JP3928443B2 - 移動体通信システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は移動データ通信システムに係り、特に端末がネットワーク間を移動している間にコネクションを維持する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
ノート型パソコンやPDA(Personal Digital Assistant)のような小型軽量の端末の普及やインターネットの爆発的な普及により、自宅やオフィス以外の外出先においても端末を使用できる環境が整備され、端末を利用したメールやインターネットアクセスが一般化してきている。
また、アナログ音情報をデジタル化したデータをパケット化してIPネットワーク上に流して音声通信を実現するVoIP(Voice over IP)や、移動体通信ネットワークにおいて全てのデータをIPフレームに載せて通信するALL IPネットワークが注目を浴びている。
【0003】
一般にIPネットワークは、ネットワーク番号が異なる複数のネットワーク(サブネットワークという)を互いに接続することにより構成され、サブネットワークに接続される端末にはサブネットワークごとに割り当てられているIPアドレス群が異なるためサブネットワーク毎に割り当てられている固有のIPアドレス群の中からIPアドレスが与えられる。一般にサブネットワーク間転送されるパケットはネットワーク番号に基づいてパケットをフォワーディングしているため、端末は別のサブネットワークに移動するたびに異なるIPアドレスを割り当ててもらう必要がある。
【0004】
インターネットの通信プロトコルとして現在広く用いられているIPv4を用いた端末が、サブネットワーク間を移動する場合、移動前のサブネットワークで利用していたIPアドレス宛てのパケットは移動前のネットワーク番号のサブネットワークに届くために、移動後にネットワーク番号が異なるサブネットワークで移動前のサブネットワークで利用していたIPアドレスをそのまま使用してコネクションを保つことができない。
【0005】
インターネットの通信プロトコルとして、アドレス空間を128ビットへ拡張したIPv6が普及しつつある。IPv6では、上記の問題を解決するために端末が他のサブネットワークに移動した場合にもコネクションを引き続いて保つことを可能にするMobile IPv6 (draft-ietf-mobileip-ipv6-13.txt)と呼ばれる技術が提案され、インターネット標準化委員会IETF (Internet Engineering Task Force)において標準化の検討が進んでいる。
【0006】
Mobile IPv6では、端末は、上記サブネットワークの中に、端末が普段属しているサブネットワーク(ホームネットワークという)を定める。端末はホームネットワークで使用するIPアドレスとしてホームアドレスが割り当てられ、サブネットワークには、当該サブネットワークをホームネットワークとする端末の位置情報を管理する機能を持つホームエージェント装置(HA装置という)を置く。
【0007】
各サブネットワークには、IPv6アドレスの上位がプレフィックスアドレスとして割り当てられる。各サブネットワークには、広告ルータ(Advertising Router)と呼ぶルータを、少なくとも一つ設ける。広告ルータは、当該サブネットワークのプレフィックスアドレスを含む広告(Router Advertisementという)を、基地局を通じてサブネットワーク内の端末宛てに広告し、端末がどのプレフィックスアドレスを持つサブネットワークに移動、あるいは属しているかを知らせる。また、サブネットワーク内の端末から現在属しているサブネットワークの情報の通知の要求があった場合にも上記の広告によって応答する。
【0008】
各端末は移動先のサブネットワークにおいて、現在居るサブネットワークのプレフィックスアドレスを上記の広告から得て、IPv6のauto configuration機能、あるいはDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)によりアドレスを割り当ててもらうことにより、移動先のサブネットワークで一時的に使用する気付けアドレス(Care-of Address)を生成する。
端末は生成した気付けアドレスをHA装置に通知し、以後HA装置は端末のホームアドレス宛に届いたIPv6パケットを捕捉してカプセル化して気付けアドレス宛てに送り、端末は気付けアドレス宛てに届いたカプセル化されたパケットのカプセルをはずし、ホームアドレス宛てに届いたIPv6パケットを受信する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このようにHA装置がMobile IPv6技術を利用して端末のホームネットワークのホームアドレス宛てに届いたパケットを気付けアドレス宛てに転送することにより、端末は、ホームアドレス宛てのパケットを継続して受信できるため通信相手とのコネクションを維持したまま移動することができる。
【0010】
しかし、端末は他のサブネットワークへ移動する場合、移動先のサブネットワークにおいて広告ルータから送信されるサブネットワーク情報のプレフィックスアドレスを受信するまで他のサブネットワークへ移動したことを検出できない。また、気付けアドレスを生成してこれをHA装置に登録するまで、HA装置を経由して端末に送られているパケットは新しい気付けアドレス宛には送られない。
【0011】
そのために、端末が高速に移動している場合や移動体ネットワークにおいて基地局間の移動(ハンドオフ)が頻繁に発生するような場合など、実際にデータが流れているときにサブネットワーク間の移動が頻繁に起きるとパケットロスが多発する。パケットロスが多発すると、スループットが低下したり、VoIPにおいて音が途切れるなど、通信品質が低下する。
【0012】
上記により、さらに改良された移動データ通信技術が求められている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、端末が高速に移動したり移動体ネットワークにおいて基地局をハンドオフした場合にもパケットロスを削減することができる移動データ通信技術を提供する。
本発明により、上記技術を用いたシステムと、該システムを構成するHA装置、広告ルータ、基地局、ルータ、端末装置を提供できるようになる。
【0014】
本発明の態様を具体的に説明する。
ある一つの基地局からの電波が受信可能な範囲をセルとした場合、一つあるいは複数のセルがサブネットワーク(102)を構成し、1つ以上のサブネットワークが移動体ネットワークを構成しているとする。
本発明による端末はCDMA(Code Division Multiple Access)等の無線通信技術を用いることで複数の基地局からの電波を受信することが可能な受信部を備え、各サブネットワーク内において広告ルータが基地局を通じて送信しているサブネットワーク情報を、複数サブネットワークから受信することが可能である。
端末はそれぞれが異なるサブネットワークに属するセル間を移動した場合には、基地局より送信されてくる広告ルータが送信している、複数のサブネットワーク情報に含まれるプレフィックスアドレスが異なることにより、サブネットワーク間を移動しつつあることを検出する検出部を有する。
【0015】
端末はセル中心付近の基地局に近い場合には一つの基地局からの電波が強くデータ通信に十分な信号強度が得られるため、一つの基地局より送信されているサブネットワーク情報を受信し、この中のサブネットワーク情報のプレフィックスアドレスからHA装置に登録する気付けアドレスを生成する気付けアドレス生成部を備える。
HA装置は端末のホームアドレス宛てに送られてきたパケットをホームネットワーク上で端末に代わって受信し、気付けアドレス宛てに転送する転送部を備える。
端末は、上記受信部が、気付けアドレス宛てに送られてきたパケットを受信することにより、移動先においてもホームアドレス宛てに届いたパケットを受信することができる。
【0016】
端末は、セル内を移動して異なるサブネットワークを構成しているセル境界付近に達すると、当該セルを形成する基地局による、他の広告ルータからの別のサブネットワーク情報の電波も受信することが可能となり、複数のサブネットワーク情報を受信することが可能となる。
【0017】
基地局を通じて流されているサブネットワーク情報はサブネットワーク毎に異なるか、あるいは基地局毎に異なるものとする。
さらに、サブネットワーク情報は、気付けアドレスを生成するのに必要なプレフィックスアドレスの他に、パケットが各サブネットワークまで転送されるために必要なアドレスであるルーティングアドレス情報を含む。
隣接する基地局あるいはサブネットワークのルーティングアドレス情報の一部は、所定の規則に従って設定する。
【0018】
端末は、各々が異なるサブネットワークに属する複数のセルの境界付近で、複数の異なるサブネットワーク情報を受信したら、複数の情報を、所定の規則に従って、後から分解と識別が可能な1つの情報に合成し、気付けアドレスと共にHA装置に位置登録を行う処理部を備える。
【0019】
より具体的には、上記ルーティングアドレスの所定部分の各ビットを、予めそれぞれ異なったサブネットワークに割り当てておく。基地局あるいはサブネットワークは、当該所定部分の割り当てられたビットを”1”に、他のビットを“0”に設定して、送信する。
いくつかのサブネットワークのルーティングアドレスには、共通のプレフィックスアドレスを与え、移動体通信ネットワーク内のルータは、この共通のプレフィックスアドレスにより、これらのルーティングアドレスが属している1つのアドレス群を認識できるように設定しておく。
【0020】
端末は、セル境界付近で複数の基地局から、複数のサブネットワーク情報を受信した場合、それらのルーティングアドレスのプレフィックスアドレスが同じで、上記所定部分の異なったビットに1が設定されていれば、ルーティングアドレスの論理和(OR)を計算したものをルーティングヘッダアドレスとして生成して、気付けアドレスと共にHA装置に登録を行う処理部を備える。
【0021】
IPv6の拡張ヘッダの一つにRouting Headerと呼ばれる部分がある。Routing Headerは、送信元から終点への経路上でパケットが経由するアドレスのリストを含んでおり、送信元は、リストの最初のアドレスをIPv6パケットのDestination Addressに設定し送信する。パケットがリストの最初のアドレスに届くと、そのノードは、Destination Addressにリストの次のアドレスを設定して次の中継点にパケットを転送する。上記の処理を中継点のノードが行うことで、リストの最終アドレスまでパケットは届く。
【0022】
HA装置は、HA装置内に気付けアドレスと共にルーティングヘッダアドレスが登録されている場合には、パケットが、登録されたルーティングヘッダアドレスと気付けアドレスを経由してホームアドレスに届くように、IPv6のRouting Headerを設定して、パケット転送を行う転送処理部を備える。
【0023】
移動体通信ネットワーク内のルータは、HA装置から転送されてきたパケットのDestination Address部に設定されているアドレスが上記のルーティングアドレスが属するアドレス群の一つである場合でかつ上記所定部分の特定の1ビットのみ“1”に設定されている場合は、通常のルーティングを行う転送処理部を備える。
【0024】
また、上記転送処理部は、Destination Addressに設定されているアドレスが上記のルーティングアドレスが属するアドレス群の一つである場合でかつ上記所定部分の複数のビットに“1”が設定されている場合は、当該パケットを上記所定部分のいずれか1ビットに“1”が設定されているように分解して、それぞれを、当該ルータの異なるインタフェースからルーティングする必要があるかどうかを調べる。必要がある場合には、転送処理部は、ルーティングアドレスを分解し、それ以外の部分をコピーして、それぞれのインタフェースからルーティングする。
これにより、他のサブネットワークへ移動するようなハンドオフが発生する場合、ハンドオフが発生する前に現在通信中の基地局の他に、予め移動先となると考えられる他のサブネットワークの基地局まで端末宛てのパケットをルーティングすることが可能となる。このため、ハンドオフの実行後すぐに引き続いて端末宛てのパケットを受信することが可能となり、ハンドオフ時にもパケットロスを減らすことが可能となる。
【0025】
また、他の態様として、移動体通信ネットワーク内の各サブネットワーク内の広告ルータは、サブネットワーク情報に当該サブネットワーク内にパケットを転送するための第一のサブネットワーク情報(主サブネットワーク情報という)の他に、第2あるいはそれ以上サブネットワークアドレス情報(副サブネットワーク情報という)を含めて送信してもよい。
この場合は、端末は一台の基地局から電波を受信している場合には、主サブネットワーク情報に基づいて気付アドレスを生成する。複数の基地局からの電波を受信しており、受信した複数の副サブネットワーク情報のプレフィックス部が等しい場合には、このプレフィックス部に基づいて気付アドレスを生成してHA装置に登録する。
【0026】
移動体通信ネットワーク内のルータのルーティングテーブルには、上記副サブネットワーク情報のプレフィックス部を持つパケットは、当該副サブネットワーク情報を送信している各基地局までマルチキャストルーティングされるように、ルーティング情報を設定すればよい。
この態様によっても上記と同様の効果が得られる。
【0027】
【発明の実施の形態】
図1は本実施例による移動データ通信システムの構成図である。
図1においてHA装置(101)は、端末(105)の位置管理を行うために端末(105)からの位置登録要求を受け付けて端末の位置管理を行い、端末(105)がホームネットワーク(107)以外の他のサブネットワーク(102,114,116)に存在する場合に、端末(105)宛てのIPパケットを捉えカプセル化して登録されている気付けアドレス宛てに転送する処理部を有する。 (108)は、網管理装置であり、管理者の操作により、移動データ通信システム内のルータや基地局の保守・運用管理を行い、ルータへの設定などを行う。
【0028】
(106,111)はルータであり、IPパケットの転送を行う。
(103,113,115)は、広告ルータであり、それぞれ移動体通信ネットワークのサブネットワーク(102,114,116)内に配置されて、当該サブネットワーク(102,114,116)に移動してきた端末(105)に対して、端末が位置しているサブネットワークの情報を、それぞれの基地局(104,112,117)を通じて広告している。基地局(104,112,117)は、無線によりセル(109,118,119)内の端末(105)と通信を行う。各サブネットワークは複数のセルから構成して良い。ルータ(106)は、広告ルータをかねても良いし、基地局内に広告ルータが設置されても良い。
端末(105)は、基地局(104)を通じて広告ルータ(103)の広告メッセージに含まれるサブネットワーク情報を受信して、気付けアドレス、ルーティングアドレスを生成してHA装置(101)に登録する処理部を持つ。
【0029】
(110)は移動体ネットワークと接続している、インターネットなどのIPネットワークである。
【0030】
図2は、広告ルータ(103)が送信しているサブネットワーク情報の構成例であり、IFTFから公表されている技術文書RFC2461に示されるICMPv6パケットの一種のRouter Advertisement Messageを利用して送信される。
本実施例はRFC2461で定義されているルータ広告メッセージ(Router Advertisement Message)を拡張して、ルーティングアドレスを端末に通知する。
【0031】
(208)はICMPメッセージのタイプを示し、広告メッセージの場合には134となる。(203)はRouter Advertisement Message中のサブネットワーク情報に含まれるプレフィックスアドレスに関する情報を格納した部分であり、(211)は(212)に示されるプレフィックスアドレスのプレフィックス部を示す上位のビット長を示している。(204)は、本実施例によりRouter Advertisement Messageを拡張した部分であり、ルーティングアドレスに関する情報が格納されている。
(213)は(204)のオプション部がルーティングアドレス情報であることを示し、(216)はルーティングアドレスが格納された領域であり、(215)はルーティングアドレス(216)のプレフィックス部を示す上位のビット長を示している。ルーティングアドレス(216)は一つのICMPメッセージ内に複数存在しても良い。
【0032】
端末(105)は、ホームネットワーク(107)におけるホームアドレスを記憶しており、Router Advertisement Message中のプレフィックスアドレス(212)を見ることにより、現在属しているネットワークのプレフィックスアドレスを知り、ホームネットワークに属しているか、移動先のサブネットワークに属しているか、あるいは気付けアドレスと比較することでサブネットワークを移動したかを知ることができる。
【0033】
基地局(104)を通じて広告ルータ(103)から端末(105)に送信されるルーティングアドレス(216)は、例えば下位64ビットの内1ビットにのみ”1”が設定されているアドレスが設定され、異なるサブネットワークに属するセルを形成する基地局(例えば、(112))から送信されるルーティングアドレスには異なるビットに”1”が設定されている。
【0034】
図3に、(216)に示すルーティングアドレスの構成例を示す。
(301)はルーティングアドレスの上記のプレフィックス部を示し、(302)はInterface IDを示す。Interface ID(302)は、一つの基地局(104)からの送信時には、あらかじめ割り当てられた1ビットに1が設定され、他のビットには0が設定されている。サブネットワーク(102)に隣接する他のサブネットワーク(114)に属する広告ルータ(113)は、基地局(112)を通じて、プレフィックス部(301)が等しく、Interface ID(302)の異なる1ビットに1が設定されているルーティングアドレスを送信している。
【0035】
端末(105)が複数のサブネットワーク情報を受信した場合にルーティングアドレスを生成する例を示す。
端末(105)はホームネットワークから移動体通信ネットワーク内のサブネットワーク(102)に移動して、基地局(104)を通じて広告ルータ(103)から、サブネットワーク情報が含まれるICMP Router Advertisement Messageを受信すると、サブネットワーク情報に含まれるプレフィックスアドレス(212)を参照する。
【0036】
端末(105)は、在圏のサブネットワークのプレフィックスアドレス(212)と、自らが保持しているホームネットワークのプレフィックスアドレスとが異なることにより、サブネットワークを移動したことを検出する。
【0037】
端末(105)は1種類の上記ICMP Router Advertisement Messageを受信している場合には、プレフィックスアドレス(212)から、RFC2462に示されるIPv6の Auto Configuration機能あるいはDHCP等によりMobile IPv6 (draft-ietf-mobileip-ipv6-13.txt)に示されるMobile IPv6の気付けアドレスを生成して、これをMobile IPv6のBinding Updateパケットを利用してHA装置(101)に登録する。
【0038】
ルーティングアドレス情報部(204)のルーティングアドレス(216)は、プレフィックス長(215)でマスクされる上位のプレフィックス部(301)と、プレフィックス部を除く下位のInterface ID(302)とから構成される。プレフィックス長(215)が64の場合には、Interface IDは128-64=64ビットとになり、上記の通りいずれか1ビットに1が設定されている。
端末(105)が、プレフィックス情報(203)が異なる複数のICMP Router Advertisement Messageを、複数の基地局(104)(112)を通じて複数のサブネットワーク(102)(114)から受信した場合には、今まで使用していたプレフィックス情報か、受信したプレフィックス情報の中から一つを選択する。そして、選択したプレフィックス情報から、同様に気付けアドレスを生成して、HA装置(101)に登録する。
また、端末(105)は、受信した複数のICMP Router Advertisement Messageに、プレフィックス部(301)が同じで、Interface ID(302)が異なる、複数のルーティングアドレス(216)が含まれているときには、そのルーティングアドレスを選択する。さらに選択した各ルーティングアドレスの論理和を計算し、Interface ID(302)の複数ビットに”1”が設定されたルーティングヘッダアドレスを生成して、HA装置(101)に登録する。
【0039】
なお、各実施例に於ける端末(105)の機能は、端末(105)内のメモリに記憶されたプログラムをCPUが実行することにより実現されても良いし、端末(105)内のハードウェアにより実現されてもよいし、また、CPUにより実行されるプログラムが、ハードウェアを利用することにより実現されても良い。
【0040】
図4を用いてルーティングヘッダアドレスの生成を詳細に説明する。
図4の(a)、(b)は、図2のルーティングアドレス情報部(204)を説明するものであり、端末(105)が基地局(104)と基地局(112)の両方から
受信したICMP Router Advertisement Messageのそれぞれのルーティングアドレス情報(204)の例である。
基地局(104)を通じてサブネットワーク(102)内の広告ルータ(103)から受信したルーティングヘッダ情報部のプレフィックス長(401)は64ビットであるので、ルーティングアドレスのプレフィックス部(402)は、5EFF:45DE:7300:AB23となる。同様に、基地局(112)を通じてサブネットワーク(114)内の広告ルータ(113)から受信したルーティングアドレス情報のプレフィックス長(403)は、64ビットであるので、プレフィックス部(404)は、5EFF:45DE:7300:AB23となる。したがって、プレフィックス部(402)とプレフィックス部(404)は等しい。
【0041】
さらに、基地局(104)を通じてサブネットワーク(102)内の広告ルータ(103)から受信したルーティングアドレスのInterface ID(405)は0:80:0:0であり、基地局(112)を通じてサブネットワーク(114)内の広告ルータ(113)から受信したルーティングアドレスのInterface ID(406)は、0:0:0:2である。
【0042】
したがって、端末(105)は、サブネットワーク(102)内の広告ルータ(103)とサブネットワーク(114)内の広告ルータ(113)とから受信したルーティングアドレスの論理和を計算して、図4(c)に示すとおり、合成されたルーティングヘッダアドレス5EFF:45DE:7300:AB23:0000:0000:0080:0002を得て、このルーティングヘッダアドレスをHA装置(101)に登録する。
【0043】
本実施形態では、Mobile IPv6(draft-ietf-mobileip-ipv6-13.txt)に示される、端末(105)がホームネットワーク(101)から移動後、移動先のサブネットワーク(102)からHA装置(101)に位置登録を行う際に使用されるBinding Updateパケットのフォーマットを拡張する。
【0044】
図5に拡張フォーマットを例示する。
【0045】
Mobile IPv6で規定されるとおり、Binding Updateパケットのホームアドレスオプション部にはこのパケットを送信した端末(105)のホームアドレスが格納され、送信元IPv6アドレスには、移動先のサブネットワーク(102)で端末(105)が一時的に使用している気付けアドレスが設定される。
(503)はBinding Updateパケットのオプションに含まれるサブオプションであって、ルーティングヘッダアドレスを格納するために本実施例により拡張した部分である。
(513)は当該サブオプションがルーティングヘッダアドレスを格納したものであることを示し、(514)はサブオプションの長さを示し、(515)は(516)に示すルーティングヘッダアドレスのプレフィックス長を示し、(516)はHA装置(101)が端末(105)のホームアドレス宛てのパケットを捕捉して転送する際にルーティングヘッダに付加するアドレスを示している。
【0046】
図5に示すBinding Updateパケットを使用することで、端末(105)はHA装置(101)に対して、Binding Updateパケットの送信元IPv6アドレスに設定された気付けアドレスに加え、ルーティングヘッダアドレス(516)を登録する。
【0047】
図13はHA装置あるいはルータのハードウェア構成例である。(1501)はCPUであり、(1502)はメモリであり、(1503)(1504)(1505)はネットワークインターフェースであり、(1506)はスイッチを示している。
CPU(1501)、メモリ(1502)、ネットワークインターフェースは(1503)〜1505)はスイッチ(1506)を通じて互いに接続されている。CPU(1501)は、HA装置として動作する場合には、メモリ(1502)に格納されているHA装置用のプログラムによって動作し、移動端末(105)からのBinding Updateパケットをネットワークインターフェース(1503)〜(1505)で受信することにより、移動端末の位置管理を行う。
【0048】
メモリ(1502)には、端末の位置情報を管理するためのテーブル(図6を用いて後述する)が格納されており、端末(105)からのBindingUpdateパケットが含む、送信元IPv6アドレスに使用されている気付けアドレス、ルーティングヘッダアドレス(516)と、ホームアドレスオプションに格納されているホームアドレス、を元に当該テーブルの作成・更新を行う。
【0049】
端末(105)が移動中の場合には、図6のテーブルにエントリーが作成されており、HA装置(101)は、端末(105)宛のパケットを捕捉した場合には捕捉したパケットを、例えばCPU(1501)がカプセル化して、図6に登録されている端末ごとの位置情報に基づいて、ネットワークインターフェース(1503)〜(1505)を通じて転送する処理を行う。
【0050】
図6はHA装置(101)が具備している、端末(105)の位置管理テーブルの構成例である。
図6において(601)は端末(105)のホームネットワーク(107)におけるホームアドレスであり、(602)は端末(105)が移動先のサブネットワーク(102)(114)で一時的に使用している気付けアドレスであり、(603)は端末(105)が移動先のサブネットワークで受信したサブネットワーク情報に含まれるルーティングアドレス(402)(405)(404)(406)に基づいて生成したルーティングヘッダアドレスである。
(604)はHA装置(101)が保持している端末(105)の位置管理情報の有効期間を示しており、有効期間が切れる前に端末(105)からBinding Updateパケットが送られてくることがなく、エントリーが更新されなければ削除される。
【0051】
図5に示すBinding Updateパケットが端末(105)からHA装置(101)に送られてくると、HA装置(101)は、Binding Updateパケットのホームアドレスオプションから端末(105)のホームアドレスを取りだし(601)のエントリに使用し、端末(105)が移動先で使用している気付けアドレスを、Binding Updateパケットの送信元IPアドレスから取りだして(602)のエントリーに使用し、ルーティングヘッダアドレス(516)が存在するならば取り出して、(603)のエントリーに使用し、端末(105)の位置情報を管理する。
【0052】
HA装置(101)がLANに接続されている場合には、図6に示す位置管理テーブルに登録されている端末(105)のホームアドレス(601)宛てのパケットを、Proxy Neighbor Discovery等の技術を用いて捕捉する。捕捉したパケットをカプセル化して、端末(105)が存在しているサブネットワーク内の気付けアドレス宛てに送る。端末(105)へのルーティングヘッダアドレスもHA装置(101)に登録されている場合には、最初にルーティングヘッダアドレスを受信先アドレスに設定し、IPv6パケットのルーティングヘッダ機能を利用して、当該パケットが受信された先でさらに気付けアドレス宛てに転送されるように設定する。
【0053】
次に移動体通信ネットワーク内のルータの動作について説明する。
【0054】
広告ルータ(103)は基地局(104)を通じてセル(109)内に、例えば、サブネットワーク(102)のプレフィックスアドレス(212)として2001:4555:7300:AB23:0000:0000:0000:0000を、ルーティングアドレス(216)として5EFF:45DE:7300:AB23:0000:0000:0080:0000とルーティンアドレスのプレフィックス長(215)として64を、送信しているものとし、
広告ルータ(113)は基地局(112)を通じてセル(118)内に、例えば、サブネットワーク(114)のプレフィックスアドレス(212)として2001:0000:3333:ABCD:0000:0000:0000:0000を、ルーティングアドレス(216)として5EFF:45DE:7300:AB23:0000:0000:0000:0002とルーティンアドレスのプレフィックス長(215)として64を、送信しているものとし、
広告ルータ(115)は基地局(117)を通じてセル(119)内に、例えば、サブネットワーク(116)のプレフィックスアドレス(212)として2001:0000:3333:5555:0000:0000:0000:0000を、ルーティングアドレス(216)として5EFF:45DE:7300:AB23:0040:0000:0000:0000とルーティンアドレスのプレフィックス長(215)として64を、送信しているものとする。
【0055】
端末(105)がサブネットワーク(102)に属している基地局(104)が形成するセル(109)とサブネットワーク(114)に属している基地局(112)が形成するセル(118)の境界付近で、両方の基地局(104)(112)からのサブネットワーク情報を受信することができる場合には、端末(105)は上記サブネットワーク(102)からのルーティングアドレス(402)(405)と、サブネットワーク(114)からのルーティングアドレス(404)(406)の2つを受信しているとする。両者のルーティンアドレスをルーティングアドレスのプレフィックス長64でマスクすると両者のプレフィックス部(402)(404)が等しいことから、両者の論理和を計算し、ルーティングアドレスとして、5EFF:45DE:7300:AB23:0000:0000:0080:0002を生成して、このルーティングヘッダアドレスをHA装置(101)に登録する。
【0056】
図13に示すハードウェア構成図を用いてルータを構成する場合は、CPU(1501)は、メモリ(1502)に格納されているルータ用のプログラムによって動作する。ネットワークインターフェース(1503)〜(1505)から受信されたパケットは一旦メモリ(1502)に格納される。CPU(1502)は、パケットの受信先アドレスに応じてメモリ(1502)に格納されているルーティングテーブルやマルチキャストルーティングテーブルを検索することにより、受信パケットを出力するネットワークインターフェースを決定し、受信パケットを該インターフェースから送出する。また、CPU(1502)は、その他のマルチキャストルーティングに必要なパケットのコピー処理なども実行する。
【0057】
Internet(110)内のルータのメモリ(1502)に格納されているルーティングテーブルには、上記のルーティングアドレスのプレフィックス部と同じプレフィックスを持つパケットは、移動体ネットワークとのゲートウェイとなるルータ(111)まで転送されるように設定されているものとする。
ルータ(106)は、HA装置(101)から受信したパケットの受信先アドレスのプレフィックスが、上記ルーティングアドレスのプレフィックス部と一致し、Interface IDの複数ビットに”1”が設定されている場合は、Interface IDに1ビットづつ”1”が設定された受信先アドレスを持つパケットを生成して送信する。
【0058】
あるいは、ルータ(106)は、図7に示すようなマルチキャストルーティングテーブルに基づいて、受信先アドレス(901) と受信先アドレスのプレフィックス長(905)から決まるプレフィックス部に一致するパケットについては、(902)(903)(904)の各インタフェースの欄に示す宛先にパケットをコピーして送信するようにしても良い。その際には、受信先のIPアドレスをそのままコピーしても良いし、Interface IDに各インタフェースからの転送先となるサブネットワークを示すビットのみに”1”が設定されたアドレスを受信先IPアドレスとして設定したものにしても良い。
【0059】
各広告ルータ(103)(113)(115)は、HA装置(101)から移動端末(105)あてにカプセル化されて転送されてきたルーティングヘッダ付のパケットが、たとえば図7に示す受信先アドレス(901)と受信先アドレスのプレフィックス長(905)から決まるものと同じプレフィックス部を持つ場合は当該パケットに含まれるルーティングヘッダの処理を行い、受信先アドレスを気付けアドレスに変更して、それぞれの基地局に向けて送信し、基地局は自らが形成するセル内に存在する端末(105)に送る。
【0060】
図8を用いて、端末(105)が、サブネットワーク(102)内のセル(109)から、サブネットワーク(114)内のセル(118)へハンドオフする場合の動作について述べる。
端末(105)は最初に基地局(104)がサービスを行っているセル(109)内において、広告ルータ(103)からのサブネットワーク情報を受信して(1001)、
気付けアドレスを生成して基地局(103)を介してHA装置(101)にBinding Updateを送信することにより位置登録を行う(1002)。
【0061】
HA装置(101)はBinding Updateを受け取ると確認のBinding Acknowledgeを端末(105)に返し(1003)、
以後、端末(105)のホームアドレスの宛てのパケットをHA装置(101)は捕捉して(1004)、
カプセル化して気付けアドレス宛てに転送し、端末(105)に届ける(1005)(1006)。
【0062】
端末(105)が、セル(109)とセル(118)の境界付近に移動してきて、基地局(104)と基地局(112)の両方の電波が受信できる状態になると、端末(105)は、広告ルータ(103)から送られてくるサブネットワーク(102)のサブネットワーク情報と広告ルータ(113)から送られてくるサブネットワーク(114)のサブネットワーク情報の両方を受信し(1007)(1008)する。
【0063】
端末(105)は、気付けアドレスを生成するのに使用するプレフィックスアドレスの他に、ルーティングアドレスを調べ、気付けアドレスの他に、両方の基地局から受信したルーティングアドレスについて各ビットで論理和演算を行ったアドレスをルーティングヘッダアドレスとして生成し、それぞれをHA装置(101)に登録する(1009)。
【0064】
HA装置(101)は、Binding Updateを受け取ると確認のBinding Acknowledgeを端末(105)に返し、気付けアドレスの他にルーティングアドレスを記憶する。(1010)
その後、HA装置(101)は、端末(105)宛てのパケットを捕捉して(1011)、
カプセル化する。そして、カプセル化されたパケットは最初にルーティングアドレス宛てに、次に気付けアドレス宛てに送られるように、受信先にアドレスには端末(105)が生成した上述のルーティングヘッダアドレスを、ルーティングヘッダには気付けアドレスを設定して転送する(1012)。
【0065】
移動体通信ネットワーク内のルータ(106)は、受信先アドレスにルーティングアドレスのプレフィックスが設定されたパケットが転送されてくると、このパケットのInterface IDが1ビットづつ設定されたアドレス宛てに送られるように、パケットをコピーして送信する。(1013)(1016)
ルーティングアドレスを送信している広告ルータ(103)(113)は、上述のコピーされたパケットが送られてくるとルーティングヘッダの処理を行い、受信先アドレスに気付けアドレスを設定して、当該パケットを基地局(104)(112)に送り(1014)(1017)、
基地局(104)(112)は当該パケットを端末(105)に送る(1015)(1018)。
【0066】
従って、端末(105)はセル(118)にハンドオフを開始する前に予め、ハンドオフ先となると考えられるセル(118)へもパケットが転送されるようにしておくことが可能となる。また、端末(105)は、移動前後両方の気付けアドレス宛てのパケットを受信できるようにしておくことで、パケットロスの少ないハンドオフも実現することができる。
【0067】
端末(105)が、さらに移動して基地局(112)からの電波しか受信できなくなると(1019)、
端末(105)はHA装置(101)に基地局(112)を通じて広告ルータ(113)から受信したサブネットワーク(114)のサブネットワーク情報のみに基づいて気付けアドレスを生成してHA装置にBinding Updateで位置登録し(1020)、
HA装置(101)はBinding Acknowledgeにより、端末(105)に位置登録確認(1021)を返す。
【0068】
以後、HA装置(101)は、端末(105)宛てのパケットを捕捉して(1022)、
カプセル化して気付けアドレス宛てに転送し、端末(105)に届ける(1023)(1024)。
【0069】
次に他の実施例として、図1の広告ルータ(103)が基地局(104)を通じて送信しているサブネットワーク情報に含まれるプレフィックスアドレスの一部をサブネットワーク指示部として用いる例を説明する。この実施例によれば、第1実施例のような、サブネットワーク指示部のためのフィールドを、新たに設ける必要はない。
【0070】
図9は、広告ルータが流しているプレフィックス情報の構成例である。
下位64ビットが広告ルータのInterface ID(1103)である。上位64ビットがプレフィックス部(1101)であり、例えばプレフィックス部の下位の16ビットを、上記サブネットワーク指示部(1102)としている。
【0071】
端末は、広告ルータが送信しているRouter Advertisement Messageに含まれるサブネットワーク情報を受信すると、プレフィックスアドレスとプレフィックス長(211)から端末が属しているサブネットワークのプレフィックスを知ることが可能となる。
【0072】
図10を用いて、端末(1205)が、複数の基地局から、広告ルータが送信している広告メッセージに含まれるサブネットワーク情報を受信した場合の気付けアドレスの生成方法について説明する。
本実施例ではプレフィックス部(1101)の下位16ビットがサブネットワーク指示部(1102)であり、端末(1205)は、あらかじめその位置を知っているか、広告ルータからの情報により知ることが可能であるとする。
【0073】
端末(1205)はホームネットワークにおいてホームアドレスとして、3EF0:35FA:7823:AB76:0080:35FF:FEBC:12E8を保持しており、その中の下位64ビットはInterface IDとして端末ごとに固有に割り振られ、移動先のネットワークにおいて気付けアドレスを生成する際に使用されるものとする。
【0074】
端末(1205)は、移動先において、基地局(104)を通じて広告ルータ(103)が送信している第1の広告メッセージ(1206)を受信し、その中のプレフィックス情報のプレフィックスアドレスとプレフィックス長のフィールドから第1の気付けアドレスのプレフィックスとして、5EFF:45DE:7300:0040:0000:0000:0000:0000を生成する。
【0075】
端末(1205)は、同じく、基地局(112)を通じて広告ルータ(113)が送信している第2の広告メッセージ(1207)を受信して、その中のプレフィックス情報のプレフィックスアドレスとプレフィックス長のフィールドから第2の気付けアドレスのプレフィックスとして、5EFF:45DE:7300:0001:0000:0000:0000:0000を生成する。
【0076】
端末(1205)は、両者を比較して、サブネットワーク指示部を除いたプレフィックス5EFF:45DE:7300が一致することにより、両プレフィックスの論理和演算を行い、合成した5EFF:45DE:7300:0041:0000:0000:0000:0000を二つのサブネットワークを示すプレフィックスとする。
【0077】
端末(1205)は更に、IPv6のAuto Configuration機能を利用して、上述の合成されたプレフィックスと端末(1205)に固有に割り振られているInterface IDとから、気付けアドレス(1211)として、5EFF:45DE:7300:0041:0080:35FF:FEBC:12E8を生成し、これをHA装置(101)に登録する。
【0078】
図10を用いて、本実施例の動作を説明する。
移動体通信ネットワークにおいてパケットを転送するルータ(106)は、ルータ(106)が他のルータから受信したルーティング情報と自ルータのルーティング情報に基づいてルーティングテーブルを作成し、他のルータ間でルーティング情報を交換する。
ルータ(106)は、自ルータが持つ、あるいは他のルータから受信したルーティング情報と、広告ルータが広告しているサブネットワーク情報のプレフィックスアドレスからサブネットワーク指示部を除いた部分とが一致する場合、一致する複数のサブネットワーク情報のプレフィックスアドレスの論理和演算結果をルーティングテーブルに追加する処理部を備える。
【0079】
移動体通信ネットワーク内の各ルータ(106)のルーティングテーブルは、受信先アドレスのサブネットワーク指示部の複数ビットが”1”に設定されているパケットを、サブネットワーク指示部のいずれか1ビットが”1”に設定されているIPアドレスをプレフィックス部(1101)として広告している広告ルータまで転送するように設定されていることになる。
【0080】
ルータ(106)は、受信先アドレスのサブネットワーク指示部(1102)の複数ビットが”1”に設定されている端末(1205)宛のIPパケット(1208)が送られてきたときには、サブネットワーク指示部(1102)が1ビットづつ”1”に設定されているプレフィックスを持つ複数のパケットを生成し、該当サブネットワークに向けて送信する(1209)(1210)。
【0081】
その際に、複数のパケットについて次ホップのルータが一致する場合には、すなわち、次の転送先が同じルータになる複数のパケットについては、一つのコピーされたパケットを送信する。この状態では、端末(105)は、気付けアドレスとして、サブネットワーク指示部(1102)の複数のビットが”1”に設定されたものの他に、1ビットのみ”1”に設定されているパケットも受信できるように設定しておく(1211)。
【0082】
以上により、端末(1205)はサブネットワーク(102)(114)境界付近で複数の基地局(104)(112)からの電波を受信できる状態になると、ハンドオフが発生する前に予め移動先になると考えられる他のサブネットワーク内の基地局にまでパケットをルーティングすることが可能となる。したがって、ハンドオフの発生直後から端末(1205)宛てのパケットを受信することが可能となり、パケットロスの少ないハンドオフを実行することが可能となる。
【0083】
図11は、端末が、サブネットワーク情報を基地局から受信した場合の動作を示す。
端末は基地局経由で広告ルータからサブネットワーク情報を受信すると、これを記憶し(1301)、
一定時間に受信した複数のサブネットワーク情報から得られたプレフィックスアドレスが同じものかを比較し(1302)、
サブネットワーク指示部が異なる場合には論理和演算を行いこれをプレフィックスアドレスとして使用して、気付けアドレスを生成する(1303)。
【0084】
生成された気付けアドレスが前回登録したものと異なるかを調べ(1304)、
前回の登録時からライフタイムが切れているかを調べ(1305)、
いずれかかに相当するときには、HA装置にBinding Updateを送信して、位置登録を行う(1306)。
【0085】
図12は、ルータ装置(106)が気付けアドレス宛て、あるいはルーティングアドレスを持ったパケットを受信した場合の動作を示す。
ルータは移動体通信ネットワーク内で転送のためにパケットを受信すると(1401)、
パケット内の受信先IPアドレスを調べて、気付けアドレスで使用されているプレフィックス部に一致している場合には(1403)、
サブネットワーク指示部のビットが複数設定されているかを調べ(1404)、
1ビットしか設定されていない場合には通常の転送処理を行う(1409)。
【0086】
複数ビット設定されているときには、サブネットワーク指示部のアドレスが一致ビットづつ設定されたアドレスに分解し(1407)、
ルーティングテーブル内で一致するプレフィックスがあるインタフェース毎向けにパケットをコピーして(1408)、
パケットを送出する(1409)。
【0087】
【発明の効果】
本発明によれば、ハンドオフが実行される前に予めハンドオフ先の基地局までパケットをルーティングすることが可能となり、ハンドオフ時のパケットロスを削減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例を用いた移動体通信ネットワークの構成図である。
【図2】サブネットワーク情報の広告用のパケットフォーマット例である。
【図3】本実施例を用いたルーティングアドレスの構成例である。
【図4】本実施例を用いたルーティングヘッダアドレスの生成例である。
【図5】位置登録パケットの構成例である。
【図6】 HA装置における位置管理テーブルの構成例である。
【図7】ルータにおけるマルチキャストルーティングテーブルの構成例である。
【図8】端末がハンドオフする場合のシーケンス図である。
【図9】他の実施例におけるプレフィックス情報の構成例である。
【図10】他の実施例の動作を説明する図である。
【図11】端末が位置登録を行う場合のフローチャートである。
【図12】ルータがパケット転送する場合のフローチャートである。
【図13】 HA装置、ルータの構成例である。
【符号の説明】
101…HA装置、102,114,116…サブネットワーク、103,113,115…広告ルータ、104,112,117…基地局、105…端末、106…ルータ、107…ホームネットワーク、108…網管理装置、109,114,119…セル、110…Internet204…ICMPv6ルーティングアドレスオプション部、301…ルーティングアドレスプレフィックス部、302…Interface ID、401…プレフィックス長、402…プレフィックス部、403…Interface ID、503…IPv6 Binding Update ルーティングヘッダアドレスサブオプション拡張部、601…ホームアドレス、602…気付けアドレス、603…ルーティングヘッダアドレス、604…ライフタイム、901…受信先アドレス、902…第1送信インタフェース、903…第2送信インタフェース、904…第3送信インタフェース、905…プレフィックス長、1101…プレフィックス部、1102…サブネットワーク指示部、1103…Interface ID、1206…サブネットワーク情報、1207…サブネットワーク情報、1208…IPパケット、1209…コピーされたIPパケット、1210…コピーされたIPパケット、1211…受信可能な気付けアドレス。
Claims (8)
- 複数の基地局からの電波を受信する手段を有する端末と、前記端末が所属するホームネットワークと前記端末の移動先となる複数のサブネットワークと、
前記各サブネットワーク内に、当該サブネットワークの情報を前記基地局経由で前記端末に対して広告する広告ルータと、
前記端末の位置情報を管理し、前記端末の移動先サブネットワークで一時的に使用するアドレスとなるルーティングアドレスを登録する手段と、前記端末が移動して前記ルーティングアドレスが登録されている場合に、前記端末のホームネットワークでの宛先となるホームアドレスに届いた前記端末宛てのパケットを捕捉して、登録された前記ルーティングアドレスに従い、前記移動先サブネットワークに転送する手段とを備えたホームエージェント装置を備え、
前記広告ルータは、当該サブネットワーク情報として、ルーティングアドレスのInterface IDとプレフィックス部とを基地局から広告する手段を備え、
前記端末は、前記サブネットワークに移動している場合に、プレフィックス部が等しくInterface IDが異なる複数のルーティングアドレスを受信した場合には、前記複数のルーティングアドレスを、1つのルーティングヘッダアドレスに合成し、前記ホームエージェント装置に登録する手段を備える移動体通信システム。 - 請求項1記載の移動体通信システムにおいて、
前記サブネットワーク毎に、前記Interface IDに異なる1ビットを割り当て、
前記広告ルータは、サブネットワーク毎に割り当てられたビットを”1”に設定したルーティングアドレスを含んだ前記サブネットワーク情報を送信する手段を備え、
前記端末は、受信した複数の前記サブネットワーク情報に含まれるルーティングアドレスのプレフィックス部が一致する場合に、受信した前記複数のサブネットワーク情報に含まれるルーティングアドレスのInterface IDの論理和を計算し、演算結果を前記合成されたルーティングヘッダアドレスとする手段を備える移動体通信システム。 - 請求項2記載の移動体通信システムにおいて、
前記ホームエージェント装置は、
前記端末から送られてきた気付けアドレスと、前記ルーティングヘッダアドレスと、前記端末のホームアドレスとの組み合わせを記憶する手段と、
前記端末のホームアドレス宛てに送られてきたパケットのルーティングヘッダアドレスとして、前記気付けアドレスを設定する手段と、
前記気付けアドレスを設定したパケットをカプセル化し、受信先アドレスとして前記ルーティングヘッダアドレスを設定する手段と、
前記カプセル化したパケットを送出する手段を備える移動体通信システム。 - 請求項1記載の移動体通信システムにおいて、
前記移動体通信ネットワーク内のルータは、
前記ホームエージェント装置から届いた前記ルーティングヘッダアドレスが受信先アドレスに設定されたパケットで、Interface IDの複数ビットに”1”が設定されているパケットから、Interface IDのいずれか1ビットが”1”に設定された受信先アドレスを持つパケットを生成して送信する手段、または、
前記広告ルータが広告しているサブネットワーク情報のルーティングアドレスと同じプレフィックスを受信先アドレスとするパケットを、Interface IDのいずれか1ビットが”1”に設定されているアドレスを広告している前記広告ルータまで転送されるように設定されているルーティングテーブルを備える移動体通信システム。 - 請求項1に記載の移動体通信システムにおいて、
前記広告ルータが広告しているサブネットワーク情報のプレフィックス部の一部を、サブネットワーク指示ビットとして、サブネットワーク毎に異なる1ビットを割り当て、
前記サブネットワーク内の基地局は、割り当てられたビットを”1”に設定したサブネットワーク情報を送信する手段を備え、
前記端末は、受信した複数のサブネットワーク情報のプレフィックス部の、前記サブネットワーク指示ビット部を除いた部分が一致する場合に、受信した前記複数のサブネットワーク情報のプレフィックス部の論理和を計算し、演算結果をプレフィックス部とする気付けアドレスを生成してホームエージェント装置に登録する手段を備え、
移動体通信ネットワーク内のルータは、転送するパケットの受信先アドレスの前記サブネットワーク指示ビットが複数”1”に設定されている場合は、前記サブネットワーク指示部のいずれか1ビットが”1”に設定されているアドレスをサブネットワーク情報のプレフィックス部として広告している広告ルータまで転送されるように設定されているルーティングテーブルを備える移動体通信システム。 - 請求項1記載の移動体通信システムにおいて、
当該移動体通信ネットワーク内において前記パケットを転送するルータを複数備え、
各サブネットワーク内の前記広告ルータは、当該サブネットワーク内にパケットを転送するための主サブネットワーク情報と、副サブネットワーク情報を含むサブネットワーク情報を広告する手段を備え、
前記端末は、一つの基地局から前記サブネットワーク情報を受信している場合には、前記主サブネットワーク情報に基づいて気付けアドレスを生成する手段と、複数の基地局から前記サブネットワーク情報を受信しており、受信した複数の前記副サブネットワーク情報のプレフィックス部が等しい場合には、当該プレフィックス部に基づいて気付アドレスを生成する手段と、前記生成した気付けアドレスを前記ホームエージェント装置に送信する手段とを備え、
前記パケットを転送するルータは、前記副サブネットワーク情報のプレフィックス部を持つパケットを、当該副サブネットワーク情報を送信している各基地局までマルチキャストルーティングされるように設定されたルーティングテーブルを備える、移動体通信システム。 - 請求項4または請求項5または請求項6に記載の移動体通信システムにおいて、
端末は複数の気付けアドレス宛てパケットを受信処理する手段を備える移動体通信システム。 - 請求項5記載の移動体通信システムは、
当該移動体通信ネットワーク内において前記パケットを転送するルータを複数備え、
前記ルータのいずれかは、他のルータから受信したルーティング情報と自ルータのルーティング情報に基づいてルーティングテーブルを作成し、他のルータ間でルーティング情報を交換する手段と、
自ルータが持つ、あるいは他のルータから受信したルーティング情報と、前記広告ルータが広告している複数のサブネットワーク情報のプレフィックス部からサブネットワーク指示部を除いた部分とが一致する場合、一致する複数のサブネットワーク情報のプレフィックス部の論理和の計算結果を前記ルーティングテーブルに追加する手段を備える移動体通信システム。
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