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JP3894297B2 - リニアアクチュエータ - Google Patents

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JP3894297B2
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    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
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    • H02K41/02Linear motors; Sectional motors
    • H02K41/03Synchronous motors; Motors moving step by step; Reluctance motors

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、第1の部材の第2の部材との対向面における磁気的変化の分布をずらして第2の部材の磁極に磁力を作用させることにより、第1の部材と第2の部材とを相対的かつ直線的に移動させるようにしたリニアアクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】
図17は第1の従来技術を示すもので、固定コイル型3相リニアアクチュエータと呼ばれているものである。
図17において、可動子60と固定子70とは平均的に一定距離を介して対向しており、可動子60は図示されていない支持具(いわゆるリニアガイド)に沿って移動可能である。
【0003】
可動子60は、コア61と多数の磁極62とから構成されており、これらの磁極62はS極、N極が交互に着磁されて固定子70の突起73との対向面に配置されている。なお、可動子の構造は、固定子70の突起73の配列方向に沿ってN極、S極が交互に配置されていれば、図示例に限定されない。
【0004】
一方、固定子70は、バックヨーク71により結合された主極72が並び、主極72の上端部にはそれぞれ突起73が設けられている。また、各主極72を取り巻くようにコイル74が集中的に巻回されており、これらのコイル74は主極間のスロットに配置されている。なお、主極72、突起73、コイル74から成る部分は各相ごとに設けられ、U相、V相、W相のコイル74が順番に配置されている。
【0005】
その動作を説明すると、例えば、図17において固定子70のU相コイルにU相突起がN極となるように電流を流せば、このU相突起に可動子60の磁極62のS極が吸引される。次にU相コイルの電流をゼロとしてW相コイルにW相突起がS極となるように電流を流せば、W相突起に磁極62のN極が吸引される力が発生し、可動子60は水平方向に直線移動する。
このような動作をU,V,W相について連続的に繰り返すことによって可動子60には図のx方向に沿った連続的な推力が発生し、リニアアクチュエータとして動作する。
【0006】
次に、図18は第2の従来技術を示しており、可動コイル型3相リニアアクチュエータまたはハイブリッド型リニアパルスモータと呼ばれている。
図18において、レール状の固定子90はバックヨーク91上に等間隔で並ぶ突起92を2列備えており、各列の突起92は側面から見た位置が互いに完全にずれている。
【0007】
上記突起の上面から平均的に一定距離を介して可動子80が対向しており、この可動子80の固定子90との対向面にも突起83が設けられている。これらの突起83は3本の主極82の先端部にあり、各主極82はバックヨーク81によって結合されている。また、バックヨーク81及び主極82はそれぞれ形状の等しい2つの部位からなっており、これら2つの部位はバックヨーク81の部分で両者に密着する磁石85を介して連結され、各部位の突起83は固定子90側の2列の突起92にそれぞれ対向している。磁石85の着磁方向は、この磁石85が連結されているバックヨーク81の側面に直交する方向である。
なお、3本の主極82には、U,V,W相のコイル84がそれぞれ巻回されている。
【0008】
上述した第2の従来技術は一般に良く知られており、その動作原理は、例えば「図解・リニアサーボモータとシステム設計」(白木・宮尾共著,総合電子出版),p.115〜118に記載されているため、ここでは説明を省略する。
【0009】
更に、第3の従来技術として固定コイル型2相リニアアクチュエータと呼ばれるものがある。このアクチュエータは、例えば特許第1495069号「リニアパルスモータ」により公知となっており、固定子に永久磁石を取り付けて可動子の推力を増強している。
また、この従来技術は、可動子の可動方向に沿った長さが、同方向に沿った固定子の長さに対して同程度以上であることや、可動距離が比較的短いと共に位置決め用途向きの小型アクチュエータであることが特徴となっている。
【0010】
上述した各従来技術では、可動子に取り付けた位置検出器(例えばリニアエンコーダ)によって得られる可動子の位置情報に基づいて固定子または可動子のコイルへ電流を通流することにより、可動子位置を一層正確に制御することができる。
また、電流をパルス的に切り替えるのではなく、例えば多相正弦波交流のような連続的な波形とすることにより、可動子の推力を平滑化することが可能であると共に、第1または第2の従来技術では、相数は3に限られず2以上の任意の整数とすることも可能である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、リニアアクチュエータとしては種々のものが提供されているが、各従来技術にはそれぞれ次のような問題がある。
まず、第1の従来技術では、固定子70の全体にコイル74を配置しなければならない一方、推力発生に寄与するのは可動子60が対向している部位だけである。このため、固定子70が長くなるに従ってコイル74の量が増大し、しかもその内の大部分は推力発生に寄与していない。よって、コスト高、重量増加を招くほか、コイル74の数だけ冷却や放熱のための機構を設けなくてはならないといった問題がある。
【0012】
第2の従来技術では、可動子80のコイル84に電流を流すためのケーブルを設ける必要があるため、配線等の点で機構が複雑になる。また、比較的小型な可動子にて電流通流による損失が発生するため放熱が難しく、冷却構造が複雑化、大型化するといった問題がある。
【0013】
更に、第3の従来技術では、コイルを固定子側に集中的に設置できるというメリットがあるものの、可動子長が固定子長よりも長いため、可動範囲が長い用途に向かない。また、相数を推力平滑化に有利な3以上とすることができないという問題もある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明は、可動範囲を長くできると共に、冷却構造の簡素化やコストの低減が可能なリニアアクチュエータを提供しようとするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の基本的な構成としては、請求項1に記載するように、
レール状の磁性体の長手方向端部にコイルを巻回してなる固定子と、
前記固定子のレール部に対向配置され、前記レール部に沿って相対的に移動可能であると共に磁性体を含む可動子と、を備え、
前記コイルに電流を通流して前記レール部の可動子対向部分に集中的に磁束を発生させることにより可動子の電磁的推進力を得るものである。
【0016】
上述した本発明は、以下のように具体化される。
すなわち、請求項2記載の発明は、
磁性体からなり、かつ互いにほぼ平行に配置された複数の片の長手方向端部にコイルが集中的に巻回され、このコイルに電流を通流することにより前記複数の片の長手方向に沿って周期的な磁気的変化を生じる第1の部材(例えば固定子)と、
前記第1の部材にほぼ一定距離を隔てて対向配置され、かつ前記複数の片の長手方向に沿ってN極、S極の磁極が配置された第2の部材(例えば可動子)と、を備え、
第1の部材の複数の片の第2の部材との対向面における磁気的変化の分布を互いに異ならせることにより、第2の部材を第1の部材の長手方向に沿って相対的に移動させるものである。
【0017】
上記請求項2記載の発明は、以下の請求項3〜11記載の発明により一層具体化される。
すなわち、請求項3記載の発明は、
レール状で長手方向に等間隔Tにて並ぶ複数の突起を有する磁性体からなる固定子片2つを、互いに平行に配置し、両固定子片の一端を磁性体からなるブリッジによって磁気的に結合すると共に、両固定子片の突起を互いに逆極性に磁化するコイルを前記ブリッジに巻回して1つの固定子片対を形成し、
この固定子片対K(Kは2以上の整数)個を、互いに平行に配置して構成した固定子と、
各固定子片の突起にほぼ一定距離を隔てて対向すると共に、磁性体からなるコアと、このコアの前記固定子片に対向する部位に形成されて前記固定子片の長手方向に沿って配置される磁極と、から構成され、前記磁極が1つ以上のN極及びS極からなり、かつ、前記N極及びS極の何れかに前記突起と正対する磁極があるときに、当該磁極に隣接する他極性の磁極の固定子片対向面の全部または一部が突起相互間の溝部に対向するように配置されている可動子片を、各固定子片対に対向する2つについてコア部を磁気的に結合して1つの可動子片対を形成し、この可動子片対K個を一体化して構成した可動子と、
を備え、
前記K個の固定子片対と、各固定子片対に対向する前記K個の可動子片対とからなるK個の組それぞれにおいて、
固定子片とこれに対向する可動子片からなる2つの組について、固定子の突起と可動子の磁極との位置関係が、固定子の長手方向について互いにT/2だけずれるように配置され、
かつ、固定子片対と可動子片対とのK個の組について、固定子側の突起と可動子側の磁極との位置関係が、固定子の長手方向に沿って順次等間隔ずつずれるように配置されており、
前記各固定子片対のコイルに電流を時系列的に順次通流することにより、固定子の長手方向に沿った推力を可動子に発生させるものである。
【0018】
請求項4記載の発明は、請求項3記載のリニアアクチュエータにおいて、
固定子は、各固定子片対を構成する2つの固定子片の突起同士が対向するように形成され、
可動子は、コアの表裏に各可動子片を配置した可動子片対を備え、
前記可動子を2つの固定子片の相互間に配置したものである。
【0019】
請求項5記載の発明は、レール状で長手方向に等間隔Tにて並ぶ複数の突起を有する磁性体からなる固定子片M(Mは3以上の整数)個を、互いに平行に配置し、各固定子片の一端を磁気的に結合すると共に、各固定子片の突起を磁化するコイルをそれぞれ備えてなる固定子と、
各固定子片の突起にほぼ一定距離を隔てて対向すると共に、磁性体からなるコアと、このコアの前記固定子片に対向する部位に形成されて前記固定子片の長手方向に沿って配置される磁極と、から構成され、前記磁極が1つ以上のN極及びS極からなり、かつ、前記N極及びS極の何れかに前記突起と正対する磁極があるときに、当該磁極に隣接する他極性の磁極の固定子片対向面の全部または一部が突起相互間の溝部に対向するように配置されている可動子片M個を備えると共に、各可動子片のコアを磁気的に結合してなる可動子と、
を備え、
前記固定子片とこれに対向する可動子片とからなるM個の組において、固定子片の突起と可動子片の磁極との位置関係が、固定子の長手方向に沿って順次等間隔ずつずれるように配置されており、
前記各固定子片のコイルに電流を時系列的に順次通流することにより、固定子の長手方向に沿った推力を可動子に発生させるものである。
【0020】
請求項6記載の発明は、
請求項3〜5の何れか1項に記載したリニアアクチュエータにおいて、
可動子片を、強磁性体からなるコアに磁極としての永久磁石を密着接合して構成したものである。
【0021】
請求項7記載の発明は、
請求項3〜6の何れか1項に記載したリニアアクチュエータにおいて、
各固定子片を磁気結合するブリッジ及びコイルを、各固定子片の他端にも設けたものである。
【0022】
請求項8記載の発明は、
請求項3〜7の何れか1項に記載したリニアアクチュエータにおいて、
固定子片の突起間のスロットにセンサコイルを巻回し、このセンサコイル上を可動子が通過するとセンサコイルのインダクタンスが変化することを利用して、可動子の絶対位置を検出するものである。
【0023】
請求項9記載の発明は、
請求項8に記載したリニアアクチュエータにおいて、
前記センサコイルを、固定子のブリッジに巻回された可動子駆動用コイルの一部により構成したものである。
【0024】
請求項10記載の発明は、
請求項3〜9の何れか1項に記載したリニアアクチュエータにおいて、
固定子片を積層鋼板によって構成したものである。
【0025】
請求項11記載の発明は、
請求項3〜10の何れか1項に記載したリニアアクチュエータにおいて、
固定子片を磁気的に結合するブリッジを積層鋼板によって構成したものである。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図に沿って本発明の実施形態を説明する。なお、本発明の請求項1及び請求項2に記載した発明は各実施形態を包括した発明に相当し、これらの発明は請求項3以下の発明によって具体化されるものである。
【0027】
まず、図1(a)は請求項3に記載した発明にかかる第1実施形態を示す斜視図、図1(b)は主要部の説明図であり、この実施形態は2相集中コイル型リニアアクチュエータに関するものである。
図1において、可動子1は、2つの可動子片10A1,10A2を強磁性体からなるブリッジ10A0によって磁気的に結合してなるA相可動子片対10Aと、同一構造のB相可動子片対10Bとを、図のx方向に沿って平行に配置し、両可動子片対10A,10Bをスペーサ11によって一体的に連結することにより構成されている。
【0028】
両可動子片対10A,10Bは同一構造であるため、以下ではB相可動子片対10Bを例に挙げてその構造を詳述する。
まず、B相可動子片対10Bにおいて、一方の可動子片10B1は、磁性体からなるコア101の下表面に、外側がN極となる磁極102NとS極になる磁極102Sとが交互に等間隔Pで配置されており、他方の可動子片10B2は、同じくコア101の下表面に、前記可動子片10B1の磁極102N,磁極102Sに相対する位置の磁極が逆極性となるように磁極102S,102Nが配置されて構成されている。言い換えれば、可動子片10B1の磁極102Nのy方向の延長線上に、可動子片10B2の磁極102Sが存在する関係にある。
これらの可動子片10B1,10B2は、x方向に沿って平行になるように、双方のコア101の間に介在するブリッジ10B0によって磁気的に結合されている。
【0029】
また、固定子2は、A相固定子片対20AとB相固定子片対20Bとがx方向に沿って平行になるように配置されている。
A相固定子片対20Aは、ほぼ同一構造の磁性体からなるレール状の2つの固定子片20A1,20A2をx方向に沿って平行に配置するともに、これらの固定子片20A1,20A2の端部に一体的に形成された強磁性体のブリッジ20A3によって固定子片20A1,20A2が磁気的に結合されている。また、ブリッジ20A3の中央部には、両固定子片20A1,20A2を異なる極性に磁化するためのコイル20A0が巻回されている。
【0030】
固定子片20A1,20A2において、対応する可動子片10A1,10A2の下表面に並ぶ磁極のx方向全長よりも長い範囲にわたり、図1(b)に示す如く複数の突起201が等間隔T(P/2<T<2P:なお、Pは前述の如く可動子1の磁極間隔であり、この実施形態ではT=P)で形成されている。そして、これらの突起201は、固定子片20A1,20A2双方のx方向に沿った同一の位置で揃っている。つまり、固定子片20A1の突起201のy方向延長線上に固定子片20A2の突起201が存在する関係にある。
【0031】
B相固定子片対20Bもほぼ同様の構成であるが、固定子片20B1,20B2における突起201の位置が全体的に、A相固定子片対20Aの固定子片20A1,20A2における突起201の位置に対してx方向に1/4ピッチ(隣り合う突起201の相互の間隔Tを1ピッチとする)ずれている。
すなわち、A相固定子片対20Aの固定子片20A1,20A2とB相固定子片対20Bの固定子片20B1,20B2との間で突起201がずれている距離を、固定子片対の数(これをK(Kは2以上の整数)とすると、本実施形態ではK=2)及び上記間隔Tを用いて表すと、T/(2K)となる。
【0032】
上記説明から明らかなように、この実施形態では、一つの可動子片対に対して一つの固定子片対が存在し、可動子1の磁極面と固定子2の突起面とが平均的に一定距離を隔てて対向しており、可動子1はx方向に移動可能である。可動子1を移動させるためのガイド機構は、固定子2の長手方向に沿ったレール上を移動可能な支持台(図示せず)に可動子1を取り付けることによって実現される。
【0033】
このリニアアクチュエータの駆動方法を以下に説明する。
本実施形態では、A,B各相のコイル20A0,20B0の端子に図2(a)に示すような電圧パルスv,vを印加することにより、可動子1にx方向への連続的な推力が発生し、リニアアクチュエータとして動作する。
この連続的な推力発生の原理を、図3の概念図によって説明する。図3は、固定子2及び可動子1の各相各片の断面図を、x方向位置を揃えて縦方向に列挙したものである。なお、コイル20A0,20B0の励磁状態を明示するためにコイル部分の模式図を併記してあるが、この部分の配置方向の表示は可動子部分の表示とは異なっている。
【0034】
さて、可動子1(A相可動子片10A1,10A2及びB相可動子片10B1,10B2)と固定子2(A相固定子片20A1,20A2及びB相固定子片20B1,20B2)との位置関係が図3(a)の状態においてA相コイル20A0に電流iを通流すると、A相固定子片20A1,20A2の突起とA相可動子片10A1,10A2の磁極とが揃おうとする力が働き、これが可動子1を動かす推力となって可動子1は図3(b)に示す位置に移動する。
【0035】
なお、図3(a)ではB相固定子片20B1,20B2の突起とB相可動子片10B1,10B2の磁極とが揃った位置にあり、A相固定子片20A1,20A2の突起とA相可動子片10A1,10A2の磁極とが1/4ピッチずれている。また、図3(b)ではA相固定子片20A1,20A2の突起とA相可動子片10A1,10A2の磁極とが揃った位置にあり、B相固定子片20B1,20B2の突起とB相可動子片10B1,10B2の磁極とが1/4ピッチずれている。
【0036】
図3(b)の状態からB相コイル20B0に電流iを通流すると、今度はB相固定子片20B1,20B2の突起とB相可動子片10B1,10B2の磁極とが揃おうとするため、推力が発生して可動子1が図3(c)に示す位置に移動する。この位置では、(a)と同様に、B相固定子片20B1,20B2の突起とB相可動子片10B1,10B2の磁極とが揃っており、A相固定子片20A1,20A2の突起とA相可動子片10A1,10A2の磁極とが1/4ピッチずれている。
【0037】
図3(c)の状態で、A相コイル20A0に(a)の場合とは逆方向に電流iを通流すると、同様な作用で可動子1が(d)の位置に移動する。図3(d)では、(b)と同様にA相固定子片20A1,20A2の突起とA相可動子片10A1,10A2の磁極とが揃い、B相固定子片20B1,20B2の突起とB相可動子片10B1,10B2の磁極とが1/4ピッチずれている。
この状態でB相コイル20B0に(b)の場合とは逆極性の電流iを通流すれば、可動子1と固定子2との位置関係が(a)から丁度、突起1ピッチ分進んだ状態に戻る。
従って、(a)〜(d)の操作を繰り返して固定子2における磁気的変化の分布を互いに異ならせる(各固定子片対の間で突起から交互に磁束を発生させる)ことにより、可動子1は矢印方向の推力によって連続的に移動することになる。
【0038】
上記(a)〜(d)の過程でコイル20A0,20B0に通流される電流i,iは、図2(a)に示した電圧パルスv,vを印加することにより実現されるが、両コイル20A0,20B0の電流(または電圧)を、図2(b)に示すような連続的で位相の異なる波形、例えば正弦波とすることにより、推力の平滑化を図ることも可能である。
【0039】
図1では、可動子1の磁極位置をy方向に沿って揃え、かつ、固定子片対20A,20Bにおいては2つの固定子片20A1,20A2及び20B1,20B2における突起が互いに逆極性になるようにし、2つの固定子片対20A,20Bの突起位置をx方向に沿って互いに1/4ピッチずらす構成となっている。
しかしながら、基本的には、可動子を移動させたときの可動子磁極に起因するA,B2相のコイル誘起電圧が位相差を持った交流波形となれば、どのような構成としても良い。
【0040】
例えば、▲1▼すべての固定子片20A1,20A2,20B1,20B2の突起位置をy方向に沿って揃え(すなわち、x方向に沿ったピッチのずれを持たせない)、2つの可動子片対10A,10Bの磁極位置をx方向に沿って互いに1/4ピッチずらす、▲2▼すべての可動子片10A1,10A2,10B1,10B2のx方向に沿った磁極位置及び極性を揃え、各固定子片対20A,20Bの2つの固定子片20A1,20A2及び20B1,20B2の突起位置を互いに1/2ピッチずらし(固定子片20A1の突起位置と固定子片20A2の突起位置とを互いに1/2ピッチずらし、かつ、固定子片20B1の突起位置と固定子片20B2の突起位置とを互いに1/2ピッチずらす)、更に、2つの固定子片対20A,20B同士を互いに1/4ピッチずらす等、様々な構成が可能である。
【0041】
ここで、図4は、上記の点(固定子片対の突起位置と可動子片対の磁極位置とが相対的にずれていればよいこと)を説明するための概念図である。
すなわち本発明では、K個の固定子片対と、各固定子片対に対向するK個の可動子片対とからなるK個の組それぞれにおいて、固定子片とこれに対向する可動子片とからなる2つの組について、固定子の突起と可動子の磁極との位置関係が、固定子の長手方向(x方向)について互いにT/2だけずれるように配置され、かつ、固定子片対と可動子片対とのK個の組について、固定子側の突起と可動子側の磁極との位置関係が、固定の長手方向に沿って順次等間隔(T/2K)ずつずれるように配置されていればよい。
従って、図1に示したようにK(図1ではK=2)個の可動子片対の磁極位置をy方向に沿って揃え、かつ、K個の固定子片対の突起位置をx方向に沿って順次ずらすばかりでなく、K個の固定子片対の突起位置をy方向に沿って揃え、かつ、K個の可動子片対の磁極位置をx方向に沿って順次ずらして配置しても良い。
【0042】
次に、図5、図6を参照しつつ本発明の第2実施形態を説明する。この実施形態は請求項3の発明の他の実施形態に相当する。
図5は主要部の斜視図であり、図1のリニアアクチュエータを3相構成にしたものである。なお、1Xは可動子、10U,10V,10WはそれぞれU,V,W相可動子片対、22Xは固定子、20U,20V,20WはそれぞれU,V,W相固定子片対、20U0,20V0,20W0はそれぞれU,V,W相コイルを示す。
【0043】
U,V,W相可動子片対10U,10V,10Wの個々の構成は、図1におけるA,B相可動子片対10A,10Bと同一である。また、各相固定子片対20U,20V,20Wについては、これらの相互間で突起のずれがx方向に沿って互いに1/3ピッチ(隣り合う突起相互の間隔を1ピッチとする)である点を除けば、ブリッジやコイル等の構造に関して図1のA,B相固定子片対20A,20Bと基本的に同一である。
ここでは、各固定子片対20U,20V,20Wの間で突起201が順次ずれている距離は、固定子片対の数(すなわちK=3)及び間隔Tを用いて表すと、T/K、つまりT/3となる。
【0044】
本実施形態において、図6(a)に示すような電圧パルスv,v,vをU,V,W相コイル20U0,20V0,20W0にそれぞれ印加することにより、図1と同様な原理で可動子1Xに推力が発生する。なお、各相コイル20U0,20V0,20W0の一端を共通接続し、3相3線に電圧供給を行う場合には、各相電圧の和がゼロとなるため、電圧波形は図6(b)のようになる。
また、図6(c)に示すように、各相の電流(あるいは電圧)を連続的で位相差のある波形(図では、平衡3相正弦波)とすることによって、推力の平滑化が可能である。
なお、本発明のリニアアクチュエータは、2相構成や3相構成ばかりでなく、単相を除く任意の相数にて構成可能である。
この実施形態においても、固定子片対の突起位置をすべて揃え、可動子片対の磁極位置を順次ずらしてもよい。
【0045】
次いで、図7は本発明の第3実施形態を示すもので、請求項4に記載した発明の実施形態に対応する。
図7は主要部の斜視図であり、基本的には図5と同様に3相構成になっている。図7において、1Yは可動子、10UY,10VY,10WYはそれぞれU,V,W相可動子片対、2Yは固定子、20UY,20VY,20WYはそれぞれU,V,W相固定子片対、20UY0,20VY0,20WY0はそれぞれU,V,W相コイルを示す。
また、煩雑になるのを避けるために、図7では可動子1YのW相可動子片対10WYのみについて可動子片10WY1,10WY2の符号を付し、固定子2YのW相固定子片対20WYのみについて固定子片20WY1,20WY2の符号を付してあるが、他のU相、V相の可動子片対、固定子片対についてもW相と同様の構造となっている。
【0046】
可動子1Yにおいて、例えばW相可動子片対10WYでは下側の可動子片10WY1と上側の可動子片10WY2とで磁極の配列が逆になっている(U,V相可動子片対についても同様)と共に、各可動子片対10UY,10VY,10WYの下側の可動子片同士、上側の可動子片同士の磁極配置はそれぞれ同一である。
また、固定子2Yにおいて、例えばW相固定子片対20WYでは対向する固定子片20WY1,20WY2の突起の配列にピッチのずれがなく(U,V相固定子片対についても同様)、各固定子片対の間では、突起がx方向に沿って互いに1/3ピッチずれている。
【0047】
本実施形態では、各相固定子片対20UY,20VY,20WYにより形成される側面ほぼコ字型の空間に可動子1Yを配置し、その可動子片対10UY,10VY,10WYの磁極を固定子片対20UY,20VY,20WY側の突起に対向させている。
この実施形態によれば、固定子2Yと可動子1Yとの間に作用する磁気吸引力がキャンセルされるため、可動子1Yの保持が容易になる。
【0048】
次に、図8は本発明の第4実施形態であり、請求項5に記載した発明の実施形態に対応する。
図8において、3は可動子、30U,30V,30WはそれぞれU,V,W相可動子片、311,312は強磁性体からなるブリッジ、301はコア、302NはN極磁極、302SはS極磁極である。なお、磁極の配列は各相可動子片30U,30V,30Wについて同一である。
【0049】
一方、4は固定子、40U,40V,40WはそれぞれU,V,W相固定子片、40U0,40V0,40W0はそれぞれU,V,W相コイル、41は強磁性体からなるブリッジである。この実施形態では、各相固定子片40U,40V,40Wの突起は、x方向に沿って互いに1/3ピッチずつずれている。
すなわち、各相固定子片40U,40V,40Wの間で突起が順次ずれている距離は、固定子片の数(これをM(Mは2以上の整数)とすると、M=3)及び間隔Tを用いて表すと、T/M、すなわちT/3となる。
また、ブリッジ41は強磁性体からなり、各相固定子片40U,40V,40Wの端部を磁気的に一体的に結合している。
【0050】
前述の第1〜第3実施形態では各相の磁気回路がそれぞれ独立していたのに対し、この第4実施形態ではブリッジ41を介して3相が磁気回路を共有する構造となっている。
従って、各相固定子片40U,40V,40Wは対を形成せずそれぞれ1本のみとなり、これに対向する可動子片30U,30V,30Wも各相ごとに1つとなる。
【0051】
図8における固定子4の各相コイル40U0,40V0,40W0に、図6(a),(b)に示した電圧パルスv,v,v、あるいは図6(c)に示したような連続的で位相差のある電圧(電流i,i,i)を印加(通流)することによって、可動子3に連続的な推力が発生する。この動作を、図9を用いて説明する。なお、図9は図3と同様な表示方法を採っている。
【0052】
固定子4と可動子3との位置関係が図9(a)のようである時にU相コイル40U0に電流iを通流すると、U相において可動子磁極と固定子突起とが揃おうとする力が発生する。このとき、各相の固定子片40U,40V,40Wの一端(ブリッジ41)とU相可動子片30Uとは磁気的に結合されているため、U相固定子片40Uの突起からU相可動子片30Uの磁極へ抜けた磁束は、V相,W相可動子片30V,30Wの磁極とV相,W相固定子片40V,40Wの突起を通り、更にブリッジ41を抜けて貫流する。これにより、V相、W相においても可動子3に対する推力が発生する。
【0053】
以上の原理により、可動子3は図9(b)に示す位置に移動する。そこでW相コイル40W0に電流iを通流すれば、同じように推力が発生する。
以下、図9(c)〜(f)に示すように、コイルの励磁を順次行うことによって、可動子3が図9(a)に示す位置から丁度突起1ピッチ分動いた位置まで移動する。従って、図9(a)〜(f)の操作を繰り返し行うことにより、可動子3には連続的な推力が発生することになる。
【0054】
この実施形態によれば、可動子片、固定子片とも各相1つずつで良いため、構造の簡単化と小型化が可能であると共に、3相以上の任意の相数について実現可能である。
【0055】
なお、上記説明では可動子の各可動子片の磁極位置をx方向に関して揃え、かつ固定子の各固定子片の突起の位置をずらす構成を想定しているが、例えば各可動子片の磁極位置をずらし、各固定子片の突起位置をずらしたり、あるいは、可動子、固定子両方にてそれぞれの片の位置をずらす等の方法をとっても、本質的に同様の効果を得ることができる。
【0056】
次に、図10は本発明の第5実施形態であり、請求項6に記載した発明の実施形態に相当する。
前記第1〜4実施形態のアクチュエータにおいて、可動子片はx方向に沿ってN極、S極の磁極が交互に現れる構成であれば、どのようなものでも機能する。図10は上記の観点から形成された可動子の一例であり、コアCの下表面に永久磁石PMをN極、S極交互に張り付けて構成されている。
【0057】
図11は本発明の第6実施形態であり、請求項7に記載した発明の実施形態に相当する。この実施形態は、各固定子片を磁気結合するブリッジ及びコイルを、各固定子片の他端にも設けたものである。
図11において、200AはA相固定子片対であり、図1におけるA相固定子片対20Aに相当する。このA相固定子片対200Aは、図1と同様に磁性体からなるA相固定子片20A1,20A2を有し、これらの一端が強磁性体からなるブリッジ20A3によって磁気的に結合されているが、本実施形態では更に、A相固定子片20A1,20A2の他端も強磁性体からなるブリッジ20A5によって磁気的に結合されている。
20A0,20A4はブリッジ20A3,20A5の各中央部に巻回されたコイルであり、各コイル中心軸に白抜き矢印で示すように、コイル20A0,20A4の作る起磁力は互いに逆極性となっている。具体的には、コイル20A0,20A4の巻数を等しくし、極性を反転させて同じ大きさの電流を流せば良い。
【0058】
図示されていないが、B相固定子片対についても、A相固定子片20A1,20A2の突起に対してx方向に1/4ピッチずれている点を除けば、A相固定子片対200Aと同様に構成される。
なお、可動子の構成は図1と同様である。
この実施形態のように各固定子片を磁気的に結合するブリッジ及びコイルを各固定子片の他端にも設ける着想は、図5、図7の実施形態にも適用可能である。
【0059】
図1、図5等の実施形態のようにブリッジ及びコイルが一方だけにあると、コイルから見た固定子片の磁気抵抗が、可動子がコイルに近いときは小さく、遠いときには大きくなるため、推力と電流との関係、及びコイルのインダクタンスが、可動子の位置によって変わってしまう。このため、固定子が長い場合には安定な動作が得られない場合がある。
そこで本実施形態では、各固定子片を磁気結合するブリッジ及びコイルを、各固定子片の両端に配置することにより、コイルに対する可動子位置の影響を相殺し、安定な動作が得られるようにしたものである。
【0060】
図12は本発明の第7実施形態であり、第6実施形態と同様に請求項7に記載した発明の実施形態に相当する。この実施形態も、各固定子片を磁気結合するブリッジ及びコイルを、各固定子片の他端にも設けたものである。
図12において、400は固定子であり、図8における固定子4に相当する。この固定子400は、図8と同様に磁性体からなる固定子片40U,40V,40Wを有し、これらの一端が強磁性体からなるブリッジ41によって磁気的に結合されているが、本実施形態では更に、固定子片40U,40V,40Wの他端も磁性体からなるブリッジ42によって磁気的に結合されている。
【0061】
40U0,40V0,40W0,40U1,40V1,40W1はブリッジ41,42に巻回されたコイルであり、各コイル中心軸に白抜き矢印で示すように、各固定子片40U,40V,40Wの両端のコイルが作る起磁力は互いに逆極性となっている。具体的には、それぞれ両端のコイルの巻数を等しくし、極性を反転させて同じ大きさの電流を流せば良い。
なお、可動子の構成は図8と同様である。
【0062】
この実施形態においても、第6実施形態と同様に、コイルに対する可動子位置の影響を相殺し、安定な動作を得ることができる。
【0063】
図13は本発明の第8実施形態であり、請求項8及び請求項9に記載した発明の実施形態に相当する。この実施形態は、固定子片の突起間のスロットにセンサコイル5を巻回し、このセンサコイル5の上方を可動子が通過するとセンサコイル5のインダクタンスが変化することを利用して可動子の絶対位置を検出するものである。また、上記センサコイル5は、固定子のブリッジに巻回された可動子駆動用コイルの一部によって構成することができる。
【0064】
図13において、20Aは図1と同様にA相固定子片対であり、この実施形態ではA相固定子片20A1の突起間のスロットにセンサコイル5が巻回されている。センサコイル5の位置は図示例に限定されず、また、他方のA相固定子片20A2のスロットに巻回しても良い。
【0065】
可動子がセンサコイル5の上方に移動すると、突起間の磁気抵抗が下がり、センサコイル5のインダクタンスが増加する。センサコイル5のインダクタンスの変化は、例えばセンサコイル5に微弱な交流電流を通流(あるいは、交流電圧を印加)したときの端子電圧(同じく電流)を観測することで容易に検出可能である。
これにより、センサコイル5をいわゆる「位置決めの原点」として用いることができるため、追加的な位置センサ無しで可動子を簡易に位置決めすることができる。また、例えば固定子片の両端にセンサコイル5をそれぞれ配置することにより、可動子のオーバーランを防ぐ、いわゆるリミットスイッチとして使用することも可能である。
【0066】
なお、図13に51として示した結線を行うことにより、固定子のブリッジに巻回された可動子駆動用のコイル、例えば20A0の一部を、上記センサコイル5として流用することもできる。
この実施形態のように可動子の絶対位置を検出するセンサコイルを固定子に設ける着想は、図5,図7,図8,図11,図12の各実施形態にも適用可能である。
【0067】
次に、図14は本発明の第9実施形態であり、請求項10に記載した発明の実施形態に相当する。
固定子片のx方向には磁束が交番して渦電流損が発生するため、図14に示す如く固定子片をy軸方向に積層する鋼板によって構成することにより、渦電流損を低減することができる。
【0068】
また、図15は本発明の第10実施形態であり、請求項11に記載した発明の実施形態に相当する。
この実施形態は、固定子ブリッジにおける渦電流損を低減するため、ブリッジを積層鋼板によって構成したものである。その場合の積層方向としては、z軸方向が最も製作容易である。
なお、図15の例では、前記第9実施形態に従って固定子片についても鋼板をy方向に積層してある。
【0069】
図14や図15のように、固定子片やそのブリッジを積層鋼板によって構成する着想は、図5,図7,図8,図11〜図13の各実施形態にも適用可能である。
【0070】
以上、本発明の種々の実施形態について説明した。
各実施形態では、磁極を有する側を可動子、コイル及び突起を有する側を固定子としたが、可動子と固定子との関係は相対的なものであり、コイルの配線や重量等の点で支障がなければ、磁極を有する側を固定子、コイル及び突起を有する側を可動子としても良い。その場合でも、可動子側のコイルを可動子片の端部に集中的に巻回することにより、可動子の長手方向に沿って多数のコイルを配置する必要がなくなり、冷却構造の容易化、可動範囲の拡大が可能である。
【0071】
前述した各実施形態では、可動子片においてN極とS極とが交互に配置されている構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、可動子片の磁極が1つ以上のN極及びS極からなり、かつ、前記N極及びS極の何れかに前記突起と正対する磁極があるときに、当該磁極に隣接する他極性の磁極の固定子片対向面の全部または一部が突起相互間の溝部に対向するように配置されていれば良いので、以下に述べるような各種の構造が考えられる。
【0072】
これを図16に基づいて説明する。まず、図16(a)は前述した各実施形態のように可動子片にN極とS極とが交互に配置されている例である。この図16(a)においてN極、S極のうち幾つかを除去し、例えば図16(b)のような構成にした場合、N極群は固定子片の突起に対向して偏在し、S極群は突起相互間の溝部に対向して偏在するため、可動子片の推力は図16(a)の場合に比べて減少するものの、動作上、特に支障はない。
更に、図16(c)のように可動子片のコアの中央部に永久磁石を嵌め込み、コアの歯部を磁極として用いることもできる。このように複数の磁極をコアの歯部によって置き換え、1つまたは少数の永久磁石をコアに嵌め込んで元の複数の永久磁石と同等の機能を持たせる構成は、いわゆるハイブリッド形ステッピングモータにおいて広く実用化されている。
【0073】
また、前述した各実施形態では、図16(a)のように固定子側の突起の間隔Tと可動子側の磁極のピッチPとが等しい場合(P=T)について説明したが、これらは原理的にはP/2<T<2Pの範囲で設定可能である。すなわち、T≠Pの場合でも、N極及びS極のうち一方に固定子片の突起に正対する磁極があるときに、当該磁極に隣接する他極性の磁極の固定子片対向面の全部または一部が突起相互間の溝部に対向するように配置されていれば良い。
図16(d)はP>Tの場合であって、可動子片のほぼ中央のN極が固定子片の突起に正対し、当該N極に隣接するS極の固定子片対向面の大部分が突起相互間の溝部に対向している例である。この場合、個々の磁極が突起と揃おうとする力が分散するので、可動子片の推力は若干低下するが、コギングトルクを大幅に低減させることができる。
【0074】
更に各実施形態では、突起及び磁極とも、各々の長手方向が可動子の移動方向(x方向)に対して垂直である場合につき説明したが、突起及び磁極の一方または両方をわずかにスキューさせることによっても、コギングトルクを低減することができる。
また、各実施形態では示されていないが、可動子位置を検出するセンサを設け、これによって得られる可動子の位置情報を用いてフィードバック制御系を構成すれば、可動子位置を高精度に制御することができる。
【0075】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、可動子や固定子の全範囲にコイルを配置する必要がなく、一方の部材、例えば固定子の長手方向の端部に集中的にコイルを巻回することにより、冷却を容易にして冷却、放熱構造の簡素化を達成することができる。また、可動子側にコイルを設けない構造にできるため、可動子の可動範囲を長くすることができ、安価で実用的なリニアアクチュエータを構成することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す図である。
【図2】第1実施形態におけるコイルへの印加電圧、電流の説明図である。
【図3】第1実施形態の動作説明図である。
【図4】請求項3に記載した発明の概念図である。
【図5】本発明の第2実施形態を示す図である。
【図6】第2実施形態におけるコイルへの印加電圧、電流の説明図である。
【図7】本発明の第3実施形態を示す図である。
【図8】本発明の第4実施形態を示す図である。
【図9】第4実施形態の動作説明図である。
【図10】本発明の第5実施形態を示す図である。
【図11】本発明の第6実施形態を示す図である。
【図12】本発明の第7実施形態を示す図である。
【図13】本発明の第8実施形態を示す図である。
【図14】本発明の第9実施形態を示す図である。
【図15】本発明の第10実施形態を示す図である。
【図16】本発明における可動子片の磁極と固定子片の突起との位置関係を示す模式図である。
【図17】第1の従来技術を示す図である。
【図18】第2の従来技術を示す図である。
【符号の説明】
1,1X,1Y 可動子
10A A相可動子片対
10B B相可動子片対
10U,10UY U相可動子片対
10V,10VY V相可動子片対
10W,10WY W相可動子片対
11 可動子スペーサ
10A0 A相可動子片ブリッジ
10A1,10A2 A相可動子片
10B0 B相可動子片ブリッジ
10B1,10B2 B相可動子片
10WY1,10WY2 W相可動子片
101 固定子片コア
102N N極磁極
102S S極磁極
2,2X,2Y 固定子
20A,200A A相固定子片対
20B B相固定子片対
20U,20UY U相固定子片対
20V,20VY V相固定子片対
20W,20WY W相固定子片対
20A0,20A4 A相コイル
20A1,20A2 A相固定子片
20A3,20A5 A相固定子片ブリッジ
20B0 B相コイル
20B1,20B2 B相固定子片
20B3 B相固定子片ブリッジ
20U0,20UY0 U相コイル
20V0,20VY0 V相コイル
20W0,20WY0 W相コイル
201 固定子突起
3 可動子
301 可動子片コア
302N N極磁極
302S S極磁極
30U U相可動子片
30V V相可動子片
30W W相可動子片
311,312 可動子ブリッジ
4,400 固定子
40U0,40U1 U相コイル
40V0,40V1 V相コイル
40W0,40W1 W相コイル
40U U相固定子片
40V V相固定子片
40W W相固定子片
41,42 固定子ブリッジ
5 センサコイル
51 結線
C コア
PM 永久磁石

Claims (11)

  1. レール状の磁性体の長手方向端部にコイルを巻回してなる固定子と、
    前記固定子のレール部に対向配置され、前記レール部に沿って相対的に移動可能であると共に磁性体を含む可動子と、を備え、
    前記コイルに電流を通流して前記レール部の可動子対向部分に集中的に磁束を発生させることにより可動子の電磁的推進力を得ることを特徴とするリニアアクチュエータ。
  2. 磁性体からなり、かつ互いにほぼ平行に配置された複数の片の長手方向端部にコイルが集中的に巻回され、このコイルに電流を通流することにより前記複数の片の長手方向に沿って周期的な磁気的変化を生じる第1の部材と、
    前記第1の部材にほぼ一定距離を隔てて対向配置され、かつ前記複数の片の長手方向に沿ってN極、S極の磁極が配置された第2の部材と、を備え、
    第1の部材の複数の片の第2の部材との対向面における磁気的変化の分布を互いに異ならせることにより、第2の部材を第1の部材の長手方向に沿って相対的に移動させることを特徴とするリニアアクチュエータ。
  3. レール状で長手方向に等間隔Tにて並ぶ複数の突起を有する磁性体からなる固定子片2つを、互いに平行に配置し、両固定子片の一端を磁性体からなるブリッジによって磁気的に結合すると共に、両固定子片の突起を互いに逆極性に磁化するコイルを前記ブリッジに巻回して1つの固定子片対を形成し、
    この固定子片対K(Kは2以上の整数)個を、互いに平行に配置して構成した固定子と、
    各固定子片の突起にほぼ一定距離を隔てて対向すると共に、磁性体からなるコアと、このコアの前記固定子片に対向する部位に形成されて前記固定子片の長手方向に沿って配置される磁極と、から構成され、前記磁極が1つ以上のN極及びS極からなり、かつ、前記N極及びS極の何れかに前記突起と正対する磁極があるときに、当該磁極に隣接する他極性の磁極の固定子片対向面の全部または一部が突起相互間の溝部に対向するように配置されている可動子片を、各固定子片対に対向する2つについてコア部を磁気的に結合して1つの可動子片対を形成し、
    この可動子片対K個を一体化して構成した可動子と、
    を備え、
    前記K個の固定子片対と、各固定子片対に対向する前記K個の可動子片対とからなるK個の組それぞれにおいて、
    固定子片とこれに対向する可動子片からなる2つの組について、固定子の突起と可動子の磁極との位置関係が、固定子の長手方向について互いにT/2だけずれるように配置され、
    かつ、固定子片対と可動子片対とのK個の組について、固定子側の突起と可動子側の磁極との位置関係が、固定子の長手方向に沿って順次等間隔ずつずれるように配置されており、
    前記各固定子片対のコイルに電流を時系列的に順次通流することにより、固定子の長手方向に沿った推力を可動子に発生させることを特徴とするリニアアクチュエータ。
  4. 請求項3記載のリニアアクチュエータにおいて、
    固定子は、各固定子片対を構成する2つの固定子片の突起同士が対向するように形成され、
    可動子は、コアの表裏に各可動子片を配置した可動子片対を備え、
    前記可動子を2つの固定子片の相互間に配置したことを特徴とするリニアアクチュエータ。
  5. レール状で長手方向に等間隔Tにて並ぶ複数の突起を有する磁性体からなる固定子片M(Mは3以上の整数)個を、互いに平行に配置し、各固定子片の一端を磁気的に結合すると共に、各固定子片の突起を磁化するコイルをそれぞれ備えてなる固定子と、
    各固定子片の突起にほぼ一定距離を隔てて対向すると共に、磁性体からなるコアと、このコアの前記固定子片に対向する部位に形成されて前記固定子片の長手方向に沿って配置される磁極と、から構成され、前記磁極が1つ以上のN極及びS極からなり、かつ、前記N極及びS極の何れかに前記突起と正対する磁極があるときに、当該磁極に隣接する他極性の磁極の固定子片対向面の全部または一部が突起相互間の溝部に対向するように配置されている可動子片M個を備えると共に、各可動子片のコアを磁気的に結合してなる可動子と、
    を備え、
    前記固定子片とこれに対向する可動子片とからなるM個の組において、固定子片の突起と可動子片の磁極との位置関係が、固定子の長手方向に沿って順次等間隔ずつずれるように配置されており、
    前記各固定子片のコイルに電流を時系列的に順次通流することにより、固定子の長手方向に沿った推力を可動子に発生させることを特徴とするリニアアクチュエータ。
  6. 請求項3〜5の何れか1項に記載したリニアアクチュエータにおいて、
    可動子片を、強磁性体からなるコアに磁極としての永久磁石を密着接合して構成したことを特徴とするリニアアクチュエータ。
  7. 請求項3〜6の何れか1項に記載したリニアアクチュエータにおいて、
    各固定子片を磁気結合するブリッジ及びコイルを、各固定子片の他端にも設けたことを特徴とするリニアアクチュエータ。
  8. 請求項3〜7の何れか1項に記載したリニアアクチュエータにおいて、
    固定子片の突起間のスロットにセンサコイルを巻回し、このセンサコイル上を可動子が通過するとセンサコイルのインダクタンスが変化することを利用して、可動子の絶対位置を検出することを特徴とするリニアアクチュエータ。
  9. 請求項8に記載したリニアアクチュエータにおいて、
    前記センサコイルを、固定子のブリッジに巻回された可動子駆動用コイルの一部により構成したことを特徴とするリニアアクチュエータ。
  10. 請求項3〜9の何れか1項に記載したリニアアクチュエータにおいて、
    固定子片を積層鋼板によって構成したことを特徴とするリニアアクチュエータ。
  11. 請求項3〜10の何れか1項に記載したリニアアクチュエータにおいて、
    固定子片を磁気的に結合するブリッジを積層鋼板によって構成したことを特徴とするリニアアクチュエータ。
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