JP3881876B2 - 高分子化合物およびこれを用いた有機薄膜素子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電荷輸送性能および発光特性を有する高分子化合物に関するものであり、有機エレクトロルミネッセンス素子や電子写真用有機感光体などに代表される有機薄膜素子に適用可能な高分子材料である。
【0002】
【従来の技術】
現在、有機薄膜を利用した素子の研究開発が幅広い分野において行われ、優れた機能を有する素子の実現化が期待されている。その一つの例として、電界発光(エレクトロルミネッセンス;以下「EL」という)素子が挙げられる。
中でも有機EL素子は、有機物の電界発光現象を利用した有機材料を用いた発光素子であり、自発光型の平面表示素子や平面光源として注目されている。この有機EL素子は、1960年代のアントラセン単結晶の研究から始まり、イーストマン・コダック社のC.W.Tangらによる薄膜積層型素子が開発されて以来、アプライド・フィジックス・レター第51巻第12号第913頁(1987年)、およびジャーナル・オブ・アプライドフィジックス第65巻第9号第3610頁(1989年)、特開昭59−194393号公報、特開昭63−264692号公報、特開昭63−295695号公報等に開示されている。現在においても、この薄膜積層型の有機EL素子は、幅広い分野において活発な研究開発が行われている。
【0003】
基本的な有機EL素子は、図3に示すように、基板12上に、順に、陽極14、電荷輸送層である正孔注入輸送層16、有機発光層18、陰極22が積層した構成を有している。これは、例えば次のような工程を経ることで作製される。
まず、ガラスや樹脂フィルム等の透明絶縁性の基板12上に、陽極14として主にインジウムとスズの複合酸化物(以下、「ITO」という)からなる透明導電膜を、蒸着法またはスパッタリング法等により形成して陽極14とする。次に、この陽極14上に銅フタロシアニンや芳香族アミン化合物等に代表される有機正孔注入・輸送材料からなる単層膜または多層膜を蒸着法により100nm程度以下の厚さで形成して、正孔注入輸送層16とする。さらに、この正孔注入輸送層16上に有機発光層18としてトリス(8−キノリノール)アルミニウム(以下、「Alq」という)等の有機蛍光体膜を100nm程度以下の厚さで蒸着法により形成する。そして、この有機発光層18上に、Mg:Ag等の合金またはLiF/Alのような積層体を200nm程度の厚さで蒸着法により形成して陰極22とすることにより、有機EL素子が作製される。
【0004】
このような有機EL素子の電極間に直流低電圧を印加することにより、陽極14から正孔(プラスの電荷)、陰極22から電子(マイナスの電荷)が有機層20内に注入され、印加された電場によりこの正孔と電子が有機層20内部を移動し、有機発光層18内でこれらが再結合して有機蛍光材料を励起させる。この励起された有機蛍光体が基底状態に戻る際に生じる発光を利用した素子が有機EL素子である。この素子に印加する直流電圧は、通常20V以下であり、発光層にAlq、陰極にMg:Ag合金を用いたEL素子では、10,000cd/m2以上の輝度が得られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような有機EL素子の正孔注入輸送層や有機発光層等の有機層には、優れた電荷輸送性と発光特性が欠かせない。そこで、これらの電荷輸送材料の大半は、電荷輸送性や発光特性に優れた低分子化合物が利用されているのが殆どである。
しかしながら、これら低分子化合物を用いて有機層を形成した場合、耐熱性が低く、また、高い結晶性、凝集などにより、熱的安定性および機械的強度に劣るという問題があった。その為、素子の信頼性が不十分で、耐熱性、熱的安定性および機械的強度に優れた電荷輸送材料が望まれている。
【0006】
高分子化合物は、低分子化合物と比較すると、耐熱性に優れ、また、結晶性も低い。さらに、薄膜として利用する場合においても、薄膜形成の容易さ、高い機械的強度などの利点を有している。
このような高分子化合物を利用した有機EL素子に関しては、可溶性の前駆体高分子を電極上にコーティングして薄膜化した後に、加熱処理を施すことで共役性高分子に転換させて素子を作製する報告(WO901314号公報)に始まり、ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリフルオレン誘導体などに代表される共役系高分子やポリシロキサン誘導体を用いた素子が数多く報告されている。
また、置換基の導入、分子構造の制御により発光色を変化させることが可能となり、フルカラー表示に必要な青色、緑色、赤色に発光する高分子化合物の研究開発が着実な成果をあげている。
しかしながら、こうした高分子化合物は、依然として、電荷輸送性や発光特性が必ずしも十分でないという問題がある。
【0007】
また、電子写真技術においても、その感光体として、上述したような電荷輸送材料が使われることがある。
電子写真技術に関しては、非晶質セレン感光体を用いた電子写真複写機が実用化されて以来、数多くの無機及び有機感光体材料の開発が行われてきた。この電子写真感光体の感光体材料としては、従来から、セレン、酸化亜鉛、硫化カドミウム等の無機感光体材料が用いられてきた。
しかし、これらの無機感光体材料には毒性を有するものもあるために、環境問題を引き起こす可能性が指摘されている。そこで、代わりに、感度及び耐久性の高い低公害な有機感光体材料が開発されている。
【0008】
有機感光体材料を用いた電子写真感光体は、基本的には図4に示すように、導電性支持体32上に、電荷発生層34及び電荷輸送層36が順次積層された構造となっている。ここで、電荷発生層34とは光を吸収することにより電荷を発生する機能を有する層であり、電荷輸送層36は電荷発生層34で生じた電荷が感光体内を移動することを可能にする機能を有する層である。
このように、有機感光体材料を電子写真感光体に用いた場合、上述の環境問題を引き起こす恐れは低いが、高い電荷発生性及び電荷輸送性を同時に有する材料が少ないため、通常、電荷発生層及び電荷輸送層を積層した二層構造を必要としている。
【0009】
このようにして構成される電子写真感光体を用いた電子写真プロセスでは、この電子写真感光体をコロナ放電により帯電させ、画像を露光することにより静電潜像を感光体表面に形成し、この静電潜像を潜像の電荷とは反対に帯電したトナーを用いて現像し、これを普通紙に転写して定着することにより印画が行われる。
このプロセスにおいては、電子写真感光体は暗所において電荷を表面に保持できること、光照射により電気抵抗が減少して速やかに表面電荷を放出させる光導電性に優れていることなどが要求される。また、この感光体はクリーニングすることにより再利用されるために、繰り返し使用に耐え得る優れた耐久性も求められている。
【0010】
本発明は前記課題を解決するためになされたもので、有機EL素子や電子写真感光体等の有機薄膜素子に適用できる高分子化合物であって、高い耐熱性、熱的安定性、機械的強度、耐久性を有すると共に、優れた電荷輸送性、発光特性を有し、また、薄膜形成の容易性や発光色の自由度に優れた高分子化合物を目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、優れた電荷特性および発光特性を有するフェノキサジンを主鎖骨格に有する高分子化合物を合成し、これを用いることにより優れた特性を示す有機薄膜素子を提供することにある。結晶化および凝集を引き起こしにくく熱的安定性、機械的強度に優れた高分子材料を用いることで、これまで低分子材料が抱えていた課題を解決できる。
【0012】
本発明の高分子化合物は、フェノキサジンを主鎖骨格に有する下記一般式(I)または(II)で示されるものである。
【0013】
【化3】
【0014】
【化4】
【0015】
式(I)及び(II)中、nは重合度を表す正の整数。Rは、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、エステル基、シアノ基、アリール基、または、アルキル基、アルコキシ基、エステル基、シアノ基の群より選ばれる置換基を有するアリール基、または、窒素原子とアリール基からなるトリフェニルアミン誘導体を示す。Ar1は、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、エステル基、アリール基、または、アルキル基、アルコキシ基、エステル基、シアノ基の群より選ばれる置換基を有するアリール基、または、窒素原子とアリール基からなるトリフェニルアミン誘導体を示す。Ar2は、アルキル基、アルコキシ基、エステル基、アリール基、または、アルキル基、アルコキシ基、エステル基、シアノ基の群より選ばれる置換基を有するアリール基、または、窒素原子とアリール基からなるトリフェニルアミン誘導体を示す。または、機能性を有する共役性有機材料である。
この高分子化合物は、平均重合度が2〜10000であることが望ましい。
上記高分子化合物は、有機薄膜素子、特に、有機エレクトロルミネッセンス素子の電荷輸送層や発光層、または、電子写真用感光体に好適である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を詳細に説明する。本発明の高分子電荷輸送材料は、青色の蛍光を示すフェノキサジンにハロゲン原子を導入した誘導体を重合することにより得られるものである。例えば、ジブロモフェノキサジン誘導体をニッケル触媒を用いて重合させる、または、ジブロモフェノキサジン誘導体とジホウ酸化したフェノキサジン誘導体をパラジウム触媒を用いる鈴木カップリング法で重合させることで得ることが可能となる。
【0017】
上記以外にフェノキサジンを主鎖骨格に有する高分子化合物を合成する方法としては、他の有機化合物と共重合させて新規の高分子化合物を得ることができる。これは、ジブロモフェノキサジン誘導体とジホウ酸化させた機能性を有する分子構造を持つ有機材料を共重合させることで、主鎖骨格にフェノキサジンと機能性を有する分子構造をもつ新規な高分子化合物を合成することが可能となる。
【0018】
上記一般式(I)〜(II)で示される本発明の高分子化合物において、Rは、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、エステル基、シアノ基、アリール基からなる群より選ばれる置換基を示す。または、アルキル基、アルコキシ基、エステル基、シアノ基からなる群より選ばれる置換基を一つあるいは複数有するアリール基でもよい。または、窒素原子とアリール基からなるトリフェニルアミン誘導体を示す。Rは互いに同一であっても異なっていても良い。
Ar1は、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、エステル基、アリール基から選ばれる置換基を示す。または、アルキル基、アルコキシ基、エステル基、シアノ基からなる群より選ばれる置換基を一つあるいは複数有するアリール基を示す。または、窒素原子とアリール基からなるトリフェニルアミン誘導体を示す。
Ar2は、アルキル基、アルコキシ基、エステル基、アリール基を示す。または、アルキル基、アルコキシ基、エステル基、シアノ基からなる群より選ばれる置換基を一つあるいは複数有するアリール基を示す。または、窒素原子とアリール基からなるトリフェニルアミン誘導体、または、機能性を有する共役性有機材料を示す。
【0019】
上記のRで示される置換基をより具体的に示す。
アルキル基には、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ターシャリーブチル基、シクロヘキシル基、トリフルオロメチル基、ベンジル基等に代表される置換基(ここで飽和環状炭化水素基もアルキル基に含む)が挙げられる。
アルコキシ基には、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、ターシャリーブトキシ基、フェノキシ基、ナフトキシ基等に代表される置換基が挙げられる。
エステル基には、脂肪族および芳香族エステルを具体例として挙げることができる。
また、アリール基には、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、トリフェニル基などの芳香族化合物や、ピリジン環、キノリン環、チオフェン環等に代表される酸素原子や窒素原子および硫黄原子等のヘテロ原子を一つあるいは複数含む芳香族化合物を具体例として挙げることができる。
トリフェニルアミン誘導体としては、トリフェニルアミン、ジフェニルナフチルアミン、テトラフェニルジアミノビフェニル等の正孔輸送材料として知られている三級アミン化合物が挙げられる。この三級アミン化合物はアルキル基、アルコキシ基の置換基を有していても良い。
【0020】
上記のAr1で示される置換基を具体的に示す。
アルキル基には、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ターシャリーブチル基、シクロヘキシル基、トリフルオロメチル基、ベンジル基等に代表される置換基(ここで飽和環状炭化水素基もアルキル基に含む)が挙げられる。
アルコキシ基には、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、ターシャリーブトキシ基、フェノキシ基、ナフトキシ基等に代表される置換基が挙げられる。
エステル基には、脂肪族および芳香族エステルを具体例として挙げることができる。
また、アリール基としては、フェニレン基、ナフチレン基、ビフェニレン基、トリフェニレン基などの芳香族化合物や、ピリジン環、キノリン環、チオフェン環等に代表される酸素原子や窒素原子および硫黄原子等のヘテロ原子を一つあるいは複数含む芳香族化合物を具体例として挙げることができる。
トリフェニルアミン誘導体としては、トリフェニルアミン、ジフェニルナフチルアミン、テトラフェニルジアミノビフェニル等の正孔輸送材料として知られている三級アミン化合物が挙げられる。この三級アミン化合物はアルキル基、アルコキシ基の置換基を有していても良い。
【0021】
上記のAr2で示される置換基を具体的に示す。
アルキル基には、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ターシャリーブチル基、シクロヘキシル基、トリフルオロメチル基、ベンジル基等に代表される置換基(ここで飽和環状炭化水素基もアルキル基に含む)が挙げられる。
アルコキシ基には、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、ターシャリーブトキシ基、フェノキシ基、ナフトキシ基等に代表される置換基が挙げられる。
エステル基には、脂肪族および芳香族エステルを具体例として挙げることができる。
また、アリール基としては、フェニレン基、ナフチレン基、ビフェニレン基、トリフェニレン基などの芳香族化合物や、ピリジン環、キノリン環、チオフェン環等に代表される酸素原子や窒素原子および硫黄原子等のヘテロ原子を一つあるいは複数含む芳香族化合物を具体例として挙げることができる。
トリフェニルアミン誘導体としては、トリフェニルアミン、ジフェニルナフチルアミン、テトラフェニルジアミノビフェニル等の正孔輸送材料として知られている三級アミン化合物が挙げられる。この三級アミン化合物はアルキル基、アルコキシ基等の置換基を有していても良い。
【0022】
機能性を有する有機材料の具体例としては、アントラセン、ベンゾアントラセン、フルオレン等およびフェニレンビニレンに代表される二重結合あるいは三重結合を分子構造に含む蛍光性を有する芳香族化合物、またはカルバゾール、アクリドン、クマリン等に代表される酸素原子や窒素原子および硫黄原子等のヘテロ原子を一つあるいは複数含む芳香族化合物、さらには、ハロゲン化アルキル基を有しているクマリンやDCM等に代表されるレーザー色素およびEL素子に用いられているAlqやジスチリルアリーレン誘導体等も具体例として挙げることができる。これらの機能性を有する有機材料は、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ターシャリーブチル基、トリフルオロメチル基、シクロヘキシル基等のアルキル基、メトキシ基やエトキシ基、イソプロポキシ基等に代表されるアルコキシ基、シアノ基、またはフェニル基やトリル基、ナフチル基等に代表されるアリール基を置換基として有していてもよい。
【0023】
本発明の高分子化合物は、薄膜として利用する場合の有機溶剤への溶解性および薄膜を作製するコーティング方法を考慮すると、平均重合度が2〜10,000であることが望ましい。10〜1,000であればより好ましい。
【0024】
上述した本発明の高分子化合物は、フェノキサジンを主鎖骨格に導入されていることで高い正孔輸送性能および発光特性の発現し、有機EL素子および電子写真感光体の電荷輸送層または発光層に適用できる。
即ち、本発明の高分子化合物は、有機EL素子に適用する場合、その正孔注入輸送層または発光層のいずれかに適用でき、その場合の他方の層には、正孔注入輸送層または発光層として周知の材料を適用できる。また、本発明の高分子化合物を電子写真感光体に適用する場合、電荷発生層または電荷輸送層のいずれかに適用でき、その場合、他方の層には、電荷発生層または電荷輸送層として周知の材料を適用できる。この場合、本発明の高分子化合物は、有機EL素子においては発光層に適用することが、また、電子写真感光体においては電荷輸送層に適用することが、より顕著な作用効果を発揮するので好ましい。
また、本発明の高分子化合物は、他の電荷輸送材料や発光材料等と混合して用いることも可能である。
さらに、本発明の高分子化合物では、高い電荷発生性及び電荷輸送性を共に発揮することから、有機EL素子の正孔注入輸送層と発光層を兼用した層として用いることができ、また、電子写真感光体の電荷発生層と電荷輸送層を兼用した層として用いることも可能となる。この場合、層構成が減少するので、製造コストを大幅に削減できる。
また、薄膜形成法としては、低分子材料のような蒸着方法ではなく、より容易な湿式法、例えば、スピンコート法、キャスト法、印刷等の一般的な方法の適用が可能で、薄膜形成の容易性にも優れている。
【0025】
さらに、高分子化合物なので耐熱性及び耐久性に優れ、また、結晶性を抑制し、ガラス転移温度を低分子化合物よりも高くすることが可能となり、熱的安定性と機械的強度が高い。従って、この高分子化合物を適用した有機EL素子や電子写真感光体の信頼性を高めることができる。また、低公害で環境上の理由からも優れている。
また、置換基を導入することで、有機溶剤に対する溶解性を向上させることも可能であり、機能性有機材料と共重合させることで、発光色や蛍光特性を変化させたり、電荷輸送特性を向上させることも可能となる。また、置換基の導入や共重合することで、高分子構造を制御することも可能となり、耐熱性の向上やスピンコート法、印刷等により作製した薄膜の安定性および機械的強度の向上、耐光性、耐酸化性等の新たな特性の付与を図ることも可能となる。
【0026】
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明する。
[実施例1]
不活性ガス雰囲気中で、N−(4−ブチル)フェニル−3,6−ジブロモフェノキサジン2.5mM、塩化ニッケル0.125mM、トリフェニルホスフィン0.25mM、2,2'−ビピリジン0.125mM、亜鉛7.75mMをジメチルホルムアミド3mlに加え、90℃で24時間反応させた。反応終了後、メタノールを加えて沈殿させ、良溶媒にクロロホルム、貧溶媒としてメタノールを用いた再沈殿法で精製した後、さらに展開溶媒にトルエン:ヘキサン(1:1)を用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、下記化学式(III)に示す黄色粉末状の高分子化合物を得た。収率は55%であった。
【0027】
【化5】
【0028】
図1に、得られた高分子化合物の1H−NMRスペクトル(日本電子(株)社製 JEOL A−500を使用、重クロロホルム溶媒)を示す。
1H−NMR(CDCl3、TMS) s(ppm):0.7〜1.1(3H、CH3)、1.3〜1.5(2H,CH2)、1.5〜1.8(2H,CH2)、2.5〜2.8(2H,CH2)、5.7〜6.0(2H,CH)、6.5〜6.8(2H、CH)、6.7〜7.0(2H、CH)、7.1〜7.3(2H,CH)、7.2〜7.5(2H,CH)
また、この高分子化合物について、ポンプとして日本分光工業社製の880−PUを用い、検出器として日本分光工業社製の示差屈折計830−RIを用い、スチレンゲルを固定相、クロロホルムを移動相としてGPC測定を行ったところ、重量平均分子量は12,000(昭和電工社製 標準ポリスチレン換算)であった。平均重合度は38である。
次に、この高分子化合物について、セイコー電子工業社製のDSC220を用いて、窒素雰囲気下、昇温速度10℃/minの条件下で融点の測定を行った結果、融点は359℃であり、高い耐熱性、熱的安定性を発揮するものであった。
【0029】
さらに、この高分子化合物からなるキャスト膜を白金電極上に形成し、窒素雰囲気下、アセトニトリル中で、参照電極にAg/AgClを用い、東方技研製PS−06により、この高分子化合物の酸化電位を測定した結果、0.3〜0.7V付近に陽極酸化に基づくブロードな酸化波がみられ、0.6〜0.2V付近に対応する還元波がみられた。
また、このキャスト膜は掃引を繰り返し行っても酸化還元波に波形の変化はみられず、このことからこの高分子化合物は電気化学的に安定であることが分かった。フェノキサジン骨格であるN−(4−ブチル)フェノキサジンの陽極酸化に基づく酸化波は0.5V付近に、対応する還元波は0.4V付近にあらわれた。
また、この高分子化合物の発光特性を評価した結果、トルエン溶液中においてピーク波長が451nmの青色、薄膜においてはピーク波長が459nmの青色の蛍光を示すことが分かった。
【0030】
[実施例2]
不活性ガス雰囲気中で、N−(2−エチル)ヘキソキシ−3,6−ジブロモフェノキサジン1.0mM、4,4'−ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ビフェニル1.0mM、テトラ(トリフェニルホスフィン)パラジウム0.01mMを2.5mlのテトラヒドロフランと1.7mlの炭酸カリウム水溶液に加え、60℃で48時間反応させた。反応終了後、メタノールを加えて沈殿させ、沈殿物を希塩酸で洗浄した後、良溶媒にクロロホルム、貧溶媒としてアセトンを用いた再沈殿法で精製した後、さらに展開溶媒にトルエン:ヘキサン(1:1)を用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、下記化学式(IV)に示す黄色粉末状の高分子化合物を得た。収率は88%であった。
【0031】
【化6】
【0032】
図2に、得られた高分子化合物の1H−NMRスペクトル(日本電子(株)社製 JEOL A−500を使用、重クロロホルム溶媒)を示す。
1H−NMR(CDCl3、TMS) s(ppm):0.85〜1.0(6H、CH3)、1.3〜1.6(8H,CH2)、1.7〜1.8(1H,CH)、3.8〜4.0(2H,CH2)、5.7〜6.0(2H,CH)、5.7〜6.1(2H,CH)、6.6〜8.0(8H,CH)
また、この高分子化合物について、ポンプとして日本分光工業社製の880−PUを用い、検出器として日本分光工業社製の示差屈折計830−RIを用い、スチレンゲルを固定相、クロロホルムを移動相としてGPC測定を行ったところ、重量平均分子量は47,000(昭和電工社製 標準ポリスチレン換算)であった。平均重合度は88である。
次に、この高分子化合物について、セイコー電子工業社製のDSC220を用いて、窒素雰囲気下、昇温速度10℃/minの条件下でガラス転移温度の測定を行った結果、ガラス転移温度は173℃であった。
この高分子化合物の発光特性を評価した結果、トルエン溶液中においてピーク波長が465nmの青色、薄膜においてはピーク波長が476nmの青色の蛍光を示すことが分かった。
【0033】
[実施例3]
実施例1で合成した高分子化合物を用いて有機EL素子を作製した。
まず、パターンを形成したITOガラス基板上に、実施例1で合成した高分子化合物を溶かしたトルエン溶液を用いてスピンコート法により厚さ200nmの薄膜を作製した。この高分子薄膜の上に蒸着法によりフッ化リチウム層を0.5nm形成し、さらにこの上に200nmのアルミニウム層を形成し、陽極と陰極の間に実施例1の高分子化合物からなる有機層を形成した有機EL素子を作製した。
ITO製陽極と、LiF/Al製陰極の間に直流電流を印加すると、最高3,000cd/m2の青色(ピーク波長:467nm)の発光が素子から観測された。このように、本発明の有機EL素子では、その有機層が高い電荷輸送性および発光特性を発揮することから、単一層で正孔注入輸送層と発光層とを兼用することができ、層構成が簡易で生産コストの削減に大きく寄与できる。
また、この素子は、印加電圧を高くしても低分子を用いた素子とは異なり、薄膜の溶融に代表される変化はみられなかった。この結果から、この高分子化合物を用いることで素子の安定性が認められた。
尚、この実施例では正孔注入輸送層と発光層とを兼用する単一層として本発明の高分子化合物を用いたが、これに限られず、正孔注入輸送層と発光層を相違する材料で構成し、そのいずれかに本発明に係る高分子化合物を適用し、他方に正孔注入輸送層または発光層として公知の材料を適用することもできる。
【0034】
[実施例4]
実施例1で合成した高分子化合物を用いて図4に示すような電子写真感光体を作製した。
まず、ガラス基板上にITOを成膜した導電性支持体32上に、銅フタロシアニンからなる厚さ100nmの電荷発生層34を成膜し、その上に、実施例1で製造した高分子化合物を溶かしたトルエン溶液を用いてスピンコート法により厚さ1500nmの電荷輸送層36を作製して電子写真感光体を製造した。
この電子写真感光体について、その電荷輸送層36の表面に対してコロナ放電により帯電させ、画像を露光することにより静電潜像を感光体表面に形成し、この静電潜像を潜像の電荷とは反対に帯電したトナーを用いて現像し、これを普通紙に転写して定着することにより印画を行なった。
その結果、暗所において電荷を表面に保持でき、光照射により電気抵抗が減少して速やかに表面電荷を放出させることができ、光導電性に優れているものであった。
また、クリーニングによる再利用を繰り返しても十分な耐久性を発揮した。
【0035】
【発明の効果】
フェノキサジン誘導体を主鎖骨格に有する本発明の高分子化合物は、フェノキサジンの高い電荷輸送性および発光特性を示すと同時に、高分子化合物の特徴である高い耐熱性および熱的安定性、機械的強度、耐久性を合わせ持つ優れた材料である。この高分子材料を有機EL素子や電子写真感光体等の有機薄膜素子に用いることで、素子の電荷輸送特性、発光特性および安定性を向上できる。さらに、薄膜形成に係る製造工程の簡易化も図ることができる。また、従来一般の電荷輸送層と発光層とをもつ多層構成の有機層のいずれかの層に適用できる他、これらを兼ね備えた層として機能させて層構成の削減を図ることもできる。
また、蛍光特性を有する材料を主鎖に導入することで、発光色や蛍光特性を変化させることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の高分子化合物の1H−NMRスペクトル図である。
【図2】 実施例2の高分子化合物の1H−NMRスペクトル図である。
【図3】 有機エレクトロルミネッセンス素子の一例を示す断面図である。
【図4】 電子写真感光体の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
14 陽極
16 正孔注入輸送層
18 有機発光層
20 有機層
22 陰極
32 支持体
34 電荷発生層
36 電荷輸送層
Claims (8)
- フェノキサジンを主鎖骨格に有する下記一般式(I)で示されることを特徴とする高分子化合物。
- フェノキサジンを主鎖骨格に有する下記一般式(II)で示されることを特徴とする高分子化合物。
- 前記Ar2が、機能性を有する共役性有機材料であることを特徴とする請求項2記載の高分子化合物。
- 平均重合度が2〜10000であることを特徴とする請求項1、2、3のいずれかに記載の高分子化合物。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の高分子化合物を用いることを特徴とする有機薄膜素子。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の高分子化合物を電荷輸送層として用いることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の高分子化合物を発光層として用いることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の高分子化合物を用いることを特徴とする電子写真用感光体。
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