JP3918587B2 - 冷間成形用ばね鋼 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷間成形法によってコイルばねに成形するのに適したばね鋼に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車は燃費向上のため、軽量化が強く要求され、懸架用コイルばねにおいても一層の軽量化が進められている。コイルばねの軽量化を達成するためには、使用するばね素線の直径を細くするか、あるいは使用するばね素線の長さを短くする必要がある。所要のばね特性を維持しつつコイルばねの軽量化を達成するためにはばねの設計応力を高める必要があり、ばね素線にはより高い材料強度が要求されるようになった。このような要求に対処して、従来のばね用鋼の化学成分を調整しさらに特殊元素を配合することによって200kgf/mm2(HRC:53)以上の材料強度を有する高強度ばね用鋼が開発されている(例えば特許第3064672号公報)。
【0003】
ところで、懸架用コイルばねの製造方法には、大別して熱間成形法と冷間成形法の二種類がある。鋼線を熱間加工によってばね形状に成形したのち、焼入れ焼もどしを行ってばね強度に調整する熱間成形法に対して、あらかじめ所要のばね強度に調整された鋼線を用い、冷間加工によってばね形状に成形する冷間成形法は、ばねに成形したのちに焼入れなどの高温処理を要せず、焼入れ変形の修正作業がなくなるなど、ばね製造における設備面・工程面での簡素化効果が高い経済的なばね製造方法であり、自動車懸架用ばねの製造にも広く採用されている。
【0004】
冷間成形に用いるばね鋼線は、適当な組成を有する鋼の圧延線材に対して、所定の線径まで伸線加工を施し、その後オイルテンパー処理、高周波連続焼入れ処理などの連続加熱処理を施して製造される。
ばね鋼線としては、前記のように高強度化が望まれているが、一般に鋼の強度を高めると靭延性が低下する。一方、冷間成形法によってばねを成形する上では、ばね鋼線は適当な靭延性を有することが求められる。また鋼線の製造過程では圧延線材に対して伸線加工を施すので、熱間圧延後の線材は伸線加工に耐える延性を備えることも必要である。
【0005】
従来、ばね鋼としては、強度向上の観点から比較的C含有率の高い鋼が使用されている。そのため、熱間圧延によって製造される圧延線材の熱間圧延後の硬さが高まり、その後の引抜きや伸線加工において割れやカッピー状の断線が発生するとか、焼入れ時に焼割れを生じるという問題もあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、圧延線材の状態での伸線加工性、オイルテンパー処理・高周波連続焼入れ処理における熱処理対応性などのばね鋼線の製造性に優れ、かつ200kgf/mm2(HRC:53)以上という高強度を有する冷間成形用ばね鋼線を製造するに適した鋼を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明の冷間成形用ばね鋼は、
(1)質量%で、C:0.38〜0.53%、Si:1.4〜2.4%、Mn:0.4〜1.4%、P:0.015%以下、S:0.010%以下、Cu:0.05〜0.35%、Ni:0.05〜0.40%、Cr:0.05〜0.55%を含み、かつ、1.2%≦C%+Mn%+Cr%≦2.0%、および1.4%≦(Si%)/3+(Cr%)/2+Mn%≦2.1%の関係を満足し、残余、Feおよび不可避的不純物よりなることを特徴とする。
【0008】
また、
(2)上記(1)記載の化学成分に加えて、B:0.0005〜0.0030%、N:0.020%以下を含み、かつ、Nb:0.020〜0.050%、Ti:0.020〜0.100%、Al:0.005〜0.040%のうちいずれか1種以上を含み、さらに1.2%≦C%+Mn%+Cr%≦2.0%、および1.4%≦(Si%)/3+(Cr%)/2+Mn%+353×B%≦2.1%の関係を満足することを特徴とする。
(3)上記(2)記載の化学成分に加えて、さらにMo:0.01〜0.30%を含有することを特徴とする。
【0009】
【作用】
本発明の冷間成形用ばね鋼は、鋼材の化学組成分を特定することによって、圧延線材の状態での伸線加工性に優れ、オイルテンパー処理・高周波連続焼入れ処理において焼割れなどの障害を生じることなく十分に焼入れができるなど、ばね鋼線の製造性に優れ、かつ200kgf/mm2(HRC:53)以上の高強度を具備する冷間成形用ばね鋼線を製造するに適した鋼を得ることに成功したものである。以下、各化学成分の含有率を定めた理由について説明する。
【0010】
C:0.38〜0.53%
Cは、焼入れ焼もどし後の鋼の強度を高めるために必須の元素である。その含有率が0.38%未満では焼入れによって十分な硬さが得られないのでC含有率の下限を0.38%とする。0.53%を超えてCを含有すると焼入れ時に割れを生じたり、焼入れ焼もどし後の鋼の靭性が低下したりするうえ、疲労強度、耐遅れ破壊性が劣化する。また、熱間圧延後の鋼の硬さが高くなりすぎ、その後の引抜きや伸線加工工程において割れやカッピー状の断線が発生するなどの障害をもたらす。それゆえC含有率の上限を0.53%とする。
【0011】
Si:1.4〜2.4%
Siは、固溶強化元素として鋼の強度および耐へたり性を向上するために添加するが、その効果を十分に発揮するためには1.4%以上を含有する必要がある。しかし、過剰に含有すると製造工程中の高温加熱時に鋼表面に脱炭を生じ疲労強度の低下を招くのでSi含有率の上限を2.4%とする。
【0012】
Mn:0.4〜1.4%
鋼溶製時の脱酸を促し、MnS形成による赤熱脆性を防止し、また、鋼の焼入れ性を高めるために0.4%以上含有せしめる。しかし過剰に含有すると熱間圧延後の鋼の硬さを高め、また焼入れ時には焼割れを生じるなど鋼の製造性を損なうので含有率の上限を1.4%とする。
【0013】
P:0.015%以下
Pは、鋼の結晶粒界に偏析して結晶粒界を脆弱化させ、遅れ破壊の発生を助長するので、その含有量は少ないほど好ましいが、経済性を考慮して含有率の上限を0.015%とする。
【0014】
S:0.010%以下
Sは、鋼中でMnと結合してMnSを形成し非金属介在物となり鋼の疲労強度を低下するので、その含有量は極力低減することが好ましいが、経済性を考慮して含有率の上限を0.010%とする。
【0015】
Cu:0.05〜0.35%
Cuは、鋼の耐食性の向上に対して有効であり、またフェライト脱炭の防止効果を有する。その効果を発揮するためには0.05%以上を含有させる必要がある。しかし過剰に含有すると鋼の熱間加工性を損なうので含有率の上限を0.35%とする。
【0016】
Ni:0.05〜0.40%
Niは、鋼の耐食性を高め、またフェライト脱炭の防止効果を有するので0.05%以上を含有させる。しかし過剰に含有すると鋼のコストを高めるので含有率の上限を0.40%とする。
【0017】
Cr:0.05〜0.55%
Crは、鋼の焼入れ性を高めるために0.05%以上を含有させる。しかし過剰に含有すると熱間圧延後の鋼の硬さが高くなりすぎ、伸線加工において割れを生じるなどの弊害をもたらすので、Cr含有率の上限を0.55%とする。
【0018】
B:0.0005〜0.0030%
Bは、鋼の結晶粒界に優先析出し、P、Sの結晶粒界偏析を防止して鋼の遅れ破壊強度を向上させる。この効果を得るためには0.0005%以上のBを含有する必要がある。しかし過剰に含有すると結晶粒界にB構成物を形成して鋼の焼入れ性を低減し、鋼の靭性を損なうので、B含有率の上限は0.0030%とする。
【0019】
N:0.020%以下
Nは、鋼中で窒化物あるいは炭窒化物を形成し、非金属介在物として鋼の疲労強度を低下させるので、その含有率は低いほど好ましいが、経済性を考慮して含有率の上限を0.020%とする。
【0020】
Nb:0.020〜0.050%、Ti:0.020〜0.100%、Al:0.005〜0.040%のうちいずれか1種以上
これらの元素は、いずれも鋼のオーステナイト結晶粒の微細化効果を有し鋼の靭性向上に寄与するので、これらの元素のうちいずれか1種以上を添加する。特に、高周波誘導加熱による焼入れを行う場合に優れた結晶粒微細化効果が得られ、高強度とした鋼の靭延性の向上に著しく寄与する。このような効果を得るために、それぞれTiは0.02%以上、Nbは0.02%以上、Alは0.005%以上を含有する必要がある。
【0022】
Nbは、鋼中で炭窒化物を形成し、さらに析出硬化に寄与してばねの耐へたり性を向上する。しかし過剰に含有してもその効果は飽和し、むしろ鋼の熱間加工性および冷間加工性を低下させるので、Nb含有率の上限を0.050%とする。
【0023】
Tiは、Nbと同様に鋼中で炭窒化物を形成し、オーステナイト結晶粒を微細化するとともに析出硬化に寄与する。しかし過剰にTiを含有すると、鋼の焼入れ加熱時に未溶解化合物として残留し、そのサイズが比較的大きいため、破壊の起点となって疲労強度の低下をもたらすので、Ti含有率の上限を0.100%とする。
【0024】
Alは、鋼中で窒化物を形成してオーステナイト結晶粒の微細化に寄与するが、酸化物形成傾向の強い元素なので多量に含有すると鋼中の酸化物系介在物量を増し、鋼の清浄度を損なう。それゆえ、Al含有率の上限を0.040%とする。また、鋼中の酸素(O)含有率の上限は12ppmとすることが好ましい。
【0025】
Mo:0.01〜0.30%
Moは、鋼の焼入れ性を向上するとともに焼もどし軟化抵抗性を高める元素であり、高強度における靭性や遅れ破壊特性の改善に効果がある。これらの効果を発揮するためにはMo含有率を0.01%以上とする必要がある。しかし過剰に含有すると上記の効果は飽和するばかりでなく、熱間圧延後の鋼の硬さを上昇させ、伸線加工を困難にするので、Mo含有率の上限を0.30%とする。
【0026】
1.2%≦C%+Mn%+Cr%≦2.0%
種々研究の結果、焼入れ硬化した状態で200kgf/mm2(HRC53)以上の材料強度を確保するためにはC、Mn、Crの含有率がそれぞれ本発明の特定する範囲にあるほか、さらに(C%+Mn%+Cr%)の値が1.2%以上である必要があることが判った。しかし(C%+Mn%+Cr%)の値が2.0%を超えると圧延材の伸線加工時にカッピー状割れあるいは破断を生じる。それゆえ(C%+Mn%+Cr%)の値は1.2〜2.0%とする。
【0027】
1.4%≦(Si%)/3+(Cr%)/2+Mn%+353×B%≦2.1%種々検討の結果、鋼の焼入れ後200kgf/mm2(HRC53)以上の材料強度を確保するためにはSi、Cr、Mn、Bの含有率がそれぞれ本発明の特定する範囲にあるほか、さらに((Si%)/3+(Cr%)/2+Mn%+353×B%)の値が1.4%以上である必要があることが判った。しかしその値が2.1%を超えると鋼の焼入れ性が過剰となり、鋼の焼入れ時に焼割れを生じることがある。それゆえ((Si%)/3+(Cr%)/2+Mn%+353×B%)の値は1.4〜2.1%とする。
【0028】
本発明の冷間成形用ばね鋼は、上述のように化学成分を特定し、化学組成を調整することによって、熱間圧延後の線材の硬さを制御し、焼なましなどの熱処理を施すことなく引抜き加工あるいは伸線加工を行える。さらに、焼入れ焼もどしを施すことによって200kgf/mm2(HRC53)以上の材料強度を示し、かつ、前記材料強度において冷間成形法によってコイルばねに成形することができる十分な靱延性と、優れた耐へたり性、耐食性、耐疲労性、遅れ破壊特性を兼備する。
【0029】
なお、本発明の請求項2および請求項3に提示する鋼については、200kgf/mm2(HRC53)以上の材料強度を得るために行う焼入れとして、高周波誘導加熱焼入れを行うことにより、一層優れた強靭化の効果を得ることができる。
【0030】
【実施例】
表1に示す化学組成を有する鋼を溶製して得た鋼塊を分塊圧延し、さらに線材圧延によってφ13mmの圧延線材とした。線材圧延は鋼片を1,100℃に加熱し圧延終了温度869℃として行った。圧延終了後は空冷とした。
【0031】
【表1】
【0032】
前記圧延線材の横断面について金属組織を観察し、フェライト脱炭層の厚さを測定した。その結果を「脱炭深さ」として表2に示す。また、該横断面について硬さを測定した。ロックウエルCスケール硬さを30点測定し、(平均値+6σ)の値を「圧延線材の最大硬さ」として表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】
前記圧延線材にボンダ皮膜処理を施し、伸線加工してφ12mmの伸線材とした。前記伸線加工における破断の発生の有無を「伸線時の破断」として表2に示す。
前記伸線材を高周波コイル中に通して周波数30kHz、300Aの条件で加熱し、加熱後直ちに水冷して焼入れを行い、焼入れ材を得た。該焼入れ材にについて割れの発生の有無を調べ、その結果を「焼割れ」として表2に示す。また、焼入れ材の横断面についてロックウエルCスケール硬さを20点測定し、その平均値を「焼入れ硬さ」として表2に示す。
【0035】
前記焼入れ材を焼もどしして硬さHRC53の焼もどし材とした。該焼もどし材から試験片を切り出し、重錘式ねじりクリープ試験機を用い、負荷応力1050MPaとし、70℃で96h負荷後、残留する歪を測定した。その結果を「残留せん断歪」として表2に示す。
【0036】
前記焼もどし材から採取した試験片に対して塩水噴霧試験機を用いて、35℃で5%NaCl水溶液を2h噴霧、相対湿度50%で60℃の環境において4h乾燥、相対湿度95%で35℃の環境において2h保持のサイクルを6回繰り返した後、応力振幅を700MPaとして両振りねじり疲労試験を行い、破断繰り返し数を測定した。比較例8(JIS SUP7相当鋼)の破断繰り返し数を1として各試験片の破断繰り返し数との比を求め、「腐食強度比」として表2に示す。
【0037】
前記焼もどし材から直径6mm、長さ80mmで、中央部に深さ1mmで先端部半径0.1mmのV型切欠きを有する遅れ破壊試験片を切り出した。該遅れ破壊試験片に所定の曲げモーメントを加えつつ、切欠き部にpH2の塩酸水溶液(試験液)を滴下して破断にいたるまでの時間を測定し、30hで破断しない最大の曲げ応力(遅れ破壊強度)を求めた。他方、同形の試験片について試験液を滴下することなく漸増曲げモーメントを加えて破断した時の最大曲げ応力(曲げ破断強度)を求めた。(遅れ破壊強度)/(曲げ破断強度)の比の値を遅れ破壊強度比として表2に示す。
【0038】
表2から明らかなように、本発明が特定する範囲を超えてSi含有率の高い比較例2はフェライト脱炭を生じているが、本発明の実施例は、いずれも脱炭深さが0であり、フェライト脱炭が認められない。
【0039】
(C%+Mn%+Cr%)の値が本発明の特定する範囲を超えて高い比較例4および9〜14は、圧延材の最大硬さがHRC37以上と高く、伸線時に破断を生じているが、本発明の実施例においては圧延材の最大硬さはいずれもHRC33以下となり、φ13mmの圧延線材からφ12mmに伸線加工した結果においても伸線時の破断は発生していない。本発明材では焼なましなどの軟化処理を行わなくても十分に冷間伸線によって加工可能であることを示している。
【0040】
((Si%)/3+(Cr%)/2+Mn%+353×B%)の値が本発明の特定する範囲を超えて高い比較例4および5では高周波焼入れ工程で焼割れが発生しているが、本発明の実施例では高周波焼入れにおいても焼割れの発生は認められず、焼入れ硬さもHRC55以上の高い値を示し、焼もどし後にも十分HRC53の硬さを維持することを示している。
【0041】
残留せん断歪は材料の耐へたり性の指標となり、その値が小さい程耐へたり性が高いことを示す。表2より明らかなように、本発明の実施例はいずれも比較例に比べて耐へたり性が優れていることを示している。
腐食強度比は、腐食作用を蒙った鋼の疲労強度の指標となるもので、標準的なばね鋼であるJIS SUP7を基準として比較している。表2から明らかなように、本発明の実施例はいずれも腐食後の疲労強度がJIS SUP7より優れていることを示している。
【0042】
遅れ破壊強度比は、鋼の遅れ破壊に対する感受性を示す指標であって、その数値が高いほど遅れ破壊を生じにくいことを示す。表2から判るように、本発明の実施例は、いずれも比較例より遅れ破壊感受性が低く、遅れ破壊に対して安定であることを示している。
【0043】
以上実施例によって示すごとく、本発明が特定する化学組成を有する鋼は、熱間圧延による脱炭もなく、圧延材の伸線加工性にも優れ、焼入れにおいても割れを生じることがなく、製造製に優れている。また、焼入れ材の強度もHRC53(200kgf/mm2)を超えることが明らかである。このような高強度を保持しつつ、耐へたり性、疲労強度、遅れ破壊特性など、ばね鋼として所用の諸特性も優れている。
【0044】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の冷間成形用ばね鋼は、圧延線材の状態での伸線加工性、オイルテンパー処理・高周波連続焼入れ処理における熱処理対応性などのばね鋼線の製造性に優れ、かつ、200kgf/mm2(HRC:53)以上という高強度を保持しつつ、耐へたり性、疲労強度、遅れ破壊特性など、優れたばね特性を示す冷間成形用ばね鋼線を製造を可能とするもので、その経済効果は極めて大きいといえる。
Claims (3)
- 質量%で、
C :0.38〜0.53%、
Si:1.4〜2.4%、
Mn:0.4〜1.4%、
P :0.015%以下、
S :0.010%以下、
Cu:0.05〜0.35%、
Ni:0.05〜0.40%、
Cr:0.05〜0.55%
を含み、かつ、
1.2%≦C%+Mn%+Cr%≦2.0%、および
1.4%≦(Si%)/3+(Cr%)/2+Mn%≦2.1%
の関係を満足し、残余、Feおよび不可避的不純物よりなることを特徴とする冷間成形用ばね鋼。 - 質量%で、
C :0.38〜0.53%、
Si:1.4〜2.4%、
Mn:0.4〜1.4%、
P :0.015%以下、
S :0.010%以下、
Cu:0.05〜0.35%、
Ni:0.05〜0.40%、
Cr:0.05〜0.55%、
B :0.0005〜0.0030%、
N :0.020%以下
を含み、かつ、
Nb:0.020〜0.050%
Ti:0.020〜0.100%、
Al:0.005〜0.040%
のうちいずれか1種以上を含み、さらに
1.2%≦C%+Mn%+Cr%≦2.0%、および
1.4%≦(Si%)/3+(Cr%)/2+Mn%+353×B%≦2.1%
の関係を満足し、残余Feおよび不可避的不純物よりなることを特徴とする冷間成形用ばね鋼。 - 質量%で、
Mo:0.01〜0.30%
を含むことを特徴とする請求項1または2記載の冷間成形用ばね鋼。
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