JP3917637B2 - 無線通信システム、無線送信機、無線受信機および無線通信方法 - Google Patents
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Description
このため、通常、高周波の搬送波(キャリア)に情報変調を施して信号を送信することとしている。具体的には、送信側では、搬送波に送信したい信号波によって変調を施し、被変調波を送信する。一方、受信側では、受信した被変調波を復調することで搬送波から信号波を取り出し送信データを得る(例えば、文献「大庭英雄、提坂秀樹、“無線通信機器”、日本理工出版会、p.141−265、ISBN 4−89019−136−4」参照)。
図32に従来の無線通信システムの構成の一例を示す。図32において、送信側では、電圧制御発振器(VCO: Voltage Controlled Oscillators )1001は、搬送波を発生させる。この搬送波は、乗算器1002において、送信したいベースバンド信号INが乗算されることにより変調される。得られた被変調波は、パワーアンプ(PA:Power Amplifier)1005により増幅され、送信アンテナ1006から送信される。受信側では、受信アンテナ1011によって受信された被変調波は、低雑音増幅回路(LNA:Low Noise Amplifier )1012により増幅され、イメージ除去フィルタ1013によりイメージ成分が除去される。イメージ成分が除去された被変調波は、乗算器1017において、VCO1016により発生した搬送波が乗算されることによってダウンコンバートされ、チャネル選択フィルタ1018を通過した後に、検波器1019により送信されたベースバンド信号に変換される。図32は位相変復調(PSK:Phase Shift Keying)により無線通信を行う場合の一例であるが、他の無線通信方式においても搬送波を発生させ、搬送波に変復調を施して無線通信を行うのが一般的である。
一方、搬送波を用いずに通信を行うシステムとして、超広帯域(UWB:Ultra Wideband)技術を用いた無線通信システムが提案されている(例えば、特表2003−529273号公報(国際公開公報WO01/073965)、特表2003−535552号公報(国際公開公報WO01/093441)。UWBの送信機は、数GHzという極めて広い周波数帯域にわたって1秒間に10億回以上の非常に時間軸の短いパルスを送出し、受信機は、送信機から送られてきたパルスのシーケンスを受信して、パルスをデータに変換する。
以上のように、図32に示した従来の無線通信システムでは、送信時および受信時に搬送波を発生させ、この搬送波に変復調を施して無線通信を行う。このため、搬送波を発生する回路や搬送波に変復調を施す回路が必要となり、無線通信システムが複雑化し、無線通信システムを構成する送受信機の規模やハードウェア量が増大して無線通信システムのコストや消費電力が増大するという問題点があった。
また、UWBを用いた無線通信システムにおいても、時間幅の短いモノサイクル波形もしくはガウシアンモノパルスを生成する回路が必要となり,これらの回路を構成するには高周波のアナログ回路技術が必要になるため設計が難しく、無線通信システムを構成する送受信機の規模やハードウェア量が増大して無線通信システムのコストや消費電力が増大するという問題点があった。
また、本発明の無線通信システムの1構成例は、前記微分演算された拡散信号をΔS、この拡散信号ΔSに対応する拡散符号をC、拡散信号ΔSと拡散符号Cとの相関値をP、拡散符号Cの符号長をMとすると、
また、本発明の無線通信システムの1構成例において、前記信号発生手段は、拡散したチップレートのn(nは2以上の整数)次高調波帯域のインパルス信号のみを出力するようにしたものである。
[第1参考例]
本参考例に係る無線通信システムは、送信側では、送信すべきデジタル信号を直流成分を含まない符号を用いて符号化して送信し、受信側では、受信信号に対し上記符号化に対応する復号化を行ってデジタル信号を復元し、搬送波を用いずに送受信するものである。以下、本参考例について図面を参照して説明する。
図1は、本参考例に係る無線通信システムの構成を示すブロック図である。図1において、無線通信システムは、無線送信機1と無線受信機2とから構成されている。無線送信機1は、符号化器11、パワーアンプ12および送信アンテナ13を備えている。一方、無線受信機2は、受信アンテナ21、LNA22および復号化器23を備えている。
以下、信号の流れとともに、この無線通信システムの動作について説明する。図1において、送信すべきデジタル信号INは、符号化器11に入力される。ここで、送信すべきデジタル信号INは、2値情報を示すものであれば、どのような形態の信号であってもよいが、一般的には図2に示されるような単極NRZのベースバンド信号である。そこで、本参考例でも単極NRZ信号を用いることとする。
符号化器11は、入力されたデジタル信号INに対して、直流成分を含まない符号を用いて符号化を施す。これにより、直流成分付近に電力スペクトルのピークがある単極NRZのベースバンド信号を、比較的高周波の交流信号成分がメインとなる信号に変換する。ここで、直流成分を含まない符号としては、図2に示されるバイポーラNRZ符号(AMI符号(Alternate Mark Inversion code ))やマンチェスター符号(ダイパルス符号、SP符号)の他、BnZS符号(Bipolar with n Zeros Substitution code、nは整数)、HDBn符号(High Density Bipolar code 、nは整数)、mBnT符号(m Binary on n Ternary code、m,nは整数)、CMI符号(Coded Mark Inversion code )、DMI符号(Differential Mode Inversion code)等が挙げられるが、これらに特に限定されない。一方、図2に示される単極NRZ(Non Return to Zero)、単極RZ(Return to Zero)、両極NRZ(Non Return to Zero)は、直流(DC)付近に電力スペクトルのメインローブがあるため、本参考例で用いられる符号としては不適当である。図3に、各種符号の電力スペクトル特性を示す。
符号化器11により符号化された信号は、パワーアンプ12に供給される。パワーアンプ12は、符号化器11から供給された信号を増幅し、送信アンテナ13に出力する。ただし、近距離の微弱無線では送信信号電力が厳しく規定されている場合が多く、その場合にはパワーアンプ12は必ずしも必要とはしない。符号化器11から出力された信号を直接アンテナ13に供給しても規定値を上回る送信信号電力となる場合には、パワーアンプ12の変わりに減衰器を入れて信号電力を調整しても良い。また、本参考例で用いるパワーアンプ12は、符号化器11から出力されたデジタル信号の信号振幅をデジタル信号のまま大きくするものとする。こうすることで送信側ではアナログの回路を必要としない構成になり、送信機設計の簡易化、低コスト化が図れる。
送信アンテナ13は、パワーアンプ12から受けた信号(パワーアンプ12を必要としない場合は符号化器11から受けた信号)を無線送信する。パワーアンプ12の有無に関わらず、送信アンテナ13には矩形波のデジタル信号が供給され、このデジタル信号のスペクトルのうち、送信アンテナ13の帯域内の信号が無線信号として送信される。アンテナは直流信号成分を伝搬することはできず、交流信号成分しか伝搬できない。そのため、送信すべきデジタル信号のうち、矩形波信号の立ち上がり立ち下がりの変化時の交流成分が主に送信アンテナ13から送信されることとなる。
以上のとおり、無線送信機1は、搬送波、特にアナログ高周波キャリアを用いることなく送信すべき符号化されたベースバンド信号INを送信する。このため、無線送信機1は、搬送波を発生させるためのVCO、搬送波にベースバンド信号を乗算するための乗算器等、搬送波の使用に伴って必要となる回路等を有していない。
次に、受信側について説明すると、受信アンテナ21は、送信アンテナ13から送信された信号を受信し、LNA22に出力する。LNA22は、受信アンテナ21から受けた受信信号を、ノイズを抑えて増幅し、復号化器23に出力する。復号化器23は、LNA22から入力された信号に対し、符号化器11による符号化に対応する復号化を行って、デジタル信号を復元する。LNA22から出力される信号はアナログ信号であり、アナログ演算によりデジタル信号を復元する場合にはLNA22からの出力信号をそのまま演算に用いる。デジタル演算によりデジタル信号を復元する場合には、復号化器内部にコンパレータまたはリミッタを設け、所定の振幅に制限して矩形波に近づけたあとに、この振幅制限した信号に対し、符号化器11による符号化に対応する復号化を行って、デジタル信号を復元する。
なお、本参考例では、復号化器23の内部にコンパレータまたはリミッタを設けることとしているが、この構成に限らず、受信信号にをノイズを抑えて増幅したあとに振幅制限して矩形波に近づける手段を実現することができれば、どのような構成であっても良い。例えば、LNA22にコンパレータまたはリミッタと同等の機能を持たせても良い。また、LNA22からの出力をADコンバータでデジタル化しデジタル演算を行っても良い。
以上のとおり、無線受信機2は、搬送波、特にアナログ高周波キャリアを用いることなく送信された信号を受信する。このため、無線受信機2は、搬送波を発生させるためのVCO、受信信号に搬送波を乗算するための乗算器等、搬送波の使用に伴って必要となる回路等を有していない。
以下、このように搬送波を用いることなく無線通信できる理由について説明する。無線通信で伝送できるのは交流成分のみであり直流成分は伝送されない。このため、直流成分付近に電力スペクトルのピークがあるベースバンド信号を伝送するのは難しい。一方、電力スペクトルのメインローブが交流成分にある信号であれば、その直流付近の信号成分が送受信されなくとも、メインローブとなる交流信号成分が送受信されれば通信可能となる。そこで、本参考例の無線送信機1では、送信すべきデジタル信号INを直流成分を含まない符号により符号化することによって、電力スペクトルのメインローブが交流成分になるように操作している。この結果、本参考例においては、搬送波を用いない無線通信が可能となっている。具体的には、150MHzの単極NRZ信号をマンチェスター符号を用いて符号化すると、電力スペクトルのメインローブは直流(DC)から300MHzまでにほぼ収まり、比較的高周波の帯域(数10MHz〜200MHz程度)に電力スペクトルのピークが来るため、広帯域アンテナを用いることにより送受信が可能となる。
ただし、交流成分の周波数が低いほど大きいアンテナが必要となるので、送信すべきデジタル信号は高周波であることが好ましい。具体的には、1MHz以上が好ましく、100MHz以上がより好ましい。
以上のとおり、本参考例によれば、送信すべきデジタル信号INを直流成分を含まない符号を用いて符号化することによって、送信信号の電力スペクトルのメインローブを高周波の交流成分にすることにより、パルス伝送通信を可能とし、搬送波を用いずに無線通信することとしているので、搬送波の発生に必要なVCOや、アップコンバージョン、ダウンコンバージョンに必要な乗算器等が不要となり、システムを構成する無線送信機1および無線受信機2のハードウェア量が大幅に削減され、システムの簡易化、低コスト化、低消費電力化が可能となる。
また、特に無線送信機1については、矩形の信号をそのまま送信するので、デジタル信号処理がメインとなる。このため、アナログ回路を大幅に削減でき、大幅な低コスト化、低消費電力化を図ることができる。
本参考例では、モノサイクル波形もしくはガウシアンモノパルスを生成するためのパルス発生器を持たず、デジタルの矩形波信号で送信アンテナを駆動する。この方式は、通信に使用する周波数帯域を使用するアンテナの帯域で選択できるという特徴も持つ。数100MHzに中心周波数があるアンテナを使用すれば、その周波数帯域で電波を送受して通信を行い、数GHzに中心周波数があるアンテナを使用すれば、その周波数帯域で電波を送受して通信を行うことが可能である。これらのいずれの場合にも使用するアンテナに対し、送信すべきベースバンド信号のメインローブが使用するアンテナの周波数帯域に含まれるように調整すればよい。具体的には図2に示した矩形波信号の信号幅Tを小さくすればよい。信号幅Tを小さくすればその信号に含まれる周波数成分がより高周波側まで広がることが図3からわかる。信号幅Tはデジタル回路に供給されるクロック周波数で決まり、クロック周波数は周波数シンセサイザーで制御することができる。
従って本方式では、使用したい周波数帯域に合わせてアンテナと送信機側の周波数シンセサイザーを制御すればよい。周波数シンセサイザーはソフト的に制御することができるので、使用周波数帯域の変更に伴いハードウェア的に変更すべき構成要素はアンテナだけである。以上から他の送信機側の構成要素をハードウェア的に変更することなくアンテナを切り替えるだけで使用する周波数帯域を変更することができるという特徴を本方式は持つ。これに対して、UWBを用いた従来の無線通信システムでは、モノサイクル波形もしくはガウシアンモノパルスを生成するためのパルス発生器が必要となる。このパルス発生器はあらかじめ規定した周波数帯域にモノサイクル波形もしくはガウシアンモノパルスの周波数成分が含まれるようにチューニングされて実装される。このパルス発生器は高周波のアナログ回路からなるため設計が難しく、モノサイクル波形もしくはガウシアンモノパルスの周波数成分を可変するように設計するのはさらに困難である。つまり、UWBを用いた従来の無線通信システムでは、通信に使用する周波数帯域にチューニングしてパルス発生器を実装する必要があるため、使用するアンテナを切り替えてもハードウェア的に送信機側の構成要素であるパルス発生器を可変することが困難であり、通信に使用する周波数帯域を変更することができない。
本参考例に係る無線通信システムは、上記第1参考例に係る無線通信システムとほとんど同じであるが、送信側で送信すべきデジタル信号に対して拡散符号を乗じてスペクトラム拡散を行い、受信側で受信信号に対し逆拡散を行うことを特徴とするものである。以下、図面を用いて本参考例について説明するが、第1参考例と共通する部分については説明を省略する。
図4は、本参考例に係る無線通信システムの構成を示すブロック図である。図4において、無線通信システムは、無線送信機3と無線受信機4とから構成されている。無線送信機3は、拡散符号発生器31、乗算器32、パワーアンプ33および送信アンテナ34を備えている。一方、無線受信機4は、受信アンテナ41、LNA42、逆拡散手段43およびピーク検出器44を備えている。本参考例では、拡散符号発生器31と乗算器32とが符号化器を構成し、逆拡散手段43とピーク検出器44とが復号化器を構成している。
以下、信号の流れとともに、この無線通信システムの動作について説明する。図4において、送信すべきデジタル信号INは、乗算器32に入力される。この乗算器32は、入力されたデジタル信号INに対し、拡散符号発生器31により発生させられた拡散符号を乗算し、直接スペクトラム拡散する。すなわち、拡散符号発生器31と乗算器32とは、送信すべきデジタル信号に対して拡散符号を乗じてスペクトラム拡散を行う拡散手段として機能する。この直接スペクトラム拡散により、単極NRZ信号が広帯域に拡散させられる。拡散後の信号は、パワーアンプ33で増幅された後、送信アンテナ34から送信される。
本参考例においても第1参考例と同様に、必ずしもパワーアンプ33は必要ではない。また、パワーアンプ33を必要とする場合でも、第1参考例と同様にデジタル信号の信号振幅をデジタル信号のまま大きくするものをパワーアンプとして用いることで、送信機側ではアナログ回路を必要としない構成にすることが可能であり、送信機設計の簡易化、低コスト化が図れる。いずれにせよ本参考例においても、第1参考例と同様に送信すべき矩形波のデジタル信号が送信アンテナ34に供給される。
受信側では、送信アンテナ34から送信された信号は、受信アンテナ41により受信され、LNA42により増幅され、逆拡散手段43に供給される。逆拡散手段43は、LNA42から受けた信号に対し、無線送信機3におけるスペクトラム拡散に対応する逆拡散を行い、ピーク検出器44は、逆拡散手段43の出力信号のピークを検出し、検出したピークを基にデジタル信号を復調する。
図5に、本参考例に用いる逆拡散手段43の構成例を示す。逆拡散手段43は、LNA42から入力された拡散信号をサンプル保持するサンプルホールド回路431a〜431gと、第1のクロックf1を入力としてサンプルホールド回路431a〜431gが順次サンプル保持動作をするよう制御するサンプルホールド制御回路432と、サンプルホールド制御回路432からの出力信号をクロックf1に同期してシフトするシフトレジスタを構成するフリップフロップ回路433a〜433fと、拡散信号と相関をとるための拡散符号を第2のクロックf2に同期して発生する拡散符号発生回路434と、サンプルホールド回路431a〜431gから出力された拡散信号と拡散符号発生回路434から出力された拡散符号とを対応する信号毎に乗算する乗算器435a〜435gと、乗算器435a〜435gの各出力信号を加算する加算器436とから構成される。第1のクロックf1は、送信側で拡散信号の拡散に使用されたクロックと同じ周波数のクロックであり、第2のクロックf2は、送信側で拡散符号の生成に使用されたクロックと同じ周波数のクロックである。
サンプルホールド制御回路432は、第1のクロックf1を入力とし、乗算器435a〜435gの数と同じ数のクロック毎に1クロック分だけ拡散信号をサンプル保持させるサンプルホールド制御信号を生成する。シフトレジスタを構成するフリップフロップ回路433a〜433fは、サンプルホールド制御回路432から出力されたサンプルホールド制御信号をクロックf1に同期して図5の右方向へシフトさせながら各サンプルホールド回路431b〜431gに出力する。各サンプルホールド回路431a〜431gは、クロックf1に同期して順次サンプル保持動作を行う。一方、拡散符号発生回路434からは拡散符号がクロックf2に同期して発生する。
LNA42から入力されサンプルホールド回路431a〜431gによって保持された拡散信号と拡散符号発生回路434から出力された拡散符号とは、乗算器435a〜435gにより対応する信号毎に乗算され、各乗算器435a〜435gの乗算結果が加算器436によって加算されて出力される。こうして、拡散信号とローカルの拡散符号との相関値演算を行い、この相関値演算結果を基にピーク検出器44がベースバンド信号を復元する。なお、本参考例では、逆拡散手段43の1例として図5に示した構成を用いたが、同等の機能を果たすものであれば特にこれには限定されない。
図4の無線送信機3のA点(乗算器32の入力)、B点(乗算器32の出力)、C点(送信アンテナ34の出力)における代表的な信号波形を図6、図7に示す。図7は図6の信号波形のP1の部分を拡大して示したものである。図6、図7の縦軸は信号強度、横軸は時間である。図6A、図7Aに示す信号が送信すべきデジタル信号INである。図6B、図7Bに示す信号は、デジタル信号INを拡散符号により拡散した後の拡散信号である。送信アンテナ34からは、図6C、図7Cのように拡散信号の立ち上がりおよび立ち下がりに含まれる交流信号成分が無線信号として送信される。
図4の無線受信機4のD点(逆拡散手段43の出力)、E点(ピーク検出器44の出力)における代表的な信号波形を図8、図9に示す。図9は図8の信号波形のP2の部分を拡大して示したものである。送信された拡散信号とローカルの拡散符号とが一致すると、図8A、図9Aに示すようにピーク信号が出力される。このピーク信号はベースバンド信号の位相反転に合わせて位相が反転するので、ピーク検出器44によってピーク信号の位相反転を検出することで、図8B、図9Bに示すように、送信されたベースバンド信号を復元することができる。
以上のとおり、第1参考例と同様に、無線送信機3と無線受信機4とは、搬送波、特にアナログ高周波キャリアを用いることなく送受信を行う。このため、無線送信機3と無線受信機4とは、搬送波の使用に伴って必要となる回路等を有していない。
本参考例においては、直接スペクトラム拡散によって送信すべきデジタル信号INを高周波まで拡散させるので、第1参考例と同様の理由により、搬送波を用いることなく無線通信を行うことができる。具体的には、300MHzのチップレートの拡散符号を用いて1MHzの単極NRZ信号を拡散させた場合、拡散後の信号のスペクトルのメインローブは直流(DC)から300MHzまで広がる。なお、直接スペクトラム拡散方式では、逆拡散後の希望波受信電力と干渉波電力との比(SI比)が、所要の受信誤り率を得るために必要なSI比より大きければ通信可能となる。したがって、送受信可能な周波数帯域は使用されるアンテナの帯域によるが、必要なSI比が確保されれば、メインローブすべてが送受信される必要はなく、比較的高周波側の拡散信号スペクトルのみが送受信される場合であっても通信可能である。
本参考例で送信される信号スペクトルを図10に示す。300MHzのチップレートで拡散されたベースバンド信号のメインローブは直流(DC)から300MHzまで広がる。たとえば使用するアンテナの帯域が100MHzから300MHzの場合、送信される信号スペクトルは図10の斜線部分のようになる。
本参考例に係る無線通信システムは、第1参考例と同様の効果を有するほか、次の効果も有する。
すなわち、拡散符号を用いての多重化が可能であり、無線通信システムの多チャネル化が可能となる。また、より広帯域の拡散信号を送受信することにより、長距離化、高ビットレート化を図ることができる。さらに、直接スペクトラム拡散を行うので、マルチパス耐性等のスペクトラム拡散通信と同様の効果を得ることができる。
本参考例に係る無線通信システムは、上記第2参考例に係る無線通信システムとほとんど同じであるが、直流成分を含まない拡散符号を用いてスペクトラム拡散を行うことを特徴とするものである。以下、本参考例について説明するが、第2参考例と共通する部分については説明を省略する。
本参考例では、拡散符号発生器31は直流成分を含まない拡散符号を発生させ、乗算器32に供給する。例えば、拡散符号発生器31は、最初に単極NRZ信号の拡散符号を発生させた後に、この拡散符号を直流成分を含まない符号を用いて符号化し、符号化された拡散符号を乗算器32に供給する。ただし、直流成分を含まない拡散符号を発生させることができればよく、上記の手順に限定されない。
単極NRZ信号の拡散符号の電力スペクトルのピークは直流(DC)付近になるのに対し、たとえばマンチェスター符号を用いて符号化された拡散符号の電力スペクトルのピークは交流成分となる。たとえば、チップレートが150MHzである拡散符号をマンチェスター符号により符号化すると、電力スペクトルのメインローブはDCから300MHzまでにほぼ収まり、電力スペクトルは比較的高周波の交流信号成分がメインとなる。このようなマンチェスター符号により符号化された拡散符号を新たな拡散符号として用いることによって、交流信号成分に電力スペクトルのピークをもつ送信信号が得られる。このため、本参考例にかかる無線通信システムは、第2の実施例と同様の効果を有するほか、次の効果も有する。すなわち無線通信システムの扱う信号は交流信号がメインの信号となり、単極NRZの拡散符号を用いた場合に比べてより効率よく送受信することができ、システムの高効率化,低消費電力化を図ることができる。
本参考例においても第1参考例と同様に、必ずしもパワーアンプ33は必要ではない。また、パワーアンプ33を必要とする場合でも、第1参考例と同様にデジタル信号の信号振幅をデジタル信号のまま大きくするものをパワーアンプとして用いることで、送信機側ではアナログ回路を必要としない構成にすることが可能であり、送信機設計の簡易化、低コスト化が図れる。いずれにせよ本参考例においても、第1参考例と同様に送信すべき矩形波のデジタル信号が送信アンテナ34に供給される。
本参考例に係る無線通信システムは、送信側では、送信すべきデジタル信号に対して拡散符号を乗じてスペクトラム拡散を行い、スペクトラム拡散した拡散信号の立ち上がりおよび立ち下がりに応じてインパルス状の矩形波信号を発生させて送信し、受信側では、受信信号に対して前記スペクトラム拡散に対応する逆拡散を行い、逆拡散した信号のピークを検出してデジタル信号を復元する。これにより、本参考例では、搬送波を用いずにデジタル信号を送受信する。以下、本参考例について図面を参照して説明する。
図11は、本発明の第4参考例に係る無線通信システムの構成を示すブロック図である。図11において、無線通信システムは、無線送信機5と無線受信機6とから構成されている。無線送信機5は、拡散符号発生器111、乗算器112、信号発生手段113、パワーアンプ114および送信アンテナ115を備えている。一方、無線受信機6は、受信アンテナ121、ローノイズアンプ(LNA)122、逆拡散手段123およびピーク検出器124を備えている。本参考例では、拡散符号発生器111と乗算器112と信号発生手段113とが符号化器を構成し、逆拡散手段123とピーク検出器124とが復号化器を構成している。
以下、信号の流れとともに、この無線通信システムの動作について説明する。図11において送信すべきデジタル信号(ベースバンド信号)INは、乗算器112に入力される。一方、拡散符号発生器111は、拡散符号を発生する。乗算器112は、入力されたデジタル信号INと拡散符号とを乗算することで、デジタル信号INを直接スペクトラム拡散する。すなわち、拡散符号発生器111と乗算器112とは、送信すべきデジタル信号INに対して拡散符号を乗じてスペクトラム拡散を行う拡散手段として機能する。この直接スペクトラム拡散により、デジタル信号INが広帯域に拡散させられる。
乗算器112から出力された拡散信号は、信号発生手段113に供給される。信号発生手段113は、拡散信号の立ち上がりおよび立ち下がりに応じてインパルス状の矩形波信号を発生する。この信号発生手段113としては、微分演算器、ハイパスフィルタやバンドパスフィルタなどが挙げられる。ハイパスフィルタやバンドパスフィルタを用いる場合には、受動素子を用いる構成の他、デジタルフィルタによる信号処理によって微分演算を行った結果を出力する構成などが挙げられる。いずれにしても、拡散信号の立ち上がりおよび立ち下がりに応じてインパルス状の矩形波信号を発生する機能を有するものであれば、これらに特に限定されない。
信号発生手段113から出力される信号波形例を図12に示す。図12Aに示した信号波形は信号発生手段113に入力される拡散信号の波形であり、図12B、図12Cに示した信号波形は信号発生手段113から出力される信号の波形である。信号発生手段113は、拡散信号の立ち上がり立ち下がりに応じた矩形波信号を出力しているのがわかる。図12Dは信号発生手段113に入力される拡散信号の周波数スペクトルを示し、図12Eは信号発生手段113から出力される矩形波信号の周波数スペクトルを示している。拡散信号よりも狭い信号幅の矩形波信号を信号発生手段113から出力することにより、図12Dに示す拡散信号の周波数スペクトルに比べて、矩形波信号の周波数スペクトルのメインローブの分布が図12Eに示すように高周波側に大きく広がっているのがわかる。したがって、送信すべき拡散信号のチップレートがそれほど高くない場合には、信号発生手段113を用いて図12のように拡散信号の立ち上がり立ち下がりに応じた矩形波信号を生成することにより、高周波側まで信号電力を広げより効率的に信号電力を送信することが可能となる。
パワーアンプ114は、信号発生手段113から出力された矩形波信号を増幅し、送信アンテナ115は、パワーアンプ114によって増幅された信号を無線送信する。
本参考例においても第1参考例と同様に、必ずしもパワーアンプ114は必要ではない。また、パワーアンプ114を必要とする場合でも、第1参考例と同様にデジタル信号の信号振幅をデジタル信号のまま大きくするものをパワーアンプとして用いることで、送信機側ではアナログ回路を必要としない構成にすることが可能であり、送信機設計の簡易化、低コスト化が図れる。いずれにせよ本参考例においても、第1参考例と同様に送信すべき矩形波のデジタル信号が送信アンテナ115に供給される。
図11の無線送信機5のA点(乗算器112の入力)、B点(乗算器112の出力)、C点(信号発生手段113の出力)における代表的な信号波形を図13、図14に示す。図14は図13の信号波形のP3の部分を拡大して示したものである。図13、図14の縦軸は信号強度、横軸は時間である。なお、図13、図14は、PN31の拡散符号を用いてデジタル信号INの100倍のチップレートで拡散し、また信号発生手段113として微分演算器を用いた場合の信号波形を示している。
図13A、図14Aに示す信号が送信すべきデジタル信号INである。図13B、図14Bに示す信号は、デジタル信号INを拡散符号により拡散した後の拡散信号である。図13C、図14Cに示す信号は、拡散信号を微分処理した後のインパルス状のパルス信号である。図14Cによれば、C点では、B点の拡散信号の立ち上がりおよび立ち下がりに応じてインパルス状の矩形波信号が得られていることが分かる。
このように、B点の拡散信号の立ち上がりおよび立ち下がりに応じたインパルス状のパルス信号が得られており、微分演算器が信号発生手段113として機能していることが分かる。
以上のとおり、本参考例の無線送信機5は、搬送波、特にアナログの高周波キャリアを用いることなく送信すべき拡散信号の立ち上がり立ち下がりに応じた矩形波信号を送信する。このため、無線送信機5は、電圧制御発信器(VCO)や乗算器などの、搬送波を発生する回路や搬送波に変復調を施す回路を必要としない。
次に、無線受信機6側について説明する。送信アンテナ115から送信された信号は、受信アンテナ121により受信され、LNA122により増幅され、逆拡散手段123に供給される。
逆拡散手段123は、LNA122から出力されたインパルス信号に対して、無線送信機5のスペクトラム拡散に対応する逆拡散を行い、ピーク検出器124に逆拡散した信号を供給する。逆拡散を行う場合、逆拡散手段123に入力された信号の符号位相同期をとって逆拡散を行う同期方式と、符号位相同期をとらずに逆拡散を行う非同期方式とがあるが、本参考例では同期方式の逆拡散手段123を用いることとする。同期方式の逆拡散手段としては各種遅延ロックループ(DLL)を利用したものが一般的であるが、逆拡散手段123は特にこれらに限定されない。
ピーク検出器124は、逆拡散手段123の出力信号のピークを検出して、デジタル信号(ベースバンド信号)を復元する。
図11の無線受信機6のD点(逆拡散手段123の出力)、E点(ピーク検出器124の出力)における代表的な信号波形を図15、図16に示す。図16は図15の信号波形のP4の部分を拡大して示したものである。逆拡散手段123により逆拡散したD点の信号は、図15A、図16Aに示すように、送信されたデジタル信号のハイ(HIGH)、ロウ(LOW)に応じたピーク信号となる。ピーク検出器124では、このD点の信号を受けてピーク検出し、図15B、図16Bに示すように、送信されたデジタル信号を復元する。
以上のとおり、無線受信機6は、搬送波、特にアナログの高周波キャリアを用いることなく送信されたデジタル信号を受信する。このため、無線受信機6は、VCOや乗算器などの、搬送波を発生する回路や搬送波に復調を施す回路を必要としない。
以下、このように搬送波を用いることなく無線通信できる理由について説明する。無線通信で伝送できるのは交流成分のみであり、直流成分は伝送できない。このため、直流成分付近に電力スペクトルのピークがあるベースバンド信号を無線伝送するのは難しく、そのため通常は高周波キャリアを変調するといった操作が行われる。
これに対して、本参考例の無線通信システムでは、送信すべきデジタル信号INを直接スペクトラム拡散することによって高周波まで拡散させ、拡散信号からインパルス状の矩形波信号を生成することによって、高周波信号を効率的に送信する構成とした。直接スペクトラム拡散方式では、逆拡散後の希望波受信電力と干渉波電力との比(SI比)が、所要の受信誤り率を得るために必要なSI比より大きければ通信可能となる。したがって、送受信可能な周波数帯域は使用するアンテナの帯域によるが、必要なSI比が確保されれば、電力スペクトルのメインローブすべてを送受信する必要はなく、本参考例のように比較的高周波側の拡散信号スペクトルのみを送受信する場合であっても通信可能である。
具体的には、3MHzの拡散信号に対しその100分の1の信号幅の矩形波信号を発生する信号発生手段を用いればその信号電力スペクトルは直流から300MHzまで広がる。例えば100MHzから300MHzまでの広帯域アンテナを使用すればこの拡散信号スペクトルの送受信が可能となる。もしくは、300MHzのチップレートの拡散符号を用いて1MHzのベースバンド信号を拡散した場合、拡散後の信号の電力スペクトルのメインローブは直流(DC)から300MHzまで広がる。信号発生手段113として100MHz以上の通過帯域を持つデジタルのハイパスフィルタを用いた場合、信号発生手段113を通過した拡散信号スペクトルのメインローブは100MHzから300MHzまでにほぼ収まるので、広帯域アンテナを使用すれば、この拡散信号スペクトルの送受信が可能となる。この結果、本参考例においては搬送波を用いない無線通信が可能となっている。
以上のとおり、本参考例によれば、送信すべきデジタル信号INを直接拡散して矩形波信号を発生することによりパルス伝送通信を可能とし、搬送波を用いずに無線通信することとしているので、搬送波の発生に必要なVCOやアップコンバージョンおよびダウンコンバージョンに必要な乗算器といったアナログの高周波回路が不要となり、システムを構成する無線送信機5および無線受信機6のハードウェア量を大幅に削減することができ、システムの簡易化、低コスト化、低消費電力化が可能となる。
さらに、本参考例では、拡散符号を用いての多重化が可能であり、無線通信システムの多チャンネル化が可能となる。また、より広帯域の拡散信号を送受信することにより、長距離化、高ビットレート化を図ることができ、スペクトラム拡散通信と同様にマルチパス耐性等の効果を得ることができる。また、特に無線送信機5については、デジタル信号処理がメインとなるため、アナログ回路を大幅に削減でき、大幅な低コスト化、低消費電力化を図ることができる。
本参考例に関わる無線通信システムは第2参考例と同様の効果を持ち、さらに次の効果も有する。すなわち、信号発生手段を用いることにより、効率的に高周波信号成分を送信することができるようになる。
次に、本発明の第5参考例について説明する。本参考例に係る無線通信システムは、上記第4参考例に係る無線通信システムと無線送信機5の構成は同じであるが、無線受信機の構成が異なる。以下、図面を用いて本参考例について説明するが、第4参考例と共通する部分については説明を省略する。
図17は、本参考例に係る無線通信システムの無線受信機の構成を示すブロック図である。前述のとおり、無線送信機5については第4参考例と同じ構成のため、図17では記載を省略した。
本参考例の無線受信機7は、受信アンテナ131、ローノイズアンプ(LNA)132、信号再生手段133および逆拡散手段134を備えている。本参考例では、信号再生手段133と逆拡散手段134とが復号化器を構成している。
無線送信機5から送信された信号は、受信アンテナ131により受信され、LNA132により増幅され、信号再生手段133に供給される。信号再生手段133は、LNA132から出力されたインパルス状のパルス信号を検出し、無線送信機5の信号発生手段によって処理される前の矩形波状の拡散信号を再生して、逆拡散手段134に供給する。この信号再生手段133としては、マッチトフィルタ、オペアンプによる積分回路、コンパレータなどが挙げられる。マッチトフィルタに関しては、受動素子を用いる構成の他、CCDやアナログ信号処理あるいはデジタル信号処理によって演算を行った結果を出力する構成などが挙げられる。いずれにしても、インパルス状の信号を受けて拡散信号を再生するものであればこれらに特に限定されない。
逆拡散手段134は、信号再生手段133から出力された拡散信号に対して、無線送信機5のスペクトラム拡散に対応する逆拡散を行いデジタル信号(ベースバンド信号)を復元する。逆拡散を行う場合、逆拡散手段134に入力された拡散信号の符号位相同期をとって逆拡散を行う同期方式と、符号位相同期をとらずに逆拡散を行う非同期方式とがあるが、本参考例では同期方式の逆拡散手段を用いることとする。同期方式の逆拡散手段としては各種遅延ロックループ(DLL)を利用したものが一般的であるが、逆拡散手段134は特にこれらに限定されない。
図17の無線受信機7のF点(信号再生手段133の出力)、G点(逆拡散手段134の出力)における代表的な信号波形を図18、図19に示す。図19は図18の信号波形のP5の部分を拡大して示したものである。信号再生手段133がインパルス状の無線信号を検知して再生処理を行うことにより図18A、図19Aに示す拡散信号が得られ、逆拡散手段134がこの拡散信号を受けて逆拡散を行うことにより図18B、図19Bに示すデジタル信号が復元される。受信アンテナ131で受信した信号は図11のC点に示すようにインパルス信号が位相変調されたものと見なすことができるため、信号再生手段133はインパルス信号のピーク値の極性を検知して、ハイ(HIGH)またはロウ(LOW)の信号を出力する機能を有するものであればよい。
図20A、図20B、図20C、図20D、図20Eに信号再生手段133の構成例を示す。信号再生手段133は、例えばマッチトフィルタ1331とピーク検出器1332とから構成される(図20A)。マッチトフィルタを用いる場合、無線送信機5から送信されるインパルス状の信号の形状に対応したマッチトフィルタを用いることにより、受信アンテナ131で受信した信号の中からインパルス信号を選択的に検知することが可能である。そして、マッチトフィルタ1331から出力された信号のピークをピーク検出器1332により検出することで、矩形波状の拡散信号を再生することが可能となる。
図20Bに示すように、信号再生手段133をマッチトフィルタ1331と積分器1333とから構成し、マッチトフィルタ1331から出力された信号を積分器1333により積分演算することによって拡散信号を再生することも可能である。
また、図20Cに示すように、信号再生手段133をマッチトフィルタ1331とコンパレータ1334とから構成し、マッチトフィルタ1331から出力された信号をコンパレータ1334により2値化することによって拡散信号を再生することも可能である。
また、図20Dに示すように、信号再生手段133を乗算器1335と1ビットカウンタ1336とから構成し、LNA132から出力された信号を乗算器1335により包絡線検波し、包絡線検波した信号を1ビットカウンタ1336でカウントすることによって拡散信号を再生することも可能である。乗算器1335の二乗検波による包絡線検波では、LNA132の出力信号の立ち上がりおよび立ち下がりに応じてパルスが生成される。LNA132の出力信号には、立ち上がり、立ち下がりが必ず交互に現れるので、包絡線検波したパルスとパルスの間をハイ(High)またはロウ(Low)のレベルで固定すれば、拡散信号を復元することができる。1ビットカウンタ1336は、乗算器1335からパルスが出力される度に、ハイまたはロウを出力する。
さらに、図20Eに示すように、信号再生手段133をダイオード1337と1ビットカウンタ1336とから構成し、LNA132から出力された信号をダイオード1337により包絡線検波し、包絡線検波した信号を1ビットカウンタ1336でカウントすることによって拡散信号を再生することも可能である。いずれにしても同等の機能を有するものであれば、これらに特に限定されない。
以上のとおり、本参考例の無線受信機7は、第4参考例と同様に、搬送波、特にアナログの高周波キャリアを用いることなく送信されたデジタル信号を受信する。このため、無線受信機7は、VCOや乗算器などの、搬送波を発生する回路や搬送波に復調を施す回路を必要としない。
本参考例では、前記第4参考例と同様の効果を奏する。さらに、本参考例では、送信されたインパルス状の信号から矩形波状の拡散信号を再生して逆拡散する構成としているため、インパルス状の信号を直接逆拡散する場合に比べて、逆拡散復調が容易になる特徴を持つ。
なお、逆拡散復調することによるプロセスゲインがあるため、信号再生手段133から出力される拡散信号に誤りが多少含まれていたり、拡散信号が完全な矩形波状の信号でなかったりしても、通信は可能である。
次に、本発明の第6参考例について説明する。本参考例に係る無線通信システムは、上記第4参考例に係る無線通信システムと無線送信機5の構成は同じであるが、無線受信機の構成が異なる。以下、図面を用いて本参考例について説明するが、第4参考例と共通する部分については説明を省略する。
図21は、本参考例に係る無線通信システムの無線受信機の構成を示すブロック図である。前述のとおり、無線送信機5については第4参考例と同じ構成のため、図21では記載を省略した。
本参考例の無線受信機8は、受信アンテナ141、ローノイズアンプ(LNA)142、信号再生手段143、逆拡散手段144およびピーク検出器145を備えている。本参考例では、信号再生手段143と逆拡散手段144とピーク検出器145とが復号化器を構成している。
無線送信機5から送信された信号は、受信アンテナ141により受信され、LNA142により増幅され、信号再生手段143に供給される。
信号再生手段143は、第5参考例の信号再生手段133と同様にLNA142の出力信号から、無線送信機5の信号発生手段によって処理される前の矩形波状の拡散信号を再生して、逆拡散手段144に供給する。
逆拡散手段144は、信号再生手段143から出力された拡散信号に対して、無線送信機5のスペクトラム拡散に対応する逆拡散を行い、逆拡散した信号をピーク検出器145に供給する。逆拡散を行う場合、逆拡散手段144に入力された拡散信号の符号位相同期をとって逆拡散を行う同期方式と、符号位相同期をとらずに逆拡散を行う非同期方式とがあるが、本参考例では非同期方式の逆拡散手段を用いることとする。非同期方式の逆拡散手段としてはSAWデバイスによるマッチトフィルタのような受動素子を用いる構成の他、CCDやアナログ信号処理あるいはデジタル信号処理によるマッチトフィルタによる構成や、図5に示した構成が挙げられるが、非同期で逆拡散復調が可能なものであればこれらに特に限定されない。
ピーク検出器145は、逆拡散手段144の出力信号のピークを検出して、デジタル信号(ベースバンド信号)を復元する。
図21の無線受信機8のH点(信号再生手段143の出力)、I点(逆拡散手段144の出力)、J点(ピーク検出器145の出力)における代表的な信号波形を図22、図23に示す。図23は図22の信号波形のP6の部分を拡大して示したものである。信号再生手段143がインパルス状の無線信号を検知して再生処理を行うことにより図22A、図23Aに示す拡散信号が得られ、非同期式の逆拡散手段144がこの拡散信号を受けて逆拡散を行うことにより図22B、図23Bに示すようにデジタル信号の一部が再生される。ピーク検出器145では、逆拡散後の信号を受けてピーク検出し、図22C、図23Cに示すデジタル信号を復元する。
以上のとおり、本参考例の無線受信機8は、第4参考例と同様に、搬送波、特にアナログの高周波キャリアを用いることなく送信されたデジタル信号を受信する。このため、無線受信機8は、VCOや乗算器などの、搬送波を発生する回路や搬送波に復調を施す回路を必要としない。
本参考例では、前記第5参考例と同様の効果を奏する。さらに、本参考例では、非同期で逆拡散する構成としているため、同期型の逆拡散手段に比べてハードウェア量を削減することができ、低消費電力化が図れるという特徴を有する。
次に、本発明の第7参考例について説明する。本参考例に係る無線通信システムは、上記第4参考例に係る無線通信システムと無線送信機5の構成は同じであるが、無線受信機の構成が異なる。以下、図面を用いて本参考例について説明するが、第4参考例と共通する部分については説明を省略する。
図24は、本参考例に係る無線通信システムの無線受信機の構成を示すブロック図である。前述のとおり、無線送信機5については第4参考例と同じ構成のため、図24では記載を省略した。
本参考例の無線受信機9は、受信アンテナ151、ローノイズアンプ(LNA)152、逆拡散手段153、積分手段154およびピーク検出器155を備えている。本参考例では、逆拡散手段153と積分手段154とピーク検出器155とが復号化器を構成している。
無線送信機5から送信された信号は、受信アンテナ151により受信され、LNA152により増幅され、逆拡散手段153に供給される。
逆拡散手段153は、LNA152から出力された信号に対して、無線送信機5のスペクトラム拡散に対応する逆拡散を行い、逆拡散した信号を積分手段154に供給する。逆拡散を行う場合、逆拡散手段153に入力された拡散信号の符号位相同期をとって逆拡散を行う同期方式と、符号位相同期をとらずに逆拡散を行う非同期方式とがあるが、本参考例では非同期方式の逆拡散手段を用いることとする。非同期方式の逆拡散手段としてはSAWデバイスによるマッチトフィルタのような受動素子を用いる構成の他、CCDやアナログ信号処理あるいはデジタル信号処理によるマッチトフィルタによる構成や、図5に示した構成が挙げられるが、非同期で逆拡散復調が可能なものであればこれらに特に限定されない。
積分手段154は、逆拡散手段153により逆拡散された信号を積分し、この積分した信号をピーク検出器155に供給する。この積分手段154としては、マッチトフィルタを用いる構成や、オペアンプによる積分演算を行う構成、コンパレータ回路を用いる構成などが挙げられる。マッチトフィルタに関しては、受動素子を用いる構成の他、CCDやアナログ信号処理あるいはデジタル信号処理によって積分演算を行った結果を出力する構成などが挙げられるが、特にこれらに限定されない。
ピーク検出器155は、積分手段154の出力信号のピークを検出して、デジタル信号(ベースバンド信号)を復元する。
図24の無線受信機9のK点(逆拡散手段153の出力)、L点(積分手段154の出力)、M点(ピーク検出器155の出力)における代表的な信号波形を図25、図26に示す。図26は図25の信号波形のP7の部分を拡大して示したものである。非同期式の逆拡散手段153がインパルス状の無線信号に対して逆拡散を行うことにより、逆拡散手段153からは図25A、図26Aに示すようなインパルス状の信号が、送信されたデジタル信号のハイ(High)、ロウ(Low)に応じて位相変調されて出力される。積分手段154は、このインパルス状の信号の位相を検出し、検出した位相に応じたピーク信号を図25B、図26Bのように出力する。そして、ピーク検出器155は、このピーク信号を検出し、検出したピークを基に図25C、図26Cに示すデジタル信号を復元する。
以上のとおり、本参考例の無線受信機9は、第4参考例と同様に、搬送波、特にアナログの高周波キャリアを用いることなく送信されたデジタル信号を受信する。このため、無線受信機9は、VCOや乗算器などの、搬送波を発生する回路や搬送波に復調を施す回路を必要としない。
本参考例では、前記第6参考例と同様の効果を奏する。
次に、本発明の第1実施例について説明する。本実施例に係る無線通信システムは、上記第4参考例に係る無線通信システムと無線送信機5の構成は同じであるが、無線受信機の構成が異なる。以下、図面を用いて本実施例について説明するが、第4参考例と共通する部分については説明を省略する。
図27は、本実施例に係る無線通信システムの無線受信機の構成を示すブロック図である。前述のとおり、無線送信機5については第4参考例と同じ構成のため、図27では記載を省略した。
本実施例の無線受信機10は、受信アンテナ161、ローノイズアンプ(LNA)162、逆拡散手段163およびピーク検出器164を備えている。本実施例では、逆拡散手段163とピーク検出器164とが復号化器を構成している。
拡散信号を送信アンテナから直接送信する場合、または拡散信号の立ち上がり立ち下がりに応じた信号を発生してアンテナから送信する場合は、拡散信号の高周波成分を送信アンテナから送信していることになる。このとき、送信された信号を第7参考例の無線受信機9で受信して逆拡散を施すと、図25A、図26Aに示したようになる。直流成分が伝搬されないことによる影響として、逆拡散手段153の出力には、送信信号のハイ(High)、ロウ(Low)によらずに、ある値を中心として上下にピークが現れるようになる。第7参考例で説明したとおり、逆拡散手段153の出力信号は送信データのハイ、ロウに応じて位相が反転するので、この出力信号の位相を判別することにより通信は可能である。
ただし、第7参考例では、逆拡散後の信号の位相を判別するための積分手段154が必要になる。また、逆拡散手段153から出力されるピーク信号の幅は、拡散信号のチップレートが高速になると狭くなってくる。したがって、図25A、図26Aに示した信号の位相を判別することは、チップレートが高速になってくると困難になる。
本実施例は、逆拡散処理をする際の拡散符号系列にある変換を施すことにより、第7参考例の問題点を解決するものである。以下、拡散符号系列に施す変換について説明する。
拡散信号をS、拡散符号をC、拡散信号Sと拡散符号Cとの相関値をPとすると、相関値Pは次式のようになる。
ここで、
図28は、本実施例の逆拡散手段163の構成例を示すブロック図である。図28の例は、拡散符号Cの符号長Mが7の場合の構成例である。図28の逆拡散手段163は、LNA162から入力された拡散信号の高周波成分ΔSを拡散信号の拡散に用いたクロックと同じ周波数の第1のクロックf1に同期してデジタル信号に変換するコンパレータ回路631と、コンパレータ回路631の出力信号を前記第1のクロックf1の1周期から(N−1)周期(Nは2以上の整数)までそれぞれ遅延させたN−1個の信号を出力するN−1個の遅延回路632a〜632gと、拡散符号Cを発生する拡散符号発生回路633と、遅延回路632a〜632gから出力された信号と拡散符号発生回路633から出力された拡散符号Cとを対応する信号毎に乗算するN個の乗算器634a〜634gと、乗算器634a〜634gの各出力信号を加算する加算器635とから構成される。
コンパレータ回路631は、入力された信号のレベルを所定のしきい値に基づいて第1のクロックf1の周期毎に判定し、拡散信号をハイまたはロウの1ビットデジタルデータに変換して出力する。遅延回路632aは、コンパレータ回路631の出力信号をクロックf1の1周期分だけ遅延させて遅延回路632bおよび乗算器634aに出力する。遅延回路632b〜632fの動作も同様である。遅延回路632gは、遅延回路632fの出力信号をクロックf1の1周期分だけ遅延させて乗算器634gに出力する。
一方、拡散符号発生回路633は、拡散符号Cを発生する。送信側で拡散に用いた拡散符号系列を{1,−1,−1,1,1,1,−1}とすると、逆拡散時に用いる拡散符号系列は、式(3)から計算して{−1,0,1,2,1,0,1}となる。遅延回路632a〜632gから出力された信号と拡散符号発生回路633から出力された拡散符号Cとは、乗算器634a〜634gにより対応する信号毎に乗算され、各乗算器634a〜634gの乗算結果が加算器635により加算されて出力される。
ピーク検出器164は、加算器635の出力信号のピークを検出することにより、ベースバンド信号を出力する。
送信すべき拡散信号Sと、図27の無線受信機10のQ点(受信信号)とK点(逆拡散手段163の出力)における代表的な信号波形を図29に示す。図29Aに示す拡散信号Sをアンテナから送信した結果、無線受信機10のアンテナ161で受信する信号は図29Bのようになり、逆拡散手段163が図29Bの信号を逆拡散すると、図29Cのような信号が得られる。図29Cによれば、図25A、図26Aとは異なり、中心値から上側のみに正のピーク信号が得られているのがわかる。
図30は、図29よりも時間間隔を長くした例である。図30Aは、送信すべきデータ信号(ベースバンド信号)INの信号波形図であり、図30Bは、無線受信機10のK点(逆拡散手段163の出力)の信号波形図である。
以上のように、本実施例によれば、式(3)を満たす拡散符号Cを用いることにより、送信信号のハイ(High)、ロウ(Low)に応じた極性のピーク信号を得ることができる。その結果、本実施例では、逆拡散後の信号の位相を判別するための積分手段を用いる必要がなく、拡散信号のチップレートが高速の場合でもベースバンド信号を復調することができる。
なお、本実施例の逆拡散手段163のコンパレータ回路631および遅延回路632a〜632gの代わりに、第1のクロックf1に同期して順次サンプル保持動作を行うサンプルホールド回路を用いるようにしてもよい。
次に、本発明の第2実施例について説明する。第2参考例〜第7参考例および第1実施例では、例えば直流から300MHzまでの拡散信号スペクトルのメインローブのうち、100MHzから300MHzまでの帯域を送信するようにしていた。第2参考例〜第7参考例および第1実施例の送信信号スペクトルは図10に示したとおりである。
これに対して、本実施例では、拡散したチップレートの周波数帯域のn(nは2以上の整数)次高調波帯域のインパルス信号のみを信号発生手段113から出力して送信する。本実施例の送信信号スペクトルを図31に示す。図31の例では、チップレートの2次高調波帯域(300〜600MHz)のみを送信している。図31の帯域BAのように拡散信号スペクトルの谷の部分の帯域を送信すると、電波法等の法規による送信出力規制に適合する範囲で送信出力を大きくしようとすると効率が悪くなる。本実施例では、n次高調波帯域の信号のみを送信することにより、送信出力規制に則った効率のよい送信を行うことができる。
Claims (8)
- 無線送信機と無線受信機とを備え、
前記無線送信機は、送信すべきデジタル信号を符号化する符号化手段と、この符号化手段により符号化された信号を送信する送信アンテナとを有し、
前記無線受信機は、前記送信された信号を受信する受信アンテナと、この受信アンテナで受信された信号に対して前記符号化に対応する復号化を行って前記デジタル信号を復元する復号化手段とを有し、
前記符号化手段は、前記送信すべきデジタル信号に拡散符号を乗じてスペクトラム拡散を行う拡散手段と、この拡散手段によりスペクトラム拡散された拡散信号の立ち上がりおよび立ち下がりに応じてインパルス状の信号を発生し、このインパルス状の信号を前記送信アンテナに出力する信号発生手段とを備え、
前記復号化手段は、微分演算された拡散信号に対応する拡散符号を用いて、前記受信アンテナで受信された信号の逆拡散を行う逆拡散手段と、この逆拡散手段により逆拡散された信号のピークを検出して前記デジタル信号を復元するピーク検出手段とを備えることを特徴とする無線通信システム。 - 請求の範囲第1項又は第2項記載の無線通信システムにおいて、
前記信号発生手段は、拡散したチップレートのn(nは2以上の整数)次高調波帯域のインパルス信号のみを出力することを特徴とする無線通信システム。 - 送信すべきデジタル信号をスペクトラム拡散させた拡散信号の立ち上がりおよび立ち下がりに応じてインパルス状の信号を発生させてインパルス状の信号を搬送波を用いずに送信する無線送信機から信号を受信する無線受信機であって、
前記送信された信号を受信する受信アンテナと、
この受信アンテナで受信された信号に対して前記符号化に対応する復号化を行って前記デジタル信号を復元する復号化手段とを有し、
前記復号化手段は、微分演算された拡散信号に対応する拡散符号を用いて、前記受信アンテナで受信された信号の逆拡散を行う逆拡散手段と、この逆拡散手段により逆拡散された信号のピークを検出して前記デジタル信号を復元するピーク検出手段とを備えることを特徴とする無線受信機。 - 送信すべきデジタル信号を符号化する符号化手順と、この符号化手順で符号化された信号を送信する送信手順と、前記送信された信号を受信する受信手順と、この受信手順で受信された信号に対して前記符号化に対応する復号化を行って前記デジタル信号を復元する復号化手順とを備え、
前記符号化手順は、前記送信すべきデジタル信号に拡散符号を乗じてスペクトラム拡散を行う拡散手順と、この拡散手順によりスペクトラム拡散された拡散信号の立ち上がりおよび立ち下がりに応じてインパルス状の信号を発生する信号発生手順とを備え、
前記復号化手順は、微分演算された拡散信号に対応する拡散符号を用いて、前記受信手順で受信された信号の逆拡散を行う逆拡散手順と、この逆拡散手順により逆拡散された信号のピークを検出して前記デジタル信号を復元するピーク検出手順とを備えることを特徴とする無線通信方法。 - 請求の範囲第6項又は第7項記載の無線通信方法において、
前記信号発生手順は、拡散したチップレートのn(nは2以上の整数)次高調波帯域のインパルス信号のみを出力することを特徴とする無線通信方法。
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