[go: up one dir, main page]

JP3866135B2 - 積層型ガスセンサ素子及びその製造方法並びにガスセンサ - Google Patents

積層型ガスセンサ素子及びその製造方法並びにガスセンサ Download PDF

Info

Publication number
JP3866135B2
JP3866135B2 JP2002097567A JP2002097567A JP3866135B2 JP 3866135 B2 JP3866135 B2 JP 3866135B2 JP 2002097567 A JP2002097567 A JP 2002097567A JP 2002097567 A JP2002097567 A JP 2002097567A JP 3866135 B2 JP3866135 B2 JP 3866135B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
porous
electrode
unfired
insulating base
intermediate layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002097567A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003294690A (ja
Inventor
智裕 馬渕
暢雄 古田
茂雄 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Spark Plug Co Ltd filed Critical NGK Spark Plug Co Ltd
Priority to JP2002097567A priority Critical patent/JP3866135B2/ja
Publication of JP2003294690A publication Critical patent/JP2003294690A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3866135B2 publication Critical patent/JP3866135B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Measuring Oxygen Concentration In Cells (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は積層型ガスセンサ素子及び積層型ガスセンサ素子の製造方法並びにガスセンサに関する。更に詳しくは、製造時から使用時において第1電極を確実に保護できる積層型ガスセンサ素子及びこのような積層型センサ素子を備えるガスセンサに関する。更に、このような積層型ガスセンサ素子を安定して確実に製造することができる積層型ガスセンサ素子の製造方法に関する。
本発明の積層型ガスセンサ素子及びガスセンサは、自動車等の内燃機関の排気ガス中のガス成分の検知及び測定に使用されるラムダセンサ素子、空燃比センサ素子、窒素酸化物センサ素子及び炭化水素ガスセンサ素子等のガスセンサ素子及びこのようなガスセンサ素子を備えるガスセンサとして好適である。
【0002】
【従来の技術】
従来、センサ素子の被測定雰囲気に晒されるラムダセンサ素子に設けられた検知電極や、空燃比センサ素子に設けられた外側ポンプ電極等の各種の電極を保護する目的、及び、被測定雰囲気の流速を各種電極と接触させるまでに律速させる目的等の種々の目的を達するためにセンサ素子の最外部に位置する電極を覆う多孔質部が設けられてきた。
その形態としては、例えば、特開2001−281207号公報等に例示されるように、センサ素子の最表層の必要な部位にのみ多孔質部を形成する形態や、特開2001−242122号公報等に例示されるように、必要な部位に多孔質部を形成し、多孔質部が形成されていない部位には緻密な補強層を設ける形態などが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来より設けられてきた多孔質部であって上記のような各種の目的を果たすことができるが、従来のセンサ素子では設けられることのなかった多孔質部を有する第2絶縁性基部を備える。この第2絶縁性基部を備える場合に、第2絶縁性基部直下の電極を保護することができる積層型ガスセンサ素子及びこのような積層型ガスセンサ素子を備えるガスセンサを提供することを目的とする。更に、このような積層型ガスセンサ素子を安定して確実に製造することができる積層型ガスセンサ素子の製造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の積層型ガスセンサ素子は、絶縁性セラミックスから形成された第1絶縁性基部、通気性を有する多孔質部と、非多孔質部とを有し、該第1絶縁性基部に対向して配置され、且つ絶縁性セラミックスから形成された第2絶縁性基部、該第1絶縁性基部と第2絶縁性基部との間に配置された固体電解質体、電極部及び電極リード部を有し、一面で該固体電解質体に接し、他面で被測定雰囲気に接する第1電極、一面で該固体電解質体に接し、該第1電極に対向する第2電極、及び該第2絶縁性基部と、該第1電極の該電極リード部との間に、少なくとも該第2絶縁性基部の該多孔質部と該非多孔質部との境界線を覆うように配置された、該多孔質部と該非多孔質部との素子の厚さ方向における段差を緩和乃至解消する中間層、を備えることを特徴とする。
また、本発明の積層型ガスセンサ素子では、上記中間層は、通気性を有する多孔質部と非多孔質部とからなり、該中間層の該多孔質部が、上記第1電極が被測定雰囲気に接することを妨げないように配置されたものとすることができる。更に、上記中間層の上記多孔質部と該中間層の上記非多孔質部との境界線と上記第2絶縁性基部の上記境界線とは重ならないものとすることができる。
【0005】
本発明の積層型ガスセンサ素子の製造方法は、上記第2絶縁性基部の上記多孔質部となる未焼成多孔質部と、上記第2絶縁性基部の上記非多孔質部となる未焼成非多孔質部とを備える上記第2絶縁性基部となる未焼成第2絶縁性シートの表面であり且つ上記第2絶縁性基部の上記境界線となる線を少なくとも含む領域に、上記中間層となる中間層用ペーストを塗布した後、乾燥させて未焼成中間層を形成することにより、上記第1電極となる未焼成第1電極が形成されることとなる面を平坦化する平坦化工程と、該平坦化工程の後に行う工程であって、該未焼成第1電極が形成されることとなる面に、導電層用ペーストを塗布した後、乾燥させて該未焼成第1電極を形成する未焼成第1電極形成工程と、を備えることを特徴とする。
【0006】
他の本発明の積層型ガスセンサ素子の製造方法は、上記第2絶縁性基部の上記多孔質部となる未焼成第2絶縁性基部多孔質部と上記第2絶縁性基部の上記非多孔質部となる未焼成第2絶縁性基部非多孔質部とを備える上記第2絶縁性基部となる未焼成第2絶縁性シートの表面のうち、該未焼成第2絶縁性基部多孔質部の表面、及び、該未焼成第2絶縁性基部非多孔質部の表面であって且つ該未焼成第2絶縁性基部多孔質部に隣接する領域、に焼成されて多孔質化する多孔質化中間層用ペーストを塗布した後、乾燥させて上記中間層の上記多孔質部となる未焼成中間層多孔質部を形成する未焼成中間層多孔質部形成工程と、該未焼成第2絶縁性シートの表面であって且つ該未焼成中間層多孔質部が形成されていない領域、又は、該未焼成第2絶縁性シートの表面であって且つ該未焼成中間層多孔質部が形成されることとなる領域を除く領域に、焼成されても多孔質化しない非多孔質化中間層用ペーストを塗布した後、乾燥させて上記中間層の上記非多孔質部となる未焼成中間層非多孔質部を形成する未焼成中間層非多孔質部形成工程と、を行うことにより、上記第1電極となる未焼成第1電極が形成されることとなる面を平坦化し、その後、該未焼成第1電極が形成されることとなる面に、導電層用ペーストを塗布した後乾燥させて該未焼成第1電極を形成する未焼成第1電極形成工程を備えることを特徴とする。
本発明のガスセンサは、上記の積層型ガスセンサ素子を備えることを特徴とする。
【0007】
【発明の効果】
本発明の積層型ガスセンサ素子によると、製造時から使用時において第1電極を確実に保護でき、更には、素子全体の機械的強度を向上させることができる。
中間層が多孔質部と非多孔質部とを備える場合にも、製造時から使用時において第1電極を確実に保護でき、更には、同様に早期に測定を開始でき、小型化でき、熱膨張差等に起因する素子の割れやクラックの発生も防止できる。
また、中間層と第2絶縁性基部との各々の境界線が重ならないことにより、特に効果的にセンサ素子の割れやクラックの発生を防止できる。
更に、本発明の積層型ガスセンサ素子の製造方法によると、本発明の積層型ガスセンサ素子を安定して確実に得ることができる。
また、本発明のガスセンサによると、小型であって、早期に測定を開始することができ、このセンサは耐久性にも優れる。
【0008】
【発明の実施の形態】
[1]本発明の素子を構成する部分
本発明の積層型ガスセンサ素子は、少なくとも、第1絶縁性基部と、イオン導電部と、中間層と、第2絶縁性基部と、の4つの部分を備える。以下、これら部分及びその他、素子の備えることができる部分について説明する。
【0009】
(1)第1絶縁性基部
上記「第1絶縁性基部」は、積層型ガスセンサ素子(以下、単に「素子」ともいう)全体の強度を後述する第2絶縁性基部と共に保障する部分である。
この第1絶縁性基部の形状及び大きさ等は特に限定されないが、通常、その厚さは0.1mm以上(好ましくは0.2〜1.5mm、更に好ましくは0.5〜1.0mm、通常2.0mm以下)である。この厚さが0.1mm未満であると素子強度の保障を十分に行うことが困難となることや、製造時に第1絶縁性基部上に他の部分となる未焼成層を積層する工程を行う場合には、この積層が困難となる場合がある。また、第1絶縁性基部は単層体であっても複層体であってもよい。
【0010】
上記「絶縁性セラミックス」は、十分な絶縁性を発揮できればよい。絶縁性の程度は使用環境や素子の大きさ等により異なるため特に限定されないが、例えば、温度800℃において後述するイオン導電部が備える一対の電極の電極リード間のみの電気抵抗値が1MΩ(好ましくは10MΩ)以上となる絶縁性を発揮できることが好ましい。このような絶縁性を発揮させることができる絶縁性セラミックスとしては、アルミナ、ムライト、スピネル、ステアタイト及び窒化アルミニウム等のうちの1種又は2種以上を主成分とするもの等を挙げることができる。これらの中でもアルミナ又はアルミナを主成分とする絶縁性セラミックスは安価であり、加工が比較的容易であるため好ましい。
【0011】
絶縁性セラミックスとして、アルミナ又はアルミナを主成分とするものを用いる場合には十分な絶縁性及び耐熱性(耐熱衝撃性等)が発揮されるように、その全体に対してアルミナを70質量%以上(より好ましくは80質量%以上、更に好ましく90質量%以上、100質量%であってもよい)含有することが好ましい。一方、その残部は、絶縁性セラミック部に直接接して積層される部位(例えば、固体電解質体等)を構成する成分を1〜20質量%含有することができる。残部に絶縁性セラミック部に直接接して積層される部位を構成する成分が含有されることにより、第1絶縁性基部と第1絶縁性基部に直接接して積層される部位との間の熱膨張差が緩和される。
【0012】
しかし、絶縁性セラミック部が特に高い絶縁性を発揮できることを要する場合は、その全体に対してアルミナを90質量%以上(より好ましくは95質量%以上、更に好ましくは99.99質量%以上)含有し、且つシリカを10000ppm以下(より好ましくは1000ppm以下、更に好ましくは50ppm以下)であるか又はシリカを含有しない(測定限界以下)ものであることが好ましい。このような絶縁性セラミックスであることにより、例えば、基部の表面又は内部にヒータを備える場合であっても、ヒータから電極への電流のリークを確実に防止できる。
【0013】
(2)イオン導電部
上記「イオン導電部」は、固体電解質体と一対の電極とを備え、所定のイオン又は気体を一方の電極の側から他方の電極の側へ移動させることができる部分である。このイオン導電部は、例えば、被測定ガスの濃度を電位差として出力できる濃淡電池部や、一対の電極へ電圧を印加することにより一方の電極の側から他方の電極の側へ所定のイオン又は気体等を移動させることができるポンプセル部等として機能させることができる。このイオン導電部は、固体電解質体と一対の電極のみからなっていてもよいが、その他にも例えば、固体電解質体の内部抵抗を測定するための電極等の他の部分を備えることができる。また、このイオン導電部は、素子内に1つだけを備えていてもよいが、素子内に2つ以上を備えていてもよい。
尚、被測定ガスは、被測定雰囲気を構成するガスであって、本発明の素子又は他の本発明の素子による測定目的ガスであり、1種又は2種以上の成分からなるものである。
【0014】
(2−1)固体電解質体
上記「固体電解質体」は、イオン導電性を有するものであれば特に限定されることなく用いることができる。この固体電解質体としては、例えば、ジルコニア系焼結体(イットリア等の安定化剤を含有できる)及びLaGaO系焼結体等を挙げることができる。これらの中でも、酸素イオンを導電させる場合には、酸素イオン導電性に特に優れたジルコニア系焼結体(イットリア等を安定化剤として含有)を用いることが好ましい。
この固体電解質体(複数のイオン導電部を備える場合には、後述の第1イオン導電部に備えられた固体電解質体を意味する)は、第1絶縁性基部及び/又は第2絶縁性基部に直接接して積層されていてもよく、電極やその他の部材を介して間接的に積層されていてもよい。
【0015】
また、固体電解質体の形状及び大きさは特に限定されない。更に、その厚さも特に限定されないが300μm以下(更に200μm以下、特に150μm以下、とりわけ50μm以下、通常20μm以上)にすることができる。特に、固体電解質体を150μm以下と薄くした場合には、素子を小型化でき、また熱伝導率がアルミナ等に比べて小さいのが通常である固体電解質体の体積を小さくでき、素子内の熱伝導性が向上し、ヒータの熱がイオン導電部に伝わり易くなるため素子の更なる早期始動が可能となる。更に、消費電力もより少なく抑えることが可能となる等、種々の優れた効果を発揮させることができる。
この固体電解質体は300μmを超えて厚い場合であっても素子としての機能は失われないが上記の優れた効果は得られ難くなる。一方、20μmより薄い場合には作製が困難となると共に、イオン導電性が十分に得られ難くなる傾向にある。
【0016】
(2−2)第1電極及び第2電極
上記「第1電極及び第2電極」は、固体電解質体の一面と他面とに対向して形成された一対の電極である。この一対の電極のうちの一方は、後述する第2絶縁性基部の備える多孔質部等を介して被測定雰囲気と接することができる第1電極(複数のイオン導電部を備える場合には、後述の第1イオン導電部が備える電極を意味する)である。また、一対の電極のうちの他方は、大気雰囲気や一定圧力の参照ガスと接し、被測定雰囲気とは接しない電極(複数のイオン導電部を備える場合には、後述の第1イオン導電部が備える電極を意味する)第2電極である。
【0017】
これら第1電極と第2電極の各々の形状は特に限定されないが、例えば、幅広に形成された電極部と、幅細に形成された電極リード部とから構成することができる。また、これらの電極の大きさも特に限定されない。更に、これらの電極を構成する材質は特に限定されないが、例えば、白金、金、銀、パラジウム、イリジウム、ルテニウム及びロジウムのうちの少なくとも1種を主成分(通常、各電極全体の70質量%以上)にすることができ、通常、白金を主成分とすることが好ましい。但し、第1電極と第2電極とは同じ材質から構成されてもよく、異なる材質から構成されてもよい。
【0018】
(3)第2絶縁性基部
上記「第2絶縁性基部」は、多孔質部と非多孔質部とからなる絶縁性セラミックスからなる部分を備え、イオン導電部(複数のイオン導電部を備える場合には、後述の第1イオン導電部を意味する)を直接又は他部材を介して間接的に支持する部分であり、素子全体の強度を第1絶縁性基部と共に保障する部分である。この第2絶縁性基部の形状及び大きさ等は特に限定されないが、通常、その厚さは0.1mm以上(好ましくは0.2〜1.5mm、更に好ましくは0.5〜1.0mm、通常2.0mm以下)である。この厚さが0.1mm未満であると素子強度の保障を十分に行うことが困難となる場合がある。また、第1絶縁性基部と同様に製造時の積層が困難となる場合がある。また、この第2絶縁性基部は単層であってもよく、複層であってもよい。
【0019】
第2絶縁性基部を構成する多孔質部及び非多孔質部は、第1絶縁性基部を構成する絶縁性セラミックスと同様な絶縁性及び耐熱性を十分に発揮できる絶縁性セラミックスから形成されているものであることが好ましい。但し、第1絶縁性基部を形成する絶縁性セラミックスと、第2絶縁性基部を形成する絶縁性セラミックスとは、同じ組成であっても、異なる組成であってもよい。
【0020】
(3−1)第2絶縁性基部の多孔質部
上記「多孔質部」は、第2絶縁性基部の一部であって、イオン導電部(複数のイオン導電部を備える場合には、後述の第1イオン導電部を意味する)を構成する一対の電極のうちの一方と素子外の被測定雰囲気とを接触させるための部分である。この多孔質部は、電極を構成する金属がリン、鉛及びケイ素等により被毒されることを防止する作用や、素子外における被測定ガスの流速に関わらず電極に接触する時点での被測定ガスの流速を略一定にする律速作用等を発揮することができる。この多孔質部はこれらの作用を十分に発揮できるために、気孔率5%以上(より好ましくは20%以上、更に好ましくは40%以上、通常80%以下)であることが好ましい。気孔率が5%未満であると、十分な気孔率の多孔質部を備える素子に比べると応答性が十分に向上しない傾向にある。
尚、この気孔率は、見掛け体積(気孔体積を含む)Vと、空気中における質量m1と、水中に浸して気孔に十分に水を含有させた含水質量m2とを用いて、下記式▲1▼より算出される。
{(m2−m1)/V}×100(%) ・・・・ ▲1▼
【0021】
(4)中間層
上記「中間層」は、第2絶縁性基部の第1電極が接することとなる側の面の多孔質部と非多孔質部との境界線を覆うように配置され、多孔質部と非多孔質部との素子の厚さ方向における段差が緩和乃至解消され、表面が平坦化される。これにより第2絶縁性基部と接する第1電極の、特に電極リード部が段差により変形したり、断線したりすることが防止される。この中間層は多孔質体のみからなっていてもよいし、非多孔質体のみからなっていてもよい。また、多孔質部と非多孔質部とを備えていてもよい。但し、第2絶縁性基部の多孔質部の全面に中間層を形成する非多孔質体又は中間層の非多孔質部が接して形成されることは好ましくない。
【0022】
中間層を構成する多孔質部及び非多孔質部は、第1絶縁性基部を構成する絶縁性セラミックスと同様に絶縁性及び耐熱性を十分に発揮できるものであることが好ましい。また、多孔質体又は多孔質部の材質及び構成等も第2絶縁性基部の多孔質部の場合と同様でよい。但し、第2絶縁性基部を構成する絶縁性セラミックス及び多孔質体又は多孔質部と、中間層を構成する絶縁性セラミックス及び多孔質体又は多孔質部とは、同じ組成であっても、異なる組成であってもよい。
【0023】
中間層が多孔質体からなる場合、及び中間層が多孔質部を有する場合は、この多孔質体又は多孔質部は、特に、第2絶縁性基部の多孔質部に接している部分は、気孔率5%以上(より好ましくは20%以上、更に好ましくは40%以上、通常80%以下)であることが好ましい。気孔率が5%未満であると、十分な気孔率の多孔質体又は多孔質部を備える素子に比べると応答性が低下することがある。また、中間層の厚さは特に限定されないが、通常、5〜100μm(更には10〜60μm、特に10〜50μm)とすることができる。この中間層の厚さが5μm未満であると中間層を設けることによる、第2絶縁性基部の表面を平坦化する効果が十分に得られ難くなる傾向にある。
【0024】
本発明の積層型ガスセンサ素子では、中間層17は、第2絶縁性基部の多孔質部と非多孔質部との境界の近傍のうちの所要個所のみに形成することができる。また、図2に示すように第2絶縁性基部16の長手方向における両側の境界の幅方向に形成することもできる。これら図1及び図2においては、幅方向の全長に渡って中間層を形成してもよいし、必要な個所のみ(例えば、第1電極のリード部の配置される部分のみ)に形成してもよい。更に、第2絶縁性基部の境界の近傍のすべてを覆うように形成することもできる。また、中間層は、第2絶縁性基部の幅方向における一方の側の境界の長手方向に形成することもできる。更に、幅方向における両側の境界の長手方向に形成することもできる。この場合、長手方向の全長に渡って中間層を形成してもよいし、必要な個所のみに形成してもよい。尚、いずれの態様においても、第1電極が被測定ガスと接触することを妨げなければ、中間層は多孔質体であっても、非多孔質体であってもよい。
【0025】
また、中間層は、例えば、図3に示すように第2絶縁性基部16の多孔質部161の全体及び非多孔質部162との境界を覆うように形成されていてもよい。但し、この場合は全体が非多孔質体ではなく、多孔質体であるか、第2絶縁性基部16の多孔質部161に対応する部分の少なくとも一部が中間層多孔質部171となっている必要がある。更に、中間層17は、例えば、図4に示すように第2絶縁性基部16の長手方向において多孔質部161及び非多孔質部162との境界近傍を除く部分以外のすべて渡って形成されていてもよい。この場合、中間層は多孔質体であっても、非多孔質体であってもよく、幅も段差が緩和乃至解消される限り特に限定されず、第2絶縁性基部の全幅に渡って形成されていてもよい。
【0026】
中間層17は、例えば、図5〜7に示すように第2絶縁性基部16の長手方向の全長に渡って形成することもできる。図5では、中間層17は、第2絶縁性基部16の長手方向において、第2絶縁性基部16の多孔質部161及び多孔質部161と非多孔質部162との境界の近傍のみが中間層多孔質部171となっており、他は中間層非多孔質部172である。また、図6では、中間層17は、第2絶縁性基部16の長手方向において、多孔質部161が形成されている側の端部から多孔質部161を超える部位までが多孔質体であり、その他は非多孔質体である。更に、図7では、中間層17は、第2絶縁性基部16の長手方向の全長に渡って多孔質体となっている。このように第2絶縁性基部16の多孔質部161の全てに中間層多孔質部171が接することにより、第1電極が被測定雰囲気に確実に接するようにすることができる。
【0027】
更に、中間層17が、図5〜7に示すように第2絶縁性基部16の長手方向において多孔質部161を跨いで形成されている場合は、中間層多孔質部171と中間層非多孔質部172との境界176と第2絶縁性基部16の多孔質部161と非多孔質部162との境界167とが、第2絶縁性基部の長手方向において重なっていないことが好ましい。このようにすれば第2絶縁性基部のクラック及び割れを効果的に防止できる。
【0028】
これら図1〜7に例示される態様及び例示された以外の態様においても、中間層多孔質部と中間層非多孔質部との境界は、第2絶縁性基部の多孔質部と非多孔質部との境界と重ならないように形成されていることが好ましい。これにより、第2絶縁性基部のクラック及び割れの発生をより効果的に防止できる。また、中間層の幅は段差が緩和乃至解消される限り特に限定されず、第2絶縁性基部の全幅に渡って形成されていてもよい。
【0029】
また、中間層多孔質部と中間層非多孔質部との境界が長手方向に傾斜している場合は、第2絶縁性基部と接していない側を境界とする。また、中間層多孔質部と中間層非多孔質部との境界の傾斜が大きい場合(例えば、中間層の長さ方向に対する傾斜面の角度が45°以下、特に30°以下と傾斜が緩やかな場合)、及び中間層が薄い場合、例えば、50μm以下、特に20μm以下である場合は、第2絶縁性基部の境界と中間層の境界とが、第2絶縁性基部の長手方向において重なっていても、クラック及び割れが生じ難いため、中間層は必ずしも上記のような構成にする必要はない。
【0030】
(5)第2絶縁性基部の前記多孔質部の具体的構成について
本発明の積層型ガスセンサ素子では、第2絶縁性基部が備える前記多孔質部は、その側面の一部又は全部が第2絶縁性基部を構成する非多孔質部により囲まれている。ここでいう「側面の一部が取り囲まれる」とは、例えば、図16に示すように多孔質部161が多角形板状体(角部が丸みを帯びていてもよい)からなる場合に、その側面が素子における三方から非多孔質部162により囲まれている態様を挙げることができる。また、図17示すように多孔質部161が多角形板状体からなる場合に、その側面が素子における対向する2方向から非多孔質部162により挟み込むように囲まれている態様を挙げることができる。これら図16〜17にも示されているように、素子の各角部(一面と他面とが交わる部位)の頂部(3つの辺が交わる部位)は非多孔質部162により形成されていることが好ましく、更には、各角部も非多孔質部により形成されていることが好ましい。この頂部や角部は素子の使用時に最も激しい冷熱間サイクルに晒される部位の一つであるからである。頂部や角部が非多孔質部により形成されていることで、素子全体の熱的強度及び機械的強度を効果的に向上させることができる。
【0031】
また、例えば、図18に示すように多孔質部161が多角形板状体からなる場合に、その側面の全面が非多孔質部162により囲まれている態様を挙げることができる。このような多孔質部161の側面の一部又は全面を取り囲む枠部(図16〜図18における168等)の幅は最狭部において少なくとも0.2mm以上であることが好ましい(素子の幅が2〜7mm程度において)。この枠部の最狭部における幅が0.2mm未満となると、焼成時や使用時の冷熱間サイクルや衝撃等に対する耐久性が十分に得られ難くなる傾向にある。また、製造時における未焼成体の取り扱いも難しくなる場合がある。
【0032】
この第2絶縁性基部は、少なくとも側面方向に通気できるように多孔質部を備え、更に、多孔質部の第1絶縁性基部と対向しない側の面の少なくとも端縁を覆う非多孔質部を備えていてもよい。ここでいう「側面方向に通気できる」とは、例えば、図19〜21に示すように多孔質部161が素子の側面に露出するように形成されていることを意味する。但し、素子の側面の1方向のみに露出していてもよく、2方向に露出していてもよく(図19等)、更には3方向に露出していてもよい(図20及び図21)。
【0033】
また、多孔質部の一面側は第1絶縁性基部に対向しているが、他面側は第1絶縁性基部には対向していない。この他面側における多孔質部の端縁の幅は、多孔質部161を第1絶縁性基部側へ押さえ込むための非多孔質部162が形成できる幅であれば特に限定されないが、0.2mm以上であることが好ましい(素子の幅が2〜7mm程度において)。更に、少なくともこの端縁が非多孔質部により覆われていればよく(例えば、図21)、また、多孔質部161の第1絶縁性基部に対向しない側の面の全面が非多孔質部により覆われていてもよい(例えば、図19及び図20)。
【0034】
尚、第2絶縁性基部の第1絶縁性基部と対向しない側に形成されている非多孔質部には、この非多孔質部の表面から多孔質部161を備える裏面まで貫通する凹部(図21における169)を備えることができる。この凹部を備えることにより、素子側面からだけでなく、素子の積層方向の一面側からも被測定ガスを導入することができ、被測定ガスが素子側面のみから律速導入される場合に比べると素子の応答性を向上させることができる。このような態様の素子としては、例えば、図21を例示することができる。
【0035】
(6)第1電極及び第2電極について
本発明の素子では、イオン導電部は一対の電極を備えるが、このうち実際に電極として機能する実電極領域の形成位置は素子の機能面において重要である。この実電極領域に関してより具体的に例示すると、イオン導電部が備える電極において、例えば、一面側で固体電解質体と接触していない領域は実電極領域に含まれない。また、例えば、図24に示すように2つのイオン導電部を備える態様の素子を空燃比センサ素子として使用する場合、濃淡電池として機能するイオン導電部13が備える電極のうち検知電極として機能する電極132においては、一面側で固体電解質体131と接触していても他面側が空洞(検知室)15に面してない部分は実電極領域に含まれない。また、酸素ポンプとして機能するイオン導電部12が備える電極のうちの一方の電極123においては、一面側が固体電解質体121と接触していても他面側が多孔質部161に面していない領域は実電極領域ではない。
【0036】
実電極領域の形成位置は、例えば、素子がヒータを備える場合、その発熱部とイオン導電部が有する各電極との相関において、素子の性能を向上させるためには、発熱部は、熱をイオン導電部に効率よく伝導させることができる位置に形成されていることが好ましい。即ち、イオン導電部の備える一対の電極の各々のうち実際にイオン導電部の一部として機能し得る実電極領域を投影した投影像は、ヒータの発熱部を投影した投影像と少なくとも一部で重なることが好ましい。更に、この実電極領域の投影像が発熱部の投影像の外形線内(ヒータは複雑な形状を呈することもあるため外周線内には含まれない場合がある)にすべて含まれることが好ましく、特に、一対の電極の両方の電極の実電極領域の投影像が発熱部の投影像の外周縁内にすべて含まれることが好ましい。
【0037】
(7)その他の部分
本発明の素子及び他の本発明の素子は、図8(幅方向断面図)に示すように第1絶縁性基部11と、第2絶縁性基部16と、中間層17と、1つのイオン導電部12のみを備えるものであってもよい。しかし、本発明の素子はその他の部分も備えることができる。これらその他の部分としては、例えば、ヒータ、空洞、層間調節層及び律速導入部等を挙げることができる。以下、これらその他の部分について説明する。
【0038】
(7−1)ヒータ
本発明の素子を構成するイオン導電部は、通常、加熱により活性化されてイオン導電性を発揮できる。このイオン導電部を加熱する方法は特に限定されず、素子の設置される環境において自然に加熱(例えば、内燃機関の排気管においては排気ガスにより加熱される)されてもよく、また、別途素子内に加熱手段としてヒータを備えることもできる。ヒータを備える場合には、例えば、第1絶縁性基部及び第2絶縁性基部の少なくとも一方の基部の表面又は内部に備えることができる。また、ヒータは発熱部とヒータリード部とから構成することができ、発熱部は電力の供給により実際に昇温する部位であり、ヒータリード部は外部回路からの電力を発熱部まで導く部位である。これらの形状は特に限定されないが、例えば、発熱部はヒータリード部と比較して幅細に形成することができる。
【0039】
(7−2)空洞
また、本発明の素子は空洞を備えることができる。この空洞は検知室や参照ガス導入室等として機能させることができる。この空洞の形状及び大きさは特に限定されないが、積層方向の高さは1.0mm以下(より好ましくは0.5mm以下、更に好ましくは0.1mm以下、通常0.02mm以上)であることが好ましい。また、素子内において空洞を備える位置は特に限定されないが、例えば、第1絶縁性基部とイオン導電部(複数のイオン導電部を備える場合には、後述の第1イオン導電部を意味する)との間に備え、参照ガス導入室又は検知室として機能させることができる。空洞は全方向に閉じていてもよく、また、少なくとも一方向で素子外に開放されていてもよい。更に、この空洞は1つだけを備えていてもよいが、複数備えていてもよい(例えば、複数のイオン導電部を備える場合に、一のイオン導電部と他のイオン導電部とに挟まれるように備えていてもよい)。
【0040】
(7−3)層間調節層
更に、層間の高さ等を調節する層間調節層を備えることもできる。例えば、図13においては、第1イオン導電部12と第2イオン導電部13との間の一部に形成された空洞15と他部の高さを合わせるために層間調節層153及び154を備えている。
(7−4)律速導入部
また、前述のように素子が空洞を備える場合には、この空洞内に被測定雰囲気を構成する被測定ガスを律速させて導入することができる律速導入部を備えことができる。この律速導入部はどのように形成されていてもよく、例えば、被測定ガスを律速させて導入できる程度の通気性を有する律速導入用多孔質部(図11における151及び152)や、被測定ガスを律速させて導入できる程度に小さな貫通孔(図22及び図23における157)等により形成することができる。この様な律速導入用多孔質部としては、気孔率が5〜40%(より好ましくは5〜30%、更に好ましくは10〜20%)であるものが挙げられる。一方、被測定雰囲気を構成する被測定ガスを律速させて導入できる程度に小さな貫通孔としては、素子外表面における開口面積が0.5mm以下の貫通孔を挙げることができる。
【0041】
[2]本発明及び他の本発明の素子の具体的構成
本発明の素子は、上記[1]において説明した各部分を備える。このような素子の具体的構成は特に限定されないが、例えば、以下のような、イオン導電部を1つ備える素子、イオン導電部を2つ備える素子及びイオン導電部を3つ備える素子等を挙げることができる。
【0042】
(1)イオン導電部を1つ備える素子
図9(幅方向断面図)及び図10(分解斜視図)に例示されるように、第1絶縁性基部11、1つの空洞15、第1イオン導電部12及び第2絶縁性基部16の各々がこの順に積層されてなる、イオン導電部を1つのみ備える素子である。この素子は、更に、例えば、第1イオン導電部を構成する第1イオン導電部用固体電解質体として酸素イオン導電性を有するものを用いて、この第1イオン導電部を酸素濃淡電池として機能させ、空洞を参照ガス導入室として用いることで、酸素センサや空燃比センサ等として用いることができる。尚、この素子でいう参照ガス導入室は、測定に際して基準となるガスを導入するための室である。この基準となるガスとしては、大気や一定濃度に保たれた各種の気体等を用いることができる。
【0043】
このような素子は、例えば、第1絶縁性基部11は、第1絶縁性基部下部111と第1絶縁性基部上部112との間に発熱部114及びヒータリード部115を備え、スルーホール116を介してヒータ取出パッド117から外部と導通されるヒータ113を備えるものとすることができる。また、第1空洞15は層間調節層153により形成することができる。更に、第1イオン導電部12は、第1イオン導電部用固体電解質体121と、この第1イオン導電部用固体電解質体の表面に形成された一対の第1イオン導電部用電極122及び123と、層間調節層124とを備えるものとすることができる。
【0044】
これらの第1イオン導電部用電極のうちの一方の電極123は、層間調節層124の端部に形成されたスルーホール125を介し、更に後述する中間層非多孔質部172に形成されたスルーホール174を介し、後述する第2絶縁性基部の非多孔質部162の端部に形成されたスルーホール163を介して電極取出パッド165に接続されて、外部回路へと導出することができる。一方、電極122は、後述する中間層非多孔質部172の端部に形成されたスルーホール173を介し、後述する第2絶縁性基部非多孔質部162の端部に形成されたスルーホール163を介して電極取出パッド164に接続されて、外部回路へと導出することができる。
【0045】
また、多孔質材から形成された中間層多孔質部171及び非多孔質材から形成された中間層非多孔部172を備える中間層を備えることができる。更に、多孔質材から形成された第2絶縁性基部多孔質部161及び非多孔質材から形成された第2絶縁性基部非多孔部162を有する第2絶縁性基部を備えることができる。この第2絶縁性基部多孔質部161と第2絶縁性基部非多孔質部162との境界167は、この中間層多孔質部171と中間層非多孔質部172との境界176と重なっていないことが好ましい。
【0046】
(2)イオン導電部を2つ備える素子
図11(幅方向断面図)、図12(長手方向断面図)及び図13(分解斜視図)に例示されるように、第1絶縁性基部11、第2イオン導電部13、1つの空洞15、第1イオン導電部12、中間層17及び第2絶縁性基部16の各々がこの順に積層されてなる、イオン導電部を2つ備える素子である。尚、図12は図11のA−A’における模式的な断面図であり、図11は図12のB−B’における模式的な断面図である。
この素子は、更に、例えば、第1イオン導電部及び第2イオン導電部の各々を構成する固体電解質体として酸素イオン導電性を有するものを用い、第1イオン導電部を酸素濃淡電池として機能させ、第2イオン導電部を酸素ポンプとして機能させ、空洞を参照ガス導入室として用いることで、空燃比センサ等として用いることができる。尚、この素子でいう検知室は、被測定雰囲気中に含有される酸素を第2イオン導電部の酸素ポンプ作用により導入及び導出でき、また、第1イオン導電部の濃淡電池作用により、室内の酸素濃度を測定することができる室である。
【0047】
(3)イオン導電部を3つ備える素子
図14(一部の分解斜視図)及び図15(他部の分解斜視図)に例示されるように、第1絶縁性基部11、第3イオン導電部14、第2空洞181及び第3空洞182、第2イオン導電部13、第1空洞15、第1イオン導電部12及び第2絶縁性基部16の各々がこの順に積層されてなる、イオン導電部を3つ備える素子である。
【0048】
この素子は、第1イオン導電部、第2イオン導電部及び第3イオン導電部の各々を構成する固体電解質体として酸素イオン導電性を有するものを用い、第1イオン導電部及び第3イオン導電部を酸素ポンプセルとして機能させ、第2イオン導電部を酸素濃淡電池として機能させ、第1空洞を検知室として用い、第2空洞を第1空洞に連通する一酸化窒素分解室とし、第3空洞を参照ガス室として用いることで、窒素酸化物センサ素子として用いることができる。
【0049】
このような素子は、例えば、第1絶縁性基部11は、第1絶縁性基部下部111と第1絶縁性基部上部112との間に発熱部114及びヒータリード部115を備え、ヒータ取出線118により外部と導通されるヒータ113を備えるものとすることができる。また、第3イオン導電部14は、第3イオン導電部用固体電解質体141と、この第3イオン導電部用固体電解質層体の表面に形成された一対の第3イオン導電部用電極142及び143と、これら一対の電極を外部回路へ各々導出する電極取出線1461及び1462と、これら一対の電極間を絶縁する絶縁層145と、層間調節層144とを備えるものとすることができる。
【0050】
更に、第2空洞及び第3空洞は層間調節層183により形成することができる。また、第2イオン導電部は、第2イオン導電部用固体電解質体131と、この第2イオン導電部用固体電解質体の表面に形成された一対の第2イオン導電部用電極132及び133と、これら一対の電極を外部回路へ各々導出する電極取出線1361及び1362と、層間調節層134とを備えるものとすることができる。更に、第1空洞から第2空洞へ被測定ガスを導入するための経路であり、多孔質材から形成された第1第2空洞連通路136を備えることができる。
【0051】
また、第1空洞15は層間調節層154により形成することができる。この第1空洞には被測定ガスを律速させて導入できる律速導部151を備えることができる。更に、第1イオン導電部12は、第1イオン導電部用固体電解質体121と、この第1イオン導電部用固体電解質体の表面に形成された一対の第1イオン導電部用電極122及び123と、これら一対の電極を外部回路へ各々導出する電極取出線1281及び1282と、層間調節層124とを備えるものとすることができる。また、多孔質材から形成された中間層多孔質部171及び非多孔質材から形成された中間層非多孔部172を有する中間層を備えることができる。更に、多孔質材から形成された第2絶縁性基部多孔質部161及び非多孔質材から形成された第2絶縁性基部非多孔部162を有する第2絶縁性基部を備えることができる。この第2絶縁性基部多孔質部161と第2絶縁性基部非多孔質部162との境界167は、この中間層多孔質部171と中間層非多孔質部172との境界176と重ならないことが好ましい。
【0052】
[3]本発明及び他の本発明の素子の製造方法
以下では、本発明の製造方法及び他の本発明の製造方法について説明する。但し、本発明の素子は、本発明の製造方法又は他の本発明の製造方法により得てもよく、本発明の製造方法又は他の本発明の製造方法によらずに得ることもできる。即ち、本発明の製造方法及び他の本発明の製造方法では、第2シートを形成し、次いで、未焼成中間層を形成し、その後、未焼成第1電極を形成する。しかし、焼成されて第1絶縁性基部となる未焼成第1シート上に、焼成されて各部分となる未焼成体を積層し、最後に、第2シートを積層する等の製造方法によっても本発明の素子を得ることができる。
【0053】
(1)本発明の製造方法
上記「未焼成第2シート」は、焼成されて第2絶縁性基部となるものであり、焼成されて多孔質部となる未焼成多孔質部と、焼成されて非多孔質部となる未焼成多孔質部とを備える。
このうち上記「未焼成非多孔質部」を構成する材質は特に限定されず、焼成されて前記の十分な絶縁性を発揮されればよい。また、その形成方法も特に限定されない。この未焼成非多孔質部は、例えば、セラミック原料粉末(例えば、アルミナ、ムライト、スピネル、ステアタイト及び窒化アルミニウム等の1種又は2種以上からなる粉末、又は、これらの1種又は2種以上を主成分とする粉末)、バインダ及び可塑剤等から調合されたペーストをドクターブレード法等により、シート状に成形した後、乾燥させて、得られるグリーンシートを所望の大きさに切り出すことにより得られる素シートとして、又は、この素シートを複数枚積層したものとして得ることができる。
【0054】
また、上記「未焼成多孔質部」を構成する材質は特に限定されず、焼成されて前記の十分な絶縁性を発揮されればよい。また、その形成方法も特に限定されない。この未焼成多孔質部は、例えば、焼成により焼失する粉末(例えば、カーボン粉末及びテオブロミン等のキサンチン誘導体等の1種又は2種以上からなる粉末、又は、これらの1種又は2種以上を主成分とする粉末)を含有させる以外は、未焼成非多孔質部と同様なペーストにより、同様な方法で得ることできる。その他、焼失する粉末を含有させないが、粒径が大きなセラミック原料粉末を用いる以外は未焼成非多孔質部と同様なペーストにより、同様な方法で得ることできる。
【0055】
更に、未焼成多孔質部と未焼成非多孔質部との焼成収縮率は、特に限定されず、同じであってもよく、異なっていてもよい。しかし、特に多孔質部の側面が非多孔質部に囲まれた態様の第2絶縁性基部を得る場合には、未焼成多孔質部の焼成収縮率は、未焼成非多孔質部の焼成収縮率よりも小さい(より好ましくは0.3〜1.5%小さく、更に好ましくは0.3〜1.1%小さく、特に好ましくは0.3〜0.7%小さく)ことが好ましい。未焼成多孔質部の焼成収縮率が未焼成非多孔質部の焼成収縮率よりも小さいことにより、焼成時に未焼成非多孔質部の方が未焼成多孔質部よりも大きく収縮するため、多孔質部と非多孔質部とがより強固に接合され、得られる素子全体の熱的強度及び機械的強度を他の場合に比べて向上させることができる。
【0056】
尚、上記にいう焼成収縮率(%)とは、未焼成体の所定位置の長さをLとし、温度1300〜1600℃において焼成して得られた焼成体の同じ位置の長さをLとした場合に、下記式▲2▼から算出される割合X(%)をいうものとする。
X(%)={(L−L)/L)}×100 ・・・ ▲2▼
上記にいう一方の未焼成多孔質部の焼成収縮率が未焼成非多孔質部の焼成収縮率よりもX%小さいとは、未焼成多孔質部の焼成収縮率をX%とし、未焼成非多孔質部の焼成収縮率をX%とした場合に、X=X−Xであることをいうものとする。
【0057】
また、未焼成第2シートには、焼成されてヒータとなる未焼成ヒータを表面又は内部に形成することができる。この未焼成ヒータは、焼成後に通電により発熱する導電層であればよく、その形成方法は特に限定はされないが、例えば、貴金属、モリブデン及びレニウムの少なくとも1種の金属を含有する原料粉末、バインダ及び可塑剤等から調合されたペーストをスクリーン印刷法等により、素シートの表面に所望の形状に薄く塗布した後、乾燥させて得ることができる。
表面にヒータを備える第2絶縁性基部を得るためには、1枚の素シート又は複数枚の素シートが積層された複層素シートの表面に未焼成ヒータを形成することにより得ることができる。更に、内部にヒータを備える第2絶縁性基部を得るためには、素シート又は複層素シートの一面に未焼成ヒータを形成し、次いで、この未焼成ヒータを覆うように、更に他の素シート又は複層素シートを積層圧着し、乾燥させて得ることができる。
【0058】
上記「未焼成中間層」は、焼成されて中間層となるものであり、上記「中間層用ペースト」を塗布し、乾燥させて得られる。中間層用ペーストの材質等は特に限定されないが、非多孔質な中間層(非多孔質体のみからなる)を得る場合には、第2シートの非多孔質部を得るためのペーストと同様なペーストを用いることができる。また、多孔質な中間層(多孔質体のみからなる)を得る場合には、第2シートの多孔質部を得るためのペーストと同様なペーストを用いることができる。
【0059】
上記「未焼成第1電極」は、焼成されて導電性を発揮できるものであれば特に限定されない。その形成方法も特に限定されないが、例えば、白金、金、銀、パラジウム、イリジウム、ルテニウム及びロジウムのうちの少なくとも1種の金属を含有する原料粉末、バインダ及び可塑剤等から調合されたペーストをスクリーン印刷法等により、未焼成固体電解質体の表面に、所望の形状に薄く塗布した後、乾燥させて得ることができる。
【0060】
(2)他の本発明の製造方法
他の本発明の製造方法は、未焼成中間層多孔質部と未焼成中間層非多孔質部とからなる未焼成中間層を形成することにおいて、上記本発明の製造方法と異なっている。従って、他の本発明の製造方法における上記「未焼成第2シート」、上記「第2絶縁性基部の多孔質部となる未焼成多孔質部」、上記「第2絶縁性基部の非多孔質部となる未焼成非多孔質部」及び上記「未焼成第1電極」については、本発明と同様である。
【0061】
上記「未焼成中間層多孔質部」は、焼成されて中間層の多孔質部となるものであり、上記「多孔質化中間層用ペースト」を塗布し、乾燥させて得られる。多孔質化中間層用ペーストの材質等は特に限定されないが、多孔質な中間層(多孔質体のみからなる)を得る場合と同様に、第2シートの多孔質部を得るためのペーストと同様なペーストを用いることができる。
上記「未焼成中間層非多孔質部」は、焼成されて中間層の非多孔質部となるものであり、上記「非多孔質化中間層用ペースト」を塗布し、乾燥させて得られる。非多孔質化中間層用ペーストの材質等は特に限定されないが、非多孔質な中間層(非多孔質体のみからなる)を得る場合と同様に、第2シートの非多孔質部を得るためのペーストと同様なペーストを用いることができる。
【0062】
(3)その他の部分の製造方法
本発明の素子及び他の本発明の素子は、その他にも焼成されてイオン導電部を構成する固体電解質体や第2電極となる未焼成体及び焼成されて第1絶縁性基部となる未焼成体を備える必要がある他、更に、焼成されてヒータとなる未焼成ヒータや、焼成されて空洞となるもの等を形成することができる。
【0063】
これらのうち、焼成されて固体電解質体となる未焼成固体電解質体は、焼成されてイオン導電性を発揮できるものであれば特に限定されない。その形成方法も特に限定されないが、例えば、セラミック原料粉末(例えば、ジルコニア粉末及びイットリア粉末等からなる粉末又はこれらを主成分とする粉末)、バインダ及び可塑剤等から調合されたペーストをドクターブレード法により成形した後、乾燥させて得られるグリーンシートを所定の大きさに切り出して得ることができる。また、同様なペーストをスクリーン印刷法により成形した後、乾燥させて得ることができる。
また、焼成されて第2電極となる未焼成第2電極は、未焼成第1電極と同様に形成することができる。但し、未焼成第1電極を構成する材質と未焼成第2電極を構成する材質とは同じであっても、異なっていてもよい。
更に、焼成されて第1絶縁性基部となる未焼成第1シートは、未焼成第2シートの未焼成非多孔質部を構成する未焼成絶縁性セラミック部と同様な材質から同様にして形成することができる。但し、第1シートと第2シートの未焼成非多孔質部とは同じ材質からなっていても、異なる材質からなっていてもよい。
【0064】
また、焼成されてヒータとなる未焼成ヒータは、焼成後に通電により発熱する導電層であればよく、その形成方法は特に限定はされないが、例えば、貴金属、モリブデン及びレニウムの少なくとも1種の金属を含有する原料粉末、バインダ及び可塑剤等から調合されたペーストをスクリーン印刷法等により所望の形状に成形した後、乾燥させることで得ることができる。この未焼成ヒータを形成する位置は、特に限定されないが、例えば第1シート及び/又は第2シートの表面若しくは内部に形成することができる。
また、空洞を備える素子を得る場合、この空洞の形成方法は特に限定されないが、例えば、空洞となる積層面にスペーサを介して接合することで、焼成後に空洞を得ることができる。また、焼成により焼失するペーストを充填したり、このようなペーストから得られる未焼成シートを積層することにより、焼成後に空洞を得ることができる。
【0065】
(4)各部の積層順序
本発明の素子及び他の本発明の素子を得る際に、焼成されて素子となる未焼成素子を得るために各未焼成体を積層する順序は、第2シート、次いで未焼成中間層、次いで未焼成第1電極の順序であれば、その他の部分の順序については特に限定されない。例えば、第2シートを基体とし、未焼成中間層及び未焼成第1電極等を積層した第2積層体と、第1シートのみ又は第1シートを基体として他の未焼成体を積層した第1積層体とを接合して未焼成素子を得ることができる。
【0066】
この際に、第1積層体及び第2積層体は、各々以下のようなものとすることができる。即ち、例えば、第1積層体は、未焼成第1シートのみからなるか、又は、未焼成第1シートとその他の未焼成部分を備えることができる。このその他の未焼成部分とは、未焼成第2シート、未焼成中間層及び未焼成第1電極を除く他の部分である。この他の未焼成部分としては、例えば、焼成されて層間調節層となる未焼成層間調節層や、複数のイオン導電部を備えることとなる未焼成素子を形成する場合には焼成されて他のイオン導電部となる未焼成イオン導電部等を挙げることができる。
【0067】
一方、第2積層体は、未焼成第2シート、未焼成中間層及び第1電極のみからなるか、又は、未焼成第2シート、未焼成中間層及び第1電極とその他の未焼成部分を備えることができる。このその他の未焼成部分とは、未焼成第1シートを除く他の部分の未焼成体であれば特に限定されないが、例えば、焼成されて固体電解質体となる未焼成固体電解質体、焼成されて第2電極となる未焼成第2電極、焼成されて層間調節層となる未焼成層間調節層や、複数のイオン導電部を備えることとなる未焼成素子を形成する場合には焼成されて他のイオン導電部となる未焼成イオン導電部等を挙げることができる。
【0068】
[4]ガスセンサ
本発明のガスセンサは、本発明の素子又は他の本発明の素子を備える。本発明のガスセンサ2は、これら以外についての構成は特に限定されないが、例えば、以下のようなものとすることができる。
即ち、積層型ガスセンサ素子1は、ホルダ211、タルク粉末等からなる緩衝材212及びスリーブ213(素子1とスリーブ213との間に、素子1と後述するリード線26とを電気的に接続するリードフレーム25を介する)等の熱による膨張収縮を緩和できる治具類に固定され、更に、これら全体が主体金具22に固定された構造とすることができる。また、主体金具22の一端側には被測定ガスを導入できる複数の孔を有し、且つ素子1の検知部(図25においては発熱部、濃淡電池用固体電解質体及びポンプセル用固体電解質体等を備える一端側部)近傍を覆ってガスセンサ2の一端側を保護するプロテクタ23を配設し、主体金具22の他端側にはガスセンサ2の他端側を保護する外筒24を配設することができる。更に、外筒24の一端側からは、素子1を外部回路へと接続するためのリード線26を分岐挿通する貫通孔が設けられたセパレータ27及びガスセンサ2内への水等の侵入を防止するグロメット28を備えることができる。
【0069】
このようなガスセンサ2を用いて内燃機関から排出される排気ガスを測定しようとする場合には、例えば、主体金具22の側面に螺子形状などの取付部221を設けることにより排気ガスの流通する排気管に素子1の検知部が突出するように取り付け、素子1の検知部を被測定ガスに曝して測定を行うことができる。
【0070】
【実施例】
以下、本発明を図11〜図13を用いて更に詳しく説明する。
尚、以下では解かり易さのために各部の符号を焼成前後で同じにした。
[1]積層型ガスセンサ素子の製造(図11及び図12に示される模式的な断面構造を有する素子)
〈1〉第1積層体の作製(第1積層体形成工程)
(1)未焼成第1シート11の作製
▲1▼ 素シート111及び112の作製
アルミナ粉末、ブチラール樹脂、ジブチルフタレート、トルエン及びメチルエチルケトンを用いてスラリーを得た。その後、このスラリーをドクターブレード法により厚さ0.5mmのグリーンシート2枚に成形した。次いで、一方のグリーンシートはそのまま未焼成第1シートの一部である素シート112とした。他方のグリーンシートには、その一端側の所定位置に2つのスルーホール116を設けて素シート111とした。
【0071】
▲2▼ 未焼成ヒータ113の形成
白金粉末とアルミナ粉末とを配合した混合粉末、ブチラール樹脂及びブチルカルビトールを用いてスラリーを得た。このスラリーを素シート111の一面に所定の形状にスクリーン印刷し、発熱部114となる幅細の未焼成発熱部114及びヒータリード部115となる幅広の未焼成ヒータリード部115を備える未焼成ヒータ113を形成した。
【0072】
▲3▼ 未焼成ヒータ電極取出パッド117の形成及び未焼成ヒータ113との接続
上記▲2▼と同様にスラリーを得た。このスラリーを未焼成ヒータ113が形成された素シート111の一面とは反対の他面側に、スルーホール116上を通過するようにスクリーン印刷し、未焼成ヒータ電極取出パッド117を形成した。
次いで、同様なスラリーをスルーホール116内に流し込むようにして、未焼成ヒータリード部115と未焼成ヒータ電極取出パッド117とを焼成後に導通できるように接続した。
【0073】
▲4▼ 素シート111及び112の張り合わせ
上記▲3▼までに得られた一方の素シート111の未焼成ヒータ113が形成された一面に、上記▲1▼で得られた他方の素シート112をその一面に第2ブタノールとブチルカルビトールとの混合液を塗布した後、積層し、圧着して未焼成ヒータ113を内部に備える未焼成第1シート11を得た。
【0074】
(2)未焼成第2イオン導電部(未焼成濃淡電池部)13の形成
▲1▼ 未焼成電極(第2イオン導電部参照電極用)133の形成
白金粉末とジルコニア粉末とを配合した混合粉末、ブチラール樹脂及びブチルカルビトールを用いてスラリーを得た。このスラリーを上記(1)で得られた積層体の素シート112の表面にスクリーン印刷し、焼成されて電極部となる幅広の未焼成電極部と、焼成されて電極リード部となる幅細の未焼成電極リード部とを備える未焼成電極133を形成した。
【0075】
▲2▼ 未焼成固体電解質体(第2イオン導電部用)131の形成
ジルコニア粉末とアルミナ粉末とを配合した混合粉末、分散剤、ブチルカルビトール、ジブチルフタレート及びアセトンを用いてスラリーを得た。このスラリーを上記(2)▲1▼で形成された未焼成電極上に30μmの厚さにスクリーン印刷し、乾燥させて未焼成固体電解質体131を得た。
【0076】
▲3▼ 未焼成層間調節層(第2イオン導電部用)134の形成
アルミナ粉末、ブチラール樹脂、ジブチルフタレート、トルエン及びメチルエチルケトンを用いてスラリーを得た。このスラリーを上記(2)▲2▼で形成された未焼成固体電解質体131を除く、素シート112及び未焼成電極133の未焼成電極リード部上に、未焼成固体電解質体131の表面と高さが合うようにスクリーン印刷し、乾燥させて未焼成層間調節層134を得た。但し、後に未焼成電極133の未焼成電極リード部と未焼成電極取出パッド166とを接続するためのスルーホール135が形成されるように印刷を行った。
【0077】
▲4▼ 未焼成電極(第2イオン導電部用)132の形成
上記(2)▲1▼と同様にスラリーを得た。このスラリーを未焼成固体電解質体131及び未焼成層間調節層134の表面に印刷し、乾燥させて、焼成されて電極部となる幅広の未焼成電極部(この未焼成電極部は未焼成固体電解質体131の表面に形成した)と、焼成されて電極リード部となる幅細の未焼成電極リード部(この未焼成電極リード部は未焼成層間調節層134の表面に形成した)を備える未焼成電極132を形成した。
このようにして未焼成第2イオン導電部13を、未焼成第1シート11上に積層し、上記(1)及び上記(2)により第1積層体を得た。
【0078】
〈2〉空洞(検知室)15及び未焼成律速導入用多孔質部151及び152の形成
(1)未焼成層間調節層(空洞形成用)153及び154の形成
上記〈1〉(2)▲3▼と同様にスラリーを得た。このスラリーを上記〈1〉(2)までに形成された第1積層体の未焼成電極132と未焼成層間調節層134上にスクリーン印刷し、乾燥させて未焼成層間調節層153及び154を得た。但し、後に未焼成電極132の未焼成電極リード部と未焼成電極取出パッド165と接続するためのスルーホール155が形成され、また、未焼成参照電極133の未焼成電極リード部と未焼成電極取出パッド166と接続するためのスルーホール156が形成されるように印刷を行った。更に、焼成後に空洞15が形成されるように未焼成層間調節層を153と154との2つの部位に分け、その間に空間が形成されるように印刷を行った。
【0079】
(2)未焼成律速導入用多孔質部151及び152の形成
アルミナ粉末(焼成後に空隙を残存させることができる粒径)、ブチラール樹脂、ジブチルフタレート、トルエン及びメチルエチルケトンを用いてスラリーを得た。このスラリーを第1積層体の未焼成層間調節層134上であって、未焼成層間調節層153及び154の形成されていない部分に図13に示すような形状にスクリーン印刷し、乾燥させて未焼成律速導入用多孔質部151及び152を得た。尚、未焼成層間調節層153及び154並びに未焼成律速導入用多孔質部151及び152に囲まれた図18中の空洞15は検知室となる。
【0080】
〈3〉第2積層体の作製
(1)未焼成第2シート16の作製
アルミナ粉末、ブチラール樹脂、ジブチルフタレート、トルエン及びメチルエチルケトンを用いて非多孔質部用スラリーを得た。このスラリーをドクターブレード法により厚さ500μmの非多孔質部用のグリーンシートに成形した。
一方、アルミナ粉末、カーボン粉末、ブチラール樹脂、ジブチルフタレート、トルエン及びメチルエチルケトンを用いて多孔質部用スラリーを得た。このスラリーをドクターブレード法により厚さ500μmの多孔質部用のグリーンシートに成形した。
これら2種のグリーンシートから図13に示すような非多孔質部となる未焼成非多孔質部162となるシートの一端側に多孔質部161となる未焼成多孔質部161を備えるシートを形成した。次いで、スルーホール163となる孔を3つ設けて未焼成第2シート16を得た。
【0081】
(2)未焼成中間層17の形成(平坦化工程)
上記〈3〉(1)と同様の多孔質部用及び非多孔質部用の2種のスラリーを得た。このうち多孔質部用のスラリーを、上記〈3〉(1)で得られた未焼成第2シート16の備える未焼成多孔質部161を覆い、未焼成第2シート16のこの面が平坦化されるようにスクリーン印刷し、乾燥させて中間層17の多孔質部171となる未焼成中間層多孔質部171を形成した(未焼成中間層多孔質部形成工程)。
【0082】
次いで、非多孔質部用のスラリーを未焼成第2シート16上であって、未焼成中間層多孔質部171が形成されていない表面に未焼成多孔質部と同じ高さになるようにスクリーン印刷し、乾燥させて中間層17の非多孔質部172となる未焼成中間層非多孔質部172を形成した(未焼成中間層非多孔質部形成工程)。但し、後に未焼成電極133と未焼成電極取出パッド166とを接続するためのスルーホール175が形成され、また、未焼成電極132及び未焼成第電極123と未焼成電極取出パッド165とを接続するためのスルーホール174が形成され、更に、未焼成電極122と未焼成電極取出パッド164とを接続するためのスルーホール173が形成されるように印刷を行った。
【0083】
(3)未焼成第1イオン導電部(未焼成ポンプセル)12の形成
▲1▼ 未焼成第1電極122の形成(未焼成第1電極形成工程)
上記〈1〉(2)▲1▼と同様にスラリーを得た。このスラリーを上記で得られた未焼成中間層17の表面に30μmの厚さにスクリーン印刷し、焼成されて第1電極の電極部1221となる幅広の未焼成電極部と、焼成されて第1電極の電極リード部1222となる幅細の未焼成電極リード部を備える未焼成第1電極122を形成した。
【0084】
▲2▼ 未焼成固体電解質体(第1イオン導電部用)121の形成
上記〈1〉(2)▲2▼と同様にスラリーを得た。このスラリーを上記で得られた未焼成電極122の未焼成電極部上に30μmの厚さにスクリーン印刷し、乾燥させて未焼成固体電解質体121を得た。
【0085】
▲3▼ 未焼成層間調節層124の形成
上記〈1〉(2)▲3▼と同様にスラリーを得た。このスラリーを上記で得られた未焼成固体電解質体121を除く、未焼成中間層17及び未焼成第1電極122の未焼成電極リード部上に、未焼成固体電解質体121の表面と高さが合うようにスクリーン印刷し、乾燥させて未焼成層間調節層124を得た。但し、後に未焼成電極133と未焼成電極取出パッド166とを接続するためのスルーホール126が形成され、また、未焼成電極132及び未焼成電極123(この時点では未形成)と未焼成電極取出パッド165とを接続するためのスルーホール125が形成されるように印刷を行った。
【0086】
▲4▼ 未焼成第2電極123の形成
上記〈1〉(2)▲1▼と同様にスラリーを得た。このスラリーを未焼成固体電解質体121及び未焼成層間調節層124の表面に印刷し、乾燥させて、焼成されて電極部となる幅広の未焼成電極部(この未焼成電極部は未焼成固体電解質体121の表面に形成した)と、焼成されて電極リード部となる幅細の未焼成電極リード部(この未焼成電極リード部は未焼成層間調節層124の表面に形成した)を備える未焼成第2電極123を形成した。
このようにして、上記(1)〜(3)により第2積層体を得た。
【0087】
〈4〉第1積層体と第2積層体との接合
一面側に空洞15と未焼成律速導入用多孔質部151及び152等が形成された第1積層体のこの面と、第2積層体の未焼成電極132が形成された面とに、第2ブタノールとブチルカルビトールとの混合液を塗布した後、接合し、圧着して未焼成素子1を得た。
【0088】
〈5〉脱脂及び焼成
上記〈4〉までに得られた未焼成素子1を、大気雰囲気において、脱脂処理を行った。その後、大気雰囲気において1300〜1600℃で焼成し積層型ガスセンサ素子1を得た。
【0089】
〈6〉ガスセンサの製造
上記〈5〉までに得られた素子1を用いて図24に示すガスセンサ2を製造した。
このガスセンサ2において、素子1は主体金具22内に収められたセラミックホルダ211、タルク粉末212及びセラミックスリーブ213(センサ素子1とセラミックスリーブ213との間にはリードフレーム25を介し、センサ素子1の上端はセラミックスリーブ213内に位置する)に支持されて固定されている。この主体金具22の下部には、センサ素子1の下部を覆う複数の孔を有する2重構造の金属製のプロテクタ23が取設され、主体金具22の上部には外筒213が取設されている。また、外筒24の上部には、センサ素子1を外部回路と接続するためのリード線26を分岐挿通する貫通孔が設けられたセラミックセパレータ27及びグロメット28を備える。
【図面の簡単な説明】
【図1】第2絶縁性基部の第1電極と接する面の多孔質部と非多孔質部との境界線に形成された中間層を示す一例の模式図である。
【図2】第2絶縁性基部の第1電極と接する面の多孔質部と非多孔質部との境界線に形成された中間層を示す更に他例の模式図である。
【図3】第2絶縁性基部の第1電極と接する面の多孔質部と非多孔質部との境界線に形成された中間層を示す更に他例の模式図である。
【図4】第2絶縁性基部の第1電極と接する面の多孔質部と非多孔質部との境界線に形成された中間層を示す更に他例の模式図である。
【図5】第2絶縁性基部の第1電極と接する面の多孔質部と非多孔質部との境界線に形成された中間層を示す更に他例の模式図である。
【図6】第2絶縁性基部の第1電極と接する面の多孔質部と非多孔質部との境界線に形成された中間層を示す更に他例の模式図である。
【図7】第2絶縁性基部の第1電極と接する面の多孔質部と非多孔質部との境界線に形成された中間層を示す更に他例の模式図である。
【図8】本発明の積層型ガスセンサ素子の一例を示す幅方向における模式的な断面図である。
【図9】本発明の積層型ガスセンサ素子の他例を示す幅方向における模式的な断面図である。
【図10】図9に示す本発明の積層型ガスセンサ素子の模式的な分解斜視図である。
【図11】本発明の積層型ガスセンサ素子の更に他例を示し、図12に示す素子のB−B’断面における幅方向の模式的な断面図であり。
【図12】図11に示す本発明の積層型ガスセンサ素子のA−A’断面における長手方向の模式的な断面図である。
【図13】図11及び図12の断面を有する本発明の積層型ガスセンサ素子の模式的な分解斜視図である。
【図14】本発明の積層型ガスセンサ素子の更に他例を示す模式的な分解斜視図である。
【図15】本発明の積層型ガスセンサ素子の更に他例を示す模式的な分解斜視図である。
【図16】一例の第2絶縁性基部を備える本発明の積層型ガスセンサ素子の模式的な斜視図である。
【図17】更に他例の第2絶縁性基部を備える本発明の積層型ガスセンサ素子の模式的な斜視図である。
【図18】更に他例の第2絶縁性基部を備える本発明の積層型ガスセンサ素子の模式的な斜視図である。
【図19】更に他例の第2絶縁性基部を備える本発明の積層型ガスセンサ素子の模式的な斜視図である。
【図20】更に他例の第2絶縁性基部を備える本発明の積層型ガスセンサ素子の模式的な斜視図である。
【図21】更に他例の第2絶縁性基部を備える本発明の積層型ガスセンサ素子の模式的な斜視図である。
【図22】被測定ガスを律速させて導入できる程度に小さな貫通孔からなる律速導入部の一例を示す模式的な断面図である。
【図23】被測定ガスを律速させて導入できる程度に小さな貫通孔からなる律速導入部の他例を示す模式的な断面図である。
【図24】実電極領域を説明するための模式的な断面図である。
【図25】本発明のガスセンサの一例の模式的な断面図である。
【符号の説明】
1;積層型ガスセンサ素子、11;第1絶縁性基部、111、112;素シート、113;ヒータ、114;発熱部、115;ヒータリード部、116;スルーホール、117;ヒータ電極取出パッド、118;ヒータ取出線、12;イオン導電部(第1イオン導電部)、121;固体電解質体(第1イオン導電部用)、122、123;電極(第1ポンプ電極及び第2ポンプ電極)、1221;電極部、1222;電極リード部、124;層間調節層(第1イオン導電部用)、125、126;スルーホール、1271、1272;絶縁層、1281、1282;電極取出線(第1イオン導電部用)、13;イオン導電部(第2イオン導電部)、131;固体電解質体(第2イオン導電部用)、132;電極(検知電極)、133;電極(参照電極)、134;層間調節層(第2イオン導電部用)、135;スルーホール、136;第1第2内室連絡路、1371、1372;絶縁層、1381、1382;電極取出線(第2イオン導電部用)、14;イオン導電部(第3イオン導電部)、141;固体電解質体(第3イオン導電部用)、142;電極(検知電極)、143;電極(参照電極)、144;層間調節層(第3イオン導電部用)、145;絶縁層、1461、1462;電極取出線(第3イオン導電部用)、15;空洞(第1空洞)、151、152;律速導入多孔質部、153、154;層間調節層(第1空洞形成用)、155、156;スルーホール、157;貫通孔、16;第2絶縁性基部、161;多孔質部、162;非多孔質部、163;スルーホール、164、165、166;電極取出パッド、167;多孔質部と非多孔質部との境界、168;枠部、169;凹部、17;中間層、171;中間層多孔質部、172;中間層非多孔質部、173、174、175;スルーホール、176;多孔質部と非多孔質部との境界、181;空洞(第2空洞)、182;空洞(第3空洞)、183;層間調節層(第2第3空洞形成用)、2;ガスセンサ、211;ホルダ、212;緩衝材、213;スリーブ、22;主体金具、221;取付部、23;プロテクタ、24;外筒、25;リードフレーム、26;リード線、27;セパレータ、28;グロメット。

Claims (7)

  1. 絶縁性セラミックスから形成された第1絶縁性基部、
    通気性を有する多孔質部と、非多孔質部とを有し、該第1絶縁性基部に対向して配置され、且つ絶縁性セラミックスから形成された第2絶縁性基部、
    該第1絶縁性基部と第2絶縁性基部との間に配置された固体電解質体、
    電極部及び電極リード部を有し、一面で該固体電解質体に接し、他面で被測定雰囲気に接する第1電極、
    一面で該固体電解質体に接し、該第1電極に対向する第2電極、
    及び該第2絶縁性基部と、該第1電極の該電極リード部との間に、少なくとも該第2絶縁性基部の該多孔質部と該非多孔質部との境界線を覆うように配置された、該多孔質部と該非多孔質部との素子の厚さ方向における段差を緩和乃至解消する中間層、を備えることを特徴とする積層型ガスセンサ素子。
  2. 上記中間層は、厚さが5〜100μmである請求項1記載の積層型ガスセンサ素子。
  3. 上記中間層は、通気性を有する多孔質部と非多孔質部とからなり、該中間層の該多孔質部が、上記第1電極が被測定雰囲気に接することを妨げないように配置されている請求項1又は2に記載の積層型ガスセンサ素子。
  4. 上記中間層の上記多孔質部と該中間層の上記非多孔質部との境界線と上記第2絶縁性基部の上記境界線とは重ならない請求項記載の積層型ガスセンサ素子。
  5. 請求項1又は2に記載の積層型ガスセンサ素子の製造方法であって、上記第2絶縁性基部の上記多孔質部となる未焼成多孔質部と、上記第2絶縁性基部の上記非多孔質部となる未焼成非多孔質部とを備える上記第2絶縁性基部となる未焼成第2絶縁性シートの表面であり且つ上記第2絶縁性基部の上記境界線となる線を少なくとも含む領域に、上記中間層となる中間層用ペーストを塗布した後、乾燥させて未焼成中間層を形成することにより、上記第1電極となる未焼成第1電極が形成されることとなる面を平坦化する平坦化工程と、
    該平坦化工程の後に行う工程であって、該未焼成第1電極が形成されることとなる面に、導電層用ペーストを塗布した後、乾燥させて該未焼成第1電極を形成する未焼成第1電極形成工程と、を備えることを特徴とする積層型ガスセンサ素子の製造方法。
  6. 請求項又はに記載の積層型ガスセンサ素子の製造方法であって、上記第2絶縁性基部の上記多孔質部となる未焼成第2絶縁性基部多孔質部と、上記第2絶縁性基部の上記非多孔質部となる未焼成第2絶縁性基部非多孔質部とを備える上記第2絶縁性基部となる未焼成第2絶縁性シートの表面のうち、該未焼成第2絶縁性基部多孔質部の表面、及び、該未焼成第2絶縁性基部非多孔質部の表面であって且つ該未焼成第2絶縁性基部多孔質部に隣接する領域、に焼成されて多孔質化する多孔質化中間層用ペーストを塗布した後、乾燥させて上記中間層の上記多孔質部となる未焼成中間層多孔質部を形成する未焼成中間層多孔質部形成工程と、
    該未焼成第2絶縁性シートの表面であって且つ該未焼成中間層多孔質部が形成されていない領域、又は、該未焼成第2絶縁性シートの表面であって且つ該未焼成中間層多孔質部が形成されることとなる領域を除く領域に、焼成されても多孔質化しない非多孔質化中間層用ペーストを塗布した後、乾燥させて上記中間層の上記非多孔質部となる未焼成中間層非多孔質部を形成する未焼成中間層非多孔質部形成工程と、
    を行うことにより、上記第1電極となる未焼成第1電極が形成されることとなる面を平坦化し、その後、該未焼成第1電極が形成されることとなる面に、導電層用ペーストを塗布した後、乾燥させて該未焼成第1電極を形成する未焼成第1電極形成工程と、を備えることを特徴とする積層型ガスセンサ素子の製造方法。
  7. 請求項1乃至のうちのいずれか1項に記載の積層型ガスセンサ素子を備えることを特徴とするガスセンサ。
JP2002097567A 2002-03-29 2002-03-29 積層型ガスセンサ素子及びその製造方法並びにガスセンサ Expired - Fee Related JP3866135B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002097567A JP3866135B2 (ja) 2002-03-29 2002-03-29 積層型ガスセンサ素子及びその製造方法並びにガスセンサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002097567A JP3866135B2 (ja) 2002-03-29 2002-03-29 積層型ガスセンサ素子及びその製造方法並びにガスセンサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003294690A JP2003294690A (ja) 2003-10-15
JP3866135B2 true JP3866135B2 (ja) 2007-01-10

Family

ID=29240021

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002097567A Expired - Fee Related JP3866135B2 (ja) 2002-03-29 2002-03-29 積層型ガスセンサ素子及びその製造方法並びにガスセンサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3866135B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102004013852A1 (de) * 2004-03-20 2005-12-01 Robert Bosch Gmbh Sensorelement zur Bestimmung der physikalischen Eigenschaft eines Messgases
DE102006014892B4 (de) * 2005-03-31 2020-09-24 Ngk Spark Plug Co., Ltd. Gassensorelement, Verfahren zu seiner Herstellung, und Gassensor
JP4565563B2 (ja) * 2005-03-31 2010-10-20 日本特殊陶業株式会社 ガスセンサ素子の製造方法
JP4706543B2 (ja) * 2006-04-10 2011-06-22 株式会社デンソー ガスセンサ
JP5198832B2 (ja) * 2007-11-06 2013-05-15 日本特殊陶業株式会社 ガスセンサ
JP4966266B2 (ja) * 2008-07-22 2012-07-04 日本特殊陶業株式会社 ガスセンサ
JP5104744B2 (ja) * 2008-12-18 2012-12-19 株式会社デンソー ガスセンサ素子及びその製造方法
JP5158009B2 (ja) * 2009-04-30 2013-03-06 株式会社デンソー ガスセンサ素子及びその製造方法、並びにガスセンサ
DE102009027276A1 (de) * 2009-06-29 2010-12-30 Robert Bosch Gmbh Sensorelement zur Bestimmung einer Eigenschaft eines Gases
JP7594987B2 (ja) 2021-08-31 2024-12-05 日本特殊陶業株式会社 ガスセンサ素子、ガスセンサ及びガスセンサ素子の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003294690A (ja) 2003-10-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4050542B2 (ja) 積層型ガスセンサ素子及びその製造方法並びにガスセンサ
JP3866135B2 (ja) 積層型ガスセンサ素子及びその製造方法並びにガスセンサ
JP4093784B2 (ja) 積層型ガスセンサ素子及びその製造方法並びにガスセンサ
JP3874690B2 (ja) 積層型ガスセンサ素子及びその製造方法並びにガスセンサ
JP4189260B2 (ja) セラミックヒータ構造体の製造方法、並びにセラミックヒータ構造体
JP3572241B2 (ja) 空燃比センサ素子
JP2004325196A (ja) 酸素センサ素子
JP3860768B2 (ja) 酸素センサ素子
JP2002357589A (ja) ガスセンサ素子及びガスセンサ
JP4262764B2 (ja) 積層型ガスセンサ素子
JP4610127B2 (ja) 空燃比センサ素子
JP3874691B2 (ja) ガスセンサ素子及びガスセンサ
JP2004117098A (ja) 酸素センサ素子
JP3677480B2 (ja) 酸素センサ素子
JP3935754B2 (ja) 酸素センサ素子
JP4579636B2 (ja) ガスセンサの製造方法
JP2005049115A (ja) 酸素センサ
JP3898603B2 (ja) 酸素センサ素子
JP2004085493A (ja) 酸素センサ素子
JP4698041B2 (ja) 空燃比センサ素子
JP4350630B2 (ja) ガスセンサの製造方法
JP2002228622A (ja) 酸素センサおよびその製造方法
JP3694625B2 (ja) ヒータ一体型酸素センサ素子
JP3677479B2 (ja) 酸素センサ素子
JP3996776B2 (ja) 酸素センサ及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050314

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20050606

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060407

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060418

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060616

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060718

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060822

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060912

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061004

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3866135

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091013

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091013

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101013

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101013

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111013

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111013

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121013

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121013

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131013

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees