JP3876591B2 - 硬化性塗料組成物及び硬化塗膜 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、硬化性塗料組成物及び硬化塗膜に関し、さらに詳しくは、耐汚染性、汚染除去性に優れた上塗り塗膜を形成することができ、貯蔵安定性に優れた硬化性塗料組成物、及びその硬化性塗料組成物を塗布することにより得られる硬化塗膜に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
上塗り塗料は、被塗物に意匠性や外観性を与えるために塗布されるものであり、これらの特性に加えて、得られる塗膜には耐候性、耐水性、耐酸性、耐アルカリ性、耐薬品性などの機能が求められてきた。ところが、近年、フッ素樹脂塗料、シリコン樹脂塗料、ウレタン塗料などの高耐候性塗料が普及し、塗膜の長寿命化が図られるに従って、塗膜に耐汚染性や汚染除去性といった汚染物質に対する抵抗性が求められるようになった。
この塗膜に耐汚染性や汚染除去性を与える技術として、従来より界面活性剤やポリアルコキシポリシロキサンオリゴマーなどの親水化剤を配合した塗料が用いられている。
しかしながら、これらの親水化剤は、塗膜中から脱離し易く、耐汚染性が持続しない、塗膜の耐水性や耐アルカリ性などの塗膜性能を低下させる、貯蔵安定性が悪く塗料が増粘するなどの問題があった。また、従来より、一般に用いられてきた、ポリオールとメラミン樹脂を主成分とする熱硬化性塗料は、耐酸性が十分でなく、酸性雨による侵食を受け、耐汚染性が低下する問題点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点を解決し、耐汚染性、汚染除去性に優れた塗膜を形成することができ、良好な貯蔵安定性を有する硬化性塗料組成物、及びその硬化性塗料組成物から得られる硬化塗膜を得ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記問題点を開発すべく種々の検討を重ねた結果、樹脂として、特定のアルコキシポリエチレングリコール基を有するエポキシ基含有樹脂を用い、このエポキシ基含有樹脂と反応して架橋を形成する架橋剤を組合せ、さらに、親水化剤として、酸化アルミニウムゾル、酸化ケイ素ゾル、酸化ジルコニウムゾル及び酸化アンチモンゾルから選ばれる少なくとも1種の無機酸化物ゾルを用いることにより、親水化剤の塗料中での安定化が可能で、また、塗膜中からの脱離を防止することができることを見出し、これらの知見に基づいて、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、(A)1分子中に1個以上のエポキシ基を有するα,β‐不飽和単量体及び一般式(1)
【0005】
【化3】
CH2=CR−COO−(C2H4O)n−R’ (1)
【0006】
(式中、Rは水素原子又はメチル基であり、R’はメチル基又はエチル基であり、nは1〜30である。)
で表されるα,β‐不飽和単量体を共重合して得られるエポキシ基含有樹脂、
(B)(A)成分のエポキシ基含有樹脂と反応して架橋を形成する架橋剤、及び(C)酸化アルミニウムゾル、酸化ケイ素ゾル、酸化ジルコニウムゾル及び酸化アンチモンゾルから選ばれる少なくとも1種の無機酸化物ゾルからなる親水化剤を含有することを特徴とする硬化性塗料組成物を提供する。
また、本発明は、(B)成分が、1分子中に一般式(2)
【0007】
【化4】
【0008】
(式中、R1、R2及びR3はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜18の有機基、R4は炭素数1〜18の有機基であって、R3とR4はたがいに結合してYをヘテロ原子とする複素環を形成していてもよく、Yは酸素原子又はイオウ原子である)で表される官能基を2個以上有する化合物であり、場合により(D)加熱時に活性を示す熱潜在性酸触媒を含有する上記の硬化性塗料組成物を提供する。
また、本発明は、(D)成分が、ブレンステッド酸あるいはルイス酸をルイス塩基で中和した化合物、ルイス酸とトリアルキルホスフェートの混合物、ルイス酸とトリアルキルホスファイトの混合物、ルイス酸とジアルキルスルフィドの混合物、スルホン酸エステル類、リン酸エステル類、オニウム化合物の群から選ばれる少なくとも1種である上記の硬化性塗料組成物を提供する。
また、本発明は、(C)成分の親水化剤が、平均粒径100nm以下の無機酸化物ゾルである上記の硬化性塗料組成物を提供する。
また、本発明は、(C)成分の親水化剤が、表面をシランカップリング剤で処理された無機酸化物ゾルである上記の硬化性塗料組成物を提供する。
さらに、本発明は、上記の硬化性塗料組成物を塗布することにより得られることを特徴とする硬化塗膜を提供する。
以下、本発明を詳細に説明する。
【0009】
【発明の実施の形態】
(A)成分のエポキシ基含有樹脂を得るために使用される1分子中に1個以上のエポキシ基を有するα,β‐不飽和単量体は、末端に不飽和基を有し、かつ1分子中に1個以上のエポキシ基を有するものであれば、特に制限はない。不飽和基の数は、1分子中に1個が好ましく、また、エポキシ基の数は1分子中に1〜3個が好ましく、特に1個が好ましい。この1分子中に1個以上のエポキシ基を有するα,β‐不飽和単量体の具体例としては、例えばグリシジル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有(メタ)アクリレート単量体が挙げられる。これらは一種単独で用いても、又は複数種類用いてもよい。
【0010】
(A)成分のエポキシ基含有樹脂を得るために使用される一般式(1)で表されるα,β‐不飽和単量体は、式中において、Rが水素原子又はメチル基であり、R’はメチル基又はエチル基であり、好ましくはメチル基であり、nが1〜30であり、好ましくは3〜20であり、特に好ましくは4〜15である。これらは一種単独で用いても複数種類用いてもよい。
(A)成分のエポキシ基含有樹脂において、一般式(1)で表されるα,β‐不飽和単量体の含有量は、全単量体中1〜95質量%の割合であることが望ましい。この含有量が1質量%未満であると、親水化剤の塗料中での安定性が不十分となり、一方、95質量%を超えると、得られる樹脂に必要な架橋点を導入することができず、十分な耐候性が得られない。親水化剤の塗料中での安定性を確保しながら、樹脂に適正な架橋点を導入するためには、一般式(1)で表されるα,β‐不飽和単量体の含有量は、全単量体中3〜75質量%の割合であることがより望ましく、全単量体中5〜50質量%の割合であることが特に望ましい。
【0011】
(A)成分のエポキシ基含有樹脂は、上記α,β‐不飽和単量体の他に、その他のα,β‐不飽和単量体を共重合して得られるものが好ましい。
その他のα,β‐不飽和単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ノルマルブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ターシャリーブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ノルマルラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸のC1〜C18のアルキルエステル、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸のシクロアルキルエステル、ベンジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸の芳香族炭化水素アルキルエステル、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸の複素環式炭化水素アルキルエステル、2‐メトキシエチル(メタ)アクリレート、3‐メトキシブチル(メタ)アクリレート等のアルコキシアルキル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、スチレン、α−メチルスチレン等のビニル芳香族化合物、ビニルピロリドン等のビニル複素環式化合物、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレートのアミノアルキルエステル、アクリルアミド、アクリロニトリル等が挙げられる。これらは一種単独で用いても複数種類用いてもよい。なお、(メタ)アクリル酸のC1〜C18のアルキルエステルにおけるアルキル基の炭素数は、2〜14が好ましく、4〜8が特に好ましい。
その他のα,β‐不飽和単量体は、(メタ)アクリル酸のC1〜C18のアルキルエステル、(メタ)アクリル酸のシクロアルキルエステル及びビニル芳香族化合物の3種から選ばれる2種又は3種の組合せが好ましく、3種すべての組合せが特に好ましい。(メタ)アクリル酸のC1〜C18のアルキルエステルと(メタ)アクリル酸のシクロアルキルエステルの含有比率は、1:9〜9:1が好ましく、3:7〜7:3が特に好ましい。(メタ)アクリル酸のC1〜C18のアルキルエステルとビニル芳香族化合物の含有比率は、1:9〜9:1が好ましく、3:7〜7:3が特に好ましい。また、(メタ)アクリル酸のシクロアルキルエステルとビニル芳香族化合物の含有比率は、1:9〜9:1が好ましく、3:7〜7:3が特に好ましい。
【0012】
(A)成分のエポキシ基含有樹脂において、その他のα,β‐不飽和単量体の含有量は、全単量体中10〜90質量%の割合であることがより好ましく、全単量体中30〜70質量%の割合であることが特に好ましい。
(A)成分のエポキシ基含有樹脂は、上記単量体を共重合することにより得られる。共重合は、例えば溶液重合、塊状重合、懸濁重合、乳化重合などの通常の重合方法により、行えばよいが、溶液重合が好ましい。溶液重合における溶媒は、後述する硬化性塗料組成物における溶剤と同様なものが使用できる。共重合に際しては、重合開始剤を使用することが望ましい。重合開始剤としては、ラジカル重合開始剤などが好ましい。ラジカル重合開始剤としては、例えば2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸、1−アゾビス−1−シクロヘキサンカルボニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート等のアゾ化合物、メチルエチルケトンペルオキシド、シクロヘキサノンペルオキシド、3,5,5−トリメチルヘキサノンペルオキシド、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)−シクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルペルオキシ)オクタン、t−ブチルヒドロペルオキシド、ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド、ジクミルペルオキシド、t−ブチルクミルペルオキシド、イソブチルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシジカーボネート、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルペルオキシネオデカネート、t−ブチルペルオキシベンゾエート、t−ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート、t−ヘキシルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ−t−ヘキシルペルオキシド等の有機過酸化物が挙げられる。
(A)成分のエポキシ基含有樹脂のエポキシ当量は、樹脂当たり200〜2000g/molが好ましく、250〜1000g/molがより好ましく、300〜700g/molが特に好ましい。
【0013】
(B)成分は、(A)成分のエポキシ基含有樹脂と反応して架橋を形成する架橋剤である。従って、(B)成分は、(A)成分のエポキシ基と反応する反応性官能基を1分子中に2個以上、好ましくは2〜50個有する。
(B)成分の架橋剤の具体例としては、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン等のエチレンアミン類、イソホロンジアミン、1,3‐ビス(アミノメチル)シクロヘキサン等の環状脂肪族ポリアミン類、ジアミノジフェニルメタン、m‐キシレンジアミン等の芳香族ポリアミン類、塗料用ポリアミド樹脂、1,3,5‐トリアジン‐2,4,6‐トリス‐カルバミン酸エステル又はそのオリゴマー、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の脂肪族ポリカルボン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の芳香族ポリカルボン酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸等の脂環式ポリカルボン酸、多価アルコールと酸無水物のハーフエステル化合物、1分子中に2個以上のカルボキシル基を有するポリエステル樹脂、1分子中に2個以上のカルボキシル基を有するアクリル樹脂等が挙げられる。
1分子中に2個以上のカルボキシル基を有するアクリル樹脂は、(1)アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸などの1分子中に1個以上のカルボキシル基を含有するα,β‐不飽和単量体と、その他のα,β‐不飽和単量体を共重合させる、(2)2‐ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2‐ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2‐ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の1分子中に1個以上の水酸基を有するα,β‐不飽和単量体と、その他のα,β‐不飽和単量体を共重合させて得られる重合体に酸無水物を反応させてハーフエステル化させるなどの方法で得られる。
本発明において、(B)成分は、1分子中に一般式(2)
【0014】
【化5】
【0015】
(式中のR1、R2及びR3はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜18の有機基、R4は炭素数1〜18の有機基であって、R3とR4は互いに結合してYをヘテロ原子とする複素環を形成してもよく、Yは酸素原子又はイオウ原子である。)で表される官能基2個以上、好ましくは2〜50個を1分子中に有する化合物が好ましい。
この化合物は、前記の1分子中に2個以上のカルボキシル基を有する化合物と一般式(3)
【0016】
【化6】
【0017】
(式中のR1、R2、R3、R4及びYは、前記と同じ意味を持つ。)で表されるビニルエーテル化合物、ビニルチオエーテル化合物あるいは酸素原子又はイオウ原子をヘテロ原子とするビニル型二重結合を持つ複素環式化合物との反応により、容易に形成させることができる。
前記一般式(2)及び(3)におけるR1、R2及びR3は、それぞれ水素原子又は炭素数1〜18のアルキル基、アリール基、アルカリール基などの有機基、R4は炭素数1〜18のアルキル基、アリール基、アルカリール基などの有機基であって、これらの有機基は適当な置換基を有していてもよく、またR3とR4は、互いに結合してYをヘテロ原子とする置換基を有しない又は有する複素環を形成していてもよい。
R1、R2及びR3の好ましいものとしては、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、アリール基、アルカリール基であり、R4の好ましいものとしては、炭素数1〜10のアルキル基、アリール基、アルカリール基である。
【0018】
上記アルキル基の適当な具体例としては、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert−ペンチル、2−メチルブチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、3−メチルペンチル、エチルブチル、n−ヘプチル、2−メチルヘキシル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、3−メチルヘプチル、n−ノニル、メチルオクチル、エチルヘプチル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、n−テトラデシル、n−ヘプタデシル、n−オクタデシル基などが挙げられ、また、このアルキル基には、シクロブチル基、シクロヘキシル基などのシクロアルキル基も含まれる。好ましいアルキル基は、炭素数1〜10のアルキル基であり、具体的には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert−ペンチル、2−メチルブチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、3−メチルペンチル、エチルブチル、n−ヘプチル、2−メチルヘキシル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、3−メチルヘプチル、n−ノニル、メチルオクチル、エチルヘプチル、n−デシル及びシクロヘキシル基が挙げられる。
【0019】
また、このアルキル基には、アラルキル基も含まれる。その適当な具体例としては、ベンジル、1−フェニルエチル、2−フェニルエチル、2−フェニルプロピル、3−フェニルプロピル、4−フェニルブチル、5−フェニルペンチル、6−フェニルヘキシル、1−(4−メチルフェニル)エチル、2−(4−メチルフェニル)エチル、2−メチルベンジルなどが挙げられる。
上記アリール基及びアルカリール基の適当な具体例としては、例えばフェニル、トリル、キシリル、ナフチルなどのアリール基;4−メチルフェニル、3,4−ジメチルフェニル、3,4,5−トリメチルフェニル、2−エチルフェニル、n−ブチルフェニル、tert−ブチルフェニル、アミルフェニル、ヘキシルフェニル、ノニルフェニル、2−tert−ブチル5−メチルフェニル、シクロヘキシルフェニル、クレジル、オキシエチルクレジル、2−メチル−4−tert−ブチルフェニル、ドデシルフェニルなどのアルカリール基などが挙げられ、好ましくは炭素数6〜10のフェニル、トリル、キシリル、4−メチルフェニル、3,4−ジメチルフェニル、3,4,5−トリメチルフェニル、2−エチルフェニル、n−ブチルフェニル、tert−ブチルフェニルなどのアリール基、アルカリール基が好ましい。
【0020】
前記一般式(3)で表される化合物の具体例としては、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、secーブチルビニルエーテル、tertーブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテルなどの脂肪族ビニルエーテル化合物及びこれらに対応する脂肪族ビニルチオエーテル化合物、さらには2,3−ジヒドロフラン、3,4−ジヒドロフラン、2,3−ジヒドロ−2H−ピラン、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン、3,4−ジヒドロ−2−メトキシ−2H−ピラン、3,4−ジヒドロ−4,4−ジメチル−2H−ピラン−2−オン、3,4−ジヒドロ−2−エトキシ−2H−ピラン、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン−2−カルボン酸ナトリウムなどの環状ビニルエーテル化合物及びこれらに対応する環状ビニルチオエーテル化合物などが挙げられる。
【0021】
本発明の硬化性塗料組成物は、前記(A)成分及び(B)成分を必須成分としている。(A)成分と(B)成分の混合比は、(A)成分中のエポキシ基と、これと化学結合を形成しうる(B)成分中の反応性官能基とが当量比0.2:1.0ないし1.0:0.2の割合になるように各成分を含有させることが望ましい。
本発明の(B)成分の一般式(2)で表される官能基は加熱下において、遊離カルボキシル基を再生し、(A)成分のエポキシ基と化学結合を形成するものであるが、この反応の他に分子内分極構造に基き、(A)成分のエポキシ基に直接付加反応を起こし得る。この際には、架橋反応時に脱離反応を伴わないため、揮発性有機物質の排出低減にも貢献することができる。
【0022】
(C)成分の親水化剤である無機酸化物ゾルは、酸化アルミニウムゾル、酸化ケイ素ゾル、酸化ジルコニウムゾル、酸化アンチモンゾルから選ばれる1種以上の無機酸化物ゾルである。
これらの無機酸化物ゾルのうち、好ましいのは酸化ケイ素ゾルである。又、これらの無機酸化物ゾルは、一般に水系分散体として供給されることが多く、有機溶剤系塗料の場合、所望の有機溶媒中に相転換する方法を用いることができる。この相転換の方法としては、例えば、水系分散体中に水可溶な有機溶媒を添加し、水を留出させる操作を繰り返すことにより、所望の有機溶媒中に相転換する方法等を用いることができる。有機溶媒としては、後述する硬化性塗料組成物の溶剤と同様なものが挙げられる。
酸化ケイ素ゾルは、四ハロゲン化ケイ素を水中に加える、ケイ酸ナトリウムに酸を加える等の方法で得ることができる。また、市販品として、例えば、水分散体としてはスノーテックスO、スノーテックスN(いずれも商品名、日産化学工業(株)製)等が、有機溶媒分散体としては、スノーテックスIPA−ST、スノーテックスMIBK−ST(いずれも商品名、日産化学工業(株)製)等が挙げられる。これらの無機酸化物ゾルは1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0023】
また、無機酸化物ゾルは、シランカップリング剤で表面処理したものが好ましく、特に酸化ケイ素ゾルをシランカップリング剤処理したものが好ましい。
シランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン等が挙げられ、好ましくは、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン等が挙げられる。また、市販品としては、A‐162、A‐163、AZ‐6122(いずれも商品名、日本ユニカー(株)製)等が挙げられる。また、上記化合物の縮合体、例えば、市販品として、KR−9218、KR−9202(いずれも商品名、信越化学工業(株)製)等もシランカップリング剤として用いることができる。シランカップリング剤は1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0024】
シランカップリング剤で表面処理を行う場合、シランカップリング剤の配合量は、無機酸化物ゾルの不揮発分に対して1〜100質量%が好ましく、5〜50質量%がより好ましい。また、処理温度は、特に制限ないが、通常20〜100℃の温度範囲で行われることが好ましく、特に30〜90℃の範囲で行われることが好ましい。
また、無機酸化物ゾルの平均粒径は、100nm以下が好ましく、50nm以下が特に好ましい。
本発明においては、(C)成分の無機酸化物ゾルの含有割合は、該無機酸化物ゾルの不揮発分として(A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計の不揮発分に対して1〜60質量%が好ましく、5〜40質量%が特に好ましい。ここで、(C)成分が1質量%未満の場合、充分な耐汚染性、汚染除去性が得られないため好ましくなく、また、(C)成分が60質量%を超える場合には、塗料の貯蔵安定性が低下するため好ましくない。
【0025】
本発明の硬化性塗料組成物には、必要に応じて、酸触媒を含有させることができる。酸触媒としては、例えばハロゲノカルボン酸類、スルホン酸類、硫酸モノエステル類、リン酸モノ及びジエステル類、ポリリン酸エステル類、ホウ酸モノ及びジエステル類などのプロトン酸、BF3、FeCl3、SnCl4、AlCl3、ZnCl2などのルイス酸等を挙げることができる。酸触媒は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を組合せて使用してもよい。
また、(B)成分が1分子中に一般式(2)で表される官能基を2個以上有する化合物である場合は、酸触媒の代わりに(D)成分として加熱時に活性を示す熱潜在性酸触媒を含有させることが好ましい。
(D)成分の熱潜在性酸触媒としては、ブレンステッド酸あるいはルイス酸をルイス塩基で中和した化合物、ルイス酸とトリアルキルホスフェートの混合物、ルイス酸とトリアルキルホスファイトの混合物、ルイス酸とジアルキルスルフィドの混合物、スルホン酸エステル類、リン酸エステル類、オニウム化合物等が挙げられる。熱潜在性酸触媒は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を組合せて使用してもよい。
酸触媒又は(D)成分の含有割合は、(A)成分と(B)成分の不揮発分の合計量100質量部に対して0.1〜10質量部が好ましく、0.2〜5質量部が特に好ましい。
【0026】
また、本発明の硬化性塗料組成物には、上記成分以外に、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、シュウ酸アニリド系紫外線吸収剤等の紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤等の光安定剤、フェノール系酸化防止剤、ホスファイト系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤等の酸化防止剤、有機樹脂微粒子、脂肪酸アマイド系ワックス、ポリアマイド系ワックス、ポリエチレン系ワックス、酸化ポリエチレン系ワックス、シリカ、有機ベントナイト、尿素化合物系粘性調整剤等の粘性調整剤、シリコーン系表面処理剤、ビニル化合物系表面調整剤等の表面調整剤、シリコーン系消泡剤、ビニル化合物系消泡剤等の消泡剤等の添加剤を適宜配合することができる。また、着色顔料として、酸化チタン、亜鉛華、黄色酸化鉄、赤色酸化鉄、カーボンブラック等の無機系着色顔料、フタロシアニンブルー、スレンブルー、フタロシアニングリーン、不溶性アゾ、溶性アゾ、ペリレン、キナクリドンレッド、チオインジゴレッド、ジオキサジンバイオレット、アンスラピリミジンイエロー、キノフタロンイエロー等の有機系着色顔料、光輝剤としてアルミニウム紛、ニッケル紛、パールマイカ等を適宜配合することができる。
また、親水化剤として、無機酸化物ゾルに加えて、ポリアルコキシポリシロキサン(アルキルシリケートオリゴマー)等を併用することもできる。
【0027】
さらに、本発明の硬化性塗料組成物には、有機溶剤を配合することができる。有機溶剤の具体例としては、例えば、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、芳香族石油ナフサ、ソルベッソ#100(エクソン化学(株)登録商標)、ソルベッソ#150(エクソン化学(株)登録商標)等の芳香族炭化水素、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸メトキシブチル、プロピオン酸n‐ブチル、プロピオン酸n‐ペンチル等のエステル及びエーテルエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン、メチルイソアミルケトン、エチル正ブチルケトン、エチルアミルケトン、ジイソブチルケトン、ジエチルケトン、メチルプロピルケトン、ジイソプロピルケトン等のケトン類、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。有機溶媒は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組合せて用いてもよい。
【0028】
溶剤の配合量は、硬化性塗料組成物を塗布できる粘度に調整するように適宜選定すればよい。(A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計不揮発分100質量部に対して0〜300質量部が好ましく、有機溶媒を使用する場合の下限量は1質量部以上が好ましい。
本発明の硬化性塗料組成物の硬化に要する温度及び時間については、適宜選定すればよいが、通常50〜300℃の範囲の温度で、5秒ないし1時間程度加熱することにより、硬化が完了する。
【0029】
本発明の硬化性塗料組成物は、金属素材、樹脂素材等の被塗物に塗布する上塗り塗料に用いることができる。本発明の硬化性塗料組成物は、被塗物上に上塗り塗料としてそのまま塗布されるか、あるいは下塗り、中塗り塗膜上に塗布される。塗布仕様としては、単独での1コート塗装、ベースコートとの組み合わせでの2コート塗装、3コート塗装あるいは、上塗り塗膜上のオーバーコート塗装が可能である。本発明の硬化性塗料組成物は、クリヤー塗料として、また、顔料あるいは光輝剤を含むエナメル塗料として使用することができる。
【0030】
【実施例】
次に、実施例によって本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は、これらの例によって何ら制限されるものではない。
【0031】
(製造例1及び2)
(A)成分の化合物A‐1溶液及び化合物A‐2溶液の製造
撹拌機、温度計、還流冷却器及び滴下ロートを備えた反応容器に、それぞれ反応溶剤としてキシレン790質量部を仕込み、撹拌下で加熱して、140℃を保った。次に140℃の温度で、表1記載の組成(質量部)の単量体、重合開始剤を2時間かけて滴下ロートより滴下した。滴下終了後140℃の温度を2時間保ったところで反応を終了し、化合物A‐1溶液及び化合物A‐2溶液を得た。
【0032】
【表1】
【0033】
注
1)表中の略号は以下の通りである。
St:スチレン
CHMA:シクロヘキシルメタクリレート
n-BMA:n−ブチルメタクリレート
n-BA:n−ブチルアクリレート
GMA:グリシジルメタクリレート
PME‐400:プレンマーPME‐400(商品名、日本油脂(株)製、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート、CH2=C(CH3)−COO−(C2H4O)n−CH3(n≒9))
TBPB:ターシャリーブチルパーオキシベンゾエート
【0034】
(製造例3)
(B)成分の化合物B−1溶液の製造
撹拌機、温度計及び還流冷却器を備えた反応容器に、トリメチロールプロパン140質量部、キシレン240質量部、無水コハク酸310質量部を混合し、140℃で8時間加熱した。50℃まで冷却し、n‐ブチルビニルエーテル310質量部を加え、50℃で8時間保持し、980質量部の化合物B‐1を得た。
【0035】
(製造例4)
(C)成分の酸化ケイ素ゾルC−1の製造
撹拌機、温度計、ディーン・スタークトラップ付きの還流冷却器及び滴下ロートを備えた反応容器に、スノーテックスMIBK−ST(商品名、日産化学工業(株)製、酸化ケイ素ゾルの分散体(平均粒径:30nm、固型分:30質量%、溶媒:メチルイソブチルケトン)1000質量部およびA‐163(商品名、日本ユニカー(株)製、シランカップリン剤、メチルトリメトキシシラン)40質量部を仕込み、加熱して80℃で8時間保持することにより、シランカップリング剤で表面処理された酸化ケイ素ゾルC−1(平均粒径:32nm)1020質量部を得た。
【0036】
(実施例1、2及び比較例1、2)
表2に記載の原材料・配合(質量部)でクリヤー塗料を作成した。
2Lのステンレススチール製容器に、表2の原材料を順に仕込み、ディスパーで15分間撹拌し、クリヤー塗料を得た。
【0037】
【表2】
【0038】
注
1)表中の略号は以下の通りである。
MIBK‐ST:スノーテックスMIBK‐ST(商品名、日産化学工業(株)製、オルガノシリカゾル)
MS−56:商品名、三菱化学(株)製、ポリアルコキシポリシロキサン
ネイキュア2500X:商品名、米国キングインダストリーズ社製、スルホン酸系硬化触媒
チヌビン400:商品名、チバスペシャリティーケミカルズ(株)製、紫外線吸収剤
チヌビン123:商品名、チバスペシャリティーケミカルズ(株)製、紫外線吸収剤
ポリフローNo.85:商品名、共栄社化学(株)製、レベリング剤
【0039】
<貯蔵安定性>
クリヤー塗料の貯蔵安定性について以下の方法で評価を行い、その評価結果を表3に示した。
(1)貯蔵安定性試験(20℃保管3カ月):容量300mlの蓋付きガラス容器に、200gの塗料を入れ、20℃の恒温槽に3カ月静置した。3ヶ月後、塗料の状態を観察した。
(2)貯蔵安定性試験(40℃保管1カ月):容量300mlの蓋付きガラス容器に、200gの塗料を入れ、40℃の恒温槽に1カ月静置した。1ヶ月後、塗料の状態を観察した。
【0040】
【表3】
【0041】
(実施例3、4及び比較例3、4)
上記実施例1、2及び比較例1、2で得た各塗料組成物をソルベッソ100(商品名、エクソン化学(株)社製、芳香族炭化水素系有機溶剤)で粘度25秒(フォードカップNo.4/20℃)に調整して、上塗り用クリヤー塗料を調製した。
調製した上塗りクリヤー用塗料を用いて、2コート1ベーク仕様による上塗り塗膜を以下にように形成した。
厚さ0.8mmのリン酸亜鉛化成処理鋼鈑に、エポキシ系カチオン電着塗料を乾燥膜厚が約20μmとなるように電着塗装し、170℃で30分間焼付を行った後、自動車用中塗り塗料を乾燥膜厚が約30μmとなるようにエアスプレー塗装し、140℃で30分間焼付を行って中塗り塗装鋼鈑を作成し、試験用素材とした。この中塗り塗装鋼鈑に、自動車用上塗りベースコート塗料「ベルコートNo.6010ホワイト」(商品名、日本油脂(株)製)を乾燥膜厚約15μmとなるようにエアスプレー塗装し、室温で5分間放置した後、上記の上塗りクリヤー用塗料組成物を乾燥膜厚が約40μmとなるようにエアースプレー塗装し、140℃で30分間焼付を行い、上塗り塗膜を形成した。
上記の方法で得られた上塗り塗膜の塗膜性能試験を以下の手法で行った。
【0042】
<塗膜特性の評価方法>
(3)耐汚染性
屋外において、南向き、水平から30度の角度に試験板を設置し、曝露した。試験前及び6ヶ月後の試験板の色を色差計(スガ試験機(株)製、SM‐7‐CH型)でLab値を測定し、曝露後のLab値から未曝露時のLab値を引くことにより色差ΔE値を算出し、耐汚染性を判定した。このΔE値が0に近いほど耐汚染性に優れる。
(4)汚染除去性
屋外において、南向き、水平から30度の角度に試験板を設置し曝露した。3ヶ月間の曝露の後、試験板を洗浄した。洗浄は、5kg/cm2に加圧した水を、口径1mmのノズルから噴射させることにより行った。水の噴射は、ノズル先端を試験板に対して垂直から45度の角度で、10cmの距離に保ち、30秒間行った。試験前および洗浄前および洗浄後の試験板の色(Lab値)を、色差計(スガ試験機(株)製、SM‐7‐CH型)で測定し、試験前と洗浄前の色差ΔE1と試験前と洗浄後の色差ΔE2とから、汚染除去率を算出した。この汚染除去率の値が大きいほど、汚染除去性に優れる。
汚染除去率(%)=100−{(試験前と洗浄後の色差ΔE2)÷(試験前と洗浄前の色差ΔE1)×100}
【0043】
(5)塗膜硬度
JIS K5600‐5.4 引っかき硬度(鉛筆法)に基づき塗膜硬度を測定した。
(6)外観性
変角光沢計(スガ試験機(株)製、UGV‐50型)により、60度光沢値を測定した。
(7)耐候性
キセノン耐候性試験で1,500時間の促進耐候性試験を行い、試験前の60度光沢値と試験後の60度光沢値の値から、光沢保持率を算出した。
(光沢保持率(%)=試験後の光沢値÷試験前の光沢値×100)
なお、キセノン耐候性試験の試験条件は、放射照度180W/m2、照射時温度63±3℃(ブラックパネル温度)、照射時湿度50±5%RH、降雨時温度28±3℃(雰囲気温度)、降雨時湿度95%RH以上、降雨サイクル360分間照射中に24分間で行った。表4に塗膜性能評価結果を示した。
【0044】
【表4】
【0045】
【発明の効果】
本発明の熱硬化性組成物は、耐汚染性、汚染除去性に優れた上塗り塗膜を形成することができ、かつ優れた貯蔵安定性を有するという効果を得ることができる。
Claims (6)
- (D)成分が、ブレンステッド酸あるいはルイス酸をルイス塩基で中和した化合物、ルイス酸とトリアルキルホスフェートの混合物、ルイス酸とトリアルキルホスファイトの混合物、ルイス酸とジアルキルスルフィドの混合物、スルホン酸エステル類、リン酸エステル類、オニウム化合物の群から選ばれる少なくとも1種である請求項2記載の硬化性塗料組成物。
- (C)成分の親水化剤が、平均粒径100nm以下の無機酸化物ゾルである請求項1〜3のいずれかに記載の硬化性塗料組成物。
- (C)成分の親水化剤が、表面をシランカップリング剤で処理された無機酸化物ゾルである請求項1〜4のいずれかに記載の硬化性塗料組成物。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の硬化性塗料組成物を塗布することにより得られることを特徴とする硬化塗膜。
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