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JP3901666B2 - 移動電話機 - Google Patents

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JP3901666B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動電話機に関し、複数のユーザが共有し、かつ、各ユーザが個別に個人用として使用することができる移動電話機であって、基地局と電話呼あるいは電子メールに関する無線通信を行なうことができる移動電話機として、該移動電話機に登録したユーザ毎に、使用するユーザそれぞれの端末設定情報や個人用情報に切り替えて使用することができる移動電話機に関する。特に、携帯電話機、PHS、列車や船舶や航空機等の移動体に搭載された電話機等の移動電話機に好適に適用することができる。
【0002】
【従来の技術】
端末設定情報や個人用情報を使用環境に応じて変更して移動電話機に対して設定する従来の技術としては以下のごとき技術がある。
特許文献1に示す特開平10−304452号公報「携帯端末」によれば、例えば携帯電話機が、GPS衛星を利用して得た当該携帯電話機の現在位置と、内蔵された時計により得た時刻情報と、予め決められた切り替え設定情報とを用いて、当該携帯電話機の呼出音、着信音、受話音、キーロック等の端末設定情報や、電話帳、留守番電話設定、スケジューラ、発信者名通知、データ通信、時間割、時刻表等の個人用情報を、当該携帯電話機の現在位置と現在時刻とが示す使用環境に最適な状態に設定するという技術が記載されている。
【0003】
また、一般的な携帯電話機においては、内蔵の時計機能により指定した時刻に電源のオン、オフを行なったり、アラームを鳴らす等のスケジュール設定を行なうことができるように考慮されている。更に、一般的なパソコンやワークステーションにおいては、共有して使用するユーザを予め登録しておき、ユーザ毎に情報を独立に管理するということも行なわれている。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−304452号公報(第5−7頁)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記特許文献1に記載された技術は、予め登録している場所、時刻に合致しない状況においては、たとえ、ユーザが使用している状態にあったとしても、標準の端末設定が行なわれてしまうために、使用中の当該ユーザが本当に必要とする状態に端末設定がなされるとは限らない。
【0006】
また、前記特許文献1に記載された技術は、例えば、1台の移動電話機に対して使用スケジュールの設定を行なう場合、当該移動電話機を所有している特定の当該ユーザの生活パターンに対応して登録することにより有効に実現されるものであって、逆に、1台の移動電話機を複数のユーザで共有して使用する場合に対応して各ユーザ毎に有効に設定することができない。即ち、前記特許文献1に記載された携帯端末にあっては、PHSや携帯電話機などの移動電話機を共有して使用しようとする場合に、各ユーザの情報の保護という点に関し全く無防備であり、プライベートな友人、知人等の電話番号やメールアドレス、更には、メール本文などの情報が保存、登録されていた場合には、意図的、偶発的を問わず、他のユーザでも容易に参照することができるという問題を有している。
【0007】
更には、業務目的のために会社から貸与されている移動電話機を私用の通話や電子メールに使用した場合、移動電話機の通話料金や通信料金の精算時に、業務用と私用との区別を明確に行なうことができないという問題も有している。従って、移動電話機を複数の利用目的に応じて使い分ける必要が生じてしまうため、例えば1台を業務用に、もう1台を個人用にと、常に複数台の移動電話機を携行して使い分けることが必要になってしまう。
【0008】
また、家庭内においても、使用頻度の低い移動電話機であれば、複数の人が共有して使用することも可能ではあるが、前述のようなプライバシに関する問題を考慮して、結果的には、移動電話機を使用する家族の一人一人が、別々の移動電話機を所有せざるを得なくなってしまい、家族全体で見ると、移動電話機毎の多くの基本料金を支払わざるを得ないといった問題点もある。
【0009】
更に、パソコンなどの分野においては、1台のパソコンを共有して使用していていたとしても、メールアドレスやメール本文をそれぞれのユーザ毎に個別に設定することが可能であり、電子メールに関する情報をユーザ単位で独立に管理することができるが、移動電話機の分野においては、付与されている電話番号に対してメールアドレスが1つだけしか与えられないため、複数のユーザで1台の移動電話機を共有して使用するような場合においては、電子メールに関する情報を各ユーザ個別に独立して管理することができない。
【0010】
本発明は、かくのごとき状況に鑑みてなされたものであり、1台の移動電話機を共有して使用する複数のユーザを登録することができ、かつ、使用するユーザ毎に、個別に端末設定情報や個人用情報の設定を切り替えて使用することを可能とすることにより、1台の共有された移動電話機でありながら、簡単な操作で、各ユーザ個人が専用に所有する移動電話機と同様の自分好みの端末設定(例えば呼出音や着信音などの端末設定)を行なうことができ、また、電話帳を始めとする個人用情報も他のユーザを気にすることなく独立して自由に登録し、参照・表示・操作を行なうことを可能にすることを目的とするものである。
【0011】
更に、当該移動電話機に設定するメールアドレスをユーザ毎に独立に管理できるようにし、他人に受信メールを見られるといったこともなく、電子メールに関してもプライバシを確保することを可能にすることを目的とするものである。更に、他のユーザが使用している場合であっても、ユーザ毎に予め登録した他の通知端末や転送端末に対して着信があった旨の着信通知や受信した電子メールの転送を行なうことを可能にすることを目的とするものである。また、共有端末にありがちな通話料金や通信料金などの分別計算処理や精算処理に関しても、ユーザ毎、動作モード毎に明確に処理可能にすることを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る移動電話機は、かくのごとき課題を解決するための技術手段を提供するものであり、以下の技術手段により構成されている。
【0013】
第1の技術手段は、複数のユーザが共有し、かつ、各ユーザが個別に個人用として使用することができる移動電話機であって、基地局と電話呼あるいは電子メールに関する無線通信を行なうができる移動電話機において、該移動電話機を共有して使用する複数のユーザをユーザ毎のユーザ認証用のパスワードと共にそれぞれ登録するユーザ登録手段と、該ユーザ登録手段により登録されたユーザ毎に当該移動電話機に対して独自の端末設定を行なうための端末設定情報を、当該移動電話機に備えられた記憶部にそれぞれ登録する端末設定情報登録手段と、登録されたユーザ毎に当該移動電話機に対して独自の電話帳を含む個人用の情報を設定するための個人用情報を、当該移動電話機に備えられた記憶部にそれぞれ登録する個人用情報登録手段と、登録されたユーザ毎に当該移動電話機を使用して電話呼を発着信した発着信履歴情報を、当該移動電話機に備えられた記憶部にそれぞれ登録する発着信履歴情報登録手段と、当該移動電話機に対する着信電話呼が発生した際に、該着信電話呼の発信元を示す発信者番号に基づいて、前記個人用情報登録手段及び前記発着信履歴情報登録手段によりそれぞれ登録されている前記個人用情報の電話帳及び前記発着信履歴情報を検索して、該発信者番号が存在する前記個人用情報の電話帳又は前記発着信履歴情報を登録したユーザを着信先ユーザとして検出する着信先ユーザ検出手段と、いずれかのユーザから入力されたパスワードを前記ユーザ登録手段により登録されている前記パスワードと照合して、認証が得られたユーザを当該移動電話機の使用ユーザとして使用を許可し、前記端末設定情報登録手段、前記個人用情報登録手段、及び、発着信履歴情報登録手段によりそれぞれ登録されている該使用ユーザの前記端末設定情報、前記個人用情報、及び、前記発着信履歴情報を取り出して、当該移動電話機に端末設定すると共に参照・表示・操作可能な状態に設定する使用ユーザ設定手段と、を備え、当該移動電話機に対する着信電話呼が発生した際に、前記着信先ユーザ検出手段が検出した前記着信先ユーザが、前記使用ユーザ設定手段により設定されている現在使用中の前記使用ユーザであった場合に、当該移動電話機への着信を受け付け、着信応答すると共に、通話終了時に、前記発着信履歴情報登録手段により前記発着信履歴情報を更新する移動電話機とすることを特徴とするものである。
【0014】
第2の技術手段は、前記第1の技術手段に記載の移動電話機において、更に、当該移動電話機の通信相手先に対して音声応答する音声応答手段を備えると共に、前記個人用情報登録手段が、前記個人用情報として、通信相手先に対して通知する音声メッセージをユーザ毎に登録する音声メッセージ登録手段を備え、当該移動電話機に対する着信電話呼が発生した際に、前記着信先ユーザ検出手段が前記着信先ユーザを検出することができなかった場合、前記音声応答手段を起動して音声応答することにより、前記着信電話呼の発信元に対して、前記音声メッセージ登録手段により登録されている着信拒絶を示す音声メッセージを出力した後、切断処理を行なう移動電話機とすることを特徴とするものである。
【0015】
第3の技術手段は、前記第1の技術手段に記載の移動電話機において、更に、当該移動電話機の通信相手先に対して音声応答する音声応答手段を備えると共に、前記個人用情報登録手段が、前記個人用情報として、通信相手先に対して通知する音声メッセージをユーザ毎に登録する音声メッセージ登録手段と、着信電話呼があった旨を示す着信通知を音声により通知する通知端末をユーザ毎に登録する通知端末登録手段とを備え、当該移動電話機に対する着信電話呼が発生した際に、前記着信先ユーザ検出手段が検出した前記着信先ユーザが、前記使用ユーザ設定手段により設定されている現在使用中の前記使用ユーザではなかった場合に、前記音声応答手段を起動して音声応答することにより、前記着信電話呼の発信元に対して、前記通知端末登録手段により登録されている前記着信先ユーザの前記通知端末に対して前記着信通知を音声により行なうことを示す音声メッセージを出力した後、切断処理を行なうと共に、前記着信先ユーザの前記通知端末へ発信接続して、前記通知端末が応答時に、前記音声応答手段を起動させて前記音声メッセージ登録手段により登録されている前記着信通知を示す音声メッセージを出力した後切断処理を行ない、前記発着信履歴情報登録手段により前記発着信履歴情報を更新する移動電話機とすることを特徴とするものである。
【0016】
第4の技術手段は、前記第1の技術手段に記載の移動電話機において、更に、当該移動電話機の通信相手先に対して音声応答する音声応答手段を備えると共に、前記個人用情報登録手段が、前記個人用情報として、通信相手先に対して通知する音声メッセージをユーザ毎に登録する音声メッセージ登録手段と、着信電話呼があった旨を示す着信通知を電子メールにより通知する通知端末をユーザ毎に登録する通知端末登録手段とを備え、当該移動電話機に対する着信電話呼が発生した際に、前記着信先ユーザ検出手段が検出した前記着信先ユーザが、前記使用ユーザ設定手段により設定されている現在使用中の前記使用ユーザではなかった場合に、前記音声応答手段を起動して音声応答することにより、前記着信電話呼の発信元に対して、前記通知端末登録手段により登録されている前記着信先ユーザの前記通知端末に対して前記着信先ユーザに対する着信があった旨の着信通知を電子メールにより行なうことを示す音声メッセージを出力した後、切断処理を行なうと共に、前記通知端末登録手段により登録されている前記着信先ユーザの前記通知端末に対して、前記着信通知を示す電子メールを送信し、前記発着信履歴情報登録手段により前記発着信履歴情報を更新する移動電話機とすることを特徴とするものである。
【0017】
第5の技術手段は、前記第1乃至第4の技術手段のいずれかに記載の移動電話機において、更に、当該移動電話機を使用して発着信された電話呼に関する通話料金及び/又は発着信統計データをユーザ毎に算出すると共に、当該移動電話機を使用して発着信された全ての電話呼に関する通話料金及び/又は発着信統計データを算出する統計処理手段を備え、該統計処理手段により算出されたユーザ毎及び/又は全ての電話呼に関する通話料金及び/又は発着信統計データを出力することができる移動電話機とすることを特徴とするものである。
【0018】
第6の技術手段は、前記第5の技術手段に記載の移動電話機において、当該移動電話機の管理者以外のユーザが、前記統計処理手段により算出された通話料金及び/又は発着信統計データを出力する場合、当該ユーザに関する通話料金及び/又は発着信統計データのみが出力される移動電話機とすることを特徴とするものである。
【0019】
第7の技術手段は、複数のユーザが共有し、かつ、各ユーザが個別に個人用として使用することができる移動電話機であって、基地局と電話呼あるいは電子メールに関する無線通信を行なうことができる移動電話機において、該移動電話機を共有して使用する複数のユーザをユーザ毎のユーザ認証用のパスワードと共にそれぞれ登録するユーザ登録手段と、該ユーザ登録手段により登録されたユーザ毎に当該移動電話機に対して独自の端末設定を行なうための端末設定情報を、当該移動電話機に備えられた記憶部にそれぞれ登録する端末設定情報登録手段と、登録されたユーザ毎に当該移動電話機に対して独自のアドレス帳を含む個人用の情報を設定するための個人用情報を、当該移動電話機に備えられた記憶部にそれぞれ登録する個人用情報登録手段と、登録されたユーザ毎に当該移動電話機を使用して電子メールを送受信した送受信履歴情報を、当該移動電話機に備えられた記憶部にそれぞれ登録する送受信履歴情報登録手段と、当該移動電話機に対する受信メールが到着した際に、該受信メールの送信元を示す送信元アドレスに基づいて、前記個人用情報登録手段及び前記送受信履歴情報登録手段によりそれぞれ登録されている前記個人用情報のアドレス帳及び前記送受信履歴情報を検索して、該送信元アドレスが存在する前記個人用情報のアドレス帳又は前記送受信履歴情報を登録したユーザを受信先ユーザとして検出する受信先ユーザ検出手段と、いずれかのユーザから入力されたパスワードを前記ユーザ登録手段により登録されている前記パスワードと照合して、認証が得られたユーザを当該移動電話機の使用ユーザとして使用を許可し、前記端末設定情報登録手段、前記個人用情報登録手段、及び、送受信履歴情報登録手段によりそれぞれ登録されている該使用ユーザの前記端末設定情報、前記個人用情報、及び、前記送受信履歴情報を取り出して、当該移動電話機に端末設定すると共に参照・表示・操作可能な状態に設定する使用ユーザ設定手段と、を備え、当該移動電話機に対する受信メールが到着した際に、前記受信先ユーザ検出手段が検出した前記受信先ユーザが、前記使用ユーザ設定手段により設定されている現在使用中の前記使用ユーザであった場合に、当該移動電話機への受信を受け付け、メール受信処理後、前記送受信履歴情報登録手段により前記送受信履歴情報を更新する移動電話機とすることを特徴とするものである。
【0020】
第8の技術手段は、前記第7の技術手段に記載の移動電話機において、当該移動電話機に対する受信メールが到着した際に、前記受信先ユーザ検出手段が前記受信先ユーザを検出することができなかった場合、該受信メールを、当該移動電話機に登録されている全ユーザが共通に参照することができる受信メール格納領域に保存するか、あるいは、廃棄する移動電話機とすることを特徴とするものである。
【0021】
第9の技術手段は、前記第7の技術手段に記載の移動電話機において、更に、当該移動電話機の通信相手先に対して音声応答する音声応答手段を備えると共に、前記個人用情報登録手段が、前記個人用情報として通信相手先に対して通知する音声メッセージをユーザ毎に登録する音声メッセージ登録手段と、受信メールがあった旨を示す受信通知を音声により通知する通知端末をユーザ毎に登録する通知端末登録手段とを備え、当該移動電話機に対する受信メールが到着した際に、前記受信先ユーザ検出手段が検出した前記受信先ユーザが、前記使用ユーザ設定手段により設定されている現在使用中の前記使用ユーザではなかった場合に、前記通知端末登録手段により登録されている前記受信先ユーザの前記通知端末へ発信接続して、前記通知端末が応答時に、前記音声応答手段を起動させて前記音声メッセージ登録手段により登録されている前記受信通知を示す音声メッセージを出力した後切断処理を行ない、前記送受信履歴情報登録手段により前記送受信履歴情報を更新する移動電話機とすることを特徴とするものである。
【0022】
第10の技術手段は、前記第7の技術手段に記載の移動電話機において、更に、前記個人用情報登録手段が、前記個人用情報として当該移動電話機に到着した受信メールを転送する転送端末をユーザ毎に登録する転送端末登録手段を備え、当該移動電話機に対する受信メールが到着した際に、前記受信先ユーザ検出手段が検出した前記受信先ユーザが、前記使用ユーザ設定手段により設定されている現在使用中の前記使用ユーザではなかった場合に、前記転送端末登録手段により登録されている前記受信先ユーザの前記転送端末に対して当該移動電話機に到着した前記受信メールを転送し、前記送受信履歴情報登録手段により前記送受信履歴情報を更新する移動電話機とすることを特徴とするものである。
【0023】
第11の技術手段は、前記第7乃至第10の技術手段のいずれかに記載の移動電話機において、更に、当該移動電話機を使用して送受信された電子メールに関する通信料金及び/又は送受信統計データをユーザ毎に算出すると共に、当該移動電話機を使用して送受信された全ての電子メールに関する通信料金及び/又は送受信統計データを算出する統計処理手段を備え、該統計処理手段により算出されたユーザ毎及び/又は全ての電子メールに関する通信料金及び/又は送受信統計データを出力することができる移動電話機とすることを特徴とするものである。
【0024】
第12の技術手段は、前記第11の技術手段に記載の移動電話機において、当該移動電話機の管理者以外のユーザが、前記統計処理手段により算出された通信料金及び/又は送受信統計データを出力する場合、当該ユーザに関する通信料金及び/又は送受信統計データのみが出力される移動電話機とすることを特徴とするものである。
【0025】
第13の技術手段は、前記第1乃至第12の技術手段のいずれかに記載の移動電話機において、前記ユーザ登録手段により登録された全てのユーザが共有する共通ユーザを予め規定すると共に、前記端末設定情報登録手段、前記個人用情報登録手段、及び、前記発着信履歴情報登録手段及び/又は前記送受信履歴情報登録手段によりそれぞれ登録された該共通ユーザの前記端末設定情報、前記個人用情報、及び、前記発着信履歴情報及び/又は前記送受信履歴情報を、登録された全てのユーザが利用することが可能であり、かつ、当該移動電話機の電源投入直後の初期状態においては、前記使用ユーザ設定手段により当該移動電話機の現在使用中の前記使用ユーザとして前記共通ユーザが設定され、前記端末設定情報登録手段、前記個人用情報登録手段、及び、前記発着信履歴情報登録手段及び/又は前記送受信履歴情報登録手段によりそれぞれ登録されている該共通ユーザの前記端末設定情報、前記個人用情報、及び、前記発着信履歴情報及び/又は前記送受信履歴情報が当該移動電話機に端末設定されると共に、参照・表示・操作可能な状態に設定される移動電話機とすることを特徴とするものである。
【0026】
第14の技術手段は、前記第13の技術手段に記載の移動電話機において、いずれかのユーザがパスワードを入力して認証が得られたユーザが前記使用ユーザ設定手段により当該移動電話機の前記使用ユーザとして設定された以降においては、当該使用ユーザは、前記使用ユーザ設定手段を用いて、パスワードを再度入力することなしに、当該ユーザと前記共通ユーザとの間で、当該移動電話機の前記使用ユーザを切り替えて設定させることが可能である移動電話機とすることを特徴とするものである。
【0027】
第15の技術手段は、前記第13又は第14の技術手段に記載の移動電話機において、前記端末設定情報登録手段が、当該ユーザの前記端末設定情報と前記共通ユーザの前記端末設定情報との間でいずれを優先して設定するかを示す優先度をユーザ毎に登録する優先度登録手段を備え、前記使用ユーザ設定手段が、前記使用ユーザを前記共通ユーザ又は当該ユーザのいずれかに切り替えて設定する際に、前記優先度登録手段により、当該ユーザ又は前記共通ユーザいずれかの前記端末設定情報を優先して設定する優先度が登録されていた場合には、優先度が登録されている前記端末設定情報を用いて、当該移動電話機の端末設定がなされる移動電話機とすることを特徴とするものである。
【0028】
第16の技術手段は、前記第13乃至第15の技術手段のいずれかに記載の移動電話機において、パスワードを入力して認証がなされたユーザが前記使用ユーザ設定手段により当該移動電話機の前記使用ユーザとして設定される際に、及び、設定された以降において前記使用ユーザを一旦前記共通ユーザに切り替えた状態から再度当該ユーザに切り戻した際に、前記個人用情報登録手段により登録されている当該ユーザの前記個人用情報のみならず、前記共通ユーザの前記個人用情報をも含む形に纏めた個人用情報として当該移動電話機に設定して、参照・表示・操作することができる移動電話機とすることを特徴とするものである。
【0029】
第17の技術手段は、前記第1乃至第16の技術手段のいずれかに記載の移動電話機において、音声入力された音声情報を識別する音声識別手段を備えると共に、前記ユーザ登録手段が、前記パスワードの代わりに、又は、前記パスワードと共に、ユーザ認証用の音声コマンドをユーザ毎に登録する音声コマンド登録手段を備え、前記使用ユーザ設定手段が、前記音声識別手段を用いて識別された音声情報を、前記音声コマンド登録手段により登録されているユーザ識別用の前記音声コマンドと照合して、認証が得られたユーザを当該移動電話機の前記使用ユーザとして設定する移動電話機とすることを特徴とするものである。
【0030】
第18の技術手段は、前記第1乃至第17の技術手段のいずれかに記載の移動電話機において、無線電波信号を送出することによりタグに記録されているタグ情報を検出するタグ情報検出手段を備えると共に、前記ユーザ登録手段が、前記パスワードの代わりに、又は、前記パスワードと共に、ユーザ認証用のタグ情報をユーザ毎に登録するタグ情報登録手段を備え、前記使用ユーザ設定手段が、前記タグ情報検出手段を用いて検出したタグ情報を、前記タグ情報登録手段により登録されているユーザ認証用の前記タグ情報と照合して、認証が得られたユーザを当該移動電話機の前記使用ユーザとして設定する移動電話機とすることを特徴とするものである。
【0031】
第19の技術手段は、前記第1乃至第18の技術手段のいずれかに記載の移動電話機において、着脱可能な外部記憶メディアを装着して該外部記憶メディアに記憶された情報を読み書きすることができる外部記憶メディア制御手段を備えると共に、前記ユーザ登録手段が、前記パスワードの代わりに、又は、前記パスワードと共に、前記外部記憶メディアに記憶されているユーザ認証用の暗証情報をユーザ毎に登録する暗証情報登録手段を備え、前記使用ユーザ設定手段が、装着された前記外部記憶メディアから前記外部記憶メディア制御手段を用いて読み出した暗証情報を、前記暗証情報登録手段により登録されているユーザ認証用の前記暗証情報と照合して、認証が得られたユーザを当該移動電話機の前記使用ユーザとして設定する移動電話機とすることを特徴とするものである。
【0032】
第20の技術手段は、前記第19の技術手段に記載の移動電話機において、装着された前記外部記憶メディアから前記外部記憶メディア制御手段を用いて読み出した暗証情報により認証が得られたユーザに関する前記端末設定情報、前記個人用情報、及び、前記発着信履歴情報及び/又は前記送受信履歴情報のいずれか1乃至複数を、当該移動電話機に備えられた記憶部から読み出して、前記外部記憶メディア制御手段を用いて前記外部記憶メディアに転送して書き込むことができる移動電話機とすることを特徴とするものである。
【0033】
第21の技術手段は、前記第19又は第20の技術手段に記載の移動電話機において、当該移動電話機に前記端末設定情報登録手段、前記個人用情報登録手段、及び、前記発着信履歴情報登録手段及び/又は前記送受信履歴情報登録手段により、当該移動電話機に備えられた記憶部に、それぞれ前記端末設定情報、前記個人用情報、及び、前記発着信履歴情報及び/又は前記送受信履歴情報を登録する代わりに、前記外部記憶メディアに、ユーザ認証に用いられる前記暗証情報を記憶させると共に、当該ユーザに関する前記端末設定情報、前記個人用情報、及び、前記発着信履歴情報及び/又は前記送受信履歴情報を記憶させることにより、前記使用ユーザ設定手段が、装着された前記外部記憶メディアから前記外部記憶メディア制御手段を用いて読み出した暗証情報によりユーザ認証を行ない、当該移動電話機の前記使用ユーザとして設定する際に、又は、設定された以降において前記使用ユーザを一旦全てのユーザが共有する共通ユーザに切り替えた状態から再度当該ユーザに切り戻した際に、装着されている前記外部記憶メディアから前記外部記憶メディア制御手段を用いて当該ユーザに関する前記端末設定情報、前記個人用情報、及び、前記発着信履歴情報及び/又は前記送受信履歴情報をそれぞれ読み出して、当該移動電話機に端末設定すると共に、参照・表示・操作可能な状態に設定する移動電話機とすることを特徴とするものである。
【0034】
第22の技術手段は、前記第1乃至第21の技術手段のいずれかに記載の移動電話機において、当該移動電話機に対して制御を行なうことができる外部コマンドを、ネットワークを介した外部通信端末から受信して処理する外部コマンド処理手段を備えると共に、前記ユーザ登録手段が、ネットワークを介した外部通信端末のユーザ認証用の外部ユーザ情報をユーザ毎に登録する外部ユーザ情報登録手段を備え、前記外部コマンド処理手段が、ネットワークを介して受信した前記外部コマンドが要求する処理の実行に先立って、前記外部コマンドと共に受信された前記外部通信端末のユーザを示すユーザ情報を、前記外部ユーザ情報登録手段により登録されているユーザ認証用の前記外部ユーザ情報と照合して外部ユーザ認証を行ない、前記ユーザ登録手段により登録されているユーザのうち、該外部ユーザ認証が得られたユーザに関する処理のみを許可した状態に設定して、前記外部コマンドが要求する処理を実行する移動電話機とすることを特徴とするものである。
【0035】
第23の技術手段は、前記第22の技術手段に記載の移動電話機において、ネットワークを介した外部通信端末から受信した前記外部コマンドが、当該移動電話機に備えられた記憶部に登録されている前記端末設定情報、前記個人用情報、及び、前記発着信履歴情報及び/又は前記送受信履歴情報のいずれか1又は複数を読み出すこと、又は、書き込むことを要求する外部コマンドであった場合、前記外部コマンドと共に受信された前記ユーザ情報に基づいて前記外部ユーザ認証が得られたユーザに関する前記端末設定情報、前記個人用情報、及び、前記発着信履歴情報及び/又は前記送受信履歴情報のみの読み書きを許可し、前記外部コマンドにより指定されている通信端末との間で、読み書きするための情報を送受信することできる移動電話機とすることを特徴とするものである。
【0036】
第24の技術手段は、前記第22又は第23の技術手段に記載の移動電話機において、ネットワークを介した外部通信端末から受信した前記外部コマンドが、当該移動電話機を現在使用しているユーザに対して当該移動電話機に備えられた記憶部に登録又は当該移動電話機に設定されている前記端末設定情報、前記個人用情報、及び、前記発着信履歴情報及び/又は前記送受信履歴情報に対するアクセスを禁止することを要求する外部コマンドであった場合、前記外部コマンドと共に受信された前記ユーザ情報に基づいて前記外部ユーザ認証が得られたユーザに関する前記端末設定情報、前記個人用情報、及び、前記発着信履歴情報及び/又は前記送受信履歴情報に対する現在使用しているユーザからのアクセスを禁止する移動電話機とすることを特徴とするものである。
【0037】
第25の技術手段は、前記第1乃至第24の技術手段のいずれかに記載の移動電話機において、現在の年月日及び時刻を計時する時刻計時手段を備えると共に、前記個人用情報登録手段が、前記個人用情報として当該移動電話機を使用する時間帯を示すスケジュールをユーザ毎に登録するスケジュール登録手段を備え、前記使用ユーザ設定手段が、前記時刻計時手段が示す現在の年月日及び時刻に基づいて、前記スケジュール登録手段により登録されているユーザ毎の前記スケジュールに従い、ユーザ認証を行なうことなく、当該移動電話機の前記使用ユーザとして順次切り替えて設定する移動電話機とすることを特徴とするものである。
【0038】
第26の技術手段は、前記第25の技術手段に記載の移動電話機において、前記時刻計時手段が示す現在の年月日及び時刻が、ユーザ毎の前記スケジュールに登録されていない時間帯にある場合においては、前記使用ユーザ設定手段は、当該移動電話機の前記使用ユーザとして前記ユーザ登録手段により登録された全てのユーザが共有するユーザである共通ユーザを設定し、全てのユーザが利用することが可能な該共通ユーザの前記端末設定情報、前記個人用情報、及び、前記発着信履歴情報及び/又は前記送受信履歴情報を当該移動電話機に端末設定すると共に参照・表示・操作可能な状態に設定する移動電話機とすることを特徴とするものである。
【0039】
第27の技術手段は、前記第1乃至第26の技術手段のいずれかに記載の移動電話機において、当該移動電話機を充電する充電装置に接続されているデータ処理装置又は外部記憶メディアを検出して、該データ処理装置又は該外部記憶メディアとの間で任意の情報を送受信することができるデータ転送手段を備え、前記充電装置に接続して当該移動電話機の充電を行なう際に、前記データ転送手段を動作させることにより、前記充電装置に前記データ処理装置又は前記外部記憶メディアが接続されていることを検出した場合に、当該移動電話機の充電を行なう動作と平行させて、前記データ処理装置又は前記外部記憶メディアと当該移動電話機に備えられた記憶部との間で、指定された情報の送受信を行なう移動電話機とすることを特徴とするものである。
【0040】
第28の技術手段は、前記第27の技術手段に記載の移動電話機において、前記データ転送手段が、当該移動電話機の記憶部から前記データ処理装置又は前記外部記憶メディアに対して転送する指定された前記情報として、通話料金及び/又は通信料金の算出処理や当該移動電話機の発着信統計データ及び/又は送受信統計データの分類・集計処理を含む統計処理用の基礎情報となるユーザ毎の前記発着信履歴情報及び/又は前記送受信履歴情報を、少なくとも含んでいる移動電話機とすることを特徴とするものである。
【0041】
第29の技術手段は、前記第27又は第28の技術手段に記載の移動電話機において、前記データ転送手段が、前記データ処理装置又は前記外部記憶メディアから当該移動電話機の記憶部に対して転送する指定された前記情報として、ユーザ毎の前記端末設定情報、前記個人用情報、前記発着信履歴情報及び/又は前記送受信履歴情報のいずれか1乃至複数の情報を含んでいる移動電話機とすることを特徴とするものである。
【0042】
第30の技術手段は、前記第27乃至第29の技術手段のいずれかに記載の移動電話機において、前記充電装置に接続する代わりに、電源供給が可能なUSB(Universal Serial Bus)を介して当該移動電話機をデータ処理装置に直接接続することにより、該データ処理装置からUSBを介して当該移動電話機の充電を行なうと共に、前記データ転送手段により、該データ処理装置と当該移動電話機の記憶部との間で、指定された前記情報の送受信を行なう移動電話機とすることを特徴とするものである。
【0043】
第31の技術手段は、前記第1乃至第30の技術手段のいずれかに記載の移動電話機において、前記使用ユーザ設定手段により、ユーザ認証が得られて、当該移動電話機に端末設定及び参照・表示・操作可能な状態に設定されている前記使用ユーザの前記端末設定情報、前記個人用情報、及び、前記発着信履歴情報及び/又は前記送受信履歴情報を、電源オフの操作がなされた際に、端末設定及び参照・表示・操作可能な状態をリセットして初期状態に復旧させる初期化部を備えている移動電話機とすることを特徴とするものである。
【0044】
第32の技術手段は、前記第1乃至第31の技術手段のいずれかに記載の移動電話機において、情報の暗号化及び/又は復号化を行なう暗号化/復号化手段を備え、前記端末設定情報登録手段、前記個人用情報登録手段、及び、前記発着信履歴情報登録手段及び/又は前記送受信履歴情報登録手段によりそれぞれ前記端末設定情報、前記個人用情報、及び、前記発着信履歴情報及び/又は前記送受信履歴情報をユーザ毎に登録する際に、前記暗号化/復号化手段により暗号化処理を施した後、登録を行ない、一方、前記使用ユーザ設定手段により、ユーザ認証が得られたユーザの前記端末設定情報、前記個人用情報、及び、前記発着信履歴情報及び/又は前記送受信履歴情報を取り出して、当該移動電話機に端末設定すると共に参照・表示・操作可能な状態に設定する際に、前記暗号化/復号化手段により復号化処理を施した後、設定する移動電話機とすることを特徴とするものである。
【0045】
第33の技術手段は、前記第1乃至第31の技術手段のいずれかに記載の移動電話機において、情報の暗号化及び/又は復号化を行なう暗号化/復号化手段を備え、当該移動電話機とネットワークを介して又は直接あるいはケーブルにより接続されている外部のデータ処理装置から、あるいは、当該移動電話機に装着される着脱可能な外部記憶メディアから、当該移動電話機に備えられた記憶部に登録されるべき前記端末設定情報、前記個人用情報、及び、前記発着信履歴情報及び/又は前記送受信履歴情報のいずれか1乃至複数が暗号化されて入力されてくる場合には、前記暗号化/復号化手段により復号化処理を施した後、前記端末設定情報登録手段、前記個人用情報登録手段、及び、前記発着信履歴情報登録手段及び/又は前記送受信履歴情報登録手段のいずれか1乃至複数によりそれぞれ登録する移動電話機とすることを特徴とするものである。
【0046】
第34の技術手段は、前記第1乃至第31の技術手段のいずれかに記載の移動電話機において、情報の暗号化及び/又は復号化を行なう暗号化/復号化手段を備え、当該移動電話機とネットワークを介して又は直接あるいはケーブルにより接続されている外部のデータ処理装置から、あるいは、当該移動電話機に装着される着脱可能な外部記憶メディアから、当該移動電話機に端末設定すると共に参照・表示・操作可能な状態に設定すべき前記端末設定情報、前記個人用情報、及び、前記発着信履歴情報及び/又は前記送受信履歴情報のいずれか1乃至複数が暗号化されて入力されてくる場合には、前記暗号化/復号化手段により復号化処理を施した後、前記使用ユーザ設定手段によりそれぞれ当該移動電話機に端末設定すると共に参照・表示・操作可能な状態に設定する移動電話機とすることを特徴とするものである。
【0047】
第35の技術手段は、前記第1乃至第31の技術手段のいずれかに記載の移動電話機において、情報の暗号化及び/又は復号化を行なう暗号化/復号化手段を備え、当該移動電話機に備えられた記憶部にユーザ毎に登録されている前記端末設定情報、前記個人用情報、及び、前記発着信履歴情報及び/又は前記送受信履歴情報のいずれか1乃至複数を前記記憶部から読み出して、当該移動電話機とネットワークを介して又は直接あるいはケーブルにより接続されている外部のデータ処理装置に転送する場合に、あるいは、当該移動電話機に装着される着脱可能な外部記憶メディアに転送して記録する場合に、前記暗号化/復号化手段により暗号化処理を施した後、転送する移動電話機とすることを特徴とするものである。
【0048】
第36の技術手段は、前記第1乃至第31の技術手段のいずれかに記載の移動電話機において、情報の暗号化及び/又は復号化を行なう暗号化/復号化手段を備え、ユーザ毎及び/又は全ての電話呼に関する通話料金及び/又は発着信統計データ、及び/又は、ユーザ毎及び/又は全ての電子メールに関する通信料金及び/又は送受信統計データを、当該移動電話機とネットワークを介して又は直接あるいはケーブルにより接続されている外部のデータ処理装置に転送する場合に、あるいは、当該移動電話機に装着される着脱可能な外部記憶メディアに転送して記録する場合に、前記暗号化/復号化手段により暗号化処理を施した後、転送する移動電話機とすることを特徴とするものである。
【0049】
第37の技術手段は、前記第27乃至第31の技術手段のいずれかに記載の移動電話機において、情報の暗号化及び/又は復号化を行なう暗号化/復号化手段を備え、当該移動電話機とネットワークを介して又は直接あるいはケーブルにより接続されている外部のデータ処理装置から、あるいは、当該移動電話機に装着される外部記憶メディアから、当該移動電話機を使用するユーザを認証するために用いられるユーザ識別用の情報が暗号化されて入力されてくる場合、前記暗号化/復号化手段により復号化処理を施した後、ユーザの認証動作を行なう移動電話機とすることを特徴とするものである。
【0050】
【発明の実施の形態】
本発明に係る移動電話機の実施形態の一例について、図面を参照しながら以下に説明する。図1は、本発明に係る移動電話機の構成を説明するためのブロック構成図である。図1に示す移動電話機100は、基本構成を示す基本部100Aに対して、必要に応じて各種の回路を付加する付加部100Bを備えている。
【0051】
基本部100Aにおいて、1は無線信号を送受信するアンテナ部、2はアンテナ部1が送受信する無線信号を処理する無線通信処理部、3は移動電話機100全体の動作を制御する制御部、4はユーザ毎の端末設定情報や個人用情報などの各種データを登録したり読み書きしたりするデータ領域と各種の処理プログラムを記憶する処理部の領域とからなる記憶部、5は移動電話機100を振動させるバイブレータ部、6は音声と音声情報(電気信号)との変換を行なう音声信号変換部、7は着信音、操作音等の各種の音源を生成する音源生成部、8は音声を入力するマイク部(音声入力部)、9は発声音声をユーザに出力するレシーバ部(音声出力部)、10は音声をユーザ等に通報するスピーカ部(音声出力部)、11は入力画像を撮影するカメラ部、12はカメラ部11とのインタフェース機能を備えたカメラインタフェース部、13は現在時刻を計数する時計部、14はユーザへの各種情報を表示する表示部、15はユーザが各種情報を入力するために操作する操作部、16は移動電話機100の各回路部へ電源を供給するバッテリ部、をそれぞれ示している。
【0052】
一方、図1に示す移動電話機100の付加部100Bにおいては、必要に応じて付加する回路部の一例を示しており、17は移動電話機100のバッテリ部16の充電を行なう充電装置170とのインタフェースを司る充電インタフェース部、18は移動電話機100に関する各種の情報を記憶している着脱可能な外部記憶メディア180の記憶情報を読み書きする外部記憶メディアインタフェース部、19は移動電話機100に対するユーザ識別用のタグ情報を記録しているタグ190のタグ情報を検出するタグ検出部、をそれぞれ示している。
【0053】
なお、図1に示す移動電話機100は、基本構成を示す基本部100Aに対して、充電装置170とのインタフェースを司る充電インタフェース部17、外部記憶メディア180との間で情報を読み書きする外部メディアインタフェース部18、タグ190のタグ情報を検出するタグ検出部19、の3種類の外部機器類とのインタフェース部を備えた付加部100Bを示しているが、本発明に係る移動電話機100を構成する付加部100Bは、かかる場合のみに限るものではなく、必要に応じて各種の外部機器をそれぞれ接続することができるインタフェース部を追加したり置換したりすることも可能であり、必要に応じて如何なるインタフェース部を付加部100Bとして備えさせるように構成しても良い。
【0054】
また、音声信号変換部6は、マイク部8を介して入力されてくる発声音声を音声情報(電気信号)に変換した際に、変換された音声情報のユーザ毎に異なる特定の“単語”を、該ユーザを認証するための音声コマンドとして、制御部3を介して記憶部4のユーザ認証用音声辞書即ち各ユーザ認証用の情報登録領域にユーザ毎に登録することにより、当該移動電話機100を使用するユーザの認証を行なう際に、操作部15からパスワードを入力する代わりに、あるいは、該パスワードと併用して、ユーザ認証用の音声情報として用いることも可能としている。なお、音声信号変換部6として、更に、発声音声に含まれている特徴データを抽出して、発声話者の識別を可能とする機能を付与することにより、前記音声コマンドと共に、あるいは、前記音声コマンドの代わりに、ユーザ認証用のデータとしてユーザ認証用の音声辞書に登録することとしても良い。
【0055】
また、タグ検出部19は、無線電波信号を周期的に送出することにより、該無線電波信号の到達領域に位置するユーザが携行しているタグ190に、記録されているタグ情報をユーザ識別用データとして検出して、ユーザを登録する際に記憶部4のユーザ認証用の情報登録領域にユーザ毎に登録されているユーザ認証用のタグ情報と照合してユーザ認証を行なうようにして、タグ190に記録したタグ情報を、操作部15から入力するパスワードの代わりに、あるいは、該パスワードと併用して、用いることも可能である。
【0056】
更に、当該移動電話機100を使用するユーザが、自らの認証を可能とする暗証情報(即ちパスワード)を予め記憶している外部記憶メディア180を付加部100Bの外部記憶メディアインタフェース部18に装着することにより、操作部15から入力するパスワードの代わりに、あるいは、該パスワードと併用して、ユーザ認証を行なわせることも可能であり、更には、当該ユーザの該外部記憶メディア180に、移動電話機100を使用するに当たって、当該ユーザが登録したい端末設定情報や個人用情報や発着信履歴情報及び/又は送受信履歴情報を当該ユーザの暗証情報と共に記憶させることとし、当該ユーザが移動電話機100を使用する際に、外部記憶メディア180を外部記憶メディアインタフェース部18に装着するだけで、自らのユーザ認証を得て、使用ユーザ情報設定領域4Eに設定すると共に、自らの端末設定情報や個人用情報や発着信履歴情報及び/又は送受信履歴情報を外部記憶メディア180から読み出して、端末設定情報設定領域4Bや個人用情報設定領域4Cや発着信履歴情報設定領域及び/又は送受信履歴情報設定領域4Dに設定させることも可能である。
【0057】
本発明に係る移動電話機100においては、1台の移動電話機に対して登録した複数のユーザのうち、いずれのユーザでも移動電話機100を使用することができ、移動電話機100を使用するそれぞれのユーザが必要に応じた好みの端末設定を行ない、また、電話帳などのプライベートな個人用情報を登録して使用することが可能である。
図1における記憶部4の構成の一部を図2を用いて説明する。ここに、図2は、本発明に係る移動電話機100の記憶部4に設定されるメモリ構成の一部を示しているメモリ構成図である。図2に示すように、記憶部4はデータ登録領域4A、端末設定情報設定領域4B、個人用情報設定領域4C、発着信履歴情報設定領域(送受信履歴情報設定領域)4D、使用ユーザ情報設定領域4E、及び、処理部4Fを有した構成とされている。ここに、処理部4Fは、制御部3からの指示に基づいた動作を移動電話機100に実行させるための各種の処理プログラムが格納されている領域を示すものであり、詳細は、後述する図3において説明する。
【0058】
図2に示すメモリ構成図においては、各ユーザそれぞれの情報(端末設定情報、電話帳、スケジュール、音声メッセージ、発着信履歴情報(送受信履歴情報)など)を設定登録するためのデータ登録領域4Aと、現在使用中のユーザに関する情報を移動電話機100に設定して参照・表示・操作を可能とするために設定する領域である端末設定情報設定領域4B、個人用情報設定領域4C、発着信履歴情報設定領域(送受信履歴情報設定領域)4Dとが、分離された領域に記憶され、かつ、各データが登録されるデータ登録領域4Aには、各データが圧縮された状態で記憶されている例を示している。しかし、本発明に係る移動電話機100においては、かかる形式のみに限るものではなく、データ登録領域4Aに登録する各データを暗号化してユーザ毎に記憶させておき、現在使用中の使用ユーザに関する情報を端末設定情報設定領域4B、個人用情報設定領域4C、発着信履歴情報設定領域(送受信履歴情報設定領域)4Dに設定する際に、復号化して設定するという形式を用いても良いし、あるいは、記憶部4上に、データ登録領域4Aにおける各データを圧縮しない形式で、ユーザ毎にそれぞれ記憶させておき、現在使用中の使用ユーザに対して、該使用ユーザ個人に関するデータの読み出し及び書き込みを行なうためのデータメモリアドレスを切り替えて設定するといった方法を用いるようにしても、全く同様の効果を得ることができる。
【0059】
図2に示す記憶部4の場合は、3人の個人ユーザと1つの業務用ユーザとを登録した例を示している。即ち、“個人A”のユーザA、“個人B”のユーザB、“個人C”のユーザC及び“業務用”の業務用ユーザの各ユーザのデータがデータ登録領域4Aにそれぞれ分割されて圧縮した状態で記憶されている。ここで、“個人A”のユーザA、“個人B”のユーザB、“個人C”のユーザCに関する各データは、登録設定したユーザ自身しか参照、登録、変更することができないが、業務目的で利用される場合を示す“業務用”の業務用ユーザに関する各データは、登録された全てのユーザに共有される共通ユーザ用であり、登録されている各ユーザA、B、Cのいずれでも共通して登録、変更、参照することができる。
【0060】
以降、説明を理解し易くするために、ユーザAが個人的な情報(呼出音や着信音などの端末設定情報や、電話帳、スケジュール、音声メッセージなどの個人用情報や、発着信履歴情報(送受信履歴情報))を登録したデータ登録領域4Aの領域を“個人A領域”、ユーザBが個人的な情報を登録したデータ登録領域4Aの領域を“個人B領域”、ユーザCが個人的な情報を登録したデータ登録領域4Aの領域を“個人C領域”とし、各ユーザに共通に利用される業務用の情報が登録されているデータ登録領域4Aの領域を“業務用領域”として説明する。即ち、以下の説明においては、業務用として“業務用領域”に登録されている情報は、当該移動電話機100のユーザとして登録されたユーザA、B、Cの全員が共通に使用することができる共通ユーザ用の情報として設定されている。
【0061】
例えば、ユーザAが移動電話機100を使用する場合であれば、データ登録領域4A中の“個人A領域”と“業務用領域”とを選択的に使用することができる。また、ユーザBが移動電話機100を使用する場合には、データ登録領域4A中の“個人B領域”と“業務用領域”とを選択的に使用することができ、ユーザCが移動電話機100を使用する場合には、データ登録領域4A中の“個人C領域”と“業務用領域”とを選択的に使用することができる。
【0062】
また、図3は、本発明に係る移動電話機100の記憶部4に設定される処理部4Fの構成の一部を示しているメモリ構成図であり、制御部3は、処理部4Fに設定されている各処理プログラムの動作と相俟って、移動電話機100の動作を制御している。
図3の処理部4Fに設定されている各処理プログラムのうち、ユーザ登録部4aは、移動電話機100を共有して使用する複数のユーザをユーザ毎のユーザ認証用のパスワードと共に、例えば、表示部14に表示された案内画面に基づいて操作部15を操作することによりそれぞれ登録するユーザ登録手段を提供するものであり、端末設定情報登録部4bは、ユーザ登録部4aにより登録されたユーザ毎に移動電話機100に対して独自の端末設定を行なうための端末設定情報を、移動電話機100の記憶部4に割り当てられたデータ登録領域4Aにそれぞれ登録する端末設定情報登録手段を提供するものである。
【0063】
また、個人用情報登録部4cは、登録されたユーザ毎に移動電話機100に対して独自の電話帳を含む個人用の情報を設定するための個人用情報を、記憶部4のデータ登録領域4Aにそれぞれ登録する個人用情報登録手段を提供するものであり、発着信履歴情報登録部(又は送受信履歴情報登録部)4dは、登録されたユーザ毎に移動電話機100を使用して電話呼を発着信した発着信履歴情報(又は電子メールを送受信した送受信履歴情報)を、記憶部4のデータ登録領域4Aにそれぞれ登録する発着信履歴情報登録手段(又は送受信履歴情報登録手段)を提供するものである。
【0064】
また、使用ユーザ設定部4eは、いずれかのユーザから例えば操作部15を介して入力されたパスワードをユーザ登録部4aのパスワード登録部4a1により登録されているユーザ認証用のパスワードと照合して、認証が得られたユーザを移動電話機100の使用ユーザとして使用を許可し、端末設定情報登録部4b、個人用情報登録部4c、及び、発着信履歴情報登録部(又は送受信履歴情報登録部)4dによりデータ登録領域4Aにそれぞれ登録されている該使用ユーザの端末設定情報、個人用情報、及び、発着信履歴情報(又は送受信履歴情報)を取り出して、移動電話機100の端末設定情報設定領域4B、個人用情報設定領域4C、及び、発着信履歴情報設定領域(又は送受信履歴情報設定領域)4Dにそれぞれ設定することにより、移動電話機100に端末設定すると共に、参照・表示・操作可能な状態に設定する使用ユーザ設定手段を提供するものである。
【0065】
また、着信先ユーザ検出部(又は受信先ユーザ検出部)4fは、移動電話機100に対する着信電話呼(又は受信メール)が発生した際に、該着信電話呼の発信元(又は該受信メールの送信元)を示す発信者番号(又は送信元メールアドレス)に基づいて、個人用情報登録部4cの電話帳登録部(又はアドレス帳登録部)4c1及び発着信履歴情報登録部(又は送受信履歴情報登録部)4dによりそれぞれ登録されている個人用情報の電話帳(又はアドレス帳)及び発着信履歴情報(又は送受信履歴情報)を検索して、該発信者番号(又は該送信元メールアドレス)が存在する個人用情報の電話帳(又はアドレス帳)又は発着信履歴情報(又は送受信履歴情報)を登録したユーザを着信先ユーザ(又は受信先ユーザ)として検出する着信先ユーザ検出手段(又は受信先ユーザ検出手段)を提供するものである。
【0066】
また、音声応答部4gは、移動電話機100の通信相手先に対して音声応答する音声応答手段を提供するものであり、個人用情報登録部4cの音声メッセージ登録部4c2により登録されている着信電話呼の発信元に対して着信拒絶メッセージや着信があった旨の着信通知を他の通知端末に通知したことを示すメッセージなどを含む各種の音声メッセージを出力した後、切断処理を行なうものである。なお、前記着信通知を通知する他の通知端末は、個人用情報登録部4cの通知端末登録部4c3によりユーザ毎にデータ登録領域4Aに予め登録されるものであり、音声応答部4gを用いて、音声メッセージ登録部4c2により登録されている前記着信通知を示す音声メッセージを該通知端末に通知することとしても良いし、あるいは、前記着信通知を電子メールとして該通知端末に通知することとしても良い。更に、移動電話機100にて受信したメールそのものを転送端末登録部4c3によりユーザ毎にデータ登録領域4Aに予め登録されている転送端末に転送することも可能である。
【0067】
また、統計処理部4hは、移動電話機100を使用して発着信された電話呼(又は送受信された電子メール)に関する通話料金(又は通信料金)及び/又は発着信統計データ(又は送受信統計データ)をユーザ毎に算出すると共に、移動電話機100を使用して発着信された全ての電話呼(又は送受信された全ての電子メール)に関する通話料金(又は通信料金)及び/又は発着信統計データ(又は送受信統計データ)を、各ユーザの通話料金(又は通信料金)及び/又は発着信統計データ(又は送受信統計データ)を合算することにより算出する統計処理手段を提供するものである。
【0068】
ここで、統計処理部4hにより算出されたユーザ毎及び/又は全ての電話呼(又は電子メール)に関する通話料金(又は通信料金)及び/又は発着信統計データ(又は送受信統計データ)は、表示部14に表示したり、接続された他の装置に対して送信したりして、出力することができるが、移動電話機100の管理者以外のユーザが、通話料金(又は通信料金)及び/又は発着信統計データ(又は送受信統計データ)の出力を指定した場合には、当該ユーザに関する通話料金(又は通信料金)及び/又は発着信統計データ(又は送受信統計データ)のみが出力される。
【0069】
なお、統計処理部4hにより算出された通話料金(又は通信料金)及び/又は発着信統計データ(又は送受信統計データ)を他の外部のデータ処理装置や外部記憶メディアに転送する場合においては、後述する情報暗号化/復号化部4oを用いて暗号化処理を施して転送することも可能である。
【0070】
また、音声識別部4iは、マイク部8から入力された発声音声を音声信号変換部6により変換して得られた音声情報を識別する音声識別手段を提供するものであり、使用ユーザ設定部4eが、音声識別部4iを用いて識別した音声情報を、ユーザ登録部4aの音声コマンド登録部4a2により登録されているユーザ認証用の音声コマンドと照合して、パスワードの代わりに、又は、パスワードと共に、移動電話機100を使用する使用ユーザとしてのユーザ認証を行なうことが可能であり、また、タグ情報検出部4jは、タグ検出部19を用いて無線電波信号を送出することにより、ユーザが携行しているタグ190に記録されているタグ情報を検出するタグ情報検出手段を提供するものであり、使用ユーザ設定部4eが、タグ情報検出部4jを用いて検出したタグ190のタグ情報を、ユーザ登録部4aのタグ情報登録部4a3により登録されているユーザ認証用のタグ情報と照合して、パスワードの代わりに、又は、パスワードと共に、移動電話機100を使用する使用ユーザとしてのユーザ認証を行なうことが可能である。
【0071】
また、外部記憶メディア制御部4kは、着脱可能な外部記憶メディア180を外部記憶メディアインタフェース部18に装着し、該外部記憶メディア180に記憶された情報を読み書きすることができる外部記憶メディア制御手段を提供するものであり、使用ユーザ設定部4eが、外部記憶メディア制御部4kを用いて読み出した外部記憶メディア180の暗証情報を、ユーザ登録部4aのパスワード登録部即ち暗証情報登録部4a1により登録されているユーザ認証用の暗証情報と照合して、パスワードの代わりに、又は、パスワードと共に、移動電話機100を使用する使用ユーザとしてのユーザ認証を行なうことが可能である。更に、外部記憶メディア制御部4kは、使用ユーザとしてのユーザ認証が得られたユーザに関する端末設定情報、個人用情報、及び、発着信履歴情報及び/又は送受信履歴情報のいずれか1乃至複数を、移動電話機100の記憶部4のデータ登録領域4Aから読み出して、該ユーザ認証が得られた外部記憶メディア180に対して書き込むことが可能である。
【0072】
更に、移動電話機100の記憶部4のデータ登録領域4Aに、端末設定情報登録部4b、個人用情報登録部4c、及び、発着信履歴情報登録部(又は送受信履歴情報登録部)4dにより、それぞれ端末設定情報、個人用情報、及び、発着信履歴情報(又は送受信履歴情報)を登録する代わりに、外部記憶メディア180に、ユーザ認証に用いられる暗証情報と共に、当該ユーザに関する端末設定情報、個人用情報、及び、発着信履歴情報(又は送受信履歴情報)を記憶させることとしても良い。
【0073】
即ち、使用ユーザ設定部4eが、装着された外部記憶メディア180から外部記憶メディア制御部4kを用いて読み出した暗証情報によりユーザ認証を行ない、移動電話機100の使用ユーザとして設定する際に、又は、使用ユーザとして設定された以降において使用ユーザを一旦共通ユーザである業務用ユーザに切り替えた状態から再度当該ユーザに切り戻した際に、装着されている外部記憶メディア180から外部記憶メディア制御部4kを用いて当該ユーザに関する端末設定情報、個人用情報、及び、発着信履歴情報(又は送受信履歴情報)をそれぞれ読み出して、移動電話機100の端末設定情報設定領域4B、個人用情報設定領域4C、及び、発着信履歴情報設定領域(又は送受信履歴情報設定領域)4Dに設定して、移動電話機100の端末設定を行なうと共に、参照・表示・操作可能な状態に設定することも可能であり、もって、各ユーザに関する端末設定情報、個人用情報、及び、発着信履歴情報(送受信履歴情報)のセキュリティをより確実に向上させることが可能である。
【0074】
なお、外部記憶メディア180に暗証情報、及び/又は、端末設定情報、個人用情報、及び、発着信履歴情報(又は送受信履歴情報)が暗号化されて記憶されている場合においては、外部記憶メディア180から暗証情報を読み出して使用ユーザ設定部4eにおいてユーザ認証動作を行なう動作に先立って、後述する情報暗号化/復号化部4oを用いて復号化処理を施すことも可能であるし、また、ユーザ認証が得られたユーザに関する端末設定情報、個人用情報、及び、発着信履歴情報(又は送受信履歴情報)を端末設定情報設定領域4B、個人用情報設定領域4C、及び、発着信履歴情報設定領域(又は送受信履歴情報設定領域)4Dに設定するに先立って、情報暗号化/復号化部4oを用いて復号化処理を施すことも可能である。
【0075】
また、外部記憶メディア180から読み出して、暗号化された情報をデータ登録領域4Aのユーザ毎の登録領域に登録する場合、暗号化されたまま登録して、使用ユーザ設定部4eにより端末設定情報設定領域4B、個人用情報設定領域4C、及び、発着信履歴情報設定領域(又は送受信履歴情報設定領域)4Dに設定する際に、情報暗号化/復号化部4oを用いて復号化処理を施してから設定することも、あるいは、データ登録領域4Aのユーザ毎の登録領域に登録する際に、情報暗号化/復号化部4oを用いて復号化処理を施してから登録することも可能である。逆に、データ登録領域4Aのユーザ毎の登録領域に登録されている端末設定情報、個人用情報、及び、発着信履歴情報(又は送受信履歴情報)のいずれか1乃至複数を、外部記憶メディア180に転送して記憶する際に、情報暗号化/復号化部4oを用いて暗号化処理を施してから記憶させることも可能である。
【0076】
また、外部コマンド処理部4lは、移動電話機100に対して制御を行なうことができる外部コマンドを、ネットワークを介した外部通信端末から受信して処理する外部コマンド処理手段を提供するものであり、受信した外部コマンドが要求する処理の実行に先立って、該外部コマンドと共に受信された外部通信端末のユーザを示すユーザ情報を、移動電話機100の前記使用ユーザを認証するパスワードの他に、ユーザ登録部4aの外部ユーザ情報登録部4a4により、ユーザ毎に登録されていた外部ユーザ情報(即ち、ネットワークを介した外部通信端末から当該移動電話機100に対する外部コマンドを送信したユーザを識別するユーザ情報)と照合して、外部ユーザ認証を行ない、該外部ユーザ認証が得られたユーザに関する処理のみを許可した状態に設定して、前記外部コマンドが要求する処理を実行することが可能である。
【0077】
例えば、外部通信端末からネットワークを介して受信した前記外部コマンドが、移動電話機100の記憶部4のデータ登録領域4Aに登録されている端末設定情報、個人用情報、及び、発着信履歴情報(又は送受信履歴情報)のいずれか1又は複数を読み出すこと、又は、書き込むことを要求する外部コマンドであった場合、該外部コマンドと共に受信された前記ユーザ情報に基づいて前記外部ユーザ認証が得られたユーザに関する端末設定情報、個人用情報、及び、発着信履歴情報(又は送受信履歴情報)のみの読み書きを許可するものである。
【0078】
なお、外部ユーザの認証に用いられるユーザ情報が暗号化されて外部通信端末からネットワークを介して受信される場合、後述する情報暗号化/復号化部4oを用いて復号化することも、また、外部コマンド処理部4lによる外部コマンドの処理の一つとして、データ登録領域4Aに登録されている端末設定情報、個人用情報、及び、発着信履歴情報(又は送受信履歴情報)のいずれか1乃至複数を読み出してネットワークを介して他の外部のデータ処理装置や外部記憶メディアに転送する際に、後述する情報暗号化/復号化部4oを用いて暗号化したり、逆に、他の外部のデータ処理装置や外部記憶メディアから端末設定情報、個人用情報、及び、発着信履歴情報(又は送受信履歴情報)のいずれか1乃至複数が暗号化されて受信される場合においては、後述する情報暗号化/復号化部4oを用いて復号化することも可能である。
【0079】
また、前記外部コマンドが、移動電話機100を現在使用しているユーザに対して、データ登録領域4Aに登録されている、又は、端末設定情報設定領域4B、個人用情報設定領域4C及び発着信履歴情報設定領域(又は送受信履歴情報設定領域)4Dに設定されている、端末設定情報、個人用情報及び発着信履歴情報(又は送受信履歴情報)に対するアクセスを禁止することを要求する外部コマンドであった場合、該外部コマンドと共に受信された前記ユーザ情報に基づいて前記外部ユーザ認証が得られたユーザに関する端末設定情報、個人用情報及び発着信履歴情報(又は送受信履歴情報)に対する現在使用しているユーザからのアクセスを禁止するものである。
もって、移動電話機100に設定されている情報に対する遠隔操作を可能とすると共に、ユーザ個人に関する情報のセキュリティを確保することも可能としている。
【0080】
また、時刻計時部4mは、時計部13が計時する現在時刻を読み取ることにより、現在の年月日及び時刻を計時する時刻計時手段を提供するものであり、個人用情報登録部4cのスケジュール登録部4c4により前記個人用情報として登録されているユーザ毎の、当該移動電話機100を使用する時間帯を示すスケジュールに従い、使用ユーザ設定部4eが、時刻計時部4mが示す現在の年月日及び時刻に基づいて、ユーザ認証を行なうことなく、移動電話機100の前記使用ユーザとして順次自動的に切り替えて設定することを可能としている。また、時刻計時部4mが示す現在の年月日及び時刻が、ユーザ毎の前記スケジュールに登録されていない時間帯においては、使用ユーザ設定部4eは、移動電話機100の前記使用ユーザとして、登録された全てのユーザが共有する業務用ユーザ即ち共通ユーザを設定し、移動電話機100は、いずれのユーザもパスワード入力などを行なうことにより認証を得て使用することが可能な状態に置かれる。
【0081】
また、データ転送部4nは、移動電話機100のバッテリ部16を、充電インタフェース部17を介して充電する充電装置170に接続されているデータ処理装置又は外部記憶メディアを検出して、該データ処理装置又は該外部記憶メディアとの間で任意の情報を送受信することができるデータ転送手段を提供するものであり、充電装置170に接続してバッテリ部16の充電を行なう際に、データ転送部4nを動作させることにより、充電装置170に前記データ処理装置又は前記外部記憶メディアが接続されていることを検出した場合に、バッテリ部16の充電を行ないながら、前記データ処理装置又は前記外部記憶メディアと記憶部4との間で、指定された情報の送受信を行なうことを可能としている。
【0082】
例えば、データ転送部4nが、記憶部4から前記データ処理装置又は前記外部記憶メディアに対して転送する指定された前記情報としては、通話料金及び/又は通信料金の算出処理や当該移動電話機の発着信統計データ及び/又は送受信統計データの分類・集計処理などの統計処理を行なうために用いられるユーザ毎の発着信履歴情報及び/又は送受信履歴情報を、少なくとも含む情報であったり、逆に、前記データ処理装置又は前記外部記憶メディアから記憶部4に対して転送する指定された前記情報としては、ユーザ毎の端末設定情報、個人用情報、発着信履歴情報及び/又は送受信履歴情報のいずれか1乃至複数の情報を含む情報であったりすることを可能とし、もって、当該移動電話機100をいずれのユーザも使用していない充電中の時間帯を用いて、前記データ処理装置又は前記外部記憶メディアとの間でデータ転送を行なうことにより、処理能力が豊富なデータ処理装置を用いて移動電話機100として必要な統計処理を行なったり、必要なデータの編集を行なったりすることが容易に可能となる。
【0083】
なお、充電装置170から直接又はケーブルを介して接続される前記データ処理装置又は前記外部記憶メディアとの間でデータを送受信する場合、後述する情報暗号化/復号化部4oを用いて暗号化して送信することも、また、逆に、復号化して受信することも可能である。
【0084】
更に、充電装置170に接続する代わりに、電源供給が可能なUSB(Universal Serial Bus)を介して移動電話機100をデータ処理装置に直接接続することにより、該データ処理装置からUSBを介してバッテリ部16の充電を行なうと共に、データ転送部4nにより、該データ処理装置と記憶部4との間で、予め指定された情報の送受信を行なわせることも可能である。
【0085】
また、情報暗号化部/復号化部4oは、情報の暗号化及び/又は復号化を行なう暗号化/復号化手段を提供するものであり、操作部15を介した当該移動電話機100の管理者であるユーザからの処理指示等に応じて、端末設定情報登録部4b、個人用情報登録部4c、及び、発着信履歴情報登録部及び/又は送受信履歴情報登録部4dによりそれぞれ端末設定情報、個人用情報、及び、発着信履歴情報及び/又は送受信履歴情報をユーザ毎にデータ登録領域4Aに登録する際に、情報暗号化/復号化部4oにより暗号化処理を施した後、登録を行ない、一方、使用ユーザ設定部4eにより、ユーザ認証が得られた使用ユーザに関する端末設定情報、個人用情報、及び、発着信履歴情報及び/又は送受信履歴情報をデータ登録領域4Aから取り出して、端末設定情報設定領域4B、個人用情報設定領域4C、発着信履歴情報設定領域及び/又は送受信履歴情報設定領域4Dに設定して、移動電話機100に端末設定すると共に参照・表示・操作可能な状態に設定する際に、情報暗号化/復号化部4oにより復号化処理を施した後、設定することが可能である。
【0086】
更に、情報暗号化部/復号化部4oは、データ登録領域4Aに登録されている各ユーザ毎の個人情報(端末設定情報、個人用情報、発着信履歴情報(又は送受信履歴情報))を、当該移動電話機100に接続された外部の記録媒体(例えば、図1に示す外部記憶メディア180)や外部のデータ処理装置(例えば、後述の図13に示すパソコン120、後述の図15に示すデータ処理装置130など)に対して入出力又は送受信する際に、入出力又は送受信する情報の暗号化及び/又は復号化処理を施す暗号化/復号化手段も提供している。
【0087】
即ち、操作部15を介した当該移動電話機100の管理者であるユーザからの処理指示等に応じて、外部コマンド処理部4l、データ転送部4nあるいは外部記憶メディア制御部4kなどにおいて、移動電話機100とネットワークを介して又は直接あるいはケーブルにより接続されている外部のデータ処理装置から、あるいは、移動電話機100に装着される着脱可能な外部記憶メディアから、移動電話機100の記憶部4のデータ登録領域4Aに登録されるべき端末設定情報、個人用情報、及び、発着信履歴情報及び/又は送受信履歴情報のいずれか1乃至複数が暗号化されて入力されてくる場合には、情報暗号化/復号化部4oにより復号化処理を施した後、端末設定情報登録部4b、個人用情報登録部4c、及び、発着信履歴情報登録部及び/又は送受信履歴情報登録部4dのいずれか1乃至複数によりそれぞれデータ登録領域4Aに登録することが可能である。
【0088】
また、操作部15を介した当該移動電話機100の管理者であるユーザからの処理指示等に応じて、外部コマンド処理部4l、データ転送部4nあるいは外部記憶メディア制御部4kなどにおいて、移動電話機100とネットワークを介して又は直接あるいはケーブルにより接続されている外部のデータ処理装置から、あるいは、移動電話機100に装着される着脱可能な外部記憶メディアから、当該移動電話機100に端末設定すると共に参照・表示・操作可能な状態に設定すべき端末設定情報、個人用情報、及び、発着信履歴情報及び/又は送受信履歴情報のいずれか1乃至複数が暗号化されて入力されてくる場合には、情報暗号化/復号化部4oにより復号化処理を施した後、使用ユーザ設定部4eによりそれぞれ端末設定情報設定領域4B、個人用情報設定領域4C、発着信履歴情報設定領域及び/又は送受信履歴情報設定領域4Dに設定して、当該移動電話機100に端末設定すると共に参照・表示・操作可能な状態に設定することが可能である。
【0089】
一方、操作部15を介した当該移動電話機100の管理者であるユーザからの処理指示等に応じて、外部コマンド処理部4l、データ転送部4nあるいは外部記憶メディア制御部4kなどにおいて、移動電話機100の記憶部4のデータ登録領域4Aに登録されている端末設定情報、個人用情報、及び、発着信履歴情報及び/又は送受信履歴情報のいずれか1乃至複数を記憶部4から読み出して、移動電話機100とネットワークを介して又は直接あるいはケーブルにより接続されている外部のデータ処理装置に転送する場合に、あるいは、移動電話機100に装着される着脱可能な外部記憶メディアに転送して記録する場合に、情報暗号化/復号化部4oにより暗号化処理を施した後、転送することが可能である。
【0090】
更には、情報暗号化部/復号化部4oは、操作部15を介した当該移動電話機100の管理者であるユーザからの処理指示等に応じて、統計処理部4hにより統計処理されたユーザ毎及び/又は全ての電話呼に関する通話料金及び/又は発着信統計データ、及び/又は、ユーザ毎及び/又は全ての電子メールに関する通信料金及び/又は送受信統計データを、移動電話機100とネットワークを介して又は直接あるいはケーブルにより接続されている外部のデータ処理装置に転送する場合に、あるいは、移動電話機100に装着される着脱可能な外部記憶メディアに転送して記録する場合においても、統計処理されたデータそのままではなく、情報暗号化/復号化部4oにより暗号化処理を施した後、転送することも可能である。
【0091】
更には、情報暗号化部/復号化部4oは、操作部15を介した当該移動電話機100の管理者であるユーザからの処理指示等に応じて、移動電話機100とネットワークを介して又は直接あるいはケーブルにより接続されている外部のデータ処理装置から、あるいは、移動電話機100に装着される外部記憶メディアから、当該移動電話機を使用するユーザを認証するために用いられるユーザ識別用の情報が暗号化されて入力されてくる場合、情報暗号化/復号化部4oにより復号化処理を施した後、使用ユーザ設定部4eにおいてユーザの認証動作を行なうことも可能である。
【0092】
即ち、ユーザ認証に用いられるユーザ識別用の情報を第三者が読み取ったり盗聴したりして、本人になりすます事態の発生を防止するために、例えば、外部記憶メディア180などの記録媒体に暗号化処理を施して記録されているユーザ識別用の暗証情報を読み出して、使用ユーザ設定部4eにおいてユーザ認証を行なう際に、情報暗号化/復号化部4oを用いて、復号化するように動作させたり、更には、ネットワークを介して外部通信端末のユーザ認証用のユーザ情報が暗号化された状態で受信された際にも、外部コマンド処理部4lは、情報暗号化/復号化部4oを用いて、復号化するように動作させることも可能である。
【0093】
なお、情報暗号化/復号化部4oに適用される暗号化/復号化の方式に関しては、汎用的な暗号化方式を用いて良く、ユーザの個人情報やユーザ認証用の情報や通話料金(通信料金)や統計データの秘匿性を確保可能な暗号化方式でありさえすれば、如何なる方式を用いても構わない。
【0094】
また、初期化部4pは、使用ユーザ設定部4eにより、ユーザ認証が得られて、端末設定情報設定領域4B、個人用情報設定領域4C、発着信履歴情報設定領域及び/又は送受信履歴情報設定領域4Dに設定されて、移動電話機100に端末設定及び参照・表示・操作可能な状態に設定されている使用ユーザの端末設定情報、個人用情報、及び、発着信履歴情報及び/又は送受信履歴情報を、当該移動電話機100の使用を終了して、電源オフの操作がなされた際に、端末設定及び参照・表示・操作可能な状態をリセットして、端末設定情報設定領域4B、個人用情報設定領域4C、発着信履歴情報設定領域及び/又は送受信履歴情報設定領域4Dを初期状態に復旧させる初期化手段を提供している。
【0095】
即ち、移動電話機100の使用を終了して、電源のオフの操作がなされた際に、初期化部4pが起動されて、端末設定情報設定領域4B、個人用情報設定領域4C、発着信履歴情報設定領域及び/又は送受信履歴情報設定領域4D、更には、使用ユーザ情報設定領域4Eの各設定領域に設定されている情報を、全てリセットして初期状態にして、全く情報が設定されていない状態に復旧させるものであり、以降に当該移動電話機100を使用するユーザは、直前に使用していたユーザの個人情報が端末設定情報設定領域4B、個人用情報設定領域4C、発着信履歴情報設定領域(送受信履歴情報設定領域)4D、使用ユーザ情報設定領域4Eなどには個人用に用いられる個人情報が残存していない初期状態例えば全てのユーザが使用可能な共通ユーザである“業務用ユーザ”の設定状態から使用を開始することが可能になる。
【0096】
以上のように、本発明に係る移動電話機100は、複数のユーザを1台の移動電話機100に登録することができ、複数のユーザそれぞれが個別に選択して、移動電話機100を使用することが可能である。以下に、本発明に係る移動電話機100の動作の一例について更に詳細に接続する。
【0097】
(第1の実施形態)
まず、本発明に係る移動電話機100の第1の実施形態として、データ登録領域4A中の例えば個人A専用の“個人A領域”及び共通ユーザである業務用ユーザ用の“業務用領域”を選択的に使用可能なユーザAが、移動電話機100を使用する場合を例にとって説明する。
【0098】
図4は、本発明に係る移動電話機100を使用する使用ユーザを選択して設定する使用ユーザ設定部4eの動作に関する第1の実施例を示す処理フローチャートである。電源が投入された当初は、初期状態として、登録されている全てのユーザ即ちユーザA、B、Cが共有する共通のユーザである業務用ユーザが使用ユーザ情報設定領域4Eに現在使用している使用ユーザとして設定されていて、端末設定情報設定領域4Bに設定される端末設定情報が共通ユーザを示す業務用ユーザの端末設定情報が選択され、個人用情報設定領域4C及び発着信履歴情報設定領域4Dにそれぞれ設定される個人用情報及び発着信履歴情報も業務用ユーザの各情報が選択されて、それぞれ設定されている状態にある(ステップS1)。
【0099】
ここで、ユーザが移動電話機100を使用する場合、使用ユーザとしての認証を行なうことが必要である。従って、ユーザAが、例えば、操作部15に設けられている任意のボタンの押下操作をするまで待ち合わせて(ステップS2のNO)、ボタンの押下入力がなされた場合(ステップS2のYES)、移動電話機100を使用する使用ユーザの切り替えを指定するための切り替えボタンの操作を示す“マナー”ボタン+“1”ボタン(即ち、“マナー”ボタンを押した後“1”ボタンを押す)又は“マナー”ボタン+“2”ボタン(即ち、“マナー”ボタンを押した後“2”ボタンを押す)の押下操作であるか否かを判定する(ステップS3)。
【0100】
“マナー”ボタン+“1”ボタン又は“マナー”ボタン+“2”ボタンの押下操作ではない場合(ステップS3のNO)、入力された押下ボタンに対応する他の処理に移行して(ステップS18)、使用ユーザ設定部4eに関する本処理を終了するが、“マナー”ボタン+“1”ボタン又は“マナー”ボタン+“2”ボタンの押下操作であれば(ステップS3のYES)、記憶部4の使用ユーザ情報設定領域4Eを参照して、ボタンの押下操作をした当該ユーザA個人が既に認証済みか否かを判定する(ステップS4)。
【0101】
認証済みではなかった場合(ステップS4のNO)、ユーザを識別するユーザ選択用番号とパスワードとの入力を要求する案内画面となるパスワード入力画面が表示部14に表示される(ステップS5)。当該ユーザAが操作部15を操作して数字・記号、あるいは、アルファベット、かな文字等をユーザ選択用番号とパスワードとして入力すると(ステップS6)、データ登録領域4Aのユーザ認証用領域にパスワード登録部4a1を用いてユーザ認証用のユーザ選択用番号とパスワードとして予め登録しておいた数字・記号、あるいは、アルファベット、かな文字等と照合して、入力されたユーザ選択用番号とユーザ認証用のパスワードとの判別によるユーザAに対する認証が行なわれる(ステップS7)。
【0102】
登録されているいずれのユーザに対するユーザ選択用番号やパスワードでもないと判別された場合(ステップS7のNG)、ユーザ選択用番号やパスワードの入力回数が予め定められた許容値以内か判定し(ステップS8)、許容値以内であれば(ステップS8のYES)、ステップS5に戻って、ユーザ選択用番号やパスワードの再入力を促し、一方、許容値を超えている場合は(ステップS8のNO)、ボタンの押下操作をした当該ユーザAへの使用ユーザの切り替えを拒絶して、共通ユーザである業務用ユーザの設定状態を維持したままステップS2に復帰する。
【0103】
また、ステップS7において、ユーザAに対するユーザ選択用番号、パスワードであると判別された場合(ステップS7のOK)、当該ユーザはユーザAであることが認証され、ユーザAに関する認証確認が終了すると、移動電話機100を使用する使用ユーザとして、ユーザAが記憶部4の使用ユーザ情報設定領域4Eに設定登録され(ステップS9)、以降、移動電話機100の電源をオフにするまでの間、当該ユーザAは、パスワードの再入力を行なうことを要せずに、移動電話機100を個人A専用のユーザA、共通ユーザ用の業務用ユーザのいずれにも切り替えて使用することが可能となる。
【0104】
即ち、ユーザAは、当該移動電話機100のデータ登録領域4Aのうち、“個人A領域”と“業務用領域”との2つのユーザに関する個人情報を任意に選択して使用することができる状態に設定される。逆に言えば、当該移動電話機100の使用に先立って、ユーザAがユーザ選択用番号やパスワードを入力してユーザ認証を得ることを要求することにより、ユーザA個人の“個人A領域”の個人情報と共通ユーザである業務用ユーザ用の“業務用領域”の情報とを参照することが可能となるが、その他のユーザがユーザAに関するパスワードの入力もせずに、無断でユーザAの個人情報を参照してしまう事態を防止することができると共に、ユーザ認証を得られたユーザAであっても、ユーザA以外の他のユーザに関する個人情報を参照することを不可能とする状態に設定し、各ユーザの個人情報に対するセキュリティを確保可能としている。
【0105】
次に、“マナー”ボタン+“1”ボタンの押下操作がなされていたか否かを判定し(ステップS10)、“マナー”ボタン+“1”ボタンの押下操作であれば(ステップS10のYES)、ユーザAに関する端末設定情報と個人A情報と発着信履歴情報とをデータ登録領域4Aの“個人A領域”から読み出して端末設定情報設定領域4Bと個人用情報設定領域4Cと発着信履歴設定領域4Dとにそれぞれ転送し(ステップS12、S13及びS14)、移動電話機100に端末設定すると共に、参照・表示・操作が可能な状態に設定する。以降、移動電話機100は、ユーザA個人が専用に使用する状態が継続する。
【0106】
即ち、“個人A”のユーザA個人が選択されると(ステップS10のYES)、“個人A”のユーザA個人としてデータ登録領域4Aの“個人A領域”に圧縮されて格納されていたデータが展開されて、端末設定情報に関しては記憶部4の端末設定情報設定領域4Bに転送され(ステップS12)、ユーザAの使用に適したものとして予め登録されていた移動電話機100の着信音やボタン音、待ち受け画面などの各種の端末設定が行なわれる。また、ユーザAに関する“個人A領域”の個人用情報(電話帳、スケジュール、音声メッセージなど)は、記憶部4の個人用情報設定領域4Cに転送され(ステップS13)、ユーザAに関する“個人A領域”の発着信履歴情報に関しては記憶部4の発着信履歴設定領域4Dに転送され(ステップS14)、それぞれ参照したり、表示したり、操作したりすることが可能となる。
【0107】
一方、“マナー”ボタン+“1”ボタンの押下操作でない場合(ステップS10のNO)、“マナー”ボタン+“2”ボタンの押下操作がなされていたか否かを判定し(ステップS11)、“マナー”ボタン+“2”ボタンの押下操作であれば(ステップS11のYES)、認証が得られたユーザAのボタン操作により切り替えられた業務用ユーザの旨が使用ユーザ情報設定領域4Eに設定されて、共通ユーザである業務用ユーザに関する端末設定情報と業務用情報と業務用発着信履歴情報とをデータ登録領域4Aの“業務用領域”からそれぞれ読み出して、端末設定情報設定領域4Bと個人用情報設定領域4Cと発着信履歴情報設定領域4Dとにそれぞれ転送し(ステップS15、S16及びS17)、以降、移動電話機100は、業務用ユーザとして使用する状態が継続する。
【0108】
即ち、認証が得られたユーザAのボタン操作により切り替えられた業務用ユーザの旨が使用ユーザ情報設定領域4Eに設定されて、共通ユーザとしての業務用ユーザが選択されると(ステップS11のYES)、業務用としてデータ登録領域4Aの“業務用領域”に圧縮されて格納されていたデータが展開されて、端末設定情報に関しては記憶部4の端末設定情報設定領域4Bに転送され(ステップS15)、業務用としての使用に適した移動電話機100の着信音やボタン音、待ち受け画面などの各種の設定が行なわれる。また、 業務用に関する“業務用領域”の業務用情報(電話帳、スケジュール、音声メッセージなど)は、記憶部4の個人用情報設定領域4Cに転送され(ステップS16)、業務用に関する“業務用領域”の発着信履歴情報に関しては記憶部4の発着信履歴設定領域4Dに転送され(ステップS17)、それぞれ参照したり、表示したり、操作したりすることが可能となる。
【0109】
また、“マナー”ボタン+“1”ボタンの押下操作でも“マナー”ボタン+“2”ボタンの押下操作でもない場合(ステップS10のNO及びS11のNO)、押下入力されたボタンに対応する他の処理に移行して(ステップS19)、使用ユーザ設定部4eに関する本処理を終了する。
更に、ステップS4において、ユーザAが既に認証済みであった場合には(ステップS4のYES)、ステップS10に移行して、入力されたキーが“マナー”ボタン+“1”ボタンの押下操作か“マナー”ボタン+“2”ボタンの押下操作かのいずれであるかを直ちに確認する動作が行なわれる。
【0110】
言い換えると、一旦、ステップS5乃至S9に示すユーザAに関するユーザ認証が終了すると、ユーザAと業務用ユーザとのユーザの切り替えは、ユーザA個人専用の“個人A領域”を選択する場合は、“マナー”ボタン+“1”ボタンを押し、一方、共通ユーザである業務用ユーザの“業務用領域”を選択する場合は、“マナー”ボタン+“2”ボタンを押すことにより、実施することができる。ここで、電源を切断するまでは、記憶部4の使用ユーザ情報設定領域4Eには使用ユーザとしてユーザAがそのまま保持された状態を維持しているため、以降は、前記ボタン操作(“マナー”ボタン+“1”ボタン操作又は“マナー”ボタン+“2”ボタン操作)さえ行なえば、パスワードの入力無しで、ユーザA個人用と共通ユーザである業務用ユーザとの間で使用ユーザの切り替えを行なうことができる。
【0111】
なお、端末設定情報設定領域4Bに転送された端末設定情報については、一旦移動電話機100に端末設定された状態にすれば、即ち、例えば、図2に記載の端末設定情報設定領域4Bの端末設定情報例に示しているように、ユーザA個人が自分好みの状態としてデータ登録領域4Aの“個人A領域”に予め登録している端末設定情報、例えば、着信音量、受話音量、ボタン音量、着信音種別、ボタン音種別、マナー設定の有無、待ち受け画面種別、明るさ種別などに関する各種情報が、移動電話機100に一旦端末設定された状態になれば、通常ユーザが参照する必要が無い情報である。従って、“個人A領域”への端末設定情報の登録結果を、ユーザAの端末設定情報としてデータ登録領域4Aの“個人A領域”に記憶保持しておいて、使用ユーザとして設定された際に、移動電話機100に端末設定させるだけで構わない。
【0112】
ユーザAに関する図2に示すような端末設定情報が端末設定情報設定領域4Bへ転送されて端末設定されることにより、ユーザAは、あたかも、自分のみが所有する移動電話機100であるかのように自分好みの状態に端末設定がなされ、かつ、ユーザAに関する端末設定情報が他人に漏れることがない状態で管理可能な状態として移動電話機100を使用することができる。
【0113】
また、個人用ユーザと業務用ユーザとの間で使用ユーザを切り替える指示の入力に当たっては、数字キーの入力だけでは、移動電話機100の発信操作と識別しにくいため、本実施例においては、使用ユーザの切り替え指示の入力の際には、操作部15の“マナー”ボタンと“1”又は“2”ボタンとの組み合わせを使用したが、特定の桁数からなる特定の数字ボタンの押下操作だけで、使用ユーザの切り替えを行なうようにしても構わないし、あるいは、使用ユーザの切り替え用の専用ボタンを設けても同様の処理が可能である。また、使用ユーザの切り替え用番号として、“1”や“2”ではなく、ユーザが通常記憶することができる範囲内で任意の桁数のランダムな番号として複雑化することとすれば、該切り替え用番号をパスワードと兼用させるようにすることも、場合によっては、可能である。
【0114】
次に、認証が得られたユーザAが共通ユーザを示す業務用ユーザを選択して移動電話機100を使用しているときに電話着信があった場合の着信先ユーザ検出部4fの動作について、図5の処理フローチャートを用いて、図1乃至図3を参照しながら説明する。ここに、図5は、本発明に係る移動電話機の電話着信動作の一例を示す処理フローチャートである。
【0115】
使用ユーザ情報設定領域4Eに、ユーザAの業務目的のために、ユーザAにより切り替えられて設定された業務用ユーザである旨と共に業務用ユーザ(共通ユーザ)が設定されて、業務用ユーザとして使用されている状態において電話着信呼が検出された場合、移動電話機100は、まず、制御部3にて、着信先ユーザ検出部4fを動作させて、該電話着信呼の発信元を示す発信者番号が通知されてきているか否かを判別し(ステップS21)、発信者番号が通知されてきている場合は(ステップS21のYES)、記憶部4のデータ登録領域4Aに登録されている全ユーザ(図2に示す例においては、“個人A”のユーザA、“個人B”のユーザB、“個人C”のユーザCと“業務用”の業務用ユーザとの4つのユーザ)に関する電話帳及び発着信履歴情報を検索し、展開して抽出する(ステップS22)。
【0116】
次いで、該電話着信呼の発信者番号が、抽出された全ユーザに関する電話帳及び発着信履歴情報のいずれかに既に登録されているか否かを判定して(ステップS23)、電話帳及び発着信履歴情報のいずれかに既に登録されていた場合は(ステップS23のYES)、全ユーザのいずれかの電話帳に登録されているか、又は、全ユーザのいずれかの発着信履歴情報として過去に発着信したことがある相手として登録されている通信相手からの着信であり、着信可能な電話着信呼と判断して、次に、該電話着信呼の着信先ユーザを判別する動作を行なう(ステップS24)。
【0117】
着信先ユーザが、使用ユーザ情報設定領域4Eに設定されている現在使用中の使用ユーザであるユーザA又は共通ユーザを示す業務用ユーザの着信先であり、現在の使用ユーザであるユーザAが使用することができる“個人A領域”又は“業務用領域”のそれぞれの電話帳及びそれぞれの発着信履歴情報のいずれかに登録されている電話番号の中に、通知されてきた発信者番号と同じ電話番号が存在している場合(ステップS25のYES)、ユーザA又は業務用ユーザいずれのユーザの電話帳又は発着信履歴情報に登録されているものかを判別して、判別したユーザを着信先ユーザとして識別して、該着信電話呼を受け付ける。
【0118】
更に、識別された着信先ユーザが、使用ユーザ情報設定領域4Eに設定されている現在の使用ユーザと同じユーザであれば、該使用ユーザ(本実施例では、ユーザAにより切り替えられた業務用ユーザ)に関する着信音を、端末設定情報設定領域4Bに設定されている着信音から取り出して、音源生成部7で生成した着信音をスピーカ部10から出力したり、乃至は、バイブレータ部5を作動させたり、乃至は、表示部14への着信表示をしたり、等のいずれか1乃至複数の着信通知手段を起動し、着信があったことを、現在使用している使用ユーザであるユーザAに対して通知する(ステップS26)。
【0119】
ここで、識別された着信先ユーザが、ユーザAにより切り替え設定されている現在の使用ユーザの業務用ユーザとは異なる他方のユーザ即ちユーザA個人であれば、データ登録領域4Aの該当する“個人A領域”から該着信先ユーザに関する着信音を取り出して、いずれか1乃至複数の着信通知手段を起動して、他方のユーザに対する着信があったことを現在使用している使用ユーザであるユーザAに対して通知する。
【0120】
更に、電話着信に応答して、通話状態に入った後、通話が終了すると、データ登録領域4Aの該着信先ユーザの発着信履歴情報を、発着信履歴情報登録部4dにより、発着信履歴情報設定領域4Dを介して更新することにより、“個人A領域”又は“業務用領域”のいずれか該着信先ユーザに対応する発着信履歴情報を更新して記録し直すと共に、該電話着信呼の課金が要求されていた場合には、該電話着信呼が終了して切断処理が行なわれた際に、統計処理部4hにより該着信先ユーザに対応する通話料金を算出して記録する(ステップS27)。
【0121】
なお、全てのユーザについて共有される共通ユーザである業務用ユーザに関する端末設定情報、個人用情報及び発着信履歴情報に関しては、ユーザAにより使用ユーザを業務用ユーザに切り替え操作が行なわれる都度、データ登録領域4Aの“業務用領域”から取り出す代わりに、各ユーザ個人の端末設定情報、個人用情報及び発着信履歴情報を、端末設定情報設定領域4B、個人用情報設定領域4C及び発着信履歴情報設定領域4Dにそれぞれ設定する際に、合わせて業務用ユーザに関する端末設定情報、個人用情報及び発着信履歴情報を取り出して各設定領域に設定するようにしても良い。
【0122】
一方、現在使用しているユーザA又は業務用ユーザ以外の他のユーザ(ユーザB又はユーザC)に対しての電話着信呼であった場合であり、 ユーザB又はユーザCの電話帳及び発着信履歴情報のいずれかに登録されている電話番号の中に、通知されてきた発信者番号と同じ電話番号が存在している場合は(ステップS25のNO)、ユーザB又はユーザCいずれのユーザの電話帳又は発着信履歴情報に登録されているものかを判別して、判別したユーザを着信先ユーザとして識別すると共に、識別された着信先ユーザ( ユーザB又はユーザC)に関する着信拒絶用の音声メッセージを、音声メッセージ登録部4c2により登録されているデータ登録領域4Aの該当する“個人B領域”又は“個人C領域”から取り出して、音声応答部4gにより該電話着信呼の発信元に対して応答して着信できない旨を通知する(ステップS28)。
【0123】
更に、該着信先ユーザ(ユーザB又はユーザC)に関して通知端末登録部4c3により予め登録されている通知端末が存在している場合には、登録されている該通知端末例えば固定電話機の電話番号を着信ユーザの“個人B領域”又は“個人C領域”から取り出して(ステップS29)、着信先ユーザの通知端末に対して該電話着信呼があったことを通知する旨を示す音声メッセージを、音声メッセージ登録部4c2により登録された音声メッセージの中から取り出して、発信元に対して送出した後(ステップS30)、該電話着信呼に対する当該移動電話機100の切断処理を行なう(ステップS31)。
【0124】
しかる後、該着信先ユーザ(ユーザB又はユーザC)に関して通知端末が登録されていた場合には、該通知端末例えば固定電話機に対して自動的に発信接続する処理を行なうことも可能であり、該通知端末の固定電話機に対して発信接続して(ステップS32)、該通知端末が応答した際に、音声応答部4gにより、該通知端末に対して電話着信呼があったことを示す着信通知を音声メッセージにより通知した後、切断処理を行なう(ステップS33)。更に、データ登録領域4Aの該着信先ユーザに関する“個人B領域”又は“個人C領域”のいずれかの発着信履歴情報を発着信履歴情報登録部4dにより更新して記録し直すと共に、該電話着信呼が課金を要求されていた場合や、通知端末への通知を行なった場合には、該電話着信呼に関する通話料金を統計処理部4hにより算出して記録する(ステップS34)。
【0125】
また、電話着信呼の発信元を示す発信者番号が非通知であった場合(ステップS21のNO)、あるいは、全ユーザの電話帳及び発着信履歴情報の中に、該電話着信呼の発信元を示す発信者番号が登録されていなかった場合(ステップS23のNO)、一旦、該電話着信呼に対して応答して、記憶部4に音声メッセージ登録部4c2により事前に登録されていた、あるいは、当該移動電話機100に内蔵されている音声による着信拒絶メッセージを用いて、音声応答部4gの動作により着信できない旨を発信元に対して通知し、切断処理を行なう(ステップS35)。
【0126】
なお、内蔵されている前記着信拒絶メッセージや、データ登録領域4Aの各ユーザの領域(“個人A領域”、“個人B領域”、“個人C領域”、“業務用領域”)に予め登録される任意の着信拒絶用や応答用や着信通知用などの音声メッセージは、マイク部8より予め入力した発声音声が、音声信号変換部6により音声データに変換された後、音声メッセージ登録部4c2により制御部3を介して記憶部4の該当する各登録領域に設定登録されている。
また、移動電話機100を現在使用していないユーザへの電話着信呼があった際に、着信があった旨を示す着信通知用の音声メッセージを通知する通知端末としては、前述の例で示したような固定電話機に限るものではなく、通信ネットワークに接続されている端末であれば、他の通信端末や他の移動電話機であっても構わない。
【0127】
また、ユーザA、B、Cのいずれのユーザが使用している場合であっても、使用ユーザとして業務用ユーザに切り替えて使用している旨を、使用ユーザ情報設定領域4Eに設定している場合には、業務用ユーザとして設定されている着信先ユーザの電話着信呼しか受け付けない、という設定を行なうことも可能である。例えば、ユーザAが業務用ユーザに切り替えて使用している際には業務用ユーザの電話着信呼しか受け付けないように事前に設定されていた場合において、ユーザAが業務用ユーザに切り替えて使用している旨を使用ユーザ情報設定領域4Eに設定して移動電話機100を使用している場合に、移動電話機100が業務目的ではない“個人A”個人の電話帳に登録されていた電話番号の発信元からの電話着信呼を検出したとしても、業務用として現在使用しているユーザAに対しては、着信の受け付けを一切行なわずに、着信を拒絶するように設定することができる。
【0128】
即ち、かかる場合にあっては、前述のユーザBやユーザCの場合と同様に、まず、該電話着信呼の発信元に対して一旦応答して、音声メッセージ登録部4c2により“個人A領域”に登録されている音声メッセージの中から、着信できない旨の着信拒絶用の音声メッセージを選択して、音声応答部4gを用いて音声により通知した後切断する。更に、切断処理に先立って、ユーザAが通知端末を通知端末登録部4c3により予め登録していた場合であれば、該通知端末に対して着信があった旨を通知することを示す音声メッセージを発信元に対して、場合によっては、通知することも可能である。
【0129】
かかる場合には、ユーザAの通知端末として予め登録されている固定電話機又はネットワークに接続されている他の通信端末や他の移動電話機に対して自動的に発信して、応答した際に、音声メッセージ登録部4c2により登録されている音声メッセージにより電話着信呼があった旨を示す着信通知を、音声応答部4gを用いて通知することも可能である。更に、発着信履歴情報登録部4dによりデータ登録領域4Aの “個人A領域”の発着信履歴情報を更新して記録し直すことになる。
【0130】
なお、電話着信呼の発信元である発信者番号の検出を行なうことなく、電話着信呼を受け付けるようにすることも勿論可能ではあるが、本発明においては、電話帳及び発着信履歴情報に登録されていない発信者からの着信を受け付けないように設定している。かくのごとき処理は一見不便な処理を行なっているように見えるが、近年、不特定多数の電話番号に対して、広告目的で発信を行なう業者等も多数存在しているため、発信者を特定することができない着信呼に対しては応答しないように設定したいという考えが一般的に広まってきており、本実施例においても、まず、電話帳に登録されていない発信者からの着信を認めないように設定している。
【0131】
しかしながら、全ての知人、友人、業者等の電話番号を電話帳として完全に予め登録しておくことが困難であるため、自ら発信を行なった電話番号(発信履歴)や過去に着信した電話番号(着信履歴)も電話帳を補完するデータベースとして参照することにより、電話帳への登録の手間を省くことも可能としている。但し、発信履歴や着信履歴に存在している電話番号の発信元から着信した電話着信呼にあっては、電話番号そのものではなく、電話帳に予め登録されているようなユーザ名を、スピーカ部10からの出力音声メッセージとして、あるいは、表示部14への出力表示メッセージとして出力することができないため、その代わりに、発信元を示す電話番号と共に発着信履歴情報に登録されている発信元からの着信であることをスピーカ部10や表示部14から出力して、現在使用している使用ユーザに通知したり、あるいは、着信があった旨の着信通知を行なう通知端末に対して送出することにより通知する。
【0132】
なお、電話着信呼があった旨の着信通知を通信端末登録部4c3により登録されているユーザ対応の通知端末に対して通知する方法としては、音声による通知メッセージのみならず、電子メールによる通知を行なうようにしても良い。電子メールにより着信通知を通知する場合においては、通知端末として、電子メールの送受信が可能な通信端末を選択して、通信端末登録部4c3により、電話番号の代わりに、該通信端末における着信通知用のメールアドレスを、各ユーザのデータ登録領域4Aの個人用情報としてそれぞれ登録しておき、着信通知用の該着信通知用メールアドレスが示す通知端末に対して、例えば、“15:35に移動電話機N0.2に対して山田様から着信あり”というような電子メールを着信通知メッセージとして送信することも可能である。
【0133】
次に、認証が得られたユーザAが業務用ユーザを選択して移動電話機100を使用しているときに電子メールの受信があった場合の着信先ユーザ検出部4fの動作について、図6の処理フローチャートを用いて、図1乃至図3を参照しながら説明する。ここに、図6は、本発明に係る移動電話機100の電子メール受信動作の一例を示す処理フローチャートである。
【0134】
使用ユーザ情報設定領域Eに、ユーザAの業務目的のために、ユーザAにより切り替えられて設定された業務用ユーザである旨と共に業務用ユーザ(共通ユーザ)が設定されて、業務用ユーザとして使用されている状態において電子メールの受信が検出された場合、移動電話機100は、まず、制御部3にて、受信先ユーザ検出部4fを動作させて、該受信メールの送信元を示す送信元メールアドレスを取り出して取得する(ステップS41)。次に、記憶部4のデータ登録領域4Aに登録されている全ユーザ(図2に示す例においては、“個人A”のユーザA、“個人B”のユーザB、“個人C”のユーザCと“業務用”の業務用ユーザとの4つのユーザ)に関するアドレス帳及び送受信履歴情報を検索し、展開して抽出する(ステップS42)。
【0135】
次いで、該受信メールの送信元メールアドレスが、抽出された全ユーザに関するアドレス帳及び送受信履歴情報のいずれかに既に登録されているか否かを判定して(ステップS43)、全ユーザのいずれかのアドレス帳及び送受信履歴情報のいずれかに既に登録されていた場合は(ステップS43のYES)、全ユーザのいずれかのアドレス帳に既に登録されているか、又は、全ユーザのいずれかの送受信履歴情報として過去に送受信したことがあるメールアドレスとして既に登録されているメール通信相手からの電子メールの受信であり、受信可能な受信メールと判断して、次に、該受信メールの受信先ユーザを判別する動作を行なう(ステップS44)。
【0136】
受信先ユーザが、使用ユーザ情報設定領域4Eに設定されている現在使用中の使用ユーザであるユーザA又は共通ユーザを示す業務用ユーザの受信先であり、現在の使用ユーザであるユーザAが使用することができる“個人A領域”又は“業務用領域”のそれぞれのアドレス帳及びそれぞれの送受信履歴情報のいずれかに登録されているメールアドレスの中に、送信されてきた送信元メールアドレスと同じメールアドレスが存在している場合(ステップS45のYES)、ユーザA又は業務用ユーザいずれのユーザのアドレス帳及び送受信履歴情報に登録されているものかを判別して、判別したユーザを受信先ユーザとして識別して、該受信メールを受け付ける。
【0137】
更に、識別された受信先ユーザが、使用ユーザ情報設定領域4Eに設定されている現在の使用ユーザ(本実施例では、ユーザAにより切り替えられた業務用ユーザ)と同じユーザであれば、該使用ユーザ即ち業務用ユーザに関するメール受信音を、端末設定情報設定領域4Bに設定されているメール受信音から取り出して、音源生成部7で生成したメール受信音をスピーカ部10から出力したり、乃至は、バイブレータ部5を作動させたり、乃至は、表示部14へのメール受信表示をしたり、等のいずれか1乃至複数のメール受信通知手段を起動し、メール受信があったことを、現在使用している使用ユーザであるユーザAに対して通知する(ステップS46)。
【0138】
ここで、識別された受信先ユーザがユーザAにより切り替えられて設定されている現在の使用ユーザの業務用ユーザとは異なる他方のユーザ即ちユーザA個人であれば、データ登録領域4Aの該当する“個人A領域”から該受信先ユーザに関するメール受信音を取り出して、いずれか1乃至複数のメール受信通知手段を起動して、他方のユーザに対するメール受信があったことを現在使用している使用ユーザであるユーザAに対して通知する。
【0139】
更に、受信通知に応じて、受信メールの処理を行なった後、データ登録領域4Aの該受信先ユーザの送受信履歴情報を、送受信履歴情報登録部4dにより、送受信履歴情報設定領域4Dを介して更新することにより、“個人A領域”又は“業務用領域”のいずれか該受信先ユーザに対応する送受信履歴情報を更新して記録し直すと共に、該受信メールの課金が要求されていた場合には、該受信メールに関する通信料金を統計処理部4hにより算出して記録する(ステップS47)。
【0140】
なお、全てのユーザについて共有される共通ユーザである業務用ユーザに関する端末設定情報、個人用情報及び送受信履歴情報に関しては、ユーザAにより使用ユーザを業務用ユーザに切り替え操作が行なわれる都度、データ登録領域4Aの“業務用領域”から取り出す代わりに、各ユーザ個人の端末設定情報、個人用情報及び送受信履歴情報を、端末設定情報設定領域4B、個人用情報設定領域4C及び送受信履歴情報設定領域4Dにそれぞれ設定する際に、合わせて業務用に関する端末設定情報、個人用情報及び送受信履歴情報を取り出して各設定領域に設定するようにしても良い。
【0141】
一方、現在使用しているユーザA又は業務用ユーザ以外の他のユーザ(ユーザB又はユーザC)に対してのメール受信であった場合であり、ユーザB又はユーザCのアドレス帳及び送受信履歴情報のいずれかに登録されているメールアドレスの中に、送信されてきた送信元メールアドレスと同じメールアドレスが存在している場合は(ステップS45のNO)、ユーザB又はユーザCいずれのユーザのアドレス帳及び送受信履歴情報に登録されているものかを判別して、判別したユーザを受信先ユーザとして識別すると共に、識別された受信先ユーザ( ユーザB又はユーザC)に関して転送端末登録部4c3により予め登録されている転送端末が存在している場合には、登録されている該転送端末である例えばパソコンの転送先メールアドレスを受信先ユーザの“個人B領域”又は“個人C領域”から取り出す(ステップS48)。
【0142】
更に、当該受信メールを転送メールとして設定し直して、取り出した前記転送先メールアドレスへ転送する処理を行なう(ステップS49)。しかる後に、当該移動電話機100においては、データ登録領域4Aの受信先ユーザを示す“個人B領域”又は“個人C領域”のいずれかの送受信履歴情報を更新して記録し直すと共に、該受信メールに対する課金が要求されていた場合や、転送端末へのメールの転送を行なった場合には、該受信メールに関する通信料金を統計処理部4hにより算出して記録する(ステップS50)。
【0143】
また、全ユーザのアドレス帳及び送受信履歴情報の中に、該受信メールの送信元を示す送信元メールアドレスが登録されていない場合(ステップS43のNO)、移動電話機100をどのユーザに切り替えて使用しているかを合わせて判別し、使用しているユーザによっては、受信先ユーザとして共通ユーザである業務用ユーザに対する受信メールとして扱うこととしても良い。例えば、現在使用している使用ユーザが、当該移動電話機100の管理者であり、かつ、共通ユーザである業務用ユーザに切り替えて使用している状態であれば、該受信メールの受信先ユーザを業務用ユーザと見なして、受信可能な業務用メールとして扱って、登録されている全てのユーザが共通に参照することができる業務用ユーザの受信メール格納領域に保存し、受信先ユーザである“業務用領域”の送受信履歴情報を更新して記録し直すと共に、業務用ユーザとして通信料金を更新して記録し直す(ステップS51)。
【0144】
なお、ここで、現在使用している使用ユーザが、例えば当該移動電話機100の管理者以外のユーザであった場合には、たとえ、業務用ユーザに切り替えて使用している場合であっても、業務用ユーザのアドレス帳及び送受信履歴情報に登録されていないような送信元メールアドレスの受信メールは、全て廃棄し、受信を拒絶することとなる。
あるいは、前述した説明とは異なり、図5に示した電話着信呼において電話帳や発着信履歴情報に登録されていない発信元からの電話着信呼に関してステップS35により着信を拒絶するように動作している場合と同様に、受信メールについても、広告目的や悪意などの迷惑メールの受信を排除するように設定することとしても良い。即ち、かくのごとき場合においては、アドレス帳及び送受信履歴情報に送信元のメールアドレスが登録されていない場合に、ステップS51において、ユーザに応じて業務用ユーザのメールとして受信を認める代わりに、ユーザ如何に関わらず、かかる受信メールは全て廃棄してしまい、受信を拒絶するように設定しても良い。
【0145】
また、電子メール以外のネットワークの利用形態として、例えば、URL(Unique Resource Locators)を用いてWebページを閲覧するような場合、原則として、移動電話機100を現在使用している使用ユーザが業務用ユーザに切り替えて使用しているような場合であれば、業務用ユーザのURLアドレス帳に登録されているURLのWebページのみの閲覧を許可し、登録されていないURLのWebページに対しては業務用ユーザとしての閲覧を認めないこととして、かかるURLのWebページの閲覧は、たとえ、認証が得られたユーザAが使用ユーザを業務用ユーザに切り替えて使用しているような場合であっても、業務用ユーザのURLアドレス帳に登録されていないWebページへのアクセス操作を行なったユーザA個人としてのWebページ閲覧履歴を示すものとしてデータ登録領域4Aの“個人A領域”のWebページ閲覧履歴情報に記憶し、通信料金を更新させることとしても良い。
【0146】
あるいは、更に、前述のごとき判別処理を行なう代わりに、業務用ユーザのURLアドレス帳に登録されていないURLの場合であっても、例えば、移動電話機100をどのユーザに切り替えて使用しているかを合わせて判別し、使用しているユーザ如何によっては、当該ユーザが移動電話機100を業務用ユーザに切り替えて使用していた場合であれば、業務用ユーザとしてのWebページ閲覧履歴を示すものとしてデータ登録領域4Aの“業務用領域”のWebページ閲覧履歴情報に記憶し、通信料金を更新させることとしても良い。
【0147】
次に、認証が得られたユーザAが個人用として移動電話機100を使用しているときに電話発信及び電子メールの送信を行なった場合の発着信履歴情報登録部及び送受信履歴情報登録部4dの動作について、図7の処理フローチャートを用いて、図1乃至図3を参照しながら説明する。ここに、図7は、本発明に係る移動電話機100の電話発信又は電子メール送信動作の一例を示す処理フローチャートである。
【0148】
まず、電話発信の場合について説明する。使用ユーザ設定部4eにより使用ユーザ情報設定領域4EにユーザAを設定して、ユーザAがユーザA個人として移動電話機100を使用している状態において、ユーザAが電話発信操作を行なって、該電話発信による通話を終了した際に、移動電話機100は、まず、制御部3にて、発着信履歴情報登録部4dを動作させて、ユーザAが発信した発信先を示す発信先電話番号が、個人用情報設定領域4Cに転送して設定されたデータ登録領域4Aの“個人A領域”又は“業務用領域”(本実施例では、“個人A領域”)に登録されている電話帳を使用して発信したものか、あるいは、ユーザAが直接電話番号をダイヤル入力して発信したものかを判別する(ステップS61)。
【0149】
個人用情報設定領域4Cに設定された“個人A領域”又は“業務用領域”の電話帳を使用して発信した場合には(ステップS61のYES)、個人用情報設定領域4Cに設定された電話帳に該発信先電話番号を登録したユーザを判別し(ステップS66)、判別したユーザ(本実施例ではユーザA)が登録した電話番号に基づいて発信操作が行なわれたものとして、発着信履歴情報登録部4dにより発着信履歴情報設定領域4Dを介してデータ登録領域4Aの該当する“個人A領域”又は“業務用領域”(本実施例では、“個人A領域”)の発着信履歴情報を更新して記録し直すと共に、該電話発信に関する通話料金を統計処理部4hにより算出して記録する(ステップS67)。
【0150】
一方、例えば“個人A領域”の電話帳を使用しないで、ユーザAが直接電話番号をダイヤル入力して電話発信していた場合であっても(ステップS61のNO)、“個人A領域”又は“業務用領域”(本実施例では“個人A領域”)の電話帳を検索して、ユーザAが直接ダイヤル入力した発信先を示す発信先電話番号が該電話帳に登録されている電話番号と一致しているか否かを判別し(ステップS62)、該電話帳に登録されている電話番号と一致していた場合は(ステップS62のYES)、ステップS66に移行して、該発信先電話番号を電話帳に登録したユーザを判別する処理に移行する。
【0151】
“個人A領域”又は“業務用領域”(本実施例では、“個人A領域”)の電話帳に発信先電話番号と一致する電話番号が登録されていなかった場合は(ステップS62のNO)、かかる発信操作を行なった使用ユーザが、ユーザA又は業務用ユーザのいずれかを使用ユーザ情報設定領域4Eに基づいて判別し(ステップS63)、判別された該使用ユーザ(ユーザA又は業務用ユーザ)に関するデータ登録領域4Aの“個人A領域”又は“業務用領域”の発着信履歴情報に該発信先電話番号が既に登録されていた電話番号か否かを発着信履歴情報設定領域4Dに基づいて確認する(ステップS64)。
【0152】
発着信履歴情報設定領域4Dの発着信履歴情報に既に登録されていた場合には(ステップS64のYES)、発着信履歴情報登録部4dにより発着信履歴情報設定領域4Dを介してデータ登録領域4Aの該当する“個人A領域”又は“業務用領域”の発着信履歴情報を更新して記録し直すと共に、該電話発信に関する通話料金を統計処理部4hにより算出して記録する(ステップS67)。
【0153】
一方、発着信履歴情報設定領域4Dの発着信履歴情報に登録されていない電話番号であった場合(ステップS64のNO)、発着信履歴情報登録部4dにより発着信履歴情報設定領域4Dを介して該使用ユーザ(ユーザA又は業務用ユーザ)に関するデータ登録領域4Aの“個人A領域”又は“業務用領域”の発着信履歴情報に新規電話番号として登録した後(ステップS65)、発着信履歴情報設定領域4Dを介してデータ登録領域4Aの該当する“個人A領域”又は“業務用領域”の発着信履歴情報として新たに追加した電話番号の発着信履歴情報を更新して記録し直すと共に、該電話発信に関する通話料金を統計処理部4hにより算出して記録する(ステップS67)。
【0154】
かくのごとく、電話発信を行なう都度、当該移動電話機100を現在使用している使用ユーザ毎に該当するデータ登録領域4Aの発信履歴情報を更新して記録することにより、電話着信の場合において、たとえ、発信元を示す電話番号が電話帳に登録されていない場合であっても、発着信履歴情報をも参照して、着信時にどのユーザに対する着信であるかを、図5に示した処理フローチャートのように判別することが可能となる。
【0155】
次に、図7の処理フローチャートを用いて電子メールの送信動作の場合について説明する。電話発信の場合と同様に、まず、使用ユーザ設定部4eにより使用ユーザ情報設定領域4EにユーザAを設定して、ユーザAがユーザA個人として移動電話機100を使用している状態において、ユーザAが電子メールの送信操作を行なって、メール送信を終了した際に、移動電話機100は、まず、制御部3にて、送受信履歴情報登録部4dを動作させて、ユーザAが送信した送信先を示す送信先メールアドレスが、個人用情報設定領域4Cに転送して設定されたデータ登録領域4Aの“個人A領域” 又は“業務用領域”(本実施例では、“個人A領域”)に登録されているアドレス帳を使用して送信したものか、あるいは、ユーザAが直接メールアドレスを入力して送信したものかを判別する(ステップS61)。
【0156】
個人用情報設定領域4Cに設定されたアドレス帳を使用して送信した場合には(ステップS61のYES)、個人用情報設定領域4Cに設定されたアドレス帳に該送信先メールアドレスを登録したユーザを判別し(ステップS66)、判別したユーザ(本実施例ではユーザA)が登録したメールアドレスに基づいて送信操作が行なわれたものとして、送受信履歴情報登録部4dにより送受信履歴情報設定領域4Dを介してデータ登録領域4Aの該当する“個人A領域”又は“業務用領域”(本実施例では、“個人A領域”)の送受信履歴情報を更新して記録し直すと共に、該メール送信に関する通信料金を統計処理部4hにより算出して記録する(ステップS67)。
【0157】
一方、例えば“個人A領域”のアドレス帳を使用しないで、ユーザAが直接メールアドレスを入力して送信していた場合であっても(ステップS61のNO)、“個人A領域”又は“業務用領域”(本実施例では、“個人A領域”)のアドレス帳を検索して、ユーザAが直接入力した送信先を示す送信先メールアドレスが該アドレス帳に登録されているメールアドレスと一致しているか否かを判別し(ステップS62)、該アドレス帳に登録されているメールアドレスと一致していた場合は(ステップS62のYES)、ステップS66に移行して、該送信先メールアドレスをアドレス帳に登録したユーザを判別する処理に移行する。
【0158】
“個人A領域”又は“業務用領域”(本実施例では、“個人A領域”)のアドレス帳に送信先メールアドレスと一致するメールアドレスが登録されていなかった場合は(ステップS62のNO)、かかる送信操作を行なった使用ユーザが、ユーザA又は業務用ユーザのいずれかを使用ユーザ情報設定領域4Eに基づいて判別し(ステップS63)、判別された該使用ユーザ(ユーザA又は業務用ユーザ)に関するデータ登録領域4Aの“個人A領域”又は“業務用領域”の送受信履歴情報に該送信先メールアドレスが既に登録されていたメールアドレスか否かを送受信履歴情報設定領域4Dに基づいて確認する(ステップS64)。
【0159】
送受信履歴情報設定領域4Dの送受信履歴情報に既に登録されていた場合には(ステップS64のYES)、送受信履歴情報登録部4dにより送受信履歴情報設定領域4Dを介してデータ登録領域4Aの該当する“個人A領域”又は“業務用領域”の送受信履歴情報を更新して記録し直すと共に、該メール送信に関する通信料金を統計処理部4hにより算出して記録する(ステップS67)。
【0160】
一方、送受信履歴情報設定領域4Dの送受信履歴情報に登録されていないメールアドレスであった場合(ステップS64のNO)、送受信履歴情報登録部4dにより送受信履歴情報設定領域4Dを介して該使用ユーザ(ユーザA又は業務用ユーザ)に関するデータ登録領域4Aの“個人A領域”又は“業務用領域”の送受信履歴情報に新規メールアドレスとして登録した後(ステップS65)、送受信履歴情報設定領域4Dを介してデータ登録領域4Aの該当する“個人A領域”又は“業務用領域”の送受信履歴情報として新たに追加したメールアドレスの送受信履歴情報を更新して記録し直すと共に、該メール送信に関する通信料金を統計処理部4hにより算出して記録する(ステップS67)。
【0161】
かくのごとく、メール送信を行なう都度、当該移動電話機100を現在使用している使用ユーザ毎に該当するデータ登録領域4Aの送信履歴情報を更新して記録することにより、電子メール着信の場合において、たとえ、送信元を示すメールアドレスがアドレス帳に登録されていない場合であっても、送受信履歴情報をも参照して、メール受信時にどのユーザに対する受信であるかを、図6に示した処理フローチャートのように判別することが可能となる。
【0162】
また、例えば、現在使用している使用ユーザとして使用ユーザ情報設定領域4Eに設定されているユーザAは、データ登録領域4Aの“個人A領域”に記憶されている情報を索引することにより、当該移動電話機100においてユーザA個人自らとして使用した場合における、“個人A領域”の使用履歴(発着信履歴情報や送受信履歴情報)や、統計処理部4hにより算出されて記録された通話料金や通信料金、ネットワーク使用料などを参照することができる。
【0163】
ここで、同じユーザAが移動電話機100を使用していた場合であっても、使用ユーザ情報設定領域4EにユーザAにより切り替えられて設定された業務用ユーザである旨と共に業務用ユーザ(共通ユーザ)が設定されて、使用ユーザとして業務用ユーザに切り替えて使用していた場合には、共通ユーザである業務用ユーザとして使用した場合における、“業務用領域”の使用履歴(発着信履歴情報や送受信履歴情報)が更新されて記録されると共に、通話料金や通信料金、ネットワーク使用料などが統計処理部4hにより算出されて記録されている。従って、ユーザAが使用ユーザとして業務用ユーザに切り替えて使用ユーザ情報設定領域4Eに設定している状態では、業務用ユーザとして使用した場合の使用履歴や通話料金などに関する記録を参照することができる。
【0164】
かくのごとく、同じユーザであっても、個人用ユーザと業務用ユーザとのいずれを選択して移動電話機100を使用したかによって、移動電話機100の使用履歴、通話料金や通信料金、ネットワーク使用料が分離されてそれぞれ別個に記録されている。
【0165】
また、例えば、ユーザAが当該移動電話機100を業務用ユーザに切り替えて使用していた場合に、ユーザA個人やユーザB個人やユーザC個人宛など個人宛の電子メール受信があった場合には、該当するユーザA個人やユーザB個人やユーザC個人それぞれに関して予め転送端末として転送端末登録部4c3により登録されている場合には、登録されている該転送端末に対して受信メールが転送されると共に、データ登録領域4Aの“個人A領域”や“個人B領域”や“個人C領域”それぞれの該当する送受信履歴情報の受信履歴が更新されて記録され、該受信メールに関する通信料金、ネットワーク使用料が記録される。
【0166】
ここで、データ登録領域4Aの“個人A領域”、“個人B領域”、“個人C領域”、“業務用領域”それぞれに記録された通話料金や通信料金などを含む各種の個人用情報は、各ユーザ個人がそれぞれの個人用情報にアクセスできる以外に、当該移動電話機100を個人用情報も含めて管理する管理者のみに唯一アクセスすることが許可されており、該管理者によって読み出されて分類・集計されることにより、例えば、当該移動電話機100に関する通話料金や通信料金として、業務用ユーザも含めてどのユーザがいくら使用したかを分類して把握することが可能である。従って、ユーザAが、当該移動電話機100をユーザA個人、共通ユーザである業務用ユーザの両者のユーザを混在させて使用していた場合であっても、“個人A”即ち個人用ユーザとして使用した部分のみの料金を個人負担させ、一方、“業務用”即ち業務用ユーザとして使用した部分の料金については、会社負担とすることが可能である。
【0167】
なお、統計処理部4hにおいては、定期的に、業務用ユーザも含め個人ユーザ別の料金計算が行なわれるのみならず、当該移動電話機100全体の合算された料金計算も行なわれる。更に、業務用ユーザも含め個人ユーザ別の電話発着信呼数や電子メール送受信件数、平均通話時間や平均メールデータ量、あるいは、相手先別の発着信呼数やメール送受信件数、平均通話時間や平均メールデータ量、などの電話トラフィックや電子メールトラフィックの分類・集計処理が行なわれ、発着信統計データや送受信統計データとして算出されて、保存されたり出力される。
また、統計処理部4hにより算出された料金計算結果や、発着信統計データや送受信統計データを出力指示をしたユーザが、当該移動電話機100の管理者ではなく、個人ユーザであった場合、前述したごとく、該当するユーザに関するデータのみが出力される。
【0168】
(第2の実施形態)
次に、本発明に係る移動電話機100の第2の実施形態として、移動電話機100を使用するユーザを認証し、かつ、認証されたユーザが移動電話機100を個人用ユーザとして使用するか、あるいは、業務用ユーザとして使用するかを設定する使用ユーザ設定部4eの第2の実施例について説明する。
【0169】
図4において前述した第1の実施例においては、操作部15を用いて、“マナー”ボタン+“1”ボタンの押下操作、あるいは、“マナー”ボタン+“2”ボタンの押下操作により、表示部14に表示されるパスワード入力画面に基づいて、使用ユーザを示すユーザ選択用番号とパスワードとを入力させてユーザ認証を行なうと共に、個人用ユーザと業務用ユーザとを切り替えて設定する例を示したが、本実施例においては、ユーザが発声する音声を用いた制御情報(即ち音声コマンド)によって、移動電話機100を使用する使用ユーザの認証を行なうと共に、操作部15の“マナー”ボタン+“1”又は“2”ボタンの押下操作により、使用ユーザとして個人用ユーザと業務用ユーザとを切り替えて設定することを可能としているものである。
【0170】
なお、使用ユーザとして個人用ユーザと業務用ユーザとを切り替えて設定する切り替えコマンドそのものも、操作部15のボタン操作ではなく、音声コマンドを用いて切り替えを行なうようにしても構わないが、以下に示す図8の実施例においては、ユーザ認証に関してのみ音声コマンドを用いることとし、使用ユーザの設定に関しては操作部15のボタン操作により切り替える場合を示している。
【0171】
また、従来の移動電話機においては、電話発信したい発信先相手の“名前”を音声コマンドとして発声することにより、発声された“名前”を自動的に識別して、電話帳に予め登録されている電話番号を索引することにより発信動作を行なうものが存在している。本発明に係る移動電話機100における本実施例にあっては、移動電話機100を使用するユーザ毎にそれぞれ異なる特定の“単語”をユーザ認証用の音声コマンドとして予め登録し、特定の該“単語”の発声により、当該移動電話機100のユーザの認証を行なうことを可能としている。
【0172】
例えば、ユーザAのユーザ認証を行なうと共に、業務用ユーザと個人用ユーザとの間で、移動電話機100の使用ユーザを切り替えながら使用する場合を例にとって、図1乃至図3を参照しながら、以下に説明する。ここで、発声音声による音声コマンドを用いてユーザの認証を行なう場合には、当然のことながらユーザ毎にそれぞれ異なる特定の“単語”の発声音声に関する音声コマンドを予め登録することが必要である。ユーザAが自らのユーザ認証に用いる特定の“単語”に関する音声コマンドを予め登録する場合、ユーザ登録部4aの音声コマンド登録部4a2を動作させることにより、図1のマイク部8からの音声コマンド入力を待ち合わせる状態にして、ユーザA自身がマイク部8からユーザAに特定の“単語”を発声して音声コマンドとして入力する。
【0173】
入力された特定の“単語”の発声音声は音声信号変換部6において音声データ(電気信号)に変換される。変換された特定の“単語”の音声データは、音声コマンド登録部4a2の動作により、制御部3を介して記憶部4のユーザ認証用音声辞書にユーザA認証用の音声コマンドとして記憶され、ユーザAを認証するための音声コマンドとして設定登録される。この時、話者の発声音声の特徴を識別可能とする該発声音声に関する特徴データそのものも含めて音声信号変換部6において抽出して、変換された特定の“単語”の音声データと共に、又は、“単語”の音声データの代わりに、記憶部4のユーザ認証用音声辞書に音声コマンドとして登録するようにしても良い。
【0174】
以降の説明においては、ユーザ認証用音声辞書には、移動電話機100を使用するユーザ毎に異なる特定の“単語”が各ユーザの認証用の音声コマンドとして設定登録されている場合について説明する。移動電話機100をユーザAが使用する場合、まず、使用ユーザとしてユーザAに関するユーザ認証が行なわれる。ユーザ認証用音声辞書に登録されているユーザAの音声コマンドであるユーザAに特定の“単語”(例えば、ユーザAの場合は“りんご”)を、マイク部8から(発声)入力する。
【0175】
ユーザAが、マイク部8を介して(発声)入力された“単語”は、音声信号変換部6により音声データに変換され、記憶部4のユーザ認証用音声辞書に記憶されているユーザAの音声コマンドである特定の“単語”(本実施例の場合は“りんご”)との比較が、制御部3において音声識別部4iを動作させて、行なわれる。両者が完全に一致しているか又は類似度が極めて高く特徴が一致しているものと判断された場合には、ユーザAとして認証され、当該移動電話機100の使用が認められる。
【0176】
ここで、ユーザ認証用音声辞書にユーザAの音声コマンドとして、単にユーザAの名前を用いて設定登録がなされているような場合においては、他のユーザであっても、ユーザAの名前を騙って発声入力しさえすれば、当該移動電話機100の使用ユーザとして、該ユーザをユーザAとして誤認識して使用可能な状態に設定してしまう恐れも考えられる。かくのごとき不測の事態を防止するために、本実施例においては、ユーザ認証用音声辞書に事前に登録するユーザ認証用の音声コマンドとして、各ユーザの名前そのものを登録するのではなく、移動電話機100を使用する各ユーザによりそれぞれ任意に指定された特定の“単語”を音声コマンドとして事前に登録しておくこととし、もって、当該移動電話機100を使用するユーザ各人の秘匿性も高めることを可能としている。
【0177】
なお、ユーザ認証のための話者識別手段としては、ユーザ毎に特定の“単語”に関する音声データの一致度を用いることに加えて、前述したごとく、更に、発声音声に含まれている特徴データを抽出して話者認識を行なうことも可能である。例えば、音声データを分析して抽出される話者の特徴を示す特徴データとユーザ認証用音声辞書に音声コマンドとして予め登録されている音声データ(“単語”)に関する話者の特徴データとが、一致又は極めて近似しているものとして検出されることにより、発声音声の話者を識別してユーザ認証を行なうといった方法を併用しても良く、本発明においては、如何なる方法を用いて、ユーザ認証のための話者識別を行なうようにしても構わない。
更に、音声コマンドによるユーザ認証のみではなく、操作部15から入力するパスワードと併用してユーザ認証を行なうことにすれば、更に、セキュリティを向上させることができる。
【0178】
次に、ユーザAが発声音声による音声コマンドを用いて移動電話機100を使用するユーザ認証を行ない、かつ、操作部15のキー操作により、移動電話機100の使用ユーザとして、ユーザA個人専用の“個人A領域”と共通ユーザである業務用ユーザが用いる“業務用領域”とを選択的に切り替えて使用する場合の動作について、図8の処理フローチャートを用いて、図1乃至図3を参照しながら説明する。ここに、図8は、本発明に係る移動電話機100を使用する使用ユーザを選択して設定する使用ユーザ設定部4eの動作に関する第2の実施例を示す処理フローチャートである。
【0179】
電源が投入された当初は、図4の場合と同様に、初期状態として、登録されている全てのユーザ即ちユーザA、B、Cが共有する共通のユーザを示す業務用ユーザが使用ユーザとして使用ユーザ情報設定領域4Eに設定されていて、端末設定情報設定領域4Bに設定される端末設定情報が業務用ユーザの端末設定情報が選択され、個人用情報設定領域4C及び発着信履歴情報設定領域4Dにそれぞれ設定される個人用情報及び発着信履歴情報も業務用ユーザの各情報が選択されて、それぞれ設定されている状態にある(ステップS71)。
【0180】
ここで、ユーザが移動電話機100を使用する場合、使用ユーザとしての認証を行なうためにユーザ認証用の音声コマンドとして予め登録されている音声情報を入力することが必要である。ユーザ認証用としての発声音声を音声コマンドとして、マイク部8を介して入力して、音声コマンド登録部4a2によりユーザ認証用音声辞書登録されているユーザ認証用の音声コマンドとの照合動作を起動するためには、本実施例においては、ユーザAは操作部15の特殊ボタン(例えば“クリア”ボタン)を操作することが必要である。
【0181】
従って、まず、ユーザAが操作部15に設けられている任意のボタンの押下操作をするまで待ち合わせて(ステップS72のNO)、ボタンの押下入力がなされた場合(ステッップS72のYES)、発声音声によるユーザ認証開始の操作を示す“クリア”ボタンの押下操作であるか否か判定する(ステップS73)。“クリア”ボタンの押下操作であれば(ステップS73のYES)、音声識別部4iを動作させて、マイク部8からの発声音声情報の入力待ちの状態に移行して、マイク部8からの音声入力を促す(ステップS74)。
【0182】
次に、ユーザAが、記憶部4のユーザ認証用音声辞書に事前に登録していたユーザA認証用の音声コマンドを示す特定“単語”の“りんご”をマイク部8に向かって発声する(ステップS75)。
マイク部8から音声入力された“りんご”という発声音声情報は、音声信号変換部6において音声データに変換された後、記憶部4のユーザ認証用音声辞書に事前に登録されているユーザA認識用の音声コマンドを示す特定“単語”の“りんご”との比較を行なわれて(ステップS76)、両者が完全に同一であるか又は類似度が極めて高いとは判別されなかった場合(ステップS76のNG)、ユーザ認証に失敗したため、再度、発声音声によるユーザ認証を行なうように指示する“NGメッセージ”を表示部14に表示を行なった後(ステップ77)、移動電話機100の使用ユーザを共通ユーザである業務用ユーザの設定状態を維持したままステップS72に復帰する。
【0183】
一方、両者が完全に同一であるか又は類似度が極めて高いと判別された場合(ステップS76のOK)、当該ユーザはユーザAであることが認証され、ユーザAに関する認証確認が終了すると、移動電話機100を使用するユーザとして、ユーザAが記憶部4の使用ユーザ情報設定領域4Eに設定登録され(ステップS78)、使用ユーザ設定部4eに関する本処理を終了する。以降、移動電話機100の電源をオフにするまでの間、当該ユーザAは、音声コマンドの再入力を行なうことを要せずに、移動電話機100を個人A専用のユーザA、共通ユーザ用の業務用ユーザのいずれにも切り替えて使用することが可能となる。なお、ステップS76における判別処理においては、前述したように、発声音声に含まれている話者特有の特徴データをも含めて、ユーザ認証を行なうようにしても構わない。
【0184】
かくのごとく、ユーザAは、当該移動電話機100のデータ登録領域4Aのうち、“個人A領域”と“業務用領域”との2つのユーザに関する個人情報を任意に選択して使用することができる状態に設定される。逆に言えば、当該移動電話機100の使用に先立って、ユーザAがユーザ認証用の音声コマンドを発声入力してユーザ認証を得ることを要求することにより、ユーザA個人の“個人A領域”の個人情報と共通ユーザ用の業務用ユーザの“業務用領域”の情報とを参照することが可能となるが、その他のユーザがユーザAに関する音声コマンドの発声入力もせずに、無断でユーザAの個人情報を参照してしまう事態を防止することができると共に、ユーザ認証を得られたユーザAであっても、ユーザA以外の他のユーザに関する個人情報を参照することを不可能とする状態に設定し、各ユーザの個人情報に対するセキュリティを確保可能としている。
【0185】
また、ステップS73において、“クリア”ボタンの押下操作ではなかった場合(ステップS73のNO)、記憶部4の使用ユーザ情報設定領域4Eを参照して、当該ユーザA個人が既に認証済みか否かを判定する(ステップS79)。認証済みではなかった場合(ステップS79のNO)、入力された押下ボタンに対応する他の処理に移行して(ステップS88)、使用ユーザ設定部4eに関する本処理を終了するが、一方、認証済みであった場合には(ステップS79のYES)、“マナー”ボタン+“1”ボタンの押下操作がなされていたか否かを判定する(ステップS80)。
【0186】
“マナー”ボタン+“1”ボタンの押下操作であれば(ステップS80のYES)、図4におけるステップS12、S13及びS14の場合と同様に、ユーザAに関する端末設定情報と個人A情報と発着信履歴情報とをデータ登録領域4Aの“個人A領域”から取り出して端末設定情報設定領域4Bと個人用情報設定領域4Cと発着信履歴情報設定領域4Dとにそれぞれ転送し(ステップS82、S83及びS84)、移動電話機100に端末設定すると共に、参照・表示・操作が可能な状態に設定する。以降、移動電話機100は、ユーザA個人が専用に使用する状態が継続する。
【0187】
一方、“マナー”ボタン+“1”ボタンの押下操作でない場合(ステップS80のNO)、“マナー”ボタン+“2”ボタンの押下操作がなされていたか否かを判定し(ステップS81)、“マナー”ボタン+“2”ボタンの押下操作であれば(ステップS81のYES)、認証が得られたユーザAのボタン操作により切り替えられた業務用ユーザの旨が使用ユーザ情報設定領域4Eに設定されて、図4におけるステップS15、S16及びS17の場合と同様に、共通ユーザである業務用ユーザに関する端末設定情報と業務用情報と発着信履歴情報とをデータ登録領域4Aの“業務用領域”からそれぞれ読み出して端末設定情報設定領域4Bと個人用情報設定領域4Cと発着信履歴情報設定領域4Dとにそれぞれ転送し(ステップS85、S86及びS87)、以降、移動電話機100は、業務用ユーザとして使用する状態が継続する。
【0188】
また、“マナー”ボタン+“1”ボタンの押下操作でも“マナー”ボタン+“2”ボタンの押下操作でもない場合(ステップS80のNO及びS81のNO)、押下入力されたボタンに対応する他の処理に移行して(ステップS88)、使用ユーザ設定部4eに関する本処理を終了する。
【0189】
言い換えると、一旦、ステップS74乃至S78に示すユーザAに関するユーザ認証が終了すると、ユーザA個人と業務用ユーザとのユーザの切り替えは、ユーザA個人専用の“個人A領域”を選択する場合は、“マナー”ボタン+“1”ボタンを押し、一方、共通ユーザである業務用ユーザの“業務用領域”を選択する場合は、“マナー”ボタン+“2”ボタンを押すことにより、実施することができる。
【0190】
ここで、電源を切断するまでは、記憶部4の使用ユーザ情報設定領域4Eには使用ユーザとしてユーザAがそのまま保持された状態を維持しているため、以降は、前記ボタン操作(“マナー”ボタン+“1”ボタン操作又は“マナー”ボタン+“2”ボタン操作)さえ行なえば、ユーザ認証用の音声コマンドの発声入力無しで、ユーザA個人用と共通ユーザである業務用ユーザとの間で使用ユーザの切り替えを行なうことができる。
【0191】
(第3の実施形態)
次に、移動電話機100を使用するユーザを認証し、かつ、認証されたユーザが移動電話機100を個人用ユーザとして使用するか、あるいは、業務用ユーザとして使用するかを設定する使用ユーザ設定部4eの第3の実施例について説明する。
図4や図8において前述した各実施例においては、ユーザの認証や使用ユーザの切り替えを行なう操作として、操作部15のボタン操作や発声音声を用いた音声コマンドによって行なう例を示したが、本発明に係る移動電話機100のユーザ認証に関する更に簡便な方法として、当該移動電話機100に対するユーザを識別することができるタグ情報を記録したタグ(図1に示すタグ190)を使用することも可能である。
【0192】
即ち、図1の移動電話機100において、基本部100Aとして示したアンテナ部1乃至バッテリ部16までの各回路部は、一般的な移動電話機にも備えられている基本的な構成要素であるが、本実施例においては、更に、付加部100Bとして、タグ190に記録したタグ情報を検出するタグ検出部19を付加することにより、ユーザが携行して所持しているタグ190の検出と該タグ190に記録されたユーザ識別用のタグ情報を識別することにより、ユーザ認証を行なうようにするものである。
【0193】
以下に、図9に示すタグ検出部19及びタグ190の構成の一例を用いて、タグ190を用いた簡便なユーザ認証及び使用ユーザの切り替えについて説明する。ここに、図9は、本発明に係る移動電話機100に付加するタグ検出部19とタグ190の構成の一例を示すブロック構成図である。
【0194】
図9において、タグ検出部19は、検出信号生成部19aと検出信号送信部19bと信号受信部19cと受信信号変換部19dとからなっている。一方、タグ190は、タグ検出部19からの検出信号を受信する信号受信部190aと、受信した検出信号に基づいて返送すべき情報即ちユーザ識別用のタグ情報を電気信号に変換する信号変換部190bと、電気信号に変換されたユーザ識別用のタグ情報をタグ検出部19に対して送信する信号送信部190cとからなり、一般的には受動素子から構成されていて、タグ検出部19からの検出信号である無線電波信号に応じて、予め記録されている情報即ちユーザ識別用のタグ情報をタグ検出部19に対して無線電波信号により送信するように構成されている。
【0195】
ここで、移動電話機100を使用するユーザ毎に、それぞれ異なる情報からなるユーザ識別用のタグ情報を記録しているタグ190を予め配布しておき、移動電話機100を使用する際に、ユーザが、配布されたタグ190を携行して所持することにより、移動電話機100のタグ検出部19からの検出信号を受信可能な位置にタグ190が移動すると、該タグ190に記録されたユーザ識別用のタグ情報がタグ検出部19により検出されて、当該ユーザの認証を行なうことができる。
【0196】
即ち、図9において、移動電話機100のタグ情報検出部4jを動作させることにより、タグ検出部19の検出信号生成部19aにて生成された検出信号が、検出信号送信部19bから無線電波信号として送信されると、タグ190の信号受信部190aにおいて受信されて、タグ190は、自ら記録しているユーザ識別用のタグ情報を信号変換部190bにおいて電気信号に変換し、信号送信部190cから無線電波信号として出力する。タグ検出部19においては、信号受信部19cにおいてタグ190から返送されてきた無線電波信号を受信し、受信信号変換部19dにより、タグ190のユーザ識別用のタグ情報を獲得する。
【0197】
獲得されたユーザ識別用のタグ情報は、図1に示す制御部3に送出されて、タグ情報検出部4jにより、ユーザ登録部4aのタグ情報登録部4a3によりユーザ毎に予め登録されているユーザ認証用のタグ情報と照合し、一致したユーザ認証用のタグ情報のユーザ(例えば、ユーザA)が、移動電話機100を使用する使用ユーザとして認証されて、記憶部4の使用ユーザ情報設定領域4Eに設定登録され、以降、移動電話機100の電源をオフにするまでの間、タグ190のユーザ識別用のタグ情報に該当するユーザAは、移動電話機100を使用することが可能となる。
【0198】
即ち、タグ190のユーザ識別用のタグ情報が、ユーザAに該当する予め登録されているユーザ認証用のタグ情報であった場合には、記憶部4の使用ユーザ情報設定領域4Eには、ユーザA個人が設定登録され、更に、ユーザAに関する端末設定情報と個人A情報と発着信履歴情報とがデータ登録領域4Aの“個人A領域”からそれぞれ読み出されて端末設定情報設定領域4Bと個人用情報設定領域4Cと発着信履歴情報設定領域4Dとにそれぞれ転送されて設定され、移動電話機100に端末設定されると共に、参照・表示・操作が可能な状態に設定される。
【0199】
ここで、タグ190を用いてユーザ認証を得るためのユーザ識別用のタグ情報以外に、該タグ190自体に個人用ユーザと共通ユーザである業務用ユーザとを切り替える情報をも付加して記録しておいても良いが、かかる場合においては、当該移動電話機100を使用する各ユーザに対して、個人ユーザ用と業務用ユーザ用の2枚のタグ190を予め配布する必要があり、ユーザのタグ管理が面倒になると共に、移動電話機100に対する操作性も損なわれる恐れがある。従って、本実施例においては、タグ190を用いてユーザ認証が得られた以降において、使用ユーザを業務用ユーザに切り替えて使用する場合、前述した各実施例の場合と同様に、操作部15のボタン操作により切り替えて設定することとしている。
【0200】
図10は、本発明に係る移動電話機100を使用する使用ユーザを選択して設定する使用ユーザ設定部4eの動作に関する第3の実施例を示す処理フローチャートであり、ユーザ毎に異なるユーザ識別用のタグ情報を記録したタグ190を用いて、移動電話機100を使用する使用ユーザの認証と使用ユーザの切り替えとを行なう動作を説明している。即ち、当該移動電話機100を使用する各ユーザに対してはそれぞれ異なった任意のユーザ識別用のタグ情報が記録されているタグ190が事前に配布されている。
【0201】
ここで、当該移動電話機100を使用する際に、ユーザは事前に配布されているタグ190を携行して当該移動電話機100を保持するだけで、タグ190はタグ検出部19からの検出信号である無線電波信号が受信可能な状態になる。あるいは、当該移動電話機100を常時使用するようなユーザであれば、移動電話機100に一般的に付けられているストラップにタグ190を装着しておくという方法を用いても良い。
【0202】
また、移動電話機100をユーザAが使用する場合は、例えば、発呼操作や発信先相手の選択操作など、操作部15の何らかのボタン操作を必ず必要としているので、図10に示す本実施例においては、ユーザAにより操作部15の任意のボタン操作が行なわれたときに、最初のボタン操作を検出することによって、初めて、タグ情報検出部4jを起動させてタグ190によるユーザ認証が開始されるものとする。もって、タグ190を検出するための無線電波信号を常時出力する必要がなく、移動電話機100の電力消費を抑えることが可能となる。
【0203】
図4や図8の場合と同様に、電源が投入された当初は、初期状態として、共通に使用可能な業務用ユーザが使用ユーザとして使用ユーザ情報設定領域4Eに設定され、端末設定情報設定領域4B、個人用情報設定領域4C及び発着信履歴情報設定領域4Dにそれぞれ設定される端末設定情報、個人用情報及び発着信履歴情報は業務用ユーザの各情報が選択されて設定されている状態にある(ステップS91)。ここで、移動電話機100を使用するユーザ例えばユーザAが発信操作を行なうために、操作部15に設けられている何らかのボタンの押下操作をするまで待ち合わせて(ステップS92のNO)、ボタンの押下入力がなされた場合(ステップS92のYES)、最初に押下操作したボタン入力か否かを判定し、最初の押下操作によるボタン入力ではなかった場合は(ステップS93のNO)、押下入力されたボタンに対応する他の処理に移行して(ステップS104)、使用ユーザ設定部4eに関する本処理を終了する。
【0204】
一方、最初の押下操作によるボタン入力であった場合は(ステップS93のYES)、ユーザ認証を行なうために、タグ情報検出部4jを動作させることにより、タグ検出部19が起動されて、検出信号生成部19aにて生成された検出信号が検出信号送信部19bから無線電波信号として送信され、ユーザAが所持しているタグ190から返信されてくるユーザ識別用のタグ情報を含む無線電波信号を信号受信部19cにより受信し、受信信号変換部19dにてユーザ識別用のタグ情報の電気信号に変換することにより、制御部3はタグ情報検出部4jによりタグ190の有無を検出する(ステップS94)。
【0205】
ここで、タグ190が検出されたと判定された場合(ステップS94のYES)、タグ情報検出部4jにより、ユーザ識別用のタグ情報が、タグ情報登録部4a3によりデータ登録領域4Aに予め登録されているユーザ認証用のタグ情報(即ち、各ユーザに配布したタグ190に記録したタグ情報)のいずれかと一致しているかを確認し(ステップS95)、一致しているユーザ認証用のタグ情報が登録されていた場合(ステップS95のYES)、該ユーザ認証用のタグ情報と一致するタグ情報のタグ190を所持していたユーザが、使用が認められている例えばユーザAであると認証され、移動電話機100を使用する使用ユーザとして使用ユーザ情報設定領域4Eに設定登録される(ステップS96)。
【0206】
而して、認証が得られた使用ユーザ例えばユーザAに関する端末設定情報と個人A情報と発着信履歴情報とをデータ登録領域4Aの“個人A領域”からそれぞれ取り出して端末設定情報設定領域4Bと個人用情報設定領域4Cと発着信履歴情報設定領域4Dとにそれぞれ転送し(ステップS97、S98及びS99)、移動電話機100に端末設定すると共に、参照・表示・操作が可能な状態に設定する。以降、移動電話機100は、通話やメール送受信操作などに関してユーザA個人が専用に使用する状態が継続する。
【0207】
また、ステップS94において、タグ190を検出できなかった場合(ステップS94のNO)、及び、ステップS95において、検出したタグ190のユーザ識別用のタグ情報がデータ登録領域4Aに登録されていなかった場合(ステップS95のNO)、ユーザ認証ができなかった旨の警告メッセージをスピーカ部10や表示部14から出力してユーザに通知して(ステップS100)、全ユーザに共通のユーザである業務用ユーザとして使用する旨の通知を行なうと共に、業務用ユーザに関する端末設定情報と業務用情報と発着信履歴情報とをデータ登録領域4Aの“業務用領域”からそれぞれ取り出して端末設定情報設定領域4Bと個人用情報設定領域4Cと発着信履歴情報設定領域4Dとにそれぞれ転送し(ステップS101、S102及びS103)、以降、移動電話機100は、ユーザAが業務用ユーザとしてのみ使用する状態が継続する。
【0208】
なお、ステップS94及びS95において、ユーザ認証が得られなかった場合には(ステップS94のNO、S95のNO)、図10のステップS101、S101及びS102に示すように、業務用ユーザとして使用する状態に設定する代わりに、ユーザ認証が得られるまで、移動電話機100の電話発受信やメール送受信などの操作を一切行なうことができないロック状態に設定して、ユーザ認証が得られなかったユーザは、移動電話機100を全く使用することができないようにすることもできる。
【0209】
また、図10の実施例においては、ステップS91において、電源投入時点の初期設定として、使用ユーザとして業務用ユーザを設定する例を示したが、電源投入時点においては、タグ情報検出部4jを起動するための特定のボタン操作以外は全く使用することができない状態に設定して、該特定ボタン操作がなされた際に、直ちに、タグ情報検出部4jを起動することとして、起動されたタグ情報検出部4jによってタグ190を検出することができなかった場合に、始めて、使用ユーザとして業務用ユーザを設定するように動作させても良い。
【0210】
また、図10の実施例においては、最初のボタン押下操作を検出することによってタグ情報検出部4jを起動してユーザ認証を開始する例を示したが、最近、折り畳み式の移動電話機が増加してきており、かくのごとき折り畳み式移動電話機を用いる場合であれば、折り畳み式の筐体を開いた際に、タグ情報検出部4jを起動してユーザ認証を開始するようにしても良い。
更に、タグ情報によるユーザ認証のみではなく、操作部15から入力するパスワードと併用してユーザ認証を行なうことにすれば、更に、セキュリティを向上させることができる。
【0211】
(第4の実施形態)
次に、本発明に係る移動電話機100の第4の実施形態として、移動電話機100を使用するユーザの認証や個人用ユーザ、業務用ユーザの使用ユーザ切り替え、更には、ユーザ毎の個人情報の管理を行なう使用ユーザ設定部4eの第4の実施例について説明する。本実施例においては、移動電話機100の基本部100A本体に備えられた記憶部4だけでなく、着脱可能な外部記憶メディア(図1に示す外部記憶メディア180)を使用するものである。
【0212】
即ち、図1の移動電話機100において、基本部100Aとして示したアンテナ部1乃至バッテリ部16までの各回路部は、一般的な移動電話機にも備えられている基本的な構成要素であるが、本実施例においては、更に、付加部100Bとして、当該移動電話機100を使用するユーザの個人情報(個人認証に用いられるパスワード即ち暗証情報や、端末設定情報や、個人用電話帳・スケジュール・音声メッセージなどの個人用情報や、個人用の発着信履歴情報、送受信履歴情報など)を記憶した着脱可能な外部記憶メディア180を装着して情報の読み書きを行なう外部記憶メディアインタフェース部18を付加することにより、装着された外部記憶メディア180に記憶されたユーザの個人情報を用いて、ユーザの認証や、更には、ユーザ毎の個人情報の管理を行なうことを可能にするものである。
【0213】
ここで、外部記憶メディア180としては、SDカード、メモリスティック(登録商標)、スマートメディア(登録商標)、コンパクトフラッシュ(登録商標)等のメモリカードが一般的であるが、移動電話機100の付加部100Bに付加した外部記憶メディアインタフェース部18に着脱可能な形態・サイズであり、かつ、当該移動電話機100と情報の送受信が可能な機能を有するものであれば、如何なる種類であるかは問わない。外部記憶メディア180は、当該移動電話機100を使用するユーザ一人ひとりに予め配布されており、配布された外部記憶メディア180内部には、当該ユーザを識別可能な暗証情報(認証キー)が予め記憶されている。
【0214】
移動電話機100のユーザが、当該移動電話機100の外部記憶メディアインタフェース部18に、配布されて所持している外部記憶メディア180を装着すると、制御部3が、外部記憶メディア制御部4kを起動して、外部記憶メディアインタフェース部18を介して、該外部記憶メディア180に記憶されたユーザ識別用の暗証情報(認証キー)を読み出す。しかる後に、制御部3が、使用ユーザ設定部4eの動作により、読み出したユーザ識別用の暗証情報(認証キー)と暗証情報登録部4a1によりデータ登録領域4Aに予め登録されているユーザ認証用の暗証情報とを照合することにより、ユーザ認証を行なう。
【0215】
なお、暗証情報(認証キー)のセキュリティを更に確保するために、情報暗号化/復号化部4oにより暗号化した状態で予め外部記憶メディア180に記憶させることもできる。かくのごとき場合においては、該暗証情報(認証キー)を外部記憶メディア180から読み出して、使用ユーザ設定部4eにおいて、ユーザ認証を行なう動作に先立って、情報暗号化/復号化部4eにより該暗証情報(認証キー)を復号化が行なわれる。
【0216】
データ登録領域4Aに予め登録されているユーザ認証用の暗証情報と一致すれば、該外部記憶メディア180を装着したユーザが、当該移動電話機100を使用するユーザであるとして認証されると共に、認証されたユーザは、使用ユーザとして記憶部4の使用ユーザ情報設定領域4Eに設定登録されて、以降、当該移動電話機100を継続して使用することができる状態に設定される。
【0217】
更に、装着されている外部記憶メディア180から、認証が得られたユーザに関する個人情報である個人用端末設定情報が読み出されて、記憶部4の端末設定情報設定領域4Bに転送されて移動電話機100が端末設定されると共に、同様に、外部記憶メディア180から個人用情報や発着信履歴情報(送受信履歴情報)も読み出されて、それぞれ記憶部4の個人用情報設定領域4Cと発着信履歴情報設定領域(送受信履歴情報設定領域)4Dに転送されて設定されることにより、認証が得られたユーザ個人専用の移動電話機100の使用環境に設定される。
【0218】
ここで、外部記憶メディア180に記憶されている個人用端末設定情報、個人用情報や発着信履歴情報(送受信履歴情報)は、セキュリティ確保のために暗号化された状態で記憶されていても良く、かかる場合にあっては、外部記憶メディア180から読み出された際に、情報暗号化/復号化部4oにより復号化されて端末設定情報設定領域4B、個人用情報設定領域4C、発着信履歴情報設定領域(送受信履歴情報設定領域)4Dに設定される。
【0219】
なお、認証が得られたユーザが当該移動電話機100を使用した使用履歴に関する各種情報(電話帳やスケジュール、あるいは、発着信・送受信履歴情報や通話・通信料金などに関する個人情報)は、記憶部4のデータ登録領域4Aに設けられた個人用情報や発着信履歴情報(送受信履歴情報)の登録領域ではなく、個人用情報設定領域4Cや発着信履歴情報設定領域(送受信履歴情報設定領域)4Dから、外部記憶メディアインタフェース部18を介して外部記憶メディア180に記憶されていく。
【0220】
更に、認証されたユーザが当該移動電話機100の使用を終了して、装着していた外部記憶メディア180を外部記憶メディアインタフェース部18から抜き取る操作がなされると、記憶部4に残っている各種の使用環境に関する情報を全て消去する処理を自動的に実施させるようにすれば、各ユーザの個人情報に関するセキュリティを更に向上させることができる。また、外部記憶メディア180に、ユーザの使用履歴に関する各種情報(個人用情報や発着信履歴情報(送受信履歴情報)など)を記憶させる際に、セキュリティを更に確保すべく、情報暗号化/復号化部4eにより暗号化処理を施して記憶させることも可能である。
【0221】
ここで、前述したタグ190を用いる実施例の場合と同様に、本実施例においても、外部記憶メディア180を用いてユーザ認証を得るためのユーザ識別用の暗証情報以外に、該外部記憶メディア180自体に個人用ユーザと共通ユーザである業務用ユーザとを切り替える情報をも付加して記録しておいても良いが、かかる場合においては、当該移動電話機100を使用する各ユーザは、個人ユーザ用と業務用ユーザ用の2枚の外部記憶メディア180を予め用意する必要があり、ユーザのメディア管理が面倒になると共に、移動電話機100に対する操作性も損なわれる恐れがある。従って、本実施例においては、外部記憶メディア180を用いてユーザ認証が得られた以降において、使用ユーザを業務用ユーザに切り替えて使用する場合、前述した各実施例の場合と同様に、操作部15のボタン操作により切り替えて設定することとしている。
【0222】
かくのごとく、個人用ユーザに関するユーザ認証手段として付加部100Bを介した特有の手段を用いると共に、個人用ユーザに関する個人情報である個人用端末設定情報と個人用情報と個人用発着信履歴情報(個人用送受信履歴情報)とは、各ユーザが所持する着脱可能な外部記憶メディア180に記憶させ、一方、各ユーザに共通な共通ユーザ用である業務用ユーザに関する業務用端末設定情報と業務用情報と業務用発着信履歴情報(業務用送受信履歴情報)とは、移動電話機100本体の記憶部4のデータ登録領域4Aに記憶させることにより、個人用ユーザに関する個人情報を当該移動電話機100とは物理的に分離した形で管理することができ、個人用ユーザに関する個人情報のセキュリティを更に向上させることが可能となる。
【0223】
また、複数のユーザが共有して使用することができる同様の移動電話機100を複数台に増設しようとした場合であっても、移動電話機100を増設する都度、各ユーザ個人に関する個人情報を記憶部4のデータ登録領域4Aに設定登録しなくとも、増設した移動電話機100を使用するユーザに関するユーザ認証用の暗証情報を予め登録しておきさえすれば、移動電話機100を使用するユーザは、ユーザ自らのユーザ識別用の暗証情報を記憶した外部記憶メディア180を外部記憶メディアインタフェース部18に装着することにより、どの移動電話機100を使用しても、速やかに、使用するユーザ個人に専用の個人用通信環境状態に設定された移動電話機を取得することができる。
【0224】
更に、個人用ユーザの認証動作として、外部記憶メディア180を用いた暗証情報によるユーザ認証と合わせて、必要であれば、操作部15から当該ユーザを示す個人用のパスワードを更に入力してユーザ認証を行なうようにすることも可能であり、かくのごとく複数のユーザ認証手段を併用することにより、個人情報に関するセキュリティをより一層向上させることも可能である。
【0225】
図11は、本発明に係る移動電話機100を使用する使用ユーザを選択して設定する使用ユーザ設定部4eの動作に関する第4の実施例を示す処理フローチャートであり、ユーザ毎に異なるユーザ識別用の暗証情報(認証キー)を記憶した着脱可能な外部記憶メディア180を用いて、移動電話機100を使用するユーザ認証を行なう動作を説明している。即ち、前述のごとく、当該移動電話機100を使用する各ユーザは、それぞれ異なったユーザ識別用の暗証情報(認証キー)が記憶されている外部記憶メディア180に、該ユーザ個人専用の個人用端末設定情報、個人用電話帳などの個人用情報及び個人用発着信履歴情報(個人用送受信履歴情報)をそれぞれの使用に好適な状態(場合によっては、暗号化された状態)に予め記憶させている。
【0226】
まず、図4や図8の場合と同様に、電源が投入された当初は、初期状態として、共通に使用可能な業務用ユーザが使用ユーザとして使用ユーザ情報設定領域4Eに設定され、端末設定情報設定領域4B、個人用情報設定領域4C及び発着信履歴情報設定領域4Dにそれぞれ設定される端末設定情報、個人用情報及び発着信履歴情報は業務用ユーザの各情報が選択されて設定されている状態にある(ステップS111)。
【0227】
ここで、ユーザ例えばユーザAが移動電話機100を個人用として使用しようとする際には、該ユーザAはユーザA識別用の暗証情報(認証キー)を記憶したユーザA用の外部記憶メディア180を外部記憶メディアインタフェース部18に装着する(ステップS112)。ユーザA用の外部記憶メディア180の装着が外部記憶メディアインタフェース部18により検出されると、外部記憶メディア制御部4kが起動されて、外部記憶メディア180に記憶されているユーザ識別用の暗証情報(認証キー)が読み出されて、制御部3に転送されて、(場合によっては、情報暗号化/復号化部4oにより復号化が行なわれた後、)暗証情報登録部4a1によりデータ登録領域4Aに予め登録されているユーザ認証用の暗証情報のいずれかと一致しているか照合が行なわれる(ステップS113)。
【0228】
読み出されたユーザ識別用の暗証情報と一致しているユーザ認証用の暗証情報がデータ登録領域4Aに登録されていた場合(ステップS113のYES)、該ユーザ識別用の暗証情報が記憶されている外部記憶メディア180を装着したユーザは、使用が認められている例えばユーザAであると認証され、移動電話機100を使用する使用ユーザとして使用ユーザ情報設定領域4Eに設定登録される(ステップS114)。
【0229】
而して、認証が得られた使用ユーザ例えばユーザAに関する端末設定情報と個人A情報と発着信履歴情報とを、ユーザ認証が得られたユーザAの当該外部記憶メディア180からそれぞれ読み出して、(場合によっては、情報暗号化/復号化部4oにより復号化が行なわれた後、)端末設定情報設定領域4Bと個人用情報設定領域4Cと発着信履歴情報設定領域4Dとにそれぞれ転送し(ステップS115、S116及びS117)、移動電話機100に端末設定すると共に、参照・表示・操作が可能な状態に設定する。以降、移動電話機100は、通話やメール送受信操作などに関してユーザA個人が専用に使用する状態が継続する。
【0230】
また、ステップS113において、外部記憶メディア180から読み出されたユーザ識別用の暗証情報と一致している暗証番号がデータ登録領域4Aに登録されていなかった場合(ステップS113のNO)、ユーザ認証ができなかった旨の警告メッセージをスピーカ部10や表示部14から出力してユーザに通知して(ステップS118)、全ユーザに共通のユーザである業務用ユーザとして使用する旨の通知を行なうと共に、業務用ユーザに関する端末設定情報と業務用情報と発着信履歴情報とをデータ登録領域4Aの“業務用領域”からそれぞれ読み出して端末設定情報設定領域4Bと個人用情報設定領域4Cと発着信履歴情報設定領域4Dとにそれぞれ転送し(ステップS101、S102及びS103)、以降、移動電話機100は、ユーザAが業務用ユーザとしてのみ使用する状態が継続する。
【0231】
なお、図11の実施例においては、ステップS111において、電源投入時点の初期設定として、使用ユーザとして業務用ユーザを設定する例を示したが、電源投入時点では、外部記憶メディア180の装着を検出するまで移動電話機100を全く使用することができない状態に設定して、外部記憶メディア180の装着を検出した場合には、直ちに、外部記憶メディア制御部4kを起動して、外部記憶メディア180に記憶されたユーザ識別用の暗証情報によるユーザ認証ができなかった場合に(ステップS113のNO)、始めて、使用ユーザとして業務用ユーザを設定するように動作させても良い。
【0232】
また、ステップS114乃至S117において、外部記憶メディア180から使用ユーザに関する端末設定情報、個人用情報、及び、発着信履歴情報及び/又は前記送受信履歴情報をそれぞれ読み出して、当該移動電話機100に設定する動作は、電源投入当初における移動電話機100の使用ユーザを始めて設定する際のみならず、使用ユーザとして例えばユーザA個人が設定された以降において、使用ユーザを一旦共通ユーザの業務用ユーザに切り替えた状態から再度当該ユーザAに切り戻した場合であっても、装着されている外部記憶メディア180を用いて当該移動電話機に再設定するようにしても良い。
【0233】
あるいは、ステップS113において、ユーザ認証が得られた場合(ステップS113のYES)、ステップS114乃至S117における外部記憶メディア180からの読み出し動作による個人用の使用ユーザに関する端末設定情報、個人用情報、及び、発着信履歴情報及び/又は前記送受信履歴情報の設定を行なう代わりに、個人用の使用ユーザに関する端末設定情報、個人用情報、及び、発着信履歴情報及び/又は前記送受信履歴情報については、前述した各実施例の場合と同様に、場合によっては、当該移動電話機100の記憶部4のデータ登録領域4Aに設定されていて、ユーザ識別用の暗証情報のみを外部記憶メディア180に記憶するようにしても良い。
【0234】
かかる場合においては、ユーザ認証が得られて、使用ユーザが設定登録された以降において(ステップS114)、例えば、外部記憶メディア制御部4kを動作させて、記憶部4のデータ登録領域4Aに設定されている当該使用ユーザに関する端末設定情報、個人用情報、及び、発着信履歴情報及び/又は前記送受信履歴情報を取り出して、外部記憶メディア180に転送して書き込むことも可能である。
【0235】
また、ユーザ認証ができなかった場合には(ステップS113のNO)、図10の場合と同様に、業務用ユーザとして使用する状態に設定する代わりに、ユーザ認証が得られるまで、移動電話機100の電話発受信やメール送受信などの操作を一切行なうことができないロック状態に設定して、ユーザ認証が得られなかったユーザは、移動電話機100を全く使用することができないようにすることもできる。
【0236】
また、ステップS113において、ユーザ認証が得られた場合であっても(ステップS113のYES)、個人情報のセキュリティを更に向上させたい場合であれば、例えば、図11の一点鎖線で囲んだ付加処理部に示すステップS113a乃至S113d(破線表示部)のように、更に、パスワードの入力を要求して、予め定めた許容値以内の入力回数の間にパスワードの認証が得られた場合に、始めて当該ユーザの移動電話機100の使用を認めて、使用ユーザとして設定するようにしても良い。
【0237】
(第5の実施形態)
次に、本発明に係る移動電話機100の第5の実施形態として、移動電話機100を使用するユーザの選択や個人用ユーザ、業務用ユーザの使用ユーザの切り替えを行なう使用ユーザ設定部4eの第5の実施例について説明する。前述の各実施例における移動電話機100においては、当該移動電話機100を使用しようとするユーザが、任意の時刻に、操作部15の操作などを行なうことによりユーザ認証やユーザの切り替えを指示して、使用ユーザの選択や個人用ユーザと共通ユーザの業務用ユーザとのユーザ切り替えを行なうものであるが、本実施例においては、使用スケジュールとして、移動電話機100が使用される予定の使用予定時間帯(即ち、毎日や特定曜日や特定年月日の特定時間帯など)を予め設定登録することができ、現在のカレンダ及び現在時刻が、該使用スケジュールが示す特定の使用予定時間帯に到達した時点で自動的に使用ユーザの切り替えを行なうものである。
【0238】
即ち、図1の移動電話機100において、アンテナ部1乃至バッテリ部16までの各回路部は、一般的な移動電話機にも備えられている基本的な構成要素である基本部100Aを示しているが、該基本部100Aに備えられている時計部13により計時されている現在時刻に基づいて時刻計時部4mにおいて作成される現在日時やカレンダ(現在年月日、現在曜日)を用いて、ユーザ毎に予め設定登録されている使用スケジュールに従って、自動的に順次使用ユーザの切り替えを実行するものである。
【0239】
ここで、スケジュール登録部4c4を用いてデータ登録領域4A(場合によっては外部記憶メディア180も含めて)の個人用情報に設定登録されているユーザ毎の使用スケジュールを周期的に参照することにより、各ユーザが予め設定登録しているそれぞれの週間や月間などの使用スケジュール日程に応じて、事前に、個人用情報設定領域4C内に設けられている使用スケジュール設定領域に設定登録する。しかる後に、時計計時部4mにより計時されている現在年月日情報や曜日情報や現在時刻に基づいて、使用スケジュール設定領域の使用スケジュールを検索して、パスワードなどによるユーザ認証を行なうことなく、予め設定登録されていた使用予定時間帯のユーザに使用ユーザを順次切り替えて設定していく。
【0240】
図12に、本発明に係る移動電話機100の個人用情報設定領域4Cの使用スケジュール設定領域に予め設定登録された使用スケジュール表の一例を示している。図12(A)は、当該移動電話機100が使用される週間スケジュール表の一例を示し、図12(B)は、当該移動電話機100が使用される月間スケジュール表の一例を示している。ここに、図12(A)の週間スケジュールと図12(B)の月間スケジュールとの使用予定時間帯の設定が重複している日時がある場合には、図12(B)の月間スケジュールの設定内容が優先されるものとする。
【0241】
例えば、図12の例において、3月3日(月曜日)の場合、図12(A)の週間スケジュールとしては、00:00から07:00までと18:00から24:00までの時間帯が“個人A”即ちユーザA個人の使用予定の時間帯であり、07:00から18:00までの時間帯が“業務用”即ち業務用ユーザの使用予定の時間帯と設定されているが、一方、図12(B)の月間スケジュールには、00:00から08:00までと19:00から24:00までの時間帯が“個人B”即ちユーザB個人の使用予定の時間帯、08:00から19:00までが“業務用”即ち業務用ユーザの使用予定の時間帯と異なるスケジュールが設定されているが、かかる実施例においては、月間スケジュールの設定内容が優先されて設定されることになる。
【0242】
なお、週間スケジュールと重複して異なる月間スケジュールの使用予定時間帯の設定が行なわれた際には、週間スケジュールに使用予定時間帯を設定登録していたユーザに対しては、月間スケジュールによる設定登録に伴い、週間スケジュールの使用予定がキャンセルされた旨を、週間スケジュールを設定登録した当該ユーザが現在使用中の使用ユーザであれば、スピーカ部10や表示部14に出力して通知したり、使用中の使用ユーザでなければ、当該ユーザが通知端末登録部4c3により登録している通知端末の固定電話機や端末に発信したりメール送信して通知するようにしても良い。
【0243】
また、図12(B)の月間スケジュールの3月4日(火曜日)の例に示すように、1日のうち00:00から06:00までの時間帯のみ“個人B”即ちユーザB個人の使用予定時間帯とされ、残りの時間帯には、使用スケジュールが設定されていない場合もあり、かかる場合において、週間スケジュールに設定されている使用予定があれば、該使用予定に応じて、移動電話機の使用ユーザが設定登録される。更に、使用スケジュールとして予め設定登録されていない時間帯が存在している場合には、ユーザ認証の操作を経て使用ユーザが使用している状態にない限り、いずれのユーザに対しても共通な共通ユーザである業務用ユーザを使用ユーザとして使用ユーザ情報設定領域4Eに設定することとしても良い。
【0244】
また、ユーザが、該スケジュール登録とは別に、移動電話機100を使用しようとしてユーザ認証の操作が行なわれた場合において、予めスケジュール登録されていた使用予定時間帯に設定登録した別のユーザと重複する事態が発生した場合、スケジュール登録されていた使用予定のユーザを優先させて、ユーザ認証の操作を行なったユーザに対して、使用ユーザの重複が発生した旨を通知して、使用を認めないようにしても良いし、あるいは、逆に、緊急の通話やメール送受信状況が発生しているものと見なして、ユーザ認証の操作を行なったユーザの使用を優先させて、通話又はメール送受信の実施を認めると共に、スケジュール登録されていた他のユーザの使用予定時間帯であり、通話又はメール送受信の終了次第、直ちに使用終了操作を行なうように喚起する警告を、ユーザ認証の操作を行なったユーザに対して通知するようにしても良い。
【0245】
(第6の実施形態)
次に、本発明に係る移動電話機100の第6の実施形態として、移動電話機100を共有して使用しているユーザが他の通信端末を用いてネットワークを介して当該移動電話機100を制御する場合の動作に関する実施例について説明する。
共有する移動電話機100が1台しかない場合において、前日まで使用していたユーザAと異なるユーザDが現在持ち出して使用してしまっている状態にある場合に、ユーザAが、何らかの事情から、例えば移動電話機100のデータ登録領域4Aに登録されているユーザA個人の電話帳やアドレス帳などの個人用情報や発着信履歴情報(送受信履歴情報)などの情報を直ちに取得したい状況が発生したとしても、取得することができなくなる事態が発生する。
【0246】
本実施例においては、かかる事態が発生した場合に、ユーザAが所有する他の外部通信端末例えば固定電話機から、異なる他のユーザDが現在携行している移動電話機100に対してネットワークを介して発信接続して、当該外部通信端末例えば固定電話機から外部コマンドを送信することにより、移動電話機100からユーザA本人に関する電話帳やアドレス帳などの個人用情報や発着信履歴情報(送受信履歴情報)などの個人情報のうち、該外部コマンドにより指定された情報を指定された外部通信端末例えばユーザAのデータ処理装置例えばPC(パソコン)に対して転送させることを可能とするものである。
【0247】
即ち、他のユーザDが携行している移動電話機100に対してネットワークを介して電話発信して、当該移動電話機100のデータ登録領域4Aの“個人A領域”に記憶されているユーザAに関する個人情報(個人A端末設定情報や個人A情報や個人A用の発着信履歴情報や送受信履歴情報)に直接アクセスして、個人A電話帳など必要とする情報を取り出してネットワークを介して転送させることを可能とするものであり、更には、逆に、ユーザAに関する個人情報のうち修正追加を必要とする情報をネットワークを介して書き込んで修正追加させることを可能とするものである。
【0248】
なお、かくのごとく、ネットワークを介して外部コマンドを送信するユーザAの認証に用いられる外部ユーザ識別用の情報やユーザAに関する個人情報を送受信する際に、情報暗号化/復号化部4oにより、送受信情報を暗号化又は復号化処理を施すことにより、外部ユーザ識別用の情報や個人情報のセキュリティを更に向上させることにしても良い。
【0249】
また、ユーザAが移動電話機100の使用を終了して、電源オフの操作がなされると、初期化部4pが起動されて、端末設定情報設定領域4Bや個人用情報設定領域4Cや発着信履歴情報設定領域(送受信履歴情報設定領域)4Dや、更には、使用ユーザ情報設定領域4Eに設定されていたユーザAに関する全ての情報がリセットされて、ユーザAの個人用に関する何らの情報も設定されていない初期状態例えば共通ユーザの“業務用ユーザ”の設定状態に復旧するように動作させることも可能である。
【0250】
しかし、何らかの事情により、他のユーザDが携行している移動電話機100の使用ユーザの切り替え処理が行なわれずに、例えば前日まで使用していたユーザAが使用ユーザとして使用ユーザ情報設定領域4Eに設定され、ユーザAに関する端末設定情報や個人用情報などが端末設定情報設定領域4Bや個人用情報設定領域4Cなどに設定されたままの状態となっている事態が発生している場合、ユーザAが所有する他の外部通信端末例えば固定電話機から、当該移動電話機100に対してネットワークを介して電話発信して接続し、当該外部通信端末からの外部コマンドにより、ユーザAに関する端末設定情報設定領域4Bや個人用情報設定領域4Cなどの設定内容を消去する。更に、データ登録領域4Aの“個人A領域”へのアクセスのみならず、ユーザAに関する端末設定情報設定領域4Bや個人用情報設定領域4Cなどに対する現在使用しているユーザDからのアクセスを一切禁止して、ロックをかけるといったセキュリティ保護操作を行なうことも可能である。
【0251】
更に、本実施例においては、複数の移動電話機100を複数のユーザが共有して使用している場合に、或る移動電話機100に記憶されているユーザAの個人情報(個人A端末設定情報や個人A情報や個人A用の発着信履歴情報や送受信履歴情報)を、該ユーザAが使用しようとする他の移動電話機100に転送させて設定記憶させることも可能である。
【0252】
図13は、本発明に係る移動電話機100に対して外部通信端末の一つである固定電話機からネットワークを介してアクセスして指定した転送先のパソコン(PC)に個人情報を転送する様子の一例を説明するネットワーク構成図である。ここで、移動電話機100のデータ登録領域4Aには、外部ユーザ情報登録部4a4により、ユーザ毎にネットワーク300を介して当該移動電話機100に対して制御を行なう外部コマンドを送信する外部通信端末と該外部通信端末を使用するユーザを認証する外部ユーザ認証用の外部ユーザ情報とが予め登録されている。例えば、図13に示すネットワーク構成図の場合には、ユーザAが所有している固定電話機110と該固定電話機110を使用して移動電話機100に対して外部コマンドを送出するユーザAを特定することができる外部ユーザ認証用の外部ユーザ情報とが予め登録されている。
【0253】
図13のネットワーク構成図に示すように、ユーザDが携行中の移動電話機100に対してネットワーク300を介してユーザAがデータ登録領域4Aに外部通信端末として登録している固定電話機110からの電話着信が検出された場合、図3に示す外部コマンド処理部4lが起動されて、ユーザAの外部通信端末即ち固定電話機110に対して応答すると、当該固定電話機110から移動電話機100を制御する外部コマンドが送信されてくる。該外部コマンドは外部コマンド処理部4lによって処理されることになるが、外部コマンドの処理を実行するに先立って、外部コマンド処理部4lにより、該外部コマンドと共に受信された外部ユーザ(即ち、外部通信端末である固定電話機110を使用するユーザA)を示す外部ユーザ情報を、(場合によっては、情報暗号化/復号化部4oにより復号化処理が行なわれた後、)データ登録領域4Aに登録されているユーザAの外部ユーザ認証用の外部ユーザ情報と照合して、外部ユーザ認証が行なわれる。
【0254】
ここで、移動電話機100に対する制御を要求する外部コマンドを送信した外部ユーザとしての外部ユーザ認証が得られると、ユーザAに関する制御のみを許可した状態で、当該ユーザAの外部コマンドにより指定されている制御が実行される。
例えば、図13に示すように、外部ユーザ認証が得られたユーザAに関する外部コマンドとして固定電話機110から受信された外部コマンドが、ユーザAに関する“個人A領域”の中からユーザAの電話帳を、指定した転送先であるユーザAが所持するパソコン(PC)120に対して転送することを指定するコマンドであった場合、移動電話機100の外部コマンド処理部4lは、“個人A領域”の中から、該外部コマンドで指定されたユーザA用電話帳を読み出して、(場合によっては、情報暗号化/復号化部4oにより暗号化処理が施された後、)該外部コマンドで指定されている転送先であるユーザAのパソコン(PC)120に対してネットワーク300を介して転送する。
【0255】
前述のごとき動作について図14の処理フローチャートを用いて更に詳細に説明する。ここに、図14は、本発明に係る移動電話機100に対して外部通信端末の一つである固定電話機からネットワークを介してアクセスして、外部コマンドにより指定された転送先のパソコン(PC)に個人情報を転送する移動電話機100の動作の一例を説明するための処理フローチャートである。
【0256】
電話着信が検出された場合、移動電話機100は、まず、制御部3にて、該着信呼の発信元を示す発信者番号が通知されてきているか否かを判別し(ステップS131)、発信者番号が通知されてきている場合は(ステップS131のYES)、記憶部4のデータ登録領域4Aに登録されている全ユーザ(図2に示す例においては、“個人A”のユーザA、“個人B”のユーザB、“個人C”のユーザCと“業務用”の業務用ユーザとの4つのユーザ)に関する電話帳、発着信履歴情報及び外部ユーザ情報登録部4a4により登録されている外部通信端末の電話番号を検索し、展開して抽出する(ステップS132)。ここで、検索対象となる外部通信端末の電話番号は、前述したように、ユーザ毎の個人情報にアクセスして制御することができる発信元電話番号が外部通信端末用として登録されている。
【0257】
ここで、該電話着信呼の発信者番号が、全ユーザに関する電話帳、発着信履歴情報及び外部通信端末の電話番号のいずれかに既に登録されているか否かを判定して(ステップS133)、電話帳、発着信履歴情報及び外部通信端末の電話番号のいずれかに既に登録されていた場合は(ステップS133のYES)、全ユーザのいずれかの電話帳に登録されているか、又は、全ユーザのいずれかの発着信履歴情報として過去に発着信したことがある相手として登録されているか、あるいは、外部通信端末として登録されている通信相手からの着信であり、着信可能な着信呼と判断して、次に、該電話着信呼の着信先ユーザを判別する動作を行なう(ステップS134)。
【0258】
まず、外部コマンド処理部4lが起動されて、該電話着信呼の発信者番号が、外部通信端末として外部ユーザ情報登録部4a4により登録されていた電話番号と一致していたか否かを判別して(ステップS135)、外部通信端末の電話番号としては登録されていなかった場合(ステップS135のNO)、外部通信端末からの制御を要求するための電話着信でなかったとして、発信者番号に該当する他の処理を行ない(ステップS144)、外部コマンド処理部4lに関する本処理を終了する。
【0259】
一方、該電話着信呼の発信者番号が、ユーザ毎に登録されている外部通信端末の電話番号として登録されていた場合には(ステップS135のYES)、外部通信端末の電話番号が登録されている“個人用領域”に基づいて、着信先ユーザがいずれのユーザであるか(図13のユーザA)を判別した後、発信元の発信者番号の外部通信端末(図13に示す固定電話機110)に対して、移動電話機100から当該ユーザ(図13のユーザA)に関する当該移動電話機100の制御を要求する外部ユーザの認証を行なうための外部ユーザ情報の送出を要求する応答メッセージを送出する(ステップS136)。
【0260】
ここで、発信元の発信者番号の外部通信端末(図13に示す固定電話機110)から外部コマンド例えば‘#001’を受信すると、該外部通信端末のユーザを識別する外部ユーザ認証用に用いる外部ユーザ情報の受信待ちの状態となる(ステップS137)。該外部通信端末から外部ユーザ情報(図13のユーザAを特定する外部ユーザ情報)を受信すると、(場合によっては、情報暗号化/復号化部4oにより復号化が行なわれた後、)受信した該外部通信端末のユーザを示す外部ユーザ情報と“個人A領域”に予め登録されている外部ユーザ認証用の外部ユーザ情報とを照合し(ステップS138)、一致しない場合は(ステップS138のNG)、予め定められた許容値以内であれば(ステップS139のYES)、ステップS136に戻って、外部ユーザ情報の再送を要求し、該許容値を超えていれば(ステップS139のNO)、外部ユーザ情報による外部ユーザ認証が得られず、ユーザAに関する当該移動電話機100の制御が拒絶された旨を示す音声メッセージを、発信元の外部通信端末へ送信してユーザに通知した後、切断処理を行なう(ステップS143)。
【0261】
一方、ステップS138において、該外部通信端末(図13に示す固定電話機110)の使用ユーザに関する外部ユーザ情報による外部ユーザ認証が得られた場合は(ステップS138のOK)、該外部通信端末からの外部コマンド入力による当該移動電話機100のユーザAに関する制御が可能な状態になり、該外部通信端末からの外部コマンドの受信待ちの状態となる(ステップS140)。
【0262】
ここで、例えば、該外部通信端末のユーザに関する個人用電話帳(図13の場合“個人A領域”のユーザAに関する電話帳)を、指定した転送先のパソコン(図13のユーザAのパソコン120)に対して電子メールとして送信する指示となる、外部コマンド例えば‘#111’を受信すると、移動電話機100は、外部コマンド処理部4lの動作により、受信した外部コマンドを分析して、実行可能な外部コマンドであれば、受け付けた旨を音声メッセージなどを用いて該外部通信端末に対して通知した後、該外部通信端末との回線の切断処理を行なう(ステップS141)。しかる後、受信した実行可能な外部コマンドに基づいて、該外部通信端末のユーザに関する個人用電話帳を“個人用領域”(図13の場合“個人A領域”)から一括して取り出して、電子メールとして、(場合によっては、情報暗号化/復号化部4oにより暗号化処理が行なわれた後、)指定された転送先のパソコンのメールアドレスに対してメール送信する(ステップS142)。
【0263】
かくのごとく、本実施例においては、移動電話機100に対してネットワーク300を介した外部から制御を行なうことが可能であり、たとえ、他のユーザが当該移動電話機100を携行している状態にあったとしても、外部ユーザ情報を予め登録することにより、移動電話機100の個人情報に対するアクセスが許可されている外部ユーザが、移動電話機100に対して発信接続して、必要とする当該外部ユーザ固有の個人情報を入手することが可能である。
【0264】
なお、前述した図13及び図14の説明においては、移動電話機100から読み出した情報を転送する転送先を、発信元の外部通信端末からの外部コマンドにより指定するものとして説明したが、外部ユーザ情報登録部4a4によりデータ登録領域4Aの個人用情報に予め登録する情報の一つとして外部通信端末を示す電話番号と共に、読み出した個人情報の転送先も予め登録するようにしても良い。また、転送先として、外部コマンドを送信した外部通信端末自身を指定することも勿論可能である。
【0265】
また、前述した図13及び図14の説明においては、ネットワーク300を介した外部コマンドにより、移動電話機100に記憶されている個人情報を読み出して転送させる場合について説明したが、本実施例における外部コマンドにあっては、かかる動作のみに限るものではなく、例えば、外部コマンドによる制御として、前述したように、指定した通信端末から送信した情報を当該移動電話機100のデータ登録領域4Aに当該外部ユーザ固有の個人情報として設定登録するような書き込み動作を指定することも可能であるし、あるいは、外部コマンドを送出した外部ユーザ自身が移動電話機100の現在の使用ユーザとして誤って設定登録されたままになっているような場合にも対応できるように、現在の使用ユーザとしての設定登録を消去させたり、当該外部ユーザに関する個人情報へのアクセスを一切禁止したりするなど、移動電話機100の動作や個人情報に対するアクセスを制御することも可能である。
【0266】
なお、移動電話機100の使用を終了して、電源のオフ操作がなされた際には、前述のごとく、通常、記憶部4の初期化部4pが起動されて、端末設定情報設定領域4B、個人用情報設定領域4C、発着信履歴情報設定領域(送受信履歴情報設定領域)4D、及び、使用ユーザ情報設定領域4Eの各設定領域に設定されている個人用に関する個人情報は、全て初期化されて、個人用に関する情報が全く設定されていない状態に復旧されている。従って、前述のごとく、外部コマンドにより、現在の設定登録を消去させたり、当該外部ユーザに関する個人情報へのアクセスを一切禁止したりする制御を行なうことを可能としているのは、移動電話機100の使用を終了した際に、例えば電源のオフ操作を行なうことなく、放置してしまっていたり、あるいは、初期化部4pが起動されなくなる場合に備えて、個人情報の漏洩を防止するための手段を提供しているものである。
【0267】
また、前述の図13及び図14の説明においては、外部ユーザを認証するための外部ユーザ情報を送出する外部コマンド(例えば‘#001’)と移動電話機100に対する制御内容を指定する外部コマンド(例えば‘111’)とを分離して別個の外部コマンドとして送信する例を示したが、両者の情報を纏めて一つの外部コマンドとして、外部通信端末から送信するようにしても良い。
【0268】
(第7の実施形態)
次に、本発明に係る移動電話機100の第7の実施形態として、移動電話機100に蓄積されたユーザ毎の通話料金、通信料金や発着信履歴情報、送受信履歴情報などの管理情報の処理に関する実施例について説明する。1台の移動電話機100を複数のユーザにより使用している場合、通話料金、通信料金や発着信履歴情報、送受信履歴情報などの管理情報をユーザ毎に個別に精算するためには、ユーザ毎のそれぞれの管理情報を或る程度の処理性能を有するパソコン等のデータ処理装置に対して一元的に転送して、パソコン等のデータ処理装置において精算処理を行なうことが望ましい。
【0269】
しかしながら、移動電話機100からの管理情報をデータ処理装置に対して転送する動作は、当該移動電話機100をどのユーザも使用していない空きの時間帯でしか行なうことができない。そこで、本実施例においては、誰も使用していない時間帯である移動電話機100への充電中の時間帯を利用して、データ処理装置に対して転送することを可能とする構成としている。
【0270】
即ち、充電装置170と接続する充電インタフェース部17には、充電装置170に接続されるデータ処理装置や外部記憶メディアを検出する接続検出手段と、該接続検出手段によりデータ処理装置や外部記憶メディアが接続されていることを検出した場合、記憶部4との間で充電装置170を介してデータ処理装置や外部記憶メディアと指定された情報の転送を行なう転送手段とが備えられている。
【0271】
制御部3が、記憶部4に格納されているデータ転送部4nを動作させることにより、充電インタフェース部17を制御して、例えば、ユーザ毎の通話料金、通信料金の算出処理や移動電話機100の発着信統計データや送受信統計データなどの使用状況の分類・集計処理などの各種統計処理用の基礎情報となるユーザ毎の発着信履歴情報、送受信履歴情報などの指定された情報を記憶部4からデータ処理装置や外部記憶メディアに送信したり、あるいは、逆に、ユーザ毎の端末設定情報や個人用情報や発着信履歴情報、送受信履歴情報のうち指定された情報を、データ処理装置や外部記憶メディアから移動電話機100のデータ登録領域4Aに転送して設定登録したりすることが可能である。
【0272】
例えば、充電装置170により移動電話機100のバッテリ部16の充電動作を行ないながら、データ転送部4nの動作により、移動電話機100の記憶部4から充電インタフェース部17及び充電装置170を介して該充電装置170に接続されたパソコン等のデータ処理装置へ前述のごとき各種統計処理用の基礎情報となる、少なくともユーザ毎の発着信履歴情報、送受信履歴情報を転送することにより、豊富な処理性能を有するパソコン等のデータ処理装置において、受信された統計処理用の基礎情報を用いて各種統計処理を実行し、ユーザ毎の通話料金や通信料金の分別計算処理や精算処理を効率的に行なったり、移動電話機100の管理者の要求に応じて、移動電話機100のサービス種別や対地別の通話・通信状況やユーザの使用状況(即ち、発着信統計データや送受信統計データ)などの分類集計処理を自在に行なうことができる。
【0273】
図15は、本発明に係る移動電話機100と外部のパソコン等のデータ処理装置との接続構成図である。図1に示すように、移動電話機100のバッテリ部16を充電する場合、充電インタフェース部17を介して充電装置170と接続することにより充電装置170によりバッテリ部16の充電を行なうのが一般的である。即ち、充電装置170は、移動電話機100のバッテリ部16の電極端子と該充電装置170の電極端子とを密着させて、バッテリ部16に電源を供給して充電が行なわれている。本発明に係る移動電話機100においては、前述したように、更に、充電装置170に接続されたデータ処理装置や外部記憶メディアを検出する接続検出手段と移動電話機100の制御部3を介して記憶部4との間でデータ入出力を行なう転送手段とを備えた充電インタフェース部17を用いて、該充電インタフェース部17を充電装置170と接続する構成とすることにより、バッテリ部16に対する充電装置170からの充電動作と平行させて、充電装置170との間で、記憶部4に記憶される各種の情報の送受信を行なうことも同時に可能としている。
【0274】
即ち、充電装置170は、図15に示すように、充電インタフェース部17の電極端子17aとの接続を行なう電源供給用の電極端子170aのみならず、外部のデータ処理装置130例えばパソコンとの間を接続インタフェース線130aなるケーブルにより又は直接的なコネクタ接続により電気的に接続して、充電インタフェース部17のデータ入出力端子17bとデータ処理装置130との間のデータ転送を可能とするデータ入出力端子170bとを備えている。ここで、充電装置170とデータ処理装置130との接続インタフェース線130aとして、例えば、USB(Universal Serial Bus)ケーブルを使用することにすれば、USBケーブルはデータ送受信を行ないながら電源も供給することが可能であるので、充電装置170を介することなく、データ処理装置130と移動電話機100とを直接接続して、データ処理装置130からUSBケーブルの接続インタフェース線130aを介して移動電話機100のバッテリ部の充電を行ないながら、データ処理装置130との間でデータ転送を行なうことができる。
【0275】
以上のごとく、移動電話機100の記憶部4に蓄積されている各種情報のうち指定された情報例えばユーザ毎の発着信履歴情報及び/又は送受信履歴情報を、移動電話機100の記憶部4から充電インタフェース部17のデータ入出力端子17b、充電装置170のデータ入出力端子170b及び接続インタフェース線130a又は直接接続のコネクタを介して、豊富なデータ処理機能を備えているデータ処理装置130に対して転送して、各種の管理情報の算出処理や分類処理などを行なわせることができると共に、逆に、豊富なデータ処理機能を備えているデータ処理装置130を用いて移動電話機100の各ユーザが作成したそれぞれの電話帳やアドレス帳、あるいは、スケジュール等の個人用情報、あるいは、統計処理後に再設定された発着信履歴情報及び/又は送受信履歴情報を、データ処理装置130から接続インタフェース線130a、充電装置170及び充電インタフェース部17のデータ入出力端子170b及び17bを介して、移動電話機100の記憶部4へ転送することも可能である。
【0276】
なお、当該移動電話機100と外部のデータ処理装置や外部記憶メディアとの間で接続インタフェース線130aのようなケーブルを介して、あるいは、直接接続して、各ユーザの個人情報や統計処理された各種データを送受信する際には、情報暗号化/復号化部4oにより暗号化処理を施すことにより、各情報に対するセキュリティを更に向上させることとしても良い。
【0277】
(第8の実施形態)
次に、本発明に係る移動電話機100の第8の実施形態として、移動電話機100の記憶部4の端末設定情報設定領域4Bに設定される端末設定情報に関して優先度を付与する実施例、及び、個人用情報設定領域4Cに設定される個人用情報の選択操作の実施例について説明する。
【0278】
本実施例においては、例えば、ユーザAが、ユーザA個人と共通ユーザである業務用ユーザとの2つのユーザの間を切り替えて使用している場合、以下に示すように、端末設定情報に関する優先度設定を行なうことができる。即ち、端末設定情報登録部4bの優先度登録部4b1の動作により、例えば“個人A領域”の端末設定情報に関して、“業務用領域”の端末設定情報よりも優先して設定することを指定する優先度を設定登録した場合、ユーザAが、全てのユーザに共通する共通ユーザである業務用ユーザを選択した場合であっても、“個人A領域”の端末設定情報が、“業務用領域”の端末設定情報よりも優先して端末設定情報設定領域4Bに設定される。
【0279】
而して、優先度登録部4b1の動作による優先度設定を行なうことにより、ユーザAは、ユーザA個人及び業務用ユーザいずれのユーザへの切り替え選択を行なったとしても、常に、ユーザA自身の好みの“個人A領域”の端末設定情報が優先して端末設定情報設定領域4Bに設定され、移動電話機100に端末設定された状態とされて、移動電話機100を使用することが可能である。
なお、優先度登録部4b1の動作としては、“個人A領域”と“業務用領域”との端末設定情報のいずれを優先して、端末設定情報設定領域4Bに設定するかを示す優先度を設定するものであり、前述の場合とは逆に、例えば、ユーザA個人用として使用している場合であっても、“業務用領域”の端末設定情報を優先して設定させることも可能である。
【0280】
更に、個人用情報に関しても、次のような設定を行なうことが可能である。前述した各実施例における移動電話機100においては、移動電話機100の使用ユーザとしてユーザA個人が選択されている場合は、通常、個人用情報設定領域4Cに設定される個人用情報としては、データ登録領域4Aの“個人A領域”の情報のみを転送して設定することとして、参照したり表示したり操作したりすることができ、同様に、業務用ユーザが選択されている場合は、通常、個人用情報設定領域4Cに設定される個人用情報としては、データ登録領域4Aの“業務用領域” の情報のみを転送して設定することとして、参照したり表示したり操作したりすることができる。
【0281】
しかしながら、本実施例における移動電話機100においては、個人用情報の参照、表示、操作に関しては、“個人A領域”の情報と“業務用領域”の情報との間で任意に組み合わせることが可能である。例えば、移動電話機100の使用ユーザとしてユーザA個人が選択されている場合は、端末設定情報設定領域4Bに設定される端末設定情報としては、優先度の設定がされていない限り“個人A領域”の端末設定情報のままであるが、個人用情報設定領域4Cに設定される個人用情報としては“個人A領域”と“業務用領域”との両方の領域の個人用情報を含めた形で纏めて設定して参照、変更、登録することが可能である。同様に、ユーザAが業務用ユーザに切り替えて設定している場合でも、端末設定情報設定領域4Bに設定される端末設定情報としては、優先度の設定がされていない限り“業務用領域”の端末設定情報のままであるが、個人用情報設定領域4Cに設定される個人用情報としては、場合によっては、“個人A領域”と“業務用領域”との両方の領域の個人用情報を含む形に纏めて設定して参照、変更、登録することが可能である。
【0282】
但し、発着信履歴情報設定領域(送受信履歴情報設定領域)4Dに設定される発着信履歴情報(送受信履歴情報)に関しては、移動電話機100の通話料金(通信料金)や使用状況の算出に用いられる基礎情報であり、“個人A領域”と“業務用領域”との両方の領域の情報を発着信履歴情報設定領域(送受信履歴情報設定領域)4Dに纏めて設定して、同時参照したりすることはできない。また、各ユーザの個人情報のセキュリティを保持するためにも、使用ユーザ以外の他のユーザ例えばユーザB、ユーザCに関する個人用情報や発着信履歴情報を参照することはできない。
【0283】
使用ユーザの端末設定情報と個人用情報と発着信履歴情報(送受信履歴情報)との設定に関する選択操作について、図16を用いて更に説明する。図16は、本発明に係る移動電話機100を使用する使用ユーザが設定する端末設定情報と個人用情報と発着信履歴情報(送受信履歴情報)との選択操作に関する実施例を示す説明図である。例えば、操作部15のボタン押下操作により“マナー”+“1”ボタンを押下すると、ユーザA個人が選択されて、ユーザAが使用ユーザ情報設定領域4Eに設定され、図16のデータ登録領域4Aの“個人A領域”に記憶されているユーザA好みの端末設定情報が端末設定情報設定領域4Bに転送されて設定される。また、個人用情報や発着信履歴情報(送受信履歴情報)についても、図16のデータ登録領域4Aの“個人A領域”に記憶されている個人A情報や発着信履歴情報(送受信履歴情報)が個人用情報設定領域4Cや発着信履歴情報設定領域(送受信履歴情報設定領域)4Dに転送されて設定される。
【0284】
次に、操作部15のボタン押下操作により“マナー”+“2”ボタンを押下すると、ユーザAにより切り替えられた業務用ユーザの旨が使用ユーザ情報設定領域4Eに設定され、図16のデータ登録領域4Aの“業務用領域”に記憶されている業務用ユーザの業務用情報や発着信履歴情報が個人用情報設定領域4Cや発着信履歴情報設定領域4Dに転送されて設定される。しかし、図16の“個人A領域”における楕円マークの「優先度設定」に示すように、優先度登録部4b1により端末設定情報については“個人A領域”の情報を優先する優先度設定がなされているので、“個人A領域”の端末設定情報が優先されて、データ登録領域4Aの“個人A領域”に記憶されているユーザA好みの端末設定情報が端末設定情報設定領域4Bに転送されて設定される。
【0285】
即ち、使用ユーザがユーザA個人から業務用ユーザに切り替わったとしても、移動電話機100の端末設定用の端末設定情報には変化が生じない。而して、移動電話機100をユーザA個人用として使用する場合であっても、業務目的に用いる共通ユーザである業務用ユーザとして使用する場合であっても、常に、同じユーザAが移動電話機100を使用する使用ユーザであるため、着信音や受話音量、画面の明るさといった個人に依存する移動電話機100の端末設定条件は原則としてユーザA好みの同じ端末設定状態として使用することができる。
【0286】
更に、操作部15のボタン押下操作により“マナー”+“3”ボタンを押下すると、端末設定情報については、前述のごとく、優先度登録部4b1による優先度設定がなされているので、“個人A領域”の端末設定情報が優先されて、ユーザA好みの端末設定情報が端末設定情報設定領域4Bに転送されて設定される。一方、個人用情報としては“個人A領域”、“業務用領域”それぞれの情報が纏められた形で選択されることとなり、図16のデータ登録領域4Aの“個人A領域”と“業務用領域”とにそれぞれ記憶されている情報が一つの個人用情報の形に纏められて個人用情報設定領域4Cに転送されて設定される。即ち、電話帳やスケジュールなどの個人用情報については、“個人A領域”、“業務用領域”とのそれぞれのユーザ毎の個人用情報を共有することが可能な状態となり、電話帳やスケジュール等を参照して使用しようとする都度、ユーザAは、現在使用している使用ユーザがユーザA個人又は業務用ユーザとのいずれかを意識する必要がなくなる。
【0287】
但し、発着信履歴情報設定領域(送受信履歴情報設定領域)4Dに設定される発着信履歴情報(送受信履歴情報)に関しては、前述のごとく、管理上、個人用と業務用とに分離して管理することが望ましく、前述の個人用情報とは明確に分離して格納されており、“個人A領域”の個人A用の電話帳(アドレス帳)に登録されている電話番号(メールアドレス)に対して発信(送信)した場合には、発着信履歴情報登録部(送受信履歴情報登録部)4dによりユーザA個人の“個人A領域”の 発信履歴情報(送信履歴情報)が更新登録され、一方、“業務用領域”の電話帳(アドレス帳)に登録されている電話番号(メールアドレス)に対して発信(送信)した場合には、発信履歴情報(送信履歴情報)は、業務用ユーザの“業務用領域”の発信履歴情報(送受信履歴情報)が更新登録される。
【0288】
また、“個人A領域”や“業務用領域”のいずれの電話帳(アドレス帳)にも登録されていない電話番号(メールアドレス)に対して、直接電話番号(メールアドレス)を入力することにより新規に発信(送信)するような場合には、使用ユーザであるユーザAが、発信相手(送信相手)に応じて任意に個人用か又は業務用かを選択して、発着信履歴情報登録部(送受信履歴情報登録部)4dにより、“個人A領域”や“業務用領域”のいずれかの発信履歴情報(送受信履歴情報)を更新登録させることができる。
【0289】
なお、以上のごとき端末設定情報に関する優先度の付与や個人用情報の選択操作については、電話帳や電子メール用のアドレス帳に限らず、Webページ閲覧用に用いられるURLアドレス帳の場合であっても同様の処理を行なうことが可能である。
【0290】
また、以上の説明においては、データ登録領域4Aに登録されている各ユーザ毎の個人情報(端末設定情報、個人用情報、発着信履歴情報(送受信履歴情報))を、当該移動電話機100の外部の記録媒体(例えば、図1に示す外部記憶メディア180)や外部のデータ処理装置(例えば、図13に示すパソコン120、図15に示すデータ処理装置130)などに対して入出力又は送受信する場合、そのままのデータを記録媒体に入出力したり、又は、伝送回線を介して送受信する動作を中心に説明したが、本発明に係る移動電話機100においては、かくのごとき場合のみに限るものではなく、当該移動電話機100の管理者であるユーザの操作部15からの処理指示などにより、記憶部4の情報暗号化/復号化部4oを動作させて、移動電話機100に入力又は受信する場合においては、暗号化されて入力されてくるデータを復号化してデータ登録領域4Aに設定登録したり、端末設定情報設定領域4B、個人用情報設定領域4C、発着信履歴情報設定領域(送受信履歴情報設定領域)4Dに設定して、当該移動電話機100に端末設定すると共に、参照・表示・操作可能な状態に設定したり、一方、移動電話機100から出力又は送信する場合は、暗号化処理を施して、暗号化されたデータに変換して出力したり送信したりすることも可能としている。
【0291】
あるいは、場合によっては、記憶部4の情報暗号化/復号化部4oを用いて、データ登録領域4Aに設定登録する際には、暗号化された状態に変換して設定登録を行ない、一方、端末設定情報設定領域4B、個人用情報設定領域4C、発着信履歴情報設定領域(送受信履歴情報設定領域)4Dにそれぞれ設定して、端末設定すると共に、参照・表示・操作を可能な状態に設定する際には、暗号化されている各情報を復号化して設定することも可能である。
【0292】
更には、統計処理部4hにより統計処理された通話料金(通信料金)及び/又は発着信統計データ(送受信統計データ)を外部の記録媒体や外部のデータ処理装置へ出力する場合についても、そのままのデータではなく、記憶部4の情報暗号化/復号化部4oを用いて、暗号化処理を施すことも可能である。
【0293】
更には、ユーザ認証用に用いられるユーザ識別用の情報(例えば、外部記憶メディア180に記録される暗証情報)を第三者が読み取ったり盗聴したりして、本人になりすます事態の発生を防止するために、かくのごときユーザ認証用の情報自体も、外部記憶メディア180などの記録媒体に暗号化された状態で記録し、ユーザ認証に用いられるユーザ識別用の情報を読み出してユーザ認証を行なう際に、記憶部4の情報暗号化/復号化部4oを用いて、復号化したりすることも可能であり、更には、図13に示すように、ネットワーク300を介して外部通信端末のユーザを認証するために用いられる外部ユーザの識別用の情報が暗号化された状態で伝送されてくるような場合であっても、暗号化された外部ユーザの識別用情報を受信して、記憶部4の情報暗号化/復号化部4oを用いて、復号化することも可能である。
【0294】
即ち、情報暗号化/復号化部4oを備えることにより、複数のユーザが共有して使用することことができるように、当該移動電話機100のデータ登録領域4Aに登録されたり、端末設定情報設定領域4B、個人用情報設定領域4C、発着信履歴情報設定領域(又は送受信履歴情報設定領域)4Dに設定される各ユーザの個人情報(端末設定情報、個人用情報、発着信履歴情報(又は送受信履歴情報))に関するセキュリティを、当該移動電話機100の管理者となるユーザからの指示等に基づいて、必要に応じて更に向上させることを可能としているのみならず、各ユーザの個人情報や統計処理された通話料金(又は通信料金)や発着信統計データ(又は送受信統計データ)を外部のデータ処理装置や外部記憶メディアに対して転送する場合においても、セキュリティの確保を図ることを可能としている。
【0295】
【発明の効果】
以上にて説明したように、本発明に係る移動電話機によれば、以下の効果が齎される。
即ち、複数のユーザが共有して使用することができる1台の移動電話機を使用する使用ユーザが、例えば数字ボタンの押下操作などによってパスワード入力を行なうことにより、ユーザ認証を行ない、ユーザ毎に予め登録されている端末設定情報(着信音種別や着信音量などの端末設定に関する情報)、個人用情報(電話帳やアドレス帳、スケジュールなどの個人用に用いられる情報)及び使用履歴情報(発着信履歴情報や送受信履歴情報など)を移動電話機にユーザ毎に切り替えて設定することを可能とし、使用ユーザが所望する使用環境に設定して使用することができる。
【0296】
更に、移動電話機への電話着信時に、発信元の電話番号を検出して、該移動電話機に登録されている全てのユーザの電話帳及び発着信履歴情報を検索し、検索された電話番号が設定されていた電話帳及び発着信履歴情報を登録したユーザを検出することにより、どのユーザに対する電話着信かを示す着信先ユーザを判別し、現在使用している使用ユーザへの電話着信であれば、電話着信に応答して通話状態に移行し、一方、現在使用している使用ユーザ以外のユーザへの電話着信であった場合は、電話着信呼の発信先に対して通話に移行できない旨を音声メッセージにより通知すると共に、電話着信があった旨を示す着信通知を通知する通知端末を該着信先ユーザが予め登録していた場合には、該着信通知を該通知端末として登録されている他の電話機や端末に対して、音声メッセージ又は電子メールによって通知することができる。
【0297】
同様に、当該移動電話機への電子メール受信時に、送信元のメールアドレスを検出して、該移動電話機に登録されている全てのユーザのアドレス帳及び送受信履歴情報を検索し、検索されたメールアドレスが設定されていたアドレス帳及び送受信履歴情報を登録したユーザを検出することにより、どのユーザに対する電子メール受信かを示す受信先ユーザを判別し、現在使用している使用ユーザへの電子メール受信であれば、該使用ユーザに対して直ちに電子メール受信の通知をし、一方、現在使用している使用ユーザ以外のユーザへの電子メール受信であった場合は、電子メール受信があった旨を示す受信通知を通知する通知端末を該受信先ユーザが予め登録していた場合には、該受信通知を該通知端末として登録されている他の電話機や端末に対して、音声メッセージによって通知することができる。更には、受信した電子メールを転送する転送端末を該受信先ユーザが予め登録していた場合には、受信した電子メールそのものを該転送端末に対して転送することもできる。
【0298】
更に、複数のユーザが共有して使用することができる1台の移動電話機におけるユーザ毎の電話発着信履歴や電子メール送受信履歴を個別に管理することにより、ユーザ毎の通話料金や通信料金をそれぞれ分割して算出したり、該移動電話機の使用状況をきめ細かく把握することができる。
【0299】
更に、複数のユーザが共有して使用することができる1台の移動電話機を使用する使用ユーザが、例えば数字ボタンの押下操作などにより入力するパスワードの代わりに、又は、パスワードと併用して、ユーザ毎にユーザ認証用の音声コマンドを予め登録して、使用ユーザがマイクなどを介して予め登録した音声コマンドと同一の発声音声を入力して、使用ユーザの認証を行なうことにより、ユーザ毎に予め登録されている端末設定情報、個人用情報及び使用履歴情報(発着信履歴情報や送受信履歴情報など)を移動電話機に切り替えて設定することを可能とし、使用ユーザが所望する使用環境に設定して使用することができる。
【0300】
更には、複数のユーザが共有して使用することができる1台の移動電話機を使用する使用ユーザが、パスワードを入力する代わりに、又は、パスワードと併用して、ユーザ毎のユーザ認識用のタグ情報を記録しているタグを用いることにより、タグから得られたユーザ認識用のタグ情報に基づいて、使用ユーザの認証を行なうことにより、ユーザ毎に予め登録されている端末設定情報、個人用情報及び使用履歴情報(発着信履歴情報や送受信履歴情報など)を移動電話機に切り替えて設定することを可能とし、使用ユーザが所望する使用環境に設定して使用することができる。
【0301】
更には、複数のユーザが共有して使用することができる1台の移動電話機に、パスワードを入力する代わりに、又は、パスワードと併用して、ユーザ毎のユーザ認証用の暗証情報を記憶すると共に当該ユーザの端末設定情報、個人用情報、使用履歴情報(発着信履歴情報や送受信履歴情報など)などを記憶した外部記憶メディアを装着することにより、装着した外部記憶メディアから得られたユーザ認証用の暗証情報に基づいて、使用ユーザの認証を行ない、更に、認証された使用ユーザの端末設定情報、個人用情報及び使用履歴情報などを装着した外部記憶メディアから読み出して、移動電話機に切り替えて設定することを可能としている。而して、使用ユーザが所望する使用環境に設定して使用することができると共に、各ユーザの前述のような個人情報(前記端末設定情報や前記個人用情報や前記使用履歴情報)を、移動電話機内部に登録する代わりに、外部記憶メディアに保存することにより、各ユーザの個人情報に関するセキュリティを更に向上させることができる。
【0302】
更に、複数のユーザが共有して使用することができる1台の移動電話機を、予め設定登録されている使用スケジュールに従って、使用ユーザを自動的に順次切り替えることにより、ユーザ毎に予め登録されている端末設定情報、個人用情報及び使用履歴情報(発着信履歴情報や送受信履歴情報など)を移動電話機に切り替えて設定することを可能とし、使用ユーザが所望する使用環境に設定して使用することができる。
【0303】
更に、複数のユーザが共有して使用することができる1台の移動電話機を他のユーザが使用している状態であっても、該移動電話機に予め登録されているユーザが操作する外部の電話機や端末から、ネットワークを介して、該移動電話機に対してアクセスして、予め定められた外部コマンドを送信することにより該移動電話機の動作を制御することが可能であり、例えば、該移動電話機に記録されている自己の個人情報(前記端末設定情報や前記個人用情報や前記使用履歴情報)を、ネットワークを介して、読み出したり、あるいは、書き込んだり、更には、現在使用している他のユーザからの自己の個人情報へのアクセスを禁止したりすることができる。
【0304】
更に、複数のユーザが共有して使用することができる1台の移動電話機に内蔵されているバッテリ部の充電を行なうために充電装置に接続されている間に、移動電話機のバッテリ部の充電動作と平行して、当該移動電話機に記憶される個人情報(前記端末設定情報や前記個人用情報や前記使用履歴情報)を、充電装置に接続された接続インタフェース線(接続ケーブル)を介して外部のデータ処理装置や外部記憶メディアとの間で送受信することが可能であり、該移動電話機への個人情報の編集・登録処理や、あるいは、ユーザ毎の通話料金(通信料金)の算出や使用状況の分類・集計・管理などの各種統計処理を、処理性能に富む外部のデータ処理装置より円滑に行なわせることができる。
【0305】
更に、複数のユーザが共有して使用することができる1台の移動電話機を、各ユーザ全てに共通な例えば業務用としても使用することができ、各ユーザが個人用として使用する場合と全ユーザに共通の業務用として使用する場合との前記端末設定情報の該移動電話機への設定に関して、ユーザ毎に優先度を予め登録しておくことが可能であり、例えば、個人用の前記端末設定情報を優先する旨を予め登録している場合には、該移動電話機を使用する使用ユーザが、個人用、共通な業務用いずれの目的で使用する場合であっても、個人用として登録されている前記端末設定情報が移動電話機に常に端末設定させ、使用ユーザが所望する同じ端末設定環境で使用することができる。
【0306】
更には、前記個人用情報についても、個人用、共通な業務用いずれの目的で使用するかに応じて、個人用、業務用のいずれかの前記個人用情報を選択して該移動電話機に設定することも、あるいは、個人用、業務用いずれの目的で使用する場合であっても、個人用と業務用との両者の前記個人用情報を含む形で纏めて該移動電話機に設定することも可能であり、例えば、前記個人用情報の一つである電話帳やメールアドレス帳などの検索・選択に関しても利便性を向上させることができる。
【0307】
更には、複数のユーザが共有して使用することができる1台の移動電話機に設定登録される各ユーザの端末設定情報、個人用情報、使用履歴情報(発着信履歴情報や送受信履歴情報など)を、更には、当該移動電話機において統計処理された各種統計情報(例えば通話料金(通信料金)や発着信(送受信)統計データ)を、当該移動電話機とネットワークを介して又はケーブルにより接続されているデータ処理装置との間で送受信したり、当該移動電話機に装着される外部記憶メディアとの間で入出力する際に、暗号化処理を施した状態で送受信、あるいは、入出力することが可能であり、もって、各ユーザの個人情報に対するセキュリティを更に向上させることが可能である。
【0308】
更には、当該移動電話機を使用するユーザを認証するために用いられるユーザ識別用の情報を、当該移動電話機とネットワークを介して又はケーブルにより接続されているデータ処理装置から受信したり、あるいは、該移動電話機に装着される外部記憶メディアから入力したりする場合あっても、暗号化された状態で、受信したり、あるいは、入力したりすることが可能であり、当該移動電話機のユーザ本人へのなりすまし防止対策も可能である。
【0309】
更には、複数のユーザが共有して使用することができる1台の移動電話機に設定登録される各ユーザの端末設定情報、個人用情報、使用履歴情報(発着信履歴情報や送受信履歴情報など)そのものも暗号化した状態で登録しておき、ユーザ認証が得られたユーザに関する個人情報を移動電話機に設定する際に復号化して設定することも可能である。
【0310】
更には、使用を終了して、電源オフの操作がなされた際に、移動電話機に端末設定されて、参照・表示・操作が可能な状態に設定されているユーザ個人に関する個人情報を直ちにリセットして初期状態に復旧させることも可能であり、もって、複数のユーザが共有して使用する移動電話機自体においてもユーザの個人情報の更なるセキュリティの向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る移動電話機の構成を説明するためのブロック構成図である。
【図2】本発明に係る移動電話機の記憶部に設定されるメモリ構成の一部を示しているメモリ構成図である。
【図3】本発明に係る移動電話機の記憶部に設定される処理部の構成の一部を示しているメモリ構成図である。
【図4】本発明に係る移動電話機を使用する使用ユーザを選択して設定する使用ユーザ設定部の動作に関する第1の実施例を示す処理フローチャートである。
【図5】本発明に係る移動電話機の電話着信動作の一例を示す処理フローチャートである。
【図6】本発明に係る移動電話機の電子メール受信動作の一例を示す処理フローチャートである。
【図7】本発明に係る移動電話機の電話発信又は電子メール送信動作の一例を示す処理フローチャートである。
【図8】本発明に係る移動電話機を使用する使用ユーザを選択して設定する使用ユーザ設定部の動作に関する第2の実施例を示す処理フローチャートである。
【図9】本発明に係る移動電話機に付加するタグ検出部とタグの構成の一例を示すブロック構成図である。
【図10】本発明に係る移動電話機を使用する使用ユーザを選択して設定する使用ユーザ設定部の動作に関する第3の実施例を示す処理フローチャートである。
【図11】本発明に係る移動電話機を使用する使用ユーザを選択して設定する使用ユーザ設定部の動作に関する第4の実施例を示す処理フローチャートである。
【図12】本発明に係る移動電話機の個人用情報設定領域の使用スケジュール設定領域に予め設定登録された使用スケジュール表の一例を示すテーブル構成図である。
【図13】本発明に係る移動電話機に対して外部通信端末の一つである固定電話機からネットワークを介してアクセスして指定した転送先のパソコンに個人情報を転送する様子の一例を説明するネットワーク構成図である。
【図14】本発明に係る移動電話機に対して外部通信端末の一つである固定電話機からネットワークを介してアクセスして、外部コマンドにより指定された転送先のパソコンに個人情報を転送する移動電話機の動作の一例を説明するための処理フローチャートである。
【図15】本発明に係る移動電話機と外部のデータ処理装置との接続構成図である。
【図16】本発明に係る移動電話機を使用する使用ユーザが設定する端末設定情報と個人用情報と発着信履歴情報(送受信履歴情報)との選択操作に関する実施例を示す説明図である。
【符号の説明】
1…アンテナ部、2…無線通信処理部、3…制御部、4…記憶部、4A…データ登録領域、4B…端末設定情報設定領域、4C…個人用情報設定領域、4D…発着信履歴情報設定領域(送受信履歴情報設定領域)、4E…使用ユーザ情報設定領域、4F…処理部、4a…ユーザ登録部、4a1…パスワード登録部(暗証情報登録部)、4a2…音声コマンド登録部、4a3…タグ情報登録部、4a4…外部ユーザ情報登録部、4b…端末設定情報登録部、4b1…優先度登録部、4c…個人用情報登録部、4c1…電話帳登録部(アドレス帳登録部)、4c2…音声メッセージ登録部、4c3…通知端末登録部(転送端末登録部)、4c4…スケジュール登録部、4d…発着信履歴情報登録部(送受信履歴情報登録部)、4e…使用ユーザ設定部、4f…着信先ユーザ検出部(受信先ユーザ検出部)、4g…音声応答部、4h…統計処理部、4i…音声識別部、4j…タグ情報検出部、4k…外部記憶メディア制御部、4l…外部コマンド処理部、4m…時刻計時部、4n…データ転送部、4o…情報暗号化/復号化部、4p…初期化部、5…バイブレータ部、6…音声信号変換部、7…音源生成部、8…マイク部(音声入力部)、9…レシーバ部(音声出力部)、10…スピーカ部(音声出力部)、11…カメラ部、12…カメラインタフェース部、13…時計部、14…表示部、15…操作部、16…バッテリ部、17…充電インタフェース部、17a…電極端子、17b…データ入出力端子、18…外部記憶メディアインタフェース部、19…タグ検出部、19a…検出信号生成部、19b…検出信号送信部、19c…信号受信部、19d…受信信号変換部、100…移動電話機、100A…基本部、100B…付加部、110…固定電話機、120…パソコン(PC)、130…データ処理装置、130a…接続インタフェース線、170…充電装置、170a…電極端子、170b…データ入出力端子、180…外部記憶メディア、190…タグ、190a…信号受信部、190b…信号変換部、190c…信号送信部、300…ネットワーク。

Claims (37)

  1. 複数のユーザが共有し、かつ、各ユーザが個別に個人用として使用することができる移動電話機であって、基地局と電話呼あるいは電子メールに関する無線通信を行なうことができる移動電話機において、該移動電話機を共有して使用する複数のユーザをユーザ毎のユーザ認証用のパスワードと共にそれぞれ登録するユーザ登録手段と、該ユーザ登録手段により登録されたユーザ毎に当該移動電話機に対して独自の端末設定を行なうための端末設定情報を、当該移動電話機に備えられた記憶部にそれぞれ登録する端末設定情報登録手段と、登録されたユーザ毎に当該移動電話機に対して独自の電話帳を含む個人用の情報を設定するための個人用情報を、当該移動電話機に備えられた記憶部にそれぞれ登録する個人用情報登録手段と、登録されたユーザ毎に当該移動電話機を使用して電話呼を発着信した発着信履歴情報を、当該移動電話機に備えられた記憶部にそれぞれ登録する発着信履歴情報登録手段と、当該移動電話機に対する着信電話呼が発生した際に、該着信電話呼の発信元を示す発信者番号に基づいて、前記個人用情報登録手段及び前記発着信履歴情報登録手段によりそれぞれ登録されている前記個人用情報の電話帳及び前記発着信履歴情報を検索して、該発信者番号が存在する前記個人用情報の電話帳又は前記発着信履歴情報を登録したユーザを着信先ユーザとして検出する着信先ユーザ検出手段と、いずれかのユーザから入力されたパスワードを前記ユーザ登録手段により登録されている前記パスワードと照合して、認証が得られたユーザを当該移動電話機の使用ユーザとして使用を許可し、前記端末設定情報登録手段、前記個人用情報登録手段、及び、発着信履歴情報登録手段によりそれぞれ登録されている該使用ユーザの前記端末設定情報、前記個人用情報、及び、前記発着信履歴情報を取り出して、当該移動電話機に端末設定すると共に参照・表示・操作可能な状態に設定する使用ユーザ設定手段と、を備え、当該移動電話機に対する着信電話呼が発生した際に、前記着信先ユーザ検出手段が検出した前記着信先ユーザが、前記使用ユーザ設定手段により設定されている現在使用中の前記使用ユーザであった場合に、当該移動電話機への着信を受け付け、着信応答すると共に、通話終了後に、前記発着信履歴情報登録手段により前記発着信履歴情報を更新することを特徴とする移動電話機。
  2. 請求項1に記載の移動電話機において、更に、当該移動電話機の通信相手先に対して音声応答する音声応答手段を備えると共に、前記個人用情報登録手段が、前記個人用情報として、通信相手先に対して通知する音声メッセージをユーザ毎に登録する音声メッセージ登録手段を備え、当該移動電話機に対する着信電話呼が発生した際に、前記着信先ユーザ検出手段が前記着信先ユーザを検出することができなかった場合、前記音声応答手段を起動して音声応答することにより、前記着信電話呼の発信元に対して、前記音声メッセージ登録手段により登録されている着信拒絶を示す音声メッセージを出力した後、切断処理を行なうことを特徴とする移動電話機。
  3. 請求項1に記載の移動電話機において、更に、当該移動電話機の通信相手先に対して音声応答する音声応答手段を備えると共に、前記個人用情報登録手段が、前記個人用情報として、通信相手先に対して通知する音声メッセージをユーザ毎に登録する音声メッセージ登録手段と、着信電話呼があった旨を示す着信通知を音声により通知する通知端末をユーザ毎に登録する通知端末登録手段とを備え、当該移動電話機に対する着信電話呼が発生した際に、前記着信先ユーザ検出手段が検出した前記着信先ユーザが、前記使用ユーザ設定手段により設定されている現在使用中の前記使用ユーザではなかった場合に、前記音声応答手段を起動して音声応答することにより、前記着信電話呼の発信元に対して、前記通知端末登録手段により登録されている前記着信先ユーザの前記通知端末に対して前記着信通知を音声により行なうことを示す音声メッセージを出力した後、切断処理を行なうと共に、前記着信先ユーザの前記通知端末へ発信接続して、前記通知端末が応答時に、前記音声応答手段を起動させて前記音声メッセージ登録手段により登録されている前記着信通知を示す音声メッセージを出力した後切断処理を行ない、前記発着信履歴情報登録手段により前記発着信履歴情報を更新することを特徴とする移動電話機。
  4. 請求項1に記載の移動電話機において、更に、当該移動電話機の通信相手先に対して音声応答する音声応答手段を備えると共に、前記個人用情報登録手段が、前記個人用情報として、通信相手先に対して通知する音声メッセージをユーザ毎に登録する音声メッセージ登録手段と、着信電話呼があった旨を示す着信通知を電子メールにより通知する通知端末をユーザ毎に登録する通知端末登録手段とを備え、当該移動電話機に対する着信電話呼が発生した際に、前記着信先ユーザ検出手段が検出した前記着信先ユーザが、前記使用ユーザ設定手段により設定されている現在使用中の前記使用ユーザではなかった場合に、前記音声応答手段を起動して音声応答することにより、前記着信電話呼の発信元に対して、前記通知端末登録手段により登録されている前記着信先ユーザの前記通知端末に対して前記着信先ユーザに対する着信があった旨の着信通知を電子メールにより行なうことを示す音声メッセージを出力した後、切断処理を行なうと共に、前記通知端末登録手段により登録されている前記着信先ユーザの前記通知端末に対して、前記着信通知を示す電子メールを送信し、前記発着信履歴情報登録手段により前記発着信履歴情報を更新することを特徴とする移動電話機。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の移動電話機において、更に、当該移動電話機を使用して発着信された電話呼に関する通話料金及び/又は発着信統計データをユーザ毎に算出すると共に、当該移動電話機を使用して発着信された全ての電話呼に関する通話料金及び/又は発着信統計データを算出する統計処理手段を備え、該統計処理手段により算出されたユーザ毎及び/又は全ての電話呼に関する通話料金及び/又は発着信統計データを出力することができることを特徴とする移動電話機。
  6. 請求項5に記載の移動電話機において、当該移動電話機の管理者以外のユーザが、前記統計処理手段により算出された通話料金及び/又は発着信統計データを出力する場合、当該ユーザに関する通話料金及び/又は発着信統計データのみが出力されることを特徴とする移動電話機。
  7. 複数のユーザが共有し、かつ、各ユーザが個別に個人用として使用することができる移動電話機であって、基地局と電話呼あるいは電子メールに関する無線通信を行なうことができる移動電話機において、該移動電話機を共有して使用する複数のユーザをユーザ毎のユーザ認証用のパスワードと共にそれぞれ登録するユーザ登録手段と、該ユーザ登録手段により登録されたユーザ毎に当該移動電話機に対して独自の端末設定を行なうための端末設定情報を、当該移動電話機に備えられた記憶部にそれぞれ登録する端末設定情報登録手段と、登録されたユーザ毎に当該移動電話機に対して独自のアドレス帳を含む個人用の情報を設定するための個人用情報を、当該移動電話機に備えられた記憶部にそれぞれ登録する個人用情報登録手段と、登録されたユーザ毎に当該移動電話機を使用して電子メールを送受信した送受信履歴情報を、当該移動電話機に備えられた記憶部にそれぞれ登録する送受信履歴情報登録手段と、当該移動電話機に対する受信メールが到着した際に、該受信メールの送信元を示す送信元アドレスに基づいて、前記個人用情報登録手段及び前記送受信履歴情報登録手段によりそれぞれ登録されている前記個人用情報のアドレス帳及び前記送受信履歴情報を検索して、該送信元アドレスが存在する前記個人用情報のアドレス帳又は前記送受信履歴情報を登録したユーザを受信先ユーザとして検出する受信先ユーザ検出手段と、いずれかのユーザから入力されたパスワードを前記ユーザ登録手段により登録されている前記パスワードと照合して、認証が得られたユーザを当該移動電話機の使用ユーザとして使用を許可し、前記端末設定情報登録手段、前記個人用情報登録手段、及び、送受信履歴情報登録手段によりそれぞれ登録されている該使用ユーザの前記端末設定情報、前記個人用情報、及び、前記送受信履歴情報を取り出して、当該移動電話機に端末設定すると共に参照・表示・操作可能な状態に設定する使用ユーザ設定手段と、を備え、当該移動電話機に対する受信メールが到着した際に、前記受信先ユーザ検出手段が検出した前記受信先ユーザが、前記使用ユーザ設定手段により設定されている現在使用中の前記使用ユーザであった場合に、メール受信処理後、当該移動電話機への受信を受け付け、前記送受信履歴情報登録手段により前記送受信履歴情報を更新することを特徴とする移動電話機。
  8. 請求項7に記載の移動電話機において、当該移動電話機に対する受信メールが到着した際に、前記受信先ユーザ検出手段が前記受信先ユーザを検出することができなかった場合、該受信メールを、当該移動電話機に登録されている全ユーザが共通に参照することができる受信メール格納領域に保存するか、あるいは、廃棄することを特徴とする移動電話機。
  9. 請求項7に記載の移動電話機において、更に、当該移動電話機の通信相手先に対して音声応答する音声応答手段を備えると共に、前記個人用情報登録手段が、前記個人用情報として通信相手先に対して通知する音声メッセージをユーザ毎に登録する音声メッセージ登録手段と、受信メールがあった旨を示す受信通知を音声により通知する通知端末をユーザ毎に登録する通知端末登録手段とを備え、当該移動電話機に対する受信メールが到着した際に、前記受信先ユーザ検出手段が検出した前記受信先ユーザが、前記使用ユーザ設定手段により設定されている現在使用中の前記使用ユーザではなかった場合に、前記通知端末登録手段により登録されている前記受信先ユーザの前記通知端末へ発信接続して、前記通知端末が応答時に、前記音声応答手段を起動させて前記音声メッセージ登録手段により登録されている前記受信通知を示す音声メッセージを出力した後切断処理を行ない、前記送受信履歴情報登録手段により前記送受信履歴情報を更新することを特徴とする移動電話機。
  10. 請求項7に記載の移動電話機において、更に、前記個人用情報登録手段が、前記個人用情報として当該移動電話機に到着した受信メールを転送する転送端末をユーザ毎に登録する転送端末登録手段を備え、当該移動電話機に対する受信メールが到着した際に、前記受信先ユーザ検出手段が検出した前記受信先ユーザが、前記使用ユーザ設定手段により設定されている現在使用中の前記使用ユーザではなかった場合に、前記転送端末登録手段により登録されている前記受信先ユーザの前記転送端末に対して当該移動電話機に到着した前記受信メールを転送し、前記送受信履歴情報登録手段により前記送受信履歴情報を更新することを特徴とする移動電話機。
  11. 請求項7乃至10のいずれかに記載の移動電話機において、更に、当該移動電話機を使用して送受信された電子メールに関する通信料金及び/又は送受信統計データをユーザ毎に算出すると共に、当該移動電話機を使用して送受信された全ての電子メールに関する通信料金及び/又は送受信統計データを算出する統計処理手段を備え、該統計処理手段により算出されたユーザ毎及び/又は全ての電子メールに関する通信料金及び/又は送受信統計データを出力することができることを特徴とする移動電話機。
  12. 請求項11に記載の移動電話機において、当該移動電話機の管理者以外のユーザが、前記統計処理手段により算出された通信料金及び/又は送受信統計データを出力する場合、当該ユーザに関する通信料金及び/又は送受信統計データのみが出力されることを特徴とする移動電話機。
  13. 請求項1乃至12のいずれかに記載の移動電話機において、前記ユーザ登録手段により登録された全てのユーザが共有する共通ユーザを予め規定すると共に、前記端末設定情報登録手段、前記個人用情報登録手段、及び、前記発着信履歴情報登録手段及び/又は前記送受信履歴情報登録手段によりそれぞれ登録された該共通ユーザの前記端末設定情報、前記個人用情報、及び、前記発着信履歴情報及び/又は前記送受信履歴情報を、登録された全てのユーザが利用することが可能であり、かつ、当該移動電話機の電源投入直後の初期状態においては、前記使用ユーザ設定手段により当該移動電話機の現在使用中の前記使用ユーザとして前記共通ユーザが設定され、前記端末設定情報登録手段、前記個人用情報登録手段、及び、前記発着信履歴情報登録手段及び/又は前記送受信履歴情報登録手段によりそれぞれ登録されている該共通ユーザの前記端末設定情報、前記個人用情報、及び、前記発着信履歴情報及び/又は前記送受信履歴情報が当該移動電話機に端末設定されると共に、参照・表示・操作可能な状態に設定されることを特徴とする移動電話機。
  14. 請求項13に記載の移動電話機において、いずれかのユーザがパスワードを入力して認証が得られたユーザが前記使用ユーザ設定手段により当該移動電話機の前記使用ユーザとして設定された以降においては、当該使用ユーザは、前記使用ユーザ設定手段を用いて、パスワードを再度入力することなしに、当該ユーザと前記共通ユーザとの間で、当該移動電話機の前記使用ユーザを切り替えて設定させることが可能であることを特徴とする移動電話機。
  15. 請求項13又は14に記載の移動電話機において、前記端末設定情報登録手段が、当該ユーザの前記端末設定情報と前記共通ユーザの前記端末設定情報との間でいずれを優先して設定するかを示す優先度をユーザ毎に登録する優先度登録手段を備え、前記使用ユーザ設定手段が、前記使用ユーザを前記共通ユーザ又は当該ユーザのいずれかに切り替えて設定する際に、前記優先度登録手段により、当該ユーザ又は前記共通ユーザいずれかの前記端末設定情報を優先して設定する優先度が登録されていた場合には、優先度が登録されている前記端末設定情報を用いて、当該移動電話機の端末設定がなされることを特徴とする移動電話機。
  16. 請求項13乃至15のいずれかに記載の移動電話機において、パスワードを入力して認証がなされたユーザが前記使用ユーザ設定手段により当該移動電話機の前記使用ユーザとして設定される際に、及び、設定された以降において前記使用ユーザを一旦前記共通ユーザに切り替えた状態から再度当該ユーザに切り戻した際に、前記個人用情報登録手段により登録されている当該ユーザの前記個人用情報のみならず、前記共通ユーザの前記個人用情報をも含む形に纏めた個人用情報として当該移動電話機に設定して、参照・表示・操作することができることを特徴とする移動電話機。
  17. 請求項1乃至16のいずれかに記載の移動電話機において、音声入力された音声情報を識別する音声識別手段を備えると共に、前記ユーザ登録手段が、前記パスワードの代わりに、又は、前記パスワードと共に、ユーザ認証用の音声コマンドをユーザ毎に登録する音声コマンド登録手段を備え、前記使用ユーザ設定手段が、前記音声識別手段を用いて識別された音声情報を、前記音声コマンド登録手段により登録されているユーザ識別用の前記音声コマンドと照合して、認証が得られたユーザを当該移動電話機の前記使用ユーザとして設定することを特徴とする移動電話機。
  18. 請求項1乃至17のいずれかに記載の移動電話機において、無線電波信号を送出することによりタグに記録されているタグ情報を検出するタグ情報検出手段を備えると共に、前記ユーザ登録手段が、前記パスワードの代わりに、又は、前記パスワードと共に、ユーザ認証用のタグ情報をユーザ毎に登録するタグ情報登録手段を備え、前記使用ユーザ設定手段が、前記タグ情報検出手段を用いて検出したタグ情報を、前記タグ情報登録手段により登録されているユーザ認証用の前記タグ情報と照合して、認証が得られたユーザを当該移動電話機の前記使用ユーザとして設定することを特徴とする移動電話機。
  19. 請求項1乃至18のいずれかに記載の移動電話機において、着脱可能な外部記憶メディアを装着して該外部記憶メディアに記憶された情報を読み書きすることができる外部記憶メディア制御手段を備えると共に、前記ユーザ登録手段が、前記パスワードの代わりに、又は、前記パスワードと共に、前記外部記憶メディアに記憶されているユーザ認証用の暗証情報をユーザ毎に登録する暗証情報登録手段を備え、前記使用ユーザ設定手段が、装着された前記外部記憶メディアから前記外部記憶メディア制御手段を用いて読み出した暗証情報を、前記暗証情報登録手段により登録されているユーザ認証用の前記暗証情報と照合して、認証が得られたユーザを当該移動電話機の前記使用ユーザとして設定することを特徴とする移動電話機。
  20. 請求項19に記載の移動電話機において、装着された前記外部記憶メディアから前記外部記憶メディア制御手段を用いて読み出した暗証情報により認証が得られたユーザに関する前記端末設定情報、前記個人用情報、及び、前記発着信履歴情報及び/又は前記送受信履歴情報のいずれか1乃至複数を、当該移動電話機に備えられた記憶部から読み出して、前記外部記憶メディア制御手段を用いて前記外部記憶メディアに転送して書き込むことができることを特徴とする移動電話機。
  21. 請求項19又は20に記載の移動電話機において、当該移動電話機に前記端末設定情報登録手段、前記個人用情報登録手段、及び、前記発着信履歴情報登録手段及び/又は前記送受信履歴情報登録手段により、当該移動電話機に備えられた記憶部に、それぞれ前記端末設定情報、前記個人用情報、及び、前記発着信履歴情報及び/又は前記送受信履歴情報を登録する代わりに、前記外部記憶メディアに、ユーザ認証に用いられる前記暗証情報を記憶させると共に、当該ユーザに関する前記端末設定情報、前記個人用情報、及び、前記発着信履歴情報及び/又は前記送受信履歴情報を記憶させることにより、前記使用ユーザ設定手段が、装着された前記外部記憶メディアから前記外部記憶メディア制御手段を用いて読み出した暗証情報によりユーザ認証を行ない、当該移動電話機の前記使用ユーザとして設定する際に、又は、設定された以降において前記使用ユーザを一旦全てのユーザが共有する共通ユーザに切り替えた状態から再度当該ユーザに切り戻した際に、装着されている前記外部記憶メディアから前記外部記憶メディア制御手段を用いて当該ユーザに関する前記端末設定情報、前記個人用情報、及び、前記発着信履歴情報及び/又は前記送受信履歴情報をそれぞれ読み出して、当該移動電話機に端末設定すると共に、参照・表示・操作可能な状態に設定することを特徴とする移動電話機。
  22. 請求項1乃至21のいずれかに記載の移動電話機において、当該移動電話機に対して制御を行なうことができる外部コマンドを、ネットワークを介した外部通信端末から受信して処理する外部コマンド処理手段を備えると共に、前記ユーザ登録手段が、ネットワークを介した外部通信端末のユーザ認証用の外部ユーザ情報をユーザ毎に登録する外部ユーザ情報登録手段を備え、前記外部コマンド処理手段が、ネットワークを介して受信した前記外部コマンドが要求する処理の実行に先立って、前記外部コマンドと共に受信された前記外部通信端末のユーザを示すユーザ情報を、前記外部ユーザ情報登録手段により登録されているユーザ認証用の前記外部ユーザ情報と照合して外部ユーザ認証を行ない、前記ユーザ登録手段により登録されているユーザのうち、該外部ユーザ認証が得られたユーザに関する処理のみを許可した状態に設定して、前記外部コマンドが要求する処理を実行することを特徴とする移動電話機。
  23. 請求項22に記載の移動電話機において、ネットワークを介した外部通信端末から受信した前記外部コマンドが、当該移動電話機に備えられた記憶部に登録されている前記端末設定情報、前記個人用情報、及び、前記発着信履歴情報及び/又は前記送受信履歴情報のいずれか1又は複数を読み出すこと、又は、書き込むことを要求する外部コマンドであった場合、前記外部コマンドと共に受信された前記ユーザ情報に基づいて前記外部ユーザ認証が得られたユーザに関する前記端末設定情報、前記個人用情報、及び、前記発着信履歴情報及び/又は前記送受信履歴情報のみの読み書きを許可し、前記外部コマンドにより指定されている通信端末との間で、読み書きするための情報を送受信することができることを特徴とする移動電話機。
  24. 請求項22又は23に記載の移動電話機において、ネットワークを介した外部通信端末から受信した前記外部コマンドが、当該移動電話機を現在使用しているユーザに対して当該移動電話機に備えられた記憶部に登録又は当該移動電話機に設定されている前記端末設定情報、前記個人用情報、及び、前記発着信履歴情報及び/又は前記送受信履歴情報に対するアクセスを禁止することを要求する外部コマンドであった場合、前記外部コマンドと共に受信された前記ユーザ情報に基づいて前記外部ユーザ認証が得られたユーザに関する前記端末設定情報、前記個人用情報、及び、前記発着信履歴情報及び/又は前記送受信履歴情報に対する現在使用しているユーザからのアクセスを禁止することを特徴とする移動電話機。
  25. 請求項1乃至24のいずれかに記載の移動電話機において、現在の年月日及び時刻を計時する時刻計時手段を備えると共に、前記個人用情報登録手段が、前記個人用情報として当該移動電話機を使用する時間帯を示すスケジュールをユーザ毎に登録するスケジュール登録手段を備え、前記使用ユーザ設定手段が、前記時刻計時手段が示す現在の年月日及び時刻に基づいて、前記スケジュール登録手段により登録されているユーザ毎の前記スケジュールに従い、ユーザ認証を行なうことなく、当該移動電話機の前記使用ユーザとして順次切り替えて設定することを特徴とする移動電話機。
  26. 請求項25に記載の移動電話機において、前記時刻計時手段が示す現在の年月日及び時刻が、ユーザ毎の前記スケジュールに登録されていない時間帯にある場合においては、前記使用ユーザ設定手段は、当該移動電話機の前記使用ユーザとして前記ユーザ登録手段により登録された全てのユーザが共有するユーザである共通ユーザを設定し、全てのユーザが利用することが可能な該共通ユーザの前記端末設定情報、前記個人用情報、及び、前記発着信履歴情報及び/又は前記送受信履歴情報を当該移動電話機に端末設定すると共に参照・表示・操作可能な状態に設定することを特徴とする移動電話機。
  27. 請求項1乃至26のいずれかに記載の移動電話機において、当該移動電話機を充電する充電装置に接続されているデータ処理装置又は外部記憶メディアを検出して、該データ処理装置又は該外部記憶メディアとの間で任意の情報を送受信することができるデータ転送手段を備え、前記充電装置に接続して当該移動電話機の充電を行なう際に、前記データ転送手段を動作させることにより、前記充電装置に前記データ処理装置又は前記外部記憶メディアが接続されていることを検出した場合に、当該移動電話機の充電を行なう動作と平行させて、前記データ処理装置又は前記外部記憶メディアと当該移動電話機に備えられた記憶部との間で、指定された情報の送受信を行なうことを特徴とする移動電話機。
  28. 請求項27に記載の移動電話機において、前記データ転送手段が、当該移動電話機の記憶部から前記データ処理装置又は前記外部記憶メディアに対して転送する指定された前記情報として、通話料金及び/又は通信料金の算出処理や当該移動電話機の発着信統計データ及び/又は送受信統計データの分類・集計処理を含む統計処理用の基礎情報となるユーザ毎の前記発着信履歴情報及び/又は前記送受信履歴情報を、少なくとも含んでいることを特徴とする移動電話機。
  29. 請求項27又は28に記載の移動電話機において、前記データ転送手段が、前記データ処理装置又は前記外部記憶メディアから当該移動電話機の記憶部に対して転送する指定された前記情報として、ユーザ毎の前記端末設定情報、前記個人用情報、前記発着信履歴情報及び/又は前記送受信履歴情報のいずれか1乃至複数の情報を含んでいることを特徴とする移動電話機。
  30. 請求項27乃至29のいずれかに記載の移動電話機において、前記充電装置に接続する代わりに、電源供給が可能なUSB(Universal Serial Bus)を介して当該移動電話機をデータ処理装置に直接接続することにより、該データ処理装置からUSBを介して当該移動電話機の充電を行なうと共に、前記データ転送手段により、該データ処理装置と当該移動電話機の記憶部との間で、指定された前記情報の送受信を行なうことを特徴とする移動電話機。
  31. 請求項1乃至30のいずれかに記載の移動電話機において、前記使用ユーザ設定手段により、ユーザ認証が得られて、当該移動電話機に端末設定及び参照・表示・操作可能な状態に設定されている前記使用ユーザの前記端末設定情報、前記個人用情報、及び、前記発着信履歴情報及び/又は前記送受信履歴情報を、電源オフの操作がなされた際に、端末設定及び参照・表示・操作可能な状態をリセットして初期状態に復旧させる初期化部を備えていることを特徴とする移動電話機。
  32. 請求項1乃至31のいずれかに記載の移動電話機において、情報の暗号化及び/又は復号化を行なう暗号化/復号化手段を備え、前記端末設定情報登録手段、前記個人用情報登録手段、及び、前記発着信履歴情報登録手段及び/又は前記送受信履歴情報登録手段によりそれぞれ前記端末設定情報、前記個人用情報、及び、前記発着信履歴情報及び/又は前記送受信履歴情報をユーザ毎に登録する際に、前記暗号化/復号化手段により暗号化処理を施した後、登録を行ない、一方、前記使用ユーザ設定手段により、ユーザ認証が得られたユーザの前記端末設定情報、前記個人用情報、及び、前記発着信履歴情報及び/又は前記送受信履歴情報を取り出して、当該移動電話機に端末設定すると共に参照・表示・操作可能な状態に設定する際に、前記暗号化/復号化手段により復号化処理を施した後、設定することを特徴とする移動電話機。
  33. 請求項1乃至31のいずれかに記載の移動電話機において、情報の暗号化及び/又は復号化を行なう暗号化/復号化手段を備え、当該移動電話機とネットワークを介して又は直接あるいはケーブルにより接続されている外部のデータ処理装置から、あるいは、当該移動電話機に装着される着脱可能な外部記憶メディアから、当該移動電話機に備えられた記憶部に登録されるべき前記端末設定情報、前記個人用情報、及び、前記発着信履歴情報及び/又は前記送受信履歴情報のいずれか1乃至複数が暗号化されて入力されてくる場合には、前記暗号化/復号化手段により復号化処理を施した後、前記端末設定情報登録手段、前記個人用情報登録手段、及び、前記発着信履歴情報登録手段及び/又は前記送受信履歴情報登録手段のいずれか1乃至複数によりそれぞれ登録することを特徴とする移動電話機。
  34. 請求項1乃至31のいずれかに記載の移動電話機において、情報の暗号化及び/又は復号化を行なう暗号化/復号化手段を備え、当該移動電話機とネットワークを介して又は直接あるいはケーブルにより接続されている外部のデータ処理装置から、あるいは、当該移動電話機に装着される着脱可能な外部記憶メディアから、当該移動電話機に端末設定すると共に参照・表示・操作可能な状態に設定すべき前記端末設定情報、前記個人用情報、及び、前記発着信履歴情報及び/又は前記送受信履歴情報のいずれか1乃至複数が暗号化されて入力されてくる場合には、前記暗号化/復号化手段により復号化処理を施した後、前記使用ユーザ設定手段によりそれぞれ当該移動電話機に端末設定すると共に参照・表示・操作可能な状態に設定することを特徴とする移動電話機。
  35. 請求項1乃至31のいずれかに記載の移動電話機において、情報の暗号化及び/又は復号化を行なう暗号化/復号化手段を備え、当該移動電話機に備えられた記憶部にユーザ毎に登録されている前記端末設定情報、前記個人用情報、及び、前記発着信履歴情報及び/又は前記送受信履歴情報のいずれか1乃至複数を前記記憶部から読み出して、当該移動電話機とネットワークを介して又は直接あるいはケーブルにより接続されている外部のデータ処理装置に転送する場合に、あるいは、当該移動電話機に装着される着脱可能な外部記憶メディアに転送して記録する場合に、前記暗号化/復号化手段により暗号化処理を施した後、転送することを特徴とする移動電話機。
  36. 請求項1乃至31のいずれかに記載の移動電話機において、情報の暗号化及び/又は復号化を行なう暗号化/復号化手段を備え、ユーザ毎及び/又は全ての電話呼に関する通話料金及び/又は発着信統計データ、及び/又は、ユーザ毎及び/又は全ての電子メールに関する通信料金及び/又は送受信統計データを、当該移動電話機とネットワークを介して又は直接あるいはケーブルにより接続されている外部のデータ処理装置に転送する場合に、あるいは、当該移動電話機に装着される着脱可能な外部記憶メディアに転送して記録する場合に、前記暗号化/復号化手段により暗号化処理を施した後、転送することを特徴とする移動電話機。
  37. 請求項1乃至31のいずれかに記載の移動電話機において、情報の暗号化及び/又は復号化を行なう暗号化/復号化手段を備え、当該移動電話機とネットワークを介して又は直接あるいはケーブルにより接続されている外部のデータ処理装置から、あるいは、当該移動電話機に装着される外部記憶メディアから、当該移動電話機を使用するユーザを認証するために用いられるユーザ識別用の情報が暗号化されて入力されてくる場合、前記暗号化/復号化手段により復号化処理を施した後、ユーザの認証動作を行なうことを特徴とする移動電話機。
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