溶接部分、エプロンとラジエータサポートとの溶接部分に関する優れた耐久強度を確保し得るようにしたフロントボデー構造を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ラジエータサポートのエンジンルーム側に、エプロンの棚部下面から下部側壁部外側面にかけての部位と前記ラジエータサポートの下部背面とに対し接合されて自身とラジエータサポートとエプロンの下部側壁部とによる三つの縦壁で囲まれたボックス構造を成すマウントブラケットを配設し、該マウントブラケットをフレームのファーストマウンティングに組み付けたことを特徴とするフロントボデー構造、に係るものである。
【0010】
このようにすれば、フレームのファーストマウンティングに対するボデー側の組み付け箇所が、マウントブラケットとラジエータサポートとエプロンの下部側壁部とによる三つの縦壁で囲まれた強固なボックス構造としてラジエータサポートの後方に移設されるので、フレーム側からの入力が効率良くボデーに分散されて特定の溶接部分に大きな負荷がかかることが回避され、しかも、ラジエータサポート側からの片持ち支持となっているフロントクロスメンバに対しフレーム側からの入力が作用することも回避される。
【0011】
また、ラジエータサポートの後方におけるバッテリーの搭載位置に近い箇所でエプロンの棚部が前記ボックス構造により強固に支えられ、しかも、マウントブラケットがラジエータサポートの下部背面以外にファーストマウンティングに固定されている為、より一層エプロンの前方起立部との溶接部分近辺が強固に支えられることになり、エプロンに振れが生じ難くなってエプロンとラジエータサポートとの溶接部分に大きな負荷がかかることが回避される。
【0012】
更に、本発明は、エプロンの棚部上面におけるバッテリーブラケットの前方起立部に対し略一直線状に連続する傾斜連結部がマウントブラケットに備えられていることが好ましく、このようにした場合、マウントブラケットは、エプロンの棚部下面とラジエータサポートの下部背面とに対し接合され、エプロンの棚部上面におけるバッテリーブラケットの前方起立部に対して略一直線状に連続する傾斜連結部を有する補強プレートとして作用し、エプロンの前方起立部との溶接部分近辺の亀裂を防ぎ、エプロン自体の振れを抑え、エプロンとラジエータサポートとの溶接部分に大きな負荷がかかることが回避される。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0014】
図1及び図2は本発明を実施する形態の一例を示すもので、図5と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
【0015】
図1及び図2に示す如く、本形態例においては、図5の従来例でフロントクロスメンバ4の両端部に組み付けていたファーストマウンティング6をラジエータサポート2の後方に移設するようにしており、より具体的には、ラジエータサポート2のエンジンルーム側に、エプロン3の棚部13下面から下部側壁部15外側面にかけての部位と前記ラジエータサポート2の下部背面とに対し接合されて相互間に三つの縦壁で囲まれたボックス構造を成すマウントブラケット18を配設し、該マウントブラケット18の直下に配置されるように移設したフレーム5のファーストマウンティング6と前記マウントブラケット18とをボルト7及びナット8によりマウントゴム9,10を介して組み付けてある。
【0016】
ここに図示している例においては、ファーストマウンティング6の上下にマウントゴム9,10が夫々配置され、上段側のマウントゴム9とマウントブラケット18との間にマウントリインフォース19が介装されており、該マウントリインフォース19の前端に形成されたフランジ部が、フロントクロスメンバ4の下端に形成されたフランジ部と共にラジエータサポート2を挟んで一緒にスポット溶接されている。
【0017】
また、前記マウントブラケット18は、フレーム5のファーストマウンティング6に対しボルト7締結する為の水平面を成す受座部20と、該受座部20の後端から斜め上方に延びてエプロン3の棚部13下面に到る傾斜連結部21と、前記受座部20の前端から直立してラジエータサポート2の背面に沿う裏当部22とにより構成されている。
【0018】
そして、これら受座部20と傾斜連結部21と裏当部22とにおける車幅方向内側端に夫々形成されたフランジ部25(図2参照)が、前記エプロン3の下部側壁部15外側面に対しスポット溶接されており、また、傾斜連結部21の上端のフランジ部は、バッテリーブラケット16の前方起立部23下端のフランジ部と共に棚部13を挟んで一緒にスポット溶接されていると共に、傾斜連結部21は、前方起立部23と略一直線状に連続している。
【0019】
また、前記マウントブラケット18の裏当部22は、ラジエータサポート2の下部背面に接合されていると共に、ラジエータサポート2の背面に沿いフロントクロスメンバ4の上端のフランジ部の高さ位置まで延び且つ該フランジ部と共にラジエータサポート2を挟んで一緒にスポット溶接されている。
【0020】
即ち、このようにスポット溶接部を極力一緒に重ねてスポット溶接するようにすれば、溶接打点を減らして工数の削減化を図ることが可能でコスト的にも有利となる。
【0021】
而して、このような構造によれば、フレーム5のファーストマウンティング6に対するボデー1側の組み付け箇所が、マウントブラケット18とラジエータサポート2とエプロン3の下部側壁部15とによる三つの縦壁で囲まれた強固なボックス構造としてラジエータサポート2の後方に移設されるので、フレーム5側からの入力が効率良くボデー1に分散されて特定の溶接部分に大きな負荷がかかることが回避され、しかも、ラジエータサポート2側からの片持ち支持となっているフロントクロスメンバ4に対しフレーム5側からの入力が作用することも回避される。
【0022】
また、ラジエータサポート2の後方におけるバッテリー17の搭載位置に近い箇所でエプロン3の棚部13が前記ボックス構造により強固に支えられ、しかも、マウントブラケット18がラジエータサポート2の下部背面以外にファーストマウンティング6に固定されている為、より一層エプロン3の前方起立部23との溶接部分近辺が強固に支えられることになり、エプロン3に振れが生じ難くなってエプロン3とラジエータサポート2との溶接部分に大きな負荷がかかることが回避される。
【0023】
しかも、マウントブラケット18は、エプロン3の棚部13下面とラジエータサポート2の下部背面とに対し接合され、エプロン3の棚部13上面におけるバッテリーブラケット16の前方起立部23に対して略一直線状に連続する傾斜連結部21を有する補強プレートとして作用し、エプロン3の前方起立部23との溶接部分近辺の亀裂を防ぎ、エプロン3自体の振れを抑え、エプロン3とラジエータサポート2との溶接部分に大きな負荷がかかることが回避される。
【0024】
従って、上記形態例によれば、フロントクロスメンバ4とラジエータサポート2との溶接部分や、バッテリーブラケット16とエプロン3との溶接部分、エプロン3とラジエータサポート2との溶接部分に大きな負荷がかかることを回避することができるので、これらの溶接部分に関する優れた耐久強度を確保することができる。
【0025】
また、特に本形態例においては、マウントブラケット18をマウントリインフォース19と共にファーストマウンティング6に組み付けており、しかも、そのマウントリインフォース19をラジエータサポート2の背面にスポット溶接するようにしているので、ラジエータサポート2に対する溶接打点の増加によりフレーム5側やバッテリー17側からの入力に対し各溶接部分にかかる負荷を更に緩和することができる。
【0026】
尚、本発明のフロントボデー構造は、上述の形態例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0027】
【発明の効果】
上記した本発明のフロントボデー構造によれば、フロントクロスメンバとラジエータサポートとの溶接部分や、バッテリーブラケットとエプロンとの溶接部分、エプロンとラジエータサポートとの溶接部分に大きな負荷がかかることを回避することができるので、これらの溶接部分に関する優れた耐久強度を確保することができるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を実施する形態の一例を示す断面図である。
【図2】 図1のII−II矢視の断面図である。
【図3】 自動車のフロントボデー構造を示す斜視図である。
【図4】 図3の要部の拡大図である。
【図5】 図4のフレーム側に対するボデー側の組み付け構造を示す断面図である。
【符号の説明】
2 ラジエータサポート
3 エプロン
4 フロントクロスメンバ
5 フレーム
6 ファーストマウンティング
13 棚部
14 上部側壁部
15 下部側壁部
16 バッテリーブラケット
18 マウントブラケット
23 前方起立部
Claims (2)
- ラジエータサポートのエンジンルーム側に、エプロンの棚部下面から下部側壁部外側面にかけての部位と前記ラジエータサポートの下部背面とに対し接合されて自身とラジエータサポートとエプロンの下部側壁部とによる三つの縦壁で囲まれたボックス構造を成すマウントブラケットを配設し、該マウントブラケットをフレームのファーストマウンティングに組み付けたことを特徴とするフロントボデー構造。
- エプロンの棚部上面におけるバッテリーブラケットの前方起立部に対し略一直線状に連続する傾斜連結部がマウントブラケットに備えられていることを特徴とする請求項1に記載のフロントボデー構造。
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