JP3929823B2 - 拡幅された繊維トウからなる長尺シート状物の欠陥部検出方法とその検出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の紡糸ノズルから紡糸されて拡幅された繊維トウからなる長尺シート状物の欠陥部検出方法とその検出装置に係り、特に、全幅が拡幅された状態で、或いは所要の幅をもち所要の間隔をもって並列された状態で走行する長尺シート状物の幅方向にわたって欠陥部を連続的に監視できる拡幅された繊維トウからなる長尺シート状物の欠陥部検出方法とその検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
糸切れ検知方法の一例が、例えば特開昭49−41649号公報に開示されている。同公報に開示された糸切れ検知方法は、圧縮空気供給源にダクトを介して接続された2個の空気吹出しノズルを対向して配しており、各空気吹出しノズルに対して直交する方向に配された糸案内溝部材を介してフィラメント又はマルチフィラメントである単糸を案内すると共に、各空気吹出しノズルから噴出する対向状態の空気流の中に通過させる。対向する2本の前記ダクト内を流れる空気流の圧力比を予め設定しておき、その圧力比の変化により、各空気吹出しノズルの間を通過する糸の太さの変化や糸の有無を検出している。
【0003】
また、例えば特許第2936690号公報には、温度センサーを用いて走行中の2〜50本の単糸で構成されるマルチフィラメント糸の周囲の雰囲気温度の変化を検出し、同糸の切断を検知する糸切れ検知方法が開示されている。同公報に開示された糸切れ検知方法は、糸条をダクト内に走行させ、その走行中の糸条の近傍に発生する走行気流中に温度センサーを配している。その走行気流の有無によって変化する糸条の周囲雰囲気の温度変化を前記温度センサーにより検出し、得られた検出信号に基づき糸条の切断を検知している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、合成繊維の紡糸機は、生産性を向上すべく多錘、多数孔化した紡糸ノズルを使用している。これらの紡糸ノズルから押し出されたフィラメントは、数万〜数十万本が集束されて紡糸トウとされたのち、延伸、洗浄及び乾燥の次工程を経て連続的に生産される。かかる生産工程中において、モニターを使用して複数台の紡糸機を常時監視すると共に、各紡糸機における糸切れ、欠錘、走行する糸の状態などの様々な管理を同時に行うことは到底不可能である。かかる実情に鑑みて、前述のごとき紡糸機の糸切れなどの早期検知と早期解決による歩留まりの向上を達成することが強く要望されている。
【0005】
上記特開昭49−41649号公報に開示された糸切れ検知方法は、走行中のフィラメント又はマルチフィラメントである単糸に対して糸の太さの変化や糸の有無を検出するものであり、1以上の糸が所要の幅に拡幅れた広幅の繊維トウに対する欠陥部の検出を意図するものではない。
【0006】
仮に、従来の上記糸切れ検知方法を所要の幅に拡幅された繊維トウの欠陥部を検出するために使用しようとすると、同繊維トウを挟んで全幅にわたって二組一対の空気吹出しノズルを対向して並設すると共に、各空気吹出しノズルにダクトを介して予め設定された吹出圧力を送り出す圧縮空気供給源にそれぞれ接続しなければならない。また、対向する二本一組の前記ダクト内を流れる空気流の圧力比の変化に基づき各空気吹出しノズルの間を走行する糸の欠陥部を検出するため、対向する二本一組のダクトごとに必要なセンサーを別途に設置しなければならない。
【0007】
しかしながら、前記空気吹出しノズルや糸案内溝部材、センサーなどの検出設備を、繊維トウの全幅をカバーするような広い領域にわたって紡糸機に付設するには、その付設空間の増大に加えて構造が複雑化するため、生産性を損い、しかも製造費を高騰させる原因にもつながる。特に、前述のごとく生産性を高めるべく複数台の紡糸機を使用する場合には、前記検出設備も各紡糸機ごとに付設して、制御や管理を行わなければならなくなって、構造が更に複雑化し、その製作費が嵩むだけではなく、前記検出設備の専有空間も拡大されることになる。
【0008】
一方、上記特許第2936690号公報に開示された技術にあっては、走行中の単糸に対して糸の太さの変化や糸の有無を検出するものであるため、温度センサーの設置位置を一義的に決めるだけで済むが、所要の幅に拡幅された走行中の繊維トウに対して欠陥部を検出するには、走行する繊維トウの全幅にわたって均等に温度変化が生じるという保証がなく、単一の温度センサーでは対応できず、複数箇所に温度センサーを設置しなければならなくなる。このため、上記特開昭49−41649号公報に開示された技術と同様に、構造が複雑化するだけでなく、修理、点検や交換等のメンテナンス性に欠けるため、生産性の低下につながる。
【0009】
本発明は、かかる従来の課題を解消すべくなされたものであり、全幅が拡幅された状態で、或いは所要の幅をもち所要の間隔をもって並列された状態で走行する繊維トウからなる長尺シート状物の幅方向にわたって精度良く且つ効率的に、しかも連続的に監視して様々な欠陥を即座に判別できる長尺シート状物の欠陥部検出方法を提供することを目的とし、更には、簡単な構造で安価であり、メンテナンスが容易で、常に歩留りが高く且つ安定した製品品質を得ることができる高生産性につながる長尺シート状物の欠陥部検出装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段及び作用効果】
本発明における長尺シート状物は、複数の紡糸ノズルから紡糸されて拡幅された長尺の繊維トウである。
本発明によれば、所要の幅に拡幅された走行中の拡幅長尺シート状物、或いは所要の枚数が所要の間隔をもって並列して走行する拡幅された繊維トウからなる長尺シート状物の欠陥部を検出することができる。
【0011】
本件請求項1に係る発明は、複数の紡糸ノズルから紡糸されて拡幅された繊維トウからなる長尺シート状物を連続的に走行させること、走行する長尺シート状物の少なくとも全幅にわたって空気噴出開口を有する空気噴出管の前記開口を、前記長尺シート状物の走行面に向けて近接して配すること、前記空気噴出管に所要の圧力をもつ圧縮空気を導入すること、空気噴出管内の前記圧縮空気に対する圧力変動を検出すること、及び同圧力変動が予め設定された値の範囲を越えたとき前記長尺シート状物に欠陥があると判断することを含んでなることを特徴とする拡幅された繊維トウからなる長尺シート状物の欠陥部検出方法にある。
【0012】
本発明にあって、長尺シート状物は所要の幅に拡幅された広幅状態の他に、請求項2のごとく、所要の枚数で所要の間隔をもって並列して走行する繊維トウをも含んでいる。広幅のシート状物である場合は、その全幅にわたり単一の検出手段をもって検出し、並列して走行するシート状物である場合には、各シート状物ごとに独立して検出する。
【0013】
これらの長尺シート状物である繊維トウの走行面に、前記空気噴出管の空気噴出開口を近接して配して所定の圧力をもって空気を噴出させ、前記空気噴出管内における圧縮空気の圧力変動を連続的に検出している。前記空気噴出管内に導入される圧縮空気圧力は予め設定されており、空気噴出開口から噴き出される空気は走行する繊維トウに遮られて、走行状態が定常状態にある繊維トウに対しては空気噴出管内の空気圧はさほど変動しない。一方、走行する繊維トウに繊維切れや幅寄せなどの欠陥が生じると、広幅とされた繊維トウの一部に空隙が生じ、空気噴出開口から噴き出される空気の一部が前記空隙を通過するようになるため、空気噴出管内の空気圧が大きく変動するようになる。
【0014】
予め設定された定常状態にあるときの圧力変動と、前記空気噴出管内における空気圧変動とが継続的に比較される。その比較値が予め設定された変動の許容範囲(変動圧力下限域)を越えたとき、前記繊維トウの正常な製造を阻害する異常があると判断される。
【0015】
本発明は、上記構成を採用することにより、前記空気噴出管内における圧縮空気の圧力の挙動から走行する繊維トウの状況を連続的に監視して様々な異常(欠陥)を即座に判別することができると共に、常に繊維トウの欠陥部に対する安定した検出精度を効果的に得ることができる。
【0016】
請求項3に係る発明は、前記長尺シート状物の走行面が、前記空気噴出開口を覆い塞ぐように接触して走行することを含んでいることを特徴としている。
上記構成により、走行中の繊維トウの走行面が前記空気噴出開口に当接しているため、前記空気噴出開口から外部へ流出する空気流出量が抑制される。前記空気噴出管内に導入される圧縮空気の圧力は、前記空気流出量と前記空気噴出管内への導入空気量とが平衡を維持するように制御されている。
【0017】
走行中の繊維トウを監視しているとき、例えば前記空気噴出開口に接触した走行中の繊維トウの単繊維の一部が何らかの原因により切断したり、或いは繊維トウを構成する単繊維が欠けることにより繊維トウの構成繊維数が減少すると、前記繊維トウの単繊維の幅形態が崩れて、一部に空隙が生じ、前記空気噴出開口からの空気流出量が瞬間的に増加する。その結果、前記導入空気量と前記空気流出量との平衡状態が崩れ、前記空気噴出管内の圧力は、予め設定された許容範囲の値から逸脱する圧力値にまで低下する。その圧力変化に応じて変化した異常な変動圧力が検出され、その検出信号が制御部に出力される。同制御部では、前記空気噴出管内の予め設定された変動圧力範囲と比較し、前記繊維トウに異常や不良があると判断する。
【0018】
このように、前記繊維トウの走行面が前記空気噴出開口を覆い塞ぐように接触して繊維トウを走行させることにより、前記空気噴出開口から繊維トウを介して外部へ漏れる圧縮空気の空気流出量に基づいて繊維トウの異常や欠陥を検出できるようにしたため、常時、繊維トウの製造中に連続してその異常や欠陥を監視することができるようになる。
【0019】
請求項4に係る発明は、前記空気噴出管内の圧力を5〜500kPaに制御することを含んでいることを特徴としている。
前記空気噴出管内における圧縮空気の圧力変動を検出するには、前記空気噴出管内の圧力を所定の圧力に維持することが肝要である。前記空気噴出管内の圧力は、5〜500kPaに制御することが好ましく、5〜100kPaに制御することが特に望ましい。繊維トウ欠陥部に対する検出感度を考慮した場合には10kPa程度が特に有効である。
【0020】
前記空気噴出管内の圧力の上記許容範囲(変動圧力下限域)の値は予め設定されている。前記空気噴出管内の変動圧力が予め設定された前記圧力の下限域の値を逸脱したか否かが常時監視される。その変動圧力の下限域は、検出対象とする繊維トウの太さや構成本数などにより任意に設定することができる。前記空気噴出管内における圧縮空気の圧力変動を精度良く検出するには、前記空気噴出管内の正常な変動圧力値に対して、前記変動圧力下限域を2kPa程度低い値に設定することが特に有効である。
【0021】
請求項5に係る発明は複数の紡糸ノズルから紡糸されて拡幅された繊維トウからなる長尺シート状物の欠陥部検出装置にあり、長尺シート状物の欠陥部検出装置であって、圧縮空気供給源と、同圧縮空気供給源に接続され、長尺シート状物の少なくとも全幅にわたって開口する空気噴出開口を有する空気噴出管と、同空気噴出管内の圧力を検出する圧力センサーと、同圧力センサーからの検出信号に基づいて、前記繊維トウの欠陥の有無を判断する判断部とを備えてなることを特徴としている。
【0022】
本発明の長尺シート状物の上記欠陥部検出方法は、長尺シート状物の欠陥部を検出する本発明の代表的な装置を使って効果的に実施される。その代表的な装置が、請求項5に係る発明であり、走行する繊維トウの少なくとも全幅にわたって開口する空気噴出開口を有する空気噴出管に、所要の圧力をもつ圧縮空気供給源を接続するという簡単な構造を採用する。前記空気噴出管内の圧力は圧力センサーにより検出され、同圧力センサーからの検出信号に基づいて、制御部に配された判断部により繊維トウの欠陥部の有無を判断する。
【0023】
所要の幅に拡幅された繊維トウを前記空気噴出管の空気噴出開口に沿って連続的に走行させる間に、前記空気噴出管内の変動圧力を圧力センサーで連続して検出し、その変動圧力と予め設定された変動圧力の下限域とを比較する。繊維トウの走行中に、前記空気噴出管内の変動圧力と予め設定された変動圧力下限域とを比較したとき、得られた比較値が予め設定された変動圧力の下限域外の圧力値まで低下した場合には、繊維トウには何らかの欠陥の発生があると判断される。
【0024】
上記構成によれば、単一の前記空気噴出管に前記圧縮空気供給源を接続すると共に、前記空気噴出管内の圧力を検出する単一の圧力センサーを接続することにより、所要の幅に拡幅された走行中の繊維トウの異常が検出される。このため、従来の上記各公報に開示された技術を所要の幅に拡幅された走行中の繊維トウの欠陥部検出に適用した場合と較べると、欠陥部検出装置の構造が簡単となり、実用的であり、且つ廉価な欠陥部検出装置が得られると共に、その製造費をも高騰させることなく経済的な効果が顕著に得られる。更に、幅の広い製品の製造に容易に適用することができる。また、欠陥部検出装置の構造が簡単であるため、メンテナンスが容易である。
【0025】
本発明にあっては、前述のごとく、所要の幅に拡幅された走行中の広幅繊維トウの欠陥部を検出することができるばかりでなく、請求項6に係る発明のごとく、所要の枚数に所要の間隔をもって分割された状態で走行する繊維トウを常時監視することもできる。勿論、並列して走行する複数枚の細幅繊維トウを、走行の途中で合流させて広幅の繊維トウとする場合にも、並列して走行する複数枚の細幅繊維トウごとに欠陥部を検出することもできる。
【0026】
請求項6に係る発明は、前記空気噴出管が、所要の枚数で所要の間隔をもって並列して走行する長尺シート状物の走行路ごとに空気を独立して噴出可能に構成され、それぞれに圧力センサーを有してなることを特徴としている。
【0027】
この発明は、各繊維トウの複数に並列する走行路のうち、単一の走行路に対して独立して開口する空気噴出開口を有する空気噴出管を、繊維トウの走行路に配している。かかる構成によれば、走行中の細幅の繊維トウの異常が個別に検出できる。また、前記空気噴出管は、細幅の繊維トウごとに独立して配することもできるが、内部を隔壁により区画した複数の空気噴出室をもつ単一の空気噴出管を繊維トウの走行路の全幅にわたり配することもできる。そして、各空気噴出管又は空気噴出室ごとに、前記圧縮空気供給源及び圧力センサーを接続することにより、走行中の繊維トウの異常が個別に検出できる。同圧力センサーからの検出信号に基づいて制御部に配された判断部により、走行中の各繊維トウごとにその欠陥部の有無を個別に判断する。
【0028】
また、走行中の繊維トウのピッチ間隔、本数や外径等に応じて前記空気噴出管の配置位置、設置方法及び構造等を適宜に設定することにより、空気噴出管、圧縮空気供給源及び圧力センサー等の付帯設備を削減できると共に、その付設空間を減縮することができる。
【0029】
請求項7に係る発明は、長尺シート状物の走行路に交差して配される前記空気噴出管の前後に配され、同空気噴出管の前記空気噴出開口に、走行中の前記繊維トウを誘導案内する案内部材を備えていることを特徴としている。
【0030】
前記空気噴出管は繊維トウの走行路に交差させて配されており、好適には同空気噴出管の前後に高低差をもって案内部材が並列に配される。この案内部材は、円形断面のパイプ、中実体からなるバー、又はローラなどを使用することができる。
【0031】
走行中の全ての繊維トウは、例えば高位の案内バーの上を跨いだのち、その案内バーの低位に配された次位の空気噴出管の下を潜り、同空気噴出管の高位置に配された次位の案内バーの上を跨ぐようにして互い違いに順次巻き掛けられる。前記案内バーを設置することにより、前記空気噴出管の空気噴出口を確実に塞ぐようにして繊維トウを案内走行させることができる。更には、前記案内バーの設置高さを調整することにより、前記空気噴出管の空気噴出開口に対する繊維トウの接触圧力を調整することができるようになる。その結果、繊維トウの切れ、擦過傷、破損等を確実に防止することができる。また、前記空気噴出管と各案内部材との間のピッチ間隔、本数や外径等を設定すれば、最適な走行が容易に得られる。
【0032】
請求項8に係る発明は、前記空気噴出管が、空気導入部と圧力センサー接続部とを有しており、前記空気導入部は配管を介して前記圧縮空気供給源が接続されると共に、前記圧力センサー接続部は配管を介して前記圧力センサーが接続されていることを特徴としている。
【0033】
前記空気噴出管は、例えば圧縮空気の空気導入口及び圧力センサー接続口の双方を繊維トウの走行路から外れた端部に有すると共に、繊維トウの走行路の幅方向にわたり開口するスリット状又はノズル状の空気噴出開口を有する中空筒体から構成される。前記空気噴出管の内部には、前記空気導入口に接続される配管を介して前記圧縮空気供給源から圧縮空気が送り込まれる。前記圧力センサー接続口は、圧力センサーに繋がるダイアフラムにより封止されている。このため、前記空気噴出管の空気排出口は前記空気噴出開口のみに制限される。同空気噴出開口には、走行中の繊維トウが接触しているため、前記空気噴出管内からの空気漏れが抑制される。
【0034】
前記空気噴出管の材質として、耐摩耗性に優れた金属材、例えばステンレスやチタンなどを使用することができる。また、前記空気導入口に接続される配管及び前記圧力センサー接続口に接続される配管として、可撓性をもつプラスチック製パイプやチューブなどが使用できる。このため、前記空気噴出管の設置位置の自由度が大きくなる。前記圧力センサーは、前記配管を介して前記空気噴出管から分離すると共に、前記配管の長さ分だけ離れた場所に配することができるようになり、設置位置、設置方法に特別な制約を受けることはない。
【0035】
圧力センサーによる圧力変動の検出は、圧力センサー接続口に配されたダイアフラムに作用する前記空気噴出管内の圧力変動が、同ダイアフラムを介して電気量に変換されて圧力センサーに伝えられる。このとき常に、前記空気噴出管の空気噴出口から噴出する空気量に平衡する量の空気が圧縮空気供給源から空気噴出管へと空気導入口を介して供給されている。
【0036】
請求項9に係る発明は、前記空気噴出管の空気噴出開口は長尺シート状物走行方向の開口幅が0.5〜5.0mmに設定されていることを特徴としている。
前記空気噴出開口は、走行する繊維トウの幅方向に細長いスリット孔、又は多角形、楕円又は円形等の形状の小孔を使用できる。また、前記空気噴出開口は、複数の小孔を前記繊維トウの幅方向にわたって一列に配列したり、或いはジグザグ状に配列できる。この空気噴出開口の寸法は特に限定されるものではないが、繊維トウの走行方向開口幅は、0.5〜5.0mmが好ましく、1.0〜2.0mmが特に有効である。良好な欠陥部検出精度を効果的に得ることができる。
【0037】
請求項10に係る発明は、前記空気噴出開口の周縁部が、外方に向けて突出する長尺シート状物摺接面を有していることを特徴としている。
走行する繊維トウの構成糸が細く且つ薄い糸であったり、或いは前記空気噴出管との接触により繊維トウの切れ、擦過傷、損傷等を受けやすい場合がある。このため、前記空気噴出管と走行中の繊維トウの走行面との間の接触抵抗を減らすことが肝要である。この発明は、前記空気噴出管の空気噴出開口の周縁部を突状に膨出した摺接面形状に形成し、その空気噴出開口の繊維トウ摺接面に沿って繊維トウを走行させる。
【0038】
上記構成により、走行中の繊維トウを小さな接触圧力で円滑に走行させることができると共に、摩擦抵抗を低く抑えることができるようになり、走行中の繊維トウの欠陥部を確実に検出することができる。
【0039】
請求項11に係る発明は、前記空気噴出開口が、走行する長尺シート状物を振分けする複数の振分けガイド片により分割されていることを特徴としている。
上記構成により、走行する広幅の繊維トウは、各振分けガイド片の範囲内を錘ごとに円滑に振り分けられるようになり、各振分けガイド片の間を均等に分散されて通過する。前記繊維トウは振分けガイド片を通して一定の幅寸法に制御され、製品化のための次工程に回される。
【0040】
走行中の広幅の繊維トウを所要数の錘に錘分けすることができるため、隣接して走行する繊維トウ間で、単繊維が互いに乱入し合うことを防止することができる。単繊維の乱入による紡糸性の悪化を防止することができると共に、紡糸機の後工程において、繊維トウの錘分けを容易に行うことができるようになり、偏平状に且つ均一に所望の製品幅が得られる。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて具体的に説明する。
図1は本発明の代表的な第1実施形態である繊維トウの欠陥部検出装置の一例を概略的に示す概略構成図、図2は同欠陥部検出装置に複数本の繊維トウが走行していく状態を説明するための説明図、図3は同欠陥部検出装置に適用される空気噴出管の一例を概略的に示す正面図、図4は同空気噴出管の側面図であり、図5は同空気噴出管の下面図である。本発明にあっては、走行する広幅の一枚の長尺シート状物、或いは所要の枚数が所要の間隔をもって並列されて走行する細幅の長尺シート状物の欠陥部を検出することができる。
【0042】
なお、本実施形態では、複数の紡糸ノズルを備えた紡糸機から紡糸された多数本の繊維トウを並べて拡幅した繊維シートを製造するときに適用される繊維シートの欠陥部検出方法及びその検出装置を例に挙げている。
【0043】
図1及び図2において、符号1は第1実施形態である複数本の繊維トウTをまとめて拡幅した一枚の広幅繊維シートSの欠陥部検出装置を示している。同欠陥部検出装置1の基本的な構成は、所要の圧力をもつ圧縮空気を導入する圧縮空気供給源2と、同圧縮空気供給源2に接続された空気噴出管3と、同空気噴出管3内の圧力を検出する圧力センサー4と、同圧力センサー4からの検出信号に基づいて走行中の繊維シートSの欠陥部の有無を判断する制御部5とを備えている。前記空気噴出管3は、図3に示すように、繊維シートSの幅方向に細長い中空円筒部材により構成されており、繊維シートSの全幅にわたって開口する細長いスリット状をなす空気噴出開口3aを有している。
【0044】
本発明の特徴とするところは、所要の幅に拡幅された走行中の繊維トウ又は所要の枚数に所要の間隔をもって分割された所要の幅をもつ走行中の繊維トウを前記空気噴出管3の空気噴出開口3aに近接して連続的に走行させているとき、同空気噴出管3内における圧縮空気の圧力の挙動を常に監視することにより、走行中の長尺な繊維トウの様々な異常を即座に判別することにある。
【0045】
この第1実施形態にあっては、前記空気噴出開口3aから拡幅された繊維トウからなる繊維シートSを介して外部へ漏れる圧縮空気の空気流出量に基づいて、前記空気噴出管3内における圧縮空気の変動圧力の挙動を継続的に検出し、予め設定された定常状態にあるときの予め設定された圧力変動と前記空気噴出管3内における圧縮空気の変動とが継続的に比較される。その比較値が予め設定された値の許容範囲(変動圧力下限域)を越えたとき、繊維シートSの正常な製造を阻害する異常があると判断される。
【0046】
この第1実施形態の欠陥部検出装置1によれば、図1による長尺棒材からなるバー6及び空気噴出管3は、繊維シートSの走行路に直交して一平面上に平行に並設されている。図1による支持部材7に所定のピッチをおいて前記バー6及び空気噴出管3の両端部が、それぞれ図示せぬ取付金具を介して固設支持されている。
【0047】
図示せぬ凝固浴中の紡糸ノズルから押し出された数万〜数十万本の単繊維で構成される繊維シートSは、同じく図示を省略した駆動ローラーにより把持及び延伸され、前記バー6により洗浄水を絞られながら繊維シートSの走行路を走行する。この製造工程では、前記駆動ローラーによる延伸や前記バー6による絞りにより単繊維の切れなどを受けやすく、前記駆動ローラへの巻付き、繊維シートSの破断、擦過傷、破損等が発生しやすい。
【0048】
第1実施形態によれば、繊維シートSの擦過傷、破損等を防止すべく案内バー8が繊維シートSの走行路に直交して前記空気噴出管3の前後に高低差をもって並んでいる。この案内バー8は、走行中の繊維シートSを前記空気噴出管3の空気噴出開口3aに誘導案内する長尺棒材からなる案内部材であり、本発明の特徴部の一部を構成している。前後一対の案内バー8は一平面上に平行に配されており、前記支持部材7に所定のピッチをおいて案内バー8の両端部が図示せぬ取付金具を介して固設支持されている。
【0049】
図示例によれば、前記バー6及び案内バー8は、前記空気噴出管3の外径よりも細い円形断面を有する長尺の中実体からなり、同じ外径を有している。第1実施形態では、前記バー6及び案内バー8は円形断面を有する中実体をなしているが、円形断面の長尺のパイプ又はローラなどを使用することができる。繊維シートSを損傷しない形状であれば、例えば断面が多角形をなすバー6及び案内バー8を使用することもでき、他の断面形状を有するバー6及び案内バー8を採用してもよい。また、本実施形態では、前記空気噴出管3、前記バー6及び前記案内バー8は、繊維シートSの走行路に直交して配されているが、繊維シートSに対して斜めに交差して配してもよい。
【0050】
この第1実施形態にあっては、図示せぬ多数の紡糸ノズルから同一平面上に押し出された走行中の繊維シートSは、図1に示すように、所定の張力下で高位の前記バー6の下を潜り、そのバー6の低位に配された次位の案内バー8の上を跨いだのち、同案内バー8の高位に配された次位の前記空気噴出管3の空気噴出開口3aに接触して潜り、同空気噴出管3の高位置に配された次位の案内バー8の上を跨ぐようにして交互に互い違いに且つ均一に順次巻き掛けられている。巻き掛けられた繊維シートSは、前記案内バー8及び空気噴出管3の間を上下から挟み込むようにして押し付けられる。
【0051】
前記空気噴出管3と案内バー8との間のピッチ間隔、設定部位、本数や外径等を設定することにより、繊維シートSの破断、擦過傷、破損等を生じることなく繊維シートSを円滑に走行させることができる。また、前記支持部材7に案内バー8の両端部を調整可能に固設支持することにより前記空気噴出開口3aに対する繊維シートSの接触圧力を調整する調整部材として機能させることができる。
【0052】
前記空気噴出管3は本発明の特徴部の一部を構成している。第1実施形態にあっては、前記空気噴出管3は直径35〜50mm程度の中空円筒部材からなっている。同空気噴出管3の材質として、耐摩耗性に優れた金属材、例えばステンレスやチタンなどを使用することができる。前記空気噴出管3には、図4及び図5に示すように、細長いスリット状をなす空気噴出開口3aが繊維シートSとの接触面の幅方向にわたって直線的に形成されており、この空気噴出開口3aにおける繊維シート走行方向の開口幅が約0.5〜5.0mmに設定される。好ましくは約1.0〜2.0mmが特に有効である。前記空気噴出開口3aの繊維シートSの幅方向長さは、走行する繊維シートSの幅と略同一寸法が好ましく約600〜900mm程度に設定される。
【0053】
図示例によれば、前記空気噴出開口3aである細長いスリット孔3aを前記空気噴出管3の長手方向にわたって直線的に形成しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば多角形、楕円又は円形等をなした小孔を使用することができる。また、前記空気噴出開口3aは、複数の小孔を走行する繊維シートSの幅方向にわたって一列に配列したり、或いはジグザグ状に配列できる。また、前記空気噴出管3の表面処理として、バフ150〜300番程度のバフ加工による表面仕上げを施すことが好ましい。
【0054】
前記空気噴出管3の空気噴出開口3aとは反対側の外周端末部には、図3に示すように、円筒状をなす空気導入口3bと圧力センサー接続口3cとが並列して形成されている。前記空気導入口3bには、配管である第1チューブ9を介して前記圧縮空気供給源2が接続されており、前記空気噴出管3の内部には、前記第1チューブ9を介して圧縮空気供給源2からの圧縮空気が導入されるようになっている。一方、前記圧力センサー接続口3cは、配管である第2チューブ10を介して前記圧力センサー4に接続されると共に、同圧力センサー4により封止されている。同圧力センサー4は、例えば前記空気噴出管3の圧力変動により発生するダイアフラムのたわみをひずみゲージ等により抵抗変化として検出するものなどが効果的に使用できる。
【0055】
前記配管には、可撓性を有するプラスチック製パイプやチューブなどが効果的に使用できるため、前記空気噴出管3の設置位置の自由度が得られる。また、前記圧力センサー4は、前記第2チューブ10を介して前記空気噴出管3から分離すると共に、前記第2チューブ10の長さ分だけ離れた場所に配することができる。また、前記空気噴出管3の付近に設置される紡糸溶媒、洗浄水、油剤等の影響を受けることなく前記圧力センサー4を十分に保護できるようになり、その検出精度が阻害されることはない。
【0056】
前記圧力センサー4は、本発明の特徴部の一部を構成する制御部5に電気的に接続されている。この制御部5は、CPU、ROM、RAM等を有するマイクロコンピュータにより構成される。同制御部5には、正常な状態で前記空気噴出管3の空気噴出開口3aに前記繊維シートSの走行面を近接して連続走行させたときの前記空気噴出管3内における圧縮空気の圧力変動が予め記憶されている。
【0057】
第1実施形態では、前記繊維シートSの走行時に発生する空気噴出管3内における圧縮空気の圧力変動を継続的に常に監視している。検出された圧縮空気の変動圧力は前記制御部5に読込まれる。前記制御部5の比較部では、検出された圧縮空気の圧力変動と前記空気噴出管3内に導入される圧縮空気に従って予め設定された圧力変動とが継続的に比較される。得られた比較値が予め設定された許容範囲(変動圧力領域)から逸脱したか否かを前記制御部5の判断部で判断する。同判断部では、繊維シートSの正常な製造を阻害する異常があると判断すると、その指令が所要の信号に変換されたのち、図示せぬモニター、ブザーやランプなどの警報表示装置へと出力される。
【0058】
以上のごとく構成された本発明の繊維シートSの欠陥部検出装置1は、圧縮空気供給源2からの圧縮空気を前記空気噴出管3の空気噴出開口3aを介して走行中の繊維シートSの全幅にわたって吹き付ける中空円筒部材を使用している。このため、構造が簡単となり、製作費を低く抑えることができると共に、メンテナンスが容易となる。更に、空気を媒体として糸切れなどを検出するため、被検出物である繊維シートSの走行路付近に存在する紡糸溶媒、洗浄水、油剤などに阻害されることなく、繊維シートSの欠陥部検出を安定して精度良く行うことができる。
【0059】
図6は、前記空気噴出管3における空気噴出開口3aの変形例を示している。紡糸機による製造工程において、欠陥部の検出対象とする走行中の繊維シートSの構成糸が細く且つ薄い糸であり、或いは前記空気噴出管3との間の押圧力により繊維シートSの切れ、擦過傷、損傷等を受けやすい場合がある。
【0060】
図示例にあっては、前記空気噴出管3と走行中の繊維シートSの走行面との間の接触抵抗をさらに減らすべく、前記空気噴出管3の空気噴出開口3aの周縁部には、外方に向けて延在する繊維トウ摺接部11が形成されている。この繊維トウ摺接部11の先端部には、繊維シートSを摺接して走行させる繊維トウ摺接面11aが形成されている。同繊維トウ摺接面11aの長手方向両側端縁には滑らかな円弧面に面取りが施されている。かかる構成によれば、図3による空気噴出管3と較べると、走行中の繊維シートSを小さな接触圧力で円滑に走行させることができるようになり、摩擦抵抗を低く抑えることができる。
【0061】
更に、図7〜図9は前記空気噴出管の他の実施形態を示している。図7は空気噴出管の正面を概略的に示し、図8は同空気噴出管の側面を示しており、図9は同空気噴出管の下面を示している。この実施形態では、細長いスリット状をなす空気噴出開口3aを、走行する広幅の繊維トウTを錘ごとに振り分ける複数の振分けガイド片12により分割している。なお、図7〜図9において上記第1実施形態と実質的に同じ部材には同一の部材名と符号を付している。
【0062】
これらの図において、空気噴出管3は長尺の中空円筒部材からなる。同空気噴出管3には、その長手方向にわたって前記空気噴出開口3aを構成する繊維トウ摺接用の繊維トウ摺接部11が延設されている。この繊維トウ摺接部11の繊維トウ摺接面11aには、前記空気噴出開口3aの横断方向に延び、且つ空気噴出管3の長手方向にわたって所定の間隔をもって分割する所要数の振分けガイド片12,…,12が突設されている。同振分けガイド片12は、隣接して走行する繊維トウと互いに接触させることなく振り分ける。
【0063】
図示例の各振分けガイド片12は、約100〜120mm程度の間隔に設定される。各振分けガイド片12と繊維トウ摺接部11との間は、所要の曲率をもつ円弧面に形成された面取りを施すと共に、繊維トウ摺接面11aにはバフ加工による表面処理(バフ150〜300番程度) を施している。各振分けガイド片12の間を多数本の繊維トウが均等に分散されて通過する。繊維トウは前記振分けガイド片12を介して一定の幅寸法に制御され、製品化のための次工程に回される。
【0064】
この振分けガイド片12は、前述のごとく拡幅された広幅の繊維シートSを走行途中で分割させて複数本の細幅の繊維トウTとする場合とは逆に、例えば所要の数で所要の間隔をもって並列して走行する細幅の繊維トウを走行途中で合流させて広幅の繊維トウとする場合にも適用することができ、各振分けガイド片12の存在によって、隣接して走行する細幅の繊維トウの各合流位置へと円滑に案内でき、隣接して走行する細幅の繊維トウ同士が重なり合ったり、あるいはそれらの繊維トウの間で単繊維が互いに絡合し合うことが防止される。そのため、工程の安定性が得られるばかりでなく、偏平で且つ均一な厚さを有する所望の製品幅を得ることができる。
【0065】
上記第1実施形態では、図2に示すごとく複数の紡糸ノズルを備えた紡糸機から紡糸された多数本の繊維トウTを並べて拡幅した一枚の繊維シートSを製造するときに適用される装置の一例を挙げて説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明にあっては、更に製造工程中において走行中の広幅の繊維トウを所定の幅をもって所要の枚数に分割したのち、走行中の複数枚の細幅の繊維トウごとに、それぞれ独立して欠陥部を検出することもあり得る。前述のごとく、細幅のシート状物の欠陥部を個別に検出する場合には、最終製品の高品質が保証される。
【0066】
以下に、図10〜図12を参照して複数枚の細幅をなす長尺のシート状物の欠陥部を独立して検出する欠陥部検出装置の第2〜第4実施形態を説明する。図10〜図12は4枚の細幅長尺のシート状物F1〜F4の欠陥部検出装置の構造例を概略的に示している。なお、これらの図において、上記実施形態と実質的に同じ部材には同一の部材名と符号とを付している。従って、これらの部材に関する詳細な説明は省略する。
【0067】
図10において、符号1は長尺の複数枚の細幅シート状物Fの異常を独立して検出する欠陥部検出装置の第2実施形態を示している。図示による欠陥部検出装置1は、走行する広幅のフィルム又は不織布等の単一の長尺シート状物Sを同一幅をもって4枚の第1〜第4細幅シート状物F1〜F4に分割する分割部13をシート状物Sの走行路に直交して配している。図示例によれば、前記分割部13は、走行中の広幅シート状物Sの幅方向にわたって同一平面上を同一間隔に並設された3つの分割刃13a,…,13aを備えている。
【0068】
前記分割部13が配されたシート状物走行路の下流側には、並列して走行する4枚のシート状物F1〜F4の欠陥部を個別に検出すべく中空円筒部材からなる第1〜第4の空気噴出管3−1〜3−4が各シート状物F1〜F4の走行路に直交して一平面上に平行に並設されている。前記空気噴出管3−1〜3−4には、隣接して走行するシート状物F1〜F4を互いに接触させることなく均等に振り分けて通過すべく、図7に示すごとき振分けガイド片12が下方に突設されている。各空気噴出管3−1〜3−4の前後には、中実体からなる5本の案内バー8,…,8が各空気噴出管3−1〜3−4と高低差をもって一平面上に平行に並設されている。前記分割部13、空気噴出管3−1〜3−4及び案内バー8は、上記実施形態と同様に支持部材等を介して図示せぬフレーム等に固設されている。
【0069】
前記分割部13により均等に切断されたのち、所定の間隔をもって走行する細幅の各シート状物F1〜F4は、所定の張力下で低位の各案内バー8の上を跨ぎ、各案内バー8の高位置に配された各第1〜第4空気噴出管3−1〜3−4の空気噴出開口3aに接触させて、その下を潜るようにして交互に互い違いに且つ均一に順次巻き掛けられて案内される。図示例における前記第1空気噴出管3−1には、第1シート状物F1の摺接面に接触する細長いスリット状の空気噴出開口3aが形成され、前記第2〜第4空気噴出管3−2〜3−4には、前記第2〜第4シート状物F2〜F4の摺接面にそれぞれ接触する細長いスリット状の空気噴出開口3aが形成されている。
【0070】
この第2の実施形態によれば、各空気噴出管3−1〜3−4には、それぞれ図3に示す空気導入口と圧力センサー接続口とが並列して設けられている。これらの空気導入口及び圧力センサー接続口には、それぞれ圧縮空気を導入する圧縮空気供給源2と、管内の圧力を検出する圧力センサー4とが接続される。各圧力センサー4は、更に制御部5と電気的に接続されており、各圧力センサー4からの検出信号に基づき走行中のシート状物F1〜F4のそれぞれの欠陥部の有無を判断し、機械を停止するととともに欠陥部が検出されたシート状物F1〜F4を特定してランプ等を点滅させて警報する警報装置等を作動させる。
【0071】
かかる構成により、走行中のシート状物F1〜F4を前記各空気噴出管3−1〜3−4の空気噴出開口3aに接触して連続的に走行させているとき、同空気噴出管3内における圧縮空気の圧力の挙動を常に独立して監視することができ、走行中のシート状物F1〜F4ごとに、孔開きや部分的な裂断等の様々な異常を即座に判別することができる。
【0072】
図11は走行する複数枚の細幅シート状物の異常を独立して検出する欠陥部検出装置1の第3実施形態を示している。図11に示す細幅長尺のシート状物は、上記第2実施形態と同様に、走行する広幅のフィルム又は不織布等の単一の長尺シート状物を同一幅をもって4枚に切断した第1〜第4のシート状物F1〜F4を示している。
【0073】
図示による欠陥部検出装置1は、前後一対の第1及び第2空気噴出管3−1,3−2により第1〜第4の4枚のシート状物F1〜F4の欠陥部を個別に検出すべく、2本の空気噴出管3−1,3−2が一平面上に平行に並設されると共に、中実体からなる3本の案内バー8,…,8が各空気噴出管3−1,3−2の前後に各空気噴出管3−1,3−2と高低差をもって一平面上に平行に並設されている。図示せぬ前記切断部、前記空気噴出管3−1,3−2及び案内バー8は同じく図示を省略した上記支持部材等を介してフレーム等に固設されている。
【0074】
図示例にあっては、第1及び第2の空気噴出管3−1,3−2には、その内部の中央に設けられ隔壁を挟んで第1及び第2空気噴出室3d−1,3d−2に区画されている。前記第1空気噴出管3−1の第1空気噴出室3d−1には、前記第1シート状物F1の摺接面に対応して接触する空気噴出開口3aが形成されている。前記第1空気噴出管3−1の第2空気噴出室3d−2には、前記第4シート状物F4の摺接面に対応して接触する空気噴出開口3aが形成されている。一方、前記第2空気噴出管3−2の第1空気噴出室3d−1には、前記第2シート状物F2の摺接面に対応して接触する空気噴出開口3aが形成されると共に、前記第2空気噴出管3−2の第2空気噴出室3d−2には、前記第3シート状物F3の摺接面に対応して接触する空気噴出開口3aが形成されている。
【0075】
この第3の実施形態にあっても、各空気噴出管3−1,3−2の空気噴出室3d−1,3d−2には、上記第2実施形態と同様に、圧縮空気供給源2及び圧力センサー4が接続されており、各圧力センサー4には図示せぬ制御部が電気的に接続されている。更に、各空気噴出管3−1,3−2には振分けガイド片12が下方に突設されており、隣接して走行するシート状物F1〜F4を互いに接触させることなく均等に振り分けて通過するようにしている。
【0076】
かかる構成によれば、上記第2実施形態と比べると、空気噴出管、圧縮空気供給源及び圧力センサーなどの付帯設備を削減できるようになり、その付設空間を減縮することができる。このため、制御や管理を容易に行うことができる。なお、各空気噴出管3−1,3−2における空気噴出開口3aの設置位置は、上記第3実施形態に限定されるものではなく、各シート状物F1〜F4の摺接面に対して適宜に設定することができることは勿論である。
【0077】
また、上記第3実施形態では、単一の前記空気噴出管にその内部を区画する隔壁を挟んで一対の空気噴出室3d−1,3d−2を形成することにより、各シート状物F1〜F4のうち1つのシート摺接面に対応して前記空気噴出室3d−1,3d−2に単独に連通する空気噴出開口3a,3aを形成しているが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明にあっては、例えば単一の空気噴出管により多数枚のシート状物の欠陥部を独立して検出すべく、空気噴出管の内部を各シート状物に対応して区画した隔壁を挟んで複数の空気噴出室を形成することにより、各空気噴出室に圧縮空気供給源及び圧力センサーをそれぞれ接続することもできる。
【0078】
更に、本発明によれば、図12に示すように製造工程中に走行する多数枚のシート状物の走行路ごとに空気噴出管を独立して配することもできる。図12は本発明の第4実施形態であるシート状物の欠陥部検出装置1を示しており、複数枚の細幅シート状物の走行路ごとに、空気噴出管をそれぞれ独立して配している。この第4実施形態にあっても、上記第2及び第3実施形態と同様に、図示を省略した切断部を備えていても、或いは備えていなくても良い。図示による欠陥部検出装置1は、第1〜第4空気噴出管3−1〜3−4をシート状物F1〜F4の幅方向に向けてジグザグ状に配している。なお、走行する第1〜第4シート状物F1〜F4に対して斜めに交差して配列することもできる。
【0079】
図示例にあっては、前記第1〜第4空気噴出管3−1〜3−4は、図示せぬ上記支持部材等を介して各シート状物F1〜F4の走行路に直交して一平面上に平行に固設支持されている。この空気噴出管3−1〜3−4の前後には、図示せぬ支持部材等を介して2本の前記案内バー8,8が高低差をもって一平面上に平行に固設支持されている。前記第1空気噴出管3−1〜3−4には、それぞれシート状物F1〜F4の幅方向にわたって開口する細長いスリット状の空気噴出開口3aが形成されている。前記空気噴出管3−1〜3−4には図7に示すごとき振分けガイド片12,12が下方に向けて突設されている。
【0080】
この第4の実施形態にあっても、各空気噴出管3−1〜3−4には、それぞれ図3に示す空気導入口と圧力センサー接続口とが並列して設けられている。この空気導入口及び圧力センサー接続口には、圧縮空気を導入する圧縮空気供給源2と、管内の圧力を検出する圧力センサー4とが接続されると共に、各圧力センサー4からの検出信号に基づき走行中のシート状物F1〜F4の欠陥部の有無を判断する図示せぬ制御部が電気的に接続されている。
【0081】
上記第2〜第4実施形態によれば、走行中のシート状物F1〜F4の走行路ごとに空気噴出開口3aを有する空気噴出管3−1〜3−4を適宜に配することにより、各空気噴出管3−1〜3−4の内圧を各圧力センサー4にて独立して検出することができるようになる。各圧力センサー4からの検出信号は制御部5へと送られ、同制御部5に配された判断部により、走行中のシート状物F1〜F4ごとにその欠陥部の有無を個別に判断することができる。なお、走行中のシート状物F1〜F4のピッチ間隔、本数や外径等に応じて前記空気噴出管3−1〜3−4の配置位置、設置方法及び構造等を適宜に設定することができると共に、空気噴出管3−1〜3−4、圧縮空気供給源2及び圧力センサー4等の付帯設備を削減でき、その付設空間を減縮することができることは勿論である。
【0082】
以下に、図13及び図14を参照して上記第1実施形態に係る欠陥部検出装置1を使用して、繊維シートSの欠陥部を検出する方法について説明する。これらの図は、本発明に適用される繊維シートの製造工程で発生した欠陥部分の圧力変動の波形図の一例を示す。これらの図において、図中に示す波形は時間tに対する空気噴出管3内の圧力Pの変化を示している。
【0083】
図示せぬ紡糸機の複数の紡糸ノズルから押し出されてまとめられ、所要の幅に拡幅された繊維シートSを、45m/分の速度で連続走行させる。繊維シートSの欠陥を検出する際には、始めに圧縮空気供給源2に接続された空気噴出管3の空気噴出開口3aを繊維シートSの走行方向に交差させるようにして、その走行面に向けて近接して設置する。空気噴出管3の設置終了後、圧縮空気供給源2から導入する圧縮空気の圧力を調整し、前記空気噴出管3内へ導入する導入空気量と、同空気噴出管3の空気噴出開口3aから流出する空気流出量とを平衡状態に保持する。前記空気噴出管3内の圧力をP1(10kPa)に設定する。ここで、前記圧力P1が変動したときの下限値を圧力PL(8kPa)としている。
【0084】
繊維シートSの走行の開始と同時に、走行する繊維シートSの全幅にわたって前記空気噴出管3内の圧力変動の検出を開始する。いま、前記繊維シートSの走行面を前記空気噴出開口3aを覆い塞ぐように接触して連続的に走行させる。繊維シートSが安定して連続走行している場合には、前記空気噴出管3内の変動圧力は正常な製造工程に従った変動圧力の範囲を維持している。
【0085】
しかしながら、繊維シートSの走行中において、前記空気噴出開口3aに接触した走行中の繊維シートSを構成する単繊維の一部が、何らかの原因により瞬間的に切断し、或いは破損して急激に繊維シートSの幅が減少したり、切断部分に空隙が生じる場合がある。或いは、単繊維の一部が漸次切断し、又は破損して繊維シートSの幅の減少や空隙が次第に大きくなる場合がある。本実施形態にあっては、繊維シートSの走行の開始時点から終了時点までの間にわたり、前記空気噴出管3内の圧力変動を継続的に検出して繊維シートSの異常や不良を常に監視している。
【0086】
ここで、走行中の繊維シートSを構成する単繊維の一部が複数束で瞬間的に切断したときの繊維シートSの欠陥部検出方法について、図13を参照して説明する。安定した正常な状態で繊維シートSが連続走行しているとき、前記空気噴出管3内の圧力は前記変動圧力範囲でP1(10kPa)を維持する。図13において、時間t1が経過するまでの間は空気噴出管3内の圧力はP1を示し、その変動圧力の許容範囲(>PL)にあることから正常な状態で繊維シートSが走行していることを示している。
【0087】
時間t1が経過すると、同空気噴出管3a内の圧力はP1(10kPa)から瞬間的にP2(6kPa)まで低下している。すなわち、時間t1の経過後に、繊維シートSの一部に何らかの欠陥が生じて、前記空気噴出管3内への導入空気量と前記空気噴出開口3aからの空気流出量との平衡状態が崩れ、前記空気噴出開口3aからの空気流出量が急激に増加し、同空気噴出管3a内の圧力は基準圧P1(10kPa)から下限値PLよりも低いP2へと瞬間的に低下する。
【0088】
前述の圧力変化は、圧力センサー4により検出され、その検出信号は制御部5に出力される。前記制御部5では、圧力変化に応じて変化した圧力P2と前記空気噴出管3内の圧力P1とを比較する。その比較値を前記空気噴出管3内に導入される圧縮空気に従って予め設定された変動圧力下限域の圧力PLと照合して、得られた比較値が予め設定された変動圧力下限域外の圧力値まで低下したとき、繊維シートSに異常があると判断する。その指令を所要の信号に変換したのち、上記警報表示装置に出力する。
【0089】
次に、図14を参照して、走行中の繊維シートSを構成する単繊維の一部が漸次切断するときの繊維シートSの欠陥部検出方法を説明する。同図からも明らかなように、時間t1の経過後に、空気噴出管3a内の基準圧P1(10kPa)から変動圧力下限域の圧力PLよりも低い圧力P2(6kPa)まで徐々に低下している。すなわち、時間t1から時間t2までの間に、繊維シートSの一部が順次切断していき、前記空気噴出管3内への導入空気量と前記空気噴出開口3aからの空気流出量との平衡状態が次第に崩れ、前記空気噴出開口3aからの空気流出量が徐々に増加している。そして、時間t2の経過後に前記空気噴出管3a内の圧力は、下限値PLよりも低いP2へと低下する。この圧力変化は圧力センサー4により検出され、その検出信号は制御部5で処理される。なお、変動圧力領域に対応する圧力PLは、糸切れ時の圧力P2の振動幅(P2L〜P2H)の上限値P2Hよりも高い値に設定しておく必要がある。
【0090】
本実施形態にあっては、上述のごとく走行中の繊維シートSを構成する単繊維の切断形態により圧力変化や時間が異なる場合があっても、前記空気噴出管3内における圧縮空気の圧力の挙動から現在の繊維シートSの状態を連続的に監視して、様々な異常を即座に判別することができると共に、走行する繊維シートSに対して常に安定した検出精度を効果的に得ることができる。
【0091】
なお、上記第2〜第4実施形態に係る欠陥部検出装置1を使用して、複数枚からなる長尺シートF1〜F4の欠陥部を個別に検出する場合にも、各長尺シート状物を並列して連続的に走行させ、上記方法により各長尺シート状物ごとの圧力変動を効果的に検出することができることは勿論である。また、本発明におけるシート状物は、上述の繊維トウに限るものではなく、他の同様な長尺なシート状物にも適用が可能であり、更には上記各実施形態に限定されるものではなく、それらの実施形態から当業者が容易に変更可能な技術的な範囲をも当然に包含するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の代表的な実施形態である長尺シート状物の欠陥部検出装置の一例を概略的に示す概略構成図である。
【図2】 同欠陥部検出装置に複数本の繊維トウが走行していく状態を説明するための説明図である。
【図3】 同欠陥部検出装置における空気噴出管の一例を概略的に示す正面図である。
【図4】 同空気噴出管の側面図である。
【図5】 同空気噴出管の下面図である。
【図6】 同空気噴出管における空気噴出開口の変形例を示す図である。
【図7】 同空気噴出管の変形例を示す正面図である。
【図8】 同空気噴出管の側面図である。
【図9】 同空気噴出管の下面図である。
【図10】 同欠陥部検出装置の他の実施形態を概略的に示す概略構成図である。
【図11】 同欠陥部検出装置の更に他の実施形態を概略的に示す概略構成図である。
【図12】 同欠陥部検出装置の更に他の実施形態を概略的に示す概略構成図である。
【図13】 繊維トウの欠陥現象の一例を示す波形図である。
【図14】 繊維トウの欠陥現象の他の例を示す波形図である。
【符号の説明】
1 欠陥部検出装置
2 圧縮空気供給源
3 空気噴出管
3-1 〜3-4 第1〜第4空気噴出管
3a 空気噴出開口
3b 空気導入口
3c 圧力センサー接続口
3d-1,3d-2 第1及び第2空気噴出室
4 圧力センサー
5 制御部
6 バー
7 支持部材
8 案内バー
9 第1チューブ
10 第2チューブ
11 繊維トウ摺接部
11a 繊維トウ摺接面
12 振分けガイド片
13 分割部
13a 分割刃
F1〜F4 細幅シート状物
S 繊維シート
T 繊維トウ
Claims (11)
- 複数の紡糸ノズルから紡糸されて拡幅された繊維トウからなる長尺シート状物を連続的に走行させること、
走行する長尺シート状物の少なくとも全幅にわたって空気噴出開口を有する空気噴出管の前記開口を、前記長尺シート状物の走行面に向けて近接して配すること、
前記空気噴出管に所要の圧力をもつ圧縮空気を導入すること、
空気噴出管内の前記圧縮空気に対する圧力変動を検出すること、及び
同圧力変動が予め設定された値の範囲を越えたとき前記長尺シート状物に欠陥があると判断すること、
を含んでなることを特徴とする拡幅された繊維トウからなる長尺シート状物の欠陥部検出方法。 - 前記長尺シート状物が複数枚からなり、
それらの長尺シート状物を並列して連続的に走行させること、及び
各長尺シート状物ごとの圧力変動を検出すること、
を含んでなることを特徴とする請求項1記載の欠陥部検出方法。 - 前記長尺シート状物の走行面が、前記空気噴出開口を覆い塞ぐように接触して走行することを含んでなることを特徴とする請求項1又は2記載の欠陥部検出方法。
- 前記空気噴出管内の圧力を5〜500kPaに制御することを含んでなることを特徴とする請求項1又は2記載の欠陥部検出方法。
- 複数の紡糸ノズルから紡糸され拡幅された繊維トウからなる長尺シート状物の欠陥部検出装置であって、
圧縮空気供給源と、
同圧縮空気供給源に接続され、長尺シート状物の少なくとも全幅にわたって開口する空気噴出開口を有する空気噴出管と、
同空気噴出管内の圧力を検出する圧力センサーと、
同圧力センサーからの検出信号に基づいて、前記長尺シート状物の欠陥の有無を判断する判断部と、
を備えてなることを特徴とする拡幅された繊維トウからなる長尺シート状物の欠陥部検出装置。 - 前記空気噴出管は、所要の枚数で所要の間隔をもって並列して走行する長尺シート状物の走行路ごとに空気を独立して噴出可能に構成され、それぞれに圧力センサーを有してなることを特徴とする請求項5記載の欠陥部検出装置。
- 長尺シート状物の走行路に交差して配される前記空気噴出管の前後に配され、同空気噴出管の前記空気噴出開口に、走行中の前記長尺シート状物を誘導案内する案内部材を備えてなることを特徴とする請求項5又は6記載の欠陥部検出装置。
- 前記空気噴出管は、空気導入部と圧力センサー接続部とを有しており、前記空気導入部は配管を介して前記圧縮空気供給源に接続されると共に、前記圧力センサー接続部は配管を介して前記圧力センサーに接続されてなることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の欠陥部検出装置。
- 前記空気噴出管の空気噴出開口は、長尺シート状物走行方向の開口幅が0.5〜5.0mmに設定されてなることを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載の欠陥部検出装置。
- 前記空気噴出開口の周縁部に、外方に向けて突出する長尺シート状物の摺接面を有してなることを特徴とする請求項5〜9のいずれかに記載の欠陥部検出装置。
- 前記空気噴出開口が、走行する長尺シート状物を振分けする複数の振分けガイド片により分割されてなることを特徴とする請求項5〜10のいずれかに記載の欠陥部検出装置。
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