JP3862452B2 - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐衝撃性、剛性、成形加工性及び表面外観のバランスに優れた熱可塑性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)は、耐衝撃性、耐熱性、成形加工性及び表面外観のバランスに優れていることから広範囲な用途に使用されている。近年、成型品の薄肉化、大型化の傾向から更なるABS樹脂の個々の物性向上と物性バランスの向上が要求されている。特にABS樹脂は表面外観が優れることが一つの特徴であるが、この点においても更なる向上が要求されている。これら物性バランス向上の方法として、平均粒子径の異なるゴム状重合体を用い、これらを乳化重合等によって芳香族ビニル系単量体及びシアン化ビニル系単量体等をグラフト重合させる方法が多く提案されている。
【0003】
従来の解決方法は、ゴム状重合体の性状、粒子径、粒子径分布及びゴム状重合体へのグラフト共重合する単量体の量、グラフト率、芳香族ビニル系単量体とシアン化ビニル系単量体の量比、グラフト層の厚み等マトリクス樹脂との相溶性をコントロールすることにより、耐衝撃性、剛性、成形加工性及び表面外観の改善が試みられてきた。
例えば、特許公報第2608219号では大粒子径ゴムとゲル分率を特定した小粒子径ゴムに別々に芳香族ビニル系単量体及びシアン化ビニル系単量体等のグラフト重合を行った後、混合してABS樹脂を得る方法が記載されている。しかしながら、この方法では生産工程が煩雑であり、近年のコストダウン指向に対応出来ない。また、耐衝撃性と表面外観のバランス向上に効果はあるものの十分とは言えないし、高剛性化も不十分である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ゴム状重合体の粒子径分布を検討し、未だ不十分である耐衝撃性、剛性、成形加工性及び表面光沢のバランスを向上させた熱可塑性樹脂組成物を提供すること目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前述の課題を解決するべく鋭意検討を行ったところ、グラフト共重合体の粒子径分布を特定の範囲にすることで上記課題を解決することができた。特に、その特定の範囲にするために特異な粒子径分布を有する2種のゴム状重合体を用いることが好ましく、更に好ましくは各々が特定のゲル含有率とトルエンに対する膨潤指数を有する2種のゴム状重合体を使用して得たグラフト共重合体を用いることにより課題を解決するに至った。
【0006】
即ち、本発明はゴム状重合体にシアン化ビニル系単量体10〜40重量%、芳香族ビニル系単量体60〜90重量%、及びこれらの単量体と共重合可能なビニル系単量体0〜30重量%からなる共重合体のグラフト枝がグラフト重合したグラフト共重合体で、かつ該共重合体の粒子径分布において、200nm未満である粒子の体積頻度が15〜30%、200〜450nmである粒子の体積頻度が50〜80%、450nmより大である粒子の体積頻度が5〜20%となるグラフト共重合体(A)10〜50重量%と、シアン化ビニル系単量体10〜40重量%、芳香族ビニル系単量体60〜90重量%、及びこれらの単量体と共重合可能なビニル系単量体0〜30重量%からなる共重合体(B)50〜90重量%を含有する樹脂組成物で、かつ、樹脂組成物中のゴム状重合体が3〜35重量%である熱可塑性樹脂組成物である。
更には、ゴム状重合体10〜70重量部の存在下で、シアン化ビニル系単量体10〜40重量%、芳香族ビニル系単量体60〜90重量%、及びこれらの単量体と共重合可能なビニル系単量体0〜30重量%からなる単量体混合物30〜90重量部をグラフト(共)重合することにより得た重合体(C)で、かつ該重合体(C)におけるグラフト枝がグラフト重合したグラフト共重合体(A)の粒子径分布において、200nm未満である粒子の体積頻度が15〜30%、200〜450nmである粒子の体積頻度が50〜80%、450nmより大である粒子の体積頻度が5〜20%となる重合体(C)10〜50重量%と、シアン化ビニル系単量体10〜40重量%、芳香族ビニル系単量体60〜90重量%、及びこれらの単量体と共重合可能なビニル系単量体0〜30重量%からなる単量体混合物を共重合してなる共重合体(B)50〜90重量%を含有する熱可塑性樹脂組成物である。
特に、ゴム状重合体として、体積平均粒子径が300〜400nm、かつ体積平均粒子径/個数平均粒子径の比が2.5以上であるゴム状重合体(a−1)30〜70重量%と、体積平均粒子径が250〜320nm、かつ体積平均粒子径/個数平均粒子径の比が1.0〜1.3であるゴム状重合体(a−2)30〜70重量%からなるゴム状重合体混合物を用いること、更には、ゴム状重合体(a−1)のゲル含有率が90重量%以上、溶媒にトルエンを用いて測定した膨潤指数が15以下、かつゴム状重合体(a−2)のゲル含有率が60〜85重量%、溶媒にトルエンを用いて測定した膨潤指数が15〜35であるゴム状重合体混合物を用いること、更に好ましくゴム状重合体(a−1)として、加圧凝集肥大法あるいは化学的凝集肥大法で製造して得たゴム状重合体を用いることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物である。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。本発明において使用するゴム状重合体とは、ブタジエン、イソプレン、ジメチルブタジエン、クロロプレン、シクロペンタジエン等の共役ジエン単量体の重合体、及び2,5−ノルボルナジエン、4−エチリデンノルボルデン、1,4−シクロヘキサジエン等の非共役ジエン単量体の重合体、及び必要に応じてスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等の芳香族ビニル系単量体、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル系単量体、メチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート等のアクリル酸エステル単量体、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート等のメタクリル酸エステル単量体、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブチレン、2−ブテンなどのオレフィン単量体等を共重合したゴム状弾性体を呈する共重合体である。
【0008】
ゴム状重合体の製造は公知の技術によって行うことが出来るが、粒子径、粒子径分布、ゲル含有率及び膨潤指数を厳密にコントロールするためには乳化重合によるのが好ましい。乳化重合の際使用する乳化剤については特に規定するものではなく、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、両性界面活性剤の何れかを使用することが出来る。
【0009】
本発明に使用するゴム状重合体は、特に限定されるものではなく、熱可塑性樹脂組成物中のグラフト共重合体(A)の粒子径分布において、200nm未満である粒子の体積頻度が15〜30%、200〜450nmである粒子の体積頻度が50〜80%、450nmより大である粒子の体積頻度が5〜20%となるグラフト共重合体(A)であるものが得られればよい。
【0010】
本発明の熱可塑性樹脂組成物の好ましい実施態様は前記記載のゴム状重合体10〜70重量部の存在下で、シアン化ビニル系単量体10〜40重量%、芳香族ビニル系単量体60〜90重量%、及びこれらの単量体と共重合可能なビニル系単量体0〜30重量%からなる単量体混合物30〜90重量部をグラフト(共)重合することにより得た重合体(C)で、かつ該重合体(C)中におけるグラフト枝がグラフト重合したグラフト共重合体(A)の粒子径分布において、200nm未満の体積頻度が15〜30%、200〜450nmの体積頻度が50〜80%、450nmより大の体積頻度が5〜20%となるグラフト共重合体(A)を用いることである。
【0011】
好ましくは、ゴム状重合体としては、体積平均粒子径が300〜400nm、かつ体積平均粒子径/個数平均粒子径の比が2.5以上であるゴム状重合体(a−1)30〜70重量%と、体積平均粒子径が250〜320nm、かつ体積平均粒子径/個数平均粒子径の比が1.0〜1.3であるゴム状重合体(a−2)30〜70重量%からなる粒子径分布の異なる2種の混合物を用いることである。
【0012】
ゴム状重合体(a−1)は、予め100nm以下の小粒子径のゴム状重合体ラテックスを重合により得て、その小粒子径ゴム状重合体ラテックスを例えばマントンゴーリン式ホモジナイザー等でせん断を与えることにより凝集肥大させる方法や、無機酸、有機酸、酸基含有共重合体等の酸物質を添加してラテックスを化学的に肥大させる方法を利用することにより製造することが出来る。この方法により製造されたゴム状重合体ラテックスは、粒子径分布が広くなるのが特徴である。また、ゴム状重合体(a−2)は例えば低乳化剤量等の低粒子数の条件下で重合して、粒子径を肥大させる方法を利用する。この方法により製造されたゴム状重合体ラテックスは、粒子径分布の狭くなるのが特徴である。
【0013】
前記ゴム重合体(a−1)及びゴム重合体(a−2)が、それぞれの平均粒子径の範囲あるいは体積平均粒子径/個数平均粒子径の比の範囲を逸脱してきた場合、また、ゴム状重合体(a−1)とゴム状重合体(a−2)の組成が逸脱してきた場合には、グラフト共重合体(A)の粒子径分布が前記範囲から逸脱しやすくなり、目的とする物性バランスを達成することが得にくい傾向になりやすい。
【0014】
また、前記ゴム状重合体混合物において、ゴム状重合体(a−1)の割合が30重量%より少ない場合は、ゴム粒子密度が低くなりやすくなるために、グラフト重合体(C)の嵩比重が低下しやすくなり、また、共重合体(B)の補強効果が不十分となりやすく、耐衝撃性が劣りやすくなる。また、70重量%より多い場合は、補強効果の低い小粒子径ゴム粒子が増えるため、やはり耐衝撃性が劣る傾向になりやすい。
【0015】
ゴム状重合体(a−1)の体積平均粒子数/個数平均粒子数の比が前記範囲を満たしても、体積平均粒子径が300nmより小さくなると、グラフト共重合体(A)の450nmより大きい粒子の体積頻度が5%より少なくなりやすいので耐衝撃性が不十分になりやすい傾向にあり、また、400nmを越えるとグラフト共重合体(A)は450nmより大きい粒子の体積頻度が20%より多くなりやすいので、成形加工性及び剛性に劣る傾向になりやすい。
【0016】
ゴム状重合体(a−1)の体積平均粒子径が前記範囲を満たしても、体積平均粒子径/個数平均粒子径の比が2.5より小さくなると、グラフト共重合体(A)の200〜450nmの粒子の体積頻度が80%より多くなりやすく、ゴム粒子密度が低下するためグラフト重合体(C)の嵩比重が低下しやすくなり、また、補強効果が不十分となり、耐衝撃性が劣る傾向となる。
【0017】
ゴム状重合体(a−2)の体積平均粒子径/個数平均粒子径の比が前記範囲を満たしても、体積平均粒子径が250nmより小さくなるとグラフト共重合体(A)の450nmより大の粒子の体積頻度が5%より少なくなりやすく、大粒子径ゴムによる補強効果が乏しくなるため耐衝撃性が劣ってしまう傾向になりやすい。また、320nmを越えるとグラフト共重合体(A)の450nmより大の粒子の体積頻度が20%より多くなりやすく、成型品の表面が平滑でなくなるため表面外観が悪くなり、また剛性及び成形加工性が不十分となりやすい傾向にある。
【0018】
ゴム状重合体(a−2)の体積平均粒子径が前記範囲を満たしても、体積平均粒子径/個数平均粒子径の比が1.3を越えると、グラフト共重合体(A)の200〜450nmの粒子の体積頻度が50%より少なくなりやすく、耐衝撃性と成形加工性のバランスが低下しやすくなる。体積平均粒子径/個数平均粒子径の比が1.0未満は理論的に不可能である。
【0019】
更には、ゴム状重合体(a−1)のゲル含有率が90重量%以上、トルエンにおける膨潤指数が15以下、かつゴム状重合体(a−2)のゲル含有率が60〜85重量%、トルエンにおける膨潤指数が15〜35であることが好ましい。
【0020】
ゴム状重合体(a−1)のゲル含有率が90重量%より小さく、トルエンにおける膨潤指数が15より大きいと、耐衝撃性は向上するものの剛性の低下及び表面外観が劣ることが認められやすくなる傾向にある。
【0021】
ゴム状重合体(a−2)のゲル含有率が60重量%より小さく、トルエンにおける膨潤指数が35より大きくなると、剛性の低下、成形加工性の低下及び表面外観が悪くなりやすい。また、ゲル含有率が85重量%より大きく、トルエンにおける膨潤指数が15より小さいと、耐衝撃性が不十分になりやすい傾向になる。
【0022】
本発明に用いるゴム状重合体のゲル含有率及びトルエンにおける膨潤指数の調整方法には特に制限はないが、例えばハロゲン化炭化水素類、メルカプタン類、メルカプトプロピオン酸エステル、テルペン類、α−メチルスチレンダイマー等の連鎖移動剤の添加量により調整する方法、またはジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、シアヌル酸トリアリル、イソシアヌル酸トリアリル、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、ビニルアクリレート、ビニルメタクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート等多官能性ビニル単量体を用いる方法が一般的である。
【0023】
なお、ゴム状重合体ラテックスの粒子径の測定は、ラテックスを純水で希釈してレーザー回折散乱法粒子径分布測定器(COULTER社LS230型)を使用して行った。また、グラフト共重合体(A)の粒子径分布の測定は、グラフトした重合体(C)パウダーあるいはABS樹脂1gをジメチルフォルムアミド(DMF)100g中で24時間攪拌し、更にDMFを加えて適当な濃度(測定器で測定する際の最も感度の良い濃度)になるように希釈し、レーザー回折散乱法粒子径分布測定器を使用して行った。
【0024】
トルエンにおける膨潤指数は、ゴム状重合体ラテックスをメタノールにより凝固、乾燥させた後に1g秤量し、トルエンに温度25℃で24時間膨潤させた後、100メッシュ金網で濾別した。この濾別分の重量を直ちに測定して、トルエン膨潤前後の重量より膨潤指数を求めた。また、ゲル分率は上記濾別分に含まれる溶媒を完全に乾燥除去した後の重量を測定することにより求めた。
【0025】
本発明のゴム状重合体にグラフトしたグラフト共重合体(A)での芳香族ビニル系単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、クロルスチレン、ブチルスチレン、ビニルトルエン、ジビニルスチレン等が挙げられる。また、シアン化ビニル系単量体としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、エタクリロニトリル等が挙げられる。必要に応じて用いられるこれらと共重合可能なビニル系単量体としては、メチルメタクリレート、ブチルアクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル単量体、n−メチルマレイミド、n−フェニルマレイミド等のマレイミド系単量体が挙げられる。
【0026】
グラフト共重合体(A)は、上記の混合されたゴム状重合体10〜70重量部存在下で、シアン化ビニル系単量体10〜40重量%と芳香族ビニル系単量体60〜90重量%及びこれらと共重合可能な単量体0〜30重量%からなる単量体混合物30〜90重量部を乳化グラフト重合することによって得られる重合体(C)において、該重合体(C)のグラフト枝がグラフト重合したグラフト共重合体(A)として得ることが好ましい。
ゴム状重合体の割合が70重量部より多くなると、表面外観に支障をきたしやすくなり、10重量部より少ないと耐衝撃性が不十分となり、また生産性も低下するので好ましくない傾向となる。
【0027】
グラフト重合する重合体(C)の重合方法は、特に制限無く公知の技術を用いることが出来る。例えば、乳化重合方法により得たゴム状重合体ラテックスを用い、このラテックスの存在下で先に述べた芳香族ビニル系単量体及びシアン化ビニル系単量体等の単量体を一括、回分、または連続添加して重合を行うことで重合体(C)を得ることが出来る。
特に、ゴム状重合体ラテックスを用いて乳化グラフト重合することによって得たものが好ましい。
なお、一般的には、重合体(C)を得る際に、グラフト反応せずに併生した共重合体(B)を含んでいることが一般的であるが、完全にグラフトした場合は、グラフト共重合体(A)と重合体(C)とは同一となる。
【0028】
また、グラフト重合の開始剤としては、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド等の有機ハイドロパーオキサイド類、ターシャリーブチルパーオキシアセテート、ターシャリーヘキシルパーオキシベンゾエート、ターシャリーブチルパーオキシベンゾエート等の有機パーオキシエステル類、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩類、アゾビスブチロニトリル等のジアゾ系化合物を任意で使用出来る。これら開始剤の他に、鉄イオン等の還元剤、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート等の2次還元剤及びエチレンジアミン4酢酸2ナトリウム等のキレート剤を組み合わせることも出来る。
【0029】
なお、重合体(C)の嵩比重の測定は、十分乾燥した重合体パンダーを円柱状の容器に100cm3充填し、その重量を測定することにより行った。なお、嵩比重の測定はJIS K−6721に準拠して行った
【0030】
次に、共重合体(B)について説明する。共重合体(B)は、芳香族ビニル系単量体とシアン化ビニル系単量体及びこれらと共重合可能なビニル系単量体からなる共重合体である。
【0031】
共重合体(B)に使用する芳香族ビニル系単量体には、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等が挙げられる。また、シアン化ビニル系単量体とはアクリロニトリル、メタクリロニトリル、エタクリロニトリル等が挙げられる。更に、これらと共重合可能なビニル系単量体としては、メチルメタクリレート、ブチルアクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル単量体、n−メチルマレイミド、n−フェニルマレイミド等のマレイミド系単量体が挙げられる。
【0032】
共重合体(B)は、芳香族ビニル系単量体60〜90重量%、シアン化ビニル系単量体10〜40重量%及び必要によりこれらと共重合可能なビニル系単量体0〜30重量%を重合してなる共重合体であり、芳香族ビニル系単量体が60重量%未満では成形加工性に劣り、また、90重量%を超えると耐衝撃性及び耐薬品性に劣る。
【0033】
また、シアン化ビニル系単量体が10重量%未満であると耐薬品性、耐衝撃性、耐熱性に劣り、50重量%を越えると成形加工性が不十分となる。更に共重合可能なビニル系単量体が40重量%を越すと成形加工性、耐衝撃性、耐熱性等のバランスが悪くなり好ましくない。
【0034】
共重合体(B)の重合方法は、特に制限されることなく、乳化重合、懸濁重合、溶液重合及び塊状重合等の公知の技術を用いることが出来る。
また、重合体(C)を得る際に、グラフト反応せずに併生した共重合体も共重合体(B)として取り扱うことができる。
【0035】
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、グラフト共重合体(A)10〜50重量部と共重合体(B)50〜90重量部とからなり、かつグラフト共重合体(A)と共重合体(B)の重量部の合計量は100重量部である。更には、熱可塑性樹脂組成物中のゴム状重合体含有量が3〜35重量%である。好ましくはグラフト共重合体(A)15〜45重量部と共重合体(B)55〜85重量部とからなり、かつ熱可塑性樹脂組成物中のゴム状重合体含有量が5〜30重量%である。
グラフト共重合体(A)が10重量部より少ないと、熱可塑性樹脂組成物の衝撃強度が劣り、逆に50重量部を越えると成形加工性、剛性、表面外観が劣る。また、熱可塑性樹脂組成物中のゴム状重合体含有量が3重量%より少ないと衝撃強度が劣り、逆に35重量%を越えると成形加工性、剛性、表面外観が劣る。
【0036】
グラフト共重合体(A)と共重合体(B)の混練り方法としては、一軸及び二軸押出機、バンバリーミキサー、ニーダー等公知の方法で行うことが出来る。なお、混練りの際、熱可塑性樹脂組成物には必要に応じて滑剤、顔料、染料、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の添加剤やガラス繊維、タルク等の強化剤を添加することも出来る。
【0037】
【実施例】
下記の実施例および比較例で本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の例に限定されるものではない。
<ゴム状重合体(a−1)のラテックス製造方法>
5Lオートクレーブにブタジエン100重量部、乳化剤(不均化ロジン酸カリウム)3.0重量部、開始剤(過硫酸カリウム)0.5重量部、連鎖移動剤(t−ドデシルメルカプタン)0.1重量部、架橋剤(ジビニルベンゼン)0.3重量部、水酸化カリウム0.4重量部及び脱イオン水180重量部を仕込み、温度60℃にて重合を行い、平均粒子径90nmのゴム状重合体ラテックスを得た。続いて、このゴム状重合体ラテックスをマントンゴーリン式加圧凝集肥大機を利用して、体積平均粒子径340nm、体積平均粒子径/個数平均粒子径の比が4.7、ゲル含有率90%、トルエンにおける膨潤指数が7のゴム状重合体ラテックス(I)を製造した。
【0038】
前記ゴム状重合体ラテックスの重合の製造で、連鎖移動剤量を0.5重量部にした以外を、上記と同処方で同様の条件にてゴム状重合体ラテックス(II)を製造した。このゴム状重合体ラテックスの体積平均粒子径345nm、体積平均粒子径/個数平均粒子径の比が4.8、ゲル含有率75%、トルエンにおける膨潤指数が21であった。
【0039】
<ゴム状重合体(a−2)のラテックス製造方法>
5Lオートクレーブにブタジエン100重量部、乳化剤(不均化ロジン酸カリウム)2.5重量部、開始剤(過硫酸カリウム)0.5重量部、連鎖移動剤(t−ドデシルメルカプタン)0.4重量部、緩衝剤(炭酸カリウム)1.5重量部及び脱イオン水80重量部を仕込み、温度50℃にて重合し、平均粒子径305nm、体積平均粒子径/個数平均粒子径の比が1.14、ゲル含有率75%、トルエンにおける膨潤指数20のゴム状重合体ラテックス(III)を得た。
【0040】
前記ゴム状重合体ラテックス(III)の製造で、連鎖移動剤量を0.2重量部にし、多官能性ビニル単量体(ジビニルベンゼン)を追加した以外を、上記と同処方で同様の条件にてゴム状重合体ラテックス(IV)を製造した。このゴム状重合体ラテックスの平均粒子径は290nm、体積平均粒子径/個数平均粒子径の比が1.12、ゲル含有率90%、トルエンにおける膨潤指数10であった。
【0041】
前記ゴム状重合体ラテックス(II)の製造で、連鎖移動剤量を2.0重量部にした以外を、上記と同処方で同様の条件にてゴム状重合体ラテックス(V)を製造した。このゴム状重合体ラテックスの平均粒子径は320nm、体積平均粒子径/個数平均粒子径の比が1.16、ゲル含有率55%、トルエンにおける膨潤指数35であった。
【0042】
<グラフト共重合体(A)及び重合体(C)の製造方法>
5Lオートクレーブにゴム状重合体ラテックスを表1に示す重量%(固形分)の割合で、計50重量部(固形分)を仕込み、ついで純水234重量部、硫酸鉄0.0025重量部、エチレンジアミン4酢酸2ナトリウム0.005重量部及びナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.15重量部を加え、窒素雰囲気下にて攪拌した内容物を温度50℃に保ち、アクリロニトリル12.5重量部、スチレン37.5重量部、乳化剤として半硬化牛脂脂肪酸カリウム塩2.0重量部、連鎖移動剤としてt−ドデシルメルカプタン1.0重量部及び開始剤としてジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド0.2重量部を4時間かけて連続添加した。添加終了後、温度70℃で2時間攪拌して重合を終了した。このラテックスを塩化カルシウムを用いて塩析し、重合体C−1〜C−7を得た。この重合体のグラフト率及び嵩比重、並びに重合体C−1〜C−7に対応するグラフト共重合体(A)をそれぞれA−1〜A−7とし、各々の粒子径の体積頻度も表1に併せて示す。
【0043】
【表1】
【0044】
なお、表1の測定は以下の方法で行った。
(1)グラフト共重合体(A)の粒子径の体積頻度分布の測定は、前記したとおりグラフトした重合体(C)パウダーあるいはABS樹脂1gをジメチルフォルムアミド(DMF)100g中で24時間攪拌し、更にDMFを加えて適当な濃度(測定器で測定する際の最も感度の良い濃度)になるように希釈し、レーザー回折散乱法粒子径分布測定器(COULTER社LS230型)を使用して行った。
【0045】
(2)グラフト率の測定
本発明の重合体(C)のグラフト率は、グラフト共重合体(A)を含有した重合体(C)のテックス約20gをメタノール100mlで析出、凝固させ、凝固物を濾紙を用いて吸引濾過する。濾過物は真空乾燥機で24時間、室温で乾燥させた。得られた試料を100ml三角フラスコに取り、メチルエチルケトン(MEK)30gを加えた後、温度23℃で24時間攪拌し、その後遠心分離機でMEKに対する不溶分の分離を実施し、遠心分離操作後30分静置した。この遠心分離機の操作条件を次の通り設定した。
温度:−9℃
回転数:20,000rpm
時間:60分
遠心分離させた溶液の上澄液と沈殿物とを分離し、沈殿物は真空乾燥機で乾燥し、不溶分Xとした。さらに、この不溶分の試料を用いてケルダール窒素法によって定量したアクリロニトリル単量体の重量Yと熱分解ガスクロマトグラフィーにより定量したスチレン単量体の重量Zを求め、グラフト率(%)=100×(Y+Z)/{X−(Y+Z)}式から計算した。
(3)嵩比重は、JIS K−6721に準拠して測定した。
【0046】
<共重合体(B)の製造方法>
5Lオートクレーブに純水100重量部、過硫酸カリウム0.2%水溶液2.5重量部、リン酸カルシウム0.07重量部、スチレン30重量部、アクリロニトリル25重量部、t−ドデシルメルカプタン0.6重量部及び過酸化ベンゾイル0.1重量部を加え、窒素雰囲気下にて攪拌した内容物を温度100℃に保ち、その後スチレン45重量部を温度100℃で2時間、103℃で2時間、107℃で3時間の計7時間かけて連続添加し、共重合体B−1を得た。
【0047】
添加終了後、温度117℃に昇温して2時間攪拌して重合を完了させて、冷却後重合液に塩酸を加え、中和、脱水、乾燥して共重合体のビーズB−1を得た。
【0048】
<熱可塑性樹脂組成物の製造>
上記で得られたグラフト共重合体(A)を含有した重合体(C)と共重合体(B)を表2に示す割合にて配合し、ヘンシェルミキサーで混合した後、一軸押出機を用い、温度220℃で溶融、混練してペレットを作成した。表2にこれらの熱可塑性樹脂組成物の物性評価を合わせて示した。
【0049】
【表2】
【0050】
<評価方法>
物性の評価は下記の方法で行った。
(1)アイゾット衝撃強度
試料ペレットを東芝機械(株)社製射出成形機(IS−80CNV)を用いて、温度220℃で成形し、ノッチ付きで厚さ1/4インチのテストピースを作成した。このテストピースについて、ASTM D−256に準じてアイゾット衝撃強度を測定した。
(2)メルトフローレート
試料ペレットを用いてJIS K−6874に準じて温度220℃、荷重10kgの条件でメルトフローレートを測定した。
(3)曲げ弾性率
試料ペレットを東芝機械(株)社製射出成形機(IS−80CNV)を用いて、温度220℃で成形してテストピースを作成し、ASTM D−790に準じて曲げ弾性率を測定した。
(4)表面外観
試料ペレットを東芝機械(株)社製射出成形機(IS−80CNV)を用いて、温度220℃で、枡形の成型品を作成し、目視にて表面の外観を判定した。
◎:成型品の表面の凹凸もなく、表面外観も良好。
○:成型品の表面の凹凸も小さくて目立たず、表面外観も良好。
□:成型品の表面の凹凸が若干目立つが、表面外観は良好。
△:成型品の表面の凹凸が目立ち、表面外観も劣る。
×:成型品の表面の凹凸が大きく、表面外観も悪い。
【0051】
本発明の実施例1及び2は、体積平均粒子径、体積平均粒子径/個数平均粒子径の比、ゲル含有率、トルエンに対する膨潤指数が好ましい範囲にあるゴム状重合体(a−1)及び(a−2)を規定範囲の割合で用いて、かつグラフト共重合体(A)の粒子径分布の体積頻度が規定範囲にあるので、熱可塑性樹脂組成物は、耐衝撃性(アイゾット衝撃強度)、成形加工性(メルトフローレート)、剛性(曲げ弾性率)及び表面外観のバランスに特に優れている。
【0052】
実施例3は、ゴム状重合体(a−1)のゲル含有率が75%と低めで、トルエンに対する膨潤指数が21と大きめであるので、グラフト共重合体の溶融粘度は増加するが、グラフト共重合体(A)の粒子径分布の体積頻度が規定範囲にあるので、耐衝撃性、成形加工性、剛性及び表面外観のバランスを満足するものである。
【0053】
実施例4では、ゴム状重合体(a−2)のゲル含有率が90%と高めで、かつ膨潤指数が10と小さめであるが、グラフト共重合体(A)の粒子径分布の体積頻度が規定範囲にあるので、耐衝撃性が小さめであるが耐衝撃性、成形加工性、剛性及び表面外観のバランスを満足するものである。
【0054】
実施例5では、ゴム状重合体(a−2)のゲル含有率が55%と低めであるが、グラフト共重合体(A)の粒子径分布の体積頻度が規定範囲にあるので、衝撃強度も大きく、また、成形加工性、剛性、表面外観もほぼ満足するものであった。
【0055】
比較例1では、ゴム状重合体(a−1)の割合が多く、グラフト共重合体(A)の粒子径分布の体積頻度が規定範囲にないため、成型品表面の凹凸が大きくなり表面外観が劣っている。
【0056】
比較例2では、ゴム状重合体(a−2)の割合が多く、グラフト共重合体(A)の粒子径分布の体積頻度が規定範囲にないので、補強効果が不十分であり、耐衝撃性に劣っている。また、表面外観も劣るものであった。
【0057】
比較例3では、熱可塑性樹脂組成物中のゴム状重合体の割合、及びグラフト共重合体(A)の割合が多いため、成形加工性、剛性及び表面外観が劣っている。
【0058】
比較例4では、グラフト共重合体(A)と共重合体(B)の単量体組成比が規定範囲から逸脱しているため、耐衝撃性、表面外観が劣っている。
【0059】
【発明の効果】
以上の通り、本発明の熱可塑性樹脂組成物は、樹脂組成物中のグラフト共重合体の粒子径分布を特定の範囲にすることで耐衝撃性、成形加工性、剛性及び表面外観のバランスに優れた特性を有する。特に、その粒子径分布を特定の範囲にするために特長ある粒子径分布を有する2種のゴム状重合体を用いることが好ましく、更に好ましくは各々が特定のゲル含有率とトルエンに対する膨潤指数を有する2種のゴム状重合体を使用したグラフト共重合体を用いた熱可塑性樹脂組成物は、耐衝撃性、成形加工性、剛性及び表面外観のバランスに優れ、家電機器及びOA機器などの分野の成形材料として幅広く使用することが出来る。
Claims (6)
- ゴム状重合体にシアン化ビニル系単量体10〜40重量%、芳香族ビニル系単量体60〜90重量%、及びこれらの単量体と共重合可能なビニル系単量体0〜30重量%からなる共重合体のグラフト枝がグラフト重合したグラフト共重合体で、かつ該共重合体の粒子径分布において、200nm未満である粒子の体積頻度が15〜30%、200〜450nmである粒子の体積頻度が50〜80%、450nmより大である粒子の体積頻度が5〜20%とからなるグラフト共重合体(A)10〜50重量%と、シアン化ビニル系単量体10〜40重量%、芳香族ビニル系単量体60〜90重量%、及びこれらの単量体と共重合可能なビニル系単量体0〜30重量%からなる共重合体(B)50〜90重量%を含有する樹脂組成物で、かつ、樹脂組成物中のゴム状重合体が3〜35重量%であることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
- ゴム状重合体10〜70重量部の存在下で、シアン化ビニル系単量体10〜40重量%、芳香族ビニル系単量体60〜90重量%、及びこれらの単量体と共重合可能なビニル系単量体0〜30重量%からなる単量体混合物30〜90重量部をグラフト(共)重合することにより得た重合体(C)で、かつ該重合体(C)におけるグラフト枝がグラフト重合したグラフト共重合体(A)の粒子径分布において、200nm未満である粒子の体積頻度が15〜30%、200〜450nmである粒子の体積頻度が50〜80%、450nmより大である粒子の体積頻度が5〜20%となる重合体(C)10〜50重量%と、シアン化ビニル系単量体10〜40重量%、芳香族ビニル系単量体60〜90重量%、及びこれらの単量体と共重合可能なビニル系単量体0〜30重量%からなる単量体混合物を共重合してなる共重合体(B)50〜90重量%からなることを特徴とする請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 請求項2記載のゴム状重合体として、体積平均粒子径が300〜400nm、かつ体積平均粒子径/個数平均粒子径の比が2.5以上であるゴム状重合体(a−1)30〜70重量%と、体積平均粒子径が250〜320nm、かつ体積平均粒子径/個数平均粒子径の比が1.0〜1.3であるゴム状重合体(a−2)30〜70重量%からなるゴム状重合体混合物を用いることを特徴とする請求項2記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 請求項3記載のゴム状重合体混合物において、ゴム状重合体(a−1)のゲル含有率が90重量%以上、溶媒にトルエンを用いて測定した膨潤指数が15以下、かつゴム状重合体(a−2)のゲル含有率が60〜85重量%、溶媒にトルエンを用いて測定した膨潤指数が15〜35であることを特徴とする請求項2記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 請求項3または4記載のゴム状重合体(a−1)として、加圧凝集肥大法あるいは化学的凝集肥大法で製造して得たゴム状重合体を用いることを特徴とする請求項2記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 嵩比重が0.35g/cm3以上となる重合体(C)を用いることを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項記載の熱可塑性樹脂組成物。
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