本発明の記述を続ける前に、添付図面において同じ部品については同じ参照符号を付している。
以下、本発明における実施形態を説明する前に種々の態様について説明する。
本発明の第1態様によれば、ロボットに対し、物品の操作を指示して生活支援を行う生活支援システムであって、
1又は複数の物品の集合であるグループについて、当該グループに属する物品を示すグループ所属物品情報を記憶する記憶部と、
前記ロボットに指示する物品の操作を示す操作情報が入力される入力部と、
前記入力部に入力された前記操作情報で操作対象として指定されたグループに関連しかつ前記記憶部に記憶された前記グループ所属物品情報を参照して、前記操作情報のグループを当該グループに属する物品に変換して、前記変換された物品の操作を前記ロボットに指示する物品操作指示情報を出力する変換部とを備えて、前記変換部により出力された前記物品操作指示情報に基づき前記ロボットに対し前記物品の操作を指示して生活支援を行う生活支援システムを提供する。
本発明の第2態様によれば、前記グループ所属物品情報の前記グループは、前記グループに属しかつ1又は複数の物品の集合である他のグループを含む第1の態様に記載の生活支援システムを提供する。
本発明の第3態様によれば、前記グループ所属物品情報は、前記グループに属する物品のうちの少なくとも1つの物品に付された所属条件を含み、
当該生活支援システムは、さらに、前記所属条件が満たされるか否かを判断するための所属条件情報を取得し、取得した条件情報を前記変換部に出力するセンシング部を備え、
前記変換部は、前記グループを前記グループに属する前記物品に変換するとき、前記センシング部から取得された前記所属条件情報に基づき、前記操作情報が指定する前記グループの前記物品の前記所属条件が満たされない場合には前記物品を削除する第1の態様に記載の生活支援システムを提供する。
本発明の第4態様によれば、前記グループ所属物品情報は、前記グループに属する前記複数の物品とともに、前記グループに属する前記物品の全部又は一部から1個を選択するための選択条件を含み、
前記変換部は、前記操作情報が指定する前記グループについて、前記選択条件が前記グループ所属物品情報に含まれているとき、前記操作情報において、前記グループを、前記選択条件を基にして選択した前記物品に変換する第1の態様に記載の生活支援システムを提供する。
本発明の第5態様によれば、前記選択条件を基にした選択処理のために用いる選択条件情報を取得し、取得した選択条件情報を前記変換部に出力するセンシング部をさらに備え、
前記変換部は、前記センシング部から前記選択条件情報を受け、前記選択条件情報を参照して前記物品の選択を行う第4の態様に記載の生活支援システムを提供する。
本発明の第6態様によれば、前記グループ所属物品情報は、前記グループに属する前記物品に付された操作内容及びその実行条件を含み、
前記生活支援システムは、前記実行条件が満たされるか否かを判断するための条件情報を取得し、取得した条件情報を前記変換部に出力するセンシング部を備え、
前記変換部は、前記操作情報が指定する前記グループに属する前記物品に付された前記実行条件を、前記センシング部から出力された前記条件情報が満たすとき、前記操作情報に指定された前記操作内容を、前記グループ所属物品情報に示された操作内容に置換する第1の態様に記載の生活支援システムを提供する。
本発明の第7態様によれば、前記グループ所属物品情報は、前記グループの操作開始条件を含み、
当該生活支援システムは、前記操作開始条件が満たされるか否かを判断するための条件情報を取得し、取得した条件情報を前記変換部に出力するセンシング部を備え、
前記変換部は、前記操作情報が指定する前記グループの前記操作開始条件を、前記センシング部から出力された前記条件情報が満たすと判断したとき、前記操作情報の変換を開始する第1の態様に記載の生活支援システムを提供する。
本発明の第8態様によれば、前記グループ所属物品情報は、前記グループの操作完了条件を含み、
当該生活支援システムは、前記操作完了条件が満たされるタイミングを判断するための条件情報を取得し、取得した条件情報を前記変換部に出力するセンシング部を備え、
前記変換部は、前記操作情報が指定する前記グループの操作完了条件を、前記センシング部から出力された前記条件情報が満たすタイミングにおいて、前記操作情報の変換を開始する第1の態様に記載の生活支援システムを提供する。
本発明の第9態様によれば、前記物品の属性を示す物品属性情報を取得して出力するセンシング部をさらに備え、
前記記憶部は、前記物品の属性を示す物品属性情報を記憶するとともに、前記センシング部により取得されて出力された前記物品属性情報に基づいて逐次更新される第1の態様に記載の生活支援システムを提供する。
本発明の第10態様によれば、前記物品属性情報は、前記物品の属性として、種別、重量、体積、素材及び存在位置のうち少なくとも1つを含む第9の態様に記載の生活支援システムを提供する。
本発明の第11態様によれば、前記センシング部は、前記条件情報として、前記物品の属性情報、日時、現在又は将来の気象条件又は交通情報、前記生活支援システムのユーザの行動予定、前記グループに属する前記物品の種類、個数、総重量、総体積又は前記グループに属してからの経過時間、前記生活支援システムと独立した制御システムの動作開始又は終了を示す情報、のうち少なくとも1つを取得する第3,5,6,7及び8のうちのいずれか1項の態様に記載の生活支援システムを提供する。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に係る生活支援システムの一例としての物品操作システムの構成図である。図1において、100は第1ロボット操作端末、120はロボットであり、これらは無線又は有線ネットワーク90を介して互いに情報を伝達している。第1実施形態及び以下の実施形態では、ロボット120は生活環境の一例として家庭で利用されているものとする。
第1ロボット操作端末100は、第1グループ所属物品テーブル102及び物品情報テーブル103を有する記憶部101、制御部108を介して記憶部101に接続されかつロボット120の作業環境内にある物品とその属性情報を検出して制御部108を介して物品情報テーブル103を更新するセンシング部104、記憶部101に接続されかつ例えば液晶ディスプレイによって構成された表示部105、例えば2次元ポインティングデバイスによって構成され、かつユーザがロボット120に指示する操作を示す操作情報を入力するための入力部106、入力部106と記憶部101とに接続されて入力部106に入力された操作情報を、第1グループ所属物品テーブル102を参照して変換する第1変換部107、第1変換部107と記憶部101とに接続されて第1変換部107によって変換されて出力された操作情報からロボット120の制御コマンドを生成する制御部108、及び、制御部108に接続されて通信データの送受信を行う送受信部109を備えている。センシング部104は、制御部108を介して物品情報テーブル103に接続されているため、第1変換部107や制御部108での動作中に、センシング部104により物品情報テーブル103の情報が更新されてしまうことが防止できる。
また、ロボット120は、無線又は有線ネットワーク90を介して送受信部109に接続されて互いに情報が伝達可能となるように通信データの送受信を行う送受信部121、及び送受信部121に接続されかつロボット120の動作制御を行う制御部122を備えている。
図2は物品情報テーブル103に格納された情報(物品属性情報)の一例を示す図である。図2では、家庭にある各物品について、個体識別のためのID番号などのID情報及び名称と、存在位置(直交する2つの軸、例えばX軸とY軸の座標により指定される位置)等の属性に関する情報が示されている。物品の属性としては、存在位置以外に、例えば種別、重量、体積、素材、汚れの有無などがある。
物品情報テーブル103に格納された情報は、制御部108を介して、制御部108の制御の下にセンシング部104によって登録/更新される。センシング部104は、ロボット120の作業環境内(ここでは家庭内)にある物品とその属性情報を検出する。
作業環境にある物品とその属性情報をセンシング部104により検出する技術としては、現在、様々なものが存在する。その1つに、カメラを利用する方法がある。例えば、物品が存在しないときの作業環境を予め撮影しておき、この画像を用いて、背景差分法により、カメラ(例えば後述するカメラ104a)で撮影した現在の画像から物品を演算部(例えば後述する演算部104b)によって抽出する。そして、カメラの位置情報等を基にして、幾何学変換によって、抽出した物品の位置を特定する。さらに、パターンマッチング技術を用いて、この物品の種別を特定することもできる。カメラ以外にも、圧力センサ、距離センサ、温度センサなど、物理、光学、電気又は物性特性を利用した様々なセンサを用いることによって、物体の検出や、重量、体積、素材、汚れ具合等の属性を検出することが可能である。この場合、センシング部104は、カメラやセンサで構成してもよいし、又は、カメラやセンサで得られた情報を、有線通信又は無線通信を介して受信する受信部(受信段又は装置)によって構成してもよい。よって、前記センシング部104は、一例として、物品を含む作業環境の現在の画像を撮影するカメラ(画像センサ)104aと、カメラ104aに接続されてカメラ104aに撮影された現在の画像と物品が存在しないときに予め撮影された作業環境の画像とを利用して前記背景差分法を実施可能でかつ実施結果を記憶部101に出力可能な演算部104bとを備えて構成している。また、時計により現在時刻を検出するようにしてもよい。
また、現在、POSシステム(Point−Of−Sales System)の発達により、バーコードなど物品を特定するための情報が様々な物品に付加されている。バーコードが、JANコード(Japanese Article Number Codeの略で、European Article Numberの一種)のように、財団法人流通システム開発センター(The Distribution Systems Research Institute)のような所定機関が管理運営している情報を示すときは、例えばインターネット95を介して当該機関のデータベース96にアクセスすることによって、その物品の属性情報を得ることができる。この場合、センシング部104は、カメラ又はセンサ104aで得られたバーコード情報を送受信部104cで受信し、受信されたバーコード情報を元に送受信部104cでインターネット95にアクセスしてバーコード情報に対応する物品の属性情報を取得する機能を有していればよい。さらに、将来的には、バーコードよりも多くの情報量を有することが可能な2次元バーコードやRFタグ等の識別手段又は装置が利用される。この場合は、これらの識別手段又は装置から直接、物品の属性情報を得ることも可能であり、センシング部104は、識別手段又は装置からセンサによって得られた情報を受信する機能を有していればよい。
図3は第1グループ所属物品テーブル102に格納された情報(グループ所属物品情報)の一例を示す図である。図3では、1又は複数の物品の集合であるグループについて、グループを個体識別するためのID番号などのID情報及び名称と、当該グループに属する物品とが示されている。グループのID情報は先頭に「G」が付されている。物品は図2のような物品情報テーブル103に示されたID情報によって特定される。また、一部のグループについては、当該グループに属する物品が、他のグループのID情報によって特定されている。例えば、グループ「G0004:会社出勤」には、物品「0003:ハンカチ」とグループ「G0001:貴重品」が属することが示されている。
表示装置105は、例えばアイコンや物品の実写画像などを用いてグラフィカルに、第1グループ所属物品テーブル102及び物品情報テーブル103の内容を表示する。これにより、ロボット120の操作者に対して、操作の対象となり得る物品及びグループが提示される。
ロボット120の操作者は、入力部106から、操作を行う対象と操作内容とを含む操作情報を入力する。入力部106は、例えば2次元ポインティングデバイスによって構成されるが、操作を行う対象と操作内容とを含む操作情報が入力可能なものであればどのようなものであってもよい。
図4は操作情報の一例を示す図である。図4では、操作を行う対象としてグループ「G0004:会社出勤」が、操作内容として「位置(500,500)に運搬する」が、それぞれ指定されている。
図1の第1変換部107の動作について、図5のフローチャートを参照して説明する。ここでは、図4のような操作情報が、入力部106を介して第1変換部107に与えられたものとする。
まず、ステップS11において、操作情報に示された操作対象がグループであるか否かを第1変換部107で判断する。この判断は、操作対象のID情報の先頭文字が「G」であるか否かによって、容易に行うことができる。ここでは、操作対象のID情報は「G0004」であるので(ステップS11でYes)、ステップS12に進む。もし、操作対象のID情報の先頭が「G」でないとき、すなわち操作対象がグループでなく物品であるときは(ステップS11でNo)、第1変換部107は操作情報を変換せずに、第1変換部107による処理を終了する。
次に、ステップS12において、第1変換部107は、図3に示す第1グループ所属物品テーブル102を参照して、操作対象となるグループを、当該グループに属する物品又は各グループに変換する。前記例では、図3から、グループ「G0004:会社出勤」に属するのは物品「0003:ハンカチ」とグループ「G0001:貴重品」であることが分かる。このため、第1変換部107は、操作情報において、グループ「G0004:会社出勤」を物品「0003:ハンカチ」とグループ「G0001:貴重品」に変換する。その後、ステップS13に進む。
ステップS13において、操作情報が操作対象として、まだ他にグループを含むか否かを第1変換部107により判断する。ここでは、まだ他に、グループ「G0001:貴重品」が含まれているので(ステップS13でYes)、ステップS12に戻る。もし、もう他にグループが含まれていないときは(ステップS13でNo)、第1変換部107は、第1変換部107による処理を終了する。
再び、ステップS12において、第1変換部107は、図3に示す第1グループ所属物品テーブル102を参照して、グループ「G0001:貴重品」を物品「0001:時計」と物品「0002:財布」に変換する。そして、再び、ステップS13において、操作情報が、操作対象として、まだ他にグループを含むか否かを第1変換部107により判断するが、もう他にグループは含まれていないので(ステップS13でNo)、第1変換部107は、第1変換部107による処理を終了する。
このような動作の結果、図4の操作情報は図6のように変更される。すなわち、操作対象として、物品「0003:ハンカチ」と物品「0001:時計」と物品「0002:財布」が指定されている。
第1変換部107によって変換されて出力された図6のような操作情報は、制御部108に与えられる。制御部108は、与えられた操作情報を基にして、物品情報テーブル103を参照してロボット120の動作コマンドを生成する。例えば図6の操作情報から、次のようなコマンドが生成される。
1) 「0003:ハンカチ」の位置(1045,1203)に移動
2) 物品を把持
3) 運搬位置(500,500)に移動
4) 物品を放す
5) 「0001:時計」の位置(151,210)に移動
6) 物品を把持
7) 運搬位置(500,500)に移動
8) 物品を放す
9) 「0002:財布」の位置(151,210)に移動
10) 物品を把持
11) 運搬位置(500,500)に移動する。
12) 物品を放す
制御部108によって生成された前記コマンド1)〜12)は、送受信部109と無線又は有線ネットワーク90と送受信部121とを介して、ロボット120の制御部122に入力される。制御部122は、入力された前記コマンド1)〜12)に従ってロボット120を動作させて、物品「0003:ハンカチ」と物品「0001:時計」と物品「0002:財布」がロボット120により把持されて、「運搬位置(500,500)に移動」する動作が実行される。
以上のようにこの第1実施形態によると、入力された操作情報が操作対象としてグループを示すとき、第1変換部107が、第1グループ所属物品テーブル102を参照して、当該操作対象のグループを、当該操作対象のグループに属する物品に自動的に変換する。このため、ロボット120の操作者は、操作対象物品が複数個ある場合でも、その操作内容を一括してグループとして指定するように入力することができるので、従来では操作指示を物品毎に頻繁に行うような状況であっても、本発明の前記第1実施形態によれば、操作指示を簡易に実行できる。したがって、操作情報の入力が煩雑にならず、ヒューマンエラーも起こりにくくなる。
(第2実施形態)
図7は本発明の第2実施形態に係る生活支援システムの一例としての物品操作システムの構成図である。図7において、図1と共通の構成要素には図1と同一の符号を付している。
第2ロボット操作端末100Aは、図1の第1ロボット操作端末100と対比すると、第2変換部107Aに接続されてかつグループ所属条件情報を取得するセンシング部201が新たに設けられている。また、記憶部101の第1グループ所属物品テーブル102及び第1変換部107に代えて、少なくとも1つのグループについて、少なくとも1つの物品にグループ所属条件が付された第2グループ所属物品テーブル102Aの情報と、センシング部201から受けたグループ所属条件情報を基にして、操作情報の変換を行う第2変換部107Aとが、設けられている。他の構成については、図1と同様である。
図8は第2グループ所属物品テーブル102Aに格納された情報(グループ所属物品情報)の例を示す図である。図8では、図3と同様に、各グループについて、ID情報及び名称と、当該グループに属する物品又はグループのID情報が示されている。さらに、あるグループについて、当該グループに所属する物品又はグループに、当該物品又はグループが当該グループに所属するための条件、すなわちグループ所属条件(以下、単に、「所属条件」と称する。)が記載されている。例えば、グループ「G0004:会社出勤」には、所属する物品又はグループとして、「0003:ハンカチ」「G0001:貴重品」「G0002:防寒具」「G0003:雨具」が示されており、所属条件として、グループ「G0002:防寒具」には「気温が10度以下」が、グループ「G0003:雨具」には「現在又は将来の天気が雨」が、それぞれ示されている。なお、所属条件に「−」と示されている物品又はグループは、常に、当該グループに属するものである。
センシング部201は、第2グループ所属物品テーブル102Aに指定された所属条件が満たされるか否かを判断するために必要となる条件情報を取得する。ここで、条件情報としては例えば、物品の属性情報(重量、体積、素材、汚れの有無、存在位置など)、日時、現在又は将来の気象条件(気温、湿度、天候など)若しくは交通情報、ユーザの行動予定スケジュール、グループに属する物品の種類、個数、総重量、総体積、若しくはグループに属してからの経過時間、冷蔵庫や洗濯機などの本物品操作システムとは独立した制御システムの開始又は終了を示す情報、などがある。
物品の属性情報は、上述のセンシング部104と同様に検出することができる。この場合、センシング部201は、センシング部104と同様に、カメラやセンサで構成してもよいし、又は、カメラやセンサで得られた情報を有線通信又は無線通信を介して受信する受信部によって構成してもよい。あるいは、センサで得られたバーコード情報を受信し、受信された情報に基づいてインターネットにアクセスする機能や、物品に付された識別手段又は装置からセンサによって得られた情報を受信する機能を有せばよい。
また、物品の属性情報は、制御部108を介してセンシング部104によって更新された物品情報テーブル103から読み出すようにしてもよい。この場合、センシング部201は、物品情報テーブル103にアクセスする機能を有せばよい。
また、日時、気温、湿度又は天候は、センシング部201の一例としての、タイマ、温度センサ、湿度センサ、光量センサ等で検出することができる。この場合、センシング部201は、タイマや上述の各種センサによって構成すればよい。また、現在では、インターネットを介して、各種の情報サービスや個人が管理運営するサービスを利用することが可能であり、このようなサービスから、日時や、現在又は将来の気温、湿度又は天候、さらには、交通情報や人間の行動予定スケジュールまで取得することも可能である。この場合、センシング部201は、インターネットにアクセスする機能を有せばよい。
また、グループに属する物品の種類、個数、総重量又は総体積、物品がグループに属してからの経過時間といった情報は、第2グループ所属物品テーブル102A及び物品情報テーブル103から読み出せばよい。この場合、センシング部201は、第2グループ所属物品テーブル102A及び物品情報テーブル103をアクセスする機能を有せばよい。また、冷蔵庫や洗濯機などの本物品操作システムとは独立した制御システムの開始又は終了を示す情報は、制御システムにセンサを設けることによって、検出可能である。この場合、センシング部201は、センサからの情報を受信する機能を有せばよい。
第2実施形態に係る物品操作システムの動作は、第2変換部107Aの動作を除けば、基本的には第1実施形態と同様である。第2変換部107Aの動作について、図9A及び図9Bのフローチャートを参照して説明する。なお、図9Aでは、図5と共通のステップについて図5と同一の符号を付している。ここでは、第1実施形態と同様に、入力部106を介して図4のような操作情報が与えられたものとする。また、センシング部201が取得する条件情報の項目は、気温、現在及び将来の天気とし、気温は「8度」、現在の天気は「晴れ」、将来の天気は「曇り」であるとする。
まず、ステップS11において、操作情報に示された操作対象がグループであるか否かを第2変換部107Aで判断する。ここでは、操作対象のID情報は「G0004」であるので(ステップS11でYes)、ステップS12に進む。操作対象がグループでなく物品であるときは(ステップS11でNo)、第2変換部107Aは操作情報を変換せずに、第2変換部107Aによる処理を終了する。
次に、ステップS12において、第2変換部107Aは、図8に示す第2グループ所属物品テーブル102Aを参照して、操作対象となるグループを、当該グループに属する物品又は各グループに変換する。前記例では、図8から、グループ「G0004:会社出勤」に属する物品又はグループは、物品「0003:ハンカチ」とグループ「G0001:貴重品」とグループ「G0002:防寒具」とグループ「G0003:雨具」であることが分かる。このため、第2変換部107Aは、操作情報において、グループ「G0004:会社出勤」を物品「0003:ハンカチ」とグループ「G0001:貴重品」とグループ「G0002:防寒具」とグループ「G0003:雨具」に変換する。その後、ステップS20に進む。
ステップS20において、第2変換部107Aに格納されていた図9Bのサブルーチン1を第2変換部107Aにより呼び出し、変換後の物品又はグループについて、それぞれ、所属条件の判定処理を第2変換部107Aにより行う。ここでは、物品「0003:ハンカチ」とグループ「G0001:貴重品」とグループ「G0002:防寒具」とグループ「G0003:雨具」について、それぞれ、判定処理が第2変換部107Aにより行われる。
サブルーチン1において、まず、物品「0003:ハンカチ」については、常に条件を満たすので(ステップS21でYes)、第2変換部107Aにより削除はされずに、次のステップS23に進み、変換後の物品又はグループについて全て処理が終わったか否か、言い換えれば、未処理の物品又はグループがあるか否か第2変換部107Aにより判断する。
ここでは、グループ「G0001:貴重品」とグループ「G0002:防寒具」とグループ「G0003:雨具」があるため、ステップS21に戻り、グループ「G0001:貴重品」とグループ「G0002:防寒具」とグループ「G0003:雨具」のうちのグループ「G0001:貴重品」について、まず、第2変換部107Aにより判断を行う。ここでは、グループ「G0001:貴重品」も、常に条件を満たすので(ステップS21でYes)、第2変換部107Aにより削除はされずに、次のステップS23に進み、未処理の物品又はグループがあるか否か第2変換部107Aにより判断する。
ここでは、グループ「G0002:防寒具」とグループ「G0003:雨具」があるため、ステップS21に戻り、グループ「G0002:防寒具」について、判定処理を第2変換部107Aにより行う(ステップS21)。第2変換部107Aは、図8に示す第2グループ所属物品テーブル102Aを前回参照したことにより、図8の第2グループ所属物品テーブル102Aから、グループ「G0002:防寒具」の所属条件は「気温が10度以下」であることが既に分かっている。いま、センシング部201から条件情報として気温が「8度」であることを受けた場合には、第2変換部107Aは、グループ「G0002:防寒具」は所属条件を満たすと判断する(ステップS21でYes)。このため、グループ「G0002:防寒具」は削除されない。そして、次のステップS23に進み、未処理の物品又はグループがあるか否か第2変換部107Aにより判断する。
さらに、グループ「G0003:雨具」があるため、ステップS21に戻り、グループ「G0003:雨具」について、判定処理を第2変換部107Aにより行う(ステップS21)。第2変換部107Aは、図8に示す第2グループ所属物品テーブル102Aを前回参照したことにより、図8の第2グループ所属物品テーブル102Aから、グループ「G0003:雨具」の所属条件は「現在及び将来の天気が雨」であることが分かっている。いま、センシング部201から条件情報として、現在の天気は「晴れ」、将来の天気は「曇り」を受けた場合には、第2変換部107Aは、グループ「G0003:雨具」は所属条件を満たさないと第2変換部107Aにより判断する(ステップS21でNo)。このため、グループ「G0003:雨具」は第2変換部107Aにより削除される(ステップS22)。変換後の物品又はグループについて、全て処理が終わったか否かをさらに第2変換部107Aにより判断し、全て処理が終わったので(ステップS23でNo)、サブルーチン1から復帰する。
次に、ステップS13において、操作情報が操作対象として、まだ他にグループを含むか否かを第2変換部107Aにより判断する。ここでは、まだ他に、グループ「G0001:貴重品」とグループ「G0002:防寒具」が含まれているので(ステップS13でYes)、ステップS12に戻る。もし、もう他にグループが含まれていないときは(ステップS13でNo)、第2変換部107Aは、第2変換部107Aによる処理を終了する。
再び、ステップS12において、第2変換部107Aは、図8に示す第2グループ所属物品テーブル102Aを参照して、グループ「G0001:貴重品」を物品「0001:時計」と物品「0002:財布」に変換するとともに、グループ「G0002:防寒具」を物品「0004:マフラー」と物品「0005:コート」に変換する。
そして、ステップS20でサブルーチン1を呼び出し、所属条件の判断処理をそれぞれの物品毎に第2変換部107Aにより行う。例えば、まず、物品「0001:時計」について、常に条件を満たすので(ステップS21でYes)、第2変換部107Aにより削除はされずに、次のステップS23に進み、変換後の物品又はグループについて全て処理が終わったか否か、言い換えれば、未処理の物品又はグループがあるか否か第2変換部107Aにより判断する。すると、物品「0002:財布」と物品「0004:マフラー」と物品「0005:コート」があるため、このうちの物品「0002:財布」について、常に条件を満たすので(ステップS21でYes)、第2変換部107Aにより削除はされずに、次のステップS23に進み、未処理の物品又はグループがあるか否か第2変換部107Aにより判断する。以下同様に、物品「0004:マフラー」と物品「0005:コート」はそれぞれ第2変換部107Aにより削除はされずに、次のステップS23に進み、未処理の物品又はグループがあるか否か第2変換部107Aにより判断し、未処理の物品又はグループが無いため(ステップS23でNo)、サブルーチン1から復帰する。ここでは、物品「0001:時計」と物品「0002:財布」と物品「0004:マフラー」と物品「0005:コート」は全て、常に条件を満たすものと規定されているので、全て削除されない。
そして、再び、ステップS13において、操作情報が操作対象として、まだ他にグループを含むか否かを第2変換部107Aにより判断するが、もう他にグループは含まれていないので(S13でNo)、第2変換部107Aは、第2変換部107Aによる処理を終了する。
このような動作の結果、図4の操作情報は、図10のように変換される。図10では、操作対象として、物品「0003:ハンカチ」と物品「0001:時計」と物品「0002:財布」と物品「0004:マフラー」と物品「0005:コート」が指定されている。
なお、ここでは、気温が8度であり、「10度以下」という所属条件を満たしたので、グループ「G0002:防寒具」に属する物品「0004:マフラー」と物品「0005:コート」は操作対象から削除されなかったが、気温が10度を超えているときは、物品「0004:マフラー」と物品「0005:コート」は操作対象から削除される。また、現在の天気は晴れ、将来の天気は曇りであり、「現在又は将来の天気が雨」という所属条件を満たさなかったので、グループ「G0003:雨具」に属する物品「0006:傘」は操作対象から削除されたが、例えば将来の天気が雨であるときは、物品「0006:傘」は操作対象に残されることになる。
そして、第1実施形態と同様に、第2変換部107Aによって変換されて出力された図10のような操作情報は、制御部108に与えられる。制御部108は、与えられた操作情報を基にして、物品情報テーブル103を参照して、ロボット120の動作コマンドを生成する。制御部108によって生成されたコマンドは、送受信部109と無線又は有線ネットワーク90と送受信部121とを介して、ロボット120の制御部122に入力される。制御部122は、入力されたコマンドに従ってロボット120を動作させる。よって、物品「0003:ハンカチ」と物品「0001:時計」と物品「0002:財布」と物品「0004:マフラー」と物品「0005:コート」がロボット120により把持されて、位置(500,500)に運搬される。
以上のようにこの第2実施形態によると、第2変換部107Aが、第2グループ所属物品テーブル102Aを参照して、センシング部201から得た条件情報を基にして、操作対象として示されたグループを、所属条件が満たされる物品のみに自動的に変換する。一般に、気温が低いときは「防寒具」、雨のときは「雨具」、というように、条件の変化に応じて必要性が変化する物品が数多く存在する。ユーザは、このような物品について、わざわざ条件を考慮してその必要性を判断しなくてもよくなり、共通の操作情報を入力するだけで済む。
また、この第2実施形態によると、例えば、洗濯かごに洗濯物がたまっていたら洗濯を開始する、といった操作を指定することもできる。この場合、グループ「洗濯」に属する物品「洗濯かご」について、所属条件として、その中にある物品(汚れ物)の個数、総重量又は総体積について上限値を指定しておく。また、洗濯かごには、センシング部201として、重量センサと、物品(汚れ物)の個数をカウントできる光センサを洗濯かごの開口部に配置しておく。そして、操作対象をグループ「洗濯」、操作内容を「洗濯機へ運ぶ」と指定する操作情報を本システムに入力する。すると、センシング部201から条件情報として、物品「洗濯かご」の中の洗濯物の個数、総重量が得られ、これが上限値を超えているとき、すなわち所属条件が満たされているときにのみ、「洗濯かご」が洗濯機へ運ばれる。なお、洗濯機などや、洗濯かごや、ごみ箱のように、容積を1つの制御指標にする機器が存在するために、総体積をセンシング部201から条件情報として取り扱うことができる。総体積の検出方法の例としては、物品の重さを重量センサで検出し、その値に物品の密度を掛け合わせることにより求めることができる。洗濯機や洗濯かごのような衣類を入れることが前提となる機器は、これで十分な精度の総体積を検出することが可能である。また、これ以外には、機器の高さ方向に赤外センサスイッチを設け、これにより、一定高さ(嵩)まで、物品がごみ箱などに入ったことを検出することもできる。
また、例えば、衣類について、汚れの程度の上限を所属条件として指定しておけば、その衣類がある程度汚れがひどくなっていたら洗濯する、といった操作が可能になる。
あるいは、例えば、グループ「冷蔵庫」について、グループに属してからの経過時間又は経過日の上限を所属条件として指定しておけば、冷蔵庫に入っている物品のうち古い物品(すなわち、経過時間又は経過日の上限を過ぎた物品)だけを捨てる、といった操作も可能になる。
(第3実施形態)
図11は本発明の第3実施形態に係る生活支援システムの一例としての物品操作システムの構成図である。図11において、図1及び図7と共通の構成要素には、図1及び図7と同一の符号を付している。
第3ロボット操作端末100Bは、図7の第2ロボット操作端末100Aと対比すると、第2グループ所属物品テーブル102A及び第2変換部107Aに代えて、少なくとも1つのグループについて物品の選択条件情報が付された第3グループ所属物品テーブル102Bと、センシング部201から受けた選択条件情報、及び第3グループ所属物品テーブル102Bの情報を基にして、操作情報の変換を行う第3変換部107Bとが、設けられている。センシング部201によって取得された選択条件情報は、選択条件情報を基にした物品の選択処理に用いられる。他の構成については、図7と同様である。
図12は第3グループ所属物品テーブル102Bに格納された情報(グループ所属物品情報)の例を示す図である。図12では、図3と同様に、各グループについて、ID情報及び名称と、当該グループに属する物品又はグループのID情報が示されている。さらに、あるグループについて、当該グループに属する物品の全部又は一部から1個を選択するための条件、すなわち選択条件が記載されている。例えば、グループ「G0007:スーツ」には、所属する物品として、物品「0010:灰色のスーツ」と物品「0011:紺色のスーツ」と物品「0012:茶色のスーツ」が示されており、選択条件として、月曜日と木曜日は物品「0010:灰色のスーツ」を、火曜日と金曜日は物品「0011:紺色のスーツ」を、それ以外は物品「0012:茶色のスーツ」を選択することが示されている。選択条件としてはさらに、グループ「G0008:ネクタイ」で物品「0016:紺色のネクタイ」が選択された場合は、物品「0011:紺色のスーツ」を選択せず、物品「0010:灰色のスーツ」と物品「0012:茶色のスーツ」をランダムに選択する、ことが示されている。
この第3実施形態に係る物品操作システムの動作も、第3変換部107Bの動作を除けば、基本的には第1実施形態と同様である。第3変換部107Bの動作について、図13A及び図13Bのフローチャートを参照して説明する。ここでは、図14のような操作情報が、入力部106を介して第3変換部107Bに与えられたものとする。図14では、操作を行う対象としてグループ「G0009:会社出勤衣装」が指定されており、操作内容として「位置(2000,2000)に運搬する」が指定されている。また、センシング部201が取得する条件情報の項目は、日時、特に曜日であり、ここでは、曜日は「火曜」であるとする。このため、センシング部201の一例としては、曜日を検出可能なタイマを使用するか、又は、インターネットを介して、曜日を取得する送受信部を使用することも可能である。
まず、ステップS11において、操作情報に示された操作対象がグループであるか否かを第3変換部107Bで判断する。ここでは、操作対象のID情報は「G0009」であるので(ステップS11でYes)、ステップS12に進む。操作対象がグループでなく物品であるときは(ステップS11でNo)、第3変換部107Bは操作情報を変換せずに、第3変換部107Bによる処理を終了する。
次に、ステップS12において、第3変換部107Bは、図12に示す第3グループ所属物品テーブル102Bを参照して、操作対象となるグループを、当該グループに属する物品又は各グループに変換する。前記例では、図12から、グループ「G0009:会社出勤衣装」に属するのは、グループ「G0007:スーツ」とグループ「G0008:ネクタイ」であることが分かる。このため、第3変換部107Bは、操作情報において、グループ「G0009:会社出勤衣装」をグループ「G0007:スーツ」とグループ「G0008:ネクタイ」に変換する。その後、ステップS30に進む。
ステップS30において、第3変換部107Bに格納されていたサブルーチン2を第3変換部107Bにより呼び出し、選択条件に基づく選択処理を第3変換部107Bにより行う。
サブルーチン2において、ここでは、グループ「G0007:スーツ」とグループ「G0008:ネクタイ」については、それぞれ、選択条件がないので(ステップS31でYes)、選択を行わず、両方ともそのままにして、サブルーチン2から復帰する。
次に、ステップS13において、操作情報が、操作対象として、まだ他にグループを含むか否かを第3変換部107Bにより判断する。ここでは、まだ他に、グループ「G0007:スーツ」とグループ「G0008:ネクタイ」が含まれているので(ステップS13でYes)、ステップS12に戻る。もし、もう他にグループが含まれていないときは(ステップS13でNo)、第3変換部107Bは、第3変換部107Bによる処理を終了する。
再び、ステップS12において、第3変換部107Bは、図12に示す第3グループ所属物品テーブル102Bを参照して、グループ「G0007:スーツ」を物品「0010:灰色のスーツ」と物品「0011:紺色のスーツ」「0012:茶色のスーツ」に変換するとともに、グループ「G0008:ネクタイ」を物品「0013:赤色のネクタイ」と物品「0014:黄色のネクタイ」と物品「0015:緑色のネクタイ」と物品「0016:紺色のネクタイ」に変換する。
そして、ステップS30で、第3変換部107Bに格納されていたサブルーチン2を第3変換部107Bにより呼び出し、選択条件に基づく物品選択処理を第3変換部107Bにより行う。
まず、物品「0010:灰色のスーツ」と物品「0011:紺色のスーツ」と物品「0012:茶色のスーツ」について、選択条件が与えられているので(ステップS31でYes)、ステップS32において、物品の選択を第3変換部107Bにより行う。いま、センシング部201から条件情報として、曜日が「火曜」であることが分かり、図12には、選択条件として「火曜及び金曜は0011」と規定されている。このため、第3変換部107Bは、物品「0011:紺色のスーツ」を選択し、これ以外の物品「0010:灰色のスーツ」と物品「0012:茶色のスーツ」は操作情報から第3変換部107Bにより削除する。
次に、物品「0013:赤色のネクタイ」と物品「0014:黄色のネクタイ」と物品「0015:緑色のネクタイ」と物品「0016:紺色のネクタイ」について同様の選択処理を第3変換部107Bにより行う。すなわち、これらの物品についても選択条件が与えられているので(ステップS31でYes)、ステップS32において、物品の選択を第3変換部107Bにより行う。前記例では、図12には、選択条件として「ランダムに0013〜0016を選択する」と規定されているので、基本的には、物品「0013:赤色のネクタイ」と物品「0014:黄色のネクタイ」と物品「0015:緑色のネクタイ」と物品「0016:紺色のネクタイ」のいずれかをランダムに選択すればよい。ただし、先に、グループ「G0007:スーツ」で物品「0011:紺色のスーツ」が選択されているので、「0011が選択された場合は0016を選択しない」という選択条件から、物品「0016:紺色のネクタイ」は第3変換部107Bにより除外し、物品「0013:赤色のネクタイ」と物品「0014:黄色のネクタイ」と物品「0015:緑色のネクタイ」のいずれかをランダムに第3変換部107Bにより選択する。ここでは、物品「0013:赤色のネクタイ」を選択するものとし、これ以外の物品「0014:黄色のネクタイ」「0015:緑色のネクタイ」は操作情報から第3変換部107Bにより除外する。その後、サブルーチン2から復帰する。
そして、再び、ステップS13において、操作情報が操作対象として、まだ他にグループを含むか否かを第3変換部107Bにより判断するが、もう他にグループは含まれていないので(ステップS13でNo)、第3変換部107Bは、第3変換部107Bによる処理を終了する。
このような動作の結果、図14の操作情報は、図15のように変換される。図15では、操作対象として、物品「0011:紺色のスーツ」と物品「0013:赤色のネクタイ」が指定されている。
なお、ここでは、曜日が「火曜」であったため、物品「0011:紺色のスーツ」が選択されたが、月曜か木曜のときは物品「0010:灰色のスーツ」が選択され、水曜、土曜又は日曜のときは物品「0012:茶色のスーツ」が選択される。なお、金曜のときは、物品「0011:紺色のスーツ」が選択される。また、物品「0011:紺色のスーツ」が選択されたので、物品「0016:紺色のネクタイ」は選択対象から除外されたが、曜日が火曜や金曜でなく物品「0011:紺色のスーツ」が選択されなかったときは、物品「0016:紺色のネクタイ」を含めてランダムに選択が行われる。
そして、第1実施形態と同様に、第3変換部107Bによって変換されて出力された図15のような操作情報は、制御部108に与えられる。制御部108は、与えられた操作情報を基にして、物品情報テーブル103を参照して、ロボット120の動作コマンドを生成する。制御部108によって生成されたコマンドは、送受信部109と無線又は有線ネットワーク90と送受信部121を介して、ロボット120の制御部122に入力される。制御部122は、入力されたコマンドに従ってロボット120を動作させる。よって、物品「0011:紺色のスーツ」と物品「0013:赤色のネクタイ」がロボット120により把持されて、位置(2000,2000)に運搬される。
以上のように、この第3実施形態によると、第3変換部107Bが、第3グループ所属物品テーブル102Bを参照して、センシング部201から得た条件情報を基にして、操作対象として示されたグループを、選択条件に基づいて選択した物品に自動的に変換する。これにより、ロボット120の操作者は、例えば衣服のコーディネイトについても、共通の操作情報を入力するだけで済ませることができる。
なお、選択条件として、「ランダム選択」や「他の物品との関連」だけが規定されている場合には、センシング部201から条件情報を取得する必要は、必ずしもない。
また、グループに属する物品のうち、その一部から1個を選択し、残りはそのまま変換する、というようにしてもよい。例えば、グループ「ネクタイ」が、複数のネクタイに加えて1個のネクタイピンを含む場合に、複数のネクタイから1本を選択して、ネクタイピンはそのまま変換する、というような動作も可能である。
なお、この第3実施形態は、第2実施形態と組み合わせて実行することも可能である。この場合は、この第3実施形態で説明した選択条件を、第2実施形態で説明した所属条件と併せて、グループ所属物品情報に記載しておけばよい。そして、第2実施形態におけるステップS20すなわちサブルーチン1を、ステップS30の前後で、又は並行して、実行すればよい。
(第4実施形態)
図16は本発明の第4実施形態に係る生活支援システムの一例としての物品操作システムの構成図である。図16において、図1、図7及び図11と共通の構成要素には、各図と同一の符号を付している。
図16の第4ロボット操作端末100Cは、図7の第2ロボット操作端末100Aと対比すると、第2グループ所属物品テーブル102A及び第2変換部107Aに代えて、少なくとも1つのグループについて、少なくとも1つの物品に操作内容とその実行条件が付された第4グループ所属物品テーブル102Cと、センシング部201から受けた条件情報、及び第4グループ所属物品テーブル102Cの情報を基にして、操作情報の変換を行う第4変換部107Cとが、設けられている。センシング部201によって取得された条件情報は、実行条件が満たされるか否かを判断するために用いられる。他の構成については、図7と同様である。
図17は第4グループ所属物品テーブル102Cに格納された情報(グループ所属物品情報)の例を示す図である。図17では、図3と同様に、各グループについて、ID情報及び名称と、当該グループに属する物品又はグループのID情報が示されている。さらに、あるグループについて、当該グループに属する物品の全部又は一部について、操作内容と、その操作内容を実行するための条件すなわち実行条件とが、記載されている。例えば、グループ「G0006:洗濯した物」には、所属するグループとしてグループ「G0005:衣類」が示されており、その操作内容及び実行条件として、「位置(1000,1000)にある干し場に運搬する」及び「現在及び将来の天気が雨でない」と、「位置(2000,2000)にある乾燥機に運搬する」及び「現在及び将来の天気が雨」との2つが示されている。
第4実施形態に係る物品操作システムの動作は、第4変換部107Cの動作を除けば、基本的には第1実施形態と同様である。第4変換部107Cの動作について、図18A及び図18Bのフローチャートを参照して説明する。ここでは、図19のような操作情報が、入力部106を介して第4変換部107Cに与えられたものとする。図19では、操作を行う対象としてグループ「G0006:洗濯した物」が指定されており、操作内容として「位置(500,500)に運搬する」が指定されている。また、センシング部201が取得する条件情報の項目は、現在及び将来の天気とし、ここでは、現在の天気は「曇り」、将来の天気は「晴れ」であるとする。このため、センシング部201の一例としては、天候を検出することができる温度センサ、湿度センサ、光量センサ等を使用するか、又は、インターネットを介して、現在又は将来の気温、湿度又は天候を取得する送受信部を使用することも可能である。
まず、ステップS11において、操作情報に示された操作対象がグループであるか否かを第3変換部107Bにより判断する。ここでは、操作対象のID情報は「G0006」であるので(ステップS11でYes)、ステップS12に進む。操作対象がグループでなく物品であるときは(ステップS11でNo)、第3変換部107Bは操作情報を変換せずに、第3変換部107Bによる処理を終了する。
次に、ステップS12において、第4変換部107Cは、図17に示す第4グループ所属物品テーブル102Cを参照して、操作対象となるグループを、当該グループに属する物品又は各グループに変換する。図17から、グループ「G0006:洗濯した物」に属するのは、グループ「G0005:衣類」と物品「0009:スニーカー」であることが分かる。このため、第4変換部107Cは、操作情報において、グループ「G0006:洗濯した物」をグループ「G0005:衣類」と物品「0009:スニーカー」に変換する。その後、ステップS40に進む。
ステップS40において、第4変換部107Cに格納されていたサブルーチン3を第4変換部107Cにより呼び出し、操作内容の置換処理を第4変換部107Cにより行う。
まず、グループ「G0005:衣類」について、操作内容の置換処理を第4変換部107Cにより行う。図17では、グループ「G0005:衣類」について2種類の操作内容が指定されている(ステップS41でYes)ので、ステップS42に進み、それぞれの実行条件が満たされるか否かを第4変換部107Cにより判断する。いま、センシング部201から条件情報として、現在の天気は「曇り」、将来の天気は「晴れ」であることが分かるので、2種類の操作内容の実行条件のうち、「現在及び将来の天気が雨ではない」が満たされる(ステップS42でYes)。このため、第4変換部107Cは、グループ「G0005:衣類」の操作内容を「位置(1000,1000)にある干し場に移動する」に変換する(ステップS43)。
次に、物品「0009:スニーカー」について、操作内容の置換処理を行う。図17では、物品「0009:スニーカー」について操作内容が指定されており(ステップS41でYes)、その実行条件は「無条件」であり常に満たされる(ステップS42でYes)ので、第4変換部107Cは、物品「0009:スニーカー」の操作内容を「位置(3000,3000)にある陰干し場に移動する」に変換する(ステップS43)。その後、サブルーチン3から復帰する。
次に、ステップS13において、操作情報が、操作対象として、まだ他にグループを含むか否かを第4変換部107Cにより判断する。ここでは、まだ他にグループ「G0005:衣類」が含まれているので(ステップS13でYes)、ステップS12に戻る。もし、もう他にグループが含まれていないときは(ステップS13でNo)、第4変換部107Cは、第4変換部107Cによる処理を終了する。
再び、ステップS12において、第4変換部107Cは、図17に示す第4グループ所属物品テーブル102Cを参照して、グループ「G0005:衣類」を物品「0007:Tシャツ」と物品「008:Yシャツ」に変換する。
そして、ステップS40で、第4変換部107Cに格納されていたサブルーチン3を第4変換部107Cにより呼び出し、操作内容の置換処理を第4変換部107Cにより行うが、図17から、物品「0007:Tシャツ」と物品「008:Yシャツ」についてはともに操作内容が指定されていないので(ステップS41でNo)、操作内容の置換は行わないで、サブルーチン3から復帰する。
そして、再び、ステップS13において、操作情報が、操作対象として、まだ他にグループを含むか否かを第4変換部107Cにより判断するが、もう他にグループは含まれていないので(ステップS13でNo)、第4変換部107Cは、第4変換部107Cによる処理を終了する。
このような動作の結果、図19の操作情報は、図20のように変換される。図20では、操作対象として、物品「0007:Tシャツ」と物品「0008:Yシャツ」と物品「0009:スニーカー」が指定されており、操作内容として、物品「0007:Tシャツ」と物品「0008:Yシャツ」については「位置(1000,1000)にある干し場に運搬する」が、物品「0009:スニーカー」については「位置(3000,3000)にある陰干し場に運搬する」が、それぞれ指定されている。
なお、ここでは、現在の天気は「曇り」、将来の天気は「晴れ」であったため、物品「0007:Tシャツ」と物品「0008:Yシャツ」について「干し場に運搬する」という操作内容に置換されたが、例えば将来の天気が「雨」のときは、実行条件から、その操作内容は「位置(2000,2000)にある乾燥機に運搬する」に置換される。
そして、第1実施形態と同様に、第4変換部107Cによって変換されて出力された図20のような操作情報は、制御部108に与えられる。制御部108は、与えられた操作情報を基にして、物品情報テーブル103を参照して、ロボット120の動作コマンドを生成する。制御部108によって生成されたコマンドは、送受信部109と無線又は有線ネットワーク90と送受信部121を介して、ロボット120の制御部122に入力される。制御部122は、入力されたコマンドに従ってロボット120を動作させる。よって、物品「0007:Tシャツ」と物品「0008:Yシャツ」がロボット120により把持されて、「干し場に運搬する」動作が実行される。
以上のように第4実施形態によると、第4変換部107Cが、第4グループ所属物品テーブル102Cを参照して、センシング部201から取得した条件情報が実行条件を満たすとき、操作内容を自動的に置換する。これにより、ロボット120の操作者は、例えば洗濯物干しのような、条件(現在又は将来の天候)に応じて操作内容(干す場所)が変わるような作業についても、共通の操作情報を入力するだけで済ませることができる。
なお、第4実施形態は、第2又は第3実施形態と組み合わせて実行することも可能である。この場合は、第4実施形態で説明した実行条件付き操作内容を、第2又は第3実施形態で説明した所属条件や選択条件と併せて、グループ所属物品情報に記載しておけばよい。そして、第2実施形態におけるステップS20すなわちサブルーチン1、又は第3実施形態におけるステップS30すなわちサブルーチン2を、ステップS40の前後で、又は並行して、実行すればよい。
(第5実施形態)
図21は本発明の第5実施形態に係る生活支援システムの一例としての物品操作システムの構成図である。図21において、図1、図7、図11及び図16と共通の構成要素には、各図と同一の符号を付している。
図21の第5ロボット操作端末100Dは、図7の第2ロボット操作端末100Aと対比すると、第2グループ所属物品テーブル102A及び第2変換部107Aに代えて、少なくとも1つのグループについて操作開始条件が付された第5グループ所属物品テーブル102Dと、センシング部201から受けた条件情報、及び第5グループ所属物品テーブル102Dを参照して操作情報の変換を行う第5変換部107Dとが、設けられている。センシング部201によって取得された条件情報は、操作開始条件が満たされるか否かを判断するために用いられる。第5変換部107Dは、入力部106に接続されて入力部106から得た操作情報152を一旦記憶するための記憶部151と、記憶部151とセンシング部201と第5グループ所属物品テーブル102Dと制御部108とに接続されて、センシング部201によって取得された条件情報から、操作開始条件が満たされていると判断したとき、記憶部151に記憶された操作情報152の変換を開始する変換開始部153とを備えている。他の構成については、図7と同様である。
図22は第5グループ所属物品テーブル102Dに格納された情報(グループ所属物品情報)の一例を示す図である。図22では、図3と同様に、各グループについて、ID情報及び名称と、当該グループに属する物品又はグループのID情報が示されている。さらに、あるグループについて、当該グループに対する操作を開始するための条件、すなわち操作開始条件が、記載されている。例えば、グループ「G0007:洗濯する物」には、所属する物品又はグループとしてグループ「G0005:衣類」及び物品「0009:スニーカー」が示されており、その操作開始条件として、「時刻18時」が示されている。
第5実施形態に係る物品操作システムの動作も、第5変換部107Dを除けば、基本的には第1実施形態と同様である。第5変換部107D内の変換開始部153の動作について、図23のフローチャートを参照して説明する。ここでは、図24のような操作情報が、第5変換部107D内の記憶部151に格納されているものとする。図24では、操作を行う対象としてグループ「G0007:洗濯する物」が指定されており、操作内容として「位置(4000,4000)にある洗濯機に運搬する」が指定されている。また、センシング部201が取得する条件情報の項目は、時間とする。このため、センシング部201の一例としては、時間を検出することができるタイマを使用するか、又は、インターネットを介して、時間を取得する送受信部を使用することも可能である。
まず、ステップS11において、操作情報に示された操作対象がグループであるか否かを第5変換部107Dにより判断する。ここでは、操作対象のID情報はグループ「G0007」であるので(ステップS11でYes)、ステップS15に進む。操作対象がグループでなく物品であるときは(ステップS11でNo)、第5変換部107Dは操作情報を変換せずに、第5変換部107Dによる処理を終了する。
次に、ステップS15において、第5変換部107Dは、図22に示す第5グループ所属物品テーブル102Dを参照して、操作対象となるグループの操作開始条件が満たされているか否かを判断する。図22から、グループ「G0007:洗濯する物」の操作開始条件は「時刻18時」なので、センシング部201から取得した時間が「18時」のとき(ステップS15でYes)、ステップS12に進む。そうでないときは、再びステップS15に戻る。このため、時刻18時になるまで、以降の処理は行われない。
次に、ステップS12において、第5変換部107Dは、図22に示すグループ所属物品テーブル102Dを参照して、操作対象となるグループを当該グループに属する物品又は各グループに変換する。図22から、グループ「G0007:洗濯する物」に属するのは、グループ「G0005:衣類」と物品「0009:スニーカー」であることが分かる。このため、第5変換部107Dは、操作情報において、グループ「G0007:洗濯する物」をグループ「G0005:衣類」と物品「0009:スニーカー」に変換する。その後、ステップS13に進む。
次に、ステップS13において、操作情報が、操作対象として、まだ他にグループを含むか否かを第5変換部107Dにより判断する。ここでは、まだ他に、グループ「G0005:衣類」が含まれているので(ステップS13でYes)、ステップS15に戻る。もし、もう他にグループが含まれていないときは(ステップS13でNo)、第5変換部107Dは、第5変換部107Dによる処理を終了する。
再び、ステップS15において、グループ「G0005:衣類」について操作開始条件が満たされているか否かを判定するが、操作開始条件は「無条件」なので(ステップS15でYes)、ステップS12に進み、第5変換部107Dは、図22に示すグループ所属物品テーブル102Dを参照して、グループ「G0005:衣類」を物品「0007:Tシャツ」と物品「008:Yシャツ」に変換する。
そして、再び、ステップS13において、操作情報が、操作対象として、まだ他にグループを含むか否かを第5変換部107Dにより判断するが、もう他にグループは含まれていないので(ステップS13でNo)、第5変換部107Dは、第5変換部107Dによる処理を終了する。
このような動作の結果、図24の操作情報は、図25のように変換される。図25では、操作対象として、物品「0007:Tシャツ」と物品「0008:Yシャツ」と物品「0009:スニーカー」が指定されており、操作内容として、「位置(4000,4000)にある洗濯機に運搬する」が指定されている。この変換は、操作開始条件のとおり、時刻18時に実行される。
そして、第1実施形態と同様に、第5変換部107Dによって変換されて出力された図25のような操作情報は、制御部108に与えられる。制御部108は、与えられた操作情報を基にして、物品情報テーブル103を参照して、ロボット120の動作コマンドを生成する。制御部108によって生成されたコマンドは、送受信部109と無線又は有線ネットワーク90と送受信部121を介して、ロボット120の制御部122に入力される。制御部122は、入力されたコマンドに従ってロボット120を動作させる。よって、操作開始条件である時刻18時になると、物品「0007:Tシャツ」と物品「0008:Yシャツ」と物品「0009:スニーカー」がロボット120により把持されて、「位置(4000,4000)にある洗濯機に運搬する」動作が実行される。
以上のように第5実施形態によると、第5変換部107Dが、第5グループ所属物品テーブル102Dを参照して、センシング部201から取得した条件情報が操作開始条件を満たしたときに、操作情報の変換を開始する。これにより、ユーザは、例えば実行するタイミングが決まっている作業について、そのタイミングに留意する必要がなくなり、ただ単に、前もって操作情報を入力しておけばよい。
なお、第5実施形態によると、例えば「洗濯」を指示する場合に、物品の素材、色柄、又は汚れの程度等に応じて、開始時刻を分けることも可能である。また、操作開始条件として、物品の重量や体積の上限値を指定しておくことによって、洗濯物に限らず、例えば、「ごみ箱」に溜まった物品であるごみが所定の重量又は体積になったときに焼却炉に運ぶ、といった操作も可能になる。あるいは、「洗濯かご」の中に溜まった物品である汚れ物が所定の重量や体積になったときに洗濯機に運ぶ、といった操作も可能になる。
また、操作開始条件として、他の制御システムの動作開始又は終了情報の有無を指定することによって、例えば、洗濯機での洗濯が終わったら洗濯物を干し場に移動する、携帯電話の着信動作が開始されたら携帯電話を運搬する、といった操作も可能になる。
なお、第5実施形態は、第2〜第4実施形態と組み合わせて実行することも可能である。この場合は、第5実施形態で説明した操作開始条件を、第2実施形態で説明した所属条件、第3実施形態で説明した選択条件、又は第4実施形態で説明した実行条件付き操作内容と併せて、グループ所属物品情報に記載しておけばよい。そして、第2実施形態におけるステップS20すなわちサブルーチン1、第3実施形態におけるステップS30すなわちサブルーチン2、又は、第4実施形態におけるステップS40すなわちサブルーチン3を、ステップS12の後で、実行すればよい。
(第6実施形態)
図26は本発明の第6実施形態に係る生活支援システムの一例としての物品操作システムの構成図である。図26において、図21と共通の構成要素には、図21と同一の符号を付している。
図26の第6ロボット操作端末100Eは、図21の第5ロボット操作端末100Dと対比すると、第5グループ所属物品テーブル102D及び第5変換部107Dに代えて、少なくとも1つのグループについて、操作完了条件が付された第6グループ所属物品テーブル102Eと、センシング部201から取得された条件情報及び第6グループ所属物品テーブル102Eの情報を参照して操作情報の変換を行う第6変換部107Eとが、設けられている。センシング部201から取得された条件情報は、操作完了条件が満たされるタイミングを判断するために第6変換部107Eで用いられる。第6変換部107Eは、入力部106に接続されて入力部106から得た操作情報152を一旦記憶するための記憶部151と、記憶部151とセンシング部201と第6グループ所属物品テーブル102Eと制御部108とに接続されて、センシング部201によって取得された条件情報から、操作完了条件を基にしてタイミングを定めて、記憶部151に記憶された操作情報152の変換を行う変換開始部153Aとを備えている。他の構成については、図7と同様である。
図27は第6グループ所属物品テーブル102Eに格納された情報(グループ所属物品情報)の一例を示す図である。図27では、図3と同様に、各グループについて、ID情報及び名称と、当該グループに属する物品又はグループのID情報が示されている。さらに、あるグループについて、当該グループに対する操作が完了される条件、すなわち操作完了条件が、記載されている。例えば、グループ「G0004:会社出勤」には、所属する物品又はグループとして、物品「0003:ハンカチ」及びグループ「G0001:貴重品」が示されており、その操作完了条件として、「交通渋滞が激しくなければ時刻7時、激しければ時刻6時30分」が示されている。
この第6実施形態に係る物品操作システムの動作も、第6変換部107Eの動作を除けば、基本的に第1実施形態と同様である。第6変換部107E内の変換開始部153Aの動作について、図28のフローチャートを参照して説明する。ここでは、図4のような操作情報が、第6変換部107E内の記憶部151に格納されているものとする。また、センシング部201が取得する条件情報の項目は、時刻及び交通渋滞の度合であり、交通渋滞の度合は「激しい」ものとする。このため、センシング部201の一例としては、インターネット91を介して、交通情報を取得する送受信部201Eを使用する。
まず、ステップS11において、操作情報に示された操作対象がグループであるか否かを第6変換部107Eにより判断する。ここでは、操作対象のID情報は「G0004」であるので(ステップS11でYes)、ステップS16に進む。操作対象がグループでなく物品であるときは(ステップS11でNo)、第6変換部107Eは操作情報を変換せずに、第6変換部107Eによる処理を終了する。
次に、ステップS16において、第6変換部107Eは、図27に示す第6グループ所属物品テーブル102Eを参照して、操作対象となるグループの操作完了条件が満たされるタイミングか否かを判断する。図27から、「G0004:会社出勤」の操作完了条件は、「交通渋滞が激しくなければ時刻7時、激しければ時刻6時30分である」である。いま、センシング部201が取得する交通渋滞の度合は「激しい」であり、また、操作開始から完了までの所要時間は、変換開始部153Aにより、予め30分であると算出されているものとすると、変換開始部153Aにより、時刻6時30分の30分前である時刻6時が、操作を開始するタイミング(言い換えれば、操作完了条件が満たされるタイミング)と決定する。そして、センシング部201から取得した時刻が「6時」のとき、操作完了条件が満たされるタイミングとして(ステップS16でYes)、ステップS12に進む。そうでないときは、再びステップS16に戻る。このため、時刻6時になるまで、以降の処理は行われない。
ここで、操作開始から完了までの所要時間は、変換開始部153Aが、ロボット120の移動速度と移動経路から算出するものとする。ロボット120の移動速度はほぼ一定であり、予め変換開始部153Aに設定しておけばよい。また、ロボット120の移動経路は、ロボット120の現在位置と、操作対象となる物の位置(物品情報テーブル103に規定されている)、及び、家庭内の間取りや家具配置を含むロボット120の移動可能範囲に関する地図情報を参照して、例えば現在広く普及しているカーナビゲーションシステムにおいて利用されている技術を用いて、求めることができる。移動経路の距離が分かると、ロボット120の移動速度から、操作開始から完了までの所要時間を容易に算出することができる。なお、地図情報は、第6ロボット操作端末100E内の例えば記憶部101に予め格納しておいてもよいし、通信手段を介して外部から取得してもよい。また、ロボット120の移動速度が、場所に応じて変化する場合は、例えば場所と移動速度との関係テーブルを予め設けておけばよい。
次に、ステップS12において、第6変換部107Eは、図27に示す第6グループ所属物品テーブル102Eを参照して、操作対象となるグループを当該グループに属する物品又は各グループに変換する。図27から、グループ「G0004:会社出勤」に属するのは、物品「0003:ハンカチ」とグループ「G0001:貴重品」であることが分かる。このため、第6変換部107Eは、操作情報において、グループ「G0004:会社出勤」を物品「0003:ハンカチ」とグループ「G0001:貴重品」に変換する。その後、ステップS13に進む。
次に、ステップS13において、操作情報が、操作対象として、まだ他にグループを含むか否かを第6変換部107Eにより判断する。ここでは、まだ他に、グループ「G0001:貴重品」が含まれているので(ステップS13でYes)、ステップS16に戻る。もし、もう他にグループが含まれていないときは(ステップS13でNo)、第6変換部107Eは、第6変換部107Eによる処理を終了する。
再び、ステップS16において、グループ「G0001:貴重品」の操作完了条件が満たされるタイミングか否かを第6変換部107Eにより判定するが、操作完了条件は「無条件」なので(ステップS16でYes)、ステップS12に進み、第6変換部107Eは、図27に示す第6グループ所属物品テーブル102Eを参照して、グループ「G0001:貴重品」を物品「0001:時計」と物品「0002:財布」に変換する。
そして、再び、ステップS13において、操作情報が操作対象としてまだ他にグループを含むか否かを第6変換部107Eにより判断するが、もう他にグループは含まれていないので(ステップS13でNo)、第6変換部107Eは、第6変換部107Eによる処理を終了する。
このような動作の結果、図4の操作情報は、図29のように変換される。図29では、操作対象として、物品「0001:時計」と物品「0002:財布」と物品「0003:ハンカチ」が指定されており、操作内容として、「位置(500,500)に運搬する」が指定されている。この変換は、グループ「G0004:会社出勤」の操作完了条件が満たされるように、時刻6時に行われる。
なお、ここでは、交通渋滞の度合は「激しい」としたために、操作情報の変換は時刻6時に行われたが、交通渋滞が激しくない場合は、操作完了条件は「時刻7時」となるので操作情報の変換は時刻6時30分に行われる。
そして、第1実施形態と同様に、第6変換部107Eによって変換されて出力された図29のような操作情報は、制御部108に与えられる。制御部108は、与えられた操作情報を基にして、物品情報テーブル103を参照して、ロボット120の動作コマンドを生成する。制御部108によって生成されたコマンドは、送受信部109と無線又は有線ネットワーク90と送受信部121を介して、ロボット120の制御部122に入力される。制御部122は、入力されたコマンドに従ってロボット120を動作させる。操作開始から完了までに要する時間は30分であるので、ロボット120が操作を完了する時刻は、交通渋滞の度合が激しいときは時刻6時30分、激しくないときは時刻7時となる。よって、物品「0001:時計」と物品「0002:財布」と物品「0003:ハンカチ」がロボット120により把持されて、「位置(500,500)に運搬する」動作が前記時刻までに実行される。
以上のように、この第6実施形態によると、第6変換部107Eが、第6グループ所属物品テーブル102Eを参照して、センシング部201から取得した条件情報から、操作完了条件が満たされるタイミングを判断して、そのタイミングで操作情報の変換を開始する。これにより、ユーザは、操作を開始するタイミングに留意する必要がなくなり、ただ単に、前もって操作情報を入力しておけばよい。
なお、第6実施形態は、操作完了条件として、帰宅するまで、というようなユーザの行動予定を指定することによって、例えば、帰宅時までに食事を準備する、休みの日は車を洗うなど、特定の時間及び日時を指定することが可能になる。
なお、第6実施形態は、第2〜第5実施形態と組み合わせて実行することも可能である。この場合は、第6実施形態で説明した操作完了条件を、第2実施形態で説明した所属条件、第3実施形態で説明した選択条件、第4実施形態で説明した実行条件付き操作内容、又は第5実施形態で説明した操作開始条件と併せて、グループ所属物品情報に記載しておけばよい。そして、第2実施形態におけるステップS20すなわちサブルーチン1、第3実施形態におけるステップS30すなわちサブルーチン2、又は、第4実施形態におけるステップS40すなわちサブルーチン3を、ステップS12の後で、実行すればよい。又は、第5実施形態におけるステップS15を、ステップS16の前後で、実行すればよい。
なお、上述の各実施形態において、表示部105に、変換後の操作情報や、センシング部201によって得られた条件情報等を表示させてもよい。これにより、実際にロボットに与えられる操作情報が操作者に提示されるので、操作情報の入力ミスがあっても、そのような入力ミスを、入力部106からの修正操作入力により、修正することができる。また、それぞれのグループ所属物品情報に、例えばグループAにグループAが所属するといった再帰的なデータが含まれているとき、表示部105に警告とともにそのデータを提示するようにしてもよい。再帰的なデータの存在は、同一ID情報を持つグループに対する処理が複数回行われたことを検知することによって、認識することができる。
また、上述の各実施形態では、グループ所属物品テーブル102,102A,102B,102C,102D又は102Eと物品情報テーブル103とは、別個に管理されるものとしたが、その代わりに、グループ所属物品テーブル102,102A,102B,102C,102D,102Eと物品情報テーブル103とに記載された情報を、併せて、1個のテーブルに持たせてもよく、この場合でも各実施形態と同様に動作でき、同様の効果が得られる。
また、上述の各実施形態では、入力部、変換部、グループ所属物品情報や物品属性情報を記憶する記憶部、表示部、センシング部といった構成要素は、ロボット操作端末内に設けられているものとしたが、本発明はこのような構成に限定されるものではなく、これらの構成要素は、物品操作システム内であればどのように配置してもよく、例えば複数の場所に分散配置してもかまわない。
また、上述の各実施形態では、グループ所属物品情報及び物品属性情報は、それぞれテーブルの形式で記憶されるものとしたが、情報を記憶する形態は、テーブル形式に限られるものではなく、他の形態であってもよい。
また、上述の各実施形態では、単独の操作情報が入力されたものとして説明したが、複数の操作情報が一括して入力された場合でも、本発明は同様に実現可能である。そして、複数の操作情報を一括して入力することによって、ロボットに一連の動作を指示することができる。例えば、洗濯かごに入っている汚れ物を洗濯機に運び洗濯を開始する操作命令と、洗濯機での洗濯が終わったら洗濯物を干し場に移動する操作命令とを一括入力することによって、洗濯かごの汚れ物の量がある程度になったとき、洗濯かごを洗濯機に運んで洗濯を開始し、洗濯が終了したら洗濯物を干し場に運ぶ、という一連の動作をロボットに指示することができる。
(第7実施形態)
本発明の第7実施形態では、生活支援システムの一例としての物品操作システムの具体的な構成例と同物品操作システムによって操作されるロボットの動作例を記載することにより、第1から第6実施形態に記載した物品操作システムを補足する。
図30は本発明の第7実施形態にかかる物品操作システムの具体的な構成例を示す図である。図30において、100は第1から第6実施形態の説明における物品操作システム(図1、図7、図11、図16、図21、図26)における第1〜第6ロボット操作端末100、100A、100B、100C、100D、100Eの一例のうちの代表例としての第1ロボット操作端末である。第1ロボット操作端末100において、3001はコンピュータであり、第1から第6実施形態の説明における物品操作システムの記憶部101、変換部107、制御部108及び送受信部109などが収納されて、それぞれの処理を実行する。3002はコンピュータ3001の情報を表示するディスプレイ、3003A及び3003Bはコンピュータ3001に情報を入力するキーボード及びマウスであり、それぞれ、第1から第6実施形態の説明における物品操作システムの表示部105の一例及び入力部106の一例に相当する。3004はカメラであって第1から第6実施形態の説明における物品操作システムのセンシング部104の一例であり、1ないし複数台のカメラ3004によりセンシング部104が構成されている。
120は第1から第6実施形態の説明における物品操作システムのロボットである。ロボット120において、3005は処理部であり、第1から第6実施形態の説明における物品操作システムの送受信部121及び制御部122が備えられてそれぞれの処理を実現する。3006は処理部3005の制御部122の制御により移動可能な移動台車、3007は4つの走行車輪3006Bを駆動させる駆動モータなどの駆動装置3006Aを備えて制御部122により走行制御される移動台車3006上に設けられ、制御部122の制御により、物品を把持する把持アームである。
3008は時計、3009は財布であり、時計3008及び財布3009は、図2に1例を示す物品情報テーブル103における物品「0001:時計」、物品「0002:財布」に相当し、これらは図3、図8、図27に1例を示すグループ所属物品テーブル102におけるグループ「G0001:貴重品」に所属する。
図30を用いて、本発明の第7実施形態を説明する。ロボット操作端末100はコンピュータ3001、ディスプレイ3002、キーボード3003A及びマウス3003Bによって構成される一般的なコンピュータシステムに対し、カメラ3004によって構成されるセンシング部104が付加された構成となっている。カメラ3004によって構成されるセンシング部104は、物品それぞれの映像、すなわち、時計3008、財布3009の映像を取得し、同取得した映像をもとに、第1実施形態で既に説明した通りに手法などを用いて、これら物品の位置などの情報を取得する。取得された物品の情報は、コンピュータ3001内に設けられたハードディスクなどの記憶部101に相当する記憶媒体に記録される物品情報テーブル103に記録/更新される。このようにして、物品情報テーブル103には、図2に1例を示す物品情報テーブル103のように、物品「0001:時計」、物品「0002:財布」の最新情報が記録されることになる。なお、物品情報テーブル103の情報は表示部105に相当するディスプレイ3001を介して利用者(ユーザ)に提供されてもよい。
本発明の前記実施形態にかかる物品操作システムは、家庭等の居住空間等を含む生活空間において、ロボットに対して物品の操作を指示して、ロボットを用いて物品を操作するための物品操作システムに関するものであり、特に、物品操作システムにおける物品操作指示時の入力された操作情報の処理の改良に関する。操作情報の処理に関しては以下のとおりである。
利用者は入力部106に相当するキーボード3003A及びマウス3003Bにより、ロボット120に対する操作内容を入力する。コンピュータ3001では、同コンピュータ3001内に設けられたハードディスクなどの記憶部101に相当する記憶媒体に記録されるグループ所属物品テーブル102及び物品情報テーブル103の情報をもとに、第1実施形態で既に説明した通りの変換部107、制御部108、送受信部109のそれぞれの処理が行われる。ここで、物品情報テーブル103が図2に示すものであり、グループ所属物品テーブル102が図3に示すものであるとすると、利用者がキーボード3003A及びマウス3003Bにより操作対象を「G0001:貴重品」、操作内容を「玄関に運ぶ」と入力した場合、第1実施形態で既に説明した通り、時計3008及び財布3009を玄関に運搬するというコマンドが、ロボット120に送信されることになる。
ロボット120では、第1から第6実施形態の説明における物品操作システムの送受信部121及び制御部122の処理を実現する処理部3005が、前記コマンドにより、移動台車3006を制御して、時計3008及び財布3009にロボット120を接近させ、次に、把持アーム3007を制御して時計3008及び財布3009を把持したのち、更に、移動台車3006を走行制御して、時計3008及び財布3009を玄関まで運搬させる。
更に、図31を用いてロボット120の動作について補足する。
図31は本発明の第7実施形態にかかる生活支援システムの一例としての物品操作システムによって操作されるロボット120が活動する家屋の見取り図である。図31において、X軸3101及びY軸3102は家屋内の物品などの位置を示すために用いる座標軸であり、以後、物品などの位置を示す場合は、同座標系における数値で表す。カメラ3004は、図30におけるセンシング部104を構成するカメラであり、家屋内の各部屋に1ないし複数台設置されている。時計3008及び財布3009は、図30における時計3008及び財布3009である。ロボット120は図30におけるロボット120である。
点線で示される移動経路3103はロボット120が移動する経路であり、前記例では、ロボット120は移動経路3103を移動し、時計3008を把持アーム3007で把持し、玄関3104に運搬したのち、財布3009を把持アーム3007で把持し、玄関3104に運搬する。
以下、図31を用いて、この動作、すなわち、前記物品操作システムと同物品操作システムによって操作されるロボット120の動作を詳細に説明する。
センシング部104に相当する多数のカメラ3004は、見取り図に示す家屋内の物品を常時センシングし、同センシングした家屋内の物品の情報である、時計3008及び財布3009、それぞれの位置である(360,350)及び(290,90)を制御部108を介して物品情報テーブル103に記録/更新する。
利用者は本発明の前記物品操作システムに対して、操作対象としてグループ「G0001:貴重品」、操作内容として「玄関3008に運ぶ」を入力すると、ロボット120には、以下のコマンドが伝達される。
1)「0001:時計3008」の位置(360,350)に移動
2)物品を把持
3)玄関3104の位置(220,80)に移動
4)物品を放す
5)「0002:財布3009」の位置(290,90)に移動
6)物品を把持
7)玄関3104の位置(220,80)に移動
8)物品を放す
この結果、以下のように動作する。すなわち、位置(100,270)に位置していたロボット120は、部屋1から部屋2へ移動経路3103に沿って移動し、部屋2において、位置(360,350)にある時計3008を把持アーム3007で把持する。次いで、時計3008を把持した状態で、部屋2から部屋1を通り、位置(220,80)の玄関まで移動経路3103に沿って移動して、玄関で把持アーム3007による時計3008の把持を解除して放す。次いで、部屋5まで移動経路3103に沿って移動し、部屋5において、位置(290,90)にある財布3009を把持アーム3007で把持する。次いで、財布3009を把持した状態で、部屋5から玄関まで移動経路3103に沿って移動して、玄関で把持アーム3007による財布3009の把持を解除して放す。
なお、ロボット120が複数の物品を運ぶ能力があるのであれば、以下のコマンドを伝達しても良い。
1)「0001:時計3008」の位置(360,350)に移動
2)物品を把持
3)「0002:財布3009」の位置(290,90)に移動
4)物品を把持
5)玄関3104の位置(220,80)に移動
6)物品を放す
この結果、以下のように動作する。すなわち、位置(100,270)に位置していたロボット120は、部屋1から部屋2へ移動経路3103に沿って移動し、部屋2において、位置(360,350)にある時計3008を把持アーム3007で把持する。次いで、時計3008を把持した状態で、部屋2から部屋1を通り、部屋5まで移動経路3103に沿って移動し、部屋5において、位置(290,90)にある財布3009を把持アーム3007でさらに把持する。次いで、時計3008と財布3009を把持した状態で、部屋5から玄関まで移動経路3103に沿って移動して、玄関で把持アーム3007による時計3008と財布3009の把持を解除して放す。図27に示すグループ所属物品テーブル102を参照すれば、操作対象である「貴重品」に所属する物品の数量は複数であると判明するので、以上の判断とコマンド送信は前記物品操作システムにおいて容易に可能である。これにより、ロボット120に効率的な操作指示が可能となる。
そして、以上のコマンドにより、前記したように、ロボット120は、移動経路3103を移動し、時計3008及び財布3009を玄関3104に運搬する。
また、ロボット120が動作中に、操作対象である物品の位置が人間などによって移動されることが、多々ある。この場合、ロボット120が操作対象物品位置に移動しても、操作対象物品がみつからず、動作が滞ってしまう。
このような場合は、ロボット120の制御部122が、送受信部121とネットワーク90と送受信部109を介して、ロボット操作端末100の制御部108に対して、操作対象物品位置を問い合わせを実行する。前記物品操作システムによれば、センシング部104に相当するカメラ3004は家屋内の物品を常時センシングし、同センシング情報は制御部108を介して物品情報テーブル103に蓄積、更新するので、常に最新の物品情報が物品情報テーブル103に蓄積されている。このため、前記問い合わせにより、ロボット操作端末100の制御部108が物品情報テーブル103にアクセスして最新の操作対象物品の位置を取得することにより当該位置が判明する。そして、最新の操作対象物品の位置の情報を、ロボット操作端末100の制御部108から、送受信部109とネットワーク90と送受信部121を介して、ロボット120の制御部122に送ることにより、ロボット120を制御部122の制御の下に最新の操作対象物品の位置に移動させることにより、ロボット3006の動作が滞うることを防ぐことが可能となる。
また、上述の各実施形態では、ロボットは家庭等の居住空間で利用されているものとしたが、家庭以外の生活空間、例えば、オフィス、スーパーやデパート、コンビニなどの店舗、ホテル、病院、介護施設等の空間においてロボットを利用する場合であっても、本発明はもちろん適用可能である。また、生活空間以外でロボットを利用する場合、例えば工場や倉庫など産業分野においても、本発明は利用可能である。
なお、前記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
本発明は、添付図面を参照しながら好ましい実施形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。