JP3870799B2 - 車両用走行制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、手動変速機を搭載した車両に好適な車両用走行制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の車両用走行制御装置としては、例えば特公平2−36406号公報に記載されたものが知られている。
この従来例には、記憶手段に記憶した記憶車速と実際の車速とを比較し、両車速か等しくなる方向にスロットルの開閉を制御する負圧アクチュエータ手段を制御する電子制御手段と、クラッチの操作時に、負圧アクチュエータの制御を解除すると共に、クラッチの操作時間が所定時間内に完了したとき、負圧アクチュエータの制御を復帰させる解除制御手段とを備えた定速走行装置が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例にあっては、手動変速機を搭載した車両において、クラッチ操作が行われたときに定速走行制御を一時中断することで、シフト操作後に定速走行制御を再度設定する必要がなく利便性が向上するものであるが、クラッチ操作に伴い駆動力が遮断されるので、エンジンブレーキ力が作用していた場合には減速度が変化することで運転者に違和感を与えるという未解決の課題がある。
【0004】
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、クラッチ操作等の動力遮断時における利便性を確保しながら運転者に違和感を与えることを抑制することができる車両用走行制御装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る車両用走行制御装置は、自車速を検出する車速検出手段と、車両の目標車速を設定する目標車速設定手段と、前記目標車速に基づき車両の制動力又は駆動力を制御する制駆動力制御手段と、回転駆動源と車輪側との間の動力伝達を行う手動変速機と、該手動変速機での動力遮断状態を検出する動力遮断検出手段とを備え、前記制駆動力制御手段は、前記動力遮断検出手段で動力遮断状態を検出した時、動力遮断前の駆動力が負である場合に、当該負の駆動力を補償して減速度を維持する制動力を発生する制動力制御を行うように構成されていることを特徴としている。
【0006】
ここで、動力遮断検出手段で検出する動力遮断状態とは、クラッチペダルの踏込みによるクラッチの遮断状態、変速機のニュートラル状態等の回転駆動源から車輪への動力伝達が遮断されている状態をいう。
また、請求項2に係る車両用走行制御装置は、請求項1に係る発明において、前記目標車速設定手段は、先行車両と自車両との位置関係に基づいて目標車速を設定するように構成されていることを特徴としている。
【0007】
さらに、請求項3に係る車両用走行制御装置は、請求項1又は2に係る発明において、前記制駆動力制御手段は、前記負の駆動力を補償して減速度を維持する制動力を発生する制動力制御を、前記動力遮断検出手段で動力遮断状態を検出する直前の負の駆動力の絶対値が所定値以上である時に、行うように構成されていることを特徴としている。
さらにまた、請求項4に係る車両用走行制御装置は、請求項1又は2に係る発明において先行車両との車間距離を検出する車間距離検出手段を有し、前記制駆動力制御手段は、前記負の駆動力を補償して減速度を維持する制動力を発生する制動力制御を、前記先行車との車間距離が所定値未満である時に、行うように構成されていることを特徴としている。
【0008】
なおさらに、請求項5に係る車両用走行制御装置は、請求項1又は2に係る発明において、前記制駆動力制御手段は、前記負の駆動力を補償して減速度を維持する制動力を発生する制動力制御を、動力遮断後の先行車との車間距離の減少率が所定値以上である時に、行うように構成されていることを特徴としている。
また、請求項6に係る車両用走行制御装置は、請求項1乃至5の何れかに係る発明において、先行車両との車間距離を検出する車間距離検出手段を有し、前記制駆動力制御手段は、前記負の駆動力を補償して減速度を維持する制動力を発生する制動力制御を開始した時に、当該制動力制御を、前記先行車との車間距離が当該制動力制御の開始時の車間距離に所定値を加算した解除車間距離以上となったとき、又は当該制動力制御の開始から所定時間経過したときに、解除するように構成されていることを特徴としている。
【0009】
また、請求項7に係る車両用走行制御装置は、請求項6に係る発明において、前記制駆動力制御手段は、前記負の駆動力を補償して減速度を維持する制動力を発生する制動力制御を解除する際に、制動力を漸減するように構成されていることを特徴としている。
【0010】
【発明の効果】
請求項1に係る車両用走行制御装置によれば、動力遮断検出手段で動力伝達が遮断されたことを検出したときに、遮断直前の動力伝達状態で駆動力が負である状態即ちエンジンブレーキが作動している状態では、制駆動力制御手段で、負の駆動力を補償して減速度を維持する制動力を発生することにより、車両の減速度の低下を防止して運転者に与える違和感を抑制することができるという効果が得られる。
【0011】
また、請求項2に係る車両用走行制御装置によれば、目標車速が先行車両と自車両との位置関係に基づいて設定されるので、動力遮断時にも先行車両との車間距離が短くなることを防止して、運転者に違和感を与えることを防止することができるという効果が得られる。
さらに、請求項3に係る車両用走行制御装置によれば、負の駆動力を補償して減速度を維持する制動力制御を、その直前の負の駆動力の絶対値が所定値以上であるときに限って実施するので、制動装置に与える負荷を最小限に抑制することができるという効果が得られる。
【0012】
さらにまた、請求項4に係る車両用走行制御装置によれば、負の駆動力を補償して減速度を維持する制動力制御を車間距離が所定値未満であるときに限って実施するので、制動装置に与える負荷を最小限に抑制することができるという効果が得られる。
さらにまた、請求項5に係る車両用走行制御装置によれば、負の駆動力を補償して減速度を維持する制動力制御を車間距離変化が減少方向に大きい状況に限って実施するので、制動装置に与える負荷を最小限に抑制するとこができるという効果が得られる。
【0013】
なおさらに、請求項6に係る車両用走行制御装置によれば、負の駆動力を補償して減速度を維持する制動力制御の解除が、車間距離が制動力制御開始時の車速に所定値を加算した解除車間距離以上となるか又は制動力制御開始時から所定時間経過したときに、制動力制御を解除するようにしたので、先行車との余裕ある車間距離を確保した状態で制動力制御を解除するので、制動力制御解除によって車間距離が減少した場合でも運転者が余裕をもって対処することができるという効果が得られる。
【0014】
また、請求項7に係る車両用走行制御装置によれば、制動力制御解除時に制動力を漸減させるようにしたので、急激な加減速が発生することを防止して安定した制御解除を行うことができるという効果が得られる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施形態を示す概略構成図であって、図中、1FL,1FRは従動輪としての前輪、1RL,1RRは駆動輪としての後輪であって、後輪1RL,1RRは、エンジン2の駆動力がクラッチ3、手動変速機4、プロペラシャフト5、最終減速装置6及び車軸7を介して伝達されて回転駆動される。ここで、クラッチ3、手動変速機4、プロペラシャフト5、最終減速装置6及び車軸7で動力伝達手段を構成している。
【0016】
前輪1FL,1FR及び後輪1RL,1RRには、夫々制動力を発生するディスクブレーキ8が設けられていると共に、これらディスクブレーキ8の制動油圧が制動制御装置9によって制御される。
ここで、制動制御装置9は、ブレーキペダル9aの踏込みに応じて制動油圧を発生すると共に、走行制御用コントローラ20から供給されるブレーキ液圧指令値Pbkの大きさに応じた制動油圧を発生してディスクブレーキ8に供給するように構成されている。
【0017】
また、エンジン2には、その出力を制御するエンジン出力制御装置10が設けられている。このエンジン出力制御装置10は、エンジン出力の制御方法として、スロットルバルブの開度を調整してエンジン回転数を制御する方法と、アイドルコントロールバルブの開度を調整してエンジン2のアイドル回転数を制御する方法とが考えられるが、本実施形態では、スロットルバルブ11aの開度を調整する例えば電動モータで構成されるスロットルバルブアクチュエータ11を制御する方法が採用されている。
【0018】
一方、車両の前方側の車体下部には、先行車両との間の車間距離Dpsを検出する車間距離検出手段としてのレーダ装置で構成される車間距離センサ12が設けられている。この車間距離センサ12としては、例えばレーザ光を前方に掃射して先行車両からの反射光を受光することにより、先行車両と自車両との車間距離Dpsを計測するレーダ装置や電波や超音波を利用して車間距離Dpsを計測する距離センサを適用することができる。
【0019】
また、車両には手動変速機4の出力側に配設された出力軸の回転速度を検出することにより、自車速Vsを検出する車速検出手段としての車速センサ13が配設されている。さらに、エンジン2にはその回転速度を検出するエンジン回転速度センサ14が配設されている。また、スロットルバルブ11aのスロットル開度を検出するスロットル開度センサ15が配設されている。さらに、クラッチ3に連結されたクラッチペダル3aのストロークを検出してクラッチ3の動力遮断状態を検出するクラッチ遮断センサ16が配設されている。さらにまた、手動変速機4には、シフトレバー4aでニュートラル位置を選択したことを検出するニュートラル位置センサ17が配設されている。ここで、クラッチ遮断センサ16及びニュートラル位置センサ17とで動力遮断状態検出手段を構成している。
【0020】
そして、車間距離センサ12、車速センサ13、エンジン回転速度センサ14、スロットル開度センサ15、クラッチ遮断センサ16及びニュートラル位置センサ17の各検出信号が走行制御用コントローラ20に入力され、この走行制御用コントローラ20によって、車間距離センサ12で検出した車間距離Dps、車輪速度センサ13で検出した自車速Vspに基づいて、制動制御装置8、エンジン出力制御装置9及び変速機制御装置10を制御することにより、先行車両との間に適正な車間距離を維持しながら追従走行する追従走行制御を行う。
【0021】
この走行制御用コントローラ20は、マイクロコンピュータとその周辺機器を備え、マイクロコンピュータのソフトウェア形態により、図2に示す制御ブロックを構成している。
この制御ブロックは、車間距離センサ12でレーザー光を掃射してから先行車の反射光を受光するまでの時間を計測し、先行車との車間距離Dpsを演算する測距信号処理部21と、車速センサ13からの車速パルスの周期を計測し、自車速Vspを演算する車速信号処理部30と、測距信号処理部21で演算された車間距離L及び車速信号処理部30で演算した自車速Vspに基づいて車間距離Dpsを目標車間距離D* に維持する目標車速V* を演算する目標車間設定手段としての車間距離制御部40と、この車間距離制御部40で演算した目標車速V* 及び相対速度ΔVに基づいてスロットルアクチュエータ3、自動変速機T及び制動装置Bを制御して、自車速を目標車速V* に一致するように制御する制駆動力制御手段としての車速制御部50とを備えている。
【0022】
車間距離制御部40は、測距信号処理部21から入力される車間距離Dpsに基づいて先行車との相対速度ΔVを演算する相対速度演算部41と、この相対速度演算部41で演算された相対速度ΔVと車速信号処理部30から入力される自車速Vspとに基づいて先行車と自車との間の目標車間距離D* を算出する目標車間距離設定部42と、相対速度演算部41で演算された相対速度ΔV及び目標車間距離設定部42で算出された目標車間距離D* に基づいて減衰係数ζ及び固有振動数ωn を使用する規範モデルによって車間距離Dpsを目標車間距離D* に一致させるための車間距離指令値DT を演算する車間距離指令値演算部43と、この車間距離指令値演算部43で演算された車間距離指令値DT に基づいて車間距離Dpsを車間距離指令値LT に一致させるための目標車速V* を演算する目標車速演算部44とを備えている。
【0023】
ここで、相対速度演算部41は、測距信号処理部21から入力される車間距離Dpsを例えばバンドパスフィルタ処理するバンドパスフィルタで構成されている。このバンドパスフィルタは、その伝達関数が下記(1)式で表すことができ、分子にラプラス演算子sの微分項を有するので、実質的に車間距離Dpsを微分して相対速度ΔVを近似的に演算することになる。
【0024】
F(s) =ωC 2 s/(s2 +2ζC ωC s+ωC 2 ) …………(1)
但し、ωC =2πfC 、sはラプラス演算子、ζC は減衰係数である。
このように、バンドパスフィルタを使用することにより、車間距離Dpsの単位時間当たりの変化量から簡易的な微分演算を行って相対速度ΔVを算出する場合のように、ノイズに弱く、追従制御中にふらつきが生じるなど、車両挙動に影響を与えやすいことを回避することができる。なお、(1)式におけるカットオフ周波数fC は、車間距離Dpsに含まれるノイズ成分の大きさと、短周期の車体前後の加速度変動の許容値とにより決定する。また、相対速度ΔVの算出には、バンドパフィルタを使用する場合に代えて、車間距離Dpsにハイパスフィルタ処理を行うハイパスフィルタで微分処理を行うようにしてもよい。
【0025】
また、目標車間距離設定部42は、自車速Vspに相対速度ΔVを加算して算出した先行車車速Vt(=Vsp+ΔV)と自車が現在の先行車の後方D0 [m]の位置に到達するまでの時間T0 (車間時間)とから下記(2)式に従って先行車と自車との間の目標車間距離D* を算出する。
D* =Vt×T0 +DS …………(2)
この車間時間という概念を取り入れることにより、車速が速くなるほど、車間距離が大きくなるように設定される。なお、DS は停止時車間距離である。
【0026】
さらに、車間距離指令値演算部43は、車間距離Dps、目標車間距離D* に基づいて、車間距離Dpsをその目標値D* に保ちながら追従走行するための車間距離指令値DT を演算する。具体的には、入力される目標車間距離D* に対して、車間距離制御系における応答特性を目標の応答特性とするために決定される減衰係数ζ及び固有振動数ωn を用いた下記(3)式で表される規範モデルGT (s) に従った二次遅れ形式のフィルタ処理を行うことにより、車間距離指令値DT を演算する。
【0027】
【数1】
【0028】
さらにまた、目標車速演算部44は、入力される車間距離指令値DT に基づいてフィードバック補償器を使用して目標車速V* を演算する。具体的には、下記(4)式に示すように、先行車車速Vtから車間距離指令値DT と実車間距離Dpsとの偏差(DT −Dps)に距離制御ゲインfdを乗じた値と、相対速度ΔVに速度制御ゲインfvを乗じた値との線形結合を減じることにより、目標車速V* を算出する。
【0029】
V* =Vt−{fd(DT −Dps)+fv・ΔV} …………(4)
そして、車速制御部50は、自車速Vspが目標車速V* となるようにエンジン出力制御装置10に対するスロットル開度指令値APと、制動制御装置9に対するブレーキ液圧指令値Pbkとを制御する。
すなわち、車速制御部50は、図3に示すように、車速サーボ部51、シフト位置検出部52及びトルク分配制御演算部53を備えている。
【0030】
車速サーボ部51は、入力される目標車速V* に自車速Vspを一致させるための目標加減速度α1及び外乱推定値α2を算出し、これらの偏差に車体質量Mを乗算して目標制・駆動力FORを算出し、算出した目標制・駆動力FORに基づいて目標エンジントルクTegを算出するように構成されている。
また、シフト位置検出部52は、エンジン回転速度センサ14で検出したエンジン回転速度NE 、車速センサ13で検出した自車速Vsp、クラッチ遮断センサ16で検出したクラッチ遮断状態信号Sc、ニュートラル検出部位置センサ17で検出した手動変速機4のニュートラル位置検出信号SN に基づいて手動変速機4のシフト位置を検出し、このシフト位置を表すシフト位置検出信号SS をトルク分配制御演算部53に出力する。
【0031】
さらに、トルク分配制御演算部53は、車速サーボ部51で算出された目標エンジントルクTeg及びシフト位置検出部52で検出したシフト位置検出信号SS に基づいてスロットル開度指令値AP及びブレーキ液圧指令値Pbkを算出し、これらスロットル開度指令値AP及びブレーキ液圧指令値Pbkをエンジン出力制御装置10及び制動制御装置9に出力する。
【0032】
ここで、車速サーボ部51は、道路勾配変動などの外乱に強いサーボ系とするために、ロバストマッチング制御手法で設計されている。このサーボ系は、制御対象の伝達特性をパルス伝達関数P(z-1)と置くと、各補償器は図3に示すように表され、zは遅延演算子であり、z-1を乗じた形式で1サンプリング周期前の値を表す。
【0033】
図3のサーボ系は、モデルマッチング補償器51aと、外乱補償器としてのロバスト補償器51bと、モデルマッチング補償器51aから出力される加減速度指令値α1よりロバスト補償器51bから出力される外乱推定値α2を減算して目標加減速度α* を算出する減算器51cと、この目標加減速度α* に車体質量Mを乗算して目標制・駆動力FORを算出する乗算器51dと、目標・制駆動力FORを目標駆動軸トルクTE * に変換するトルク変換部51eとを備えている。
【0034】
ここで、モデルマッチング補償器51aは、目標車速V* を入力とし、実際の自車速Vspを出力としたときの制御対象の応答特性が予め定めた一次遅れとむだ時間を持つ規範モデルH(z-1)の特性と一致するように設定されている。
目標加速度を入力とし、実際の自車速Vspを出力とする部分を制御対象と置くと、パルス伝達関数P(z-1)は下記(5)に示す積分要素P1(z-1)とむだ時間要素P2(z-1)=z-2との積と置くことができる。ただし、Tはサンプリング周期である。
【0035】
P1(z-1)=T・z-1/(1−z-1) …………(5)
このとき、ロバスト補償器51bを構成する補償器C1(z-1)及びC2(z-1)は下記(6)及び(7)式で表される。但し、γ=exp(−T/Tb)である。
C1(z-1)=(1−γ)・z-1/(1−γ・z-1) …………(6)
C2(z-1)=(1−γ)・(1−z-1)/T・(1−γ・z-1)……(7)
制御対象のむだ時間を無視して、規範モデルを時定数Taの1次ローパスフィルタとすると、モデルマッチング補償器51aのフィードバック補償器C3は、下記(8)式のように定数となる。
【0036】
C3=K={1−exp(−T/Ta)}/T …………(8)
そして、車速制御部50では、図4に示す車速制御処理を所定サンプリング周期(例えば10msec)毎に所定メインプログラムに対するタイマ割込処理として実行する。
この車速制御処理は、図4に示すように、先ず、ステップS1で、車間距離制御部40で算出された目標車速V* を読込むと共に、運転者が設定した設定車速VSET を読込み、これらの内の小さい方を選択し、これを選択目標車速V* sとして設定する。
【0037】
次いで、ステップS2に移行して、自車速Vsp(n) 及び実車間距離Dps(n) を読込み、次いでステップS3に移行し、ロバスト補償器52における補償器C1(z-1)及びC2(z-1)に相当する下記(9)式及び(10)式の演算を行って補償器出力y1(n) 及びy2(n) を算出し、これらに基づいて下記(11)式の演算を行って外乱推定値α2(n) を算出すると共に、選択目標車速V* s及び自車速Vspをもとにモデルマッチング補償器51に相当する下記(12)式の演算を行って補償器出力α1を算出し、算出した補償器出力y1(n) ,y2(n) 及びα1に基づいて下記(13)式の演算を行って目標加減速度α* を算出し、これを今回の目標加減速度α* (n) として目標加減速度今回値記憶領域に更新記憶すると共に、前回の目標加減速度α* (n-1) を目標加減速度前回値記憶領域に更新記憶する。
【0038】
次いで、ステップS4に移行して、目標加減速度α* (n) に車両質量Mを乗算して目標制・駆動力FOR(=M・α* (n) )を算出する。
【0039】
次いでステップS5に移行して、算出された目標制・駆動力FORより目標エンジントルクTegを算出し、算出した目標エンジントルクTegをもとに手動変速機4の各シフト位置をパラメータとしてスロットル開度APと目標エンジントルクTegとの関係を示す図5のスロットル開度算出マップを参照してスロットル開度APを算出し、これをエンジン出力制御装置10に出力する。
【0040】
ここで、スロットル開度算出マップは、図5に示すように、横軸にエンジントルクTegをとり、縦軸にスロットル開度APをとり、手動変速機4のニュートラル位置を除く各シフト位置をパラメータとして形成され、目標エンジントルクTegが負から正に増加するに応じてスロットル開度APの増加量が緩やかに増加し、目標エンジントルクTegが正側の所定値を超えるとスロットル開度APが急激に上昇するように設定されている。
【0041】
次いで、ステップS6に移行して、目標制・駆動力FORをもとに図6に示すブレーキ液圧算出用マップを参照してブレーキ液圧指令値Pbkを算出し、算出したブレーキ液圧指令値Pbkを制動制御装置9に出力する。
ここで、ブレーキ液圧算出用マップは、図6に示すように、横軸に目標制・駆動力FORを取り、縦軸にブレーキ液圧Pbkを取り、目標制・駆動力FORが正であるとき及び負であって所定値−Fsを上回っている間は目標制動圧Pbkが“0”を維持し、目標制・駆動力FORが所定値−Fsを下回ると、目標制・駆動力FORの負方向への増加に比例してブレーキ液圧Pbkが直線的に増加するように設定されている。
【0042】
また、車速制御部は、図7に示す駆動力遮断制御処理を所定サンプリング周期(例えば10msec)毎に所定メインプログラムに対するタイマ割込処理として実行する。
この駆動力遮断制御処理は、先ず、ステップS11で、シフト位置検出部52からのシフト位置信号を読込み、手動変速機4のシフト位置がニュートラル位置であるか否かを判定し、ニュートラル位置であるときには、ステップS12に移行して、前回のサンプリング周期で手動変速機4のシフト位置がニュートラル位置であったか否かを判定し、前回のシフト位置がニュートラル位置ではないときには、今回初めてニュートラル位置となって、手動変速機4でエンジン2からの動力伝達が遮断されたものと判断してステップS13に移行する。
【0043】
このステップS13では、前回のサンプリング周期でクラッチ3が遮断状態であったか否かを判定し、クラッチ3が接続状態であるときにはステップS14に移行する。
このステップS14では、図8に示す車間判定用マップを参照して判定車間値βを算出する。この車間判定用マップは、横軸に自車速Vspをとり、縦軸に車間判定値βをとって形成され、自車速が“0”であるときには車間判定値βが“0”に近い最小値βMIN に設定され、これから自車速Vspが増加するに従って車間判定値βの増加量が徐々に大きくなるように湾曲特性線L11が設定されている。
【0044】
次いで、ステップS15に移行して、車間距離センサ12から読込んだ車間距離検出値Dpsが車間判定値β以上であるか否かを判定し、Dps<βであるときには、先行車との車間距離が短すぎるものと判断してステップS16に移行する。
このステップS16では、前述した車速制御処理で算出されるエンジントルクTegの負値分即ちエンジンブレーキトルクを絶対値で表すエンジンブレーキトルクTbkが予め設定された制動閾値νを超えているか否かを判定し、Tbk>νであるときには前回の動力伝達状態でエンジンブレーキが作用されていたものと判断してステップS17に移行する。
【0045】
このステップS17では、前述した図4の車速制御処理によるトルク制御を禁止し、次いでステップS18に移行して、現在の車間距離検出値Dpsを遮断制御開始初期値Dinとして設定すると共に、経過時間を計測する経過時間タイマのカウント値Tcnを“0”にセットしてから起動する。
次いで、ステップS19に移行して、前回のスロットル開度AP(n-1) 及び自車速Vspをもとに図10の特性マップを参照して現在のエンジンブレーキ制動力Tebを算出してからステップS20に移行する。
【0046】
ここで、特性マップは、例えば手動変速機4が2速位置にあるものとしたときに、図10に示すように、横軸に自車速Vspをとり、縦軸にエンジンブレーキ制動力Tebをとり、スロットル開度APをパラメータとして形成され、スロットル開度APが全閉状態であるときにエンジンブレーキ制動力Tebが最大となり、自車速Vspが低速側から高速側に増加するときに、これに応じて下側に凸となる湾曲線L0に従ってエンジンブレーキ制動力Tebが増加し、スロットル開度APが全閉状態より開状態となって開度が大きくなるにつれて湾曲線L1及びL2で示すように、自車速Vspに対するエンジンブレーキ制動力Tebが小さくなるように設定されている。
【0047】
このステップS20では、算出したエンジンブレーキ制動力Tebをもとに図11に示す制動力−液圧マップを参照してブレーキ液圧Pbkを算出する。制動力−液圧マップは、図11に示すように、横軸にブレーキ液圧Pbkをとり、縦軸にエンジンブレーキ制動力Tebをとって形成され、ブレーキ液圧Pbkが“0”であるときにエンジンブレーキ制動力Tbも“0”となり、これからブレーキ液圧Pbkが増加するに応じてエンジンブレーキ制動力Tebの変化量が徐々に少なくなるように上に凸となる湾曲特性線L21が設定されている。
【0048】
次いで、ステップS21に移行して、算出したブレーキ液圧Pbkを制動制御装置9に出力してからタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
一方、前記ステップS12の判定結果が手動変速機4の前回シフト位置がニュートラル位置であったとき及びステップS13の判定結果がクラッチ3が前回遮断状態にあったときにはステップS22に移行して、自車速Vspをもとに図9に示す車間距離増加閾値算出マップを参照して車間距離増加閾値αを算出してからステップS23に移行する。ここで、車間距離増加閾値算出マップは、図9に示すように、横軸に自車速Vspをとり、縦軸に車間距離増加閾値αをとって形成され、自車速Vspが“0”であるときには車間距離増加閾値αが最小値αMIN となり、その後自車速Vspが増加したときに車間距離増加閾値αが増加量が徐々に増加して緩やかに増加するように湾曲特性線L12が設定されている。
【0049】
ステップS23では、現在の車間距離検出値Dspから前記ステップS18で設定した遮断制御開始初期値Dinを減算した値即ち車間距離増加量がステップS22で算出した車間距離増加閾値αを超えているか否かを判定し、Dps−Din≦αであるときにはブレーキ制御を継続するものと判断してステップS24に移行する。
【0050】
このステップS24では、経過時間タイマのカウント値Tcnが予め設定した経過時間閾値γを超えたか否かを判定し、Tcn≦γであるときにはブレーキ制御を継続するものと判断してそのままタイマ割込処理を終了する。
また、前記ステップS15の判定結果がDps≧βであるとき、ステップS16の判定結果がTeg≦νであるとき、ステップS23の判定結果がDps−Din>αであるとき及びステップS24の判定結果がTcn>γであるときにはステップS25に移行して、現在のエンジンブレーキ制動力Tebから設定値ηを現在した値を新たなエンジンブレーキ制動力Tebとして設定し、この新たなエンジンブレーキ制動力Tebをもとに図11の制動力−液圧マップを参照してブレーキ液圧Pbkを算出する制御解除処理を行ってから前記ステップS21に移行する。
【0051】
さらに、前記ステップS11の判定結果が手動変速機4のシフト位置がニュートラル位置ではないときにはステップS26に移行して、クラッチ3が遮断状態であるか否かを判定し、クラッチ3が遮断状態であるときには前記ステップS12に移行し、クラッチ3が締結状態であるときにはステップS27に移行する。このステップS27では、前回のサンプリング周期で手動変速機4のシフト位置がニュートラル位置であるか否かを判定し、ニュートラル位置であるときにはニュートラル位置から他のシフト位置にシフトされて動力伝達状態に復帰したものと判断してステップS28に移行する。
【0052】
このステップS28では、現在のブレーキ液圧Pbkをもとに図11の制動力−液圧マップを参照してエンジンブレーキ制動力Tebを算出し、次いでステップS29に移行して、算出したエンジンブレーキ制動力Teb及び自車速Vspをもとに図10の特性マップを参照してスロットル開度AP(n-1) を算出してからステップS30に移行する。
【0053】
このステップS30では前述した図4の車速制御処理を作動状態とし、次いでステップS31に移行して、ブレーキ液圧Pbkを“0”に設定してから前記ステップS21に移行する。
また、前記ステップS27の判定結果が手動変速機4の前回シフト位置がニュートラル位置ではないときにはステップS32に移行して、クラッチ3が前回のサンプリング周期で遮断状態であったか否かを判定し、前回遮断状態であったときには動力伝達遮断状態から復帰したものと判断して前記ステップS28に移行し、前回遮断状態ではなかったときには動力伝達状態を継続しているものと判断したステップS33に移行する。
【0054】
このステップS33では、現在のスロットル開度APを前回スロットル開度AP(n-1) として設定してからそのままタイマ割込処理を終了する。
上記図4及び図7の処理が制動力制御手段に対応している。
次に、上記実施形態の動作を説明する。
今、車両が比較的急な下り坂で手動変速機4を2速位置としてエンジンブレーキを使用して走行しているものとする。この低速走行状態で、図12(a)に示すように、時点t0で、比較的車間距離Dpsの短い先行車を補足しているものとする。この時点t0 では図12(c)に示すようにクラッチ3が締結状態を継続すると共に、手動変速機4のシフト位置が例えば2速位置を継続しているので、図7の駆動力遮断制御処理では、ステップS11からステップS26を経てステップS27に移行し、ニュートラル位置ではなく2速位置を継続しているので、ステップS31に移行し、クラッチ3が締結状態であるので、ステップS32に移行して現在のスロットル開度APを前回のスロットル開度AP(n-1) として設定してからステップS30に移行することになり、図4の車速制御処理によるトルク制御を作動状態とする。
【0055】
このため、図4の車速制御処理で、先行車との車間距離Dpsが短いので、車間距離Dpsを目標車間距離Dps* に合わせるための現在の自車速Vspより遅い目標車速V* が算出される。このため、車速サーボ部51で算出される目標加減速度α* が減速度を表す負値となり、これに応じて目標制・駆動力FORも負値となる。このとき、目標制・駆動力FORが前述した図6に示す所定値−Fsより大きな値であるものとすると、図4のステップS6で算出されるブレーキ液圧Pbkは“0”となる。一方、ステップS5で算出される目標エンジントルクTegも負値となるので、その絶対値を表すエンジンブレーキ制動力Tbkが図12(e)に示すように、制動力閾値νより大きな値となる。これに応じて現在のシフト位置に応じた図5に示すスロットル開度算出マップを選択し、エンジントルクTegをもとに選択した特性マップを参照して車間距離Dpsを目標車間距離Dps* に合わせるためのエンジンブレーキを発生するスロットル開度APが算出される。このスロットル開度APがエンジン出力制御装置10に供給されることにより、このエンジン出力制御装置10でスロットルアクチュエータ11を制御してスロットルバルブ11aを閉方向に制御してエンジンブレーキを作用させる。
【0056】
したがって、車両の加減速度が図12(b)に示すように負の減速度を表す値に制御されることにより、先行車との車間距離Dpsが図12(a)に示すように徐々に増加する。
この手動変速機4が2速位置で走行している状態で、例えば手動変速機4を3速位置にシフトアップするために、時点t1でクラッチペダル3aを踏込んでクラッチ3を遮断状態とすると、これによってエンジン2から手動変速機4以降への駆動力の伝達が遮断される。
【0057】
この動力遮断状態となると、図7の動力遮断制御処理において、ステップS11からステップS26に移行し、クラッチ3が遮断状態となったので、ステップS12に移行し、前回のサンプリング周期で手動変速機4が2速位置であり、クラッチ3が締結状態であったので、ステップS13を経てステップS14に移行する。このステップS14では、自車速Vspをもとに図8の車間判定値算出マップを参照して車間判定値βを算出する。
【0058】
このとき、図12(a)に示すように算出した車間判定値βに対して実際の車間距離Dpsが小さいものとすると、ステップS15からステップS16に移行し、エンジンブレーキ制動力Tbkが図12(e)に示すように制動力閾値νより大きいので、ステップS17に移行して、図4の車速制御処理によるトルク制御を禁止してからステップS18に移行する。
【0059】
このため、この時点t1での車間距離Dpsが遮断制御開始初期値Dinとして設定されると共に、経過時間タイマのカウント値Tcnを“0”にリセットして経過時間タイマを起動する。
そして、スロットル開度AP(n-1) 及び自車速Vspをもとに図10の特性マップを参照してエンジンブレーキ制動力に相当する図12(f)に示す制動力Tebを算出し(ステップS19)、次いで算出した制動力Tebをもとに図11の制動力−ブレーキ液圧マップを参照してブレーキ液圧Pbkを算出し(ステップS20)、次いで算出したブレーキ液圧Pbkを制動制御装置9に出力する。このため、制動制御装置9によってディスクブレーキ8に供給するブレーキ液圧を制御して、ディスクブレーキ8でエンジンブレーキ制動力を補償する制動力を発生させる。この結果、エンジンブレーキを作用させて下り坂を走行している途中で動力遮断状態としてエンジンブレーキが作用しない状態となっても、車両の減速度が図12(b)に示すように維持され、車間距離Dpsの増加傾向を図12(a)に示すように継続することができ、車間距離Dpsが短くなって運転者に違和感を与えることを確実に防止することができる。
【0060】
次のサンプリング期間では、図7の処理において、ステップS11からステップS26及びS12を経てステップS13に移行するが、前回のサンプリング期間でクラッチ3が遮断されているので、ステップS13からステップS22に移行する。このため、自車速Vspをもとに図9の車間距離増加閾値算出マップを参照して車間距離増加閾値αを算出し、次いで、現在の車間距離Dpsから遮断制御開始初期値Dinを減算した値が車間距離増加閾値αに達しないので、ステップS24に移行し、このステップS24でも制動制御を開始したばかりであり経過時間タイマのカウント値Tcnが経過時間閾値γより小さいのでステップS21に移行して、ブレーキ液圧Pbkの出力を継続する。
【0061】
その後、時点t2でシフトレバー4aを操作することにより、手動変速機4を2速位置から一旦ニュートラル位置にシフトさせると、図7の処理において、ステップS11を経てステップS12に移行することになり、手動変速機5の前回のシフト位置が2速位置であるので、ステップS13に移行することになるが、クラッチ3が遮断状態を継続しているので、ステップS22に移行し、ステップS23及びS24を経てステップS21に移行し、ブレーキ液圧Pbkの出力を継続する。
【0062】
その後、時点t3でクラッチペダル3aの踏込みを解放してクラッチ3を締結状態に復帰させると、この状態では手動変速機4がニュートラル位置にあって動力遮断状態を継続するので、ステップS22〜S24を経てステップS21に移行し、ブレーキ液圧Pbkの出力を継続する。
その後、現在の車間距離Dpsから遮断制御開始初期値Dinを減算した値が車間距離増加閾値αに達する以前で且つ経過時間タイマのカウント値Tcnが経過時間閾値γに達する以前の時点t4で、再度クラッチペダル3aを踏込んでクラッチ3を遮断状態とし、次いで時点t5でシフトレバー4aを操作して手動変速機4を3速位置にシフトした後に、現在の車間距離Dpsから遮断制御開始初期値Dinを減算した値が車間距離増加閾値αに達する以前で且つ経過時間タイマのカウント値Tcnが経過時間閾値γに達する以前の時点t6でクラッチペダル3aをゆっくり戻してクラッチ3を締結状態とすると、図7の処理でステップS11からステップS26を経てステップS27に移行し、手動変速機4の前回シフト位置が3速位置であるので、ステップS31に移行する。
【0063】
このステップS31では、前回のサンプリング周期でクラッチ3が遮断であったので、ステップS28に移行し、現在のブレーキ液圧Pbkをもとに図11の制動力−液圧マップを参照してエンジンブレーキ制動力Tebを算出し、次いでステップS29に移行して、エンジンブレーキ制動力Teb及び自車速Vspをもとに図10の特性マップを参照してスロットル開度AP(n-1) を算出し、次いでステップS30に移行して図4の車速制御処理を再開させて車間距離を目標車間距離に合わせるトルク制御を再開させ、次いでステップS31に移行して、ブレーキ液圧Pbkを“0”に設定してからステップS21に移行し、ディスクブレーキ8に供給する制動圧を“0”に復帰させる。
【0064】
その後、車両が手動変速機4のシフト位置を加速位置としてエンジンブレーキを作用させて急な下り坂を走行している状態から緩やかな下り坂にさしかかって手動変速機4のシフト位置をニュートラル位置にシフトしてエンジンブレーキを作用させない状態で走行する場合には、図12における時点t7で、クラッチペダル3aを踏込んでクラッチ3を図12(c)に示すように遮断状態とし、このときの車間距離Dpsが車間判定値β未満であり、且つ図4の車速制御処理におけるエンジントルクTegの負値の絶対値を表すエンジンブレーキ制動力Tbkが制動力閾値νを超えているときには、前述した時点t1と同様に、ステップS17〜S21に移行する。このため、図4の車速制御処理によるトルク制御を禁止すると共に、現在の車間距離Dpsを遮断制御開始初期値Dinとして設定し、経過時間タイマのカウント値Tcnを“0”にリセットしてから経過時間タイマを起動し、さらに前回スロット開度AP(n-1) 及び自車速Vspをもとに図10の特性マップを参照してエンジンブレーキ制動力Tebを算出し、算出したエンジンブレーキ制動力Tebをもとに図10の制動力−液圧マップを参照してブレーキ液圧Pbkを算出し、算出したブレーキ液圧Pbkを制動制御装置9に出力してディスクブレーキ8でエンジンブレーキ制動力を補償する制動力を発生させる制動力制御を開始する。
【0065】
そして、次のサンプリング周期で、ステップS13からステップS22に移行して、車間距離増加閾値αを算出し、現在の車間距離Dpsから遮断制御開始初期値Dinを減算した値が車間距離増加閾値α未満となるので、ステップS24に移行し、経過時間タイマのカウント値Tcnが経過時間閾値γより小さいのでステップS21に移行して、ディスクブレーキ8によるエンジンブレーキ制動力Tebを補償する制動力の発生を継続する。
【0066】
その後、時点t8で、シフトレバー4aを操作して手動変速機4のシフト位置をニュートラル位置とし、次いで時点t9でクラッチペダル3aの踏込を解放しても、この時点では現在の車間距離Dpsから遮断制御開始初期値Dinを減算した値が車間距離増加閾値α未満となり、且つ経過時間タイマのカウント値Tcnが経過時間閾値γより小さい状態を継続するので、ステップS21に移行して、ディスクブレーキ8によるエンジンブレーキ制動力Tebを補償する制動力の発生を継続する。
【0067】
このディスクブレーキ8による制動力発生状態を継続して、時点t10で、現在の車間距離Dpsから遮断制御開始初期値Dinを減算した値が車間距離増加閾値αを超える状態となると、ステップS23からステップS25に移行する。このステップS25では、ステップS19で算出したエンジンブレーキ制動力Tebから減少量ηを減算した値を新たなエンジンブレーキ制動力Tebとして設定するので、新たなエンジンブレーキ制動力Tebが図12(f)に示すように減少傾向となる。
【0068】
そして、ステップS20に移行して、新たなエンジンブレーキ制動力Tebに基づいてブレーキ液圧Pbkを算出するので、このブレーキ液圧Pbkも減少され、これが制動制御装置9に出力されることにより、ディスクブレーキ8に供給される制動圧が減少されて、このディスクブレーキ8で発生される制動力が減少される。これに応じて車両の減速度が減少する。
【0069】
このようにステップS25の制御解除処理がサンプリング周期毎に行われることにより、エンジンブレーキ制動力Tebが図12(f)に示すように徐々に減少し、これに応じて車両減速度も減少することになり、時点t11で車両加減速度が正値即ち加速度に反転すると、車両が加速状態となり、先行車の加速状態によって車間距離Dpsが減少する。
【0070】
その後、時点t12でエンジンブレーキ制動力Tebが“0”以下となると、エンジンブレーキ制動力Tebが“0”に維持され、これに応じてブレーキ液圧Pbkも“0”に維持され、これが制動制御装置9に出力されることにより、ディスクブレーキ8への制動圧の供給が停止されて、制動状態が解除される。
このように、制御解除処理によって、ディスクブレーキ8によって発生する制動力が徐々に減少されるが、この制御解除処理の開始時点では車間距離Dpsが動力遮断状態での制動力制御開始時点の車間距離である遮断制御開始初期値Dinに対して車間距離増加閾値α分長い距離となっていると共に、制動制御解除が緩やかに行われ、車間距離が急減することを確実に回避することができるので、運転者に違和感を与えることを確実に防止することができる。
【0071】
その後、平坦路を走行する状態となって、クラッチペダル3aを踏込んでクラッチ3を遮断状態としてからシフトレバー4aを操作して手動変速機4のシフト位置を3速位置等にシフトした場合には、ステップS28〜S31の処理を行って前回スロットル開度AP(n-1) を算出すると共に、図4の車速制御処理によるトルク制御を再開させ、さらにブレーキ液圧Pbkを“0”に設定し、その後はステップS33で前回スロットル開度AP(n-1) の更新のみを行う。
【0072】
また、クラッチペダル3aを踏込んでクラッチ3を遮断状態としたときに、車間距離Dpsが車間判定値β以上であるとき、及び図4の車速制御処理で算出するエンジンブレーキ制動力Tegが制動力閾値ν以下であるときには、ステップS25に移行して、制御解除処理を行う。この制御解除処理では、通常は前述したようにステップS31でエンジンブレーキ制動力Tebが“0”に設定されているので、エンジンブレーキ制動力Tebの減少処理は行わない。
【0073】
このように、車間距離Dpsが車間判定値β以上であるとき、及び図4の車速制御処理で算出するエンジントルクTegの負値の絶対値を表すエンジンブレーキ制動力Tbkが制動力閾値ν以下であるときには、動力遮断状態に移行したときの車間距離変動が少ないものと判断して制動力制御を行わないことにより、ディスクブレーキ8の負荷を減少させて、ディスクブレーキ8の摩耗を減少させることができる。
【0074】
なお、上記実施形態においては、制動力制御を開始するための条件として、車間距離Dpsが車間判定値β以上であるとき、及び図4の車速制御処理で算出するエンジンブレーキ制動力Tbkが制動力閾値ν以下であるときの2つの条件を設定した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、制動力制御を開始するための条件として、上記2つの条件の他に、車間距離減少率を検出し、この車間距離減少率が所定値以上である時を加えるようにしてもよく、或いは上記3つの条件のうちの1つ又は複数を設定するようにしてもよい。
【0075】
また、上記実施形態においては、車間距離Dpsに対する車間判定値βを自車速Vspに基づいて図8の車間判定値算出マップを参照して算出する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、車間判定値βを固定値とするようにしてもよく、同様に車間距離増加閾値αにもついても固定値に設定するようにしてもよい。
【0076】
さらに、上記実施形態においては、制動力制御解除時にエンジンブレーキ制動力Tebを漸減させる場合について説明したが、これに限定されるものではなく、エンジンブレーキ制動力Tebに基づいて算出されるブレーキ液圧Pbkを順次減少させるようにしてもよい。
さらにまた、上記実施形態においては、車間判定値β、車間距離増加閾値α、エンジンブレーキ制動力Teb、スロットル開度AP、ブレーキ液圧Pbkをマップを使用して算出する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、マップの特性線を表す方程式を使用して演算によって算出するようにしてもよい。
【0077】
なおさらに、上記実施形態においては、目標車間距離D* を先行車車速Vtに基づいて算出する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、先行車車速Vtに代えて自車速Vspを使用して目標車間距離D* を演算するようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、車速サーボ部51でロバスト補償機51bを使用して目標車速V* に基づいて目標加速度α* を算出する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、目標車速V* と自車速Vspとの偏差にゲインKSPを乗算して駆動軸トルクTW を算出し、この駆動軸トルクTW から走行抵抗推定値TDHを減算して目標駆動軸トルクTW * を算出し、この目標駆動軸トルクTW * に基づいてスロットル開度AP及びブレーキ液圧Pbkを算出するようにしてもよい。
【0078】
さらに、上記実施形態においては、走行制御用コントローラ5でソフトウェアによる車速演算処理及び動力遮断制御処理を行う場合について説明したが、これに限定されるものではなく、関数発生器、比較器、演算器等を組み合わせて構成した電子回路でなるハードウェアを適用して構成するようにしてもよい。
さらにまた、上記実施形態においては、後輪駆動車に本発明を適用した場合について説明したが、前輪駆動車に本発明を適用することもでき、また回転駆動源としてエンジン2を適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、電動モータを適用することもでき、さらには、エンジンと電動モータとを使用するハイブリッド車にも本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す概略構成図である。
【図2】図1の走行制御用コントローラの具体的構成を示すブロック図である。
【図3】車速制御部の具体例を示すブロック線図である。
【図4】車速制御部における車速制御処理の一例を示すフローチャートである。
【図5】シフト位置をパラメータとしてエンジントルクとスロットル開度との関係を表す制御マップを示す図である。
【図6】目標制・駆動力と目標制動圧との関係を表す目標制動圧算出用マップを示す説明図である。
【図7】車速制御部における駆動力遮断制御処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図8】自車速と車間判定値との関係を表す車間判定値算出用マップを示す図である。
【図9】自車速と車間距離増加閾値との関係を表す車間距離増加閾値算出用マップを示す図である。
【図10】スロットル開度をパラメータとして自車速とエンジンブレーキ制動力との関係を表す制御マップを示す図である。
【図11】ブレーキ液圧とエンジンブレーキ制動力との関係を表す制御マップを示す図である。
【図12】本発明の実施形態の動作を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
2 エンジン
3 クラッチ
4 手動変速機
8 ディスクブレーキ
9 制動制御装置
10 エンジン出力制御装置
12 車間距離センサ
13 車速センサ
14 エンジン回転速度センサ
15 スロットル開度センサ
16 クラッチ遮断センサ
17 ニュートラル位置センサ
20 走行制御用コントローラ
40 車間距離制御部
41 相対速度演算部
42 目標車間距離設定部
43 車間距離演算部
44 目標車速演算部
50 車速制御部
51 車速サーボ部
52 シフト位置検出部
53 トルク分配制御演算部
Claims (7)
- 自車速を検出する車速検出手段と、車両の目標車速を設定する目標車速設定手段と、前記目標車速に基づき車両の制動力又は駆動力を制御する制駆動力制御手段と、回転駆動源と車輪側との間の動力伝達を行う手動変速機と、該手動変速機での動力遮断状態を検出する動力遮断検出手段とを備え、前記制駆動力制御手段は、前記動力遮断検出手段で動力遮断状態を検出した時、動力遮断前の駆動力が負である場合に、当該負の駆動力を補償して減速度を維持する制動力を発生する制動力制御を行うように構成されていることを特徴とする車両用走行制御装置。
- 前記目標車速設定手段は、先行車両と自車両との位置関係に基づいて目標車速を設定するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の車両用走行制御装置。
- 前記制駆動力制御手段は、前記負の駆動力を補償して減速度を維持する制動力を発生する制動力制御を、前記動力遮断検出手段で動力遮断状態を検出する直前の負の駆動力の絶対値が所定値以上である時に、行うように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用走行制御装置。
- 先行車両との車間距離を検出する車間距離検出手段を有し、前記制駆動力制御手段は、前記負の駆動力を補償して減速度を維持する制動力を発生する制動力制御を、前記先行車との車間距離が所定値未満である時に、行うように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用走行制御装置。
- 前記制駆動力制御手段は、前記負の駆動力を補償して減速度を維持する制動力を発生する制動力制御を、動力遮断後の先行車との車間距離の減少率が所定値以上である時に、行うように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用走行制御装置。
- 先行車両との車間距離を検出する車間距離検出手段を有し、前記制駆動力制御手段は、前記負の駆動力を補償して減速度を維持する制動力を発生する制動力制御を開始した時に、当該制動力制御を、前記先行車との車間距離が当該制動力制御の開始時の車間距離に所定値を加算した解除車間距離以上となったとき、又は当該制動力制御の開始から所定時間経過したときに、解除するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の車両用走行制御装置。
- 前記制駆動力制御手段は、前記負の駆動力を補償して減速度を維持する制動力を発生する制動力制御を解除する際に、制動力を漸減するように構成されていることを特徴とする請求項6記載の車両用走行制御装置。
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