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JP3936716B2 - 固体化粧料 - Google Patents

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Description

本発明は、低圧力成形により得られた、水又は湯に対する均一溶解性に優れ、且つ保存時、輸送時、取扱時における亀裂及び割れの発生が抑制又は防止された固体化粧料に関する。
現在市販されている入浴剤、芳香剤及び洗浄剤等の化粧料の形態としては、例えば、液状、粉末状、固体状、ゲル状が知られている。これらのうち固体化粧料は、例えば、液状化した化粧料原料を所望の型に入れ冷却固化させた後に型抜きする方法、粉末の化粧料原料を所望大きさに造粒する方法、所望物をカプセルに内包させる方法、粉末の化粧料原料を打錠成型機により加圧成形する方法、化粧料原料を手作業により所望形状に固める方法により製造されている。これらの方法により得られる固体化粧料は、例えば、使用される原料成分が同じ場合であっても、その製造法により得られる固体の硬さや弾力性等が異なり、物理的にそれぞれ区別できる。
ところで、上記各方法により得られる固体化粧料の中でも加圧成形によって得られる従来の固体化粧料は、生産性に優れ、しかも表面硬度が高いため取扱い性にも優れる。
加圧成形により製造される従来の固体化粧料は、通常、打錠成型機を用いて1方向から100kgf/cm以上の圧力により成形される。このように製造された固体化粧料は、硬度が高いが、弾力性がなく、衝撃により亀裂及び割れが生じ易いという欠点がある。そこで、商品化に際しては、水溶性高分子による表面コートが施されることが多い。しかし、表面コートが施された固体化粧料であっても、落下による強い衝撃を受けた場合には内部に亀裂が生じ割れ易くなり、また、使用時に表面のコート層が溶解しはじめた直後に割れが生じ、商品価値が著しく低下するという欠点がある。このような問題は、固体化粧料が内部に有形物を包埋している場合、並びに1個の固体化粧料が10g以上の場合に生じ易い。
前記打錠成型機を用いて高圧力により成形される固体化粧料は、高圧力成形によって溶解性が低下するため、通常、発泡成分としての有機酸及び炭酸塩を含むことが多い。しかし、発泡成分を含む場合であっても高圧力により成形されているために、必ずしも溶解性が十分であるとは言い難い。また、従来の固体化粧料では加圧成形時の加圧が1方向からの高圧で行なわれているために、球状、タマゴ形状又は楕円状に成形し難く、更に、高圧によって変形が生じる樹脂製玩具等の有形物を包埋できない。
そこで、上記課題を解決するために、加圧成形時の圧力を低圧にすることが考えられる。しかし、圧力を低くすると成形自体が困難であり、成形できた場合でも亀裂及び割れの発生が抑制できない。特に、有形物を包埋した揚合には保存時における亀裂又は割れが発生するか、若しくは使用時に水又は湯に接触させた直後に割れが生じ均一溶解できないという問題が生じる。
本発明の目的は、取扱いが良好であり、保存時、使用時、取扱い時に亀裂及び割れの発生が抑制又は防止され、且つ使用時における均一溶解性に優れた、入浴剤、芳香剤又は洗浄剤等の固体化粧料を提供することにある。
本発明の他の目的は、内部に有形物を含み、球状、タマゴ形状又は楕円形状等の形状を有し、取扱いが良好で、保存時、使用時、取扱い時に、亀裂及び割れの発生が抑制又は防止され、且つ使用時における溶解性に優れた入浴剤、芳香剤又は洗浄剤等の固体化粧料を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した。まず、発泡性の固体化粧料を低圧で成形し、打錠成型機を用いて高圧下に成形された従来の固体化粧料と見かけ上同程度の硬度を有する固形物の作製を試みた。しかし、低圧による成形であるために成形不能であったり、成形できたとしても非常に脆いものであった。そこで、化粧料原料について種々検討した結果、特定分子量のポリエチレングリコール(PEG)を流動化して用い、且つ発泡成分として特定の有機酸を用いることにより、低圧であっても従来の固体化粧料と見かけ上同程度の硬度を有する固形物が得られることを見出した。ところが、このようにして得られる固形物は、低圧成形されていても、必ずしも亀裂及び割れが十分に抑制できるものではなく、特に、有形物を包埋した場合には保存時において亀裂や割れを抑制することが困難であった。
そこで、更に鋭意検討した結果、特定分子量のPEGを流動化させる溶剤としてジプロピレングリコール(DPG)及び/又は1,3−ブチレングリコール(1,3−BG)を含む溶剤を用い、好ましくは発泡成分としての有機酸としてクエン酸を用い、且つ加圧成形する化粧料原料を、湿潤粉末とし、特定圧力で加圧成形することによって得られる固形物が、高さ1mからコンクリート床に落下させた際にも、亀裂及び割れが生じずに若干凹む程度の弾性力を有し、更には均一溶解性に優れる従来にない固体化粧料が得られることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明によれば、クエン酸、フマル酸、酒石酸、アジピン酸及びコハク酸からなる群より選択される1種又は2種以上の有機酸及び炭酸塩からなる発泡成分と、無水硫酸ナトリウムと、DPG及び/又は1,3−BGを含む溶剤により流動化させた平均分子量500〜3700のPEGとを含む水溶性湿潤粉末を、圧力0.5〜10kgf/cmで加圧成形して得た、比重1g/cmを超える固体化粧料が提供される。
また本発明によれば、前記水溶性湿潤粉末に、有形物を包埋し圧力0.5〜10kgf/cmで加圧成形して得た、比重1g/cmを超える有形物含有固体化粧料が提供される。
発明の好ましい実施の態様
以下本発明を更に詳細に説明する。
本発明の固体化粧料は、打錠成形機により高圧力で加圧成形された従来の固体化粧料と見かけ上同等の硬度を有し、高さ1mからコンクリート床に落下させた際に亀裂及び割れが生じずに若干凹む程度の弾性力を有する。ここで、従来の固体化粧料と見かけ上同等の硬度とは、硬度計により測定したものではなく、触った感じが従来の錠剤程度のハードな硬さを有し、ほぼ同様な取扱いができることを意味する。
本発明の固体化粧料は、加圧によって成形しうる特定の水溶性湿潤粉末を、特定の圧力で加圧成形して得られる。ここで、湿潤粉末とは、例えば、原料となる発泡成分及び無水硫酸ナトリウム等の粉末が、特定の溶剤により流動化したPEG等により湿った状態となった粉末を意味する。また、水溶性湿潤粉末とは、該粉末を構成するほとんどの成分が水溶性であることを意味し、例えば、水不溶性である油溶性芳香成分等を含んでいても良い。
本発明の固体化粧料を製造するための前記水溶性湿潤粉末は、特定の有機酸及び炭酸塩からなる発泡成分と、無水硫酸ナトリウムと、特定溶剤により流動化させた特定分子量のPEGとを含み、必要に応じて芳香成分及び/又は洗浄成分を更に含む。これら発泡成分、無水硫酸ナトリウム、特定溶剤を含むPEG、必要に応じて含ませる芳香成分及び/又は洗浄成分の合計量は、後述する有形物を除く固体化粧料中に90重量%以上、特に、95重量%以上が好ましい。従って、有形物を除く固体化粧料には、例えば、10重量%未満、特に5重量%未満の色素等の他の成分が含まれていても良い。
前記特定の有機酸及び炭酸塩からなる発泡成分は、水分と反応し、炭酸ガスを発生し、固体化粧料の溶解性を補助する成分である。発泡成分は粉体として使用でき、その粒径は、原料として加圧によって成形しうるものであれば良い。
前記特定の有機酸は、クエン酸、フマル酸、酒石酸、アジピン酸及びコハク酸からなる群より選択される1種又は2種以上である。特に、本発明の固体化粧料における発泡力及び均一溶解性の点でクエン酸の使用が好ましい。
前記炭酸塩としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、セスキ炭酸ナトリウム、これらのカリウム塩が挙げられる。
発泡成分としての有機酸及び炭酸塩の配合割合は、重量比で通常1:0.2〜3.0であり、特に1:1に近い割合が望ましい。また、有形物を除く固体化粧料中の前記有機酸及び炭酸塩の合計の含有割合は、所望の溶解性を得るために30〜90重量%が好ましい。
前記無水硫酸ナトリウムは、得られる固体化粧料の比重を、1g/cmを超えるようにし、固体化粧料を水又は湯に投入した際に浮遊しないようにするため等に作用し、且つ本発明において加圧成形性や均一溶解性を悪化させない成分である。従って、固体化粧料中の無水硫酸ナトリウムの配合割合は、固体化粧料の比重を勘案して適宜決定することができるが、通常、1〜50重量%の範囲から適宜選択することができる。無水硫酸ナトリウムは、粉体として使用でき、その粒径は原料として加圧によって成形しうるものであれば良い。
本発明に用いる前記溶剤は、DPG及び/又は1,3−BGを含む。好ましくはDPG及び/又は1,3−BGのみであり、特に好ましくはDPG単独である。DPG及び/又は1,3−BGは、PEGを原料全体に分散させ、上述の本発明における特徴的な硬度及び弾力性を付与するために必要である。本発明に用いるPEGは、例えば、エタノールにも溶解するが、DPG及び/又は1,3−BGを使用せずにエタノールのみを使用した場合、亀裂及び割れが抑制されうる本発明の所望の効果が得られない。特に有形物を包埋した場合には保存時に亀裂又は割れが生じる可能性が高くなる。
本発明に用いる前記PEGの平均分子量は500〜3700である。このような分子量のPEGは、通常ペースト状態からフレーク状態を呈し、例えば、市販品又は市販品を所望分子量となるように混合した混合物が使用できる。PEGの平均分子量が上記範囲外の場合には、加圧成形性が悪化し、固体化粧料に所望の硬度及び弾性力を付与することが困難である。
前記特定溶剤により流動化させた特定分子量のPEGは、例えば、DPG及び/又は1,3−BGを含む溶剤に前記PEGを混合し、60〜70℃程度に加温してPEGを溶解させる方法により得られる。この際、DPG及び/又は1,3−BGを含む溶剤とPEGとの配合割合は、PEGが流動化するように適宜選択できるが、本発明の所望の効果をより有効に得るために、重量比で1:0.5〜20、特に1:0.5〜10が好ましい。また、有形物を除く固体化粧料中の前記PEGの含有割合は、2〜50重量%が好ましい。
前記水溶性湿潤粉末に必要に応じて含有させることができる芳香成分は、特に限定されず、所望の芳香成分を適宜選択して使用できる。芳香成分の形態は、水溶性湿潤粉末が加圧成形可能であれば、液状、粉末状、ゲル状等いずれでも良いが、好ましくは粉末状である。前記芳香成分を使用する場合の配合割合は、その種類、期待する芳香によって適宜選択できるが、加圧成形性の点から、有形物を除く固体化粧料中に通常50重量%以下、好ましくは0.01〜30重量%である。このような芳香成分を含有させることにより本発明の固体化粧料を芳香剤として使用できる。
前記水溶性湿潤粉末に必要に応じて含有させることができる洗浄成分は、特に限定されない。洗浄成分としては、例えば、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、両性界面活性剤等の各種界面活性剤、酵素又はこれらの混合物が挙げられる。洗浄成分の形態は、水溶性湿潤粉末が加圧成形可能であれば、液状、粉末状、ゲル状等いずれでも良いが、好ましくは粉末状である。前記洗浄成分を使用する場合の配合割合は、その種類、期待する洗浄作用によって適宜選択できるが、加圧成形性の点から、有形物を除く固体化粧料中に通常50重量%以下、好ましくは10〜50重量%である。このような洗浄成分を含有させることにより本発明の固体化粧料を洗浄剤として使用できる。
前記水溶性湿潤粉末において、前記発泡成分と前記流動化させたPEGとの配合割合は、好ましくは重量比で1:0.01〜20、特に、1:0.1〜15である。流動化されたPEGの配合割合が発泡成分1に対して0.01未満では、強度が付与できず成形不可能であり、20を超える場合にはスラリー状となり成形が困難であるので好ましくない。
本発明の固体化粧料には、有形物が包埋されていても良い。有形物は、水不溶性有形物又は水溶性有形物を含む。水不溶性有形物としては、例えば、樹脂製玩具、水不溶性のフィルム、水不溶性のカプセル、水不溶性のゲル状物が挙げられる。水不溶性有形物は、特に、固体化粧料を入浴剤として用いる場合に有用である。水溶性有形物としては、例えば、水溶性のフィルム、水溶性の固形物、水溶性のカプセル、水溶性のゲル状物が挙げられる。水溶性有形物は、固体化粧料が芳香剤又は洗浄剤の場合に好ましく使用でき、例えば、水溶性湿潤粉末に配合した芳香剤又は洗浄剤と異なる種類の芳香剤又は洗浄剤を配合して製造された水溶性有形物が挙げられる。
有形物の形状は特に限定されないが、玩具等の比較的大きく、また形状が複雑なものであっても良い。有形物の大きさは、通常、有形物の外表面と、得られる固体化粧料の外表面との間に存在する水溶性湿潤粉末の厚さが1cm以上となるように適宜選択することが好ましい。有形物の比重は特に限定されないが、固体化粧料を入浴剤とする場合、該入浴剤が溶解した際に浴湯中を浮遊するように、浴湯の比重以下が好ましい。
有形物を包埋させる方法は特に限定されないが、例えば、上記水溶性湿潤粉末に予め凹部を設け、この凹部に有形物を載置した後包埋させる方法が挙げられる。
本発明の固体化粧料は、上記水溶性湿潤粉末若しくは、各有形物を包埋させた水溶性湿潤粉末を、圧力0.5〜10kgf/cm、好ましくは0.5〜5kgf/cm特に好ましくは0.8〜5kgf/cmで加圧成形する方法により得られる。圧力が0.5kgf/cm未満では、成形が困難であるか、固体化粧料に所望強度が付与できず、一方、10kgf/cmを超える場合には、所望の溶解性が得られず、また、包埋された有形物が変形し、商品価値が低下する。
前記加圧成形は、通常の打錠成形機を改良したもので、1回の加圧により行なうことができるが、前記圧力範囲内であれば加圧を2回以上に分けて行うこともできる。特に、有形物を包埋させる場合には、加圧を2回以上に分け、1回目の圧力を低くし、2回目以降に最終圧力とすることによって、水溶性湿潤粉末を有形物の外形に沿って密に充填できる。また、固体化粧料の形状を球状、タマゴ形状又は楕円状等にする場合には、2方向以上からの加圧を行うこともできる。例えば、球状の固体化粧料を得る場合には、2枚の半球状の凹部を有する圧力板を用いて、両方向から加圧することによって行うことができる。尚、固体化粧料の形状は、特に限定されず、上記形状以外に、キューブ状、三角柱、星型柱、更には人形の形状をした複雑形状であっても良い。
本発明の固体化粧料の比重は、例えば、水又は湯に投入した際に浮遊しないように1g/cmを超える。従って、固体化粧料が入浴剤の場合は、浴湯に投入した際に浴湯中に沈降して溶解する。固体化粧料が洗浄剤の場合は、洗濯機等の洗浄浴槽中の水又は湯中に沈降して速やかに溶解する。固体化粧料が芳香剤の場合は、例えば、便器等に投入することによって沈降し溶解する。固体化粧料が芳香剤の場合には、必ずしも水又は湯に投入して使用する必要はなく、例えば、空気中に放置し、空気中の水分により徐々に溶解させる使用であっても、また、トイレの流水に適量接触させて徐々に溶解させる使用であっても良い。
本発明の固体化粧料の総重量は、特に限定されないが、所望の効果が顕著に現れる10〜300g、特に、50〜300gが好ましい。このような総重量の範囲の場合、従来の数g程度の錠剤型固体化粧料より大きいので、亀裂及び割れが生じる可能性が大きくなるが、本発明の固体化粧料の場合はこのような問題が有効に抑制又は防止される。
本発明の固体化粧料は、上記加圧成形後、乾燥して得ることができるが、必要に応じて、例えば、保存時における空気との接触による表面の劣化及び取扱い性を向上させるために、固体化粧料の表面に蒸気等の水分を反応させ、表面のみを中性塩とすることもできる。また固体化粧料の保存時、輸送時、使用時における亀裂及び割れの発生を更に有効に防止するために、必要に応じて、公知のシュリンク包装を行うこともできる。
本発明の固体化粧料は、長期保存する際に変色及び変臭を抑制又は防止し、商品価値を持続するために、光不透過性であり、且つ袋状の包装材中に包装することもできる。該包装材としては、例えば、アルミ箔等が挙げられる。また本発明の固体化粧料を袋状の包装材中に入れ、減圧装置を用いて減圧し、密封することもできる。更に、本発明の固体化粧料には、公知の水溶性高分子成分による表面コートが施されていても良い。
本発明の固体化粧料は、特定の発泡成分と、無水硫酸ナトリウムと、DPG及び/又は1,3−BGを含む溶剤により流動化させた特定分子量のPEGとを含み、必要により芳香成分又は洗浄成分とを含む水溶性湿潤粉末を、特定圧力で加圧成形して得た、比重1g/cmを超える構成を採用するので、取扱いが良好であり、保存時、使用時、取扱い時に亀裂及び割れの発生が抑制又は防止され、且つ使用時における均一溶解性に優れる。従って、入浴剤、芳香剤又は洗浄剤として有用である。更に、低圧力成形で製造されるため、有形物が包埋された固体化粧料であっても有形物の変形がほとんど生じることなく、包埋時に有形物の若干の収縮が生じ、保存時等に該収縮が回復される力が生じる場合であっても亀裂及び割れを有効に抑制又は防止できる。
本発明の固体化粧料は、2方向以上からの加圧成形により製造されることによって、従来の錠剤形状以外の球状、タマゴ形状、楕円形状等の形状とすることができる。
本発明の固体化粧料は、光不透過性の包装材により包装することによって、長期保存する際に変色及び変臭を抑制又は防止し、商品価値を長期間持続させることができる。
以下実施例及び比較例により、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
[実施例1−1]
平均分子量500のPEG6.7重量部及び平均分子量3700のPEG6.7重量部を、温度60℃でDPG6.7重量部に溶解し、平均分子量2100のPEG溶液を調製した。次いで、クエン酸27.2重量部、炭酸ナトリウム27.2重量部、無水硫酸ナトリウム25.3重量部、色素0.1重量部及び香料0.1重量部に、前記PEG溶液を混合撹拌し、水溶性湿潤粉末の化粧料原料を調製した。
得られた化粧料原料を円柱形の容器に入れ、中心部に凹部を形成し、該凹部に雪だるまのプラスチック製玩具を導入した後、玩具を化粧料原料で包埋した。次いで、上方より半球状凹部を有する押圧板を用いて圧力1.0kgf/cmで第1回目の加圧を行った後、上下方向から半球状凹部を有する2枚の押圧板を用いて圧力3.0kgf/cmで第2回目の加圧を行い、タマゴ型の固体入浴剤を調製し乾燥させた。得られた固体入浴剤について以下に示す各評価を行なった。結果を表1に示す。尚、固体入浴剤の比重は浴湯に沈降する1g/cm以上であり、全重量は100gであった。
<成形状態>
固体入浴剤を10人のパネルにより触手し、打錠成型機で製造した従来の錠剤と同様に強固な感触が得られ、且つ成形が強固であるものを3点、成形が軟弱であるものを2点、成形不能なものを1点とした。結果は10人の平均点とした。
<溶解性>
固体入浴剤を40℃の湯200リットルに溶解し、溶解性を10人のパネルにより観察した。固体入浴剤を浴湯に投入後、割れ又は欠けがほとんどなく均一溶解したものを3点、溶解はするが溶解時に割れ又は欠けが顕著なものを2点、溶解性が悪く、10分間経過後に溶け残りが認められるものを1点とした。結果は10人の平均点とした。
<発泡力>
固体入浴剤を40℃の湯200リットルに溶解し、溶解性を10人のパネルにより観察した。固体入浴剤を浴湯に投入後、発泡力が強いものを3点、発泡力が普通のものを2点、発泡力が弱いものを1点とした。結果は10人の平均点とした。
<亀裂及び割れの発生>
固体入浴剤を高さ1mからコンクリート床に落下させ、亀裂又は割れの発生を観察した。亀裂又は割れが観察されたものは×、観察されなかったものを○とした。
<有形物の状態>
固体入浴剤を40℃の湯に溶解後、浴湯に浮上した玩具の状態を観察した。玩具の形態にほとんど変化がないものを○、若干の変形したものを△、変形が著しいものを×とした。
<長期保存性>
固体入浴剤をアルミ箔製の袋に入れ包装した後、常温で6ヶ月間保存した。6ヶ月後袋を開封し製造時の臭い及び色と比較した。ほとんど変化がないものを○、臭い及び色の少なくとも一方に変化が認められたものを×とした。
[実施例1−2〜1−7及び比較例1〜7]
実施例1−1で用いた各成分及び成形圧力を、表1に示す成分及び量、並びに成形圧力に代えた以外は実施例1−1と同様に固体入浴剤を調製し各評価を行なった。結果を表1及び表2に示す。尚、比較例1、6及び7は成形ができなかった。
Figure 0003936716
Figure 0003936716

[実施例2−1]
平均分子量500のPEG4.1重量部及び平均分子量3700のPEG4.1重量部を、温度60℃でDPG3.1重量部に溶解し、平均分子量2100のPEG溶液を調製した。次いで、クエン酸20.2重量部、炭酸ナトリウム20.2重量部、無水硫酸ナトリウム18.1重量部、ラウリル硫酸ナトリウム30.0重量部、色素0.1重量部及び香料0.1重量部に、前記PEG溶液を混合撹拌し、水溶性湿潤粉末の化粧料原料を調製した。
得られた化粧料原料を底面が半球状の円柱形の容器に入れ、上方向から半球状凹部を有する押圧板を用いて圧力3kgf/cmで加圧し、タマゴ型の固体洗浄剤を調製し乾燥させた。得られた固体洗浄剤について、実施例1−1と同様に成形状態、溶解性、発泡力、亀裂及び割れの各評価を行なった。但し、溶解性及び発泡力については、40℃の浴湯の代わりに、28℃の水を用いて行った。結果を表3に示す。尚、固体洗浄剤の比重は水に沈降する1g/cm以上であり、全重量は50gであった。
[実施例3−1]
平均分子量500のPEG5.9重量部及び平均分子量3700のPEG5.9重量部を、温度60℃でDPG4.4重量部に溶解し、平均分子量2100のPEG溶液を調製した。次いで、クエン酸25.2重量部、炭酸ナトリウム25.2重量部、無水硫酸ナトリウム23.3重量部、色素0.1重量部及び香料10.0重量部に、前記PEG溶液を混合撹拌し、水溶性湿潤粉末の化粧料原料を調製した。
得られた化粧料原料を円柱形の容器に入れ、上下方向から半球状凹部を有する押圧板を用いて圧力5kgf/cmで加圧し、タマゴ型の固体芳香剤を調製し乾燥させた。得られた固体芳香剤について、実施例1−1と同様に成形状態、溶解性、発泡力、亀裂及び割れの各評価を行なった。但し、溶解性及び発泡力については、40℃の浴湯の代わりに28℃の水を用いて行った。結果を表3に示す。尚、固体洗浄剤の比重は水に沈降する1g/cm以上であり、全重量は50gであった。また、溶解時に香料の香りが十分に感じられた。
Figure 0003936716

Claims (9)

  1. クエン酸、フマル酸、酒石酸、アジピン酸及びコハク酸からなる群より選択される1種又は2種以上の有機酸及び炭酸塩からなる発泡成分と、無水硫酸ナトリウムと、ジプロピレングリコール及び/又は1,3−ブチレングリコールを含む溶剤により流動化させた平均分子量500〜3700のポリエチレングリコールとを含む水溶性湿潤粉末を、圧力0.5〜10kgf/cmで加圧成形して得た、比重1g/cmを超える固体化粧料。
  2. クエン酸、フマル酸、酒石酸、アジピン酸及びコハク酸からなる群より選択される1種又は2種以上の有機酸及び炭酸塩からなる発泡成分と、無水硫酸ナトリウムと、ジプロピレングリコール及び/又は1,3−ブチレングリコールを含む溶剤により流動化させた平均分子量500〜3700のポリエチレングリコールとを含む水溶性湿潤粉末に、有形物を包埋し、圧力0.5〜10kgf/cmで加圧成形して得た、比重1g/cmを超える固体化粧料。
  3. 加圧成形圧力が、0.5〜5kgf/cmである請求の範囲1又は2の固体化粧料。
  4. 水溶性湿潤粉末が、芳香成分及び/又は洗浄成分を更に含む請求の範囲1又は2の固体化粧料。
  5. 有形物が、水不溶性有形物である請求の範囲2の固体化粧料。
  6. 形状が球状、タマゴ形状又は楕円形状である請求の範囲1又は2の固体化粧料。
  7. 発泡成分としての有機酸と炭酸塩との配合割合が重量比で1:0.2〜3.0であり、ジプロピレングリコール及び/又は1,3−ブチレングリコールを含む溶剤と平均分子量500〜3700のポリエチレングリコールとの配合割合が重量比で1:0.5〜20である請求の範囲1又は2の固体化粧料。
  8. 固体化粧料が、入浴剤である請求の範囲1又は2の固体化粧料。
  9. 固体化粧料が、芳香剤又は洗浄剤である請求の範囲3の固体化粧料。
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