JP3821276B2 - N置換インドール誘導体及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インドール類に属する新規化合物ならびにこれら化合物の製造用中間体、さらにこれらの化合物とその中間を製造するための方法に関するものであり、該誘導体は水田、畑地、果樹園、森林または環境衛生場面における殺虫剤として利用することができる。また、該誘導体は人又は動物を寄生虫の障害から保護するために寄生虫防除剤として利用することができる。
【0002】
【従来の技術】
農薬活性を有するN置換インドール類は、米国特許出願第3290332号および日本特開昭55−151505号において記述されているが、この場合窒素原子上の置換基としてアリールおよびピリジル基は含まれておらず、また用途は殺虫剤ではなく殺菌剤である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
水田、畑地、果樹園、森林、または環境衛生場面における有害生物防除場面で、より高い殺虫活性及び有益昆虫、環境等には害を及ぼさない性質を有し、かつ低毒性な化合物が要求されている。また、最近では公知の殺虫剤たとえば有機リン剤カーバメート剤、ピレスロイド剤等に対し抵抗性を示す害虫が増大し、防除が困難となってきており、新しいタイプの薬剤が要求されている。
本発明は、有益昆虫、環境等には実質的に害を及ぼさず、低毒性で薬剤抵抗性害虫にも卓効を示す新しいタイプの殺虫性化合物、それらを製造するための中間化合物ならびにそれを有効成分とする殺虫組成物を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために鋭意研究した結果、
一般式(1)
【0005】
【化6】
[式中XはCH、N、またはC−ハロゲン原子を示し;Yは水素、C1 −C5 アルキル、C2 −C5 アルケニル基、C2 −C5 アルキニル基、アルコキシ基、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1 −C5 ハロアルキル、C1 −C5 ハロアルコキシ、C2 −C5 ハロアルケニルまたはC2 −C5 ハロアルケニルを示し;R1 は、アルキル、ハロアルキル、アルコキシまたはハロアルコキシを示し;R2 、R3 、およびR4 は、それぞれ独立に水素、C1 −C5 アルキル、C2 −C5 アルケニル基、C2 −C5 アルキニル基、ハロゲン、シアノ、ホルミル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、ハロアルコキシカルボニル、アルキルカルボニル、ハロアルキルカルボニル、ニトロ、シアナト、チオシアナト、C1 −C5 ハロアルキル、C1 −C5 アルコキシ、C1 −C5 ハロアルコキシ、C2 −C5 ハロアルケニルまたは−S(O)kR5 (ここで、kは0 、1または2を示し、R5 は未置換のC1 −C5 アルキルまたは、同一もしくは異なる1つ以上のハロゲン原子で置換されているC1 −C5 アルキルを示す)を示し;mは0、1または2を示し;nは0、1、2、3または4を示す]で表わされる新規N置換インドール誘導体がすぐれた殺虫活性を有することを見いだし本研究を完成するに至った。
【0006】
本発明の一般式(1)の化合物は以下の方法で製造することができる。
方法1
一般式(4)
【0007】
【化7】
[式中R 2 ,R 3 およびnは本文前記と同じ意味を有する。]で表わされるインドール誘導体と一般式(5)
【0008】
【化8】
[式中Zは、ハロゲンを示し、X、YおよびR1 は本文中前記と同じ意味を有する。]の化合物を塩基存在下で反応する事により、一般式(2)
【0009】
【化9】
[式中X、Y、R2 −R4 およびnは本文中前記と同じ意味を有する。]の中間体を調製し、次いでハロゲン化スルフィニルR1 S−ハロゲン原子(式中、R1はアルキルもしくはハロアルキルである)と有機溶媒中で必要により三級アミンの様な塩基の存在下に反応させることにより調製される。
【0010】
方法2
一般式(4)
【0011】
【化10】
[式中R2 ,R3 およびnは本文前記と同じ意味を有する。]で表わされるインドール誘導体とハロゲン化スルフィニルR1 S−ハロゲン原子(式中、R1 はアルキルもしくはハロアルキルである)と有機溶媒中で必要により三級アミンの様な塩基の存在下に反応させることにより一般式(3)で表わされる中間体を調製し、次いで一般式(5)の化合物を塩基存在下で反応する事により調製される。
【0012】
反応は一般式(4)の化合物と一般式(5)の化合物または一般式(3)の化合物と一般式(5)の化合物を任意の割合で使用することができるが、好ましくは等モル比かほぼ等モル比で使用する。塩基としては例えば、水素化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどの無機塩基、トリエチルアミン、ピリジンなどの有機塩基を使用することができる。
【0013】
トリエチルアミン、ピリジンなどの有機塩基を用いた場合は大過剰に用いて溶媒として使用することもできる。塩基の量は理論量もしくは過剰に用いることができるが、好ましくは理論量がそれにより1.0〜5.0倍過剰な量を用いる。
【0014】
溶媒としては反応物に対して不活性溶媒たとえばヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、クロロホルム、ジクロロメタン、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミドなどのアミド類、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル類などが挙げられる。これらの混合溶媒及びこれらと水との混合溶媒を用いることもできる。
【0015】
反応は、−20℃から溶媒の沸点までの温度範囲で行なうことができるが好ましくは0℃〜80℃の範囲である。一般式(1)、(2)および(3)の化合物の製造時における反応混合物は充分な時間攪拌され通常の後処理たとえば抽出、水洗、乾燥、溶媒留去等の過程により目的物が回収される。簡単な溶媒洗いをするだけで充分な場合が多いが、必要があれば再結晶あるいはカラムクロマトグラフィ−により精製を行うことができる。
【0016】
本発明の一般式(1)の化合物を使用する場合、使用目的に応じてそのままかまたは効果を助長あるいは安定にするために農薬補助剤を混用して、農薬製造分野において一般に行なわれている方法により、粉剤、細粒剤、粒剤、水和剤、フロアブル剤、乳剤、マイクロカプセル剤、油剤、エアゾール、加熱燻蒸剤(蚊取線香、電気蚊取など)、フォッキングなどの煙霧剤、非加熱燻蒸剤、毒餌などの任意の製剤形態の組成物にして使用できる。
【0017】
これらの種々の製剤は実際の使用に際しては、直接そのまま使用するか、または水で所望の濃度に希釈して使用することができる。
ここに言う農薬補助剤として担体(希釈剤)およびその他の補助剤たとえば展着剤、乳化剤、湿展剤、分散剤、固着剤、崩壊剤等をあげることができる。液体担体としては、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、ブタノール、オクタノール、グリコールなどのアルコール類、アセトン等のケトン類、ジメチルホルムアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、メチルナフタレン、シクロヘキサノン、動植物油、脂肪酸、脂肪酸エステルなどまたは灯油、軽油等の石油分留物や水などがあげられる。
【0018】
個体担体としてはクレー、カオリン、タルク、珪藻土、シリカ、炭酸カルシウム、モンモリロナイト、ベントナイト、長石、石英、アルミナ、鋸屑などがあげられる。
【0019】
また乳化剤または分散剤としては通常界面活性剤が使用され、たとえば高級アルコール硫酸ナトリウム、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、ポリオキシエチレンアルキルフエニルエーテル、ラウリルベタインなどの陰イオン系界面活性剤、陽イオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤、両性イオン系界面活性剤があげれらる。
又、展着剤としてはポリオキシエチレンノニルフエニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテルなどがあげられ、湿展剤としてはポリオキシエチレンノニルフエニルエーテルジアルキルスルホサクシネートなとがあげられ、固着剤としてカルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコールなどがあげられ、崩壊剤としてはリグニンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウムなどがあげられる。
【0020】
さらにこれら本発明化合物は2種以上の配合使用によって、より優れた殺虫力を発現させることも可能であり、また他の生理活性物質、たとえばアレスリン、フタルスリン、パ−メスリン、デカメスリン、フエンバレレート、シクロプロトリンなどのピレスロイドおよび各種異性体、除虫菊エキス、DDVP、フエニトロチオン、ダイアジノン、テメホスなどの有機リン系殺虫剤、NAC、MTMC、BPMC、ピリマーなどのカーバメート系殺虫剤、その他の殺虫剤、殺ダニ剤あるいは殺菌剤、殺線虫剤、除草剤、植物生長調整剤、肥料、BT剤、昆虫ホルモン剤その他の農薬などと混合することによりさらに効力のすぐれた多目的組成物をつくることもでき、また相剰効果も期待できる。
【0021】
さらに、たとえばピペロニルブトキサイド、サルホキサイド、サフロキサンなどのピレスロイド用共力剤として知られているものを加えることにより、この効力を数倍にすることもできる。
また、本発明化合物は光、熱、酸化等に安定性が高いが、必要に応じ酸化防止剤あるいは、紫外線吸収剤、たとえばBHT、BHAのようなフェノール類、α−ナフチルアミンなどのアリールアミン類あるいはベンゾフェノン系化合物類を安定剤として適宜加えることによって、より効果の安定した組成物を得ることができる。
本発明組成物中における有効成分含有量は製剤形態、施用する方法その他の条件により異なり場合によっては有効成分化合物のみでよいが通常は0.2〜95%(重量)好ましくは0.5〜80%(重量)の範囲である。
【0022】
本発明の組成物の使用量は剤形、施用する方法、時期、その他の条件によって変るが、農園芸用剤、森林防害虫用剤及び牧野害虫用剤は通常10ア−ル当り有効成分量で10〜300g、好ましくは15〜200gが使用され、衛生防害虫用剤は通常1m2 当り有効成分量で2〜200mg、好ましくは5〜100mgが使用される。たとえば粉剤は10アールあたり有効成分で15〜120g、粒剤は有効成分で30〜240g、また乳剤、水和剤は有効成分で40〜250gの範囲である。しかしながら特別の場合には、これらの範囲を越えることが、または下まわることが可能であり、また時には必要でさえある。
【0023】
また、寄生虫の防除のために、本発明の一般式(1)の化合物を使用する場合、体重につき、0.1〜200mg/kgに相当する投与量で用いることができる。与えられた状態に対する正確な投与量は、日常的に決定することができ、種々の因子、たとえば、用いられる物質、寄生虫の種類、用いられる配合及び寄生虫にかかったヒトあるいは動物の状態に依存する。
【0024】
本発明の殺虫組成物の適用できる具体的な害虫名を挙げる。
半翅目〔Hemiptera〕からたとえばツマグロヨコバイ(Nepho−tettix cincticeps)、セジロウンカ(Sogatellafurcifera)、トビイロウンカ(Nilaparvata luge−ns)、ヒメトビウンカ(Laodelphax striatellus)、ホソヘリカメムシ(Riptortus clavatus)、ミナミアオカメムシ(Nezaraviridula)、ナシグンバイ(Stephanit−is nashi)、
【0025】
オンシツコナジラミ(Trialeurodes vaporariorum)、ワタアブラムシ(Aphis gossypii)、モモアカアブラムシ(Myzus persicae)、ヤノカネカイガラムシ(Unasqis y−anonensis)、鱗翅目〔Lepidopters〕からたとえばキンモンホソガ(Phyllonorycter ringoneella)、コナガ(Plutella xylostella)、ワタミガ(Promalac−tis inonisema)、コカクモンハマキ(Adoxophyes orana)、マメシンクイガ(Leguminivora glycinivorella)、コブノメイガ(Cnaphalocrocis medinalis)、ニカメイガ(Chil−o supperessalis)、アワノメイガ(Ostrinia fu−rnacalis)、ヨトウガ(Mamestra brassicae)、アワヨトウ(Pseudaletia separata)、
【0026】
ハスモンヨトウ(spodoptera litura)、イネツトムシ(P−arnara guttata)、モンシロチョウ(Pieris rapaecrucivora)、ヘリオチス(Heliothis spp.)、ヤガ(Agrotis spp.)、鞘翅目〔Coleoptera〕からたとえばドウガネブイブイ(Anomala cuprea)、マメコガネ(Popil−lia japonica)、イネゾウムシ(Echinocnemus s−oqameus)、イネミズゾウムシ(Lissorhoptrus ory−zophilus)、
【0027】
イネドロオイムシ(Oulema oryzae)、ヒメマルカツオブシムシ(Anthrenus verbasic)、コクヌスト(Tenebroides mauritanicus)、コクゾウムシ(Sitophilus zeamis)、ニジュウヤホシテントウ(Henosepilachna vi−gintioctopunctata)、アズキゾウムシ(Callosob−ruchus chinensis)、マツノマダラカミキリ(Monoch−amus alternatus)、
【0028】
ウリハムシ(Aulacophora femoralis)、レプチノタルサ・デセムリネアタ(Leptiontarsa decemlineta)、フェドン・コクレアリアエ(Phaedon cochlearias)、ジアプロチカ(Diabrotica spp.)、膜翅目〔Hymenoptera〕として、たとえばカブラハバチ(Athalia rosaejaponensis)、ルリチュウレンジハバチ(Argesimilis)双翅目〔Diptera〕としてはたとえばネッタイイエカ(Culex pipiens fatigans)、ネッタイシマカ(Aedes aegypti)、ダイズサヤタマバエ(Asphondylls sp.)、タネバエ(Hylemyaplatura)、
【0029】
イエバエ(Musca domestica viclna)、ウリミバエ(Dacus cucurcitae)、イネハモグリバエ(Agromyzaoryzae)、キンバエ(Lucllia spp.)隠翅目〔Aphan−iptera〕としてヒトノミ(Pulex irritans)、ケオブスネズミノミ(Xenopsylla cheopis)、イヌノミ(Cteno−cephalides canis)、総翅目〔Thysanoptera〕として
【0030】
チャノキイロアザミウマ(Scirtothrips dorsalls)、ネギアザミウマ(Thrips tabaci)、 ミナミキイロアザミウマ(Thrips palmi)、イネアザミウマ(Baliothrips b−iformis)、シラミ目〔Anoplura〕として、たとえばコロモジラミ(Pediculs humanus corporis)、ケジラミ(P−thirus pubis)、
【0031】
チャタテムシ目〔Psocoptera〕として、たとえばコチャタテ(T−rogium pulsatorium)、ヒラタチャタテ(Liposce−lis bostrychophilus)、直翅目〔Orthoptera〕としてケラ(Gryllotalpaafricana)、トノサマバッタ(Locusta migratoria)、コバネイナゴ(Oxya ye−zoensis)、チャバネゴキブリ(Blattella germanl−ca)クロゴキブリ(Periplaneta fuliginosa)。
【0032】
また、本発明の殺虫組成物が適用できるヒトを苦しめる最も重要な寄生虫及びそれによる病気を次に要約するが、これらに限定されるものではない。
【0033】
【0034】
【0035】
【実例例】
以下に実施例をあげて本発明を説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
【0036】
合成例1
1−(3−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジン−2−イル)インドールの合成;
インドール2.00gをジメチルホルムアミド20mlに溶解し、氷冷、窒素気流下で水素化ナトリウム(60%)0.69gを加え、30分撹拌した後、4mlのジメチルホルムアミドに溶解した2,3−ジクロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン3.70gを氷冷下に滴下した。滴下終了後60℃まで加熱しその温度で2.5時間撹拌した。
【0037】
室温に戻した後水中に注ぎ、酢酸エチルにて抽出した。得られた酢酸エチル層を水洗し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶出液:n−ヘキサン/酢酸エチル=30/1)で精製して目的の1−(3−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジン−2−イル)インドールを4.85g(収率95%)得た。
mp 52−53℃
【0038】
合成例2
1−(3−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジン−2−イル)−3−(ジクロロフルオロメチルチオ)インドールの合成;
1−(3−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジン−2−イル)インドール1.00gを塩化メチレン10mlに溶解し、ピリジン0.26ml加える。その溶液に氷冷下でジクロロフルオロメタンスルフェニルクロライド1.20gを滴下し、室温で4時間撹拌した。
【0039】
溶媒を減圧下に留去し、残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶出液n−ヘキサン)で精製して目的の1−(3−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジン−2−イル)−3−(ジクロロフルオロメチルチオ)インドールを1.38g(収率95%)得た。
mp 101−104℃
【0040】
合成例3
3−(ジクロロフルオロメチルチオ)−5−フルオロインドールの合成;
5−フルオロインドール1.00gを10mlの塩化メチレンに溶解し、ピリジン0.7ml加た後、氷冷下で10mlの塩化メチレンに溶解したジクロロフルオロメタンスルフェニルクロライド1.5gを滴下し室温で2時間反応した。酢酸エチル100mlおよびnヘキサン100mlを加え有機層を10%塩酸水溶液で2回、さらに水で1回洗浄した。
【0041】
得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後溶媒を減圧下に留去し目的の3−(ジクロロフルオロメチルチオ)−5−フルオロインドールを1.8g(収率91%)得た。
【0042】
合成例4
1−(3−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジン−2−イル)−3−(ジクロロフルオロメチルチオ)−5−フルオロインドールの合成;
3−(ジクロロフルオロメチルチオ)−5−フルオロインドール0.6gをジメチルホルムアミド15mlに溶解し、氷冷、窒素気流下で水素化ナトリウム(60%)0.1gを加え、30分撹拌した後、2mlのジメチルホルムアミドに溶解した2,3−ジクロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン0.5gを氷冷下に滴下した。
【0043】
滴下終了後100℃まで加熱し、その温度で3時間撹拌した。室温に戻した後、水中に注ぎ酢酸エチル100mlおよびnヘキサン100mlの混合溶媒で抽出した。得られた有機層を10%塩酸及び水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶出液n−ヘキサン/酢酸エチル=30/1)で精製して目的の1−(3−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジン−2−イル)−3−(ジクロロフルオロメチルチオ)−5−フルオロインドールを0.6g(収率60%)得た。
mp107−108℃
【0044】
次に本発明に係る一般式(1)で表わされる化合物の代表例を表1に示す。
【0045】
【化11】
【0046】
【0047】
【0048】次に本発明に係る一般式(2)で表わされる化合物の代表例を表2に
示す。
【0049】
【化12】
【0050】
【0051】
次に本発明に係る一般式(3)で表わされる化合物の代表例を表3に
示す。
【0052】
【化13】
【0053】
表3
No. m R1 R2 R3 mp(℃)
19 0 CCl2F H 5−F
20 0 CCl2F H 5−CN
【0054】
次に殺虫組成物を製剤例を用いて具体的に説明する。
製剤例1. 乳剤
化合物番号1の化合物20部にキシレン−メチルナフタレンの混合液65部を加え溶解し、次いでこれにアルキルフェノール酸化エチレン縮合物とアルキルベンゼンスルホン酸カルシウムの混合物(8:2)15部を混合して乳剤とした。本剤は水で希釈し散布液として使用する。
【0055】
製剤例2. 水和剤
化合物番号1の化合物20部にカオリン35部、クレー30部、珪藻土7.5部を混合し、さらにラウエン酸ソーダとジナフチルメタンスルホン酸ナトリウムの混合物(1:1)7.5部を混合して微粉砕して粉剤を得た。本剤は水で希釈し散布液として使用する。
【0056】
製剤例3. 粉剤
化合物番号8の化合物1部にタルクと炭酸カルシウムの混合物(1:1)97部を加え混合磨砕して充分均等に分散配合した後、さらに無水珪酸2部を添加し、混合粉砕し粉剤とした。本剤はこのまま散布して使用する。
【0057】
製剤例4.粒剤
化合物番号8の化合物2部をベントナイト微粉末48部、タルク48部、リグニンスルホン酸ナトリウム2部と混合した後、水を加え均等になるまで混練する。次に射出成型機を通して造粒し、整粒機、乾燥機篩を通すことにより粒径0.6〜1mmの粒剤とした。本剤は直接水田面および土壌面に散粒して使用する。
【0058】
製剤例5.油剤
化合物番号1の化合物0.1部にピペロニルブトキサイド0.5部を加え白灯油に溶解し、全体を100部とし、油剤を得た。本剤はこのまま使用する。
次に本発明に係る一般式(1)で表わされる化合物の生物効果を試験例により具体的に説明する。
【0059】
試験例1.コナガに対する効果(茎葉浸漬法)
本発明化合物の20%水和剤あるいは20%乳剤を製剤例1および2に従って製造し、供試薬剤とした。
試験方法:キャベツ本葉10枚程度に生育したキャベツの中位葉を切りとり、各供試薬剤の有効成分が200ppmになるように水で希釈した処理液に20秒間浸漬した。風乾後、径9cmのプラスチック容器に入れ、コナガ3令幼虫10頭を放虫した。容器には小穴を5〜6ケ所あけたふたをして、25℃の低温室内に静置した。処理、放虫してから4日後に生死虫数を調査し、死虫率を算出した。結果は2連の平均値で表4に示した。
【0060】
【0061】
試験例2. トビイロウンカに対する効果
本発明化合物の20%水和剤あるいは20%乳剤を製剤例1および2に従って製造し、供試薬剤とした。
試験方法:3〜4葉期のイネ8本を1株として、各供試薬剤の有効成分が200ppmになるように水で希釈した処理液に20秒間浸漬した。風乾後、直径4.5cm、高さ15cmのガラス円筒に入れ、これにトビイロウンカの3令幼虫10頭を放虫し、処理6日後に生死虫数を調査し、死虫率を算出した。結果は2連の平均値で表5に示した。
【0062】
【0063】
【発明の効果】
本発明は、以上実施例をあげて説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
本発明のN置換インドール誘導体は、水田、畑地、果樹園、森林または環境衛生場面における有害生物防除場面で有効である。
Claims (4)
- 一般式(1)
- 一般式(1)において、XはNまたはC−Clであり;YはCF3またはClであり;R1は、C1−C5ハロアルキル基であり;R2は、水素原子またはC1−C5アルキル基であり;R3は、水素原子、5-Cl、5-CN、5-F、5-OMe、6-Clまたは4-Clであり;R4は、Clであり;mは0、1または2であり;nは0 、1 、2 、3 または4である請求項1に記載の化合物。
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