JP3949183B2 - 摺動部材用樹脂組成物およびこれを使用した摺動部材 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、摩擦摩耗特性に優れた摺動部材用樹脂組成物およびこれを使用した摺動部材に関するものである。
【0002】
【従来技術】
従来より、ポリテトラフルオロエチレン(以下「PTFE樹脂」と略称する)は、自己潤滑性に優れ、摩擦係数が低く、更には、耐薬品性および耐熱性を具有することから、軸受などの摺動部材に広く使用されている。
【0003】
しかしながら、PTFE樹脂単独から成る摺動部材は、耐摩耗性および耐クリープ性に劣るため、摺動部材の使用用途に応じ、(a)黒鉛、二硫化モリブデン等の固体潤滑剤および/またはガラス繊維、炭素繊維などの補強材をPTFE樹脂に添加したり、(b)鋼裏金に裏打ちされた多孔質金属焼結層の孔隙および表面にPTFE樹脂を含浸被覆したり、(c)金属網状体の網目および表面にPTFE樹脂を充填被覆したりして上記欠点を補っている。
【0004】
上記(b)の態様から成る摺動部材は、所謂複層摺動部材と称されるものであり、例えば、特公昭31−2452号公報、特公昭39−16950号公報、特公昭41−1868号公報などにおいて公知である。これら公報には、鋼裏金に裏打ちされた多孔質金属焼結層の孔隙および表面にPTFE樹脂または鉛もしくは鉛化合物から成る充填材が添加されたPTFE樹脂を含浸被覆した複層摺動部材が開示されている。
【0005】
また、上記(c)の態様から成る摺動部材は、例えば特公昭55−23740号公報などにおいて公知である。この公報には金属織物、フルオロプラスチックならびに無機繊維の強化材を含む材料から成り、自己潤滑性を有するライニングフォイルが開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述した各種の摺動部材は、多くの異なった使用条件、例えば、乾燥条件または油中ないし油潤滑条件下においては、摩擦係数が低く、満足する性能を発揮するが、摺動部材の耐久性が十分とは言い難い。
【0007】
また、摺動部材用PTFE樹脂組成物においては、多くのエンジニアリングプラスチック用充填材、特に、黒鉛や二硫化モリブデン若しくは他の金属硫化物、金属酸化物、または、ガラス繊維や炭素繊維などの無機繊維が使用されている。しかしながら、これらの充填剤は、樹脂層の耐摩耗性の向上に寄与することもあるが、往々にしてPTFE樹脂固有の低摩擦性を阻害するという問題を惹起する。本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、その目的は、乾燥条件または油中ないし油潤滑条件などの多くの異なった使用条件下において、摩擦摩耗特性および耐久性に優れた摺動部材用樹脂組成物およびこれを使用した摺動部材を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記の目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、鋼裏金上に形成された多孔質金属焼結層の孔隙および表面に樹脂組成物を含浸被覆して成るか、または、金属網状体の網目および表面に樹脂組成物を充填被覆して成る摺動部材において、樹脂組成物として、PTFE樹脂にリン酸塩および硫酸バリウムから成る群から選択される成分Aと、珪酸マグネシウム及びマイカから成る群から選択される成分Bと、鉛、錫、鉛錫合金およびこれらの混合物から成る群から選択される成分Cとを特定量添加したものを使用した摺動部材は、乾燥条件または油中ないし油潤滑条件などの多くの異なった使用条件下において、優れた摩擦摩耗特性および耐久性を発揮し得るとの知見を得た。本発明は、斯かる知見に基づき完成されたものであり、各発明の要旨は、次の通りである。
【0009】
本発明の第1の要旨は、リン酸塩および硫酸バリウムから成る群から選択される成分Aを1〜25重量%、珪酸マグネシウム及びマイカから成る群から選択される成分Bを1〜15重量%、鉛、錫、鉛錫合金およびこれらの混合物から成る群から選択される成分Cを5〜50重量%含有し、残部がポリテトラフルオロエチレンであることを特徴とする摺動部材用樹脂組成物に存する。
【0010】
そして、本発明の第2の要旨は、鋼裏金上に形成された多孔質金属焼結層とその孔隙および表面に含浸被覆して成る樹脂組成物層、または、金属網状体の網目および表面に充填被覆して成る樹脂組成物層からなり、該樹脂組成物層が、リン酸塩および硫酸バリウムから成る群から選択される成分Aを1〜25重量%、珪酸マグネシウム及びマイカから成る群から選択される成分Bを1〜15重量%、鉛、錫、鉛錫合金およびこれらの混合物から成る群から選択される成分Cを5〜50重量%含有し、残部がポリテトラフルオロエチレンからなる摺動部材に存する。
【0011】
以下、本発明を詳細に説明する。先ず、本発明の摺動部材用樹脂組成物について説明する。本発明において、樹脂組成物の主成分をなすPTFE樹脂としては、主として、ファインパウダー、例えば、三井デュポンフロロケミカル社製の「テフロン6CJ(商品名)」、ダイキン工業社製の「ポリフロンF201(商品名)」、旭硝子社製の「フルオンCD−076(商品名)」、「フルオンCD−123(商品名)」、「フルオンCD−4(商品名)」が使用される。
【0012】
また、上記のファインパウダーにモールディグパウダー、例えば、三井デュポンフロロケミカル社製の「テフロン7AJ(商品名)」を樹脂組成物に対して20重量%以下の範囲で添加したものも使用できる。樹脂組成物中のPTFE樹脂の量は、樹脂組成物量から充填材の量を差引いた残りの量であり、好ましくは40〜93重量%、更に好ましくは50〜70重量%である。
【0013】
A成分は、リン酸塩および硫酸バリウムから成る群から選択される。リン酸塩および硫酸バリウムそれ自体は、例えば、黒鉛や二硫化モリブデンの様な潤滑性を示す物質ではないが、PTFE樹脂に配合されることにより、相手材との摺動において、相手材表面(摺動面)へのPTFE樹脂の潤滑被膜の造膜性を助長する効果を発揮する。
【0014】
本発明において、リン酸塩としては、第二リン酸塩、ピロリン酸塩などの金属塩が挙げられる。塩を形成する金属としてはアルカリ土類金属が好ましい。具体的には、リン酸水素カルシウム(CaHPO4 (2H2 O))、ピロリン酸カルシウム(Ca2 P2 O7 )が最も好ましい。リン酸塩の平均粒径は、通常20μm以下、好ましくは1〜10μmとされる。
【0015】
硫酸バリウム(BaSO4 )としては、沈降性または簸性硫酸バリウムの何れでもよい。斯かる硫酸バリウムは、例えば、堺化学工業(株)から市販されており、容易に入手することが出来る。硫酸バリウムの平均粒径は、通常10μm以下、好ましくは1〜5μmとされる。
【0016】
A成分は、PTFE樹脂に対して少量(例えば1重量%)配合することにより、前述した潤滑被膜の造膜性を助長する効果が現れ始め、25重量%まで当該効果は維持される。しかしながら、25重量%を超える場合は、相手材表面への潤滑被膜の造膜量が多くなり過ぎて却って耐摩耗性を低下させることがある。従って、A成分の配合量は、1〜25重量%、好ましくは5〜20重量%、更に好ましくは10〜20重量%とされる。
【0017】
B成分は、珪酸マグネシウム及びマイカから成る群から選択される。珪酸マグネシウム及びマイカは、PTFE樹脂に配合されてPTFE樹脂固有の低摩擦性を十分に発揮させると共に耐摩耗性を向上させる作用を有する。
【0018】
本発明において、珪酸マグネシウムとしては、二酸化珪素(SiO2 )を40.0重量%以上、酸化マグネシウム(MgO)を10.0重量%以上含有し、且つ、MgOに対するSiO2 の重量比が2.1〜5.0の範囲のものが好適に使用される。具体的には、2MgO・3SiO2 ・nH2 O、2MgO・6SiO2 ・nH2 Oなどが例示される。MgOに対するSiO2 の重量比が2.1未満または5.0を超える珪酸マグネシウムは、PTFE樹脂の摩擦特性および耐摩耗性を悪化する。一方、マイカとしては、セリサイト(絹雲母)、マスコバイト(白雲母)、バイオタイト(黒雲母)等が挙げられる。
【0019】
B成分の配合割合は、1〜15重量%、好ましくは5〜12重量%、更に好ましくは8〜10重量%である。配合割合が1重量%未満の場合はB成分の充填材の前記の効果が十分発揮されず、また、15重量%を超える場合はA成分の充填材の前述した効果を損なうことになる。
【0020】
C成分は、鉛、錫、鉛錫合金およびこれらの混合物から成る群から選択される。C成分は、特に、耐摩耗性を向上させる効果を発揮する。そして、鉛と錫は、乾燥条件下の使用に適し、鉛錫合金は、油中ないし油潤滑条件下の使用に適している。鉛錫合金としては、錫を5〜30重量%含有する鉛錫合金が好適に使用される。C成分の配合割合は、5〜50重量%、好ましくは20〜40重量%、更に好ましくは25〜30重量%である。配合割合が5重量%未満の場合は耐摩耗性の向上に効果が認められず、また、50重量%を超える場合は却って耐摩耗性を低下させることになる。
【0021】
本発明においては、上述の摺動部材用樹脂組成物にD成分として、(i)油中ないし油潤滑条件下の使用において摩擦特性と耐摩耗性をより一層向上させるために二硫化モリブデン、(ii) 乾燥条件下の使用において耐摩耗性をより一層向上させるためにグラファイト、または、(iii)帯電防止効果を向上させるために導電性カーボンブラックを添加することが出来る。二硫化モリブデンの添加量は、通常5重量%以下、好ましくは0.1〜5重量%であり、グラファイトの添加量は、通常4重量%以下、好ましくは0.1〜3重量%であり、導電性カーボンブラックの添加量は、通常5重量%以下、好ましくは0.1〜4重量%である。
【0022】
また、D成分として、グラファイトと導電性カーボンブラックの混合物を使用することも出来、この場合、摺動部材用樹脂組成物中の含有量として、グラファイトは通常4重量%以下、好ましくは0.1〜3重量%、導電性カーボンブラックは、通常5重量%以下、好ましくは0.1〜4重量%とされる。
【0023】
次に、本発明の摺動部材およびその製造方法について説明する。先ず、鋼薄板から成る鋼裏金とこれに裏打ちされた多孔質金属焼結層とから成る基材を使用した摺動部材(I)及びその製造方法について説明する。基材をなす鋼裏金としては、一般構造用圧延鋼薄板が使用されるが、摺動部材の用途によっては他の圧延鋼薄板も使用することが出来る。鋼薄板は、特に、コイル状に巻いてフープ材として提供される連続条片を使用することが好ましいが、必ずしも連続条片に限られず、適当な長さに切断した条片を使用することも出来る。これらの条片は、必要に応じて銅メッキ等を施して耐蝕性を向上させたものであってもよい。
【0024】
多孔質金属焼結層は、青銅、鉛青銅、リン青銅などの摩擦摩耗特性に優れた銅合金から形成されるが、目的、用途に応じ、銅合金以外、例えば、アルミニウム合金、鉄などから形成してもよい。多孔質金属焼結層を形成する金属粉末は、球状の他、粒状などの不規則形状のものでもよく、その粒度は、80メッシュの篩を通過するが、350メッシュの篩を通過しない程度が好ましい。
【0025】
本発明の摺動部材(I)において、多孔質金属焼結層は、合金粉末同志および合金粉末と鋼裏金とが強固に結合されている。そして、多孔質金属焼結層の厚さは、約0.10〜0.40mm、特には0.20〜0.30mmであることが好ましく、多孔度は、約10容量%以上、特には15〜40容量%であることが好ましい。
【0026】
樹脂組成物は、PTFE樹脂粉末と前述の必要な各充填材とを混合した後、得られた混合物に石油系溶剤を加えて攪拌混合する方法により、湿潤性が付与された樹脂組成物として得ることが出来る。PTFE樹脂と充填材との混合は、PTFE樹脂の室温転移点(19℃)以下、好ましくは10〜18℃の温度で行われ、また、得られた混合物と石油系溶剤との攪拌混合も上記と同様の温度で行われる。斯かる温度条件の採用により、PTFE樹脂の繊維状化が妨げられ、均一な混合物を得ることが出来る。
【0027】
石油系溶剤としては、ナフサ、トルエン、キシレンの他、脂肪族系溶剤または脂肪族系溶剤とナフテン系溶剤との混合溶剤が使用される。石油系溶剤の使用割合は、PTFE樹脂粉末と充填材との混合物100重量部に対し15〜30重量部とされる。石油系溶剤の使用割合が15重量部未満の場合は、後述する多孔質金属焼結層への含浸被覆工程において、湿潤性が付与された樹脂組成物の展延性が悪く、その結果、焼結層への含浸被覆にムラを生じ易くなる。一方、石油系溶剤の使用割合が30重量部を超える場合は、含浸被覆作業が困難となるばかりでなく、樹脂組成物の被覆厚さの均一性が損なわれたり、樹脂組成物と焼結層との密着強度が悪くなる。本発明の摺動部材(I)は、以下の(a)〜(d)の工程を経て製造される。
【0028】
(a)鋼薄板から成る裏金上に形成された多孔質焼結層上に湿潤性が付与された樹脂組成物を散布し、ローラで圧延して焼結層に樹脂組成物を含浸させると共に焼結層の表面に一様な厚さの樹脂組成物から成る被覆層を形成する。この工程において、被覆層の厚さは、樹脂組成物が最終製品に必要とされる被覆厚さの2〜2.5倍の厚さとされる。多孔質焼結層の孔隙中への樹脂組成物の含浸は、当該工程でその大部分が進行する。
【0029】
(b)上記(a)工程で処理された裏金を200〜250℃の温度に加熱された乾燥炉内に数分間保持することにより、石油系溶剤を除去し、その後、乾燥した樹脂組成物をローラによって所定の厚さになる様に300〜600kgf/cm2 の加圧下で加圧ローラ処理する。
【0030】
(c)上記(b)工程で処理された裏金を加熱炉に導入して360〜380℃の温度で数分ないし10数分間加熱して焼成を行なった後、炉から取り出し、再度、ローラ処理によって寸法のバラツキを調整する。
【0031】
(d)上記(c)工程で寸法調整された裏金を冷却し(空冷ないし自然冷却)、その後、必要に応じて裏金のうねりなどを矯正するため矯正ローラ処理を行い、所望の摺動部材とする。
【0032】
上記(a)〜(d)の工程を経て得られた摺動部材において、多孔質金属焼結層の厚さは0.10〜0.40mm、樹脂組成物から形成された被覆層の厚さは0.02〜0.15mmとされる。この様にして得られた摺動部材は、適宜の大きさに切断されて平板状態で滑り板として使用され、また、丸曲げされて円筒状の巻きブッシュとして使用される。
【0033】
次に、金属網状体から成る基材を使用した本発明の摺動部材(II)及びその製造方法について説明する。基材をなす金属網状体としては、(i)直線状の刃を有する固定下型と、波形状、台形状、三角形状等の刃を有する可動上型との間に金属薄板を固定型に対し直角方向にまたは固定下型の刃に対し斜方向に送入し、可動上型を上下方向に往復させて金属薄板に切り込みを入れると同時に切り込みを拡開して規則正しい網目列を形成したエキスパンドメタル、(ii)縦糸および横糸として金属細線を織ることにより形成される織組ワイヤメッシュ、(iii)金属細線を編むことによって形成される編組ワイヤメッシュ等が使用される。
【0034】
エキスパンドメタルとしては、厚さ0.3〜2mmの金属薄板にエキスパンド加工を施し、各辺(ストランド)の長さが0.1〜1.5mm、厚さが0.1〜1.0mmに形成されたものが好適である。織組ワイヤメッシュ又は編組ワイヤメッシュとしては、線径が0.1〜0.5mmの金属細線を10〜200メッシュの網目に織ったり、編んだりして形成されたものが好適である。
【0035】
エキスパンドメタル、織組または編組ワイヤメッシュを形成する金属材料としては、ステンレス鋼、銅、リン青銅合金、青銅合金、鉄などの薄板または細線が好適である。
【0036】
本発明の摺動部材(II)は、以下の(a)〜(c)の工程を経て製造され、樹脂組成物としては、前述の摺動部材(I)の製造方法において記載したと同様の樹脂組成物が使用される。
【0037】
(a)エキスパンドメタル、織組または編組ワイヤメッシュから成る金属網状体上に樹脂組成物を散布し、ローラで圧延して金属網状体の網目を樹脂組成物で充填すると共に金属網状体の表面に一様な厚さの樹脂組成物から成る被覆層を形成する。この工程において、被覆層の厚さは、樹脂組成物が最終製品に必要とされる被覆厚さの2〜2.5倍とされる。
【0038】
(b)上記(a)工程で処理された金属網状体を200〜250℃の温度に加熱させた乾燥炉内に数分間保持することにより、石油系溶剤を除去し、その後、乾燥した樹脂組成物をローラによって所定の厚さになる様に300〜600kgf/cm2 の加圧下で加圧ローラ処理する。
【0039】
(c)上記(b)工程で処理された金属網状体を加熱炉に導入して360〜380℃の温度で数分ないし10数分間加熱して樹脂組成物の焼成を行なった後、炉から取り出し、再度、ローラ処理によって寸法のバラツキを調整し、所望の摺動部材とする。
【0040】
上記(a)〜(c)の工程を経て得られた摺動部材において、金属網状体の表面に形成された樹脂組成物から成る被覆層の厚さは、通常、0.05〜1.0mmとされる。この様にして得られた摺動部材は、適宜の大きさに切断されて平板状態で滑り材として使用され、また、丸曲げされて円筒状の巻きブッシュとして使用される。
【0041】
本発明の摺動部材(I)は、滑り速度10m/min、荷重120kgf/cm2 、試験時間8時間の無潤滑スラスト試験において、摩擦係数が0.06〜0.12、摩耗量が30μm以下であり、高荷重下で優れた摺動特性を示す。
【0042】
また、本発明の摺動部材(I)は、滑り速度5m/min、荷重200kgf/cm2 、試験時間8時間の油塗布往復動試験において、摩擦係数が0.012〜0.062、摩耗量が30μm以下であり、高荷重下で優れた摺動特性を示す。
【0043】
一方、本発明の摺動部材(II)は、滑り速度5m/min、荷重100kgf/cm2 、試験時間8時間の無潤滑スラスト試験において、摩擦係数が0.06〜0.12、摩耗量が20μm以下であり、高荷重下で優れた摺動特性を示す。
【0044】
本発明のグラファイトを含有する摺動部材(I)及び摺動部材(II)は、滑り速度10m/min、荷重120kgf/cm2 、試験時間8時間の無潤滑スラスト試験において、摩擦係数が0.06〜0.12、摩耗量が25μm以下であり、高荷重下で優れた摺動特性を示す。
【0045】
更に、本発明の二硫化モリブデンを含有する摺動部材(I)及び摺動部材(II)は、滑り速度5m/min、荷重200kgf/cm2 、試験時間8時間の油塗布往復動試験において、摩擦係数が0.011〜0.030、摩耗量が25μm以下であり、高荷重下で優れた摺動特性を示す。
【0046】
また、本発明の導電性カーボンブラックを含有する摺動部材(I)及び摺動部材(II)は、滑り速度10m/min、荷重120kgf/cm2 、試験時間8時間の無潤滑スラスト試験において、摩擦係数が0.07〜0.15、摩耗量が30μm以下であり、体積抵抗率で1×108 Ω.cm以下の導電性と高荷重下で優れた摺動特性を示す。
【0047】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下の例において、摺動部材(I)の摺動特性は、次の(1)及び(2)の試験方法により、また、摺動部材(II)の摺動特性は、(3)の試験方法により評価した。
【0048】
スラスト試験(1):表1に記載の条件下で摩擦係数および摩耗量を測定した。そして、摩擦係数については、試験を開始してから1時間経過以降試験終了までの摩擦係数の変動値を示し、また、摩耗量については、試験時間8時間後の摺動面の寸法変化量で示した。
【0049】
【表1】
滑り速度 10m/min
荷重 120kgf/cm2
試験時間 8時間
潤滑 無潤滑
相手材 機械構造用炭素鋼(S45C)
【0050】
スラスト試験(2):表2に記載の条件で摩擦係数および摩耗量を測定した。そして、摩擦係数については、試験を開始してから1時間経過以降試験終了までの摩擦係数の変動値を示し、また、摩耗量については、試験時間8時間後の摺動面の寸法変化量で示した。
【0051】
【表2】
滑り速度 5m/min
荷重 100kgf/cm2
試験時間 8時間
潤滑 無潤滑
相手材 機械構造用炭素鋼(S45C)
【0052】
往復動摺動試験:表3に記載の条件で摩擦係数および摩耗量を測定した。そして、摩擦係数については、試験を開始してから1時間経過以降試験終了までの摩擦係数の変動値を示し、また、摩耗量については、試験時間8時間後の摺動面の寸法変化量で示した。
【0053】
【表3】
滑り速度 5m/min
荷重 200kgf/cm2
試験時間 8時間
潤滑 試験前に摺動面に油(出光興産製ATFーDII)塗布
相手材 クロムメッキ被覆機械構造用炭素鋼(S45C)
【0054】
体積抵抗率:摺動部材表面に垂直な方向の体積抵抗率を四探針法:試料表面にプローブ間隔5mmの測定子を置いて三菱化学(株)製の抵抗率計 LORESTA-AP, MCP-T400で測定した。
【0055】
実施例1〜24及び比較例1〜3
以下の諸例において、PTFE樹脂として、「テフロン6CJ」(三井デュポンフロロケミカル社製)、石油系溶剤として、脂肪族溶剤とナフテン系溶剤との混合溶剤(エクソン化学社製の商品名「エクソール」)を使用した。
【0056】
先ず、PTFE樹脂と表4〜表9に示される充填材とをヘンシェルミキサー内に供給して攪拌混合し、得られた混合物100重量部に対して石油系溶剤20重量部を配合し、PTFE樹脂の室温転移点以下の温度(15℃)で混合し、樹脂組成物を得た。
【0057】
得られた樹脂組成物を金属薄板から成る鋼裏金(厚さ0.70mm)上に形成された多孔質金属焼結層(厚さ0.25mm)上に散布し、樹脂組成物の厚さが0.25mmとなる様にローラで圧延して焼結層の孔隙および表面に樹脂組成物が含浸被覆された複層板を得た。得られた複層板を200℃の温度に加熱した熱風乾燥炉中に5分間保持して溶剤を除去した後、乾燥した樹脂組成物層をローラによって加圧力400kgf/cm2 にて圧延し、焼結層上に被覆された樹脂組成物層の厚さを0.10mmとした。
【0058】
次に、加圧処理した複層板を加熱炉で370℃、10分間加熱焼成した後、再度、ローラで加圧処理し、寸法調整およびうねり等の矯正を行なって複層摺動部材を作成した。矯正の終了した複層板を切断し、一辺が30mmの複層摺動部材試験片を得た。図1は、この様にして得られた複層摺動部材を示す断面図であり、図中、符号(1)は鋼裏金、(2)は鋼裏金上に裏打ちされた多孔質金属焼結層、(3)は金属焼結層の孔隙および表面に充填被覆された樹脂組成物から成る被覆層である。
【0059】
各複層摺動部材のスラスト試験(1)の結果を表4〜表9に示す。なお、表中の「SiO2 /MgO」はMgOに対するSiO2 の重量比を示し、配合割合は重量%で示す。
【0060】
【表4】
【0061】
【表5】
【0062】
【表6】
【0063】
【表7】
【0064】
【表8】
【0065】
【表9】
【0066】
上述の試験結果から、本発明の実施例の複層摺動部材は、低い摩擦係数で試験時間を通して安定した性能を発揮し、摩耗量も30μm以下と極めて少なく、優れた摺動特性を有しているものであった。一方、比較例の複層摺動部材は摩擦係数は比較的安定しているものの摩耗量が多く、摺動特性の劣ったものであった。
【0067】
次に、上述した実施例3、6、8、10、13、14、18及び21と比較例1及び3の複層板を切断した後、曲げ加工を施し、半径10.0mm、長さ20.0mm、肉厚1.05mmの半円筒状の複層摺動部材試験片を得た。各複層摺動部材の往復動試験(2)の結果を表10及び表11に示す。
【0068】
【表10】
【0069】
【表11】
(*)比較例1の試験片は、試験開始後1時間で摩擦係数が急激に上昇したため、試験を中止した。摩耗量は、試験を中止した時点の値を示す。
【0070】
上述の試験結果から、本発明の複層摺動部材は、試験時間を通して低い摩擦係数で安定した性能を発揮し、試験後の複層摺動部材の摩耗量も少ないものであった。
【0071】
実施例25〜34及び比較例4〜5
以下の諸例において、PTFE樹脂として、「テフロン6CJ」(三井デュポンフロロケミカル社製)、石油系溶剤として、脂肪族溶剤とナフテン系溶剤との混合溶剤(エクソン化学社製の商品名「エクソール」)を使用した。
【0072】
先ず、PTFE樹脂と表12〜表14に示される充填材とをヘンシェルミキサー内に供給して攪拌混合し、得られた混合物100重量部に対して石油系溶剤20重量部を配合し、PTFE樹脂の室温転移点以下の温度(15℃)で混合し、樹脂組成物を得た。
【0073】
板厚0.30mmのリン青銅合金板にエキスパンド加工を施し、各辺(ストランド)が0.60mmの方形状の規則正しい網目を備えた厚さ0.43mmのエキスパンドメタルを形成した。これを基材Aとした。横糸および縦糸に線径0.3mmのリン青銅合金細線を使用して50メッシュの網目を有する織組ワイヤメッシュを形成した。これを基材Bとした。
【0074】
上記樹脂組成物をエキスパンドメタルから成る基材および織組ワイヤメッシュから成る基材上にそれぞれ散布供給し、ローラで圧延して基材の網目を樹脂組成物で充填すると共に基材の表面に樹脂組成物の被覆層を形成した後、220℃の温度に加熱した熱風乾燥炉中に5分間保持し、樹脂組成物中の溶剤を除去した。次いで、網目および表面が樹脂組成物で充填被覆された基材を加熱炉で360℃、10分間加熱焼成した後、ローラで加圧処理し、寸法調整およびうねり等の矯正を行ない、表面に0.13mmの厚さの被覆層が形成された基材を得た。矯正の終了した基材を切断し、一辺が30mmの摺動板試験片を得た。
【0075】
図2は、エキスパンドメタルを示す平面図、図3は、図2に示すエキスパンドメタルを基材とした摺動部材を示す断面図であり、図中、符号(4)はエキスパンドメタル、(5)は辺(ストランド)、(6)は網目、(7)はエキスパンドメタルの網目および表面に充填被覆された樹脂組成物から成る被覆層である。また、図4は、織組ワイヤメッシュを基材とした摺動部材を示す断面図であり、図中、符号(8)は織組ワイヤメッシュ、(9)はメッシュの網目および表面に充填被覆された樹脂組成物から成る被覆層である。
【0076】
各摺動部材のスラスト試験(2)の結果を表12〜表14に示す。なお、表中の「SiO2 /MgO」は、MgOに対するSiO2 の重量比を示し、配合割合は重量%で示す。
【0077】
【表12】
【0078】
【表13】
【0079】
【表14】
【0080】
上述の試験結果から、本発明の実施例の摺動部材は、低い摩擦係数で試験時間を通して安定した性能を発揮し、摩耗量も20μm以下と極めて少なく、優れた摺動特性を有しているものであった。一方、比較例の摺動部材は、摩擦係数が高く、摩耗量も多く、摺動特性の劣ったものであった。
【0081】
実施例36〜59
表15〜20に示される充填材をPTFE樹脂と混合した以外は、実施例1と同様の方法で混合して樹脂組成物を得、次いで鋼裏金上に裏打ちされた多孔質金属焼結層の上に樹脂組成物層を形成して摺動部材を作成した。
スラスト試験(1)、往復動摺動試験および体積抵抗率の測定の結果を表15〜表20に示す。なお、表中の「SiO2 /MgO」はMgOに対するSiO2 の重量比を示し、配合割合は重量%で示す。
【0082】
【表15】
【0083】
【表16】
【0084】
【表17】
【0085】
【表18】
【0086】
【表19】
【0087】
【表20】
【0088】
【発明の効果】
以上説明した本発明によれば、乾燥条件または油中ないし油潤滑条件などの多くの異なった使用条件下において安定した低い摩擦係数を示すと共に摩耗量の極めて少ない優れた摺動特性を発揮する摺動部材が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1図は本発明の摺動部材の一例を示す断面図である。
【図2】第2図は基材としてのエキスパンドメタルを示す平面図である。
【図3】第3図はエキスパンドメタルを使用した本発明の摺動部材の一例を示す断面図である。
【図4】第4図は基材として織組ワイヤメッシュを使用した本発明の摺動部材の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1:鋼裏金
2:多孔質金属焼結層
3:樹脂被覆層
4:エキスパンドメタル
6:網目
7:樹脂被覆層
8:織組ワイヤメッシュ
9:樹脂被覆層
Claims (8)
- リン酸塩および硫酸バリウムから成る群から選択される成分Aを1〜25重量%、珪酸マグネシウム及びマイカから成る群から選択される成分Bを1〜15重量%、鉛、錫、鉛錫合金およびこれらの混合物から成る群から選択される成分Cを5〜50重量%含有し、残部がポリテトラフルオロエチレンであることを特徴とする摺動部材用樹脂組成物。
- 珪酸マグネシウムが、二酸化珪素を40.0重量%以上、酸化マグネシウムを10.0重量%以上含有し、且つ、酸化マグネシウムに対する二酸化珪素の重量比が2.1〜5.0の範囲の珪酸マグネシウムである請求項1に記載の摺動部材用樹脂組成物。
- 更に二硫化モリブデンを5重量%以下、グラファイトを4重量%以下または導電性カーボンブッラクを5重量%以下の割合で含有する請求項1に記載の摺動部材用樹脂組成物。
- 更にグラファイトを4重量%以下および導電性カーボンブッラクを5重量%以下の割合で含有する請求項1に記載の摺動部材用樹脂組成物。
- 鋼裏金上に形成された多孔質金属焼結層の孔隙および表面に樹脂組成物を含浸被覆して成る摺動部材、または、金属網状体の網目および表面に樹脂組成物を充填被覆して成る摺動部材であって、樹脂組成物が、リン酸塩および硫酸バリウムから成る群から選択される成分Aを1〜25重量%、珪酸マグネシウム及びマイカから成る群から選択される成分Bを1〜15重量%、鉛、錫、鉛錫合金およびこれらの混合物から成る群から選択される成分Cを5〜50重量%含有し、残部がポリテトラフルオロエチレンであることを特徴とする樹脂組成物であることを特徴とする摺動部材。
- 珪酸マグネシウムが、二酸化珪素を40.0重量%以上、酸化マグネシウムを10.0重量%以上含有し、且つ、酸化マグネシウムに対する二酸化珪素の重量比が2.1〜5.0の範囲の珪酸マグネシウムである請求項5に記載の摺動部材。
- 樹脂組成物が、更に二硫化モリブデンを5重量%以下、グラファイトを4重量%以下または導電性カーボンブッラクを5重量%以下含有する請求項5に記載の摺動部材。
- 樹脂組成物が、更にグラファイトを4重量%以下および導電性カーボンブッラクを5重量%以下含有する請求項5に記載の摺動部材。
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