JP3818068B2 - 燃料電池システム - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池システムに係り、特に再循環される燃料ガスの水分回収性を向上させた燃料電池システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池は、例えば水素を燃料ガスとして燃料極に供給し、酸素を含んだ空気を空気極に供給することにより、水素と酸素を電気化学的に反応させて直接発電するものであり、小規模でも高い発電効率が得られ、環境的に優れている等のメリットを有する。
【0003】
この燃料電池における原燃料ガスの消費量を低減すること、並びに、水素の利用率を低めて出力特性を改善することを狙いとして、燃料電池の燃料極からの排出ガスを再循環させ、外部より新たに供給される水素の濃い原燃料ガスと混合させて、燃料電池の燃料極へと供給する再循環方式の燃料電池システムが各種提案されている。
【0004】
例えば、(1)特開平7−99707号公報に記載された燃料電池システムの水素ガス供給系には、燃料電池本体から排出された排出ガスを、新たに供給される水素ガスと合流・混合させて、燃料電池本体に再循環させる水素循環ラインが設けられており、燃料電池本体の燃料極出口と合流点との間の水素循環ライン上に、排出ガス中の水素ガスと水を分離する分離器が設けられている。ただし、排出ガスと新たに供給される水素ガスとの合流点の下流には水分離器は設けられていない。
【0005】
また、(2)米国特許5441821号には、燃料電池本体からの排出ガスを水分回収手段を介してエゼクタにより新たに供給される水素ガスと混合させて、直接アノード極に供給する燃料電池システムが記載されている。
【0006】
さらに、(3)特開平11−283651号公報に記載された燃料電池システムでは、燃料電池本体からの排出ガスと新たに供給される水素ガスとの合流点の下流側にヒータを設け、水素ガスの温度を調整できるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、固体高分子電解質型の燃料電池の場合、電極触媒及び固体高分子電解質膜の湿潤状態を適正に保つために、燃料電池本体の前段に加湿器を配置し、燃料ガスと酸化剤ガスを加湿した状態で燃料電池本体に供給する必要があるが、上記従来技術(1)、(2)の場合、新たに供給される水素ガスと再循環ガスとの合流点の下流側において結露が発生し、そのために、下流側の加湿器や燃料電池本体が水詰まりを起こして、燃料電池の出力が低下する恐れがあるという問題点があった。
【0008】
即ち、新たに供給される燃料ガスは低温であるが、燃料電池本体から排出される排出ガスは高温で水蒸気を多く含んでいる。従って、これらが合流した段階でガスの温度が下がることにより、水素ガス中の水蒸気が結露して、その水滴が加湿器や燃料電池本体の電極に付着するおそれがあった。
【0009】
また、上記従来技術(3)は、ヒータの加熱により合流後の結露の問題は解消できるものの、きめ細かな温度制御が必要となるため、システムが複雑化し、コストや信頼性の点から適用が困難であった。
【0010】
以上の問題点に鑑み、本発明の目的は、燃料ガスラインの水滴除去を簡単な構成で行うことができ、それにより、加湿器や燃料電池本体の水詰まりを回避して出力低下を防止することができる燃料電池システムを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、上記課題を解決するため、電解質膜を挟んで燃料極と酸化剤極が対向配置された燃料電池本体と、燃料電池本体の燃料極入口に供給する燃料ガスを加湿する加湿器と、燃料電池本体の燃料極出口から排出される排出ガスを燃料電池本体に再循環させるべく燃料電池本体の燃料極入口へ新たに供給する燃料ガスと合流点において混合させる循環手段と、燃料電池本体の燃料極出口と前記合流点との間に設けられて前記燃料極出口から排出される排出ガス中の水分を回収する第1の水分回収手段と、を有する燃料電池システムにおいて、前記合流点と前記燃料極入口との間に前記加湿器を配すると共に、前記合流点と前記加湿器との間に、合流点で混合された後の燃料ガス中の水分を回収する第2の水分回収手段を設けたことを要旨とする。
【0012】
請求項2記載の発明は、上記課題を解決するため、請求項1記載の燃料電池システムにおいて、前記第1、第2の水分回収手段は、排水弁を介して、燃料電池本体及び加湿器に水を供給する水貯蔵器に接続されており、前記排水弁が水分回収手段の水位センサの出力に応じて開閉制御されることにより、水分回収手段の水位が第1の所定レベルのとき水分回収手段から水貯蔵器への排水が開始され、水分回収手段の水位が第1の所定レベルより低い第2の所定レベルのときに水分回収手段から水貯蔵器への排水が停止されることを要旨とする。
【0013】
請求項3記載の発明は、上記課題を解決するため、請求項1記載の燃料電池システムにおいて、前記第1、第2の水分回収手段は、排水弁を介して大気中へ回収した水を放出する構成とされており、前記排水弁は、水分回収手段の水位センサの出力に応じて開閉制御されることにより、水分回収手段の水位が第1の所定レベルのとき水分回収手段から大気中への排水が開始され、水分回収手段の水位が第1の所定レベルより低い第2の所定レベルのとき水分回収手段から大気中への排水が停止されることを要旨とする。
【0014】
請求項4記載の発明は、上記課題を解決するため、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の燃料電池システムにおいて、前記第1、第2の水分回収手段のうちの少なくともいずれかの水分回収手段の気液分離方式として迂回板式が用いられていることを要旨とする。
【0015】
請求項5記載の発明は、上記課題を解決するため、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の燃料電池システムにおいて、前記第1、第2の水分回収手段のうちの少なくともいずれかの水分回収手段の気液分離方式としてサイクロン式が用いられていることを要旨とする。
【0016】
請求項6記載の発明は、上記課題を解決するため、請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の燃料電池システムにおいて、前記合流点と前記加湿器との間に、空気供給源から加圧状態で燃料電池本体に向けて供給される高温の酸化剤ガスを流すことで、合流後の燃料ガスの温度を上昇させる熱交換器を設けたことを要旨とする。
【0017】
請求項7記載の発明は、上記課題を解決するため、請求項6記載の燃料電池システムにおいて、前記熱交換器内の燃料ガスの流れ方向と酸化剤ガスの流れ方向が対向していることを要旨とする。
【0018】
請求項8記載の発明は、上記課題を解決するため、請求項6または請求項7記載の燃料電池システムにおいて、前記熱交換器を前記第2の水分回収手段に一体化し、該第2の水分回収手段の燃料ガス流通空間に、熱交換壁で隔てて、熱交換のための酸化剤ガスを流通させる酸化剤ガス流路を画成すると共に、残留水滴を下部タンク部に流入させる通路を確保したことを要旨とする。
【0019】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、電解質膜を挟んで燃料極と酸化剤極が対向配置された燃料電池本体と、燃料電池本体の燃料極入口に供給する燃料ガスを加湿する加湿器と、燃料電池本体の燃料極出口から排出される排出ガスを燃料電池本体に再循環させるべく燃料電池本体の燃料極入口へ新たに供給する燃料ガスと合流点において混合させる循環手段と、燃料電池本体の燃料極出口と前記合流点との間に設けられて前記燃料極出口から排出される排出ガス中の水分を回収する第1の水分回収手段と、を有する燃料電池システムにおいて、前記合流点と前記燃料極入口との間に前記加湿器を配すると共に、前記合流点と前記加湿器との間に、合流点で混合された後の燃料ガス中の水分を回収する第2の水分回収手段を設けたので、簡単な構成でガス中の水分を回収することができ、その下流に位置する加湿器の水詰まりによる発電性能低下を抑制することができるという効果がある。
【0020】
請求項2の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、前記第1、第2の水分回収手段は、排水弁を介して、燃料電池本体及び加湿器に水を供給する水貯蔵器に接続されており、前記排水弁が水分回収手段の水位センサの出力に応じて開閉制御されることにより、水分回収手段の水位が第1の所定レベルのとき水分回収手段から水貯蔵器への排水が開始され、水分回収手段の水位が第1の所定レベルより低い第2の所定レベルのときに水分回収手段から水貯蔵器への排水が停止されるようにしたので、燃料ガス系統に設けられた水分回収手段の水は、センサにより水位管理された状態で大気中に排水されるため、水分回収手段を通しての燃料ガスと酸化剤ガスの混合を防止することができ、安全性を高めることができるという効果がある。
【0021】
請求項3の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、前記第1、第2の水分回収手段は、排水弁を介して大気中へ回収した水を放出する構成とされており、前記排水弁は、水分回収手段の水位センサの出力に応じて開閉制御されることにより、水分回収手段の水位が第1の所定レベルのとき水分回収手段から大気中への排水が開始され、水分回収手段の水位が第1の所定レベルより低い第2の所定レベルのとき水分回収手段から大気中への排水が停止されるようにしたので、燃料ガス系統に設けられた水分回収手段の水は、センサにより水位管理された状態で大気中に排水されるため、水分回収手段を通しての燃料ガスと酸化剤ガスの混合を防止することができ、安全性を高めることができるという効果がある。
【0022】
請求項4の発明によれば、請求項1ないし請求項3の発明の効果に加えて、前記第1、第2の水分回収手段のうちの少なくともいずれかの水分回収手段の気液分離方式として迂回板式を用いたので、水分回収手段の小型化が可能であり、しかも、低圧損で水滴を捕捉できるという効果がある。
【0023】
請求項5の発明によれば、請求項1ないし請求項3の発明の効果に加えて、前記第1、第2の水分回収手段のうちの少なくともいずれかの水分回収手段の気液分離方式としてサイクロン式を用いたので、水分回収手段を簡略な構造にできて低コスト化が図れる上、微細な水滴まで捕捉できるという効果がある。
【0024】
請求項6の発明によれば、請求項1ないし請求項5の発明の効果に加えて、前記合流点と前記加湿器との間に、空気供給源から加圧状態で燃料電池本体に向けて供給される高温の酸化剤ガスを流すことで、合流後の燃料ガスの温度を上昇させる熱交換器を設けたことにより、合流後の燃料ガス中の水滴を蒸発させて水蒸気分圧を上昇させることができ、その下流の加湿器から持ち出される水量(水消費量)を減らすことができるという効果がある。さらには、加湿用の純水補給の頻度を大幅に減少させ、燃料電池システムの整備コストを低減することができるという効果がある。
【0025】
請求項7の発明によれば、請求項6の発明の効果に加えて、前記熱交換器内の燃料ガスの流れ方向と酸化剤ガスの流れ方向が対向するようにしたので、熱交換量が増し、熱交換器の小型化、低コスト化、軽量化が図れるという効果がある。
【0026】
請求項8の発明によれば、請求項6または請求項7の発明の効果に加えて、前記熱交換器を前記第2の水分回収手段に一体化し、該第2の水分回収手段の燃料ガス流通空間に、熱交換壁で隔てて、熱交換のための酸化剤ガスを流通させる酸化剤ガス流路を画成すると共に、残留水滴を下部タンク部に流入させる通路を確保したことにより、水分回収装置と熱交換器との組み合わを小型化することができるという効果がある。
【0027】
【発明の実施の形態】
次に、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明に係る燃料電池システムの第1実施形態の構成を示すシステム構成図である。同図において、燃料電池本体7は、固体高分子電解質膜を挟んで酸化剤極と燃料極を対向配置した燃料電池構造体をセパレータで扶持し、複数これを積層したものである。また、加湿器6は、燃料ガスとしての水素、酸化剤ガスとしての空気をそれぞれ半透膜を介して純水と隣接させ、水分子が半透膜を通過することにより、それぞれのガスに加湿を行うものである。
【0028】
水素タンク1に貯えられた水素ガスは、水素供給ライン2上に配された調圧弁3により調圧された後、加湿器6により加湿されて、燃料電池本体7の燃料極の入口に供給される。燃料極の出口からの排気は、水素と水蒸気と液水の混合ガスであり、循環ライン2aを通って、水素供給ライン2との合流点Sに配した水素循環装置(例えばエゼクタ循環装置)4の合流口(エゼクタの場合は吸引口)に導入される。そして、燃料電池本体7からの排気ガスは、水素タンク1から新たに供給される水素ガスと、水素循環装置4により合流・混合させられて、加湿器6を介して、燃料電池本体7の燃料極に再循環させられる。ここでは、循環ライン2aと水素循環装置4が循環手段に相当する。
【0029】
酸化剤としての空気は、空気供給ライン21上に配したコンプレッサ20によって圧縮され、加湿器6により加湿されて、燃料電池本体7の酸化剤極入口に供給される。酸化剤極の出口からの排気は、水蒸気と液水を含んでいるため、水分回収装置22によって水を回収した後、空気は調圧弁24を介して大気に放出され、水は排水弁23を介して水貯蔵器30に導入される。
【0030】
水貯蔵器30内の水は、水供給ライン31上に配した水ポンプ32で、燃料電池本体7に供給され、燃料電池本体7を冷却した後に加湿器6に導かれ、一部が加湿により消費されて、残った水が水貯蔵器30に戻される。消費された水と同量の水が新たに補充されながら、水供給ライン31を介して燃料電池本体7と加湿器6に水が循環される。なお、水供給ライン31の水は、燃料電池本体7の冷却に伴って反対に加熱されるため、ラジエータ33によって冷却される。34はラジエータファンである。
【0031】
また、酸化剤極の供給される空気の流量は、コンプレッサ20の上流に配設された流量センサ25で検知され、空気の圧力は酸化剤極を通過した空気を大気へ放出する調圧弁24で調整される。9a、9bは燃料電池本体7に供給する水素、空気の圧力を検知する圧力センサである。また、燃料電池本体7の発電状態を検知するためのセンサ(図示せず)が設けられており、図示しないコントロールユニットが、発電状態に応じて、水素圧力、空気圧力を調圧弁3、24で調整すると共に、空気流量をコンプレッサ20の回転数により調整するようになっている。
【0032】
ここで、水素循環ライン2aを流れる排気ガス中の液水は、水分回収装置(第1の水分回収手段)8によって回収される。また、図2に示すように、水素供給ライン2と循環ライン2aの合流点Sに配した水素循環装置4において、新たに水素タンク1から供給される水素ガスの入口供給温度をT1、出口の水素ガスの温度をT2、循環ガス(排出ガス)の温度をT3とすると、T1<T2<T3の関係であり、且つ、循環ガス内には水蒸気が含まれているため、水素循環装置4の出口から出てくる水素ガス温度の低下により、水素ガス中の水蒸気が結露することがある。
【0033】
そこで、この結露による液水を、水素循環装置4の出口と加湿器6の入口との間の水素供給ライン2b上に配した水分回収装置(第2の水分回収手段)5により回収する。これにより、加湿器6の水詰まりに起因する性能悪化等の不具合が回避できるようになる。また、余分な液水が燃料電池本体7に達して出力低下を招くことも防止できる。
【0034】
合流後の水素供給ライン2b及び水素循環ライン2aにて回収された水は、水分回収装置5、8の下方に各々設けられた排水弁10、12を介して、排水管11、13を通して水貯蔵器30に導入されるため、水消費量の低減(回復)効果がある。
【0035】
ここで、水素循環ライン2aに設けた水分回収装置8と合流後の水素供給ライン2bに設けた水分回収装置5とは、基本的には同構造であり、図3に示すように構成されている。液水が混入したガス(矢印Gで示す)は、入口配管から水分回収装置5、8の密閉されたケーシング5a、8a内に流入し、狭い配管内から水分回収装置5、8の大きな空間内に開放されることにより、大きな径の水滴Wが分離されて、下方のタンク部5b、8bへ落ち、ガスのみが加湿器6や水素循環装置4へ向けて排出される。
【0036】
水分回収装置5、8のケーシング5a、8a内には、タンク部5b、8bに貯留した水の水位を検出する水位センサ18が設けられており、例えば、フロート式水位センサを採用した場合は、フロート18aが第1の所定レベルであるハイレベルになると、その出力18bを制御装置19が受けることで、制御装置19が、排水弁10に制御信号18cを出力し、排水弁10を開かせて、排水を開始させる。また、フロート18aが第2の所定レベルであるローレベルになると、制御装置19が、排水弁10に制御信号18cを出力し、排水弁10を閉じさせて、排水を停止させる。
【0037】
この排水の際に、従来の燃料電池システムにおいては、水素ガスが水貯蔵器30の空気層と連通される可能性があったが、本発明においては、水が全て排出される前に水位センサ18がローレベル出力となり、排水が停止されるため、空気と水素は常に水で遮断された状態に保たれ、互いに混合されることがなく、安全性が保たれる。
【0038】
図4は、排水弁10の制御フローを示すフローチャートである。
制御装置19は常時水位センサ18の出力を監視しており、水位センサ18の出力がハイレベル以上になったと判断すると(ステップS101でYES)、排水弁10を開いて(ステップS102)、水分回収装置5、8のタンク部5b、8bの水を水貯蔵器30に向けて排水させる。また、排水により低下した水位がローレベル以下になったことを判断すると(ステップS103でYES)、排水弁10を閉じて排水を停止させる(ステップS104)。
【0039】
ここで、水分回収装置5、8の気液分離方式としては、図5に示すように、ガス通路に迷路状の迂回板51を多数設けた迂回板式を採用することができる。こうした場合、迂回板51を設けない図3のものに対して、より小さな水滴Wを迂回板51により捕捉することができる。従って、加湿器6や水素循環装置4に流入する水滴の量を減らすことができ、水滴の流入による害の発生を更に未然に防ぐことができる。また、迂回板51を設けることで、水滴Wの捕捉率が上がるので、水分回収装置5、8の小型化が図れる。また、迂回板51を設けるだけであるから、圧損も少ない等のメリットが得られる。
【0040】
また、水分回収装置5、8の気液分離構造として、図6に示すようなサイクロン52を備えたサイクロン式を採用することもできる。サイクロン式の場合、図3のものや図5のものに対して、更により小さな径の水滴Wを捕捉することができる。従って、水滴Wによる水素循環装置4及び加湿器6に対する害の発生を更に未然に防ぐことができる、また、サイクロン式の場合、更に簡略な構造になるため、低コスト化できる。
【0041】
次に、本発明に係る燃料電池システムの第2の実施形態を図7を用いて説明する。この第2の実施形態の燃料電池システムと、図1に示した第1の実施形態の燃料電池システムとの相違点は、水素供給ライン2b及び水素循環ライン2aに設けた水分回収装置5、8の排水を大気に直接行うようにした点である。このように構成することで、配管の簡素化による信頼性の向上とレイアウト自由度の向上を図ることができる。その他の構成は図1のものと同様である。
【0042】
次に、本発明に係る燃料電池システムの第3の実施形態を図8を用いて説明する。この第3の実施形態の燃料電池システムは、図7に示した第2の実施形態の燃料電池システムにおける水素循環装置4と水分回収装置5との間の水素供給ライン2b上に、新たに熱交換器40を設け、この熱交換器40において、コンプレッサ20から燃料電池本体7の酸化剤極に供給する空気の熱で、水素循環装置4から水分回収装置5に入る水素ガスを加温するようにした点に特徴を有する。
【0043】
この第3実施形態では、熱交換器40の一次側流路には、水素循環合流後の水素と水蒸気と水滴とが流入し、二次側流路には、コンプレッサ20で加圧され高温となった空気が流入する。ここで、加圧空気の温度は、水素循環ガス温度より高いため、熱交換器40により水素循環ガス温度が上昇し、熱交換器40の出口における水素ガスの水蒸気分圧は、熱交換器40の入口における水蒸気分圧より高められる。従って、熱交換器40で水蒸気にならなかった水滴のみが、水分回収装置5で捕捉されることになる。そのため、加湿器6から持ち出される水の量は、熱交換器40の出口の水蒸気分圧が上がった分だけ減少し、水貯蔵器30の水消費量が減り、水補給インターバルが長くなるという効果が得られる。
【0044】
なお、熱交換器40において、水素ガスと高温空気とを対向した向きで流通させる(対向流とする)ことにより、熱交換量を増すことができ、熱交換器40の小型化、低コスト化、軽量化が図れる。
【0045】
次に、本発明の第4の実施形態を図9を用いて説明する。この第4の実施形態の燃料電池システムは、図8に示した第3の実施形態の燃料電池システムにおける熱交換器40と水分回収装置5とを一体化した点に特徴を有する。即ち、熱交換作用と気液分離作用とを同時に行う水分回収装置14を水素循環装置4と加湿器6との間に設けたものである。
【0046】
この水分回収装置14は、図10(a)、(b)に示すように、例えば、ケーシング14a内のガス流通空間の上部に迂回板61を設けた形式になっており、その下側に、空気が流通する部屋(流路)62が、熱交換壁63a、63bで隔てられて画成され、その部屋62に、コンプレッサ20で加圧された高温空気が流れるようになっている。また、部屋62の下方のタンク部14bに残留水滴Wを滴下させるための通路64が、空気の流通する部屋62を貫通して確保されている。
【0047】
この熱交換器としての作用を備える水分回収装置14では、迂回板61で捕捉された水滴Wが、その下側の熱交換面63aで加熱されて蒸発するため、水分回収装置14の入口の水蒸気分圧より同出口の水蒸気分圧が高くなり、結果的に第3の実施形態と同様に、加湿器6から持ち出される水の量を、熱交換により出口の水蒸気分圧が上がった分だけ減少させることができる。従って、水貯蔵器30の水消費量を減らせ、水補給インターバルを長くすることができる。また、熱交換器を水分回収装置14に一体に組み込んだ構成としたから、部品点数をへらすことができ、装備の小型化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る燃料電池システムの第1実施形態の構成を示すシステム構成図である。
【図2】第1実施形態の合流点Sにおける入ガスと出ガスの温度の関係を示す図である。
【図3】第1実施形態における水分回収装置の具体例を示す断面図である。
【図4】同水分回収装置の下方に装備される排水弁の制御フローを示すフローチャートである。
【図5】迂回板式の水分回収装置の例を示す断面図である。
【図6】サイクロン式の水分回収装置の例を示す断面図である。
【図7】本発明に係る燃料電池システムの第2実施形態の構成を示すシステム構成図である。
【図8】本発明に係る燃料電池システムの第3実施形態の構成を示すシステム構成図である。
【図9】本発明に係る燃料電池システムの第4実施形態の構成を示すシステム構成図である。
【図10】(a)は図9の水分回収装置の具体例を示す断面図、(b)は(a)図のX矢視図である。
【符号の説明】
2,2b 水素供給ライン
2a 水素循環ライン
4 水素循環装置
5 水分回収装置(第1の水分回収手段)
6 加湿器
7 燃料電池本体
8 水分回収装置(第2の水分回収手段)
10,12 排水弁
14 熱交換機能を有する水分回収装置(第2の水分回収手段)
14b タンク部
18 水位センサ
30 水貯蔵器
40 熱交換器
51,61 迂回板
52 サイクロン
62 空気の流れる部屋(酸化剤ガス流路)
63a、63b 熱交換壁
64 通路
S 合流点
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池システムに係り、特に再循環される燃料ガスの水分回収性を向上させた燃料電池システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池は、例えば水素を燃料ガスとして燃料極に供給し、酸素を含んだ空気を空気極に供給することにより、水素と酸素を電気化学的に反応させて直接発電するものであり、小規模でも高い発電効率が得られ、環境的に優れている等のメリットを有する。
【0003】
この燃料電池における原燃料ガスの消費量を低減すること、並びに、水素の利用率を低めて出力特性を改善することを狙いとして、燃料電池の燃料極からの排出ガスを再循環させ、外部より新たに供給される水素の濃い原燃料ガスと混合させて、燃料電池の燃料極へと供給する再循環方式の燃料電池システムが各種提案されている。
【0004】
例えば、(1)特開平7−99707号公報に記載された燃料電池システムの水素ガス供給系には、燃料電池本体から排出された排出ガスを、新たに供給される水素ガスと合流・混合させて、燃料電池本体に再循環させる水素循環ラインが設けられており、燃料電池本体の燃料極出口と合流点との間の水素循環ライン上に、排出ガス中の水素ガスと水を分離する分離器が設けられている。ただし、排出ガスと新たに供給される水素ガスとの合流点の下流には水分離器は設けられていない。
【0005】
また、(2)米国特許5441821号には、燃料電池本体からの排出ガスを水分回収手段を介してエゼクタにより新たに供給される水素ガスと混合させて、直接アノード極に供給する燃料電池システムが記載されている。
【0006】
さらに、(3)特開平11−283651号公報に記載された燃料電池システムでは、燃料電池本体からの排出ガスと新たに供給される水素ガスとの合流点の下流側にヒータを設け、水素ガスの温度を調整できるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、固体高分子電解質型の燃料電池の場合、電極触媒及び固体高分子電解質膜の湿潤状態を適正に保つために、燃料電池本体の前段に加湿器を配置し、燃料ガスと酸化剤ガスを加湿した状態で燃料電池本体に供給する必要があるが、上記従来技術(1)、(2)の場合、新たに供給される水素ガスと再循環ガスとの合流点の下流側において結露が発生し、そのために、下流側の加湿器や燃料電池本体が水詰まりを起こして、燃料電池の出力が低下する恐れがあるという問題点があった。
【0008】
即ち、新たに供給される燃料ガスは低温であるが、燃料電池本体から排出される排出ガスは高温で水蒸気を多く含んでいる。従って、これらが合流した段階でガスの温度が下がることにより、水素ガス中の水蒸気が結露して、その水滴が加湿器や燃料電池本体の電極に付着するおそれがあった。
【0009】
また、上記従来技術(3)は、ヒータの加熱により合流後の結露の問題は解消できるものの、きめ細かな温度制御が必要となるため、システムが複雑化し、コストや信頼性の点から適用が困難であった。
【0010】
以上の問題点に鑑み、本発明の目的は、燃料ガスラインの水滴除去を簡単な構成で行うことができ、それにより、加湿器や燃料電池本体の水詰まりを回避して出力低下を防止することができる燃料電池システムを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、上記課題を解決するため、電解質膜を挟んで燃料極と酸化剤極が対向配置された燃料電池本体と、燃料電池本体の燃料極入口に供給する燃料ガスを加湿する加湿器と、燃料電池本体の燃料極出口から排出される排出ガスを燃料電池本体に再循環させるべく燃料電池本体の燃料極入口へ新たに供給する燃料ガスと合流点において混合させる循環手段と、燃料電池本体の燃料極出口と前記合流点との間に設けられて前記燃料極出口から排出される排出ガス中の水分を回収する第1の水分回収手段と、を有する燃料電池システムにおいて、前記合流点と前記燃料極入口との間に前記加湿器を配すると共に、前記合流点と前記加湿器との間に、合流点で混合された後の燃料ガス中の水分を回収する第2の水分回収手段を設けたことを要旨とする。
【0012】
請求項2記載の発明は、上記課題を解決するため、請求項1記載の燃料電池システムにおいて、前記第1、第2の水分回収手段は、排水弁を介して、燃料電池本体及び加湿器に水を供給する水貯蔵器に接続されており、前記排水弁が水分回収手段の水位センサの出力に応じて開閉制御されることにより、水分回収手段の水位が第1の所定レベルのとき水分回収手段から水貯蔵器への排水が開始され、水分回収手段の水位が第1の所定レベルより低い第2の所定レベルのときに水分回収手段から水貯蔵器への排水が停止されることを要旨とする。
【0013】
請求項3記載の発明は、上記課題を解決するため、請求項1記載の燃料電池システムにおいて、前記第1、第2の水分回収手段は、排水弁を介して大気中へ回収した水を放出する構成とされており、前記排水弁は、水分回収手段の水位センサの出力に応じて開閉制御されることにより、水分回収手段の水位が第1の所定レベルのとき水分回収手段から大気中への排水が開始され、水分回収手段の水位が第1の所定レベルより低い第2の所定レベルのとき水分回収手段から大気中への排水が停止されることを要旨とする。
【0014】
請求項4記載の発明は、上記課題を解決するため、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の燃料電池システムにおいて、前記第1、第2の水分回収手段のうちの少なくともいずれかの水分回収手段の気液分離方式として迂回板式が用いられていることを要旨とする。
【0015】
請求項5記載の発明は、上記課題を解決するため、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の燃料電池システムにおいて、前記第1、第2の水分回収手段のうちの少なくともいずれかの水分回収手段の気液分離方式としてサイクロン式が用いられていることを要旨とする。
【0016】
請求項6記載の発明は、上記課題を解決するため、請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の燃料電池システムにおいて、前記合流点と前記加湿器との間に、空気供給源から加圧状態で燃料電池本体に向けて供給される高温の酸化剤ガスを流すことで、合流後の燃料ガスの温度を上昇させる熱交換器を設けたことを要旨とする。
【0017】
請求項7記載の発明は、上記課題を解決するため、請求項6記載の燃料電池システムにおいて、前記熱交換器内の燃料ガスの流れ方向と酸化剤ガスの流れ方向が対向していることを要旨とする。
【0018】
請求項8記載の発明は、上記課題を解決するため、請求項6または請求項7記載の燃料電池システムにおいて、前記熱交換器を前記第2の水分回収手段に一体化し、該第2の水分回収手段の燃料ガス流通空間に、熱交換壁で隔てて、熱交換のための酸化剤ガスを流通させる酸化剤ガス流路を画成すると共に、残留水滴を下部タンク部に流入させる通路を確保したことを要旨とする。
【0019】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、電解質膜を挟んで燃料極と酸化剤極が対向配置された燃料電池本体と、燃料電池本体の燃料極入口に供給する燃料ガスを加湿する加湿器と、燃料電池本体の燃料極出口から排出される排出ガスを燃料電池本体に再循環させるべく燃料電池本体の燃料極入口へ新たに供給する燃料ガスと合流点において混合させる循環手段と、燃料電池本体の燃料極出口と前記合流点との間に設けられて前記燃料極出口から排出される排出ガス中の水分を回収する第1の水分回収手段と、を有する燃料電池システムにおいて、前記合流点と前記燃料極入口との間に前記加湿器を配すると共に、前記合流点と前記加湿器との間に、合流点で混合された後の燃料ガス中の水分を回収する第2の水分回収手段を設けたので、簡単な構成でガス中の水分を回収することができ、その下流に位置する加湿器の水詰まりによる発電性能低下を抑制することができるという効果がある。
【0020】
請求項2の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、前記第1、第2の水分回収手段は、排水弁を介して、燃料電池本体及び加湿器に水を供給する水貯蔵器に接続されており、前記排水弁が水分回収手段の水位センサの出力に応じて開閉制御されることにより、水分回収手段の水位が第1の所定レベルのとき水分回収手段から水貯蔵器への排水が開始され、水分回収手段の水位が第1の所定レベルより低い第2の所定レベルのときに水分回収手段から水貯蔵器への排水が停止されるようにしたので、燃料ガス系統に設けられた水分回収手段の水は、センサにより水位管理された状態で大気中に排水されるため、水分回収手段を通しての燃料ガスと酸化剤ガスの混合を防止することができ、安全性を高めることができるという効果がある。
【0021】
請求項3の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、前記第1、第2の水分回収手段は、排水弁を介して大気中へ回収した水を放出する構成とされており、前記排水弁は、水分回収手段の水位センサの出力に応じて開閉制御されることにより、水分回収手段の水位が第1の所定レベルのとき水分回収手段から大気中への排水が開始され、水分回収手段の水位が第1の所定レベルより低い第2の所定レベルのとき水分回収手段から大気中への排水が停止されるようにしたので、燃料ガス系統に設けられた水分回収手段の水は、センサにより水位管理された状態で大気中に排水されるため、水分回収手段を通しての燃料ガスと酸化剤ガスの混合を防止することができ、安全性を高めることができるという効果がある。
【0022】
請求項4の発明によれば、請求項1ないし請求項3の発明の効果に加えて、前記第1、第2の水分回収手段のうちの少なくともいずれかの水分回収手段の気液分離方式として迂回板式を用いたので、水分回収手段の小型化が可能であり、しかも、低圧損で水滴を捕捉できるという効果がある。
【0023】
請求項5の発明によれば、請求項1ないし請求項3の発明の効果に加えて、前記第1、第2の水分回収手段のうちの少なくともいずれかの水分回収手段の気液分離方式としてサイクロン式を用いたので、水分回収手段を簡略な構造にできて低コスト化が図れる上、微細な水滴まで捕捉できるという効果がある。
【0024】
請求項6の発明によれば、請求項1ないし請求項5の発明の効果に加えて、前記合流点と前記加湿器との間に、空気供給源から加圧状態で燃料電池本体に向けて供給される高温の酸化剤ガスを流すことで、合流後の燃料ガスの温度を上昇させる熱交換器を設けたことにより、合流後の燃料ガス中の水滴を蒸発させて水蒸気分圧を上昇させることができ、その下流の加湿器から持ち出される水量(水消費量)を減らすことができるという効果がある。さらには、加湿用の純水補給の頻度を大幅に減少させ、燃料電池システムの整備コストを低減することができるという効果がある。
【0025】
請求項7の発明によれば、請求項6の発明の効果に加えて、前記熱交換器内の燃料ガスの流れ方向と酸化剤ガスの流れ方向が対向するようにしたので、熱交換量が増し、熱交換器の小型化、低コスト化、軽量化が図れるという効果がある。
【0026】
請求項8の発明によれば、請求項6または請求項7の発明の効果に加えて、前記熱交換器を前記第2の水分回収手段に一体化し、該第2の水分回収手段の燃料ガス流通空間に、熱交換壁で隔てて、熱交換のための酸化剤ガスを流通させる酸化剤ガス流路を画成すると共に、残留水滴を下部タンク部に流入させる通路を確保したことにより、水分回収装置と熱交換器との組み合わを小型化することができるという効果がある。
【0027】
【発明の実施の形態】
次に、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明に係る燃料電池システムの第1実施形態の構成を示すシステム構成図である。同図において、燃料電池本体7は、固体高分子電解質膜を挟んで酸化剤極と燃料極を対向配置した燃料電池構造体をセパレータで扶持し、複数これを積層したものである。また、加湿器6は、燃料ガスとしての水素、酸化剤ガスとしての空気をそれぞれ半透膜を介して純水と隣接させ、水分子が半透膜を通過することにより、それぞれのガスに加湿を行うものである。
【0028】
水素タンク1に貯えられた水素ガスは、水素供給ライン2上に配された調圧弁3により調圧された後、加湿器6により加湿されて、燃料電池本体7の燃料極の入口に供給される。燃料極の出口からの排気は、水素と水蒸気と液水の混合ガスであり、循環ライン2aを通って、水素供給ライン2との合流点Sに配した水素循環装置(例えばエゼクタ循環装置)4の合流口(エゼクタの場合は吸引口)に導入される。そして、燃料電池本体7からの排気ガスは、水素タンク1から新たに供給される水素ガスと、水素循環装置4により合流・混合させられて、加湿器6を介して、燃料電池本体7の燃料極に再循環させられる。ここでは、循環ライン2aと水素循環装置4が循環手段に相当する。
【0029】
酸化剤としての空気は、空気供給ライン21上に配したコンプレッサ20によって圧縮され、加湿器6により加湿されて、燃料電池本体7の酸化剤極入口に供給される。酸化剤極の出口からの排気は、水蒸気と液水を含んでいるため、水分回収装置22によって水を回収した後、空気は調圧弁24を介して大気に放出され、水は排水弁23を介して水貯蔵器30に導入される。
【0030】
水貯蔵器30内の水は、水供給ライン31上に配した水ポンプ32で、燃料電池本体7に供給され、燃料電池本体7を冷却した後に加湿器6に導かれ、一部が加湿により消費されて、残った水が水貯蔵器30に戻される。消費された水と同量の水が新たに補充されながら、水供給ライン31を介して燃料電池本体7と加湿器6に水が循環される。なお、水供給ライン31の水は、燃料電池本体7の冷却に伴って反対に加熱されるため、ラジエータ33によって冷却される。34はラジエータファンである。
【0031】
また、酸化剤極の供給される空気の流量は、コンプレッサ20の上流に配設された流量センサ25で検知され、空気の圧力は酸化剤極を通過した空気を大気へ放出する調圧弁24で調整される。9a、9bは燃料電池本体7に供給する水素、空気の圧力を検知する圧力センサである。また、燃料電池本体7の発電状態を検知するためのセンサ(図示せず)が設けられており、図示しないコントロールユニットが、発電状態に応じて、水素圧力、空気圧力を調圧弁3、24で調整すると共に、空気流量をコンプレッサ20の回転数により調整するようになっている。
【0032】
ここで、水素循環ライン2aを流れる排気ガス中の液水は、水分回収装置(第1の水分回収手段)8によって回収される。また、図2に示すように、水素供給ライン2と循環ライン2aの合流点Sに配した水素循環装置4において、新たに水素タンク1から供給される水素ガスの入口供給温度をT1、出口の水素ガスの温度をT2、循環ガス(排出ガス)の温度をT3とすると、T1<T2<T3の関係であり、且つ、循環ガス内には水蒸気が含まれているため、水素循環装置4の出口から出てくる水素ガス温度の低下により、水素ガス中の水蒸気が結露することがある。
【0033】
そこで、この結露による液水を、水素循環装置4の出口と加湿器6の入口との間の水素供給ライン2b上に配した水分回収装置(第2の水分回収手段)5により回収する。これにより、加湿器6の水詰まりに起因する性能悪化等の不具合が回避できるようになる。また、余分な液水が燃料電池本体7に達して出力低下を招くことも防止できる。
【0034】
合流後の水素供給ライン2b及び水素循環ライン2aにて回収された水は、水分回収装置5、8の下方に各々設けられた排水弁10、12を介して、排水管11、13を通して水貯蔵器30に導入されるため、水消費量の低減(回復)効果がある。
【0035】
ここで、水素循環ライン2aに設けた水分回収装置8と合流後の水素供給ライン2bに設けた水分回収装置5とは、基本的には同構造であり、図3に示すように構成されている。液水が混入したガス(矢印Gで示す)は、入口配管から水分回収装置5、8の密閉されたケーシング5a、8a内に流入し、狭い配管内から水分回収装置5、8の大きな空間内に開放されることにより、大きな径の水滴Wが分離されて、下方のタンク部5b、8bへ落ち、ガスのみが加湿器6や水素循環装置4へ向けて排出される。
【0036】
水分回収装置5、8のケーシング5a、8a内には、タンク部5b、8bに貯留した水の水位を検出する水位センサ18が設けられており、例えば、フロート式水位センサを採用した場合は、フロート18aが第1の所定レベルであるハイレベルになると、その出力18bを制御装置19が受けることで、制御装置19が、排水弁10に制御信号18cを出力し、排水弁10を開かせて、排水を開始させる。また、フロート18aが第2の所定レベルであるローレベルになると、制御装置19が、排水弁10に制御信号18cを出力し、排水弁10を閉じさせて、排水を停止させる。
【0037】
この排水の際に、従来の燃料電池システムにおいては、水素ガスが水貯蔵器30の空気層と連通される可能性があったが、本発明においては、水が全て排出される前に水位センサ18がローレベル出力となり、排水が停止されるため、空気と水素は常に水で遮断された状態に保たれ、互いに混合されることがなく、安全性が保たれる。
【0038】
図4は、排水弁10の制御フローを示すフローチャートである。
制御装置19は常時水位センサ18の出力を監視しており、水位センサ18の出力がハイレベル以上になったと判断すると(ステップS101でYES)、排水弁10を開いて(ステップS102)、水分回収装置5、8のタンク部5b、8bの水を水貯蔵器30に向けて排水させる。また、排水により低下した水位がローレベル以下になったことを判断すると(ステップS103でYES)、排水弁10を閉じて排水を停止させる(ステップS104)。
【0039】
ここで、水分回収装置5、8の気液分離方式としては、図5に示すように、ガス通路に迷路状の迂回板51を多数設けた迂回板式を採用することができる。こうした場合、迂回板51を設けない図3のものに対して、より小さな水滴Wを迂回板51により捕捉することができる。従って、加湿器6や水素循環装置4に流入する水滴の量を減らすことができ、水滴の流入による害の発生を更に未然に防ぐことができる。また、迂回板51を設けることで、水滴Wの捕捉率が上がるので、水分回収装置5、8の小型化が図れる。また、迂回板51を設けるだけであるから、圧損も少ない等のメリットが得られる。
【0040】
また、水分回収装置5、8の気液分離構造として、図6に示すようなサイクロン52を備えたサイクロン式を採用することもできる。サイクロン式の場合、図3のものや図5のものに対して、更により小さな径の水滴Wを捕捉することができる。従って、水滴Wによる水素循環装置4及び加湿器6に対する害の発生を更に未然に防ぐことができる、また、サイクロン式の場合、更に簡略な構造になるため、低コスト化できる。
【0041】
次に、本発明に係る燃料電池システムの第2の実施形態を図7を用いて説明する。この第2の実施形態の燃料電池システムと、図1に示した第1の実施形態の燃料電池システムとの相違点は、水素供給ライン2b及び水素循環ライン2aに設けた水分回収装置5、8の排水を大気に直接行うようにした点である。このように構成することで、配管の簡素化による信頼性の向上とレイアウト自由度の向上を図ることができる。その他の構成は図1のものと同様である。
【0042】
次に、本発明に係る燃料電池システムの第3の実施形態を図8を用いて説明する。この第3の実施形態の燃料電池システムは、図7に示した第2の実施形態の燃料電池システムにおける水素循環装置4と水分回収装置5との間の水素供給ライン2b上に、新たに熱交換器40を設け、この熱交換器40において、コンプレッサ20から燃料電池本体7の酸化剤極に供給する空気の熱で、水素循環装置4から水分回収装置5に入る水素ガスを加温するようにした点に特徴を有する。
【0043】
この第3実施形態では、熱交換器40の一次側流路には、水素循環合流後の水素と水蒸気と水滴とが流入し、二次側流路には、コンプレッサ20で加圧され高温となった空気が流入する。ここで、加圧空気の温度は、水素循環ガス温度より高いため、熱交換器40により水素循環ガス温度が上昇し、熱交換器40の出口における水素ガスの水蒸気分圧は、熱交換器40の入口における水蒸気分圧より高められる。従って、熱交換器40で水蒸気にならなかった水滴のみが、水分回収装置5で捕捉されることになる。そのため、加湿器6から持ち出される水の量は、熱交換器40の出口の水蒸気分圧が上がった分だけ減少し、水貯蔵器30の水消費量が減り、水補給インターバルが長くなるという効果が得られる。
【0044】
なお、熱交換器40において、水素ガスと高温空気とを対向した向きで流通させる(対向流とする)ことにより、熱交換量を増すことができ、熱交換器40の小型化、低コスト化、軽量化が図れる。
【0045】
次に、本発明の第4の実施形態を図9を用いて説明する。この第4の実施形態の燃料電池システムは、図8に示した第3の実施形態の燃料電池システムにおける熱交換器40と水分回収装置5とを一体化した点に特徴を有する。即ち、熱交換作用と気液分離作用とを同時に行う水分回収装置14を水素循環装置4と加湿器6との間に設けたものである。
【0046】
この水分回収装置14は、図10(a)、(b)に示すように、例えば、ケーシング14a内のガス流通空間の上部に迂回板61を設けた形式になっており、その下側に、空気が流通する部屋(流路)62が、熱交換壁63a、63bで隔てられて画成され、その部屋62に、コンプレッサ20で加圧された高温空気が流れるようになっている。また、部屋62の下方のタンク部14bに残留水滴Wを滴下させるための通路64が、空気の流通する部屋62を貫通して確保されている。
【0047】
この熱交換器としての作用を備える水分回収装置14では、迂回板61で捕捉された水滴Wが、その下側の熱交換面63aで加熱されて蒸発するため、水分回収装置14の入口の水蒸気分圧より同出口の水蒸気分圧が高くなり、結果的に第3の実施形態と同様に、加湿器6から持ち出される水の量を、熱交換により出口の水蒸気分圧が上がった分だけ減少させることができる。従って、水貯蔵器30の水消費量を減らせ、水補給インターバルを長くすることができる。また、熱交換器を水分回収装置14に一体に組み込んだ構成としたから、部品点数をへらすことができ、装備の小型化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る燃料電池システムの第1実施形態の構成を示すシステム構成図である。
【図2】第1実施形態の合流点Sにおける入ガスと出ガスの温度の関係を示す図である。
【図3】第1実施形態における水分回収装置の具体例を示す断面図である。
【図4】同水分回収装置の下方に装備される排水弁の制御フローを示すフローチャートである。
【図5】迂回板式の水分回収装置の例を示す断面図である。
【図6】サイクロン式の水分回収装置の例を示す断面図である。
【図7】本発明に係る燃料電池システムの第2実施形態の構成を示すシステム構成図である。
【図8】本発明に係る燃料電池システムの第3実施形態の構成を示すシステム構成図である。
【図9】本発明に係る燃料電池システムの第4実施形態の構成を示すシステム構成図である。
【図10】(a)は図9の水分回収装置の具体例を示す断面図、(b)は(a)図のX矢視図である。
【符号の説明】
2,2b 水素供給ライン
2a 水素循環ライン
4 水素循環装置
5 水分回収装置(第1の水分回収手段)
6 加湿器
7 燃料電池本体
8 水分回収装置(第2の水分回収手段)
10,12 排水弁
14 熱交換機能を有する水分回収装置(第2の水分回収手段)
14b タンク部
18 水位センサ
30 水貯蔵器
40 熱交換器
51,61 迂回板
52 サイクロン
62 空気の流れる部屋(酸化剤ガス流路)
63a、63b 熱交換壁
64 通路
S 合流点
Claims (8)
- 電解質膜を挟んで燃料極と酸化剤極が対向配置された燃料電池本体と、燃料電池本体の燃料極入口に供給する燃料ガスを加湿する加湿器と、燃料電池本体の燃料極出口から排出される排出ガスを燃料電池本体に再循環させるべく燃料電池本体の燃料極入口へ新たに供給する燃料ガスと合流点において混合させる循環手段と、燃料電池本体の燃料極出口と前記合流点との間に設けられて前記燃料極出口から排出される排出ガス中の水分を回収する第1の水分回収手段と、を有する燃料電池システムにおいて、
前記合流点と前記燃料極入口との間に前記加湿器を配すると共に、前記合流点と前記加湿器との間に、合流点で混合された後の燃料ガス中の水分を回収する第2の水分回収手段を設けたことを特徴とする燃料電池システム。 - 前記第1、第2の水分回収手段は、排水弁を介して、燃料電池本体及び加湿器に水を供給する水貯蔵器に接続されており、前記排水弁が水分回収手段の水位センサの出力に応じて開閉制御されることにより、水分回収手段の水位が第1の所定レベルのとき水分回収手段から水貯蔵器への排水が開始され、水分回収手段の水位が第1の所定レベルより低い第2の所定レベルのときに水分回収手段から水貯蔵器への排水が停止されることを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
- 前記第1、第2の水分回収手段は、排水弁を介して大気中へ回収した水を放出する構成とされており、前記排水弁は、水分回収手段の水位センサの出力に応じて開閉制御されることにより、水分回収手段の水位が第1の所定レベルのとき水分回収手段から大気中への排水が開始され、水分回収手段の水位が第1の所定レベルより低い第2の所定レベルのとき水分回収手段から大気中への排水が停止されることを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
- 前記第1、第2の水分回収手段のうちの少なくともいずれかの水分回収手段の気液分離方式として迂回板式が用いられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
- 前記第1、第2の水分回収手段のうちの少なくともいずれかの水分回収手段の気液分離方式としてサイクロン式が用いられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
- 前記合流点と前記加湿器との間に、空気供給源から加圧状態で燃料電池本体に向けて供給される高温の酸化剤ガスを流すことで、合流後の燃料ガスの温度を上昇させる熱交換器を設けたことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
- 前記熱交換器内の燃料ガスの流れ方向と酸化剤ガスの流れ方向が対向していることを特徴とする請求項6記載の燃料電池システム。
- 前記熱交換器を前記第2の水分回収手段に一体化し、該第2の水分回収手段の燃料ガス流通空間に、熱交換壁で隔てて、熱交換のための酸化剤ガスを流通させる酸化剤ガス流路を画成すると共に、残留水滴を下部タンク部に流入させる通路を確保したことを特徴とする請求項6または請求項7に記載の燃料電池システム。
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