JP3948034B2 - 半導体装置とその製造方法、及びアクティブマトリクス基板 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は異なる導電型薄膜トランジスタ(以下TFTと略省する。)やTFTと容量素子とを備えるアクティブマトリクス基板等の半導体装置、及びその製造方法に関するもので有る。更に詳しくはこれら半導体装置の製造工程を簡略化しながら、TFTの電気的特性を最適化する為の技術に関するもので有る。
【0002】
【従来の技術】
TFTを用いた半導体装置としては液晶表示装置の駆動回路内蔵型のアクティブマトリクス基板などが有る。アクティブマトリクス基板では、図29に、その左側領域から右側領域に向かって駆動回路部及び画素領域を模式的に示す様に、P型の駆動回路用TFT30″、N型の駆動回路用TFT20″、及びN型の画素用TFT10″が同一の絶縁基板2の上に形成されて居る。ここで、各TFTをセルフアライン構造で形成すると、図30にN型のTFTのオン・オフリーク電流特性を実線L1で示し、P型のTFTのオン・オフリーク電流特性を点線L2で示す様に、オフリーク電流が大きいと云う問題点が有る。この様にオフリーク電流の大きなTFTを画素用TFTとして用いると、表示むらなどの原因となりやすい。また駆動回路用TFTでも、オフリーク電流が大きいと、無駄な電力消費や誤動作の原因となりやすい。さらにセルフアライン構造のTFTでは、図31(a)にN型のTFTに於ける耐電圧特性を実線L23で示し、図31(b)にP型のTFTに於ける耐電圧特性を実線L24で示すとおり、TFTのソース・ドレイン間の耐電圧が十分でない為、チャネル長を長めに設定せざるを得ない。
【0003】
そこで図29に示すアクティブマトリクス基板では、各TFTをLDD構造にして有る。(本願ではこれをLDD TFTと略称する事も有る。)このアクティブマトリクス基板に構成されているTFTはいずれも、ソース・ドレイン領域11、12、21、22、31、32の内ゲート電極15、25、35の端部と対峙する部分が低濃度ソース・ドレイン領域111、121、211、221、311、321になって居る。この為、図32にN型のTFTのオン・オフリーク電流特性を実線L3で示し、P型のTFTのオン・オフリーク電流特性を点線L4で示す様に、オフリーク電流が小さい。従って、表示むらやフリッカなどの発生を防止すると共に、誤動作や無駄な電力消費を抑える事が出来る。又LDD構造のTFTは、図31(a)にN型のTFTに於ける耐電圧特性を実線L21で示し、図31(b)にP型のTFTに於ける耐電圧特性を実線L22で示す様に、ソース・ドレイン間耐電圧が高いので、チャネル長を短く出来ると云う利点が有る。
【0004】
一方、アクティブマトリクス基板に上述した半導体装置を適用する場合、液晶セルに於ける電荷の保持特性を向上する為に、同一の絶縁基板2上に保持容量40″を形成する場合もある(図29参照)。従来この保持容量40″は、シリコン膜を導電化した低濃度N型シリコン膜を下層側電極部40gとして有して居る。ここで、下層側電極部40gの表面側には、TFTのゲート絶縁膜14、24、34と同時に形成されたシリコン酸化膜を誘電体膜44として形成して有る。誘電体膜44の表面側には、TFTのゲート電極15、25、35と同時形成された専用の容量ラインの一部または前段の信号線の一部を上層側電極部45として形成して有る。
【0005】
かかる構造のアクティブマトリクス基板1″は、従来、以下の方法で製造されて居る。
【0006】
まず、図33(a)に示す様に、絶縁基板2の表面に形成した島状のシリコン膜10a、20a、30a、40aに対して、ゲート絶縁膜14、24、34、及び誘電体膜44を形成した後、約1×1012cm-2のドーズ量でボロンイオンを打ち込む。チャネルドープを行なう為で有る(1回目の不純物導入工程)。その結果、各シリコン膜10a、20a、30a、40aは低濃度P型となる。これは薄膜トランジスタの閾値電圧(Vth)を調整する為に行われる。(本願ではこれをチャンネル・ドープ、C/Dと省略する事も有る。)
次に、図33(b)に示す様に、各TFTの形成領域をレジストマスク151で覆う(1回目のマスク形成工程)。続いて、約3×1014cm-2のドーズ量でリンイオンを打ち込んで、シリコン膜40aをN型に反転させて保持容量40″を形成する為の下層側電極部40gとする(2回目の不純物導入工程)。
【0007】
次に、図33(c)に示す様に、ゲート電極15、25、35、及び上層側電極部45を形成し、保持容量40″を形成した後、N型の画素用TFT10″及びN型の駆動回路用TFT20″の形成領域をレジストマスク152で覆う(2回目のマスク形成工程)。続いて、約2×1013cm-2のドーズ量でボロンイオンを打ち込んで、不純物濃度が約2.1×1018cm-3の低濃度P型のソース・ドレイン領域31、32を形成する(3回目の不純物導入工程)。尚不純物が導入されなかった部分がチャネル領域33となる。
【0008】
次に、図33(d)に示す様に、P型の駆動回路用TFT30″の形成領域をレジストマスク153で覆う(3回目のマスク形成工程)。続いて、約1×1013cm-2のドーズ量でリンイオンを打ち込んで、不純物濃度が約0.9×1018cm-3の低濃度N型のソース・ドレイン領域11、12、21、22を形成する(4回目の不純物導入工程)。
【0009】
次に、図33(e)に示す様に、N型の画素用TFT10″の形成領域、N型の駆動回路用TFT20″の形成領域、及び保持容量40″に加えて、ゲート電極35をも広めに覆うレジストマスク154を形成する(4回目のマスク形成工程)。続いて、約1×1015cm-2のドーズ量でボロンイオンを打ち込んで、不純物濃度が約1×1020cm-3の高濃度ソース・ドレイン領域312、322を形成する(5回目の不純物導入工程)。この結果、低濃度P型のソース・ドレイン領域31、32の内、レジストマスク154で覆われていた部分はそのまま不純物濃度が約2.1×1018cm-3の低濃度ソース・ドレイン領域311、321となる。この様にして、P型の駆動回路用TFT30″を形成する。
【0010】
次に、図33(f)に示す様に、P型の駆動回路用TFT30″の形成領域に加えて、ゲート電極15、25をも広めに覆うレジストマスク155を形成する(5回目のマスク形成工程)。続いて、約1×1015cm-2のドーズ量でリンイオンを打ち込んで、不純物濃度が約1×1020cm-3の高濃度ソース・ドレイン領域112、122、212、222を形成する(6回目の不純物導入工程)。低濃度N型のソース・ドレイン領域11、12、21、22の内、レジストマスク155で覆われていた部分はそのまま不純物濃度が約0.9×1018cm-3の低濃度ソース・ドレイン領域111、121、211、221となる。この様にしてN型の画素用TFT10″及びN型の駆動回路用TFT20″を形成する。
【0011】
以降図29に示す様に層間絶縁膜4を形成した後、活性化の為のアニールを行い、しかる後にコンタクトホールを形成してソース・ドレイン電極16、17、26、27、36、37を形成すればアクティブマトリクス基板1″が完成する。斯様に従来はドナー又はアクセプター不純物を半導体膜に添加する為だけに5回のマスク形成工程(レジストマスク151〜155の形成)と6回の不純物導入工程とが行われて居た。但し保持容量40″を形成しないのであれば、ドナー又はアクセプター不純物を半導体膜に添加する為だけに4回のマスク形成工程(レジストマスク152〜155の形成)と、5回の不純物導入工程が行われる事に成る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらアクティブマトリクス基板の製造コストはマスク形成工程の数と、不純物導入工程の数とに大きく支配される為、従来の様にTFTの最適化を図ろうとすると製造工程数が大幅に増えてしまうと云う問題点が有る。例えば図33(a)〜(f)を参照して説明した製造方法の様にLDD TFTにてCMOS構成を成し、保持容量40″も形成する場合には、ドナー又はアクセプター不純物を半導体膜に添加する為だけに5回のマスク形成工程と6回の不純物導入工程とが必要に成って居る。これが故アクティブマトリクス基板の製造コストが著しく増大するとの問題点が認められる。この問題点はアクティブマトリクス基板に限らず、導電型の異なるTFTを有するその他の半導体装置やTFTと容量素子の双方を有するその他の半導体装置でも同様に存在する。
【0013】
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は駆動回路内蔵のアクティブマトリクス基板の様に少なくともTFTとこのTFTと導電型の異なるTFTを備えた半導体装置に於いて、半導体装置の製造工程を簡略化しながら、TFTの電気特性を最適化し、高性能回路とされた半導体装置とその製造方法、及びアクティブマトリクス基板を提供する事に有る。
【0014】
【課題を解決する為の手段】
上記課題を解決する為、本発明では半導体装置を以下の様に構成する。以下に説明する各発明はいずれも最小限の製造工程数によって、各TFTの電気的特性を向上させた半導体装置やその製造方法を共通の目的と課題とするが、それらを更に分類すれば、第1群に係る発明と第2群に係る発明とに大別される。
【0015】
第1群に係る発明は同一基板上に第一導電型及び第二導電型のTFTを有する半導体装置、及びそれを適応した液晶表示装置用等のアクティブマトリクス基板、並びにこれらの半導体装置の製造方法に関する発明で有る。
【0016】
これに対して第2群に係る発明は同一基板上にTFTと容量素子を有する半導体装置、及びそれを適応した液晶表示装置用等のアクティブマトリクス基板に関する発明、及びこれらの半導体装置の製造方法に関する発明で有る。
【0017】
(第1群に係わる発明)
第1群の一例に係わる発明は、第一ゲート電極に第一ゲート絶縁膜を介して対峙する第一チャネル領域と第一導電型高濃度ソース・ドレイン領域を備える第一導電型薄膜トランジスタと、第二ゲート電極に第二ゲート絶縁膜を介して対峙する第二チャネル領域と第二導電型高濃度ソース・ドレイン領域を備える第二導電型薄膜トランジスタ、とを有する半導体装置に於いて、該第一導電型薄膜トランジスタは該第一導電型高濃度ソース・ドレイン領域と該第一チャネル領域の間に第一導電型低濃度ソース・ドレイン領域を具備するLDD構造を成し、該第一チャネル領域は極低濃度の第二導電型不純物を含み、該第二導電型薄膜トランジスタは該第二導電型高濃度ソース・ドレイン領域と該第二チャネル領域の間に該第二チャネル領域と同じ不純物濃度を有するオフセット領域を具備するオフセット構造を成し、該第二チャネル領域は極低濃度の第二導電型不純物を含んで居る事を特徴とする。
【0018】
この様に構成すると、いずれのTFTもゲート電極の端部に対峙する部分が低濃度領域で有る為オフ電流が小さい。又TFTのソース・ドレイン間に於ける耐電圧が高いのでチャネル長を短く出来る。従ってオン電流が増加し、更にトランジスタ容量を低減出来るので、高速動作が可能になると云う利点も有る。更に第二導電型の駆動回路用TFTに於いて、ゲート電極の端部に対峙する低濃度領域はチャネル領域と同じ不純物濃度を有するオフセット領域として形成して有る。従って総てのTFTをLDD構造で製造する場合よりもマスク形成工程及び不純物導入工程を其々1回分ずつ少なくする事が出来る。又極低濃度で導入された第二導電型不純物はチャネル内ではVthを調整し、オフセット領域では低濃度多数キャリアーとして作用する。斯くして最小限の製造工程数にて各TFTの電気的特性を最適化した半導体装置を実現されるので有る。
【0019】
また、前記第一導電型薄膜トランジスタのソース・ドレイン電圧をVDS1、ゲート電圧をVGS1、ソース・ドレイン電流をIDS1とし、前記第二導電型薄膜トランジスタのソース・ドレイン電圧をVDS2、ゲート電圧をVGS2、ソース・ドレイン電流をIDS2とした時に|VDS1|=|VDS2|、且つVGS1=VGS2=0の条件下にてIDS2>IDS1と成る様に、前記第二チャネル領域と前記オフセット領域の第二導電型不純物濃度が定められて居る事を特徴とする。
【0020】
この様に構成すると、オフセット領域の寄生抵抗に起因する第二導電型TFTのオン電流の減少を最小とし、第一導電型TFTと第二導電型TFTのオン電流やトランジスタ容量を略同等とする事が可能と成る。従ってこうしたTFTにてCMOS回路を構成した場合、回路は高速で動作し、誤動作も生じにくい。又同時に回路の構成やレイアウトも簡略化される。(第一導電型TFTと第二導電型TFTのサイズやディメンジョンを同一とし得る為。)
また、前記第一導電型薄膜トランジスタのソース・ドレイン電圧をVDS1、ゲート電圧をVGS1、ソース・ドレイン電流をIDS1とし、前記第二導電型薄膜トランジスタのソース・ドレイン電圧をVDS2、ゲート電圧をVGS2、ソース・ドレイン電流をIDS2とした時に|VDS1|=|VDS2|、且つVGS1=VGS2の条件下にてIDS2=IDS1と成る時のゲート電圧が0Vから前記第一導電型薄膜トランジスタがオン状態と成る方向にシフトして居る様に、前記第二チャネル領域と前記オフセット領域の第二導電型不純物濃度が定められて居る事を特徴とする。
【0021】
この様に構成すると、第二導電型TFTのチャネル領域及びオフセット領域に於ける第二導電型の不純物濃度を最適化するだけで、オフセット構造である第二導電型のTFTを弱いデプレーション・モードとし、LDD構造で有る第一導電型のTFTを弱いエンハンス・モードとする事が出来る。こうしてオフセット領域の寄生抵抗に起因する第二導電型TFTのオン電流の減少を最小とし、第一導電型TFTと第二導電型TFTのオン電流やトランジスタ容量を略同等とする事が可能と成る。従ってこうしたTFTにてCMOS回路を構成した場合、回路は高速で動作し、誤動作も生じにくい。又同時に回路の構成やレイアウトも簡略化される。(第一導電型TFTと第二導電型TFTのサイズやディメンジョンを同一とし得る為。)
また、前記第一チャネル領域が含有する第二導電型不純物濃度と、前記第二チャネル領域が含む第二導電型不純物濃度と、前記オフセット領域が含む第二導電型不純物濃度が総て等しい事を特徴とする。
【0022】
即ち第二導電型TFTのチャネル領域に第二導電型不純物を導入する際に第一導電型のTFTのチャネル領域にも第二導電型不純物を導入し、同時にオフセット領域にも第二導電型不純物を導入出来る。それ故工程数を削減出来る。
【0023】
また、第一導電型と第二導電型とは互いに逆導電型で有る事を意味し、第一導電型をN型とした場合には第二導電型はP型で有る。逆に第一導電型をP型として場合には第二導電型はN型で有る。
【0024】
斯様な半導体装置を適応した液晶表示装置用のアクティブマトリクス基板では、前記第一導電型及び前記第二導電型薄膜トランジスタは駆動回路に於いてCMOS回路を構成し、前記第一導電型及び第二導電型薄膜トランジスタの内の一方の薄膜トランジスタは画素領域に於いて画素用薄膜トランジスタを構成する。
【0025】
また、第1群発明の上記一例に係わる半導体装置の製造においては、前記第一チャネル領域と前記第二チャネル領域と前記オフセット領域を形成する為に第二導電型不純物を極低濃度にて半導体膜に導入する極低濃度第二導電型不純物導入工程と、前記第一ゲート電極と前記第二ゲート電極を形成するゲート電極形成工程と、前記第一導電型低濃度ソース・ドレイン領域を形成する為に第一導電型不純物を低濃度にて半導体膜に導入する低濃度第一導電型不純物導入工程と、前記第一導電型高濃度ソース・ドレイン領域を形成する為に第一導電型不純物を高濃度にて半導体膜に導入する高濃度第一導電型不純物導入工程と、前記第二導電型高濃度ソース・ドレイン領域を形成する為に第二導電型不純物を高濃度にて半導体膜に導入する高濃度第二導電型不純物導入工程とを有し、該極低濃度第二導電型不純物導入工程は該ゲート電極形成工程前に行われ、該低濃度第一導電型不純物導入工程は該ゲート電極形成後に行われる事を特徴とする。
【0026】
また、前記極低濃度第二導電型不純物導入工程では、前記第一導電型薄膜トランジスタのソース・ドレイン電圧をV DS1 、ゲート電圧をV GS1 、ソース・ドレイン電流をI DS1 とし、前記第二導電型薄膜トランジスタのソース・ドレイン電圧をV DS2 、ゲート電圧をV GS2 、ソース・ドレイン電流をI DS2 とした時に|V DS1 |=|V DS2 |、且つV GS1 =V GS2 =0の条件下にてI DS2 >I DS1 と成る様に、または|V DS1 |=|V DS2 |、且つV GS1 =V GS2 の条件下にてI DS2 =I DS1 と成る時のゲート電圧が0Vから前記第一導電型薄膜トランジスタがオン状態と成る方向にシフトして居る様に、前記第二チャネル領域と前記オフセット領域の第二導電型不純物濃度が定められることを特徴とする。
また、極低濃度第二導電型不純物導入工程は第二導電型不純物を極低濃度含むドープト半導体膜を成膜する工程として行い、この工程を行なった後に半導体膜表面にゲート絶縁膜を形成する事が有る。
【0027】
また、極低濃度第二導電型不純物導入工程はこの工程を行なう以前に形成した半導体膜に対して第二導電型不純物を低濃度にて導入する工程として行い、この工程を行なった後に半導体膜表面にゲート絶縁膜を形成する事が有る。
【0028】
また、極低濃度第二導電型不純物導入工程はこの工程を行なう以前に形成した半導体膜に対してその表面に形成したゲート絶縁膜を介して第二導電型不純物を極低濃度にて導入する工程として行う事が有る。
【0029】
第1群の第2例に係わる発明は、第一ゲート電極に第一ゲート絶縁膜を介して対峙する第一チャネル領域と第一導電型高濃度ソース・ドレイン領域を備える第一導電型薄膜トランジスタと、第二ゲート電極に第二ゲート絶縁膜を介して対峙する第二チャネル領域と第二導電型高濃度ソース・ドレイン領域を備える第二導電型薄膜トランジスタ、とを有する半導体装置に於いて、該第一導電型薄膜トランジスタは該第一導電型高濃度ソース・ドレイン領域と該第一チャネル領域の間に第一導電型低濃度ソース・ドレイン領域を具備するLDD構造を成し、該第一チャネル領域は極低濃度の第一導電型不純物を含み、該第二導電型薄膜トランジスタは該第二導電型高濃度ソース・ドレイン領域と該第二チャネル領域の間に該第二チャネル領域と同じ不純物濃度を有するオフセット領域を具備するオフセット構造を成し、該第二チャネル領域は極低濃度の第一導電型不純物を含んで居る事を特徴とする。
【0030】
この様に構成すると、いずれのTFTもゲート電極の端部に対峙する部分が低濃度領域で有る為オフ電流が小さい。又TFTのソース・ドレイン間に於ける耐電圧が高いのでチャネル長を短く出来る。従ってオン電流が増加し、更にトランジスタ容量を低減出来るので、高速動作が可能になると云う利点も有る。更に第二導電型の駆動回路用TFTに於いて、ゲート電極の端部に対峙する低濃度領域はチャネル領域と同じ不純物濃度を有するオフセット領域として形成して有る。従って総てのTFTをLDD構造で製造する場合よりもマスク形成工程及び不純物導入工程を其々1回分ずつ少なくする事が出来る。又極低濃度で導入された第一導電型不純物はチャネル内ではVthを調整し、オフセット領域では低濃度多数キャリアーとして作用する。斯くして最小限の製造工程数にて各TFTの電気的特性を最適化した半導体装置を実現されるので有る。
【0031】
また、前記第一導電型薄膜トランジスタのソース・ドレイン電圧をVDS1、ゲート電圧をVGS1、ソース・ドレイン電流をIDS1とし、前記第二導電型薄膜トランジスタのソース・ドレイン電圧をVDS2、ゲート電圧をVGS2、ソース・ドレイン電流をIDS2とした時に|VDS1|=|VDS2|、且つVGS1=VGS2=0の条件下にてIDS2>IDS1と成る様に、前記第二チャネル領域と前記オフセット領域の第一導電型不純物濃度が定められて居る事を特徴とする。
【0032】
この様に構成すると、オフセット領域の寄生抵抗に起因する第二導電型TFTのオン電流の減少を最小とし、第一導電型TFTと第二導電型TFTのオン電流やトランジスタ容量を略同等とする事が可能と成る。従ってこうしたTFTにてCMOS回路を構成した場合、回路は高速で動作し、誤動作も生じにくい。又同時に回路の構成やレイアウトも簡略化される。(第一導電型TFTと第二導電型TFTのサイズやディメンジョンを同一とし得る為。)
また、前記第一導電型薄膜トランジスタのソース・ドレイン電圧をVDS1、ゲート電圧をVGS1、ソース・ドレイン電流をIDS1とし、前記第二導電型薄膜トランジスタのソース・ドレイン電圧をVDS2、ゲート電圧をVGS2、ソース・ドレイン電流をIDS2とした時に|VDS1|=|VDS2|、且つVGS1=VGS2の条件下にてIDS2=IDS1と成る時のゲート電圧が0Vから前記第一導電型薄膜トランジスタがオン状態と成る方向にシフトして居る様に、前記第二チャネル領域と前記オフセット領域の第一導電型不純物濃度が定められて居る事を特徴とする。
【0033】
この様に構成すると、第二導電型TFTのチャネル領域及びオフセット領域に於ける第一導電型の不純物濃度を最適化するだけで、オフセット構造である第二導電型のTFTを弱いデプレーション・モードとし、LDD構造で有る第一導電型のTFTを弱いエンハンス・モードとする事が出来る。こうしてオフセット領域の寄生抵抗に起因する第二導電型TFTのオン電流の減少を最小とし、第一導電型TFTと第二導電型TFTのオン電流やトランジスタ容量を略同等とする事が可能と成る。従ってこうしたTFTにてCMOS回路を構成した場合、回路は高速で動作し、誤動作も生じにくい。又同時に回路の構成やレイアウトも簡略化される。(第一導電型TFTと第二導電型TFTのサイズやディメンジョンを同一とし得る為。)
また、前記第一チャネル領域が含有する第一導電型不純物濃度と、前記第二チャネル領域が含む第一導電型不純物濃度と、前記オフセット領域が含む第一導電型不純物濃度が総て等しい事を特徴とする。
【0034】
即ち第二導電型TFTのチャネル領域に第一導電型不純物を導入する際に第一導電型のTFTのチャネル領域にも第一導電型不純物を導入し、同時にオフセット領域にも第一導電型不純物を導入出来る。それ故工程数を削減出来る。
【0035】
また、第一導電型と第二導電型とは互いに逆導電型で有る事を意味し、第一導電型をN型とした場合には第二導電型はP型で有る。逆に第一導電型をP型として場合には第二導電型はN型で有る。
【0036】
斯様な半導体装置を適応した液晶表示装置用のアクティブマトリクス基板では、前記第一導電型及び前記第二導電型薄膜トランジスタは駆動回路に於いてCMOS回路を構成し、前記第一導電型及び第二導電型薄膜トランジスタの内の一方の薄膜トランジスタは画素領域に於いて画素用薄膜トランジスタを構成する。
【0037】
第1群の第2例に係わる半導体装置の製造方法は、前記第一チャネル領域と前記第二チャネル領域と前記オフセット領域を形成する為に第一導電型不純物を極低濃度にて半導体膜に導入する極低濃度第一導電型不純物導入工程と、前記第一ゲート電極と前記第二ゲート電極を形成するゲート電極形成工程と、前記第一導電型低濃度ソース・ドレイン領域を形成する為に第一導電型不純物を低濃度にて半導体膜に導入する低濃度第一導電型不純物導入工程と、前記第一導電型高濃度ソース・ドレイン領域を形成する為に第一導電型不純物を高濃度にて半導体膜に導入する高濃度第一導電型不純物導入工程と、前記第二導電型高濃度ソース・ドレイン領域を形成する為に第二導電型不純物を高濃度にて半導体膜に導入する高濃度第二導電型不純物導入工程とを有し、該極低濃度第一導電型不純物導入工程は該ゲート電極形成工程前に行われ、該低濃度第一導電型不純物導入工程は該ゲート電極形成後に行われる事を特徴とする。
【0038】
また、前記極低濃度第一導電型不純物導入工程では、前記第一導電型薄膜トランジスタのソース・ドレイン電圧をVDS1、ゲート電圧をVGS1、ソース・ドレイン電流をIDS1とし、前記第二導電型薄膜トランジスタのソース・ドレイン電圧をVDS2、ゲート電圧をVGS2、ソース・ドレイン電流をIDS2とした時に|VDS1|=|VDS2|、且つVGS1=VGS2=0の条件下にてIDS2>IDS1と成る様に、または|VDS1|=|VDS2|、且つVGS1=VGS2の条件下にてIDS2=IDS1と成る時のゲート電圧が0Vから前記第一導電型薄膜トランジスタがオン状態と成る方向にシフトして居る様に、前記第二チャネル領域と前記オフセット領域の第一導電型不純物濃度が定められ不純物の導入が行われることを特徴とする。
また、極低濃度第一導電型不純物導入工程は第一導電型不純物を極低濃度含むドープト半導体膜を成膜する工程として行い、この工程を行なった後に半導体膜表面にゲート絶縁膜を形成する事が有る。
【0039】
また、極低濃度第一導電型不純物導入工程はこの工程を行なう以前に形成した半導体膜に対して第一導電型不純物を低濃度にて導入する工程として行い、この工程を行なった後に半導体膜表面にゲート絶縁膜を形成する事が有る。
【0040】
また、極低濃度第一導電型不純物導入工程はこの工程を行なう以前に形成した半導体膜に対してその表面に形成したゲート絶縁膜を介して第一導電型不純物を極低濃度にて導入する工程として行う事が有る。
【0041】
また、第1群の第3例に係わる発明は第一ゲート電極に第一ゲート絶縁膜を介して対峙する第一チャネル領域と第一導電型高濃度ソース・ドレイン領域を備える第一導電型薄膜トランジスタと、第二ゲート電極に第二ゲート絶縁膜を介して対峙する第二チャネル領域と第二導電型高濃度ソース・ドレイン領域を備える第二導電型薄膜トランジスタ、とを有する半導体装置に於いて、該第一導電型薄膜トランジスタは該第一導電型高濃度ソース・ドレイン領域と該第一チャネル領域の間に第一導電型低濃度ソース・ドレイン領域を具備するLDD構造を成し、該第一チャネル領域は略真性で有り、該第二導電型薄膜トランジスタは該第二導電型高濃度ソース・ドレイン領域と該第二チャネル領域の間に該第二チャネル領域と同じ不純物濃度を有するオフセット領域を具備するオフセット構造を成し、該第二チャネル領域は略真性で有る事を特徴とする。
【0042】
この様に構成すると、いずれのTFTもゲート電極の端部に対峙する部分が低濃度領域で有る為オフ電流が小さい。又TFTのソース・ドレイン間に於ける耐電圧が高いのでチャネル長を短く出来る。従ってオン電流が増加し、更にトランジスタ容量を低減出来るので、高速動作が可能になると云う利点も有る。更に第二導電型の駆動回路用TFTに於いて、ゲート電極の端部に対峙する半導体はチャネル領域と同じ不純物濃度を有するオフセット領域として形成して有る。従って総てのTFTをLDD構造で製造する場合よりもマスク形成工程を一回、不純物導入工程を2回少なくする事が出来る。斯くして最小限の製造工程数にて各TFTの電気的特性を最適化した半導体装置を実現されるので有る。
【0043】
また、第一導電型と第二導電型とは互いに逆導電型で有る事を意味し、第一導電型をN型とした場合には第二導電型はP型で有る。逆に第一導電型をP型として場合には第二導電型はN型で有る。
【0044】
斯様な半導体装置を適応した液晶表示装置用のアクティブマトリクス基板では、前記第一導電型及び前記第二導電型薄膜トランジスタは駆動回路に於いてCMOS回路を構成し、前記第一導電型及び第二導電型薄膜トランジスタの内の一方の薄膜トランジスタは画素領域に於いて画素用薄膜トランジスタを構成する。
【0045】
本発明の第2群の一例に係る発明は、ゲート電極にゲート絶縁膜を介して対峙するチャネル領域と該チャネル領域に接続するソース・ドレイン領域を備える薄膜トランジスタ、及び誘電体膜を介して対向する第一電極部と第二電極部から成る容量素子とを有する半導体装置に於いて、前記薄膜トランジスタはソース・ドレイン領域がゲート電極の端部にゲート絶縁膜を介して対峙する低濃度ソース・ドレイン領域及び該低濃度ソース・ドレイン領域に隣接する高濃度ソース・ドレイン領域を具備するLDD構造を成し、前記第一電極部は前記低濃度ソース・ドレイン領域と導電型が同じで該導電型の不純物濃度が同等の同一の半導体膜から構成されている事を特徴とする。
【0046】
この様な構成にすると、低濃度ソース・ドレイン領域と第一電極部を同時に作成する事が可能と化し、LDD TFTの利点を活かして尚、少ない工程数で斯様な半導体装置が製造される。
【0047】
本は発明の第2の群第2例に係わる発明は、ゲート電極にゲート絶縁膜を介して対峙するチャネル領域と該チャネル領域に接続するソース・ドレイン領域を備える薄膜トランジスタ、及び誘電体膜を介して対向する第一電極部と第二電極部から成る容量素子とを有する半導体装置に於いて、前記薄膜トランジスタはソース・ドレイン領域がゲート電極の端部にゲート絶縁膜を介して対峙する低濃度ソース・ドレイン領域及び該低濃度ソース・ドレイン領域に隣接する高濃度ソース・ドレイン領域を具備するLDD構造を成し、前記第一電極部は前記高濃度ソース・ドレイン領域と導電型が同じで該導電型の不純物濃度が同等の同一の半導体膜から構成されている事を特徴とする。
【0048】
この様な構成にすると、高濃度ソース・ドレイン領域と第一電極部を同時に作成する事が可能と化し、LDD TFTの利点を活かして尚、少ない工程数で斯様な半導体装置が製造される。更に低濃度ソース・ドレイン領域をゲート電極に対して自己整合的に作成する事が可能と成り、寄生容量の少ない良好なTFTが得られる。
【0049】
本発明の第2群の第3例に係わる発明は、ゲート電極にゲート絶縁膜を介して対峙するチャネル領域とドナー不純物又はアクセプター不純物を高濃度に含むソース・ドレイン領域を備える薄膜トランジスタ、及び誘電体膜を介して対向する第一電極部と第二電極部から成る容量素子とを有する半導体装置に於いて、前記薄膜トランジスタは該ソース・ドレイン領域端部と該チャンネル領域端部の間に該チャンネル領域と同等の不純物濃度を有するオフセット領域を備え、前記第一電極部は前記高濃度ソース・ドレイン領域と導電型が同じで該導電型の不純物濃度が同等の同一の半導体膜から構成されている事を特徴とする。
【0050】
この様な構成にすると、高濃度ソース・ドレイン領域と第一電極部を同時に作成する事が可能と化し、オフセット TFTの利点を活かして尚、少ない工程数で斯様な半導体装置が製造される。更に低濃度ソース・ドレイン領域をゲート電極に対して自己整合的に作成する事が可能と成り、寄生容量の少ない良好なTFTが得られる。
【0051】
本発明の第2群の第4例に係わる発明は、ゲート電極にゲート絶縁膜を介して対峙するチャネル領域と該チャネル領域に接続するソース・ドレイン領域を備える第一導電型及び第二導電型薄膜トランジスタと、誘電体膜を介して対向する第一電極部と第二電極部から成る容量素子とを有する半導体装置に於いて、前記第一導電型及び第二導電型薄膜トランジスタはソース・ドレイン領域がゲート電極の端部にゲート絶縁膜を介して対峙する低濃度ソース・ドレイン領域と該低濃度ソース・ドレイン領域に隣接する高濃度ソース・ドレイン領域とを備えるLDD構造を成し、前記第一電極部は前記第一導電型及び第二導電型薄膜トランジスタの前記低濃度ソース・ドレイン領域と導電型が同じで該導電型の不純物濃度が同等の同一の半導体膜から構成されている事を特徴とする。
【0052】
この様な構成にすると、低濃度ソース・ドレイン領域と第一電極部を同時に作成する事が可能と化し、LDD CMOS TFTの利点を活かして尚、少ない工程数で斯様な半導体装置が製造される。
【0053】
本発明の第2群第5例に係わる発明は、ゲート電極にゲート絶縁膜を介して対峙するチャネル領域と該チャネル領域に接続するソース・ドレイン領域を備える第一導電型及び第二導電型薄膜トランジスタと、誘電体膜を介して対向する第一電極部と第二電極部から成る容量素子とを有する半導体装置に於いて、前記第一導電型及び第二導電型薄膜トランジスタはソース・ドレイン領域がゲート電極の端部にゲート絶縁膜を介して対峙する低濃度ソース・ドレイン領域と該低濃度ソース・ドレイン領域に隣接する高濃度ソース・ドレイン領域とを備えるLDD構造を成し、前記第一電極部は前記第一導電型及び第二導電型薄膜トランジスタの前記高濃度ソース・ドレイン領域と導電型が同じで該導電型の不純物濃度が同等の同一の半導体膜から構成されている事を特徴とする。
【0054】
この様な構成にすると、高濃度ソース・ドレイン領域と第一電極部を同時に作成する事が可能と化し、LDD CMOS TFTの利点を活かして尚、少ない工程数で斯様な半導体装置が製造される。更に低濃度ソース・ドレイン領域をゲート電極に対して自己整合的に作成する事が可能と成り、寄生容量の少ない良好なTFTが得られる。
【0055】
また、前記第一電極部は前記第一導電型薄膜トランジスタの低濃度ソース・ドレイン領域が有する第一導電型不純物と同量の第一導電型不純物を含有する半導体膜から構成され、該第一導電型薄膜トランジスタの低濃度ソース・ドレイン領域は第一導電型不純物と共に該第一導電型不純物量よりも少なく、且つ前記第二導電型薄膜トランジスタの低濃度ソース・ドレイン領域と同量の第二導電型不純物を含む事を特徴とする。
【0056】
この様な構成にすると、LDD CMOS TFTの利点を活かして尚、フォト工程をさらに一工程減らす事が出来、より少ない工程数で斯様な半導体装置が製造される。
【0057】
また、前記第一電極部は前記第二導電型薄膜トランジスタの低濃度ソース・ドレイン領域が有する第二導電型不純物と同量の第二導電型不純物を含有する半導体膜から構成され、前記第一導電型薄膜トランジスタの低濃度ソース・ドレイン領域は第一導電型不純物と共に該第一導電型不純物量よりも少なく、且つ前記第二導電型薄膜トランジスタの低濃度ソース・ドレイン領域と同量の第二導電型不純物を含む事を特徴とする。
【0058】
この様な構成にすると、LDD CMOS TFTの利点を活かして尚、フォト工程をさらに一工程減らす事が出来、より少ない工程数で斯様な半導体装置が製造される。
【0059】
また、前記第一電極部は前記第一導電型薄膜トランジスタの高濃度ソース・ドレイン領域が有する第一導電型不純物と同量の第一導電型不純物を含有する半導体膜から構成され、該第一導電型薄膜トランジスタの低濃度ソース・ドレイン領域は第一導電型不純物と共に該第一導電型不純物量よりも少なく、且つ前記第二導電型薄膜トランジスタの低濃度ソース・ドレイン領域と同量の第二導電型不純物を含む事を特徴とする。
【0060】
この様な構成にすると、LDD CMOS TFTの利点を活かして尚、フォト工程をさらに一工程減らす事が出来、より少ない工程数で斯様な半導体装置が製造される。
【0061】
また、前記第一電極部は前記第二導電型薄膜トランジスタの高濃度ソース・ドレイン領域が有する第二導電型不純物と同量の第二導電型不純物を含有する半導体膜から構成され、前記第一導電型薄膜トランジスタの低濃度ソース・ドレイン領域は第一導電型不純物と共に該第一導電型不純物量よりも少なく、且つ前記第二導電型薄膜トランジスタの低濃度ソース・ドレイン領域と同量の第二導電型不純物を含む事を特徴とする。
【0062】
この様な構成にすると、LDD CMOS TFTの利点を活かして尚、フォト工程をさらに一工程減らす事が出来、より少ない工程数で斯様な半導体装置が製造される。
【0063】
本発明の第2群の第6例に係わる発明はゲート電極にゲート絶縁膜を介して対峙するチャネル領域と第一導電型不純物を高濃度に含む高濃度第一導電型ソース・ドレイン領域を備える第一導電型薄膜トランジスタと、ゲート電極にゲート絶縁膜を介して対峙するチャネル領域と第二導電型不純物を高濃度に含む高濃度第二導電型ソース・ドレイン領域を備える第二導電型薄膜トランジスタと、誘電体膜を介して対向する第一電極部と第二電極部から成る容量素子、とを有する半導体装置に於いて、前記第一導電型薄膜トランジスタは前記高濃度第一導電型ソース・ドレイン領域端部と前記チャンネル領域端部の間に低濃度第一導電型ソース・ドレイン領域を具備するLDD構造を成し、前記第二導電型薄膜トランジスタは前記高濃度第二導電型ソース・ドレイン領域端部と前記チャンネル領域端部の間に該チャンネル領域と同等の不純物濃度を有するオフセット領域を備え、前記第一電極部は前記第一導電型薄膜トランジスタの低濃度第一導電型ソース・ドレイン領域と同量の第一導電型不純物を含む半導体膜から構成されている事を特徴とする。
【0064】
この様な構成にすると、LDD TFTとオフセットTFTの利点を活かして尚、フォト工程をさらに一工程減らす事が出来、より少ない工程数で斯様な半導体装置が製造される。
【0065】
本発明の第2群第7例に係わる発明は、ゲート電極にゲート絶縁膜を介して対峙するチャネル領域と第一導電型不純物を高濃度に含む高濃度第一導電型ソース・ドレイン領域を備える第一導電型薄膜トランジスタと、ゲート電極にゲート絶縁膜を介して対峙するチャネル領域と第二導電型不純物を高濃度に含む高濃度第二導電型ソース・ドレイン領域を備える第二導電型薄膜トランジスタと、誘電体膜を介して対向する第一電極部と第二電極部から成る容量素子とを有する半導体装置に於いて、前記第一導電型薄膜トランジスタは前記高濃度第一導電型ソース・ドレイン領域端部と前記チャンネル領域端部の間に低濃度第一導電型ソース・ドレイン領域を具備するLDD構造を成し、前記第二導電型薄膜トランジスタは前記高濃度第二導電型ソース・ドレイン領域端部と前記チャンネル領域端部の間に該チャンネル領域と同等の不純物濃度を有するオフセット領域を備え、前記第一電極部は前記第一導電型薄膜トランジスタの高濃度第一導電型ソース・ドレイン領域と同量の第一導電型不純物を含む半導体膜から構成されている事を特徴とする。
【0066】
この様な構成にすると、LDD TFTとオフセットTFTの利点を活かして尚、フォト工程をさらに一工程減らす事が出来、より少ない工程数で斯様な半導体装置が製造される。
【0067】
本発明第2群第8例に係る発明は、ゲート電極にゲート絶縁膜を介して対峙するチャネル領域と第一導電型不純物を高濃度に含む高濃度第一導電型ソース・ドレイン領域を備える第一導電型薄膜トランジスタと、ゲート電極にゲート絶縁膜を介して対峙するチャネル領域と第二導電型不純物を高濃度に含む高濃度第二導電型ソース・ドレイン領域を備える第二導電型薄膜トランジスタと、誘電体膜を介して対向する第一電極部と第二電極部から成る容量素子とを有する半導体装置に於いて、前記第一導電型薄膜トランジスタは前記高濃度第一導電型ソース・ドレイン領域端部と前記チャンネル領域端部の間に低濃度第一導電型ソース・ドレイン領域を具備するLDD構造を成し、前記第二導電型薄膜トランジスタは前記高濃度第二導電型ソース・ドレイン領域端部と前記チャンネル領域端部の間に該チャンネル領域と同等の不純物濃度を有するオフセット領域を備え、前記第一電極部は前記第二導電型薄膜トランジスタの高濃度第二導電型ソース・ドレイン領域と同量の第二導電型不純物を含む半導体膜から構成されている事を特徴とする。
【0068】
この様な構成にすると、LDD TFTとオフセットTFTの利点を活かして尚、フォト工程をさらに一工程減らす事が出来、より少ない工程数で斯様な半導体装置が製造される。
【0069】
また、第2群のいずれかに記載の半導体装置を用いたアクティブマトリクス基板であって、前記第一導電型及び前記第二導電型薄膜トランジスタは駆動回路部に於いてCMOS回路を構成し、前記第一導電型及び第二導電型薄膜トランジスタの内の少なくとも一方の薄膜トランジスタは画素領域に於いて画素用薄膜トランジスタを構成し、前記容量素子は前記画素領域に於いて液晶セルに対する保持容量を構成している事を特徴とする。
【0070】
第2群に係わる半導体装置を製造する方法としては、以下に掲げる各種例がある。例えば、ゲート電極とゲート絶縁膜とチャネル領域と該チャネル領域に低濃度ソース・ドレイン領域を介して導電接続する高濃度ソース・ドレイン領域とを具備するLDD型薄膜トランジスタと、誘電体膜を介して対向する第一電極部と第二電極部から成る容量素子を有する半導体装置の製造方法に於いて、少なくとも該チャンネル領域と該低濃度ソース・ドレイン領域と該第一電極部を構成する半導体膜を形成する第一工程と、該半導体膜の一部に低濃度にてドナー又はアクセプターと成る不純物を導入して該低濃度ソース・ドレイン領域と該第一電極部を形成する第二工程と、該第二工程終了後にゲート電極と第二電極部を形成する第三工程とを含む事を特徴とする。
【0071】
また、ゲート電極とゲート絶縁膜とチャネル領域と該チャネル領域に低濃度ソース・ドレイン領域を介して導電接続する高濃度ソース・ドレイン領域とを具備するLDD型薄膜トランジスタと、誘電体膜を介して対向する第一電極部と第二電極部から成る容量素子を有する半導体装置の製造方法に於いて、少なくとも該チャンネル領域と該高濃度ソース・ドレイン領域と該第一電極部を構成する半導体膜を形成する第一工程と、該半導体膜の一部に高濃度にてドナー又はアクセプターと成る不純物を導入して該高濃度ソース・ドレイン領域と該第一電極部を形成する第二工程と、該第二工程終了後にゲート電極と第二電極部を形成する第三工程とを含む事を特徴とする。
【0072】
また、ゲート電極とゲート絶縁膜とチャネル領域と該チャネル領域と同量の不純物を含むオフセット領域と該オフセット領域を介して該チャネル領域に導電接続する高濃度ソース・ドレイン領域とを具備するオフセット型薄膜トランジスタと、誘電体膜を介して対向する第一電極部と第二電極部から成る容量素子を有する半導体装置の製造方法に於いて、少なくとも該チャンネル領域と該高濃度ソース・ドレイン領域と該第一電極部を構成する半導体膜を形成する第一工程と、該半導体膜の一部に高濃度にてドナー又はアクセプターと成る不純物を導入して該高濃度ソース・ドレイン領域と該第一電極部を形成する第二工程と、該第二工程終了後にゲート電極と第二電極部を形成する第三工程とを含む事を特徴とする。
【0073】
また、ゲート電極とゲート絶縁膜とチャネル領域と該チャネル領域に低濃度第一導電型ソース・ドレイン領域を介して導電接続する高濃度第一導電型ソース・ドレイン領域とを具備するLDD型第一導電型薄膜トランジスタと、ゲート電極とゲート絶縁膜とチャネル領域と該チャネル領域に低濃度第二導電型ソース・ドレイン領域を介して導電接続する高濃度第二導電型ソース・ドレイン領域とを具備するLDD型第二導電型薄膜トランジスタと、誘電体膜を介して対向する第一電極部と第二電極部から成る容量素子を有する半導体装置の製造方法に於いて、少なくとも該LDD型第一導電型薄膜トランジスタのチャンネル領域と低濃度第一導電型ソース・ドレイン領域と、該LDD型第二導電型薄膜トランジスタのチャンネル領域と、該第一電極部を構成する半導体膜を形成する第一工程と、該半導体膜の一部に低濃度にて第一導電型不純物を導入して該低濃度第一導電型ソース・ドレイン領域と該第一電極部を形成する第二工程と、該第二工程終了後にゲート電極と第二電極部を形成する第三工程とを含む事を特徴とする。
【0074】
また、ゲート電極とゲート絶縁膜とチャネル領域と該チャネル領域に低濃度第一導電型ソース・ドレイン領域を介して導電接続する高濃度第一導電型ソース・ドレイン領域とを具備するLDD型第一導電型薄膜トランジスタと、ゲート電極とゲート絶縁膜とチャネル領域と該チャネル領域に低濃度第二導電型ソース・ドレイン領域を介して導電接続する高濃度第二導電型ソース・ドレイン領域とを具備するLDD型第二導電型薄膜トランジスタと、誘電体膜を介して対向する第一電極部と第二電極部から成る容量素子を有する半導体装置の製造方法に於いて、少なくとも該LDD型第一導電型薄膜トランジスタのチャンネル領域と高濃度第一導電型ソース・ドレイン領域と、該LDD型第二導電型薄膜トランジスタのチャンネル領域と、該第一電極部を構成する半導体膜を形成する第一工程と、該半導体膜の一部に高濃度にて第一導電型不純物を導入して該高濃度第一導電型ソース・ドレイン領域と該第一電極部を形成する第二工程と、該第二工程終了後にゲート電極と第二電極部を形成する第三工程とを含む事を特徴とする。
【0075】
上記いずれかの第2群に係わる製造方法においては、前記LDD型第一導電型薄膜トランジスタの低濃度第一導電型ソース・ドレイン領域を形成する為に第一導電型不純物を低濃度にて該半導体膜に導入する低濃度第一導電型不純物導入工程、又は前記LDD型第二導電型薄膜トランジスタの低濃度第二導電型ソース・ドレイン領域を形成する為に第二導電型不純物を低濃度にて該半導体膜に導入する低濃度第二導電型不純物導入工程の一方の低濃度不純物導入工程をマスクを形成せずに行い、該第一導電型不純物と該第二導電型不純物の双方の不純物が導入される領域の導電型及び実質的な不純物濃度については、該第一導電型不純物と該第二導電型不純物の導入量の差によって規定する事を特徴とする
【0076】
また、ゲート電極とゲート絶縁膜と第一チャネル領域と該第一チャネル領域に低濃度第一導電型ソース・ドレイン領域を介して導電接続する高濃度第一導電型ソース・ドレイン領域とを具備するLDD型第一導電型薄膜トランジスタと、ゲート電極とゲート絶縁膜と第二チャネル領域と高濃度第二導電型ソース・ドレイン領域、及び該第二チャネル領域端と該高濃度第二導電型ソース・ドレイン領域端との間に該第二チャネル領域と同じ不純物濃度を有するオフセット領域を具備するオフセット型第二導電型薄膜トランジスタと、誘電体膜を介して対向する第一電極部と第二電極部から成る容量素子、とを有する半導体装置の製造方法に於いて、少なくとも該第一チャンネル領域と該低濃度第一導電型ソース・ドレイン領域と該第二チャンネル領域と該第一電極部を構成する半導体膜を形成する第一工程と、該半導体膜の一部に低濃度にて第一導電型不純物を導入して該低濃度第一導電型ソース・ドレイン領域と該第一電極部を形成する第二工程と、該第二工程終了後にゲート電極と第二電極部を形成する第三工程とを含む事を特徴とする。
【0077】
また、ゲート電極とゲート絶縁膜と第一チャネル領域と該第一チャネル領域に低濃度第一導電型ソース・ドレイン領域を介して導電接続する高濃度第一導電型ソース・ドレイン領域とを具備するLDD型第一導電型薄膜トランジスタと、ゲート電極とゲート絶縁膜と第二チャネル領域と高濃度第二導電型ソース・ドレイン領域、及び該第二チャネル領域端と該高濃度第二導電型ソース・ドレイン領域端との間に該第二チャネル領域と同じ不純物濃度を有するオフセット領域を具備するオフセット型第二導電型薄膜トランジスタと、誘電体膜を介して対向する第一電極部と第二電極部から成る容量素子、とを有する半導体装置の製造方法に於いて、少なくとも該第一チャンネル領域と該高濃度第一導電型ソース・ドレイン領域と該第二チャンネル領域と該第一電極部を構成する半導体膜を形成する第一工程と、該半導体膜の一部に高濃度にて第一導電型不純物を導入して該高濃度第一導電型ソース・ドレイン領域と該第一電極部を形成する第二工程と、該第二工程終了後にゲート電極と第二電極部を形成する第三工程とを含む事を特徴とする。
【0078】
また、ゲート電極とゲート絶縁膜と第一チャネル領域と該第一チャネル領域に低濃度第一導電型ソース・ドレイン領域を介して導電接続する高濃度第一導電型ソース・ドレイン領域とを具備するLDD型第一導電型薄膜トランジスタと、ゲート電極とゲート絶縁膜と第二チャネル領域と高濃度第二導電型ソース・ドレイン領域、及び該第二チャネル領域端と該高濃度第二導電型ソース・ドレイン領域端との間に該第二チャネル領域と同じ不純物濃度を有するオフセット領域を具備するオフセット型第二導電型薄膜トランジスタと、誘電体膜を介して対向する第一電極部と第二電極部から成る容量素子、とを有する半導体装置の製造方法に於いて、少なくとも該第一チャンネル領域と該第二チャンネル領域と該高濃度第二導電型ソース・ドレイン領域と該第一電極部を構成する半導体膜を形成する第一工程と、該半導体膜の一部に高濃度にて第二導電型不純物を導入して該高濃度第二導電型ソース・ドレイン領域と該第一電極部を形成する第二工程と、該第二工程終了後にゲート電極と第二電極部を形成する第三工程とを含む事を特徴とする。
【0079】
【発明の実施の形態】
図面を参照して本発明の実施例を説明する。尚以下に説明するいずれの実施例も本発明に係る半導体装置を液晶表示装置に於ける駆動回路内蔵型のアクティブマトリクス基板に適用した例で説明する。但し本発明の半導体装置はアクティブマトリクス基板の他にもLSIやセラミック基板上に構成された半導体装置にも適用出来る。又以下に説明するいずれのアクティブマトリクス基板もTFT等の基本的な構造が図29に示したアクティブマトリクス基板と略同じで有る為、以下の説明では対応する機能を有する部分には同じ符号を付して有る。又本例では第一導電型をN型とし、第二導電型をP型として説明して有るが、無論第一導電型をP型とし、第二導電型をN型としても良い。
【0080】
各実施例はいずれも最小限の製造工程数によって、各TFTの電気的特性を向上させた半導体装置とその製造方法を開示するもので有るが、それらを分類するとすると、実施例1乃至2のグループと実施例3乃至16のグループに大別出来る。
【0081】
実施例1乃至2は、本発明の第1群に係る発明に対応する。即ち同一基板上に第一導電型及び第二導電型のTFTを有する構成をベースとして居る。これに対して実施例3乃至16は第2群に係る発明に対応する。即ち同一基板上にTFTと容量素子とを有する構成をベースとして居る。
【0082】
[実施例1]
(アクテティブマトリクス基板の構成)
図1は、本発明に係る半導体装置を液晶表示装置に於ける駆動回路内蔵型のアクティブマトリクス基板に適用した時の構造を模式的に示す断面図で有る。
【0083】
図1に於いて、アクティブマトリクス基板1の基体たる絶縁基板2の表面側には3つタイプのTFTが形成され、その内、右側に表されているのは第一導電型の画素用TFT10(第一導電型TFT)で有り、中央に表されているのは第一導電型の駆動回路用TFT20(第一導電型TFT)で有り、左側に表されているのは第二導電型の駆動回路用TFT30′(第二導電型TFT)で有る。これらのTFTの内、第一導電型の駆動回路用TFT20と第二導電型の駆動回路用TFT30′は、CMOS回路として駆動回路のインバータなどを構成して居る。即ち図1に示すアクティブマトリクス基板1は、第一導電型のTFTと第二導電型のTFTとを有する半導体装置となって居る。
【0084】
図2(a)に示す様に、液晶表示装置は、そのアクティブマトリクス基板上に信号線90及び走査線91で区画形成された画素領域を有し、そこには、画素用TFT92を介して画像信号が入力される液晶セルの液晶容量94が存在する。又信号線90に対しては、シフトレジスタ84、レベルシフタ85、ビデオライン87、アナログスイッチ86を備えるデータドライバ部82がアクティブマトリクス基板上に形成されて居る。走査線91に対しては、シフトレジスタ88及びレベルシフタ89を備える走査ドライバ部83がアクティブマトリクス基板上に形成されて居る。尚画素領域には前段の走査線との間に保持容量40も形成されて居る。ここで、駆動回路用のTFTは、シフトレジスタをはじめ、レベルシフタやアナログスイッチなどに用いられているが、シフトレジスタを例に説明する。シフトレジスタ84、88では、図2(b)に2段のインバータを示す様に、第一導電型のTFTn1、n2と、第二導電型のTFTp1、p2とによって其々CMOS回路が構成されて居る。これらのTFTの内、第一導電型のTFTn1、n2は、図1に示す第一導電型の駆動回路用TFT20に対応し、第二導電型のTFTp1、p2は、図1に示す第二導電型の駆動回路用TFT30′に対応し、画素用TFT92は、図1に示す第一導電型の画素用TFT10に対応する。
【0085】
再び、図1に於いて、第一導電型の画素用TFT10、及び第一導電型の駆動回路用TFT20は、ソース・ドレイン領域11、12、21、22の間にチャネルを形成する為のチャネル領域13、23を有し、これらのチャネル領域13、23は、低濃度の第二導電型不純物(本例では、P型導電性を示すホウ素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)などのアクセプター不純物)を含んで居る。又第一導電型の画素用TFT10、及び第一導電型の駆動回路用TFT20は、ゲート電極15、25の端部に対してゲート絶縁膜14、24を介して対峙する第一導電型の低濃度ソース・ドレイン領域111、121、211、221と、ソース・ドレイン電極16、17、26、27が電気的に接続された第一導電型の高濃度ソース・ドレイン領域112、122、212、222とを有して居る。本例では、第一導電型TFTとして、N型TFTを用いて説明している為、ソース・ドレイン領域に含まれるN型不純物は、N型導電性を示すリン(P)、ヒ素(As)、アンチモン(Sb)等で有る。
【0086】
一方、第二導電型の駆動回路用TFT30′は、低濃度の第二導電型不純物を含むチャネル領域33と、このチャネル領域と同じ不純物濃度をもってゲート電極35の端部に対してゲート絶縁膜34を介して対峙するオフセット領域311′、321′と、ソース・ドレイン電極36、37が電気的に接続された第二導電型の高濃度ソース・ドレイン領域312、322とを有して居る。
【0087】
両導電型のTFTのチャネル領域13、23、33、及びソース・ドレイン領域11、12、21、22、31、32は、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)等の半導体膜からなる。半導体膜の種類としては、これら四族元素単体からなっている膜の他に、シリコン・ゲルマニウム(Six Ge1-x ;0<x<1)、シリコン・カーバイト(Six C1-x ;0<x<1)、ゲルマニウム・カーバイト(Gex C1-x ;0<x<1)等の四族元素複合体やガリウム・ヒ素(GaAs)、インジウム・アンチモン(InSb)等の三族元素と五族元素との複合体、さらには、カドミウム・セレン(CdSe)等の二族元素と五族元素との複合体も可能で有る。又これら半導体の物理的状態は、単結晶状態、多結晶状態、微結晶状態、混晶状態、非晶質状態などが可能で有る。本例では、多結晶状態にあるシリコン膜(poly−Si膜)を半導体膜として用いて居る。
【0088】
この様に構成したアクティブマトリクス基板1に於いて、チャネル領域13、23、33は、いずれも低濃度のボロンイオンによってチャネルドープされている為、不純物濃度が約1×1016cm-3から約5×1017cm-3程度の低濃度第二導電型領域で有る。
【0089】
本発明の駆動回路部に於いては、CMOS回路を多数段に接続した場合でも、オフセット型またはLDD構造のTFTを採用している為、ゲート電極−ソース・ドレイン領域間に於ける寄生容量が小さくなり、それ故、高速動作が可能で有る。更にトランジスタサイズを小さくする事(チャネル長を短くする事)により、オン電流は増大する。これに伴い、ゲート−チャネル間のトランジスタ容量も小さくなり、きわめて高速な動作が実現される。しかも、後述するとおり、チャネルドープと同じ工程に於いて、ソース・ドレイン領域に低濃度領域を形成する為の不純物を導入するので、アクティブマトリクス基板1の製造工程数を減らす事が出来ると云う利点も有る。
【0090】
尚本例では、第二導電型の不純物によってチャネルドープしたが、第一導電型の不純物をチャネルドープした場合でも、高速動作と製造工程数の削減とを図る事が出来る。
【0091】
又第一導電型の画素用TFT10、第一導電型の駆動回路用TFT20、及び第二導電型の駆動回路用TFT30′は、チャネル領域13、23、33の表面側に対して、ゲート絶縁膜14、24、34(厚さが約1200オングストロームのシリコン酸化膜)を介して対峙するゲート電極15、25、35を有し、各TFT間では、チャネル領域13、23、33の長さや幅などを同一寸法にして、トランジスタ容量のバランスなどを確保してもよい。
【0092】
アクティブマトリクス基板1に於いて、ソース・ドレイン領域11、12、21、22は、ゲート電極15、25の端部に対してゲート絶縁膜14、24を介して対峙する部分に第一導電型の低濃度ソース・ドレイン領域111、121、211、221を備えており、第一導電型の画素用TFT10、及び第一導電型の駆動回路用TFT20は、LDD構造になって居る。
【0093】
これに対して、ソース・ドレイン領域31、32は、ゲート電極35の端部に対してゲート絶縁膜34を介して対峙する部分がオフセット領域311′、321′で有り、このオフセット領域311′、321′は、チャネル領域33と同じく不純物濃度が約1×1016cm-3から約5×1017cm-3程度の低濃度第二導電型領域で有る。
【0094】
尚第一導電型の画素用TFT10、及び第一導電型の駆動回路用TFT20のソース・ドレイン領域11、12、21、22に於いて、第一導電型の低濃度ソース・ドレイン領域111、121、211、221を除く領域は不純物濃度が約5×1019cm-3から約5×1020cm-3程度の第一導電型の高濃度ソース・ドレイン領域112、122、212、222で有り、これらの高濃度領域に対して、各TFTに対する信号線や画素電極などのソース・ドレイン電極16、17、26、27が、層間絶縁膜4のコンタクトホールを介して電気的に接続して居る。
【0095】
又第二導電型の駆動回路用TFT30′のソース・ドレイン領域31、32において、オフセット領域311′、321′に隣接する部分は不純物濃度が約5×1019cm-3から約5×1020cm-3程度の第二導電型の高濃度ソース・ドレイン領域312、322で有り、これらの高濃度領域に対して、信号線や画素電極などのソース・ドレイン電極36、37が層間絶縁膜4のコンタクトホールを介して電気的に接続して居る。
【0096】
尚本発明では、第二導電型TFTは、ソース・ドレイン領域、オフセット領域、チャネル領域の総てが同一の導電性(P型導電性)を有しており、第一導電型のTFTは、ソース・ドレイン領域とLDD領域(N型導電性)に対して、チャネル領域が逆の導電性(P型導電性)となって居る。これに対して、この反対に、第二導電型TFTでは、ソース・ドレイン領域(P型導電性)に対してオフセット領域とチャネル領域を逆の導電性(N型導電性)とし、第一導電型TFTを、ソース・ドレイン領域、LDD領域、チャネル領域の総てが同一の導電性(N型導電性)とする事も可能で有る。但し、この場合、トランジスタのオン時に第二導電型TFTのチャネル(反転して第二導電性/P型導電性)と、オフセット領域とソース・ドレイン領域(第一導電性/N型導電性)との間に弱いPN接合が出来、オフ電流を制限する事となる。
【0097】
(TFTのオン・オフ電流特性)
この様に構成したTFTのオン・オフ電流特性では、いずれのTFTにおいても、ゲート電極15、25、35の端部に対峙する部分が低濃度領域(第一導電型の低濃度ソース・ドレイン領域111、121、211、221、またはオフセット領域311′、321′)になっているので、ドレイン端に於ける電界強度が緩和されて居る。それ故、図3にLDD構造の第一導電型のTFT(第一導電型の画素用TFT10、及び第一導電型の駆動回路用TFT20)のドレイン電流−ゲート電圧特性を実線L3で示し、それと比較する様に、オフセットゲート構造の第二導電型のTFT(第二導電型の駆動回路用TFT30′)のドレイン電流−ゲート電圧特性を点線L4′で示す様に、いずれのTFTも、まず、TFTのオフ電流が著しく小さい。
【0098】
又図31(a)にLDD構造の第一導電型のTFT(第一導電型の画素用TFT10、及び第一導電型の駆動回路用TFT20)に於ける耐電圧特性を実線L21で示し、図31(b)にLDD構造の第二導電型のTFTに於ける耐電圧特性を実線L22で示した様に、LDD構造のTFTは、セルフアライン構造のTFTに比較して耐電圧が高いので、チャネル長を短くする事が出来る事は勿論の事、オフセットゲート構造のTFT(第二導電型の駆動回路用TFT30′)に於ける耐電圧特性は、LDD構造のTFTに於ける耐電圧特性よりさらに優れて居る。従って、第二導電型の駆動回路用TFT30′も、セルフアライン構造のTFTに比較して耐電圧が著しく高いので、チャネル長をより短くする事が出来る。それ故、トランジスタ容量を低減する事により、高速動作を実現出来る。
【0099】
尚本例では、第一導電型を第一導電型とし、第二導電型を第二導電型としたが、逆にしてもよい。即ち画素用TFTを第二導電型で構成してもよい。又第二導電型の駆動回路用TFT30′のオフセット領域311′、321′、及びチャネル領域33の不純物濃度を約1×1016cm-3から約5×1017cm-3程度としたが、かかる濃度についても、アクティブマトリクス基板1の仕様やチャネル長の寸法などに応じて最適な値に設定されるべき性質のもので有り、上記の数値に限らない。
【0100】
(TFTの製造方法)
斯様な構造のアクティブマトリクス基板1は、例えば以下の方法により製造出来る。尚以下の説明に於いて、不純物濃度はいずれも活性化アニール後の不純物濃度で表して有る。
【0101】
図4(a)に示す様に、石英基板などの絶縁基板2の表面の内、第一導電型の画素用TFT10、第一導電型の駆動回路用TFT20、及び第二導電型の駆動回路用TFT30′の形成領域に低濃度第二導電型のシリコン膜10a、20a、30a及びゲート絶縁膜14、24、34を形成する。
【0102】
それには、まず、ガラス基板や石英基板などの絶縁基板2の表面に、LPCVD法またはプラズマCVD法などを用いて真性のポリシリコン膜を形成した後、ポリシリコン膜をフォトリソグラフィ法によってパターニングして、それを島状のシリコン膜10a、20a、30aにする(シリコン膜形成工程)。尚ポリシリコン膜は、アモルファスシリコン膜を形成した後、レーザアニール法または固相成長法により結晶粒を成長させて形成する場合も有る。
【0103】
次に、島状のシリコン膜10a、20a、30aに対して、熱酸化法、TEOS−CVD法、LPCVD法、プラズマCVD法、HTO法などにより、厚さが約200オングストローム程度から約1500オングストローム程度、一例として約1200オングストロームのシリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜14、24、34を形成する(ゲート絶縁膜形成工程)。
【0104】
しかる後に、例えば、ゲート絶縁膜14、24、34の厚さが約1200オングストロームで、1×1017cm-3程度の不純物とする場合には、1×1012cm-2のドーズ量でボロンイオン(第二導電型不純物)を打ち込んでチャネルドープを行なう(チャネルドープ工程/低濃度第二導電型不純物導入工程/1回目の不純物導入工程)。
【0105】
その結果、島状のシリコン膜10a、20a、30aは、いずれも低濃度第二導電型のシリコン膜10a、20a、30aとなる。
【0106】
次に、図4(b)に示す様に、ゲート絶縁膜14、24、34の表面に、ドープドシリコン、シリサイド膜、或いは金属薄膜などからなるゲート電極15、25、35を形成する(ゲート電極形成工程)。
【0107】
次に、第二導電型の画素用TFT30′の形成領域をレジストマスク61で覆う一方、第一導電型の画素用TFT10、及び第一導電型の駆動回路用TFT20の形成領域については開放状態とする(1回目のマスク形成工程)
この状態で、第一導電型の画素用TFT10、及び第一導電型の駆動回路用TFT20の形成領域に対して、第一導電型不純物、例えばリンイオンを約1.0×1013cm−2のドーズ量でイオン注入し、ゲート電極15、25に対して自己整合的に不純物濃度が約1.0×1018cm-3の低濃度のソース・ドレイン領域11、12、21、22を形成する(低濃度第一導電型不純物導入工程/2回目の不純物導入工程)。尚不純物が導入されなかった部分がチャネル領域13、23となる。
【0108】
しかる後に、レジストマスク61を除去する。
【0109】
次に、図4(c)に示す様に、第一導電型の画素用TFT10及び第一導電型の駆動回路用TFT20に加えて、第二導電型の駆動回路用TFT30′のゲート電極35をも広めに覆うレジストマスク62を形成する(2回目のマスク形成工程)。ここで、レジストマスク62の端部と、ゲート電極35の端部との距離は、0.5μm〜2.0μm程度が適して居る。
【0110】
この状態で、第二導電型の不純物、例えばボロンイオンを1.0×1015cm-2のドーズ量でイオン注入する(高濃度第二導電型不純物導入工程/3回目の不純物導入工程)。
【0111】
その結果、低濃度第二導電型のシリコン膜30aには、第二導電型不純物濃度が1.0×1020cm-3の第二導電型の高濃度ソース・ドレイン領域312、322が形成される。一方、低濃度第二導電型のシリコン膜30aの内、レジストマスク62で覆われていた部分はそのまま第二導電型不純物濃度が約1.0×1017cm-3のオフセット領域311′、321′となる。勿論、チャネル領域33は第二導電型不純物濃度が約1.0×1017cm-3の低濃度第二導電型領域のままで有る。
【0112】
この様にして、第二導電型の駆動回路用TFT30′を形成する。しかる後に、レジストマスク62を除去する。
【0113】
次に、図4(d)に示す様に、第二導電型の駆動回路用TFT30′の形成領域に加えて、第一導電型の画素用TFT10及び第一導電型の駆動回路用TFT20のゲート電極15、25をも広めに覆うレジストマスク63を形成する(3回目のマスク形成工程)。ここでも、レジストマスク63の端部とゲート電極15、25の端部との距離は、0.5μm〜2.0μm程度が適して居る。
【0114】
この状態で、第一導電型の不純物、例えばリンイオンを1.0×1015cm-2のドーズ量でイオン注入する(高濃度第一導電型不純物導入工程/4回目の不純物導入工程)。
【0115】
その結果、低濃度のソース・ドレイン領域11、12、21、22には、第一導電型不純物濃度が1.0×1020cm-3の第一導電型の高濃度ソース・ドレイン領域112、122、212、222が形成される。一方、低濃度のソース・ドレイン領域11、12、21、22の内、レジストマスク63で覆われていた部分は、そのまま第一導電型不純物濃度が約1.0×1018cm-3の第一導電型の低濃度ソース・ドレイン領域111、121、211、222となる。勿論、チャネル領域13、23は、第二導電型不純物濃度が約1.0×1017cm-3の低濃度第二導電型領域のままで有る。
【0116】
この様にして、第一導電型の画素用TFT10及び第一導電型の駆動回路用TFT20を形成する。しかる後に、レジストマスク63を除去する。
【0117】
以降、図1に示す様に、層間絶縁膜4を形成した後、活性化の為のアニールを行い、しかる後に、コンタクトホールを形成してソース・ドレイン電極16、17、26、27、36、37を形成すれば、レジストマスク61〜63を形成する為の3回のマスク形成工程と、4回の不純物導入工程によって、CMOS構造をとるTFTのソース・ドレイン領域とチャネル領域とを形成でき、アクティブマトリクス基板1を製造出来る。
【0118】
この様に、本例のアクティブマトリクス基板1の製造方法では、第二導電型の駆動回路用TFT30′に於いて、ゲート電極35に対峙する部分を低濃度領域とするにあたって、LDD構造ではなく、チャネルと同一導電型で同一濃度を有するオフセットゲート構造にして居る。この為、図33(a)〜(e)を参照して説明した従来の製造方法に比較して、マスク形成工程及び不純物導入工程のいずれについても1回ずつ少ない。即ち本例では、低濃度第二導電型不純物導入工程を、ゲート電極形成工程を行なう以前に、各TFTのチャネル領域に対するチャネルドープと同時に行なう為、総てのTFTをLDD構造で製造する場合よりも不純物導入工程を1回分少なくする事が出来る。又低濃度第2導電型不純物導入工程は、あくまでチャネルドープと同時に行ない、この工程で形成した低濃度第二導電型領域の内、第一導電型のソース・ドレイン領域となるべき領域には、より高濃度の第一導電型の不純物を導入する。従って、低濃度第二導電型不純物導入工程では、マスクを必要としないので、総てのTFTをLDD構造で製造する場合よりもマスク形成工程も1回分少なくする事が出来る。それ故、最小限の製造工程数によって、画素領域及び駆動回路部のTFTの電気的特性を向上する事が出来る。
【0119】
(TFTの別の製造方法)
又本例のアクティブマトリクス基板1は、以下に説明する方法でも製造出来る。
【0120】
図5(a)に示す様に、ガラス基板や石英基板などの絶縁基板2の表面のうち、画素用TFT10、第一導電型の駆動回路用TFT20、及び第二導電型の駆動回路用TFT30′の形成領域に低濃度第二導電型のシリコン膜10a、20a、30aおよびゲート絶縁膜14、24、34を形成する。
【0121】
それには、まず、石英基板などの絶縁基板2の表面に、LPCVD法またはプラズマCVD法などを用いて真性のポリシリコン膜を形成した後、ポリシリコン膜をフォトリソグラフィ法によってパターニングして、それを島状のシリコン膜10a、20a、30aにする(シリコン膜形成工程)。
【0122】
次に、島状のシリコン膜10a、20a、30aに対して、熱酸化法、TEOS−CVD法、LPCVD法、プラズマCVD法、HTO法などにより、厚さが200オングストローム程度から約1500オングストローム程度、一例として約1200オングストロームのシリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜14、24、34を形成する(ゲート絶縁膜形成工程)。
【0123】
しかる後に、1×1012cm-2のドーズ量でボロンイオン(第二導電型不純物)を打ち込んで、チャネルドープを行なう(チャネルドープ工程/低濃度第二導電型不純物導入工程/1回目の不純物導入工程)。
【0124】
その結果、島状のシリコン膜10a、20a、30aは、いずれも低濃度第二導電型のシリコン膜10a、20a、30aとなる。
【0125】
次に、図5(b)に示す様に、ゲート絶縁膜14、24、34の表面に、ドープドシリコン、シリサイド膜、或いは金属薄膜などからなるゲート電極15、25、35を形成する(ゲート電極形成工程)。
【0126】
以上の工程は、図4(a)〜(d)を参照して説明した製造方法と同様で有る。
【0127】
次に、第二導電型の駆動回路用TFT30′の形成領域に加えて、第一導電型の画素用TFT10及び第一導電型の駆動回路用TFT20のゲート電極15、25をも広めに覆うレジストマスク71を形成する(1回目のマスク形成工程)。ここでも、レジストマスク71の端部と、ゲート電極15、25の端部との距離は、0.5μm〜2.0μm程度が適して居る。
【0128】
この状態で、第一導電型の不純物、例えばリンイオンを1.0×1015cm-2のドーズ量でイオン注入する(高濃度第一導電型不純物導入工程/2回目の不純物導入工程)。
【0129】
その結果、低濃度第二導電型のシリコン膜10a、20aには、第一導電型不純物濃度が1.0×1020cm-3の第一導電型の高濃度ソース・ドレイン領域112、122、212、222が形成される。一方、低濃度第二導電型のシリコン膜10a、20aのうち、レジストマスク71で覆われていた部分は、第二導電型不純物濃度が約1.0×1017cm-3の低濃度第二導電型領域のままで有る。
【0130】
しかる後に、レジストマスク71を除去する。
【0131】
次に、図5(c)に示す様に、第一導電型の画素用TFT10及び第一導電型の駆動回路用TFT20に加えて、第二導電型の駆動回路用TFT30′のゲート電極35をも広めに覆うレジストマスク72を形成する(2回目のマスク形成工程)。ここで、レジストマスク72の端部と、ゲート電極35の端部との距離は、0.5μm〜2.0μm程度が適して居る。
【0132】
この状態で、例えばボロンイオンを1.0×1015cm-2のドーズ量でイオン注入する(高濃度第二導電型不純物導入工程/3回目の不純物導入工程)。その結果、低濃度第二導電型のシリコン膜30aには、第二導電型不純物濃度が1.0×1020cm-3の第二導電型の高濃度ソース・ドレイン領域312、322が形成される。一方、低濃度第二導電型のシリコン膜30aの内、レジストマスク72で覆われていた部分は、そのまま第二導電型不純物濃度が約1.0×1017cm-3のオフセット領域311′、321′となる。勿論、チャネル領域33は、第二導電型不純物濃度が約1.0×1017cm-3の低濃度第二導電型領域のままで有る。
【0133】
この様にして、第二導電型の駆動回路用TFT30′を形成する。しかる後に、レジストマスク72を除去する。
【0134】
次に、第二導電型の画素用TFT30′の形成領域をレジストマスク73で覆う一方、第一導電型の画素用TFT10、及び第一導電型の駆動回路用TFT20の形成領域については開放状態とする(3回目のマスク形成工程)。この状態で、第一導電型の画素用TFT10、及び第一導電型の駆動回路用TFT20の形成領域に対して、例えばリンイオンを約1.0×1013cm-2のドーズ量でイオン注入する(低濃度第一導電型不純物導入工程/4回目の不純物導入工程)。
【0135】
その結果、ソース・ドレイン領域10、20には、ゲート電極15、25に対して自己整合的に第一導電型不純物濃度が約1.0×1018cm-3の第一導電型の低濃度ソース・ドレイン領域111、121、211、221が形成される。尚不純物が導入されなかった部分がチャネル領域13、23となる。
【0136】
この様にして、第一導電型の画素用TFT10、及び第一導電型の駆動回路用TFT20を形成する。しかる後に、レジストマスク73を除去する。
【0137】
以降、図1に示す様に、層間絶縁膜4を形成した後、活性化の為のアニールを行い、しかる後に、コンタクトホールを形成してソース・ドレイン電極16、17、26、27、36、37を形成すれば、レジストマスク71〜73を形成する為の3回のマスク形成工程と、4回の不純物導入工程によって、CMOS構造をとるTFTのソース・ドレイン領域とチャネル領域とを形成でき、アクティブマトリクス基板1を製造出来る。
【0138】
斯様な製造方法でも、第二導電型の駆動回路用TFT30′に於いて、ゲート電極35に対峙する部分を低濃度領域とするにあたり、LDD構造ではなく、チャネルと同一導電型で同一濃度を有するオフセットゲート構造にして居る。この為、図33(a)〜(e)を参照して説明した従来の製造方法に比較して、マスク形成工程及び不純物導入工程のいずれについても1回ずつ少ない。それ故、最小限の製造工程数によって、画素領域及び駆動回路部のTFTの電気的特性を向上する事が出来る。
【0139】
[実施例2]
本例では、各TFTへのチャネルドープ条件を最適化する事によって、第一導電型のTFTと第二導電型のTFTとの間に於けるオン電流バランスを向上する発明に関するもので有り、その基本的な構造及び製造方法は、実施例1と概ね同様で有る為、基本的な構造については図1を参照して簡単に説明すると共に、その製造方法については説明を省略する。
【0140】
本例に於いても、図1に示す様に、第一導電型の画素用TFT10、及び第一導電型の駆動回路用TFT20は、ソース・ドレイン領域11、12、21、22の間にチャネルを形成する為のチャネル領域13、23を有し、これらのチャネル領域13、23は、低濃度の第二導電型不純物(本例では、P型導電性を示すホウ素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)などのアクセプター不純物)を含んで居る。第一導電型の画素用TFT10、及び第一導電型の駆動回路用TFT20は、ゲート電極15、25の端部に対してゲート絶縁膜14、24を介して対峙する第一導電型の低濃度ソース・ドレイン領域111、121、121、122と、ソース・ドレイン電極16、17、26、27が電気的に接続された第一導電型の高濃度ソース・ドレイン領域112、122、212、222とを有して居る。本例では、第一導電型TFTとして、N型TFTを用いて説明している為、ソース・ドレイン領域に含まれる第一導電型不純物は、N型導電性を示すリン(P)、ヒ素(As)、アンチモン(Sb)等で有る。
【0141】
一方、第二導電型の駆動回路用TFT30′は、低濃度の第二導電型不純物を含むチャネル領域33と、このチャネル領域と同じ不純物濃度をもってゲート電極35の端部に対してゲート絶縁膜34を介して対峙するオフセット領域311′、321′と、ソース・ドレイン電極36、37が電気的に接続された第二導電型の高濃度ソース・ドレイン領域312、322とを有して居る。
【0142】
この様に構成したアクティブマトリクス基板1に於いて、チャネル領域13、23、33は、実施例1と同様、いずれも低濃度のボロンイオンによってチャネルドープされ、低濃度第二導電型領域で有るが、その不純物濃度は、以下の説明する条件を満たす様に設定され、例えば、約5×1016cm-3〜約1×1018cm-3で有る。通常、オフセット構造を有する第二導電型の駆動回路用TFT30′は、LDD構造を有する第一導電型の駆動回路用TFT20に比較してオン電流がやや小さくなる傾向に有る。その主なる理由は、オフセット構造とLDD構造の比抵抗の相違にあり、しかも、第二導電型を第二導電型、第一導電型を第一導電型とした場合には、更に正孔の移動度が電子の移動度に比して小さい事も起因して居る。
【0143】
そこで、本例では、チャネルドープされる不純物量を多めに設定する事によって、第二導電型(第二導電型で有る)の駆動回路用TFT30′を弱いデプレーション・モードとし、第一導電型(第一導電型で有る)の駆動回路用TFT20を弱いエンハンス・モードとする。それにより、第二導電型の駆動回路用TFT30′のオフセット領域311′、312′は、実質的には抵抗の小さなLDD領域となる。しかも、オン状態(例えば、第二導電型の駆動回路用TFT30′では、ソース・ドレイン電圧VDS=−5V、ゲート電圧VGS=−10V、第一導電型の駆動回路用TFT20では、ソース・ドレイン電圧VDS=+5V、ゲート電圧VGS=+10Vの状態)に於けるオン電流のレベルを両導電型のTFTの間でそろえる事が可能となる。
【0144】
即ち図6に示す様に、第一導電型のTFT(第一導電型の画素用TFT10、および第一導電型の駆動回路用TFT20)のドレイン電流−ゲート電圧特性を実線L5で示し、第二導電型のTFT(第二導電型の駆動回路用TFT30′)のドレイン電流−ゲート電圧特性を点線L6で示し、第一導電型のTFT(第一導電型の駆動回路用TFT20)のソース・ドレイン電圧をVDS1 、ゲート電圧をVGS1 、ソース・ドレイン電流をIDS1 とし、第二導電型のTFT(第二導電型の駆動回路用TFT30′)のソース・ドレイン電圧をVDS2 、ゲート電圧をVGS2 、ソース・ドレイン電流をIDS2 とした時、|VDS1 |=|VDS2 |、VGS1 =VGS2 =0の条件下で、IDS2 >IDS1 と成る様に、第二導電型のTFT(第二導電型の駆動回路用TFT30′)のオフセット領域311′、321′、及び各TFTのチャネル領域13、23、33に於ける第二導電型不純物濃度を設定して有る。
【0145】
言い換えれば、|VDS1 |=|VDS2 |の条件下で、第一導電型のTFTのソース・ドレイン電流IDS1 を表す実線L5と、第二導電型のTFTのソース・ドレイン電流IDS2 を表す点線L6との交点R(VGS1 =VGS2 でIDS1 =IDS2 )に対応するゲート電圧の値は、第一導電型の駆動回路用TFT20に於いて、ソース・ドレイン電流IDS1 のオン領域側に相当するゲート電圧領域(第二導電型の駆動回路用TFT30′に於いて、ソース・ドレイン電流IDS2 のオフ領域側に相当するゲート電圧領域)、即ち正のゲート電圧領域に有る。
【0146】
尚図6には、参考までに、図3に示した実施例1に係る第一導電型のTFT(第一導電型の画素用TFT10、及び第一導電型の駆動回路用TFT20)のドレイン電流−ゲート電圧特性を一点鎖線L3で示し、実施例1に第二導電型のTFT(第二導電型の駆動回路用TFT30′)のドレイン電流−ゲート電圧特性を一点鎖線L4′で示して有る。
【0147】
この様に、本例では、第二導電型の駆動回路用TFT30′のオフセット領域311′、312′を、実質的に抵抗の小さなLDD領域とする事によって、この部分に起因する寄生抵抗を低減して有る。又オフセット領域とLDD領域とを比較すると、LDD領域の方が抵抗値が小さいの一般的で有るが、本例では、オフセット構造の第二導電型の駆動回路用TFT30′については、弱いデプレーション・モードとし、LDD構造の第一導電型の駆動回路用TFT20については、弱いエンハンス・モードとしてある為、オフセット構造の第二導電型の駆動回路用TFT30′のオン状態に於けるゲート・バイアス値をLDD構造の第一導電型の駆動回路用TFT20のオン状態に於けるゲート・バイアス値よりも大きくとり得る。図6に示す例で説明すると、例えば、交点Rの位置をVGS=+2Vとし、オン状態を|VGS|=10Vとする。こうすると、オフセット構造の第二導電型の駆動回路用TFT30′のオン状態に於けるゲート・バイアス値は、一点鎖線L4′で表す特性では約−12Vに相当し、LDD構造の第一導電型の駆動回路用TFT20のオン状態に於けるゲート・バイアス値は、一点鎖線L3で表す特性では約+8Vに相当するので、オン電流のバランスをとる事が可能となる。又この手法では、オフセット構造の第二導電型の駆動回路用TFT30′と、LDD構造の第一導電型の駆動回路用TFT20との間に於いて、トランジスタ容量を同等にする事も可能で有る。即ち第二導電型の駆動回路用TFT30′と、第一導電型の駆動回路用TFT20との間に於けるオン電流のバランスは、チャネルドープ(オフセット領域311′、321′に於けるドープ量)によって確保している為、両TFTの間でチャネル長/チャネル幅を同等とする事によって、両TFTの間でのトランジスタ容量のバランスを確保する事が出来る。それ故、トランジスタ容量が同等で、且つ、オン電流が同等で有る為、安定に高速動作するCMOS回路を得る事が出来る。
【0148】
斯様な構成のTFTの製造方法は、実施例1と概ね同様で有る為、製造方法の説明を省略するが、各領域への不純物の導入量については、チャネルドープ量に対応して最適な値に設定される。又最適チャネルドープ量は、ゲート絶縁膜質や下地保護膜(半導体層と基板との間の保護膜)の質などにより異なる。
【0149】
[実施例1、2の変形例]
尚本例の様に、オフセット領域311′、321′を形成する事により、ゲート電極35に対峙する部分を低濃度領域とする方法であれば、シリコン膜10a、20a、30aにゲート絶縁膜14、24、34を形成した後、低濃度第二導電型シリコン膜形成工程に於いてボロンイオン(低濃度第二導電型の不純物)を打ち込む方法に代えて、シリコン膜10a、20a、30aに対してゲート絶縁膜14、24、34を形成する前に、低濃度第二導電型シリコン膜形成工程に於いてボロンイオンを打ち込み、その後に、ゲート絶縁膜14、24、34を形成してもよい。
【0150】
又真性のシリコン膜10a、20a、30aを形成した後に、低濃度第二導電型シリコン膜形成工程に於いて低濃度第二導電型の不純物を打ち込む方法に代えて、B2H6 とSiH6 との混合ガスを用いて低濃度のボロンをドープしたシリコン膜(ドープトシリコン膜/ドープト半導体膜)を低濃度第二導電型のシリコン膜10a、20a、30aとしてCVD法により形成した後、それにゲート絶縁膜14、24、34を形成し、しかる後に、図4(b)〜(d)に示す工程、または図5(b)〜(d)に示す工程を行なってもよい。
【0151】
更に本例のアクティブマトリクス基板の製造方法では、いずれの場合にも、少なくとも、低濃度第二導電型不純物導入工程、ゲート電極形成工程、低濃度第一導電型不純物導入工程、高濃度第一導電型不純物導入工程、及び高濃度第2導電型不純物導入工程を行なうが、これらの工程間に於いて、その順序については、低濃度第二導電型不純物導入工程を、ゲート電極形成工程を行なう以前に各TFTのチャネル領域に対するチャネルドープと同時に行い、低濃度第一導電型不純物導入工程を、ゲート電極形成工程を行なった後にゲート電極をマスクとして行うのであれば、表1に示す条件A〜条件Tのいずれの工程順序を用いてもよい。
【0152】
【表1】
【0153】
即ち表1には、低濃度第二導電型不純物導入工程をC/D(P- )、ゲート電極形成工程をGate、低濃度第一導電型不純物導入工程をN- 、高濃度第一導電型不純物導入工程をN+ 、及び高濃度第二導電型不純物導入工程をP+ で示してあり、その内の条件Aは、図4を参照して説明した工程順序で有り、その内の条件Cは、図5を参照して説明した工程順序で有る。
【0154】
低濃度第二導電型不純物導入工程は、低濃度第二導電型不純物を含むドープト半導体膜を成膜する工程で作成してもよい。例えば、ボロンをドープするとき、CVD炉にモノシラン(SiH4 )やジシラン(Si2 H6 )と同時にジボラン(B2 H6 )を導入する事によって得られる。LPCPD法でこれらドープト半導体膜を堆積する場合、ジボラン等の添加物の濃度は、0.1ppmから100ppm程度が好ましく、希釈ガスは水素、ヘリウム、窒素が適して居る。一方、PECVD法で堆積する場合は、濃度は先と同じで有るが、希釈ガスは、ヘリウム、アルゴンなどが適して居る。こうして、ドープト半導体膜を堆積した後、パターニングを施し、さらにゲート絶縁膜を半導体膜の表面に形成してもよい。
【0155】
又不純物導入方法としては、例えば、ドーパントガスから発生した全てのイオンを質量分離せずに打ち込む方法、いわゆるイオンドーピング法を用いてもよい。この方法で、例えば、第一導電型の不純物を高濃度に打ち込む場合には、PH3 を約1%〜約10%含み、残部が水素ガスやヘリウムガスからなる混合ガスを用い、この混合ガスから発生する全てのイオンを質量分離せずに打ち込む。これに対して、第一導電型の不純物を低濃度に打ち込む場合には、PH3 を約0.01%〜約1%含み、残部が水素ガス等からなる混合ガスから発生する全てのイオンを質量分離せずに打ち込んだ後、純水素ガスから発生するイオンを質量分離せずに打ち込んで、シリコン膜中の不整結合を終端化する事が好ましい。更に不純物の導入方法については、イオン注入法やイオンドーピング法の他にも、プラズマドーピング法、レーザドーピング法などを用いてもよい。
【0156】
本例のアクティブマトリクス基板1では、第一導電型の画素用TFT10及び第一導電型の駆動回路用TFT20の第一導電型の低濃度ソース・ドレイン領域111、121、211、221の不純物濃度を約1.0×1018cm-3とし、第一導電型の高濃度ソース・ドレイン領域112、122、212、222の不純物濃度を約1.0×1020cm-3としたが、かかる濃度については、アクティブマトリクス基板1の仕様などに応じて最適な値に設定されるべき性質のもので有り、上記の数値に限らない。さらに又マスクの材質についてもレジストマスクに限らない。
【0157】
[実施例3]
(アクティブマトリクス基板の構成)
図7は、本例の液晶表示装置に於ける駆動回路内蔵型のアクティブマトリクス基板の構造を模式的に示す断面図、図8は、液晶表示装置の構成を模式的に示すブロック図で有る。
【0158】
図7に於いて、本例の液晶表示装置の駆動回路内蔵型のアクティブマトリクス基板では、その左側領域から右側領域に向かって駆動回路部、画素領域、及びこの画素領域内の保持容量形成領域を模式的に示す様に、第二導電型の駆動回路用TFT30、第一導電型の駆動回路用TFT20、第一導電型の画素用TFT10、及び保持容量40が同一の絶縁基板2の上に形成されて居る。
【0159】
本例では、図8に示す様に、画素領域には前段の走査線91との間に保持容量40が形成され、この保持容量40は液晶セル(液晶容量94)での電荷の保持特性を高める機能を有して居る。この保持容量40は、画素用TFT10を形成する為のシリコン膜S1と同時形成されたシリコン膜S2を導電化したものを下層側電極部40c(第一の電極部)とし、この下層側電極部40cに対して前段の走査線91から張り出した上層側電極部45(第二の電極部)が重なった状態に有る。尚保持容量40は、各画素領域に於いて前段の走査線91との間に構成されているが、専用の容量線との間に構成される場合も有る。
【0160】
再び、図7に於いて、第一導電型の画素用TFT10、第一導電型の駆動回路用TFT20、及び第二導電型の駆動回路用TFT30は、いずれも、ソース・ドレイン領域11、12、21、22、31、32の間にチャネルを形成する為のチャネル領域13、23、33を有して居る。これらのチャネル領域13、23、33は、低濃度のボロンイオンによってチャネルドープしてある為、不純物濃度が約1×1017cm-3の低濃度第二導電型領域で有る。従って、第一導電型の駆動回路用TFT20および第二導電型の駆動回路用TFT30のスレッショルド電圧(Vth)を所定の値に設定して有る。一般に、正孔の移動度は電子の移動度に比して小さい為、従来は、第二導電型の駆動回路用TFTのオン電流が第一導電型の駆動回路用TFTのオン電流に比して著しく小さい傾向にあった。かかる問題点は、本例では、Vthを調整する事により、ほぼ解消できて居る。それ故、本例のアクティブマトリクス基板1では、CMOS回路を構成するTFT間に於けるオン電流のバランスがよい。
【0161】
第一導電型の画素用TFT10、第一導電型の駆動回路用TFT20、及び第二導電型の駆動回路用TFT30は、チャネル領域13、23、33の表面側に対して、ゲート絶縁膜14、24、34(厚さが約1200オングストロームのシリコン酸化膜)を介して対峙するゲート電極15、25、35を有する。
【0162】
この様に構成したアクティブマトリクス基板1に於いて、ソース・ドレイン領域11、12、21、22、31、32は、ゲート電極15、25、35の端部に対してゲート絶縁膜14、24、34を介して対峙する部分に低濃度ソース・ドレイン領域111、121、211、221、311、321を有しており、いずれのTFTもLDD構造になって居る。
【0163】
尚第一導電型の画素用TFT10、第一導電型の駆動回路用TFT20、及び第二導電型の駆動回路用TFT30のソース・ドレイン領域11、12、21、22、31、32の内、低濃度ソース・ドレイン領域111、121、211、221、311、321を除く領域は、不純物濃度が約1×1020cm-3の高濃度ソース・ドレイン領域112、122、212、222、312、322で有る。これらの高濃度領域に対して、各TFTに対する信号線や画素電極などのソース・ドレイン電極16、17、26、27、36、37が層間絶縁膜4のコンタクトホールを介して電気的に接続して居る。
【0164】
(TFTのオン・オフリーク電流特性)
この様に構成したTFTは、ゲート電極15、25、35の端部に対峙する部分が低濃度領域(低濃度ソース・ドレイン領域111、121、211、221)で有る為、ドレイン端に於ける電界強度が緩和された状態に有る。それ故、図32に第一導電型のTFT(第一導電型の画素用TFT10、及び第一導電型の駆動回路用TFT20)のドレイン電流−ゲート電圧特性を実線L3で示し、第二導電型のTFT(第二導電型の駆動回路用TFT30)のドレイン電流−ゲート電圧特性を点線L4で示す様に、TFTのオフリーク電流が著しく小さい。
【0165】
又図31(a)にLDD構造の第一導電型のTFT(第一導電型の画素用TFT10、及び第一導電型の駆動回路用TFT20)に於ける耐電圧特性を実線L21で示し、図31(b)にLDD構造の第二導電型のTFTに於ける耐電圧特性を実線L22で示す様に、LDD構造のTFTは、セルフアライン構造のTFTに比較して、ソース・ドレイン間の耐電圧が高いので、チャネル長を短くする事が出来る。
【0166】
(TFTの製造方法)
斯様な構造のアクティブマトリクス基板1は、例えば以下の方法により製造出来る。尚以下の説明に於いて、不純物濃度はいずれも活性化アニール後の不純物濃度で表して有る。
【0167】
まず、TFTのVthを調整する為に、半導体膜に低濃度で不純物を導入する。即ち図9(a)に示す様に、石英基板などの絶縁基板2の表面の内、画素用TFT10、第一導電型の駆動回路用TFT20、第二導電型の駆動回路用TFT30、及び保持容量40の形成領域に、例えば、不純物濃度が1×1017cm-3の低濃度第二導電型のシリコン膜10a、20a、30a、40a、ゲート絶縁膜14、24、34、及び誘電体膜44を同時に形成する(低濃度第二導電型シリコン膜形成工程)。
【0168】
それには、絶縁基板2の表面に、LPCVD法またはプラズマCVD法などを用いて真性のポリシリコン膜を形成した後、ポリシリコン膜をフォトリソグラフィ法によってパタニングして、それを島状のシリコン膜10a、20a、30a、40aにする(シリコン膜形成工程)。
【0169】
尚ポリシリコン膜は、アモルファスシリコン膜を形成した後、レーザアニール法または固相成長法により結晶粒を成長させて形成する場合も有る。次に、島状のシリコン膜10a、20a、30a、40aに対して、熱酸化法、TEOS−CVD法、LPCVD法、プラズマCVD法、HTO法などにより、厚さが約1200オングストロームのシリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜14、24、34、及び誘電体膜44を同時に形成する(ゲート絶縁膜形成工程)。
【0170】
しかる後に、約1×1012cm-2のドーズ量でボロンイオン(第二導電型不純物/第2導電型不純物)を打ち込んでチャネルドープを行なう(チャネルドープ工程/1回目の不純物導入工程)。その結果、シリコン膜10a、20a、30a、40aは、不純物濃度が約1×1017cm-3の低濃度第二導電型のシリコン膜10a、20a、30a、40aとなる。
【0171】
次に、図9(b)に示す様に、第二導電型の駆動回路用TFT30の形成領域を覆うと共に、ゲート電極15、25の形成予定領域をわずか広めに覆うレジストマスク101を形成する(1回目のマスク形成工程)。
【0172】
続いて、例えば、リンイオン(第一導電型不純物/第一導電型不純物)を約1×1014cm-2のドーズ量でイオン注入する(2回目の不純物導入工程/低濃度第一導電型不純物導入工程)。
【0173】
その結果、低濃度第二導電型のシリコン膜10a、20aの内、リンイオンが打ち込まれた領域は、導電型が反転して不純物濃度が約1×1019cm-3の低濃度第一導電型のソース・ドレイン領域11、12、21、22となる。又低濃度第二導電型のシリコン膜40aは、導電型が反転して不純物濃度が約1×1019cm−3の低濃度第一導電型の下層側電極部40c(第一の電極部)となる。又不純物が導入されなかった部分がチャネル領域13、23となる。しかる後に、レジストマスク101を除去する。
【0174】
次に、図9(c)に示す様に、ゲート絶縁膜14、24、34の表面にドープドシリコンやシリサイド膜などからなるゲート電極15、25、35を形成する。同時に、誘電体膜44の表面には上層側電極部45(第二の電極部)を形成する(ゲート電極形成工程)。この上層側電極部45は前段の信号線の一部であってもよい。この様にして、下層側電極部40cと上層側電極部45とが誘電体膜44を介して対向する保持容量40を形成する。
【0175】
次に、第一導電型の画素用TFT10の形成領域、第一導電型の駆動回路用TFT20の形成領域、及び保持容量40を覆うレジストマスク102を形成する(2回目のマスク形成工程)。
【0176】
続いて、ボロンイオンを約1×1013cm-2のドーズ量でイオン注入する(3回目の不純物導入工程/低濃度第二導電型不純物導入工程)。
【0177】
その結果、低濃度第二導電型のシリコン膜30aには、ゲート電極35に対して自己整合的に不純物濃度が約1.1×1018cm-3の低濃度第二導電型のソース・ドレイン領域31、32が形成される。尚不純物が導入されなかった部分がチャネル領域33となる。しかる後に、レジストマスク102を除去する。
【0178】
次に、図9(d)に示す様に、第一導電型の画素用TFT10の形成領域、第一導電型の駆動回路用TFT20の形成領域、及び保持容量40を覆うと共に、ゲート電極35を広めに覆うレジストマスク103を形成する(3回目のマスク形成工程)。
【0179】
続いて、ボロンイオンを約1×1015cm-2のドーズ量でイオン注入する(4回目の不純物導入工程/高濃度第二導電型不純物導入工程)。
【0180】
その結果、低濃度第二導電型のソース・ドレイン領域31、32には不純物濃度が1×1020cm-3の高濃度ソース・ドレイン領域312、322が形成される。又低濃度第二導電型のソース・ドレイン領域31、32の内、レジストマスク103で覆われていた部分はそのまま不純物濃度が約1.1×1018cm-3の低濃度ソース・ドレイン領域311、321となる。
【0181】
この様にして、第二導電型の駆動回路用TFT30を形成する。しかる後に、レジストマスク103を除去する。
【0182】
次に、図9(e)に示す様に、第二導電型の駆動回路用TFT30に加えて、ゲート電極15、25をも広めに覆うレジストマスク104を形成する(4回目のマスク形成工程)。
【0183】
続いて、リンイオンを1×1015cm-2のドーズ量でイオン注入する(5回目の不純物導入工程/高濃度第一導電型不純物導入工程)。
【0184】
その結果、低濃度第一導電型のソース・ドレイン領域11、12、21、22には、不純物濃度が1×1020cm-3の高濃度ソース・ドレイン領域112、122、221、222が形成される。又低濃度第一導電型のソース・ドレイン領域11、12、21、22の内、レジストマスク104で覆われていた部分はそのまま不純物濃度が約1×1019cm-3の低濃度ソース・ドレイン領域111、121、211、221となる。
【0185】
この様にして、第一導電型の画素用TFT10、及び第一導電型の駆動回路用TFT20を形成する。しかる後に、レジストマスク104を除去する。
【0186】
以降、図7に示す様に、層間絶縁膜4を形成した後、活性化の為のアニールを行い、しかる後に、コンタクトホールを形成してソース・ドレイン電極16、17、26、27、36、37を形成すれば、レジストマスク101〜104を形成する為の4回のマスク形成工程と、5回の不純物導入工程によってアクティブマトリクス基板1等の半導体装置を製造出来る。
【0187】
この様に、本例のアクティブマトリクス基板1の製造方法では、図9(b)に示した様に、ゲート電極15、25、35、及び上層側電極45を形成する前に、低濃度ソース・ドレイン領域111、121、211、221を形成する為の低濃度第一導電型不純物導入工程を行い、この工程を援用して、下層側電極部40cを形成して居る。従って、従来の製造方法に比較してマスク形成工程の数及び不純物導入工程の数を1回ずつ減らす事が可能で有る。それ故、少ない製造工程数によってTFTと容量素子(保持容量40)を形成しながら、各TFTの電気的特性を向上する事が出来る。
【0188】
尚表2乃至表4に於いて、チャネルドープ工程を「C/D」、低濃度第1導電型不純物導入工程を「N- 」、高濃度第一導電型不純物導入工程を「N+ 」、低濃度第二導電型不純物導入工程を「P- 」、高濃度第二導電型不純物導入工程を「P+ 」、ゲート電極形成工程を「G」で略しながら工程順序を示す様に、図9(c)に示す低濃度第二導電型不純物導入工程、図9(d)に示す高濃度第二導電型不純物導入工程、及び図9(e)に示す高濃度第一導電型不純物導入工程の間でその順序を入れ換えるなど、ゲート電極15、25、35、および上層側電極45を形成する前に、低濃度ソース・ドレイン領域111、121、211、221を形成する為の低濃度第一導電型不純物導入工程を行い、この工程を援用して、下層側電極部40cを形成するのであれば、いずれの工程順序であってもよい。
【0189】
【表2】
【0190】
【表3】
【0191】
【表4】
【0192】
[実施例4]
本例のアクティブマトリクス基板の構造については、実施例3と同じく図7を参照して説明する。
【0193】
図7に於いて、本例のアクティブマトリクス基板1の特徴点は、実施例3に係る製造方法と同じ工程数で製造しながら、第一導電型の画素用TFT10及び第一導電型の駆動回路用TFT20の低濃度ソース・ドレイン領域111、121、211、221を保持容量40の下層側電極部40cよりも低濃度化した点に有る。
【0194】
即ち保持容量40の下層側電極部40cは、実施例3と同様、不純物濃度が約1×1019cm−3の低濃度第一導電型領域で有るが、第一導電型の画素用TFT10、及び第一導電型の駆動回路用TFT20の低濃度ソース・ドレイン領域111、121、211、221は、保持容量40の下層側電極部40cと同等量のリンイオン(不純物濃度で約1×1019cm-3のリンイオン)で有ると共に、第二導電型の駆動回路用TFT30の低濃度領域311、321と同等量のボロンイオン(不純物濃度で約1.1×1018cm-3のボロンイオン)が導入された低濃度第第一導電型領域で有る。従って、低濃度ソース・ドレイン領域111、121、211、221の不純物濃度は、約9×1018cm-3で有る。
【0195】
斯様な構成のアクティブマトリクス基板1は、以下に説明する製造方法により製造する事が出来る。尚以下に説明する製造方法は、実施例3と共通する工程を有するので、かかる工程については簡単に説明する。
【0196】
まず、図10(a)に示す様に、絶縁基板2の表面に島状のシリコン膜10a、20a、30a、40aを形成した後(シリコン膜形成工程)、ゲート絶縁膜14、24、34、及び誘電体膜44を形成する(ゲート絶縁膜形成工程)。
【0197】
次に、1×1012cm-2のドーズ量でボロンイオンを打ち込んでチャネルドープを行なう(チャネルドープ工程/1回目の不純物導入工程)。
【0198】
次に、図10(b)に示す様に、第二導電型の駆動回路用TFT30の形成領域を覆うと共に、第一導電型の画素用TFT10及び第一導電型の駆動回路用TFT20のゲート電極15、25の形成領域をわずか広めに覆うレジストマスク201を形成する(1回目のマスク形成工程)。
【0199】
続いて、リンイオンを約1×1014cm-2のドーズ量でイオン注入し(2回目の不純物導入工程/低濃度第一導電型不純物導入工程)、不純物濃度が約1×1019cm-3の低濃度第一導電型のソース・ドレイン領域11、12、21、22、および低濃度第一導電型の下層側電極部40cを形成する。
【0200】
次に、図10(c)に示す様に、ゲート電極15、25、35及び上層側電極部45を形成する(ゲート電極形成工程)。この様にして保持容量40を形成する。
【0201】
以上の各工程は、実施例3に係る製造方法と同じで有る。
【0202】
次に、保持容量40の形成領域を覆うと共に、レジストマスク201と同様、ゲート電極15、25をもわずか広めに覆うレジストマスク202を形成する(2回目のマスク形成工程)。
【0203】
続いて、ボロンイオンを約1×1013cm-2のドーズ量でイオン注入する(3回目の不純物導入工程/低濃度第二導電型不純物導入工程)。
【0204】
その結果、シリコン膜30aには、ゲート電極35に対して自己整合的に不純物濃度が約1.1×1018cm-3の低濃度第二導電型のソース・ドレイン領域31、32が形成される。
【0205】
一方、低濃度第一導電型のソース・ドレイン領域11、12、21、22は、そこに打ち込まれたボロンイオンによって実質的に低濃度化し、低濃度第一導電型のソース・ドレイン領域11、12、11、12の不純物濃度は、約9×1018cm-3となる。しかる後に、レジストマスク202を除去する。
【0206】
以降は、実施例3と同様、図10(d)に示す様に、第一導電型の画素用TFT10の形成領域、第一導電型の駆動回路用TFT20の形成領域、及び保持容量40を覆うと共に、ゲート電極35を広めに覆うレジストマスク203を形成する(3回目のマスク形成工程)。
【0207】
続いて、ボロンイオン(第二導電型不純物)を約1×1015cm-2のドーズ量でイオン注入する(4回目の不純物導入工程/高濃度第二導電型不純物導入工程)。 その結果、低濃度第二導電型のソース・ドレイン領域31、32は、不純物濃度が1×1020cm-3の高濃度ソース・ドレイン領域312、322、及び不純物濃度が約1.1×1018cm-3の低濃度ソース・ドレイン領域311、321となる。この様にして第二導電型の駆動回路用TFT30を形成する。しかる後に、レジストマスク203を除去する。
【0208】
次に、図10(e)に示す様に、第二導電型の駆動回路用TFT30に加えて、ゲート電極15、25をも広めに覆うレジストマスク204を形成する(4回目のマスク形成工程)。
【0209】
続いて、リンイオン(第一導電型不純物)を1×1015cm-2のドーズ量でイオン注入する(5回目の不純物導入工程/高濃度第一導電型不純物導入工程)。
【0210】
その結果、低濃度第一導電型のソース・ドレイン領域11、12、21、22は、不純物濃度が1×1020cm-3の高濃度ソース・ドレイン領域112、122、212、222、及び不純物濃度が約9×1018cm-3の低濃度ソース・ドレイン領域111、121、211、221となる。この様にして第一導電型の画素用TFT10及び第一導電型の駆動回路用TFT20を形成する。しかる後に、レジストマスク204を除去する。
【0211】
その結果、レジストマスク201〜204を形成する為の4回のマスク形成工程と、5回の不純物導入工程によって、アクティブマトリクス基板1等の半導体装置を製造出来る。
【0212】
この様に、本例のアクティブマトリクス基板1の製造方法では、図10(b)に示した様に、ゲート電極15、25、35、及び上層側電極45を形成する前に、低濃度ソース・ドレイン領域111、121、211、221を形成する為の低濃度第一導電型不純物導入工程を行い、この工程を援用して、下層側電極部40cを形成して居る。従って、従来の製造方法に比較して、マスク形成工程の数及び不純物導入工程の数を1回ずつ減らす事が可能で有るなど、実施例3と同様な効果を奏する。
【0213】
又図10(c)に示す様に、低濃度ソース・ドレイン領域311、321を形成する為の低濃度第二導電型不純物導入工程に於いて、このとき打ち込むボロンイオンを第一導電型の画素用TFT10及び第一導電型の駆動回路用TFT20の形成領域にも打ち込んで居る。即ち低濃度ソース・ドレイン領域311、321を形成する為の低濃度第二導電型不純物導入工程を援用して、低濃度第一導電型のソース・ドレイン領域11、12、21、22の不純物濃度を変えて居る。この為、実施例3に比較して工程数を増やす事なく、保持容量40の下層側電極部40cよりも低濃度化した低濃度ソース・ドレイン領域111、121、211、221を形成出来る。それ故、少ない工程数で、各TFTの電気的特性をさらに向上する事が出来る。
【0214】
尚実施例3と同様、表2乃至表4に示す様に、図10(c)に示す低濃度第二導電型不純物導入工程、図10(d)に示す高濃度第二導電型不純物導入工程、及び図10(e)に示す高濃度第一導電型不純物導入工程の間でその順序を入れ換えるなど、ゲート電極15、25、35、及び上層側電極45を形成する前に、低濃度ソース・ドレイン領域111、121、211、221を形成する為の低濃度第一導電型不純物導入工程を行い、この工程を援用して下層側電極部40cを形成するのであれば、いずれの工程順序であってもよい。
【0215】
[実施例5]
図10(c)に於いて、低濃度ソース・ドレイン領域311、321を形成する為の低濃度第二導電型不純物導入工程を援用して、低濃度第一導電型のソース・ドレイン領域11、12、21、22の内の一方だけの不純物濃度を変えてもよい。
【0216】
例えば、本例では、実施例3、4に係る製造方法と同じ工程数で製造しながら、図7に示す第一導電型の画素用TFT10の低濃度ソース・ドレイン領域111、121の不純物濃度を第一導電型の駆動回路用TFTの低濃度ソース・ドレイン領域211、221よりも低濃度化して居る。即ち本例のアクティブマトリクス基板1に於いて、保持容量40の下層側電極部40c、及び第一導電型の駆動回路用TFTの低濃度ソース・ドレイン領域211、221は、実施例3と同様、不純物濃度が約1×1019cm-3の低濃度第一導電型領域で有るが、第一導電型の画素用TFTの低濃度ソース・ドレイン領域111、121は、保持容量40の下層側電極部40cと同等量のリンイオン(不純物濃度で約1×1019cm-3のリンイオン)とともに、第二導電型の駆動回路用TFT30の低濃度領域311、321と同等量のボロンイオン(不純物濃度で約1.1×1018cm-3のボロンイオン)が導入された低濃度第第一導電型領域で有る。従って、低濃度ソース・ドレイン領域111、121の不純物濃度は、約9×1018cm-3で有る。
【0217】
斯様な構成のアクティブマトリクス基板1を製造するにあたって、本例では、以下の製造方法を用いて居る。
【0218】
まず、図11(a)に示す様に、絶縁基板2の表面に島状のシリコン膜10a、20a、30a、40aを形成した後(シリコン膜形成工程)、ゲート絶縁膜14、24、34及び、誘電体膜44を形成する(ゲート絶縁膜形成工程)。
【0219】
しかる後に、1×1012cm-2のドーズ量でボロンイオンを打ち込んでチャネルドープを行なう(1回目の不純物導入工程)。
【0220】
次に、図11(b)に示す様に、第二導電型の駆動回路用TFT30の形成領域を覆うと共に、第一導電型の画素用TFT10及び第一導電型の駆動回路用TFT20のゲート電極15、25の形成領域を広めに覆うレジストマスク301を形成する(1回目のマスク形成工程)。
【0221】
続いて、リンイオンを約1×1014cm-2のドーズ量でイオン注入し(2回目の不純物導入工程/低濃度第一導電型不純物導入工程)、不純物濃度が約1×1019cm-3の低濃度第一導電型のソース・ドレイン領域11、12、21、22、および下層側電極部40cを形成する。
【0222】
次に、図11(c)に示す様に、ゲート電極15、25、35、及び上層側電極部45を形成する。この様にして保持容量40を形成する。
【0223】
以上の各工程は、実施例3、4に係る製造方法と同じで有る。
【0224】
次に、第一導電型の駆動回路用TFT20、及び保持容量40の形成領域を覆うとともに、レジストマスク301と同様、ゲート電極15をもわずか広めに覆うレジストマスク302を形成する(2回目のマスク形成工程)。
【0225】
続いて、ボロンイオンを約1×1013cm-2のドーズ量でイオン注入する(3回目の不純物導入工程/低濃度第二導電型不純物導入工程)。
【0226】
その結果、シリコン膜30aには、ゲート電極35に対して自己整合的に不純物濃度が約1.1×1018cm-3の低濃度第二導電型のソース・ドレイン領域31、32が形成される。又低濃度第一導電型のソース・ドレイン領域11、12は、そこに打ち込まれたボロンイオンによって実質的に低濃度化し、低濃度第一導電型のソース・ドレイン領域11、12の不純物濃度は、約9×1018cm-3となる。しかる後に、レジストマスク302を除去する。
【0227】
以降は、実施例3と同様、図11(d)に示す様に、第一導電型の画素用TFT10の形成領域、第一導電型の駆動回路用TFT20の形成領域、及び保持容量40を覆うと共に、ゲート電極35を広めに覆うレジストマスク303を形成する(3回目のマスク形成工程)。
【0228】
続いて、ボロンイオンを約1×1015cm-2のドーズ量でイオン注入する(4回目の不純物導入工程/高濃度第二導電型不純物導入工程)。
【0229】
その結果、低濃度第二導電型のソース・ドレイン領域31、32は、不純物濃度が1×1020cm-3の高濃度ソース・ドレイン領域312、322、及び不純物濃度が約1.1×1018cm-3の低濃度ソース・ドレイン領域311、321となる。この様にして、第二導電型の駆動回路用TFT30を形成する。しかる後に、レジストマスク303を除去する。
【0230】
次に、図11(e)に示す様に、第二導電型の駆動回路用TFT30に加えて、ゲート電極15、25をも広めに覆うレジストマスク304を形成する(4回目のマスク形成工程)。
【0231】
続いて、リンイオン(第一導電型不純物)を1×1015cm-2のドーズ量でイオン注入する(5回目の不純物導入工程/高濃度第一導電型不純物導入工程)。
【0232】
その結果、低濃度第一導電型のソース・ドレイン領域11、12、21、22は、不純物濃度が1×1020cm-3の高濃度ソース・ドレイン領域112、122、212、222、不純物濃度が約9×1018cm-3の低濃度ソース・ドレイン領域111、121、及び不純物濃度が約1×1019cm-3の低濃度ソース・ドレイン領域211、221となる。この様にして、第一導電型の画素用TFT10および第一導電型の駆動回路用TFT20を形成する。しかる後に、レジストマスク304を除去する。
【0233】
従って、レジストマスク301〜304を形成する為の4回のマスク形成工程と、5回の不純物導入工程によって、アクティブマトリクス基板1等の半導体装置を製造出来る。
【0234】
この様に、本例のアクティブマトリクス基板1の製造方法では実施例3、4と同様な効果を奏するのに加えて、図11(c)に示した様に、低濃度ソース・ドレイン領域311、321を形成する為の低濃度第二導電型不純物導入工程を援用して低濃度第一導電型のソース・ドレイン領域11、12の不純物濃度を変えて居る。この為、実施例3、4に比較して工程数を増やす事なく、保持容量40の下層側電極部40c、及び低濃度ソース・ドレイン領域211、221よりも低濃度化した低濃度ソース・ドレイン領域111、121を形成出来る。それ故、第一導電型の駆動回路用TFT20の低濃度ソース・ドレイン領域211、221、及び下層側電極部40cの不純物濃度をそのままにして画素用TFT10の低濃度ソース・ドレイン領域111、121を低濃度化し、駆動回路に於ける動作速度を犠牲にする事なく、画素用TFT10のオフリーク電流をさらに低減するなど、少ない工程数で、各TFTの電気的特性を領域毎に最適化する事が出来る。
【0235】
尚図11(c)に示す低濃度第二導電型不純物導入工程、図11(d)に示す高濃度第二導電型不純物導入工程、及び図11(e)に示す高濃度第一導電型不純物導入工程の間では、順序を入れ換えてもよい事は勿論で有る。
【0236】
[実施例6]
図12は、本例の液晶表示装置に於ける駆動回路内蔵型のアクティブマトリクス基板の構造を模式的に示す断面図で有る。
【0237】
図12に於いて、本例の液晶表示装置の駆動回路内蔵型のアクティブマトリクス基板1では、第一導電型の画素用TFT10、第一導電型の駆動回路用TFT20、及び第二導電型の駆動回路用TFT30′のチャネル領域13、23、33は、低濃度のボロンイオンによってチャネルドープしてある為、不純物濃度が約1×1017cm-3の低濃度第二導電型領域で有る。従って、第一導電型の画素用TFT10、第一導電型の駆動回路用TFT20、及び第二導電型の駆動回路用TFT30′のスレッショルド電圧を所定の値に設定して有る。
【0238】
この様に構成したアクティブマトリクス基板1に於いて、ソース・ドレイン領域11、12、21、22は、ゲート電極15、25の端部に対してゲート絶縁膜14、24を介して対峙する部分に低濃度ソース・ドレイン領域111、121、211、221を備えており、第一導電型の画素用TFT10、及び第一導電型の駆動回路用TFT20は、LDD構造になって居る。
【0239】
これに対して、第二導電型の駆動回路用TFT30′は、オフセットゲート構造を有しており、ソース・ドレイン領域31、32に於いて、ゲート電極35の端部に対してゲート絶縁膜34を介して対峙する部分はオフセット領域311′、321′で有る。このオフセット領域311′、321′は、チャネル領域33と同じく、不純物濃度が約1×1017cm−3の低濃度第二導電型領域で有る。
【0240】
又保持容量40に於いて、その下層側電極部40cは、低濃度ソース・ドレイン領域111、121、211、221と同時形成された低濃度第一導電型領域で有る。
【0241】
尚第一導電型の画素用TFT10、及び第一導電型の駆動回路用TFT20のソース領域11、21、及びドレイン領域12、22の内、低濃度ソース領域111、211、及び低濃度ドレイン領域121、221を除く領域は、不純物濃度が約1×1020cm−3の高濃度ソース・ドレイン領域112、122、212、222で有る。これらの高濃度領域に対して、各TFTに対する信号線や画素電極などのソース・ドレイン電極16、17、26、27が、層間絶縁膜4のコンタクトホールを介して電気的に接続して居る。又第二導電型の駆動回路用TFT30′のソース・ドレイン領域31、32では、オフセット領域311′、321′に隣接する不純物濃度が約1×1020cm-3の高濃度ソース・ドレイン領域312、322に対して、信号線などのソース・ドレイン電極36、37が層間絶縁膜4のコンタクトホールを介して電気的に接続して居る。
【0242】
(TFTのオン・オフリーク電流特性)
この様に構成したアクティブマトリクス基板1に於いて、オフセットゲート構造のTFTはLDD構造のTFTと同等のオン・オフリーク電流特性を有するので、いずれのTFTもオフリーク電流が著しく小さい。又オフセットゲート構造のTFTは、耐電圧特性に於いてもLDD構造のTFTと同等の特性を示す。従って、いずれのTFTもセルフアライン構造のTFTに比較して耐電圧が高いので、チャネル長を短くする事が出来る。
【0243】
(TFTの製造方法)
斯様な構造のアクティブマトリクス基板1は、以下の方法により製造出来る。
【0244】
まず、実施例3と同様、図13(a)に示す様に、絶縁基板2の表面に島状のシリコン膜10a、20a、30a、40aを形成した後(シリコン膜形成工程)、ゲート絶縁膜14、24、34、及び誘電体膜44を形成する(ゲート絶縁膜形成工程)。
【0245】
次に、1×1012cm-2のドーズ量でボロンイオンを打ち込んでチャネルドープを行なう(チャネルドープ工程/1回目の不純物導入工程)。
【0246】
次に、図13(b)に示す様に、第二導電型の駆動回路用TFT30′の形成領域を覆うと共に、第一導電型の画素用TFT10及び第一導電型の駆動回路用TFT20のゲート電極15、25の形成領域をわずか広めに覆うレジストマスク401を形成する(1回目のマスク形成工程)。
【0247】
続いて、リンイオンを約1×1014cm-2のドーズ量でイオン注入し(2回目の不純物導入工程/低濃度第一導電型不純物導入工程)、不純物濃度が約1×1019cm-3の低濃度第一導電型のソース・ドレイン領域11、12、21、22、および下層側電極部40cを形成する。
【0248】
次に、図13(c)に示す様に、ゲート電極15、25、35、及び上層側電極部45を形成する。この様にして保持容量40を形成する。
【0249】
次に、第一導電型の画素用TFT10、第一導電型の駆動回路用TFT20、及び保持容量40の形成領域を覆うと共に、ゲート電極35をも広めに覆うレジストマスク402を形成する(2回目のマスク形成工程)。
【0250】
この状態で、ボロンイオンを1×1015cm-2のドーズ量でイオン注入する(高濃度第二導電型不純物導入工程/3回目の不純物導入工程)。
【0251】
その結果、低濃度第二導電型のシリコン膜30aには、不純物濃度が1×1020cm-3の高濃度ソース・ドレイン領域312、322が形成される。一方、低濃度第二導電型のシリコン膜30aの内、レジストマスク402で覆われていた部分はそのまま不純物濃度が約1×1017cm-3のオフセット領域311′、321′となる。勿論、チャネル領域33は不純物濃度が約1×1017cm-3の低濃度第二導電型領域のままで有る。
【0252】
この様にして、第二導電型の駆動回路用TFT30′を形成する。しかる後に、レジストマスク402を除去する。
【0253】
次に、図13(d)に示す様に、第二導電型の駆動回路用TFT30′の形成領域に加えて、ゲート電極15、25をも広めに覆うレジストマスク403を形成する(3回目のマスク形成工程)。
【0254】
続いて、リンイオン(第一導電型不純物)を1×1015cm-2のドーズ量でイオン注入する(4回目の不純物導入工程/高濃度第一導電型不純物導入工程)。
【0255】
その結果、低濃度第一導電型のソース・ドレイン領域11、12、21、22は、不純物濃度が1×1020cm-3の高濃度ソース・ドレイン領域112、122、212、222、及び不純物濃度が約1×1019cm-3の低濃度ソース・ドレイン領域111、121、211、221となる。この様にして、第一導電型の画素用TFT10及び第一導電型の駆動回路用TFT20を形成する。しかる後に、レジストマスク403を除去する。
【0256】
従って、レジストマスク401〜403を形成する為の3回のマスク形成工程と、4回の不純物導入工程によって、アクティブマトリクス基板1等の半導体装置を製造出来る。
【0257】
この様に、本例のアクティブマトリクス基板1の製造方法では、図13(b)に示す様に、ゲート電極15、25、35、及び上層側電極45を形成する前に、低濃度ソース・ドレイン領域111、121、211、221を形成する為の低濃度第一導電型不純物導入工程を行い、この工程を援用して下層側電極部40cを形成して居る。従って、従来の製造方法に比較してマスク形成工程の数及び不純物導入工程の数を減らす事が可能で有る。
【0258】
更に本例では、図13(c)に示す様に、第二導電型の駆動回路用TFT30′に於いて、ゲート電極35に対峙する部分を低濃度領域とするにあたって、LDD構造ではなく、オフセットゲート構造として居る。この為、実施例3に比較してマスク形成工程及び不純物導入工程のいずれについても1回ずつ少ない。即ち従来の製造方法に比較してマスク形成工程及び不純物導入工程のいずれについても2回ずつ少ない。それ故、最も少ない製造工程数によって、画素領域及び駆動回路部のTFTの電気的特性を向上する事が出来る。
【0259】
尚表5及び表6に於いて、チャネルドープ工程を「C/D」、低濃度第1導電型不純物導入工程を「N- 」、高濃度第一導電型不純物導入工程を「N+ 」、高濃度第二導電型不純物導入工程を「P+ 」、ゲート電極形成工程を「G」で略しながら工程順序を示す様に、ゲート電極15、25、35、及び上層側電極45を形成する前に、低濃度ソース・ドレイン領域111、121、211、221を形成する為の低濃度第一導電型不純物導入工程を行い、この工程を援用して、下層側電極部40cを形成するのであれば、いずれの工程順序であってもよい。
【0260】
【表5】
【0261】
【表6】
【0262】
[実施例7]
図14は、本例の液晶表示装置に於ける駆動回路内蔵型のアクティブマトリクス基板の構造を模式的に示す断面図で有る。
【0263】
図14に於いて、本例の液晶表示装置の駆動回路内蔵型のアクティブマトリクス基板1では、第一導電型の画素用TFT10、第一導電型の駆動回路用TFT20、及び第二導電型の駆動回路用TFT30は、いずれもLDD構造を有し、いずれのTFTに於いても、チャネル領域13、23、33は、低濃度のボロンイオンによってチャネルドープしてある為、不純物濃度が約1×1017cm-3の低濃度第二導電型領域で有る。
【0264】
本例では、保持容量40の下層側電極部40d(第一の電極部)は、第一導電型の画素用TFT10、及び第一導電型の駆動回路用TFT20の高濃度ソース・ドレイン領域112、122、212、222と同時形成された不純物濃度が1×1020cm-3の高濃度第一導電型領域で有る。
【0265】
斯様な構造のアクティブマトリクス基板1は、例えば以下の方法により製造出来る。
【0266】
まず、図15(a)に示す様に、絶縁基板2の表面に島状のシリコン膜10a、20a、30a、40aを形成した後(シリコン膜形成工程)、ゲート絶縁膜14、24、34、及び誘電体膜44を形成する(ゲート絶縁膜形成工程)。
【0267】
次に、約1×1012cm-2のドーズ量でボロンイオン(第二導電型不純物/第二導電型不純物)を打ち込んでチャネルドープを行ない(チャネルドープ工程/1回目の不純物導入工程)。
【0268】
次に、図15(b)に示す様に、第二導電型の駆動回路用TFT30の形成領域を覆うと共に、後に形成するゲート電極15、25の形成予定領域を広めに覆うレジストマスク501を形成する(1回目のマスク形成工程)。
【0269】
続いて、例えば、リンイオン(第一導電型不純物/第一導電型不純物)を約1×1015cm-2のドーズ量でイオン注入する(2回目の不純物導入工程/高濃度第一導電型不純物導入工程)。
【0270】
その結果、低濃度第二導電型のシリコン膜10a、20aの内、リンイオンが打ち込まれた領域は、導電型が反転して不純物濃度が約1×1020cm-3の高濃度ソース・ドレイン領域112、122、212、222となる。又低濃度第二導電型のシリコン膜40aも導電型が反転して不純物濃度が約1×1020cm-3の高濃度第一導電型の下層側電極部40dとなる。しかる後に、レジストマスク501を除去する。
【0271】
次に、図15(c)に示す様に、ゲート電極15、25、35、及び上層側電極部45(第二の電極部)を形成する(ゲート電極形成工程)。この様にして、下層側電極部40dと上層側電極部45とが誘電体膜44を介して対向する保持容量40を形成する。
【0272】
次に、第一導電型の画素用TFT10、第一導電型の駆動回路用TFT20、及び保持容量40の形成領域を覆うレジストマスク502を形成する(2回目のマスク形成工程)。
【0273】
続いて、ボロンイオンを約1×1013cm-2のドーズ量でイオン注入する(3回目の不純物導入工程/低濃度第二導電型不純物導入工程)。
【0274】
その結果、低濃度第二導電型のシリコン膜30aには、ゲート電極35に対して自己整合的に不純物濃度が約1.1×1018cm-3の低濃度第二導電型のソース・ドレイン領域31、32が形成される。尚不純物が導入されなかった部分がチャネル領域33となる。しかる後に、レジストマスク502を除去する。
【0275】
次に、図15(d)に示す様に、第二導電型の駆動回路用TFT30の形成領域を覆うレジストマスク503を形成する(3回目のマスク形成工程)。
【0276】
続いて、リンイオンを約1×1013cm-2のドーズ量でイオン注入する(4回目の不純物導入工程/低濃度第一導電型不純物導入工程)。
【0277】
その結果、高濃度ソース・ドレイン領域112、122、212、222に挟まれた低濃度第二導電型のシリコン膜10a、20aには、ゲート電極15、25に対して自己整合的に不純物濃度が約0.9×1018cm-3の低濃度ソース・ドレイン領域211、221が形成される。尚不純物が導入されなかった部分がチャネル領域23、33となる。この様にして、第一導電型の画素用TFT10、および第一導電型の駆動回路用TFT20を形成する。しかる後に、レジストマスク503を除去する。
【0278】
次に、図15(e)に示す様に、第一導電型の画素用TFT10、第一導電型の駆動回路用TFT20、及び保持容量40の形成領域を覆うと共に、ゲート電極35を広めに覆うレジストマスク504を形成する(4回目のマスク形成工程)。ここで、レジストマスク504の端部とゲート電極35の端部との距離は、0.5μm〜2μm程度が適して居る。
【0279】
続いて、ボロンイオンを約1×1015cm-2のドーズ量でイオン注入する(5回目の不純物導入工程/高濃度第二導電型不純物導入工程)。
【0280】
その結果、低濃度第二導電型のソース・ドレイン領域31、32には不純物濃度が1×1020cm-3の高濃度ソース・ドレイン領域312、322が形成される。又低濃度第二導電型のソース・ドレイン領域31、32の内、レジストマスク504で覆われていた部分はそのまま不純物濃度が約1.1×1018cm-3の低濃度ソース・ドレイン領域311、321となる。
【0281】
この様にして、第二導電型の駆動回路用TFT30を形成する。しかる後に、レジストマスク504を除去する。
【0282】
以降、図14に示す様に、層間絶縁膜4を形成した後、活性化の為のアニールを行い、しかる後に、コンタクトホールを形成してソース・ドレイン電極16、17、26、27、36、37を形成すれば、レジストマスク501〜504を形成する為の4回のマスク形成工程と、5回の不純物導入工程によって、アクティブマトリクス基板1等の半導体装置を製造出来る。
【0283】
この様に、本例のアクティブマトリクス基板1の製造方法では、図15(b)に示した様に、ゲート電極15、25、35、及び上層側電極45を形成する前に、高濃度ソース・ドレイン領域112、122、212、222を形成する為の高濃度第一導電型不純物導入工程を行い、この工程を援用して下層側電極部40dを形成して居る。従って、従来の製造方法に比較して、マスク形成工程の数及び不純物導入工程の数を1回ずつ減らす事が可能で有る。それ故、少ない製造工程数によってTFTと容量素子(保持容量40)を形成しながら、各TFTの電気的特性を向上する事が出来る。
【0284】
尚表7に於いて、チャネルドープ工程を「C/D」、低濃度第一導電型不純物導入工程を「N- 」、高濃度第一導電型不純物導入工程を「N+ 」、低濃度第二導電型不純物導入工程を「P- 」、高濃度第二導電型不純物導入工程を「P+ 」、ゲート電極形成工程を「G」で略して工程順序を示す様に、ゲート電極15、25、35、及び上層側電極45を形成する前に、高濃度ソース・ドレイン領域112、122、212、222を形成する為の高濃度第一導電型不純物導入工程を行い、この工程を援用して、下層側電極部40dを形成するのであれば、いずれの工程順序であってもよい。
【0285】
【表7】
【0286】
[実施例8]
本例のアクティブマトリクス基板の構造については実施例7と同じく図14を参照して説明する。
【0287】
図14に於いて、本例のアクティブマトリクス基板1の特徴点は、実施例7に係る製造方法に比してマスク形成工程が1回少ない点にあり、その製造方法は以下に説明するとおりで有る。
【0288】
まず、図16(a)に示す様に、絶縁基板2の表面に島状のシリコン膜10a、20a、30a、40aを形成した後(シリコン膜形成工程)、ゲート絶縁膜14、24、34、及び誘電体膜44を形成する(ゲート絶縁膜形成工程)。
【0289】
次に、約1×1012cm-2のドーズ量でボロンイオン(第二導電型不純物/第二導電型不純物)を打ち込んでチャネルドープを行なう(チャネルドープ工程/1回目の不純物導入工程)。
【0290】
次に、図16(b)に示す様に、第二導電型の駆動回路用TFT30の形成領域を覆うと共に、後に形成するゲート電極15、25の形成予定領域を広めに覆うレジストマスク601を形成する(1回目のマスク形成工程)。
【0291】
続いて、例えばリンイオン(第一導電型不純物/第一導電型不純物)を約1×1015cm-2のドーズ量でイオン注入する(2回目の不純物導入工程/高濃度第一導電型不純物導入工程)。
【0292】
その結果、低濃度第二導電型のシリコン膜10a、20aの内、リンイオンが打ち込まれた領域は、導電型が反転して不純物濃度が約1×1020cm-3の高濃度ソース・ドレイン領域112、122、212、222となる。又低濃度第二導電型のシリコン膜40aも、導電型が反転して不純物濃度が約1×1020cm-3の高濃度第一導電型の下層側電極部40dとなる。しかる後に、レジストマスク601を除去する。
【0293】
次に、図16(c)に示す様に、ゲート電極15、25、35、及び上層側電極部45を形成する(ゲート電極形成工程)。この様にして保持容量40を形成する。
【0294】
次に、第一導電型の画素用TFT10、第一導電型の駆動回路用TFT20、及び保持容量40の形成領域を覆うレジストマスク602を形成する(2回目のマスク形成工程)。
【0295】
続いて、ボロンイオンを約3×1013cm-2のドーズ量でイオン注入する(3回目の不純物導入工程/低濃度第二導電型不純物導入工程)。
【0296】
その結果、低濃度第二導電型のシリコン膜30aには、ゲート電極35に対して自己整合的に不純物濃度が約3.1×1018cm-3の低濃度第二導電型のソース・ドレイン領域31、32が形成される。尚不純物が導入されなかった部分がチャネル領域33となる。しかる後に、レジストマスク602を除去する。
【0297】
次に、図16(d)に示す様に、レジストマスクを形成する事なく、リンイオンを約1×1013cm-2のドーズ量でイオン注入する(4回目の不純物導入工程/低濃度第一導電型不純物導入工程)。
【0298】
その結果、高濃度ソース・ドレイン領域112、122、212、222に挟まれた低濃度第二導電型のシリコン膜10a、20aには、ゲート電極15、25に対して自己整合的に不純物濃度が約0.9×1018cm-3の低濃度ソース・ドレイン領域111、121、211、221が形成される。尚不純物が導入されなかった部分がチャネル領域23、33となる。この様にして、第一導電型の画素用TFT10及び第一導電型の駆動回路用TFT20を形成する。
【0299】
ここで、低濃度第二導電型のソース・ドレイン領域31、32にも、リンイオンが1×1013cm-2のドーズ量でイオン注入されるが、この低濃度第二導電型のソース・ドレイン領域31、32の不純物濃度は、約3.1×1018cm-3で有る。従って、低濃度第二導電型のソース・ドレイン領域31、32は、実質的にアクセプター型不純物濃度が約2.1×1018cm-3に低濃度化するだけで有り、導電型は反転しない。
【0300】
次に、図16(e)に示す様に、第一導電型の画素用TFT10、第一導電型の駆動回路用TFT20、及び保持容量40の形成領域を覆うと共に、ゲート電極35を広めに覆うレジストマスク603を形成する(3回目のマスク形成工程)。
【0301】
続いて、ボロンイオンを約1×1015cm-2のドーズ量でイオン注入する(5回目の不純物導入工程/高濃度第二導電型不純物導入工程)。
【0302】
その結果、低濃度第二導電型のソース・ドレイン領域31、32には不純物濃度が1×1020cm-3の高濃度ソース・ドレイン領域312、322が形成される。又低濃度第二導電型のソース・ドレイン領域31、32の内、レジストマスク603で覆われていた部分はそのまま不純物濃度が約2.1×1018cm-3の低濃度ソース・ドレイン領域311、321となる。
【0303】
この様にして、第二導電型の駆動回路用TFT30を形成する。しかる後に、レジストマスク603を除去する。
【0304】
以降、図14に示す様に、層間絶縁膜4を形成した後、活性化の為のアニールを行い、しかる後に、コンタクトホールを形成してソース・ドレイン電極16、17、26、27、36、37を形成すれば、レジストマスク601〜603を形成する為の3回のマスク形成工程と、5回の不純物導入工程によって、アクティブマトリクス基板1等の半導体装置を製造出来る。
【0305】
この様に、本例のアクティブマトリクス基板1の製造方法では、図16(b)に示した様に、ゲート電極15、25、35、及び上層側電極45を形成する前に、高濃度ソース・ドレイン領域112、122、212、222を形成する為の高濃度第一導電型不純物導入工程を行い、この工程を援用して下層側電極部40dを形成して居る。従って、従来の製造方法に比較して、マスク形成工程の数及び不純物導入工程の数を減らす事が可能で有る。
【0306】
しかも、低濃度ソース・ドレイン領域111、121、211、221を形成する為の工程では、マスクを形成せずに、リンイオンの注入を行う。それ故、3回のマスク形成工程と5回の不純物導入工程によって、各TFT及び保持容量40を製造する事が出来る。
【0307】
尚実施例7と同様、ゲート電極15、25、35、及び上層側電極45を形成する前に、高濃度ソース・ドレイン領域112、122、212、222を形成する為の高濃度第一導電型不純物導入工程を行い、この工程を援用して、下層側電極部40dを形成するのであれば、表7に示すいずれの工程順序であってもよい。
【0308】
[実施例9]
本例のアクティブマトリクス基板の構造については、実施例7と同じく図14を参照して説明する。本例の特徴点は、実施例8と同様、実施例7に係る製造方法に比してマスク形成工程が1回少ない点にあり、その製造方法は、以下に説明するとおりで有る。
【0309】
まず、図17(a)に示す様に、絶縁基板2の表面に島状のシリコン膜10a、20a、30a、40aを形成した後(シリコン膜形成工程)、ゲート絶縁膜14、24、34、及び誘電体膜44を形成する(ゲート絶縁膜形成工程。)
次に、約1×1012cm−2のドーズ量でボロンイオン(第二導電型不純物/第二導電型不純物)を打ち込んで、チャネルドープを行なう(チャネルドープ工程/1回目の不純物導入工程)。
【0310】
次に、図17(b)に示す様に、第二導電型の駆動回路用TFT30の形成領域を覆うと共に、後に形成するゲート電極15、25の形成予定領域を広めに覆うレジストマスク701を形成する(1回目のマスク形成工程)。
【0311】
続いて、例えば、リンイオン(第一導電型不純物/第一導電型不純物)を約1×1015cm-2のドーズ量でイオン注入する(2回目の不純物導入工程/高濃度第一導電型不純物導入工程)。
【0312】
その結果、低濃度第二導電型のシリコン膜10a、20aの内、リンイオンが打ち込まれた領域は、導電型が反転して不純物濃度が約1×1020cm-3の高濃度ソース・ドレイン領域112、122、212、222となる。又低濃度第二導電型のシリコン膜40aも、導電型が反転して不純物濃度が約1×1020cm-3の高濃度第一導電型の下層側電極部40dとなる。しかる後に、レジストマスク701を除去する。
【0313】
次に、図17(c)に示す様に、ゲート電極15、25、35、及び上層側電極部45を形成する(ゲート電極形成工程)。この様にして保持容量40を形成する。
【0314】
次に、p型の駆動回路用TFT30の形成領域を覆うレジストマスク702を形成する(2回目のマスク形成工程)。
【0315】
続いて、リンイオンを約3×1013cm-2のドーズ量でイオン注入する(3回目の不純物導入工程/低濃度第一導電型不純物導入工程)。
【0316】
その結果、高濃度ソース・ドレイン領域112、122、212、222に挟まれた低濃度第二導電型のシリコン膜10a、20aには、ゲート電極15、25に対して自己整合的に不純物濃度が約2.9×1018cm-3の低濃度ソース・ドレイン領域111、121、211、221が形成される。尚不純物が導入されなかった部分がチャネル領域23、33となる。この様にして、第一導電型の画素用TFT10及び第一導電型の駆動回路用TFT20を形成する。
【0317】
次に、図17(d)に示す様に、レジストマスク702を除去し、そのままレジストマスクを形成する事なく、ボロンイオンを約1×1013cm-2のドーズ量でイオン注入する(4回目の不純物導入工程/低濃度第二導電型不純物導入工程)。
【0318】
その結果、低濃度第二導電型のシリコン膜30aには、ゲート電極35に対して自己整合的に不純物濃度が約1.1×1018cm-3の低濃度p型領域31,32が形成される。尚不純物が導入されなかった部分がチャネル領域33となる。
【0319】
ここで、第一導電型の画素用TFT10及び第一導電型の駆動回路用TFT20の側にも、ボロンイオンが1×1013cm-2のドーズ量でイオン注入されるが、その低濃度ソース・ドレイン領域111、121、211、221の不純物濃度は、約2.9×1018cm-3で有る。従って、低濃度ソース・ドレイン領域111、121、211、221は、実質的にドナー型不純物濃度が約1.9×1018cm-3に低濃度化するだけで有り、導電型は反転しない。又高濃度ドース・ドレイン領域112、122、212、222も、わずかに低濃度化するだけで有り、導電型は反転せず、いぜんとして高濃度で有る。
【0320】
次に、図17(e)に示す様に、第一導電型の画素用TFT10の形成領域、第一導電型の駆動回路用TFT20の形成領域、及び保持容量40を覆うと共に、ゲート電極35を広めに覆うレジストマスク703を形成する(3回目のマスク形成工程)。
【0321】
続いて、ボロンイオンを約1×1015cm-2のドーズ量でイオン注入する(5回目の不純物導入工程/高濃度第二導電型不純物導入工程)。
【0322】
その結果、低濃度第二導電型のソース・ドレイン領域31、32には、不純物濃度が1×1020cm-3の高濃度ソース・ドレイン領域312、322が形成される。又低濃度第二導電型のソース・ドレイン領域31、32の内、レジストマスク703で覆われていた部分は、そのまま不純物濃度が約2.1×1018cm-3の低濃度ソース・ドレイン領域311、321となる。
【0323】
この様にして、第二導電型の駆動回路用TFT30を形成する。しかる後に、レジストマスク703を除去する。
【0324】
以降、図14に示す様に、層間絶縁膜4を形成した後、活性化の為のアニールを行い、しかる後に、コンタクトホールを形成してソース・ドレイン電極16、17、26、27、36、37を形成すれば、レジストマスク701〜703を形成する為の3回のマスク形成工程と、5回の不純物導入工程によって、アクティブマトリクス基板1等の半導体装置を製造出来る。
【0325】
この様に、本例のアクティブマトリクス基板1の製造方法では、図17(b)に示した様に、ゲート電極15、25、35、及び上層側電極45を形成する前に、高濃度ソース・ドレイン領域112、122、212、222を形成する為の高濃度第一導電型不純物導入工程を行い、この工程を援用して下層側電極部40dを形成して居る。従って、従来の製造方法に比較して、マスク形成工程の数及び不純物導入工程の数を減らす事が可能で有る。
【0326】
しかも、低濃度ソース・ドレイン領域311、321を形成する為の工程では、マスクを形成せずに、ボロンイオンの注入を行う。それ故、3回のマスク形成工程と5回の不純物導入工程によって、各TFT及び保持容量40を製造する事が出来る。
【0327】
尚実施例7と同様、ゲート電極15、25、35、及び上層側電極45を形成する前に、高濃度ソース・ドレイン領域112、122、212、222を形成する為の高濃度第一導電型不純物導入工程を行い、この工程を援用して、下層側電極部40dを形成するのであれば、表7に示すいずれの工程順序であってもよい。
【0328】
[実施例10]
図18は、本例の液晶表示装置に於ける駆動回路内蔵型のアクティブマトリクス基板の構造を模式的に示す断面図で有る。
【0329】
図18に於いて、本例の液晶表示装置の駆動回路内蔵型のアクティブマトリクス基板1では、第一導電型の画素用TFT10、及び第一導電型の駆動回路用TFT20は、LDD構造になって居る。これに対して、第二導電型の駆動回路用TFT30′は、オフセットゲート構造を有して居る。
【0330】
本例では、保持容量402の下層側電極部40dは、第一導電型の駆動回路用TFT20、及び第一導電型の画素用TFT10の高濃度ソース・ドレイン領域112、122、212、222と同時形成された不純物濃度が1×1020cm-3の高濃度の第一導電型領域で有る。
【0331】
斯様な構造のアクティブマトリクス基板1は、以下の方法により製造出来る。
【0332】
まず、図19(a)に示す様に、絶縁基板2の表面に島状のシリコン膜10a、20a、30a、40aを形成した後(シリコン膜形成工程)、ゲート絶縁膜14、24、34、及び誘電体膜44を形成する(ゲート絶縁膜形成工程)。
【0333】
しかる後に、1×1012cm-2のドーズ量でボロンイオンを打ち込んでチャネルドープを行なう(チャネルドープ工程/1回目の不純物導入工程)。
【0334】
次に、図19(b)に示す様に、第二導電型の駆動回路用TFT30′の形成領域を覆うと共に、第一導電型の画素用TFT10及び第一導電型の駆動回路用TFT20のゲート電極15、25の形成予定領域を広めに覆うレジストマスク801を形成する(1回目のマスク形成工程)。
【0335】
続いて、第一導電型不純物、例えばリンイオンを約1×1015cm-2のドーズ量でイオン注入する(2回目の不純物導入工程/高濃度第一導電型不純物導入工程)。
【0336】
その結果、シリコン膜10a、20aの内、リンイオンが打ち込まれた領域は導電型が反転して不純物濃度が約1×1020cm-3の高濃度ソース・ドレイン領域112、122、211、221となる。又シリコン膜40aは導電型が反転して不純物濃度が約1×1020cm-3の高濃度第一導電型の下層側電極部40dとなる。しかる後に、レジストマスク801を除去する。
【0337】
次に、図19(c)に示す様に、ゲート絶縁膜14、24、34の表面にドープドシリコンやシリサイド膜などからなるゲート電極15、25、35を形成する(ゲート電極形成工程)。同時に、誘電体膜44の表面には、上層側電極部45を形成する。この上層側電極部45は、前段の信号線の一部であってもよい。この様にして、下層側電極部40cと上層側電極部45とが誘電体膜44を介して対向する保持容量40を形成する。
【0338】
次に、第二導電型の駆動回路用TFT30を覆うレジストマスク802を形成する(2回目のマスク形成工程)。
【0339】
この状態で、リンイオンを1×1013cm-2のドーズ量でイオン注入する(低濃度第一導電型不純物導入工程/3回目の不純物導入工程)。
【0340】
その結果、高濃度ソース・ドレイン領域112、122、212、222に挟まれた低濃度第二導電型のシリコン膜20a、30aには、ゲート電極15、25に対して自己整合的に不純物濃度が約0.9×1018cm−3の低濃度ソース・ドレイン領域111、121、211、221が形成される。尚不純物が導入されなかった部分がチャネル領域23、33となる。この様にして、第一導電型の画素用TFT10及び第一導電型の駆動回路用TFT20を形成する。
【0341】
次に、図19(d)に示す様に、第一導電型の画素用TFT10、第一導電型の駆動回路用TFT20、及び保持容量40の形成領域を覆うと共に、ゲート電極35を広めに覆うレジストマスク803を形成する(3回目のマスク形成工程)。
【0342】
この状態で、ボロンイオンを1×1015cm-2のドーズ量でイオン注入する(高濃度第二導電型不純物導入工程/4回目の不純物導入工程)。
【0343】
その結果、低濃度第二導電型のシリコン膜30aには、不純物濃度が1×1020cm−3の高濃度ソース・ドレイン領域312、322が形成される。一方、低濃度第二導電型のシリコン膜30aの内、レジストマスク803で覆われていた部分は、そのまま不純物濃度が約1×1017cm-3のオフセット領域311′、321′と成る。チャンネル領域33は、不純物濃度が約1×1017cm-3の低濃度第二導電型領域のままで有る。
【0344】
この様にして、第二導電型の駆動回路用TFT30′を形成する。しかる後に、レジストマスク803を除去する。
【0345】
従って、レジストマスク801〜803を形成する為の3回のマスク形成工程と、4回の不純物導入工程によって、アクティブマトリクス基板1を製造出来る。
【0346】
この様に、本例のアクティブマトリクス基板1の製造方法では、図19(b)に示す様に、ゲート電極15、25、35、及び上層側電極45を形成する前に、高濃度ソース・ドレイン領域112、122、212、222を形成する為の高濃度第一導電型不純物導入工程を行い、この工程を援用して、下層側電極部40dを形成して居る。従って、従来の製造方法に比較して、マスク形成工程の数及び不純物導入工程の数を減らす事が可能で有る。
【0347】
更に本例では、図19(c)に示す様に、第二導電型の駆動回路用TFT30′に於いて、ゲート電極35の端部に対峙する部分を低濃度領域とするにあたって、LDD構造ではなく、オフセットゲート構造として居る。この為、実施例3に比較して、マスク形成工程及び不純物導入工程のいずれについても1回ずつ少ない。即ち従来の製造方法に比較して、マスク形成工程及び不純物導入工程のいずれについても2回ずつ少ない。それ故、最も少ない製造工程数によって、画素領域及び駆動回路部のTFTの電気的特性を向上する事が出来る。
【0348】
尚表8に於いて、チャネルドープ工程を「C/D」、低濃度第一導電型不純物導入工程を「N− 」、高濃度第一導電型不純物導入工程を「N+ 」、高濃度第二導電型不純物導入工程を「P+ 」、ゲート電極形成工程を「G」で略しながら工程順序を示す様に、ゲート電極15、25、35、及び上層側電極45を形成する前に、高濃度ソース・ドレイン領域112、122、212、222を形成する為の低濃度第一導電型不純物導入工程を行い、この工程を援用して、下層側電極部40dを形成するのであれば、いずれの工程順序であってもよい。
【0349】
【表8】
【0350】
[実施例11]
図20に示す様に、本例のアクティブマトリクス基板1では、第二導電型の駆動回路用TFT30、第一導電型の駆動回路用TFT20、及び第一導電型の画素用TFT10は、いずれもLDD構造になって居る。
【0351】
又本例のアクティブマトリクス基板1では、保持容量40の下層側電極部40e(第一の電極部)は、第二導電型の駆動回路用TFT30の低濃度ソース・ドレイン領域311、312と同時形成された不純物濃度が1×1019cm-3の低濃度第二導電型領域で有る。
【0352】
斯様な構造のアクティブマトリクス基板1は、例えば、以下の方法により製造出来る。
【0353】
まず、図21(a)に示す様に、絶縁基板2の表面に島状のシリコン膜10a、20a、30a、40aを形成した後(シリコン膜形成工程)、ゲート絶縁膜14、24、34、及び誘電体膜44を形成する(ゲート絶縁膜形成工程)。
【0354】
次に、約1×1012cm-2のドーズ量でボロンイオン(第二導電型不純物/第二導電型不純物)を打ち込んで、チャネルドープを行なう(チャネルドープ工程/1回目の不純物導入工程)。
【0355】
次に、図21(b)に示す様に、第一導電型の画素用TFT10及び第一導電型の駆動回路用TFT20の形成領域を覆うと共に、後に形成するゲート電極35の形成領域をわずか広めに覆うレジストマスク901を形成する(1回目のマスク形成工程)。
【0356】
続いて、例えば、ボロンリンイオン(第二導電型不純物/第二導電型不純物)を約1×1014cm-2のドーズ量でイオン注入する(2回目の不純物導入工程/低濃度第二導電型不純物導入工程)。
【0357】
その結果、低濃度第二導電型のシリコン膜30aには、不純物濃度が約1×1019cm-3の低濃度第二導電型のソース・ドレイン領域31、32が形成される。又低濃度第二導電型のシリコン膜40aは、不純物濃度が約1×1019cm-3の低濃度第二導電型の下層側電極部40eとなる。しかる後に、レジストマスク901を除去する。
【0358】
次に、図21(c)に示す様に、ゲート絶縁膜14、24、34の表面に、ドープドシリコンやシリサイド膜などからなるゲート電極15、25、35を形成する。同時に、誘電体膜44の表面には、上層側電極部45(第二の電極部)を形成する(ゲート電極形成工程)。この上層側電極部45は、前段の信号線の一部であってもよい。この様にして、下層側電極部40eと上層側電極部45とが誘電体膜44を介して対向する保持容量40を形成する。
【0359】
次に、第二導電型の駆動回路用TFT30、及び保持容量40の形成領域を覆うレジストマスク902を形成する(2回目のマスク形成工程)。
【0360】
続いて、リンイオンを約1×1013cm-2のドーズ量でイオン注入する(3回目の不純物導入工程/低濃度第一導電型不純物導入工程)。
【0361】
その結果、低濃度第二導電型のシリコン膜10a、20aには、ゲート電極15、25に対して自己整合的に不純物濃度が約0.9×1018cm-3の低濃度第一導電型のソース・ドレイン領域11、12、21、22が形成される。尚不純物が導入されなかった部分がチャネル領域13、23となる。しかる後に、レジストマスク902を除去する。
【0362】
次に、図21(d)に示す様に、第一導電型の画素用TFT10、第一導電型の駆動回路用TFT20、及び保持容量40の形成領域を覆うと共に、ゲート電極35を広めに覆うレジストマスク903を形成する(3回目のマスク形成工程)。
【0363】
続いて、ボロンイオンを約1×1015cm-2のドーズ量でイオン注入する(4回目の不純物導入工程/高濃度第二導電型不純物導入工程)。
【0364】
その結果、低濃度第二導電型のソース・ドレイン領域31、32には、不純物濃度が1×1020cm-3の高濃度ソース・ドレイン領域312、322が形成される。又低濃度第二導電型のソース・ドレイン領域31、32の内、レジストマスク103で覆われていた部分は、そのまま不純物濃度が約1.1×1018cm-3の低濃度ソース・ドレイン領域311、321となる。
【0365】
この様にして、第二導電型の駆動回路用TFT30を形成する。しかる後に、レジストマスク903を除去する。
【0366】
次に、図21(e)に示す様に、第二導電型の駆動回路用TFT30を覆うとともに、ゲート電極15、25を広めに覆うレジストマスク904を形成する(4回目のマスク形成工程)。
【0367】
続いて、リンイオンを1×1015cm-2のドーズ量でイオン注入する(5回目の不純物導入工程/高濃度第一導電型不純物導入工程)。
【0368】
その結果、低濃度第一導電型のソース・ドレイン領域11、12、21、22には、不純物濃度が1×1020cm-3の高濃度ソース・ドレイン領域112、122、212、222が形成される。又低濃度第一導電型のソース・ドレイン領域11、12、21、22の内、レジストマスク904で覆われていた部分は、そのまま不純物濃度が約0.9×1018cm-3の低濃度ソース・ドレイン領域111、121、211、221となる。
【0369】
この様にして、第一導電型の画素用TFT10及び第一導電型の駆動回路用TFT20を形成する。しかる後に、レジストマスク904を除去する。
【0370】
以降、図20に示す様に、層間絶縁膜4を形成した後、活性化の為のアニールを行い、しかる後に、コンタクトホールを形成してソース・ドレイン電極16、17、26、27、36、37を形成すれば、レジストマスク901〜904を形成する為の4回のマスク形成工程と、5回の不純物導入工程によって、アクティブマトリクス基板1等の半導体装置を製造出来る。
【0371】
この様に、本例のアクティブマトリクス基板1の製造方法では、図21(b)に示した様に、ゲート電極15、25、35、及び上層側電極45を形成する前に、低濃度ソース・ドレイン領域311、321を形成する為の低濃度第二導電型不純物導入工程を行い、この工程を援用して、下層側電極部40eを形成して居る。従って、従来の製造方法に比較して、マスク形成工程の数及び不純物導入工程の数を1回ずつ減らす事が可能で有る。それ故、少ない製造工程数によって、TFTと容量素子(保持容量40)を形成しながら、画素領域および駆動回路部の各TFTの電気的特性を向上する事が出来る。
【0372】
尚本例の製造方法は、表2乃至表4に示した実施例3に係る製造方法に於いて、「N- 」で示す低濃度第一導電型不純物導入工程と、「P- 」で示す低濃度第二導電型不純物導入工程とを入れ換えた方法に相当するので、ゲート電極15、25、35、及び上層側電極45を形成する前に、低濃度ソース・ドレイン領域311、321を形成する為の低濃度第二導電型不純物導入工程を行い、この工程を援用して、下層側電極部40eを形成するのであれば、60通りの工程順序の内、いずれの工程順序であってもよい。
【0373】
[実施例12〕
本例のアクティブマトリクス基板1の特徴点は、実施例11に係る製造方法と同じ工程数で製造しながら、第二導電型の駆動回路用TFT30の低濃度ソース・ドレイン領域311、321を保持容量40の下層側電極部40eよりも低濃度化した点に有る。
【0374】
即ち図20に於いて、保持容量40の下層側電極部40eは、実施例11と同様、第二導電型の駆動回路用TFT30の低濃度ソース・ドレイン領域311、321と同時に形成されたもので有るが、下層側電極部40eの不純物濃度が約1×1019cm-3の低濃度第二導電型領域で有るのに対し、第二導電型の駆動回路用TFT30の低濃度ソース・ドレイン領域311、321は不純物濃度が約9×1018cm-3で有る。
【0375】
尚本例のアクティブマトリクス基板1では、第二導電型の駆動回路用TFT30、第一導電型の駆動回路用TFT20、第一導電型の画素用TFT10のいずれもが、ゲート電極15、25、35の端部に対してゲート絶縁膜14、24、34を介して対峙する部分に低濃度ソース・ドレイン領域111、121、211、221、311、321を備えるLDD構造になって居る。
【0376】
斯様な構造のアクティブマトリクス基板1は、例えば以下の方法により製造出来る。尚以下の説明に於いて、不純物濃度はいずれも活性化アニール後の不純物濃度で表して有る。
【0377】
まず、図22(a)に示す様に、絶縁基板2の表面に島状のシリコン膜10a、20a、30a、40aを形成した後(シリコン膜形成工程)、ゲート絶縁膜14、24、34、及び誘電体膜44を形成する(ゲート絶縁膜形成工程)。
【0378】
次に、約1×1012cm-2のドーズ量でボロンイオン(第二導電型不純物/第二導電型不純物)を打ち込んでチャネルドープを行なう(チャネルドープ工程/1回目の不純物導入工程)。
【0379】
次に、図22(b)に示す様に、第一導電型の画素用TFT10及び第一導電型の駆動回路用TFT20の形成領域を覆うと共に、後に形成する第二導電型の駆動回路用TFT30のゲート電極35の形成予定領域をわずか広めに覆うレジストマスク1101を形成する(1回目のマスク形成工程)。
【0380】
続いて、例えば、ボロンイオン(第二導電型不純物/第二導電型不純物)を約1×1014cm-2のドーズ量でイオン注入する(2回目の不純物導入工程/低濃度第2導電型不純物導入工程)。
【0381】
その結果、低濃度第二導電型のシリコン膜30aには、不純物濃度が約1×1019cm-3の低濃度第二導電型のソース・ドレイン領域31、32が形成される。又低濃度第二導電型のシリコン膜40aは、不純物濃度が約1×1019cm-3の低濃度第二導電型の下層側電極部40eとなる。しかる後にレジストマスク1101を除去する。
【0382】
次に、図22(c)に示す様に、ゲート電極15、25、35、及び上層側電極部45を形成する(ゲート電極形成工程)。この様にして保持容量40を形成する。
【0383】
次に、保持容量40の形成領域を覆うレジストマスク1102を形成する(2回目のマスク形成工程)。
【0384】
続いて、リンイオンを約1×1013cm-2のドーズ量でイオン注入する(3回目の不純物導入工程/低濃度第一導電型不純物導入工程)。
【0385】
その結果、低濃度第二導電型のシリコン膜10a、20aには、ゲート電極15、25に対して自己整合的に不純物濃度が約0.9×1018cm-3の低濃度第一導電型のソース・ドレイン領域11、12、21、22が形成される。尚不純物が導入されなかった部分がチャネル領域13、23となる。
【0386】
ここで、低濃度第二導電型のシリコン膜31、32にも、リンイオンが約1×1013cm-2のドーズ量でイオン注入されるが、低濃度第二導電型のシリコン膜31、32の不純物濃度は、約1×1019cm-3で有る。従って、低濃度第二導電型のシリコン膜31、32は、実質的にアクセプター型不純物濃度が約9×1018cm-3にまで低濃度化するが、導電型は反転しない。
【0387】
しかる後に、レジストマスク1102を除去する。
【0388】
次に、図22(d)に示す様に、第一導電型の画素用TFT10、第一導電型の駆動回路用TFT20、及び保持容量40の形成領域を覆うと共に、ゲート電極35を広めに覆うレジストマスク1103を形成する(3回目のマスク形成工程)。
【0389】
続いて、ボロンイオンを約1×1015cm-2のドーズ量でイオン注入する(4回目の不純物導入工程/高濃度第二導電型不純物導入工程)。
【0390】
その結果、低濃度第二導電型のソース・ドレイン領域31、32には、不純物濃度が1×1020cm-3の高濃度ソース・ドレイン領域312、322が形成される。又低濃度第二導電型のソース・ドレイン領域31、32の内、レジストマスク1103で覆われていた部分は、そのまま不純物濃度が約9×1018cm-3の低濃度ソース・ドレイン領域311、321となる。
【0391】
この様にして、第二導電型の駆動回路用TFT30を形成する。しかる後に、レジストマスク1103を除去する。
【0392】
次に、図22(e)に示す様に、第二導電型の駆動回路用TFT30及び保持容量40の形成領域を覆うと共に、ゲート電極15、25を広めに覆うレジストマスク1104を形成する(4回目のマスク形成工程)。
【0393】
続いて、リンイオンを1×1015cm-2のドーズ量でイオン注入する(5回目の不純物導入工程/高濃度第一導電型不純物導入工程)。
【0394】
その結果、低濃度第一導電型のソース・ドレイン領域11、12、21、22には、不純物濃度が1×1020cm-3の高濃度ソース・ドレイン領域112、122、222、222が形成される。又低濃度第一導電型のソース・ドレイン領域11、12、21、22の内、レジストマスク1104で覆われていた部分は、そのまま不純物濃度が約0.9×1018cm-3の低濃度ソース・ドレイン領域111、121、211、221となる。
【0395】
この様にして、第一導電型の画素用TFT10及び第一導電型の駆動回路用TFT20を形成する。しかる後に、レジストマスク1104を除去する。
【0396】
以降、図20に示す様に、層間絶縁膜4を形成した後、活性化の為のアニールを行い、しかる後に、コンタクトホールを形成してソース・ドレイン電極16、17、26、27、36、37を形成すれば、レジストマスク1101〜1104を形成する為の4回のマスク形成工程と、5回の不純物導入工程によって、アクティブマトリクス基板1等の半導体装置を製造出来る。
【0397】
この様に、本例のアクティブマトリクス基板1の製造方法では、図22(b)に示した様に、ゲート電極15、25、35、及び上層側電極45を形成する前に、低濃度ソース・ドレイン領域311、321を形成する為の低濃度第一導電型不純物導入工程を行い、この工程を援用して、下層側電極部40eを形成して居る。従って、従来の製造方法に比較して、マスク形成工程の数及び不純物導入工程の数を1回ずつ減らす事が可能で有るなど、実施例12と同様な効果を奏する。
【0398】
又図22(c)に示した様に、低濃度ソース・ドレイン領域111、121、211、221を形成する為の低濃度第一導電型不純物導入工程において、このとき打ち込むリンイオンを第二導電型の駆動回路用TFT30の形成領域にも打ち込んで居る。即ち低濃度第一導電型不純物導入工程を援用して、低濃度ソース・ドレイン領域311、321を形成する為の低濃度第二導電型のソース・ドレイン領域31、32の不純物濃度を変えて居る。この為、実施例11に比較して工程数を増やす事なく、保持容量40の下層側電極部40eよりも低濃度化した低濃度ソース・ドレイン領域311、321を形成出来る。
【0399】
尚本例の製造方法は、実施例4に係る製造方法に於いて、低濃度第一導電型不純物導入工程と、低濃度第二導電型不純物導入工程とを入れ換えた方法に相当するので、ゲート電極15、25、35、及び上層側電極45を形成する前に、低濃度ソース・ドレイン領域311、321を形成する為の低濃度第二導電型不純物導入工程を行い、この工程を援用して、下層側電極部40eを形成するのであれば、表2乃至表4に示す60通りの工程順序の内、「N- 」で示す低濃度第一導電型不純物導入工程と、「P- 」で示す低濃度第二導電型不純物導入工程とを入れ換えたいずれの工程順序であってもよい。
【0400】
[実施例13]
図23は、本例の液晶表示装置に於ける駆動回路内蔵型のアクティブマトリクス基板の構造を模式的に示す断面図で有る。尚本例のアクティブマトリクス基板では、各TFTの基本的な構造が図7に示したアクティブマトリクス基板と略同じで有る。
【0401】
図23に於いて、本例の液晶表示装置の駆動回路内蔵型のアクティブマトリクス基板1では、第一導電型の画素用TFT10、第一導電型の駆動回路用TFT20、及び第二導電型の駆動回路用TFT30は、いずれもLDD構造を有し、いずれのTFTに於いても、チャネル領域13、23、33は、低濃度のボロンイオンによってチャネルドープしてある為、不純物濃度が約1×1017cm-3の低濃度第二導電型領域で有る。
【0402】
本例では、保持容量402の下層側電極部40f(第一の電極部)は、第二導電型の駆動回路用TFT30の高濃度ソース・ドレイン領域311、312と同時形成された不純物濃度が1×1020cm-3の高濃度第二導電型領域で有る。
【0403】
斯様な構造のアクティブマトリクス基板1は、例えば、以下の方法により製造出来る。
【0404】
まず、図24(a)に示す様に、絶縁基板2の表面に島状のシリコン膜10a、20a、30a、40aを形成した後(シリコン膜形成工程)、ゲート絶縁膜14、24、34、誘電体膜44を同時に形成する(ゲート絶縁膜形成工程)。
【0405】
次に、約1×1012cm-2のドーズ量でボロンイオン(第二導電型不純物/第二導電型不純物)を打ち込んで、チャネルドープを行なう(チャネルドープ工程/1回目の不純物導入工程)。
【0406】
次に、図24(b)に示す様に、第一導電型の画素用TFT10及び第一導電型の駆動回路用TFT20の形成領域を覆うと共に、後に形成する第二導電型の駆動回路用TFT30のゲート電極35の形成予定領域をわずか広めに覆うレジストマスク1201を形成する(1回目のマスク形成工程)。
【0407】
続いて、例えば、ボロンイオン(第二導電型不純物/第二導電型不純物)を約1×1015cm-2のドーズ量でイオン注入する(2回目の不純物導入工程/高濃度第2導電型不純物導入工程)。
【0408】
その結果、低濃度第二導電型のシリコン膜30aの内、高濃度のボロンイオンが打ち込まれた領域は、不純物濃度が約1×1020cm-3の高濃度ソース・ドレイン領域312、322となる。又低濃度第二導電型のシリコン膜40aも、不純物濃度が約1×1020cm-3の高濃度第二導電型の下層側電極部40fとなる。しかる後に、レジストマスク1201を除去する。
【0409】
次に、図24(c)に示す様に、ゲート電極15、25、35、及び上層側電極部45(第二の電極部)を形成する(ゲート電極形成工程)。この様にして保持容量40を形成する。
【0410】
次に、第二導電型の駆動回路用TFT30、及び保持容量40の形成領域を覆うレジストマスク1202を形成する(2回目のマスク形成工程)。
【0411】
続いて、リンイオンを約1×1013cm-2のドーズ量でイオン注入する(3回目の不純物導入工程/低濃度第一導電型不純物導入工程)。
【0412】
その結果、低濃度第二導電型のシリコン膜10a、20aには、ゲート電極15、25に対して自己整合的に不純物濃度が約0.9×1018cm-3の低濃度第一導電型のソース・ドレイン領域11、12、21、22が形成される。尚不純物が導入されなかった部分がチャネル領域13、23となる。しかる後に、レジストマスク1202を除去する。
【0413】
次に、図24(d)に示す様に、第一導電型の画素用TFT10、第一導電型の駆動回路用TFT20、及び保持容量40の形成領域を覆うレジストマスク1203を形成する(3回目のマスク形成工程)。
【0414】
続いて、ボロンイオンを約1×1013cm-2のドーズ量でイオン注入する(4回目の不純物導入工程/低濃度第二導電型不純物導入工程)。
【0415】
その結果、高濃度ソース・ドレイン領域312、322に挟まれた低濃度第二導電型のシリコン膜30aには、ゲート電極35に対して自己整合的に不純物濃度が約1.1×1018cm-3の低濃度ソース・ドレイン領域311、321が形成される。尚不純物が導入されなかった部分がチャネル領域33となる。この様にして、第二導電型の駆動回路用TFT30を形成する。しかる後に、レジストマスク1203を除去する。
【0416】
次に、図24(e)に示す様に、第二導電型の駆動回路用TFT30、及び保持容量40の形成領域を覆うと共に、ゲート電極15、25を広めに覆うレジストマスク1204を形成する(4回目のマスク形成工程)。
【0417】
続いて、リンイオンを約1×1015cm-2のドーズ量でイオン注入する(5回目の不純物導入工程/高濃度第一導電型不純物導入工程)。
【0418】
その結果、低濃度第一導電型のソース・ドレイン領域11、12、21、22には、不純物濃度が1×1020cm-3の高濃度ソース・ドレイン領域112、122、212、222が形成される。又低濃度第二導電型のソース・ドレイン領域11、12、21、22の内、レジストマスク1204で覆われていた部分は、そのまま不純物濃度が約0.9×1018cm-3の低濃度ソース・ドレイン領域111、121、211、221となる。この様にして、第一導電型の画素用TFT10、及び第一導電型の駆動回路用TFT20を形成する。しかる後に、レジストマスク1204を除去する。
【0419】
以降、図23に示す様に、層間絶縁膜4を形成した後、活性化の為のアニールを行い、しかる後に、コンタクトホールを形成してソース・ドレイン電極16、17、26、27、36、37を形成すれば、レジストマスク1201〜1204を形成する為の4回のマスク形成工程と、5回の不純物導入工程によって、アクティブマトリクス基板1等の半導体装置を製造出来る。
【0420】
この様に、本例のアクティブマトリクス基板1の製造方法では、図24(b)に示した様に、ゲート電極15、25、35、及び上層側電極45を形成する前に、高濃度ソース・ドレイン領域312、322を形成する為の高濃度第二導電型不純物導入工程を行い、この工程を援用して下層側電極部40fを形成して居る。従って、従来の製造方法に比較して、マスク形成工程の数及び不純物導入工程の数を1回ずつ減らす事が可能で有る。それ故、少ない製造工程数によって、TFTと容量素子(保持容量40)を形成しながら、各TFTの電気的特性を向上する事が出来る。
【0421】
尚本例の製造方法は、実施例7に係る製造方法に於いて、高濃度第一導電型不純物導入工程と、高濃度第二導電型不純物導入工程とを入れ換えた方法に相当するので、ゲート電極15、25、35、及び上層側電極45を形成する前に、高濃度ソース・ドレイン領域312、322を形成する為の高濃度第二導電型不純物導入工程を行い、この工程を援用して、下層側電極部40fを形成するのであれば、表7に示す24通りの工程順序の内、「N+ 」で示す高濃度第1導電型不純物導入工程と、「P+ 」で示す高濃度第二導電型不純物導入工程とを入れ換えたいずれの工程順序であってもよい。
【0422】
[実施例14]
本例のアクティブマトリクス基板1の特徴点は、実施例13に係る製造方法に比してマスク形成工程が1回少ない点にあり、その製造方法は、以下に説明するとおりで有る。
【0423】
まず、図25(a)に示す様に、絶縁基板2の表面に島状のシリコン膜10a、20a、30a、40aを形成した後(シリコン膜形成工程)、ゲート絶縁膜14、24、34、及び誘電体膜44を形成する(ゲート絶縁膜形成工程)。
【0424】
次に、約1×1012cm-2のドーズ量でボロンイオン(第二導電型不純物/第二導電型不純物)を打ち込んで、チャネルドープを行なう(チャネルドープ工程/1回目の不純物導入工程)。
【0425】
次に、図25(b)に示す様に、第一導電型の画素用TFT10及び第一導電型の駆動回路用TFT20の形成領域を覆うと共に、後に形成する第二導電型の駆動回路用TFT30のゲート電極35の形成予定領域をわずか広めに覆うレジストマスク1301を形成する(1回目のマスク形成工程)。
【0426】
続いて、例えば、ボロンイオン(第二導電型不純物/第二導電型不純物)を約1×1015cm-2のドーズ量でイオン注入する(2回目の不純物導入工程/高濃度第2導電型不純物導入工程)。
【0427】
その結果、低濃度第二導電型のシリコン膜30aの内、高濃度のボロンイオンが打ち込まれた領域は、不純物濃度が約1×1020cm-3の高濃度ソース・ドレイン領域312、322となる。又低濃度第二導電型のシリコン膜40aも、不純物濃度が約1×1020cm-3の高濃度第二導電型の下層側電極部40fとなる。しかる後に、レジストマスク1301を除去する。
【0428】
次に、図25(c)に示す様に、ゲート電極15、25、35、及び上層側電極部45を形成する(ゲート電極形成工程)。この様にして保持容量40を形成する。
【0429】
次に、第二導電型の駆動回路用TFT30、及び保持容量40の形成領域を覆うレジストマスク1302を形成する(2回目のマスク形成工程)。
【0430】
続いて、リンイオンを約3×1013cm-2のドーズ量でイオン注入する(3回目の不純物導入工程/低濃度第一導電型不純物導入工程)。
【0431】
その結果、低濃度第二導電型のシリコン膜10a、20aには、ゲート電極15、25に対して自己整合的に不純物濃度が約2.9×1018cm-3の低濃度第一導電型のソース・ドレイン領域11、12、21、22が形成される。尚不純物が導入されなかった部分がチャネル領域13、23となる。しかる後に、レジストマスク1302を除去する。
【0432】
次に、図25(d)に示す様に、マスクを形成する事なく、ボロンイオンを約1×1013cm-2のドーズ量でイオン注入する(4回目の不純物導入工程/低濃度第二導電型不純物導入工程)。
【0433】
その結果、高濃度ソース・ドレイン領域312、322に挟まれた低濃度第二導電型のシリコン膜30aには、ゲート電極35に対して自己整合的に不純物濃度が約1.1×1018cm-3の低濃度ソース・ドレイン領域311、321が形成される。尚不純物が導入されなかった部分がチャネル領域33となる。この様にして、第二導電型の駆動回路用TFT30を形成する。
【0434】
一方、低濃度第一導電型のシリコン膜11、12、21、22にも、ボロンイオンが約1×1013cm-2のドーズ量でイオン注入されるが、低濃度第一導電型のシリコン膜11、12、21、22の不純物濃度は、約2.9×1018cm-3で有る。従って、低濃度第一導電型のシリコン膜11、12、21、22は、実質的にドナー型不純物濃度が約1.9×1018cm-3にまで低濃度化されるが、導電型は反転しない。
【0435】
次に、図25(e)に示す様に、第二導電型の駆動回路用TFT30、及び保持容量40の形成領域を覆うと共に、ゲート電極15、25を広めに覆うレジストマスク1303を形成する(3回目のマスク形成工程)。
【0436】
続いて、リンイオンを約1×1015cm-2のドーズ量でイオン注入する(5回目の不純物導入工程/高濃度第一導電型不純物導入工程)。
【0437】
その結果、低濃度第一導電型のソース・ドレイン領域11、12、21、22には、不純物濃度が1×1020cm-3の高濃度ソース・ドレイン領域112、122、212、222が形成される。又低濃度第二導電型のソース・ドレイン領域11、12、21、22の内、レジストマスク1204で覆われていた部分は、そのまま不純物濃度が約1.9×1018cm-3の低濃度ソース・ドレイン領域111、121、211、221となる。この様にして、第一導電型の画素用TFT10、及び第一導電型の駆動回路用TFT20を形成する。しかる後に、レジストマスク1303を除去する。
【0438】
以降、図23に示す様に、層間絶縁膜4を形成した後、活性化の為のアニールを行い、しかる後に、コンタクトホールを形成してソース・ドレイン電極16、17、26、27、36、37を形成すれば、レジストマスク1301〜1303を形成する為の3回のマスク形成工程と、5回の不純物導入工程によって、アクティブマトリクス基板1等の半導体装置を製造出来る。
【0439】
この様に、本例のアクティブマトリクス基板1の製造方法では、図25(b)に示した様に、ゲート電極15、25、35、及び上層側電極45を形成する前に、高濃度ソース・ドレイン領域312、322を形成する為の高濃度第二導電型不純物導入工程を行い、この工程を援用して下層側電極部40fを形成して居る。従って、従来の製造方法に比較して、マスク形成工程の数及び不純物導入工程の数を減らす事が可能で有る。
【0440】
しかも、図25(d)に示す様に、低濃度ソース・ドレイン領域311、321を形成する為の工程では、マスクを形成せずに、ボロンイオンの注入を行う。それ故、3回のマスク形成工程と5回の不純物導入工程によって、各TFT及び保持容量40を製造する事が出来る。
【0441】
尚本例の製造方法は、実施例8に係る製造方法に於いて、高濃度第一導電型不純物導入工程と、高濃度第二導電型不純物導入工程とを入れ換えた方法に相当するので、ゲート電極15、25、35、及び上層側電極45を形成する前に、高濃度ソース・ドレイン領域312、322を形成する為の高濃度第二導電型不純物導入工程を行い、この工程を援用して、下層側電極部40fを形成するのであれば、表7に示す24通りの工程順序の内、「N+ 」で示す高濃度第1導電型不純物導入工程と、「P+ 」で示す高濃度第二導電型不純物導入工程とを入れ換えたいずれの工程順序であってもよい。
【0442】
[実施例15]
本例のアクティブマトリクス基板及びその製造方法は、基本的な部分が実施例14と同じで有る。本例の特徴点は、実施例14と同様、実施例13に係る製造方法に比してマスク形成工程が1回少ない点にあり、その製造方法は、以下に説明するとおりで有る。
【0443】
まず、図26(a)に示す様に、絶縁基板2の表面に島状のシリコン膜10a、20a、30a、40aを形成した後(シリコン膜形成工程)、ゲート絶縁膜14、24、34、及び誘電体膜44を形成する(ゲート絶縁膜形成工程)。
【0444】
次に、約1×1012cm-2のドーズ量でボロンイオン(第二導電型不純物/第二導電型不純物)を打ち込んで、チャネルドープを行なう(チャネルドープ工程/1回目の不純物導入工程)。
【0445】
その結果、シリコン膜10a、20a、30a、40aは、不純物濃度が約1×1017cm−3の低濃度第二導電型のシリコン膜10a、20a、30a、40aとなる。
【0446】
次に、図26(b)に示す様に、第一導電型の画素用TFT10及び第一導電型の駆動回路用TFT20の形成領域を覆うと共に、後に形成する第二導電型の駆動回路用TFT30のゲート電極35の形成予定領域を広めに覆うレジストマスク1401を形成する(1回目のマスク形成工程)。
【0447】
続いて、例えば、ボロンイオン(第二導電型不純物/第二導電型不純物)を約1×1015cm-2のドーズ量でイオン注入する(2回目の不純物導入工程/高濃度第2導電型不純物導入工程)。
【0448】
その結果、低濃度第二導電型のシリコン膜30aの内、高濃度のボロンイオンが打ち込まれた領域は、不純物濃度が約1×1020cm-3の高濃度ソース・ドレイン領域312、322となる。又低濃度第二導電型のシリコン膜40aも、不純物濃度が約1×1020cm-3の高濃度第二導電型の下層側電極部40fとなる。しかる後に、レジストマスク1401を除去する。
【0449】
次に、図26(c)に示す様に、ゲート絶縁膜14、24、34の表面に、ドープドシリコンやシリサイド膜などからなるゲート電極15、25、35を形成する。同時に、誘電体膜44の表面には、上層側電極部45を形成する(ゲート電極形成工程)。この上層側電極部45は、前段の信号線の一部であってもよい。この様にして、下層側電極部40fと上層側電極部45とが誘電体膜44を介して対向する保持容量40を形成する。
【0450】
次に、第一導電型の画素用TFT10及び第一導電型の駆動回路用TFT20の形成領域を覆うレジストマスク1402を形成する(2回目のマスク形成工程)。
【0451】
続いて、ボロンイオンを約3×1013cm-2のドーズ量でイオン注入する(3回目の不純物導入工程/低濃度第二導電型不純物導入工程)。
【0452】
その結果、高濃度ソース・ドレイン領域312、322に挟まれた低濃度第二導電型のシリコン膜30aには、ゲート電極35に対して自己整合的に不純物濃度が約3.1×1018cm-3の低濃度ソース・ドレイン領域311、321が形成される。尚不純物が導入されなかった部分がチャネル領域33となる。この様にして、第二導電型の駆動回路用TFT30を形成する。しかる後に、レジストマスク1402を除去する。
【0453】
次に、図26(d)に示す様に、マスクを形成する事なく、リンイオンを約1×1013cm-2のドーズ量でイオン注入する(4回目の不純物導入工程/低濃度第一導電型不純物導入工程)。
【0454】
その結果、低濃度第二導電型のシリコン膜10a、20aには、ゲート電極15、25に対して自己整合的に不純物濃度が約0.9×1018cm-3の低濃度第一導電型のソース・ドレイン領域11、12、21、22が形成される。尚不純物が導入されなかった部分がチャネル領域13、23となる。
【0455】
ここで、低濃度ソース・ドレイン領域311、321にも、リンイオンが約1×1013cm−2のドーズ量でイオン注入されるが、低濃度ソース・ドレイン領域311、321の不純物濃度は、約3.1×1018cm-3で有る。従って、低濃度ソース・ドレイン領域311、321は、実質的にアクセプター型不純物濃度が約2.1×1018cm-3にまで低濃度化するが、導電型は反転しない。
【0456】
次に、図26(e)に示す様に、第二導電型の駆動回路用TFT30、及び保持容量40の形成領域を覆うと共に、ゲート電極15、25を広めに覆うレジストマスク1403を形成する(3回目のマスク形成工程)。
【0457】
続いて、リンイオンを約1×1015cm-2のドーズ量でイオン注入する(5回目の不純物導入工程/高濃度第一導電型不純物導入工程)。
【0458】
その結果、低濃度第一導電型のソース・ドレイン領域11、12、21、22には、不純物濃度が1×1020cm-3の高濃度ソース・ドレイン領域112、122、212、222が形成される。又低濃度第一導電型のソース・ドレイン領域11、12、21、22の内、レジストマスク1403で覆われていた部分は、そのまま不純物濃度が約0.9×1018cm-3の低濃度ソース・ドレイン領域111、121、211、221となる。この様にして、第一導電型の画素用TFT10、及び第一導電型の駆動回路用TFT20を形成する。しかる後に、レジストマスク1403を除去する。
【0459】
以降、図23に示す様に、層間絶縁膜4を形成した後、活性化の為のアニールを行い、しかる後に、コンタクトホールを形成してソース・ドレイン電極16、17、26、27、36、37を形成すれば、レジストマスク1401〜1403を形成する為の3回のマスク形成工程と、5回の不純物導入工程によって、アクティブマトリクス基板1等の半導体装置を製造出来る。
【0460】
この様に、本例のアクティブマトリクス基板1の製造方法では、図26(b)に示した様に、ゲート電極15、25、35、及び上層側電極45を形成する前に、高濃度ソース・ドレイン領域312、322を形成する為の高濃度第二導電型不純物導入工程を行い、この工程を援用して下層側電極部40fを形成して居る。従って、従来の製造方法に比較して、マスク形成工程の数及び不純物導入工程の数を減らす事が可能で有る。
【0461】
しかも、図26(d)に示す様に、低濃度ソース・ドレイン領域111、121、211、221を形成する為の工程では、マスクを形成せずに、リンイオンの注入を行う。それ故、3回のマスク形成工程と5回の不純物導入工程によって、各TFT及び保持容量40を製造する事が出来る。
【0462】
尚本例の製造方法は、実施例9に係る製造方法に於いて、高濃度第一導電型不純物導入工程と、高濃度第二導電型不純物導入工程とを入れ換えた方法に相当するので、ゲート電極15、25、35、及び上層側電極45を形成する前に、高濃度ソース・ドレイン領域312、322を形成する為の高濃度第二導電型不純物導入工程を行い、この工程を援用して、下層側電極部40fを形成するのであれば、表7に示す24通りの工程順序の内、「N+ 」で示す高濃度第1導電型不純物導入工程と、「P+ 」で示す高濃度第二導電型不純物導入工程とを入れ換えたいずれの工程順序であってもよい。
【0463】
[実施例16]
図27は、本例の液晶表示装置に於ける駆動回路内蔵型のアクティブマトリクス基板の構造を模式的に示す断面図で有る。尚本例のアクティブマトリクス基板では、各TFTの基本的な構造が図7に示したアクティブマトリクス基板と略同じで有る。
【0464】
図27に於いて、本例の液晶表示装置の駆動回路内蔵型のアクティブマトリクス基板1でも、第一導電型の駆動回路用TFT20、及び第一導電型の画素用TFT10は、いずれもLDD構造になって居る。
【0465】
これに対して、第二導電型の駆動回路用TFT30′は、オフセットゲート構造を有しており、オフセット領域311′、321′は、チャネル領域33と同じく、不純物濃度が約1×1017cm-3の低濃度第二導電型領域で有る。
【0466】
本例では、保持容量402の下層側電極部40dは、第二導電型の駆動回路用TFT30′の高濃度ソース・ドレイン領域312、322と同時形成された不純物濃度が1×1020cm-3の高濃度第二導電型領域で有る。
【0467】
斯様な構造のアクティブマトリクス基板1は、以下の方法により製造出来る。
【0468】
まず、図28(a)に示す様に、絶縁基板2の表面に島状のシリコン膜10a、20a、30a、40aを形成した後(シリコン膜形成工程)、ゲート絶縁膜14、24、34、及び誘電体膜44を形成する(ゲート絶縁膜形成工程)。
【0469】
次に、1×1012cm-2のドーズ量でボロンイオンを打ち込んで、チャネルドープを行なう(チャネルドープ工程/1回目の不純物導入工程)。
【0470】
次に、図28(b)に示す様に、第一導電型の画素用TFT10及び第一導電型の駆動回路用TFT20の形成領域を覆うと共に、第二導電型の駆動回路用TFT30′の形成領域の内、後に形成するゲート電極35の形成予定領域を広めに覆うレジストマスク1501を形成する(1回目のマスク形成工程)。
【0471】
続いて、第二導電型不純物、例えばボロンイオンを約1×1015cm-2のドーズ量でイオン注入する(2回目の不純物導入工程/高濃度第二導電型不純物導入工程)。
【0472】
その結果、低濃度第二導電型のシリコン膜30aには、不純物濃度が1×1020cm-3の高濃度ソース・ドレイン領域312、322が形成される。一方、低濃度第二導電型のシリコン膜30aの内、レジストマスク1501で覆われていた部分は、そのまま不純物濃度が約1×1017cm-3のオフセット領域311′、321′となる。勿論、チャネル領域33は、不純物濃度が約1×1017cm-3の低濃度第二導電型領域のままで有る。又シリコン膜40aは、不純物濃度が約1×1020cm-3の高濃度第二導電型の下層側電極部40fとなる。しかる後に、レジストマスク1501を除去する。
【0473】
次に、図28(c)に示す様に、ゲート電極15、25、35、及び上層側電極部45を形成する。この様にして保持容量40を形成する。
【0474】
次に、第二導電型の駆動回路用TFT30及び保持容量40の形成領域を覆うレジストマスク1502を形成する(2回目のマスク形成工程)。
【0475】
この状態で、リンイオンを1×1013cm-2のドーズ量でイオン注入する(低濃度第一導電型不純物導入工程/3回目の不純物導入工程)。
【0476】
その結果、低濃度第一導電型のシリコン膜10a、20aには、ゲート電極15、25に対して自己整合的に不純物濃度が約0.9×1018cm-3の低濃度第一導電型のソース・ドレイン領域11、12、21、22が形成される。尚不純物が導入されなかった部分がチャネル領域13、23となる。この様にして、第一導電型の画素用TFT10及び第一導電型の駆動回路用TFT20を形成する。しかる後に、レジストマスク1502を除去する。
【0477】
次に、図28(d)に示す様に、第二導電型の駆動回路用TFT30、及び保持容量40の形成領域を覆うと共に、ゲート電極15、25をも広めに覆うレジストマスク1503を形成する(3回目のマスク形成工程)。
【0478】
この状態で、リンイオンを1×1015cm-2のドーズ量でイオン注入する(高濃度第一導電型不純物導入工程/4回目の不純物導入工程)。
【0479】
その結果、低濃度第一導電型のソース・ドレイン領域11、12、21、22には、不純物濃度が1×1020cm-3の高濃度ソース・ドレイン領域112、122、212、222が形成される。一方、低濃度第一導電型のソース・ドレイン領域11、12、21、22の内、レジストマスク1503で覆われていた部分は、そのまま不純物濃度が約0.9×1018cm-3の低濃度ソース・ドレイン領域111、121、211、221となる。この様にして、第一導電型の画素用TFT1 0および第一導電型の駆動回路用TFT20を形成する。しかる後に、レジストマスク1503を除去する。
【0480】
従って、レジストマスク1503〜1503を形成する為の3回のマスク形成工程と、4回の不純物導入工程によって、アクティブマトリクス基板1を製造出来る。
【0481】
この様に、本例のアクティブマトリクス基板1の製造方法では、図28(b)に示す様に、ゲート電極15、25、35、及び上層側電極45を形成する前に、高濃度ソース・ドレイン領域311、321を形成する為の高濃度第2導電型不純物導入工程を行い、この工程を援用して、下層側電極部40fを形成して居る。従って、従来の製造方法に比較して、マスク形成工程の数及び不純物導入工程の数を減らす事が可能で有る。
【0482】
更に本例では、図28(c)に示す様に、第二導電型の駆動回路用TFT30′に於いて、ゲート電極35に対峙する部分を低濃度領域とするにあたって、LDD構造ではなく、オフセットゲート構造として居る。この為、実施例3に比較して、マスク形成工程及び不純物導入工程のいずれについても1回ずつ少ない。即ち従来の製造方法に比較して、マスク形成工程及び不純物導入工程のいずれについても2回ずつ少ない。それ故、最も少ない製造工程数によって、画素領域及び駆動回路部のTFTの電気的特性を向上する事が出来る。
【0483】
尚本例の製造方法は、実施例10に係る製造方法に於いて、高濃度第一導電型不純物導入工程と、高濃度第二導電型不純物導入工程とを入れ換えた方法に相当するので、ゲート電極15、25、35、及び上層側電極45を形成する前に、高濃度ソース・ドレイン領域312、322を形成する為の高濃度第二導電型不純物導入工程を行い、この工程を援用して、下層側電極部40fを形成するのであれば、表8に示す10通りの工程順序の内、「N+ 」で示す高濃度第一導電型不純物導入工程と、「P+ 」で示す高濃度第二導電型不純物導入工程とを入れ換えたいずれの工程順序であってもよい。
【0484】
[実施例3乃至実施例16の変形例]
尚不純物導入方法としては、例えば、ドーパントガスから発生した全てのイオンを質量分離せずに打ち込む方法、いわゆるイオンドーピング法を用いてもよい。この方法で、例えば、第一導電型の不純物を高濃度に打ち込む場合には、PH3 を約5%含み、残部が水素ガスからなる混合ガスを用い、この混合ガスから発生する全てのイオンを質量分離せずに打ち込む。これに対して、第一導電型の不純物を低濃度に打ち込む場合には、PH3 を約5%含み、残部が水素ガスからなる混合ガスから発生する全てのイオンを質量分離せずに打ち込んだ後、純水素ガスから発生するイオンを質量分離せずに打ち込んで、シリコン膜中の不整結合を終端する事が好ましい。更に不純物の導入方法については、イオン注入法やイオンドーピング法の他にも、プラズマドーピング法、レーザドーピング法などを用いてもよい。更にマスクの材質についてもレジストマスクに限定されない。いずれの形態でも第一導電型をN型とし、第二導電型をP型としたが、逆にしてもよい。即ち画素用TFTをP型で構成してもよい。
【0485】
【発明の効果】
以上説明した様に、本発明に係る半導体装置では、いずれのTFTも、ゲート電極の端部に対峙する部分が低濃度領域で有る為、オフ電流が小さい。又TFTのソース・ドレイン間に於ける耐電圧が高い為、チャネル長を短く出来るので、高速動作が可能で有る。更に第二導電型の駆動回路用TFTにおいて、ゲート電極の端部に対峙する低濃度領域は、チャネル領域と同じ不純物濃度をもつオフセット領域として形成して有る。従って、総てのTFTをLDD構造で製造する場合よりもマスク形成工程及び不純物導入工程を其々1回分ずつ少なくする事が出来る。それ故、最小限の製造工程数によって、各TFTの電気的特性を向上可能な半導体装置を実現する事が出来る。
【0486】
特に、本発明に係る半導体装置を駆動回路内蔵型のアクティブマトリクス基板に適用した場合には、画素領域では、表示むらなどが発生しにくいTFTを形成出来る一方、駆動回路部では、誤動作が発生しにくいと共に、CMOS回路の電源端子間を貫通する電流が小さいTFTを形成出来るなど、画素領域及び駆動回路部毎にTFTの電気的特性を向上する事が出来る。
【0487】
本発明に於いて、オフセット構造で有る第二導電型TFTを弱いデプレーション・モードとして構成し、LDD構造で有る第一導電型TFTを弱いエンハンス・モードとして構成する様に、第二導電型薄膜トランジスタのチャネル領域およびオフセット領域に於ける第二導電型の不純物濃度を設定した場合には、一般的には、オフセット構造のTFTは、LDD構造のTFTよりもオン状態が小さい傾向にあるが、本発明によれば、同じ絶対値のゲート電圧を印加したときでも、第二導電型TFTには、第一導電型TFTに比して大きなゲート・バイアス電圧が印加される事になる為、両TFTのオン電流バランスを確保する事が出来る。しかも、第二導電型薄膜トランジスタのチャネル領域及びオフセット領域に於ける第二導電型の不純物濃度によって実現する為、トランジスタ容量のバランスを確保する事も出来る。それ故、高速動作が可能なCMOS回路を構成する事が出来る。
【0488】
本発明に於いて、第一導電型TFTのチャネル領域が含む第二導電型不純物の濃度と、第二導電型TFTのチャネル領域が含む第二導電型不純物濃度と、第2導電型TFTのオフセット領域が含む第二導電型不純物濃度とを総て等しくすると、即ち第二導電型TFTのチャネル領域に第二導電型不純物を導入する際に、第一導電型TFTのチャネル領域にも第二導電型不純物を導入すると、マスクを用いずに、チャネル領域に第二導電型不純物を導入出来るので、工程数を削減出来る。
【0489】
又本発明では、半導体膜の上層に容量素子の一方の電極を形成する前に、TFTの低濃度ソース・ドレイン領域または高濃度ソース・ドレイン領域を形成する為の不純物導入工程を行うと共に、この工程を利用して、容量素子を形成する為の半導体膜に不純物を導入し、容量素子の他方の電極を構成する事に特徴を有する。従って、本発明によれば、従来の製造方法に比較して、マスク形成工程の数及び不純物導入工程の数を減らす事が可能で有る。
【0490】
TFTの低濃度ソース・ドレイン領域を形成するにあたって、オフセットゲート構造とした場合には、LDD構造に比較して、マスク形成工程及び不純物導入工程を1回ずつ少なくする事が出来る。
【0491】
第一導電型薄膜トランジスタの低濃度ソース・ドレイン領域を、第一導電型不純物と共に、第二導電型薄膜トランジスタの低濃度ソース・ドレイン領域と同等の第二導電型不純物を導入した低濃度第一導電型領域として構成した場合には、この低濃度ソース・ドレイン領域と第一の電極部との間で実質的な不純物濃度を変える事が出来る。
【0492】
第一導電型薄膜トランジスタの低濃度ソース・ドレイン領域を形成する為に低濃度の第一導電型不純物を導入する工程、及び第二導電型薄膜トランジスタの低濃度ソース・ドレイン領域を形成する為に低濃度の第二導電型不純物を導入する工程の内の一方の工程をマスクを形成せずに行い、第一及び第二導電型の不純物の双方が導入される領域の導電型及び不純物濃度については第1及び第二導電型の不純物の導入量の差によって規定した場合には、マスク形成工程をさらに減らす事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1に係る液晶表示装置のアクティブマトリクス基板等の半導体装置を模式的に示す断面図で有る。
【図2】 (a)は、図1に示すTFTを用いた液晶表示装置のアクティブマトリクス基板等の半導体装置の説明図、(b)は、その駆動回路に用いたCMOS回路の説明図で有る。
【図3】 図1に示すアクティブマトリクス基板等の半導体装置上の各TFTのオン・オフ電流特性を比較して示すグラフ図で有る。
【図4】 (a)〜(d)は、図1に示すアクティブマトリクス基板等の半導体装置の製造方法を示す工程断面図で有る。
【図5】 (a)〜(d)は、図1に示すアクティブマトリクス基板等の半導体装置の別の製造方法を示す工程断面図で有る。
【図6】 本発明の実施例2に係る液晶表示装置のアクティブマトリクス基板等の半導体装置に形成した各TFTのオン・オフ電流特性を比較して示すグラフ図で有る。
【図7】 本発明の実施例3乃至5に係る液晶表示装置のアクティブマトリクス基板等の半導体装置を模式的に示す断面図で有る。
【図8】 液晶表示装置のアクティブマトリクス基板等の半導体装置に構成されている保持容量の構造を示す説明図で有る。
【図9】 (a)〜(e)は、本発明の実施例3に係る液晶表示装置のアクティブマトリクス基板等の半導体装置の製造方法を示す工程断面図で有る。
【図10】 (a)〜(e)は、本発明の実施例4に係る液晶表示装置のアクティブマトリクス基板等の半導体装置の製造方法を示す工程断面図で有る。
【図11】 (a)〜(e)は、本発明の実施例5に係る液晶表示装置のアクティブマトリクス基板等の半導体装置の製造方法を示す工程断面図で有る。
【図12】 本発明の実施例6に係る液晶表示装置のアクティブマトリクス基板等の半導体装置を模式的に示す断面図で有る。
【図13】 (a)〜(d)は、本発明の実施例6に係る液晶表示装置のアクティブマトリクス基板等の半導体装置の製造方法を示す工程断面図で有る。
【図14】 本発明の実施例7に係る液晶表示装置のアクティブマトリクス基板等の半導体装置を模式的に示す断面図で有る。
【図15】 (a)〜(e)は、本発明の実施例7に係る液晶表示装置のアクティブマトリクス基板等の半導体装置の製造方法を示す工程断面図で有る。
【図16】 (a)〜(e)は、本発明の実施例8に係る液晶表示装置のアクティブマトリクス基板等の半導体装置の製造方法を示す工程断面図で有る。
【図17】 (a)〜(e)は、本発明の実施例9に係る液晶表示装置のアクティブマトリクス基板等の半導体装置の製造方法を示す工程断面図で有る。
【図18】 本発明の実施例10に係る液晶表示装置のアクティブマトリクス基板等の半導体装置を模式的に示す断面図で有る。
【図19】 (a)〜(d)は、本発明の実施例10に係る液晶表示装置のアクティブマトリクス基板等の半導体装置の製造方法を示す工程断面図で有る。
【図20】 本発明の実施例11に係る液晶表示装置のアクティブマトリクス基板等の半導体装置を模式的に示す断面図で有る。
【図21】 (a)〜(e)は、本発明の実施例11に係る液晶表示装置のアクティブマトリクス基板等の半導体装置の製造方法を示す工程断面図で有る。
【図22】 (a)〜(e)は、本発明の実施例12に係る液晶表示装置のアクティブマトリクス基板等の半導体装置の製造方法を示す工程断面図で有る。
【図23】 本発明の実施例13に係る液晶表示装置のアクティブマトリクス基板等の半導体装置を模式的に示す断面図で有る。
【図24】 (a)〜(e)は、本発明の実施例13に係る液晶表示装置のアクティブマトリクス基板等の半導体装置の製造方法を示す工程断面図で有る。
【図25】 (a)〜(e)は、本発明の実施例14に係る液晶表示装置のアクティブマトリクス基板等の半導体装置の製造方法を示す工程断面図で有る。
【図26】 (a)〜(e)は、本発明の実施例15に係る液晶表示装置のアクティブマトリクス基板等の半導体装置の製造方法を示す工程断面図で有る。
【図27】 本発明の実施例16に係る液晶表示装置のアクティブマトリクス基板等の半導体装置を模式的に示す断面図で有る。
【図28】 (a)〜(d)は、本発明の実施例16に係る液晶表示装置のアクティブマトリクス基板等の半導体装置の製造方法を示す工程断面図で有る。
【図29】 従来のアクティブマトリクス基板等の半導体装置を模式的に示す断面図で有る。
【図30】 セルフアライン構造のTFTのオン・オフリーク電流特性を示すグラフ図で有る。
【図31】 (a)は、N型のTFTに於けるチャネル長とソース・ドレイン間の耐電圧との関係を示すグラフ図、(b)は、P型のTFTに於けるチャネル長とソース・ドレイン間の耐電圧との関係を示すグラフ図で有る。
【図32】 LDD構造のTFTのオン・オフリーク電流特性を示すグラフ図で有る。
【図33】 (a)〜(f)は、図29に示すアクティブマトリクス基板等の半導体装置の製造方法を示す工程断面図で有る。
【符号の説明】
1、1″・・・アクティブマトリクス基板(半導体装置)
2・・・絶縁基板
10、10″・・・N型の画素用TFT
20、20″・・・N型の駆動回路用TFT
30、30′、30″・・・P型の駆動回路用TFT
n1、n2・・・N型のTFT
p1、p2・・・P型のTFT
11、12、21、22、31、32・・・ソース・ドレイン領域
13、23、33・・・チャネル領域
14、24、34・・・ゲート絶縁膜
15、25、35・・・ゲート電極
82・・・データドライバ部(駆動回路)
83・・・走査ドライバ部(駆動回路)
84、88・・・シフトレジスタ
85、89・・・レベルシフタ
90・・・信号線
91・・・走査線
92・・・画素用TFT
111、121、211、221、311、321・・・低濃度ソース・ドレイン領域
311′、321′・・・オフセット領域
Claims (5)
- 第一ゲート電極に第一ゲート絶縁膜を介して対峙し第一ゲート電極の下方に位置する第一チャネル領域と第一導電型高濃度ソース・ドレイン領域を備える第一導電型薄膜トランジスタと、第二ゲート電極に第二ゲート絶縁膜を介して対峙し第二ゲート電極の下方に位置する第二チャネル領域と第二導電型高濃度ソース・ドレイン領域を備える第二導電型薄膜トランジスタ、とを有する半導体装置に於いて、
該第一導電型薄膜トランジスタは該第一導電型高濃度ソース・ドレイン領域と該第一チャネル領域の間に第一導電型低濃度ソース・ドレイン領域を具備するLDD構造を成し、該第一チャネル領域は極低濃度の第二導電型不純物を含み、
該第二導電型薄膜トランジスタは該第二導電型高濃度ソース・ドレイン領域と該第二チャネル領域の間に該第二チャネル領域と同じ不純物濃度を有するオフセット領域を具備するオフセット構造を成し、該第二チャネル領域は第一導電型トランジスタの第一チャネル領域と同じ極低濃度の第二導電型不純物を含んで居り、
前記第一導電型薄膜トランジスタのソース・ドレイン電圧をVDS1、ゲート電圧をVGS1、ソース・ドレイン電流をIDS1とし、前記第二導電型薄膜トランジスタのソース・ドレイン電圧をVDS2、ゲート電圧をVGS2、ソース・ドレイン電流をIDS2とした時に|VDS1|=|VDS2|、且つVGS1=VGS2=0の条件下にてIDS2>IDS1と成る様に、又は|VDS1|=|VDS2|、且つVGS1=VGS2の条件下にてIDS2=IDS1と成る時のゲート電圧が0Vから前記第一導電型薄膜トランジスタがオン状態と成る方向にシフトして居る様に、前記第二チャネル領域と前記オフセット領域の第二導電型不純物濃度が定められて居る事を特徴とする半導体装置。 - 第一ゲート電極に第一ゲート絶縁膜を介して対峙し第一ゲート電極の下方に位置する第一チャネル領域と第一導電型高濃度ソース・ドレイン領域を備える第一導電型薄膜トランジスタと、第二ゲート電極に第二ゲート絶縁膜を介して対峙し第二ゲート電極の下方に位置する第二チャネル領域と第二導電型高濃度ソース・ドレイン領域を備える第二導電型薄膜トランジスタ、とを有する半導体装置に於いて、
該第一導電型薄膜トランジスタは該第一導電型高濃度ソース・ドレイン領域と該第一チャネル領域の間に第一導電型低濃度ソース・ドレイン領域を具備するLDD構造を成し、該第一チャネル領域は極低濃度の第一導電型不純物を含み、
該第二導電型薄膜トランジスタは該第二導電型高濃度ソース・ドレイン領域と該第二チャネル領域の間に該第二チャネル領域と同じ不純物濃度を有するオフセット領域を具備するオフセット構造を成し、該第二チャネル領域は第一導電型トランジスタの第一チャネル領域と同じ極低濃度の第一導電型不純物を含んで居り、
前記第一導電型薄膜トランジスタのソース・ドレイン電圧をVDS1、ゲート電圧をVGS1、ソース・ドレイン電流をIDS1とし、前記第二導電型薄膜トランジスタのソース・ドレイン電圧をVDS2、ゲート電圧をVGS2、ソース・ドレイン電流をIDS2とした時に|VDS1|=|VDS2|、且つVGS1=VGS2=0の条件下にてIDS2>IDS1と成る様に、又は|VDS1|=|VDS2|、且つVGS1=VGS2の条件下にてIDS2=IDS1と成る時のゲート電圧が0Vから前記第一導電型薄膜トランジスタがオン状態と成る方向にシフトして居る様に、前記第二チャネル領域と前記オフセット領域の第一導電型不純物濃度が定められて居る事を特徴とする半導体装置。 - 請求項1又は2に規定する半導体装置を用いたアクティブマトリクス基板で有り、
前記第一導電型薄膜トランジスタ及び前記第二導電型薄膜トランジスタは駆動回路領域に於いてCMOS回路を構成し、
前記第一導電型薄膜トランジスタ又は第二導電型薄膜トランジスタの内の一方の薄膜トランジスタは画素領域に於いて画素用薄膜トランジスタを成している事を特徴とするアクティブマトリクス基板。 - 請求項1に記載する半導体装置の製造方法に於いて、
前記第一チャネル領域と前記第二チャネル領域と前記オフセット領域を形成する為に第二導電型不純物を極低濃度にて半導体膜に導入する極低濃度第二導電型不純物導入工程と、
前記第一ゲート電極と前記第二ゲート電極を形成するゲート電極形成工程と、
前記第一導電型低濃度ソース・ドレイン領域を形成する為に第一導電型不純物を低濃度にて半導体膜に導入する低濃度第一導電型不純物導入工程と、
前記第一導電型高濃度ソース・ドレイン領域を形成する為に第一導電型不純物を高濃度にて半導体膜に導入する高濃度第一導電型不純物導入工程と、
前記第二導電型高濃度ソース・ドレイン領域を形成する為に第二導電型不純物を高濃度にて半導体膜に導入する高濃度第二導電型不純物導入工程とを有し、
該極低濃度第二導電型不純物導入工程は該ゲート電極形成工程前に行われ、該低濃度第一導電型不純物導入工程は該ゲート電極形成後に行われ、
前記極低濃度第二導電型不純物導入工程では、前記第一導電型薄膜トランジスタのソース・ドレイン電圧をVDS1、ゲート電圧をVGS1、ソース・ドレイン電流をIDS1とし、前記第二導電型薄膜トランジスタのソース・ドレイン電圧をVDS2、ゲート電圧をVGS2、ソース・ドレイン電流をIDS2とした時に|VDS1|=|VDS2|、且つVGS1=VGS2=0の条件下にてIDS2>IDS1と成る様に、又は|VDS1|=|VDS2|、且つVGS1=VGS2の条件下にてIDS2=IDS1と成る時のゲート電圧が0Vから前記第一導電型薄膜トランジスタがオン状態と成る方向にシフトして居る様に、前記第二チャネル領域と前記オフセット領域の第二導電型不純物濃度が定められ不純物の導入が行われる事を特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項2に記載する半導体装置の製造方法に於いて、
前記第一チャネル領域と前記第二チャネル領域と前記オフセット領域を形成する為に第一導電型不純物を極低濃度にて半導体膜に導入する極低濃度第一導電型不純物導入工程と、
前記第一ゲート電極と前記第二ゲート電極を形成するゲート電極形成工程と、
前記第一導電型低濃度ソース・ドレイン領域を形成する為に第一導電型不純物を低濃度にて半導体膜に導入する低濃度第一導電型不純物導入工程と、
前記第一導電型高濃度ソース・ドレイン領域を形成する為に第一導電型不純物を高濃度にて半導体膜に導入する高濃度第一導電型不純物導入工程と、
前記第二導電型高濃度ソース・ドレイン領域を形成する為に第二導電型不純物を高濃度にて半導体膜に導入する高濃度第二導電型不純物導入工程とを有し、
該極低濃度第一導電型不純物導入工程は該ゲート電極形成工程前に行われ、該低濃度第一導電型不純物導入工程は該ゲート電極形成後に行われ、
前記極低濃度第一導電型不純物導入工程では、前記第一導電型薄膜トランジスタのソース・ドレイン電圧をVDS1、ゲート電圧をVGS1、ソース・ドレイン電流をIDS1とし、前記第二導電型薄膜トランジスタのソース・ドレイン電圧をVDS2、ゲート電圧をVGS2、ソース・ドレイン電流をIDS2とした時に|VDS1|=|VDS2|、且つVGS1=VGS2=0の条件下にてIDS2>IDS1と成る様に、又は|VDS1|=|VDS2|、且つVGS1=VGS2の条件下にてIDS2=IDS1と成る時のゲート電圧が0Vから前記第一導電型薄膜トランジスタがオン状態と成る方向にシフトして居る様に、前記第二チャネル領域と前記オフセット領域の第一導電型不純物濃度が定められ不純物の導入が行われる事を特徴とする半導体装置の製造方法。
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