JP3847817B2 - 芳香族アミンを製造するための方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、固定触媒上で気相中でアミンを生成させる芳香族ニトロ化合物の水素化のための方法であって、熱を外部から触媒に供給せずまた触媒から外部に取出しもしない、即ち、方法を断熱的に実施し、そして反応させられる芳香族ニトロ化合物を、それから製造された大量の芳香族アミン並びに大量の水及び水素と共に圧力下で触媒の上に通す方法を提供する。
芳香族アミンは、低いコストでかつ大量に利用可能でなければならない重要な中間体である。それ故、例えば、ニトロベンゼンの水素化のために、非常に大きな能力を有する設備を建設しなければならない。
芳香族ニトロ化合物の水素化は強い発熱反応である。かくして、200℃においてキシリジンを生成させるニトロキシレンの水素化の間に約488kJ/mole(117kcal/mole)が放出され、そしてニトロベンゼンの水素化においては約544kJ/mole(130kcal/mole)が放出される。
従って、反応熱の放散及び利用は、芳香族ニトロ化合物の水素化のための方法を実施する時には重要な考慮事項である。
【0002】
【従来の技術】
かくして、一つの確立された手順においては、触媒を流動化され熱安定化された床として運転する(US 3 136 818)。この手順からの熱の効果的な放散においては、不均一な滞留時間分布(ニトロベンゼンの突破)及び触媒の摩耗に起因して問題が起きる。
狭い滞留時間分布及び少ない触媒摩耗は、固定触媒床を含む反応器において可能である。しかしながら、このような反応器においては、触媒床の温度を一定に保持することに伴う問題が起きる。一般に、温度調節されたチューブ束反応器を使用するが、特に大きな反応器に関しては、これらは非常に高価な冷却回路を有する(DE−OS 2 201 528、DE−OS 3 414 714)。このタイプの反応器は複雑でありそして高い投資コストをもたらす。反応器のサイズが増大すると共に急速に増大する、機械的強度及び触媒床の温度の均一な一定性を達成することに関する問題は、このタイプの大きな設備を不経済にする。
後で詳細に述べる本発明による方法のために用いられるもののような単純な反応器は、触媒床だけを含みそして反応器中の熱収支を制御するためのシステムを持たない。それらは、容易に工業的スケールにスケールアップすることができ、そしてすべてのサイズにおいて経済的かつ頑丈である。このタイプの反応器においては、反応のエンタルピーは、原料(educt)と生成物のガス流れの間の温度差に定量的に反映される。これまでのところ、芳香族ニトロ化合物の強く発熱する水素化のためのこれらのような反応器の使用は述べられていないし、また適切な触媒及び適切な運転の態様も示されていない。
【0003】
GB 1,452,466は、断熱反応器を等温反応器の下流に配置する、ニトロベンゼンの水素化のための方法に関する。この方法においては、ニトロベンゼンの主な部分を温度調節されたチューブ束反応器中で反応させ、そして断熱反応器中で比較的少ない過剰の水素(30:1未満)を使用して実施するのは、残留含量のニトロベンゼンの水素化だけである。
反応を純粋に断熱的に実施することによって温度調節された反応器を完全に省略する利点は、認識されなかった。
DE−AS 1 809 711は、好ましくは反応器のすぐ上流の限定された点での、液体ニトロ化合物の熱いガス流れ中への噴霧による均一な導入に関する。反応器の構造は、この出願の明細書中では議論されていない。しかしながら、かなり過剰の水素にも拘わらず、少なくとも34%の反応のエンタルピーが、生成物ガスと共に反応器を去らないことを実施例から推論することができる。
DE−OS 36 36 984は、ニトロ化と引き続く水素化による対応する炭化水素からの芳香族ニトロ及びジニトロ化合物の製造を二重にするための方法を述べている。水素化は、176〜343.5℃の温度で気相中で実施する。水素流れもまた反応器から反応熱を放散させるのに役立つことを、実施例から推論することができる。直列に接続された2つの反応器から本質的に成り、中間の冷却及び中間の原料供給を有する気相水素化のための装置が述べられている。反応器のサイズ及び構造は議論されていない。しかしながら、反応熱の少なからざる割合が生成物ガス流れと共に反応器を去ることはないことを、反応器の温度プロフィールから推論することができる。かくして、反応器No.1は、181.7℃の入り口温度、315.6℃の最も熱い点及び277.2℃の出口温度を有する。反応器No.2は、203.9℃の入り口温度、300℃の最も熱い点及び296.7℃の出口温度を有する。DE−OS 36 36 984は、反応を例えば年間80,000トンの程度の工業的スケールで実施する時に反応器が冷却装置を必要とするか否かを述べていない。DE−OS 36 36 984中にもまたDE−OS 18 09 711中にも、気相水素化反応における熱放散の問題に関する何ら明白な議論は存在しない。
【0004】
アニリンを製造するニトロベンゼンの水素化のための新しい改善された設備が運転されたことを、雑誌“Hydrocarbon Processing 59”(Vol.59,1979,Number 11,page 136)から推論することができる。これらの新しい設備においては、スチームの回収及び反応は一つのプロセスステップにおける密接に結合された操作として実施されることをこの刊行物から推論することができる。
上のすべての刊行物においては、低い負荷量(<0.1g(ニトロベンゼン)/ml(触媒)・h)でそして低い温度で専ら運転されるCu触媒が使用されている。これは低い空時収量しかもたらさない。
上で述べた銅触媒に加えて、芳香族ニトロ化合物の気相水素化のための多数のその他の接触触媒が述べられてきた。これらは多くの刊行物中に述べられてきて、そして活性水素化元素及び化合物としての、一部は酸化物、硫化物又はセレン化物としてのそしてまたラネー合金の形での、並びに支持体例えばAl2 O3 、Fe2 O3 /Al2 O3 、SiO2 、シリケート、炭素、TiO2 又はCr2 O3 の上のPd、Pt、Ru、Fe、Co、Ni、Mn、Re、Cr、Mo、V、Pb、Ti、Sn、Dy、Zn、Cd、Ba、Cu、Ag又はAuを含む。
これらの触媒はまた、低い負荷量で、そして350℃未満の温度範囲でだけ運転される。
【0005】
芳香族ニトロ化合物と共に比較的大量の芳香族アミン及び水を接触触媒の上に通すことが有利であることは、どの先行刊行物中にも述べられていない。
それどころか、純粋なニトロ化合物と共に大抵は純粋な水素を触媒の上に通す。しかしながら、DE 1 809 711及びDE 3 636 984においては、供給されるニトロ化合物の量と比較して相対的に少ない量の、反応器のための原料中の芳香族アミンが存在する。DE 1 809 711においては、1000gのニトロベンゼンあたり約1502gの水素を反応器中に供給するが、僅かに692gの水及び僅かに92.9gのアニリンを中へ供給する。これは、単に、妥当なコストでは循環ガスから水及びアニリンを不完全にしか除去できないという事実を反映しているに過ぎない。
芳香族ニトロ化合物の気相水素化は常に以下の原則を基にして実施されてきたことを、先行技術に従って述べることができる:芳香族ニトロ化合物を蒸発させること、芳香族ニトロ化合物を過剰の水素と共に触媒の上を通すこと、生成した芳香族アミン及び水を過剰の水素からできる限り完全に分離すること、並びに過剰の水素をリサイクルすること。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
大量の芳香族アミン及び水を循環水素と共にリサイクルする場合には、そして原則的に反応水及び芳香族アミンだけをこのガス回路から分離する場合には、単純な装置を使用して、高いエネルギー収率でそして高い生成物選択率でもって芳香族アミンを製造することを可能にする、芳香族ニトロ化合物の気相水素化のための特に望ましい手順が達成されることが驚くべきことに見い出された。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、式
【化3】
[式中、
R2 及びR3 は、お互いに独立に、水素、メチル又はエチルを表し、そして
R3 は、加えて、ニトロを表すこともできる]
の芳香族ニトロ化合物の固定触媒上でのH2 による気相中での水素化によって式
【化4】
[式中、
R1 及びR2 は、お互いに独立に、水素、メチル又はエチルを表し、そして
R1 は、加えて、アミノを表すこともできる]
の芳香族アミンを製造するための方法であって、2〜50bar、好ましくは3〜20bar、最も好ましくは4〜10barの圧力で、そして断熱条件下で250〜500℃、好ましくは290〜470℃、更に好ましくは320〜440℃、最も好ましくは340〜410℃の範囲の温度で前記方法を運転し、循環ガスが触媒の上を流れ、この循環ガスが1モルのニトロ基あたり3〜150モルの水素、2〜100モルの芳香族アミノ基、及び1モルのアミノ基あたり2〜6モル、好ましくは2.1〜4モル、最も好ましくは2.2〜3モルの水を含み、単位時間あたりに生成される量のアミン及び水を外に凝縮させ、そして残留循環ガスを、必要に応じて精製流れの分離の後でリサイクルし、そして蒸発させた芳香族ニトロ化合物でそして新しい水素で濃厚化することを特徴とする前記方法に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】
ニトロ基は専ら原料分子中に見い出され、そして芳香族アミノ基は専ら生成物分子中に見い出される。
好ましくは、式
【化5】
[式中、
R3 は水素、メチル又はエチルを表す]
の芳香族ニトロ化合物を使用する。最も好ましくは、ニトロベンゼンを使用する。
【0009】
本発明による製造設備は、固定触媒を含む少なくとも1個の断熱反応器から成る。最大で10個、好ましくは最大で5個、最も好ましくは最大で3個のこのような反応器が直列に接続されている。直列に接続された各々の反応器は、並列に接続された複数の反応器によって置き換えることができる。1個の反応器のための置き換えとして、最大で5個、好ましくは最大で3個、最も好ましくは最大で2個の反応器を並列に接続する。従って、本発明による方法は、最大で50個の反応器そして最小で1個の反応器を含むことができる。
1つの触媒床を含む比較的大きな数の反応器を、複数の触媒床を含む比較的小さな数の反応器によって置き換えることができる。
これらの反応器は、例えば、Ullmanns Encyclopediaof Industrial Chemistry(第五完全改訂版、B4巻、95〜102頁、210〜216頁)中に述べられているような、断熱された触媒床を含む簡単な容器から成る。
触媒床は、先行技術に従って又はガス透過性壁の間に設置する。特に浅い床のためには、均一なガス分配を達成するための工学的デバイスを、床の上に、下に、又は上及び下に装着する。これらは、小さいが均一な圧力降下の生み出しによって触媒床中へのガスの均一な進入をもたらす孔あきプレート、泡鐘トレー、バルブトレー又はその他の挿入物で良い。好ましくは、金属又はセラミック焼結プレート、例えば、Krebsoege社によって販売されているものを使用する。
【0010】
触媒床の代わりに、適切な充填物を支持体物質として使用することもまたできる。これらは、ハニカム体又は波形層、例えば、Sulzer社によって商品名Katapakの下で販売されているもので良い。本発明によるそれらの使用のためには、これらの充填物は、勿論、それらを反応器中へ導入する前に適切な金属化合物の堆積によって活性化する。
各々の触媒床の上流において、リサイクルされたそして新しく添加された水素からそしてリサイクルされた芳香族アミン及び水から主に成る循環ガス流れ中に、新しい芳香族ニトロ化合物を注入する。これは、DE 1 809 711中で述べられたように行うことができるが、好ましくは、芳香族ニトロ化合物を新しい水素中で完全に蒸発させて、そして次に気体の形でガス流れ中に導入する。この運転の態様の利点は、反応器中のそして供給ライン中の顕著に減少した堆積の生成である。蒸発は、先行技術に従って既知の蒸発器、例えば、降下膜(falling film)、傾斜チューブ、噴射(injection)、薄膜、再循環又は螺旋コイル蒸発器中で実施することができる。蒸発は、好ましくは降下膜及び噴射蒸発器中で、最も好ましくは降下膜蒸発器中で実施する。加えて、1液又は2液ノズルによって液体芳香族ニトロ化合物を新しい水素流れ又は循環ガス水素流れの中に噴霧することもまた可能であり、この際、原料ガスの流れの再結合を熱交換器中での過熱の後で行うことができる。原理的には知られている液滴分離段階を、蒸発段階の下流に接続することができる。原料ガス流れは、既知のやり方で、適切な供給及び分配システムによって、又は混合デバイス、例えば、Sulzer若しくはKenicsによって製造されたタイプSUX若しくはSMVミキサーによって循環ガス流れと混合する。
【0011】
各々の触媒床の後で、それを去る生成物ガスを、スチームの発生によって冷却することができる。この目的のために、それを1個以上の熱交換器を通過させる。これらは、当業者には知られている熱交換器、例えば、チューブ束、プレート、管状チャンネル、螺旋流又はリブ付きチューブ熱交換器で良い。
反応熱のスチームへの転換のための各々の熱交換器を去った後で、生成した芳香族アミン及び反応水を分離除去するために、循環ガスの部分的な流れを分岐させそして更に冷却することができる。好ましいそして特に経済的なやり方においては、これは、好ましくは、循環ガスが最後の熱交換器を去った後で実施する。
引き続いて、反応器及び熱交換器の流れ抵抗を補償しそして循環ガスの質量流れを制御するために、循環ガス流れをコンプレッサーを通過させる。
反応器の建造の様式によって圧力降下を低いレベルで維持することができるので、コンプレッサーは簡単な既知の装置(例えばブロアー)で良い。好ましくは、乾式運転径方向又は軸方向コンプレッサーを使用する。
原理的には、丁度芳香族アミン及び反応水を芳香族ニトロ化合物供給点の上流そして反応器の下流の任意の点で水素と一緒に回路から除去することができるように、回路から除去される循環水素を、任意の点で循環ガス流れ中に再注入しそしてそれと共にリサイクルすることができる。しかしながら、手順は好ましくは上で述べたようである。
【0012】
一つの特別な実施態様においては、芳香族アミン及び反応水を実質的に無くした、回路から除去された水素を、第一反応器の上流の循環ガス流れ中に再導入(リサイクル)する。
各々の触媒床の上流のガス流れはできる限り均一であり、そして1モルのニトロ基あたり2〜100モルの芳香族アミノ基、好ましくは2.5〜50の芳香族アミノ基、更に好ましくは3〜20モルの芳香族アミノ基、最も好ましくは3.5〜10モルの芳香族アミノ基を含む。
循環ガス流れは、1モルのアミノ基あたり2〜6等モルの水、好ましくは2.1〜4モルの水、最も好ましくは2.2〜3モルの水を含む。
各々の触媒床の上流のガス流れは、1モルのニトロ基あたり3〜150モルの水素、好ましくは6〜125モルの水素、更に好ましくは12〜100モルの水素、最も好ましくは25〜75モルの水素を含む。
循環ガスは圧力下にある。循環ガスの絶対圧力は、2〜50bar、好ましくは3〜20bar、最も好ましくは4〜10barである。
循環ガスの温度は、250〜500℃、好ましくは290〜480℃、更に好ましくは320〜440℃、最も好ましくは340〜410℃の範囲内にある。断熱的な運転方法の結果として、温度は反応器の通過の間に上昇する。
【0013】
生成した芳香族アミン及び反応水の分離のために回路から除去されるガス流れは、80〜20℃、好ましくは65〜25℃、最も好ましくは40〜30℃の温度に冷却する。
凝縮液を液相の分離のための工学的デバイス中に通し、そして水性及び有機相を別々に後処理する。
水性相から抽出された芳香族アミンは、有機相のための後処理段階に供給する。後処理は、既知のやり方で蒸留によって又はスチームによる追い出しによって実施する。
循環ガスから除去された水素の一定量を、ガス状不純物の除去のために分離する。残りを再加熱し、圧縮しそして循環ガス流れにリサイクルする。このリサイクル段階は必要に応じて省略することができる。
触媒床の深さは、1cm〜5m、好ましくは5cm〜2m、更に好ましくは10cm〜1m、最も好ましくは30〜60cmで良い。
ニトロ化合物の気相水素化のためにこれまで述べられてきたすべての接触触媒を使用することができる。これらは、金属若しくは合金としての又は混合酸化物としての、そして必要に応じて不活性支持体物質の上の元素の周期表の補助族と名付けられている元素を含む。
【0014】
適切な支持体物質は、α−及びγ−Al2 O3 、SiO2 、TiO2 、ラテライト状の土及び褐鉄鉱、Fe2 O3 /Al2 O3 混合物、CuO/Cr2 O3 混合物、水ガラス、グラファイト、活性炭(BET比表面積 20〜100m2 /g)並びに炭素繊維を含む。しかしながら、その他の支持体もまた原理的には使用することができる。
好ましくは、DE 2 849 002による触媒を使用する。これらは、20m2 /g未満のBET比表面積を有する不活性支持体の上の、又は10m2 /g未満のBET比表面積を有するAl2 O3 の上の支持された触媒である。DE−OS 2 849 002中に述べられている塩基による前処理は必ずしも必要ではない。
【0015】
3種類の活性物質を支持体物質の上に堆積させる:
(a)(メンデレエフの)元素の周期表のVIIIa、Ib及びIIb族の一種以上の金属から成る1〜100g/lの触媒、
(b)IIb、IVa、Va及びVIa族の1〜100g/lの一種以上の遷移金属、並びに
(c)IVb及びVb族の1〜100g/lの一種以上の主族元素。
かくして、IIb族の元素は、活性物質(a)及び(b)として作用することができる。好ましい活性物質は、金属(a)としてのPd、遷移金属(b)としてのV、Nb、Ta、Cr、Mo、W又はTi、そして主族元素(c)としてのPb及びBiから成る。
最も好ましくは、以下のものを支持体の上に堆積させる:
(a)20〜60gのPd、
(b)20〜60gのV、及び
(c)10〜40gのPb。
【0016】
活性物質は、それらの可溶性塩の形で支持体の上に堆積させる。1成分あたり複数の処理(含浸)が必要とされるであろう。好ましくは、活性物質を、単に、表皮の形で、即ち触媒の表面の近くに堆積させる。
これらの接触触媒は、原料ガスの注入温度と最高の500℃、好ましくは最高の480℃、更に好ましくは最高の460℃、最も好ましくは最高の440℃との間である温度範囲で運転する。
本発明による方法のためには、これらの触媒の金属含量は、DE 2 849002中で述べられたものよりもかなり高くて良い。これに関連して、高い含量の貴金属を有する触媒は驚くべきほど高い選択率を示す。1000mlの支持体物質あたり、これらの接触触媒中のPdの含量は、最小で1gそして最大で100g、好ましくは60g、更に好ましくは40g、そして最も好ましくは20gである。V及びPbは、応じて増加されたそれらの含量で堆積することができる。
【0017】
他の好ましい触媒は、低いBET比表面積を有する炭素支持体の上にPdだけを、又はPdとRh及び/若しくはIr及び/若しくはRuとを含むものである。これらのような支持体物質はグラファイトを含み、そしてグラファイトそれ自体及びコークス例えば針状晶コークス又は石油コークスを含む。これらの支持体は0.2〜10m2 /gのBET比表面積を有する。支持体としてのグラファイト又はグラファイト含有コークスの上に触媒の全重量を基にして0.001〜1.5重量%のPdを含む触媒を、本発明に従って使用するが、ここでPdの量の0〜40相対%をIr及び/又はRh及び/又はRuによって置き換えることができる。それ故、これらの触媒は、支持体の上に以下の配列で貴金属を含むことができる:Pdだけ、Pd/Ir、Pd/Rh、Pd/Ru、Pd/Ir/Rh、Pd/Ir/Ru、Pd/Rh/Ru又はPd/Ir/Rh/Ru。2つの貴金属の上で述べた組み合わせの一つ又はPd単独を、多くの場合に使用する。パラジウムは、好ましくは、触媒の全重量を基にして0.005〜1重量%、好ましくは0.05〜0.5重量%の量で炭素支持体上の触媒中に存在する。他の上で述べた白金族金属の相対%のためのゼロの下限は、Pd単独の使用を示す。他の白金族金属を使用する場合には、それらの含量は好ましくは10〜40相対%の量であり、そしてそれらの中では、それらの各々の2つの間の重量比は1:1〜3:1である。
【0018】
加えて上で述べた触媒を硫黄又はリンを含む、好ましくはリンを含む化合物によってドープする場合には、それはまた有利であることが証明された。このドーパントの付加的な含量は、触媒の全重量を基にして0.1〜2重量%、好ましくは0.1〜1重量%の、化学的に結合された形の硫黄又はリン、好ましくはリンである。本発明による触媒をドープするための好ましいリン含有化合物は、リン酸素酸、H3 PO4 、H3 PO3 及びH3 PO2 、又はそれらのアルカリ塩、例えばリン酸二水素ナトリウム、リン酸ナトリウム若しくはカリウム、又は次亜リン酸ナトリウムを含む。
炭素支持体の上に触媒を調製するための手順は、適切な塩の形の前記の貴金属、及び硫黄又はリンを含む化合物を、約1〜10mmの寸法のペレット、球、粒状化された押出された物質又は破片の形の前記の支持体の一つの上に堆積させるようなもので良く、そして堆積後に乾燥を実施する。乾燥は、既知のやり方で、例えば100〜140℃で減圧から常圧までの、例えば1〜1000mbarの範囲の圧力下で実施する。例えば、水流ポンプ圧力を減圧として使用することができる。支持体の含浸のためには水性溶液を使用することができる。これは、硫黄又はリンを含む化合物に関しては好ましくはそのようであり、それらの水溶性化合物が好ましい。しかしながら、貴金属塩は好ましくは有機溶媒、例えば簡単なアルコール、ケトン、環状エーテル又はニトリル中に溶かしそして堆積させる。これらのような有機溶媒の例は、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、ジオキサン、アセトニトリル及び匹敵する溶媒を含む。塩化メチレン及び匹敵する溶媒もまた、有機アニオンを含む塩のために使用することができる。貴金属の適切な塩の例は、それらの塩化物、硝酸塩又は酢酸塩を含む。
【0019】
含浸及び引き続く乾燥の後で、触媒は使用のために利用可能である。ニトロベンゼンの水素化の開始の前に、高められた温度での水素による処理によって、好ましくはそれを反応器中で活性化する。このような高められた温度は、例えば200〜400℃、好ましくは230〜370℃の範囲内にある。
上で述べた触媒は、アニリンを生成させるニトロベンゼンの水素化における使用のために極めて適切である。使用される触媒の活性における減少がある場合には、それは、その場で、即ち水素化反応器中で容易に再生することができる。この目的のためには、触媒を、350〜400℃でスチーム、窒素/空気混合物又は大気の空気、そして最後に窒素によって次々と処理する。スチームによる処理は1〜3時間実施して良い。空気による又は窒素/空気混合物による処理は、1〜4時間実施して良い。このような再生ステップは、上で述べた炭素支持体以外の支持体上の、例えば支持体として活性炭を使用する時の貴金属触媒に関しては可能ではない。何故ならば、活性炭はこのような再生ステップの間に燃え始めるからである。200〜400℃での水素による引き続く処理を、触媒の再活性化のために用いることができる。
これらの触媒は、480℃未満、好ましくは460℃未満、最も好ましくは440℃未満の温度範囲で運転する。
【0020】
最も好ましいものとしてこれまで述べてきた接触触媒は、再生の間の特に長期間の運転を可能にする。
原則として、触媒粒子は、任意の形、例えば球、小さな棒、ラシヒリング又は粒子状物質又はペレットのもので良い。低い流れ抵抗及び良好なガス表面接触を有する触媒床をもたらす形付けられた物体例えばラシヒリング、サドル、車輪及び螺旋体を好ましくは使用する。
本発明による方法は、芳香族アミンに関する一定で高い選択率、及び一般には炭素に富んだ堆積物を燃焼除去することから成る触媒再生段階の間の長い触媒使役寿命をもたらす気相水素化を特に有利に実施することを可能にする。
手順の一つの態様は、一定の圧力で運転すること、及び特に高い負荷量で触媒を開始することから成る。次に、2つの再生の間の運転の期間の間に触媒の失活が起こるにつれて、芳香族ニトロ化合物の通り抜けがないように、負荷量を減らす。
もう一つの等価な方法は、触媒の負荷量を一定に保持すること及び低いシステム圧力で始めることから成る。芳香族ニトロ化合物が通り抜け始めるすぐ前に、システム圧力をゆっくりと上げる。
一定圧力及び一定負荷量の極端の間に横たわる運転の態様もまた、選ぶことができる。好ましくは、開始を低い圧力及び低い負荷量下で実施し、次に触媒の失活の間に両方のこれらの変数を増す。
【0021】
本発明による方法においては、触媒の負荷量は非常に高くて良く、そして1mlの触媒あたり1時間あたり0.1gから20gの芳香族ニトロ化合物(g/ml.hour)まで、好ましくは15g/ml.hourまで、特に好ましくは10g/ml.hourまで、最も好ましくは5g/ml.hourまでの量で良い。
従って、本発明による方法は、装置のサイズの減少を伴う高い空時収量によって特徴付けられる。更にまた、本発明による方法は、標準的装置を使用することを可能にし、そして低い資本コストで高い設備能力を得ることを可能にする。
スチーム発生器中に触媒からの反応熱を放散させるためのガス回路は、反応生成物を外に分離するための装置のどの部分も通過せず、そして従って反応生成物が凝縮する程度まで冷却する必要はない。この特徴のために、小さな熱交換器表面だけが必要である。循環ガスの大量の流れに対処しなければならない構成要素及びパイプラインは、反応器、高温熱交換器及びコンプレッサーに限定される。
この設備は、低い圧力降下で、そしてかくして循環ガスの大きな通過量で、そしてそれ故触媒床中の小さな温度上昇で運転することができる。
これは、発電のための高圧スチームの利益ある発生を可能にする、高い熱的レベルでの反応熱の回収能力を結果としてもたらす。
これは、この方法の経済性における認め得る改善を導く。
【0022】
芳香族アミン、水及び水素による芳香族ニトロ化合物の希釈と一緒の高い温度、並びに圧力傾斜又は圧力負荷傾斜を含む運転の態様は、燃焼除去による2つの触媒再生段階の間の全製造サイクルにわたって驚くべき高い程度の選択率を結果としてもたらす。
本発明の方法は、ニトロベンゼンのアニリンへの転換のために特に適切である。これに関しては、アニリンは、一定の高い選択率で生成される。これは、明らかに、ニトロ基対芳香族アミノ基の比がどの触媒体積においても0.5より高くない事実に起因する。
【0023】
【実施例】
実施例1
100gの支持体あたり7mlのアセトニトリルの吸収容量を有するRingsdorfによって製造されたEG 17グラファイト粒子(1〜3mmの粒子、軽打密度 650〜1000g/l、BET比表面積=0.3〜0.4m2 /g)の400gを、回転自在な容器中に入れ、そして26gのアセトニトリル中の1.66gの酢酸パラジウム(II)の溶液を添加した。支持体物質が溶液を完全に吸収してしまうまで、混合物を回転させた。引き続いて、40℃で上昇する空気の強い流れの中で5分の間、固体を乾燥した。アセトニトリル中の酢酸パラジウムによる含浸及び引き続く乾燥を再び2回繰り返した。次に、乾燥された触媒を100℃で3時間の間、水素の流れの中で還元した。
【0024】
実施例2
100gの支持体あたり33.4mlの水の吸収容量を有するCondeaによって製造されたα−Al2 O3 (α−アルミナ、密度 1.02g/ml、1mmの径を有する球、BET比表面積=4m2 /g)の5000mlを、回転自在な容器中に入れ、そして1200gの水の中の553gの二ナトリウムテトラクロロパラデート(tetrachloropalladate)の溶液を添加した。溶液の全体が支持体物質によって吸収されてしまうまで、混合物を回転によって混合した。引き続いて、40℃で上昇する空気の強い流れの中で10分の間、固体を乾燥した。乾燥された触媒を350℃で3時間の間、水素によって還元し、次に、還元され乾燥された固体を、1030gの水の中の500gのシュウ酸二水和物及び178.6gの五酸化バナジウムの溶液に室温で添加し、そして溶液の全体が支持体物質によって吸収されてしまうまで回転によって混合した。引き続いて、40℃で上昇する空気の強い流れの中で10分の間、固体を乾燥し、そしてその後で同じ量のシュウ酸バナジウム溶液によって含浸を繰り返し、引き続いて暖かい空気の流れの中で乾燥した。乾燥された触媒を300℃で4時間アニールし、そして次に室温まで冷却した。引き続いて、1200gの水の中の128.2gの酢酸鉛(II)三水和物の溶液によって上で述べたようにして固体を含浸した。その後で、40℃で上昇する空気の強い流れの中で10分の間、固体を再び乾燥し、乾燥された触媒を、水素によって350℃で3時間の間、還元し、そして次に洗浄水が7のpHを有するまで室温で蒸留水で洗浄した。このやり方で得られた触媒を、40℃で上昇する空気の強い流れの中で10分の間、乾燥した。
【0025】
実施例3
3つのオイル加熱された蒸発器過熱器、電気トレース加熱を備えた断熱された反応チューブ、コンデンサー、自動レベル制御された排出を有する液体生成物のための受け容器、及び液滴分離器から成る圧力気密装置中に、実施例1において製造した触媒の30ml(31g)を導入した。
反応チューブの内径は14.9mmであり、そしてその壁厚さは3.2mmであった。反応チューブに、トップからボトムへと、流れの方向に300mmの長さにわたって、銅のコア(内径=24mm、外径=44mm)によって電気トレース加熱への良好な熱移動体(transfer)を供給し、そしてこれより下の触媒領域において、100mm厚さの断熱テープによって500mmの長さにわたって電気トレース加熱への乏しい熱移動体を供給した。
触媒床の上の空間に、チューブの軸に沿って180mmの長さにわたって、熱電対を収容するための中空金属チューブ(外径=4mm)を装着した。触媒床の固定のために、3mm金網の床を触媒床の上にそして下に配置した。
この装置に、3つの蒸発器過熱器からの規定された圧力での水素の一定の流れを均一に衝突させた。水、アニリン及びニトロベンゼンを、計量ポンプを経由して別々に蒸発器中にポンプで入れた。
水素の流れの中での完全な蒸発の後で、“循環ガス流れ”原料を合わせそして接触触媒の上を通した。
【0026】
4barで460Nl(標準リットル)の水素を導入し、オイル温度調節された蒸発器過熱器を300℃に加熱し、そして触媒を含む反応チューブを320℃に加熱することによって、設備の運転を開始した。
所望の温度に到達した後で、アニリン添加速度を1時間あたり182g(2モル)に調節し、そして水添加速度を1時間あたり36g(2モル)に調節した。
その後で、1時間あたり32.6g(0.27モル)のニトロベンゼンの第三蒸発器中への供給を始めた。
このニトロベンゼンの供給の開始と共に、それまではチューブの軸に沿って均一な320℃であった触媒温度は急速に約439℃に上昇した。
液状生成物混合物は水性相及び有機相から成っていた。有機相は、0.5%のシクロヘキシルアニリン及び0.6%のジフェニルアミンで汚染された98.5%のアニリンを含んでいて、そして“アニリン”として1時間あたり182gでアニリン蒸発器にリサイクルされた。
水性相は殆ど排他的に水から成っていてそして廃棄された。
3時間の運転時間の後で、設備は既に99.5%のアニリンを製造していて、そして23時間後には得られたアニリンは99.8%であった。
失活の開始の兆候なしに、更に1000時間の間、アニリンはこの程度の純度で得られたが、ここで試験を終結した。
使用されたGC分析の検出限度は約5ppmであった。
副生成物は約16の化合物から成り、それらは一緒にすると生成物の量の約0.2%の量であった。
【0027】
実施例4
30mlの実施例2中で述べた触媒を実施例3中で述べた装置中に導入し、そして設備を実施例3中で述べたように運転した。
この触媒は、炭素支持体の上の触媒のものと実質的に同じ水素化生成物をもたらした。
24時間後には、実施例3と比較して幾らか改善された程度のアニリン純度(99.9%)が得られたが、1000時間の運転期間の後では、生成物中の約2ppmのニトロベンゼンの存在によって、失活の開始が示された。
【0028】
本発明の主なる特徴及び態様は以下の通りである。
1. 式
【化6】
[式中、
R2 及びR3 は、お互いに独立に、水素、メチル又はエチルを表し、そして
R3 は、加えて、ニトロを表すこともできる]
の芳香族ニトロ化合物の固定触媒上でのH2 による気相中での水素化によって式
【化7】
[式中、
R1 及びR2 は、お互いに独立に、水素、メチル又はエチルを表し、そして
R1 は、加えて、アミノを表すこともできる]
の芳香族アミンを製造するための方法であって、2〜50bar、好ましくは3〜25bar、最も好ましくは4〜18barの圧力で、そして断熱条件下で250〜500℃、好ましくは290〜480℃、更に好ましくは320〜440℃、最も好ましくは340〜410℃の範囲の温度で前記方法を運転し、循環ガスが触媒の上を流れ、この循環ガスが1モルのニトロ基あたり3〜150モルの水素、2〜100モルの芳香族アミノ基、及び1モルのアミノ基あたり2〜6モル、好ましくは2.1〜4モル、最も好ましくは2.2〜3モルの水を含み、単位時間あたりに生成される量のアミン及び水を外に凝縮させ、そして残留循環ガスを、必要に応じて精製流れの分離の後でリサイクルし、そして蒸発させた芳香族ニトロ化合物でそして新しい水素で濃厚化することを特徴とする前記方法。
【0029】
2. 式
【化8】
[式中、
R3 は水素、メチル又はエチルを表す]
の芳香族ニトロ化合物を使用する、そして好ましくはニトロベンゼンを使用することを特徴とする、上記1記載の方法。
【0030】
3. 直列に接続された1〜10個、好ましくは1〜5個、最も好ましくは1〜3個の反応器[ここで、これらの各々の反応器は並列に接続された最大で5個、好ましくは最大で3個、最も好ましくは最大で2個の反応器によって置き換えることができる]中で反応を実施することを特徴とする、上記1記載の方法。
4. 各々の反応器の下流において、断熱的に集積された反応熱をスチームの発生のために使用することを特徴とする、上記3記載の方法。
5. 新しい芳香族ニトロ化合物を各々の反応器の上流で反応混合物に添加しそして、これとは独立に、生成したアミン及び水を外に凝縮させるために循環流れの一部を芳香族ニトロ化合物のこの添加の上流で分離することを特徴とする、上記3記載の方法。
6. 触媒床の浸透性深さが1cm〜5m、好ましくは5cm〜2m、更に好ましくは10cm〜1m、最も好ましくは30〜60cmであることを特徴とする、上記1記載の方法。
7. 1ニトロ基当量あたり、触媒の上を流れる循環ガスが2.5〜50モル、好ましくは3〜20モル、最も好ましくは3.5〜10モルの生成されるアミノ基を含み、そしてこれとは独立に6〜125モル、好ましくは12〜100モル、最も好ましくは25〜75モルの水素を含むことを特徴とする、上記1記載の方法。
【0031】
8. 1リットルのα−Al2 O3 あたり1〜100g、好ましくは1〜60g、更に好ましくは1〜40g、最も好ましくは1〜20gのPdを含み、好ましくは表皮の形で堆積されている、α−Al2 O3 上のパラジウムを含む触媒を使用し、そして触媒は付加的にバナジウム及び鉛を含むことができそして500℃、好ましくは480℃、更に好ましくは460℃、最も好ましくは440℃の最高温度で運転されることを特徴とする、上記1記載の方法。
9. 炭素支持体上のパラジウムを含む触媒を使用し、これの支持体は0.2〜10m2 /gのBET比表面積を有し、これのPd含量は0.001〜1.5重量%であり、これのPdの量の0〜40相対%はRh、Ir及びRuから成る群の一種以上の金属によって置き換えられていて、この触媒は付加的に硫黄又はリンとして計算して0.1〜2重量%、好ましくは0.1〜1重量%の硫黄又はリンを含む化合物、好ましくはリンを含む化合物を含有することができ、ここですべての重量%は触媒の全重量を基にしていて、そして480℃、好ましくは460℃、最も好ましくは440℃の最高温度で触媒を運転することを特徴とする、上記1記載の方法。
10. 1時間あたり1mlの触媒あたり0.1〜20g(g/ml.hour)、好ましくは0.2〜15g/ml.hour、更に好ましくは0.5〜10g/ml.hour、最も好ましくは1〜5g/ml.hourの芳香族ニトロ化合物を触媒に負荷することを特徴とする、上記1から9のいずれか一つに記載の方法。
Claims (2)
- 式
R2及びR3は、お互いに独立に、水素、メチル又はエチルを表し、そして
R3は、加えて、ニトロを表すこともできる]
の芳香族ニトロ化合物の固定触媒上でのH2による気相中での水素化によって式
R1及びR2は、お互いに独立に、水素、メチル又はエチルを表し、そして
R1は、加えて、アミノを表すこともできる]
の芳香族アミンを製造するための方法であって、2〜50barの圧力で、そして断熱条件下で250〜500℃の範囲の温度で前記方法を実施し、循環ガスが触媒の上を流れ、この循環ガスが1モルのニトロ基あたり3〜150モルの水素、2〜100モルの芳香族アミノ基、及び1モルのアミノ基あたり2〜6モルの水を含み、単位時間あたりに生成される量のアミン及び水を凝集させ、そして残留循環ガスはリサイクルされ、かつ前記ガス中には気化した芳香族ニトロ化合物と新しい水素とが冨化されて存在することを特徴とする前記方法。 - 残留循環ガスを精製流れの分離の後でリサイクルする、請求項1記載の方法。
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