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JP3865910B2 - 2方向同時空転・ロック切替えクラッチ - Google Patents

2方向同時空転・ロック切替えクラッチ Download PDF

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JP3865910B2
JP3865910B2 JP35494497A JP35494497A JP3865910B2 JP 3865910 B2 JP3865910 B2 JP 3865910B2 JP 35494497 A JP35494497 A JP 35494497A JP 35494497 A JP35494497 A JP 35494497A JP 3865910 B2 JP3865910 B2 JP 3865910B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、各種の機器の機械構造部分、例えば、自然状態では正転・逆転方向共に自由に回転できないが、必要に応じて正転・逆転方向共に同時に自由に回転が可能な機能を必要とする機械構造部分に使用できる2方向同時空転・ロック切替えクラッチに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、手押し車の車輪やドアの車輪は、何らかの方法で止めない限り、傾斜面においては水平方向の分力や慣性力のために動くことが可能である。このために、用途によっては、外部から車輪にブレーキ機構を付加して危険の防止を図っているのが現状である。
図18に、従来から知られているワンウェイクラッチの代表的な構造例を示す。このクラッチは、軸81、外輪82、ころ83、保持器84、およびばね85で構成されている。外輪82には、傾斜カム面86が設けられており、ばね85は、ころ83をカム面の狭い側に押し付けて、軸固定時には外輪82の時計方向への回転に対しては即座にロックする構造となっている。
また、図19にツーウェイクラッチの代表的な構造例を示す。このクラッチの特徴は、外輪92に、互いに対向する2つの傾斜カム面97を持つことと、保持器94を必要に応じて周方向に移動させるための手段(この例ではレバー98)を持つことである。これによって、時計方向あるいは反時計方向に外輪92のロック方向を切り替える機能を持つことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ワンウェイクラッチは、名前のとおり一方向への回転のみをロックするだけであり、ツーウェイクラッチはレバー等の操作によって、時計方向あるいは反時計方向だけにロックする機能があるが、両方向回転共にロックする機能は持っていない。したがって、安全性を要求する手押し車の車輪やドア用の車輪等が要求するクラッチとしての機能はなかった。
【0004】
この発明の目的は、正転・逆転方向のいずれの方向にもロック状態を保ち、外部からの操作によって、正転・逆転方向のいずれの方向も同時に回転可能になるという新たな機能を持った2方向同時空転・ロック切替えクラッチを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明の2方向同時空転・ロック切替えクラッチは、互いに正逆に回転可能な第1の回転部材および第2の回転部材と、常時は前記両回転部材間の正逆両方向の回転をロックするロック手段と、所定の外力が加わることで正逆両方向に回転可能状態に前記ロック手段のロックを解除するロック解除手段とを備えたものである。なお、この明細書で言う「回転部材」は相対的な回転が可能な部材のことであり、片方の回転部材が常に角度固定状態で用いられるものであっても良い。
この構成によると、第1の回転部材と第2の回転部材とは、常時はロック手段で互いの相対回転が不能なように回転がロックされており、すなわち回転が阻止されており、ロック解除手段に所定の外力を加えることで、前記ロック手段のロックが解除され、第1の回転部材と第2の回転部材間の正逆両方向の回転が可能となる。
【0006】
上記構成において、前記ロック手段およびロック解除手段は、次の構成とする。ロック手段は、第1および第2の回転部材のうちの一方の回転部材に、回転中心回りに設けた円周軌道面と、他方の回転部材に設けられて前記円周軌道面と対向するカム面と、これら円周軌道面とカム面との間に介在され、これら両面に摩擦接触して前記回転部材の正逆両方向の回転をロックする係合子とで構成される。前記カム面は前記係合子をこのカム面の中立位置に保つことで前記摩擦接触が解除されるものとする。ロック解除手段は、次の保持器と案内手段とで構成される。保持器は、前記係合子を回転部材の回転方向に位置規制状態に保持するものとする。前記案内手段は、所定の外力が加わることで、前記係合子の位置が前記カム面の前記中立位置となるように、前記保持器を前記回転部材に対して拘束状態にするものとする。
この構成の場合、常時は、一方の回転部材の円周軌道面と、他方の回転部材のカム面とに係合子が摩擦接触し、これら回転部材間の正逆両方向の回転をロックする。このとき、係合子はカム面の中立位置からいずれかの方向に偏った位置にある。保持器に所定の外力を与えると、保持器は案内手段で案内されて若干移動し、その保持している係合子を前記カム面の中立位置に位置させる。前記カム面は、係合子が中立位置に保たれることで前記摩擦接触が解除され、これにより両回転部材の相対回転が両方向に可能となる。
【0007】
この構成の2方向同時空転・ロック切替えクラッチにおいて、次の構成とする。前記第1および第2の回転部材は互いに内外に位置する部材とし、前記円周軌道面とカム面とは、これら回転部材の径方向に対向する面とする。前記カム面は回転部材の円周方向の複数箇所に設ける。前記係合子は前記各カム面毎に設けた転動体とする。また、前記カム面は、回転部材円周方向の中央部が深くかつ両側に次第に浅くなるように形成されて、その中央部が前記中立位置となり、この中立位置で、前記転動体の径に対して前記円周軌道面とカム面間の間隔に若干の径方向隙間が生じるものとする。
この構成の場合、常時は、第1と第2の回転部材にいずれかの方向の相対回転が若干生じると、この回転に伴って係合子である転動体がカム面を中立位置から偏った浅い位置に移動し、カム面と円周軌道面とに摩擦接触して回転部材のそれ以上の回転を阻止する。回転部材が前記と逆方向に回転した場合は、転動体がカム面の中立位置から前記と逆方向に偏った位置に移動し、それ以上の回転体の回転を阻止する。保持器に所定の外力を与えると、保持器は案内手段で案内されて若干移動し、その保持している転動体をカム面の最も深い中立位置に位置させる。そのため、両方向の回転のロックが同時に解除される。
【0008】
また、この構成において、各部を次の構成とする。前記案内手段は、前記カム面の形成側の回転部材および前記保持器のいずれか一方に設けられた保持器固定溝と他方に設けられた係合突部とでなり、これら保持器固定溝と係合突部とは、前記外力の非付与状態で互いに緩み状態に噛み合い、かつ前記外力の付与状態で密に噛み合うものとする。前記保持器と前記円周軌道面側の回転部材との間に所定の摩擦力を与える弾性体を設ける。
この構成の場合、常時は、保持器固定溝と係合突部とが緩み状態に噛み合っており、この緩み範囲で保持器とカム面側の回転部材との相対回転が可能となる。そのため、保持器で転動体をカム面の中立位置に保持する機能は生じず、前記のように転動体の摩擦接触で両回転部材の両方向の回転がロックされる。保持器に所定の外力を与えると、保持器固定溝と係合突部とが密に噛み合い、保持器はカム面側の回転部材に拘束されて、その保持している転動体をカム面の中立位置に保持する。そのため、回転部材の両方向の回転が可能となる。弾性体は、ロック解除後に外力を除いて再度ロック状態とするときに、転動体がカム面の浅い位置に移動するように、円周軌道面側の回転部材の回転による保持器の連れ回りを生じさせるものであり、これにより確実にロックを生じさせる。
【0009】
さらに、この構成において、前記保持器固定溝および係合突部を、互いに径方向に噛み合うものとし、前記保持器は前記外力で弾性変形可能な材質とする。前記回転部材の回転中心と同芯上で回転可能な操作部材を設け、この操作部材と前記保持器とに、操作部材の回転に伴って前記外力となる径方向力を前記保持器に作用させる操作用カム面を設けても良い。
この構成の場合、回転ロック状態から、操作部材を回転させると、操作用カム面の作用で、保持器に径方向力が与えられ、この径方向力で保持器が弾性変形して、保持器固定溝と係合突部とが密に噛み合う。これより、前記のように転動体がカム面の中立位置に保持され、回転部材の両方向の回転が可能となる。
【0010】
この保持器固定溝および係合突部は、互いに軸方向に噛み合うものとしても良い。この場合に、回転部材の回転中心と同芯上で回転可能な操作部材を前記保持器の側面と対面して設け、この操作部材と前記保持器とに、操作部材の回転に伴って前記外力となる軸方向力を前記保持器に作用させる操作用カム面を設ける。また、前記操作部材を保持器から離れる方向に付勢する復帰用弾性体を設ける。この構成の場合、回転ロック状態から、操作部材を回転させると、操作用カム面の作用で、保持器に軸方向力が与えられ、保持器固定溝と係合突部とが密に噛み合う。これより、前記のように転動体がカム面の中立位置に保持され、回転部材の両方向の回転が可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
この発明の第1の実施形態を図1ないし図7と共に説明する。この2方向同時空転・ロック切替えクラッチは、第1の回転部材である内輪1と、第2の回転部材である外輪2と、ころからなる係合子である転動体3と、保持器4と、板ばね等の弾性体5とで構成され、後述のロック手段12およびロック解除手段13が設けられている。この2方向同時空転・ロック切替えクラッチは、いわば2ウェイクラッチの基本構造を応用したものである。
【0012】
内輪1は、図2に示すように厚肉円筒状に形成されており、その外径面にはクラッチとしてのロック機能を発揮するためのカム面6が円周方向の複数箇所に設けられている。各カム面6は等間隔で設けられている。これらカム面6は、円周方向の中央部が深くかつ両側に次第に浅くなるように形成されたものであり、概ねV字状の断面形状とされている。このカム面6は、図3(A)のように直線状であっても、同図(B)のように凹円弧状などの曲面状であっても良い。カム面6のV字状の開き角度αは、例えば155°〜175°に設定されている。カム面6は、内輪1の軸方向の全長に設けられているが、軸方向の一部に設けたものであっても良い。
内輪1の片側の幅面の外径側には、保持器固定溝7が円周方向の複数箇所に設けられている。例えば、保持器固定溝7はカム面6と交互に設けられている。保持器固定溝7は、溝幅の中心部が深くなる断面形状のものであり、この例では概ねV字状の断面形状とされている。V字状の傾斜は、カム面6に比べて急勾配としてある。なお、内輪1は、この例では円筒状としたが、軸であっても良い。すなわち、軸に直接にカム面6や保持器固定溝7が加工されていても良い。
【0013】
図1に示すように、外輪2は、その内径面部分をころからなる転動体3が転走可能なように、円筒面状の円周軌道面2aとしてある。外輪2の円周軌道面2aと、内輪1のカム面6と、転動体3とで、内輪1と外輪2との正逆両方向の相対回転を阻止するロック手段12が構成される。外輪2は、この例では厚肉円筒状の部品としてあるが、外径面は円筒面に限らず、車輪形状や、プーリ形状、あるいはその他の目的に応じた任意形状であっても良い。また、外輪2は、この例では、保持器4の係合突部9(後述する)側の外径面が露出するように、内輪1および保持器4よりも幅狭に形成してある。
【0014】
保持器4は、図4に示すように円筒状に形成され、円周方向の複数箇所に、転動体3を保持するポケット8が内外径に貫通して形成され、かつ内輪1の各保持器固定溝7と噛み合う係合突部9と、ばね固定用ピン10とが各々周方向複数箇所に設けられている。係合突部9は、保持器4の内径面に設けられ、三角形の山形とされている。ばね固定用ピン10は、保持器4における係合突部8のある幅面と反対側の幅面に設けられている。保持器4の係合突部9と、内輪1の保持器固定溝7とで、案内手段14が構成される。また、この案内手段14と保持器4とで、ロック解除手段13が構成される。
【0015】
図5は、保持器4に弾性体5を取付けた状態を示す。弾性体5は、リング状の側板5aと、この側板から放射状に延びるアーム状の複数のばね片5bとからなる板ばねで構成される。ばね片5bは、側板5aから斜め外径側に延びて先端部分が軸方向と略平行となるように折り曲げられており、その先端部分が外輪2の内径面に押し付け状態に接触する。弾性体5は、保持器4に設けられたばね固定用ピン10を側板5aの孔に挿通し、加締ることで保持器4に固定されている。弾性体5の固定は、加締による他に、溶着やねじ止め、あるいは鋲止め、または接着でも良い。
【0016】
弾性体5は、外輪2の回転に対して保持器4が一定の摩擦力を保持して連れ回る機能が得られれば良いのであるから、ばね部材の他にゴム等の弾性体を用いても良い。例えば、図9に変形例を示すように、保持器4の外径面に設けた円周溝にOリング等からなるリング状の弾性体5Aを埋め込むか、あるいはこれとは逆に外輪2の内径面に円周溝を形成してリング状の弾性体を埋め込んでも良い。リング状の弾性体には、Oリングの代わりに、波形に屈曲した線ばねまたは板ばね(図示せず)を用いても良い。また、図10に示すように、保持器4の外径面に局部的に設けた凹部に弾性体5Bを埋め込むようにしても良い。さらに、このような弾性体を設ける代わりに、保持器4を多角形にするか、保持器4の外径面に突部を設けるなどして、保持器4の周方向の複数箇所が外輪2の内径面に当たり、保持器4自体の弾性で外輪2に対して連れ回りが生じる程度の一定の摩擦力が得られるようにしても良い。
【0017】
上記構成のクラッチ機能の説明および構成の補助説明をする。図1に示す自然状態での理想状態では、図6(A)のように転動体3は、周方向の位置においては、カム面6の中央(中立位置)にあり、同時に保持器4の係合突部9と内輪1の保持器固定溝7とは位相が一致している。また、転動体3を入れるための保持器4のポケット8は、転動体3に対する周方向隙間が極めて小さい(転動体3の直径の1%以下)か、若しくは負の隙間となるように設計されている。
この状態において、図1(B)に示すように、保持器4を外径部分から径方向に外力Fで内輪1に押し付けると、図6(B)のように保持器4は押された部分が撓んで、保持器4の係合突部9と内輪1の保持器固定溝7との隙間が無くなり、保持器4は内輪1に対して周方向の位相関係が固定される。その結果、全数の転動体3がカム面6の中立位置である中央に強制的に保持される。保持器4を内輪1に対して押し付ける部分は、円周方向に2〜4等分した部分が望ましい。
【0018】
この状態においては、内輪1と保持器4は周方向に相対回転することはできない。また、転動体3は、カム面6の中央に位置するときは、外輪2に対して半径方向の僅かな隙間を有するように設定されている(結果的には周方向の隙間も生じる)。
したがって、この状態ではクラッチとしての回転ロック機能は無くなる。すなわち、外輪2は正方向(例えば時計方向とする)と逆方向のいずれの方向にも回転が可能となる。
【0019】
保持器4を押し付ける外力Fを除くと、図6(A)の状態に戻る。この状態から、内輪1が固定で、外輪2が時計方向に回転すると、保持器4はばね部材5による摩擦力の効果によって、外輪2の回転と同時に時計方向に回転を始める。その結果、保持器4のポケット8に収納されている転動体3も同時に時計方向に回転するので、極めて小さな回転角度ではあるが、転動体3はいずれ、内輪1のカム面6と干渉する。
転動体3が内輪1のカム面6と干渉した状態は図7に示すようであり、転動体3がカム面6および外輪2の接触点となす角度βは5〜25°〔180°−(155°〜175°)〕となる。この角度は、一般的なクラッチのストラト角として知られている。
【0020】
図7(A)の状態になると、外輪2はそれ以上時計方向に回転することが不可能となる。すなわち、ここでクラッチとしての回転ロック機能が生じることになる。この場合、保持器4の係合突部9は、まだ内輪1の保持器固定溝7に干渉しないような寸法に設定される。
外輪2が反時計方向に回転をするときも、各部品は前記と同じような動きをして、回転ロック機能が生じる。すなわち、保持器4に外力Fを与えない限り、外輪2は時計方向にも反時計方向にも回転できない。
元の両方向回転共に空転状態に戻すときは、保持器4に対して再び外力Fを加えて、保持器4を内輪1に押し付ければ良い。転動体3は、カム面6の中央に移動するので、回転ロック機能が再び無くなる。
【0021】
このように、この2方向同時空転・ロック切替えクラッチは、保持器4に外力Fを加えることによって、時計・反時計方向のいずれの方向へも同時に空転状態とすることと、同時に回転ロック機能を生じる状態とに切り替えることができる。このため、例えば、このクラッチを、手押し車やドア用の軸受と共に使用した場合、手を放せば車輪やドアはその場所に留まっている様な安全な機構が安価に実現できる。
【0022】
図8は、図1〜図7に示した2方向同時空転・ロック切替えクラッチに、外力付与用の操作部材16を設けた例を示す。操作部材16は、円周方向の一部にレバー部16aを有するリング状の部材であり、内輪1を取付けた軸20の外径面に回転自在に嵌合させてある。内輪1は、軸20の小径部と大径部との間の段差面から若干離れてその小径部に嵌合状態に固定してあり、また保持器固定溝7のある幅面を前記段差面20a側に向けて配置してあり、操作部材16は、内輪1と前記段差面20aとの間に介在している。
操作部材16は、保持器4の外周に位置する鍔状のリング部16bを有し、このリング部16bの内径面の周方向複数箇所(図示では4か所)に、操作部材16の回転に伴って前記外力Fとなる径方向力を保持器4に作用させる操作用カム面17を設けてある。操作用カム面17は、リング部16bの内径面となる円の一部の弦となる直線に形成してある。また、これら操作用カム面17に各々接する複数の操作用カム面18を、保持器4の外径面に円弧状断面の突部によって形成してある。
【0023】
このように操作部材16を設けた場合、図8(A)に示す回転ロック状態から、操作部材16を所定角度(図示の例では45°程度)回すと、操作用カム面17,18同志が係合し合い、保持器4を内輪1に押し付ける径方向の外力が操作部材16から保持器4に与えられる。これにより、保持器4が撓んでクラッチとしての回転ロックの解除状態となる。操作部材16を元の図8(A)の角度に戻すと、保持器4は弾性で元の形状に復帰し、回転ロック状態に戻る。
なお、同図の例は、保持器4に操作用カム面18を設けたこと、および操作部材16を設けたことを除いて、図1〜図7に示した例と同じ構成である。
【0024】
図11ないし図14は、この発明の第2の実施形態を示す。この例は、保持器4に軸方向の外力を与えることで、回転ロック状態とロック解除状態とを切り替えるようにしたものである。この例は、保持器4と内輪1の一部で構成される案内手段14Aの構成、および外輪2の幅を変えたことを除いて、図1ないし図7の例と同じ構造である。ただし、保持器4は、弾性変形可能な材質である必要はない。
図12に示すように、内輪1の幅面の一部に保持器4の係合突部9A(図13)と噛み合う保持器固定溝7Aを設ける。保持器4は、内径面の一側に鍔部19を有するものとし、この鍔部19の内側に係合突部9Aが設けてある。保持器固定溝7AはV溝状とし、係合突部9AはこのV溝状の保持器固定溝7Aに対応した三角形状の山形としてある。これら保持器固定溝7Aおよび係合突部9Aにより、案内手段14Aが構成される。内輪1のカム面6の形状は図1の例と同じである。
【0025】
この例では、空転状態と回転ロック状態との切り替えを、軸方向の外力FA によって保持器4を内輪1に押し付けることにより行う。保持器4が軸方向に押し付けられると、保持器4の係合突部9Aと内輪1の保持器固定溝7Aとが噛み合って保持器4は内輪1に固定され、転動体3も前記の例と同じようにカム面6の中央に保持されるので、時計・反時計方向の両方向に対して空転状態となる。外力FA を除くと、第1の実施形態と同様に、時計・反時計方向の両方向に対して回転ロック状態となる。
なお、図11の第2の実施形態では、空転状態と回転ロック状態との切り替えの応答性を良くするためには、図11(B)に示すように別の外力Pによって、保持器4を積極的に戻す手段を設けることが望ましい。
【0026】
図15および図16は、図11〜図14に示した実施形態の2方向同時空転・ロック切替えクラッチに、外力付与用の操作部材16Aを設けた例を示す。操作部材16Aは、円周方向の一部にレバー部16aを有するリング状の部材であり、内輪1を取付けた軸20の外径面に回転自在に嵌合させてある。内輪1は、軸20の小径部と大径部との間の段差面20aから若干離れてその小径部に嵌合状態に固定してあり、また保持器固定溝7Aのある幅面を前記段差面側に向けて配置してあり、操作部材16Aは、内輪1と前記段差面との間に介在している。
操作部材16Aは、保持器4の幅面と対向する面の周方向複数箇所(図示では4か所)に、操作部材16Aの回転に伴って前記外力FA となる径方向力を保持器4に作用させる操作用カム面17Aを設けてある。また、これら操作用カム面17Aに各々接する複数の操作用カム面18Aを、保持器4の幅面に形成してある。これら操作用カム面17A,18Aは、緩い勾配のV字状の山形としてある。隣合う操作用カム面17A間の部分は、平坦面部17Bとされている。なお、この緩い勾配のV字状山形は、操作用カム面17A,18Aのいずれか一方にのみあっただけで良く、他は部分的な凸部でもよい。
また、図16Bには保持器4に、前記外力Pを得る復帰用弾性体21を内蔵状態に取付けてある。この復帰用弾性体21は板ばねからなり、保持器4の内径面に径方向に沿って設けて取付溝22に嵌め込み状態に取付けてある。
【0027】
このように操作部材16Aを設けた場合、図15(A)に示す回転ロック状態から、操作部材16Aを所定角度(図示の例では45°程度)回すと、操作用カム面17A,18A同志が係合し合い、保持器4を内輪1に押し付ける軸方向の外力が操作部材16Aから保持器4に与えられる。これにより、保持器4が撓んでクラッチとしての回転ロックの解除状態となる。操作部材16Aを元の図15(A)の角度に戻すと、保持器4は復帰用弾性体21の復元力で復帰し、回転ロック状態に戻る。
なお、同図の例は、保持器4に操作用カム面18Aを設けたこと、操作部材16Aを設けたこと、および復帰用弾性体21を設けたことを除いて、図11〜図14に示した例と同じ構成である。
【0028】
図17は、この発明の2方向同時空転・ロック切替えクラッチAを車両用のシート背もたれ傾き角度調整装置として利用した例を示す。シート30の背もたれ31は、背もたれ支持部材32に係合自在に支持されており、この背もたれ21の傾動中心と中心位置が一致するように、2方向同時空転・ロック切替えクラッチAが配置される。このクラッチAは、その内輪1および外輪2のいずれか一方が背もたれ支持部材32に固定され、他方が背もたれ31に固定される。なお、背もたれ31には、起立側に付勢する復帰ばね33を設けておく。クラッチAは、前記いずれの実施形態のものであっても良い。
【0029】
お、前記各実施形態では、カム面6を内輪1に、円周軌道面2aを外輪2に各々設けたが、これとは逆に内輪1に円周軌道面を、外輪2にカム面を設けても良い。さらに、第1の回転部材および第2の回転部材は、前記各実施形態のように内輪1および外輪2とする代わりに、互いに軸方向に対面する部材とし、カム面および円周軌道面を軸方向に対面させても良い。
【0030】
【発明の効果】
この発明の2方向同時空転・ロック切替えクラッチは、正転・逆転方向のいずれの方向にもロック状態を保ち、外部からの操作によって、正転・逆転方向のいずれの方向も同時に回転可能になるという従来に例の無い機能を持ったものとできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)はこの発明の第1の実施形態にかかるクラッチの破断正面図、(B)は同図(A)のI−I線断面図である。
【図2】同クラッチの内輪の斜視図である。
【図3】同内輪のカム面の各種の例を示す拡大断面図である。
【図4】同クラッチの保持器の斜視図である。
【図5】同保持器に弾性体を取付けた状態の斜視図である。
【図6】作用説明図である。
【図7】他の動作状態の作用説明図である。
【図8】(A)は同クラッチに操作部材を追加した例の破断正面図、(B)はその破断側面図である。
【図9】(A)は保持器と弾性体との組み合わせの変形例の斜視図、(B)はその部分断面図である。
【図10】保持器と弾性体との組み合わせ体の他の変形例の斜視図である。
【図11】(A)はこの発明の第2の実施形態にかかるクラッチの部分切欠破断正面図、(B)はそのXI−X1線断面図である。
【図12】同クラッチの内輪の斜視図である。
【図13】同クラッチの保持器の斜視図である。
【図14】同保持器にばね部材を取付けた状態の斜視図である。
【図15】(A)は同クラッチに操作部材を追加した例の破断正面図、(B)はそのXIII-XIII 線に沿う破断側面図である。
【図16】(A)はその保持器と操作部材の関係を示す斜視図、(B)は同保持器にばね部材および復帰用弾性体を取付けた状態の斜視図、(C)はその復帰用弾性体の斜視図である。
【図17】この発明の2方向同時空転・ロック切替えクラッチを応用したシート背もたれ傾き角度調整装置の側面図である。
【図18】従来例の断面図である。
【図19】他の従来例の断面図である。
【符号の説明】
1…内輪(第1の回転部材)
2…外輪(第2の回転部材)
3…転動体(係合子)
4…保持器
5…弾性体
6…カム面
7…保持器固定用溝
9…係合突部
12…ロック手段
13…ロック解除手段
14…案内手段
14A…案内手段
16…操作部材
16A…操作部材
17,18…操作用カム面
17A,18A…操作用カム面
21…復帰用弾性体
F…外力
A …外力

Claims (2)

  1. 互いに正逆に回転可能な第1の回転部材および第2の回転部材と、常時は前記両回転部材間の正逆両方向の回転をロックするロック手段と、所定の外力が加わることで正逆両方向に回転可能状態に前記ロック手段のロックを解除するロック解除手段とを備え、互いに正逆に回転可能な第1の回転部材および第2の回転部材を設け、これら第1および第2の回転部材のうちのいずれか一方の回転部材に、回転中心回りの円周軌道面を設け、他方の回転部材に前記円周軌道面と対面するカム面を設け、前記円周軌道面とカム面との間に、これら両面に摩擦接触して前記回転部材の正逆両方向の回転をロックする係合子を介在させ、前記カム面は前記係合子をこのカム面の中立位置に保つことで前記摩擦接触が解除されるものとし、前記係合子を回転部材の回転方向に位置規制状態に保持する保持器を設け、この保持器を、所定の外力が加わることで、前記係合子の位置が前記カム面の前記中立位置となるように前記回転部材に対して拘束状態とする案内手段を設け、前記第1および第2の回転部材は互いに内外に位置する部材であり、前記円周軌道面とカム面とはこれら回転部材の径方向に対向する面であり、前記カム面は回転部材の円周方向の複数箇所に設け、前記係合子は前記各カム面毎に設けた転動体からなり、前記カム面は、回転部材円周方向の中央部が深くかつ両側に次第に浅くなるように形成されて、その中央部が前記中立位置となり、この中立位置で、前記転動体の径に対して前記円周軌道面とカム面間の間隔に若干の径方向隙間が生じるものとし、前記案内手段が、前記カム面の形成側の回転部材および前記保持器のいずれか一方に設けられた保持器固定溝と他方に設けられた係合突部とでなり、これら保持器固定溝と係合突部とは、前記外力の非付与状態で互いに緩み状態に噛み合い、かつ前記外力の付与状態で密に噛み合うものとし、前記保持器と前記円周軌道面側の回転部材との間に所定の摩擦力を与える弾性体を設け、前記保持器固定溝および係合突部が、互いに径方向に噛み合うものであり、前記保持器は前記外力で弾性変形可能な材質とし、前記回転部材の回転中心と同芯上で回転可能な操作部材を設け、この操作部材と前記保持器とに、操作部材の回転に伴って前記外力となる径方向力を前記保持器に作用させる操作用カム面を各々設けた2方向同時空転・ロック切替えクラッチ。
  2. 互いに正逆に回転可能な第1の回転部材および第2の回転部材と、常時は前記両回転部材間の正逆両方向の回転をロックするロック手段と、所定の外力が加わることで正逆両方向に回転可能状態に前記ロック手段のロックを解除するロック解除手段とを備え、互いに正逆に回転可能な第1の回転部材および第2の回転部材を設け、これら第1および第2の回転部材のうちのいずれか一方の回転部材に、回転中心回りの円周軌道面を設け、他方の回転部材に前記円周軌道面と対面するカム面を設け、前記円周軌道面とカム面との間に、これら両面に摩擦接触して前記回転部材の正逆両方向の回転をロックする係合子を介在させ、前記カム面は前記係合子をこのカム面の中立位置に保つことで前記摩擦接触が解除されるものとし、前記係合子を回転部材の回転方向に位置規制状態に保持する保持器を設け、この保持器を、所定の外力が加わることで、前記係合子の位置が前記カム面の前記中立位置となるように前記回転部材に対して拘束状態とする案内手段を設け、前記第1および第2の回転部材は互いに内外に位置する部材であり、前記円周軌道面とカム面とはこれら回転部材の径方向に対向する面であり、前記カム面は回転部材の円周方向の複数箇所に設け、前記係合子は前記各カム面毎に設けた転動体からなり、前記カム面は、回転部材円周方向の中央部が深くかつ両側に次第に浅くなるように形成されて、その中央部が前記中立位置となり、この中立位置で、前記転動体の径に対して前記円周軌道面とカム面間の間隔に若干の径方向隙間が生じるものとし、前記案内手段が、前記カム面の形成側の回転部材および前記保持器のいずれか一方に設けられた保持器固定溝と他方に設けられた係合突部とでなり、これら保持器固定溝と係合突部とは、前記外力の非付与状態で互いに緩み状態に噛み合い、かつ前記外力の付与状態で密に噛み合うものとし、前記保持器と前記円周軌道面側の回転部材との間に所定の摩擦力を与える弾性体を設け、前記保持器固定溝および係合突部が、互いに軸方向に噛み合うものであり、前記回転部材の回転中心と同芯上で回転可能な操作部材を前記保持器の側面と対面して設け、この操作部材と前記保持器とに、操作部材の回転に伴って前記外力となる軸方向力を前記保持器に作用させる操作用カム面を各々設け、前記操作部材を保持器から離れる方向に付勢する復帰用弾性体を設けた2方向同時空転・ロック切替えクラッチ。
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