JP3843044B2 - 端子金具の検査方法及び検査装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、絶縁体に取り付けられて電線が圧接される端子金具の絶縁体への取付状況の良否を検査する端子金具の検査方法及び検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
移動体としての自動車には、一般に、ヘッドランプ及びテールランプなどのランプ類、スタータモータ及びエアコンディショナ用のモータなどの多種多様な電子機器が搭載されている。このため、前記自動車は、前述した多種多様な電子機器に電力などを供給するために、ワイヤハーネスを配索している。
【0003】
ワイヤハーネスは、複数の電線と、これらの電線の端部などに取り付けられてこれらの電線を相互に所定のパターンで接続する配線盤を備えている。電線は、導電性の芯線と、該芯線を被覆する絶縁性の被覆部と、を備えている。配線盤は、導電性の端子金具としての圧接端子と、絶縁性のプレート状絶縁体とを備えている。
【0004】
圧接端子は、電線と圧接する圧接部を備えている。圧接部は、電線を表面上に位置させる底壁と、互いの間に電線を位置させる一対の壁と、これら一対の壁から互いに近づく方向に延びた複数対の圧接刃とを備えている。一対の壁は、底壁の両縁から立設しており、互いに間隔をあけて相対している。圧接端子は、コネクタハウジングに取り付けられた後、前記一対の壁間即ち複数対の圧接刃間に電線が圧入される。そして、圧接端子は、圧接刃が電線の被覆部を切り込んで芯線と接触することにより、前記電線と電気的に接続する。
【0005】
プレート状絶縁体は、絶縁性の合成樹脂からなり、板状に形成されている。プレート状絶縁体は、前記圧接端子を互いに交差する2方向に沿って並べて取り付けることが可能である。即ち、プレート状絶縁体は、2次元のマトリックス状に圧接端子を配置可能となっている。そして、プレート状絶縁体は、圧接端子を装着した後、該圧接端子に電線を圧接する。このため、プレート状絶縁体は、同一の電線に複数の圧接端子を圧接可能としている。
【0006】
また、プレート状絶縁体は、圧接端子が取り付けられて、該圧接端子に電線が圧接された後に、複数重ねられる。そして、導電性の棒部材により互いに重なる圧接端子同士が電気的に接続される。こうして、プレート状絶縁体は、電線が圧接された圧接端子が取り付けられた状態で、複数重ねられる事などにより、複数の電線を相互に予め定められるパターンにしたがって電気的に接続する。また、前述したプレート状絶縁体は、周知の射出成形により得られる。
【0007】
前述したワイヤハーネスを組み立てる組立ラインにおいては、各プレート状絶縁体の所望の箇所に圧接端子を取り付ける。プレート状絶縁体に圧接端子を取り付けた後、該圧接端子の圧接部の外観検査を行う。外観検査の際には、まず、電線の圧接状況が良好な圧接端子の圧接部の画像を取得しておく。
【0008】
そして、検査対象物としての圧接端子の圧接部の画像を取得して、周知の相関法により前記圧接状況が良好な圧接端子の圧接部の画像との相関値を算出する。この相関値に基づいて、検査対象物としての圧接端子の電線の圧接状況の良否を判定する。こうして、検査対象物としての圧接端子を電線の圧接状況が良好な圧接端子の圧接部の画像と照合することにより、良否を判定してきた。
【0009】
取り付けた圧接端子が全て良品と判定されたプレート状絶縁体に取り付けられた圧接端子に電線を圧接する。電線を圧接する際には、前記一対の壁の外側とプレート状絶縁体との間に侵入する一対のガイドブレードと、一対のガイドブレード間の電線を一対の壁間に圧入する圧接ブレードと、を用いる。圧接端子に電線を圧接した後、プレート状絶縁体を複数重ねて、前述した配線盤を組み立てる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
前述したプレート状絶縁体に取り付けられた圧接端子の外観検査方法では、良品の画像と検査対象物の画像とを周知の相関法により照合する。良品の画像に検査対象物の画像が似ている場合には、検査対象物を良品と判定し、良品の画像に検査対象物の画像が似ていない場合には、検査対象物を不良品と判定する。
【0011】
こうすることで、例えば、プレート状絶縁体に取り付けた際に、一対の壁のうち少なくとも一方が底壁に向かって曲げられた圧接端子を不良品として確実に判定できた。しかしながら、前述したプレート状絶縁体の成型時に生じるそりなどにより、前記一対の壁間の間隔が狭くなった場合には、相関法を用いるため、良品と判定してしまう傾向であった。
【0012】
この場合、前述した圧接ブレードが、一対のガイドブレード間の電線を圧接刃間に圧入する際に、一対の壁の少なくとも一方に接触して、少なくとも一方の壁を底壁に向かって曲げてしまう虞があった。この場合、電線と圧接端子とを確実に電気的に接続することが困難となって、望ましくない。このように、従来の端子金具の検査方法では、電線を確実に接続できない不良品となる端子金具を良品として判定する虞があった。
【0013】
したがって、本発明の目的は、絶縁体への取付状況の良否を正確に判定できる端子金具の検査方法及び検査装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決し目的を達成するために、請求項1に記載の本発明の端子金具の検査方法は、絶縁体に取り付けられて電線が圧接される端子金具の前記絶縁体への取付状況を検査する端子金具の検査方法であって、前記端子金具は、互いの間に前記電線を位置させる一対の壁と、前記一対の壁の内一方の壁から他方の壁に向かって延びた第1の圧接刃と、他方の壁から一方の壁に向かって延びた第2の圧接刃と、を備え、前記第1の圧接刃と前記第2の圧接刃との間に前記電線を圧入することにより、前記電線と接続する構成であり、検査対象物としての絶縁体に取り付けられた端子金具の前記一対の壁間の間隔に基づいて、前記検査対象物としての端子金具の絶縁体への取付状況の良否を判定することを特徴としている。
【0015】
請求項2に記載の本発明の端子金具の検査方法は、請求項1記載の端子金具の検査方法において、検査対象物としての絶縁体に取り付けられた端子金具を撮像して、撮像して得た画像から前記一対の壁の外形を抽出して、これら一対の壁間の間隔を検出した後、これら一対の壁間の間隔に基づいて、前記検査対象物としての端子金具の絶縁体への取付状況の良否を判定することを特徴としている。
【0016】
請求項3に記載の本発明の端子金具の検査方法は、請求項2記載の端子金具の検査方法において、前記一対の壁の外形を抽出する際には、前記一方の壁と絶縁体の一部とを含む第1の領域から前記一方の壁の外形を抽出し、前記他方の壁と前記絶縁体の一部とを含む第2の領域から前記他方の壁の外形を抽出することを特徴としている。
【0017】
請求項4に記載の本発明の端子金具の検査方法は、請求項3記載の端子金具の検査方法において、前記第1の領域と前記第2の領域をそれぞれ複数用い、前記端子金具に圧接される電線の長手方向に沿って互いの間に第1の圧接刃を位置させる位置に複数の第1の領域を配し、前記端子金具に圧接される電線の長手方向に沿って互いの間に第2の圧接刃を位置させる位置に複数の第2の領域を配したことを特徴としている。
【0018】
請求項5に記載の本発明の端子金具の検査方法は、請求項4記載の端子金具の検査方法において、前記端子金具は、前記第1の圧接刃と第2の圧接刃をそれぞれ複数備えており、前記第1の領域を複数の第1の圧接刃間に配し、前記第2の領域を複数の第2の圧接刃間に配したことを特徴としている。
【0019】
請求項6に記載の本発明の端子金具の検査装置は、絶縁体に取り付けられて電線が圧接される端子金具の前記絶縁体への取付状況を検査する端子金具の検査装置であって、前記端子金具は、互いの間に前記電線を位置させる一対の壁と、前記一対の壁の内一方の壁から他方の壁に向かって延びた第1の圧接刃と、他方の壁から一方の壁に向かって延びた第2の圧接刃と、を備え、前記第1の圧接刃と前記第2の圧接刃との間に前記電線を圧入することにより、前記電線と圧接する構成であり、検査対象物としての絶縁体に取り付けられた端子金具を撮像する撮像手段と、前記撮像手段が撮像して得た画像から前記一対の壁の外形を抽出する抽出手段と、前記抽出手段が抽出した前記一対の壁の外形からこれら一対の壁間の間隔を求めるとともに、これら一対の壁間の間隔に基づいて前記検査対象物としての端子金具の絶縁体への取付状況の良否を判定する判定手段とを備えたことを特徴としている。
【0020】
請求項7に記載の本発明の端子金具の検査装置は、請求項6記載の端子金具の検査装置において、前記抽出手段が前記一対の壁の外形を抽出する際には、前記一方の壁と絶縁体の一部とを含む第1の領域から前記一方の壁の外形を抽出し、前記他方の壁と前記絶縁体の一部とを含む第2の領域から前記他方の壁の外形を抽出することを特徴としている。
【0021】
請求項8に記載の本発明の端子金具の検査装置は、請求項7記載の端子金具の検査装置において、前記第1の領域と前記第2の領域をそれぞれ複数用い、前記端子金具に圧接される電線の長手方向に沿って互いの間に第1の圧接刃を位置させる位置に複数の第1の領域を配し、前記端子金具に圧接される電線の長手方向に沿って互いの間に第2の圧接刃を位置させる位置に複数の第2の領域を配したことを特徴としている。
【0022】
請求項9に記載の本発明の端子金具の検査装置は、請求項8記載の端子金具の検査装置において、前記端子金具は、前記第1の圧接刃と第2の圧接刃をそれぞれ複数備えており、前記第1の領域を複数の第1の圧接刃間に配し、前記第2の領域を複数の第2の圧接刃間に配したことを特徴としている。
【0023】
請求項1に記載された本発明によれば、一対の壁間の間隔に基づいて、絶縁体への取付状況の良否を判定する。判定する際には、前記一対の壁間の間隔が、予め許容される範囲内であるか否かで判定するのが望ましい。このため、電線が圧接される際に、一つの壁のうち少なくとも一方がつぶれてしまうなどの一対の壁間の間隔が狭い端子金具を確実に不良品として判定できる。
【0024】
請求項2に記載された本発明によれば、端子金具を撮像して、撮像して得た画像から一対の壁の外形即ちエッジを抽出する。このため、一対の壁間の間隔を確実に把握できる。したがって、一対の壁間の間隔が狭い端子金具をより確実に不良品として判定できる。
【0025】
請求項3に記載された本発明によれば、第1の領域と第2の領域が、一方又は他方の壁と絶縁体の一部を含んでいる。勿論、端子金具と絶縁体とは、光を反射する度合いが異なる。このため、第1の領域と第2の領域とでは、絶縁体の一部と一対の壁との間で明暗(コントラスト)が生じる。第1及び第2の領域から壁の外形即ちエッジを抽出する。このため、一対の壁の外形即ちエッジを確実に抽出でき、一対の壁間の間隔を確実に把握できる。したがって、一対の壁間の間隔が狭い端子金具をより確実に不良品として判定できる。
【0026】
請求項4に記載された本発明によれば、第1の領域と第2の領域を複数用い、これら第1及び第2の領域間に圧接刃を位置させている。これらの領域内で一対の壁の外形(エッジ)を抽出することにより、確実に一対の壁間の間隔を把握でき、これら一対の壁間の間隔が狭い端子金具を確実に不良品として判定できる。
【0027】
請求項5に記載された本発明によれば、更に、第1の領域を複数の第1の圧接刃間に配し、第2の領域を複数の第2の圧接刃間に配している。このため、これらの領域内で一対の壁の外形(エッジ)を抽出することにより、より確実に一対の壁間の間隔を把握できる。したがって、一対の壁間の間隔が狭い端子金具を確実に不良品として判定できる。
【0028】
請求項6に記載された本発明によれば、撮像手段が端子金具を撮像して、抽出手段が撮像して得た画像から一対の壁の外形即ちエッジを抽出する。判定手段が一対の壁間の間隔に基づいて、絶縁体への取付状況の良否を判定する。判定する際には、前記一対の壁間の間隔が、予め許容される範囲内であるか否かで判定するのが望ましい。このため、一対の壁間の間隔を確実に把握でき、電線が圧接される際に、一つの壁のうち少なくとも一方がつぶれてしまうなどの一対の壁間の間隔が狭い端子金具を確実に不良品として判定できる。
【0029】
請求項7に記載された本発明によれば、抽出手段が一対の壁の外形を抽出する第1の領域と第2の領域が一方又は他方の壁と絶縁体の一部を含んでいる。勿論、端子金具と絶縁体とは、光を反射する度合いが異なる。このため、第1の領域と第2の領域とでは、絶縁体の一部と一対の壁との間で明暗(コントラスト)が生じる。このため、抽出手段が一対の壁の外形即ちエッジを確実に抽出でき、判定手段が一対の壁間の間隔を確実に把握できる。したがって、判定手段は、一対の壁間の間隔が狭い端子金具をより確実に不良品として判定できる。
【0030】
請求項8に記載された本発明によれば、第1の領域と第2の領域を複数用い、これら第1及び第2の領域間に圧接刃を位置させている。これらの領域内で一対の壁の外形(エッジ)を抽出することにより、確実に一対の壁間の間隔を把握でき、これら一対の壁間の間隔が狭い端子金具を確実に不良品として判定できる。
【0031】
請求項9に記載された本発明によれば、更に、第1の領域を複数の第1の圧接刃間に配し、第2の領域を複数の第2の圧接刃間に配している。このため、これらの領域内で一対の壁の外形(エッジ)を抽出することにより、より確実に一対の壁間の間隔を把握できる。したがって、一対の壁間の間隔が狭い端子金具を確実に不良品として判定できる。
【0032】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態にかかる端子金具の検査装置(以下単に検査装置と呼ぶ)を、図1ないし図7を参照して説明する。図1などに示す検査装置1は、図6に示された絶縁体としての圧接プレート60に取り付けられた端子金具としてのJB用圧接端子50(図7などに示す)の取付状況の良否を検査する。
【0033】
JB用圧接端子50は、導電性の板金などを折り曲げるなどして得られる。JB用圧接端子50は、図7などに示すように、電線2(図6に示す)が接続される電線接続部51と、電気接触部52と、を備えている。電線2は、導電性の芯線と、この芯線を被覆する絶縁性の被覆部とを備えた所謂被覆電線である。芯線は、複数の導線が撚られて構成されている。被覆部は、絶縁性の合成樹脂からなる。
【0034】
電線接続部51は、電線2が表面に置かれる平坦な底壁55と、一対の側壁56a,56bと、複数対の圧接刃54a,54bと、加締め片53と、複数の係止片58とを備えている。
【0035】
底壁55は、帯板状に形成されている。一対の側壁56a,56bは、それぞれ、帯板状に形成されている。一対の側壁56a,56bは、底壁55の幅方向の両縁に連なっている。一対の側壁56a,56bは、それぞれ、底壁55に立設しているとともに、互いに間隔をあけて相対している。一対の側壁56a,56bは、互いの間に電線2を位置させる。なお、一対の側壁56a,56bは、本明細書に記した一対の壁をなしている。
【0036】
圧接刃54a,54bは、それぞれ、底壁55に対し立設している。図示例において、圧接刃54a,54bは、二対設けられている。圧接刃54a,54bのうち一方の圧接刃(以下第1の圧接刃と呼ぶ)54aは、一対の側壁56a,56bのうち一方の側壁56aから他方の側壁56bに向かって延びている。他方の圧接刃(以下第2の圧接刃と呼ぶ)54bは、他方の側壁56bから一方の側壁56aに向かって延びている。圧接刃54a,54bの縁は、一対の側壁56a,56bが互いに相対する方向に沿って、互いに間隔をあけて相対している。
【0037】
圧接刃54a,54bは、互いの間に電線2を圧入することにより、電線2の被覆部を切り込んで該電線2の芯線と接触する。圧接刃54a,54bは、前記電線2と電気的に接続する。こうして、圧接刃54a,54b即ちJB用圧接端子50は、電線2と圧接する。
【0038】
加締め片53は、一方の側壁56aに連なっているとともに底壁55に対し立設している。加締め片53は、底壁55に被さるように曲げられることにより、底壁55との間に電線2を挟んで保持する。即ち、加締め片53は、電線2を底壁55に加締める。こうして、加締め片53は、電線2を電線接続部51に固定する。
【0039】
係止片58は、側壁56a,56bの一部が切り欠かれて形成されている。係止片58は、側壁56a,56bそれぞれに設けられている。それぞれの係止片58は、一端部が側壁56a,56bに連なり、かつ他端部が側壁56a,56bから離れている。それぞれの係止片58は、特に前記他端部が側壁56a,56bの外面から外方向に突出している。また、係止片58は、前記他端部の側壁56a,56bからの突出量が変化するように弾性変形自在となっている。係止片58は、JB用圧接端子50が圧接プレート60に装着された際に、前記他端部が後述する隔壁63bの内面に係止可能である。
【0040】
電気接触部52は、底壁55の幅方向の一方の縁に連なっている。即ち、電気接触部52は、電線接続部51と連なっている。電気接触部52と電線接続部51とは、JB用圧接端子50の平面形状がL字状となる位置に配されている。電気接触部52は、角筒状の筒部59aと、図示しない接続バーを介して他のJB用圧接端子50と接続するためのばね片57と、圧接プレート60に係止する係止突起59bとを備えている。
【0041】
筒部59aは、その筒孔が圧接プレート60の後述の孔70に連通するように配される。筒部59a内には、接続手段としての図示しない接続バーが挿入される。ばね片57は、筒部59a内に設けられ、筒部59a内に侵入した接続バーを筒部59aの内面に向かって付勢して、接続バーが筒部59aから抜けでないようにする。こうして、ばね片57は、筒部59a即ち電気接触部52と接続バーとを電気的に接続する。
【0042】
係止突起59bは、筒部59aに連なっている。係止突起59bは、筒部59aから外方向に突出している。係止突起59bは、筒部59aからの突出量が変化するように弾性変形自在である。係止突起59bは、圧接プレート60の収容部64内に係止可能である。
【0043】
電気接触部52は、圧接プレート60が互いに積層された際に、筒部59a内に接続バーが挿入されることによって、互いに重なるJB用圧接端子50同士を電気的に接続する。こうして、電気接触部52は、接続バーを介して他の端子金具としての他のJB用圧接端子50と接続する。
【0044】
JB用圧接端子50は、電線接続部51が圧接プレート60の後述する電線収容溝61の溝本体61a内に収容され、かつ電気接触部52が電線収容溝61の後述する収容部64内に収容される。JB用圧接端子50は、他端部間の間隔が狭くなる方向に係止片58が押圧されるとともに筒部59aからの突出量が減少する方向に係止突起59bが押圧されて、溝本体61a及び収容部64内に圧入される。そして、係止片58が溝本体61aの内面に係止するとともに、係止突起59bが収容部64内に係止する。JB用圧接端子50は、溝本体61a及び収容部64内に圧入されることで、圧接プレート60に取り付けられる(又は保持されるともいい又は装着されるともいう)。
【0045】
圧接プレート60は、絶縁性の合成樹脂などからなり、プレート状即ち平板状に形成されている。圧接プレート60は、図6に示すように、矩形状のプレート本体62と、複数の電線収容溝61と、電線固定部67と、を備えている。プレート本体62は、ほぼ平坦な底壁63aと、奥壁65と、底壁63aから立設した複数の隔壁63bと、を備えている。奥壁65は、底壁63aの図6中の奥側に位置する一つの縁部に連なっている。奥壁65は、底壁63aに立設している。隔壁63bは、互いに平行でかつ間隔を存している。隔壁63bは、それぞれ、奥壁65に対し直交しかつプレート本体62の長手方向に沿って延びている。隔壁63bは、本明細書に記した絶縁体の一部をなしている。
【0046】
電線収容溝61は、隣り合う隔壁63bと底壁63aとで囲まれて形成されている。電線収容溝61は、プレート本体62の幅方向に沿って、即ち前記隔壁63bが互いに並設する方向に沿って、並設されている。電線収容溝61は、互いに平行である。電線収容溝61は、プレート本体62の長手方向に沿って延びている。電線収容溝61は、電線2とJB用圧接端子50とを収容可能である。
【0047】
電線収容溝61は、図6に示すように、溝本体61aと、収容部64とを備えている。溝本体61aは、隣り合う隔壁63bの内面と、底壁63aの表面とで、形成されている。溝本体61aは、前記隔壁63bに沿って延在している。溝本体61aは、電線2と、JB用圧接端子50の電線接続部51と、を収容する。
【0048】
収容部64は、隣り合う一対の隔壁63bの間隔を拡げるように、前記隔壁63bから凹に形成されている。収容部64は、一つの電線収容溝61を形成する隣り合う一対の隔壁63bそれぞれに設けられている。収容部64は、溝本体61aの長手方向に沿って、一方の隔壁63bと他方の隔壁63bとに、交互に設けられている。
【0049】
こうして、収容部64は、電線収容溝61の溝本体61aの長手方向に沿って複数並設されている。収容部64は、JB用圧接端子50の電気接触部52を収容する。収容部64には、孔70(図4に示す)が設けられている。前記孔70は、プレート本体62の底壁63aを貫通しているとともに収容部64に開口している。こうして、電線収容溝61は、複数のJB用圧接端子50を取り付け可能である。
【0050】
電線固定部67は、奥壁65から離れたプレート本体62の端部に設けられている。電線固定部67は、係止爪68と、係合部材69と、を備えている。係止爪68は、電線収容溝61それぞれに対応して設けられている。係止爪68は、一つの電線収容溝61に対し一対配されている。これら一対の係止爪68は、電線収容溝61の幅方向の両縁から立設している。一対の係止爪68は、底壁63aから立設している。係止爪68は、電線収容溝61内に収容された電線2に係止して、この電線2が電線収容溝61から抜け出ることを阻止する。
【0051】
係合部材69は、電線収容溝61の幅方向に沿って、隣り合う電線収容溝61の相互間に設けられている。係合部材69は、隣り合う電線収容溝61に配された係止爪68間に設けられている。係合部材69は、隣り合う係止爪68間に係合可能である。電線固定部67は、電線収容溝61内に電線2を収容した格好で、係合部材69が前述した係止爪68間に係合して、一対の係止爪68間から電線2が抜け出ることを阻止する。
【0052】
また、前記圧接プレート60は、複数の係止突起66と図示しない複数の係止受け突起とを備えている。これらの係止突起66と係止受け突起とは、互いに係止する。これらの係止突起66と係止受け突起とが互いに係止して、圧接プレート60が互いに積層されて固定する。
【0053】
圧接プレート60は、前記電線収容溝61の溝本体61aの長手方向と、これらの電線収容溝61が並設する方向と、の互いに交差する二方向に沿って、JB用圧接端子50を前記底壁63a上に並べる。即ち、圧接プレート60は、JB用圧接端子50を、底壁63a上に二次元のマトリックス状に配置する。
【0054】
圧接プレート60の溝本体61aと収容部64とにJB用圧接端子50を取り付ける。このとき、JB用圧接端子50を、底壁63aに近づけてプレート本体62に取り付ける。係止片58が隔壁63bの内面に係止しかつ係止突起59bが収容部64の内面に係止して、JB用圧接端子50は電線収容溝61内に収容されて、圧接プレート60に固定される。
【0055】
そして、本発明にかかる検査装置1で、JB用圧接端子50の圧接プレート60への取付状況の良否を検査する。取り付けたJB用圧接端子50全ての取付状況が良好な圧接プレート60の溝本体61a及び収容部64内に収容されたJB用圧接端子50に、電線2を圧接する。このとき、電線2を電線接続部51の圧接刃54a,54b間に圧入して電線収容溝61内に挿入するとともに、加締め片53を底壁55に向かって曲げる。電線2とJB用圧接端子50とは、互いに電気的に接続するとともに、電線2がJB用圧接端子50に固定される。こうして、同一の電線2が圧接したJB用圧接端子50は、互いに電気的に接続する。
【0056】
この状態で、圧接プレート60を、プレート本体62が互いに平行でかつ間隔を存して並べる。そして、圧接プレート60を互いに近づけて、係止突起66と係止受け突起とを互いに係止する。複数の圧接プレート60を互いに固定する。所定の孔70及び電気接触部52の筒部59a内に接続バーを挿入して、配線盤を構成する。
【0057】
配線盤は、JB用圧接端子50を底壁63a上に配置する位置及び接続バーを挿入する位置を選択することによって、JB用圧接端子50に圧接される電線2を、予め定められるパターンにしたがって接続する。
【0058】
検査装置1は、JB用圧接端子50の圧接プレート60への取付状況の良否を検査する。検査装置1は、図1に示すように、撮像手段としてのCCDカメラ5と、検査テーブル3と、駆動アームユニット4と、制御手段としての制御装置7と、入力装置24と、表示装置25と、出力手段としての出力装置26と、を備えている。
【0059】
CCDカメラ5は、検査テーブル3上に置かれる検査対象物としての圧接プレート60に取り付けられたJB用圧接端子50を撮像可能である。CCDカメラ5は、駆動アームユニット4の後述するY軸アーム33に支持されている。
【0060】
CCDカメラ5は、図示例では、画素を構成する撮像素子が2次元に配置されて構成された2次元CCD(Charge Coupled Device)撮像素子と、前記2次元CCD撮像素子に画像を導くレンズなどを備えている。CCDカメラ5は、2次元CCD撮像素子が、複数の段階にわけて光の強弱を検知する。即ち、CCDカメラ5は、2次元に配置された各画素での光の強弱を検知する。CCDカメラ5は、濃淡付きのいわゆる白黒の画像を撮像する。
【0061】
検査テーブル3は、表面3aが水平方向に沿って略平坦な平板状に形成されている。検査テーブル3は、表面3a上に、検査対象物としての圧接プレート60に取り付けられたJB用圧接端子50を置くことができる。
【0062】
駆動アームユニット4は、駆動アーム28と、駆動制御部29と、を備えている。駆動アーム28は、周知のリニアガイド40などによって、検査テーブル3に対し、前記表面3aに沿って移動自在となっている。図示例では、図1中の手前から奥側または奥側から手前側に向かって、矢印Yに沿って移動自在となっている。なお、前記リニアガイド40は、検査テーブル3に取付られかつ矢印Yに沿って延在したレール40aと、このレール40aに対し移動自在に設けられたスライダ40bとを備えている。
【0063】
駆動アーム28は、鉛直方向に沿って延在したZ軸アーム31と、X軸アーム32と、Y軸アーム33と、を備えている。Z軸アーム31は、一端がスライダ40bに固定されている。X軸アーム32は、Z軸アーム31に対し、前記表面3aと前記矢印Yとの双方に交差する方向に沿って移動自在に支持されている。
【0064】
図示例では、X軸アーム32は、前記矢印Yに直交しかつ鉛直方向に沿った図1中の矢印Zに沿って、Z軸アーム31に対し移動自在となっている。X軸アーム32は、表面3aに沿いかつ矢印Yに対し交差する方向に沿って、延在したアーム状に形成されている。図示例では、X軸アーム32は、前記矢印Yと矢印Zとの双方に直交する矢印X(水平方向)に沿って延在している。
【0065】
Y軸アーム33は、X軸アーム32に対し、周知のリニアガイド41などによって、矢印Xに沿って移動自在に支持されている。なお、前記リニアガイド41は、X軸アーム32に取付られかつ矢印Xに沿って延在したレール41aと、このレール41aに対し移動自在に設けられたスライダ41bとを備えている。
【0066】
Y軸アーム33は、一端がスライダ41bに固定されている。Y軸アーム33は、前記矢印Yに沿って延在したアーム状に形成されている。Y軸アーム33は、他端に、CCDカメラ5を取り付けている。
【0067】
Z軸アーム31は、周知のエアシリンダまたはモータなどによって、矢印Yに沿って移動される。X軸アーム32は、周知のエアシリンダまたはモータなどによって、矢印Zに沿って移動される。Y軸アーム33は、周知のエアシリンダまたはモータなどによって、矢印Xに沿って移動される。
【0068】
駆動制御部29は、Z軸アーム31とX軸アーム32とY軸アーム33を、それぞれ移動させるためのエアシリンダまたはモータなどを、制御装置7からの命令に基いて駆動させる。前述した構成によって、駆動アームユニット4は、CCDカメラ5を図1中の矢印Y,Z,Xに沿って移動させる。駆動アームユニット4は、制御装置7からの命令に基いて、圧接プレート60に取り付けられたJB用圧接端子50を撮像できる位置に、CCDカメラ5を位置付ける。
【0069】
入力装置24は、検査対象物としてのJB用圧接端子50の品番や個数などの検査装置1の設定状況などを、制御装置7に入力するために用いられる。入力装置24は、検査装置1の各種の操作を行うために用いられる。また、入力装置24は、制御装置7の後述する正規メモリ12(図2に示す)に圧接プレート60への取付状況が良好なJB用圧接端子50の一対の側壁56a,56bの外面間の間隔L(図4及び図5に示す)の最低値と最高値とを入力する。
【0070】
前述した一対の側壁56a,56bの外面間の間隔Lの最低値と最高値とは、電線2を一対の側壁56a,56b間即ち圧接刃54a,54b間に圧入した際に、電線2を良好な状態で圧接刃54a,54bと圧接できる値である。即ち、一対の側壁56a,56bの外面間の間隔Lが最低値と最高値との間であれば、即ち、一対の側壁56a,56bの外面間の間隔Lが前記最低値以上でかつ最高値以下(予め許容される範囲内)であれば、電線2をJB用圧接端子50に確実に電気的に接続できる。一対の側壁56a,56bの外面間の間隔Lは、本明細書に記した一対の側壁56a,56b間の間隔をなしている。
【0071】
また、一対の側壁56a,56bの外面間の間隔Lが前記最低値未満であれば、電線2を圧接刃54a,54b間に圧入する圧接ブレードなどが少なくとも一方の側壁56a,56bに接触する。そして、圧接ブレードなどが、接触した側壁56a,56bを底壁55に向かって折り曲げることとなる。電線2をJB用圧接端子50に接続することが困難となる。
【0072】
また、入力装置24は、検査対象物としてのJB用圧接端子50の品番毎に定められる検査対象領域R(図4中に一点鎖線で示し、図5中に実線で示す)のCCDカメラ5が撮像した画像20(図4及び図5に示す)における位置を後述の領域メモリ13(図2に示す)に入力する。検査対象領域Rは、図4及び図5に示すように、第1の領域r1と第2の領域r2とからなる。
【0073】
第1の領域r1は、一方の側壁56aと、この一方の側壁56aと隣り合う絶縁体の一部としての隔壁63bの一部などを含んでいる。第2の領域r2は、他方の側壁56bと、この他方の側壁56bと隣り合う絶縁体の一部としての隔壁63bの一部などを含んでいる。第1の領域r1と、第2の領域r2とは、複数の電線収容溝61の溝本体61aが互いに並ぶ方向(図4中の矢印Mで示す方向)に沿って並んでいる。さらに、第1の領域r1と、第2の領域r2とは、前記矢印Mに沿って並んだCCDの複数の画素G(図5に示す)からなる。
【0074】
また、前述した第1の領域r1と第2の領域r2とからなる検査対象領域Rは、三つ設けられている。即ち、第1の領域r1と第2の領域r2とは三組設けられている。これらの検査対象領域Rを以下第1ないし第3の検査対象領域と呼び、符号R1,R2,R3で示す。
【0075】
第1の検査対象領域R1は、図4及び図5に示すように、圧接刃54a,54bのうち電気接触部52から離れた側の圧接刃54a,54bより、前記電気接触部52から離れている。第2の検査対象領域R2は、図4及び図5に示すように、圧接刃54a,54bのうち電気接触部52寄りの圧接刃54a,54bより前記電気接触部52寄りに配されている。第3の検査対象領域R3は、図4及び図5に示すように、圧接刃54a,54bに圧接される電線2の長手方向に沿って、第1の圧接刃54a間でかつ第2の圧接刃54b間に配されている。
【0076】
こうして、複数の第1の領域r1のうち互いに最も離れた複数(一対)の第1の領域r1は、互いの間に圧接刃54a,54bを位置させている。さらに、複数の第1の領域r1のうち圧接刃54a,54bに圧接される電線2の長手方向の中央に位置する第1の領域r1は、複数(図示例では二つ)の第1の圧接刃54a間に配されている。
【0077】
又、複数の第2の領域r2のうち互いに最も離れた複数(一対)の第2の領域r2は、互いの間に圧接刃54a,54bを位置させている。さらに、複数の第2の領域r2のうち圧接刃54a,54bに圧接される電線2の長手方向の中央に位置する第2の領域r2は、複数(図示例では二つ)の第2の圧接刃54b間に配されている。
【0078】
入力装置24として、周知のキーボード、マウス、各種のスイッチや操作ボタンや、CD−ROM駆動装置などの各種の記憶媒体駆動装置を用いることができる。
【0079】
表示装置25は、検査装置1の運転状況または、検査したJB用圧接端子50の取付状況の良否などを表示する。表示装置25として、周知のCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレィや、液晶ディスプレィ(Liquid Crystal Display)などを用いることができる。なお、図示例では、表示装置25として、周知のCRTディスプレイが用いられている。
【0080】
出力装置26は、検査装置1が検査したJB用圧接端子50の取付状況の良否などを出力する。出力装置26として、前記検査結果などを印字する周知のプリンタや、前記検査結果などを電子情報としてCD−ROMなどの各種の記録媒体に書込可能なCD−ROM駆動装置を用いることできる。
【0081】
制御装置7は、図2に示すように、記憶部8と、周知のROM(Read-only Memory)9と、RAM(Random Access Memory)10と、CPU(Central Processing Unit)11とを備えたコンピュータである。制御装置7は、CCDカメラ5と入力装置24と表示装置25と出力装置26と駆動制御部29などに接続している。制御装置7は、CCDカメラ5と入力装置24と表示装置25と出力装置29と駆動制御部29などを制御して、検査装置1全体の制御をつかさどる。
【0082】
記憶部8は、記憶手段としての正規メモリ12と、領域メモリ13とを備えている。正規メモリ12は、検査対象物としてのJB用圧接端子50の一対の側壁56a,56bの外面間の間隔Lの最小値と最大値とを記憶している。正規メモリ12は、入力装置24と接続しており、該入力装置24から前述した最小値と最大値が入力される。
【0083】
領域メモリ13は、検査対象物としてのJB用圧接端子50の画像20(図4及び図5に示す)の中で各検査対象領域R1,R2,R3の第1及び第2の領域r1,r2の位置を記憶している。領域メモリ13は、入力装置24と接続しており、該入力装置24から前述した各検査対象領域R1,R2,R3の第1及び第2の領域r1,r2の位置が入力される。
【0084】
前述したメモリ12,13は、EEPROMなどの周知の不揮発性メモリなどからなる。
【0085】
ROM9は、CPU11の動作プログラムなどを記憶している。RAM10は、CPU11の演算実行時に必要なデータを一時的に保持する。
【0086】
CPU11は、本明細書に記した抽出手段と判定手段との双方をなしている。CPU11は、CCDカメラ5が撮像した図4及び図5に示す画像20を取り込む。なお、この画像20は、2次元に配列された各画素において、例えば256の段階で光の強弱が示されたデジタル画像情報となっている。前記画像20は、図4及び図5中の平行斜線で示す部分が比較的暗く、図4及び図5中に白地で示す部分が比較的明るくなっている。特に、圧接プレート60の隔壁63bとJB用圧接端子50の側壁56a,56bとの間、JB用圧接端子50の筒部59a内、前述した孔70内などが比較的暗くなっている。
【0087】
CPU11は、CCDカメラ5が撮像した画像20の第1ないし第3の検査対象領域R1,R2,R3の一対の側壁56a,56bの外形を抽出する。一対の側壁56a,56bの外形を抽出する際には、領域r1,r2を構成する各画素においてJB用圧接端子50の外側に位置する隣りの画素Gより明るく(即ち信号が高く)かつJB用圧接端子50の外側に位置する隣りの画素Gとの明るさ(信号)の差が最大となる画素Ga,Gb(図5に示す)を抽出する。
【0088】
第1の領域r1では、各画素において、図5中の左側の画素Gより明るくかつ図5中の左側の画素Gとの明るさの差が最大となる画素Gaを抽出する。第2の領域r2では、各画素において、図5中に右側の画素Gより明るくかつ図5中に右側の画素Gとの明るさの差が最大となる画素Gbを抽出する。このように、本明細書に記した一対の側壁56a,56bの外形を抽出するとは、前述した第1の領域r1と第2の領域r2からJB用圧接端子50の外側に位置する画素Gより明るくかつ外側に位置する画素Gとの明るさの差が最大となる画素Ga,Gbを抽出することを示している。
【0089】
そして、CPU11は、各検査対象領域R1,R2,R3の第1の領域r1から抽出した画素Gaと第2の領域r2から抽出した画素Gbとの間隔L1,L2,L3(図5に示す)を算出する。画素Ga,Gb間の間隔L1,L2,L3を算出する際には、これらの画素Ga,Gbの画像20における座標などを用いることができる。
【0090】
その後、CPU11は、各検査対象領域R1,R2,R3の画素Ga,Gb間の間隔L1,L2,L3が、前述した最小値以上でかつ最大値以下であるか否かを判定する。全ての検査対象領域R1,R2,R3の画素Ga,Gb間の間隔L1,L2,L3が最小値以上でかつ最大値以下である場合にはJB用圧接端子50の圧接プレート60への取付状況を良好であると判定する。検査対象領域R1,R2,R3のうち少なくとも一つの画素Ga,Gb間の間隔L1,L2,L3が最小値未満または最大値を越える場合にはJB用圧接端子50の圧接プレート60への取付状況を不良であると判定する。
【0091】
こうして、CPU11は、前述した画素Ga,Gb間の間隔L1,L2,L3を算出することにより一対の側壁56a,56bの外面間の間隔Lを算出する。すなわち、前述した画素Ga,Gb間の間隔L1,L2,L3は、本明細書に記した一対の側壁56a,56b間の間隔をなしている。なお、厳密には、一対の側壁56a,56bの外面間の間隔Lと、前述した画素Ga,Gb間の間隔L1,L2,L3とは、最大で前述した画素G二つ分異なることがある。
【0092】
しかしながら、本発明では、前述した画素Ga,Gb間の間隔L1,L2,L3を、前述した一対の側壁56a,56b間の間隔Lとみなす。このように、側壁56a,56bの外形を抽出するとは、前述した画素Ga,Gbを抽出することである。一対の側壁56a,56b間の間隔Lとは、前述した画素Ga,Gb間の間隔L1,L2,L3である。一対の側壁56a,56b間の間隔Lに基づいて良否を判定するとは、前述した画素Ga,Gb間の間隔L1,L2,L3が前述した最小値以上でかつ最大値以下であるか否かを判定することである。
【0093】
また、CPU11は、前述した画素Ga,Gbを抽出する作業中の画像情報などを、表示装置25に向かって出力して、該表示装置25に表示させる。CPU11は、判定結果を表示装置25に表示させるとともに、出力装置26に向かって出力する。
【0094】
また、CPU11は、駆動制御部29を制御して、駆動アームユニット4の各シリンダまたはモータなどを駆動して、圧接プレート60に取り付けられたJB用圧接端子50をCCDカメラ5に順次撮像させる。なお、CCDカメラ5が一度に全てのJB用圧接端子50の特に第1ないし第3の検査対象領域R1,R2,R3を撮像できない場合には、複数回に分けて撮像させる。このように、CPU11は、CCDカメラ5に複数回に分けて撮像させる際には、駆動アームユニット4の各シリンダまたはモータなどを適宜駆動する。
【0095】
本実施形態の検査装置1は、圧接プレート60に取り付けられたJB用圧接端子50を検査する際には、まず、入力装置24から前述した最小値と最大値とを正規メモリ12に入力する。さらに、入力装置24から各検査対象領域R1,R2,R3の第1の領域r1と第2の領域r2の位置を領域メモリ13に入力する。
【0096】
そして、図3中のステップS1において、制御装置7のCPU11が駆動制御部29を制御して、CCDカメラ5を圧接プレート60に取り付けられたJB用圧接端子50に相対させ、CCDカメラ5がJB用圧接端子50を撮像する。CCDカメラ5は、撮像して得た画像20(図4及び図5に示す)を、CPU11に向かって出力して、ステップS2に進む。
【0097】
ステップS2では、CPU11が、画像20の各検査対象領域R1,R2,R3の第1及び第2の領域r1,r2から前述した画素Ga,Gbを抽出する。こうして、ステップS2では、第1及び第2の領域r1,r2内において、側壁56a,56bの外面(エッジ)を抽出して、ステップS3に進む。ステップS3では、各検査対象領域R1,R2,R3から抽出した画素Ga,Gb間の間隔L1,L2,L3を算出する。こうして、ステップS3では、一対の側壁56a,56b間の間隔Lを算出してステップS4に進む。
【0098】
ステップS4では、各検査対象領域R1,R2,R3において前述した画素Ga,Gb間の間隔L1,L2,L3が、前述した最小値以上でかつ最大値以下であるか否かを判定する。全ての検査対象領域R1,R2,R3の画素Ga,Gb間の間隔L1,L2,L3が前述した最小値以上でかつ最大値以下である場合には、良品と判定する。検査対象領域R1,R2,R3のうち少なくとも一つの画素Ga,Gb間の間隔L1,L2,L3が前述した最小値未満または最大値を越える場合には、不良品と判定する。
【0099】
こうして、ステップS4では、一対の側壁56a,56b間の間隔Lに基づいて、検査対象物としてのJB用圧接端子50の圧接プレート60への取付状況の良否を判定して、ステップS5に進む。ステップS5では、出力装置26が、CPU11の判定結果を印字するなどして出力したり記憶媒体などに記憶する。
【0100】
本実施形態によれば、CCDカメラ5がJB用圧接端子50を撮像して、CPU11が画像20から一対の側壁56a,56bの外形即ちエッジを抽出する。CPU11が一対の側壁56a,56b間の間隔Lに基づいて、圧接プレート60への取付状況の良否を判定する。判定する際には、前記一対の側壁56a,56b間の間隔Lが、予め許容される最小値以上でかつ最大値以下であるか否かで判定する。このため、一対の側壁56a,56b間の間隔Lを確実に把握でき、一対の側壁56a,56b間の間隔Lが狭いJB用圧接端子50を確実に不良品として判定できる。したがって、JB用圧接端子50の圧接プレート60への取付状況の良否を正確に判定できる。
【0101】
CPU11が、前述した画素Ga,Gbを抽出して一対の側壁56a,56bの外形を抽出する、第1及び第2の領域r1,r2は、側壁56a,56bと圧接プレート60の隔壁63bなどを含んでいる。勿論、JB用圧接端子50と圧接プレート60とは、光を反射する度合いが異なる。このため、第1の領域r1と第2の領域r2とでは、圧接プレート60の隔壁63bと一対の側壁56a,56bとの間で明暗(コントラスト)が生じる。このため、CPU11は、一対の側壁56a,56bの外形即ち前述した画素Ga,Gbを確実に抽出でき、一対の側壁56a,56b間の間隔Lを確実に把握できる。したがって、CPU11は、一対の側壁56a,56b間の間隔Lが狭いJB用圧接端子50をより確実に不良品として判定でき、JB用圧接端子50の圧接プレート60への取付状況の良否をより正確に判定できる。
【0102】
第1の領域r1と第2の領域r2を複数用い、これらの領域r1,r2間に圧接刃54a,54bを位置させている。これらの領域r1,r2内で一対の側壁56a,56bの外形(エッジ)を抽出することにより、確実に一対の側壁56a,56b間の間隔Lを把握できる。したがって、JB用圧接端子50の圧接プレート60への取付状況の良否を正確に判定できる。
【0103】
更に、第1の領域r1を複数の第1の圧接刃54a間に配し、第2の領域r2を複数の第2の圧接刃54b間に配している。このため、これらの領域r1,r2内で一対の側壁56a,56bの外形(エッジ)を抽出することにより、より確実に一対の側壁56a,56b間の間隔を把握できる。したがって、JB用圧接端子50の圧接プレート60への取付状況の良否を正確に判定できる。
【0104】
前述した実施形態では、JB用圧接端子50の一対の側壁56a,56bの外面を含んだ画素Ga,Gbを抽出している。しかしながら、本発明では一対の側壁56a,56bの内面などの他の箇所を含んだ画素Ga,Gbを抽出しても良い。また、前述した画素Ga,Gbを抽出する際に、隣りの画素Gとの明るさの差が最大となるものを抽出している。しかしながら、本発明では、前述した画素Ga,Gbを抽出する際に、従来より周知の種々のエッジの抽出方法を用いても良いことは勿論である。
【0105】
また、前述した実施形態では、圧接プレート60にマトリック状に配置されるJB用圧接端子50を検査した例を示している。しかしながら、本発明では、従来より周知のコネクタハウジングに取り付けられる圧接端子の取付状況の良否を判定しても良いことは勿論である。
【0106】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1に記載の本発明は、一対の壁間の間隔に基づいて、絶縁体への取付状況の良否を判定する。このため、一対の壁間の間隔が狭い圧接端子を確実に不良品として判定できる。したがって、端子金具の絶縁体への取付状況の良否を正確に判定できる。
【0107】
請求項2に記載の本発明は、端子金具を撮像して得た画像から一対の壁の外形即ちエッジを抽出する。このため、一対の壁間の間隔を確実に把握できる。したがって、一対の壁間の間隔が狭い圧接端子をより確実に不良品として判定でき、端子金具の絶縁体への取付状況の良否を正確に判定できる。
【0108】
請求項3に記載の本発明は、第1の領域と第2の領域が一方又は他方の壁と絶縁体の一部を含んでいる。勿論、端子金具と絶縁体とは、光を反射する度合いが異なる。このため、第1の領域と第2の領域とでは、絶縁体の一部と一対の壁との間で明暗(コントラスト)が生じる。第1及び第2の領域から壁の外形即ちエッジを抽出する。このため、一対の壁の外形即ちエッジを確実に抽出でき、一対の壁間の間隔を確実に把握できる。したがって、一対の壁間の間隔が狭い圧接端子をより確実に不良品として判定でき、端子金具の絶縁体への取付状況の良否をより正確に判定できる。
【0109】
請求項4に記載の本発明は、第1の領域と第2の領域を複数用い、これらの領域間に圧接刃を位置させている。これらの領域内で一対の壁の外形(エッジ)を抽出することにより、確実に一対の壁間の間隔を把握できる。したがって、一対の壁間の間隔が狭い圧接端子を確実に不良品として判定でき、端子金具の絶縁体への取付状況の良否をより正確に判定できる。
【0110】
請求項5に記載の本発明は、更に、第1の領域を複数の第1の圧接刃間に配し、第2の領域を複数の第2の圧接刃間に配している。このため、これらの領域内で一対の壁の外形(エッジ)を抽出することにより、より確実に一対の壁間の間隔を把握できる。したがって、一対の壁間の間隔が狭い圧接端子を確実に不良品として判定でき、端子金具の絶縁体への取付状況の良否をより正確に判定できる。
【0111】
請求項6に記載の本発明は、撮像手段が端子金具を撮像して、抽出手段が撮像して得た画像から一対の壁の外形即ちエッジを抽出する。判定手段が一対の壁間の間隔に基づいて、絶縁体への取付状況の良否を判定する。判定する際には、前記一対の壁間の間隔が、予め許容される範囲内であるか否かで判定するのが望ましい。このため、一対の壁間の間隔を確実に把握でき、一対の壁間の間隔が狭い圧接端子を確実に不良品として判定できる。したがって、端子金具の絶縁体への取付状況の良否を正確に判定できる。
【0112】
請求項7に記載の本発明は、抽出手段が一対の壁の外形を抽出する、第1の領域と第2の領域が一方又は他方の壁と絶縁体の一部を含んでいる。勿論、端子金具と絶縁体とは、光を反射する度合いが異なる。このため、第1の領域と第2の領域とでは、絶縁体の一部と一対の壁との間で明暗(コントラスト)が生じる。このため、抽出手段が一対の壁の外形即ちエッジを確実に抽出でき、判定手段が一対の壁間の間隔を確実に把握できる。したがって、判定手段は、一対の壁間の間隔が狭い圧接端子をより確実に不良品として判定でき、端子金具の絶縁体への取付状況の良否をより正確に判定できる。
【0113】
請求項8に記載の本発明は、第1の領域と第2の領域を複数用い、これらの領域間に圧接刃を位置させている。これらの領域内で一対の壁の外形(エッジ)を抽出することにより、確実に一対の壁間の間隔を把握できる。したがって、一対の壁間の間隔が狭い圧接端子を確実に不良品として判定でき、端子金具の絶縁体への取付状況の良否を正確に判定できる。
【0114】
請求項9に記載の本発明は、更に、第1の領域を複数の第1の圧接刃間に配し、第2の領域を複数の第2の圧接刃間に配している。このため、これらの領域内で一対の壁の外形(エッジ)を抽出することにより、より確実に一対の壁間の間隔を把握できる。したがって、一対の壁間の間隔が狭い圧接端子を確実に不良品として判定でき、端子金具の絶縁体への取付状況の良否を正確に判定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる端子金具の検査装置の構成を示す説明図である。
【図2】図1に示された端子金具の検査装置のブロック図である。
【図3】図1に示された端子金具の検査装置による検査の流れを示すフローチャートである。
【図4】図1に示された端子金具の検査装置のCCDカメラが撮像した検査対象物としての圧接端子の画像を示す説明図である。
【図5】図4に示された画像の要部を拡大して示す説明図である。
【図6】図1に示された端子金具の検査装置で検査できるJB用圧接端子を取り付ける圧接プレートなどを示す斜視図である。
【図7】図1に示された端子金具の検査装置で検査できるJB用圧接端子を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 端子金具の検査装置
2 電線
5 CCDカメラ(撮像手段)
11 CPU(抽出手段、判定手段)
20 画像
50 JB用圧接端子(端子金具)
54a 圧接刃(第1の圧接刃)
54b 圧接刃(第2の圧接刃)
56a 一方の側壁(一方の壁)
56b 他方の側壁(他方の壁)
60 圧接プレート(絶縁体)
63b 隔壁(絶縁体の一部)
r1 第1の領域
r2 第2の領域
L 一対の側壁間の間隔(一対の壁間の間隔)
L1,L2,L3 画素間の間隔(一対の壁間の間隔)
【発明の属する技術分野】
本発明は、絶縁体に取り付けられて電線が圧接される端子金具の絶縁体への取付状況の良否を検査する端子金具の検査方法及び検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
移動体としての自動車には、一般に、ヘッドランプ及びテールランプなどのランプ類、スタータモータ及びエアコンディショナ用のモータなどの多種多様な電子機器が搭載されている。このため、前記自動車は、前述した多種多様な電子機器に電力などを供給するために、ワイヤハーネスを配索している。
【0003】
ワイヤハーネスは、複数の電線と、これらの電線の端部などに取り付けられてこれらの電線を相互に所定のパターンで接続する配線盤を備えている。電線は、導電性の芯線と、該芯線を被覆する絶縁性の被覆部と、を備えている。配線盤は、導電性の端子金具としての圧接端子と、絶縁性のプレート状絶縁体とを備えている。
【0004】
圧接端子は、電線と圧接する圧接部を備えている。圧接部は、電線を表面上に位置させる底壁と、互いの間に電線を位置させる一対の壁と、これら一対の壁から互いに近づく方向に延びた複数対の圧接刃とを備えている。一対の壁は、底壁の両縁から立設しており、互いに間隔をあけて相対している。圧接端子は、コネクタハウジングに取り付けられた後、前記一対の壁間即ち複数対の圧接刃間に電線が圧入される。そして、圧接端子は、圧接刃が電線の被覆部を切り込んで芯線と接触することにより、前記電線と電気的に接続する。
【0005】
プレート状絶縁体は、絶縁性の合成樹脂からなり、板状に形成されている。プレート状絶縁体は、前記圧接端子を互いに交差する2方向に沿って並べて取り付けることが可能である。即ち、プレート状絶縁体は、2次元のマトリックス状に圧接端子を配置可能となっている。そして、プレート状絶縁体は、圧接端子を装着した後、該圧接端子に電線を圧接する。このため、プレート状絶縁体は、同一の電線に複数の圧接端子を圧接可能としている。
【0006】
また、プレート状絶縁体は、圧接端子が取り付けられて、該圧接端子に電線が圧接された後に、複数重ねられる。そして、導電性の棒部材により互いに重なる圧接端子同士が電気的に接続される。こうして、プレート状絶縁体は、電線が圧接された圧接端子が取り付けられた状態で、複数重ねられる事などにより、複数の電線を相互に予め定められるパターンにしたがって電気的に接続する。また、前述したプレート状絶縁体は、周知の射出成形により得られる。
【0007】
前述したワイヤハーネスを組み立てる組立ラインにおいては、各プレート状絶縁体の所望の箇所に圧接端子を取り付ける。プレート状絶縁体に圧接端子を取り付けた後、該圧接端子の圧接部の外観検査を行う。外観検査の際には、まず、電線の圧接状況が良好な圧接端子の圧接部の画像を取得しておく。
【0008】
そして、検査対象物としての圧接端子の圧接部の画像を取得して、周知の相関法により前記圧接状況が良好な圧接端子の圧接部の画像との相関値を算出する。この相関値に基づいて、検査対象物としての圧接端子の電線の圧接状況の良否を判定する。こうして、検査対象物としての圧接端子を電線の圧接状況が良好な圧接端子の圧接部の画像と照合することにより、良否を判定してきた。
【0009】
取り付けた圧接端子が全て良品と判定されたプレート状絶縁体に取り付けられた圧接端子に電線を圧接する。電線を圧接する際には、前記一対の壁の外側とプレート状絶縁体との間に侵入する一対のガイドブレードと、一対のガイドブレード間の電線を一対の壁間に圧入する圧接ブレードと、を用いる。圧接端子に電線を圧接した後、プレート状絶縁体を複数重ねて、前述した配線盤を組み立てる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
前述したプレート状絶縁体に取り付けられた圧接端子の外観検査方法では、良品の画像と検査対象物の画像とを周知の相関法により照合する。良品の画像に検査対象物の画像が似ている場合には、検査対象物を良品と判定し、良品の画像に検査対象物の画像が似ていない場合には、検査対象物を不良品と判定する。
【0011】
こうすることで、例えば、プレート状絶縁体に取り付けた際に、一対の壁のうち少なくとも一方が底壁に向かって曲げられた圧接端子を不良品として確実に判定できた。しかしながら、前述したプレート状絶縁体の成型時に生じるそりなどにより、前記一対の壁間の間隔が狭くなった場合には、相関法を用いるため、良品と判定してしまう傾向であった。
【0012】
この場合、前述した圧接ブレードが、一対のガイドブレード間の電線を圧接刃間に圧入する際に、一対の壁の少なくとも一方に接触して、少なくとも一方の壁を底壁に向かって曲げてしまう虞があった。この場合、電線と圧接端子とを確実に電気的に接続することが困難となって、望ましくない。このように、従来の端子金具の検査方法では、電線を確実に接続できない不良品となる端子金具を良品として判定する虞があった。
【0013】
したがって、本発明の目的は、絶縁体への取付状況の良否を正確に判定できる端子金具の検査方法及び検査装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決し目的を達成するために、請求項1に記載の本発明の端子金具の検査方法は、絶縁体に取り付けられて電線が圧接される端子金具の前記絶縁体への取付状況を検査する端子金具の検査方法であって、前記端子金具は、互いの間に前記電線を位置させる一対の壁と、前記一対の壁の内一方の壁から他方の壁に向かって延びた第1の圧接刃と、他方の壁から一方の壁に向かって延びた第2の圧接刃と、を備え、前記第1の圧接刃と前記第2の圧接刃との間に前記電線を圧入することにより、前記電線と接続する構成であり、検査対象物としての絶縁体に取り付けられた端子金具の前記一対の壁間の間隔に基づいて、前記検査対象物としての端子金具の絶縁体への取付状況の良否を判定することを特徴としている。
【0015】
請求項2に記載の本発明の端子金具の検査方法は、請求項1記載の端子金具の検査方法において、検査対象物としての絶縁体に取り付けられた端子金具を撮像して、撮像して得た画像から前記一対の壁の外形を抽出して、これら一対の壁間の間隔を検出した後、これら一対の壁間の間隔に基づいて、前記検査対象物としての端子金具の絶縁体への取付状況の良否を判定することを特徴としている。
【0016】
請求項3に記載の本発明の端子金具の検査方法は、請求項2記載の端子金具の検査方法において、前記一対の壁の外形を抽出する際には、前記一方の壁と絶縁体の一部とを含む第1の領域から前記一方の壁の外形を抽出し、前記他方の壁と前記絶縁体の一部とを含む第2の領域から前記他方の壁の外形を抽出することを特徴としている。
【0017】
請求項4に記載の本発明の端子金具の検査方法は、請求項3記載の端子金具の検査方法において、前記第1の領域と前記第2の領域をそれぞれ複数用い、前記端子金具に圧接される電線の長手方向に沿って互いの間に第1の圧接刃を位置させる位置に複数の第1の領域を配し、前記端子金具に圧接される電線の長手方向に沿って互いの間に第2の圧接刃を位置させる位置に複数の第2の領域を配したことを特徴としている。
【0018】
請求項5に記載の本発明の端子金具の検査方法は、請求項4記載の端子金具の検査方法において、前記端子金具は、前記第1の圧接刃と第2の圧接刃をそれぞれ複数備えており、前記第1の領域を複数の第1の圧接刃間に配し、前記第2の領域を複数の第2の圧接刃間に配したことを特徴としている。
【0019】
請求項6に記載の本発明の端子金具の検査装置は、絶縁体に取り付けられて電線が圧接される端子金具の前記絶縁体への取付状況を検査する端子金具の検査装置であって、前記端子金具は、互いの間に前記電線を位置させる一対の壁と、前記一対の壁の内一方の壁から他方の壁に向かって延びた第1の圧接刃と、他方の壁から一方の壁に向かって延びた第2の圧接刃と、を備え、前記第1の圧接刃と前記第2の圧接刃との間に前記電線を圧入することにより、前記電線と圧接する構成であり、検査対象物としての絶縁体に取り付けられた端子金具を撮像する撮像手段と、前記撮像手段が撮像して得た画像から前記一対の壁の外形を抽出する抽出手段と、前記抽出手段が抽出した前記一対の壁の外形からこれら一対の壁間の間隔を求めるとともに、これら一対の壁間の間隔に基づいて前記検査対象物としての端子金具の絶縁体への取付状況の良否を判定する判定手段とを備えたことを特徴としている。
【0020】
請求項7に記載の本発明の端子金具の検査装置は、請求項6記載の端子金具の検査装置において、前記抽出手段が前記一対の壁の外形を抽出する際には、前記一方の壁と絶縁体の一部とを含む第1の領域から前記一方の壁の外形を抽出し、前記他方の壁と前記絶縁体の一部とを含む第2の領域から前記他方の壁の外形を抽出することを特徴としている。
【0021】
請求項8に記載の本発明の端子金具の検査装置は、請求項7記載の端子金具の検査装置において、前記第1の領域と前記第2の領域をそれぞれ複数用い、前記端子金具に圧接される電線の長手方向に沿って互いの間に第1の圧接刃を位置させる位置に複数の第1の領域を配し、前記端子金具に圧接される電線の長手方向に沿って互いの間に第2の圧接刃を位置させる位置に複数の第2の領域を配したことを特徴としている。
【0022】
請求項9に記載の本発明の端子金具の検査装置は、請求項8記載の端子金具の検査装置において、前記端子金具は、前記第1の圧接刃と第2の圧接刃をそれぞれ複数備えており、前記第1の領域を複数の第1の圧接刃間に配し、前記第2の領域を複数の第2の圧接刃間に配したことを特徴としている。
【0023】
請求項1に記載された本発明によれば、一対の壁間の間隔に基づいて、絶縁体への取付状況の良否を判定する。判定する際には、前記一対の壁間の間隔が、予め許容される範囲内であるか否かで判定するのが望ましい。このため、電線が圧接される際に、一つの壁のうち少なくとも一方がつぶれてしまうなどの一対の壁間の間隔が狭い端子金具を確実に不良品として判定できる。
【0024】
請求項2に記載された本発明によれば、端子金具を撮像して、撮像して得た画像から一対の壁の外形即ちエッジを抽出する。このため、一対の壁間の間隔を確実に把握できる。したがって、一対の壁間の間隔が狭い端子金具をより確実に不良品として判定できる。
【0025】
請求項3に記載された本発明によれば、第1の領域と第2の領域が、一方又は他方の壁と絶縁体の一部を含んでいる。勿論、端子金具と絶縁体とは、光を反射する度合いが異なる。このため、第1の領域と第2の領域とでは、絶縁体の一部と一対の壁との間で明暗(コントラスト)が生じる。第1及び第2の領域から壁の外形即ちエッジを抽出する。このため、一対の壁の外形即ちエッジを確実に抽出でき、一対の壁間の間隔を確実に把握できる。したがって、一対の壁間の間隔が狭い端子金具をより確実に不良品として判定できる。
【0026】
請求項4に記載された本発明によれば、第1の領域と第2の領域を複数用い、これら第1及び第2の領域間に圧接刃を位置させている。これらの領域内で一対の壁の外形(エッジ)を抽出することにより、確実に一対の壁間の間隔を把握でき、これら一対の壁間の間隔が狭い端子金具を確実に不良品として判定できる。
【0027】
請求項5に記載された本発明によれば、更に、第1の領域を複数の第1の圧接刃間に配し、第2の領域を複数の第2の圧接刃間に配している。このため、これらの領域内で一対の壁の外形(エッジ)を抽出することにより、より確実に一対の壁間の間隔を把握できる。したがって、一対の壁間の間隔が狭い端子金具を確実に不良品として判定できる。
【0028】
請求項6に記載された本発明によれば、撮像手段が端子金具を撮像して、抽出手段が撮像して得た画像から一対の壁の外形即ちエッジを抽出する。判定手段が一対の壁間の間隔に基づいて、絶縁体への取付状況の良否を判定する。判定する際には、前記一対の壁間の間隔が、予め許容される範囲内であるか否かで判定するのが望ましい。このため、一対の壁間の間隔を確実に把握でき、電線が圧接される際に、一つの壁のうち少なくとも一方がつぶれてしまうなどの一対の壁間の間隔が狭い端子金具を確実に不良品として判定できる。
【0029】
請求項7に記載された本発明によれば、抽出手段が一対の壁の外形を抽出する第1の領域と第2の領域が一方又は他方の壁と絶縁体の一部を含んでいる。勿論、端子金具と絶縁体とは、光を反射する度合いが異なる。このため、第1の領域と第2の領域とでは、絶縁体の一部と一対の壁との間で明暗(コントラスト)が生じる。このため、抽出手段が一対の壁の外形即ちエッジを確実に抽出でき、判定手段が一対の壁間の間隔を確実に把握できる。したがって、判定手段は、一対の壁間の間隔が狭い端子金具をより確実に不良品として判定できる。
【0030】
請求項8に記載された本発明によれば、第1の領域と第2の領域を複数用い、これら第1及び第2の領域間に圧接刃を位置させている。これらの領域内で一対の壁の外形(エッジ)を抽出することにより、確実に一対の壁間の間隔を把握でき、これら一対の壁間の間隔が狭い端子金具を確実に不良品として判定できる。
【0031】
請求項9に記載された本発明によれば、更に、第1の領域を複数の第1の圧接刃間に配し、第2の領域を複数の第2の圧接刃間に配している。このため、これらの領域内で一対の壁の外形(エッジ)を抽出することにより、より確実に一対の壁間の間隔を把握できる。したがって、一対の壁間の間隔が狭い端子金具を確実に不良品として判定できる。
【0032】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態にかかる端子金具の検査装置(以下単に検査装置と呼ぶ)を、図1ないし図7を参照して説明する。図1などに示す検査装置1は、図6に示された絶縁体としての圧接プレート60に取り付けられた端子金具としてのJB用圧接端子50(図7などに示す)の取付状況の良否を検査する。
【0033】
JB用圧接端子50は、導電性の板金などを折り曲げるなどして得られる。JB用圧接端子50は、図7などに示すように、電線2(図6に示す)が接続される電線接続部51と、電気接触部52と、を備えている。電線2は、導電性の芯線と、この芯線を被覆する絶縁性の被覆部とを備えた所謂被覆電線である。芯線は、複数の導線が撚られて構成されている。被覆部は、絶縁性の合成樹脂からなる。
【0034】
電線接続部51は、電線2が表面に置かれる平坦な底壁55と、一対の側壁56a,56bと、複数対の圧接刃54a,54bと、加締め片53と、複数の係止片58とを備えている。
【0035】
底壁55は、帯板状に形成されている。一対の側壁56a,56bは、それぞれ、帯板状に形成されている。一対の側壁56a,56bは、底壁55の幅方向の両縁に連なっている。一対の側壁56a,56bは、それぞれ、底壁55に立設しているとともに、互いに間隔をあけて相対している。一対の側壁56a,56bは、互いの間に電線2を位置させる。なお、一対の側壁56a,56bは、本明細書に記した一対の壁をなしている。
【0036】
圧接刃54a,54bは、それぞれ、底壁55に対し立設している。図示例において、圧接刃54a,54bは、二対設けられている。圧接刃54a,54bのうち一方の圧接刃(以下第1の圧接刃と呼ぶ)54aは、一対の側壁56a,56bのうち一方の側壁56aから他方の側壁56bに向かって延びている。他方の圧接刃(以下第2の圧接刃と呼ぶ)54bは、他方の側壁56bから一方の側壁56aに向かって延びている。圧接刃54a,54bの縁は、一対の側壁56a,56bが互いに相対する方向に沿って、互いに間隔をあけて相対している。
【0037】
圧接刃54a,54bは、互いの間に電線2を圧入することにより、電線2の被覆部を切り込んで該電線2の芯線と接触する。圧接刃54a,54bは、前記電線2と電気的に接続する。こうして、圧接刃54a,54b即ちJB用圧接端子50は、電線2と圧接する。
【0038】
加締め片53は、一方の側壁56aに連なっているとともに底壁55に対し立設している。加締め片53は、底壁55に被さるように曲げられることにより、底壁55との間に電線2を挟んで保持する。即ち、加締め片53は、電線2を底壁55に加締める。こうして、加締め片53は、電線2を電線接続部51に固定する。
【0039】
係止片58は、側壁56a,56bの一部が切り欠かれて形成されている。係止片58は、側壁56a,56bそれぞれに設けられている。それぞれの係止片58は、一端部が側壁56a,56bに連なり、かつ他端部が側壁56a,56bから離れている。それぞれの係止片58は、特に前記他端部が側壁56a,56bの外面から外方向に突出している。また、係止片58は、前記他端部の側壁56a,56bからの突出量が変化するように弾性変形自在となっている。係止片58は、JB用圧接端子50が圧接プレート60に装着された際に、前記他端部が後述する隔壁63bの内面に係止可能である。
【0040】
電気接触部52は、底壁55の幅方向の一方の縁に連なっている。即ち、電気接触部52は、電線接続部51と連なっている。電気接触部52と電線接続部51とは、JB用圧接端子50の平面形状がL字状となる位置に配されている。電気接触部52は、角筒状の筒部59aと、図示しない接続バーを介して他のJB用圧接端子50と接続するためのばね片57と、圧接プレート60に係止する係止突起59bとを備えている。
【0041】
筒部59aは、その筒孔が圧接プレート60の後述の孔70に連通するように配される。筒部59a内には、接続手段としての図示しない接続バーが挿入される。ばね片57は、筒部59a内に設けられ、筒部59a内に侵入した接続バーを筒部59aの内面に向かって付勢して、接続バーが筒部59aから抜けでないようにする。こうして、ばね片57は、筒部59a即ち電気接触部52と接続バーとを電気的に接続する。
【0042】
係止突起59bは、筒部59aに連なっている。係止突起59bは、筒部59aから外方向に突出している。係止突起59bは、筒部59aからの突出量が変化するように弾性変形自在である。係止突起59bは、圧接プレート60の収容部64内に係止可能である。
【0043】
電気接触部52は、圧接プレート60が互いに積層された際に、筒部59a内に接続バーが挿入されることによって、互いに重なるJB用圧接端子50同士を電気的に接続する。こうして、電気接触部52は、接続バーを介して他の端子金具としての他のJB用圧接端子50と接続する。
【0044】
JB用圧接端子50は、電線接続部51が圧接プレート60の後述する電線収容溝61の溝本体61a内に収容され、かつ電気接触部52が電線収容溝61の後述する収容部64内に収容される。JB用圧接端子50は、他端部間の間隔が狭くなる方向に係止片58が押圧されるとともに筒部59aからの突出量が減少する方向に係止突起59bが押圧されて、溝本体61a及び収容部64内に圧入される。そして、係止片58が溝本体61aの内面に係止するとともに、係止突起59bが収容部64内に係止する。JB用圧接端子50は、溝本体61a及び収容部64内に圧入されることで、圧接プレート60に取り付けられる(又は保持されるともいい又は装着されるともいう)。
【0045】
圧接プレート60は、絶縁性の合成樹脂などからなり、プレート状即ち平板状に形成されている。圧接プレート60は、図6に示すように、矩形状のプレート本体62と、複数の電線収容溝61と、電線固定部67と、を備えている。プレート本体62は、ほぼ平坦な底壁63aと、奥壁65と、底壁63aから立設した複数の隔壁63bと、を備えている。奥壁65は、底壁63aの図6中の奥側に位置する一つの縁部に連なっている。奥壁65は、底壁63aに立設している。隔壁63bは、互いに平行でかつ間隔を存している。隔壁63bは、それぞれ、奥壁65に対し直交しかつプレート本体62の長手方向に沿って延びている。隔壁63bは、本明細書に記した絶縁体の一部をなしている。
【0046】
電線収容溝61は、隣り合う隔壁63bと底壁63aとで囲まれて形成されている。電線収容溝61は、プレート本体62の幅方向に沿って、即ち前記隔壁63bが互いに並設する方向に沿って、並設されている。電線収容溝61は、互いに平行である。電線収容溝61は、プレート本体62の長手方向に沿って延びている。電線収容溝61は、電線2とJB用圧接端子50とを収容可能である。
【0047】
電線収容溝61は、図6に示すように、溝本体61aと、収容部64とを備えている。溝本体61aは、隣り合う隔壁63bの内面と、底壁63aの表面とで、形成されている。溝本体61aは、前記隔壁63bに沿って延在している。溝本体61aは、電線2と、JB用圧接端子50の電線接続部51と、を収容する。
【0048】
収容部64は、隣り合う一対の隔壁63bの間隔を拡げるように、前記隔壁63bから凹に形成されている。収容部64は、一つの電線収容溝61を形成する隣り合う一対の隔壁63bそれぞれに設けられている。収容部64は、溝本体61aの長手方向に沿って、一方の隔壁63bと他方の隔壁63bとに、交互に設けられている。
【0049】
こうして、収容部64は、電線収容溝61の溝本体61aの長手方向に沿って複数並設されている。収容部64は、JB用圧接端子50の電気接触部52を収容する。収容部64には、孔70(図4に示す)が設けられている。前記孔70は、プレート本体62の底壁63aを貫通しているとともに収容部64に開口している。こうして、電線収容溝61は、複数のJB用圧接端子50を取り付け可能である。
【0050】
電線固定部67は、奥壁65から離れたプレート本体62の端部に設けられている。電線固定部67は、係止爪68と、係合部材69と、を備えている。係止爪68は、電線収容溝61それぞれに対応して設けられている。係止爪68は、一つの電線収容溝61に対し一対配されている。これら一対の係止爪68は、電線収容溝61の幅方向の両縁から立設している。一対の係止爪68は、底壁63aから立設している。係止爪68は、電線収容溝61内に収容された電線2に係止して、この電線2が電線収容溝61から抜け出ることを阻止する。
【0051】
係合部材69は、電線収容溝61の幅方向に沿って、隣り合う電線収容溝61の相互間に設けられている。係合部材69は、隣り合う電線収容溝61に配された係止爪68間に設けられている。係合部材69は、隣り合う係止爪68間に係合可能である。電線固定部67は、電線収容溝61内に電線2を収容した格好で、係合部材69が前述した係止爪68間に係合して、一対の係止爪68間から電線2が抜け出ることを阻止する。
【0052】
また、前記圧接プレート60は、複数の係止突起66と図示しない複数の係止受け突起とを備えている。これらの係止突起66と係止受け突起とは、互いに係止する。これらの係止突起66と係止受け突起とが互いに係止して、圧接プレート60が互いに積層されて固定する。
【0053】
圧接プレート60は、前記電線収容溝61の溝本体61aの長手方向と、これらの電線収容溝61が並設する方向と、の互いに交差する二方向に沿って、JB用圧接端子50を前記底壁63a上に並べる。即ち、圧接プレート60は、JB用圧接端子50を、底壁63a上に二次元のマトリックス状に配置する。
【0054】
圧接プレート60の溝本体61aと収容部64とにJB用圧接端子50を取り付ける。このとき、JB用圧接端子50を、底壁63aに近づけてプレート本体62に取り付ける。係止片58が隔壁63bの内面に係止しかつ係止突起59bが収容部64の内面に係止して、JB用圧接端子50は電線収容溝61内に収容されて、圧接プレート60に固定される。
【0055】
そして、本発明にかかる検査装置1で、JB用圧接端子50の圧接プレート60への取付状況の良否を検査する。取り付けたJB用圧接端子50全ての取付状況が良好な圧接プレート60の溝本体61a及び収容部64内に収容されたJB用圧接端子50に、電線2を圧接する。このとき、電線2を電線接続部51の圧接刃54a,54b間に圧入して電線収容溝61内に挿入するとともに、加締め片53を底壁55に向かって曲げる。電線2とJB用圧接端子50とは、互いに電気的に接続するとともに、電線2がJB用圧接端子50に固定される。こうして、同一の電線2が圧接したJB用圧接端子50は、互いに電気的に接続する。
【0056】
この状態で、圧接プレート60を、プレート本体62が互いに平行でかつ間隔を存して並べる。そして、圧接プレート60を互いに近づけて、係止突起66と係止受け突起とを互いに係止する。複数の圧接プレート60を互いに固定する。所定の孔70及び電気接触部52の筒部59a内に接続バーを挿入して、配線盤を構成する。
【0057】
配線盤は、JB用圧接端子50を底壁63a上に配置する位置及び接続バーを挿入する位置を選択することによって、JB用圧接端子50に圧接される電線2を、予め定められるパターンにしたがって接続する。
【0058】
検査装置1は、JB用圧接端子50の圧接プレート60への取付状況の良否を検査する。検査装置1は、図1に示すように、撮像手段としてのCCDカメラ5と、検査テーブル3と、駆動アームユニット4と、制御手段としての制御装置7と、入力装置24と、表示装置25と、出力手段としての出力装置26と、を備えている。
【0059】
CCDカメラ5は、検査テーブル3上に置かれる検査対象物としての圧接プレート60に取り付けられたJB用圧接端子50を撮像可能である。CCDカメラ5は、駆動アームユニット4の後述するY軸アーム33に支持されている。
【0060】
CCDカメラ5は、図示例では、画素を構成する撮像素子が2次元に配置されて構成された2次元CCD(Charge Coupled Device)撮像素子と、前記2次元CCD撮像素子に画像を導くレンズなどを備えている。CCDカメラ5は、2次元CCD撮像素子が、複数の段階にわけて光の強弱を検知する。即ち、CCDカメラ5は、2次元に配置された各画素での光の強弱を検知する。CCDカメラ5は、濃淡付きのいわゆる白黒の画像を撮像する。
【0061】
検査テーブル3は、表面3aが水平方向に沿って略平坦な平板状に形成されている。検査テーブル3は、表面3a上に、検査対象物としての圧接プレート60に取り付けられたJB用圧接端子50を置くことができる。
【0062】
駆動アームユニット4は、駆動アーム28と、駆動制御部29と、を備えている。駆動アーム28は、周知のリニアガイド40などによって、検査テーブル3に対し、前記表面3aに沿って移動自在となっている。図示例では、図1中の手前から奥側または奥側から手前側に向かって、矢印Yに沿って移動自在となっている。なお、前記リニアガイド40は、検査テーブル3に取付られかつ矢印Yに沿って延在したレール40aと、このレール40aに対し移動自在に設けられたスライダ40bとを備えている。
【0063】
駆動アーム28は、鉛直方向に沿って延在したZ軸アーム31と、X軸アーム32と、Y軸アーム33と、を備えている。Z軸アーム31は、一端がスライダ40bに固定されている。X軸アーム32は、Z軸アーム31に対し、前記表面3aと前記矢印Yとの双方に交差する方向に沿って移動自在に支持されている。
【0064】
図示例では、X軸アーム32は、前記矢印Yに直交しかつ鉛直方向に沿った図1中の矢印Zに沿って、Z軸アーム31に対し移動自在となっている。X軸アーム32は、表面3aに沿いかつ矢印Yに対し交差する方向に沿って、延在したアーム状に形成されている。図示例では、X軸アーム32は、前記矢印Yと矢印Zとの双方に直交する矢印X(水平方向)に沿って延在している。
【0065】
Y軸アーム33は、X軸アーム32に対し、周知のリニアガイド41などによって、矢印Xに沿って移動自在に支持されている。なお、前記リニアガイド41は、X軸アーム32に取付られかつ矢印Xに沿って延在したレール41aと、このレール41aに対し移動自在に設けられたスライダ41bとを備えている。
【0066】
Y軸アーム33は、一端がスライダ41bに固定されている。Y軸アーム33は、前記矢印Yに沿って延在したアーム状に形成されている。Y軸アーム33は、他端に、CCDカメラ5を取り付けている。
【0067】
Z軸アーム31は、周知のエアシリンダまたはモータなどによって、矢印Yに沿って移動される。X軸アーム32は、周知のエアシリンダまたはモータなどによって、矢印Zに沿って移動される。Y軸アーム33は、周知のエアシリンダまたはモータなどによって、矢印Xに沿って移動される。
【0068】
駆動制御部29は、Z軸アーム31とX軸アーム32とY軸アーム33を、それぞれ移動させるためのエアシリンダまたはモータなどを、制御装置7からの命令に基いて駆動させる。前述した構成によって、駆動アームユニット4は、CCDカメラ5を図1中の矢印Y,Z,Xに沿って移動させる。駆動アームユニット4は、制御装置7からの命令に基いて、圧接プレート60に取り付けられたJB用圧接端子50を撮像できる位置に、CCDカメラ5を位置付ける。
【0069】
入力装置24は、検査対象物としてのJB用圧接端子50の品番や個数などの検査装置1の設定状況などを、制御装置7に入力するために用いられる。入力装置24は、検査装置1の各種の操作を行うために用いられる。また、入力装置24は、制御装置7の後述する正規メモリ12(図2に示す)に圧接プレート60への取付状況が良好なJB用圧接端子50の一対の側壁56a,56bの外面間の間隔L(図4及び図5に示す)の最低値と最高値とを入力する。
【0070】
前述した一対の側壁56a,56bの外面間の間隔Lの最低値と最高値とは、電線2を一対の側壁56a,56b間即ち圧接刃54a,54b間に圧入した際に、電線2を良好な状態で圧接刃54a,54bと圧接できる値である。即ち、一対の側壁56a,56bの外面間の間隔Lが最低値と最高値との間であれば、即ち、一対の側壁56a,56bの外面間の間隔Lが前記最低値以上でかつ最高値以下(予め許容される範囲内)であれば、電線2をJB用圧接端子50に確実に電気的に接続できる。一対の側壁56a,56bの外面間の間隔Lは、本明細書に記した一対の側壁56a,56b間の間隔をなしている。
【0071】
また、一対の側壁56a,56bの外面間の間隔Lが前記最低値未満であれば、電線2を圧接刃54a,54b間に圧入する圧接ブレードなどが少なくとも一方の側壁56a,56bに接触する。そして、圧接ブレードなどが、接触した側壁56a,56bを底壁55に向かって折り曲げることとなる。電線2をJB用圧接端子50に接続することが困難となる。
【0072】
また、入力装置24は、検査対象物としてのJB用圧接端子50の品番毎に定められる検査対象領域R(図4中に一点鎖線で示し、図5中に実線で示す)のCCDカメラ5が撮像した画像20(図4及び図5に示す)における位置を後述の領域メモリ13(図2に示す)に入力する。検査対象領域Rは、図4及び図5に示すように、第1の領域r1と第2の領域r2とからなる。
【0073】
第1の領域r1は、一方の側壁56aと、この一方の側壁56aと隣り合う絶縁体の一部としての隔壁63bの一部などを含んでいる。第2の領域r2は、他方の側壁56bと、この他方の側壁56bと隣り合う絶縁体の一部としての隔壁63bの一部などを含んでいる。第1の領域r1と、第2の領域r2とは、複数の電線収容溝61の溝本体61aが互いに並ぶ方向(図4中の矢印Mで示す方向)に沿って並んでいる。さらに、第1の領域r1と、第2の領域r2とは、前記矢印Mに沿って並んだCCDの複数の画素G(図5に示す)からなる。
【0074】
また、前述した第1の領域r1と第2の領域r2とからなる検査対象領域Rは、三つ設けられている。即ち、第1の領域r1と第2の領域r2とは三組設けられている。これらの検査対象領域Rを以下第1ないし第3の検査対象領域と呼び、符号R1,R2,R3で示す。
【0075】
第1の検査対象領域R1は、図4及び図5に示すように、圧接刃54a,54bのうち電気接触部52から離れた側の圧接刃54a,54bより、前記電気接触部52から離れている。第2の検査対象領域R2は、図4及び図5に示すように、圧接刃54a,54bのうち電気接触部52寄りの圧接刃54a,54bより前記電気接触部52寄りに配されている。第3の検査対象領域R3は、図4及び図5に示すように、圧接刃54a,54bに圧接される電線2の長手方向に沿って、第1の圧接刃54a間でかつ第2の圧接刃54b間に配されている。
【0076】
こうして、複数の第1の領域r1のうち互いに最も離れた複数(一対)の第1の領域r1は、互いの間に圧接刃54a,54bを位置させている。さらに、複数の第1の領域r1のうち圧接刃54a,54bに圧接される電線2の長手方向の中央に位置する第1の領域r1は、複数(図示例では二つ)の第1の圧接刃54a間に配されている。
【0077】
又、複数の第2の領域r2のうち互いに最も離れた複数(一対)の第2の領域r2は、互いの間に圧接刃54a,54bを位置させている。さらに、複数の第2の領域r2のうち圧接刃54a,54bに圧接される電線2の長手方向の中央に位置する第2の領域r2は、複数(図示例では二つ)の第2の圧接刃54b間に配されている。
【0078】
入力装置24として、周知のキーボード、マウス、各種のスイッチや操作ボタンや、CD−ROM駆動装置などの各種の記憶媒体駆動装置を用いることができる。
【0079】
表示装置25は、検査装置1の運転状況または、検査したJB用圧接端子50の取付状況の良否などを表示する。表示装置25として、周知のCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレィや、液晶ディスプレィ(Liquid Crystal Display)などを用いることができる。なお、図示例では、表示装置25として、周知のCRTディスプレイが用いられている。
【0080】
出力装置26は、検査装置1が検査したJB用圧接端子50の取付状況の良否などを出力する。出力装置26として、前記検査結果などを印字する周知のプリンタや、前記検査結果などを電子情報としてCD−ROMなどの各種の記録媒体に書込可能なCD−ROM駆動装置を用いることできる。
【0081】
制御装置7は、図2に示すように、記憶部8と、周知のROM(Read-only Memory)9と、RAM(Random Access Memory)10と、CPU(Central Processing Unit)11とを備えたコンピュータである。制御装置7は、CCDカメラ5と入力装置24と表示装置25と出力装置26と駆動制御部29などに接続している。制御装置7は、CCDカメラ5と入力装置24と表示装置25と出力装置29と駆動制御部29などを制御して、検査装置1全体の制御をつかさどる。
【0082】
記憶部8は、記憶手段としての正規メモリ12と、領域メモリ13とを備えている。正規メモリ12は、検査対象物としてのJB用圧接端子50の一対の側壁56a,56bの外面間の間隔Lの最小値と最大値とを記憶している。正規メモリ12は、入力装置24と接続しており、該入力装置24から前述した最小値と最大値が入力される。
【0083】
領域メモリ13は、検査対象物としてのJB用圧接端子50の画像20(図4及び図5に示す)の中で各検査対象領域R1,R2,R3の第1及び第2の領域r1,r2の位置を記憶している。領域メモリ13は、入力装置24と接続しており、該入力装置24から前述した各検査対象領域R1,R2,R3の第1及び第2の領域r1,r2の位置が入力される。
【0084】
前述したメモリ12,13は、EEPROMなどの周知の不揮発性メモリなどからなる。
【0085】
ROM9は、CPU11の動作プログラムなどを記憶している。RAM10は、CPU11の演算実行時に必要なデータを一時的に保持する。
【0086】
CPU11は、本明細書に記した抽出手段と判定手段との双方をなしている。CPU11は、CCDカメラ5が撮像した図4及び図5に示す画像20を取り込む。なお、この画像20は、2次元に配列された各画素において、例えば256の段階で光の強弱が示されたデジタル画像情報となっている。前記画像20は、図4及び図5中の平行斜線で示す部分が比較的暗く、図4及び図5中に白地で示す部分が比較的明るくなっている。特に、圧接プレート60の隔壁63bとJB用圧接端子50の側壁56a,56bとの間、JB用圧接端子50の筒部59a内、前述した孔70内などが比較的暗くなっている。
【0087】
CPU11は、CCDカメラ5が撮像した画像20の第1ないし第3の検査対象領域R1,R2,R3の一対の側壁56a,56bの外形を抽出する。一対の側壁56a,56bの外形を抽出する際には、領域r1,r2を構成する各画素においてJB用圧接端子50の外側に位置する隣りの画素Gより明るく(即ち信号が高く)かつJB用圧接端子50の外側に位置する隣りの画素Gとの明るさ(信号)の差が最大となる画素Ga,Gb(図5に示す)を抽出する。
【0088】
第1の領域r1では、各画素において、図5中の左側の画素Gより明るくかつ図5中の左側の画素Gとの明るさの差が最大となる画素Gaを抽出する。第2の領域r2では、各画素において、図5中に右側の画素Gより明るくかつ図5中に右側の画素Gとの明るさの差が最大となる画素Gbを抽出する。このように、本明細書に記した一対の側壁56a,56bの外形を抽出するとは、前述した第1の領域r1と第2の領域r2からJB用圧接端子50の外側に位置する画素Gより明るくかつ外側に位置する画素Gとの明るさの差が最大となる画素Ga,Gbを抽出することを示している。
【0089】
そして、CPU11は、各検査対象領域R1,R2,R3の第1の領域r1から抽出した画素Gaと第2の領域r2から抽出した画素Gbとの間隔L1,L2,L3(図5に示す)を算出する。画素Ga,Gb間の間隔L1,L2,L3を算出する際には、これらの画素Ga,Gbの画像20における座標などを用いることができる。
【0090】
その後、CPU11は、各検査対象領域R1,R2,R3の画素Ga,Gb間の間隔L1,L2,L3が、前述した最小値以上でかつ最大値以下であるか否かを判定する。全ての検査対象領域R1,R2,R3の画素Ga,Gb間の間隔L1,L2,L3が最小値以上でかつ最大値以下である場合にはJB用圧接端子50の圧接プレート60への取付状況を良好であると判定する。検査対象領域R1,R2,R3のうち少なくとも一つの画素Ga,Gb間の間隔L1,L2,L3が最小値未満または最大値を越える場合にはJB用圧接端子50の圧接プレート60への取付状況を不良であると判定する。
【0091】
こうして、CPU11は、前述した画素Ga,Gb間の間隔L1,L2,L3を算出することにより一対の側壁56a,56bの外面間の間隔Lを算出する。すなわち、前述した画素Ga,Gb間の間隔L1,L2,L3は、本明細書に記した一対の側壁56a,56b間の間隔をなしている。なお、厳密には、一対の側壁56a,56bの外面間の間隔Lと、前述した画素Ga,Gb間の間隔L1,L2,L3とは、最大で前述した画素G二つ分異なることがある。
【0092】
しかしながら、本発明では、前述した画素Ga,Gb間の間隔L1,L2,L3を、前述した一対の側壁56a,56b間の間隔Lとみなす。このように、側壁56a,56bの外形を抽出するとは、前述した画素Ga,Gbを抽出することである。一対の側壁56a,56b間の間隔Lとは、前述した画素Ga,Gb間の間隔L1,L2,L3である。一対の側壁56a,56b間の間隔Lに基づいて良否を判定するとは、前述した画素Ga,Gb間の間隔L1,L2,L3が前述した最小値以上でかつ最大値以下であるか否かを判定することである。
【0093】
また、CPU11は、前述した画素Ga,Gbを抽出する作業中の画像情報などを、表示装置25に向かって出力して、該表示装置25に表示させる。CPU11は、判定結果を表示装置25に表示させるとともに、出力装置26に向かって出力する。
【0094】
また、CPU11は、駆動制御部29を制御して、駆動アームユニット4の各シリンダまたはモータなどを駆動して、圧接プレート60に取り付けられたJB用圧接端子50をCCDカメラ5に順次撮像させる。なお、CCDカメラ5が一度に全てのJB用圧接端子50の特に第1ないし第3の検査対象領域R1,R2,R3を撮像できない場合には、複数回に分けて撮像させる。このように、CPU11は、CCDカメラ5に複数回に分けて撮像させる際には、駆動アームユニット4の各シリンダまたはモータなどを適宜駆動する。
【0095】
本実施形態の検査装置1は、圧接プレート60に取り付けられたJB用圧接端子50を検査する際には、まず、入力装置24から前述した最小値と最大値とを正規メモリ12に入力する。さらに、入力装置24から各検査対象領域R1,R2,R3の第1の領域r1と第2の領域r2の位置を領域メモリ13に入力する。
【0096】
そして、図3中のステップS1において、制御装置7のCPU11が駆動制御部29を制御して、CCDカメラ5を圧接プレート60に取り付けられたJB用圧接端子50に相対させ、CCDカメラ5がJB用圧接端子50を撮像する。CCDカメラ5は、撮像して得た画像20(図4及び図5に示す)を、CPU11に向かって出力して、ステップS2に進む。
【0097】
ステップS2では、CPU11が、画像20の各検査対象領域R1,R2,R3の第1及び第2の領域r1,r2から前述した画素Ga,Gbを抽出する。こうして、ステップS2では、第1及び第2の領域r1,r2内において、側壁56a,56bの外面(エッジ)を抽出して、ステップS3に進む。ステップS3では、各検査対象領域R1,R2,R3から抽出した画素Ga,Gb間の間隔L1,L2,L3を算出する。こうして、ステップS3では、一対の側壁56a,56b間の間隔Lを算出してステップS4に進む。
【0098】
ステップS4では、各検査対象領域R1,R2,R3において前述した画素Ga,Gb間の間隔L1,L2,L3が、前述した最小値以上でかつ最大値以下であるか否かを判定する。全ての検査対象領域R1,R2,R3の画素Ga,Gb間の間隔L1,L2,L3が前述した最小値以上でかつ最大値以下である場合には、良品と判定する。検査対象領域R1,R2,R3のうち少なくとも一つの画素Ga,Gb間の間隔L1,L2,L3が前述した最小値未満または最大値を越える場合には、不良品と判定する。
【0099】
こうして、ステップS4では、一対の側壁56a,56b間の間隔Lに基づいて、検査対象物としてのJB用圧接端子50の圧接プレート60への取付状況の良否を判定して、ステップS5に進む。ステップS5では、出力装置26が、CPU11の判定結果を印字するなどして出力したり記憶媒体などに記憶する。
【0100】
本実施形態によれば、CCDカメラ5がJB用圧接端子50を撮像して、CPU11が画像20から一対の側壁56a,56bの外形即ちエッジを抽出する。CPU11が一対の側壁56a,56b間の間隔Lに基づいて、圧接プレート60への取付状況の良否を判定する。判定する際には、前記一対の側壁56a,56b間の間隔Lが、予め許容される最小値以上でかつ最大値以下であるか否かで判定する。このため、一対の側壁56a,56b間の間隔Lを確実に把握でき、一対の側壁56a,56b間の間隔Lが狭いJB用圧接端子50を確実に不良品として判定できる。したがって、JB用圧接端子50の圧接プレート60への取付状況の良否を正確に判定できる。
【0101】
CPU11が、前述した画素Ga,Gbを抽出して一対の側壁56a,56bの外形を抽出する、第1及び第2の領域r1,r2は、側壁56a,56bと圧接プレート60の隔壁63bなどを含んでいる。勿論、JB用圧接端子50と圧接プレート60とは、光を反射する度合いが異なる。このため、第1の領域r1と第2の領域r2とでは、圧接プレート60の隔壁63bと一対の側壁56a,56bとの間で明暗(コントラスト)が生じる。このため、CPU11は、一対の側壁56a,56bの外形即ち前述した画素Ga,Gbを確実に抽出でき、一対の側壁56a,56b間の間隔Lを確実に把握できる。したがって、CPU11は、一対の側壁56a,56b間の間隔Lが狭いJB用圧接端子50をより確実に不良品として判定でき、JB用圧接端子50の圧接プレート60への取付状況の良否をより正確に判定できる。
【0102】
第1の領域r1と第2の領域r2を複数用い、これらの領域r1,r2間に圧接刃54a,54bを位置させている。これらの領域r1,r2内で一対の側壁56a,56bの外形(エッジ)を抽出することにより、確実に一対の側壁56a,56b間の間隔Lを把握できる。したがって、JB用圧接端子50の圧接プレート60への取付状況の良否を正確に判定できる。
【0103】
更に、第1の領域r1を複数の第1の圧接刃54a間に配し、第2の領域r2を複数の第2の圧接刃54b間に配している。このため、これらの領域r1,r2内で一対の側壁56a,56bの外形(エッジ)を抽出することにより、より確実に一対の側壁56a,56b間の間隔を把握できる。したがって、JB用圧接端子50の圧接プレート60への取付状況の良否を正確に判定できる。
【0104】
前述した実施形態では、JB用圧接端子50の一対の側壁56a,56bの外面を含んだ画素Ga,Gbを抽出している。しかしながら、本発明では一対の側壁56a,56bの内面などの他の箇所を含んだ画素Ga,Gbを抽出しても良い。また、前述した画素Ga,Gbを抽出する際に、隣りの画素Gとの明るさの差が最大となるものを抽出している。しかしながら、本発明では、前述した画素Ga,Gbを抽出する際に、従来より周知の種々のエッジの抽出方法を用いても良いことは勿論である。
【0105】
また、前述した実施形態では、圧接プレート60にマトリック状に配置されるJB用圧接端子50を検査した例を示している。しかしながら、本発明では、従来より周知のコネクタハウジングに取り付けられる圧接端子の取付状況の良否を判定しても良いことは勿論である。
【0106】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1に記載の本発明は、一対の壁間の間隔に基づいて、絶縁体への取付状況の良否を判定する。このため、一対の壁間の間隔が狭い圧接端子を確実に不良品として判定できる。したがって、端子金具の絶縁体への取付状況の良否を正確に判定できる。
【0107】
請求項2に記載の本発明は、端子金具を撮像して得た画像から一対の壁の外形即ちエッジを抽出する。このため、一対の壁間の間隔を確実に把握できる。したがって、一対の壁間の間隔が狭い圧接端子をより確実に不良品として判定でき、端子金具の絶縁体への取付状況の良否を正確に判定できる。
【0108】
請求項3に記載の本発明は、第1の領域と第2の領域が一方又は他方の壁と絶縁体の一部を含んでいる。勿論、端子金具と絶縁体とは、光を反射する度合いが異なる。このため、第1の領域と第2の領域とでは、絶縁体の一部と一対の壁との間で明暗(コントラスト)が生じる。第1及び第2の領域から壁の外形即ちエッジを抽出する。このため、一対の壁の外形即ちエッジを確実に抽出でき、一対の壁間の間隔を確実に把握できる。したがって、一対の壁間の間隔が狭い圧接端子をより確実に不良品として判定でき、端子金具の絶縁体への取付状況の良否をより正確に判定できる。
【0109】
請求項4に記載の本発明は、第1の領域と第2の領域を複数用い、これらの領域間に圧接刃を位置させている。これらの領域内で一対の壁の外形(エッジ)を抽出することにより、確実に一対の壁間の間隔を把握できる。したがって、一対の壁間の間隔が狭い圧接端子を確実に不良品として判定でき、端子金具の絶縁体への取付状況の良否をより正確に判定できる。
【0110】
請求項5に記載の本発明は、更に、第1の領域を複数の第1の圧接刃間に配し、第2の領域を複数の第2の圧接刃間に配している。このため、これらの領域内で一対の壁の外形(エッジ)を抽出することにより、より確実に一対の壁間の間隔を把握できる。したがって、一対の壁間の間隔が狭い圧接端子を確実に不良品として判定でき、端子金具の絶縁体への取付状況の良否をより正確に判定できる。
【0111】
請求項6に記載の本発明は、撮像手段が端子金具を撮像して、抽出手段が撮像して得た画像から一対の壁の外形即ちエッジを抽出する。判定手段が一対の壁間の間隔に基づいて、絶縁体への取付状況の良否を判定する。判定する際には、前記一対の壁間の間隔が、予め許容される範囲内であるか否かで判定するのが望ましい。このため、一対の壁間の間隔を確実に把握でき、一対の壁間の間隔が狭い圧接端子を確実に不良品として判定できる。したがって、端子金具の絶縁体への取付状況の良否を正確に判定できる。
【0112】
請求項7に記載の本発明は、抽出手段が一対の壁の外形を抽出する、第1の領域と第2の領域が一方又は他方の壁と絶縁体の一部を含んでいる。勿論、端子金具と絶縁体とは、光を反射する度合いが異なる。このため、第1の領域と第2の領域とでは、絶縁体の一部と一対の壁との間で明暗(コントラスト)が生じる。このため、抽出手段が一対の壁の外形即ちエッジを確実に抽出でき、判定手段が一対の壁間の間隔を確実に把握できる。したがって、判定手段は、一対の壁間の間隔が狭い圧接端子をより確実に不良品として判定でき、端子金具の絶縁体への取付状況の良否をより正確に判定できる。
【0113】
請求項8に記載の本発明は、第1の領域と第2の領域を複数用い、これらの領域間に圧接刃を位置させている。これらの領域内で一対の壁の外形(エッジ)を抽出することにより、確実に一対の壁間の間隔を把握できる。したがって、一対の壁間の間隔が狭い圧接端子を確実に不良品として判定でき、端子金具の絶縁体への取付状況の良否を正確に判定できる。
【0114】
請求項9に記載の本発明は、更に、第1の領域を複数の第1の圧接刃間に配し、第2の領域を複数の第2の圧接刃間に配している。このため、これらの領域内で一対の壁の外形(エッジ)を抽出することにより、より確実に一対の壁間の間隔を把握できる。したがって、一対の壁間の間隔が狭い圧接端子を確実に不良品として判定でき、端子金具の絶縁体への取付状況の良否を正確に判定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる端子金具の検査装置の構成を示す説明図である。
【図2】図1に示された端子金具の検査装置のブロック図である。
【図3】図1に示された端子金具の検査装置による検査の流れを示すフローチャートである。
【図4】図1に示された端子金具の検査装置のCCDカメラが撮像した検査対象物としての圧接端子の画像を示す説明図である。
【図5】図4に示された画像の要部を拡大して示す説明図である。
【図6】図1に示された端子金具の検査装置で検査できるJB用圧接端子を取り付ける圧接プレートなどを示す斜視図である。
【図7】図1に示された端子金具の検査装置で検査できるJB用圧接端子を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 端子金具の検査装置
2 電線
5 CCDカメラ(撮像手段)
11 CPU(抽出手段、判定手段)
20 画像
50 JB用圧接端子(端子金具)
54a 圧接刃(第1の圧接刃)
54b 圧接刃(第2の圧接刃)
56a 一方の側壁(一方の壁)
56b 他方の側壁(他方の壁)
60 圧接プレート(絶縁体)
63b 隔壁(絶縁体の一部)
r1 第1の領域
r2 第2の領域
L 一対の側壁間の間隔(一対の壁間の間隔)
L1,L2,L3 画素間の間隔(一対の壁間の間隔)
Claims (9)
- 絶縁体に取り付けられて電線が圧接される端子金具の前記絶縁体への取付状況を検査する端子金具の検査方法であって、
前記端子金具は、互いの間に前記電線を位置させる一対の壁と、前記一対の壁の内一方の壁から他方の壁に向かって延びた第1の圧接刃と、他方の壁から一方の壁に向かって延びた第2の圧接刃と、を備え、前記第1の圧接刃と前記第2の圧接刃との間に前記電線を圧入することにより、前記電線と圧接する構成であり、
検査対象物としての絶縁体に取り付けられた端子金具の前記一対の壁間の間隔に基づいて、前記検査対象物としての端子金具の絶縁体への取付状況の良否を判定することを特徴とする端子金具の検査方法。 - 検査対象物としての絶縁体に取り付けられた端子金具を撮像して、撮像して得た画像から前記一対の壁の外形を抽出して、これら一対の壁間の間隔を検出した後、これら一対の壁間の間隔に基づいて、前記検査対象物としての端子金具の絶縁体への取付状況の良否を判定することを特徴とする請求項1記載の端子金具の検査方法。
- 前記一対の壁の外形を抽出する際には、前記一方の壁と絶縁体の一部とを含む第1の領域から前記一方の壁の外形を抽出し、前記他方の壁と前記絶縁体の一部とを含む第2の領域から前記他方の壁の外形を抽出することを特徴とする請求項2記載の端子金具の検査方法。
- 前記第1の領域と前記第2の領域をそれぞれ複数用い、前記端子金具に圧接される電線の長手方向に沿って互いの間に第1の圧接刃を位置させる位置に複数の第1の領域を配し、前記端子金具に圧接される電線の長手方向に沿って互いの間に第2の圧接刃を位置させる位置に複数の第2の領域を配したことを特徴とする請求項3記載の端子金具の検査方法。
- 前記端子金具は、前記第1の圧接刃と第2の圧接刃をそれぞれ複数備えており、
前記第1の領域を複数の第1の圧接刃間に配し、前記第2の領域を複数の第2の圧接刃間に配したことを特徴とする請求項4記載の端子金具の検査方法。 - 絶縁体に取り付けられて電線が圧接される端子金具の前記絶縁体への取付状況を検査する端子金具の検査装置であって、
前記端子金具は、互いの間に前記電線を位置させる一対の壁と、前記一対の壁の内一方の壁から他方の壁に向かって延びた第1の圧接刃と、他方の壁から一方の壁に向かって延びた第2の圧接刃と、を備え、前記第1の圧接刃と前記第2の圧接刃との間に前記電線を圧入することにより、前記電線と圧接する構成であり、
検査対象物としての絶縁体に取り付けられた端子金具を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段が撮像した画像から前記一対の壁の外形を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段が抽出した前記一対の壁の外形からこれら一対の壁間の間隔を求めるとともに、これら一対の壁間の間隔に基づいて前記検査対象物としての端子金具の絶縁体への取付状況の良否を判定する判定手段と、
を備えたことを特徴とする端子金具の検査装置。 - 前記抽出手段が前記一対の壁の外形を抽出する際には、前記一方の壁と絶縁体の一部とを含む第1の領域から前記一方の壁の外形を抽出し、前記他方の壁と前記絶縁体の一部とを含む第2の領域から前記他方の壁の外形を抽出することを特徴とする請求項6記載の端子金具の検査装置。
- 前記第1の領域と前記第2の領域をそれぞれ複数用い、前記端子金具に圧接される電線の長手方向に沿って互いの間に第1の圧接刃を位置させる位置に複数の第1の領域を配し、前記端子金具に圧接される電線の長手方向に沿って互いの間に第2の圧接刃を位置させる位置に複数の第2の領域を配したことを特徴とする請求項7記載の端子金具の検査装置。
- 前記端子金具は、前記第1の圧接刃と第2の圧接刃をそれぞれ複数備えており、
前記第1の領域を複数の第1の圧接刃間に配し、前記第2の領域を複数の第2の圧接刃間に配したことを特徴とする請求項8記載の端子金具の検査装置。
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