JP3934795B2 - 道路形状予測装置および車両制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のノードの集合よりなる地図データに基づいて道路形状を予測する道路形状予測装置と、その装置を用いた車両制御装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】
かかる道路形状予測装置および車両制御装置は、本出願人が特願平9−89661号により既に提案している。このものは、図4に示すように、道路地図データとして道路上に所定間隔で設定された多数のノードNN (NN =N0 ,N1 ,N2 ,N3 …)の座標を用いるもので、隣接するノードNN ,NN+1 間の距離として定義されるリンク長LN と、或るリンクNN-1 NN とその前方に位置するリンクNN NN+1 との成す角度として定義される交差角θN とに基づいて、各ノードNN における通過状態判定量(車両旋回量)θN /LN を算出する。そして通過状態判定量θN /LN に基づいて算出したノードNN の通過可能速度と、自車が前記ノードNN を通過する通過予測速度とを比較し、通過が困難であると判定された場合にドライバーに対する警報や自動減速を行うようになっている。前記通過状態判定量θN /LN は車両の移動距離に対する車両の方位角変化量に対応するもので、その値が大きいということは、道路がカーブしていることを示しており、その値が小さいということは、道路が直線路であることを示している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
図9に示すように、直線路上に3個のノードN0 ,N1 ,N2 が連続して存在する場合に、道路地図データの誤差によってノードの位置が本来のN0 ,N1 ,N2 からN0 ′,N1 ′,N2 ′にずれていると、ノードN1 において本来は発生しない通過状態判定量θ1 /L1 が発生してしまう。このときノードN1 ,N2 間のリンク長L1 が充分に大きければ通過状態判定量θ1 /L1 の値は小さなものとなるため、道路形状は直線路に近い緩いカーブと判定されて実用上の支障は無い。しかしながら、ノードN1 ,N2 間のリンク長L1 が小さい場合には通過状態判定量θ1 /L1 の値が無視できない程度に大きくなるため、実際には直線路である道路形状が誤ってカーブと判定されてしまう問題がある。
【0004】
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、道路地図データの誤差によって道路形状が誤って予測されるのを防止することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明は、予め作成された道路地図データに基づいて道路形状を予測すべく、道路地図データを構成する複数のノードの位置を記憶して出力する地図情報出力手段と;道路上の自車位置を検出する自車位置検出手段と;前記道路地図データを構成する複数のノードの位置および前記道路上の自車位置のうち、自車位置の前方の基準となる第2の位置と、前記第2の位置の前方に隣接する第3の位置と、前記第2の位置の後方に隣接する第1の位置との3つの位置を選択し、選択した3つの位置のうちの第1、第2の位置を結ぶリンクおよび第2、第3の位置を結ぶリンクの成す交差角と、第2、第3の位置間のリンク長とに基づいて道路形状を予測する道路形状判定手段と;を備えたものにおいて、前記道路形状判定手段は、前記リンク長が前記交差角に応じて設定される基準リンク長以下になる場合に、前記第3の位置を排除して、その代わりに前記第3の位置の更に前方のノードの位置を採用して道路形状を予測することを特徴とする。
【0006】
上記構成によれば、第2、第3の位置間のリンク長が2つのリンクの交差角に応じて設定される基準リンク長以下になる場合に、第3の位置の代わりに該第3の位置の更に前方のノードの位置を採用して道路形状を予測を行うので、前記リンク長が必ず基準リンク長を越えるようにして道路形状の予測誤差を最小限に抑えることができる。
【0007】
また請求項2に記載された発明は、請求項1の構成に加えて、前記道路形状判定手段は、前記基準リンク長(Lref )を、
Lref =A{2d/tan(θ/4)}
A:0<A<1を満たす係数
d:隣接する2つのノードを結ぶリンクと実際の道路との距離の上限値であるザグの上限値
θ:2つのリンクの成す交差角
により算出することを特徴とする。
【0008】
上記構成によれば、基準リンク長を決定する基準として第2、第3の位置間のリンク長の最大値である2d/tan(θ/4)を用い、その最大値に0より大きく1未満の係数Aを乗算して基準リンク長を決定するので、道路形状の予測誤差の増加を懸念するあまり、基準リンク長が過度に大きく設定されることが回避され、これにより第3の位置が無闇に排除される不具合が防止される。
【0009】
尚、前記係数Aは実施例では0.2〜0.5に設定されているが、道路地図データの精度に応じて0<A<1を満たす範囲で適宜設定可能である。またザグdの上限値は隣接する2つのノードを結ぶリンクと実際の道路との距離の上限値として定義されるもので、実施例では2.5m〜6mである。
【0010】
また請求項3に記載された発明は、請求項1または2の構成に加えて、前記道路形状判定手段は、前記更に前方のノードの位置と前記第2の位置との間のリンク長が所定長さを越える場合に、道路形状の予測を行わないことを特徴とする。
【0011】
上記構成によれば、前記第3の位置の更に前方のノードの位置が第2の位置から所定長さを越えて前方に存在する場合には、道路形状の予測を行わないので、同一カーブ上に存在しないノードが不適切に採用されるのを回避して精度の低い道路形状が予測されるのを防止することができる。
【0012】
尚、前記所定長さは実施例では最大リンク長Lmax に設定されているが、予め設定された定数であっても良い。
【0013】
また請求項4に記載された発明は、請求項1〜3の何れか1項に記載された道路形状予測装置を用いた車両制御装置であって、車両が前方の道路を通過し得るように、前記予測した道路形状に基づいて車両の運転状態を制御する車両制御手段を備えたことを特徴とする。
【0014】
上記構成によれば、道路地図データの誤差を排除して道路形状を正確に予測した上で、その予測した形状の道路を通過し得るように車両制御手段が車両の運転状態を制御するので、道路形状に応じた的確な車両制御を行って前方の道路を確実に通過することが可能となる。
【0015】
尚、実施例の警報手段M9および車速調整手段M10は本発明の車両制御手段を構成する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0017】
図1〜図8は本発明の一実施例を示すもので、図1は車両の通過可否判定装置の全体構成を示すブロック図、図2は先読み区間および探査区間の説明図、図3は作用を説明するフローチャート、図4は基準ノードN、リンク長Lおよび交差角θの説明図、図5はリンク長Lを交差角θおよびザグdで表す関係式の説明図、図6はザグdおよびリンク長Lの関係の説明図、図7はザグdおよびリンク長Lの関係の説明図、図8は不適切なリンク長および適切なリンク長の説明図である。
【0018】
図1に示すように、車両に搭載された通過可否判定装置は、地図情報出力手段M1と、自車位置検出手段M2と、カーブ区間判定手段M3と、通過状態判定量算出手段M4と、通過可能速度算出手段M5と、車速検出手段M6と、通過予測速度算出手段M7と、通過可否判定手段M8と、車両制御手段としての警報手段M9と、車両制御手段としての車速調整手段M10とを備える。カーブ区間判定手段M3および通過状態判定量算出手段M4は、併せて道路形状判定手段M11を構成する。
【0019】
地図情報出力手段M1および自車位置検出手段M2は周知の自動車用ナビゲーションシステムに搭載されているもので、地図情報出力手段M1はICカード、CD−ROM、記憶の書き換えが可能なMO(光磁気ディスク)等に予め記憶された所定範囲の道路地図データを読み出して出力し、自車位置検出手段M2は前記道路地図データにGPSアンテナから受信した自車位置データを重ね合わせて地図上の自車位置Pを検出する。前記道路地図データは道路上に所定間隔で設定された多数のノードNN の座標から構成される。
【0020】
カーブ区間判定手段M3は、道路地図データと自車位置Pとに基づいて、自車位置Pの前方のノードNN がカーブ上に存在するか直線路上に存在するかを判定する。通過状態判定量算出手段M4は、車両がカーブを通過できるか否かを判定する指標となる通過状態判定量θN /LN を算出する。
【0021】
通過可能速度判定手段M5は、通過状態判定量θN /LN と、ドライバーがカーブを安全に通過できる程度に予め設定した設定限界横加速度G(あるいは、設定限界ヨーレートYR)とに基づいて、車両がノードNN を安全に通過できる最大車速である通過可能速度VmaxNを算出する。
【0022】
車速検出手段M6は、各車輪に設けられた車輪速センサの出力に基づいて現在の自車の車速Vを検出する。通過予測速度算出手段M7は、車速Vと、自車位置Pと、予め設定した車両の基準減速度βとに基づいて、車両がノードNN を通過する通過予測速度VN を算出する。通過可否判定手段M8は、通過予測速度VN を通過可能速度VmaxNと比較し、VN ≦VmaxNであれば車両がノードNN を通過可能であると判定する。また、VN >VmaxNであれば車両がノードNN を通過困難であると判定し、ドライバーに車両の減速を促すべくブザーやランプよりなる警報手段M9を作動させるとともに、車両を自動減速すべく自動ブレーキ手段、自動変速機のシフトダウン手段、あるいはエンジン出力低減手段よりなる車速調整手段M10を作動させる。
【0023】
図2に示すように、自車位置Pの前方の道路上に先読み区間および探査区間が設定される。先読み区間は、自車位置Pと通過可否の判断を行うノードNN との間に設定されるもので、車両がその先読み区間を通過してノードNN に達するまでに所定時間tを確保し、その所定時間t内に通過可否の判断を行うとともに警報手段M9や車速調整手段M10を作動させるためのものである。探査区間は、その探査区間内に存在するノードNN について通過可否の判断を行うためのもので、これにより遙に遠方のノードNN について不必要な通過可否の判断を行うことが回避される。
【0024】
先読み区間は、ドライバーが前方のカーブを通過すべく自車位置Pにおいて自発的に制動を開始したと仮定した場合に、その制動により発生すると推定される基準減速度βを予め設定しておき、前記所定時間t内に車両が進行する距離Vt−(βt2 /2)により決定される。探査区間の始端は先読み区間の終端に設定され、探査区間の終端は前記基準減速度βで減速する車両が停止する位置、即ち自車位置Pから距離V2 /2βの位置に設定される。
【0025】
次に、本発明の実施例の作用を、図3のフローチャートを参照しながら説明する。
【0026】
先ず、ステップS1で探査区間内にある複数のノードN…(N=N1 ,N2 ,N3 …)の座標を読み込み、ステップS2で探査区間内にある複数のノードN…の何れかを基準ノードNN として選定する。基準ノードNN は、探査区間内にある全てのノードN…について、その最初のノードN1 から次のノードN2 へと順次選定されるもので、その選定された基準ノードNN の各々について車両の通過可否の判定が実行される。
【0027】
図4に示すように、前記ステップS2で基準ノードNN が選択されると、ステップS3で基準ノードNN の後方に隣接するノードNN-1 および前方に隣接するノードNN+1 を選定し、続くステップS4で前記隣接する3個のノードNN-1 ,N,NN+1 の座標に基づいて基準ノードNN におけるリンク長LN および交差角θN を算出する。
【0028】
尚、探査区間内にある最初のノードN1 が基準ノードN1 として選定された場合、その後方に隣接するノードとして探査区間の後方の最初のノードN0 が選定される。このとき、自車位置Pと基準ノードN1 との間に前記ノードN0 が存在しない場合には、自車位置Pが前記ノードN0 の代わりに選定される。
【0029】
続くステップS5で、基準ノードNN の前方に隣接するノードNN+1 の位置が適切であるか否かを判定すべく、その判定基準となる基準リンク長LrefNを算出する。以下、基準リンク長LrefNの算出について説明する。
【0030】
図5に示すように、円弧状の道路上に複数のノードN…が存在するとき、隣接する2つのノードN,Nを結ぶリンクのリンク長をLとし、前記リンクと道路との距離をザグdとし、道路の曲率半径をRとし、2つのノードN,N間の円弧の中心角をθとする。ここで予めザグdについて説明しておく。ザグdの上限値は、地図データを作成する際に、その精度を確保するために予め所定の範囲内で定められる長さであり、予め記憶されている。図6に示すように円弧状の道路を複数のノードN…の集合として表すとき、隣接するノードN,N間のリンク長Lが一定である場合には、図6(A)に示すように道路の曲率半径が大きいと、隣接するノードN,Nを結ぶリンクと実際の道路との偏差の最大値dは比較的に小さく抑えられるが、図6(B)に示すように道路の曲率半径が小さいと、隣接するノードN,Nを結ぶリンクと実際の道路との偏差の最大値dは比較的に大きくなって道路地図データの精度が低下してしまう。これを回避するには、隣接するノードN…を相互に接近させてリンク長Lを短くすれば良いが、このようにするとノードN…の数が無闇に増加して道路地図データを作成するためのコストが増加してしまう。
【0031】
そこで、道路地図データを作成する際に、隣接するノードN,Nを結ぶリンクと実際の道路との距離であるザグdが予め設定した上限値を越えないようにノードN…の位置を決定する。その結果、図7(A)に示すように道路の曲率半径が大きい場合には、リンクと道路との距離が予め設定したザグdの上限値を越えないためには、リンク長Lは比較的に長くなり、逆に図7(B)に示すように道路の曲率半径が小さい場合には、リンクと道路との距離が予め設定したザグdの上限値を越えないためには、リンク長Lは比較的に短くなる。このように、常にザグdを上限値(一般的には2.5m〜6m)以下に保持しながらノードN…の位置を決定することにより、要求される道路地図データの精度を保証しながら、ノードN…の数が無闇に増加するのを回避することができる。
【0032】
さて、最大リンク長Lmax (ザグdが上限値である2.5m〜6mのときにリンク長L)を、ザグdの上限値および交差角θを用いて表すと、下記の(1)式のようになる。
【0033】
【数1】
これを説明すると、図5から、
【0034】
【数2】
が成立し、(2)式から、
【0035】
【数3】
が導かれる。また図5から、
【0036】
【数4】
が成立し、(4)式から、
【0037】
【数5】
が導かれる。(3)式および(5)式からRを消去してLmax について解くと、
【0038】
【数6】
が導かれる。ここで、sinθ/2は、
【0039】
【数7】
で与えられ、cosθ/2は、
【0040】
【数8】
で与えられるため、(7)式および(8)式を用いて(6)式を変形すると、
【0041】
【数9】
のようになり、前記(1)式が導かれる。
【0042】
前記(1)式における最大リンク長Lmax =2d/tanθ/4はノードNN-1 ,N,NN+1 が同一のカーブ上に存在する場合のリンク長Lの最大値である。なぜならば、(1)式の右辺のザグdはリンクと道路との距離の上限値であり、前記距離がザグdの上限値よりも小さい場合にはリンク長Lは(1)式の最大リンク長Lmax よりも小さくなるからである。従って、リンク長Lが(1)式の値を越える場合、つまりL>2d/tanθ/4が成立する場合は、ノードNN-1 ,N,NN+1 が同一のカーブ上に存在しないときである。
【0043】
以上のことから、基準ノードNN の前方に隣接するノードNN+1 の位置が適切であるか否かを判定する基準となる基準リンク長LrefNは、
【0044】
【数10】
により規定される。即ち、基準リンク長refNは、(1)式で規定される最大リンク長Lmax の0.2倍〜0.5倍の値として設定され、ノードN,NN+1 間の実際のリンク長LN が前記基準リンク長LrefN以下の場合に、基準ノードNN の前方に隣接するノードNN+1 の位置が不適切であると判定される。尚、係数Aの値である0.2<A<0.5は実験に基づいて決定されるもので、その値は予め記憶されている。
【0045】
而して、ステップS6で基準ノードNN におけるリンク長LN が基準リンク長LrefN以下であれば、図8に示すように、ステップS7で基準ノードNN の前方のノードNN+1 を不採用とし、その更に前方のノードNN+2 を新たに選定した後に、3個のノードNN-1 ,NN ,NN+2 に基づいて前記ステップS4〜S6の処理を繰り返した結果、ステップS6でリンク長LN が基準リンク長LrefNを越え、且つ最大リンク長LmaxNより短ければ、ステップS8において、交差角θN をリンク長LN で除算して通過状態判定量θN /LN を算出する。前記最大リンク長LmaxNによる制限を設けることにより、リンク長LN が最大リンク長LmaxNを越えるノードNN+2 、つまり同一カーブ上に存在しないノードNN+2 が採用されるのを回避することができる。
【0046】
尚、通過状態判定量をθN /LN として算出する代わりに、ノードNN の前後のリンク長LN-1 ,LN を用いて、通過状態判定量をθN /(LN-1 /2+LN /2)として算出しても良い。
【0047】
図9において既に説明したように、リンク長LN が短いために基準ノードNN のデータ誤差が道路形状の予測に悪影響を与える不具合を、リンク長LN と基準リンク長LrefNとを比較して短いリンク長LN を排除することにより未然に回避することができる。しかも、基準リンク長LrefNを決定する基準としてノードN,NN+1 間の最大のリンク長LmaxNを用いているので、道路形状の誤差の増加を懸念するあまり、基準リンク長LrefNを過度に大きく設定することが回避され、基準ノードNN の前方のノードNN+1 が選択できなくなる不具合を防止し、前記前方のノードNN+1 を的確に選択することができる。
【0048】
ところで、ノードNN における車両のヨーレートYRは、車両の進行方向の変化量である交差角θN を、それが発生するのに要した時間tで除算したθN /tで与えられる。そして前記時間tはリンク長LN をそこを通過する車速Vで除算したLN /Vで与えられるため、最終的にヨーレートYRは通過状態判定量θN /LN と車速Vの積により算出される。
【0049】
【数11】
一方、車両の横加速度GはヨーレートYRと車速Vとの積で与えられる。
【0050】
【数12】
而して、ステップS9において、前記(11)式および(12)式から、
【0051】
【数13】
を算出する。前記(13)式は、車両がカーブを通過する際に許容される設定限界横加速度Gを定めれば、その設定限界横加速度Gと通過状態判定量θN /LN とに基づいて、車両がカーブを通過する際の通過可能速度VmaxNが得られることを示している。前記通過可能速度VmaxNは、車両の横加速度が前記設定限界横加速度Gを越えずにカーブを通過することができる最大車速である。
【0052】
一方、ステップS10において、車両が自車位置Pから基準減速度βで減速したと仮定したときにノードNN を通過する通過予測速度VN が、自車位置PからノードNN までの距離をSN として、
【0053】
【数14】
により算出される。
【0054】
続くステップS11で通過予測速度VN を通過可能速度VmaxNと比較し、VN ≦VmaxNであれば車両がノードNN を通過可能であると判定し、VN >VmaxNであれば車両がノードNN を通過困難であると判定する。車両がノードNN を通過困難である場合には、ステップS12でドライバーに車両の減速を促すべく警報手段M9を作動させるとともに、車両を自動減速すべく車速調整手段M10を作動させる。これにより、ドライバーの自発的な制動や自動減速が行われて車速が低下し、車両はカーブを確実に通過できるようになる。
【0055】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
【0056】
例えば、実施例では設定限界横加速度Gに基づいて通過可能速度VmaxNを算出しているが、設定限界横加速度Gに代えて設定限界ヨーレートYRに基づいて通過可能速度VmaxNを算出することも可能である。即ち、前記(11)式から、通過可能速度VmaxNを、
【0057】
【数15】
により算出しても良い。
【0058】
【発明の効果】
以上のように請求項1に記載された発明によれば、第2、第3の位置間のリンク長が2つのリンクの交差角に応じて設定される基準リンク長以下になる場合に、第3の位置の代わりに該第3の位置の更に前方のノードの位置を採用して道路形状を予測を行うので、前記リンク長が必ず基準リンク長を越えるようにして道路形状の予測誤差を最小限に抑えることができる。
【0059】
また請求項2に記載された発明によれば、基準リンク長を決定する基準として第2、第3の位置間のリンク長の最大値である2d/tan(θ/4)を用い、その最大値に0より大きく1未満の係数Aを乗算して基準リンク長を決定するので、道路形状の予測誤差の増加を懸念するあまり、基準リンク長が過度に大きく設定されることが回避され、これにより第3の位置が無闇に排除される不具合が防止される。
【0060】
また請求項3に記載された発明によれば、前記第3の位置の更に前方のノードの位置が第2の位置から所定長さを越えて前方に存在する場合には、道路形状の予測を行わないので、同一カーブ上に存在しないノードが不適切に採用されるのを回避して精度の低い道路形状が予測されるのを防止することができる。
【0061】
また請求項4に記載された発明によれば、道路地図データの誤差を排除して道路形状を正確に予測した上で、その予測した形状の道路を通過し得るように車両制御手段が車両の運転状態を制御するので、道路形状に応じた的確な車両制御を行って前方の道路を確実に通過することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 車両の通過可否判定装置の全体構成を示すブロック図
【図2】 先読み区間および探査区間の説明図
【図3】 作用を説明するフローチャート
【図4】 基準ノードN、リンク長Lおよび交差角θの説明図
【図5】 リンク長Lを交差角θおよびザグdで表す関係式の説明図
【図6】 ザグdおよびリンク長Lの関係の説明図
【図7】 ザグdおよびリンク長Lの関係の説明図
【図8】 不適切なリンク長および適切なリンク長の説明図
【図9】 ノードNの誤差が道路形状の予測に及ぼす影響の説明図
【符号の説明】
M1 地図情報出力手段
M2 自車位置検出手段
M9 警報手段(車両制御手段)
M10 車速調整手段(車両制御手段)
M11 道路形状判定手段
L リンク長
Lmax 最大リンク長(所定長さ)
Lref 基準リンク長
N ノード
P 自車位置
θ 交差角
Claims (4)
- 予め作成された道路地図データに基づいて道路形状を予測すべく、
道路地図データを構成する複数のノードの位置を記憶して出力する地図情報出力手段(M1)と;
道路上の自車位置を検出する自車位置検出手段(M2)と;
前記道路地図データを構成する複数のノードの位置および前記道路上の自車位置のうち、自車位置の前方の基準となる第2の位置と、前記第2の位置の前方に隣接する第3の位置と、前記第2の位置の後方に隣接する第1の位置との3つの位置を選択し、選択した3つの位置のうちの第1、第2の位置を結ぶリンクおよび第2、第3の位置を結ぶリンクの成す交差角(θ)と、第2、第3の位置間のリンク長(L)とに基づいて道路形状を予測する道路形状判定手段(M11)と;
を備えたものにおいて、
前記道路形状判定手段(M11)は、前記リンク長(L)が前記交差角(θ)に応じて設定される基準リンク長(Lref )以下になる場合に、前記第3の位置を排除して、その代わりに前記第3の位置の更に前方のノードの位置を採用して道路形状を予測することを特徴とする道路形状予測装置。 - 前記道路形状判定手段(M11)は、前記基準リンク長(Lref )を、
Lref =A{2d/tan(θ/4)}
A:0<A<1を満たす係数
d:隣接する2つのノードを結ぶリンクと実際の道路との距離の上限値であるザグの上限値
θ:2つのリンクの成す交差角
により算出することを特徴とする、請求項1に記載の道路形状予測装置。 - 前記道路形状判定手段(M11)は、前記更に前方のノードの位置と前記第2の位置との間のリンク長(L)が所定長さ(Lmax )を越える場合に、道路形状の予測を行わないことを特徴とする、請求項1または2に記載の道路形状予測装置。
- 請求項1〜3の何れか1項に記載された道路形状予測装置を用いた車両制御装置であって、
車両が前方の道路を通過し得るように、前記予測した道路形状に基づいて車両の運転状態を制御する車両制御手段(M9,M10)を備えたことを特徴とする車両制御装置。
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