JP3907436B2 - 加熱装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、対象物に装着された熱収縮性を有するフィルムを加熱する加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ポリエチレン、ポリプロピレン、PVC等により形成された熱収縮性を有するフィルム(以下、「シュリンクフィルム」という。)が商品の包装や商品に巻きつけられるラベルとして使用されている。シュリンクフィルムは商品に装着された状態で加熱され、収縮することにより商品と密着する。これにより、商品の包装やラベルの添付が容易かつ強固に行うことが実現される。
【0003】
シュリンクフィルムを加熱する手法としては、シュリンクフィルムが装着された商品を熱湯に浸漬する手法、蒸気中に長時間放置する手法、熱風を浴びせる手法等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、シュリンクフィルムを加熱するこれらの手法のうち、商品を熱湯に浸漬する手法は熱湯に漬けてもよい商品にしか用いることができない。また、蒸気中に放置する手法はシュリンクフィルムの加熱効率が低く、長時間商品を蒸気中に放置する必要がある。その結果、商品が流れるラインにシュリンクフィルム用の加熱装置を組み込むためには、装置を非常に長くする必要がある。さらに、加熱装置の内部に蒸気を満たす必要があるため、装置が消費する電力も大きくなるという問題を有している。
【0005】
シュリンクフィルムに熱風を浴びせる手法は、シュリンクフィルムを効率よく加熱することができるという長所を有する。しかしながら、シュリンクフィルム全体を一様に加熱することが難しく、収縮後のフィルムに皺が生じたり、偏った収縮が生じ易いという問題を有している。
【0006】
特開平8−183518号公報には、装置内のエアをパネルヒータを用いて加熱し、加熱されたエアを配風管を用いて商品に向けて噴出するようにした加熱装置が開示されている。この加熱装置では、シュリンクフィルム全体を一様に加熱するためにコンベヤ上の商品を回転させるという対策が施されている。その結果、装置構造を複雑化する特殊なコンベヤが必要となり、装置コストが増大してしまう。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、シュリンクフィルムを熱風にて加熱する際に、簡単な構成にてフィルム全体を適切に加熱することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、対象物に装着された熱収縮性を有するフィルムを加熱する加熱装置であって、対象物に対して予備的加熱を行う予熱手段と、対象物を支持しつつ前記予熱手段から加熱位置へと前記対象物を搬送して前記加熱位置を通過させる支持手段と、それぞれが熱風を送出する3以上の送出手段とを備え、前記3以上の送出手段が前記加熱位置において所定の方向を向く基準軸を囲むように配置され、前記3以上の送出手段のそれぞれが、前記基準軸に向かう方向に対して同一側に傾斜した方向に熱風を送出する。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の加熱装置であって、前記3以上の送出手段が、前記基準軸の周囲に等間隔で配置される。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の加熱装置であって、前記3以上の送出手段のそれぞれが、送出手段からみて前記加熱位置に位置する対象物のほぼ端部に向けて熱風を送出する。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の加熱装置であって、前記3以上の送出手段のそれぞれが、前記基準軸に向かう方向から30°以下傾斜した方向に熱風を送出する。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の加熱装置であって、前記3以上の送出手段のそれぞれが、熱風が送出される送出口が形成されたノズルを有する。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の加熱装置であって、前記3以上の送出手段にエアを供給するエア供給手段と、前記エアを加熱する加熱手段とをさらに備える。
【0015】
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の加熱装置であって、対象物に筒状の熱収縮性を有するフィルムが装着され、前記加熱位置において前記フィルムが前記基準軸を囲むように位置する。
【0018】
請求項8に記載の発明は、対象物に装着された熱収縮性を有するフィルムを加熱する加熱装置であって、所定の搬送路に沿って対象物を搬送する搬送手段と、前記搬送路を搬送される対象物に向けて熱風を送出することにより前記対象物を予備的に加熱する第1加熱手段と、前記搬送路を搬送される対象物に対して本加熱を行う第2加熱手段とを備え、前記第1加熱手段が、前記搬送路に沿って熱風の風速が高い領域と風速の低い領域とを交互に複数形成する。
【0019】
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の加熱装置であって、前記第1加熱手段が、前記搬送路に沿って配置されるとともに多数の開口が形成された開口部材から熱風を送出し、前記開口部材に、単位面積当たりの開口面積が大きい領域と小さい領域とが前記搬送路に沿って交互に設けられる。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一の実施の形態に係る加熱装置1の正面図であり、図2は左側面図である。なお、以下の説明では、適宜、各図に示すX,Y,Z方向を参照する。
【0021】
加熱装置1は、フレーム11の上にコンベヤ12、予熱部13および本加熱部14を配置した構成となっている。コンベヤ12は図1に示すように2つのローラ121,122を回転させることによりベルト123の上側の部分が(+X)方向へと移動する。これにより、熱収縮性を有するシュリンクフィルム91が装着された商品9(図1ではペットボトルを例示している。)がベルト123に下方から支持されつつ(+X)方向に搬送される。
【0022】
予熱部13および本加熱部14はコンベヤ12の搬送路を覆うように設けられ、搬送される商品9は予熱部13および本加熱部14の内部へと順に導かれる。図1および図2では、フレーム11およびコンベヤ12の周囲を覆うカバーの図示を省略しており、予熱部13および本加熱部14を覆うカバー15を2点鎖線にて示している。
【0023】
フレーム11内には、予熱部13にエアを供給するファン131および本加熱部14にエアを供給するファン141が配置される。ファン131には図2に示すようにヒータ132が接続されており、ヒータ132により加熱されたエアが供給管133,134を介して予熱部13へと供給される。一方、図1に示すファン141からのエアは供給管142を介して本加熱部14へと供給される。本加熱部14へのエアも本加熱部14の上部のヒータにより加熱されるが、詳細については後述する。2つのファン131,141には、予熱部13および本加熱部14の下部からコンベヤ12の下方へと流れるエアが取り込まれる。
【0024】
また、フレーム11内にはコンベヤ12の動作並びに予熱部13および本加熱部14による加熱を制御するための制御部16も配置される。
【0025】
図3は、商品9に収縮前のシュリンクフィルム91が装着された様子を示す図である。図3に示すようにシュリンクフィルム91は通常円筒状をしており、商品9の側面を囲むように装着される。そして、シュリンクフィルム91が装着された商品9が加熱装置1において加熱の対象物として取り扱われる。
【0026】
上流の装置から加熱装置1のコンベヤ12に商品9が移載されると商品9は予熱部13内部へと搬送され、シュリンクフィルム91が収縮を開始する直前の温度になるまで予備的に加熱される。すなわち、予熱部13により収縮開始温度近傍までシュリンクフィルム91が加熱される。その後、コンベヤ12により商品9が予熱部13から本加熱部14へと搬送され、本加熱部14によりさらなる加熱が行われてシュリンクフィルム91が収縮し、図4に示すようにシュリンクフィルム91が商品9の側面に密着する。加熱後の商品9はコンベヤ12により本加熱部14から搬出され、下流の装置に向けて搬出される。
【0027】
図5は、予熱部13のY−Z面による断面を示す図である。予熱部13のカバー21内にはX方向に長い送風部22がコンベヤ12を挟んで配置され、商品9が2つの送風部22の間にて搬送される。送風部22の上部には供給管134が接続され、送風部22の商品9側の面には多数の開口が形成された開口板221が取り付けられる。したがって、図2に示すファン131およびヒータ132により加熱されたエアが供給管134を介して送風部22内へと供給されると、開口板221の開口から商品9(特に、シュリンクフィルム91)に向けて熱風が送出される。
【0028】
図6は1つの送風部22を開口板221側から見たときの様子を示す図である。開口板221はZ方向に配列形成された開口221aとZ方向に配列形成された開口221bとを有し、これらの開口221a,221bはX方向に対して交互に形成される。開口221aは開口221bよりも相対的に大きな径とされ、加熱されたエアが供給管134から供給されると、開口221a近傍には開口221b近傍よりも高い風速の熱風が生じる。その結果、商品9の搬送経路上には熱風の風速が高い領域と熱風の風速が低い領域とが搬送経路に沿って交互に複数形成される。
【0029】
このように2種類の大きさの開口221a,221bが交互に形成されることにより、コンベヤ12上を商品9が搬送されるとシュリンクフィルム91に与えられる熱風の風速が変化することとなる。これにより、シュリンクフィルム91の表面における気流の方向を変化させることができ、一定の熱風をシュリンクフィルム91に浴びせる場合に比べてシュリンクフィルム91全体を一様に加熱(予熱)することが実現される。また、シュリンクフィルム91に与えられる風圧の大きさや方向が変化することから、シュリンクフィルム91が商品9に対して偏った状態で装着されたまま本加熱部14へと搬入されることを抑制することも実現される。
【0030】
図7は本加熱部14の構造を示す平面図であり、図8は正面図である。本加熱部14のカバー31の上方には2つのヒータ32が設けられ、図8に示すようにヒータ32には供給管143が接続されてファン141からのエアが供給される(図1参照)。ヒータ32にて加熱されたエアは図7に示すように配管33を介して4つのノズル34へと導かれる。すなわち、ヒータ32からの2つの配管33のそれぞれはコンベヤ12を挟むように2つの経路に分離し、カバー31を貫通して4つのノズル34に接続される。なお、図8では手前の2つのノズル34のみを図示している。
【0031】
図7および図8において2点鎖線にて示す商品9は、4つのノズル34により最も効率よくシュリンクフィルム91が加熱される位置(以下、「加熱位置」という。)にてコンベヤ12に支持される様子を示している。このとき、加熱位置にて商品9の中心をZ方向に通る仮想的な軸(以下、「基準軸」という。)8を想定すると、4つのノズル34は基準軸8の周囲を囲むように等間隔(基準軸8の周方向に対して等間隔)に配置され、シュリンクフィルム91は加熱位置において基準軸8を囲むように位置する。
【0032】
図9はノズル34をエアの送出口341側から見たときの様子を示す図である。なお、図9の上下方向が図7および図8におけるZ方向に対応する。図10は図9中の矢印A−Aにて示す位置におけるノズル34の断面図である。図10に示すように配管33からのエアは、一旦、送出口341の背後の空間342へと導かれる。送出口341と空間342との間には複数の開口3431が形成された整流板343が配置される。図9に示すように整流板343の複数の開口3431は下方に向かって徐々に小さくなっており、これにより上下方向に長いスリット状の送出口341から一様に熱風が送出される。
【0033】
なお、送出口341の長さはシュリンクフィルム91のZ方向の長さよりも長く設定され、シュリンクフィルム91の上部および下部にも十分に熱風が与えられるようにされる(図8参照)。
【0034】
図11はノズル34の向きと加熱位置に位置する商品9との関係を説明するための図である。図11に示すように、各ノズル34は加熱位置に位置する商品9の中央に向けて熱風を送出するのではなく、傾いた方向に向けて熱風を送出する。具体的には、商品9が位置する加熱位置においてZ方向を向く基準軸8を想定した場合、各ノズル34は基準軸8に向かう方向に対して同一側に傾斜した方向に熱風を送出する。図11では、基準軸8に向かう方向に対してX−Y平面において角度θだけ傾いた方向に熱風が送出される様子を示している。
【0035】
これにより、4つのノズル34から送出された熱風の気流F1は互いに干渉し合いながら渦を形成し、熱風が商品9に装着されたシュリンクフィルム91の表面に沿って流れる。その結果、シュリンクフィルム91の表面全体が一様に速やかに加熱され、皺や偏った収縮の発生が防止される。
【0036】
角度θは、僅かであってもシュリンクフィルム91の周囲に沿う気流を発生させることができる。ただし、各ノズル34からみて加熱位置に位置する商品9のほぼ端部に向けて熱風が送出されることが好ましい。また、角度θによりノズル34の向きを特定するのであるならば、商品9の形状や大きさにもよるが、角度θが30°以下となる範囲内で熱風が送出されることが好ましい。もちろん、ノズル34からの熱風は広がりながら商品9へと導かれるため、角度θは熱風の方向の中心を示す指標にすぎない。
【0037】
商品9のシュリンクフィルム91の周囲に渦を形成したエアは、コンベヤ12の脇から下方へと導かれ、再びファン141に取り込まれる。このように、ノズル34からのエアを下方(上方であってもよい。)に導くことにより、渦の形成状態を良好なものとすることができる。
【0038】
なお、図7に示すようにコンベヤ12は商品9を支持しつつ加熱位置を通過させるため、シュリンクフィルム91の周囲に加熱されたエアの渦が形成される時間は短時間である。そして、この短時間の間に渦を利用した効率のよい、かつ、一様な加熱がシュリンクフィルム91に対して行われ、適切なシュリンクフィルム91の収縮が実現される。
【0039】
また、加熱装置1では従来の蒸気を用いる手法に比べて短時間にてシュリンクフィルム91を収縮させることができるため、商品9の搬送ラインに加熱装置1が組み込まれたとしても加熱装置1の長さを短く抑えることができる。具体的には、蒸気を利用する場合に比べて加熱装置1の長さを半分以下に抑えることが実現される。
【0040】
さらに、本加熱部14では内部全体を加熱するのではなく、ヒータ32により商品9に吹き付けられるエアのみが加熱されることから、消費エネルギーを低く抑えることも実現される。
【0041】
以上に説明した加熱装置1の本加熱部14では、商品9の周囲に熱風の渦を発生することにより、シュリンクフィルム91を効率よく加熱するようにしている。なお、熱風の渦とは加熱対象の表面に沿って流れる気流を指しており、このような熱風の渦が発生しているか否かは、加熱対象の表面近傍で糸や煙等を用いて気流の方向を検出した場合に気流の方向が基準軸8周りにおいて一定の方向を向いていることにより確認することができる。もちろん、商品9に吹き付けられた熱風はやがて商品9の表面から離れることから、熱風の渦は商品9の周囲全体を1回転以上する渦であると明瞭に認識できるものである必要はない。例えば、1つのノズル34から送出される気流が商品9の表面の1/4周程度のみに吹き付けられた後、商品9の表面から遠ざかっていくように流れてもよい。
【0042】
また、本加熱部14ではノズル34から勢いよく熱風を送出しているが、商品9の周囲に熱風の渦を発生することが可能であるならば、どのような手法により熱風の渦が形成されてもよい。すなわち、ノズルから熱風が送出されなくてもよく、個別のヒータにて加熱されたエアが配管を介して送出される必要もない。
【0043】
図12は熱風の渦を発生する本加熱部の他の形態を示す図である。図12に示す本加熱部14aでは、本加熱部14a内のエア全体がヒータ32aにより加熱される。そして、4つのファン34aにより本加熱部14a内のエアが商品9に向けて送出される。ファン34aからの気流F2の中心は、図11の本加熱部14と同様に基準軸8に対して所定の角度θだけ同一側に傾いた方向を向くように設定される。これにより、気流F2が互いに干渉し合いながら商品9の周囲に渦を形成する。このように、本加熱部内にて熱風の渦を発生させることができるのであるならば、どのような手法が利用されてもよい。
【0044】
また、図8では熱風が商品9に水平方向から吹き付けられる場合を示しているが、熱風は基準軸8に垂直な方向(ねじれの関係における垂直な方向)を向いて送出される必要はなく、図13に示すようにノズル34の送出口が下方(すなわち、本加熱部14の排気側)に傾けられてもよい。これにより、商品9に装着されたシュリンクフィルム91の表面に気流F3による下方へと向かう渦を形成することができ、熱風の循環を効率よく行うことが実現される。
【0045】
さらに、渦の形成において基準となる基準軸8は、鉛直方向を向いている必要はなく、筒状のシュリンクフィルム91の中心軸の方向に対して傾いていてもよい。もちろん、筒状のシュリンクフィルム91を効率よく加熱するためには、加熱位置においてシュリンクフィルム91が基準軸8を囲むことが好ましい。また、基準軸8自体も鉛直方向を向いている必要はなく、水平方向を向いていてもよい。
【0046】
図14は基準軸8が水平方向を向く本加熱部14bを例示する図である。なお、図7に示す本加熱部14と同様の構成には同符号を付している。本加熱部14bでは、商品9はスロープ12b上をゆっくりと回転しながら転がるように移動する。スロープ12bは図15に示すように2つのレールとなっており、商品9に装着されたシュリンクフィルム91と接しないようにされる。ノズル34はスロープ12bの上下に2つずつ配置され、水平方向を向く基準軸8の周囲に熱風の渦を形成する。したがって、スロープ12b上を転がる商品9が熱風の渦の中を通り抜ける際にシュリンクフィルム91が効率よく、かつ、均一に加熱されて収縮する。
【0047】
以上、本発明に係る実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
【0048】
加熱対象である商品およびシュリンクフィルムはどのようなものであってもよく、どのような形状であってもよい。シュリンクフィルムは商品の長さよりも長いものであってもよく、この場合、シュリンクフィルムは主として包装に用いられる。さらに、シュリンクフィルムは筒状のものに限定されず、袋状であってもよい。
【0049】
上記実施の形態では加熱装置1において熱風の渦が1つだけ形成されるものとして説明したが、加熱対象の大きさやヒータ32の出力に応じて本加熱部が搬送路に沿って複数配置されてもよい。
【0050】
上記実施の形態における本加熱部は商品を搬送することなく支持する加熱装置においても利用可能である。また、商品の支持は下方からの支持に限定されるものではなく、上方や側方から支持されてもよい。
【0051】
上記実施の形態における本加熱部ではノズル34やファン34aが4つ設けられるが、熱風の渦を発生させるためにはノズル34やファン34a等の熱風を送出する機構は3以上存在すればよい。
【0052】
また、ノズル34は他の形態のノズルであってもよい。例えば、ノズル34の送出口341は、正方形であってもよく円形であってもよい。さらには、1つのノズルに複数の送出口が配列形成されてもよい。
【0053】
また、ノズル34にはファン141によりエアが供給され、供給されるエアはヒータ32により加熱されるが、ファン141に代えてコンプレッサが用いられてもよく、ヒータ32も様々なタイプのヒータが利用可能である。
【0054】
上記実施の形態における予熱部13では、開口板221に異なる大きさの開口221a,221bが形成されるが、搬送路に沿って熱風の風速が高い領域と風速が低い領域とを交互に形成することができるのであるならば、開口板221は任意に変形されてよい。
【0055】
例えば、開口板221に形成される開口の搬送方向のピッチを大きくすることにより、開口板221に同一の径の開口のみが形成される場合であっても搬送路に沿って熱風の風速が高い領域と風速が低い領域とを交互に形成することができる。また、搬送方向に沿って開口の個数の密度を変化させることによっても搬送路に沿って風速の異なる領域を形成することができる。さらには、流体抵抗の異なる通気板やフィルタを搬送路に沿って交互に配置することによっても風速の異なる領域を形成することができる。すなわち、実質的に単位面積当たりの開口面積が大きい領域と小さい領域とが搬送路に沿って交互に設けられた部材を配置することにより、搬送路に沿って熱風の風速が高い領域と風速が低い領域とを交互に形成することができる。
【0056】
【発明の効果】
請求項1ないし7の発明では、熱風を利用して熱収縮性を有するフィルムを効率よく一様に加熱することができ、対象物が搬送される加熱装置を短くすることができる。
【0057】
また、請求項6の発明では、エネルギーの消費を抑えることができる。
【0058】
請求項8および9の発明では、予熱を適切に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】加熱装置の正面図である。
【図2】加熱装置の側面図である。
【図3】収縮前のシュリンクフィルムを例示する図である。
【図4】収縮後のシュリンクフィルムを例示する図である。
【図5】予熱部の断面図である。
【図6】開口板を示す図である。
【図7】本加熱部の平面図である。
【図8】本加熱部の正面図である。
【図9】ノズルを示す図である。
【図10】ノズルの断面図である。
【図11】ノズルの配置および気流の発生の様子を説明するための図である。
【図12】本加熱部の他の例を示す図である。
【図13】本加熱部のさらに他の例を示す図である。
【図14】本加熱部のさらに他の例を示す図である。
【図15】スロープ上の商品を示す図である。
【符号の説明】
1 加熱装置
8 基準軸
9 商品
12 コンベヤ
12b スロープ
13 予熱部
32 ヒータ
32a ヒータ
34 ノズル
34a ファン
91 シュリンクフィルム
141 ファン
221 開口板
221a,221b 開口
341 送出口
Claims (9)
- 対象物に装着された熱収縮性を有するフィルムを加熱する加熱装置であって、
対象物に対して予備的加熱を行う予熱手段と、
対象物を支持しつつ前記予熱手段から加熱位置へと前記対象物を搬送して前記加熱位置を通過させる支持手段と、
それぞれが熱風を送出する3以上の送出手段と、
を備え、
前記3以上の送出手段が前記加熱位置において所定の方向を向く基準軸を囲むように配置され、
前記3以上の送出手段のそれぞれが、前記基準軸に向かう方向に対して同一側に傾斜した方向に熱風を送出することを特徴とする加熱装置。 - 請求項1に記載の加熱装置であって、
前記3以上の送出手段が、前記基準軸の周囲に等間隔で配置されることを特徴とする加熱装置。 - 請求項1または2に記載の加熱装置であって、
前記3以上の送出手段のそれぞれが、送出手段からみて前記加熱位置に位置する対象物のほぼ端部に向けて熱風を送出することを特徴とする加熱装置。 - 請求項1ないし3のいずれかに記載の加熱装置であって、
前記3以上の送出手段のそれぞれが、前記基準軸に向かう方向から30°以下傾斜した方向に熱風を送出することを特徴とする加熱装置。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載の加熱装置であって、
前記3以上の送出手段のそれぞれが、熱風が送出される送出口が形成されたノズルを有することを特徴とする加熱装置。 - 請求項5に記載の加熱装置であって、
前記3以上の送出手段にエアを供給するエア供給手段と、
前記エアを加熱する加熱手段と、
をさらに備えることを特徴とする加熱装置。 - 請求項1ないし6のいずれかに記載の加熱装置であって、
対象物に筒状の熱収縮性を有するフィルムが装着され、
前記加熱位置において前記フィルムが前記基準軸を囲むように位置することを特徴とする加熱装置。 - 対象物に装着された熱収縮性を有するフィルムを加熱する加熱装置であって、
所定の搬送路に沿って対象物を搬送する搬送手段と、
前記搬送路を搬送される対象物に向けて熱風を送出することにより前記対象物を予備的に加熱する第1加熱手段と、
前記搬送路を搬送される対象物に対して本加熱を行う第2加熱手段と、
を備え、
前記第1加熱手段が、前記搬送路に沿って熱風の風速が高い領域と風速の低い領域とを交互に複数形成することを特徴とする加熱装置。 - 請求項8に記載の加熱装置であって、
前記第1加熱手段が、前記搬送路に沿って配置されるとともに多数の開口が形成された開口部材から熱風を送出し、
前記開口部材に、単位面積当たりの開口面積が大きい領域と小さい領域とが前記搬送路に沿って交互に設けられることを特徴とする加熱装置。
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