JP3894551B2 - 多孔質焼結体の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスフィルタ、液体フィルタ、燃料電池の改質器のための触媒担体、自動車の排ガス処理ディーゼルパティキュラーフィルタなどに使用することが出来る金属系多孔質焼結体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
多孔質体の材質としては、セラミックスや金属が用いられている。また、金属多孔質体の製造方法としては、金属粉末とバインダよりも分解開始温度の高い樹脂を空隙形成材として粉末に混合後、バインダと混練し、射出成形等により成形体として、第1の加熱脱脂処理でバインダを除去し、第2の加熱脱脂処理にて空孔形成材を除去し、焼結するという製造方法(特開2001−271101)が報告されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来法では、金属粉末に樹脂を空孔形成材として混合後、バインダと混練し、成形して得られた成形体を加熱脱脂によりバインダおよび空孔形成材を除去する場合、樹脂粒の配合率が高いと、脱脂時に成形体が崩壊したり、割れたりする問題が発生することがあり、高空孔率の厚肉のポーラス焼結体を得ることは困難であった。
これは、樹脂粒の加熱脱脂時における溶融による多量な液体の生成や分解時の多量なガスの発生が原因となっている。特に肉厚の厚い高空孔率の焼結体を得ようとした場合に、樹脂粒の配合量が増加するほど、加熱脱脂時に金属粉末とバインダによって形成される骨格は細く強度が弱くなり、逆に、生成する樹脂の液体量が増加するために、その液体によって成形体が崩壊してしまうことがあった。また、樹脂の分解の際に多量の分解ガスが発生するが、僅かな残留バインダのみで保形性を確保している骨格は、小さい隙間から逃げようとする分解ガスの圧力に耐えられず、成形体に割れが発生することがあった。
【0004】
例えば、平均粒径600μmのポリエチレン粒と平均粒径60μmのSUS316L粉末を混合し、基本的にセルロースと水からなるバインダと混練して作製した板状成形体では、ポリエチレンとSUS316Lの混合粉末を100vol%として、ポリエチレンの混合量を80vol%以上にした場合、厚さ3mmの成形体については健全な焼結体が得られたが、厚さ15mmの成形体については、成形体が崩壊する場合が発生している。
本発明は、肉厚かつ高空孔率の焼結体を安定して得ることができる金属多孔質体の製造方法を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の課題を達成するために、鋭意研究した。その結果、成形体から、空孔を形成するために添加した樹脂粒を成形体の段階で選択的に溶剤を使って抽出した後、脱脂、焼結することにより、多孔質焼結体が得られることを見出した。
【0006】
すなわち本発明は、金属粉末、バインダ、及び樹脂粒を混合、混練して該樹脂粒が分散した混練体とし、該混練体を成形し成形体とした後、溶剤により前記樹脂粒を選択的に抽出後、加熱脱脂し、ついで焼結する多孔質焼結体の製造方法であって、樹脂粒として、可溶性の樹脂粒と難溶性の樹脂粒で構成するものである。
【0007】
このとき、難溶性の樹脂粒は、樹脂粒全体を100%とした場合、その体積率を50%以下とする。
【0008】
また、樹脂粒として、体積率で50%以下の前記溶剤に対して難溶性の樹脂分を有する樹脂粒を使用することもできる。
【0009】
より具体的な好ましくは、金属粉末は平均粒径200μm以下であり、バインダはゲル化セルロースであり、樹脂粒は平均粒径が100〜3000μmとする。
【0010】
【発明の実施の形態】
上述した通り、本発明の重要な特徴は、多孔質焼結体の製造過程において、成形体から溶媒によって樹脂粒を選択的に抽出する工程を付与したことにある。
多孔質焼結体を得る上で、困難な技術は空隙を保ったまま焼結させることである。本発明者は、成形体の強度をバインダが保っている状態で、空間形成のために導入する樹脂粒を選択的に除去することで、脱脂期間中での多量の樹脂粒に起因した変形や破損を防止する方法を検討し、樹脂粒の溶媒による選択抽出が適用できることを見いだしたものである。
【0011】
本発明においては、金属粉末、バインダ、及び樹脂粒が基本原料構成である。金属粉末は、焼結体の骨格を形成し、バインダは成形体を得る際の強度および加熱脱脂過程の強度をも確保するために必要である。また、樹脂粒は、焼結体の主たる空隙を形成するものである。
これを、混練して該樹脂粒が分散した混練体とし、該混練体を成形し成形体とする。これにより、目的形状と略相似形状の成形体を得ることができる。
続いて、溶剤により樹脂粒を選択的に抽出すると、バインダによる強度は確保されたまま、固体の樹脂粒は、流動性のある液体の溶剤に置換される。つまり、これにより、置換された溶媒は、加熱時に体積膨張するが、液体であるため、系外に吐き出され易くなり、成形体の破損等を抑制することができる。また、例えば、バインダ分解温度よりも低い温度で揮発する溶媒を使うことにより抑制の効果をより上げることもできる。
この状態で、加熱脱脂し、ついで焼結することにより、肉厚の厚い多孔質の焼結体を得ることが可能となる。
【0012】
さらに、溶剤による樹脂粒抽出後の成形体の空孔率が高く、また形状的に成形体が変形しやすい場合は、難溶性の樹脂粒を可溶性の樹脂粒へ適量混合した混合粒、または難溶性の樹脂成分を適量混合した可溶性樹脂粒を樹脂粒として使うことにより、溶剤による可溶性樹脂の抽出後も、不溶性の樹脂を適量残留させて成形体の保形性を確保し、不溶性の樹脂は脱脂時に分解気散させることにより、肉厚の厚い多孔質の焼結体を得ることが可能となる。
【0013】
本発明に適用する好ましい金属粉末の粒径は、平均粒径200μm以下である。これは、粉末の粒径が大きくなる程、粉末間の凝集力よりも粉末にかかる重力の影響が大きくなり、また粉末同士の接点が少なくなることから、平均粒径200μmを超えると脱脂後に成形体が崩壊する場合があるためである。より好ましくは100μm以下とする。
本発明で適用する好ましいバインダはゲル化セルロースであり、たとえばメチルセルロースと水でゲル化することでバインダとしての機能を果たすことが出来る。ゲル化セルロースは乾燥により強固となり、また化学的に比較的安定である。従って、次の樹脂粒の溶剤による抽出工程では溶剤に侵され難く、また樹脂粒抽出後の成形体の強度を十分維持できるという点でバインダとして好ましいものである。
また、本発明において、樹脂粒は平均粒径が100〜3000μmとすることが好ましい。これは、100μm以下では金属粉末の粒径と同程度となるために空隙形成材としての効果が小さいためであり、3000μm以上では、骨格部が細長くなって脱脂後の強度が弱くなり、成形体が崩壊することがあるからである。
【0014】
以下、樹脂粒の好ましい態様を述べる。
樹脂粒として、パラフィンワックス粒を使用する場合、成形体をパラフィンワックスの融点より低い温度で乾燥後、溶剤により樹脂粒であるパラフィンワックスを選択的に抽出することが望ましい。
パラフィンワックスは、低分子であり、溶剤溶解性が高く、また混練および成形工程においては、上述するゲル化セルロース系バインダへの溶解や反応はなく、原料粒の形状が潰れないだけの強度を持ち、金属粉末とも反応しないため、樹脂粒として優れている。
また、本発明では、樹脂粒を選択的に抽出する必要がある。そのためには、バインダ分と樹脂粒とで溶剤に対する溶解特性が異なっている必要がある。樹脂系のバインダと樹脂系の樹脂粒とを使う場合、溶剤による抽出制御が難しいという問題がある。しかし、セルロース系のような溶剤には実質的に溶けないバインダとパラフィンワックスのような容易に可溶な樹脂粒の組み合わせは、抽出工程を容易に進行できるという利点がある。
【0015】
また、樹脂粒としてもパラフィンワックス粒とポリプロピレン粒の混合粒を用いても良い。このとき、樹脂混合粒全体を100%とした場合、ポリプロピレン粒がその体積率で50%以下とする。この場合でも、成形体をパラフィンワックスの融点よりも低い温度で乾燥後、溶剤により樹脂粒であるパラフィンワックスを選択的に抽出することが望ましい。
また、上記混合粒に変えて、パラフィンワックスにポリプロピレンを混合した樹脂粒を使用することもできる。
この場合、ポリプロピレン分を50%以下とし、成形体をパラフィンワックスの融点よりも低い温度で乾燥後、溶剤により樹脂粒中のパラフィンワックス成分を選択的に抽出することが有効である。
これは、溶剤でパラフィンワックス成分を除去後も成形体中にポリプロピレン粒、または樹脂粒内のポリプロピレン分を残留させることにより成形体の保形性を向上させることが目的であるが、ポリプロピレン成分が50%を超えると、脱脂時に発生するポリプロピレンの液体量が過多となり、骨格部が耐えられなくなって、脱脂体が崩壊する場合があるため50%以下とする。
【0016】
上述した手法により、空孔率40〜97%、肉厚10mm以上の焼結体を得ることができる。空隙率としては、70〜95%が好ましい範囲である。
【0017】
さらに、金属粉末の種類としては、使用環境に合わせて各種材料を選択することが可能である。
たとえば、耐熱性を確保する場合には、Fe−(5〜30mass%)Cr−(1〜10mass%)Al系合金等の耐熱性合金を使用することができるし、耐食性を重視する場合には、各種ステンレス合金、たとえば、SUS304、SUS316、SUS316L、SUS317、SUS317Lといった合金の選択が可能である。
触媒等の担体とする場合は、アルミナ被膜の形成が必要な場合が多いが、たとえばFe−Cr−Al系合金を使う場合、酸化処理することにより、アルミナを特別に担持させなくても、表面にアルミナの被膜を形成することができるといった利点もある。
【0018】
また、構造的には、樹脂粒として金属粉末よりも大きい平均粒径とすることにより、ミクロ的には粒子が焼結した多孔質の骨格が、樹脂粒の存在していた大径の空間を取り巻く如き形態となり、大きな表面積と高い空隙率を両立するのに好ましい形態となる。
また、平均粒径100〜3000μmと平均粒径5〜200μmの2つの粒度分布を有する樹脂粒を用いると、小径の樹脂粒は多孔質焼結体の骨格となる金属粉末と一部に置き換わることになり、その部分が最終的に空隙となる。そのため、大径の樹脂粒で形成される大空孔同士が連結されやすくなり、ガスを流したときの圧損を小さくすることができる。
【0019】
なお、本発明においては、原料粉末以外にも製造性を高めたりする目的で添加物を使用することも可能である。たとえば、界面活性剤を用いることによって、樹脂粒と金属粉末との濡れ性を高め、押出等の成形時に、樹脂と金属粉末とが分離することなく成形でき、所定の成形体を得ることが出来る。界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、脂肪酸アルカノールアミド、アルキルエーテル硫酸エステルナトリウムなどを用いることが出来る。
また、押し出し等の成形性を高めるために、グリセリン等の可塑剤を添加することも可能である。
【0020】
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明する。
(参考例)
平均粒径60μmのSUS316L水アトマイズ粉末、市販のメチルセルロース、および樹脂粒として、球状の平均粒径1000μmのパラフィンワックス粒を混合した。その後、水、可塑剤を加えて混合・混練し混練体を得た。なお、樹脂粒の混合量としては、金属粉末と樹脂粒を合わせた体積を100%とした場合、樹脂粒の体積率が80%と90%の2種類の混練体を作製した。
【0021】
その後、押出成形機により板状に成形した後、切断し、φ80×15t(mm)の成形体とし、この成形体を50℃で乾燥した。パラフィンワックスの溶剤としてはn−パラフィンを使い、成形体を70℃に保持したn−パラフィン中に浸漬して、成形体中のパラフィンワックス粒を抽出し、80℃で乾燥を行なった。なお、このときのパラフィンワックスの抽出率は約90%であった。続いて脱脂炉にて、Ar雰囲気中で50℃/Hで昇温し、900℃で2H保持した。これにより、残留したパラフィンワックスおよびバインダの分解気散を行なった。また、保持温度を900℃としたのは、脱脂炉から焼結炉への移し替え時のハンドリング性を確保するためである。次に、焼結炉にて、真空中で、1200℃で2H保持して、焼結を行なった。
【0022】
得られた2種類の多孔質焼結体の断面ミクロ写真を図1および図2に示す。白色部が金属部分で、大部分を占める暗色部は空孔である。
これらの図に示されるように、混合したパラフィンワックス粒とほぼ同じ球状の平均粒径1000μmの大空孔および粉末間の間隙の小空孔が観察される。
また、空孔率は、それぞれ84%、90%であった。また焼結体の厚さは、両方とも11.5mmであった。
【0023】
(実施例1)
平均粒径10μmのSUS316L水アトマイズ粉末、参考例と同じメチルセルロース、および樹脂粒として、球状で平均粒径1000μmのパラフィンワックス粒と不定形で平均粒径150μmのポリプロピレン粒を混合し、その後、水、可塑剤を加えて、混合・混練し混練体を得た。このとき混合した樹脂粒の体積率は、金属粉末と樹脂粒を合わせた体積を100%とした場合、パラフィンワックス粒を60%、ポリプロピレン粒を12.5%とした。
【0024】
その後、押し出し成形機により板状に成形後、切断し、φ80×15t(mm)の成形体とし、50℃で乾燥した。
その後、参考例と同条件にてパラフィンワックスの抽出を行い、さらに脱脂、焼結を実施した。脱脂においては、350℃までは50℃/Hで昇温し、ポリプロピレンの分解温度域を含む350℃から500℃までは30℃/Hで昇温し、500℃から900℃までは、75℃/Hで昇温を行い、900℃で2H保持した。次に、焼結炉にて,真空中で1100℃で2H保持して焼結し、多孔質焼結体を得た。
【0025】
得られた焼結体の断面組織を図3に示す。図3においては大部分を占める白色部が空孔である。参考例と同様に、混合したパラフィンワックス粒とポリプロピレン粒とほぼ同じ形状の大空孔と粉末間の間隙である小空孔が観察される組織となっていることをわかる。この焼結体の空孔率は91%であった。また焼結体の厚さは11.3mmであった。
【0026】
(実施例2)
平均粒径60μmのSUS316L系水アトマイズ粉末、参考例と同じメチルセルロース、および樹脂粒として、パラフィンワックスとポリプロピレンを1:1で170℃で混合後、冷却し粉砕して作製した不定形で平均粒径1000μmの樹脂粒を混合し、その後、水、可塑剤を加えて、混合・混練し混練体を得た。このとき混合した樹脂粒の体積率は、金属粉末と樹脂粒を合わせた体積を100%とした場合、90%となるように設定した。
【0027】
その後、押し出し成形機により板状に成形後、切断し、φ80×15t(mm)の成形体とし、50℃で乾燥した。
その後、実施例1と同条件にてパラフィンワックスの抽出、および脱脂後、真空中で1200℃で2H保持して焼結し、多孔質焼結体を得た。
【0028】
得られた焼結体は参考例と同様に、樹脂粒とほぼ同じ形状の大空孔および粉末間の間隙の小空孔が観察される組織となっており、空孔率は84%であった。また焼結体の厚さは11.5mmであった。
【0029】
(比較例)
平均粒径60μmのSUS316L水アトマイズ粉末、市販のメチルセルロース、および樹脂粒として、球状の平均粒径600μmのポリエチレン粒を混合した。その後、水、可塑剤を加えて混合・混練し混練体を得た。なお、樹脂粒の混合量は、金属粉末と樹脂粒を合わせた体積を100%とした場合、樹脂粒の体積比率が80%となるように設定した。
【0030】
その後、押出成形機により板状に成形した後、切断し、φ80×15t(mm)の成形体とし、この成形体を80℃で乾燥した後、脱脂を行なった。脱脂は、脱脂炉にて、Ar雰囲気中で350℃までは50℃/Hで昇温し、ポリエチレンの分解温度域を含む350℃から500℃までは30℃/Hで昇温し、500℃から900℃までは、75℃/Hで昇温を行い、900℃で2H保持した。
【0031】
脱脂時の昇温過程における成形体の変化を調査したところ、ポリエチレンの溶解により350℃では既に、成形体が崩壊していることが解った。
【0032】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明によれば、肉厚で高い空孔率の金属多孔質焼結体を得ることが可能となる。また、樹脂粒および金属粉末のサイズにより大空孔および小空孔のサイズの制御が可能となる。
したがって、空孔と表面積の制御が重要な、触媒担体や各種フィルタの用途に対して、極めて重要な技術となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 参考例の製造方法による多孔質焼結体の金属ミクロ組織写真の一例である。
【図2】 参考例の製造方法による多孔質焼結体の金属ミクロ組織写真の一例である。
【図3】 本発明の製造方法による多孔質焼結体の金属ミクロ組織写真の一例である。
Claims (7)
- 金属粉末、バインダ、及び樹脂粒を混合、混練して該樹脂粒が分散した混練体とし、該混練体を成形し成形体とした後、溶剤により前記樹脂粒を選択的に抽出後、加熱脱脂し、ついで焼結する多孔質焼結体の製造方法であって、樹脂粒は、前記溶剤に対して可溶性の樹脂粒と難溶性の樹脂粒で構成され、難溶性の樹脂粒は、樹脂粒全体を100%とした場合、その体積率を50%以下とすることを特徴とする多孔質焼結体の製造方法。
- 金属粉末、バインダ、及び樹脂粒を混合、混練して該樹脂粒が分散した混練体とし、該混練体を成形し成形体とした後、溶剤により前記樹脂粒を選択的に抽出後、加熱脱脂し、ついで焼結する多孔質焼結体の製造方法であって、樹脂粒は、体積率で50%以下の前記溶剤に対して難溶性の樹脂分を有することを特徴とする多孔質焼結体の製造方法。
- 金属粉末は平均粒径200μm以下であり、バインダはゲル化セルロースであり、樹脂粒は平均粒径が100〜3000μmとすることを特徴とする請求項1または2に記載の多孔質焼結体の製造方法。
- 樹脂粒として、パラフィンワックス粒を使用し、成形体をパラフィンワックスの融点より低い温度で乾燥後、溶剤により樹脂粒であるパラフィンワックスを選択的に抽出することを特徴とする請求項3に記載の多孔質焼結体の製造方法。
- 樹脂粒はパラフィンワックス粒とポリプロピレン粒の混合粒を使用し、樹脂混合粒全体を100%とした場合、ポリプロピレン粒がその体積率で50%以下とし、成形体をパラフィンワックスの融点よりも低い温度で乾燥後、溶剤により樹脂粒であるパラフィンワックスを選択的に抽出することを特徴とする請求項1に記載の多孔質焼結体の製造方法。
- 樹脂粒子はパラフィンワックスにポリプロピレンを混合した樹脂粒を使用し、ポリプロピレン分が50%以下であり、成形体をパラフィンワックスの融点よりも低い温度で乾燥後、溶剤により樹脂粒であるパラフィンワックスを選択的に抽出することを特徴とする請求項2に記載の多孔質焼結体の製造方法。
- 空孔率40〜97%、肉厚10mm以上に焼結することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の多孔質焼結体の製造方法。
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