JP3847979B2 - 成形用エラストマー状組成物及び成形品 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は成形用エラストマー状組成物に関する。さらに詳しくは、柔軟性に富み、耐衝撃性、機械的強度、成形性、成形品の外観性に優れた成形用熱可塑性エラストマー状組成物及びその成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ポリオレフィン系の熱可塑性エラストマーとして、ポリオレフィン系重合体に非晶性エチレン−α−オレフィンランダム共重合体を配合したものやスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水素添加物を配合したものが知られており、例えば特開平50−14742号、特開平52−65551号、特開平58−215446号公報などに開示されている。
しかしながら、ポリプロピレン系重合体にスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水素添加物および流動性改良の目的で炭化水素油を配合したエラストマー状組成物は成形品としたときの該成形品の機械的強度(引張り強度、曲げ弾性率)が低下するといった欠点があり、ポリオレフィン系重合体に非晶性エチレン−α−オレフィンランダム共重合体を配合したエラストマー状組成物は、良好なゴム弾性を有しているが、該組成物を用いて成形加工する際、金型からの離型性が悪くなり、該エチレン−α−オレフィンランダム共重合体の添加量が多いものはまったく離型性がなくなってしまうといった問題点を有している。
【0003】
また、特開平61−14248号公報には、プロピレン−エチレンブロック共重合体にスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水素添加物および必要に応じて非晶性エチレン−プロピレンラバーを配合したエラストマー状組成物が開示されている。
しかしながら、上述のエラストマー状組成物は成形品としたときに得られた成形品の表面にフローマークが発生するといった外観性の問題点の解決が難点である。
また、プロピレン単独重合体とスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水素添加物に、必要に応じて非晶性エチレン−プロピレンラバーを配合したエラストマー状組成物では良好なゴム弾性を有するエラストマー状組成物は得られず、また低温での耐衝撃性が不足するといった問題点があり、プロピレン単独重合体にかえてプロピレン−エチレンランダム共重合体を用いてなるエラストマー状組成物にあっては、成形品としたときの該成形品の機械的強度、耐衝撃性、成形品の外観性は優れているが、成形品にヒケおよびバリが出やすくなり、成形加工性に問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は柔軟性に富み、耐衝撃性、機械的強度、金型離型性のような成形加工性、及びフローマーク、ヒケ、バリがない等の外観性に優れた成形品を与えるポリプロピレン系成形用エラストマー状組成物及びその成形品を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等はポリプロピレン系エラストマー状組成物に関する上述の問題点を解決するべく鋭意研究をした。その結果、プロピレン−エチレンブロック共重合体(I)と特定のプロピレン−エチレンランダム共重合体(II)とを特定範囲に配合したポリプロピレン系共重合体に、特定のプロピレンセグメントとポリ(エチレン−co−プロピレン)セグメントが化学的に結合したポリプロピレン−b−ポリ(エチレン−co−プロピレン)の特定量を配合した組成物および上述の組成物にさらに特定量のエチレン−α−オレフィンランダム共重合体を配合した組成物が上述の問題点を解決することができることを見い出し、この知見にもとづき本発明を完成した。
【0006】
すなわち本発明の第1は、プロピレン−エチレンブロック共重合体(I)および結晶性プロピレン−エチレンランダム共重合体(II)の配合比(重量比)(I)/(II)が8/2〜2/8であるプロピレン共重合体(A)100重量%に、下記(a)〜(b)の特徴を有するポリプロピレン−b−ポリ(エチレン−co−プロピレン)(B)を10〜50重量%配合してなる成形用エラストマー状組成物を提供する。
(a)ポリプロピレンセグメントとポリ(エチレン−co−プロピレン)セグメントとが化学的に結合している。
(b)チタンおよびハロゲンあるいはチタン、マグネシウムおよびハロゲンからなる固体触媒成分と有機金属化合物からなるオレフィン重合触媒の存在下、ポリプロピレンセグメントを合成したのち、ポリ(エチレン−co−プロピレン)セグメントを合成する。
本発明の第2は、本発明の第1に記載の、プロピレン共重合体(A)100重量%とポリプロピレン−b−ポリ(エチレン−co−プロピレン)(B)10〜50重量%とに、更に非晶性エチレン−α−オレフィンランダム共重合体(C)を0を超え30重量%以下を配合してなる成形用エラストマー状組成物を提供する。
本発明の第3は、ポリプロピレン−b−ポリ(エチレン−co−プロピレン)中のポリ(エチレン−co−プロピレン)セグメントの含有量が5重量%〜100重量%未満であり、かつポリ(エチレン−co−プロピレン)セグメント中のエチレン含有量が10〜95重量%である本発明の第1〜2のいずれかに記載の成形用エラストマー状組成物を提供する。
本発明の第4は、ポリプロピレン−b−ポリ(エチレン−co−プロピレン)が、重量平均分子量(Mw)≧10,000である本発明の第1〜3のいずれかに記載の成形用エラストマー状組成物を提供する。
本発明の第5は、ポリプロピレン−b−ポリ(エチレン−co−プロピレン)の分子量分布(重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn))が3.5以上である本発明の第1〜4のいずれかに記載の成形用エラストマー状組成物を提供する。
本発明の第6は、ポリプロピレン−b−ポリ(エチレン−co−プロピレン)が、60重量%以下の20℃キシレン可溶分を含有する本発明の第1〜5のいずれかに記載の成形用エラストマー状組成物を提供する。
本発明の第7は、ポリプロピレン−b−ポリ(エチレン−co−プロピレン)の融点(Tm)が135℃以上である本発明の第1〜6のいずれかに記載の成形用エラストマー状組成物を提供する。
本発明の第8は、プロピレン−エチレンブロック共重合体(I)がMFR1〜100g/10分を有し、結晶性プロピレン−エチレンランダム共重合体(II)がMFR1〜100g/10分、かつ曲げ弾性率が3,000〜9,000kgf/cm2を有するものである本発明の第1〜7のいずれかに記載の成形用エラストマー状組成物を提供する。
本発明の第9は、本発明の第1〜8のいずれかに記載の成形用エラストマー状組成物を成形してなるエラストマー成形品を提供する。
本発明の第10は、成形が射出成形である本発明の第9に記載のエラストマー成形品を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明では、ポリプロピレン-b-ポリ(エチレン-co-プロピレン)で表されるブロックコポリマー中のポリプロピレン部分(ポリプロピレン−)をポリプロピレンセグメントといい、コポリマー部分(−ポリ(エチレン-co-プロピレン))をポリ(エチレン-co-プロピレン)セグメントといい、プロピレン単独重合体をポリプロピレンと、エチレン−プロピレン共重合体をポリ(エチレン-co-プロピレン)という。
本発明では、ポリプロピレンセグメントとポリ(エチレン-co-プロピレン)セグメントとが化学的に結合(共有結合)した真のブロック共重合体をポリプロピレン-b-ポリ(エチレン-co-プロピレン)といい、用語に混乱を生じない範囲で、単にブロックコポリマーと略称する。また、製造されたポリプロピレン-b-ポリ(エチレン-co-プロピレン)は、ポリプロピレン-b-ポリ(エチレン-co-プロピレン)を含む生成ポリマー全体をいう。
【0008】
本発明で使用される樹脂及び樹脂組成物の関係は次のとおりである。
なお、以下においてメルトフローレート(MFR)は、温度230℃で荷重2.06kgを加えたときの10分間の溶融樹脂の吐出量である。
プロピレン−エチレンブロック共重合体(I):MFRが1〜100g/10分である。
結晶性プロピレン−エチレンランダム共重合体(II):MFRが1〜100g/10分であり、曲げ弾性率が3,000〜9,000kgf/cm2であり、結晶性プロピレン−エチレン−ブテン3元ランダム共重合体も含まれる。
プロピレン共重合体(A):(I)および(II)からなり、(I)/(II)(重量比)が8/2〜2/8である。
ポリプロピレン−b−ポリ(エチレン−co−プロピレン)(B):プロピレンセグメントとポリ(エチレン−co−プロピレン)セグメントが化学的に結合(共有結合)した真正ブロックコポリマーである。
非晶性エチレン−α−オレフィンランダム共重合体(C)。
成形用エラストマー状組成物(D):下記の成形用エラストマー状組成物(D1)又は成形用エラストマー状組成物(D2)を示す。
成形用エラストマー状組成物(D1):(A)及び(B)からなり、(A)100重量%に対して(B)は10〜50重量%である。
成形用エラストマー状組成物(D2):(A)、(B)及び(C)からなり、(A)100重量%に対して、(B)は10〜45重量%、(C)は0を超え30重量%以下である。
【0009】
(I)プロピレン−エチレンブロック共重合体
本発明のエラストマー状組成物に使用されるプロピレン−エチレンブロック共重合体(I)は、MFRが1〜100g/10分であり、好ましくは10〜60g/10分である。該MFRが1g/10分未満の場合には、得られたエラストマー状組成物の溶融流動性が悪く、例えば自動車用のバンパーなどの大型成形品の成形が困難となるので好ましくない。
【0010】
(II)結晶性プロピレン−エチレンランダム共重合体
本発明のエラストマー状組成物に使用される結晶性プロピレン−エチレンランダム共重合体(II)は、MFRが1〜100g/10分であり、好ましくは10〜60g/10分である。該MFRが1g/10分未満の場合には、得られたエラストマー状組成物の溶融流動性が悪く、例えば自動車用のバンパーなどの大型成形品の成形が困難となるので好ましくない。
また、結晶性プロピレン−エチレンランダム共重合体(II)としては曲げ弾性率が3,000〜9,000kgf/cm2のものを用いることが必要である。該曲げ弾性率9,000kgf/cm2を越えるものをものを用いると、良好な柔軟性を有するエラストマー状組成物が得られず、また3,000kgf/cm2未満のものを用いると得られた組成物を用いて成形品としたときに該成形品の機械的強度(引張り強度、曲げ弾性率)の低下が著しくなるので好ましくない。
また、本発明で用いる結晶性プロピレン−エチレンランダム共重合体(II)には、MFRが1〜100g/10分であり、好ましくは10〜60g/10分であり、曲げ弾性率が3,000〜9,000kgf/cm2の結晶性プロピレン−エチレン−ブテン3元ランダム共重合体も含まれる。
【0011】
(A)プロピレン共重合体
本発明のエラストマー状組成物に使用されるプロピレン共重合体(A)は、上述のブロック共重合体(I)とランダム共重合体(II)の配合比(重量比)(I)/(II)が8/2〜2/8の範囲にあることが必要である。該配合比が8/2を越えると、得られた組成物を用いて成形品にしたときに該成形品の表面にフローマークが認められるなど外観不良を起こすので好ましくなく、また該配合比が2/8未満では、組成物を用いて成形品にしたときに、該成形品にヒケ、バリが発生するので好ましくない。
【0012】
(B)ポリプロピレン−b−ポリ(エチレン−co−プロピレン)
<(B)の性質>
本発明で用いる真正コポリマーであるポリプロピレン−b−ポリ(エチレン−co−プロピレン)は、下記(a)〜(b)の特徴を有するポリプロピレン系ブロックコポリマーである。
(a)ポリプロピレンセグメントとポリ(エチレン−co−プロピレン)セグメントとが化学的に結合している。
(b)チタンおよびハロゲンあるいはチタン、マグネシウムおよびハロゲンからなる固体触媒成分と有機金属化合物からなるオレフィン重合触媒の存在下、ポリプロピレンセグメントを合成したのち、ポリ(エチレン−co−プロピレン)セグメントを合成する。
さらに、(B)は、下記(1)〜(4)の性状を有する。
(1)プロピレン−b−ポリ(エチレン−co−プロピレン)セグメント中のポリ(エチレン−co−プロピレン)セグメント含有量は、最終的な成形体の諸物性に影響を与え、過小または過大でも効果が現れない。ポリ(エチレン−co−プロピレン)セグメントの含有量は5重量%〜100重量%未満であり、好ましくは5〜95重量%、特に好ましくは10〜90重量%である。
(2)さらに、ポリプロピレン−b−ポリ(エチレン−co−プロピレン)中ののエチレン含有量も最終的な成形体の諸物性に影響を与え、過小または過大でも効果が現れない。ポリ(エチレン−co−プロピレン)セグメント中のエチレン含有量は10〜95重量%が好ましく、更に好ましくは20〜90重量%である。
(3)ポリプロピレン−b−ポリ(エチレン−co−プロピレン)の重量平均分子量(Mw)は、最終的な成形品の剛性、引張り強度、引張伸び、耐衝撃性に作用するため、Mw≧10,000であることが好ましく、さらに好ましくはMw≧30,000である。
分子量の上限に特に限定はないが、実用的には数百万程度である。
(4)ポリプロピレン−b−ポリ(エチレン−co−プロピレン)中の20℃キシレン抽出による可溶分も最終的な成形体の諸物性に影響を与え、特に過大の場合には、剛性、耐衝撃性、引張り強度、引張り伸びが低下する。可溶分は60重量%以下であることが好ましく、更に好ましくは40重量%以下である。
本発明のプロピレン・エチレンブロックコポリマーはポリプロピレンセグメントとポリ(エチレン−co−プロピレン)セグメントとが化学的に結合している割合が高いので、20℃キシレン可溶分が少ない。
また、20℃キシレン不溶分、即ち、抽出残分中のポリ(エチレン−co−プロピレン)セグメント及びエチレン含有率があまり変わらないことが特徴である。
抽出残分中のポリ(エチレン−co−プロピレン)セグメントの残存率(抽出後/抽出前)は、50重量%以上、好ましくは70重量%以上、特に好ましくは80重量%以上であり、90重量%以上とすることもできる。
また、抽出残分中の全エチレン含有率の残存率(抽出後/抽出前)は、50重量%以上、好ましくは70重量%以上、特に好ましくは80重量%以上であり、90重量%以上とすることもできる。
(5)ポリプロピレン−b−ポリ(エチレン−co−プロピレン)の融点(結晶融解ピーク温度)Tmは135℃以上、好ましくは140℃以上、特に好ましくは150℃以上である。
Tmが高くなると機械的、熱的強度が高くなる傾向にある。
Tmが135℃未満では成形品のべたつきが発生するために好ましくない。
【0013】
<(B)の製造方法>
(B)ポリプロピレン−b−ポリ(エチレン−co−プロピレン)の製造法は、特開平9−87343号公報に記載されている管式連続重合装置を用いて、チタンおよびハロゲンあるいはチタン、マグネシウムおよびハロゲンからなる固体触媒成分とトリエチルアルミニムのような有機金属化合物からなるオレフィン重合触媒の存在下に、必要に応じて電子供与性化合物を添加して、初めにポリプロピレンセグメントを合成したのち、直ちにポリ(エチレン−co−プロピレン)セグメントが合成されるので、ポリプロピレンセグメントにポリ(エチレン−co−プロピレン)セグメントが化学結合した、真のブロックコポリマーが得られる。
【0014】
(C)非晶性エチレン−α−オレフィンランダム共重合体
本発明で用いる非晶性エチレン−α−オレフィンランダム共重合体(C)は、エチレン−α−オレフィンランダム共重合体である。該α−オレフィンとしては炭素数3以上、特に炭素数3〜18のα−オレフィンであり、例えばプロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、4−メチル−ペンテン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1などが挙げられ、好ましくはプロピレンである。
また、該エチレン−α−オレフィンランダム共重合体に使用されるα−オレフィン成分は1種単独であっても、また2種以上を同時に混合使用しても別々に使用してもよい。
なお、該エチレン−α−オレフィンランダム共重合体中には、少量のジエン成分を含有していてもよい。ジエン成分としてはブタジエン、イソプレン、ジシクロペンタジエン等が挙げられる。
好ましいエチレン−α−オレフィンランダム共重合体は、α−オレフィンとしてプロピレンを使用した非晶性エチレン−プロピレンランダム共重合体もしくは非晶性エチレン−プロピレン−ジエンランダム共重合体である。
非晶性エチレン−プロピレンランダム共重合体の場合、エチレン含有量は、通常、25〜75重量%であり、好ましくは25〜50重量%である。
【0015】
成形用エラストマー状組成物
成形用エラストマー状組成物(D1)は、プロピレン共重合体(A)とポリプロピレン−b−ポリ(エチレン−co−プロピレン)(B)からなり、(A)100重量%に対して(B)が10〜50重量%であることが好ましく、(B)の割合が50重量%を超えると成形品にしたときに該成形品の表面にフローマークが認められ、また(B)の割合が10重量%未満では低温での耐衝撃性が低下してくる。
【0016】
成形用エラストマー状組成物(D2)は、プロピレン系共重合体(A)、ポリプロピレン−b−ポリ(エチレン−co−プロピレン)(B)及び非晶性エチレン−α−オレフィンランダム共重合体(C)からなり、プロピレン系共重合体(A)100重量%に対して、(B)10〜50重量%、(C)0を超え30重量%以下である。
該非晶性エチレン−α−オレフィンランダム共重合体(C)の配合割合は好ましくは5〜30重量%、特に好ましくは10〜30重量%である。
(C)の配合割合が30重量%を越えると、得られる組成物の成形加工性特に金型離型性が悪くなるので好ましくない。
【0017】
本発明の成形用エラストマー状組成物にあっては、本発明の効果を阻害しない範囲で、必要に応じて適宜に、酸化防止剤、着色剤、デカプロモジフェニルオキサイド、ドデカクロロドデカヒドロジメタノジベンゾシクロオクテンなどの有機ハロゲン系難燃剤、酸化アンチモン、酸化ジルコンなどの難燃助剤、紫外線吸収剤、可塑剤、EPDM用エキステンダーオイル、プロセスオイルなどの鉱物系非芳香族ゴム用軟化剤などの各種添加剤の1種以上を配合することができる。
【0018】
本発明の成形用エラストマー状組成物の製造法としては、プロピレン系共重合体(A)及びポリプロピレン−b−ポリ(エチレン−co−プロピレン)(B)、を、あるいは上記(A)、(B)及び非晶性エチレン−α−オレフィンランダム共重合体(C)に、必要に応じて前記の各添加剤の1種以上を、リボンブレンダー、タンブラーミキサー、ヘンシェルミキサー(商品名)、スーパーミキサーなどで攪拌混合し、ロール、バンバリミキサー、押出機などで溶融混練ペレタイズする方法を挙げることができる。
このようにして得られた本発明のエラストマー状組成物は、射出成形、押出成形、圧空成形などの各種成形法により種々の成形品の製造に供しうる。
【0019】
本発明の成形用エラストマー状組成物から得られた成形品は、曲げ弾性率が150〜600MPa、好ましくは200〜500MPaのものである。
本発明の成形用エラストマー状組成物から得られた成形品は、−40℃、40kg荷重におけるアイゾット衝撃強度が10kJ/m2以上、好ましくは破断しないものである。
【0020】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、実施例および比較例で用いた評価方法は次の方法によった。
(1)重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn):試料を135℃のオルトジクロロベンゼンに溶解させ、GPC装置(SSC7100センシュウ化学製)を用いて測定した。
(2)エチレン含有量(単位:重量%):エチレン含有率が既知の各種の重合タイプのコポリマー、及びポリプロピレンとポリエチレンとの種々の混合比のサンプルを使用して、赤外線吸収(IR)スペクトル法及び核磁気共鳴(NMR)スペクトル法による、重合タイプ、エチレン含有率別の多数の検量線を作成して、上記検量線の適切なものを使用して、常法の吸収帯を使用して面積吸光度、又は線吸収度によりエチレン含有率を測定した。
コポリマー部のエチレン含有率(EL:重量%)は次式により換算する。
EL(重量%)=全エチレン含有率(重量%)×100/CO含有率
(上式でCO含有率(重量%)はコポリマー部重合量×100/(ポリプロピレン部の重合量+コポリマー部重合量)で表される。)
なお、ポリ(エチレン−co−プロピレン)セグメント含有量(CO含有率)は試料の単位重量当たりのポリプロピレンセグメント部の融解潜熱量を、アイソタクチックポリプロピレンのみの融解潜熱量(113J/g)と比較しても得られる。ただし、全エチレン含有率によっても、ポリマーの種類によっても検量線が異なるので、上記全エチレン含有率の測定と同様に、全エチレン含有率の範囲毎、重合の種類毎により多数の検量線を用意しておき、場合によっては試料を溶剤分離して、抽出分、残分について測定し、求めることもできる。
上記ポリプロピレンセグメント部の融解潜熱量の測定方法は下記による。
装置:DSC(パーキンエルマー社製DSC−7型)
昇温速度10℃/分で200℃迄昇温し、10分間保持した後、降温速度10℃/分で−100℃まで降温し、10分間保持して、熱履歴を一定にした後、10℃/分で200℃迄昇温し融解曲線を得て、温度130〜175℃迄のピークをポリプロピレンセグメント部の融解潜熱量とした。
(3)メルトフローレート(MFR):ASTM D1238に準拠して、230℃、2.16kg荷重における10分間における樹脂の押出量(g)。
(4)曲げ弾性率:JIS K6758に準拠し、曲げ速度1mm/分、支点間距離30mmで測定した。
(5)アイゾット衝撃強度:JIS K6758に準拠し、−40℃、40kg荷重で測定した。
(6)成形品の外観の評価:得られたペレットを用いて、成形温度230℃、射出圧力600kgf/cm2、金型温度30℃の成形条件で縦400mm、横80mm、厚さ3mの平板を射出成形し、得られた平板の表面状態を目視観察により、評価した。
(7)成形加工性(金型離型性):得られたペレットを用いて、成形温度230℃、射出圧力600kgf/cm2、保圧、冷却時間20kgf/cm2,20秒間、金型温度30℃の成形条件で縦200mm、横300m、深さ80mmの編目状のカゴを射出成形法により成形しこのときの成形品のカゴ金型からの離型性の優劣を目視により判定した。
(8)20℃キシレン抽出量(重量%):1リットルビーカーに試料0.1g、キシレン200mlを加え、室温で5時間撹拌後、テフロン製メンブランフィルターで濾過し、濾残を70℃、12時間減圧乾燥して秤量し、抽出量を求める。抽出残分を抽残と略すことがある。
また、抽残のコポリマー含有率及びエチレン含有率(全エチレン含有率を意味する)が測定される。
【0021】
[実施例1〜5]
下記の樹脂を使用した。
(A)プロピレン共重合体
(I)結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体:MFR45g/10分、エチレン含有量12.5重量%。
(II)結晶性プロピレン−エチレンランダム共重合体:結晶性プロピレン−エチレン−ブテン3元ランダム共重合体(チッソ石油化学製)MFR42g/10分、エチレン含有量4.5重量%、ブテン含有量4.5重量%、曲げ弾性率(Ef)6,000kgf/cm2。
(B)ポリプロピレン−b−ポリ(エチレン−co−プロピレン):分子量(Mw)30万、分子量分布(Mw/Mn):6.0、ポリ(エチレンン−co−プロピレン)セグメント含有量79重量%、ポリ(エチレンン−co−プロピレン)セグメント中のエチレン含有量40重量%。
(C)非晶性エチレン−α−オレフィンランダム共重合体(EP02P日本合成ゴム(株)製):ムーニー粘度24のエチレン−プロピレンラバー。
上記原料を第1表に記載した配合割合でヘンシェルミキサーで3分間攪拌混合し、口径40mmの単軸押出器により溶融混練温度200℃で溶融混練押出し、ペレット化した。
【0022】
[比較例1〜5]
(A)プロピレン共重合体
(I)プロピレン−エチレンブロック共重合体:実施例に同じ。
(II)結晶性プロピレン−エチレンランダム共重合体:実施例に同じ。
(C)非晶性エチレン−α−オレフィンランダム共重合体:実施例に同じ。
(E)スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水素添加物:KRATONG−1652(シェルケミカル社製)。
上記原料を第1表に記載した配合割合で、実施例と同様にしてペレット化した。
【0023】
実施各例および比較各例で得られたペレットを用いてMFRの測定および所定の試験片を成形温度230℃、金型温度30℃で射出成形法により成形し、曲げ弾性率、アイゾット衝撃強度の測定を行った。また得られたペレットを用いて射出成形法により、成形品を成形して得られた成形品の外観の評価および成形加工性(金型離型性)の評価を行った。その結果をまとめて第1表に示した。
本発明の成形用エラストマー状樹脂組成物を使用すれば、曲げ弾性率が大きく、低温耐衝撃性が改善され、樹脂の流れが良く、フローマーク、ひけ、バリ等の点で成形品外観に優れ、金型離型性も良い。
【0024】
【表1】
【0025】
【発明の効果】
本発明の組成物は、柔軟性に富み、耐衝撃性、機械的強度および成形加工性に優れ、表面外観の良好な成形品を与え、バンパーなどの自動車部品、0A機器や家電製品などのハウジング、電線被覆材、靴底などの履き物などに好適に使用することができる。
Claims (12)
- プロピレン−エチレンブロック共重合体(I)および結晶性プロピレン−エチレンランダム共重合体(II)の配合比(重量比)(I)/(II)が8/2〜2/8であるプロピレン共重合体(A)100重量%に、下記(a)〜(b)の特徴を有するポリプロピレン−b−ポリ(エチレン−co−プロピレン)(B)を10〜50重量%配合し、それを溶融混練してなる成形用エラストマー状組成物。
(a)ポリプロピレンセグメントとポリ(エチレン−co−プロピレン)セグメントとが共有結合により結合している。
(b)チタンおよびハロゲンあるいはチタン、マグネシウムおよびハロゲンからなる固体触媒成分と有機金属化合物からなるオレフィン重合触媒の存在下、ポリプロピレンセグメントを合成したのち、ポリ(エチレン−co−プロピレン)セグメントを合成する。 - 前記ポリプロピレン−b−ポリ(エチレン−co−プロピレン)(B)の配合割合が23%〜50重量%である、請求項1に記載の成形用エラストマー状組成物。
- プロピレン−エチレンブロック共重合体(I)および結晶性プロピレン−エチレンランダム共重合体(II)の配合比(重量比)(I)/(II)が8/2〜2/8であるプロピレン共重合体(A)100重量%と、下記(a)〜(b)の特徴を有するポリプロピレン−b−ポリ(エチレン−co−プロピレン)(B)を10〜50重量%と、更に非晶性エチレン−α−オレフィンランダム共重合体(C)を、0を超え30重量%以下とを配合し、それを溶融混練してなる成形用エラストマー状組成物、又は、
プロピレン−エチレンブロック共重合体(I)および結晶性プロピレン−エチレンランダム共重合体(II)の配合比(重量比)(I)/(II)が8/2〜2/8であるプロピレン共重合体(A)100重量%と、下記(a)〜(b)の特徴を有するポリプロピレン−b−ポリ(エチレン−co−プロピレン)(B)を23〜50重量%と、更に非晶性エチレン−α−オレフィンランダム共重合体(C)を0を超え30重量%以下とを配合し、それを溶融混練してなる成形用エラストマー状組成物。
(a)ポリプロピレンセグメントとポリ(エチレン−co−プロピレン)セグメントとが共有結合により結合している。
(b)チタンおよびハロゲンあるいはチタン、マグネシウムおよびハロゲンからなる固体触媒成分と有機金属化合物からなるオレフィン重合触媒の存在下、ポリプロピレンセグメントを合成したのち、ポリ(エチレン−co−プロピレン)セグメントを合成する。 - ポリプロピレン−b−ポリ(エチレン−co−プロピレン)中のポリ(エチレン−co−プロピレン)セグメントの含有量が5重量%〜100重量%未満であり、かつポリ(エチレン−co−プロピレン)セグメント中のエチレン含有量が10〜95重量%である請求項1〜3のいずれかに記載の成形用エラストマー状組成物。
- ポリプロピレン−b−ポリ(エチレン−co−プロピレン)の重量平均分子量(Mw)が10,000以上である請求項1〜4のいずれかに記載の成形用エラストマー状組成物。
- ポリプロピレン−b−ポリ(エチレン−co−プロピレン)の分子量分布(重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn))が3.5以上である請求項1〜5のいずれかに記載の成形用エラストマー状組成物。
- ポリプロピレン−b−ポリ(エチレン−co−プロピレン)が、60重量%以下の20℃キシレン可溶分を含有する請求項1〜6のいずれかに記載の成形用エラストマー状組成物。
- ポリプロピレン−b−ポリ(エチレン−co−プロピレン)の融点(Tm)が135℃以上である請求項1〜7のいずれかに記載の成形用エラストマー状組成物。
- プロピレン−エチレンブロック共重合体(I)がMFR1〜100g/10分を有し、結晶性プロピレン−エチレンランダム共重合体(II)がMFR1〜100g/10分、かつ曲げ弾性率が3,000〜9,000kgf/cm2を有するものである請求項1〜8のいずれかに記載の成形用エラストマー状組成物。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の成形用エラストマー状組成物を成形してなるエラストマー成形品。
- 成形が射出成形である請求項10に記載のエラストマー成形品。
- プロピレン−エチレンブロック共重合体(I)および結晶性プロピレン−エチレンランダム共重合体(II)の配合比(重量比)(I)/(II)が8/2〜2/8であるプロピレン共重合体(A)100重量%に、下記(a)〜(b)の特徴を有するポリプロピレン−b−ポリ(エチレン−co−プロピレン)(B)を10〜50重量%配合し、それを溶融混練することを特徴とする、成形用エラストマー状組成物の製造方法。
(a)ポリプロピレンセグメントとポリ(エチレン−co−プロピレン)セグメントとが共有結合により結合している。
(b)チタンおよびハロゲンあるいはチタン、マグネシウムおよびハロゲンからなる固体触媒成分と有機金属化合物からなるオレフィン重合触媒の存在下、ポリプロピレンセグメントを合成したのち、ポリ(エチレン−co−プロピレン)セグメントを合成する。
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