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JP3845475B2 - レール締結装置、及びレール締結方法 - Google Patents

レール締結装置、及びレール締結方法 Download PDF

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JP3845475B2
JP3845475B2 JP15896696A JP15896696A JP3845475B2 JP 3845475 B2 JP3845475 B2 JP 3845475B2 JP 15896696 A JP15896696 A JP 15896696A JP 15896696 A JP15896696 A JP 15896696A JP 3845475 B2 JP3845475 B2 JP 3845475B2
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武二 福田
啓介 切敷
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    • E01B9/38Indirect fastening of rails by using tie-plates or chairs; Fastening of rails on the tie-plates or in the chairs

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄道においてレールをまくらぎに締結するレール締結装置、及びそのレール締結装置によるレール締結方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、鉄道線路のバラスト道床区間内に横断下水渠などが設けられている場合に、下水渠のコンクリート躯体上に木まくらぎが直接設置されているような箇所においては、その前後のバラスト道床区間の軌道バネ定数が20〜30トン/センチメートル(t/cm)程度であるのに比べ、バネ定数値が大きくなり、軌道の支承条件が固くなる。例えば、レール締結装置として、通常の木まくらぎ用タイプレートと100t/cmの軌道パッドが使用されていれば、前後の区間に比べ固さが3倍の箇所が介在することになる。このため、この箇所を通過する鉄道車両は、軌道の固さが段差状に変化する点において衝撃力を受け、軌道にもそれに対応して同様の衝撃負荷がかかることになる。これにより、この箇所のレール締結装置及び木まくらぎの疲労破損、前後の有道床区間の軌道狂い急進等の問題が発生し、このことがさらにこの区間の衝撃を増大させる、という悪循環が生じ、線路保守上の問題となっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記した問題を防止するための対策としては、上記箇所の軌道バネ定数値を低下させるため、隧道直結構造で使用されるような、軌道パッドがレール下とタイプレート下の双方に二重に挿入配置されたタイプのレール締結装置を使用する、という方法が考えられる。しかしながら、このタイプのレール締結装置は、軌道パッドが2枚となるため厚さが大きく、下水渠躯体上面に接する下部軌道パッドの下面とレール踏面の間の高低差が通常のものよりも大きくなる。したがって、すでに使用を開始した既設線路においてこのタイプのレール締結装置を使用しようとする場合には、既設の下水渠の躯体上部を切り下げるか、前後の軌道を嵩上しなければならず、施工が困難な上、多くの工事費用が必要であった。
【0004】
一方、タイプレートと1つの軌道パッドを有する従来形式のレール締結装置と同程度の厚さを持ち、かつ20〜30t/cm程度の軌道バネ定数を持つレール締結装置としては、軌道パッドを収容しうる開口を中央部に有する「枠型タイプレート」と、開口内に収容される厚い軌道パッドを有する形式のものが知られていた。しかしながら、この形式のレール締結装置の場合には、レールの底面に作用する輪重等の垂直荷重はすべて枠内の軌道パッドが受け、枠型タイプレートには垂直荷重が作用せず、レール底部の側面に作用する横圧荷重のみが枠型タイプレートに作用する構造となっていた。このため、列車荷重によるレール締結力の変動によって、枠型タイプレート本体の応力が増大し、細い枠の部分が破損するおそれがあった。この点を解決するためには、細い枠の部分の幅を拡幅することが考えられるが、木まくらぎの幅は200mmであり、枠部分の拡幅の余地はほとんどない。したがって、この枠型タイプレート形式のレール締結装置も上記箇所には採用しがたい。
【0005】
また、上記箇所のレール締結においては、前後の有道床区間の道床縦抵抗(レールの長手方向の伸縮の自由度)と同程度の縦抵抗を有するレール締結としておかないと、レール長手方向の軸圧分布が不均一となり、ロングレールの場合に座屈危険度を増大させるおそれがある、という問題もあった。
【0006】
本発明は上記の問題を解決するためになされたものであり、本発明の解決しようとする課題は、従来形式のレール締結装置と同程度の厚さを持ち、かつ低い軌道バネ定数値を持つレール締結装置、及びレール締結方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の請求項1に係るレール締結装置は、
平板部(11)と、前記平板部(11)の一側部から起立するとともにレール(R)の底部側面に垂直に作用する横圧荷重を受ける起立部(12)と、前記平板部(11)の一側部の両端からレール横断方向に突出する一対の爪部(15)を有する横圧受け金具(1)と、
前記平板部(11)をまくらぎ(T)に固定するねじくぎ(7)と、
弾性材料からなり略平板状に形成され前記レール(R)の底面に作用する垂直荷重を前記まくらぎ(T)に伝達する軌道パッド(6)と、
前記起立部(12)の中間部に逆T字状に形成され肩部の天井面(17)が曲面状をなすボルト挿入空間(16)と、バネ受け座部(22)の各側部から下方に延びる第1脚部(21)と第2脚部(23)を有して断面形状が略コ字状に形成され前記レール(R)の底部を押えるレール押え金具(2)と、金属弾性体を螺旋状に巻回し全体が略円錐台形状となるように形成されたバネである締結バネ(5)と、軸部(31)の一端から略カマボコ形状の腕部(32)が逆T字状に突出形成された締結ボルト(3)と、締結ナット(4)を有し、前記レール(R)を前記横圧受け金具(1)に弾性的に締結する弾性締結手段を備え、
2個の前記横圧受け金具(1)を、各横圧受け金具(1)の前記爪部(15)が互いに対向するようにしてまくらぎ(T)上に配置した場合に、各爪部(15)の内方に形成される略矩形状凹部内に前記軌道パッド(6)を収容するように構成し、
前記締結ボルト(3)の腕部(32)を前記ボルト挿入空間(16)内に挿入し、前記腕部(32)の略カマボコ形状面を前記ボルト挿入空間(16)の天井面に当接させた場合に、前記締結ボルト(3)が前記腕部(32)の軸(C)を中心として揺動可能で、締結ボルト(3)の腕部(32)と横圧受け金具(1)の起立部(12)がヒンジを構成することにより、レール(R)の高さが変ってレール押え金具(2)が傾斜しても締結ボルト(3)それに追随して傾斜しレール押え金具(2)のバネ受け座部(22)の上面を締結バネによりつねに垂直に押圧することができるように構成し、
かつ、前記締結バネ(5)の中心部を貫通する略円柱状の空洞(51)内に、軸方向長さh3の円筒状のストッパ(8)を装着し、締結バネ(5)の底部の厚さをh1とし、締結バネ(5)の頂部53までの厚さをh2としたとき、h1<h3<h2の関係が成立するように構成することにより、締結ナット(4)を締め込んだ場合に、締結ナット(4)の底面がストッパ(8)の上端面に到達後はそれ以上締結ナット(4)を締め込むことができないようにし、レール押え金具(2)を横圧受け金具(1)に弾性的に締結する締結バネ(5)の締結力を、ストッパ(8)の高さh3の位置に到達するまでのバネの変形量に相当する一定の値に抑えるよう調整可能としたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明の請求項2に係るレール締結方法は、
平板部(11)と、前記平板部(11)の一側部から起立するとともにレール(R)の底部側面に垂直に作用する横圧荷重を受ける起立部(12)と、前記平板部(11)の一側部の両端からレール横断方向に突出する一対の爪部(15)を有する横圧受け金具(1)と、
前記平板部(11)をまくらぎ(T)に固定するねじくぎ(7)と、
弾性材料からなり略平板状に形成され前記レール(R)の底面に作用する垂直荷重を前記まくらぎ(T)に伝達する軌道パッド(6)と、
前記起立部(12)の中間部に逆T字状に形成され肩部の天井面(17)が曲面状をなすボルト挿入空間(16)と、バネ受け座部(22)の各側部から下方に延びる第1脚部(21)と第2脚部(23)を有して断面形状が略コ字状に形成され前記レール(R)の底部を押えるレール押え金具(2)と、金属弾性体を螺旋状に巻回し全体が略円錐台形状となるように形成されたバネである締結バネ(5)と、軸部(31)の一端から略カマボコ形状の腕部(32)が逆T字状に突出形成された締結ボルト(3)と、締結ナット(4)を有し、前記レール(R)を前記横圧受け金具(1)に弾性的に締結する弾性締結手段を備えたレール締結装置(100)を用い、
2個の前記横圧受け金具(1)を、各横圧受け金具(1)の前記爪部(15)が互いに対向するようにしてまくらぎ(T)上に配置した場合に、各爪部(15)の内方に形成される略矩形状凹部内に前記軌道パッド(6)を収容するように構成し、
前記締結ボルト(3)の腕部(32)を前記ボルト挿入空間(16)内に挿入し、前記腕部(32)の略カマボコ形状面を前記ボルト挿入空間(16)の天井面に当接させた場合に、前記締結ボルト(3)が前記腕部(32)の軸(C)を中心として揺動可能で、締結ボルト(3)の腕部(32)と横圧受け金具(1)の起立部(12)がヒンジを構成することにより、レール(R)の高さが変ってレール押え金具(2)が傾斜しても締結ボルト(3)それに追随して傾斜しレール押え金具(2)のバネ受け座部(22)の上面を締結バネによりつねに垂直に押圧することができるように構成し、
かつ、前記締結バネ(5)の中心部を貫通する略円柱状の空洞(51)内に、軸方向長さh3の円筒状のストッパ(8)を装着し、締結バネ(5)の底部の厚さをh1とし、締結バネ(5)の頂部53までの厚さをh2としたとき、h1<h3<h2の関係が成立するように構成することにより、締結ナット(4)を締め込んだ場合に、締結ナット(4)の底面がストッパ(8)の上端面に到達後はそれ以上締結ナット(4)を締め込むことができないようにし、レール押え金具(2)を横圧受け金具(1)に弾性的に締結する締結バネ(5)の締結力を、ストッパ(8)の高さh3の位置に到達するまでのバネの変形量に相当する一定の値に抑えるよう調整可能としたことを特徴とする
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0015】
(1)第1実施形態
まず、本発明の第1実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態であるレール締結装置の構成を示した斜視図であり、図2は、図1に示すレール締結装置のレール横断方向の構成を示す図である。
【0016】
図に示すように、このレール締結装置100は、横圧受け金具1と、レール押え金具2と、締結ボルト3と、締結バネ5と、締結ナット4と、軌道パッド6と、ねじくぎ7を備えて構成されている。
【0017】
このレール締結装置100によりレールRをまくらぎTに締結する場合には、2個の横圧受け金具1,1を、各横圧受け金具1,1の爪部15(後述)が互いに対向する状態でまくらぎT上に配置する。次に、4個の爪部15の内方に形成される略矩形状の凹部内に軌道パッド6を収容させるようにして敷設する。次に、敷設された軌道パッド6上にレールRを敷設し、各横圧受け金具1,1をそれぞれ2本のねじくぎ7,7によりまくらぎTに固定する。そして、レールRを、レール押え金具2と、締結ボルト3と、締結バネ5と、締結ナット4により各横圧受け金具1に弾性的に締結する。
【0018】
次に、このレール締結装置100の各構成要素について、さらに詳細な構成と作用を説明する。
【0019】
まず、横圧受け金具1についてさらに詳細に説明する。図3は、横圧受け金具1の構成を示す図であり、図3(A)はレール横断方向から見た正面図を、図3(B)は上方から見た平面図を、図3(C)は側面図を、それぞれ示したものである。
【0020】
図1〜3に示すように、横圧受け金具1は、平板部11と、起立部12と、爪部15を有している。
平板部11は、平面形状が長方形状で薄厚の平板状に形成されている。この
平板部11の一側部からは上方に向かって直壁状の起立部12が起立している。また、平板部12には、ねじくぎ7をねじ込むための円形の開口13が2個、平板部11の長手方向に並ぶように形成されている。各開口13の周囲は、薄くテーパー状に研削され、ねじくぎ受け座面18を形成している。また、起立部12と開口13との間の平板部11上には、略カマボコ形状の凸条14が起立部12と平行に形成されている。
【0021】
起立部12の中央部には、逆T字状のボルト挿入空間16が形成されており、このボルト挿入空間16によって起立部12は2つの部分に区画されている。このボルト挿入空間16の肩部の天井面17は、略半円筒面状に形成されている。
【0022】
また、平板部11の側部のうち、起立部12が起立している側の側部の両端からは、一対の爪部15,15がレール横断方向に向って突出形成されている。この爪部15は、四角形断面の短い棒状で、その厚さは平板部11の厚さより薄くなっている。
【0023】
次に、軌道パッド6についてさらに詳細に説明する。図4は、軌道パッド6の構成を示す図であり、図4(A)は上方から見た平面図を、図4(B)はレール横断方向から見た正面図を、それぞれ示したものである。
【0024】
図1,2,4に示すように、軌道パッド6は、スチレン・ブタジエン・ゴム(SBR)等からなる弾性部材であり略平板状に形成されている。軌道パッド6の表面には、縦溝61が数本形成され、これによりバネ定数値が所定値に設定される。この軌道パッド6は、厚さの一定のもののほか、図4(B)に示すように、レール横断方向で厚さt1 ,t2 が異なり上面に傾斜を有するものも使用される。このように傾斜したものは、線路線形が曲線のカント区間で使用される。いずれの場合においても、軌道パッド6の厚さは横圧受け金具1の爪部15の厚さよりも厚くなっている。
【0025】
次に、ねじくぎ7についてさらに詳細に説明する。図5は、ねじくぎ7の構成を示す図である。
【0026】
図1,2,5に示すように、ねじくぎ7は、角柱部71と、角柱部71に接続する頭部72と、頭部72に接続する軸部74を有している。頭部72の角柱部71の側は曲面状に形成されており、反対側の面は円錐面状のテーパー面73となっている。軸部74には、先端に向けて雄ねじ部75が形成されている。この雄ねじ部75は、横圧受け金具1の円形開口13から挿入され、角柱部71を専用工具等によって回動することによりまくらぎTに穿孔された略円柱状のねじ込み孔H(図1参照)内にねじ込まれる。この際、横圧受け金具1のねじくぎ受け座面18は、ねじくぎ7のテーパー面73に密接してその押圧力を受ける。
【0027】
上記のような構成により、2個の横圧受け金具1,1を、各横圧受け金具1,1の爪部15が互いに対向する状態でまくらぎT上に配置し、4個の爪部15の内方に形成される略矩形状の凹部内に爪部15よりも厚い軌道パッド6を収容させるようにして敷設し、敷設された軌道パッド6上にレールRを敷設すれば、レールRの底面に作用する垂直荷重を軌道パッド6によりまくらぎTに伝達させることができ、軌道パッド6の厚さを従来のレール締結装置の場合よりも厚くすることができるので、そのバネ定数値を従来のものよりも低い20〜30t/cm程度にすることができる。そして、同時に、レール締結装置全体の厚さを従来と同様の値におさえることができる。また、レールRの底部側面に作用する横圧荷重を起立部12の側面によって受けさせることができる。そして、この横圧荷重は、各横圧受け金具1につき2本ずつ取り付けられるねじくぎ7,7によってまくらぎTに伝達されることになる。また、爪部15は、軌道パッド6の移動を規制するが、従来の枠型タイプレートのように細い枠状に連続してはいない。そして、軌道パッド6の厚さは横圧受け金具1の爪部15の厚さよりも厚くなっている。このため、爪部15にはレールRの垂直荷重は作用せず、従来の枠型タイプレートのように枠部分の応力が増大して破損する、というような問題は発生しない。
【0028】
次に、レール押え金具2についてさらに詳細に説明する。図6は、レール押え金具2の構成を示す図であり、図6(A)は上方から見た平面図を、図6(B)はレール横断方向から見た正面図を、それぞれ示したものである。
【0029】
図1,2,6に示すように、レール押え金具2は、断面形状が略「コ」字状に形成されており、第1脚部21と、バネ受け座部22と、第2脚部23を有している。
バネ受け座部22は、平面形状がほぼ正方形状で薄厚の平板状に形成されている。このバネ受け座部22の一側部からは、下方に向けて略平板状の第1脚部21が延び、第1脚部21とは反対側のバネ受け座部22の側部からは、下方に向けて略平板状の第2脚部23が延びている。第2脚部23は、第1脚部21よりも長くなっている。また、バネ受け座部22の略中央部には、円形の開口24が開設されている。
【0030】
次に、締結ボルト3及び締結ナット4についてさらに詳細に説明する。図7は、締結ボルト3及び締結ナット4の構成を示す図であり、図7(A)はレール横断方向から見た正面図を、図7(B)は上方から見た平面図を、それぞれ示したものである。
【0031】
図1,2,7に示すように、締結ボルト3は、逆T字状に形成されており、軸部31と、腕部32を有している。軸部31の先端付近には雄ねじ部33が形成されている。また、腕部32は、雄ねじ部33が形成されている端部とは逆側の軸部31の端部から直角方向に突出しており、略半円柱状あるいは略カマボコ形状に形成されている。
【0032】
一方、締結ナット4は、略六角柱状のナットであり、中央に雌ねじ孔41(図1参照)が形成されている。この雌ねじ孔41は、締結ボルト3の雄ねじ部33と螺合するように構成されている。
【0033】
次に、締結バネ5についてさらに詳細に説明する。図8は、締結バネ5の構成を示す図であり、図8(A)は上方から見た平面図を、図8(B)は側面図を、図8(C)はA−A断面図を、図8(D)はストッパを内挿した場合のA−A断面図を、それぞれ示したものである。
【0034】
図1,2,8に示すように、この締結バネ5は、鋼等の金属弾性体が螺旋状に巻回され、全体が略円錐台状となるように形成された一種のコイル状バネである。この締結バネ5は、薄厚の端部P1 から巻回が開始され、P1 からP2 を経てP3 まで徐々に肉厚を増しながら水平に巻回されている。P1 からP3 までの底部の下面は水平な底面52となっている。P3 からは、P4 ,P5 ,P6 ,P7 ,P8 へ向って、徐々に上方にずれながら螺旋を描くように巻回されている。また、P3 からP4 までの部分は、巻回方向の肉厚がほぼ一定かつ最大となっており、P4 からは、P5 ,P6 ,P7 ,P8 へ向って、徐々に巻回方向の肉厚が減少している。P6 からP8 までの部分の上面はほぼ水平な頂部53となっている。また、締結バネ5の中央には略円柱状の空洞51が形成されている。
【0035】
締結バネ5はこのような構成を有しているので、頂部53に下向きの押圧力を加えていくと、P8 ,P7 ,P6 ,P5 ,P4 の順で徐々に下方に向って変形し、最終的にはP8 からP3 までのすべての下面が底面52の位置まで下降し、全体が平板リング状になる。この間、変形の量に応じた押圧力が締結バネ5の底面52と頂部53の双方に反力として作用することになる。
【0036】
上記のような構成により、2個の横圧受け金具1,1を、各横圧受け金具1,1の爪部15が互いに対向する状態でまくらぎT上に配置し、4個の爪部15の内方に形成される略矩形状の凹部内に軌道パッド6を収容させるようにして敷設し、敷設された軌道パッド6上にレールRを敷設し、各横圧受け金具1,1をそれぞれ2本のねじくぎ7,7によりまくらぎTに固定した後に、締結ボルト3の腕部32を横圧受け金具1のボルト挿入空間16内に挿入する。
【0037】
次に、締結ボルト3の腕部32の上面の略カマボコ形状面をボルト挿入空間16の天井面17に当接させた状態で、図1左部に示すように、締結ボルト3の軸部31を円形開口24に挿通させるようにしてレール押え金具2を取り付け、締結ボルト3の軸部31を空洞51に挿通させるようにして締結バネ5の底面52がバネ受け座部22上面と当接するように取り付け、最後に締結ボルト3の雄ねじ部33に締結ナット4の雌ねじ孔41を螺合させるようにして締結ナット4を締結する。
【0038】
この際、図1右部及び図2に示すように、レール押え金具2の第1脚部21がレールRの底部上面を押え、レール押え金具2のバネ受け座部22が横圧受け金具1の起立部12をまたぎ、レール押え金具2の第2脚部23が横圧受け金具1の平板部11の上面を押えるとともに、レール押え金具2の第2脚部23が横圧受け金具1の平板部11上の凸条14によってレール横方向への滑動等が規制されるようにする。
このようにして、レールRを各横圧受け金具1に弾性的に締結することができる。
【0039】
レール締結箇所の条件によっては、軌道パッド6の下面等にさらに高さ調整用の所要厚さのパッキング材を挿入する場合もある。そのような場合には、レールRの底部の高さが変るため、レール押え金具2が傾斜する。
しかしながら、本実施形態のレール締結装置100においては、横圧受け金具1の起立部12におけるボルト挿入空間16内に挿入された締結ボルト3の腕部32の上面である略半円柱面がボルト挿入空間16の略半円筒面状の天井面17に当接しており、図7に示すように、締結ボルト3は腕部32の軸Cを中心として図7(A)の矢印方向に揺動可能となっており、締結ボルト3の腕部32と横圧受け金具の起立部12はヒンジを構成している。
したがって、レールRの高さが変ってレール押え金具2が傾斜しても、締結ボルト3がそれに追随して傾斜し、レール押え金具2のバネ受け座部22の上面を締結バネ3によりつねに垂直に押圧することができるようになっている。
【0040】
また、上記の第1実施形態においては、図8(D)の変形例に示すように、締結バネ5の空洞51内にストッパ8を装着してもよい。ストッパ8は鋼等の強固な金属などからなる円筒状の部材であり、高さがh3 となっている。ここで、締結バネ5の底部の厚さをh1 とし、締結バネ5の頂部53までの厚さをh2 とし、h1 <h3 <h2 の関係が成立するものとする。
【0041】
このように構成すると、締結ナット4を締め込んだ場合に、締結ナット4の底面がストッパ8の上端面に到達すると、それ以上は締結ナット4を締め込むことはできない。したがって、レール押え金具2を横圧受け金具1に弾性的に締結する締結バネ5の締結力は、このストッパ8の高さh3 の位置に到達するまでのバネの変形量に相当する力に抑えられる。すなわち、円筒部材の軸方向長さh3 を所定値に設定しておくことにより、締結バネ5の締結力を一定値に抑えるよう調整することができる。
【0042】
したがって、レール締結箇所におけるレールの長手方向の伸縮の自由度と同程度の縦抵抗を有するレール締結とすることが容易にでき、レール長手方向の軸圧分布を前後の区間と均一にさせることができるため、ロングレールの場合でも座屈を有効に防止することができる。
また、締結バネ5の締結力調整を、単に、締結ナット4をそれ以上締め込めなくなるまで回動させる、という回動作業のみにより行うことができ、締結力の測定作業、再締付作業等が不要なため、現場での作業も非常に容易となる。
【0043】
(2)第2実施形態
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図9は、本発明の第2実施形態であるレール締結装置のレール横断方向の構成を示した図である。
【0044】
図に示すように、このレール締結装置200は、横圧受け金具1Aと、締結ボルト3Aと、締結バネ5Aと、締結ナット4Aと、座金9と、軌道パッド6と、ねじくぎ7を備えて構成されている。
【0045】
このレール締結装置200の各構成要素のうち、軌道パッド6とねじくぎ7は、第1実施形態のレール締結装置100の用いたものと同様である。したがって、第1実施形態のレール締結装置100と異なる構成要素は、横圧受け金具1Aと、締結ボルト3Aと、締結バネ5Aと、締結ナット4Aと、座金9である。以下、これらについて、さらに詳細な構成と作用を説明する。
【0046】
横圧受け金具1Aは、平板部11Aと、起立部12Aと、爪部15Aを有している。この第2実施形態の横圧受け金具1Aが第1実施形態の横圧受け金具1と異なる点は、起立部12Aにおいて締結ボルト3Aの基部34Aを保持する部分16Aが、第1実施形態のようなヒンジ構造ではなく固定構造となっている点、及び第1実施形態に平板部11における凸条14が設けられていない点である。
【0047】
また、締結バネ5Aは、鋼等の金属弾性体からなる板状体が略「C」字状に形成された一種の板状バネである。締結バネ5Aの一端はレールRの底部を押圧し、締結バネ5Aの他端は横圧受け金具1の起立部12Aの裏面を押圧可能となっている。締結バネ5Aのほぼ中央には円形の開口51Aが形成されており、この開口51Aに締結ボルト3Aの軸部31Aが挿通可能となっている。
また、締結ボルト3Aの先端付近には雄ねじ部が形成されており、この雄ねじ部に締結ナット4Aが螺合可能となっている。
【0048】
上記のような構成により、2個の横圧受け金具1A,1Aを、各横圧受け金具1A,1Aの爪部15Aが互いに対向する状態でまくらぎT上に配置し、4個の爪部15Aの内方に形成される略矩形状の凹部内に軌道パッド6を収容させるようにして敷設し、敷設された軌道パッド6上にレールRを敷設し、各横圧受け金具1A,1Aをそれぞれ2本のねじくぎ7,7によりまくらぎTに固定した後に、締結ボルト3Aの基部34Aを横圧受け金具1Aのボルト挿入空間16A内に挿入し、螺合や拡径部等により固定する。
【0049】
次に、締結ボルト3Aの軸部31Aを円形開口51Aに挿通させるようにして締結バネ5Aを取り付け、座金9を挿通し、最後に締結ボルト3Aの雄ねじ部に締結ナット4Aの雌ねじ孔を螺合させるようにして締結ナット4Aを締結する。上記のような第2実施形態の場合にも、第1実施形態の場合と同様に、レールRを各横圧受け金具1Aに弾性的に締結することができる。
【0050】
上記において、レール締結箇所の条件によっては、軌道パッド6の下面にさらに高さ調整用の所要厚さのパッキング材を挿入する場合もある。そのような場合には、レールRの底部の高さが変るが、この高さ変化は、締結バネ3Aのレール押え端部が変形することにより吸収される。
【0051】
上記各実施形態において、ねじくぎ7はまくらぎ固定手段に相当している。また、ボルト挿入空間16とレール押え金具2と締結ボルト3と締結バネ5と締結ナット4、及び締結ボルト3Aと締結バネ5Aと締結ナット4Aは弾性締結手段を構成している。
【0052】
なお、本発明は、上記各実施形態に限定されるものではない。上記各実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0053】
例えば、上記した第1実施形態においては、横圧受け金具1の平板部11上に設けられる凸条14が略カマボコ状に形成された例について説明しているが、本発明はこれには限定されず、他の形態、例えば、四角形断面の凸条であってもよいし、あるいはレール押え金具2の第2脚部23が嵌合可能な凹部であってもよい。要は、レール押え金具2がレール横方向へ滑動等しないように規制することができればどのような構成のものであってもよいのである。
【0054】
また、上記した第1実施形態においては、横圧受け金具1の起立部12に設けられるボルト挿入空間16の肩部の天井面17が略半円筒面に形成され、締結ボルト3の逆T字状の腕部32が略半円柱状に形成された例について説明しているが、本発明はこれには限定されず、他の形態、例えば、ボルト挿入空間16の天井面17が曲面状に形成され、締結ボルト3の腕部32が天井面17の曲率よりも小さな曲率を有する略カマボコ形状に形成されてもよい。要は、レールRの高さが変ってレール押え金具2が傾斜しても、締結ボルト3がそれに追随して傾斜し、レール押え金具2のバネ受け座部22の上面を締結バネ3によりつねに垂直に押圧することができれば、天井面17,腕部32の表面形状はどのような構成のものであってもよいのである。
【0055】
また、上記した第1実施形態においては、レールRを横圧受け金具1に弾性的に締結するための締結バネとして金属弾性体を螺旋状に巻回して略円錐台状に形成した締結バネを用いた例について説明しているが、本発明はこれには限定されず、他の形態の締結バネ、例えば、金属弾性体を螺旋状に巻回して略円筒状に形成したいわゆる「弦巻バネ」を用いてもよい。要は、金属弾性体を螺旋状に巻回して形成したバネであればどのようなものであってもよいのである。締結バネ内に円筒状のストッパ8を装着する場合も同様に、締結バネは金属弾性体を螺旋状に巻回して形成したバネであればどのようなものであってもよい。また、上記した第1実施形態における金属弾性体を螺旋状に巻回して略円錐台状に形成した締結バネの各部の肉厚分布は、図8に図示されたものに限定されず、他の肉厚分布、例えば全体にわたって一様な肉厚等としてもよい。
【0056】
また、金属弾性体を螺旋状に巻回して形成した締結バネと、締結バネの中心部を貫通する略円柱状の空洞内に装着される円筒部材(第1実施形態におけるストッパ8)との組み合わせは、第1実施形態の構成のレール締結装置100におけるレールの弾性締結のためだけでなく、一般に、レール押え金具又は横圧受け金具をまくらぎに直接的に又は間接的に弾性締結するすべての場合に応用可能である。
【0057】
また、上記した各実施形態においては、横圧受け金具1をまくらぎTに固定する手段としてねじくぎ7を用いた例について説明しているが、本発明はこれには限定されず、他の形態のまくらぎ固定手段、例えば、ボルトなどを用いてもよい。
【0058】
また、上記の説明においては、まくらぎとして木まくらぎについて言及しているが、本発明は木まくらぎのみには限定されず、他の形態のまくらぎ、例えば、コンクリートまくらぎや鉄まくらぎであってもよい。また、スラブやブロック、鋼橋等に直結する場合も含まれ、この場合には、スラブマットやブロック、鋼桁の頂板部材等がまくらぎに相当する。
【0059】
また、本発明は、既設の鉄道線路のバラスト道床区間内に横断下水渠などが設けられている場合に、既設のレール締結装置をてっ去し、そのかわりに設ける場合だけでなく、新設される鉄道線路に適用することも可能である。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、2個の横圧受け金具を用い、各横圧受け金具の爪部が互いに対向するようにまくらぎ上に配置した場合に各爪部の内方に形成される略矩形状凹部内に軌道パッドを収容するように構成したので、従来のレール締結装置の場合よりも厚い軌道パッドを使用することができ、そのバネ定数値を低くすることができるとともに、レール締結装置全体の厚さを従来と同様の値におさえることができる。この場合、各横圧受け金具の爪部は、軌道パッドの移動を規制するが、従来の枠型タイプレートのように細い枠状に連続してはいないため、枠部分の応力が増大して破損する、というような問題は発生しない。
また、レール高さ調整用にパッキング材を挿入した場合においても、横圧受け金具に設けた逆T字状のボルト挿入空間の肩部の天井面を曲面状とし、締結ボルトの軸部の一端から略カマボコ形状の腕部が逆T字状に突出形成し、締結ボルトの腕部をボルト挿入空間内に挿入し、腕部の略カマボコ形状面をボルト挿入空間の天井面に当接させた場合に、締結ボルトが腕部の軸を中心としてヒンジ状に揺動可能なように構成したので、レール押え金具が傾斜しても、締結ボルトがそれに追随して傾斜し、レール押え金具のバネ受け座部の上面を締結バネによりつねに垂直に押圧することができるようになっている。
さらに、レール押え金具又は横圧受け金具をまくらぎに直接的に又は間接的に弾性締結する螺旋状締結バネの中心部を貫通する略円柱状の空洞内に円筒部材を装着し、締結バネの締結力を、円筒部材の軸方向長さにより調整可能としたので、レール締結箇所の前後の箇所におけるレールの長手方向の伸縮の自由度と同程度の縦抵抗を有するレール締結とすることが容易にでき、レール長手方向の軸圧分布を前後の区間と均一にさせることができるため、ロングレールの場合でも座屈を有効に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態であるレール締結装置の全体構成を示す斜視図である。
【図2】図1に示すレール締結装置のレール横断方向の構成を示す図である。
【図3】図1,2に示すレール締結装置における横圧受け金具の構成を示す図であり、図3(A)はレール横断方向から見た正面図を、図3(B)は上方から見た平面図を、図3(C)は側面図を、それぞれ示している。
【図4】図1,2に示すレール締結装置における軌道パッドの構成を示す図であり、図4(A)は上方から見た平面図を、図4(B)はレール横断方向から見た正面図を、それぞれ示している。
【図5】図1,2に示すレール締結装置におけるねじくぎの構成を示す図である。
【図6】図1,2に示すレール締結装置におけるレール押え金具の構成を示す図であり、図6(A)は上方から見た平面図を、図6(B)はレール横断方向から見た正面図を、それぞれ示している。
【図7】図1,2に示すレール締結装置における締結ボルト及び締結ナットの構成を示す図であり、図7(A)はレール横断方向から見た正面図を、図7(B)は上方から見た平面図を、それぞれ示している。
【図8】図1,2に示すレール締結装置における締結バネの構成を示す図であり、図8(A)は上方から見た平面図を、図8(B)は側面図を、図8(C)はA−A断面図を、図8(D)はストッパを内挿した場合のA−A断面図を、それぞれ示している。
【図9】本発明の第2実施形態であるレール締結装置のレール横断方向の構成を示す図である。
【符号の説明】
1,1A 横圧受け金具
2 レール押え金具
3,3A 締結ボルト
4,4A 締結ナット
5,5A 締結バネ
6 軌道パッド
7 ねじくぎ
8 ストッパ
9 座金
11,11A 平板部
12,12A 起立部
13,13A 開口
14 凸条
15,15A 爪部
16,16A ボルト挿入空間
17 天井面
18,18A ねじくぎ受け座面
21 第1脚部
22 バネ受け座部
23 第2脚部
24 開口
31,31A 軸部
32 腕部
33 雄ねじ部
34A 基部
41 雌ねじ孔
51 空洞
51A 開口
52 底面
53 頂部
61 溝
71 角柱部
72 頭部
73 テーパー面
74 軸部
75 雄ねじ部
100,200 レール締結装置
H ねじ込み孔
R レール
T まくらぎ

Claims (2)

  1. 平板部(11)と、前記平板部(11)の一側部から起立するとともにレール(R)の底部側面に垂直に作用する横圧荷重を受ける起立部(12)と、前記平板部(11)の一側部の両端からレール横断方向に突出する一対の爪部(15)を有する横圧受け金具(1)と、
    前記平板部(11)をまくらぎ(T)に固定するねじくぎ(7)と、
    弾性材料からなり略平板状に形成され前記レール(R)の底面に作用する垂直荷重を前記まくらぎ(T)に伝達する軌道パッド(6)と、
    前記起立部(12)の中間部に逆T字状に形成され肩部の天井面(17)が曲面状をなすボルト挿入空間(16)と、バネ受け座部(22)の各側部から下方に延びる第1脚部(21)と第2脚部(23)を有して断面形状が略コ字状に形成され前記レール(R)の底部を押えるレール押え金具(2)と、金属弾性体を螺旋状に巻回し全体が略円錐台形状となるように形成されたバネである締結バネ(5)と、軸部(31)の一端から略カマボコ形状の腕部(32)が逆T字状に突出形成された締結ボルト(3)と、締結ナット(4)を有し、前記レール(R)を前記横圧受け金具(1)に弾性的に締結する弾性締結手段を備え、
    2個の前記横圧受け金具(1)を、各横圧受け金具(1)の前記爪部(15)が互いに対向するようにしてまくらぎ(T)上に配置した場合に、各爪部(15)の内方に形成される略矩形状凹部内に前記軌道パッド(6)を収容するように構成し、
    前記締結ボルト(3)の腕部(32)を前記ボルト挿入空間(16)内に挿入し、前記腕部(32)の略カマボコ形状面を前記ボルト挿入空間(16)の天井面に当接させた場合に、前記締結ボルト(3)が前記腕部(32)の軸(C)を中心として揺動可能で、締結ボルト(3)の腕部(32)と横圧受け金具(1)の起立部(12)がヒンジを構成することにより、レール(R)の高さが変ってレール押え金具(2)が傾斜しても締結ボルト(3)それに追随して傾斜しレール押え金具(2)のバネ受け座部(22)の上面を締結バネによりつねに垂直に押圧することができるように構成し、
    かつ、前記締結バネ(5)の中心部を貫通する略円柱状の空洞(51)内に、軸方向長さh3の円筒状のストッパ(8)を装着し、締結バネ(5)の底部の厚さをh1とし、締結バネ(5)の頂部53までの厚さをh2としたとき、h1<h3<h2の関係が成立するように構成することにより、締結ナット(4)を締め込んだ場合に、締結ナット(4)の底面がストッパ(8)の上端面に到達後はそれ以上締結ナット(4)を締め込むことができないようにし、レール押え金具(2)を横圧受け金具(1)に弾性的に締結する締結バネ(5)の締結力を、ストッパ(8)の高さh3の位置に到達するまでのバネの変形量に相当する一定の値に抑えるよう調整可能としたことを特徴とするレール締結装置。
  2. 平板部(11)と、前記平板部(11)の一側部から起立するとともにレール(R)の底部側面に垂直に作用する横圧荷重を受ける起立部(12)と、前記平板部(11)の一側部の両端からレール横断方向に突出する一対の爪部(15)を有する横圧受け金具(1)と、
    前記平板部(11)をまくらぎ(T)に固定するねじくぎ(7)と、
    弾性材料からなり略平板状に形成され前記レール(R)の底面に作用する垂直荷重を前記まくらぎ(T)に伝達する軌道パッド(6)と、
    前記起立部(12)の中間部に逆T字状に形成され肩部の天井面(17)が曲面状をなすボルト挿入空間(16)と、バネ受け座部(22)の各側部から下方に延びる第1脚部(21)と第2脚部(23)を有して断面形状が略コ字状に形成され前記レール(R)の底部を押えるレール押え金具(2)と、金属弾性体を螺旋状に巻回し全体が略円錐台形状となるように形成されたバネである締結バネ(5)と、軸部(31)の一端から略カマボコ形状の腕部(32)が逆T字状に突出形成された締結ボルト(3)と、締結ナット(4)を有し、前記レール(R)を前記横圧受け金具(1)に弾性的に締結する弾性締結手段を備えたレール締結装置(100)を用い、
    2個の前記横圧受け金具(1)を、各横圧受け金具(1)の前記爪部(15)が互いに 対向するようにしてまくらぎ(T)上に配置した場合に、各爪部(15)の内方に形成される略矩形状凹部内に前記軌道パッド(6)を収容するように構成し、
    前記締結ボルト(3)の腕部(32)を前記ボルト挿入空間(16)内に挿入し、前記腕部(32)の略カマボコ形状面を前記ボルト挿入空間(16)の天井面に当接させた場合に、前記締結ボルト(3)が前記腕部(32)の軸(C)を中心として揺動可能で、締結ボルト(3)の腕部(32)と横圧受け金具(1)の起立部(12)がヒンジを構成することにより、レール(R)の高さが変ってレール押え金具(2)が傾斜しても締結ボルト(3)それに追随して傾斜しレール押え金具(2)のバネ受け座部(22)の上面を締結バネによりつねに垂直に押圧することができるように構成し、
    かつ、前記締結バネ(5)の中心部を貫通する略円柱状の空洞(51)内に、軸方向長さh3の円筒状のストッパ(8)を装着し、締結バネ(5)の底部の厚さをh1とし、締結バネ(5)の頂部53までの厚さをh2としたとき、h1<h3<h2の関係が成立するように構成することにより、締結ナット(4)を締め込んだ場合に、締結ナット(4)の底面がストッパ(8)の上端面に到達後はそれ以上締結ナット(4)を締め込むことができないようにし、レール押え金具(2)を横圧受け金具(1)に弾性的に締結する締結バネ(5)の締結力を、ストッパ(8)の高さh3の位置に到達するまでのバネの変形量に相当する一定の値に抑えるよう調整可能としたことを特徴とするレール締結方法
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