JP3907447B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、静電転写プロセスを利用した静電複写機や静電プリンタ等の画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
静電転写プロセスを利用した画像形成装置においては、像担持体としての感光ドラム上に形成された静電潜像が現像装置によってトナー像として顕像化され、該トナー像は感光ドラムから転写材に転写されるが、転写されないで感光ドラム上に残留する未転写トナーは、クリーニング装置によって清掃除去される。
【0003】
ところで、従来、感光ドラム上の未転写トナーをクリーニングする際、未転写トナーに含まれる異物や転写材の紙粉等が感光ドラムによって運ばれて、クリーニング部材としてのクリーニングブレードと、感光ドラムとの間に挟まり、これらが感光ドラムを傷付けたり、クリーニングブレードを押し上げて該クリーニングブレードと感光ドラムとの間の隙間からトナーが擦り抜ける等のおそれがあった。これらは、感光ドラムの耐久性能の向上によるランニングコストの削減を企図する場合の阻害要因となっていた。
【0004】
上記課題に対する対応策として、近年、クリーニングブレードを感光ドラムのスラスト方向に往復動作(レシプロ動作)させる方法が提案されているが、耐久枚数の増大に伴ってクリーニングブレードの感光ドラムへの当接部分の長期摺擦によるダメージが大きくなり、該クリーニングブレードの摩耗によるトナー抜けや、該クリーニングブレードの当接面のザラツキによる感光ドラムの損傷等の弊害が顕在化してきた。
【0005】
そこで、クリーニングブレードのレシプロ動作の制御についても提案されており、感光ドラム自体の前回転時、或は後回転時にはクリーニングブレードのレシプロ動作を停止させる制御系の他、各種レシプロ動作のシーケンスも提案されている。
【0006】
一方、未転写トナーを捕集してこれを搬送する廃トナー搬送装置も各種提案されているが、この装置の作動シーケンスは単独の制御系を構成するものが大半であった。これに対して、近年、より高度な制御系として、廃トナー搬送装置の動作とクリーニングブレードのレシプロ動作とをギヤを介して同期させる提案もなされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の画像形成装置にあっては、クリーニングブレードのレシプロ動作が単独の制御系を構成しているため、クリーニングブレードのレシプロ動作制御と、現像装置の現像動作制御との適正な対応をとるためには制御系が複雑な構成となり、あるいは二重の制御系とならざるを得ず、高価な機構になりがちであった。
【0008】
また、クリーニングブレードのレシプロ動作が単独の制御系を構成している場合には、画像形成動作中に現像装置に異常が発生してもクリーニングブレードのレシプロ動作が同時に停止することはなく、例えば、現像装置のスリーブ融着による感光ドラムへのダメージが発生しても、クリーニングブレードのレシプロ動作が継続される。このため、クリーニングブレードが感光ドラムからのダメージを受ける時間が長くなるという課題が発生する。
【0009】
そこで、クリーニングブレードのレシプロ動作時間を効率的に短縮して、レシプロ摺擦によるクリーニングブレードの摩耗を極力抑えることが望まれるが、そのためには、現像動作とレシプロ動作とを同期させる精巧なシーケンスが必要となってくる。
【0010】
更に、クリーニングブレードのスラスト長が感光ドラムのスラスト長よりも長いクリーナー装置系における、ブレードレシプロ系においては、クリーニングブレード端部が感光ドラム端に摺擦されて、「エグレ」等が発生しやすくなる。このため、このエグレ部が起点となって、「ブレードメクレ」や「びびり」が発生しやすくなる等の弊害も発生する。
【0011】
一方、感光ドラム上の未転写トナーは、クリーニングブレードによって掻き落とされた後に廃トナーボックス内に捕集され、廃トナー搬送装置によって搬送されるが、廃トナー搬送装置による未転写トナーの巻き上げ等の防止や装置に与える振動抑止のために、廃トナー搬送装置の作動時間は必要最小限に制御されるよう求められている。
【0012】
しかし、現在の廃トナー搬送装置は、他要素とは独立した動作シーケンスを有しており、例えば、その動作時間を短縮するために該廃トナー搬送装置の動作を現像動作と同期させるには特別のシーケンスが必要とされてきた。
【0013】
更に、掻き落とされた廃トナーは、例えば高温高湿の環境状態においては、廃トナー捕集部材と廃トナー搬送スクリュー間に堆積することが多く、これが原因となってクリーニングブレードのエッジ部に堆積する掻き落とし廃トナーの適性量が超過してしまい、循環性が極度に低下することによるブレード局所からの擦り抜けを増長してしまうという課題が発生していた。
【0014】
その他、前記クリーニングブレードがレシプロ動作を行うことによってクリーニングブレードの端部に横走りした廃トナーが堆積するとともに、この超過トナーの横走り量が重畳されることにより、廃トナーの端部ボタ落ちが加速され、機内汚染の大きな要因となってしまうケースも見受けられた。
【0015】
本発明は斯かる課題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、クリーニング装置にレシプロ制御機構を設けることなく、クリーニング部材の摩耗を抑制してその耐久性の向上を図ると共に、廃トナーの排出動作時間を短縮化して廃トナーの巻き上げや端部ボタ落ちによる機内汚染を防ぐことのできる画像形成装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、静電潜像が形成される像担持体と、担持したトナーを前記静電潜像に付着させてトナー像を形成する回転自在な現像回転体を有する現像手段と、前記トナー像を転写材に転写する転写手段と、転写後に前記像担持体に残留する廃トナーを除去するクリーニング部材を有するクリーニング装置とを備えた画像形成装置において、前記クリーニング装置は、前記クリーニング部材の下方に配置されて前記廃トナーを捕集する捕集部材と、前記クリーニング部材によって前記像担持体から除去された前記廃トナーを貯留する廃トナーボックスと、前記クリーニング部材に、前記像担持体のスラスト方向に相対移動可能に係合された補助クリーニング部材とを有し、該補助クリーニング部材を、前記像担持体のスラスト方向にレシプロ動作可能なレシプロ作動回転体と、該レシプロ作動回転体に、前記現像回転体からの動力を伝達する伝達回転体とを備え、前記現像回転体の回転動作と前記補助クリーニング部材のレシプロ動作とを連動可能とし、前記補助クリーニング部材は、前記像担持体のスラスト方向に沿い不連続に対向配置されて前記クリーニング部材から前記捕集部材まで前記像担持体の表面に対して非接触に対向する薄板材であって、画像形成動作中に前記クリーニング部材の位置に前記感光ドラムによって運ばれてくる前記廃トナーを前記レシプロ動作により払い取ることを特徴とする。
【0017】
請求項2記載の発明は、前記伝達回転体に、前記クリーニング装置内での廃トナー排出動作を行う廃トナー排出部材を連結し、
前記現像回転体の回転動作と前記補助クリーニング部材のレシプロ動作、及び前記廃トナー排出部材の排出動作を連動可能としたことを特徴とする。
【0018】
請求項3記載の発明は、前記補助クリーニング部材を、前記廃トナー排出部材に接触させたことを特徴とする。
【0019】
請求項4記載の発明は、前記補助クリーニング部材を、前記捕集部材に対し非接触としたことを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
【0022】
〔第1の実施の形態〕
図1は、本発明に係る画像形成装置の一形態である4色フルカラー画像形成装置(複写機)の断面図であり、この画像形成装置100は、画像形成装置本体(以下、「装置本体」という)の内側に、紙等の転写材の搬送方向上流側(同図右側)から下流側(同図左側)に沿って順に第1〜第4の画像形成部Pa,Pb,Pc,Pdを備えている。
【0023】
これらの画像形成部Pa〜Pdは、像担持体としてドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラムと称する)1a〜1dを備えていて、その周囲には、その回転方向(図2参照)に沿って略順に、一次帯電器12a〜12d、ブランク露光器13a〜13d、現像器(現像手段)2a〜2d、転写ブレード(転写手段)3a〜3d、クリーニング装置4a〜4dが配設されている。また、転写材Pの搬送方向に沿ってその上流側から順に、給紙カセット10a,10b,10c、転写材給搬送部6、転写ベルト30、分離帯電器11、搬送ベルト32、定着装置18、フラッパ15、排紙トレイ14が配設されている。なお、フラッパ15の切り換えによって排紙トレイ14に排出されない場合の反転装置17、再給送手段16も配設されている。
【0024】
図2は、最上流側の第1の画像形成部Paの拡大断面図である。尚、他の第2、第3、第4の画像形成装置Pb,Pc,Pdの構成は、第1の画像形成部Paとほぼ同様であるため説明は省略する。
【0025】
第1の画像形成部Paの感光ドラム1aとしては、円筒状のアルミニウム基体の表面にキャリア発生層(CGL)とキャリア輸送層(CTL)とを有する感光層を、キヤリア輸送層(CTL)の厚みが40μmとなるようにコートし、JIS表面粗さ(B601)であるRz(10点平均粗さ)が初期状態で2μm以下のものを使用している。
【0026】
この感光ドラム1aは、不図示の駆動手段によって矢印A方向に160mm/secのプロセス速度で回転駆動される。尚、感光ドラム1aは直径60mmのものを使用した。
【0027】
また、感光ドラム1aの上方には、一次帯電器12aが近接配置されており、該感光ドラム1aの表面は、この一次帯電器12aによって一様に帯電される。そして、帯電後の感光ドラム1aの表面は、画像形成部Paの上方に配置された光学系からの露光を受けて静電潜像が形成され、その後、ブランク露光器13aによって露光を受ける。
【0028】
続いて、静電潜像は、現像器2aによって現像剤中のトナーが付着されてトナー像として現像される。尚、現像剤としては、トナーとフェライト系キャリアとを主とする2成分現像剤を使用している。
【0029】
感光ドラム1a上のトナー像が、感光ドラム1aと転写ブレード3aとが対向する転写部位に到達すると、このときまでに転写材給搬送部6(図1参照)から給紙された転写材Pが、転写ベルト30の表面に担持されて矢印K方向に搬送される。この転写材Pは、感光ドラム1a上のトナー像にタイミングを合わせるようにして転写部位に達し、これとともに転写ブレード3aによって形成される電界の作用により、トナー像が感光ドラム1aの表面から転写材P上に転写される。尚、転写ベルト30は、その表面に転写材Pを担持した状態で、4個の画像形成部Pa〜Pdのそれぞれの転写部位を通過するように構成されている。
【0030】
尚、トナー像転写後において、転写材Pに転写されないで感光ドラム1aの表面に残った残留トナーは、クリーニング装置4aのクリーニングブレード43によって掻き落とされて除去され、感光ドラム1aは、図示しない前露光ランプによって残留電荷が除去されて次の画像形成に供される。
【0031】
以上のように、第1の画像形成部Paによって、第1のトナー像が転写された転写材Pは、搬送ベルト30によって下流側に搬送され、第2の画像形成部Pb、第3の画像形成部Pc、更に第4の画像形成部Pdにより夫々第1の画像形成部Paの場合と同様に、トナー像が転写材P上に順次転写される。
【0032】
但し、第1〜第4の画像形成部Pa〜Pdで転写されるトナー像のトナーの色は、夫々異なっており、転写材Pの表面には4色のトナー像が重ねられ、転写材Pが定着装置18(図1参照)を通過することによって、トナー像が転写材P上に定着されて4色のフルカラー画像が形成される。尚、前記クリーニングブレード43は、そのエッジが感光ドラム1a表面に対して10〜40gr/cmの当接圧で当接されている。
【0033】
ところで、4色のトナー像の転写が終了した転写材Pは、分離帯電器(図1参照)11によって分離バイアスが印加されて転写ベルト30から分離され、搬送ベルト32によって定着装置18に搬送される。この定着装置18において、定着ローラ18aと加圧ローラ18bによる加熱及び加圧を受け、前述のようにトナー像が定着される。このとき、定着ローラ18aの表面には、離型剤として例えばシリコンオイルが塗布されており、転写材P上のトナーが定着ローラ18aの表面に付着しないようにしている。
【0034】
そして、表面(第1面)にトナー像が形成された転写材Pは、その画像形成が片面の場合には、フラッパ15の上方を通過して排紙トレイ14上に排出される。
【0035】
これに対し、画像形成が両面(第1面と第2面)に亘る場合には、第1面にトナー像が定着された転写材Pは、フラッパ15の切り換えによって排紙トレイ14に排出されないで下方の再給送手段16に導かれる。次いで、転写材Pは反転装置17で表裏を反転された後、再び第1〜第4の画像形成部等Pa〜Pdに供給される。そして、第2面に4色分のトナー像が転写され、定着装置18にてトナー像の定着を受けた後、フラッパ15の上方を通って排紙トレイ14上に排出され、これによって両面の画像形成が完了する。尚、以上の動作中において、転写ベルト30の感光ドラム1aに対する相対速度は0に設定されている。
【0036】
ここで、本実施の形態では、画像形成動作中にクリーニング装置4aにおける廃トナーかき落とし部材(補助クリーニング部材)71のレシプロ動作を行うシーケンスを導入している。
【0037】
即ち、図2に示すように、感光ドラム1aに残留する廃トナーを除去するクリーニングブレード(クリーニング部材)43に、該クリーニングブレード43に対し感光ドラム1aのスラスト方向に相対移動可能に廃トナーかき落とし部材71を係合している。具体的には、廃トナー掻き落とし部材71を、感光ドラム1aのスラスト方向の略中央部から長手方向に150mmずつスラスト方向に延ばして、クリーニングブレード43の支持板金の裏側を係合端として設置した。
【0038】
更に、現像スリーブ駆動ギヤ(現像回転体)51と、廃トナーかき落とし部材71にドラムスラスト方向へのレシプロ動作を付与可能なレシプロ動作ギヤ(レシプロ作動回転体)61とを、複数の連動ギヤ(伝達回転体)52〜55を介して噛合させた。すなわち、レシプロ動作ギヤ61が回転することで、廃トナーかき落とし部材71はドラムスラスト方向にレシプロ動作するようになっている。
【0039】
これにより、現像スリーブ駆動ギヤ51の動力が、複数の連動ギヤ52〜55を介してレシプロ動作ギヤ61に伝達され、更に、該レシプロ動作ギヤ61から廃トナーかき落とし部材71に伝達される。このため、現像装置2aの現像動作と廃トナーかき落とし部材71のレシプロ動作とが同期して動作することとなり、画像形成動作中に廃トナーかき落とし部材71のレシプロ動作が行われる。
【0040】
ここで、各廃トナーかき落とし部材71のスラスト方向長さは345mmに設定され、感光ドラム1aのスラスト方向長さは340mmに設定されている。また、各廃トナーかき落とし部材71の、感光ドラム1aのスラスト方向のレシプロストロークは±2mm、レシプロ周期は1Hzにそれぞれ設定されている。
【0041】
また、本実施の形態では、廃トナーかき落とし部材71を、感光ドラム1aのスラスト方向に沿い不連続に対向配置している。
【0042】
すなわち、廃トナーかき落とし部材71を、例えば感光ドラム1aのスラスト方向に沿って部分的に鋸刃状の部分を形成することで、不連続にクリーニングブレード43に対向配置している。こうすることで、廃トナーかき落とし部材71からクリーニングブレード43に加えられる付勢圧を緩和しつつ、該クリーニングブレード43のエッジ部分に滞留する廃トナー量が不足することによる該クリーニングブレード43のびびり等を未然に防止することができる。
【0043】
而して、画像形成動作が開始されると、クリーニングブレード43の位置には、未転写トナーや該未転写トナー中に混入した異物、紙粉等が感光ドラム1aによって運ばれてくる。この際、レシプロ動作を行っている廃トナーかき落とし部材71によって、未転写トナー及びクリーニング不良の主因を成す異物や紙粉等が、レシプロ動作及び振動によって払い取られる。
【0044】
そして、一連の画像形成動作が完了すると、現像装置2aにおいて、現像スリーブ21の回転は停止し、同時に、該現像スリーブ21と同期してレシプロ動作を行っている廃トナーかき落とし部材71の動作も停止し、感光ドラム1は後回転動作領域に入り、後回転した後にその回転動作もストップする。
【0045】
以上のように、本実施の形態によれば、現像装置2aの現像動作(現像スリーブ21の回転動作)と、クリーニング装置4aにおける廃トナーかき落とし部材71のレシプロ動作とを同期させたため、クリーニング装置4aにレシプロ制御機構を設ける必要がなくなった。
【0046】
また、本実施の形態によれば、現像装置2aの駆動・停止に対応して廃トナーかき落とし部材71も駆動・停止するため、廃トナーかき落とし部材71のレシプロ動作時間を必要最小限に抑えることができる。ひいては、廃トナーかき落とし部材71の摩耗を制御して、その耐久性向上を図ることができると共に、廃トナーの滞留量も常に適正値に安定化することができる。
【0047】
次に、本実施の形態では、廃トナー掻き落とし部材71の基端側を、クリーニングブレード43の支持板金の裏側に設置すると共に、この廃トナー掻き落とし部材71の先端部分を、廃トナー搬送スクリュー42に1mm当接させた。このとき、廃トナー掻き落とし部材71の材質としては、東レ(株)製ルミラー#38を使用した(板厚=38μm)。
【0048】
本実施の形態によれば、廃トナー掻き落とし部材71を廃トナー搬送スクリュー42に当接して常時接触させたため、該廃トナー搬送スクリュー42から廃トナー掻き落とし部材71に各種の振動が伝達される。そして、このレシプロ振動や廃トナー搬送スクリュー42の動作振動を利用して、廃トナー掻き落とし部材71自体に対する廃トナーの固着や詰まりを防止し、クリーニング装置4aに高いクリーニング性能を維持することができる。
【0049】
ところで、前記クリーニング装置4aにおいて、クリーニングブレード43によって感光ドラム1aの表面から除去された残留トナー(所謂廃トナー)は、スクイシート部材(捕集部材)41と廃トナーボックス44との間に一時的に貯留され、順次クリーニングブレード43のエッジに少量ずつ供給されて潤滑剤として作用する。こうして、残留トナーにより、感光ドラム1aとクリーニングブレード43との間の摩擦を軽減して良好なクリーニング作用を維持するように構成されている。
【0050】
しかし、このクリーニングブレード43によるクリーニング過程で、感光ドラム1aが不均一に摩耗したり、損傷したりするおそれがある。
【0051】
そこで、本実施の形態では、廃トナー掻き落とし部材71を、前記スクイシート部材41に対して非接触に配置した。このため、廃トナー掻き落とし部材71から、感光ドラム1aに常時接触しているスクイシート部材41への異常振動の伝播を防ぐことができ、ひいては異常振動に伴う異常画像の発生を防ぐことができる。
【0052】
また、本実施の形態では、上述のような感光ドラム1aの不均一な摩耗や損傷を、以下の手段により防止している。
【0053】
前述のように、転写材Pの両面に画像形成を行う場合、転写材Pの第1面にトナー像を定着する際、第1面に付着したシリコンオイルが第2面の画像形成時に転写ベルト30を介して感光ドラム1a〜1dに付着してしまう。こうして、感光ドラム1a〜1dの表面に付着したシリコンオイルは、クリーニングブレード43のエッジのトナー除去機能を低下させる。
【0054】
例えば、A4サイズの転写材Pにおいて、1枚当たり10mgのシリコンオイルを保持した転写材Pが、クリーニングブレード43に5枚以上連続通紙されると、通常のクリーニングブレード43の当接圧(設定圧)10〜40g/cmではクリーニング不良を生ずることが本発明者等によって確認されている。このため、クリーニングブレード43の当接圧を変更しない場合には、シリコンオイルがクリーニングブレード43に到達する以前にシリコンオイルを除去することが必要となる。
【0055】
そこで、感光ドラム1aの回転方向についてのクリーニング装置4aの上流側において、感光ドラム1a表面のシリコンオイルを転写ベルト30によって払拭するようにしている。
【0056】
即ち、非画像形成時である感光ドラム1aの後回転中(像形成後に、感光ドラム1a上に残留したトナーをクリーニング装置4aによって掻き落とした後、感光ドラム1aが停止する前の回転中)に、再び転写ベルト30を感光ドラム1aに2.55sec(感光ドラム1aの3回転に相当する時間)当接させた後、感光ドラム1aから転写ベルト30を離間させ、その後、感光ドラム1aを5回転させて所定の動作を完了する。尚、転写ベルト30の、感光ドラム1aのクリーニング時における搬送回転速度は、感光ドラム1aの周速の80%に設定されている。
【0057】
ここで、感光ドラム1aに当接する転写ベルト30としては、カーボンが添加された帯電性のエンドレスベルトが使用され、その全周長は1500mm、幅は40mm、厚さは200μmに設定されている。又、転写ベルト30の外周面(つまり、感光ドラム1aに当接する側の面)の表面粗さは5μm以上に設定されている。
【0058】
尚、転写ベルト30の表面粗さは、表面粗さ測定器((株)小坂研究所製SE−3300)を使用し、触針を転写ベルト30の走行方向に対し垂直スラスト方向に接触させた状態で、転写ベルト30を走行させて測定した。これにより、JIS表面粗さ(B0601)に準拠したRz(10点平均粗さ)を測定した。
【0059】
上記構成の転写ベルト30の内側には、前記転写ブレード3aが配設されている。この転写ブレード3aは、ウレタンゴムを厚さ2mm、スラスト長さ(感光ドラム1aの軸方向に沿った長さ)360mmの板状に成形して成るウレタンブレードで構成されており、その表面のゴム硬度は70°程度に設定されている。尚、トナー像転写時には、転写ブレード3aには不図示の電源によって高圧の転写電圧が印加される。
【0060】
又、転写ブレード3aは、その基端側を中心として揺動自在に支持されており、選択的に図2に示す作動位置Bと退避位置Cとのいずれかをとるように構成されている。
【0061】
而して、画像形成時(転写動作時)には、転写ブレード3aは作動位置Bに移動して転写ベルト30を裏面側から付勢し、その表面側を感光ドラム1a表面に線圧が10g/cmとなるように押し付ける(加圧する)。この状態で、転写ブレード3aにはトナー像転写時に不図示の電源によって高圧の転写電圧が印加される。
【0062】
尚、線圧については、次のように定義される。即ち、転写ブレード3aによって感光ドラム1aに均一に当接された転写ベルト30におけるブレードスラスト全長をLcm、感光ドラム1aのスラスト全長に付加されているブレード総圧をPgとしたとき、
線圧=P/L(g/cm)
とした。
【0063】
そして、転写動作が完了すると、転写ブレード3aは転写ベルト30の裏面から離れる方向に揺動して退避位置Cに移動し、これによって感光ドラム1aに対する転写ベルト30の加圧動作が解除される。
【0064】
一方、転写動作終了後、残留トナーを担持した感光ドラム1aは、クリーニング装置4aへと回転してクリーニング装置4a内のクリーニングブレード43によって残留トナーが掻き落とされる。尚、クリーニングブレード43は厚さ2mm、スラスト長さ330mmの板状のウレタン系のブレードによって構成されており、表面の硬度は65°、感光ドラム1a表面に対する当接圧(線圧)は30g/cmに設定されている。
【0065】
而して、クリーニングブレード43によって残留トナーが掻き落とされた感光ドラム1aの後回転動作時に、転写ベルト30を当接させるために転写ブレード3aが作動位置Bに移動される。これによって、転写ベルト30の表面は感光ドラム1aの表面に当接され、転写ベルト30は感光ドラム1a表面を摺擦して感光ドラム1aに付着しているシリコンオイルを払拭する。このとき、転写ベルト30の表面が感光ドラム1aの表面に当接している時間は、前述のように2.55secであり、その後、転写ブレード3aを転写ベルト30から離間させて退避位置Cに配置し、更に感光ドラム1aを所定回数だけ後回転させて画像形成の全動作を完了する。
【0066】
〔第2の実施の形態〕
次に、図3に基づき第2の実施の形態を説明する。尚、図2に示した要素と同一要素には同一符号を付して、その説明を省略する。
【0067】
本実施の形態では、クリーニング装置4aの廃トナーボックス44の廃トナー搬送スクリュー42の回転ギヤ42Aに、連動ギヤ55,56を噛合させ、廃トナーかき落とし部材71のレシプロ動作と現像装置2aの現像動作、及び廃トナー排出動作とを同期させるようにしている。
【0068】
つまり、現像動作時には、現像スリーブ21の駆動ギヤ51と、連動ギヤ52〜55を介して連結された廃トナーかき落とし部材71のレシプロ動作ギヤ61が、現像スリーブ21の回転に同期して回転する。これと同時に、現像スリーブ21の回転が、現像スリーブ駆動ギヤ51及び連動ギヤ52〜56を経て廃トナー搬送スクリュー42の回転ギヤ42Aに伝達され、廃トナー搬送スクリュー42が回転駆動される。このため、廃トナーかき落とし部材71のレシプロ動作によって掻き落とされた未転写トナーを、廃トナー搬送スクリュー42によって同時に搬送することができる。こうして、この未転写トナーを、クリーニング装置4a外に排出することができる。
【0069】
以上のように、本実施の形態によれば、現像装置2aの駆動によって、廃トナーかき落とし部材71のレシプロ動作と廃トナーの搬出動作とが同時に可能となり、廃トナーかき落とし部材71のレシプロ動作と廃トナー搬送スクリュー42による廃トナー排出動作のシーケンス制御を省略することができる。更に、現像装置2aの駆動により廃トナーの搬出動作を行えるようにしたので、廃トナー排出動作時間を最小限に抑えて、廃トナーの巻き上げによる機内汚染を防止することができる。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、現像回転体の回転動作と補助クリーニング部材のレシプロ動作とを連動可能としたため、クリーニング装置にレシプロ制御機構を設ける必要をなくすことができると共に、補助クリーニング部材のレシプロ動作時間を必要最小限に抑えることができ、該補助クリーニング部材の摩耗を抑制してその耐久性向上を図ることができる。
【0071】
請求項2記載の発明によれば、現像回転体の回転動作によって、補助クリーニング部材のレシプロ動作と廃トナー排出部材の排出動作とが連動可能となり、補助クリーニング部材のレシプロ動作と廃トナー排出部材の排出動作とのシーケンスと制御を省略することができ、更に、廃トナー排出動作時間を最小限に抑えて、廃トナーの巻き上げによる機内汚染を防ぐことができる。
【0072】
請求項3記載の発明によれば、補助クリーニング部材を廃トナー排出部材に接触させたため、該補助クリーニング部材のレシプロ振動や廃トナー排出部材の動作振動を利用して補助クリーニング部材自体に対する廃トナーの固着や詰まりを防いで高いクリーニング性を保持することができる。
【0073】
請求項4記載の発明によれば、補助クリーニング部材を未転写残トナーを捕集する捕集部材に対し非接触としたため、像担持体に常時接触している捕集部材への異常振動の伝播を防ぐことができ、異常振動に伴う異常画像の発生を防ぐことができる。
【0074】
請求項5記載の発明によれば、補助クリーニング部材を像担持体のスラスト方向に対して不連続に対向配置したため、クリーニング部材のエッジ部分に滞留する廃トナー量が不足することによるクリーニング部材のびびり等を未然に防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の断面図である。
【図2】第1の実施の形態の画像形成装置における1つの画像形成部の断面図である。
【図3】第2の実施の形態の画像形成装置における1つの画像形成部の断面図である。
【符号の説明】
1a〜1d 感光ドラム(像担持体)
2a〜2d 現像装置(現像手段)
3a〜3d 転写ブレード(転写手段)
4a〜4d クリーニング装置
21 現像スリーブ(現像回転体)
41 スクイシート部材(捕集部材)
42 廃トナー搬送スクリュー(廃トナー排出部材)
42A 回転ギヤ
43 クリーニングブレード(クリーニング部材)
44 廃トナーボックス
51 現像スリーブ駆動ギヤ
52,53,54,55,56 連動ギヤ(伝達回転体)
61 レシプロ動作ギヤ(レシプロ作動回転体)
71 廃トナー掻き落とし部材(補助クリーニング部材)
100 画像形成装置
Claims (4)
- 静電潜像が形成される像担持体と、
担持したトナーを前記静電潜像に付着させてトナー像を形成する回転自在な現像回転体を有する現像手段と、
前記トナー像を転写材に転写する転写手段と、
転写後に前記像担持体に残留する廃トナーを除去するクリーニング部材を有するクリーニング装置と、を備えた画像形成装置において、
前記クリーニング装置は、前記クリーニング部材の下方に配置されて前記廃トナーを捕集する捕集部材と、前記クリーニング部材によって前記像担持体から除去された前記廃トナーを貯留する廃トナーボックスと、前記クリーニング部材に、前記像担持体のスラスト方向に相対移動可能に係合された補助クリーニング部材と、を有し、
該補助クリーニング部材を、前記像担持体のスラスト方向にレシプロ動作可能なレシプロ作動回転体と、
該レシプロ作動回転体に、前記現像回転体からの動力を伝達する伝達回転体と、を備え、
前記現像回転体の回転動作と前記補助クリーニング部材のレシプロ動作とを連動可能とし、
前記補助クリーニング部材は、前記像担持体のスラスト方向に沿い不連続に対向配置されて前記クリーニング部材から前記捕集部材まで前記像担持体の表面に対して非接触に対向する薄板材であって、画像形成動作中に前記クリーニング部材の位置に前記感光ドラムによって運ばれてくる前記廃トナーを前記レシプロ動作により払い取ることを特徴とする画像形成装置。 - 前記伝達回転体に、前記クリーニング装置内での廃トナー排出動作を行う廃トナー排出部材を連結し、
前記現像回転体の回転動作と前記補助クリーニング部材のレシプロ動作、及び前記廃トナー排出部材の排出動作を連動可能としたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記補助クリーニング部材を、前記廃トナー排出部材に接触させたことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記補助クリーニング部材を、前記捕集部材に対し非接触としたことを特徴とする請求項2又は3に記載の画像形成装置。
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