JP3848178B2 - 符号分割多元接続通信システムにおける制御装置および通信資源の割当方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
【0002】
本発明は、一般に符号分割多元接続(CDMA:Code Division Multiple Access)通信の技術分野に関し、特に、CDMA通信システムにおける通信資源の割当を制御する装置および方法に関する。
【従来の技術】
【0003】
図1は、このような技術分野において一般的に使用される通信システムの概略図を示す。この通信システムは、所定の地理的領域(セル)を担当する基地局と、このセル内に位置する複数の移動局と、基地局を制御する制御装置とを有する。制御装置は、例えば公衆交換網であるネットワークに結合される。
【0004】
各移動局は、音声やデータ等に関する所望の通信を行うために通信リンクの設立を基地局側に要求する。基地局を介して伝送される通信リンクの設立要求に応じて、制御装置は、移動局からの上りチャネルおよび基地局からの下りチャネルに関する通信資源の割当を行う。以後、移動局および基地局は、制御装置の定めた通信資源の割当に従って通信を行う。
【0005】
図2は、CDMA/TDD(Time Division Duplex)方式の通信システムにおける通信資源の割当の一例を示す模式図である。図示されているように、このCDMA/TDD方式では、1フレームが15タイム・スロットより成り、上りチャネル(アップリンク)と下りチャネル(ダウンリンク)は時間分割することによって多重化されている。すなわち、第1ないし第11タイム・スロットより成る下りチャネルと、第12および13タイム・スロットより成る上りチャネルである。縦軸方向は符号(コード)を表わし、この符号数は拡散率に依存して定められ、用途により異なるが16,32等の値をとる。図2では簡単のため8つのコードが多重化されている。横軸は時間を表わし、15個のタイム・スロットによって区別される。1タイム・スロットの期間は、例えば666μsであり、1フレーム全体で10msであるが、これらの数値もシステム仕様により異なる。1つの符号と1つのタイム・スロットで指定される通信資源の最小単位は、リソース・ユニット(resource unit)と呼ばれる。図示している例では、8符号×15スロット=120のリソース・ユニットが存在する。通信を行う場合には、これらのリソース・ユニットのうちのいくつかを使用して通信が行われる。具体例として、第1の移動局(移動局1)が、384kbpsの下りチャネルと64kbpsの上りチャネルで通信を行う場合を考える。1つのリソース・ユニットが例えば16kbpsの伝送速度を有すると仮定する。この場合、384kbps=16kbps/コード×8コード×1スロット/8コード=3スロットであり、64kbps=16kbps/コード×4コード×1スロット/8コード=1/2スロットである。したがって、第1の移動局は下りチャネル3スロットと、上りチャネル1/2スロットを利用して、通信を行うことができる。また、第2の移動局(移動局2)が、384kbpsの下りチャネルと64kbpsの上りチャネルで通信を行う場合も、下りチャネル3スロットと、上りチャネル1/2スロットを利用して、通信を行うことができる。第3の移動局(移動局3)が128kbpsの下りチャネルと64kbpsの上りチャネルで通信を行う場合は、下りチャネル1スロットと、上りチャネル1/2スロットを利用して、通信を行うことができる。第4の移動局(移動局4)が128kbpsの下りチャネルと64kbpsの上りチャネルで通信を行う場合も、下りチャネル1スロットと、上りチャネル1/2スロットを利用して、通信を行うことができる。このようにすると、例えば第12および第13スロットは、2ユーザ多重化されることになる。多重化の数は、符号数の数だけ可能である。この例では8ユーザ多重化まで可能である。移動局の通信で必要とされる通信資源の量の多少は、音声、映像、データ等の情報種別に依存して異なる。また、移動局と基地局との距離の遠近に起因する信号品質にも依存し得る。 各移動局(第1ないし第4の移動局)および基地局は、このような資源割当の内容に従って通信を行う。
【0006】
図2に示す例では、第1ないし第4の移動局のチャネル以外に、第1ないし第3スロットが制御チャネル用に割り当てられている。第14および第15スロットは未使用であり、未だ何らのチャネルも割り当てられていない。
【0007】
次に、この未使用の通信資源を、通信システムに新たに参入する移動局に割り当てることを考察する。通信システムにおける移動局および基地局が、目下図2に示されるような資源割当の内容で通信を行っているとする。さらに、図3に示されるように、新たな通信資源の割当要求が、第5ないし第8の移動局から順に発せられたと仮定する。最初に要求した第5の移動局(移動局5)は、下りチャネルとして16kbpsおよび上りチャネルとして16kbpsを要求している。カッコ内の数字は、リソース・ユニット数を表わす。同様に、第6の移動局(移動局6)は、下りチャネルとして128kbpsおよび上りチャネルとして64kbpsを要求している(8リソース・ユニットおよび4リソース・ユニット)。第7の移動局(移動局7)は、下りチャネルとして64kbpsおよび上りチャネルとして64kbpsを要求している(4リソース・ユニットおよび4リソース・ユニット)。第8の移動局(移動局8)は、下りチャネルとして128kbpsおよび上りチャネルとして128kbpsを要求している(8リソース・ユニットおよび8リソース・ユニット)。これらの通信資源の割当要求に対して、制御装置は、割当要求の先着順に割当を実行する。すなわち、先ず最初に、最も早く要求した第5の移動局の割当要求を実現しようとする。これにより、未使用の通信資源(第14および15タイム・スロット中の通信資源)に対して、移動局5に対する下りチャネルに1リソース・ユニットおよび上りチャネルに1リソース・ユニットが割り当てられる。次に、第6の移動局の割当要求を実行しようとするが、もはや下りチャネルには7リソース・ユニットしか残っていないので、8リソース・ユニットを要求するこの割当要求は実行されない。そこで、次の割当要求である第7の移動局の割当要求を実行しようとする。下りおよび上りチャネルにそれぞれ7リソース・ユニット残っているので、下りおよび上りチャネルに4リソース・ユニットずつを要求するこの割当要求は、実行される。第8の移動局の割当要求は、第6の移動局の場合と同様に、実行されない。
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、このようにして通信資源の割当要求を行うことは、通信資源の有効利用の観点から必ずしも好ましいものではない。上記の例では、上りおよび下りチャネルでそれぞれ3リソース・ユニットが依然として未使用である。また、通信資源の割当要求の先着順に割当が実行されるので、例えば、第6の移動局が第5の移動局より先に割当を要求すると、その割当要求が実行され、下りチャネルは総て使用しているが、上りチャネルは4リソース・ユニット未使用であるという結果になる。したがって、従来の資源割当の手法による通信資源の使用効率は、必ずしも高水準に維持されていないという問題点があった。
【0009】
本願課題は、通信資源を有効に利用する資源割当を行うことである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
以下に説明する手段によって、上記課題が解決される。
【0011】
本発明による第1の解決手段は、CDMA方式の通信システムにおける上りおよび下りチャネルに関する通信資源の割り当てを制御する制御装置であって、上り及び下りチャネルに関する複数の通信資源の割当要求を格納する格納手段と、総ての割当要求に応じるために必要な通信資源の量が、未使用の通信資源の量を超える場合に、複数の割当要求の内の一部の割当要求に従って、通信資源の割り当てを行う割当手段より成り、前記一部の割当要求に基づく通信資源の使用率は、前記複数の割当要求の内の他の割当要求に基づく通信資源の使用率よりも大きい制御装置である。
【0012】
本発明による第2の解決手段は、CDMA方式の通信システムにおける基地局を制御する制御装置における、上り及び下りチャネルに関する通信資源の割当方法であって、上り及び下りチャネルに関する複数の通信資源の割当要求を格納する格納ステップと、総ての割当要求に応じるために必要な通信資源の量が、未使用の通信資源の量を超える場合に、複数の割当要求の内の一部の割当要求に従って、通信資源の割り当てを行う割当ステップより成り、前記一部の割当要求に基づく通信資源の使用率は、前記複数の割当要求の内の他の割当要求に基づく通信資源の使用率よりも大きい通信資源の割当方法である。
【0013】
本発明の一形態によれば、通信資源の使用率が高くなるような割当要求の組み合わせに基づいて、通信資源の割当が実行されるので、通信資源の使用率を高水準に維持することができる。
【0014】
本発明の一形態によれば、通信システムがCDMA/TDD方式であるので、同時に利用可能な通信資源量を明確に把握することが可能であり、通信資源の使用率を簡易に算出することが可能になる。
【0015】
本発明の一形態によれば、例えば、総ての割当要求に応じ得るか否かを判定するのに先立って、通信資源の割当要求が格納された時点で使用率が計算されるので、通信資源の割当に要する処理の迅速化を図ることが可能になる。
【0016】
本発明の一形態によれば、総ての割当要求に応じる得ないことが判明した後で、使用率を計算する。これにより、使用率が必要な場合にのみ使用率を計算することができる。
【0017】
本発明の一形態によれば、使用率の計算が基地局で行われるので、制御装置における処理負担が軽減される。
【発明の実施の形態】
【0018】
図4は、本願実施例によるCDMA/TDD通信システムの概略ブロック図を示す。この通信システムは、複数の移動局402(移動局1ないしN)と、複数の移動局402と無線リンクを通じて通信を行う基地局422と、この基地局422を制御する制御装置442とを有する。基地局422は、簡単のため1つしか描かれていないが一般には複数存在する。制御装置442は、セルラ交換局,公衆交換網,インターネット網等を含むネットワーク(図示せず)に接続されている。
【0019】
複数の移動局402の各々は、移動局外部とのインターフェースとしての役割を果たす移動局入出力装置404を有する。移動局402は、移動局入出力装置404に結合され、上り回線(アップ・リンク)で送信する送信情報を格納する上り情報バッファ406を有する。送信情報には、音声、映像、データその他の任意の情報が含まれ得る。さらに、移動局402は、移動局入出力装置404および上り情報バッファ406に結合され、上り回線に対する通信資源の割当要求を発する上り回線割当要求装置408を有する。
【0020】
基地局422は、基地局外部とのインターフェースとしての役割を果たす基地局入出力装置424を有する。各移動局402からの信号は、この基地局入出力装置424を通じて受信される。基地局422は、基地局入出力装置424に結合され、下り回線(ダウン・リンク)で送信する送信情報を格納する下り情報バッファ426を有する。この送信情報にも、音声、映像、データその他の任意の情報が含まれ得る。さらに、基地局422は、基地局入出力装置424および下り情報バッファ426に結合され、下り回線に対する通信資源の割当要求を発する下り回線割当要求装置428を有する。
【0021】
制御装置442は、制御装置外部とのインターフェースとしての役割を果たす入出力装置444を有する。基地局422からの信号は、この入出力装置444を通じて受信される。制御装置442は、入出力装置444に結合され、下り回線で送信する送信情報を格納する下り情報バッファ446を有する。この送信情報にも、音声、映像、データその他の任意の情報が含まれ得る。制御装置442は、入出力装置444に結合される割当内容記憶装置447を有する。割当内容記憶装置447には、各移動局402からの上り回線に対する割当要求と、基地局422からの下り回線に対する割当要求とが記憶される。これらの割当要求の内容は、少なくとも、上りまたは下り回線で使用することを希望する伝送レート(kbps)またはリソース・ユニット数を含んでいる。制御装置442は、入出力装置444および割当内容記憶装置447に結合され、上り回線および下り回線に対する通信資源の割当を定める回線割当装置450を有する。
【0022】
動作を次に説明する。移動局1ないし4が、図2に示すような通信資源の割当内容に従って、現在通信を行っており、その後移動局5ないし8が、図3に示すような内容の通信資源の割当要求を発していると仮定する。例えば移動局1は、上り回線において1/2スロットを利用して、上り情報バッファ406に格納している情報を基地局422側に送信する。基地局422は、移動局1に対する下り回線において3スロットを利用して下り情報バッファ426に格納している情報を送信する。他の移動局についても同様に、図2で定められているような資源割当に従って、各自の情報を送受信する。移動局5ないし8からの通信資源の割当要求は、基地局422を介して制御装置442の割当内容記憶装置447に格納される。この場合において、上り回線についての割当内容は、移動局5ないし8内の上り回線割当要求装置408から発せられるが、各移動局に対する下り回線についての割当内容は基地局422の下り回線割当要求装置428から発せられる。いずれにせよ、移動局5ないし8の希望する上り回線および下り回線に対する通信資源の割当要求が、制御装置442内の割当内容記憶装置447に格納される。
【0023】
概して制御装置442は、未使用の通信資源を利用して、各割当要求に応じるよう動作する。回線割当装置450は、未使用の通信資源がどれだけあるかを把握している。本実施例の場合、未使用の通信資源は、第14および第15スロット(図2)に対応し、上り回線に対して8リソース・ユニットおよび下り回線に対して8リソース・ユニットある。すなわち、上り回線および下り回線ともに8コード分(16kbps×8=128kbps)の資源が未だ割り当てられていない。回線割当装置450は、先ず、割当内容記憶装置447に格納されている割当要求の総てに応じることの可否を判定する。未使用の通信資源の量が、総ての割当要求で必要とされる資源の量の総和を上回っている場合は、各割当要求どおりに通信を行わせることが可能である。したがって、この場合の制御装置442は、基地局422および各移動局5ないし8に対して、希望どおりの通信資源を割り当てる。
【0024】
一方、総ての割当要求に応じることができない場合は、複数の割当要求のうちの一部の割当要求に対してのみ通信資源の割当が行われる。「一部の割当要求」をどのようなものにするかを決定するために、回線割当装置450は、移動局5ないし8からの通信資源の割当要求に対して、通信資源の使用率を計算する。ここで、「使用率」とは、
(使用率)=(割当要求で要求される資源量)/(未使用の資源量)
で定義される量である。例えば、移動局5の希望する通信資源の割当要求は、上りおよび下り回線で共に1リソース・ユニットの資源を求めるものであった。この場合、上り回線における使用率は、1リソース・ユニット/8リソース・ユニット=1/8となる。同様に、下り回線における使用率も1/8となる。移動局6に対しても同様に使用率が計算され、下り回線の使用率として8/8,上り回線の使用率として4/8を得る。以下同様に移動局7および8に関する使用率も計算される。さらに、回線割当装置540は、割当要求の組み合わせについても使用率を計算する。例えば、移動局5と移動局6の割当要求に応じる場合に必要な通信資源は、下り回線で9(=1+8)リソース・ユニットおよび上り回線で5(=1+4)リソース・ユニットである。従って、下り回線および上り回線に対する使用率は、それぞれ9/8および5/8である。また、移動局5と移動局7の割当要求に応じる場合に必要な通信資源は、下り回線で5(=1+4)リソース・ユニットおよび上り回線で5(=1+4)リソース・ユニットである。従って、下り回線および上り回線に対する使用率は、それぞれ5/8および5/8である。ただし、1より大きな使用率を与えるような組み合わせは実現不可能であるため、通信資源の割当の候補からは除外される。このようにして、割当要求の総ての可能な組み合わせについて、使用率が計算される。
【0025】
図5は、割当要求に関する可能な組み合わせ,その組み合わせの割当要求に必要な資源量,資源割当の実現の可否および使用率を示す。例えば、A列における4つの丸印は、移動局5ないし8からの割当要求の総てに応じることを示す。この場合に必要となる通信資源の量は、下り回線で21(=1+8+4+8)リソース・ユニットおよび上り回線で17(=1+4+4+8)リソース・ユニットである。この図表中の「移動局5ないし8」の下に表記されている括弧内の数字は、各移動局に対する割当要求の内容を示す。例えば移動局5の(1,1)は、ダウンリンクに1リソース・ユニットおよびアップリンクに1リソース・ユニット必要であることを示す。次に、B列における3つの丸印は移動局5,6および7からの割当要求には応じるが、移動局8からの割当要求は無視する場合を示す。以下同様に、割当要求の総ての可能な組み合わせAないしSについて、所定の計算が実行される。上述したように、1より大きな使用率を与えるような組み合わせ(本実施例では、下りまたは上り回線で8リソース・ユニットより多くの通信資源を要求することになる組み合わせ)は、未使用の通信資源の量を超えてしまい、実現不可能であるので、資源割り当ての候補からは除外される(×印)。その結果、資源割当の候補としては、G,P,Q,R,Sの列で示される資源割当の組み合わせである。これらの組み合わせに関し、使用率(図表の最も右側の列)の値が比較される。本実施例で比較される使用率は、下り及び上り回線に対する使用率の平均値である。ただし、このことは本発明に必須ではなく、上り回線および下り回線の使用率を別個に調べることも可能である。平均使用率を比較すると、S列で示される組み合わせが最高の使用率8/8=1を与えることが判明する。これを実現すれば、未使用の通信資源がなくなり、通信資源を最も効率よく使用することが可能になる。そこで回線割当装置450は、S列に示される組み合わせ実現するように通信資源の割当を実行する。すなわち、移動局5ないし7からの通信資源の割当要求を無視し、移動局8からの割当要求に従って、資源割当を行う。本実施例では、未使用の通信資源が下りおよび上り回線で共に8リソース・ユニットという場合を想定していたので、移動局8からの要求のみに応じるような単純な解が最終的に選択された。しかしながら、未使用の通信資源の量が異なれば、より複雑な組み合わせ(解)が選択され得る。例えば、未使用の通信資源の量が、下り回線で20リソース・ユニットおよび上り回線で16リソース・ユニットである場合に使用率を最大にするのは、E列に示される組み合わせであろう。この場合は、移動局5を除く総ての移動局からの割当要求に応じることとなる。
【0026】
図6は、本願実施例による通信資源の割当を行うためのフローチャート600を示す。概して図5に関連して説明した手順と同様である。このフローは、ステップ602から始まる。移動局1ないし4が、図2に示すような通信資源の割当内容に従って、通信を行っている。ステップ604で、制御装置442は、所定の期間の間(ステップ606)、通信資源の割当要求を受信し、割当内容記憶装置447に格納する。ステップ606において判定される所定の期間は、例えば10msである1フレーム期間またはその倍数であるインターリーブ長の期間である。ステップ608において、通信資源の割当要求を実現するのに必要な通信資源の量を調べる。通信資源の量は、本実施例ではリソース・ユニット数で表わされるが、伝送速度(bps)を直接計算して求めることも可能である。ステップ610において、割当内容記憶装置447に格納されている割当要求の総てに応じ得るか否かが判定され、応じ得る場合は、ステップ611において、要求どおりに通信資源を割り当てて、通信を実行させる。一方、総ての割当要求に応じることができない場合は、ステップ612に進む。ステップ612では、総ての可能な割当要求の組み合わせに関して使用率を計算し、実現可能であって最良の使用率を与える割当要求の組み合わせ(上述した図5に関する説明では、S列で示される割当要求)を探索する。なお、実現可能とは、必要とする通信資源量が未使用の通信資源量以下であることをいう。そして、ステップ614において、最良の使用率を与える割当要求に基づいて、通信資源の割当を実行し、割当要求を監視するステップ604に戻る。
【0027】
本実施例では、ステップ610で、総ての割当要求に応じ得ないと判断した後に、総ての可能な割当要求の組み合わせに関する使用率を計算している(ステップ612)。総ての割当要求に応じ得る場合には、このような使用率は不要であるので、本実施例は、不要な計算を回避する観点から好ましいものである。しかしながら、この使用率の計算は、ステップ610の判断の前に予め計算しておくことも可能である。未使用の通信資源の量は、このフローの開始時(ステップ602)で既に判明しており、割当要求を実現するための通信資源の量もステップ604で順次得られるからである。したがって、割当内容記憶装置447における割当要求の格納後または格納の際に使用率を計算することが可能である。このようにすると、最良の使用率を与える組み合わせを早期に発見することが可能になる。さらに、割当要求の内容(割当要求を実現するための通信資源の量)は、基地局422で把握することも可能である。各移動局は基地局422を通じて制御装置に通信資源の割当要求を送信するからである。したがって、基地局422において、使用率を計算することも可能である。ただしこの場合は、未使用の通信資源の量を制御装置442から基地局422へ通知しておく必要がある。このように使用率計算に関する処理機能を基地局に行わせることは、制御装置442における処理負担を軽減する観点からは好ましい。
【0028】
以上の実施例は、CDMA/TDD通信システムを前提にしていたが、このことは本願発明に必須ではない。例えばCDMA/FDD(Frequency Division Duplex)に本発明を応用することも可能である。ただし、CDMA/FDD通信システムでは、必ずしも総ての符号を同時に使用することは困難である。CDMA/FDD通信システムにおける未使用の通信資源量は、符号の数だけでなく、各基地局の送信電力も考慮して定める必要がある。したがって、同時に利用可能な通信資源量を把握して使用率を算出することが幾分複雑になる。CDAM/TDD通信システムでは、同時に利用可能な通信資源量が、符号数によって明確に定められる。リソース・ユニットなる概念を利用して、通信資源の使用率を簡易に求めることが可能である。したがって、本発明は、CDMA/TDD通信システムに特に有利である。
【発明の効果】
【0029】
以上のように本発明によれば、通信資源の使用効率を高くするよう資源割当を実行することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、CDMA/TDDの技術分野で一般的に使用される通信システムの概略図を示す。
【図2】 図2は、通信資源の割り当ての一例を示す模式的な概念図を示す。
【図3】 図3は、新たな通信資源の割当要求を表わす図表を示す。
【図4】 図4は、本願実施例によるCDMA/TDD通信システムの概略ブロック図を示す。
【図5】 図5は、割当要求に関する可能な組み合わせ,その組み合わせに必要な資源量,資源割当の実現の可否および使用率の図表を示す。
【図6】 図6は、本願実施例による通信資源の割当を行うためのフローチャートを示す。
【符号の説明】
402 移動局
404 移動局入出力装置
406 上り情報バッファ
408 上り回線割当要求装置
422 基地局
424 基地局入出力装置
426 下り情報バッファ
428 下り回線割当要求装置
442 制御装置
444 入出力装置
446 下り情報バッファ
447 割当内容記憶装置
450 回線割当装置
Claims (8)
- 符号分割多元接続方式の通信システムにおける上りおよび下りチャネルに関する通信資源の割り当てを制御する制御装置であって、
上り及び下りチャネルに関する複数の通信資源の割当要求を格納する格納手段と、
総ての割当要求に応じるために必要な通信資源の量が、未使用の通信資源の量を超える場合に、複数の割当要求の内の一部の割当要求に従って、通信資源の割り当てを行う割当手段
より成り、前記割当手段は、通信資源の割当を要求する2以上の移動局の組み合わせの各々について、各移動局の要求する通信資源の総量と未使用の通信資源の総量との比率を算出し、該比率に基づいて前記一部の割当要求を決定することを特徴とする制御装置。 - 前記通信システムが、CDMA/TDD方式の通信システムであることを特徴とする請求項1記載の制御装置。
- 通信資源の使用率が、制御装置によって制御される基地局によって計算されることを特徴とする請求項1記載の制御装置。
- 符号分割多元接続方式の通信システムにおける基地局を制御する制御装置における、上り及び下りチャネルに関する通信資源の割当方法であって、
上り及び下りチャネルに関する複数の通信資源の割当要求を格納する格納ステップと、
総ての割当要求に応じるために必要な通信資源の量が、未使用の通信資源の量を超える場合に、複数の割当要求の内の一部の割当要求に従って、通信資源の割り当てを行う割当ステップ
より成り、前記割当ステップは、通信資源の割当を要求する2以上の移動局の組み合わせの各々について、各移動局の要求する通信資源の総量と未使用の通信資源の総量との比率を算出し、該比率に基づいて前記一部の割当要求を決定することを特徴とする通信資源の割当方法。 - 前記格納ステップにおいて、通信資源の使用率を計算することを特徴とする請求項4記載の通信資源の割当方法。
- 前記割当ステップにおいて、通信資源の使用率を計算することを特徴とする請求項4記載の通信資源の割当方法。
- 前記通信システムが、CDMA/TDD方式の通信システムであることを特徴とする請求項4記載の通信資源の割当方法。
- 前記使用率が、前記基地局で計算されることを特徴とする請求項4記載の通信資源の割当方法。
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