JP3897000B2 - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンにより駆動されて発電する発電状態とエンジンの駆動トルクをアシストするトルクアシスト状態とに切換制御される電動機と、エンジンの排気通路に設けられたパティキュレートマター吸着手段とを備えたハイブリッド車両の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、エンジンと電動機とを組み合わせ、必要に応じてエンジンにより電動機を駆動して発電を行ったり、電動機によりエンジンを補助的に駆動するトルクアシストを行ったりするようなハイブリッド車両が開発されている。このハイブリッド車両では、走行負荷に相当するエンジン出力の目標値が低い領域において、エンジン出力を目標値よりも高めに設定し、余剰出力により電動機を駆動して発電するとともに、そのエネルギーをバッテリに貯蔵する。一方、エンジン出力の目標値が高い領域において、エンジン出力を目標値よりも低めに設定し、不足する出力を電動機の出力で補うこと、つまりバッテリに貯蔵したエネルギーで電動機を駆動してその駆動トルクを駆動輪に伝達するトルクアシストを行うようになっている。
【0003】
近年、エンジンの排気ガスに含まれる煤等からなる粒子状物質、つまりパティキュレートマターの削減要求が高まっており、排気ガスからパティキュレートマターを除去する装置としてパティキュレートフィルタ等からなるパティキュレートマター吸着手段が一般的に用いられている。このパティキュレートマター吸着手段は、エンジンの排気通路に設けられて排気ガス中のパティキュレートマターを吸着して捕集するように構成されているが、その吸着量が増加すると次第に目詰まりし、充分な捕集能力を発揮しなくなる。そこで、上記目詰まりを解消する再生処理を行うハイブリッド車両として、パティキュレートマター吸着手段に吸着されたパティキュレートマターを高温の排気ガスにより確実に燃焼させることができるように、上記パティキュレートマターを燃焼させる間、バッテリに対する充電を行ってエンジン出力を高めるとともに、その充電時間を延長するようにした技術が知られている(例えば特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−242721号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1に開示されているように、パティキュレートマター吸着手段に吸着されたパティキュレートマターを燃焼させる間、バッテリに対する充電を行ってエンジン出力を高めるとともに、その充電時間を延長するように構成した場合には、再生処理中にエンジンの出力トルクを高める方向に制御することにより、排気ガスの温度を充分に上昇させて上記パティキュレートマターを確実に燃焼させることができるとともに、その間にバッテリに充電されたエネルギーを有効に利用することができる。
【0006】
しかし、住宅用地、教育施設用地もしくは医療施設用地等の静粛な走行が必要とされる領域の走行時に、エンジンの出力トルクを高める方向に制御して排気ガス温度を上昇させることによりパティキュレートマターの再生処理を行うと、エンジン騒音が発生するため、上記地域の静粛性が損なわれて環境が悪化するという問題がある。また、低速走行が要求される渋滞路等の走行時に、エンジンの出力トルクを高める方向に制御して排気ガス温度を上昇させる上記再生処理が実行されると、この再生処理に必要な温度まで排気ガス温度を上昇させるために多くの燃料が消費されて燃費が悪化するという問題がある。
【0007】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、パティキュレートマター吸着手段の再生制御を適正時期に実行してエンジン騒音の発生および燃費の悪化等を抑制することができるハイブリッド車両の制御装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、エンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段と、運転状態に応じて駆動輪に伝達される目標トルクを設定する目標トルク設定手段と、エンジンに駆動連結される電動機と、エンジンにより駆動されて発電する発電状態とエンジンの駆動トルクをアシストするトルクアシスト状態とに電動機を上記目標トルクに応じて切換制御する電動機制御手段と、排気ガス中のパティキュレートマターを吸着するパティキュレートマター吸着手段とを備えたハイブリッド車両の制御装置において、上記パティキュレートマター吸着手段に吸着されたパティキュレートマターの吸着量に関するパラメータを検出するパラメータ検出手段と、上記パティキュレートマター吸着手段のパティキュレート吸着量が基準値以上である場合に排気ガス温度を上昇させるようにエンジンを制御することによりパティキュレートマターを燃焼させてパティキュレートマター吸着手段を再生する再生手段と、車両の走行環境を検出する走行環境検出手段と、上記パラメータ検出手段により検出されたパティキュレートマターの吸着量と上記走行環境検出手段により検出された車両の走行環境とに応じて上記電動機を発電状態とするか否かの判定基準となる目標トルクの閾値または発電状態における発電量の少なくとも一方を変更する変更手段とを備え、パラメータ検出手段により検出されたパティキュレートマターの吸着量が設定値以上にある状態で、パティキュレートマター吸着手段の再生制御を実行するのに不適切な特定環境を車両が走行する予定であることが運転状態検出手段により検出されたときには、車両が上記特定環境に到達する前にパティキュレートマターの吸着量が基準値となるように、上記目標トルクの閾値または発電量を増大補正し、またパラメータ検出手段により検出されたパティキュレートマターの吸着量が設定値以上にある状態で、パティキュレートマター吸着手段の再生制御を実行するのに不適切な特定環境を車両が走行していることが運転状態検出手段により検出されたときには、上記目標トルクの閾値または発電量を減少補正することでパティキュレートマターの発生量が増大するのを抑制するものである。
【0009】
上記構成によれば、パティキュレートマター吸着手段に吸着されたパティキュレートマターを燃焼させる再生制御が適正時期に実行されるように、パラメータ検出手段により検出されたパティキュレートマターの吸着量と、走行環境検出手段により検出された車両の走行環境とに基づき、パティキュレートマターの吸着量が設定値以上にある状態で、パティキュレートマター吸着手段の再生制御を実行するのに不適切な特定環境を車両が近い将来に走行することがわかっている場合には、上記目標トルクの閾値または発電量の増大補正が行われることにより、車両が特定環境に到達する前にパティキュレートマターの吸着量が基準値となってパティキュレートマターを燃焼させる再生制御が実行され、これにより車両が特定環境に到達した後に再生制御が実行されることに起因した特定地域におけるエンジン騒音の発生および燃費の悪化等が効果的に防止されることになる。また、パティキュレートマターの吸着量が設定値以上にある状態で、車両が上記特定環境を走行している場合には、上記目標トルクの閾値または発電量の減少補正が行われることにより、上記特定環境の走行中にパティキュレートマターの吸着量が基準値となることが抑制され、上記特定環境でパティキュレートマターを燃焼させる再生制御が実行されることに起因した特定地域におけるエンジン騒音の発生および燃費の悪化等が効果的に防止されることになる。
【0014】
請求項2に係る発明は、上記請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置において、静粛な走行を必要とする地域が上記特定環境として設定されたものである。
【0015】
上記構成によれば、静粛な走行を必要とする地域に車両が到達する前にパティキュレートマターの吸着量が基準値となってパティキュレートマターを燃焼させる再生制御が適正に実行され、あるいは静粛な走行を必要とする地域の走行中にパティキュレートマターの吸着量が基準値となることが抑制されて上記再生制御の実行が防止されるため、上記静粛な走行を必要とする特定地域におけるエンジン騒音の発生が抑制されることになる。
【0016】
請求項3に係る発明は、上記請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置において、低速走行路が上記特定環境として設定されたものである。
【0017】
上記構成によれば、渋滞路等の低速走行路に車両が到達する前にパティキュレートマターの吸着量が基準値となってパティキュレートマターを燃焼させる再生制御が適正に実行され、あるいは渋滞路等の走行中にパティキュレートマターの吸着量が基準値となることが抑制されて上記再生制御の実行が防止されるため、渋滞路等の走行中に再生制御が実行されることに起因した燃費の悪化が効果的に抑制されることになる。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施形態に係るハイブリッド車両の制御装置を示している。このハイブリッド車両にはディーゼルエンジン3が搭載され、そのクランクシャフトには連結軸2を介して電動機1が連結されている。この電動機1は、バッテリ32から供給される電気を動力源として回転駆動力をエンジン3に付与することによりトルクアシストを行うとともに、エンジン3の回転駆動力が上記連結軸を介してモータ軸に伝達されて発電を行うように構成されている。また、エンジン3には、トランスミッション4、プロペラシャフト5、ドライブシャフト6および駆動輪7が、この順に接続されており、電動機1およびエンジン3の出力トルクが駆動輪7に伝達されるようになっている。
【0019】
エンジン3には、燃焼用空気を吸入する吸気通路11と、排気ガスを排出する排気通路12とが接続されるとともに、吸気通路11と排気通路12とを連通するEGR通路13が設けられている。このEGR通路13中には、EGRバルブ14が設けられ、このEGRバルブ14が開弁されることにより、排気ガスの一部が吸気通路11に還流されるようになっている。
【0020】
排気通路12のEGR通路13との分岐点より下流側には、排気ガス中に含まれるHC、CO等を酸化して浄化する酸化触媒21が設けられている。この酸化触媒21の直上流側には、酸化触媒21に流入する排気の温度を検知する温度センサ36が設けられている。
【0021】
また、上記酸化触媒21の下流側には、排気ガス中のNOx(窒素酸化物)を吸着する窒素酸化物吸着手段が設けられるとともに、この窒素酸化物吸着手段に吸着されたNOxを適宜還元して浄化する機能を有するNOx浄化触媒22と、ディーゼルパティキュレートマターフィルター(以下DPFという)23からなるパティキュレートマター吸着手段とが設けられている。このDPF23は、排気ガス中に含まれるパティキュレートマター(以下PMという)を捕集して排気ガスを浄化するものであり、DPF23の直上流側および直下流側には、排気圧力を検知する圧力センサ37,38がそれぞれ設けられている。
【0022】
電動機1にはインバータ31を介してバッテリ32が接続されている。そして、トルクアシスト時には、バッテリ32からインバータ31を介して供給される電力に応じた出力トルクが電動機1からエンジン3に付与され、電動機1がエンジン3により駆動される発電時には、得られた電力がインバータ31を介してバッテリ32に供給されることにより充電されるようになっている。
【0023】
また、上記車両には、地図上の現在位置を表示し、あるいは目的地までの最適経路を表示する等により運転者をガイドするナビゲーションシステム34(走行環境検出手段)が搭載されている。このナビゲーションシステム34は目的地設定手段、現在位置センサおよび道路地図情報の記憶装置等を有している。
【0024】
エンジンコントロールユニット(以下ECUという)30は、電動機1およびエンジン3を制御する制御ユニットであり、図2に示すように、アクセル開度センサ33により検出されたアクセル開度等に応じてエンジン3の運転状態を検出する運転状態検出手段41と、運転状態に応じて駆動輪7に伝達される目標トルクを設定する目標トルク設定手段42と、上記目標トルクに応じてエンジンの燃焼モードを切り換えるエンジン制御手段43と、上記目標トルクに応じて電動機1を発電状態とトルクアシスト状態とに切り換える電動機制御手段44と、DPF23に吸着されたPMを燃焼させてDPF23を再生させる再生手段45と、上記DPF23に吸着されたPMの吸着量と車両の走行環境とに応じて上記電動機1を発電状態とするか否かの判定基準となる上記目標トルクの閾値を変更する変更手段46とを有している。
【0025】
上記エンジン制御手段43は、EGR率が大きい予混合燃焼モード(第1燃焼モード)とEGR率が小さい拡散燃焼モード(第2燃焼モード)とをエンジンの運転状態に応じて切り換えるように制御するものである。そのために、第1燃焼モードを実行する運転領域である予混合燃焼領域と、第2燃焼モードを実行する運転領域である拡散燃焼領域とが予めマップで設定されており、例えば図3に示すように、目標トルク設定手段42において設定されたエンジンの目標トルクが所定値α以下でNOxの発生量が少ない低負荷領域が予混合燃焼領域Hとされ、上記目標トルクが所定値αより大きく、NOxの発生量が多い高負荷領域が拡散燃焼領域Dとされている。
【0026】
ここで、予混合燃焼モードとは、過早着火防止のためEGR率を所定値以上に大きくしつつ、圧縮上死点よりかなり前の圧縮行程途中で燃料を噴射することにより、燃料と空気とが充分に混合してから圧縮上死点付近で自己着火による燃焼が開始されるようにする第1燃焼モードをいい、また、拡散燃焼モードとは、EGR率を所定値より小さくしつつ、圧縮上死点付近で燃料を噴射することにより、噴射開始直後に燃料の一部が自己着火し、その部分が核となって周囲の燃料噴霧および空気を巻き込みながら燃焼が拡散していくようにする第2燃焼モードをいう。なお、上記エンジン制御手段43は、水温が所定温度よりも低い冷間時には、予混合燃焼モードの実行を禁止して、エンジンの全運転領域で拡散燃焼モードを実行するようになっている。
【0027】
また、上記電動機制御手段44は、エンジン3の駆動トルクをアシストするトルクアシスト状態と、エンジン3により駆動される発電状態と、モータトルクを0として発電もトルクアシストも行わない中立状態とに、運転状態に応じて電動機1を切り換える制御を実行するものである。具体的には、図3に示すように、目標トルク設定手段42において設定された駆動輪7に伝達される目標トルクが第1閾値A以下である場合に発電状態となり、上記目標トルクが第2閾値B以上である場合にトルクアシスト状態となり、かつ上記目標トルクが第1閾値Aと第2閾値Bとの間にある場合に中立状態となるように構成されている。
【0028】
上記再生手段45は、圧力センサ37,38により検出されたDPF23の前差圧に応じてDPF23に吸着されたPM量を推定し、前後差圧が大きく、PMの吸着量が100%であると推定された場合に、電動機1を発電状態とし、エンジン出力を高める方向に制御して燃料の主噴射量を増大させるとともに、必要に応じて燃料の後噴射を行って排気ガス温度を増大させることにより、DPF23に吸着されたPMを燃焼させてDPF23を再生するように構成されている。
【0029】
また、上記DPF23に吸着されたPM量に関するパラメータを検出する上記圧力センサ37,38の検出信号に応じ、PMの吸着量が、例えば90%程度の設定値以上にあると推定された状態で、上記ナビゲーションシステム34において上記DPF23の再生制御を実行するのに不適切な特定環境、例えば住宅用地、教育施設用地もしくは医療施設用地等の静粛な走行が必要とされる特定地域に車両が極めて近いこと、または渋滞路等の低速走行路に車両が極めて近いことが確認された場合には、排気ガス温度を増大させることにより、DPF23に吸着されたPMを燃焼させる再生制御が実行されるようになっている。
【0030】
上記変更手段46は、DPF23に吸着されたPM量と、車両の走行環境とに応じて図3に示す第1〜第3制御特性から一つの制御特性を選択することにより、上記電動機を発電状態とするか否かの判定基準となる目標トルク(アクセル開度に対応してエンジン3および電動機1から駆動輪7に伝達される駆動トルクの目標値)の第1閾値Aを変更するように構成されている。
【0031】
具体的には、上記圧力センサ37,38により検出されたDPF23の前後差圧に対応したPMの吸着量が設定値(90%)以上にあると推定された状態で、上記ナビゲーションシステム34により上記DPF23の再生制御を実行するのに不適切な特定環境を車両が走行する予定であることが確認された場合に、上記目標トルクの第1閾値Aが通常の第2制御特性に比べて増大補正された第1制御特性が選択されるように構成されている。また、上記PMの吸着量が設定値(90%)以上にあると推定された状態で、上記DPF23の再生制御を実行するのに不適切な特定環境を現在、車両が走行していることが確認された場合には、上記目標トルクの第1閾値Aが通常の第2制御特性に比べて減少補正された第3制御特性が選択されるようになっている。
【0032】
上記第1制御特性は、電動機1をトルクアシスト状態とするか否かの判定基準となる目標トルクの第2閾値Bを、通常の第2制御特性に比べて減少補正することにより、エンジン3の高負荷域で電動機1によるトルクアシストを積極的に行うように設定されたものである。このトルクアシストが行われることによりエンジンの高負荷域では、エンジン3の出力トルクが目標トルクに比べて低い値に設定され、燃料噴射量が通常時に比べて低減されるために、燃焼室内の温度が低い値となってNOxの発生量が効果的に抑制されることになる。
【0033】
また、上記第1制御特性では、電動機1のトルクアシスト領域が増大するのに対応して、上記電動機1を発電状態とするか否かの判定基準となる目標トルクの第1閾値Aが通常の第2制御特性に比べて増大補正され、電動機1による発電が積極的に行われることにより、上記トルクアシストにより消費された電力の補充が充分に行われるようになっている。このように目標トルクの第1閾値Aを増大補正して電動機1による発電を積極的に行うようにした場合には、低負荷領域でエンジン3の出力トルクが目標トルクよりも高い値に設定されるため、通常の第2特性に比べてPMの発生量が増大することになる。
【0034】
上記第3制御特性は、電動機1を発電状態とするか否かの判定基準となる第1閾値Aを、通常の第2制御特性に比べて減少補正することにより、エンジン3の低負荷域で電動機1による発電が行われる機会を低減させるものであり、これによりエンジンのエネルギー効率が低下することに起因したPM量の増大、つまり必要以上に多くの燃料が噴射されてPMの発生量が増大することが抑制されるように設定されている。また、上記第3制御特性では、電動機1の発電領域が増大するのに対応して、上記電動機1をトルクアシスト状態とするか否かの判定基準となる目標トルクの第2閾値Bが通常の第2制御特性に比べて増大補正されるようになっている。
【0035】
また、上記第1〜第3制御特性の何れにおいても、駆動輪7に伝達される目標トルクが所定値α以下の予混合燃焼領域Hで、電動機1による発電が行われるとともに、上記目標トルクが所定値αより大きい拡散燃焼領域Dで、電動機1によるトルクアシストが行われるように、上記目標トルクの第1閾値Aおよび第2閾値Bが設定されている。これは、上記予混合燃焼が行われる領域Hでは、EGR量が多いとともに混合気が均一に拡散されて燃焼がむらなく行われることにより、NOxの発生量が比較的に少なくなる傾向があるため、上記領域Hで発電が行われることによりエンジン負荷が増大してもNOxの発生量が極端に増大することがないためである。これに対して拡散燃焼が行われる領域Dでは、NOxの発生量が比較的多い傾向があるため、上記領域Dでトルクアシストを行ってエンジン負荷を低減することにより、NOx発生量の増大を効果的に抑制するようにしている。
【0036】
上記のように構成された制御装置の制御動作を、図4および図5に示すフローチャートに基づいて説明する。上記制御動作がスタートすると、ナビゲーションシステム34から出力された現在位置の情報を入力した後(ステップS1)、この位置情報に基づいて現在、車両が住宅用地、教育施設用地もしくは医療施設用地等の静粛な走行が必要とされる特定地域を走行しているか否かを判定する(ステップS2)。このステップS2でYESと判定されて車両が上記特定地域を走行中であることが確認された場合には、DPF23に吸着されたPMの吸着量が設定値、例えば90%以上であるか否かを判定し(ステップS3)、NOと判定された場合には、第2制御特性を選択して通常の制御を実行する(ステップS4)。
【0037】
上記ステップS3でYESと判定されてPMの吸着量が設定値以上であることが確認された場合には、PMの吸着量が100%に設定された基準値となったか否かを判定し(ステップS5)、NOと判定されてPMの吸着量が90%以上で、かつ100%未満であることが確認された場合には、上記第1制御特性を選択してNOx抑制優先制御を実行する(ステップS6)。上記ステップS5でYESと判定され、PMの吸着量が100%であることが確認された場合には、DPF23の再生制御を実行する(ステップS7)。
【0038】
一方、ステップS2でNOと判定され、現在、車両が静粛な走行が必要とされる特定地域を走行中でないことが確認された場合には、ナビゲーションシステム34から渋滞路に関する情報を入力した後(ステップS8)、現在、車両が渋滞路を走行中であるか否かを判定し(ステップS9)、YESと判定された場合には、ステップS3に移行して上記制御を実行する。
【0039】
上記ステップS9でNOと判定されて渋滞路の走行状態にないことが確認された場合には、現在位置から上記特定地域までの距離L1を算出するとともに(ステップS10)、現在位置から渋滞路までの距離L2を算出した後(ステップS11)、上記両距離L1,L2のうち短い方の距離Lを、上記特定地域または渋滞路からなる特定環境までの距離として選定する(ステップS12)。
【0040】
次いで、DPF23に吸着されたPMの吸着量が所定の設定値、例えば90%よりも多いか否かを判定し(ステップS13)、YESと判定された場合には、上記ステップS12で選定された距離Lが、予め5km程度に設定された第1基準値未満であるか否かを判定する(ステップS14)。このステップS14でNOと判定され、現在位置から上記特定地域または渋滞路までの距離L1,L2が充分にあることが確認された場合には、第2制御特性を選択して通常の制御を実行する(ステップS15)。
【0041】
上記ステップS14でYESと判定された場合には、上記ステップS12で選定された距離Lが、予め500m程度に設定された第2基準値未満であるか否かを判定する(ステップS16)。このステップS16でYESと判定されて車両の現在位置が上記特定地域または渋滞路に極めて近いことが確認された場合には、この特定地域または渋滞路からなる特定環境に車両が到達する前に再生制御を終了させることを目的として、上記時点でDPF23の再生制御を実行する(ステップS17)。
【0042】
上記ステップS16でNOと判定され、DPF23に吸着されたPMの吸着量が所定の設定値(例えば90%)以上の状態で、所定距離(500m〜5km)を走行した後に、上記特定環境または渋滞路等からなる特定環境を走行する予定であることが確認された場合には、第3制御特性を選択してNOx抑制優先制御を実行する(ステップS18)。
【0043】
また、上記ステップS13でNOと判定されてDPF23に吸着されたPMの吸着量が設定値以下であることが確認された場合には、NOx浄化触媒22の窒素酸化物吸着手段に吸着されたNOxの吸着量が所定値Qよりも多いか否かを判定し(ステップS19)、NOと判定された場合にはステップS15に移行して通常の制御を実行する。
【0044】
上記ステップS19でYESと判定されてNOxの吸着量が所定値Qよりも多いことが確認された場合には、上記距離Lが、予め5km程度に設定された第1基準値未満であるか否かを判定し(ステップS20)、NOと判定された場合には、上記ステップS15に移行して通常の制御を実行する。一方、上記ステップS20でYESと判定されて近い将来に車両が上記特定環境を走行する予定であることが確認された場合には、上記ステップS18に移行して第1制御特性を選択してNOx抑制優先制御を実行する。
【0045】
上記のようにエンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段41と、車両の運転状態に応じて駆動輪に伝達される目標トルクを設定する目標トルク設定手段42と、エンジン3に駆動連結される電動機1と、エンジン3により駆動されて発電する発電状態とエンジンの駆動トルクをアシストするトルクアシスト状態とに上記目標トルクに応じて電動機1を切換制御する電動機制御手段44と、排気ガス中のPM(パティキュレートマター)を吸着するDPF(パティキュレートマター吸着手段)23とを備えたハイブリッド車両の制御装置において、上記DPF23に吸着されたPMの吸着量に関するパラメータを検出する圧力センサ(パラメータ検出手段)37,38と、上記DPF23のPM吸着量が基準値以上である場合に排気ガス温度を上昇させるようにエンジンを制御することによりPMを燃焼させてDPF23を再生する再生手段45と、車両の走行環境を検出するナビゲーションシステム34(走行環境検出手段)と、上記PM吸着量と車両の走行環境とに応じて上記電動機1を発電状態とするか否かの判定基準となる目標トルクの第1閾値Aを変更する変更手段46とを設けたため、圧力センサ37,38の検出値に基づいて求められたPMの吸着量と、ナビゲーションシステム34により検出された車両の走行環境とに基づき、DPF23に吸着されたPMを燃焼させる再生制御が適正時期に実行し、走行環境に悪影響が与えられたり、燃費が悪化したりするのを防止できるという利点がある。
【0046】
すなわち、上記実施形態に示すように、圧力センサ37,38の検出値に基づいて求められたPM吸着量が設定値(90%)以上にある状態で、DPF23の再生制御を実行するのに不適切な特定地域、つまり住宅用地、教育施設用地もしくは医療施設用地等の静粛な走行が必要とされる特定環境を車両が走行する予定であることが検出されたときには、上記目標トルクの第1閾値Aが通常の第2制御特性に比べて増大補正された第1制御特性を選択し(図3参照)、電動機1が発電状態となる機会、つまりエンジン出力が目標トルクに比べて高い値に設定される機会を増やすことにより、車両が上記特定環境に到達する前にPM吸着量が基準値(100%)となって上記DPF23の再生制御が実行されることになる。このため、上記特定環境に車両が到達した後にDPF23の再生制御が実行されることによるエンジン騒音の発生を効果的に防止することができるとともに、上記特定環境の走行中にDPF23の機能を充分に発揮させて排気ガスを適正に浄化することができる。
【0047】
また、上記実施形態では、PM吸着量が設定値(90%)以上にある状態で、DPF23の再生制御を実行するのに不適切な特定環境を車両が走行していることが検出されたときに、上記目標トルクの第1閾値Aが通常の第2制御特性に比べて減少補正された第3制御特性を選択し、エンジン出力が目標トルクに比べて高い値に設定される発電状態となる機会を減らすことにより、PMの発生を抑制するように構成したため、上記特定環境の走行中にPM吸着量が基準値(100%)となるのを効果的に防止することができる。したがって、上記特定環境の走行時に、DPF23の再生制御が実行されることに起因したエンジン騒音の発生を効果的に抑制することができる。
【0048】
上記実施形態では、車両の低速走行が要求される渋滞路等の低速走行路を特定環境とし、パラメータ検出手段の検出信号に応じて求められたPM吸着量が設定値(90%)以上にある状態で、低速走行路を車両が将来、走行する予定であることが検出されたときに、上記目標トルクの閾値Aが通常の第2制御特性に比べて増大補正された第1制御特性を選択することにより、上記低速走行路に到達する前にPM吸着量を基準値としてPMを燃焼させる再生制御を適正に実行するように構成したため、低速走行路の走行時に上記再生制御が実行されることに起因した燃費の悪化を効果的に防止することができる。すなわち、上記低速走行路の走行時には、燃料の主噴射量が少なく、排気ガス温度も低いため、この低速走行路の走行時に上記再生制御が実行されると、PMを燃焼させ得る温度の排気ガス温度を上昇させるために燃料の後噴射を極端に増大させる必要があり、燃費が悪化する傾向があるので、これを防止することにより、燃費を効果的に改善できるという利点がある。
【0049】
さらに、上記実施形態では、PM吸着量が設定値(90%)以上にある状態で、渋滞路等の低速走行路を車両が走行していることが検出されたときに、上記目標トルクの閾値Aが通常の第2制御特性に比べて減少補正された第3制御特性を選択することにより、PM吸着量が基準値となるのを抑制してパティキュレートマターを燃焼させる再生制御の実行を防止するように構成したため、低速走行路の走行時に上記再生制御が実行されることに起因した燃費の悪化を効果的に防止することができる。
【0050】
また、上記実施形態では、NOx浄化触媒22の窒素酸化物吸着手段に吸着されたNOxの吸着量が所定値Qよりも多い状態で、例えば住宅用地、教育施設用地もしくは医療施設用地等の静粛な走行が必要とされる特定地域を車両が走行する予定であること、つまり現在位置から上記特定地域までの距離L1が第1基準値未満であることが確認された場合に、第3制御特性を選択してNOx抑制優先制御を実行するように構成したため、上記特定地域の走行時に、窒素酸化物吸着手段に吸着されるNOx量が過多になるという事態の発生を効果的に防止することができる。したがって、空燃比を一時的にリッチ化して一酸化炭素等の還元剤を排気通路12に導出することにより、窒素酸化物吸着手段に吸着されたNOxを放出させて浄化するリッチスパイク制御が、住宅地等の特定地域に車両が到達した後に実行されることに起因したエンジン騒音の発生等を効果的に防止できるという利点がある。
【0051】
なお、上記NOx浄化触媒22の窒素酸化物吸着手段に吸着されたNOxの吸着量が所定値Qよりも多い状態で、現在位置から上記特定地域までの距離L1が第2基準値未満であって車両が特定環境に極めて近い状態にあることが確認された場合に、その時点でリッチスパイク制御を実行することにより、車両が上記特定地域に到達する前に上記窒素酸化物吸着手段に吸着されたNOxを強制的に放出させて浄化するようにしてもよい。また、NOx浄化触媒22の窒素酸化物吸着手段に吸着されたNOxの吸着量が所定値Qよりも多い状態で、上記特定地域の走行状態にあることが確認された場合に、第3制御特性を選択してNOx抑制優先制御を実行することにより、上記特定地域の走行中にリッチスパイク制御が行われるのを防止するように構成することが望ましい。
【0052】
また、上記DPF23に吸着されたPM量と、車両の走行環境とに応じて図3に示す第1〜第3制御特性から一つの制御特性を選択することにより、上記電動機1を発電状態とするか否かの判定基準となる目標トルクの第1閾値Aを変更するようにした上記実施形態に代え、図6に示すように、モータトルクが負の値となる発電領域における発電量が通常の第2制御特性に比べて増大補正された第1制御特性と、上記発電領域における発電量が通常の第2制御特性に比べて減少補正された第3制御特性と、通常の第2制御特性とを設け、DPF23に吸着されたPM量と、車両の走行環境とに応じて図6に示す第1〜第3制御特性から一つの制御特性を選択することにより、上記電動機1の発電量を変更するように構成してもよい。
【0053】
すなわち、図6は、横軸に、車輪に伝達されるエンジントルクの目標値をとるとともに、縦軸に、電動機1からエンジンに入力されるモータトルクをとったものであり、このモータトルクが正の場合に、電動機1からエンジン3に対するトルクアシストが行われ、逆にモータトルクが負の場合に、エンジン3から電動機1に駆動力が付与されて発電が行われるようになっている。図6に示す何れの制御特性も、駆動輪7に伝達される目標トルクが低い領域が発電領域となり、要求エンジントルクが高い領域が高開度のときにはアシスト領域となるように設定され、かつ上記発電領域とアシスト領域の間には、モータトルクが0となって発電もトルクアシストもなされない中立の領域が設けられている。
【0054】
図6に示す3種類の制御特性のうちで第1制御特性は、発電状態における発電量が小さく抑えられるとともに、これに対応してトルクアシスト状態におけるトルクアシスト量が小さく抑えられることにより、NOxの発生が抑制されるように設定されている。第3制御特性は、発電状態における発電量が大きく設定されるとともに、これに対応してトルクアシスト領域におけるトルクアシスト量が大きな値に設定されることにより、PMの発生が抑制されるようになっている。また、第2制御特性は、発電状態における発電量およびトルクアシスト状態におけるトルクアシスト量が、第1,第2制御特性の略中間の値に設定されている。
【0055】
そして、PM吸着量が設定値以上にある状態で、DPF23の再生制御を実行するのに不適切な特定環境を車両が走行する予定であることが検出されたときには、発電機1の発電量が増大補正された上記第1制御特性を選択してNOx抑制優先制御を実行することにより、車両が特定環境に到達する前にPM吸着量が基準値なってPMを燃焼させる再生制御が行われるため、上記特定環境内でDPF23の再生制御が実行されることに起因したエンジン騒音の発生を効果的に防止することができる。
【0056】
また、PM吸着量が設定値以上にある状態で、DPF23の再生制御を実行するのに不適切な特定環境を車両が走行していることが検出されたときには、発電機1の発電量が減少補正された上記第3制御特性を選択してPM抑制優先制御を実行することにより、上記特定環境の走行中にPM吸着量が基準値となることを防止できるため、この特定環境内でDPF23の再生制御が実行されることに起因したエンジン騒音の発生を効果的に防止できるという利点がある。
【0057】
上記実施形態では、特にPMが問題視され易いディーゼルエンジンを対象とし、これに対応するパティキュレートフィルタ(DPF23)を設けた例について説明したが、PMはガソリンエンジンであっても発生するので、それを除去するためにガソリンエンジン用のPFを設けることも有効であるため、本発明は、このようなガソリンエンジン搭載のハイブリッド車両の制御装置についても適用可能である。
【0058】
【発明の効果】
以上のように本発明は、エンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段と、運転状態に応じて駆動輪に伝達される目標トルクを設定する目標トルク設定手段と、エンジンに駆動連結される電動機と、エンジンにより駆動されて発電する発電状態とエンジンの駆動トルクをアシストするトルクアシスト状態とに電動機を上記目標トルクに応じて切換制御する電動機制御手段と、排気ガス中のパティキュレートマターを吸着するパティキュレートマター吸着手段とを備えたハイブリッド車両の制御装置において、上記パティキュレートマター吸着手段に吸着されたパティキュレートマターの吸着量に関するパラメータを検出するパラメータ検出手段と、上記パティキュレートマター吸着手段のパティキュレート吸着量が基準値以上である場合に排気ガス温度を上昇させるようにエンジンを制御することによりパティキュレートマターを燃焼させてパティキュレートマター吸着手段を再生する再生手段と、車両の走行環境を検出する走行環境検出手段と、上記パラメータ検出手段により検出されたパティキュレートマターの吸着量と上記走行環境検出手段により検出された車両の走行環境とに応じて上記電動機を発電状態とするか否かの判定基準となる目標トルクの閾値または発電状態における発電量の少なくとも一方を変更する変更手段とを備え、パラメータ検出手段により検出されたパティキュレートマターの吸着量が設定値以上にある状態で、パティキュレートマター吸着手段の再生制御を実行するのに不適切な特定環境を車両が走行する予定であることが運転状態検出手段により検出されたときには、車両が上記特定環境に到達する前にパティキュレートマターの吸着量が基準値となるように、上記目標トルクの閾値または発電量を増大補正し、またパラメータ検出手段により検出されたパティキュレートマターの吸着量が設定値以上にある状態で、パティキュレートマター吸着手段の再生制御を実行するのに不適切な特定環境を車両が走行していることが運転状態検出手段により検出されたときには、上記目標トルクの閾値または発電量を減少補正することでパティキュレートマターの発生量が増大するのを抑制するように構成しため、パラメータ検出手段によって検出されたパティキュレートマターの吸着量と、走行環境検出手段によって検出された車両の走行環境とに基づき、上記電動機を発電状態とするか否かの判定基準となる目標トルクの閾値または発電状態における発電量の少なくとも一方を変更することにより、走行環境に悪影響が与えられる等の弊害を防止しつつ、パティキュレートマター吸着手段に吸着されたパティキュレートマターを燃焼させる再生制御を適正に実行できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る制御装置を備えたハイブリッド車両の概略説明図である。
【図2】ECUに設けられた制御装置の具体的構成を示すブロック図である。
【図3】エンジントルクをパラメータとして設定された制御特性図である。
【図4】上記制御装置による制御動作の前半部を示すフローチャートである。
【図5】上記制御装置による制御動作の後半部を示すフローチャートである。
【図6】エンジントルクとモータトルクとをパラメータとして設定された制御特性図である。
【符号の説明】
1 電動機
3 エンジン
7 駆動輪
23 DPF(パティキュレートマター吸着手段)
34 ナビゲーションシステム(運転環境検出手段)
37,38 圧力センサ(パラメータ検出手段)
41 運転状態判定手段
42 目標トルク設定手段
44 電動機制御手段
45 再生手段
46 変更手段
Claims (3)
- エンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段と、運転状態に応じて駆動輪に伝達される目標トルクを設定する目標トルク設定手段と、エンジンに駆動連結される電動機と、エンジンにより駆動されて発電する発電状態とエンジンの駆動トルクをアシストするトルクアシスト状態とに電動機を上記目標トルクに応じて切換制御する電動機制御手段と、排気ガス中のパティキュレートマターを吸着するパティキュレートマター吸着手段とを備えたハイブリッド車両の制御装置において、上記パティキュレートマター吸着手段に吸着されたパティキュレートマターの吸着量に関するパラメータを検出するパラメータ検出手段と、上記パティキュレートマター吸着手段のパティキュレート吸着量が基準値以上である場合に排気ガス温度を上昇させるようにエンジンを制御することによりパティキュレートマターを燃焼させてパティキュレートマター吸着手段を再生する再生手段と、車両の走行環境を検出する走行環境検出手段と、上記パラメータ検出手段により検出されたパティキュレートマターの吸着量と上記走行環境検出手段により検出された車両の走行環境とに応じて上記電動機を発電状態とするか否かの判定基準となる目標トルクの閾値または発電状態における発電量の少なくとも一方を変更する変更手段とを備え、パラメータ検出手段により検出されたパティキュレートマターの吸着量が設定値以上にある状態で、パティキュレートマター吸着手段の再生制御を実行するのに不適切な特定環境を車両が走行する予定であることが運転状態検出手段により検出されたときには、車両が上記特定環境に到達する前にパティキュレートマターの吸着量が基準値となるように、上記目標トルクの閾値または発電量を増大補正し、またパラメータ検出手段により検出されたパティキュレートマターの吸着量が設定値以上にある状態で、パティキュレートマター吸着手段の再生制御を実行するのに不適切な特定環境を車両が走行していることが運転状態検出手段により検出されたときには、上記目標トルクの閾値または発電量を減少補正することでパティキュレートマターの発生量が増大するのを抑制することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
- 上記特定環境が静粛な走行を必要とする地域であることを特徴とする請求項1記載のハイブリッド車両の制御装置。
- 上記特定環境が低速走行路であることを特徴とする請求項1記載のハイブリッド車両の制御装置。
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