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JP3943869B2 - 半導体ウエーハの加工方法および半導体ウエーハ - Google Patents

半導体ウエーハの加工方法および半導体ウエーハ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエーハ、特に単結晶シリコンウエーハの製造工程において発生するウエーハ表面の加工変質層を化学エッチングにより除去する方法の改善、および単結晶シリコンウエーハの製造方法において発生するウエーハ裏面状態の改善に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体鏡面ウエーハの製造工程は、通常、シリコン等の単結晶棒をスライスし、得られた半導体ウエーハに少なくとも面取り、ラッピング、エッチング、鏡面研磨および洗浄・乾燥する工程から構成されている。このような半導体鏡面ウエーハの製造工程の一例を図3に示す。これらの工程は目的により、その一部の工程が入れ替えられたり、複数回繰り返されたり、あるいは熱処理、研削等他の工程が付加、置換されたりして、種々の工程が行われる。例えば、研磨工程が3段程度で行われたり、平面研削工程が研磨工程の前に付加されたりすることがある。
【0003】
通常、エッチングは、スライス、面取り、ラッピング等の機械的加工時に導入される表面加工変質層の除去を目的とし、ラッピング工程等の平坦化工程の後にエッチング工程が行われる。例えば、フッ酸、硝酸、酢酸、水からなる混酸水溶液によりウエーハ表面より数〜数十μmエッチングする酸エッチング工程が通常である。
【0004】
酸エッチングによれば、加工変質層は除去されるが、ウエーハの平坦度はエッチング代が多い程損なわれ易い。特にウエーハの周辺部は他の部分よりエッチング量が大きく、平坦度の悪化が著しい。また、酸エッチング時の化学反応により有害なNOX が発生する等の問題もある。
【0005】
これらの問題を回避するため、アルカリエッチングが用いられる場合もある。しかし、エッチング液としてアルカリ系のエッチング溶液を用いてエッチングを行うと、ラッピング後の平坦度はそのまま維持されるものの、ウエーハ表面に局所的に深さが数μmで、大きさが数〜十数μmのピットが形成され易い。これは、ラッピング工程で発生する局所的な機械的加工歪みの大きな部分がアルカリエッチングの異方性により、他の部分より深くエッチングされ、ピットが形成されると考えられている。
【0006】
上記のように、酸エッチングでは、エッチングによりウエーハの平坦度が悪化してしまい、アルカリエッチングでは、深いピットが形成されるため、これらを除去するには鏡面研磨の研磨代を大きくする必要がある。しかし、研磨代を多くすることで研磨により平坦度を悪化させてしまうことがあるし、研磨工程の生産性を大巾に低下させてしまう。
【0007】
そこで、本願出願人は、先に特開平11−233485号で開示したように、エッチング工程をアルカリエッチングの後、酸エッチングを行うものとし、その際、アルカリエッチングのエッチング代を、フッ酸、硝酸、酢酸、水の混酸水溶液による酸エッチングのエッチング代よりも大きくすることで解決を図ったところ、平坦化は十分達成することができたものの、鏡面研磨ウエーハ(Polished Wafer、PW)を得るための研磨代の低減化は必ずしも十分でなかった。近年ではさらなる高平坦度化も要求されているので、研磨代の低減化が一層重要になっている。
【0008】
そのため、研磨工程直前に(平面)研削工程を行いその後ウエーハ表面を研磨することで研磨時間の短縮や外周ダレの防止を行う技術が考えられた。しかし、研削による研削条痕の残留や研削ダメージの制御が難しく、研削ダメージを3μm以下とすることは困難であった。
【0009】
さらに、ウエーハ加工工程においてウエーハ裏面輝度(光沢度)の低下及びうねり(2mm以上の周期の面粗さ)の発生、更には低抵抗率結晶で生じ易いブルーステイン(以下単にステインということがある)といわれる汚れが生じ易いことが明らかになった。特にエッチング工程の条件によっては(例えばエッチング代を少なくした場合)、ウエーハ裏面の光沢度は15から20%程度に低下してしまうことがあった。
【0010】
なお、本発明でいうウエーハ(裏面)の光沢度は、JIS Z 8741(鏡面光沢度測定方法)を参考にし、同規格で指定の鏡面光沢度計(グロスメーターSD)を使用、同法に準じた方法により測定した。すなわち対物位置に何も置かない状態の輝度を便宜上0%と仮想し、鏡面化されたウエーハの光沢度を100%とする設定条件で評価した。
【0011】
従来、ウエーハの表裏両面に鏡面研磨を行うことはあったが、裏面を完全な鏡面した場合(光沢度100%近くにした場合)、パーティクルが付着しやすく又再離脱しやすいことやウエーハを吸着する静電チャック等の接触面積などの問題があり、光沢度をある程度の範囲に低下させる必要があった。デバイス工程等にもよるが一般的に30〜60%程度の光沢度が好ましい。
【0012】
通常ウエーハ裏面の光沢度は、エッチング工程で主に決められてしまう。高平坦度なウエーハを得るためにはエッチング工程でのエッチング代を少なくすることが好ましい。前記アルカリエッチングの後、酸エッチングする方法では、従来アルカリエッチングのエッチング代として両面で10〜30μm、特に20μm、酸エッチングのエッチング代として、両面で5〜20μm、特に10μm程度でエッチングすることが好ましく、エッチング工程全体で両面で約30〜40μmのエッチング代であった。これにより光沢度40%程度まで調整可能であったが、更にエッチング代を少なくしようとすると光沢度が低下してしまい20%以下になり問題となることがあった。従ってアルカリエッチングの後、酸エッチングを行なう半導体ウエーハの加工方法を行った場合、特に裏面側の品質が問題となることがあった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明はこのような問題点に鑑みなされたもので、ウエーハの平坦度を維持しつつ、機械的加工歪み層を除去し、表面粗さを改善し、特に局所的な深いピットをより浅く、滑らかな凹凸形状を持ち、パーティクルや汚染の発生しにくいエッチング表面を有する化学エッチングウエーハ(Chemical etched Wafer ,CW)を作製し、鏡面研磨工程における研磨代を減少させることができるとともに、ウエーハ裏面の品質(光沢度、うねり、ステイン)も良好にする半導体ウエーハの加工方法と加工された半導体ウエーハを提供することを主たる目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明に関する半導体ウエーハの加工方法の発明は、単結晶棒をスライスして得た半導体ウエーハに、少なくとも面取り工程、ラッピング工程、エッチング工程、鏡面研磨工程を施す半導体ウエーハの加工方法において、前記エッチング工程をアルカリエッチングの後、酸エッチングを行うものとし、その際、酸エッチングをフッ酸、硝酸、リン酸、水からなる酸エッチング液で行うことを特徴としている(請求項1)。
【0015】
このように、エッチング工程において、ラッピング後のウエーハに対して先ずアルカリエッチングを行って、ラッピング後の平坦度を維持しつつ機械的加工歪み層を除去し、次いで酸エッチングを行うことにより、アルカリエッチング後に残る局所的な深いピットと、表面粗さや鋭利な凹凸形状を改善することができる。
【0016】
その際、酸エッチングをフッ酸、硝酸、リン酸、水からなる酸エッチング液で行うと、従来使用されていたフッ酸、硝酸、酢酸系酸エッチング液よりもうねり(2mm以上の周期の面粗さ)が小さくなり、ピット深さも浅くすることができる。従って研磨工程における研磨代を小さくすることができ、研磨工程の生産性の向上を図ることができる。さらに、研磨代を削減することにより、研磨工程での平坦度の劣化が抑えられ、高平坦度を有するウエーハの製造がより一層容易になる。これは、リン酸が持っている粘度が起因となり、ピット内に混酸の薬液が入り難くなり、ピット内のエッチング速度を他の平面よりも遅くしているためと考えられる。
【0017】
また本発明は、単結晶棒をスライスして得た半導体ウエーハに、少なくとも面取り工程、平面研削工程、エッチング工程、鏡面研磨工程を施す半導体ウエーハの加工方法であって、前記平面研削工程はエッチング工程より前に行われ、前記エッチング工程はアルカリエッチングの後、酸エッチングを行うものとし、その際、酸エッチングをフッ酸、硝酸、リン酸、水からなる酸エッチング液で行なうことを特徴としている(請求項2)。
【0018】
そしてこの場合、前記半導体の製造方法において、さらにラッピング工程を加え、ラッピング工程、平面研削工程、エッチング工程の順序で加工を行うことが好ましい(請求項3)。
【0019】
このように、本発明では、従来のラッピング工程の代わりに完全に平面研削工程に置き換えるか、あるいはラッピング工程を加えてエッチング工程より前で平面研削工程を行うことで、ラッピングによって局所的に発生していた大きな機械的加工歪層を著しく少なくすることができ、深いピットの発生を抑えることができる。
【0020】
そして平面研削工程では、ラッピング工程に比べ、ウエーハ形状を比較的容易に制御でき、同じ形状を安定的に得ることができる。さらにウエーハ間の厚さのバラツキも抑えることができる。
【0021】
平面研削はラップ後のウエーハをエッチングしてもなお残留しているピットを除去することも可能である。そこでエッチング工程の後に平面研削工程を行うことも考えられるが、平面研削では、研削条痕と言われる模様がウエーハ表面に残ってしまう。この研削条痕を消すために研磨工程での研磨代を多くする必要があり、ウエーハの平坦度を悪化させてしまうことが判った。そこで、本発明では平面研削工程はエッチング工程の前に行うことにした。特にラッピング工程を組み入れた工程ではラッピング工程、平面研削工程、エッチング工程の順に工程を行うことが好ましい。
【0022】
なお、面取り工程は平面研削工程の後に実施するのが好ましい。またラッピング工程がある場合、ラッピング工程の前段に入れるのが好ましい。これは、ラッピング工程ではラップスラリーを用いるがウエーハに面取りをしていない場合、このラップスラリーがウエーハ中央部に入り込みづらくなり、ウエーハ外周部が極端にダレてしまうことがあるためである。また、ラッピング工程および平面研削工程がある場合は、面取り工程を複数箇所(少なくとも2箇所)に入れるとより好ましい。つまり面取り工程は特に限定されるものではなくその目的により最適な工程間に入れれば良く、面取り工程を入れ替えたり、また複数箇所に加えたりしてもよい。
【0023】
また、平面研削工程ではウエーハの表裏両面を研削してもよく、また表面(片面を鏡面研磨する場合、研磨工程での研磨面側) のみを片面研削しても良い。特にラッピング工程を平面研削工程の前に行う場合、研磨工程で研磨する研磨面のみを研削する片面研削が好ましい。これは研磨後の最終鏡面ウェーハの裏面(研削されていない面)が従来から使用されているウエーハの裏面と同様な光択度や粗さの状態になるためである。
【0024】
最終的な鏡面ウエーハを両面鏡面ウエーハとする場合は、平面研削工程で両面研削を行うのが好ましい。この場合ラッピング工程は必ずしも必要でなくなる。ラッピング工程をなくせば工程も減り、また研磨工程でもウエーハの表裏両面とも研磨代を少なくできるので好ましい。つまり研磨工程で研磨する面を平面研削する。但し最終研磨ウエーハの裏面形状に特に規格がなければ、平面研削工程で両面研削をし、研磨工程で片面研磨しても高平坦度なウエーハが得られる。
【0025】
次に、本発明では平面研削工程の後に行われるエッチング工程で、平面研削工程で発生した研削条痕を除去しなければならない。この研削条痕も一種の機械的加工歪み層で、およそ6μm程度の歪みが入っていると考えられる。従って、この平面研削を行ったウエーハをアルカリエッチングすると、ラッピング工程の後にアルカリエッチングした時に現われていた局所的な深いピットの発生は防止できるものの、平面研削を行った研削条痕の部分が残留または強調されてピット状になってしまうことがあった。
【0026】
そこで、エッチング工程でもこのような研削条痕によるピットが発生しないように、アルカリエッチングと酸エッチングを組み合せ、ウエーハの平坦度を維持したまま、歪みを除去するようにした。すなわち、エッチング工程では、まずアルカリエッチングした後、酸エッチングを行うことにした。このように、エッチング工程では、平面研削後のウエーハに対して先ずアルカリエッチングを行って、平面研削後の平坦度を維持しつつ機械的加工歪み層を除去し、次いで酸エッチングを行うことにより、平坦度を維持しつつアルカリエッチング後に残る研削条痕と表面粗さや鋭利な凹凸形状を改善することができる。この際、アルカリエッチングのエッチング代を酸エッチングのエッチング代よりも大きくすることが好ましい。
【0027】
そしてこの際、酸エッチングをフッ酸、硝酸、リン酸、水からなる酸エッチング液を用いて行うと、従来一般的に用いられているフッ酸、硝酸、酢酸系の酸エッチング液による酸エッチングよりもさらにうねりが小さくなり、研削条痕によるピットも浅くすることができる。従って、後の研磨工程における研磨代を小さくすることができ、研磨工程の生産性の向上を図ることができる。さらに、研磨代を削減することにより、研磨工程でのウエーハの平坦度の劣化が抑えられ、高平坦度を有するウエーハの製造がより一層容易になる。
【0028】
また本発明は、単結晶棒をスライスして得た半導体ウエーハに、少なくとも平坦化工程、エッチング工程、鏡面研磨工程を施す半導体ウエーハの加工方法において、前記平坦化工程をエッチング工程より前段とし、前記エッチング工程はアルカリエッチングの後、酸エッチングを行うものとし、その際、酸エッチングをフッ酸、硝酸、リン酸、水からなる酸エッチング液で行ない、前記鏡面研磨工程は前記酸エッチング後、裏面研磨工程を行ない、その後表面研磨工程を行うことを特徴とする半導体ウエーハの加工方法である(請求項4)。
【0029】
このように、鏡面研磨工程において、酸エッチング後、裏面研磨工程を行い、その後に表面研磨工程を行うことにより、ウエーハ裏面の品質(光沢度、うねり、ステイン)も良好なものとすることができる。また裏面研磨工程を表面の研磨前に入れることにより、裏面のうねりの転写がウエーハ表面に起こることが減少し表面研磨の研磨代も更に小さくでき、ナノトポグラフィレベルの凹凸もなくなり、研磨による平坦度の低下も抑えられ、高平坦度なウエーハが得られるという利点がある。さらに研磨代を低減できることから研磨工程の生産性を著しく向上させることができる。
【0030】
この場合、前記平坦化工程はラッピング工程および/または平面研削工程とすることができる(請求項5)。
このように、本発明の加工方法では、平坦化工程をラッピング工程および/または平面研削工程とすることができ、その後のエッチング工程、鏡面研磨工程においてウエーハの形状、平坦度が維持されるとともに研削条痕が効率良く除去されるため、高平坦度であり、かつ表面粗さや凹凸が改善されたウエーハに加工することができる。
【0031】
この場合、前記裏面研磨工程は、光沢度が35〜50%の光沢度になるように研磨することが好ましい(請求項6)。
このように光沢度が35〜50%の光沢度になるように研磨すれば、パーティクルが発生することや、ウエーハを吸着する静電チャック等のための接触面積が問題となることはない。
【0032】
さらに、平面研削工程においては、ウエーハ外周部の厚さが厚くなるように研削することが望ましい(請求項7)。
平面研削では高平坦度のウエーハを加工することができるが、研磨後のウエーハをより高平坦度にするには、研磨時の研磨代1μmに対しおよそ0.06μmほど外周部(周辺より5mm程度の範囲で)が厚いウエーハを用意することが好ましい。これは平面研削工程より後の工程であるエッチング工程および研磨工程でウエーハの周辺部の方が厚さが薄く成り易いからである。平面研削工程では、このような外周部を厚くした形状に制御し、かつ安定して製造することができ、結果として研磨後に高平坦度のウエーハを得ることができる。またウェーハ間の厚さのバラツキも抑えることができる。
【0033】
この場合、前記エッチング工程での全体でのエッチング代を両面で30μm以下とするが好ましい(請求項8)。
このようにエッチング代を両面で30μm以下とすることにより、高平坦度なウエーハを得ることができる。特にエッチングによるウエーハの外周ダレが生じることを防ぐことができる。
【0034】
また、本発明では、鏡面研磨工程における研磨代を7μm以下とすることができる(請求項9)。
本発明の鏡面研磨工程においては、上記エッチング工程において、うねりが小さく、ピットが非常に浅いウエーハが得られているので、研磨代を7μm以下と極めて小さくすることができ、高平坦度の鏡面ウエーハを得ることができ、研磨工程の生産性を著しく向上させることができる。
なお、この場合、良好な研磨面を得るには、研磨代は2μm以上とするのが好ましい。
【0035】
本発明のエッチングにおける、酸エッチング液の調合時の組成比は、フッ酸濃度が5〜15重量%、リン酸濃度が10〜40重量%であることが好ましい(請求項10)。
このように、研磨代を減らすためにラッピングあるいは研削後のアルカリエッチングで生じたピットの深さを浅くするには、酸エッチング液の調合時(初期濃度)のフッ酸濃度が5〜15重量%以下で、リン酸濃度が10〜40重量%の範囲内であることが好ましい。この条件下では、エッチング液の粘度が適切となり、ピットの深さを浅くする効果が高いと共に、リン酸とフッ酸が反応する副反応の影響が少なく、安定したシリコン表面のエッチングを行うことができる。
【0036】
そしてこの場合、酸エッチング液がシリコンを濃度10g/L以上溶解したものであることが好ましい(請求項11)。
このようにシリコンの溶解量を多く設定すると、元の液状態にするのに液の交換量を減らすことができる。結果として、エッチング液の濃度制御が容易となり、酸エッチング状態を安定化させることができる。また、うねり等の品質も改善できる。
【0037】
この場合、酸エッチング液の使用時の組成比は、フッ酸濃度が1〜7重量%、リン酸濃度が18〜33重量%であることが好ましい(請求項12)。
初期濃度(調合時の濃度)は前記濃度範囲が好ましいが、実際にウエーハをエッチングする時の組成比(使用時の濃度)は、フッ酸濃度が1〜7重量%、リン酸濃度が18〜33重量%であることが好ましい。このような範囲でエッチングを行うとピットも浅くなり、また面状態も良好なウエーハを得る事ができる。フッ酸はエッチング処理を繰り返す事で徐々に減少していくがフッ酸濃度が1重量%以下となるとエッチング効果が小さくなりすぎる。上記濃度を外れた場合、薬液の一部又は全部を交換するようにしエッチングを行なうことで安定した処理を行なうことができる。
【0038】
本発明におけるアルカリエッチングのアルカリエッチング液は、NaOH水溶液またはKOH水溶液であることが望ましい(請求項13)。
このようなエッチング液とすると、エッチング処理効果がより一層確実に発揮され、高平坦度を有するウエーハとなり、エッチング代の制御も比較的容易に行えるし、低コストで調整することができる。
【0039】
次に本発明の方法によって加工された半導体ウエーハは(請求項14)、アルカリエッチングを行って、ラッピング後あるいは研削後の平坦度を維持しつつ機械的加工歪み層が除去され、次いでリン酸含有酸エッチングを行うことにより、アルカリエッチング面特有の深いピット部分のエッチングが抑制され、表面粗さや鋭利な凹凸形状が改善された半導体ウエーハである。特に、ピット深さやうねりが改善され、より一層平坦な半導体ウエーハとなる。さらに、ウエーハ裏面の品質(光沢度、うねり、ステイン)も良好な半導体ウエーハとすることができる。
【0040】
さらに本発明に係る半導体ウエーハは、化学エッチングされた半導体ウエーハ(CW)であって、ピット深さの最大値が4μm以下、うねりが0.05μm以下、光沢度が20〜70%であるというものである(請求項15)。
このように本発明では、極めてピット深さの小さい化学エッチングされた半導体ウエーハを製造することができる。
【0041】
また、上記CWを用い、前記7μm以下の鏡面研磨を行なうことにより、表面が鏡面研磨された半導体ウエーハ(PW)は、SFQRmaxが0.1μm以下でかつ、鏡面研磨された他方の面がピット深さの最大値が4μm以下、うねりが0.05μm以下、光沢度が20〜70%である半導体ウエーハを提供することができる(請求項16)。
CWのピット深さを小さくできたことにより、このウエーハの表面を研磨する場合、研磨代を著しく少なくすることができる。研磨代が増えると平坦度の悪化(特にウエーハ周辺部のダレ)等が発生しやすいが、研磨代を少なくすることでこれを防止することができ、SFQRmaxも0.1μm以下の著しく高平坦度のウエーハとすることができた。またウエーハ裏面の光沢度も従来のウエーハと同様に制御することができる。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を表と図面を参照しながら説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0043】
本発明者等は、ウエーハのラッピング後の平坦度を維持すると共に、パーティクルや汚染の発生し難いエッチング表面を有する化学エッチングウエーハを作製する半導体ウエーハの加工方法、特にエッチング方法を種々検討した結果、先ず、ラッピング後の平坦度を維持しつつ歪み層を除去するためにアルカリエッチングを行い、そこで残った深いピットや表面粗さあるいはうねりを改善するために酸エッチング、特に従来使用されてきたフッ酸、硝酸、酢酸の混合水溶液(酢酸系混酸ということがある)ではなく、フッ酸、硝酸、リン酸の混合水溶液(リン酸系混酸ということがある)を酸エッチング液とした酸エッチングを行うことを発想し、処理条件を究明して本発明を完成させた。
【0044】
先ず、アルカリエッチングの基本的な処理条件は、例えば、直径8インチ(200mm)ウエーハを#1200のラップ砥粒でラッピング後、85℃、濃度50%NaOH水溶液でアルカリエッチングを行えばよい。そして、アルカリエッチングのエッチング代としては、両面で10〜30μmが適切な範囲である。特に、局所的な深いピットの深さが最小値に近く、TTV、Raもさほど悪化しない条件としては、約20μmが好ましいとされている。
【0045】
ここで、局所的な深いピットとは、ラッピング時に、ラップ砥粒がウエーハ表面に突き刺さることで形成されたピットが、アルカリエッチングにより、その大きさや深さが増大したものである。従って、ラッピング時に用いるラップ砥粒の番手にも若干影響する。また、アルカリの濃度が低いと、ピット深さは増大する傾向がある一方、アルカリの濃度が高い場合には、ピット深さを浅くすることもできるが、そのためには、エッチング代を多くする必要があり、効率が悪い。そして、このピットの深さは光学顕微鏡の焦点深度により求められるが、このピットを除去するためには、後工程である鏡面研磨工程で研磨する必要がある。従って、鏡面研磨量は、このような深いピット深さの最大値以上とする必要があるので、極力ピットを浅くするのが望ましい。
【0046】
ここで、TTV[Total Thickness Variation ](μm)とは、1枚のウエーハの中で最も厚い箇所と最も薄い箇所の厚さの差をいう数値で、ウエーハの平坦度の指標である。
またRa(μm)は、中心線平均粗さといい、最もよく使用される表面粗さパラメータの1種である。
【0047】
次に、酸エッチング液の組成を調査、検討した。
従来から使用されてきたフッ酸、硝酸、酢酸から成る酢酸系混酸に変えてフッ酸、硝酸、リン酸から成るリン酸系混酸を検討した。
すなわち、酸エッチング液は、表面粗さを改善できるフッ酸と硝酸を主体とし、これに混合する液を通常酢酸を用いるところをリン酸としたものである。その理由は、リン酸は、強酸中でも安定しており、リン酸が持っている粘度の影響により、ピット内に入り込んだ後、新液の供給を絶たれて、ピット内のエッチングを他の平面よりも遅くすることができると考えたからであり、定性的にその傾向を把握することができた。
【0048】
そこで、フッ酸、硝酸、リン酸の調合比率を検討した。
表1は、直径8インチウエーハを平坦度の改善及びスライスによる機械的加工変質層を除去するためラップ砥粒番手#1200を用い両面で60μmラッピングした後、両面で20μmのアルカリエッチングしたウエーハ(以下、被加工ウエーハということがある)をフッ酸、硝酸、リン酸、水からなる混酸水溶液で酸エッチングした際の酸の調合比率と酸エッチングしたウエーハの局所的な深いピット深さおよび表面状態の観察結果である。
試験番号1〜13は、フッ酸、硝酸、リン酸の調合比率を変えた場合、試験番号14、15は従来のフッ酸、硝酸、酢酸の混合水溶液の場合である。
これらのエッチング液にシリコン11g/Lを溶解してエッチング液を安定化させた後、被加工ウエーハを両面で10μmエッチングし、ピット深さ、面状態を評価した。
【0049】
【表1】
Figure 0003943869
【0050】
この試験の結果から、ピット深さについては、酢酸をリン酸にすることで大きく改善できることがわかり、特に酢酸ではピット深さが7μm程度であったものが、リン酸に置き換えるとピット深さは3〜4μm程度となった。また、リン酸濃度(重量%)が高いほどピットが小さいと考えられる。
【0051】
上記のようにピット深さについては、リン酸の効果が大きいことがわかる。
面状態については、試験番号9、11、12のように、フッ酸濃度(重量%)が硝酸の濃度より濃い場合は、表面がガサガサの状態となり表面が曇化し光沢度が低下してしまった。フッ酸が濃すぎるかまたは硝酸が薄すぎると面状態が悪くなる。従って、フッ酸濃度が硝酸よりも薄い状態でエッチングすることが好ましい。また、試験番号1のようにフッ酸濃度が硝酸濃度よりはるかに薄いとエッチングされない(殆ど反応しない)。従って、(フッ酸/硝酸)比は1/7以上とすることが好ましい。このようにエッチングされない(ほとんど反応しない)状態では、ウエーハ表面が元のアルカリエッチングの面状態であり、深いピットおよび表面粗さの粗い状態が残ってしまう。また仮にエッチングを続けた場合、ピットは小さくなるが、エッチング時間が大変長いものとなり操業上問題である。また、リン酸濃度が40重量%以上でもエッチングがおそいことがある。これはフッ酸とリン酸の副反応等の影響によりエッチングが進まなくなるためと考えられる。
【0052】
以上のことを考慮に入れると、特に(フッ酸/硝酸)の比は1/2程度で、リン酸濃度が40重量%以下だと大変良好な面状態のウエーハが得られる。光沢度もエッチング時間の調整で20〜70%と広範囲に調整することができた。
【0053】
ここで、表1の面状態は、目視による外観検査を行い、表面がガサガサになってしまい光沢度が低下する状態やアルカリエッチングの面状態が残ってしまう状態であり、そのままの表面状態では使用が困難なものを△(やや難あり)とした。アルカリエッチングの面状態が残ってしまう場合はエッチング時間を長時間にすることで、面状態の改善は可能であるが操業上は難がある。また表面がガサガサになったものでも、ピット深さは小さくなっているので、ウエーハの両面を研磨する場合の原料ウエーハとして使用することも可能である。表面はエッチングされ光沢度は良好なものの、ややまだら模様が残る場合を○(良好)とした。これらは特に問題なく使用できる。さらに光沢度も向上し従来の酢酸系混酸と同等であり製品として要望される光沢度の範囲に調整可能なものを◎(たいへん良好)とした。また、ピット深さは、ウエーハ表面をスキャンし、ピットのある部分で光学顕微鏡の焦点深度により求めた値であり、得られたピット深さの最大値を示したものである。
【0054】
これら、ピット深さおよび面状態より、好ましいリン酸系混酸の濃度範囲は、調合時の初期濃度として、フッ酸(HF)が5〜15重量%、硝酸(HNO3 )が20〜45重量%、リン酸(H3 PO4 )が10〜40重量%、残り水(H2 O)程度である。
【0055】
これは、調合時のフッ酸濃度を5重量%以下とするとエッチング効果(反応性)が悪くなる。また、15重量%以上であると硝酸との関係で面状態が悪くなる。硝酸については、特に明確な知見は得られなかったものの、フッ酸、リン酸との関係から20〜45重量%の範囲が好ましいと考えられる。特に(HF/HNO3 )比が1/(2〜7)が好ましい。リン酸については10重量%以下だとピットの改善効果が小さくなり、40重量%以上であるとフッ酸や水等との副反応が増し、エッチングが不安定になり、遂にはエッチング効果がなくなることがあり、面状態が悪くなることがある。
【0056】
酸エッチングのエッチング代としては、両面で5〜20μmが適切な範囲である。特に両面で10μm程度がピットを浅くし、平坦度も維持したまま、表面を滑らかにエッチングすることができる。これは、リン酸が持っている粘度の影響でラッピングによるピットや研削条痕部分のピット内に混酸が入り難くなり、ピット内のエッチング速度を他の平面よりも遅くしているためと考えられる。
【0057】
次に、実際のエッチング中の各組成比について確認した。調合時は、上記濃度範囲が好ましいが、実際にはエッチング中に組成は変化して行く。シリコンウエーハをエッチングすると薬液中の各組成は、フッ酸濃度は減少、硝酸濃度は徐々に減少、リン酸濃度は殆ど変化せず、水の濃度は増加していく傾向がある。特にエッチング開始直後は組成が不安定である。
【0058】
そこでエッチング液を安定させるために、予め混酸にシリコンを溶解させておくことが好ましい。このシリコン溶解をした時の組成(実際に使用する時の組成)を確認した。
表2は、シリコン溶解量を0〜20g/Lと変化させた時のエッチング液中の各成分濃度を示したものである。調合時(初期)のエッチング液組成は試験番号13と同じ50重量%フッ酸、70重量%硝酸、85重量%リン酸を容量比で1:3:2で調合したリン酸系混酸を用い、これにシリコンを溶解した時に実際のエッチング組成がどのように変化するかを確認したものである。
【0059】
また、このシリコン溶解量によって、うねりや周辺ダレも大きく改善できることが確認されたため、表2に示した各エッチング液を用い、#1200のラップ砥粒でラッピングし、両面で20μmのアルカリエッチングをしたウエーハを両面で10μm酸エッチングしてうねりを評価した。その結果を表2に併記した。
【0060】
【表2】
Figure 0003943869
【0061】
表2から判るように、予めシリコンを溶解しておくことにより調合時の濃度(初期濃度)は変化する。50重量%フッ酸、70重量%硝酸、85重量%リン酸を容量比で1:3:2で調合したリン酸系混酸では、使用時のエッチング組成はおよそフッ酸濃度は1〜7重量%程度、硝酸は25〜33重量%、リン酸は18〜33重量%程度となっており、このような組成範囲で使用することが好ましい。また、シリコン溶解を10g/L以上するとうねりが0.05μm以下と大変良好なウエーハが製造できるのでさらに好ましい。シリコン溶解量は多い程、うねりを小さくすることができる。
【0062】
ここで、うねり(Waviness)とは、測定開始地点と測定終了地点の高さを一致させて高さの原点とし、2mmピッチで原点からの変位量の絶対値Y1 からY29を測定し、その平均値Yをうねりと定義している。
うねりの測定装置には、(株)小坂研究所製万能表面形状測定器(SE−3F型)を用いた。測定方法は、ウエーハ(直径200mm)の表面の中央部60mmを触針によりなぞり、細かい表面粗さ成分を除いた形状成分のみを測定する。
【0063】
また、シリコンを10g/L以上溶解しておくとエッチング組成が安定化する。調合した直後のエッチング液は反応性が不安定である。ある程度のシリコンを予め溶解しておくことで反応性およびエッチング液の組成が安定化する。また、シリコン溶解をしていない調合直後の濃度にエッチング組成を戻すにはエッチング液をほとんど全量交換する必要があるが、シリコン溶解した後の状態に戻すのは容易で、シリコン溶解していないエッチング液を部分的に交換(追加)するだけで済み、液交換量を減らすことができる。結果としてエッチング液の濃度、バラツキも小さくなり、かつ制御が容易になり、酸エッチング状態を安定化させることができる。
【0064】
以上述べたように、リン酸を含む混酸を酸エッチングに使用することにより、従来の酢酸系混酸エッチングより下記の点で優れていることが判った。
すなわち、
1)ピットの深さを従来のアルカリエッチング+酢酸系混酸エッチングより浅くすることができる。
2)平滑化の効率が高い。
3)うねり成分が少ない。
4)表面粗さが細かくなり、光沢度が上がる。
【0065】
各種エッチング方法と得られたウエーハの品質、特性の関係を表3にまとめて比較した。なお、リン酸系の酸溶液のみでエッチングした場合、エッチング代を多くすると酢酸系の酸溶液のみでエッチングした場合と同様、平坦度が悪くなる傾向にある。またエッチング速度も遅く生産性が良くない。本発明のように(アルカリ+リン酸系)のエッチング液で処理することによりリン酸系で処理するエッチング代が低減され、上記問題も改善でき更に研磨工程の研磨代を著しく少なくすることができ好ましい。以上から本発明の優位性が明らかである。
【0066】
【表3】
Figure 0003943869
【0067】
なお、エッチング代(エッチングによる取り代)は、多すぎるとアルカリエッチング及び酸エッチングを行うエッチングによってもウエーハ外周ダレが生じ易い。従ってエッチング工程では両面で10〜30μm程度に従来の取り代より少なくする方がよい。好ましくはアルカリエッチングで両面で15μm、酸エッチングで両面で5μm程度にする。
【0068】
以上述べた本発明のアルカリエッチング+リン酸系混酸エッチングの二段階化学エッチングによれば、ピット深さの最大値が4μm以下、2mmピッチのうねりのPV値が0.05μm以下、かつ光沢度範囲が20〜70%である半導体ウエーハを容易に安定して製造することができる。
【0069】
また本発明者等は、鏡面研磨工程前に加工歪みおよびこれに起因するピット等の残留が少ないウエーハの製造方法、特にエッチング工程や、その前工程を種々検討した結果、ラッピング工程の代わり、またはラッピング工程の後に平面研削工程を組み込むことで、スライシングあるいはラッピングによって生じていた歪み層を極めて少なくし、高平坦度を維持したウエーハを得、さらにアルカリエッチングを行い、平面研削で残ってしまう歪み層および研削条痕を除去し、さらに残った研削条痕によるピットを改善するために、フッ酸、硝酸、リン酸の混合水溶液を酸エッチング液として酸エッチングを行なうことを発想し、処理条件を究明して本発明を完成させた。
【0070】
図1は、本発明の単結晶棒を加工して半導体鏡面ウエーハを製造する一連のフロー図である。図1(a)は平面研削工程、エッチング工程の順からなるフロー図であり、図1(b)はラッピング工程を前に加えた平面研削工程、エッチング工程の順からなるフロー図である。
【0071】
図1(a)は、ラッピング工程を完全に平面研削工程に置き換えた鏡面ウエーハの製造工程であって、単結晶棒をスライス工程でスライスしてウエーハを得、平面研削工程で平面研削にかけて、平坦度の改善及びスライス工程で生じた機械的加工変質層を除去する。次に面取り工程でウエーハに面取り加工を施し、エッチング工程に入る。エッチングは先ずアルカリエッチングを行って歪み層や研削条痕を除去し、あるいは浅くし、次いでリン酸系混酸で酸エッチングを行って研削条痕を浅くする。この際、アルカリエッチングのエッチング代を酸エッチングのエッチング代よりも大きくすることが好ましい。続いて鏡面研磨工程で鏡面研磨を施し、洗浄・乾燥工程で洗浄・乾燥して高平坦度の鏡面ウエーハを作製することができる。
【0072】
図1(b)は、平面研削工程の前にラッピング工程を加えた鏡面ウエーハの製造工程であって、単結晶棒をスライス工程でスライスしてウエーハを得、1次面取り工程でウエーハに粗面取り加工を施した後、ラッピング工程でラップし、平坦度の改善及びスライス工程で生じた機械的加工変質層を除去する。続いて平面研削工程で平面研削にかけて、更に平坦度を良くする。次に2次面取り工程で仕上げの面取り加工を施し、エッチング工程に入る。エッチングは先ずアルカリエッチングを行って歪み層や研削条痕を除去し、次いでリン酸系混酸で酸エッチングを行って研削条痕を浅くする。この際、アルカリエッチングのエッチング代を酸エッチングのエッチング代よりも大きくすることが好ましい。続いて鏡面研磨工程で鏡面研磨を施し、洗浄・乾燥工程で洗浄・乾燥して高平坦度鏡面ウエーハを作製することができる。
【0073】
先ず、平面研削の標準的な条件としては、スピンドル回転数:4000〜7000rpm、 ウエーハ回転数:5〜9rpm(加工時)、3〜7rpm(スパークアウト時)、 砥石送り速度:0.1〜0.3μm/secが好ましい。
使用する砥石は、高ヤング率タイプのものがよく、平面研削装置は砥石が中心切り込みであるインフィード型の平面研削装置が好ましい。
平面研削装置としては、両面を同時に研削する両頭研削装置や片面づつ、または片面のみを研削する装置があるが、特に装置の形態は限定されない。
平坦度の改善及びスライスによる機械的加工変質層を除去するためには一般的に両面で40〜60μm(片面20〜30μm)の研削でよい。
【0074】
ここで、ラッピング工程では、ラップ砥粒の影響により、局所的な深いダメージ(ピット)が形成されていたが、平面研削ではこの局所的な機械的加工歪みも少なく加工できるようになる。
しかし平面研削工程の条件にも若干影響されるが、平面研削では研削条痕が残ってしまう。この研削条痕は、砥石の切れ込みの跡がウエーハ表面にすじ状に残ったものである。
【0075】
そこで前述したようなエッチングを行う。先ずアルカリエッチングを行って歪み層や研削条痕を除去し、次いでリン酸系混酸で酸エッチングを行って研削条痕を浅くする。続いて鏡面研磨工程で鏡面研磨を施し、洗浄・乾燥工程で洗浄・乾燥して高平坦度鏡面ウエーハを作製することができる。
【0076】
以上の一連の工程により加工して製造されたウエーハは、ピット等が非常に浅く、または完全に存在せず、また、うねり成分も少ない。表面粗さも細かくなり光沢度があがる。従って、研磨工程での研磨代(取り代)を著しく少なくすることができ、高平坦度のウエーハを高い生産性で得ることができる。
【0077】
一方、前述のようにウエーハ加工工程において、ウエーハ裏面輝度(光沢度)の低下及びうねりの発生、更には低抵抗率結晶で生じ易いブルーステイン(以下単にステインということがある)といわれる汚れが生じることがある。エッチング工程の条件(例えばエッチング代を少なくした場合)によってはウエーハ裏面の光沢度は15から20%程度に低下してしまうことがあった。
そこで、本発明者らはこの問題を解決するため、鏡面研磨工程において、前記酸エッチング後、裏面研磨工程を行ない、その後表面研磨工程を行なうことを発想した。
【0078】
以下に本発明の裏面研磨を行う場合につき説明する。図2は、本発明の裏面研磨工程を有する半導体ウエーハの加工する方法を例示した一連のフロー図である。前述の図1の半導体ウエーハの加工方法に加えて、ウエーハ表面を鏡面研磨する表面研磨工程の前に裏面研磨工程が行われることがこの方法の特徴である。
【0079】
スライス工程では従来の方法・装置を用いれば良い。例えばワイヤーソーや内周刃のスライス装置を用い、ワープが少なくするようにスライスすることが好ましい。特にワープ(ソリ)を10μm以下に抑えるようにスライスする。
【0080】
面取り工程も、従来からある方法及び装置を用いれば良い。スライス後早い段階で、カケ、ワレを防止するために外周の角を丸めるべべリング加工(面取り加工)を行い、その後表面研磨工程までに面取り部を鏡面化する面取り加工を行なうのが好ましい。
特に面取り工程は平面研削工程の後に実施するのが好ましい。ラッピング工程がある場合はラッピング工程の前に入れるのが好ましい。もちろん面取り工程を複数箇所入れても良い。本案ではラッピング前に1次面取り工程、及び平面研削後に2次面取り、裏面研磨後に鏡面面取り工程を入れた例を示した。
【0081】
平坦化工程では、ラッピング工程のみ、または平面研削工程のみでも良いが、前述のように平面研削工程の方が機械的歪みは小さく、またラッピング工程に比べ、ウエーハ形状を比較的容易に制御でき、同じ形状を安定的に得ることができ好ましい。ラッピング工程の後に平面研削工程を加え、ラッピング工程、平面研削工程、エッチング工程の順で加工を行なっても良い。
【0082】
なお、平面研削では、深いピットを除去することも可能である。従って、エッチング工程の後、研磨工程前に平面研削工程を入れる場合も考えられるが、平面研削では、研削条痕と言われる模様が残ってしまう。また、研削によるダメージも数μm程度残ってしまう。従って、この研削条痕を消すために研磨工程での研磨代を多くする必要がある。従って、本発明では平面研削工程は、エッチング工程の前に行う。特にラッピング工程をそのまま残した工程ではラッピング工程、平面研削工程、エッチング工程の順に行なうことが好ましい。こうすることによって、ラッピングに起因する深いピットを除去できるし、平面研削に起因する研削条痕を除去又は浅くすることができる。
【0083】
平坦化工程の条件としては、ラッピング工程の場合、#1200〜#1500程度のラッピング砥粒を用い平坦化することが好ましい。ラップ代(ラッピングによる取り代)は両面で40〜60μm程度で良い。好ましくは#1200のラッピング砥粒で両面で40μm、更に#1500番で両面で20μmの2段ラップを行なうのが好ましい。このように後段は、#1500と細かな砥粒を含むラップスラリーを用いることが好ましい。
【0084】
ラッピングに続き平面研削を行なう場合、#1500〜#4000程度の砥粒砥石を用いることが好ましい。研削代(平面研削による取り代)はおよそ片面10μm程度で良い。平面研削に使用する砥石は、高ヤング率、研削装置は砥石が中心切り込みであるインフィード型の研削装置が好ましい。
【0085】
平坦化工程として平面研削を用いると、例えば歪みの少ない研削工程後でも研削条痕が残ってしまう。研削条痕も一種の機械的加工歪み層で、若干の歪み(ダメージ)が入っていると考えられる。従って、この平面研削を行なったウエーハをアルカリエッチングすると、ラッピング工程の後にアルカリエッチングした時に現れていた局所的なピットは防止できるものの、平面研削を行った研削条痕の部分が、残留または強調されピット状になってしまう事がある。
【0086】
従来も、高平坦度なウエーハを得るために平面研削を研磨前にすることがあったが、これでは研削条痕が残ってしまう等の問題がある。本発明では、表面研磨の前の工程において平面研削を行っても、その形状を維持したままエッチング及び研磨して、研削条痕を除去することができる。
【0087】
すなわち、本発明のエッチング工程では、前述のように、エッチング工程でまずアルカリエッチングをした後、酸エッチングを行うものとした。さらに酸エッチングをフッ酸、硝酸、リン酸、水からなる酸エッチングを行うことにより、うねりが小さくなり、研削条痕も浅くすることができる。
【0088】
裏面研磨工程は、酸エッチングの後、表面研磨工程前に実施する。裏面の光沢度の調整のみであれば、エッチング後のどの工程で実施することも可能であるが(例えば表面研磨工程後に実施してもよい)、酸エッチングの後、表面研磨工程前に実施すれば、裏面研磨によるウエーハ裏面のうねり成分も改善された状態で表面研磨されることになるので、裏面形状の転写等の影響を極力少なくすることができ、ナノトポグラフィレベルでの凹凸も軽減され、高平坦度な状態を維持したまま表面を研磨することができる。またこれによりウエーハ裏面の光沢度の調節はもとより、ブルーステインの除去等も行われ裏面品質の良好なウエーハが製造できる。裏面光沢度は35〜50%とすることが好ましい。これには研磨代(研磨による取り代)は片面で0.4μm以下0.05μm以上、好ましくは0.1μmから0.3μm程度が好ましい。
【0089】
表面研磨工程は、研磨による外周ダレが生じない条件で研磨すれば特に限定されない。しかし、特に複数段で研磨する場合、表面側全体で研磨代を4μm以下とすることが好ましい。但し、良好な鏡面を得るには1μm程度は研磨するのが望ましい。
このように研磨代を抑える事で、それ以前の工程の平坦度を維持したまま高平坦度なウエーハを製造する事ができる。
【0090】
特に、本発明の表面(鏡面)研磨工程においては、前記エッチング工程においてうねりが小さく、研削条痕(研削条痕によるピット)も非常に浅いウエーハが得られているので、研磨代を極めて小さくすることができ、高平坦度の鏡面ウエーハを得ることができる。また裏面研磨工程を研磨前に入れたことにより、裏面のうねりの転写がウエーハ表面に起こることが減少し表面研磨の研磨代も更に小さくすることができる。その結果、ナノトポグラフィレベルの凹凸も軽減され、研磨による平坦度の低下も抑えられ、高平坦度なウエーハが得られるという利点がある。また、研磨代を低減できることから研磨工程の生産性を著しく向上させることができる。
【0091】
【実施例】
以下、本発明の実施例と比較例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
上記考察の結果、ピット深さ、面状態、エッチングレート、エッチング液の安定性等を考慮すると、調合比として50重量%フッ酸:70重量%硝酸:85重量%リン酸=1:3:2のエッチング液、つまりHF=6.6重量%、HNO3 =34.0重量%、H3 PO4 =32.5重量%、残分H2 O(26.9重量%)、シリコン溶解量=19g/Lにしたエッチング液が好ましいことが判った。以下にこの酸エッチング液を用いた実施例を説明する。
【0092】
直径200mm(8インチ)のラップウエーハ(ラップ砥粒番手:#1200)を使用して次のエッチング処理を行った。このラップウエーハのTTVはおよそ0.8μmであった。
先ず、アルカリエッチングは、エッチング代目標を両面で20μmとし、濃度50重量%のNaOH水溶液に85℃で450秒間浸漬した。次に、親水化処理として0.3%の過酸化水素水に浸漬した後、最後に、上記した50重量%フッ酸:70重量%硝酸:85重量%リン酸=1:3:2(容積比)から成る混酸でエッチング代目標を両面で10μmとして液温25℃で酸エッチングを行った。エッチングを終了したものについては、平坦度(TTV)、表面粗さ(Ra)、うねり、ピット深さ、光沢度を測定し、エッチングの効果を調査した。その結果を表4に示す。
【0093】
(比較例1)
酸エッチング液を従来の酢酸系混酸である50重量%フッ酸:70重量%硝酸:100重量%酢酸=1:2:1(容積比)から成る混酸を使用した以外は実施例1と同条件でエッチングした。その結果を表4に併記した。
【0094】
【表4】
Figure 0003943869
【0095】
表4より、実施例1(リン酸系混酸)では平坦度(TTV)やうねりの大変良好なウエーハが得られた。またピット深さも非常に小さいウエーハが製造できた。光沢度は従来と同様な値になり、規格の範囲に調整できることがわかった。また、ウエーハ面取り部の表面粗さ(Ra)もよく、鏡面面取り等の負荷が減る等の効果もある。
【0096】
次に上記実施例1および比較例1のCWウエーハ表面を研磨した。研磨代は表面側全体で7μm(目標値)とした。研磨条件は、研磨装置:枚葉式研磨装置、研磨布:不織布タイプ研磨布、研磨剤:コロイダルシリカ研磨剤(pH=10.5)を用いて研磨した。
【0097】
研磨品についてTTVおよびSFQRmax を測定し、外観を検査した。
ここでSFQR(Site Front least−sQuares Range)とは、平坦度に関して表面基準の平均平面をサイト毎に算出し、その面に対する凹凸の最大範囲を表した値であり、SFQRmax はウエーハ上の全サイトのSFQRの中の最大値を表している。
結果を表5に示す。また、比較例1については更に研磨を行い外観異常が見られなくなるまで研磨した(比較例1b)。
【0098】
【表5】
Figure 0003943869
【0099】
ここで、平坦度TTV及びSFQRmaxの測定は、ADE社製のフラットネス測定器(U/G9500、U/S9600)を用い、表面粗さ(Ra)の測定は、(株)小坂研究所製万能表面形状測定器(SE−3C型)を用いた。
また、平坦度SFQRmaxは、ADE社製フラットネス測定器を用い、20mm×20mmのエリアで評価した。外観については、ピットの有無を顕微鏡で確認した。
【0100】
上記の結果から分かるように、実施例1では研磨代7μm以下の研磨で、高平坦度及び外観異常(ピット)のないウエーハが製造できた。これは、アルカリエッチ→リン酸含有酸エッチを行い、エッチング後のピット深さを従来に比べ小さくしたことにより達成することができた。また、研磨代を少なくできることで、研磨効率の向上が計れるとともに、研磨による外周ダレを防止し、ウエーハ外周の平坦度に優れたウエーハを製造することができる。
【0101】
以上述べたように、CWウエーハは、アルカリエッチング、リン酸含有酸エッチングとすることで、平坦度及びピット深さが改善されている。またうねりも少ないウエーハが得られる。光沢度は比較例、実施例とも同じ程度に調整できる。
【0102】
PWウエーハは、比較例では外観異常があり、研磨代が足りないことがわかる。通常、エッチング後のピットを完全に無くすため、ピット深さ+3μm程度の過剰な研磨が必要である。研磨量を増やすことにより加工時間も長くなってしまう。また、比較例を見れば分かるように、SFQRmaxは研磨代が増えると悪くなる。研磨代は少ない方が好ましい。リン酸含有酸エッチングでは研磨代を少なくすることができ、SFQRmaxなどの平坦度を良くした鏡面研磨ウエーハが製造することができた。
【0103】
(実施例2)
図1(b)に示すような工程で鏡面ウエーハを作製した。直径約200mmのインゴットをスライス、1次面取りし、その後ラップスラリー(ラップ砥粒番手#1200)を使用し,ラッピングしたウエーハ(ラップウエーハという)を使用して、次のような条件で平面研削を行った。
【0104】
平面研削はインフィード型の片面研削装置を用い、スピンドル回転数5500rpm、ウエーハ回転数7rpm、砥石送り速度0.2μm/secで行った。その後、2次面取りを行った。
この平面研削後のウエーハの平坦度(TTV)はおよそ0.6μmであった。
【0105】
次に、アルカリエッチングは、エッチング代目標を両面で20μmとし、上記ウエーハを濃度50重量%のNaOH水溶液に85℃で450秒間浸漬しエッチングを行った。次に親水化処理として0.3%の過酸化水素水に浸漬した後、50重量%フッ酸:70重量%硝酸:85重量%リン酸=1:3:2(容量比)からなる混酸でエッチング代目標を両面で10μmとして液温25℃で酸エッチングを行った。
【0106】
酸エッチングを終了したものについては、平坦度(TTV)、表面粗さ(Ra)、うねり、外観検査(およびピット深さ)、ウエーハ裏面の光沢度を測定し、平面研削+エッチングの効果を調査した。
【0107】
TTVの測定は、ADE社製フラットネス測定器(U/G9500、U/S9600)を用いた。Raの測定は、(株)小坂研究所製万能表面形状測定器(SE−3C型)を用い、ウエーハ中央部分を測定した。
【0108】
うねりは、測定開始時点と測定終了時点の高さの差を一致させて高さの原点とし、2mmピッチで原点からの変位量の絶対値YからY29を測定し、その平均値をうねりと定義している。うねりの測定装置には(株)小坂研究所製万能表面形状測定器(SE−3F型)を用いた。測定はウエーハの中央部分60mmを触針によりなぞり、細かい表面粗さ成分を除いた形状成分のみ測定した。
【0109】
外観検査については、ピットの有無を顕微鏡で観察した。
ピットが観察された場合、ピット深さを確認した。ピット深さは光学顕微鏡の焦点深度により求めた。ピット深さは、複数枚評価したウエーハの最大値で示す。
【0110】
光沢度は、ウエーハ裏面について、東洋精機製グロスメーターSDにより求めた。
以上の結果を表6に示す。
【0111】
【表6】
Figure 0003943869
【0112】
次に、上記エッチング終了後のウエーハを、鏡面研磨した。先に平面研削した側の面を研磨し、研磨代は目標値4μmとした。
研磨条件は、研磨装置;枚葉式研磨装置、 研磨布;不織布タイプ研磨布、
研磨剤;コロイダルシリカ研磨剤(pH=10.5)を用いて研磨した。
【0113】
研磨したウエーハについて、TTVおよびSFQRmaxを測定し、外観検査を行った。
SFQRの測定は、ADE社製フラットネス測定器を用い、サイトの大きさを20mm×20mmのエリアで評価した。結果を表7に示す。
【0114】
【表7】
Figure 0003943869
【0115】
上記の結果から判るように、実施例2では研磨代4μm以下の研磨で、高平坦度および外観異常(研削条痕やピット)のないウエーハが製造できた。これはエッチング、特にアルカリエッチングの前に平面研削を実施し、さらにエッチング工程でアルカリエッチングの後に、リン酸を含む混酸の酸エッチングしたことにより達成することができた。
【0116】
(比較例2)
実施例2と同様に、直径200mmのラップウエーハ(ラップ砥粒番手:#1200)を使用して次にエッチング処理を行った。エッチングは、アルカリエッチングおよびフッ酸、硝酸、酢酸系の混酸を用いた酸エッチングの2段で行った。
【0117】
アルカリエッチングは、エッチング代目標を両面で20μmとし、上記ウエーハを濃度50重量%のNaOH水溶液に85℃で450秒間浸漬しエッチングを行った。次に親水化処理として0.3%の過酸化水素水に浸漬した後、50重量%フッ酸:70重量%硝酸:100重量%酢酸=1:2:1(容量比)からなる混酸でエッチング代目標を両面で10μmとして液温25℃で酸エッチングを行った。
【0118】
エッチングを終了したものについては、平坦度(TTV)、表面粗さ(Ra)、うねり、外観検査(およびピット深さ)、光沢度を測定した。その結果を表6に併記した。
【0119】
次に、上記エッチング終了後のウエーハを、鏡面研磨した。研磨代は目標4μmとした。研磨条件は、実施例2と同様である。
研磨したウエーハについて、TTVおよびSFQRmaxを測定し、外観検査を行った。結果を表7に併記した。
上記の結果から判るように、比較例2では研磨代4μmでは、ピットが存在していた(表7:比較例2−a)。
【0120】
さらに研磨を続け、ピットが消えるまで研磨を行った(表7:比較例2−b)。その結果表面側全体で約10μm研磨することでピットは消えたが、平坦度が若干悪くなってしまった。
【0121】
(実施例3)
図2に示すような工程で鏡面ウエーハを製造した。直径200mm、抵抗率0.02Ω・cmの単結晶棒(インゴット)をワイヤーソーによりスライスし、1次面取りを行なった後、ラップスラリー(ラップ砥粒番手#1200)を使用し、両面で40μmラッピングした。次にラップスラリーのラップ砥粒番手#1500に切り替え、更に両面で20μmラッピングを行なった。
【0122】
次に平面研削を行なった。平面研削はインフィード型の片面研削装置を用い、表面を#4000の砥石を用い片面10μm研削した。平面研削の条件は、スピンドル回転数5500rpm、ウエーハ回転数:7rpm、砥石送り速度0.2μm/secで行なった。その後2次面取りを行なった。
【0123】
この段階で、従来はラッピング時には、ラップ砥粒の影響により、局所的なダメージ(ピット)が形成されていたが、平面研削ではこの局所的な機械的加工歪みも少なく加工できた。この平面研削後のウエーハの平坦度(TTV)はおよそ0.6μmであった。
【0124】
次に、エッチング工程として、初めにアルカリエッチングは、エッチング代目標を両面で15μmとし、上記ウエーハを濃度50重量%のNaOH水溶液に85℃で浸漬しエッチングを行った。次に親水化処理として0.3%の過酸化水素水に浸漬した後、50重量%フッ酸:70重量%硝酸:85重量%リン酸=1:3:2(容量比)からなる混酸でエッチング代目標を両面で5μmとして液温25℃で酸エッチングを行った。
【0125】
次にウエーハ裏面を研磨した。
研磨条件は、研磨装置:枚葉式研磨装置、研磨布:不織布タイプ研磨布、研磨剤:コロイダルシリカ研磨剤(pH=10.5)を用いて研磨した。研磨代は0.1μmで行なった。
なお、この研磨代は光沢度によっては0.05〜0.3μm程度とすることもできる。
【0126】
次に、ウエーハ外周部の面取り部分を鏡面研磨した。
このような工程を終了したウエーハの表面を鏡面研磨した。研磨は複数段(一次研磨、2次研磨、仕上げ研磨の3段)で行なった。表面側全体の研磨代は目標3μmとした。主な研磨条件は、研磨装置:枚葉式研磨装置、研磨布:不織布タイプ研磨布、研磨剤:コロイダルシリカ研磨剤(pH=10.5)を用いて研磨した。
【0127】
研磨したウエーハについて、TTVおよびSFQRmax、裏面光沢度、外観検査及びナノトポグラフィの確認を行った。
【0128】
TTV及びSFQRの測定は、ADE社製フラットネス測定器(U/G9500、U/S9600)を用いた。SFQRの測定は、ADE社製フラットネス測定器を用い、サイトの大きさを20mm×20mmのエリアで評価した。
【0129】
外観検査については、ピットの有無を顕微鏡で観察した。
ピットが観察された場合、ピット深さを確認した。ピット深さは光学顕微鏡の焦点深度により求めた。またウエーハ裏面について目視によりステイン等の発生を確認した。
【0130】
光沢度は、JIS Z 8741(鏡面光沢度測定方法)を参考にし、同規格で指定の鏡面光沢度計(グロスメーターSD)を使用、同法に準じた方法により測定した。
【0131】
ナノトポグラフィー(ナノトポロジーとも言われる)は、波長が0.1mmから20mm程度で振幅が数nmから100nm程度の凹凸のことであり、その評価法としては1辺が0.1mmから10mm程度の正方形、または直径が0.1mmから10mm程度の円形のブロック範囲(この範囲はWINDOW SIZE等と呼ばれる)の領域で、ウエーハ表面の凹凸の高低差(P-V値;peak to valley)を評価する。このP-V値はNanotopography Height等とも呼ばれる。ナノトポグラフィーとしては、特に評価したウエーハ面内に存在する凹凸の最大値が小さいことが望まれている。本実施例では10mmの正方形で複数のブロック範囲を評価し、そのPV値の最大値で評価した。結果を表8に示す。
【0132】
【表8】
Figure 0003943869
【0133】
上記の結果から分かるように、実施例3では研磨代4μm以下の研磨で、高平坦度であり外観異常(研削条痕やピット及び裏面のブルーステイン)のないウエーハが製造できた。特にナノトポグラフィーレベルの微小な凹凸も改善され、好ましい事がわかる。
【0134】
これはエッチング、特にアルカリエッチングの前に平面研削を実施し、さらにエッチング工程でアルカリエッチングの後に、リン酸を含む混酸のエッチングをしたこと、及び裏面を研磨したことにより達成することができたものである。またウエーハ裏面の状態もステイン等は見られず、光沢度も適当な値に制御され良好であった。
【0135】
(比較例3)
図3に示すような工程で鏡面ウエーハを製造した。実施例3と同様に、直径200mm、抵抗率0.02Ω・cmの単結晶棒(インゴット)をワイヤーソーによりスライスし、1次面取りを行なった後、ラップスラリー(ラップ砥粒番手#1200)を使用し、両面で40μmラッピングした。次にラップスラリーのラップ砥粒番手#1500に切り替え、更に両面で20μmラッピングを行なった。
【0136】
次にエッチング処理を行った。エッチングは、アルカリエッチングおよびフッ酸、硝酸、酢酸系の混酸を用いた酸エッチングの2段で行った。
アルカリエッチングは、エッチング代目標を両面で20μmとし、上記ウエーハを濃度50重量%のNaOH水溶液に85℃で450秒間浸漬しエッチングを行った。次に親水化処理として0.3%の過酸化水素水に浸漬した後、50重量%フッ酸:70重量%硝酸:100重量%酢酸=1:2:1(容量比)からなる混酸でエッチング代目標を両面で10μmとして液温25℃で酸エッチングを行った。
【0137】
このような工程を終了したウエーハの表面を実施例3と同様に鏡面研磨した。研磨は複数段(一次研磨、2次研磨、仕上げ研磨の3段)で行なった。全体の研磨代は目標3μmとした。主な研磨条件は、研磨装置:枚葉式研磨装置、研磨布:不織布タイプ研磨布、研磨剤:コロイダルシリカ研磨剤(pH=10.5)を用いて研磨した。
【0138】
研磨したウエーハについて、実施例3と同様にTTVおよびSFQRmax、裏面光沢度、外観検査及びナノトポグラフィの確認を行った。結果を表8に併記した。
上記の結果から分かるように、TTV、SFQRmaxおよびナノトポグラフィーとも実施例3よりも劣った値となっている。また、抵抗率の小さいこのウエーハではステインが見られた。
【0139】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0140】
例えば、上記実施例より平坦度の高いラップウエーハを用い、エッチングすれば、上記実施例の平坦度より良いものが製造できる。つまり本発明でエッチングによる平坦度の悪化は少なくできるものの、TTVの絶対値はラップウエーハの品質にも影響されるものである。
【0141】
また、ピット深さについても、ラップ時に使用されるラップ砥粒の番手にも若干影響される。通常、ラッピング工程では#1200程度のラップ砥粒が用いられるが、#1500のラップ砥粒の使用により、さらにピット深さは改善できる。
【0142】
また、本実施例では、高平坦度なウエーハが得られる条件として、アルカリエッチングで両面で約20μm、酸エッチングで両面で約10μmのエッチング代でエッチングすることを例示したが、エッチング代はこれに限らず、ラッピング後のウエーハの状態等により、アルカリエッチングの割合をもっと低くしてもよいし、全体的なエッチング代を少なくすることも可能である。要望されるウエーハ品質に応じ、アルカリエッチングおよび酸エッチングの割合を調節することで、高平坦度でありピット深さの浅いウエーハが製造できる。
【0143】
さらに例えば本実施例では、主に片面のみを高度に鏡面化したウエーハの製造について述べたが、本発明はこれに限らず、両面を高度に鏡面化したウエーハの製造にも適応できる。アルカリエッチング、リン酸含有酸エッチングにより得られたCWは、表裏両面ともピット深さは改善されているため、両面を研磨する場合にも研磨代は少なくすることができ、片面と同じく高平坦度を有するウエーハに加工することができる。
【0144】
特に、図1(a)に示すようなラッピング工程を省略した工程で行うのが好ましく、平面研削工程で両頭研削装置を用い両面を研削すればよい。その後アルカリエッチング、リン酸含有酸エッチングしたウェーハは、表裏両面ともピット深さは改善されているため、両面を研磨する場合にも研磨代は少なくすることができ、片面と同じく高平坦度を有するウエーハに加工することができる。
【0145】
また例えば、上記実施形態においては、直径200mm(8インチ)のシリコンウエーハを製造する場合につき例を挙げて説明したが、本発明はこれには限定されず、直径4〜16インチあるいはそれ以上のシリコン単結晶にも適用できる。
【0146】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、アルカリエッチング後にリン酸系混酸を用いることで、リン酸添加による高粘度化効果により、アルカリエッチ面特有の深いピット部分のエッチングが抑制され、平滑な面が得られ、鏡面研磨代を削減でき、研磨工程の生産性が向上する。またうねりが改善され、鏡面研磨後の平坦度が大幅に向上する。さらに鏡面研磨での取り代を減少できるので、研磨工程での平坦度の劣化も抑えられ高平坦度のウエーハを容易に製造することができる。
【0147】
さらにウエーハの平坦度を維持しつつ、機械的加工歪み層を除去し、表面粗さを改善し、特に発生するピットの深さをより浅くし、滑らかな凹凸形状の化学エッチングウエーハを作製し、鏡面研磨工程における研磨代を表面全体で4μm位まで減少させた半導体ウエーハの製造方法と加工された半導体ウエーハを提供することができる。従って鏡面研磨の生産性とウエーハ平坦度の向上が可能となり、鏡面研磨工程のコストダウンと品質の向上を図ることができる。
またウエーハ裏面の光沢度やブルーステインとよばれる表面の汚れを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】単結晶棒から半導体鏡面ウエーハを加工して製造する工程を示したフロー図である。
(a)本発明の製造工程の例を示したフロー図である。
(b)本発明の別の製造工程を示したフロー図である。
【図2】本発明の裏面研磨工程を有する半導体ウエーハの加工方法を示したフロー図である。
【図3】従来の製造工程の例を示したフロー図である。

Claims (16)

  1. 単結晶棒をスライスして得た半導体ウエーハに、少なくとも面取り工程、ラッピング工程、エッチング工程、鏡面研磨工程を施す半導体ウエーハの加工方法において、前記エッチング工程をアルカリエッチングの後、酸エッチングを行うものとし、その際、酸エッチングをフッ酸、硝酸、リン酸、水からなる酸エッチング液で行うことを特徴とする半導体ウエーハの加工方法。
  2. 単結晶棒をスライスして得た半導体ウエーハに、少なくとも面取り工程、平面研削工程、エッチング工程、鏡面研磨工程を施す半導体ウエーハの加工方法であって、前記平面研削工程はエッチング工程より前に行われ、前記エッチング工程はアルカリエッチングの後、酸エッチングを行うものとし、その際、酸エッチングをフッ酸、硝酸、リン酸、水からなる酸エッチング液で行なうことを特徴とする半導体ウエーハの加工方法。
  3. 前記半導体ウエーハの加工方法において、さらにラッピング工程を加え、ラッピング工程、平面研削工程、エッチング工程の順序で加工を行うことを特徴とする請求項2に記載の半導体ウエーハの加工方法。
  4. 単結晶棒をスライスして得た半導体ウエーハに、少なくとも平坦化工程、エッチング工程、鏡面研磨工程を施す半導体ウエーハの加工方法において、前記平坦化工程をエッチング工程より前段とし、前記エッチング工程はアルカリエッチングの後、酸エッチングを行うものとし、その際、酸エッチングをフッ酸、硝酸、リン酸、水からなる酸エッチング液で行ない、前記鏡面研磨工程は前記酸エッチング後、裏面研磨工程を行ない、その後表面研磨工程を行うことを特徴とする半導体ウエーハの加工方法。
  5. 前記平坦化工程はラッピング工程および/または平面研削工程であることを特徴とする請求項4に記載の半導体ウエーハの加工方法
  6. 前記裏面研磨工程は、光沢度が35〜50%の光沢度になるように研磨することを特徴とする請求項4または請求項5に記載の半導体ウエーハの加工方法。
  7. 前記平面研削工程によりウエーハ外周部の厚さが厚くなるように研削することを特徴とする請求項2、請求項3、請求項5及び請求項6に記載した半導体ウエーハの加工方法。
  8. 前記エッチング工程での全体でのエッチング代を両面で30μm以下とすることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の半導体ウエーハの加工方法。
  9. 前記鏡面研磨工程における研磨代を7μm以下とすることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載した半導体ウエーハの加工方法。
  10. 前記酸エッチング液の調合時の組成比は、フッ酸濃度が5〜15重量%、リン酸濃度が10〜40重量%であることを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載した半導体ウエーハの加工方法。
  11. 前記酸エッチング液がシリコンを濃度10g/L以上溶解したものであることを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載した半導体ウエーハの加工方法。
  12. 前記酸エッチング液の使用時の組成比は、フッ酸濃度が1〜7重量%、リン酸濃度が18〜33重量%であることを特徴とする請求項1ないし請求項11のいずれか1項に記載した半導体ウエーハの加工方法。
  13. 前記アルカリエッチングのアルカリエッチング液がNaOH水溶液またはKOH水溶液であることを特徴とする請求項1ないし請求項12のいずれか1項に記載した半導体ウエーハの加工方法。
  14. 請求項1ないし請求項13のいずれか1項に記載した方法によって加工されたことを特徴とする半導体ウエーハ。
  15. 化学エッチングされた半導体ウエーハであって、ピット深さの最大値が4μm以下、うねりが0.05μm以下、光沢度が20〜70%であることを特徴とする半導体ウエーハ。
  16. 表面が鏡面研磨された半導体ウエーハであって、SFQRmaxが0.1μm以下でかつ、鏡面研磨された他方の面がピット深さの最大値が4μm以下、うねりが0.05μm以下、光沢度が20〜70%であることを特徴とする半導体ウエーハ。
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