JP3937595B2 - ミシン及び刺繍用布送りユニット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、送り歯の上下動により実用縫目を縫製するミシン及び、ミシンに装着することでミシンの送り歯ドロップ機構を作動させて針棒の上下動に調時して刺繍縫製する刺繍用布送りユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、通常の家庭用の電子制御式ミシンで刺繍縫製ができるように、ミシンベッド部に着脱可能に装着される刺繍用布送りユニット(通称、刺繍機とも言う)が実用に供されている。ところで、この種の電子制御式ミシンにおいて、実用縫目の縫製に際してはミシンベッド部の針板上に載置された加工布を送り歯で布送りをする関係上、送り歯は所謂4送り運動により、針板の上面に突出してから針板よりも下方に下降する。一方、刺繍模様の縫製に際しては、加工布の布送りは、ベッド部に装着した布送りユニットによる刺繍枠移動で実行されることから、送り歯は送り歯ドロップ機構により常に針板よりも下側のドロップ位置に退避させたドロップ状態に保持されるようになっている。
【0003】
例えば、本願出願人が提案した特開平4−371189号公報に記載の「ミシン」において、上下駆動用カムとドロップ用カムとを一体化して下軸に固着したカム体を送り歯上下駆動機構に設けるとともに、回動可能な作用突起の回動位置によりカム体の位置を上下動位置から退避位置に切換える送り歯ドロップ機構を設け、送り歯を前後駆動機構により常に前後駆動するようにしておき、実用縫目の縫製に際しては上下駆動用カムに当接する上下駆動レバーの揺動を介して上下動する送り歯により、加工布を布送りするようになっている。一方、布送りユニットをフリーアーム部に沿わせて押し込むことでミシンに装着した刺繍模様の縫製に際しては、送り歯ドロップ機構により上下駆動レバーをドロップ用カムに対応させ、送り歯を針板よりも下方のドロップ位置に切換えるようにしている。
【0004】
その為に、布送りユニットには、ミシンのベッド部に装着する際にそのベッド部の先端部分を収容する為に上方開放状の切欠き開口が形成され、その切欠き開口の底壁として機能する水平壁部から開口内に上向きに突出させた押し出し片が設けられており、布送りユニットをベッド部に装着したときには、ベッド部のフリーアーム部が切欠き開口に嵌め込まれて連結され、これと同時に押し出し片でベッド部内の作用突起を回動させることで、送り歯ドロップ機構を介してカム体を切換え、上下駆動レバーがドロップ用カムに対応することから、送り歯をドロップ位置に切換え保持するように構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記特開平4−371189号公報の技術においては、布送りユニットをベッド部に装着したときに、布送りユニットを所定の装着位置まで押し込んで確実に装着できた場合でも、布送りユニット側の押し出し片はこのユニット内に隠れており、またミシン側の送り歯ドロップ機構及びこのドロップ機構を作動させる作用突起もベッド部内に隠れているので、特に初心者にとっては、送り歯ドロップ機構が刺繍縫製可能に作動したか否かを目視により確認できず、不安感を抱くという問題がある。
【0006】
一方、布送りユニットを所定の装着位置まで充分に押し込んでいない装着操作ミスの状態であって、送り歯ドロップ機構が作動するように切り換わっていない場合でも、それを確認できないので、初心者は刺繍縫製可能な状態であると勘違いして刺繍縫製した場合には、刺繍枠による布移動に加えて、送り歯でも加工布を布送りするという誤動作が発生することになる。更に、布送りユニットの水平壁部に突出状の押し出し片を設けているので、この押し出し片にゴミが引っ掛かって溜まるという問題がある。
本発明の目的は、刺繍用布送りユニットのミシンへの装着状態の良否を目視により簡単に確認できること、布送りユニットに何ら突出部を設けないでゴミの付着を防止すること、等である。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1のミシンは、ベッド部のフリーアームに着脱自在に装着される刺繍用布送りユニットを備えたミシンにおいて、布送りユニットに押圧部を形成し、布送りユニットをフリーアームに装着する際に押圧部で押圧される被押圧部をベッド部に設け、押圧部と被押圧部の少なくとも一方を目視可能に露出状に設けたことを特徴とするものである。
【0008】
布送りユニットには押圧部が形成されるとともに、送り歯ドロップ機構などを駆動する為の被押圧部がベッド部に形成されているので、布送りユニットをフリーアームに装着するに際して、この押圧部で被押圧部が押圧されて、ベッド部の送り歯ドロップ機構などが駆動される。このとき、押圧部と被押圧部の少なくとも一方が目視可能に露出状なので、露出されている押圧部と被押圧部の少なくとも一方の移動位置を目視することで、送り歯ドロップ機構などの作動状態を確認することができる。
【0009】
【0010】
請求項2のミシンは、ベッド部のフリーアームに着脱自在に装着される刺繍用布送りユニットを備えたミシンにおいて、布送りユニットにフリーアームの下側に係合する水平壁部を形成し、布送りユニットをフリーアームに装着する際に水平壁部に形成した押圧部で押圧される被押圧部をベッド部に設け、押圧部と被押圧部の少なくとも一方を目視可能に露出状に設けたことを特徴とするものである。
【0011】
布送りユニットにはフリーアームの下側に係合する水平壁部が形成されるとともに、送り歯ドロップ機構などを駆動する為の被押圧部がベッド部に形成されているので、布送りユニットをフリーアームに装着するに際して、この押圧部で被押圧部が押圧されて、ベッド部の送り歯ドロップ機構などが駆動される。このとき、押圧部と被押圧部の少なくとも一方が目視可能に露出状なので、露出されている押圧部と被押圧部の少なくとも一方の移動位置を目視することで、送り歯ドロップ機構などの作動状態を確認することができる。
【0012】
請求項3のミシンは、請求項1又は2の発明において、前記ベッド部に、送り歯をドロップ位置に切換える送り歯ドロップ機構と、この送り歯ドロップ機構を操作する操作系を設け、布送りユニットを装着する際に、被押圧部を介して操作系を送り歯ドロップ側へ操作するように構成し、前記被押圧部に、その被押圧部を手動操作にて送り歯ドロップ側へ操作可能な操作部を設けたことを特徴とするものである。
【0013】
この場合、布送りユニットをフリーアームに装着するに際して、布送りユニットの押圧部で被押圧部が押圧され、これにより被押圧部を介して操作系が送り歯ドロップ側へ操作され、送り歯ドロップ機構が操作されて、送り歯がドロップ位置に切換えられる。このときの押圧部と被押圧部の少なくとも一方の移動位置を目視することで、送り歯ドロップ機構などの作動状態を確認することができる。
【0014】
また、しつけ縫いなどの送り歯を必要としないときなどにおいて、この操作部を手動操作して被押圧部を介して操作系を送り歯ドロップ側へ操作できる。その他請求項1又は2と同様の作用を奏する。
【0015】
請求項4のミシンは、請求項3の発明において、前記ベッド部に、操作部を介して送り歯の位置を表示するマークを設けたことを特徴とするものである。このマークが、送り歯のドロップ位置を表示するマークの場合には、このマークに対応するように操作部を手動操作することで、操作系と送り歯ドロップ機構を介して送り歯をドロップ位置に確実に切換えることができる。その他請求項3と同様の作用を奏する。
【0016】
請求項5の刺繍用布送りユニットは、ミシンのベッド部のフリーアームに着脱自在に装着される刺繍用布送りユニットにおいて、布送りユニットに押圧部を形成し、布送りユニットをフリーアームに装着する際に押圧部でベッド部に設けた被押圧部を押圧可能に構成し、押圧部と被押圧部の少なくとも一方を目視可能に露出状に設けたことを特徴とするものである。
【0017】
布送りユニットには押圧部が形成され、ベッド部においては、送り歯ドロップ機構などを駆動する為の被押圧部が押圧部で押圧可能なので、布送りユニットをフリーアームに装着するに際して、この押圧部で被押圧部が押圧されて、ベッド部の送り歯ドロップ機構などが駆動される。このとき、押圧部と被押圧部の少なくとも一方が目視可能に露出状なので、露出されている押圧部と被押圧部の少なくとも一方の移動位置を目視することで、送り歯ドロップ機構などの作動状態を確認することができる。
【0018】
【0019】
【0020】
請求項6の刺繍用布送りユニットは、ミシンのベッド部のフリーアームに着脱自在に装着される刺繍用布送りユニットにおいて、布送りユニットにフリーアームの下側に係合する水平壁部を形成し、布送りユニットをフリーアームに装着する際に水平壁部に形成した押圧部でベッド部側に設けた被押圧部を押圧可能に構成し、押圧部と被押圧部の少なくとも一方を目視可能に露出状に設けたことを特徴とするものである。
【0021】
布送りユニットにはフリーアームの下側に係合する水平壁部が形成され、ベッド部においては、送り歯ドロップ機構などを駆動する為の被押圧部が水平壁部に形成された押圧部で押圧可能なので、布送りユニットをフリーアームに装着するに際して、押圧部で被押圧部が押圧されて、ベッド部の送り歯ドロップ機構などが駆動される。このとき、押圧部と被押圧部の少なくとも一方が目視可能に露出状なので、露出されている押圧部と被押圧部の少なくとも一方の移動位置を目視することで、送り歯ドロップ機構などの作動状態を確認することができる。
【0022】
請求項7の刺繍用布送りユニットは、請求項5又は6の発明において、前記ベッド部は、送り歯をドロップ位置に切換える送り歯ドロップ機構とこの送り歯ドロップ機構を操作する操作系を有し、前記布送りユニットを装着する際に、被押圧部を介して操作系を送り歯ドロップ側へ操作するように構成し、前記被押圧部はその被押圧部を手動操作にて送り歯ドロップ側へ操作可能な操作部を有することを特徴とするものである。
【0023】
この場合、布送りユニットをフリーアームに装着するに際して、布送りユニットの押圧部で被押圧部が押圧され、これにより被押圧部を介して操作系が送り歯ドロップ側へ操作され、送り歯ドロップ機構が操作されて、送り歯がドロップ位置に切換えられる。このときの押圧部と被押圧部の少なくとも一方の移動位置を目視することができ、送り歯ドロップ機構などの作動状態を確認することができる。
【0024】
また、しつけ縫いなどの送り歯を必要としないときなどにおいて、この操作部を手動操作して被押圧部を介して操作系を送り歯ドロップ側へ操作できる。その他請求項10と同様の作用を奏する。
【0025】
請求項8の刺繍用布送りユニットは、請求項7の発明において、前記ベッド部は、前記操作部を介して送り歯の位置を表示するマークを有することを特徴とするものである。
このマークが、送り歯のドロップ位置を表示するマークの場合には、このマークに対応するように操作部を手動操作することで、操作系と送り歯ドロップ機構を介して送り歯をドロップ位置に確実に切換えることができる。その他請求項7と同様の作用を奏する。
【0026】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面に基いて説明する。本実施形態は、刺繍用布送りユニットを装着することで刺繍縫製可能な電子制御式ミシンに本発明を適用したものである。
図1に示すように、電子制御式ミシンMは、実用模様を縫製可能になっているが、このミシンMに刺繍用布送りユニット100を着脱可能に装着することで、刺繍縫製も可能になっている。このミシンMは、ベッド部1と、ベッド部1の右端部に立設された脚柱部2と、脚柱部2の上端からベッド部1と対向するように左方へ延びるアーム部3を有する。
【0027】
アーム部3の左端のヘッド部3aには縫針15や天秤23等が設けられ、ベッド部1には加工布を送る送り歯40が設けられている。アーム部3には、ディスプレイ4や操作パネル5が設けられ、これらを介してミシンMの制御ユニットに種々の指令を入力して種々の模様(複数の種類の実用縫目、種々の刺繍模様)を縫製できるようになっている。ベッド部1には布送りユニット100を装着可能にする為のフリーアーム部1aが設けられ、このフリーアーム部1aが片持ち状に左方へ張り出し、このフリーアーム部1aに布送りユニット100の本体ケース101を外嵌状に係合させることで、布送りユニット100をベッド部1に着脱可能に装着するように構成してある。
【0028】
図3に示すように、布送りユニット100の本体ケース101は、全体として平面視ほぼ矩形状をなし、本体ケース101のほぼ上半部には、フリーアーム部1aを導入する為に、フリーアーム部1aの下側に係合する水平壁部102で底部を塞いだ切欠き開口103が形成され、この本体ケース101には切欠き開口103の前後両縁部に対応させて、ベッド部1の両側部のガイド溝にスライド自在に係合する係合部104が夫々形成されている。
【0029】
更に、図1〜図3に示すように、水平壁部102の右端部の後側に、ベッド部1に後側から当接する当接部102aが突出状に形成され、この当接部102aの右端部には、布送りユニット100をミシンMに装着したときに、後述する送り歯ドロップ機構70の移動部材88を移動駆動する押圧部102bが形成されている。そして、加工布を保持する刺繍枠105は図示しないX方向駆動モータで駆動されるX駆動機構とY方向駆動モータで駆動されるY駆動機構により、X方向(左右方向)とY方向(前後方向)に独立して移動駆動される。
【0030】
図4、図7〜図8に示すように、電子制御式ミシンMの内部には、メインモータ(ミシンモータ)6と、メインモータ6で回転駆動される主軸7と、主軸7に連動連結された駆動軸8と、針棒14を上下に駆動する針棒上下動機構20と、送り歯40を前後に駆動する送り歯前後駆動機構50と、送り歯40を上下に駆動する送り歯上下駆動機構55と、送り歯40を退避状態に切換える送り歯ドロップ機構70と、縫針15と調時作動して上糸の糸輪を形成する水平釜90を駆動する釜駆動機構95等が設けられている。
【0031】
主軸7はアーム部3内に左右方向向きに配設され、ミシンカバーK内に縦向きに配設されたダイキャスト製のフレームFに取付けられた1対の玉軸受け7aに回動自在に支持されている。主軸7の右端部分にはタイミングプーリ9が固着され、このタイミングプーリ9とメインモータ6の出力軸に固着のタイミングプーリ10とにタイミングベルト11が掛装され、主軸7はメインモータ6の駆動により、両タイミングプーリ9,10とタイミングベルト11を介して所定回転方向に回転駆動される。
【0032】
アーム部3の左端部分の頭部3a内には、上端部がフレームFに枢支された針棒支持体13が左右に揺動可能に設けられ、この針棒支持体13に針棒14が上下動自在に支持され、針棒14の下端には縫針15が取付けられている。この針棒14は針棒支持体13を介して針棒揺動用モータ(図示略)で揺動駆動される。
【0033】
針棒上下動機構20について説明すると、主軸7の左端部にはクランク部材21が固着され、そのクランク部材21には、天秤23が設けられるとともに、クランクレバー22の上端部がピン結合され、クランクレバー22の下端部が針棒14の中段部に連結されている。これにより、メインモータ6で主軸7が回転駆動されると、クランク部材21とクランクレバー22を介して針棒14が上下に駆動されるのと同時に、天秤23も上下駆動され、針棒上下動機構20と釜駆動機構95が同期作動し、縫針15と水平釜90とが調時作動して、ベッド面上の加工布に縫目が形成される。
【0034】
駆動軸8は脚柱部2内に鉛直状に配設され、フレームFに取付けられた1対の玉軸受け8aに回転自在に支持されている。駆動軸8の上端部には傘歯車16が固着され、この傘歯車16に主軸7に外嵌固着された傘歯車17が噛合し、これら1対の傘歯車16,17により、駆動軸8が主軸7に連動連結されている。
【0035】
次に、駆動軸8の下端近傍部に、駆動軸8に同心状に固着されたカム体30について、図5、図6を参照して説明する。
カム体30は合成樹脂製であり、鉛直軸心回りに回転する水平釜90を回転駆動する為のタイミングプーリ31と、送り歯40を上下駆動する為の送り歯上下駆動カム32とを一体的に形成したものであり、その中心部には上下に貫通する挿通孔30aが形成され、この挿通孔30aに駆動軸8の下端部が嵌め込まれ、ピン35により相対回転不能に固定されている。
【0036】
タイミングプーリ31はその下側の送り歯上下駆動カム32の外形寸法よりも小径に形成されている。送り歯上下駆動カム32の下面側には、その外周部に通常縫製時に用いる上下駆動用カム(カム面)33が形成されるとともに、その上下駆動用カム33の内周側に隣接させて、送り歯40をドロップ状態に保持したまま微小ストロークだけ上下駆動する退避駆動用カム(カム面)34が形成されている。ここで、送り歯上下駆動カム32の外周部の直径はタイミングプーリ31の直径よりも大径に形成されており、タイミングプーリ31に掛装されるタイミングベルト97をこの送り歯上下駆動カム32の外周部で支持している。
【0037】
送り歯上下駆動カム32の上下駆動用カム33と退避駆動用カム34とは、駆動軸8の軸心を中心として同心状に一体形成され、これら両駆動用カム33,34には、同一平面(同一高さ位置)となる連通部30bが形成されている。
次に、ベッド部1の左端近傍部に設けられた送り歯40を前後駆動する送り歯前後駆動機構50、送り歯40を上下駆動する送り歯上下駆動機構55について説明する。
【0038】
図7〜図10に示すように、送り歯40は、水平な1対の支持板41a,41bを上下2層状に連結した送り台41の上端部に取付けられている。送り台41の1対の支持板41a,41bには、鉛直の枢支ピン42が上下動自在に挿通し、この枢支ピン42の中央部分が揺動部材46の左端部に固着され、揺動部材46の揺動により送り台41が前後に往復駆動される。下側の支持板41bからは延出部41cが前方へ延び、この延出部41cの前端部に形成された長穴41dに、フレームFに取付けられた水平状の支持板43から上方へ突出する係合ピン44が係合し、送り台41をその回動を規制して前後に往復作動させるようにしてある。
【0039】
前記揺動部材46は、水平な1対の揺動板46a,46bを上下2層状に連結し側面視略コ字状に形成され、揺動板46a,46bの右端部が、フレームFに固着された鉛直の枢支軸47に枢支されている。揺動板46aの左端部の下側には、揺動部材46と一体の水平板46cが揺動板46aと対向状に突出し、揺動板46aの左端部と水平板46cに、前記枢支ピン42が挿通されその中央部分が固着されている。
【0040】
送り歯前後駆動機構50は、図9に示すように、揺動部材46と、この揺動部材46に一体的に連結された前後動リンク51と、この前後動リンク51を揺動させる前後駆動用モータ52などから構成されている。
前記前後動リンク51の先端部の歯部には、この前後動リンク51に隣接させて設けられた送り歯前後駆動用モータ52の駆動軸に固着された駆動ギヤ53が噛合されている。
【0041】
即ち、図9において、送り歯前後駆動用モータ52が反時計回りに回転されたときには、前後動リンク51と揺動部材46とが枢支軸47を回動中心として時計回りに回動し、送り歯40が後方に駆動される。このとき、送り歯40は送り歯上下駆動機構55により針板18よりも約1mm上側に上昇しており、送り歯40による布送り量に応じて前後駆動用モータ52が回転駆動されるようになっている。一方、前後駆動用モータ52が時計回りに回転されたときには、前後動リンク51と揺動部材46とが反時計回りに回動し、送り歯40が前方に駆動される。このとき、送り歯40は針板18よりも約1mm下方の下降位置に下降している。
【0042】
送り歯上下駆動機構55は、駆動軸8と、駆動軸8に固着されたカム体30の上下駆動用カム33と、上下駆動用カム33と退避駆動用カム34とに択一的に当接可能な従動子56と、この従動子56が右端部に取付けられ、フレームFにピン57を介して回動可能に枢支された上下動リンク58などから構成されている。前記上下動リンク58は正面視略へ字型の板状に形成され、ベッド部1の後端近傍部に左右方向向きに配設されている。
【0043】
上下動リンク58の左端部にコロ59が回転可能に連結され、このコロ59は送り台41の支持板41bの下面に当接することで支持している。ここで、支持板41bと揺動部材46の水平板46cとの間の枢支ピン42に圧縮コイルバネ60が外装されており、この圧縮コイルバネ60の付勢力により、送り台41が常にコロ59に押圧され、送り歯40はコロ59の上下動に追従して上下駆動されるように構成してある。
一方、上下動リンク58の右端部には、略水平状態で前方に屈曲形成された従動子支持部58aが形成されている。
【0044】
この従動子支持部58aには、図7、図9に示すように、平面視略L字状の切換えレバー61の基端部がピン62により回動可能に枢支され、この切換えレバー61の作動部61aに従動子56が上向きに固着され、切換えレバー61は常には、後述する引っ張りコイルバネ81のバネ力により実線で示す上下動位置に位置している。即ち、前記圧縮コイルバネ60の付勢力により、上下動リンク58を介して従動子56が上下駆動用カム33に下方から押圧状態に当接している。これにより、駆動軸8の回転により上下駆動用カム33が同時に回転するので、従動子56がこの上下駆動用カム33のカム面に沿って上下動される。
【0045】
その結果、送り歯40は上下動リンク58の回動を介して、図7に示すように、針板18の上面より約1mmだけ上側の上昇位置に移動する一方、図10に示すように、針板18の上面より約1mmだけ下側の下降位置に移動する。但し、送り歯40はこの上昇位置のときに正送りされ、また下降位置のときに逆送りされ、所謂4送り運動する。
【0046】
次に、送り歯ドロップ機構70について説明する。
前述したように、上下動リンク58の従動子支持部58aに回動自在に枢支された切換えレバー61の作動部61aの先端に従動子56が固着され、その駆動部61bはフレームFよりも後側に延びて次に説明する切換え作動ユニット72の回動レバー79の下端部に連結されている。即ち、この回動レバー79が回動するのに応動して、図11に示すように、切換えレバー61が実線で示す駆動位置から鎖線で示すドロップ位置に切換えられ、従動子56が上下駆動用カム33から退避駆動用カム34に対応する位置に切換えられる。
【0047】
次に、切換え作動ユニット72について、図9、図11〜図12に基づいて説明する。 背面視ほぼ矩形状のユニットフレーム73がフレームFに背面側からビスで固定され、このユニットフレーム73の左右両端部が後方に切り起こされた1対の支持部73aには、左右方向向きの支持軸74の左右両端部が固着され、この支持軸74には、外周部に補強用のリブを形成した合成樹脂製の板部材からなるほぼ矩形状のスライド部材75が、そのスライド部材75に一体形成した2箇所の支持部75aに支持軸74を挿通させて移動可能に支持されている。
【0048】
ここで、このスライド部材75に一体形成された上下2つの当接部75bの先端をユニットフレーム73に後方から夫々当接させることで、スライド部材75はユニットフレーム73にほぼ平行な姿勢を保持しながら移動可能になっている。そして、右側の支持部73aと右側の支持部75aとの間の支持軸74には圧縮コイルバネ76が外装され、スライド部材75はこのコイルバネ76のバネ力により常に左方に弾性付勢されている。スライド部材75の下端部のほぼ右半分には、斜め下方に傾斜した傾斜スリット77bと、この傾斜スリット77bの左右両側に連続させた水平スリット77a,77cとからなる回動用スリット77が形成されている。
【0049】
一方、ユニットフレーム73の右下角部には、後方に延びる枢支ピン78の前端が固着され、この枢支ピン78には、平面視ほぼコ字状に屈曲形成した回動レバー79の基端部が回動自在に枢支されている。この回動レバー79の斜め上方向きに延びる駆動部79aの先端部には後方に延びる係合ピン80の前端が固着され、この係合ピン80は回動用スリット77に係合されている。更に、回動レバー79の下向きに延びる作動部79bは、切換えレバー61の駆動部61bの後端部に左方から当接可能に位置している。
【0050】
即ち、スライド部材75は常には、圧縮コイルバネ76のバネ力により、実線で示すように、係合ピン80が上側の水平スリット77aの右端に当接した最左限位置である送り歯作動位置と、鎖線で示すように、係合ピン80が傾斜スリット77bを経て下側の水平スリット77cの左端に当接した最右限位置である送り歯手動ドロップ位置とに亙って移動可能であり、スライド部材75が送り歯作動位置から送り歯手動ドロップ位置に移動する間であって、係合ピン80が傾斜スリット77bを移動するときに、係合ピン80を介して回動レバー79が実線で示す待機位置から鎖線で示す作動位置に回動され、切換えレバー61がドロップ位置に切換えられる。ここで、スライド部材75の送り歯作動位置から送り歯手動ドロップ位置への最大移動距離をAとする。
【0051】
ところで、図12に示すように、切換えレバー61の駆動部61bとユニットフレーム73とに引っ張りコイルバネ81が張架されており、このコイルバネ81のバネ力により、切換えレバー61は常に上下動位置に切換えられるように付勢されている。
前記スライド部材75の後側に対応するミシンカバーKには、図12、図13に示すように、左右方向に長い矩形状の切欠き窓Kaが形成されており、スライド部材75の後端面に後方突出状に形成された操作部75cが、この切欠き窓Kaを介して外部(後方)に突出した露出状態で、スライド部材75が送り歯作動位置と送り歯手動ドロップ位置とに切換え可能になっている。
【0052】
ところで、この切欠き窓Kaが形成されたミシンカバーKの外面の上側には、図2、図15に示すように、送り歯作動位置のときの操作部75cの位置に対応させて、針板18(横棒)に対して送り歯40が上下動するマークM1と、送り歯40のドロップ位置のときの操作部75cの位置に対応させて、針板11(横棒)の下側に送り歯40がドロップするマークM2とが刻印されている。
ところで、スライド部材75のほぼ上半部に対応するユニットフレーム73には、板バネ82の基端部(左端部)がビス83で固着され、その板バネ82の右端近傍部が三角形状に後方に突出した係止部82aが形成されている。
【0053】
これにより、操作部75cを手動で操作して、スライド部材75を送り歯手動ドロップ位置に移動させたとき、つまり支持部75aが係止部82aを越えたときには、板バネ82の弾性力が圧縮コイルバネ76のバネ力よりも強いことから、スライド部材75はその送り歯手動ドロップ位置に保持される。即ち、この状態で駆動軸8の回転と同時に退避駆動用カム34が回転するので、従動子56がこの退避駆動用カム34のカム面に沿って、送り歯40はドロップ位置から針板18の上面と略等しい高さまで微小ストロークだけ上昇する。ここで、回動用スリット77、係合ピン80、回動レバー79、切換えレバー61などから送り歯ドロップ機構70を操作する操作系が構成されている。
【0054】
ところで、前記切欠き窓Kaの左斜め左方で下側のミシンカバーKの内面には、図11〜図13に示すように、ミシンカバーKに形成した1対の支持部Kbの先端部に、左右方向向きに配設された支持軸85の左右両端部が支持され、固定ビス86のワッシャー87で外れないように固定されている。この支持軸85には、移動部材88が、その移動部材88に一体形成した2箇所の支持部88aに支持軸85を挿通させて左右方向移動可能に支持されている。この移動部材88には下方に延びる当接部88bが形成され、図2、図15に示すように、この当接部88bの殆どがミシンカバーKの側壁を内側に凹ませた凹み側壁部の段部に形成したスリットKcから外側に露出されており、外部から見えるようになっている。
【0055】
そして、右側の支持部Kbと移動部材88との間の支持軸85には、圧縮コイルバネ89が外装され、移動部材88はこの圧縮コイルバネ89のバネ力により、常には左方の待機位置(図12、13参照)に位置している。そして、布送りユニット100がフリーアーム部1aに装着されたときには、布送りユニット100の押圧部102bでこの当接部88bが右方に押圧移動され、図17の実線で示す待機位置から鎖線で示す押圧位置まで移動距離Bに対応して移動される。これと同時に、スライド部材75が移動部材88に左方から押圧されて、送り歯手動ドロップ位置の手前の送り歯自動ドロップ位置(図17の鎖線)まで移動される。ここで、スライド部材75や移動部材88などが被押圧部に相当する。
【0056】
即ち、スライド部材75は、送り歯作動位置から移動部材88の移動距離Bに対応する送り歯自動ドロップ位置まで移動される。ここで、スライド部材75の送り歯作動位置からの移動距離Bは、手動操作による最大移動距離Aよりも若干短いが、係合ピン80が傾斜スリット77bを確実に移動しており、回動レバー79が作動位置に回動され且つ切換えレバー61が確実にドロップ位置に切換えられている。その結果、従動子56が退避駆動用カム34に対応した位置に確実に切換えられている。
【0057】
ところで、水平釜90は図8、図9に示すように、ベッド部1の左端近傍部のフレームFに下端部が固着された鉛直向きの釜軸91に、鉛直軸心回りに回転自在に枢支されている。
次に、釜駆動機構95について説明すると、水平釜90の下部にタイミングプーリ96が一体形成され、このタイミングプーリ96とカム体30のタイミングプーリ31とにタイミングベルト97が掛装され、駆動軸8と共にカム体30が回転駆動され、これらタイミングプーリ31,96とタイミングベルト97を介して水平釜90が回転駆動される。
【0058】
但し、タイミングプーリ31,96の径の違いにより、水平釜90が駆動軸8の2倍の回転速度で回転駆動され、縫針15と協働して加工布に縫目を形成するようになっている。
次に、このように構成された電子制御式ミシンM及び布送りユニット100の作用及び効果について説明する。
図2に示すように、スライド部材75の操作部75cを操作しないで、スライド部材75が送り歯作動位置のときには、操作部75cが送り歯40の上下動位置を示すマークM1に対応しているのを目視できる。
【0059】
即ち、このときには、回動レバー79が待機位置であり、切換えレバー61が上下動位置に切換えられており、従動子56が上下駆動用カム33に当接している。この状態でメインモータ6が駆動されると、主軸7や針棒上下駆動機構20を介して針棒14が上下駆動される。このとき、駆動軸8の回転によりカム体30が回転駆動され、従動子56が上下駆動用カム33により上下動されるので、送り歯40は送り歯上下駆動機構55を介して針板18よりも上側と下側とに上下駆動される。これと同時に、送り歯前後駆動機構50による前後駆動を伴った所謂4送り運動により加工布が布送りされる。
【0060】
ところで、押え足を上昇させ且つ送り歯40をドロップ状態にして、しつけ縫いなどを実行するときには、図14に示すように、スライド部材75の操作部75cを操作して、スライド部材75を最大移動距離Aまで移動させた送り歯手動ドロップ位置に切り換える。その結果、図12に鎖線で示すように、操作部75cが送り歯40のドロップ位置を示すマークM2に対応しているのを目視でき、送り歯40がドロップ位置に切換えられたのを容易に確認できる。これにより、スライド部材75がその送り歯手動ドロップ位置に移動することで、回動レバー79が係合ピン80と傾斜スリット77bとを介して作動位置に回動され、同時に切換えレバー61がドロップ位置に切換えられ、従動子56が退避駆動用カム34に対応する位置に切換えられる。
【0061】
この状態でメインモータ6が駆動されると、カム体30が回転駆動されるが、従動子56が退避駆動用カム34に当接しているので、送り歯40は針板18の上側に移動することなく、針板18よりも下側のドロップ位置で微小ストロークだけ微動するようになる。このとき、針棒14は通常と同様に、針棒上下駆動機構55を介して上下駆動される。
一方、図15〜図17に示すように、布送りユニット100をミシンMのフリーアーム部1aに装着したときには、水平壁部102の押圧部102bで移動部材88の当接部88bが押圧位置まで移動距離Bに対応して押圧移動される。
【0062】
このとき、布送りユニット100がミシンMに確実に装着されているときには、当接部88bが所定の押圧位置まで移動したのを目視することで、送り歯40がドロップ位置に切換えられたのを容易に確認できる。その結果、前述したように、スライド部材75が送り歯自動ドロップ位置(図17の鎖線)まで移動距離Bに対応して移動され、手動操作したときと同様に、回動レバー79が作動位置に回動され且つ切換えレバー61が確実にドロップ位置に切換えられ、従動子56が退避駆動用カム34に対応した位置に確実に切換えられている。
【0063】
この場合にも、図15に示すように、操作部75cが送り歯40のドロップ位置を示すマークM2の近傍位置に移動しているのを目視することで、送り歯40がドロップ位置に確実に切換えられたのを容易に確認できる。
ところで、布送りユニット100のミシンMへの装着が不完全なときには、当接部88bが所定の押圧位置まで移動せず、しかもスライド部材75が送り歯自動ドロップ位置まで移動していないので、操作部75cとドロップ位置マークM2とを目視することにより、布送りユニット100が確実にミシンM装着できていないことが一目瞭然に分かる。ここで、布送りユニット110に設けた押圧部102bは水平壁部102の一部であって、何ら突出するものでないので、ゴミの付着を防止することができる。
【0064】
次に、前記実施形態の変更形態について説明する。
(1) 布送りユニット100の水平壁部102に設けられた押圧部102bを外部から目視可能に露出させるようにしてもよい。
(2) 送り歯前後駆動機構50や送り歯上下駆動機構55、送り歯ドロップ機構70などは一例を示たものに過ぎず、各種の機構を用いたものであってもよい。
(3) 各種の布送りユニット及びこの布送りユニットを装着して刺繍縫製可能な各種の電子制御式ミシンに本発明を適用することも可能である。
(4) 更に、本発明の技術思想を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施し得ることは勿論である。
【0065】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、ベッド部のフリーアームに着脱自在に装着される刺繍用布送りユニットを備えたミシンにおいて、布送りユニットに押圧部を形成し、布送りユニットをフリーアームに装着する際に押圧部で押圧される被押圧部をベッド部に設け、押圧部と被押圧部の少なくとも一方を目視可能に露出状に設けたので、ベッド部に設けた送り歯ドロップ機構などの作動状態を押圧部と被押圧部の少なくとも一方の移動位置に基づいて容易に確認することができ、これにより、布送りユニットのフリーアームへの装着ミスを防止することができる。
【0066】
【0067】
請求項2の発明によれば、ベッド部のフリーアームに着脱自在に装着される刺繍用布送りユニットを備えたミシンにおいて、布送りユニットにフリーアームの下側に係合する水平壁部を形成し、布送りユニットをフリーアームに装着する際に水平壁部に形成した押圧部で押圧される被押圧部をベッド部に設け、押圧部と被押圧部の少なくとも一方を目視可能に露出状に設けたので、布送りユニットをフリーアームに装着することで、この押圧部で被押圧部が押圧されて、ベッド部に設けた送り歯ドロップ機構などを作動することができる。
【0068】
ここで、布送りユニットに設けた押圧部は水平壁部の一部であって、何ら突出するものでないので、ゴミの付着を防止することができる。更に、ベッド部に設けた送り歯ドロップ機構などの作動状態を押圧部と被押圧部の少なくとも一方の移動位置に基づいて容易に確認することができ、これにより、布送りユニットのフリーアームへの装着ミスを防止することができる。
【0069】
請求項3の発明によれば、請求項1又は2と同様の効果を奏するが、前記ベッド部に、送り歯をドロップ位置に切換える送り歯ドロップ機構と、この送り歯ドロップ機構を操作する操作系を設け、布送りユニットを装着する際に、被押圧部を介して操作系を送り歯ドロップ側へ操作するように構成したので、布送りユニットをフリーアームに装着したとき、布送りユニットの押圧部で被押圧部が押圧され、これにより被押圧部と操作系と送り歯ドロップ機構とを介して送り歯をドロップ位置に切換えることができ、このときの押圧部と被押圧部の少なくとも一方の移動位置を目視できることから、送り歯ドロップ機構などの作動状態を容易に確認することができる。
【0070】
また、前記被押圧部に、その被押圧部を手動操作にて送り歯ドロップ側へ操作可能な操作部を設けたので、刺繍縫製以外のしつけ縫いなどで送り歯を必要としないときに、この操作部を手動操作して被押圧部を介して操作系を送り歯ドロップ側へ操作することができる。
【0071】
請求項4の発明によれば、請求項3と同様の効果を奏するが、前記ベッド部に、操作部を介して送り歯の位置を表示するマークを設けたので、ドロップ位置を示すマークに対応する位置まで操作部を手動操作することで、操作系と送り歯ドロップ機構を介して送り歯をドロップ位置に確実に切換えることができる。
【0072】
請求項5の発明によれば、ミシンのベッド部のフリーアームに着脱自在に装着される刺繍用布送りユニットにおいて、布送りユニットに押圧部を形成し、布送りユニットをフリーアームに装着する際に押圧部でベッド部に設けた被押圧部を押圧可能に構成し、押圧部と被押圧部の少なくとも一方を目視可能に露出状に設けたので、請求項1と同様の効果が得られる。
【0073】
【0074】
請求項6の発明によれば、ミシンのベッド部のフリーアームに着脱自在に装着される刺繍用布送りユニットにおいて、布送りユニットにフリーアームの下側に係合する水平壁部を形成し、布送りユニットをフリーアームに装着する際に水平壁部に形成した押圧部でベッド部側に設けた被押圧部を押圧可能に構成し、押圧部と被押圧部の少なくとも一方を目視可能に露出状に設けたので、請求項2と同様の効果が得られる。
【0075】
請求項7の発明によれば、請求項5又は6と同様の効果を奏するが、前記ベッド部は、送り歯をドロップ位置に切換える送り歯ドロップ機構とこの送り歯ドロップ機構を操作する操作系を有し、前記布送りユニットを装着する際に、被押圧部を介して操作系を送り歯ドロップ側へ操作するように構成したので、請求項3と同様の効果が得られる。
【0076】
また、前記被押圧部はその被押圧部を手動操作にて送り歯ドロップ側へ操作可能な操作部を有するので、請求項3と同様の効果が得られる。
請求項8の発明によれば、請求項7と同様の効果を奏するが、前記ベッド部は、前記操作部を介して送り歯の位置を表示するマークを有するので、請求項4と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る電子制御式ミシンの正面図である。
【図2】電子制御式ミシンの背面図である。
【図3】布送りユニットの平面図である。
【図4】電子制御式ミシンの内部構造を示す正面図である。
【図5】カム体の斜視図である。
【図6】カム体の底面側から視た斜視図である。
【図7】ベッド部の内部構造を示す正面図である。
【図8】水平釜を含む図7相当図である。
【図9】水平釜を含むベッド部の内部構造を示す平面図である。
【図10】送り歯が退避状態における図7相当図である。
【図11】図9の部分拡大平面図である。
【図12】ベッド部の内部構造を示す背面図である。
【図13】ベッド部のミシンカバーの内部の部分拡大図である。
【図14】図11相当図である。
【図15】布送りユニットを装着した図2相当図である。
【図16】図11相当図である。
【図17】図12相当図である。
【符号の説明】
M電子制御式ミシン
1ベッド部
1aフリーアーム部
40送り歯
70送り歯ドロップ機構
75スライド部材
75c操作部
79回動レバー
88移動部材
88b当接部
100布送りユニット
102水平壁部
102b押圧部
Claims (8)
- ベッド部のフリーアームに着脱自在に装着される刺繍用布送りユニットを備えたミシンにおいて、
前記布送りユニットに押圧部を形成し、布送りユニットをフリーアームに装着する際に前記押圧部で押圧される被押圧部をベッド部に設け、前記押圧部と被押圧部の少なくとも一方を目視可能に露出状に設けたことを特徴とするミシン。 - ベッド部のフリーアームに着脱自在に装着される刺繍用布送りユニットを備えたミシンにおいて、
前記布送りユニットにフリーアームの下側に係合する水平壁部を形成し、布送りユニットをフリーアームに装着する際に前記水平壁部に形成した押圧部で押圧される被押圧部をベッド部に設け、
前記押圧部と被押圧部の少なくとも一方を目視可能に露出状に設けたことを特徴とするミシン。 - 前記ベッド部に、送り歯をドロップ位置に切換える送り歯ドロップ機構と、この送り歯ドロップ機構を操作する操作系を設け、前記布送りユニットを装着する際に、被押圧部を介して操作系を送り歯ドロップ側へ操作するように構成し、
前記被押圧部に、その被押圧部を手動操作にて送り歯ドロップ側へ操作可能な操作部を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載のミシン。 - 前記ベッド部に、前記操作部を介して送り歯の位置を表示するマークを設けたことを特徴とする請求項3に記載のミシン。
- ミシンのベッド部のフリーアームに着脱自在に装着される刺繍用布送りユニットにおいて、
前記布送りユニットに押圧部を形成し、布送りユニットをフリーアームに装着する際に前記押圧部でベッド部に設けた被押圧部を押圧可能に構成し、
前記押圧部と被押圧部の少なくとも一方を目視可能に露出状に設けたことを特徴とする刺繍用布送りユニット。 - ミシンのベッド部のフリーアームに着脱自在に装着される刺繍用布送りユニットにおいて、
前記布送りユニットにフリーアームの下側に係合する水平壁部を形成し、布送りユニットをフリーアームに装着する際に前記水平壁部に形成した押圧部でベッド部側に設けた被押圧部を押圧可能に構成し、
前記押圧部と被押圧部の少なくとも一方を目視可能に露出状に設けたことを特徴とする刺繍用布送りユニット。 - 前記ベッド部は、送り歯をドロップ位置に切換える送り歯ドロップ機構とこの送り歯ドロップ機構を操作する操作系を有し、前記布送りユニットを装着する際に、被押圧部を介して操作系を送り歯ドロップ側へ操作するように構成し、
前記被押圧部はその被押圧部を手動操作にて送り歯ドロップ側へ操作可能な操作部を有することを特徴とする請求項5又は6に記載の刺繍用布送りユニット。 - 前記ベッド部は、前記操作部を介して送り歯の位置を表示するマークを有することを特徴とする請求項7に記載の刺繍用布送りユニット。
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