JP3937933B2 - 絞り加工缶用上塗り外面塗料組成物及び該組成物の利用 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、缶外面塗料に関し、詳しくは塗膜に光沢、硬度、耐水性、耐傷付き性が要求され、硬化性も要求される飲料缶の外面塗料に関し、より詳しくは、高加工性を要求される絞り加工缶に好適な、絞り加工缶用上塗り外面クリアー塗料に関する。
【0002】
【従来の技術】
金属缶は、従来、飲料、食品類等の、包装容器の一種として広く用いられてきている。これらの缶の外面は、防蝕、美装、内容物表示の目的で印刷及び塗装がなされている。缶胴部の外面は、以下に示すような方法で印刷・塗装されることが多い。即ち、金属表面の保護を目的とするサイズコーティングと称する下塗りを施し、この上に油性インキ等で文字・図柄等の印刷がなされた後、その上に表面保護や、時には外観向上を目的としてクリアー(もしくは仕上げワニス)と称する透明な上塗りが施される。あるいはサイズコーティングの上に、ホワイトコーティングと称する中塗りを設け、その上に印刷層を設け、その上に上塗りが施される。クリアー上塗り塗料による塗装は、工程合理化の観点から、未乾燥インキ上に行われ、クリアー層と同時に加熱乾燥させる方法が広く一般的に採用されている。
【0003】
ところで、金属包装容器のうち、底部と円筒状部材とが一体化し一方の端が開口している有底円筒状部材(缶胴部部材)と、蓋状部材とを具備してなる容器の場合、缶胴部部材の外面に上記したような下塗り層等を設けた後、缶胴部の金属の開口端の口径を、底部の口径よりも小さくすることが一般的である。従来は、缶胴部の開口端の口径を、底部の口径の80〜90%程度位までしか小さくできなかった。
【0004】
最近は、缶胴部の開口端の口径を、底部の口径の40〜70%程度にまで小さくする加工(以下、絞り加工ともいう)が、下地金属の適切な選択やそれを成型する加工技術を面からは確立しつつある。
【0005】
そこで、このような新しく複雑かつ過酷な加工に対応すべく、下地金属上に塗布された外面塗膜にも、従来よりも厳しい性能が要求されることとなった。
しかし、従来の塗料組成物から形成される塗膜は脆く、絞り加工やその後の処理によって、亀裂が生じてしまうという新たな問題が生じた。
そこで、そのような過酷な条件でも塗膜が損傷を受けないようにするために、塗膜に強靭性を持たせるための工夫が近年色々と試みられている。
【0006】
特開平7−62295号公報、特開平9−194794号公報には、高分子直鎖型ポリエステル樹脂、低分子分岐型ポリエステル樹脂及びアミノ樹脂を必須成分とする缶外面用塗料組成物が開示されており、これらの場合加工性やウエットインキ適性や耐レトルト性はかなり改良されている。
ところで、クリアー上塗り外面塗料には、短時間焼付(硬化)が強く要求されるが、上記公報に開示された塗料組成物ではこのような要求を満足することができなかった。また、高屈折率のポリエステル樹脂を使用すると、塗膜の光沢が低下するという問題があった。さらに飲料等用の缶は、塗装された後搬送する際に缶同士又は缶と搬送レール等とが接触し、擦り合わされるので外面塗膜には耐傷付き性が要求されるが、上記公報に開示された塗料組成物ではこのような要求を満足することができなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記現状を踏まえてなされたものであり、その目的とするところは、短時間焼付硬化性に優れ、光沢及び性能(高加工性、密着性、耐傷付き性、耐水性)に優れる塗膜を形成し得る、絞り加工缶用上塗り外面塗料組成物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を達成すべく鋭意検討した結果、
皮膜形成成分として、低分子ポリエステル樹脂(A)、高分子ポリエステル樹脂(B)、アクリルアミド系モノマーを共重合させてなるアクリル樹脂(C)、及びベンゾグアナミン系アミノ樹脂(D)を必須成分とする塗料組成物が、短時間で焼付硬化可能であり、高加工性及び光沢に優れる塗膜を形成し得ること、
さらに比較的少量の低分子エポキシ樹脂(E)を配合させることで下塗り塗膜であるサイズコーティング層やインキ層との密着性を向上することができること、
また動植物系ワックスや合成ワックスやシリコン樹脂等の潤滑性付与物質を上記塗料に配合させることで、塗装後の缶を搬送する工程における缶外面塗膜の耐傷付き性を向上させることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0009】
即ち、第一の発明は、(A)〜(E)合計100重量%中に、
数平均分子量1000〜3000である低分子ポリエステル樹脂(A):5〜35重量%、
数平均分子量6000〜15000である高分子ポリエステル樹脂(B):25〜40重量%、
N−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミド系モノマーを5〜50重量%含有するアクリル系モノマーを共重合させてなるアクリル樹脂であって、ガラス転移点Tgが−20〜50℃、数平均分子量が5000〜15000であるアクリル樹脂(C):5〜10重量%、
ベンゾグアナミン系アミノ樹脂(D):35〜55重量%、
及び数平均分子量300〜1500、エポキシ当量180〜1000である低分子エポキシ樹脂(E):0〜10重量%
を含有することを特徴とする絞り加工缶用外面塗料組成物であり、
【0010】
第二の発明は、低分子量ポリエステル樹脂(A)の水酸基価が、50〜200mgKOH/gであり、高分子量ポリエステル樹脂(B)の水酸基価が、5〜50mgKOH/gであることを特徴とする第一の発明に記載の絞り加工缶用上塗り外面塗料組成物であり、
【0011】
第三の発明は、潤滑性付与剤を含有することを特徴とする第一又は第二の発明に記載の絞り加工缶用上塗り外面塗料組成物である。
【0012】
さらに第4の発明は、一方の端が開口している有底円筒状金属の円筒部外面に下塗り層を設け、該下塗り層上に上記第1ないし第3いずれかの発明に記載の絞り加工缶用上塗り外面塗料組成物から形成される上塗り層を設けてなることを特徴とする外面被覆有底円筒状金属であり、
第5の発明は、下塗り層と上塗り層との間に、中塗り層及び印刷層、又は印刷層が設けられてなることを特徴とする第4の発明に記載の外面被覆有底円筒状金属である。
【0013】
【発明の実施形態】
本発明で用いられる低分子ポリエステル樹脂(A)及び高分子ポリエステル樹脂(B)は、広く知られている多塩基酸と多価アルコールの重縮合反応(エステル化反応)により合成することができる。この反応は常圧下、減圧下の何れで行っても良く、又分子量の調節は多塩基酸と多価アルコールとの仕込み比によって行うことができる。
【0014】
本発明における低分子及び高分子ポリエステル樹脂の合成に使用できる多塩基酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸等の芳香族二塩基酸類、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族二塩基酸類、また(無水)コハク酸、フマル酸、(無水)マレイン酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ハイミック酸等の脂肪族二塩基酸類が挙げられ、塗膜の硬度と可撓性を勘案してこれらのうちから適宜選択して使用することができる。
【0015】
また、二価アルコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、キシレングリコール、水添ビスフェノールA等の脂肪族二価アルコール、又バーサチック酸グリシジルエステル、εカプロラクトン等の二価アルコール相当化合物が挙げられ、塗膜の硬度と可撓性を勘案してこれらのうちから適宜選択して使用することができる。
【0016】
また、三価以上の多価アルコールとしては、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。合成に際しては、生成樹脂の分岐度、分子量を制御するために多価アルコールの量を調整し、また塗膜の硬度と可撓性とを勘案して、二価アルコールの種を適宜選択すれば良い。
【0017】
本発明において用いられる低分子ポリエステル樹脂(A)は、数平均分子量が1000〜3000の範囲内にある。数平均分子量が1000未満の場合は、充分な塗膜性能(硬度、加工性、耐水性)を与えることができず、一方数平均分子量が3000を超える場合には、水酸基が少なくなり、アミノ樹脂との反応性が低下すると共に、塗料粘度が上昇し、高速塗装性(塗料の転移性)の低下を招来する。
また、水酸基価は50〜200mgKOH/gであることが好ましく、50〜100mgKOH/gであることがより好ましい。水酸基価が50mgKOH/gよりも小さいと、アミノ樹脂等との反応性が低下する傾向にあるので、低温硬化性、耐水性の低下を招来する。一方、水酸基価が200mgKOH/gよりも大きいと、硬化密度が増す傾向を示すものの、塗膜の脆さを生じ結果として加工性が低下する傾向を示す。
【0018】
低分子ポリエステル樹脂(A)の市販品としては、東洋紡績(株)製のバイロン220(Mn=3000、水酸基価=50mgKOH/g)、ユニチカ(株)製のエリーテルUE3320(Mn=1800、水酸基価=60mgKOH/g)等が挙げられる。
【0019】
また、本発明において用いられる高分子ポリエステル樹脂(B)は、数平均分子量が6000〜15000の範囲にある。数平均分子量が6000未満の場合には、目的とする高加工性を塗膜に付与することができず、一方数平均分子量が15000を超える場合には、アミノ樹脂をはじめ他の樹脂との相溶性が低下し、塗料粘度が上昇し、高速塗装性(塗料の転移性)の低下を招来する。
また、水酸基価は5〜50mgKOH/gであることが好ましく、5〜30mgKOH/g以下であることがより好ましく、特に5〜20mgKOH/gであることがより好ましい。水酸基価が5mgKOH/gよりも小さいと、硬化剤であるアミノ樹脂等との反応相手である樹脂として低分子ポリエステル樹脂(A)の水酸基価だけによる熱硬化時の架橋が促進され、結果として低温硬化性、耐水性が著しく低下する傾向を示す。水酸基価が50mgKOH/gよりも大きいと、
硬化密度、耐水性が向上するものの、得られる塗膜の架橋密度が増し塗膜の脆さを生じ結果として加工性が低下する傾向にある。
【0020】
高分子ポリエステル樹脂(B)の市販品としては、東洋紡績(株)製のバイロンGK−810(Mn=6000、水酸基価=19mgKOH/g)、バイロンGK−680(Mn=6000、水酸基価=21mgKOH/g)、バイロンGK−180(Mn=10000、水酸基価=23mgKOH/g)、バイロンGK−890(Mn=11000、水酸基価=13mgKOH/g)、ユニチカ(株)製のエリーテルUE−3380(Mn=8000、水酸基価=15mgKOH/g)、エリーテルUE−3300(Mn=8000、水酸基価=18mgKOH/g)、荒川化学工業(株)製のアラキード7029(Mn=14000、水酸基価=7〜13mgKOH/g)、アラキード7036(Mn=14000、水酸基価=10〜20mgKOH/g)等が挙げられる。
【0021】
上記重縮合反応で得られた両ポリエステル樹脂(A)及び(B)は、溶剤に溶解した溶液の形で塗料調整に供される。この溶剤にはポリエステル樹脂を希釈可能なものであれば制限なく使用できる。たとえばトルエン、キシレン、ソルベッソ#100、ソルベッソ#150等の芳香族炭化水素系、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素系、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸アミル、ギ酸エチル、プロピオン酸ブチル等のエステル系、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、2−エチルヘキサノール、エチレングリコール等のアルコール系、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系、ジオキサン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系、セロソルブアセテート、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ系の各種溶剤が挙げられる。
両ポリエステル樹脂(A)及び(B)溶液の固形分濃度は、いずれも通常20〜70重量%、好ましくは30〜60重量%である。70重量%を超える場合には高粘度で取り扱いが困難となり、20重量%に満たない場合には調整した塗料の粘度が低くなりすぎる。
【0022】
次に本発明に用いられるアクリル系樹脂(C)について説明する。
アクリル樹脂(C)は、上記した両ポリエステル樹脂(A)及び(B)とアミノ樹脂との相溶性を向上し、ウエットインキ特性、光沢及び硬化性を向上する機能を担う。
本発明におけるアクリル樹脂(C)は、N−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミドモノマー(a)を5〜50重量%含有するアクリル系モノマーを従来公知の種々の重合方法、例えば有機溶剤中でラジカル重合させて得ることができる。
N−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミドモノマー(a)との共重合に用いられる上記(a)以外のモノマーとしては、α、βーエチレン性不飽和二重結合及び−COOHを有するモノマー(b)、上記(a)、(b)以外のα、βーエチレン性不飽和二重結合を有するモノマーであってガラス転移温度が−85〜0℃の単独重合体を形成し得る低Tgモノマー(c)、上記(a)〜(c)と共重合可能な他のモノマー(d)を挙げることができる。
【0023】
本発明においてアクリル樹脂(C)を得る際に用いられるN−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミド系モノマー(a)としては、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等が挙げられ、好ましくはN−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
このようなモノマー(a)は、モノマー(a)〜(d)の合計の100重量%中に5〜50重量%の範囲にあることが重要であり、5〜20重量%の範囲にあることが好ましく、10〜18重量%の範囲にあることがより好ましい。モノマー(a)は、硬化塗膜を形成する際に自己縮合したり、上記ポリエステル樹脂(A)及び(B)と反応し得る官能基をアクリル樹脂(C)に導入する機能を担うので、このような自己縮合性モノマー(a)が、全モノマー100重量%中5%未満になると塗膜の架橋密度が低下し、その結果塗膜の傷つき性、塗膜硬度が低下してしまう。一方、モノマー(a)が、全モノマー100重量%中50重量%を超えると、アクリル樹脂(C)中のモノマー(a)に由来するN−アルコキシ基の自己縮合反応が亢進し過ぎて塗膜の架橋密度が増大し、その結果として本来発揮すべき加工性やインキ層、下塗り塗膜との密着性、及び塗膜硬度や耐溶剤性が低下してしまう。
【0024】
アクリル樹脂(C)を得る際に用いられ得るα、β−エチレン性不飽和二重結合及び−COOHを有し、上記(a)と共重合し得るモノマー(b)としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等のα、β−エチレン性不飽和カルボン酸モノマーが挙げられ、アクリル酸又はメタクリル酸が好ましい。これら−COOH基含有モノマー(b)の使用量は、(a)〜(d)モノマー100重量%中1〜10重量%であることが好ましい。1重量%未満では基材に対する密着性が低下する傾向にあり、一方、10重量%を超えると、塗膜の耐熱水性を低下させる傾向にある。
【0025】
本発明においてアクリル樹脂(C)を得る際に用いられ得るα、β−エチレン性不飽和二重結合を有し、ガラス転移温度が−85〜0℃の単独重合体を形成し得る低Tgモノマー(c)としては、エチルアクリレート(−22℃)、イソプロピルアクリレート(−5℃)、n−ブチルアクリレート(−54℃)、n−ヘキシルメタアクリレート(−5℃)、2−エチルヘキシルアクリレート(−85℃)、2−エチルヘキシルメタアクリレート(−10℃)、n−ラウリルアクリレート(−3℃)、n−ラウリルメタアクリレート(−65℃)、イソオクチルアクリレート(−45℃)、フェノキシエチルアクリレート(−25℃)、トリデシルメタアクリレート(−46℃)が挙げられる。低Tgモノマー(c)の使用量は、(a)〜(d)全モノマー100重量%中20〜60重量%であることが重要であり、30〜55重量%であることが好ましい。低Tgモノマー(c)が、20重量%未満だとクリアー塗膜層とインキ層との相溶性及び塗膜の柔軟性が低下し易く、その結果としてインキ層上のクリアー塗膜に必須とされる光沢や加工性、密着性が低下する。一方、低Tgモノマー(c)が60重量%を超えると、形成される塗膜の耐傷付き性、硬度、耐臭気吸着性が低下し易い。
【0026】
本発明においてアクリル樹脂(C)を得る際に必要に応じて用いられる他のモノマー(d)は、上記(a)〜(c)と共重合しうるものであれば特に制限は無く、結果として共重合されたアクリル樹脂(C)のポリマーのTgが−20〜50℃に調整可能なモノマーが好ましい。例えば、メチルアクリレート(単独重合体のTg:8℃、以下同様)、n−ブチルメタアクリレート(20℃)、酢酸ビニル(30℃)、エチルメタアクリレート(65℃)、メチルメタアクリレート(105℃)、イソプロピ ルメタアクリレート(81℃)、イソブチルメタアクリレート(67℃)、t−ブチルメタアクリレート(107℃)、スチレン(100℃)、イソボロニルアクリレート(94℃)、シクロヘキシルメタアクリレート(66℃)等が挙げられる。また−OH基含有モノマーとしては、2−ヒドロキエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルメタアクリレートやε−カプロラクトン変性ヒドロキシエチルアクリレート等が挙げられる。これらのモノマーの使用量は、(a)〜(d)の全モノマー100重量%中0〜40重量%であることが好ましい。
【0027】
本発明において上記アクリルモノマーを使用してアクリル樹脂(C)を得る際に用いられる重合開始剤としては、過酸化ベンゾイル、tーブチルパーオキシー2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート等の過酸化物、又は2,2−アゾビスイソブチルニトリルのようなアゾ化合物が挙げられ、これらを使用してラジカル重合反応を行えばよい。
さらに重合反応時に使用する溶剤としては、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール等のアルコール系溶剤、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、3−メチルー3−メトキシブタノール等のグリコール系溶剤、トルエン、キシレン、ソルベッソ#100、ソルベッソ#150等の芳香族炭化水素系、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素系、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸アミル、ギ酸エチル、プロピオン酸ブチル等のエステル系、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系が挙げられる。
【0028】
上記のようにして得られるアクリル樹脂(C)は、数平均分子量が5000〜15000であり、7000〜10000であることがより好ましい。数平均分子量が5000未満となると、低分子物による加工性の低下が見られ、数平均分子量が15000を越えると配合される高分子ポリエステル樹脂(B)との相溶性が劣り、結果として加工性や硬化性が劣る。
また、上記のようにして得られるアクリル樹脂(C)のTgは、−20〜50℃であり、Tgが−20℃未満のアクリル共重合体を用いると、塗膜の伸縮性は向上するものの、塗膜硬度と耐傷つき性が劣る。一方、アクリル共重合体のTgが50℃を越えると、合成されたアクリル樹脂の樹脂溶液粘度が増大するので、結果として高分子ポリエステル樹脂との相溶性が低下し、不揮発分50%以上の高固形分の塗料を得ることが困難となり、また塗膜の密着性も劣る。
【0029】
本発明において用いられるベンゾグアナミン系アミノ樹脂(D)は、一般に広く知られているベンゾグアナミンのアミノ基の一部又は全部にホルムアルデヒドを付加してメチロール化した後、縮合させてなるものであり、イミノ基、メチロール基、またはメチロール基にアルコールが付加したメトキシ基を有し、これらの基を併せ持つものもある。本発明において用い得るアミノ樹脂としては、メチロール基の一部が部分的にメタノール又はブタノールでエーテル化されたメトキシ化ベンゾグアナミン樹脂又は ブトキシ化ベンゾグアナミン樹脂が好ましい。さらにベンゾグアナミン核1個あたり0.5〜2.0個のイミノ基を有するアミノ樹脂を用いることが好ましい。イミノ基が0.5個未満の場合、反応性の低下から耐臭気吸着性、耐沸水性、硬化性が低下する傾向にある。一方、イミノ基が2.0個を超えると、加工性、密着性が低下する傾向にある。
また、メラミン系アミノ樹脂を用いた場合には、自己縮合反応が促進され、硬化性と加工性が低下する傾向にある。
【0030】
ベンゾグアナミン系アミノ樹脂(D)の市販品としては、日立化成工業(株)製のメラン359S、メラン310XK−IB、メラン3270、大日本インキ化学(株)製のスーパーベッカミンTD−126等が挙げられる。
【0031】
本発明においては被膜形成成分の1つとして、さらに数平均分子量300〜1500、エポキシ当量180〜1000である低分子エポキシ樹脂(E)を必要に応じて用いることができる。低分子エポキシ樹脂(E)としては、ジャパンエポキシレジン(株)製のエピコート1001(数平均分子量:900、エポキシ当量:450〜500)等を挙げることができる。
【0032】
本発明の塗料組成物は、上記した(A)〜(E)各成分を、塗料を構成する皮膜形成成分、即ち(A)〜(E)100重量%中に、
低分子ポリエステル樹脂(A):5〜35重量%、
高分子ポリエステル樹脂(B):25〜40重量%、
アクリル樹脂(C):5〜10重量%、
ベンゾグアナミン系アミノ樹脂(D):35〜55重量%、
低分子エポキシ樹脂(E):0〜10重量%を含有することが重要である。
【0033】
低分子ポリエステル樹脂(A)の含有量が5重量%未満となり、高分子ポリエステル樹脂(B)の含有量が40重量%を超えると、官能基である−OH基が少ないため低温焼付での硬化性が劣り、結果として塗膜硬度が低下してしまう。また、高分子ポリエステル樹脂(B)の含有量が40重量%を超えると、アミノ樹脂(D)等との相溶性が劣り、インキ上の塗膜の光沢が低下する。
一方、低分子ポリエステル樹脂(A)の含有量が35重量%を超え、高分子ポリエステル樹脂(B)の含有量が、25重量%未満となると相対的に後述する高分子ポリエステル樹脂(B)の含有量が少なくなり、十分な加工性を得ることができない。
【0034】
アクリル樹脂(C)の含有量が5重量%未満の場合、高分子ポリエステル樹脂(B)とアミノ樹脂(D)との相溶性の悪さを改善できない。その結果、クリアー塗料として必要不可欠な光沢が悪くなる。一方、アクリル樹脂(C)の含有量が10重量部を超えると、高分子ポリエステル樹脂(B)とアクリル樹脂(C)との相溶性が悪くなり、塗膜が白濁してしまい、光沢の面で劣った塗膜しか得られない。
【0035】
本発明において使用されるベンゾグアナミン系アミノ樹脂(D)の含有量が35%未満では、形成される塗膜の耐傷付き性、耐熱水性、硬化性、硬度が低下する。一方、ベンゾグアナミン系アミノ樹脂(D)の含有量が55重量%を超えると形成される塗膜の加工性、密着性が低下する傾向にある。
【0036】
本発明において低分子エポキシ樹脂(E)は、任意成分であり必ずしも含有せしめなくてもよいが、含有する場合には(A)〜(E)合計100重量%中0〜10重量%であることが重要である。10重量%を超えると、相対的に低分子成分が増えるので加工性、耐沸水性が劣る。
【0037】
本発明の塗料組成物には、必要に応じて、例えばp−トルエンスルホン酸、ドデシルベン ゼンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、リン酸等の酸触媒、又は前記酸触媒をアミンブロックしたものを、全樹脂(A)〜(E)100重量部に対して0.1〜4.0重量部添加して使用することができる。
【0038】
本発明の塗料組成物には、さらに潤滑性付与剤を含有することができる。
潤滑性付与剤としては種々のワックスが用いられる。ワックスは、天然又は合成いずれでもよく、天然ワックスは動物系、植物系いずれであっても良い。また、合成ワックスとしては、ポリオレフィン系、シリコーン系ワックス、フッ素系ワックスの他に、ポリオール化合物と脂肪酸とのエステル化物も用いることができる。また、潤滑性付与剤は2種類以上を併用することもでき、動植物系ワックス、シリコーン系ワックス及びフッ素系ワックスを併用することが好ましい。潤滑性付与剤は、(A)〜(E)の合計100重量部に対して0.5〜5重量部配合することが好ましく、1〜3重量部配合することがより好ましい。
【0039】
本発明の塗料組成物は、各種基材、例えば金属板、プラスチックフィルム、又は金属板にプラスチックフィルムを積層してなるもの等に、ロールコート、コイルコート、スプレー、刷毛塗り等公知の手段により塗装することができる。金属板としては、電気メッキ錫鋼板、アルミニウム鋼板、ステンレス鋼板が挙げられ、プラスチックフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート等のプラスチックのフィルムが挙げられる。
【0040】
【実施例】
以下、実施例により本発明を説明する。例中、「部」とは重量部、「%」とは重量%をそれぞれ示す。
【0041】
合成例1(低分子ポリエステル樹脂A−1の製造)
窒素ガスを還流した清浄なる2リットルの反応容器に、酸成分モル比として無水フタル酸50モル%、テレフタル酸20モル%、ヘキサ無水フタル酸20モル%、無水トリメリット酸10モル%、アルコール成分モル比として1,6−ヘキサンジオール30モル%、ネオペンチルグリコール15モル%、トリメチロールプロパン30モル%、エチレングリコール25モル%を仕込んで、攪拌しながら160℃まで加熱して内容物を溶解均一化させた。縮合水を系外に溜去しながら、240℃まで3時間掛けて昇温させた。240℃で2時間反応せしめ、分留缶にキシレンを満たし、反応系にキシレンを加えてキシレン還流下で更に縮合反応を進めた。
【0042】
反応物の酸化が10に達した時点で冷却を行い、冷却後ソルベッソ#150/ブチルセロソルブ=1/1の混合溶剤を加えて、透明粘調な低分子ポリエステル樹脂(A−1)溶液を得た(固形分:60.3%、25℃におけるガードナー気泡粘度:O−S)。
得られた低分子ポリエステル樹脂(A−1)の酸価は5.1、水酸基価は165、数平均分子量は1000であった。
【0043】合成例2〜9
合成例1と同様にして表1に示す低分子ポリエステル樹脂(A−2)〜(A−6)、高分子ポリエステル(B−1)〜(B−3)を合成した。
【0044】
【表1】
【0045】
合成例10(高分子ポリエステル樹脂(B−1)溶液の調整)
ユニチカ(株)製のポリエステル樹脂「ユニチカ エリーテルUE−3380」(数平均分子量8000、水酸基価15mgKOH/g、酸価1)をソルベッソ#150/ブチルセロソルブ=50/50の混合溶剤にて希釈して固形分60%の高分子ポリエステル樹脂(B−1)溶液を得た。
【0046】合成例11〜12
「ユニチカ エリーテルUE−3380」の代わりに、東洋紡績(株)製のポリエステル樹脂「バイロンGK−890(数平均分子量11000、水酸基価13mgKOH/g)」、「バイロンGK−110(数平均分子量16000、水酸基価7mgKOH/g)」をそれぞれ用いた以外は、合成例10と同様にして高分子ポリエステル樹脂(B−2)、(B−3)溶液を調整した。
【0047】合成例13(アクリル樹脂(C−1)溶液の製造)
攪拌機、還流冷却器、滴下槽、温度計、窒素ガス導入管を具備した容量1リットルの四ツ口フラスコに、ジエチレングリコールモノブチルエーテル141部、N−ブタノール42部、ソルベッソ#150を233部を仕込み、110℃まで昇温した。同温を保持しつつ、滴下槽から、N−メトキシメチルメタアクリルアミド55部、アクリル酸27部、アクリル酸ブチル 219部、スチレン247部、過酸化ベンゾイル10部の混合液を4時間に亘って連続滴下した。滴下終了1時間後に過酸化ベンゾイル3部を添加し、更に2時間反応を行った。生成溶液を80℃まで冷却し、ソルベッソ#150を19部添加し混合して、数平均分子量10000、Tgが9℃の透明なアクリル樹脂(C−1)溶液を得た(不揮発分55.0%、粘度W)。
【0048】合成例14〜24
合成例14と同様にして表2に示すアクリル樹脂(C−2)〜(C−12)溶液を合成した。
【0049】
【表2】
【0050】
(実施例1〜18及び比較例1〜14)
合成例1〜12で得られたポリエステル樹脂、合成例13〜24で得られたアクリル樹脂、及びアミノ樹脂、エポキシ樹脂とを表3、4に示す割合(固形分)で配合し、さらに傷付き防止のために潤滑性付与剤(動植物物系ワックス溶剤分散体、合成ワックス溶剤分散体、シリコン樹脂溶液)を表3、4に示す割合で配合し、これにソルベッソ#150とブチルセロソルブの混合溶剤で希釈して不揮発分50%のクリアー塗料を調整した。
【0051】
得られたクリアー塗料を用いて2種類の試験片を得、以下に示す試験を行った。結果を表3、4に示す。
<試験片1>:厚さ0.28mmのアルミ板にポリエステル系のサイズコーティング塗料を乾燥後膜厚が3μmとなるように塗布し、雰囲気温度190℃のガスオーブンで1分間加熱乾燥させた。この上に乾性油アルキッド樹脂またはポリエステル樹脂をビヒクルの主成分とするインキを印刷し(2μm)、インキが未乾燥の状態で上記のクリアー塗料を乾燥後膜厚が8μmとなるように塗布し、雰囲気温度200℃のガスオーブンで1分間加熱乾燥した。さらに内面塗装のために雰囲気温度200℃のガスオーブンで3分間追加で加熱乾燥を行った。
<試験片2>:インキ層を設けなかった以外は、試験片1と同様にして試験片2を得た。
【0052】
<加工性試験>
試験片2を用いて、四変缶打抜き加工したもの(底面の形状:約33mm×35mm×35mm×37mm、4つの角のアールがそれぞれ異なる四辺形、高さ約20mm)を30分間煮沸処理し、塗膜の剥離と割れの程度を下記基準により目視で判定した。
◎:良好 ○:良好 △:やや不良 ×:不良
【0053】
<耐衝撃性試験>
試験片1について、デュポン衝撃試験機を用いて、下記条件にて耐衝撃性試験を行い、衝撃部の塗膜の剥離状態を目視で評価した。
撃芯径:1/2インチ、荷重:300g、落下高さ:30cm
評価基準:(剥離なし)5点−1点(衝撃部全て剥離)。4点以上が実用レベル。
【0054】
<光沢性>
試験片1を用いて、グロスメーターΣー80、VG−1D(日本電色工業(株)製)にて光源入射角度60°条件でのグロスを測定した。
5:90以上
4:85以上90未満
3:80以上85未満
2:75以上80未満
1:75未満
【0055】
<ウエットインキ適性>
試験片1の塗装面を10倍ルーペで観察し、インキ層のにじみ、凝集及びへこみ等の有無を以下の判断基準で判定した。
◎:良好 ○:良好 △:やや不良 ×:不良
【0056】
<密着性試験>
試験片1を30分間煮沸(ボイル)処理した後、塗膜にカッターを使用して碁盤目上に切り込みを入れ、セロハンテープを貼着した後、セロハンテープを剥離する際に剥離した面積%で密着性を評価した。
「0%」が最も良好(剥離なし)であり、全く剥離しないことを示す。
【0057】
<耐沸水性試験>
試験片1を30分間煮沸(ボイル)処理した後、塗膜の白化程度を目視で評価した。
評価基準:(良好)5点−1点(全面白化)。4点以上が実用レベルである。
【0058】
<ラビング性>
メチルエチルケトン(MEK)で湿らせた脱脂面で試験片1の塗膜を擦り、塗膜が剥がれる時点の往復回数を調べた。
◎:50回以上 ○:21〜49回 △:6〜20回 ×:0〜5回
【0059】
<湯中鉛筆硬度>
試験片1を80℃の湯中に浸漬し、湯中での鉛筆硬度を測定した。
判断基準:塗膜に傷が付かない最も硬い硬度で表示。H以上が実用レベル。
【0060】
<耐傷付き性試験>
新東科学(株)製トライボギアHEIDON−22H型試験機にて、サファイヤ針に一定の荷重をかけて、試験片1の塗膜表面を往復磨耗させ、塗膜に傷が発生するまでの往復磨耗回数を測定した。
測定条件 :一定荷重方式
引っ掻き速度 :200mm/分
引っ掻き針 :ダイヤ針 200ミクロン
測定温度 :25℃
荷重 :80g
◎:100回以上 ○:70〜100回 △:50〜70回 ×:50回以下
【0061】
【表3】
【0062】
【表4】
【0063】
表3,4に示した略号1)〜4)は以下を表わす。
1)ブチルエーテル化ベンゾグアナミン樹脂:日立化成工業(株)製メラン359S(不揮発分65%)
2)エポキシ樹脂:エピコート1001(数平均分子量:900、エポキシ当量:450〜500、ジャパンエポキシレジン(株)製)ブチルセロソルブ溶液;不揮発分60%)
3)潤滑性付与剤:
動植物系ワックス分散体;ハイディスパーBC−8PC((株)岐阜セラック製造所製)/合成系ワックス分散体:ハイフラットBC−10P2((株)岐阜セラック製造所製)/ハイディスパー3050((株)岐阜セラック製造所製)/シリコーン樹脂:BYK−370(ビックケミー(株)製)=50/35/10/5で配合したもの。
4)溶剤:ブチルセロソルブ/ソルベッソ#150=50/50の割合で配合。
【0064】
【発明の効果】
本発明による絞り加工缶用クリアー外面塗料組成物は、高加工性を要求される絞り加工缶に好適であり、かつ飲料缶の上塗り外面クリアー塗料に必須となる光沢性、塗膜硬度、硬化性、耐水性、傷付き性に優れる塗膜を形成し得るものである。
Claims (5)
- (A)〜(E)合計100重量%中に、
数平均分子量1000〜3000である低分子ポリエステル樹脂(A):5〜35重量%、
数平均分子量6000〜15000である高分子ポリエステル樹脂(B):25〜40重量%、
N−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミド系モノマーを5〜50重量%含有するアクリル系モノマーを共重合させてなるアクリル樹脂であって、ガラス転移点Tgが−20〜50℃、数平均分子量が5000〜15000であるアクリル樹脂(C):5〜10重量%、
ベンゾグアナミン系アミノ樹脂(D):35〜55重量%、
及び数平均分子量300〜1500、エポキシ当量180〜1000である低分子エポキシ樹脂(E):0〜10重量%
を含有することを特徴とする絞り加工缶用上塗り外面塗料組成物。 - 低分子ポリエステル樹脂(A)の水酸基価が、50〜200mgKOH/gであり、高分子ポリエステル樹脂(B)の水酸基価が、5〜50mgKOH/gであることを特徴とする請求項1記載の絞り加工缶用上塗り外面塗料組成物。
- 潤滑性付与剤を含有することを特徴とする請求項1又は2記載の絞り加工缶用上塗り外面塗料組成物。
- 一方の端が開口している有底円筒状金属の円筒部外面に下塗り層を設け、該下塗り層上に請求項1ないし3いずれか記載の絞り加工缶用上塗り外面塗料組成物から形成される上塗り層を設けてなることを特徴とする外面被覆有底円筒状金属。
- 下塗り層と上塗り層との間に、中塗り層及び印刷層、又は印刷層が設けられてなることを特徴とする請求項4記載の外面被覆有底円筒状金属。
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