JP3949717B2 - 架橋された着色されたポリマー - Google Patents
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Description
本発明は、また、この新規な方法において使用されうる、新規な架橋しうる着色されたポリマー(ここで、このポリマーは、架橋しうる基を含む単位と、共有結合した反応性染料基とを含む)、特に、ポリマー鎖上に官能基(例えばヒドロキシル基)を有するか、ポリマー鎖中に官能基(例えばイミノ基)を有するか、又は架橋基を介してポリマー骨格に結合した官能基を有する原料ポリマーに基づくポリマー(ここで、これらの官能基は、架橋しうる改質基又は他の改質基を有する化合物に共有結合可能である)に関する。これらの原料ポリマーは、特に、ポリビニルアルコールのような1,2−及び/又は1,3−ジオール構造を有するポリヒドロキシル化合物、又は酢酸ビニルのコポリマー、例えば塩化ビニル、N−ビニルピロリドンなどとのコポリマーの加水分解されたコポリマーである。本発明は、更に、これらの新規な架橋しうる着色されたポリマーから製造された、架橋された新規ポリマー(ホモポリマー又はコポリマー)、新規な架橋しうる着色されたポリマーとそれから得られるホモポリマー及びコポリマーの製造方法、このホモポリマー又はコポリマーから製造される成形品、特に、これらのホモポリマー又はコポリマーから製造されるコンタクトレンズ、及びこのホモポリマー又はコポリマーを用いるコンタクトレンズの製造方法に関する。
薄く着色された又は着色されたコンタクトレンズは既知である。従来のコンタクトレンズは、最終成形後の、反応性染料の塗布、表面上で生ずる薄い着色によってのみ、薄く着色又は着色される(例えば、EPA0388357及びEPA0072353)。この薄着色処理の後、少なくとも中和工程、抽出工程及びすすぎ工程が続き、レンズの完成にかなりの時間を要する。
本発明の一目的は、これらの時間を浪費する製造工程を実質的に減じるか完全になくすことであった。
一方では、架橋しうる基を含む単位と共有結合した反応性染料基を含む単位とを含む新規な架橋しうる着色されたポリマーの提供により、また他方では、これら架橋しうる着色されたポリマーを、好ましくは水中で、特に光架橋により非常に急速に架橋させることにより、架橋された着色されたポリマー、特に着色されたコンタクトレンズが得られ、この目的が本発明に従って達成される。
このように、本発明は、特に、最終成形前にコンタクトレンズの薄い着色を達成することにある。これは、前述の従来技術から知られていたすべての不利を克服し、特にレンズ完成のための、時間を浪費する中和工程と抽出工程を省略した。
本発明は、特に、ポリマー鎖上に官能基〔例えば、ヒドロキシル(脂肪族性又はフェノール性)、アミノ、アミド、チオ若しくはカルボキシル基、又はそれらの官能誘導基〕を含むか、ポリマー鎖中に官能基(例えば、イミノ基)を含む原料ポリマー(ホモポリマー及びコポリマー)であり、反応性染料分子と直接反応することができるか、架橋しうる基を含む基又は反応性染料を含む基と反応することができる原料ポリマーに関する。加えて、反応性染料及び架橋しうる基、ポリマー骨格は、所望ならば、更なる改質基を含んでいてもよい。
原料ポリマーは、好ましくは、1,3−ジオール骨格を有するビニルアルコールのコポリマー又はポリビニルアルコール誘導体である。架橋しうる基及び反応性染料基を含む基は、様々な方法でポリマー骨格に結合されうる(例えば、架橋しうる基を含む基の場合、ある割合の1,3−ジオール単位を改質させ、その2位に架橋しうる基を含む1,3−ジオキサン類が得られる)。架橋しうる基は、特に、その窒素原子に結合した架橋しうる基を有するアミノアルキル基である。これは、好ましくは、少なくとも約2,000の平均分子量を有するポリビニルアルコール誘導体であり、このポリビニルアルコール中のヒドロキシル基数に基づき、約0.5〜約80%の式(I):
(式中、Rは、12個までの炭素原子を有するアルキレンであり、R1は、水素又は低級アルキルであり、R2は、好ましくは25個までの炭素原子を有する、オレフィン性不飽和の、電子吸引性である共重合しうる基であり、そしてR3は、水素、C1−C6アルキル基又はシクロアルキル基である)で示される単位を含むポリビニルアルコール誘導体である。
R2は、例えば、式:R30−CO−(式中、R30は、2〜24個、好ましくは2〜8個、特に好ましくは2〜4個の炭素原子を有する、オレフィン性不飽和であり、共重合しうる基である)で示される基であるオレフィン性不飽和であるアシル基である。別の態様としては、基R2は、式(II):
(式中、qは0又は1であり、R4及びR5は、相互に独立して、2〜8個の炭素原子を有する低級アルキレン、6〜12個の炭素原子を有するアリーレン、6〜10個の炭素原子を有する2価の飽和脂環式基、7〜14個の炭素原子を有するアリーレンアルキレン若しくはアルキレンアリーレン、又は13〜16個の炭素原子を有するアリーレンアルキレンアリーレンであり、R30は前記の通りである)で示される基である。
それゆえに、架橋しうるポリマーは、特に、少なくとも約2,000の分子量を有する、式(III):
(式中、Rは低級アルキレンであり、R1は水素又は低級アルキルであり、pは0又は1であり、qは0又は1であり、R30は、2〜8個の炭素原子を有する、オレフィン性不飽和の、共重合しうる基であり、R4及びR5は、相互に独立して、2〜8個の炭素原子を有する低級アルキレン、6〜12個の炭素原子を有するアリーレン、6〜10個の炭素原子を有する2価の飽和脂環式基、7〜14個の炭素原子を有するアリーレンアルキレン若しくはアルキレンアリーレン、又は13〜16個の炭素原子を有するアリーレンアルキレンアリーレンである)で示される単位を含む、ポリビニルアルコール誘導体である。
アルキレンRは、好ましくは、12個までの炭素数を有し、また、直鎖状又は分岐鎖状であってもよい。好適例には、オクチレン、ヘキシレン、ペンチレン、ブチレン、プロピレン、エチレン、メチレン、2−プロピレン、2−ブチレン及び3−ペンチレンが含まれる。低級アルキレンRは、好ましくは6個まで、特に好ましくは4個までの炭素原子を有する。メチレン及びブチレンが特に好ましい。
R1は、好ましくは、水素又は7個まで、特に4個までの炭素原子を有する低級アルキルであり、特に水素が好ましい。
低級アルキレンR4又はR5は、好ましくは2〜6個の炭素原子を有し、特に直鎖状である。好適例には、プロピレン、ブチレン、ヘキシレン、ジメチルエチレンが含まれ、特にエチレンが好ましい。
アリーレンR4又はR5は、好ましくは、非置換であるか低級アルキル又は低級アルコキシで置換されたフェニレンであり、特に、1,3−フェニレン又は1,4−フェニレン又はメチル−1,4−フェニレンが好ましい。
2価の飽和脂環式基R4又はR5は、好ましくは、シクロヘキシレン又はシクロヘキシレン(低級アルキレン)であり(例えば、シクロヘキシレンメチレン)、また、非置換であるか1個以上のメチル基で置換されている(例えば、トリメチルシクロヘキシレンメチレン、2価のイソホロン基)。
アルキレンアリーレン又はアリーレンアルキレンR4又はR5のアリーレン単位は、好ましくは、非置換であるか低級アルキル若しくは低級アルコキシで置換されたフェニレンであり、また、そのアルキレン単位は、好ましくは、メチレンやエチレンのような低級アルキレンであり、特にメチレンが好ましい。したがって、このタイプの基R4又はR5は、好ましくは、フェニレンメチレンやメチレンフェニレンである。
アリーレンアルキレンアリーレンR4又はR5は、好ましくは、アルキレン単位中に4個までの炭素原子を有するフェニレン(低級アルキレン)フェニレンであり、例えばフェニレンエチレンフェニレンである。
基R4又はR5は、好ましくは、相互に独立して、2〜6個の炭素原子を有する低級アルキレン、非置換であるか低級アルキルで置換されているフェニレン、非置換であるか低級アルキルで置換されているシクロヘキシレン若しくはシクロヘキシレン(低級アルキレン)、フェニレン(低級アルキレン)、(低級アルキレン)フェニレン、又は、フェニレン(低級アルキレン)フェニレンである。
本発明の目的のために、基と化合物に関する『低級』という用語は、別のものを定義しない限り、7個まで、好ましくは4個までの炭素原子を有する基又は化合物を意味する。
低級アルキルは、特に、7個まで、好ましくは4個までの炭素原子を有し、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル又はtert−ブチルである。
低級アルコキシは、特に、7個まで、好ましくは4個までの炭素原子を有し、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ又はtert−ブトキシである。
2〜24個の炭素原子を有するオレフィン性不飽和の、共重合しうる基R30は、好ましくは2〜24個、特に2〜8個、特に好ましくは2〜4個の炭素原子を有するアルケニルであり、例えば、エテニル、2−プロペニル、3−プロペニル、2−ブテニル、ヘキセニル、オクテニル又はドデケニルである。エテニルと2−プロペニルが好ましく、そのため、基−CO−R30は、アクリル酸若しくはメタクリル酸のアシル基である。
2価の基−R4−NH−CO−O−は、qが1である場合に存在し、qが0である場合には存在しない。qが0である架橋しうるポリマーが好ましい。
2価の基−CO−NH−(R4−NH−CO−O)q−R5−O−は、pが1である場合に存在し、pが0である場合に存在しない。pが0である架橋しうるポリマーが好ましい。
pが1である架橋しうるポリマーにおいて、記号qは好ましくは0である。pが1であり、記号qが0であり、かつR5が低級アルキレンである架橋しうるポリマーが、特に好適なものとして与えられる。
したがって、好ましい新規ポリマーは、特に、少なくとも約2,000の分子量を有する、式(III)(式中、Rは6個までの炭素原子を有する低級アルキレンであり、pは0であり、R30は2〜8個の炭素原子を有するアルケニルである)の単位を有するポリビニルアルコール誘導体である。
したがって、更に好ましい架橋しうるポリマーは、特に、少なくとも約2,000の分子量を有する、式(III)(式中、Rは6個までの炭素原子を有する低級アルキレンであり、pは1であり、qは0であり、R5は2〜6個の炭素原子を有する低級アルキレンであり、R30は2〜8個の炭素原子を有するアルケニルである)の単位を有するポリビニルアルコール誘導体である。
したがって、更に好ましい架橋しうるポリマーは、特に、少なくとも約2,000の分子量を有する、式(III)〔式中、Rは6個までの炭素原子を有する低級アルキレンであり、pは1であり、qは1であり、R4は2〜6個の炭素原子を有する低級アルキレン、非置換であるか低級アルキルで置換されているフェニレン、非置換であるか低級アルキルで置換されているシクロヘキシレン若しくはシクロヘキシレン(低級アルキレン)、フェニレン(低級アルキレン)、(低級アルキレン)フェニレン、又はフェニレン(低級アルキレン)フェニレンであり、R5は2〜6個の炭素原子を有する低級アルキレンであり、R30は2〜8個の炭素原子を有するアルケニルである〕の単位を有するポリビニルアルコール誘導体である。
非直接的に、ポリマー骨格に反応性染料を固定する一方法は、反応性染料を、例えば、後にポリマー鎖への橋(架橋基)として機能するその化合物のアミノ基と反応させる工程を含む。好適なこのような架橋基として、一方ではポリマー骨格への共有結合を形成し、他方では共有結合した反応性染料基を含む、すべての2価及び3価の基である。このような多数の架橋基から、以下の説明は、アセタール及びケタール架橋基の例によりなされるであろう。
ポリマー鎖に共有結合した反応性染料基を含む単位は、特に、以下の式(IV)、(IVA)、(IVB)及び(IVC):
〔式中、
RF’は、式:
の基であり、
Dは、有機染料の基であり、
R14は、2価の電子吸引基であり、
Uは、水素又はハロゲンであり、
Rは、C1−C12アルカンの2価の基であり、
R1は、水素又はC1−C4アルキルであり、
R3は、水素、C1−C6アルキル又はシクロアルキルであり、そして
Yは、−O−又は−N(R1)−である〕
で示されるそれらである。
誘導されうるポリビニルアルコールは、好適には少なくとも2,000、特に約10,000の平均分子量を有する。これらの平均分子量の上限は、1,000,000までである。ポリビニルアルコールは、好適には300,000まで、特に100,000まで、なお特に約50,000までの平均分子量を有する。
適切なポリビニルアルコールは、通常、主として1,3−ジオール構造を有している。しかしながら、誘導された架橋しうるポリビニルアルコールは、例えば酢酸ビニル−ビニレンカーボナートコポリマーのアルカリ加水分解によって得ることができるような、1,2−ジヒドロキシエチレンのコポリマー単位のような1,2−グリコールの形でヒドロキシル基を含んでいる。
更に、誘導されたポリビニルアルコールは、エチレン、プロピレン、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジメタクリルアミド、ヒドロキシエチルメタクリラート、メチルメタクリラート、メチルアクリラート、エチルアクリラート、ビニルピロリドン、ヒドロキシエチルアクリラート、アリルアルコール、スチレン又は通常用いられる類似のコモノマーのコポリマー単位を少しの割合、例えば20%まで、好適には5%まで含んでいてもよい。
開始ポリマーとして用いられるポリビニルアルコール(PVA)は、市販されているポリビニルアルコール、例えばAir Products社の製品Vinol(登録商標)107(MW=22,000〜31,000、98−98.8%加水分解物)、Polysciences 4397(MW=25,000、98.5%加水分解物)、Chan Chun社の製品BF 14、DuPont社の製品Elvanol(登録商標)90-50及びUnitika社の製品UF-120である。その他のメーカーは、例えばNippon Gohsei〔Gohsenol(登録商標)〕、Monsanto〔Gelvatol(登録商標)〕、Wacker〔Polyviol(登録商標)〕又は日本のメーカーのKuraray、Denki及びShin-Etsuである。しかしながら、Hoechst社の製品Mowiol(登録商標)、特に3-83,4-88,4-98,6-88,6-98,8-88,8-98,10-98,20-98,26-88及び40-88型のMowiolを用いるのが好都合である。
PVAは、ポリ酢酸ビニルの塩基性又は酸性の、部分的又はほとんど完全な加水分解によって調製される。
上記のように、例えば、エチレン−酢酸ビニル(EVA)、又は塩化ビニル−酢酸ビニル、N−ビニルピロリドン−酢酸ビニル及びマレイン酸無水物−酢酸ビニルを加水分解させたような、加水分解又は部分加水分解の酢酸ビニルのコポリマーを用いることも可能である。
ポリビニルアルコールは、通常、相当するホモポリマー性のポリ酢酸ビニルの加水分解により製造される。好適な実施態様において、本発明により誘導されるポリビニルアルコールは、ポリ酢酸ビニル単位を50%未満、特にポリ酢酸ビニル単位を20%未満含んでいる。本発明により誘導されるポリビニルアルコールの残留アセタート単位の好適な量は、ビニルアルコール単位及びアセタート単位の総量に基づいて、約2〜20%、好適には約2〜16%、特に2〜12%、特に0.5〜3%である。
式(III)の単位を含むポリビニルアルコールは、それ自体は既知の方法で製造されうる。例えば、式(VI):
の単位を含む、少なくとも約2,000の平均分子量を有するポリビニルアルコールを、式VIの化合物のヒドロキシル基の数に基づいて、約0.5〜80%の式(VII):
〔式中、R’及びR”は、相互に独立して、水素、低級アルキル又はアセチル若しくはプロピオニルのような低級アルカノイルであり、そして他の記号は、式(III)でのそれと同義である〕で示される化合物と、特に酸性の媒質中で反応させてもよい。
あるいは、少なくとも約2,000の分子量を有し、式(VI)の単位を有するポリビニルアルコールを、式(VIII):
〔式中、これら記号は、式(VII)の化合物でのそれと同義である〕で示される化合物と、特に酸性の媒質中で反応させてもよく、次に、得られた環状アセタールを式(IX):
〔式中、これらの記号は、式(VII)の化合物でのそれと同義である〕の化合物と反応させてもよい。
あるいは、式(VI)の化合物や式(VIII)の化合物から上述のように得られる生成物を、式(X):
(式中、R30は、例えば、2〜8個の炭素原子を有するアルケニルであり、Xは反応性基、例えばエーテル化若しくはエステル化ヒドロキシル、ハロゲンであり、特に塩素である)の化合物と反応させてもよい。
pが0である式(VII)の化合物が、例えば、EP201693に開示されている。式(VIII)の化合物もそこに開示されている。式(IX)の化合物は、それ自体既知であるか、既知の方法で製造されうる。qが0である式(IX)の化合物は、イソシアナトエチルメタクリラートである。qが1である式(IX)の化合物の例は、イソホロンジイソシアナートと0.5当量のヒドロキシエチルメタクリラートとの反応生成物である。式(X)の化合物は、それ自体既知であり、典型的な代表例は、メタクリロイルクロリドである。p及び/又はqが1である式(VII)の化合物は、上記化合物からそれ自体既知の方法、例えばイソシアナトエチルメタクリラートと式(VIII)の化合物とを反応させるか、予め0.5当量のヒドロキシエチルメタクリラートで末端化したイソホロンジイソシアナートと式(VIII)の化合物とを反応させることにより得られる。
式(IVB)の単位を含むポリビニルアルコールは、それ自体既知の方法で製造されうる。例えば、式(VI):
の単位を含む、少なくとも約2,000の平均分子量を有するポリビニルアルコールを、式(XI):
(式中、記号R’及びR”は、水素、低級アルキル又は低級アルカノイルであり、他の記号R3、R、R1及びRF’は上記で定義したものと同義である)で示される化合物と、水性/アルカリ媒質中、例えば炭酸ナトリウム溶液中、室温から約40℃下で反応させてもよい。
式(XI)の化合物は新規であり、本発明の更なる要旨である。
式(XI)のこれら化合物は、例えば、4−アミノブチルアルデヒドジエチルアセタール又はω−アミノアセトアルデヒドジメチルアセタールのようなω−アミノアルデヒドアセタールを、反応性染料基RF’を導入する化合物、例えば式:
〔式中、D、U及びR14は、式(IV)〜(IVC)で定義したものと同義である〕の一つと反応させることにより得られる。
用いうる反応性染料は、特に、『エーテル結合を形成する反応性染料』として知られているものである。これら染料は、セルロースと反応してエーテル結合を形成する反応性基を含む。これらは、Fiber-Reactive Dyes, Chapter VI, W.F. Beech, SAF International, Inc., New York(1970)中の一般用語中に記載されている。US-A-4553775(Su)は、用いうる市販染料の典型的な例を述べている。
新規使用に適している反応性染料の種類のうち、以下の一般的分類を例示する:β−スルファトエチルスルホニル、β−スルファトエチルスルホンアミド、β−ヒドロキシエチルスルホニルやβ−ヒドロキシエチルスルホンアミド置換基のような、ビニルスルホン先駆体を含む反応性染料、並びにそれらの好適な誘導体;アクリロイルアミノ、β−クロロプロピオニルアミノ、β−スルファトプロピオニルアミノや関連した反応性基を含む染料;β−フェニルスルホニルプロピオニルアミノ基を含有する染料;β−スルファト若しくはβ−クロロエチルスルファモイル基を含有する染料;クロロアセチル染料;α−ブロモアクリロイル染料;並びに、天然及び合成繊維、特にセルロース又はウールの染色に使用するために開発された多くの他の反応性染料(これらは、求核付加反応により作用する)
この新規使用に適している市販染料のいくつかの典型的な例は、
である。
本発明は、ヒドロキシル、アミノ又はメルカプト基との求核付加反応による共有結合の形成に適している、1以上の反応性基(非常に少量であるが)を含有する染料の使用にも及ぶ。
そのままか又は誘導化された架橋しうるポリマー中に存在するヒドロキシル、アミノ、アミド又はメルカプト基との共有結合の形成に適している反応性染料は、一般式(XV II)又は(XV III):
{式中、
Dは、有機染料の基であり;
R14は、2価の有機の電子吸引基〔この基は、式(XV II)又は(XV III)において、基−C(=CH2)−又は−CH(CH2)−中の炭素原子から電子を吸引し、これらを活性化するのに適している〕であり;
Uは、水素又はハロゲンであり;また
Vは、脱離基である}
で示されるもの、あるいはこれらの混合物である。
有機染料基Dは、好ましくは、アゾ(モノアゾ又はジアゾ)、フタロシアニン、アゾメチン、ニトロ、金属錯体又はアントラキノン染料の基である。
式(XV III)の反応性染料は、反応媒質中で、HVを取り除いて式(XV II)の中間体を形成し、次に求核付加により反応する。
2価の基−R14−は、Dの芳香環炭素に直接結合していても、アルキレン基のような脂肪族基、例えば低級アルキレン基を介してそれに結合していてもよい。
好適な2価の基−R14−には、例えば、−CO−、−SO2−、−SO−、−NHCO−、−NHSO2−、−SO2NH−等が含まれる。R14は、最も好ましくは、−SO2−、−SO2NH−、−CO−又は−NHCO−であり、特に、−SO2−である。
Uがハロゲンである場合、塩素又は臭素が最も好ましい。
好適な脱離基Vには、−Cl、−Br、−OH、ジ(低級アルキル)アミノ、
−SO2−フェニル、−SO3 -Z+(ここで、Z+はカチオンである)、−OSO3R15又は−OSO2R15(ここで、R15は、場合により、アルキル、アリール、アラルキル、アルカリールである)が含まれる。
R15がアルキルの場合、1〜6個、好ましくは1〜4個の炭素原子を有するアルキルが有利である。R15がアリールの場合、フェニル又はナフチルが好ましい。R15がアルカリールの場合、トリルやキシリルのような、(低級アルキル)置換フェニルが好ましく、R15がアラルキルの場合、ベンジルやフェネチルのようなフェニル(低級アルキル)が好ましい。
本発明は、ハロトリアジン染料、特にCiba-Geigy AGから入手可能であるクロロトリアジン染料の使用にも及ぶ。これらは、典型的に、式:
(式中、D’は、直接又は適当なリンカーを介してトリアジン環に結合している、上記種の有機染料の基であり、Tは、可溶性部分、ハロゲン又は更なるD’であり、Z1は、ハロゲン、好ましくはフッ素、塩素又は臭素であり、特にフッ素又は塩素であり、最も好ましくは塩素である)をもつ。2個の基D’が存在する場合、これらは同一でも互いに相違していてもよい。対応する染料又は基は、例えばEPA388356から当業者に既知である。
Reactive Blue 4のようなアントラキノン染料(ジクロロトリアジニル誘導体)とReactive Red 11のようなアゾ染料(ジクロロトリアジニル誘導体)の例により、言及がなされるであろう。
架橋しうるポリマーを着色するために使用しうる特に好適な反応性染料は、
という商標名を有する。
更なる説明のために、以下に、直接又は架橋基を介しての、ポリマー骨格への反応性染料の結合を示す。ここで、式中、Dは、反応性基、例えば以下の式:
のRemazol Brillantblau Rの基である。
更なる説明に役立つ以下の式は、式(IVC)、(IVA)、(IVB)及び(IV)に対応する(この順に):
架橋しうるポリマー中の反応性染料濃度は、5%まで、特に0.001〜3%の範囲内、特に0.01〜2%であってもよい。
一般的に、着色する工程の後、例えば0.01NのHCl溶液での中和工程が続き、その後架橋しうる薄く着色されたポリマーが精製される。
以下は、例えば、ポリマー鎖中に、次のモノマー単位に由来するコポリマー単位を含む、更なる原料ポリマーである:
ビニルラクタム(a)、
ビニルアルコール(b)、
所望により、ビニル(低級アルカン)カルボキシラート(c)、
ビニル性架橋剤(d)、及び
所望により、ビニル性光開始剤(e)
好ましい原料ポリマーは、コポリマー鎖中に、次のモノマー単位に由来する単位を含む:
ビニルラクタム(a)5〜85重量%、
ビニルアルコール(b)3〜80重量%、
ビニル(低級アルカン)カルボキシラート(c)0〜65重量%、
ビニル性架橋剤(d)3〜40重量%、及び
ビニル性光開始剤(e)0〜5重量%
更に、コポリマー鎖中に、次のモノマー単位に由来する単位を含む原料ポリマーが、好ましいものである:
ビニルラクタム(a)10〜75重量%、
ビニルアルコール(b)10〜65重量%、
ビニル(低級アルカン)カルボキシラート(c)2〜40重量%、
ビニル性架橋剤(d)5〜35重量%、及び
ビニル性光開始剤(e)0〜3重量%
コポリマー鎖中に、次のモノマー単位に由来する単位を含む原料ポリマーが、特に重要である:
ビニルラクタム(a)20〜70重量%、
ビニルアルコール(b)15〜60重量%、
ビニル(低級アルカン)カルボキシラート(c)5〜30重量%、
ビニル性架橋剤(d)7〜30重量%、及び
ビニル性光開始剤(e)0〜2重量%
ここで、『ビニルラクタム(a)』の用語は、例えば、式(XII):
〔式中、R6は、2〜8個の炭素原子を有する、直鎖状又は分岐鎖状(場合により、多数枝分れした)アルキレン又はアルケニレン、Aは、CO又はCR7R8である(ここで、R7は、水素、低級アルキル、アリール、アラルキル又はアルカリールであり、R8は、水素又は低級アルキルである)〕で示される5〜7員環のラクタムを意味する。
上記構造式(XII)に相当する幾つかのN−ビニルラクタム(a)は、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピペリドン、N−ビニル−2−カプロラクタム、N−ビニル−3−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−3−メチル−2−ピペリドン、N−ビニル−3−メチル−2−カプロラクタム、N−ビニル−4−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−4−メチル−2−カプロラクタム、N−ビニル−5−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−5−メチル−2−ピペリドン、N−ビニル−5,5−ジメチル−2−ピロリドン、N−ビニル−3,3,5−トリメチル−2−ピロリドン、N−ビニル−5−メチル−5−エチル−2−ピロリドン、N−ビニル−3,4,5−トリメチル−3−エチル−2−ピロリドン、N−ビニル−6−メチル−2−ピペリドン、N−ビニル−6−エチル−2−ピペリドン、N−ビニル−3,5−ジメチル−2−ピペリドン、N−ビニル−4,4−ジメチル−2−ピペリドン、N−ビニル−7−メチル−2−カプロラクタム、N−ビニル−7−エチル−2−カプロラクタム、N−ビニル−3,5−ジメチル−2−カプロラクタム、N−ビニル−4,6−ジメチル−2−カプロラクタム、N−ビニル−3,5,7−トリメチル−2−カプロラクタム、N−ビニルマレイミド及びN−ビニルスクシンイミドである。また、所望により、これらの混合物を使用してもよい。
好ましいビニルラクタム(a)は、ヘテロ環中に4〜6個の炭素原子を有する、式(XII)のヘテロ環モノマーであり、R7が水素又は低級アルキルであるヘテロ環中に4個の炭素原子を有する、式(XII)のヘテロ環モノマーがより好ましい。
より好ましい別のビニルラクタム(a)は、R7及びR8が相互に独立して水素又は低級アルキルであるヘテロ環中に、4〜6個の炭素原子を有する、式(XII)のヘテロ環モノマーである。特に好ましいビニルラクタム(a)は、N−ビニル−2−ピロリドンである。
『ビニル(低級アルカン)カルボキシラート(c)』の用語は、例えば、ヘプタン酸ビニル、ヘキサン酸ビニル、ペンタン酸ビニル、ブタン酸ビニル、プロパン酸ビニル(プロピオン酸ビニル)、エタン酸ビニル(酢酸ビニル)を意味する。前記ビニルエステル(c)の混合物も同様に使用しうる。好ましいビニル(低級アルカン)カルボキシラート(c)は、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル及びこれら2種の混合物である。
『ビニル性架橋剤(d)』の用語は、例えば、式(XIII):
(式中、R9は、ラジカルにより重合しうる炭化水素基であり;n、m、rは、相互に独立して、0又は1であり;基Bは、相互に独立して、20個までの炭素原子を有する2価の基であり;基X1は、相互に独立して、−O−、−NH−又は単結合であり;そして、X2はNH又は単結合である)で示される誘導体を意味する。
R9は、例えば、ラジカルにより重合しうる、好ましくは2〜12個の炭素原子を有する基のようなアルケニルである。アルケニルの例は、ビニル、アリル、1−プロペン−2−イル、1−ブテン−2−又は−3−又は−4−イル、2−ブテン−3−イル、及び、ペンテニル、ヘキセニル、オクテニル、デケニルやドデケニルの異性体である。R9は、好ましくは2〜12個、より好ましくは2〜8個、特に好ましくは2〜4個の炭素原子を有する。
2価の基Bは、例えば、低級アルキレン、アリーレン、6〜12個の炭素原子を有する2価の飽和脂環式基、アルキレンアリーレン、アリーレンアルキレン又はアリーレンアルキレンアリーレンである。
好ましいビニル性架橋剤(d)は、例えば、重合しうる基R9が2〜8個の炭素原子を有するアルケニルであり;n、m及びrは、相互に独立して、0又は1であり;基Bは、相互に独立して、低級アルキレン、アリーレン、6〜12個の炭素原子を有する2価の飽和脂環式基、アルキレンアリーレン、アリーレンアルキレン又はアリーレンアルキレンアリーレンであり;基X1は、相互に独立して、−O−、−NH−又は単結合であり;そして、X2はNH又は単結合である、式(XIII)の化合物である。
好ましいビニル性架橋剤(d)は、例えば、重合しうる基R9が2〜8個の炭素原子を有するアルケニルであり;n、m及びrは、相互に独立して、0又は1であり;基Bは、相互に独立して、低級アルキレン、アリーレン、6〜12個の炭素原子を有する2価の飽和脂環式基、アルキレンアリーレン又はアリーレンアルキレンであり;基X1は、相互に独立して、−O−、−NH−又は単結合であり;そして、X2はNH又は単結合である、式(XIII)の化合物である。基Bは、好ましくは、相互に独立して、低級アルキレン、アリーレン、6〜12個の炭素原子を有する2価の飽和脂環式基である。
別の好ましいビニル性架橋剤(d)は、重合しうる基R9が2〜8個の炭素原子を有するアルケニルであり;nが1又は0であり、n及びrが0である、式(XIII)の化合物である。
特に好ましいビニル性架橋剤(d)は、例えば、重合しうる基R9が2〜4個の炭素原子を有するアルケニルであり;m及びnが1であり、rが1又は0であり;基Bは、相互に独立して、低級アルキレン、アリーレン、6〜12個の炭素原子を有する2価の飽和脂環式基であり;基X1は、相互に独立して、−O−、−NH−又は単結合であり;そして、X2はNH又は単結合である、式(XIII)の化合物である。
非常に好ましいビニル性架橋剤(d)は、例えば、重合しうる基R9が2〜4個の炭素原子を有するアルケニルであり;m及びnが1であり、pが1又は0であり;基Bは、相互に独立して、低級アルキレンであり;基X1は、相互に独立して、−O−、−NH−又は単結合であり;そして、X2はNH又は単結合である、式(XIII)の化合物である。
ビニルピロリドン−ビニルアルコールコポリマーも誘導可能であり、したがって、アセタール構造を介して架橋されうる。
『ビニル性光開始剤(e)』の用語は、例えば、式(XIV):
(式中、X2は、相互に独立して、NH又は単結合であり;Yは、−O−、−S−又は−NH−であり;Bは、20個までの炭素原子を有する2価の基であり;そして、PIは、光開始剤からYHを引いた基である)で示される誘導体を意味する。
好ましいビニル性光開始剤(e)は、例えば、基X2は、相互に独立して、NH又は単結合であり;Yは、−O−又は−NH−であり;Bは、2価の基、例えば、低級アルキレン、アリーレン、6〜12個の炭素原子を有する2価の飽和脂環式基、アルキレンアリーレン、アリーレンアルキレン又はアリーレンアルキレンアリーレンであり;そして、PIは、以下に示す式(XV)の光開始剤からYHを引いた基である、式(XIV)の化合物である。
『光開始剤PI−YH』の用語は、例えば、式(XV):
〔式中、Yは、−O−、−S−又は−NH−であり;X1は、−O−、−NH−又は単結合であり;Zは、低級アルキレン、アリーレン、6〜12個の炭素原子を有する2価の飽和脂環式基、アルキレンアリーレン、アリーレンアルキレン又はアリーレンアルキレンアリーレンであり;R10は、式(XVI):
(式中、R11は、低級アルキル又は低級アルコキシであり;R12は、低級アルキル、低級アルコキシ及び低級アラルキルから選択され;そして、R13は、ヒドロシキル、ジ(低級アルキル)アミノ、アリール又はアザシクロオキサアルキルである)で示される基である〕で示される化合物を意味する。
式(XVI)中の基R10の好ましい例は、
である。
更に、基X2は、相互に独立して、NH又は単結合であり;Yは−O−であり;Bは、2価の基、例えば、低級アルキレン、アリーレン又は6〜12個の炭素原子を有する2価の飽和脂環式基であり;そして、PIは、例えば、2−ヒドロキシ−1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕2−メチルプロパン−1−オンから第一ヒドロキシル基を引いた基である、ビニル性光開始剤(e)が、非常に好ましい。
本発明の目的として、基や化合物と関連した『低級』の用語は、別に定義されない限り、7個まで、好ましくは4個までの炭素原子を有する基又は化合物を示す。
低級アルキルは、直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、特に、7個まで、好ましくは4個までの炭素原子を有し、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル又はtert−ブチルである。
同様に、『(低級アルカン)カルボン酸』の用語は、7個まで、好ましくは4個までの炭素原子を有する直鎖状又は分岐鎖状の脂肪族カルボン酸を意味する。例えば、酢酸、プロピオン酸及び酪酸である。
アルキレンは、10個までの炭素原子を有し、また、直鎖状又は分岐鎖状であってもよい。好適例は、デシレン、オクチレン、ヘキシレン、ペンチレン、ブチレン、プロピレン、エチレン、メチレン、2−プロピレン、2−ブチレン及び3−ペンチレンである。アルキレンは、好ましくは低級アルキレンである。
低級アルキレンは、7個まで、特に好ましくは4個までの炭素原子を有するアルキレンを示す。低級アルキレンのうち特に好ましいものは、メチレン及びエチレンである。
アルケニレンは、10個までの炭素原子を有し、また、直鎖状又は分岐鎖状であってもよい。好適例には、デケニレン、オクテニレン、ヘキセニレン、ブテニレン、エテニレンが含まれる。アルケニレンは、好ましくは低級アルケニレンである。
低級アルケニレンは、7個まで、特に好ましくは4個までの炭素原子を有するアルケニレンを示す。低級アルケニレンのうち特に好ましいものは、エテニレンである。
アリールは、例えば、ナフチル、ピリジル、チエニル、又は、好ましくは、非置換であるか低級アルキル若しくは低級アルコキシで置換されたフェニルである。
低級アルコキシは、特に、7個まで、好ましくは4個までの炭素原子を有し、また、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ又はtert−ブトキシである。
アラルキルは、好ましくは、アルキル単位中に4個までの炭素原子を有するフェニル(低級アルキル)であり、例えば、1−若しくは2−フェニルエチル又はベンジルである。
アルカリールは、好ましくは、アルキル単位中に4個までの炭素原子を有する(低級アルキル)フェニルであり、例えば、エチルフェニル、トリル又はキシリルである。
アリーレンは、好ましくは、非置換であるか低級アルキル若しくは低級アルコキシで置換されたフェニレン、特に、1,3−フェニレン、1,4−フェニレン又はメチル−1,4−フェニレンである。
2価の飽和脂環式基は、好ましくは、シクロヘキシレン又はシクロヘキシレン(低級アルキレン)、例えば、トリメチルシクロヘキシレンメチレンのような、非置換であるか1個以上の低級アルキル基(例えば、メチル基)で置換されたシクロヘキシレンメチレンや、例えば2価のイソホロン基である。
シクロアルキルは、特に、7個まで、好ましくは3〜6個の炭素原子を有し、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシルである。
『アザシクロオキサアルキル』の用語は、酸素含有飽和アザシクロアルキル基(ここで、この酸素は環中に導入され、また、アザシクロアルキルは窒素含有シクロアルキル基である)を意味する。アザシクロオキサアルカンの典型例は、モルホリンである。
これらポリマーは、有利には、好適な原料ポリマーから、例えばN−ビニルラクタム(a)とビニル(低級アルカン)カルボキシラート(c)との重合生成物から、例えば既に調製される。この原料ポリマーの例は、N−ビニルピロリドン−酢酸ビニル、N−ビニルピロリドン−プロピオン酸ビニル、又は混合エステル、すなわち、N−ビニルピロリドン−酢酸ビニル/プロピオン酸ビニルである。
前述の原料ポリマーは、様々な平均分子量及び様々な組成で市販されている。
Aldrichは、例えば、N−ビニルピロリドン−酢酸ビニル(VP−VAc)ポリマー〔60/40コポリマー(60重量%VP、40重量%VAc)として〕を市販している(粉末状、平均分子量Mn=56,000)。Aldrichは、イソプロパノール中のVP−VAc 30/70も市販している。
VP−VAc原料ポリマーの更なる製造業者はBASFであり、これらポリマーをLuviskol VA名で市販している。例えば、分子量Mn=7,000〜22,000(PMMA)を有する、Luviskol VA 73、Luviskol VA 28、Luviskol VA 37である。Luviskol VA 37 HMは、Mn=32,000(PMMA)を有する高分子量原料ポリマーである。これらLuviskolの数字コードは組成を示す。例えば、Luviskol VA 28は、これがVPを約20重量%とVAcを約80重量%含むVP−VAc原料ポリマーであることを意味する。
この分子量(Mn)は、溶媒としてDMFを使用するゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)〔サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)〕により測定され、特にことわらない限り、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)校正法に関する。
N−ビニルラクタム(a)−ビニル(低級アルカン)カルボキシラート(c)原料ポリマーは、酸又はアルカリ条件下で、部分的に又は完全に加水分解されてもよい。部分加水分解は、ビニルラクタム(a)、ビニルアルコール(b)及びビニル(低級アルカン)カルボキシラート(c)の単位を含むターポリマー、例えば、ビニルピロリドンと、酢酸ビニルとビニルアルコールとのターポリマーを供する。完全加水分解は、ビニルラクタム(a)及びビニルアルコール(b)の単位を含む原料ポリマーを供する。この方法で加水分解された原料ポリマーは、適切な方法で、例えばメタクリロイルクロリド、トルエンジイソシアナート(TDI)とヒドロキシエチルメタクリラート(HEMA)との1:1添加物、イソホロンジイソシアナート(IPDI)とHEMAとの1:1添加物、又は、イソシアナトエチルメタクリラート(IEM)を用いて、誘導化されうる。誘導化は、その種類と量(例えば架橋剤成分(d)のそれら)を測定可能にし、架橋しうるポリマー中へ導入させることを可能にする。
N−ビニルラクタム(a)−ビニルアルコール(b)原料ポリマーは、同様に、例えば、ビニル性光開始剤(e)の適切な先駆物質を再び使用することにより、誘導化されうる。この種の先駆物質は、例えば、上記式(XIV)から導かれ、例えば、式(XIV)中のビニルアルコールの形式的除去により、この種の先駆物質を式示することができる。光開始剤成分(e)を含む架橋しうるポリマーを供するための、原料ポリマーの誘導は、架橋剤成分(d)を導入させるのと同時かその後に行ってもよい。
ポリマーの分子量は、第一に、原料ポリマーの適切な選択を通して決定される(例えば、市販のN−ビニルピロリドン−酢酸ビニルポリマー)。上記の誘導は、比較的に限界的に分子量のみ変化させ、加えて、選択(例えば、架橋剤成分や、原料ポリマーの加水分解度の選択)を通して、正確にコントロールされうる。この種のポリマーの分子量(Mn)は、一般的にMn=2,000〜200,000g/molの範囲で変化する。この分子量は、好ましくは5,000〜200,000g/molの範囲であり、特に好ましくは10,000〜100,000g/molの範囲である。
架橋しうるポリマーは、溶媒の存在下又は非存在下で調製されうる。好適な溶媒は、原則として、原料ポリマー及び調製される架橋しうるポリマーの両方を溶解し、かつ実質的に不活性であるすべての溶媒である。この例は、水、低級アルカノールのようなアルコール、例えば、エタノール又はメタノール、更に、ジメチルホルムアミド(DMF)やジメチルアセトアミド(DMA)のようなカルボキサミド、エーテル、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)又はジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグリム)、更に、ジメチルスルホキシド、及び、好適な溶媒の混合液、例えばアルコールとエーテルとの混合液、エタノール/THF、又はメタノール/ジエチルエーテルである。好ましいものとして、低級アルカノール、カルボキサミド及びジメチルスルホキシドが挙げられる。
架橋剤成分(d)と特に光開始剤成分(e)の、特に導入の間及び後の、架橋しうるポリマーの調製は、制御されない早期架橋を防止するために、光の不在下でなされるべきである。大気中の酸素は、架橋しうるポリマーの合成の間、除去されないか又は混合されるのが一層有利であるが、その理由は、その合成の間酸素はラジカル掃去剤として働くからである。存在するすべてのラジカルは、制御されない架橋を抑制しながら掃去される。酸素はこのように安定剤として働く。
架橋しうるポリマーの組成は、架橋後、結果として得られた成形品(例えば、ハイドロゲルコンタクトレンズ)の特性の重要な決定要素である。架橋しうるポリマー中の架橋剤成分(d)は、主に、コンタクトレンズの機械特性を制御するよう働く。例えばハイドロゲルコンタクトレンズの含水量は、例えば、架橋しうるポリマー中のビニルラクタム(a)やビニルアルコール(b)含量により決定される。
上記単位に加えて、新規な水溶性の架橋しうるポリマーは、更なる改質基単位を含んでいてもよい。このような改質基の多くの可能性のうち、以下のものが、例として記載される:
架橋しうる基を含む更なる単位は、例えば式(A)及び(B):
(式中、
R1及びR2は、アミノ酸基を示し、相互に独立して、水素、C1−C8アルキル基、アリール基又はシクロヘキシル基であり、これらの基は、非置換であるか、モノ置換若しくはポリ置換され、
R3は、水素又はC1−C4アルキル基であり、そして
R4は、−O−又は−NH−架橋基である)
で示されるそれらである。
架橋しうる基を含む更なる単位は、例えば、式(C):
〔式中、
Rは、直鎖状又は分岐鎖状のC1−C12アルカン、好ましくはC1−C6アルカンの2価の基であり、
R1は、水素、C1−C6アルキル基又はシクロアルキル基、好ましくはシクロヘキシル基であり、
R2は、水素又はC1−C6アルキル基であり、
R3は、n=0の場合は−C(R4)=CH2の基であり、又はn=1の場合は−C(R16)(R17)−の架橋基であり、
R4は、水素又はC1−C4アルキルであり、
nは、0又は1、好ましくは0であり、そして
R16及びR17は、相互に独立して、水素、直鎖状又は分岐鎖状のC1−C8アルキル、アリール(好ましくはフェニル)又はシクロヘキシルである〕で示されるこれらか、式(D):
(式中、
R15は、水素又はC1−C4アルキル基、特にCH3であり、そして
pは、0〜6、好ましくは0〜2、特に0である)で示されるこれらである。
結合した光開始剤を含む単位は、特に、式(E):
〔式中、
BRは、−NH−CO−(−CH2-)o-又は−N(R7)−(−CH2−)r−の架橋基又は式:
を有するそれらの第四級塩であり、
PIは、例えばベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル及びベンゾインフェニルエーテルであるベンゾインエーテルやベンゾインアセタートのようなベンゾイン類;アセトフェノン、2,2−ジメトキシアセトフェノン及び1,1−ジクロロアセトフェノンのようなアセトフェノン類;ベンジル、ベンジルジメチルケタール及びベンジルジエチルケタールのようなベンジルケタール;2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン及び2−アミルアントラキノンのようなアントラキノン類;更に、ベンゾフェノン及び4,4’−ビス(N,N’−ジメチルアミノ)ベンゾフェノンのようなベンゾフェノン類;チオキサントン類及びキサントン類;アクリジン誘導体;フェナジン誘導体;キノキサリン誘導体;並びに1−アミノフェニルケトン、及び、特に1−ヒドロキシフェニルケトン、特に式:
からなる群からの光開始剤の基であり、
前記式中、
Xは、−O−、−S−又は−N(R12)−であり、
Yは、HSO4 -、F-、Cl-、Br-、I-、CH3COO-、OH-、BF4 -又はH2PO4 -のような対イオンであり、
R3は、水素、C1−C6アルキル基又はシクロアルキル基であり、
R7は、水素;非置換又は置換の直鎖状若しくは分岐鎖状のC1−C12アルキル;−(CH2)r−PI基又は−CO−R13基(ここで、R13は、非置換又は−COOH置換の直鎖状若しくは分岐鎖状のC1−C6アルキル又はアクリルアミドである)、又は非置換のC3−C8オレフィンの直鎖状若しくは分岐鎖状の基であり、
R8は、水素、又はR7が−CO−R13でない限り、非置換又は置換の直鎖状若しくは分岐鎖状のC1−C4アルキルであり、
R9は、非置換又は置換の直鎖状若しくは分岐鎖状のC1−C6アルキル、非置換又は置換の直鎖状若しくは分岐鎖状のC1−C6アルコキシ、6員環の炭素環若しくは複素環、又はC3−C8オレフィンの非置換の直鎖状又は分岐鎖状の基であり、
R10は、式:−OR14又は−N(R15)(R16)の基であり、
R11は、非置換又は置換の直鎖状若しくは分岐鎖状のC1−C6アルキル、6員環の炭素環又は複素環、非置換の直鎖状又は分岐鎖状のC3−C8オレフィン基、又はアリール基(ここで、R9とR11は、一緒になって、環化し5−又は6−員環の炭素環を形成してもよい)であり、
R12は、水素又は非置換の直鎖状若しくは分岐鎖状のC1−C4アルキルであり、
R14は、水素あるいは非置換又は置換の直鎖状若しくは分岐鎖状のC1−C4アルキルであり、
R15及びR16は、相互に独立して、非置換の直鎖状若しくは分岐鎖状のC1−C4アルキルであるか、又はR15とR16は、一緒になって、5−又は6−員環の複素環を形成し、
mは、0又は1であり、
nは、1〜12の数であり、
oは1〜6の数であり、そして
rは、2〜6の数であり、
置換されている基は、特にC1−C4アルキル又はC1−C4アルコキシで置換されているが、但し
−BR架橋基が第四級塩である場合、nは、2〜12の数であり;
−R9がC1−C6アルコキシ基である場合、R14は、水素でなく;そして
−n=1の場合、R7は、−CO−R13である〕
で示されるそれらである。
塩基性基を含む単位の例は、式(F):
〔式中、
Rは、C1−C12アルカンの直鎖状又は分岐鎖状の2価の基であり、
R3は、水素、C1−C6アルキル基又はシクロアルキル基であり、
R7は、塩基性の第一級、第二級又は第三級アミノ基、特にC1−C6アルキル基で置換された第二級又は第三級アミノ基、又は式:
(式中、
R’は、水素、又は、相互に独立して、C1−C12アルキル基、特にC1−C4アルキル基であり、そして
Xは、対イオン、例えばHSO4 -、F-、Cl-、Br-、I-、CH3COO-、OH-、BF-又はH2PO4 -である)の第四級アミノ基である〕
で示されるそれらである。
酸性基を含む単位の例は、式(G):
(式中、
R及びR3は、式(F)で定義したものと同義であり、そして
R8は、一塩基性、二塩基性又は三塩基性の脂肪族又は芳香族の、飽和又は不飽和有機酸である)
で示されるそれらである。
ウレタンを介して結合した架橋しうる基又はウレタンを介して結合した更なる改質基を含む単位の例は、式(H)又は(J):
〔式中、
Uは、−X−O−CO−C(R2)=CH2又は−Y−NH−CO−O−Z−O−CH=CH2の基であり、
Xは、2〜12個の炭素原子を有する架橋基、特に脂肪族、脂環式又は芳香族の架橋基、特にアルキレン、シクロヘキシレン又はフェニレン(ここで、これらは、非置換又は特に低級アルキルで置換されている)であり、
R2は、水素又はC1−C4アルキル基であり、
Yは、Xと同様な好適なものを有する、7〜12個の炭素原子を有する架橋基であり、
Zは、酸素原子で1回以上中断されてもよいC2〜C12のアルキレン架橋基であり、そして
Aは、1〜18個の炭素原子を有する有機基、特に脂肪族、脂環式又は芳香族の基、特にアルキル、シクロアルキル若しくはフェニル(ここで、これらは、非置換又は特に低級アルキルで置換されている)である〕
で示されるそれらである。
新規な架橋しうるポリマー(プレポリマー)は水溶性である。
本発明に用いられる架橋しうるポリマー(プレポリマー)は、1種以上の異なる架橋しうる基を含む単位、及び、所望により、更なる改質基、反応性染料基及び光開始剤などを含む単位を、出発ポリマーの官能基、例えばポリビニルアルコールのヒドロキシ基の数に基づいて、約0.5〜80%、好適には1〜50%、好都合には1〜25%、特に2〜15%、特に好適には2〜10%の総量で含んでいる。
本発明の方法によって架橋することができ、コンタクトレンズの製造を企図されているポリマー(プレポリマー)は、特に、これらの単位を約0.5〜約25%、特に約1〜15%、特に好適には約2〜12%含んでいる。
驚くべきことであるが、架橋しうる着色されたポリマーは極めて安定である。これは、高度に官能性のアクリラートは、例えば、安定化を要するのが通例なので、当業者には予期せぬことである。このような化合物が安定化されない場合、通常、急速な重合が起こる。しかしながら、単独重合に由来する自発的な架橋は、この新規な着色された架橋しうるポリマーでは起こらない。この架橋しうる着色されたポリマーは、それ自体既知の方法、例えばアセトンによる沈殿、透析又は限外濾過により精製され、限外濾過は、特に好ましい。この精製操作によって、架橋しうる着色されたポリマーは、極めて純粋な形、例えば塩のような反応生成物、及び出発原料、又は他の非重合成分を含まないか又は少なくとも実質的に含まない濃厚な水性溶液として得ることができる。限外濾過の場合、反応混合物の中和の間に形成された塩並びに不純物として反応性染料中に存在する塩、例えば硫酸ナトリウムや塩化ナトリウムも、同時に除去される。
新規な架橋しうる着色されたポリマーの好適な精製法である、極めて純粋な生成物を与える限外濾過は、それ自体既知の方法で行われる。限外濾過を繰り返して、例えば2〜10回行うことが可能である。別の方法として、所望の純度が得られるまで、限外濾過を連続的に行うこともできる。所望の純度は、原則として所望の程度に応じる。純度の適切な測定は、例えばGPCや元素分析(例えば、濾液中の塩化ナトリウム含量)である。
新規な着色された、高純度の架橋しうるポリマーは、極めて効率的で目標的方法、例えば光化学的架橋により架橋することができる。
したがって、本発明は、更に、付加的なビニル性コモノマーの存在又は不存在下で、共有結合した反応性染料基を含む架橋しうる着色されたポリマーを光架橋することにより得られる、光架橋された着色されたポリマーに関する。これら光架橋された、着色されたポリマー(ハイドロゲル)は、水に不溶である。
光化学的架橋(光架橋)の場合、ラジカル架橋を開始させることができる光開始剤を加えることが、特に必要な場合には適切である。次いで、架橋は、化学線又はイオン化照射で開始される。
光架橋は、適切な溶媒中で行われる。このような溶媒は、原則として、架橋しうる着色されたポリマー及び付加的に用いられるすべてのビニル性コモノマーも溶解する全溶媒である。
光架橋は、好ましくは、好適な精製工程、すなわち限外濾過の結果として、所望により別のビニル性コモノマーを添加した後に得られる、新規な架橋しうる着色されたポリマーの水溶液から直接に行われる。
新規な架橋しうる着色されたポリマーの製造方法は、例えば、ポリマー骨格(このポリマー骨格、特にポリビニルアルコールポリマー骨格は、まだ反応性染料と共有的に反応しうる)を架橋剤で誘導化し、誘導化された骨格を、特に実質的に純粋な形で(例えば、1回又は繰り返しの限外濾過後に)、特に水性溶液中で、付加的なビニル性コモノマーの存在又は不存在下で光架橋する。
光架橋で付加的に用いられるビニル性コモノマーは、親水性、疎水性、又は親水性と疎水性ビニルモノマーの混合物であってもよい。適切なビニル性モノマーは、特に、コンタクトレンズの製造に通常用いられるモノマーである。『親水性ビニルモノマー』の用語は、ホモポリマーとして、水に可溶であるか又は少なくとも10重量%の水を吸収することができるポリマーを典型的に与えるモノマーを意味する。同様に、『疎水性ビニルモノマー』の用語は、ホモポリマーとして、水に不溶であるか又は10重量%未満の水を吸収することができるポリマーを典型的に与えるモノマーを意味する。
ビニル性コモノマーが用いられる場合、光架橋された着色された新規なポリマーは、好適には、例えばポリビニルアルコールのヒドロキシル基の数に基づいて、ビニル性モノマーの約0.1〜80単位と反応する、約1〜15%、特に好適には約3〜8%の架橋しうる単位を含む。
使用する場合、ビニル性コモノマーの割合は、架橋しうる単位当り、0.5〜80単位、特に架橋しうる単位当り1〜30単位、特に好適には架橋しうる単位当り5〜20単位のビニル性コモノマーである。
疎水性ビニル性コモノマーか、疎水性のビニル性コモノマーを少なくとも50重量%含む、疎水性のビニル性コモノマーと親水性のビニル性コモノマーの混合物を使用するのは、更に好ましい。これは、水分含量を劇的に低下させることなしに、この架橋されたポリマーの機械的性質を改善させる。しかしながら、従来の疎水性のビニル性コモノマー及び従来の親水性のビニル性コモノマーの両者は、この共重合に原則として適切である。
適切な疎水性のビニル性コモノマーの例としては、これは包括的リストではないが、C1−C18アルキルアクリラート及びメタクリラート、C3−C18アルキルアクリルアミド及び−メタクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ビニルC1−C18アルカノアート、C2−C18アルケン、C2−C18ハロアルケン、スチレン、C1−C6アルキルスチレン、アルキル部分が1〜6個の炭素原子を有するビニルアルキルエーテル、C2−C10ペルフルオロアルキルアクリラート及びメタクリラート並びに相当する部分的にフッ素化されたアクリラート及びメタクリラート、C3−C12ペルフルオロアルキルエチルチオカルボニルアミノエチルアクリラート及び−メタクリラート、アクリルオキシ−及びメタクリルオキシアルキルシロキサン、N−ビニルカルバゾール、マレイン酸や、フマル酸や、イタコン酸や、メサコン酸などのC1−C12アルキルエステルが挙げられる。例えば、3〜5個の炭素原子を有するビニル性の不飽和カルボン酸のC1−C4アルキルエステル又は5個までの炭素原子を有するカルボン酸のビニルエステルは好適である。
適切な疎水性のビニル性コモノマーの例としては、メチルアクリラート、エチルアクリラート、プロピルアクリラート、イソプロピルアクリラート、シクロヘキシルアクリラート、2−エチルヘキシルアクリラート、メチルメタクリラート、エチルメタクリラート、プロピルメタクリラート、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ビニルブチラート、ビニルバレラート、スチレン、クロロプレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、1−ブテン、ブタジエン、メタクリロニトリル、ビニルトルエン、ビニルエチルエーテル、ペルフルオロヘキシルエチルチオカルボニルアミノエチルメタクリラート、イソボルニルメタクリラート、トリフルオロエチルメタクリラート、ヘキサフルオロイソプロピルメタクリラート、ヘキサフルオロブチルメタクリラート、トリス(トリメチルシリルオキシ)シリルプロピルメタクリラート、3−メタクリルオキシプロピルペンタメチルジシロキサン及びビス(メタクリルオキシプロピル)テトラメチルジシロキサンが挙げられる。
適切な親水性のビニル性コモノマーの例としては、これは包括的リストではないが、ヒドロキシ置換の低級アルキルアクリラート及びメタクリラート、アクリルアミド、メタクリルアミド、低級アルキルアクリルアミド及び−メタクリルアミド、メトキシ化アクリラート及びメタクリラート、ヒドロキシ置換の低級アルキルアクリルアミド及び−メタクリルアミド、ヒドロキシ置換の低級アルキルビニルエーテル、ナトリウムエチレンスルホナート、ナトリウムスチレンスルホナート、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、N−ビニルピロール、N−ビニルスクシンイミド、N−ビニルピロリドン、2−及び4−ビニルピリジン、アクリル酸、メタクリル酸、アミノ−(『アミノ』の用語は、第四級アンモニウムをも網羅する)、モノ(低級アルキル)アミノ−又はジ(低級アルキル)アミノ(低級アルキル)アクリラート及びメタクリラート、アリルアルコールなどが挙げられる。例えば、ヒドロキシ置換のC2−C4アルキル(メタ)アクリラート、5−〜7−員環のN−ビニルラクタム、N,N−ジ−C1−C4アルキル(メタ)アクリルアミド及び合計で3〜5個の炭素原子を有するビニル性の不飽和カルボン酸は好ましい。
適切な親水性のビニル性コモノマーの例としては、ヒドロキシエチルメタクリラート、ヒドロキシエチルアクリラート、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、アリルアルコール、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、グリセロールメタクリラート、N−(1,1−ジメチル−3−オキソブチル)アクリルアミドなどが挙げられる。
好適な疎水性のビニル性コモノマーは、メチルメタクリラート及び酢酸ビニルである。
好適な親水性のビニル性コモノマーは、2−ヒドロキシエチルメタクリラート、N−ビニルピロリドン及びアクリルアミドである。
新規な架橋しうる着色されたホモポリマー及びコポリマーは、それ自体既知の方法、例えば適切なコンタクトレンズ成形用の型の中で架橋、特に光架橋を行うことにより、成形品、特にコンタクトレンズに変換することができる。したがって、本発明は、架橋しうる基を含む単位と反応性染料基を含む単位とを含む新規な架橋しうる着色されたポリマーから得られる、架橋された着色されたポリマーを本質的に含む成形品に関する。コンタクトレンズの他に、新規な成形品の別の例は、生物医学の成形品、及び特に眼科用の成形品、例えば眼内レンズ、眼帯、心臓弁、人工血管などのような外科で用いられる成形品、更にフィルム及び膜、例えば拡散調節用の膜、情報記録用の光構造化フィルム、並びにフォトレジスト材料、例えば膜及びエッチレジスト及びスクリーン印刷レジスト用の成形品である。
本発明の特定の実施態様は、架橋しうる着色されたポリマーから得られる、架橋された着色された新規なポリマーを含むか、架橋された着色された新規なポリマーを実質的に含むか、新規な架橋された着色されたポリマーからなる、コンタクトレンズに関する。このタイプのコンタクトレンズは、例えば水分含量間の平衡割合(約50〜90重量%、特に60〜85重量%)に基づいた、ヒトの角膜との優れた適合性、高い酸素透過性及び非常に良好な機械的性質、例えば柔軟性(ハイドロゲル)、透明性、明澄性、脱応力及び引裂き強さよりなる、例外的で極めて好都合な性質の範囲を有している。更に、着色された新規なコンタクトレンズは、高い寸法安定性と、非常に均一な色を有している。例えば、約120℃で約30〜40分間、1回以上オートクレーブに入れた後でさえも、形状の変化は見られなかった。着色された新規なコンタクトレンズがワンデーレンズ(1日交換タイプのレンズ)として使用される場合、これらは別にケア製品を要しない。更に、経済的に有利に製造できる。この着色された新規なコンタクトレンズは、すべてのタイプの殺菌処理、例えば化学的、酵素的及び熱殺菌に対して、耐変色である。
新規な着色されたコンタクトレンズは、従来の技術と比較して、非常に簡単に、効率的に、かつ迅速に製造されることが更に強調される。これは多くの要因による。第一に、このポリマー骨格のような出発原料は、入手又は製造するのに費用がかからない。第二に、この架橋しうるポリマーや架橋しうる着色されたポリマーは驚くほどに安定であり、そのために非常に重要な精製を行うことができる利点がある。したがって、特に、重合していない成分の複雑な抽出のような、引き続く精製をほとんど要しない架橋しうる着色されたポリマーを用いて架橋が行われる。更に、架橋は、純粋な水性溶液で行われ、その結果、次の水和工程は不必要である。加えて、ポリマーを着色する間の反応時間は非常に短い。最後に、光架橋は5分以内に起こるので、新規な着色されたコンタクトレンズの製造方法は、この観点からも非常に経済的に企画することができる。
すべての上記の利点は、当然、コンタクトレンズのみならず、上記の他の成形品にも適用される。新規な着色された成形品の製造における種々の利点の全体は、新規な着色された成形品が、大量生産品、例えば短時間の期間(約1〜4日)装着し、次いで新しいレンズに取り替えるコンタクトレンズに特に適する、という結果をもたらす。
本発明は、更に、新規な着色された成形品、特に新規な着色されたコンタクトレンズの製造に関する。これらの方法を、コンタクトレンズの例を用いて以下に説明する。しかしながら、これらの方法は、上記の他の成形品にも用いることができる。
新規な着色されたコンタクトレンズは、それ自体既知の方法、例えばUS-A-3,408,429に記載されている通常のスピン注型成形用の型、又は例えばUS-A-4,347,198に記載されている静的成形用の型中での充満−成形法によって製造することができる。
特に式(I)の単位を含む架橋しうる着色されたポリマーに関する上記方法が一般に適用可能な方法であることが判明した。したがって、本発明は、また、反応性染料基を含む水溶性の架橋しうる着色されたポリマーを溶液中で架橋する、ポリマーの着色された成形品、特に着色されたコンタクトレンズの新規な製造法、並びに、この方法で得られる成形品、特にコンタクトレンズに関する。この方法での架橋により得られる着色された成形品は水に不溶であるが、膨潤する。
詳細には、着色された成形品、特に着色されたコンタクトレンズの製造法は:
a)架橋しうる基を含む単位と結合した反応性染料基を含む単位とを含む、水溶性の架橋しうる着色されたポリマーの実質的な水性溶液を調製する工程;
b)得られた溶液を成形用の型に導入する工程;
c)架橋しうる着色されたポリマーが溶解した、水又は有機溶媒中で架橋を開始させる工程、及び
d)成形品を取り出すことができるように成形用の型を開く工程を含む。
下記で特に断らない限り、式(I)の単位を含む架橋しうる着色されたポリマーに関して上記に与えられた説明と好適例、並びに、ポリマーの製造方法やこれらの架橋しうる着色されたポリマーからの成形品、特にコンタクトレンズの製造方法に関して与えられた説明と好適例は、a)、b)、c)及びd)の工程を含む上記の方法に関しても適用される。式(I)の単位を含む架橋しうる着色されたポリマーに関して上記に与えられた説明と好適例が上記の方法に適切に適用されうるすべての場合に、この記述は適用される。
この新規な方法で、架橋しうる着色されたポリマーが使用できるか否かに関する重要な規準は、架橋しうる着色されたポリマーが架橋しうる基を含む単位と結合した反応性染料基を含む単位とを有する点、及びこのポリマーが水に可溶である点である。
水溶性の架橋しうる着色されたポリマーの実質的な水性溶液は、それ自体既知の方法、例えば架橋しうる着色されたポリマーを、例えば純粋な形、すなわち、望ましくない成分を含まない形で単離し、その架橋しうる着色されたポリマーを実質的な水性媒質に溶解することにより調製される。
架橋しうる着色されたポリマーが水に可溶である規準は、本発明の目的のために、この架橋しうる着色されたポリマーが、20℃で約3〜90重量%、好適には約5〜60重量%、特に約10〜60重量%で実質的に水性溶液に可溶であることを、特に意味するものと解される。可能ならば、それぞれの場合に、90%を超える架橋しうる着色されたポリマー濃度も、また、本発明の目的に含まれる。約15〜約50重量%、特に約15〜約40重量%の溶液中の架橋しうる着色されたポリマー濃度、例えば約25〜約40重量%は、特に好適である。
本発明の目的のために、架橋しうる着色されたポリマーの実質的な水性溶液は、特に水、水性の塩溶液、特に1,000ml中に約200〜450ミリオスモルの浸透圧(単位:mOsm/l)、好適には約250〜350mOsm/l、特に約300mOsm/lの浸透圧を有する水性塩溶液、又は水若しくは水性塩溶液と生理学的に許容しうる極性有機溶媒、例えばグリセロールとの混液に溶解されたプレポリマーの溶液である。水単独に溶解された水溶性の架橋しうる着色されたポリマーの溶液が、好適である。
水性塩溶液は、好都合には、緩衝塩、例えばコンタクトレンズケアの領域で慣用のリン酸塩のような生理学的に許容しうる塩、又は等張化剤、特にアルカリ金属ハロゲン化物、例えばコンタクトレンズケアの領域で慣用の塩化ナトリウム、又はこれらの混合物の溶液である。特に適切な塩溶液の例は、人工涙液、好適にはpH及び浸透圧が天然の涙液と同等である緩衝涙液、例えば浸透圧及びpHをヒトの涙液の浸透圧及びpHに合致させた非緩衝溶液、好適には例えばリン酸緩衝剤で緩衝した塩化ナトリウム溶液である。
上記で定義した、架橋しうる着色されたポリマーの実質的な水性溶液は、好適には純粋な溶液、すなわち望ましくない成分を含まないか又は実質的に含まない溶液である。純粋な水又は上記の人工涙液に溶解された架橋しうる着色されたポリマーの溶液は特に好ましい。
実質的な水性溶液である架橋しうる着色されたポリマー溶液の粘度は、広い範囲にわたり重要でない。しかしながら、好適には応力なしに形成されうる流動性の溶液であるべきである。
同様に、架橋しうる着色されたポリマーの分子量は、広い範囲にわたり重要でない。しかしながら、この架橋しうる着色されたポリマーは、好適には約10,000〜約200,000の分子量を有している。
本発明に用いられる架橋しうる着色されたポリマーは、既述のように、架橋しうる基を含む必要がある。『架橋しうる基』の用語は、最初に記載された、架橋しうる基を含むアセタール基に加えて、当業者には既知のすべての慣用の架橋しうる基、例えば光架橋しうる若しくは熱架橋しうる基を意味すると解される。特に適切な架橋しうる基は、コンタクトレンズ材料の製造において既に提唱したそれらである。これらには、特に、排他的ではないが、炭素−炭素二重結合を含む基が含まれる。適切である架橋しうる基の多様性を説明するために、ここに記載する架橋機構は、単に例示のためであるが、ラジカル重合、2+2環化付加、ディールス−アルダー反応、ROMP(開環メタセシス重合)、加硫、カチオン架橋及びエポキシ硬化である。
最初に既述した開始ポリマーに加えて、適切なポリマー骨格は、いくつかの場合にコンタクトレンズ材料として既に提唱されており、また反応性染料と共有結合しうるような材料、例えばPVA以外の高分子ジオール、糖類を含むポリマー、ビニルピロリドンを含むポリマー、アルキル(メタ)アクリラートを含むポリマー、ヒドロキシル、カルボキシル若しくはアミノ基のような親水性基で置換されたアルキル(メタ)アクリラートを含むポリマー、ポリアルキレングリコール、又はそれらのコポリマーあるいはそれらの混合物である。
既述のように、新規な方法に適している架橋しうる着色されたポリマーに関しては、架橋が可能であることが必須である。しかしながら、架橋しうるポリマーは架橋してはおらず、したがって水溶性である。
更に、この架橋しうるポリマー及び架橋しうる着色されたポリマーは、有利には、架橋していない状態で安定であり、したがって、既述したように、精製を行うことができる。架橋しうる着色されたポリマーは、純粋な溶液の形でその架橋方法において好適に用いられる。この架橋しうる着色されたポリマーは、例えば以下に記載するように純粋な溶液の形に転換することができる。
新規な方法に用いられる水溶性の架橋しうる着色されたポリマーは、それ自体既知の方法、例えばアセトンのような有機溶媒による沈殿、濾過及び洗浄、適切な溶媒への抽出、透析又は限外濾過により好適に精製され、限外濾過は特に好適である。この精製操作によって、架橋しうる着色されたポリマーは、極めて純粋な形、例えば濃水性溶液として得られ、これを以下で純粋であるか又は実質的に純粋であるとする。この用語は、望ましくない成分を含まないか又は少なくとも実質的に含まない、架橋しうるポリマー又はその溶液を示すものと解すべきである。
この明細書における望ましくない成分とは、一般には、水溶性の架橋しうる着色されたポリマーの製造に用いられる、生理学的に望ましくない、特にモノマー性、オリゴマー性又はポリマー性の出発化合物であるすべての成分、又は水溶性の架橋しうる着色されたポリマーの製造の間に形成される副生物である。これらの成分の好適な純度は、0.01%未満、特に0.001%未満、格別には0.0001%(1ppm)未満である。しかしながら、例えば水溶性の架橋しうる着色されたポリマーの製造の間の副生物として形成することにより、例えば塩化ナトリウムのような生理学的観点から望ましくない成分でないものが溶液中に存在する可能性があることを注意すべきである。これらの成分の好適な純度は、1%未満、特に0.1%未満、格別には0.01%未満である。多くの場合、このような成分レベルは、3〜4回の繰り返し限外濾過サイクルを行うことによって得られる。
架橋方法において用いられる架橋しうる着色されたポリマーの精製のための好適な方法、すなわち限外濾過は、それ自体既知の方法で行われる。限外濾過は、例えば2〜10回繰り返して行われる。あるいは、所望の純度が達成されるまで、限外濾過を連続的に行うことができる。所望の純度は、原則として、所望の程度に応じて選ばれる。
着色されたコンタクトレンズの製造方法の好適な実施態様において、望ましくない成分を実質的に含まない(例えば、架橋しうる着色されたポリマーの製造に用いられるモノマー性、オリゴマー性又はポリマー性の出発化合物を含まない、及び/又は、架橋しうる着色されたポリマーの製造の間に形成される副生物を含まない)架橋しうる着色されたポリマーの実質的な水性溶液は、工程a)で調製され、更に次で使用される。この実質的な水性溶液は、特に好適には、純粋な水性溶液又は既述のような人工涙流体の溶液である。コモノマー、例えばビニル性コモノマーの添加なしに架橋を行うのが、一層好ましい。
上記の手段に基づいて、特に前記手段の組み合わせに基づいて、新規な方法は、架橋後に抽出を必要とする望ましくない成分を含まないか又は実質的に含まない架橋しうる着色されたポリマーの溶液を用いて行われる。
したがって、架橋方法は、好ましくは、架橋しうる着色されたポリマーの実質的な水性溶液が、望ましくない成分を含まないか実質的に含まない(特に、架橋しうる着色されたポリマーの製造に用いられるモノマー性、オリゴマー性又はポリマー性の出発化合物を含まない、又は、架橋しうる着色されたポリマーの製造の間に形成される副生物を含まない)方法で行われ、及び/又は、その溶液がコモノマーの添加なしに使用される方法で行われる。
架橋しうる着色されたポリマー(又はこのようなポリマーの混合物)の溶液に加えてもよい添加物は、開始剤が架橋に必要である限り、架橋のための光開始剤である。特に、これは、架橋が、新規方法においては好ましい光架橋によって行われる場合であるかもしれない。
しかしながら、もし、架橋しうる着色されたポリマーが光開始剤成分を含む単位を有するならば、付加的な光開始剤を添加することなく、直接架橋を行うことができる。
光架橋の場合、ラジカル架橋を開始させることができ、水に容易に溶解する開始剤を加えることは有利である。重合開始剤の例は、当業者には既知のものである;特に記載する適切な光開始剤は、ベンゾインのようなベンゾイン類、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル及びベンゾインフェニルエーテルのようなベンゾインエーテル、及びベンゾインアセタート;アセトフェノン、2,2−ジメトキシアセトフェノン及び1,1−ジクロロアセトフェノンのようなアセトフェノン類;ベンジル、ベンジルジメチルケタール及びベンジルジエチルケタールのようなベンジルケタール、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン及び2−アミルアントラキノンのようなアントラキノン類;更に、トリフェニルホスフィン、ベンゾイルホスフィンオキシド、例えば2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ベンゾフェノン及び4,4’−ビス(N,N’−ジメチルアミノ)ベンゾフェノンのようなベンゾフェノン類;チオキサントン類及びキサントン類;アクリジン誘導体;フェナジン誘導体;キノキサリン誘導体及び1−フェニル−1,2−プロパンジオン2−O−ベンゾイルオキシム;1−アミノフェニルケトン及び1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、フェニル1−ヒドロキシイソプロピルケトン、4−イソプロピルフェニル1−ヒドロキシイソプロピルケトン、2−ヒドロキシ−1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕−2−メチルプロパン−1−オン、1−フェニル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、そして2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタノンのような1−ヒドロキシフェニルケトンであり、そのすべては既知化合物である。
光源としてのUVランプと組み合わせで通常用いられる、特に好適な光開始剤は、2,2−ジアルコキシベンゾフェノンのようなアセトフェノン類及びヒドロキシフェニルケトン、例えばIrgacure(登録商標)2959及びIrgacure(登録商標)1173の商品名で入手可能な開始剤である。
アルゴンイオンレーザーが用いられる場合に、通常使用される別のクラスの光開始剤は、ベンジルケタール、例えばベンジルジメチルケタールである。
光開始剤は、有効量、好都合には、架橋しうる着色されたポリマーの総量に基づいて、約0.1〜約2.0重量%、特に0.2〜0.5重量%の量で添加される。
得られた溶液は、特に通常の計量法、例えば滴下法のような、それ自体既知の方法を用いて成形用の型内に導入される。新規な着色されたコンタクトレンズは、それ自体既知の方法、例えば、US-A-3,408,429に記載されている通常のスピン注型成形用の型内、又は例えばUS-A-4,347,198に記載されている充満−成形法によって製造される。適切な成形用の型は、例えばポリプロピレンから作成される。再利用される成形用の型の適切な例としては、水晶及びサファイアガラスが挙げられる。
適切である新規な架橋しうる着色されたポリマーは、イオン化又は化学線放射線、例えば電子ビーム、X線、UV又はVIS光源、すなわち約280〜650nmの範囲の波長を有する電磁放射又は粒子放射による照射によって架橋される。He/Cd、アルゴン又は窒素又は金属蒸気又は複数の周波数を有するNdYAGレーザビームも適している。それぞれの選ばれる光源は、選択、及び、必要ならば、適切な光開始剤の増感を要することが、当業者には知られている。多くの場合、架橋しうるポリマーへの放射線の透過深度及び速度は、光開始剤の吸収係数及び濃度に直接相関することが知られている。
所望により、熱的に架橋を開始させてもよい。本発明の方法により、架橋は非常に短時間、例えば5分未満、好適には1分未満、特に30秒まで、特に好適には実施例に記載したように行われることが強調されるべきである。
好ましい水を除き、架橋を行う媒質は、別のものとして、架橋しうる着色されたポリマーが溶解するものであれば如何なる媒質であってもよい。ポリマー骨格としてポリビニルアルコールの場合、例えば、ポリビニルアルコールを溶解する溶媒はすべて適切であり、例としてアルコール、例えばグリコール、グリセロール、ピペラジン(高温で)、トリエチレンジアミンのようなジアミン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミド、ジメチルスルホキシド、ピリジン、アセトニトリル及びジオキサンが挙げられる。
成形品を取り出すための成形用の型の型開は、それ自体既知の方法で行われる。従来の技術(US-A-3,408,429及び4,347,198)に提唱されている方法は、この時点で次の精製工程、例えば抽出、次いで得られた成形品、特にコンタクトレンズの水和の工程を必要とするが、このような工程はここでは不必要である。
架橋しうる着色されたポリマーの溶液は、好適には望ましくない低分子量成分を含んでいないので、架橋された着色された生成物も、このような成分を含んでいない。それゆえに、引き続く抽出は不必要である。架橋は、実質的な水性溶液中で行われるので、引き続いての水和は不必要である。これらの二つの利点は、とりわけ、得られた着色された成形品、特にコンタクトレンズの複雑な一連の処理が不必要であることを意味する。したがって、この新規な方法により得られる着色されたコンタクトレンズは、抽出操作なしに意図した用途に適しているという事実により、好都合な実施態様において際立って優れている。この関連で、『意図した用途』の用語は、特にコンタクトレンズがヒトの目に使用しうることを意味している。この架橋方法により得られるコンタクトレンズは、水和なしに意図した用途に適しているという事実により、好都合な実施態様において更に際立って優れている。
それゆえに、この方法は、短時間にコンタクトレンズのような多量の成形品の効率的な製造に極めて適していることが明らかである。この方法により得られる着色されたコンタクトレンズは、とりわけ、抽出又は水和のような一連の処理工程なしに、意図した目的に用いることができる点で、従来の技術で知られたコンタクトレンズよりも有利である。加えて、実質的にすべての所望の形態又は色が、特定の反応性染料又は反応性染料の組み合わせを用いることにより、達成されうる。染料のブリードや浸出は、涙液や殺菌溶液中で起こらない。
以下の実施例により、本発明を更に詳細に説明する。実施例において、特に断らない限り、量は重量であり、温度は摂氏度である。RTは、約20℃の室温を示す。これら実施例は、本発明の如何なる制約、例えば実施例の範囲への制約を意図するものではない。
実施例1:
スターラー及び冷却装置を備えた3リットル容の反応器中で、水酸化ナトリウム220g(5.5mol)を水300gと氷700gの氷水に溶解した。この水酸化ナトリウム溶液を10℃に冷却し、アミノアセトアルデヒドジメチルアセタール526g(5.0mol)及び4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシド(ラジカル抑制剤)50mgを加えた。この溶液に、メタクリロイルクロリド548.6g(5.5mol)を10℃で3.5時間かけて徐々に加えた。添加終了後、pHは7.2に徐々に低下し、GCにより、アミンは検出されなかった。不純物を除去するため、反応混合物を石油エーテル500mlで抽出した。水相を塩化ナトリウムで飽和し、tert−ブチルメチルエーテル500mlで3回抽出した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥して濾過し、ロータリエバポレーターを用いて濃縮した。得られた帯黄色油状物質882.2gを、Ultraturaxを用いて−10℃で石油エーテル2,000ml中に徐々に注加して撹拌した。結晶した生成物を、ろ別し、乾燥して、融点30〜32℃のメタクリルアミドアセトアルデヒドジメチルアセタール713.8g(理論値の86%)を得た。生成物のGCによる純度は、99.7%であった。
実施例2:
PVAと、アセタール類又はアルデヒド類の反応によるアセテート高含量生成物の製造のための一般方法
スターラー及び温度計を備えた2リットル容の二重外被反応器に、PVA(断らない限り、Mowiol 4-88)300gを入れ、脱ミネラル水800gを添加し、この混合物を撹拌しながら95℃に加熱した。1時間後、全部の反応物は溶解して透明な溶液となり、これを20℃に冷却した。メタクリルアミドアセトアルデヒドジメチルアセタール27g(0.155mol)(実施例1から)、酢酸440g、濃塩酸(37%)100g及び反応溶液の総量が200gになるように十分な量の脱ミネラル水を添加した。この混合物を20℃で20時間撹拌した。
限外濾過によって、単離を行うことができた:反応混合物を15℃に冷却し、NaOH水溶液(5%)により、pHを3.6に調整した。ポリマー溶液を、0.45μmフィルターで濾過し、限外濾過によって精製した。限外濾過は、Filtron社の1 kD Omega膜を用いて行った。残留塩化ナトリウム含有量が0.004%になるまで限外濾過を続けた。精製が完了する前に、0.1NのNaOH水溶液を用いて溶液のpHを7に調整した。濃縮して14.54%ポリマー溶液1,995g(理論量の92%)を得た:N含有量(ケルダール定量法)=0.683%;アセタート含有量(加水分解による定量)=2.34meq/g;固有粘度=0.310;二重結合(ミクロ水素化による定量)=0.5meq/g;遊離のヒドロキシル基(再アセチル化による定量)=15.3meq/g;GPC分析(水中):Mw=19,101、Mn=7,522、Mw/Mn=2.54
単離は、沈殿法によっても行うことができた:反応混合物のpHを、トリエチルアミンによりpH3.6に調整し、1:10の比でアセトン中で沈殿させた。沈殿物を分離し、エタノール中で2回及びアセトン中で1回分散し、乾燥した。得られた生成物は、上記の限外濾過によって得られた生成物と同一の性質を有していた。
実施例3:
VP−VAcポリマーの酸加水分解の一般方法
VP18〜70重量%を含むLuviskol VA(BASF社)又はVP−Vac共重合体(Aldrich社)を、メタノール又はメタノール/水(水10〜90%)中に10重量%の溶液として導入した。VAc含有量に相当する当モル量の酸、すなわち、濃硫酸(95%)、濃塩酸(37%)又は高酸性のイオン交換剤を添加し、混合物を、その後、還流温度で加熱した。反応経過を、周期的なサンプリング及び0.1NのKOH溶液での滴定(例えば、Mettler DL 40タイトレーター)(発生した酢酸の濃度で決定した)でモニターした。加水分解反応は、所望の加水分解レベルが達成されたか、又は加水分解が完了したときか(酢酸濃度が一定値に到達)のいずれかのときに停止させた。完全な加水分解のためには、1〜2日の反応時間が必要である。完全な加水分解は、加水分解し得るエステル基を全部除去したことであるという必要性はないが、加水分解が終了するということである。メタノール性の反応溶液を、続いて、塩基性のイオン交換剤を含有するカラムに通し、そこで酢酸を除去するため中性になるまで洗浄し(Merck社;使用した酸に1.2モル量)、次いでロータリーエバポレーターを用いて濃縮した。その濃縮した溶液を、流延し、数日間空気乾燥し、その後、40℃、0.1mbar(10Pa)で恒量まで乾燥した。変法では、濃縮した溶液を水で希釈し、ロータリーエバポレーターで残留アルコールを除いた;その水性溶液残留物をその後スプレー乾燥した。得られた出発ポリマー類は、水、アルコール(低級アルカノール類)、ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMA)及びジメチルスルホキシド(DMSO)に非常に可溶性であった。
実施例4:
それぞれの場合に、実施例2からの14重量%のPVA溶液30mlを、表1に示すように各種の量(V)の0.5重量%炭酸ナトリウム溶液と1分間撹拌した。Duasyn-Rot R-F3B溶液60mgを、それぞれの実施例に添加し、混合物をpHモニターしながらRTで2分間撹拌した。その後、計算した量の0.01NのHCl溶液を中和のために添加した。アセトン中の薄層クロマトグラフィー(TLC;固定層はアルミニウム箔上のシリカゲル60F254、層の厚さ0.2mm;Merck社)は、結合していない染料を示さなかった。混合物を、クロリドが銀適定で検知されなくなるまで、限外濾過セル(Berghof社)の3kD膜(Filtron社)を通す限外濾過に付した。その溶液の濃縮を、同様にして限外濾過セル内で又は空気の吹き込みを伴う真空蒸留(140mbar、40℃)により行うことができ、その塩を含まない溶液をアセトンで沈殿させ、得られた固体を真空乾燥した。
実施例5:
30重量%ポリエチレンイミン(Polysciences社)溶液15ml及び脱ミネラル水15mlの混合物(混合物のpH:10.5)を、37%塩酸3mlを用いて、pH6.8に調整した。0.5%炭酸ナトリウム溶液(pH7.2)5mlを添加し、続いて、Duasyn-Blau R-R溶液(pH7.4)60mgを添加し、次いで0.01N塩酸20mlによってpH値を7.2に調整した。アセトン中のTLCは、結合していない染料を示さなかった。
実施例6:
脱ミネラル水60ml(pH8.3)中で実施例3(Luviskol VA 37 HM(BASF社)から調製した)記載のように調製した、ビニルピロリドンのターポリマー(43.4重量%)、ビニルアセタート(25.2重量%)及びビニルアルコール(31.4重量%)3.00gの溶液を、0.5%炭酸ナトリウム溶液(pH10.8)5mlと1分間撹拌した。Duasyn-Blau R-KG溶液40mg(pH10.8)を添加し、混合物を2分間撹拌した。0.01N塩酸30mlの添加後、pH値は6.5であった。TLCは、結合していない染料を示さなかった。
実施例7:
それぞれの場合に、実施例2でのように(実施例1からのアセタールで)、14重量%の架橋しうるPVA溶液30mlを、脱ミネラル水5ml及び0.5%炭酸ナトリウム溶液5mlと1分間撹拌し、次いで脱ミネラル水1mlに溶解した表2に示した染料を添加した。反応8分経過後、その間TLCのために試料を毎分ごとにとり、そのpHは徐々にいくらか低下し、この混合物は0.01N塩酸20mlによって中和された。TLCは、遊離染料を全く示さなかった。
実施例8:
それぞれの場合に、15重量%のMowiol 4-88(Hoechst AGからのPVA)溶液30mlを、脱ミネラル水5ml及び0.5%炭酸ナトリウム溶液5mlと1分間撹拌し、次いで室温で水1ml中の表3に示した染料15mgの溶液を添加した。転換を、アセトンでのTLCのためのサンプリングによりモニターした。
実施例9:
実施例8のようなバッチ、反応温度50℃;表4に示した染料
実施例10:
実施例2でのように(実施例1からのアセタールで)、14重量%の架橋しうるPVA溶液50mlを(pH6.2)、0.5%炭酸ナトリウム溶液8ml(pH10.8)と1分間撹拌し、その後、水1ml中のDuasyn-BlauR-KG50mgの溶液(1分後pH10.7;2分後pH10.6)と3分間撹拌した。この時間の後に、この混合物を0.01N塩酸30mlによって中和した(pH7.0)。アセトンでのTLCは、遊離染料を全く示さなかった。その溶液を400mlまで2回定容し、クロリドが銀適定で検知されなくなるまで、限外濾過セル(Berghof社)の3kD膜(Filtron社)を通す限外濾過に付した。更に33重量%までの濃縮を、真空蒸留(140mbar、40℃)及び空気の吹き込みにより行った。
実施例11:
実施例2でのように(実施例1からのアセタールで)、14重量%の架橋しうるPVA溶液50ml(pH6.44)を、0.5%炭酸ナトリウム溶液8ml(pH10.84)と1分間撹拌し、その後、水1ml中のDuasyn-Rot R-F3B50mgの溶液(1分後pH10.6;2分後pH10.5)と3分間撹拌した。この時間の後に、この混合物を0.01N塩酸30mlによって中和した(pH6.8)。アセトンでのTLCは、遊離染料を全く示さなかった。その溶液を400mlまで定容し、限外濾過セル(Berghof社)の3kD膜(Filtron社)を通す限外濾過に付した。この混合物を、再度、400mlまで定容し、その後はクロリドが銀適定で検知されず、次いで、この混合物を31重量%まで濃縮した。
実施例12:
実施例2でのように(実施例1からのアセタールで)、14重量%の架橋しうるPVA溶液200gを(pH6.2)、0.5%炭酸ナトリウム溶液30ml(1分後のpH値10.94)と1分間撹拌した。その後、水5ml中のRemazol Schwarz B 100mgの溶液を添加し、混合物を12分間撹拌した。この間、pHはずっと10.7(1分後)〜10.2(12分後)で低下した。たった1分後のアセトンでのTLCは、遊離染料を全く示さなかった。0.01N塩酸30mlによって中和後(pH7.0)、このバッチを水150gと混合し、限外濾過セル(Berghof社)に導入し、3kD膜(Filtron社)を通す限外濾過に付し、溶出液中のナトリウムクロリド含有量が0.003重量%になるまで(銀適定で決定)、全量450mlの水で洗浄した。更に37重量%までの濃縮を、空気の吹き込みを伴う真空蒸留(40mbar、40℃)で行った。
実施例13:
表5に示した染料の22重量%水溶液を、水2g中のアミノアセトアルデヒドジメチルアセタール(Aldrich社)の溶液と室温で反応させた。反応をアセトンでのTLCでモニターした。遊離染料を検知しなかった。
実施例14:
実施例2と同様に、PVA(Mowiol 4-88)400gを、メタクリルアミドアセトアルデヒドジメチルアセタール40g、4−アミノブチルアルデヒドジエチルアセタール7g、濃塩酸(37%)266.6g、酢酸666.6g及び水2,666.6gと20℃で24時間撹拌した。pHをNaOH水溶液により3.6に調整し、5kD膜を通す限外濾過に付し、その後、pH7に調整した。濃縮して、アミン含有量0.1mmol/g、アセタート含有量2.383mmol/g及び固有粘度0.339を有する、15.62%架橋しうるポリマー溶液を得た。
実施例15:
実施例14のように、16重量%PVA溶液200gを水100gで希釈し、水2.5ml中のRemazol Gelb GR 50mgの溶液を激しく撹拌しながら徐々に添加した。アセトン中のTLCは、遊離染料を全く示さなかった。この溶液を限外濾過セル(Berghof社)に移し、水で400mlまで定容した後に、3kD膜(Filtron社)を通す限外濾過に付した。混合物を水200mlで定容し、その後、固体含量が16重量%になるまで濃縮した。銀適定は、溶出液中の塩の含量が0.003重量%を示した。更に36重量%までの濃縮を、空気の吹き込みを伴う真空蒸留(140mbar、40℃)で行った。
実施例16:
実施例14のように、16重量%PVA溶液200gを水100gで希釈し、水2.5ml中のRemazol Goldorange 3G 50mgの溶液を激しく撹拌しながら徐々に添加した。アセトンでのTLCは、遊離染料を全く示さなかった。この溶液を限外濾過セル(Berghof社)に移し、水で400mlまで定容した後に、3kD膜(Filtron社)での限外濾過に付した。混合物を水250mlで定容し、その後、固体含量が20重量%になるまで濃縮した。銀適定は、溶出液中の塩の含量が0.003重量%を示した。更に、34重量%までの濃縮を、空気の吹き込みを伴う真空蒸留(140mbar、40℃)で行った。
実施例17:
Duasyn-Blau R-KGによって着色した実施例10からの架橋しうるPVA溶液13.987gを、水0.626ml中のIrgcure 2959の13.9g溶液(ポリマーに基づいて0.3%)と撹拌した。得られた30%PVA溶液を、石英の成形用の型に移し、強力なUV光(HoenleからのH−ランプを備えたUVA PRINT 300 CM、3,200W、12mW/cm2、波長範囲280〜320nmでHoenle-UV-B測定器で測定した)で5〜10秒間照射し、架橋された、薄く着色されたハイドロゲルを得た。水10ml中の20個のレンズでの抽出実験は(121℃で1時間)、抽出溶液のUV−VISスペクトルによれば、着色されたポリマーはレンズから全く抽出されなかった(UV−VISスペクトルによる染料の検出限界は大体1ppmである)。
実施例18:
実施例17の着色されたゾル1.475g及び架橋しうるPVA(実施例2参照)を含むPVAゾル及びIrgacure 2959の0.3重量%の混合物を成形用の型に入れ、実施例17に記載のように架橋させて、着色したハイドロゲルを得た。
実施例19:
Duasyn-Rot R-F3Bで着色した実施例11に記載のPVA溶液5.166gを、水189mg中のIrgacure 2959の4.8mg溶液(ポリマーに基づいて0.3%)と撹拌した。PVAゾルを成形用の型に移した後、UV光で照射し、実施例17に記載のように架橋させて、着色したハイドロゲルを得た。
実施例20:
Remazol Schwarz Bで着色した実施例12に記載のPVA溶液3.973gを、水961mg中のIrgacure 2959の4.4mg溶液(ポリマーに基づいて0.3%)と撹拌した。PVAゾルを成形用の型に移した後、UV光で照射し、実施例17に記載のように架橋させて、着色したハイドロゲルを得た。
実施例21:
実施例20に記載の着色したゾル1.193g及び架橋しうるPVA(実施例2参照)を含むPVAゾル1.165g及びIrgacure 2959の0.3重量%の混合物を成形用の型に移し、実施例17に記載のように架橋させて、着色したハイドロゲルを得た。
実施例22:
実施例19に記載の着色したゾル1.292g及び架橋しうるPVA(実施例2のような)を含むPVAゾル1.236g及びIrgacure 2959の0.3重量%の混合物を成形用の型に導入し、実施例17に記載のように架橋させて、着色したハイドロゲルを得た。
実施例23:
Remazol Gelb GRで着色した実施例15に記載のPVA溶液7.973gを、水1.651g中のIrgacure 2959の8.6mg溶液(ポリマーに基づいて0.3%)と撹拌し、成形用の型に移し、実施例17に記載のように架橋させて、着色したハイドロゲルを得た。
実施例24:
Remazol Goldorange 3Gで着色した実施例16に記載のPVA液6.530gを、水0.815g中のIrgacure 2959の6.6mg溶液(ポリマーに基づいて0.3%)と撹拌し、成形用の型に移し、実施例17に記載のように架橋させて、着色したハイドロゲルを得た。
実施例25:
Remazol Schwarz Bで着色した実施例12に記載のPVA溶液5.753gを、水1.400g中のIrgacure 2959の10.7mg溶液(ポリマーに基づいて0.5%)と撹拌し、成形用の型に移し、実施例17に記載のように架橋させて、着色したハイドロゲルを得た。
実施例26:
Remazol Schwarz Bで着色した実施例12に記載のPVA溶液7.002gを、水1.704g中のIrgacure 2959の26.1mg溶液(ポリマーに基づいて1.0%)と撹拌し、成形用の型に移し、実施例17に記載のように架橋させて、着色したハイドロゲルを得た。
下記の表6に、実施例17〜26で製造したコンタクトレンズの水含量、透過率、波長及び中央部の厚さを示す。
実施例27:(無着色レンズとの比較例)
実施例1のアセタールを含有する実施例2のPVA溶液を、Irgacure 2959と混合し、実施例17に記載のように架橋させた。水含量67±2%;透過率400〜800nm>90%
Claims (15)
- 架橋された着色された成形品を製造するための方法であって、
a)架橋しうる基を含む単位と、直接にか、又は架橋基を介してポリマー骨格に共有結合された反応性染料の基を含む単位とを含有する水溶性の架橋しうる着色されたポリマーの実質的な水性溶液(この溶液は、特に、このポリマーの製造のために用いられる、モノマー性、オリゴマー性若しくはポリマー性の原料化合物、又はこのポリマーの製造の間に形成される副生物、又は反応性染料に存在する不純物のような、望ましくない成分を含まず、かつコモノマーを添加せずに用いられる)を調製する工程、
b)得られた溶液を成形用の型に導入する工程、
c)架橋を開始させる工程、及び
d)成形品を取り出すことができるように、成形用の型を開く工程を含むことを特徴とする方法。 - 成形品が、着色されたコンタクトレンズである、請求項1記載の方法。
- 実質的な水性溶液が、人工の、緩衝された涙液の溶液である、請求項1又は2記載の方法。
- 架橋開始剤が、溶液に加えられ、次いで架橋が、光架橋により行われる、請求項1記載の方法。
- 式(I):
(式中、
Rは、12個までの炭素原子を有するアルキレンであり、
R1は、水素又は低級アルキルであり、
R2は、式:R30−CO−(ここで、R30は、2〜24個の炭素原子を有するオレフィン性不飽和の共重合しうる基である)のオレフィン性不飽和のアシル基であり、そして
R3は、水素、C1−C6アルキル基又はシクロアルキル基である)で示される架橋しうる基を含む単位と、共有結合された反応性染料の基(ここで、ポリマー骨格への共有結合は、特に、エーテル、チオエーテル、アミノ、イミノ若しくはアミド基を介して直接的であるか、又は2価若しくは3価の架橋基を介している)を含む単位とを含有する架橋しうる着色されたポリマー。 - R1及びR3が、水素であり、Rが、C1−C4アルキレンであり、そしてRF’及びYが、上記と同義である、請求項6記載の架橋しうる着色されたポリマー。
- Dが、アゾ(モノアゾ又はジアゾ)、フタロシアニン、アゾメチン、ニトロ、金属錯体又はアントラキノン染料であり、R14が、−CO−、−SO2−、−SO−、−NHCO−又は−NHSO2−である、請求項8記載の架橋しうる着色されたポリマー。
- 付加的なビニル性コモノマーの存在又は非存在下に、請求項5記載の架橋しうる着色されたポリマーを光架橋することにより得られる架橋された着色されたポリマー。
- 式(I)の単位当り、0.5〜80単位の付加的なビニル性コポリマーの存在下に、請求項5記載の架橋しうる着色されたポリマーを光架橋することにより得られる、請求項12記載の架橋された着色されたポリマー。
- 請求項12記載の架橋された着色されたポリマーを含む、着色された成形品。
- 着色されたコンタクトレンズである、請求項14記載の着色された成形品。
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