JP3953564B2 - 空気圧送用光ファイバユニット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気圧送光ケーブルに使用される空気圧送用光ファイバユニットに関し、特に損失特性に優れた空気圧送用光ファイバユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
空気圧送光ケーブルとは、内径4mm、外径6mm程度のポリエチレン等からなる長尺のパイプを一本以上集合し、これに押え巻き、シース等を施してケーブルとし、このケーブルを予め建物や洞道内に布設しておき、光ファイバユニットを加圧空気によりパイプ内に圧送して送り込み、光ケーブルとするものである。
【0003】
このシステムは、光ファイバ回線の需要に対応して、順次空パイプに光ファイバユニットを送り込むことで、短時間にかつ簡単に光ファイバ回線を増設することができる利点があり、実用化されつつある。また、ケーブルを電柱等間に架設し、これに光ファイバユニットを送り込む架空型の空気圧送光ケーブルも検討されている。
【0004】
上記空気圧送用光ファイバユニット(以下、光ユニットと略記する。)としては、種々のタイプのものが開発されているが、複数本の光ファイバ素線を撚り合わせた集合体上に、発泡ポリエチレンや、発泡紫外線硬化型樹脂などの発泡体を被覆した構造のものが知られている。
【0005】
図3は、この種の光ユニットの一例を示すもので、ここに示す光ユニット21は、複数本の光ファイバ素線22上に、一次被覆層23と二次被覆層24とからなる被覆層25、および外被26が順次設けられてなるものである。
外被26は、光ユニット21の軽量化を図ると共に、空気流による推進力を大きくするためポーラス(多孔性)構造としたものであって、一般に発泡ポリエチレン等の発泡性樹脂で形成されている。
【0006】
被覆層25は、光ユニット製造時の外被26の収縮応力や該層の内面凹凸によって加えられる外力から光ファイバ素線22を保護するためのものである。被覆層25の一次被覆層23としては、比較的低ヤング率の軟質樹脂、好ましくはヤング率が0.1kg/mm2程度の紫外線硬化樹脂が用いられ、二次被覆層24としては、比較的高ヤング率の硬質樹脂、好ましくはヤング率が30kg/mm2程度の紫外線硬化樹脂が用いられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記光ユニットに用いる光ファイバとして、GI(グレイデッドインデックス)型光ファイバ等の、外力によって損失が起きやすいタイプのものを使用する場合には、光ユニット製造時の外被の収縮応力やその内面凹凸によって上記光ファイバが側圧を受け、これによって損失が増加するおそれがあった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、損失特性に優れた空気圧送用光ファイバユニットを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、1本以上の光ファイバ素線上に、被覆層が設けられ、該被覆層上に発泡性樹脂からなる外被が設けられた空気圧送用光ファイバユニットであって、前記被覆層が、高ヤング率の最内被覆層と、低ヤング率の中間被覆層と、高ヤング率の最外被覆層とを備えた3層以上の積層構造を有し、前記光ファイバ素線がGI型光ファイバを備え、前記最内被覆層、中間被覆層および最外被覆層が樹脂材料からなり、前記最内被覆層のヤング率を、5〜150kg/mm 2 とし、前記中間被覆層のヤング率を、0.04〜0.5kg/mm 2 とし、前記最外被覆層のヤング率を、5〜150kg/mm 2 とした空気圧送用光ファイバユニットによって解決される。
前記1本以上の光ファイバ素線は、並列させて設けることができる。
前記外被の外径を、3.5mm以下とすることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面を参照して詳しく説明する。
図1は、本発明の光ユニットの一例を示すものであり、ここに示す光ユニット1は、1本以上の光ファイバ素線2上に被覆層6および外被7が順次設けられてなるものである。
【0010】
光ファイバ素線2としては、外径250μm程度の既存のものを用いるのが好適である。光ファイバ素線2に用いられる光ファイバとしては、GI型のものを用いて良い。光ファイバ素線2の数は、1本または複数本としてよい。この例では、4本の光ファイバ素線2が束ねられた構造とされている。
【0011】
本例の光ユニット1が、図3に示す従来の光ユニット21と異なるのは、被覆層6が、最内被覆層3と、中間被覆層4と、最外被覆層5とからなる3層構造を有する点である。最内被覆層3としては、比較的高ヤング率の樹脂、好ましくはヤング率が5〜150kg/mm2の樹脂が用いられる。最内被覆層3のヤング率が5kg/mm2未満である場合には、光ファイバ素線2が外力を受け易くなり、損失特性が劣化するため好ましくない。またヤング率が150kg/mm2を越える場合には、該層が破断し易くなる。
【0012】
中間被覆層4としては、比較的低ヤング率の樹脂、好ましくはヤング率が0.04〜0.5kg/mm2の樹脂が用いられる。中間被覆層4のヤング率が0.04kg/mm2未満である場合には、その強度が不足し、またヤング率が、0.5kg/mm2を越える場合には、外力を緩和する効果が不十分となり、光ファイバ素線2の損失特性が劣化するため好ましくない。
【0013】
最外被覆層5としては、比較的高ヤング率の樹脂、好ましくはヤング率が5〜150kg/mm2の樹脂が用いられる。最外被覆層5のヤング率が5kg/mm2未満である場合には、光ファイバ素線2が外力を受け易くなり、損失特性が劣化するため好ましくない。またヤング率が150kg/mm2を越える場合には、該層が破断し易くなる。
【0014】
上記被覆層3、4および5に用いる樹脂としては、ウレタンアクリレート系、エポキシアクリレート系、ポリブタジエンアクリレート系、ポリエステルアクリレート系などの紫外線硬化樹脂やシリコーン樹脂などを用いて良い。
また、これら被覆層3、4、および5の厚みは、それぞれ20〜300μmとするのが好適である。上記厚みが20μm未満であると、光ファイバ素線2の損失特性が悪化する。また厚みが300μmを越えると、光ユニット1の外径が大きくなりすぎ、圧送特性が悪化するため好ましくない。
【0015】
外被7は、発泡ポリエチレン等の発泡性樹脂で形成されている。外被7の外径は、3.5mm以下とするのが好ましい。この外径が3.5mmを越えると、光ユニット1の圧送特性が悪化する。
【0016】
上記例の光ユニット1にあっては、光ファイバ素線2上に設けられた被覆層6を3層構造としたので、光ファイバ素線2を外力から確実に保護することができる。従って、光ファイバ素線2に、GI型光ファイバのように損失増の生じ易いタイプの光ファイバを使用した場合でも、その損失特性が劣化するのを防ぐことができる。
【0017】
なお、上記例の光ユニット1では複数本の光ファイバ素線2を束ねた構造としたが、図2に示す光ユニット11のように、これら光ファイバ素線2を、並列させた構造としても良い。また、被覆層6を最内被覆層3、中間被覆層4、および最外被覆層5からなる3層構造としたが、これに限らず、4層以上の構造としても良い。
【0018】
【実施例】
以下、具体例を示してその作用効果を明確にする。
(実施例1)
図1に示す構造の光ユニットを次のようにして作製した。コア系50μm、クラッド径125μmのGI型光ファイバを有する外径250μmの光ファイバ素線を4本束ね、これら光ファイバ素線上に、ウレタンアクリレート系紫外線硬化樹脂を塗布し、紫外線照射してヤング率30kg/mm2、外径0.9mmの最内被覆層を設け、この上に、ウレタンアクリレート系紫外線硬化樹脂を塗布し、紫外線照射してヤング率0.1kg/mm2、外径1.1mmの中間被覆層を設け、さらにこの上にウレタンアクリレート系紫外線硬化樹脂を塗布し、紫外線照射してヤング率30kg/mm2、外径1.3mmの最外被覆層を設け、この上に発泡ポリエチレンからなる外径1.8mmの外被を設けた。この光ユニットの波長1.3μmにおける常温、低温(−30℃)、および高温(+70℃)での損失増を測定し、その結果を表1に示す。
【0019】
(実施例2)
図2に示す光ユニットを次のようにして作製した。実施例1と同様の光ファイバ素線を4本並列に配し、これら光ファイバ素線上に、ウレタンアクリレート系紫外線硬化樹脂を塗布し、紫外線照射してヤング率60kg/mm2、長径1.5mm、短径0.6mmの最内被覆層を設け、この上に、ウレタンアクリレート系紫外線硬化樹脂を塗布し、紫外線照射してヤング率0.1kg/mm2、長径1.1mm、短径0.3mmの中間被覆層を設け、さらにこの上にウレタンアクリレート系紫外線硬化樹脂を塗布し、紫外線照射してヤング率30kg/mm2、長径1.7mm、短径1.1mmの最外被覆層を設け、この上に発泡ポリエチレンからなる外径2.1mmの外被を設けた。この光ユニットの損失増を実施例1と同条件で測定し、その結果を表1に併せて示す。
【0020】
(比較例)
図3に示す従来の光ユニットを次のようにして作製した。実施例1と同様の光ファイバ素線を4本束ね、これら光ファイバ素線上に、ウレタンアクリレート系紫外線硬化樹脂を塗布し、紫外線照射してヤング率0.1kg/mm2、外径1.0mmの一次被覆層を設け、この上に、ウレタンアクリレート系紫外線硬化樹脂を塗布し、紫外線照射してヤング率30kg/mm2、外径1.3mmの二次被覆層を設け、この上に発泡ポリエチレンからなる外径1.8mmの外被を設けた。この光ユニットの損失増を実施例1と同条件で測定し、その結果を表1に併せて示す。
【0021】
【表1】
【0022】
表1の結果より、実施例1および実施例2の光ユニットでは、常温、−30℃および+70℃での損失増がいずれも0.1dB/km以下と良好な損失特性を示したのに対し、比較例の光ユニットでは、−30℃での損失が0.35dB/kmと大きく、実施例1および2のものに比べて大きく劣る結果となったことがわかる。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の光ユニットにあっては、光ファイバ素線上に設けられた被覆層を3層以上の積層構造としたので、光ファイバ素線を外力から確実に保護することができる。従って、光ファイバ素線に、GI型光ファイバのように損失増の生じ易いタイプの光ファイバを使用した場合でも、その損失特性が劣化するのを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の光ユニットの一例を示す断面図である。
【図2】 本発明の光ユニットの他の例を示す断面図である。
【図3】 従来の光ユニットの一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1・・・光ユニット、2・・・光ファイバ素線、3・・・最内被覆層、4・・・中間被覆層、5・・・最外被覆層、6・・・被覆層、7・・・外被
Claims (3)
- 1本以上の光ファイバ素線上に、被覆層が設けられ、該被覆層上に発泡性樹脂からなる外被が設けられた空気圧送用光ファイバユニットであって、
前記被覆層が、高ヤング率の最内被覆層と、低ヤング率の中間被覆層と、高ヤング率の最外被覆層とを備えた3層以上の積層構造を有し、
前記光ファイバ素線が、GI型光ファイバを備え、
前記最内被覆層、中間被覆層および最外被覆層が、樹脂材料からなり、
前記最内被覆層のヤング率が、5〜150kg/mm 2 であり、前記中間被覆層のヤング率が、0.04〜0.5kg/mm 2 であり、前記最外被覆層のヤング率が、5〜150kg/mm 2 であることを特徴とする空気圧送用光ファイバユニット。 - 前記1本以上の光ファイバ素線が並列されたことを特徴とする請求項1に記載の空気圧送用光ファイバユニット。
- 前記外被の外径が、3.5mm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の空気圧送用光ファイバユニット。
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