JP3904316B2 - 切断装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体に画像を形成する画像形成装置に組み込まれ、所定方向に走行しながら記録媒体を切断する切断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータやワークステーションの出力装置として、インクを吐出して記録媒体に画像を形成するインクジェット方式画像形成装置や、電子写真方式の画像形成装置が知られている。これらの画像形成装置のなかには、ロール状に巻かれた記録媒体(ロール紙)を一端から解きながら所定の搬送方向に搬送させて画像を形成するタイプのものがある。このタイプの画像形成装置には、一般に、上記の搬送方向に直交する方向に走行しながら記録媒体を切断する切断装置が備えられている。この切断装置には、記録媒体に接触してこの記録媒体を切断するカッターが備えられており、このカッターの刃先(カッターブレード)によって記録媒体が任意のサイズになるように切断される。
【0003】
通常、画像形成中は切断装置で記録媒体を切断せずに、画像を形成し終った後に記録媒体を切断する。このため、画像形成中は記録媒体の搬送の邪魔にならない位置(待機位置)に切断装置を待機させておき、画像形成後に記録媒体を切断できる位置(切断位置)に切断装置を移動させる。この移動はモータやソレノイドなどの電気的手段で行われる。
【0004】
切断装置で記録媒体を切断し始めた時や切断中に、スムーズに記録媒体を切断できなくなるような異常事態が生じると、切断装置が記録媒体から抵抗を受ける。この場合、記録媒体が切断されずに一部が切断装置のカッターブレードで押され、記録媒体の一部がいわゆるアコーデオンジャム状態となり、その後、切断装置が停止する。このように切断装置が停止すると、一般に、切断装置を例えば待機位置にまで移動してカッターを取り替える。また、記録媒体のアコーデオンジャム状態の部分を取り除いて正常な状態にして記録媒体を再びセットする。さらに、記録媒体のアコーデオンジャム状態の部分に画像が形成されていた場合は、この部分の画像を形成し直す。
【0005】
このような異常事態を防止する技術として、記録媒体を切断する切断方向にカッターをコイルばねで引っ張っておき、カッターの切れ味が低下して記録媒体からの抵抗が増え、この抵抗がコイルばねの引張力よりも強くなるとカッターがやや回動し、カッターブレードのうち、記録媒体に接触している部分を変える技術が知られている(特開平8−290386号参照)。このようにして、カッターブレードのうち、記録媒体に接触している部分を徐々に変えることにより、カッターの切れ味の低下に起因する異常事態を防止している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したようにスムーズに記録媒体を切断できなくなるような異常事態が生じる原因としては、カッターが寿命になって切れ味が低下したことが挙げられる。他の原因としては、カッターの切れ味は低下していないが、記録媒体の一部が折れ曲がってこの折れ曲がった部分にカッターブレードが接触して抵抗を受けたことも挙げられる。上記した他の原因の場合、カッターはまだ使用できるにもかかわらず、カッターを取り替えることとなるという問題がある。また、いずれの原因にしても、記録媒体の一部がアコーデオンジャム状態になって損傷するという問題がある。
【0007】
また、上記した特開平8−290386号に記載された技術では、コイルばねの引張力を薄紙に合うように弱めに設定すると、厚紙ではカッターブレードへの厚紙からの抵抗がコイルばねの引張力よりも大きくなり過ぎるので厚紙を切断できないという問題がある。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑み、カッターの取替時期(交換時期)を誤ることが無く、しかも、記録媒体を損傷しない切断装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の第1の切断装置は、記録媒体に画像を形成する画像形成装置における、所定方向に走行しながら記録媒体を切断する、前記画像形成装置に組み込まれた切断装置において、
(1)記録媒体に接触して該記録媒体を切断するカッターと、
(2)該カッターが前記記録媒体を切り込み始める切断位置、前記カッターが前記記録媒体の上方で待機する待機位置、及び、前記カッターが記録媒体から所定値以上の抵抗力を受けたときに前記カッターが該記録媒体から離れて該記録媒体の切断を中止する中止位置のうちのいずれかの位置に前記カッターが位置するように該カッターを移行させる移行手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0010】
ここで、
(3)前記移行手段は、所定領域を通過したときに前記カッターを前記待機位置から前記切断位置に移行させる機能を有したものであってもよい。
【0011】
また、
(4)前記移行手段は、前記カッターを記録媒体に接触させるように付勢する、前記所定値以上の抵抗力よりも弱い付勢力を有するばねを備えたものであってもよい。
【0012】
さらに、
(5)前記ばねは、前記付勢力を変更できるものであってもよい。
【0013】
さらにまた、
(6)切断装置に、前記カッターが前記中止位置に位置するか否かを検知する検知手段を備えてもよい。
【0014】
また、上記目的を達成するための本発明の第2の切断装置は、記録媒体に画像を形成する画像形成装置における、所定方向に走行しながら記録媒体を切断する、前記画像形成装置に組み込まれた切断装置において、
(7)記録媒体に接触して該記録媒体を切断するカッターと、
(8)該カッターが前記記録媒体を切り込み始める切断位置、及び、前記カッターが前記記録媒体の上方で待機すると共に前記カッターが記録媒体から所定値以上の抵抗力を受けたときに前記カッターが該記録媒体から離れて該記録媒体の切断を中止する待機中止位置双方のいずれかの位置に前記カッターが位置するように該カッターを移行させる移行手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の切断装置の実施形態を説明する。
【0016】
図1は、本発明の切断装置が組み込まれたプロッタの概略構成を示す斜視図である。
【0017】
プロッタ1は、キャスタ2a付きのスタンド2の上部に固定されている。プロッタ1は、このプロッタ1を操作するための操作部3を備えており、この操作部3に設置された各種のスイッチ等を操作することにより、紙サイズ、オンライン/オフライン、コマンドなどが指示される。記録媒体挿入口4に矢印A方向から挿入された記録紙などの記録媒体は、操作部3からの指示に基づいて、プロッタ1の内部に搬送され、画像が印字されて排出される。
【0018】
図2を参照して、記録紙の搬送経路と印字(画像形成)工程を説明する。
【0019】
図2は、図1のプロッタを切り欠いて記録紙の挿入から排出までの経路を示す斜視図である。
【0020】
プロッタ1では、記録媒体挿入口4から挿入されたシート状の記録紙(カット紙)と、ロール状に巻かれた記録紙(ロール紙)6に印字できる。ここでは、記録媒体挿入口4から挿入されたカット紙の搬送経路を説明するが、ロール紙6の場合も同様に搬送される。
【0021】
ロール紙6のカバー7上で、例えば大判のカット紙を整置して矢印A方向から記録媒体挿入口4に挿入する。挿入されたカット紙は、カバー7と上ガイド8との間を通り、下搬送コロ支持板9に回転自在に固定された紙搬送コロ10a及び上搬送コロ支持板11に回転自在に固定された紙搬送コロ10b双方と駆動ローラ12とに挟持されながら、印字板14の上方に搬送される。印字板14の上方を通過したカット紙は、その後、排出ローラ20とその上に位置する拍車22とに挟持されて排出される。なお、拍車22は拍車板21に回転自在に固定されている。
【0022】
また、プロッタ1は、矢印B方向に往復動するキャリッジ16を備えている。このキャリッジ16はヘッドホルダ18を備えており、このヘッドホルダ18には、4種類のカラーインク(例えば、シアン、マゼンタ、イエロー、黒)それぞれが収容された4つの印字ヘッド19が搭載されている。キャリッジ16は、キャリッジ駆動モータ(図示せず)に掛設されたベルト17に固定されており、このベルト17は、キャリッジ駆動モータの正逆回転によって矢印B方向に往復動する。ベルト17が矢印B方向に往復動すると、キャリッジ16も案内レール24に案内されて矢印B方向に往復動する。キャリッジ16のやや上方であって記録紙搬送方向(矢印C方向)下流側には、後述する切断装置40(図3参照)が矢印B方向に移動自在に配置されている。
【0023】
カット紙は、矢印C方向に断続的に搬送される。カット紙に画像を形成するに当たっては、カット紙を一時的に停止させ、キャリッジ16を矢印B方向に往復動させながら、印字ヘッド19に入力された画像情報に基づいてインクを吐出し、カット紙のうち、画像形成領域に位置する部分に1バンド分の画像を形成する。その後、所定長さだけカット紙を搬送して画像形成領域に新たに位置する部分に次のバンド分の画像を形成する。この動作をカット紙の全長に亘って繰り返す。これにより、カット紙にカラー画像が形成される。カラー画像が形成されたカット紙は、排出ローラ20と拍車22とに挟持されながらプラテン28に沿って排出される。
【0024】
図3から図6までを参照して、切断装置の一実施形態を説明する。
【0025】
図3は、切断装置を示す斜視図である。図4は、カッターが待機位置で待機している状態を側方から示す一部断面図であり、図5は、カッターが切断位置で記録紙を切断している様子を側方から示す一部断面図である。また、図6は、カッターが中止位置に移行し終えた状態を側方から示す一部断面図である。これらの図では、図1、図2の構成要素と同一の構成要素には同一の符号が付されている。
【0026】
上述したように、切断装置40は、キャリッジ16のやや上方であって記録紙搬送方向下流側に配置されている。切断装置40は、大別して、回動軸42を中心にして回動する第1カッターアーム50と、この第1カッターアーム50の回動に伴って回動軸42を中心にして回動する第2カッターアーム60と、第2カッターアーム60に連結されているカッターユニット70と、これら第1カッターアーム50、第2カッターアーム60、カッターユニット70などが収納されているカッターカバー44を備えており、カッターユニット70の一部はカッターカバー44から出ていることもある。上記の回動軸42は、カッターカバー44の側壁44aに回転自在に固定されている。
【0027】
カッターユニット70の先端部には、記録紙29に接触してこの記録紙29を切断するカッター72が固定されている。カッターユニット70は、カッター72が記録紙29に接触して記録媒体を切断する切断位置(図5に示す位置)、カッター72が記録紙29を切断し始めるまで待機する待機位置(図4に示す位置)、及び、カッター72が記録紙29から所定値以上の抵抗力を受けたときにカッター72が記録紙29から離れて記録紙29の切断を中止する中止位置(図6の実線で示す位置)のうちのいずれかの位置に位置するように移行する。カッター72もカッターユニット70の移動に伴って上記した3つの位置のいずれかの位置に位置するように移行する。
【0028】
プラテン28の上方には、記録紙29の搬送方向(矢印C方向)に直交する方向に案内レール32が延びている。この案内レール32は、切断装置40を案内するためのものであるが、キャリッジ16の案内を助けるサポートレール(図示せず)を案内レール32として兼用してもよい。
【0029】
第1カッターアーム50の、回動軸42からやや離れた部分には、鍵形のフック54が形成されており、フック54には引張コイルばね46の一端が固定されている。この引張コイルばね46の他端は、カッターカバー44の内面に形成された鍵形のフック44bに固定されている。このため、第1カッターアーム50は、回動軸42を中心にして、図4における時計方向に回動するように引張コイルばね46によって付勢されている。この結果、カッターユニット70も、図4における時計方向に回動するように引張コイルばね46によって付勢されている。図4に示す待機位置では、カッターユニット70の一部がカッターカバー44上部から飛び出ている。しかし、図5に示す切断位置、及び図6に示す中止位置では、カッターユニット70の全てがカッターカバー44に収納されている。
【0030】
第1カッターアーム50の、フック54を挟んで回動軸42とは反対側の部分には、カッターコロ52が回転自在に固定されている。このカッターコロ52は、図4に示す待機位置では、案内レール32に接触せずにこのやや上に位置している。しかし、図5に示す切断位置及び図6に示す中止位置では、案内レール32の裏面32aに接触して矢印F方向に移動しながら回転する。
【0031】
上述したように案内レール32はプラテン28の上方を延びているが、図4に示すように、プラテン28から離れた(外れた)位置には、切断装置40に向かって開く案内口34を形成する案内板36が配置されている。また、案内口34の出口には、この出口を開閉するフラッパ38が取り付けられている。フラッパ38は、回動軸38aを中心にして、後述するようにカッターコロ52に押されて回動する。回動軸38aには、フラッパ38を図4における時計方向(矢印G方向)に付勢するコイルばね(図示せず)が配置されている。このため、フラッパ38に外力が作用しないときは、図4の実線で示すように案内口34の出口を閉じている。案内口34の入口から出口までの領域が、本発明にいう所定領域の一例である。
【0032】
上述したように、図4に示す待機位置ではカッターユニット70は記録紙29から離れて上方に位置しており、紙押さえ板80も記録紙29の上方に位置している。カッターユニット70が待機位置から切断位置に移行するためには、切断装置40を図4の左側に移動させる。これにより、カッターコロ52が案内板36に突き当たる。さらに図4の左側に移動させると、カッターコロ52が案内板36に案内されて下方に移動してフラッパ38を押し下げ、案内レール32の裏面32a側に入り込む。
【0033】
このようなカッターコロ52の動きに伴って、第1カッターアーム50が回動軸42を中心にして反時計方向に回動し、第1カッターアーム50の下端部56が、連結部材74のストッパ軸76を押し下げる。これにより、連結部材74に連結されているカッターホルダ78と第2カッターアーム60も回動軸42を中心にして反時計方向に回動する。また、第1カッターアーム50は引張コイルばね46によって矢印D方向に付勢されているので、カッターコロ52は案内レール32の裏面32aに押し付けられる。この結果、図5に示すように、カッターユニット70は、記録紙29を切断できる切断位置に移行する。また、紙押え板80は記録紙29を上から押さえる。
【0034】
カッターユニット70が切断位置に位置するときでも、第1カッターアーム50は引張コイルばね46で時計方向(矢印D方向)に付勢されている。このため、上述したようにカッターコロ52は案内レール32の裏面32aに押し付けられており、この結果、カッターユニット70はその動きを規制されて切断位置に安定する。カッターユニット70を切断位置に位置させたままの状態で、切断装置40が記録紙29の上方を走行すると、カッター72が記録紙29に接触して記録紙29を切断する。
【0035】
案内レール32のうち、図4に示す案内板36とは反対側は、図5に示すように端部32cになっている。切断装置40が記録紙29を切断し終えて、カッターコロ52がこの端部32cを通過すると、第1カッターアーム50が引張コイルばね46によって引っ張られて、回動軸42を中心にして時計方向(矢印D方向)に回動し、カッターコロ52がカッターカバー44の内面に突き当たると共に、第1カッターアーム50の下端部56が第2カッターアーム60の下面に突き当たって第2カッターアーム60を押し上げた状態で、第1カッターアーム50が停止する。これにより、カッターユニット70が切断位置から待機位置に移行する。
【0036】
このようにカッターユニット70が待機位置と切断位置との間を移行する一連の動作が、切断装置40の基本的な記録紙切断動作である。
【0037】
次に、切断装置40で記録紙29を切断し始めた時や切断中に、スムーズに記録媒体を切断できなくなるような異常事態が発生したときのカッターユニット70の動きを説明する。
【0038】
カッター72の刃先(カッターブレード)が劣化したり、記録紙29が折れ曲がって切断しにくくなったりした場合、カッター72が記録紙29から抵抗を受けることとなる。この抵抗によって、カッター72及びこのカッター72を保持しているカッターホルダ78が回動軸82を中心にして時計方向(矢印D方向)に回動しようとする。この回動は、カッターホルダ78の、カッター72とは反対側に配置されている圧縮コイルばね84の付勢力よりも記録紙29からの抵抗力のほうが大きいときに起こる。従って、記録紙29からの抵抗力が圧縮コイルばね84の付勢力よりも小さいときは、カッター72とカッターホルダ78は回動せず、図5に示すように記録紙29を切断し続ける。
【0039】
圧縮コイルばね84の付勢力は、カッター72が劣化したときや記録紙29が折れ曲がったりして異常事態が発生したときにカッター72が記録紙29をアコーデオンジャム状態する直前の時点でカッター72が回動して記録紙29から離れるような付勢力であることが望ましい。
【0040】
上述したようにカッター72とカッターホルダ78が回動すると、この回動に伴って、図6に示すように、第1カッターアーム50の下端部56で押えられていた連結部材74が記録紙切断方向とは逆の方向(図6に示す矢印E方向)に移動する。これにより、第1カッターアーム50の下端部56から連結部材74のストッパ軸76が離れる。この結果、カッター72、カッターホルダ78、連結部材74、及び第2カッターアーム60が紙押え板80の弾性によって矢印D方向に回動し、紙押え板80の側板80aに形成されたガイド孔80bの上端規制面80cに、カッターホルダ78のガイド軸78aが当接する(突き当たる)。この当接によってカッター72やカッターホルダ78等の回動が停止する。この停止した位置が、本発明にいう中止位置である。
【0041】
このようにカッター72やカッターホルダ78等が中止位置に停止したままの状態で、キャリッジ16(図3参照)が記録紙切断方向(矢印F方向)に移動しても、カッター72は記録紙29から離れているので、カッター72が記録紙29を押して記録紙29の一部がいわゆるアコーデオンジャム状態になることはない。また、カッター72やカッターホルダ78等が中止位置に停止したままの状態で、カッターコロ52が案内レール32の端部32cを通過すると、第1カッターアーム50が引張コイルばね46によって引っ張られて、第1カッターアーム50の側端部58が連結部材74を矢印E方向に若干量押しながらカッターユニット70が上昇する。この結果、カッターユニット70が待機位置に移行して、図4に示す状態に戻る。本発明にいう移行手段は、ここでは第1及び第2カッターアーム50,60、引張コイルばね46、圧縮コイルばね84等で構成されている。
【0042】
上述したように、カッター72の刃先が劣化したり、記録紙29が折れ曲がって切断しにくくなったりしてカッター72が記録紙29から抵抗を受けた場合、カッター72が切断位置から中止位置に移行して記録紙29から離れる。従って、記録紙29を切断し始めた時や切断中に異常事態が発生しても、記録紙29を損傷しない。また、記録紙29の折れ曲がりなど、記録紙29に起因する異常事態が無くても、カッターユニット70が切断位置から中止位置に移行した場合は、カッター72の寿命である。この場合は、カッター72の取替時期(交換時期)を誤ること無くカッター72を取り替えられる。なお、カッター72を取り替えるに当っては、図4に示すように、カッター72の上方に形成された引掛部78aを外しながら矢印D方向にカッター72を外すことにより、容易に取り替えられる。
【0043】
図7を参照して、切断装置の第2実施形態を説明する。
【0044】
図7は、第2実施形態の切断装置のカッターが切断位置で記録紙を切断している様子を側方から示す一部断面図である。この図では、図3から図6までの構成要素と同一の構成要素には同一の符号が付されている。
【0045】
第2実施形態の切断装置90の特徴は、カッター72を記録紙29に接触させるように付勢する圧縮コイルばね84の付勢力を変更できる点にある。圧縮コイルばね84の上端に圧力調整板92が配置され、この圧力調整板92が調整ビス94とスプリングワッシャ96で押えられるように構成されている。調整ビス94を回すことにより、圧縮コイルばね84の付勢力を微調整できる。
【0046】
従って、紙種や使用環境の違いによる記録紙の座屈強度の大小に対応させて調整ビス94を回して圧縮コイルばね84の付勢力を微調整することにより、どのような紙種や使用環境であっても、カッター72が劣化したときに、もしくは、記録紙29の切断部分に突発的に異常事態が発生したときに、カッター72によって記録紙29の一部がいわゆるアコーデオンジャム状態になることはない。
【0047】
図8を参照して、本発明の切断装置の第3実施形態を説明する。
【0048】
図8は、第3実施形態の切断装置のカッターが待機位置で待機している状態を側方から示す一部断面図である。この図では、図3から図7までの構成要素と同一の構成要素には同一の符号が付されている。
【0049】
第3実施形態の切断装置100の特徴は、カッター72が中止位置に位置するか否かを検知できる点にある。カッターカバー102の一端部にはマイクロスイッチ104が配置されている。一方、カッターユニット106のカッターホルダ78には、マイクロスイッチ104をオン・オフするためのスイッチ選択用リブ108が固定されている。カッター72が記録紙29を切断中は、マイクロスイッチ104がオンになっているが、カッター72が中止位置に位置するときはマイクロスイッチ104がオフになる。マイクロスイッチ104のオン・オフ状態は、例えば操作部3(図1参照)に表示されるように構成する。これにより、カッター72が劣化したときや記録紙29の切断部分に突発的に異常事態が発生したときに、切断が中止されたことが容易に判断される。なお、マイクロスイッチ104に代えて光学式センサを用いても同様の効果を得られる。
【0050】
また、上述した実施形態では、カッター72の待機位置と中止位置を互いに異なる位置にしたが、これら待機位置と中止位置が同じ位置(本発明にいう待機中止位置)になるように構成してもよい。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の第1の切断装置によれば、カッターが記録媒体から所定値以上の抵抗力を受けたときにカッターがこの記録媒体から離れて記録媒体の切断を中止する中止位置に位置するように移行手段によって移行させられる。記録媒体が折れ曲がったりしていない場合は、カッターが劣化して切れ味が低下したため記録媒体から所定値以上の抵抗力を受ける。従って、カッターを新品に取り替えるべきと判断できる。また、記録媒体が折れ曲がっている場合などは、この折れ曲がりが原因で記録媒体から所定値以上の抵抗力を受け、カッターは劣化していないと判断できる。この結果、カッターの取替時期(交換時期)を誤ることが無い。また、カッターの劣化もしくは記録媒体の折れ曲がりのいずれが原因であっても、カッターは中止位置に移行するので記録媒体を損傷しない。
【0052】
ここで、移行手段が、所定領域を通過したときにカッターを待機位置から切断位置に移行させるものである場合は、所定領域を通過するだけで確実に待機位置から切断位置に移行できるので、使い勝手の良い切断装置を得られる。
【0053】
また、移行手段が、カッターを記録媒体に接触させるように付勢する、所定値以上の抵抗力よりも弱い付勢力を有するばねを備えたものである場合は、記録紙の損傷をいっそう確実に防止できる。
【0054】
さらに、上記のばねがその付勢力を変更できるものである場合は、どのような紙種や使用環境であっても、カッターが劣化したときに、もしくは、記録媒体の切断部分に突発的に異常事態が発生したときに、カッターによって記録媒体の一部がいわゆるアコーデオンジャム状態になることはない。
【0055】
さらにまた、カッターが中止位置に位置するか否かを検知する検知手段を備えた場合は、カッターが劣化したときや記録媒体の切断部分に突発的に異常事態が発生したときに、切断が中止されたことが容易に判断できる。
【0056】
また、本発明の第2の切断装置によれば、カッターが記録媒体から所定値以上の抵抗力を受けたときにカッターがこの記録媒体から離れて記録媒体の切断を中止する待機中止位置に位置するように移行手段によって移行させられる。記録媒体が折れ曲がったりしていない場合は、カッターが劣化して切れ味が低下したため記録媒体から所定値以上の抵抗力を受ける。従って、カッターを新品に取り替えるべきと判断できる。また、記録媒体が折れ曲がっている場合などは、この折れ曲がりが原因で記録媒体から所定値以上の抵抗力を受け、カッターは劣化していないと判断できる。この結果、カッターの取替時期(交換時期)を誤ることが無い。また、カッターの劣化もしくは記録媒体の折れ曲がりのいずれが原因であっても、カッターは待機中止位置に移行するので記録媒体を損傷しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の切断装置が組み込まれたプロッタの概略構成を示す斜視図である。
【図2】図1のプロッタを切り欠いて記録紙の挿入から排出までの経路を示す斜視図である。
【図3】本発明の切断装置の一実施形態を示す斜視図である。
【図4】図3の切断装置のカッターが待機位置で待機している状態を側方から示す一部断面図である。
【図5】図3の切断装置のカッターが切断位置で記録紙を切断している様子を側方から示す一部断面図である。
【図6】図3の切断装置のカッターが中止位置に移行し終えた状態を側方から示す一部断面図である。
【図7】第2実施形態の切断装置のカッターが切断位置で記録紙を切断している様子を側方から示す一部断面図である。
【図8】第3実施形態の切断装置のカッターが待機位置で待機している状態を側方から示す一部断面図である。
【符号の説明】
1 プロッタ
29 記録紙
32 案内レール
34 案内口
36 案内板
40,90,100 切断装置
42 回動軸
46 引張コイルばね
50 第1カッターアーム
52 カッターコロ
60 第2カッターアーム
70 カッターユニット
72 カッター
Claims (6)
- 記録媒体に画像を形成する画像形成装置における、所定方向に走行しながら記録媒体を切断する、前記画像形成装置に組み込まれた切断装置において、
記録媒体に接触して該記録媒体を切断するカッターと、
該カッターが前記記録媒体を切り込み始める切断位置、前記カッターが前記記録媒体の上方で待機する待機位置、及び、前記カッターが記録媒体から所定値以上の抵抗力を受けたときに前記カッターが該記録媒体から離れて該記録媒体の切断を中止する中止位置のうちのいずれかの位置に前記カッターが位置するように該カッターを移行させる移行手段とを備えたことを特徴とする切断装置。 - 前記移行手段は、
所定領域を通過したときに前記カッターを前記待機位置から前記切断位置に移行させるものであることを特徴とする請求項1に記載の切断装置。 - 前記移行手段は、
前記カッターを記録媒体に接触させるように付勢する、前記所定値以上の抵抗力よりも弱い付勢力を有するばねを備えたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の切断装置。 - 前記ばねは、
前記付勢力を変更できるものであることを特徴とする請求項3に記載の切断装置。 - 前記カッターが前記中止位置に位置するか否かを検知する検知手段を備えたことを特徴とする請求項1から4までのうちのいずれか一項に記載の切断装置。
- 記録媒体に画像を形成する画像形成装置における、所定方向に走行しながら記録媒体を切断する、前記画像形成装置に組み込まれた切断装置において、
記録媒体に接触して該記録媒体を切断するカッターと、
該カッターが前記記録媒体を切り込み始める切断位置、及び、前記カッターが前記記録媒体の上方で待機すると共に前記カッターが記録媒体から所定値以上の抵抗力を受けたときに前記カッターが該記録媒体から離れて該記録媒体の切断を中止する待機中止位置双方のいずれかの位置に前記カッターが位置するように該カッターを移行させる移行手段とを備えたことを特徴とする切断装置。
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- 1998-01-30 JP JP01959198A patent/JP3904316B2/ja not_active Expired - Lifetime
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