JP3825364B2 - 蒸発燃料処理系の故障判定装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料タンク内に発生した蒸発燃料を、キャニスタに一時的に吸着し、吸気系に適宜供給する内燃機関の蒸発燃料処理系におけるリークを含む故障の有無を判定する蒸発燃料処理系の故障判定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の故障判定装置として、例えば特開平11−336626号公報に記載されたものが知られている。この故障判定装置は、自動車に搭載された内燃機関の蒸発燃料処理系に適用されたものである。この故障判定装置では、内燃機関の停止後、蒸発燃料処理系の故障の有無が判定される。具体的には、内燃機関の停止後、蒸発燃料処理系内が負圧状態で閉鎖されるとともに、その状態での蒸発燃料処理系内の圧力と大気圧との差圧の時間的な推移に基づき、この差圧の減少速度が大きいときに、蒸発燃料処理系にリークがあると判定される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の故障判定装置では、蒸発燃料処理系内の圧力と大気圧との差圧の時間的な推移のみに基づいて、リークの有無が判定されるに過ぎない。これに対して、内燃機関の停止直後における燃料タンク内の燃料温度は、内燃機関の停止前の運転条件によって異なり、そのため、上記差圧の時間的な推移は、たとえリークがない場合でも一定ではなく、具体的には、停止直後の燃料温度が高いほど、上記差圧の減少速度が大きくなり、燃料温度が低いほど、上記差圧の減少速度が小さくなる。したがって、この従来の故障判定装置によれば、内燃機関の停止直後の燃料温度がリーク判定に反映されないため、例えば燃料温度が低い場合には、リークがあるときでも差圧の減少速度が小さくなることで、リークがないと誤判定されるおそれがある。
【0004】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、内燃機関の停止後、蒸発燃料処理系のリークを含む故障の判定を行う場合において、誤判定を回避でき、判定精度を向上させることができる蒸発燃料処理系の故障判定装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、請求項1に係る発明は、燃料タンク21内で発生した蒸発燃料を、貯蔵部(キャニスタ24)に一時的に貯蔵し、内燃機関3の吸気系(吸気管5)に供給する蒸発燃料処理系20のリークを含む故障の有無を判定する蒸発燃料処理系20の故障判定装置1であって、蒸発燃料処理系20内の圧力(タンク内圧PTANK)を検出する圧力検出手段(圧力センサ13)と、内燃機関3の停止を検出する機関停止検出手段(ECU2、クランク角センサ11)と、機関停止検出手段により内燃機関3の停止が検出された後に圧力検出手段により検出された蒸発燃料処理系20内の圧力に応じて、蒸発燃料処理系20のリークを含む故障の有無を判定する故障判定手段(ECU2、ステップ31〜57)と、内燃機関3から燃料タンク21に与えられた熱量を表す熱量パラメータ(燃料消費量USEDGAS)を検出する熱量パラメータ検出手段(ECU2)と、機関停止検出手段により内燃機関3の停止が検出された場合において、内燃機関3の停止前の運転期間中に熱量パラメータ検出手段により検出された熱量パラメータが所定の判定値GASJDEOX未満のとき(ステップ14の判別結果がNOのとき)に、故障判定手段による判定を禁止する故障判定禁止手段(ECU2、ステップ19,32)と、を備え、熱量パラメータは、内燃機関3の燃料消費量USEDGASを含み、故障判定禁止手段は、内燃機関3の停止が検出された場合において、内燃機関3の停止前の運転期間中に検出された内燃機関3の燃料消費量USEDGASが所定の判定値GASJDEOX未満のとき(ステップ14の判別結果がNOのとき)に、故障判定手段による判定を禁止し(ステップ19,32)、所定の判定値GASJDEOXは、外気温TAが低いほどまたは燃料タンク内の燃料レベルFLEVELが高いほど、より大きい値に設定されていることを特徴とする。
【0006】
この蒸発燃料処理系の故障判定装置によれば、内燃機関の停止が検出された後に圧力検出手段により検出された蒸発燃料処理系内の圧力に応じて、蒸発燃料処理系のリークを含む故障の有無が判定されるとともに、内燃機関の停止が検出された場合において内燃機関の停止前の運転期間中に熱量パラメータ検出手段により検出された熱量パラメータが所定の判定値未満のときに、故障判定手段による判定が禁止される。すなわち、内燃機関の停止時までに内燃機関から燃料タンクに与えられた熱量が小さく、燃料タンク内の燃料温度が十分に上昇していない可能性があるときには、蒸発燃料処理系の故障判定が禁止され、それにより、誤判定を回避でき、判定精度を向上させることができる。これに加えて、内燃機関の停止後に不要な故障判定が行われるのを確実に回避することができる(なお、本明細書では、「熱量パラメータの検出」、「圧力の検出」および「内燃機関の停止の検出」は、熱量パラメータ、圧力および内燃機関の停止をセンサなどで直接検出することに限らず、演算により推定することを含む)。また、熱量パラメータは、内燃機関の燃料消費量を含み、内燃機関の停止が検出された場合において、内燃機関の停止前の運転期間中に検出された内燃機関の燃料消費量が所定の判定値未満のときに、故障判定手段による判定が禁止される。この燃料消費量は、内燃機関が運転期間中に実際に発生した熱量を適切に反映するものである。したがって、この蒸発燃料処理系の故障判定装置によれば、燃料消費量を熱量パラメータとして用いることにより、燃料タンク内の燃料温度の実際の上昇度合に応じて、故障判定を適切に禁止できる。さらに、所定の判定値は、外気温が低いほどまたは燃料タンク内の燃料レベルが高いほど、より大きい値に設定されているので、故障判定をより適切に禁止できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る蒸発燃料処理系の故障判定装置について説明する。図1は、本実施形態の故障判定装置、およびこれを適用した内燃機関の蒸発燃料処理系の概略構成を示している。この故障判定装置1は、内燃機関(以下「エンジン」という)3の蒸発燃料処理系20における故障の有無、より具体的にはリークの有無を判定するものであり、ECU2を備えている。これらの蒸発燃料処理系20およびECU2の詳細については後述する。
【0012】
このエンジン3は、ガソリンエンジンであり、図示しない車両に搭載されている。エンジン3の吸気管5(吸気系)には、スロットルバルブ6が設けられ、その下流側には、吸気温センサ10が取り付けられている。この吸気温センサ10は、吸気管5内の吸気温TAを検出し、その検出信号をECU2に出力する。
【0013】
さらに、吸気管5の吸気温センサ10よりも下流側の部分には、インジェクタ7が、図示しない吸気ポートに臨むように取り付けられている。このインジェクタ7の開弁時間である燃料噴射時間TOUTは、ECU2によって制御される。また、インジェクタ7は、燃料供給管8を介して燃料タンク21に接続されている。この燃料供給管8の途中には、インジェクタ7に燃料を圧送する燃料ポンプ9が設けられている。
【0014】
また、エンジン3には、マグネットロータおよびMREピックアップで構成されたクランク角センサ11が設けられている。このクランク角センサ11(機関停止検出手段)は、図示しないクランクシャフトの回転に伴い、ともにパルス信号であるCRK信号およびTDC信号をECU2に出力する。CRK信号は、クランクシャフトの回転角度位置を示す信号であり、所定のクランク角(例えば、30゜)ごとに1パルスが出力される。ECU2は、このCRK信号に基づき、エンジン3のエンジン回転数NEを算出する。また、TDC信号は、各気筒におけるピストン(いずれも図示せず)の吸気行程開始時の上死点位置付近の所定タイミングで、1パルスが出力される。
【0015】
さらに、エンジン3の本体には、水温センサ12が取り付けられており、水温センサ12は、そのシリンダブロック内を循環する冷却水の温度であるエンジン水温TWを検出し、その検出信号をECU2に出力する。
【0016】
一方、前記蒸発燃料処理系20は、燃料タンク21内で発生した蒸発燃料を、キャニスタ24に一時的に貯留し、吸気管5内に適宜放出するものであり、チャージ通路22、バイパス通路23、キャニスタ24およびパージ通路25などで構成されている。
【0017】
キャニスタ24(貯蔵部)は、チャージ通路22を介して、燃料タンク21に接続されており、燃料タンク21内で発生した蒸発燃料は、チャージ通路22を介してキャニスタ24に送られる。チャージ通路22の燃料タンク21に近い部分には、圧力センサ13が配置されている。この圧力センサ13(圧力検出手段)は、例えば圧電素子で構成され、チャージ通路22内の圧力を検出し、その検出信号をECU2に出力する。このチャージ通路22内の圧力は、通常は燃料タンク21内の圧力にほぼ等しいので、以下、タンク内圧PTANKという。
【0018】
また、チャージ通路22の圧力センサ13とキャニスタ24との間には、2方向弁27が設けられている。この2方向弁27は、いずれもダイアフラム式の正圧弁および負圧弁を組み合わせた機械式弁で構成されている。この正圧弁は、タンク内圧PTANKが大気圧よりも所定圧分、高くなったときに開弁するように構成されており、その開弁により、燃料タンク21内の蒸発燃料がキャニスタ24に送られる。また、負圧弁は、タンク内圧PTANKがキャニスタ24側の圧力よりも所定圧分、低くなったときに開弁するように構成されており、その開弁により、キャニスタ24に貯えられていた蒸発燃料が燃料タンク21に戻される。
【0019】
さらに、バイパス通路23は、2方向弁27をバイパスするものであり、チャージ通路22の2方向弁27よりもキャニスタ24側の部分と圧力センサ13側の部分とに、接続されている。このバイパス通路23の途中には、バイパス弁30が設けられている。このバイパス弁30は、常閉タイプの電磁弁で構成されており、通常はバイパス通路23を閉鎖し、ECU2の制御によって励磁されたときに開弁することにより、バイパス通路23を開放する。
【0020】
また、燃料タンク21は、給油用の給油口21aと、これに取り付けられたフィラーキャップ21bとを備えている。ECU2には、フィラーキャップスイッチ18が接続されており、このフィラーキャップスイッチ18は、フィラーキャップ21bの給油口21aへの取り付け・取り外し状態を表す信号を、ECU2に出力する。
【0021】
さらに、燃料タンク21には、油面レベルセンサ14が設けられている。この燃料レベルセンサ14は、燃料タンク21内の液位すなわち燃料レベルFLEVELを検出して、その検出信号をECU2に出力する。また、エンジン3の排気管4の一部は、燃料タンク21に近接しており、これにより、燃料タンク21およびその内部の燃料は、エンジン3の運転中、排気管4内を流れる排気ガスによって加熱される。
【0022】
一方、キャニスタ24は、活性炭を内蔵しており、この活性炭によって蒸発燃料が吸着される。また、キャニスタ24には、大気側に開口する大気通路29が接続されており、この大気通路29には、これを開閉するベントシャット弁31が設けられている。このベントシャット弁31は、常開タイプの電磁弁で構成されており、通常は大気通路29を開放状態に保持するとともに、ECU2の制御によって励磁されたときに大気通路29を閉鎖する。
【0023】
また、前述したパージ通路25の途中には、これを開閉するパージ制御弁32が設けられている。このパージ制御弁32は、その開度がECU2からの駆動信号のデューティ比に応じて連続的に変化する電磁弁で構成されている。上記ベントシャット弁31が開弁状態のときに、このパージ制御弁32が開弁することにより、キャニスタ24により吸着された蒸発燃料が、吸気管5内の負圧によって吸気管5に送り込まれる。ECU2は、このパージ制御弁32の開度をエンジン3の運転状態に応じてデューティ制御することにより、キャニスタ24から吸気管5に送り込まれる蒸発燃料の流量、すなわちパージ流量を制御するとともに、後述するイグニッション・スイッチ17がOFFされたときには、パージ制御弁32を閉弁状態に保持する。
【0024】
さらに、ECU2には、外気温センサ15、車輪回転数センサ16およびイグニッション・スイッチ(以下「IG・SW」という)17が接続されている。外気温センサ15は、外気温TATを検出し、その検出信号をECU2に出力する。
【0025】
また、車輪回転数センサ16は、車両の複数の車輪(図示せず)に対応してそれぞれ設けられており(1つのみ図示)、各車輪回転数センサ16は、対応する車輪の回転数を表す検出信号をECU2に出力する。ECU2は、これらの車輪回転数センサ16の検出信号に基づき、車速VP、IG・SW17がONされた以降の車両の走行距離DIST、および総走行距離などを算出する。さらに、IG・SW17は、イグニッションキー(図示せず)操作によりON/OFFされるとともに、そのON/OFF状態を表す信号をECU2に出力する。
【0026】
一方、ECU2(機関停止検出手段、故障判定手段、熱量パラメータ検出手段、故障判定禁止手段)は、I/Oインターフェース、CPU、RAMおよびROMなどからなるマイクロコンピュータで構成されている。前述した各種のセンサ10〜16の検出信号およびスイッチ17,18の信号はそれぞれ、I/OインターフェースでA/D変換や整形がなされた後、CPUに入力される。CPUは、これらの入力信号に応じて、エンジン3の運転状態を判別し、ROMに予め記憶された制御プログラムやRAMに記憶されたデータなどに従い、前述した各種の弁30〜32を駆動するとともに、以下に述べるように、故障判定の実行条件の成立・不成立の判定処理、および蒸発燃料処理系20の故障判定処理を実行する。
【0027】
以下、図2および図3を参照しながら、蒸発燃料処理系20の故障判定処理(図4および図5参照)の実行条件が成立しているか否かを判定する処理について説明する。この処理は、タイマ設定により所定時間(例えば100msec)ごとに実行される。
【0028】
本処理では、まず、ステップ1(図では「S1」と略す。以下、同様)において、今回IG・SW17がOFFされたか否かを判別し、この判別結果がNOのときには、本処理を終了する。一方、この判別結果がYESで、今回IG・SW17がOFFされたときには、ステップ2に進み、異常検出フラグF_CSが「1」であるか否かを判別する。この異常検出フラグF_CSは、図示しない異常検出処理によりその値が設定されるものであり、具体的には、圧力センサ13、バイパス弁30またはベントシャット弁31の故障などが検出されたときには「1」に、それ以外のときには「0」にそれぞれ設定される。
【0029】
ステップ2の判別結果がYESで、圧力センサ13、バイパス弁30およびベントシャット弁31のいずれかが故障したときには、蒸発燃料処理系20の故障判定処理の実行条件が不成立であることで、誤判定のおそれがあるとして、図3のステップ19に進み、それを表すために故障判定許可フラグF_DETを「0」にセットした後、本処理を終了する。これにより、後述するように、蒸発燃料処理系20の故障判定が禁止される。
【0030】
一方、ステップ2の判別結果がNOで、圧力センサ13、バイパス弁30およびベントシャット弁31がいずれも正常であるときには、ステップ3に進み、ホットスタートフラグF_DLKSOAKHが「1」であるか否かを判別する。このホットスタートフラグF_DLKSOAKHは、エンジン3がホットスタートされたときには「1」に、コールドスタートされたときには「0」にそれぞれセットされる。
【0031】
このステップ3の判別結果がYESで、エンジン3のホットスタート後にIG・SW17が今回OFFされたときには、誤判定のおそれがあるとして、図3の前記ステップ19を実行した後、本処理を終了する。
【0032】
一方、ステップ3の判別結果がNOで、エンジン3のコールドスタート後にIG・SW17が今回OFFされたときには、ステップ4に進み、判定間隔フラグF_BTWNOKが「1」であるか否かを判別する。この判定間隔フラグF_BTWNOKは、前回の故障判定処理の実行後の経過時間が所定値以上のときには「1」に、それ以外のときには「0」にそれぞれセットされる。
【0033】
このステップ4の判別結果がNOで、前回の故障判定処理の実行後の経過時間が不十分であるときには、バッテリ残量が過少レベルまで低下するおそれがあるとして、図3の前記ステップ19を実行した後、本処理を終了する。
【0034】
一方、ステップ4の判別結果がYESで、前回の故障判定処理の実行後の経過時間が十分であるときには、ステップ5に進み、外気温センサフラグF_OKFBが「1」である否かを判別する。この外気温センサフラグF_OKFBは、図示しない外気温センサ15の故障判定処理において、外気温センサ15が正常であると判定されたときには「1」に、これが故障していると判定されたときには「0」にそれぞれセットされる。
【0035】
このステップ5の判別結果がNOで、外気温センサ15が故障しているときには、誤判定のおそれがあるとして、図3の前記ステップ19を実行した後、本処理を終了する。一方、ステップ5の判別結果がYESで、外気温センサ15が正常であるときには、ステップ6に進み、運転中正常判定フラグF_OKFが「1」である否かを判別する。この運転中正常判定フラグF_OKFは、エンジン運転中に実行される蒸発燃料処理系20の故障判定処理(図示せず)において、蒸発燃料処理系20が正常である(リークがない)と判定されたときに「1」に、故障している(リークがある)と判定されたときに「0」にそれぞれセットされる。
【0036】
このステップ6の判別結果がNOで、IG・SW17のOFF前のエンジン運転中、蒸発燃料処理系20が故障していると判定されていたときには、エンジン停止後の故障判定を行う必要がないとして、図3の前記ステップ19を実行した後、本処理を終了する。一方、ステップ6の判別結果がYESで、IG・SW17のOFF前のエンジン運転中、蒸発燃料処理系20が正常であると判定されていたときには、ステップ7に進み、給油フラグF_RFUELDCが「1」であるか否かを判別する。
【0037】
この給油フラグF_RFUELDCは、エンジン運転中に実行される給油判定処理(図示せず)において、燃料タンク21への給油が行われたと判定されたときに「1」に、それ以外のときに「0」にそれぞれセットされる。なお、この給油判定は、フィラーキャップスイッチ18の出力、または燃料レベルセンサ14の出力に基づいて行われる。
【0038】
ステップ7の判別結果がYESで、IG・SW17のOFF前のエンジン運転中に給油が行われたときには、誤判定のおそれがあるとして、図3の前記ステップ19を実行した後、本処理を終了する。一方、ステップ7の判別結果がNOで、IG・SW17のOFF前のエンジン運転中に給油が行われなかったときには、ステップ8に進み、前回の本処理実行時において、エンジン3が運転中であったか否かを判別する。
【0039】
この判別結果がNOで、エンジン3が停止されていたときには、そのまま本処理を終了する。一方、この判別結果がYESで、エンジン3が運転中であったときには、ステップ9に進み、水温センサ12により検出されたエンジン水温TWが所定下限値TWEONVL以上であるか否かを判別する。
【0040】
この判別結果がNOで、エンジン3の暖機が不十分であるときには、誤判定のおそれがあるとして、図3の前記ステップ19を実行した後、本処理を終了する。一方、この判別結果がYESで、エンジン3が十分に暖機されているときには、図3のステップ10に進み、車速VPが所定上限値VPEONVH以下であるか否かを判別する。
【0041】
この判別結果がNOで、走行中であるときには、誤判定のおそれがあるとして、前記ステップ19を実行した後、本処理を終了する。一方、この判別結果がYESで、停車中のときには、ステップ11に進み、外気温センサ15により検出された外気温TATが、所定の範囲(所定下限値TATEONVL以上かつ所定上限値TATEONVH以下の範囲)内にあるか否かを判別する。
【0042】
この判別結果がNOで、外気温TATが高過ぎるかまたは低過ぎるときには、誤判定のおそれがあるとして、前記ステップ19を実行した後、本処理を終了する。一方、この判別結果がYESで、TATEONVL≦TAT≦TATEONVHであるときには、ステップ12に進み、燃料レベルセンサ14により検出された燃料レベルFLEVELが、所定の範囲(所定下限値FLVLEOL以上かつ所定上限値FLVLEOH以下の範囲)内にあるか否かを判別する。
【0043】
この判別結果がNOで、燃料レベルFLEVELが高過ぎるかまたは低過ぎるときには、誤判定のおそれがあるとして、前記ステップ19を実行した後、本処理を終了する。一方、この判別結果がYESで、FLVLEOL≦FLEVEL≦FLVLEOHのときには、ステップ13に進み、後述するステップ14で用いる判定値GASJDEOXを算出する。
【0044】
この判定値GASJDEOXは、具体的には、外気温TATおよび燃料レベルFLEVELに応じて図示しないマップを検索することにより、算出される。なお、このマップでは、判定値GASJDEOXは、外気温TATが低いほど、または燃料レベルFLEVELが高いほど、より大きい値に設定されている。これは、外気温TATが低いほど、または燃料レベルFLEVELが高いほど、燃料タンク21内の燃料温度が高い状態になりにくいことによる。
【0045】
次に、ステップ14に進み、燃料消費量USEDGASが上記判定値GASJDEOX以上であるか否かを判別する。この燃料消費量USEDGASは、エンジン3の運転状態に応じて決定された燃料噴射時間TOUTに基づいて、算出される。この判別結果がNOで、USEDGAS<GASJDEOXのときには、前記ステップ19を実行した後、本処理を終了する。これにより、後述するように、蒸発燃料処理系20の故障判定が禁止される。このように、燃料消費量USEDGASが少ない場合に故障判定が禁止されるのは、燃料タンク21内の燃料温度が低い状態にあることにより、故障判定の際、リークがないときでもタンク内圧PTANKの変化速度および変化量が小さいことで、リークがあると誤判定されるおそれがあることによる。
【0046】
一方、ステップ14の判別結果がYESで、USEDGAS≧GASJDEOXのときには、ステップ15に進み、後述するステップ16で用いる判定値TIMJDEOXを算出する。
【0047】
この判定値TIMJDEOXは、具体的には、外気温TATおよび燃料レベルFLEVELに応じて図示しないマップを検索することにより、算出される。なお、このマップでは、判定値TIMJDEOXは、上記判定値GASJDEOXと同じ理由により、外気温TATが低いほど、または燃料レベルFLEVELが高いほど、より大きい値に設定されている。
【0048】
次に、ステップ16に進み、IG・SW17のOFF前におけるエンジン3の運転時間CDCTIMEが、上記判定値TIMJDEOX以上であるか否かを判別する。この運転時間CDCTIMEは、IG・SW17がONされてからOFFされるまでの時間として計時される。この判別結果がNOで、CDCTIME<TIMJDEOXのときには、前記ステップ19を実行した後、本処理を終了する。これにより、蒸発燃料処理系20の故障判定が禁止される。このように、運転時間CDCTIMEが短い場合に故障判定が禁止されるのは、燃料消費量USEDGASが少ない場合と同じ理由による。
【0049】
一方、ステップ16の判別結果がYESで、CDCTIME≧TIMJDEOXのときには、ステップ17に進み、IG・SW17のOFF前における走行距離DISTが所定の判定値DISTJD(一定値)以上であるか否かを判別する。この判別結果がNOで、DIST<DISTJDのときには、前記ステップ19を実行した後、本処理を終了する。これにより、蒸発燃料処理系20の故障判定が禁止される。このように、走行距離DISTが短い場合に故障判定が禁止されるのは、燃料消費量USEDGASが少ない場合、または運転時間CDCTIMEが短い場合と同じ理由による。
【0050】
一方、ステップ17の判別結果がYESで、DIST≧DISTJDのときには、蒸発燃料処理系20の故障判定処理の実行条件が成立しているとして、ステップ18に進み、それを表すために故障判定許可フラグF_DETを「1」にセットした後、本処理を終了する。これにより、後述するように、蒸発燃料処理系20の故障判定が実行される。
【0051】
次に、図4および図5を参照しながら、蒸発燃料処理系20の故障判定処理、より具体的には、エンジン3の停止後、蒸発燃料処理系20でリークが発生したか否かを判定する処理について説明する。
【0052】
この処理では、まず、ステップ30において、判定実行済みフラグF_DONEが「1」であるか否かを判別する。この判定実行済みフラグF_DONEは、エンジン3の始動時に「0」にセットされ、後述するように、本処理による蒸発燃料処理系20の故障判定を実行したときに「1」にセットされる(後述するステップ39,50,56,57参照)。この判別結果がYESで、蒸発燃料処理系20の故障判定を実行済みであるときには、そのまま本処理を終了する。
【0053】
一方、ステップ30の判別結果がNOで、蒸発燃料処理系20の故障判定を実行していないときには、ステップ31に進み、エンジン3が停止されているか否かを判別する。この判別では、クランク角センサ11からのCRK信号に基づいて算出されたエンジン回転数NEが所定値(例えば値0)以下であるときに、エンジン3が停止されていると判別される。
【0054】
この判別結果がNOで、エンジン3が運転中であるときには、ステップ46に進み、アップカウント式の第1タイマの計数値TM1を値0にセットした後、本処理を終了する。一方、ステップ31の判別結果がYESで、エンジン3が停止されているときには、ステップ32に進み、故障判定許可フラグF_DETが「1」であるか否かを判別する。
【0055】
この判別結果がNOで、本処理の実行条件が成立していないときには、上記ステップ46を実行した後、本処理を終了する。一方、ステップ32の判別結果がYESで、本処理の実行条件が成立しているときには、ステップ33に進み、第1タイマの計数値TM1が所定の第1大気開放時間TOTA1より大きいか否かを判別する。
【0056】
この判別結果がNOで、エンジン停止後の経過時間が第1大気開放時間TOTA1を上回っていないときには、ステップ34に進み、バイパス弁(図では「BPV」と記す)30およびベントシャット弁(図では「VSV」と記す)31を開弁する(後述する第1大気開放モード)。次に、ステップ35に進み、アップカウント式の第2タイマの計数値TM2を値0にセットした後、本処理を終了する。
【0057】
一方、ステップ33の判別結果がYESで、エンジン停止後の経過時間が第1大気開放時間TOTA1を上回ったときには、ステップ36に進み、第2タイマの計数値TM2が所定の第1判定時間TPHASE1(例えば900sec)より大きいか否かを判別する。この判別結果がNOで、TM2≦TPHASE1のときには、ステップ37に進み、ベントシャット弁31を閉弁する(後述する第1判定モード)。
【0058】
次いで、ステップ38に進み、タンク内圧PTANKが所定の第1判定圧PTANK1(例えば1.013atm)より高いか否かを判別する。この判別結果がYESで、タンク内圧PTANKの上昇度合が大きいときには、蒸発燃料処理系20が正常である(すなわちリークがない)として、ステップ39に進み、それを表すために正常判定フラグF_OKを「1」にセットすると同時に、故障判定を実行済みであることを表すために、判定実行済みフラグF_DONEを「1」にセットした後、本処理を終了する。
【0059】
一方、ステップ38の判別結果がNOで、PTANK≦PTANK1のときには、ステップ40に進み、アップカウント式の第3タイマの計数値TM3を値0にセットする。
【0060】
次に、ステップ41に進み、タンク内圧PTANKがRAMに記憶されているタンク内圧の最大値PTANKMAXよりも高いか否かを判別する。この判別結果がNOで、PTANK≦PTANKMAXのときには、本処理を終了する。一方、この判別結果がYESで、PTANK>PTANKMAXのときには、ステップ42に進み、タンク内圧PTANKを最大値PTANKMAXとして設定した後、本処理を終了する。
【0061】
一方、ステップ36の判別結果がYESで、TM2>TPHASE1のときには、ステップ43に進み、アップカウント式の第3タイマの計数値TM3が所定の第2大気開放時間TOTA2より大きいか否かを判別する。この判別結果がNOで、TM3≦TOTA2のときには、ステップ44に進み、ベントシャット弁31を開弁する(後述する第2大気開放モード)。次に、ステップ45に進み、アップカウント式の第4タイマの計数値TM4を値0に設定した後、本処理を終了する。
【0062】
一方、ステップ43の判別結果がYESで、TM3>TOTA2のときには、図5のステップ47に進み、第4タイマの計数値TM4が所定の第2判定時間TPHASE2(例えば2400sec)より大きいか否かを判別する。この判別結果がNOで、TM4≦TPHASE2のときには、ステップ48に進み、ベントシャット弁31を閉弁する(後述する第2判定モード)。
【0063】
次いで、ステップ49に進み、タンク内圧PTANKが所定の第2判定圧PTANK2(例えば0.986atm)より低いか否かを判別する。この判別結果がYESで、タンク内圧PTANKの下降度合が大きいときには、蒸発燃料処理系20が正常であるとして、ステップ50に進み、前記ステップ39と同様に、正常判定フラグF_OKを「1」にセットすると同時に、判定実行済みフラグF_DONEを「1」にセットした後、本処理を終了する。
【0064】
一方、ステップ49の判別結果がNOで、PTANK≧PTANK2のときには、ステップ51に進み、タンク内圧PTANKがRAMに記憶されているタンク内圧の最小値PTANKMINより低いか否かを判別する。
【0065】
この判別結果がNOで、PTANK≧PTANKMINのときには、本処理を終了する。一方、この判別結果がYESで、PTANK<PTANKMINのときには、ステップ52に進み、タンク内圧PTANKを最小値PTANKMINとして設定した後、本処理を終了する。
【0066】
一方、ステップ47の判別結果がYESで、TM4>TPHASE2のときには、ステップ53に進み、バイパス弁30を閉弁すると同時に、ベントシャット弁31を開弁する。
【0067】
次に、ステップ54に進み、タンク内圧の最大値PTANKMAXと最小値PTANKMINとの偏差(PTANKMAX−PTANKMIN)を、圧力偏差ΔPとして設定する。
【0068】
次いで、ステップ55に進み、圧力偏差ΔPが所定のしきい値ΔPTHより大きいか否かを判別する。この判別結果がYESで、ΔP>ΔPTHのときには、蒸発燃料処理系20が正常であるとして、ステップ56に進み、前記ステップ39,50と同様に、正常判定フラグF_OKを「1」にセットすると同時に、判定実行済みフラグF_DONEを「1」にセットした後、本処理を終了する。
【0069】
一方、ステップ55の判別結果がNOで、ΔP≦ΔPTHのときには、蒸発燃料処理系20が故障している(すなわちリークがある)として、ステップ57に進み、それを表すために故障判定フラグF_NGを「1」にセットすると同時に、故障判定を実行済みであることを表すために、判定実行済みフラグF_DONEを「1」にセットした後、本処理を終了する。これは、蒸発燃料処理系20内にリークがあるときには、タンク内圧PTANKが大気圧に対して変化する度合が小さくなることによる。
【0070】
次に、以上の故障判定処理を実行した場合に得られるタンク内圧PTANKの推移の一例を、図6に示すタイミングチャートを参照しながら説明する。同図に示すように、まず、バイパス弁30およびベントシャット弁31がいずれも開弁され、第1大気開放モードに移行すると(時刻t1)、タンク内圧PTANKが低下する。その後、タンク内圧PTANKが大気圧(1atm)まで低下し、第1大気開放時間TOTA1が経過した時点(時刻t2)で、ベントシャット弁31が閉弁され、蒸発燃料処理系20が閉鎖され、第1判定モードに移行する。
【0071】
この第1判定モード中、タンク内圧PTANKは上昇し、その際、同図に破線L1で示すように、タンク内圧PTANKが第1判定圧PTANK1を超えると(時刻t3)、蒸発燃料処理系20が正常であると判定される。
【0072】
一方、第1判定モード中、タンク内圧PTANKが実線L2に示すように変化した場合、第1判定時間TPHASE1が経過した時点(時刻t4)で、タンク内圧の最大値PTANKMAXがRAMに記憶されると同時に、ベントシャット弁31が開弁され、第2大気開放モードに移行する。これにより、タンク内圧PTANKが再度、低下する。その後、タンク内圧PTANKが大気圧(1atm)まで低下し、第2大気開放時間TOTA2が経過した時点(時刻t5)で、ベントシャット弁31が閉弁され、蒸発燃料処理系20が閉鎖され、第2判定モードに移行する。
【0073】
この第2判定モード中、タンク内圧PTANKは低下し、その際、同図に破線L3で示すように、タンク内圧PTANKが第2判定圧PTANK1を下回ると(時刻t6)、蒸発燃料処理系20が正常であると判定される。
【0074】
一方、第2判定モード中、タンク内圧PTANKが実線L4に示すように変化した場合、第2判定時間TPHASE2が経過した時点(時刻t7)で、タンク内圧の最小値PTANKMINがRAMに記憶される。これと同時に、バイパス弁30が閉弁され、かつベントシャット弁31が開弁される。この時点で、前述したように、最大値PTANKMAXと最小値PTANKMINとの圧力偏差ΔPとしきい値ΔPTHとを比較することにより、故障判定が実行される。すなわち、圧力偏差ΔPがしきい値ΔPTHよりも大きいときには、蒸発燃料処理系20が正常であると判定され、そうでないときには、蒸発燃料処理系20が故障していると判定される。
【0075】
以上のように、本実施形態の故障判定装置1によれば、エンジン停止後、タンク内圧PTANKに基づいて、蒸発燃料処理系20の故障の有無が判定されるとともに、故障判定実行前のエンジン運転中における燃料消費量USEDGASが少ない場合、または走行距離DISTが短い場合には、故障判定が禁止される。すなわち、燃料消費量USEDGASが少ないこと、または走行距離DISTが短いことで、エンジン停止直後の燃料タンク21の燃料温度が低い状態にあると推定される場合には、故障判定中のタンク内圧PTANKの変化速度が小さいことで、誤判定を招くおそれがあるため、故障判定が禁止される。その結果、誤判定を回避でき、判定精度を向上させることができる。また、そのような給油の有無の判定が、エンジン停止前に予め実行されるので、エンジン停止後に不要な故障判定が行われるのを確実に回避できる。
【0076】
さらに、燃料消費量USEDGASの判定値GASJDEOXが、外気温TATに応じて設定されるので、外気温TATの影響を反映させながら、燃料タンク21の燃料温度を推定することができ、その結果、故障判定をより適切に禁止できる。
【0077】
なお、本発明の故障判定装置1は、蒸発燃料処理系20の故障としてリークの有無を判定する実施形態の例に限らず、エンジン停止後に蒸発燃料処理系20の故障を判定するものであれば適用可能であることはいうまでもない。例えば、バイパス弁30、ベントシャット弁31およびパージ制御弁32の故障の判定を、エンジン停止後に行うものにも適用可能である。
【0078】
また、実施形態は、燃料消費量USEDGASおよび車両の走行距離DISTを熱量パラメータとして用いた例であるが、熱量パラメータはこれに限らず、エンジン3から燃料タンク21に与えられた熱量を表すものであればよい。さらに、実施形態は、走行距離DISTの判定値DISTJDを一定値とした例であるが、これを、燃料消費量USEDGASの判定値GASJDEOXと同様に、外気温TATに応じて設定してもよい。
【0079】
さらに、実施形態では、吸気温センサ10とは別個の外気温センサ15により外気温TATを検出したが、外気温センサ15を省略し、吸気温センサ10および水温センサ12によりそれぞれ検出された吸気温TAおよびエンジン水温TWに基づいて、外気温TATを推定するようにしてもよい。また、実施形態は、圧力センサ13をチャージ通路22に設けた例であるが、圧力センサ13を設ける位置は、これに限らず、蒸発燃料処理系20内の圧力を検出可能な場所であればよい。例えば、圧力センサ13を燃料タンク21に設けてもよい。
【0080】
【発明の効果】
以上のように、本発明の蒸発燃料処理系の故障判定装置によれば、内燃機関の停止後、蒸発燃料処理系のリークを含む故障の判定を行う場合において、誤判定を回避でき、判定精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る故障判定装置、これを適用した内燃機関の蒸発燃料処理系の概略構成を示す図である。
【図2】蒸発燃料処理系の故障判定処理の実行条件が成立しているか否かを判定する処理の一部を示すフローチャートである。
【図3】図2の続きを示すフローチャートである。
【図4】蒸発燃料処理系の故障判定処理の一部を示すフローチャートである。
【図5】図4の続きを示すフローチャートである。
【図6】図4および図5の処理を実行した際の各弁の動作およびタンク内圧の推移の一例を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 故障判定装置
2 ECU(機関停止検出手段、故障判定手段、熱量パラメータ検出手段、故障判 定禁止手段)
3 内燃機関
5 吸気管(吸気系)
11 クランク角センサ(機関停止検出手段)
13 圧力センサ(圧力検出手段)
20 蒸発燃料処理系
21 燃料タンク
24 キャニスタ(貯蔵部)
PTANK タンク内圧(蒸発燃料処理系内の圧力)
USEDGAS 燃料消費量(熱量パラメータ)
GASJDEOX 判定値
Claims (1)
- 燃料タンク内で発生した蒸発燃料を、貯蔵部に一時的に貯蔵し、内燃機関の吸気系に供給する蒸発燃料処理系のリークを含む故障の有無を判定する蒸発燃料処理系の故障判定装置であって、
前記蒸発燃料処理系内の圧力を検出する圧力検出手段と、
前記内燃機関の停止を検出する機関停止検出手段と、
当該機関停止検出手段により前記内燃機関の停止が検出された後に前記圧力検出手段により検出された前記蒸発燃料処理系内の圧力に応じて、前記蒸発燃料処理系のリークを含む故障の有無を判定する故障判定手段と、
前記内燃機関から前記燃料タンクに与えられた熱量を表す熱量パラメータを検出する熱量パラメータ検出手段と、
前記機関停止検出手段により前記内燃機関の停止が検出された場合において、当該内燃機関の当該停止前の運転期間中に前記熱量パラメータ検出手段により検出された熱量パラメータが所定の判定値未満のときに、前記故障判定手段による判定を禁止する故障判定禁止手段と、
を備え、
前記熱量パラメータは、前記内燃機関の燃料消費量を含み、
前記故障判定禁止手段は、前記内燃機関の停止が検出された場合において、当該内燃機関の当該停止前の運転期間中に検出された前記内燃機関の前記燃料消費量が前記所定の判定値未満のときに、前記故障判定手段による判定を禁止し、
当該所定の判定値は、外気温が低いほどまたは前記燃料タンク内の燃料レベルが高いほど、より大きい値に設定されていることを特徴とする蒸発燃料処理系の故障判定装置。
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