JP3809905B2 - 光ファイバ接続方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、光ファイバ穴に予め光ファイバを内蔵させたいわゆる現場付けの光コネクタの前記光ファイバ穴に外部から光ファイバを挿入して、内蔵光ファイバと挿入側光ファイバとを前記光ファイバ穴内で突き合わせ接続する光ファイバ接続方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、光コネクタの組み立てを工場以外の接続現場にて行う現場付けの光コネクタが各種提案されている。現場付けの光コネクタとは、短尺の光ファイバを光コネクタの途中まで内蔵しているものであり、通常は接続端面を予め研磨しておくが、樹脂成形時に接続端面を現場研磨不要な程度の平滑面に成形して研磨を省く場合もある。後者の場合、光ファイバの端面は平滑な切断面のままであり、整合剤を用いた接続を行う。現場では、内蔵光ファイバと光コネクタ外部より挿入した挿入側光ファイバとを光コネクタの光ファイバ穴内で突き合わせ、固定することで、光コネクタの組み立てが行われる。
【0003】
この種の現場付け光コネクタのなかで、光ファイバを固定し端面研磨を済ませたフェルールの後端部に、光ファイバ穴を形成する上下1対の素子を例えばコ字状のバネでクランプする接続機構いわゆるメカニカルスプライスを一体に設けたものがある(特開平10−206688号等参照)。
この接続機構内蔵の現場付け光コネクタを組み立てる場合、接続機構の上下1対の素子間を開放部材により押し開いて、上下の素子が形成する光ファイバ穴を若干広げ、その広げた光ファイバ穴に挿入側光ファイバを挿入して内蔵光ファイバと突き合わせ、次いで開放部材を外してバネで上下の素子をクランプし、これにより内蔵光ファイバと挿入側光ファイバとを突き合わせ接続状態で固定する。
【0004】
従来、上記の光コネクタ組立てに際して通常は、挿入側光ファイバを接続機構の光ファイバ穴に挿入する作業を手で行っていた。したがって、挿入側光ファイバの端面を内蔵光ファイバの端面に突き合わせる際の突き当て圧は、手の感覚のみに頼るものであった。
また、簡易な光コネクタ組立工具を利用する場合もあるが、この場合、組立工具を利用して挿入側光ファイバを光コネクタの光ファイバ穴に挿入した後、バネの付勢力により挿入側光ファイバを内蔵光ファイバに突き当てる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように光ファイバの挿入を手作業で行う方法では、光ファイバ穴は小さく挿入しにくいので、作業能率がきわめて悪い。
また、接続損失の少ない光ファイバ接続を行うためには、挿入側光ファイバの端面と内蔵光ファイバの端面とが適度な圧で突き合わされていることが必要であるが、従来のように挿入側光ファイバの突き当て圧を手の感覚のみに頼るものでは、所望のかつ常に一定の突き当て圧を得ることは困難である。
また、組立工具を利用する組立の場合は、バネの力で突き当て圧を得るものであるが、バネ弾性は経年変化し易く、また光ファイバは極めて細く適切な突き当て圧も例えば数十グラム程度と小さいものなので、適切な突き当て圧を保持し続けることが困難であり、突き当て圧が強過ぎることになり勝ちであった。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、光ファイバを光コネクタの光ファイバ穴に挿入する操作を容易にし、かつ、光コネクタの光ファイバ穴内で光ファイバどうしの突き合わせ接続をする際に、光ファイバどうしを所望のかつ常に一定の突き当て圧で突き合わせることを可能にする光ファイバ接続方法を提供することを目的とする。
【0008】
請求項1の発明は、光ファイバ穴に予め光ファイバを内蔵させた光コネクタの前記光ファイバ穴に外部から光ファイバを挿入して、内蔵光ファイバと挿入側光ファイバとを前記光ファイバ穴内で突き合わせ接続する光ファイバ接続方法であって、
挿入側光ファイバをその先端を光コネクタの光ファイバ穴に向けて光ファイバ保持治具上に固定するとともに、挿入側光ファイバの前記固定位置と挿入側光ファイバの先端近傍を摺動可能に収容しかつその先端を平行に揃えて突出させるガイド部との中間部分を撓んだ状態に保持し、その撓み状態のまま光ファイバ保持治具を光コネクタに向けて当該光ファイバ保持治具の前進限を規定するストッパ位置まで前進させて挿入側光ファイバを光ファイバ穴に挿入し、次いで挿入側光ファイバの撓みを解除して、挿入側光ファイバを内蔵光ファイバに突き合わせ接続することを特徴とする。
【0009】
請求項2の発明は、フェルール光ファイバ穴内に光ファイバを挿入固定して内蔵させるとともにその一部をフェルール後端から延出させたフェルールと、このフェルールの後端側に設けられ、前記フェルールから延出した内蔵光ファイバと外部から挿入される挿入側光ファイバとを突き合わせ接続する接続機構とを備えた光コネクタを組み立てる際に、前記内蔵光ファイバと挿入側光ファイバとを突き合わせ接続する光ファイバ接続方法であって、
前記挿入側光ファイバを光ファイバ保持治具上に固定するとともに、挿入側光ファイバの前記固定位置と挿入側光ファイバの先端近傍を摺動可能に収容しかつその先端を平行に揃えて突出させるガイド部との中間部分を撓んだ状態に保持し、その撓み状態のまま光ファイバ保持治具を光コネクタの接続機構に向けて当該光ファイバ保持治具の前進限を規定するストッパ位置まで前進させて挿入側光ファイバを接続機構の光ファイバ穴に挿入し、次いで挿入側光ファイバの撓みを解除して、接続機構内で挿入側光ファイバを内蔵光ファイバに突き合わせ接続することを特徴とする。
【0010】
請求項3の発明は、少なくとも一方に調心溝を備えて光ファイバ穴を形成する上下1対の素子と、両素子を弾性的にクランプするバネと、前記バネの弾性把持力に抗して前記1対の素子間を押し開く開放手段とを備えた接続機構内で、予め当該接続機構の光ファイバ穴に収容した内蔵光ファイバと外部から挿入される挿入側光ファイバとを突き合わせ接続する光ファイバ接続方法であって、
前記挿入側光ファイバを光ファイバ保持治具上に固定するとともに、挿入側光ファイバの前記固定位置と挿入側光ファイバの先端近傍を摺動可能に収容しかつその先端を平行に揃えて突出させるガイド部との中間部分を撓んだ状態に保持し、その撓み状態のまま光ファイバ保持治具を接続機構に向けて当該光ファイバ保持治具の前進限を規定するストッパ位置まで前進させて挿入側光ファイバを接続機構の光ファイバ穴に挿入し、次いで挿入側光ファイバの撓みを解除して、接続機構内で挿入側光ファイバを内蔵光ファイバに突き合わせ接続することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の一実施形態の光ファイバ接続方法に用いる光コネクタ組立工具1に光コネクタ10およびこの光コネクタ10に挿入して接続しようとする光ファイバ(以下、挿入側光ファイバという)11を保持した状態を示す平面図、図2は図1の正面図である。挿入側光ファイバ11の被覆を除去した裸ファイバを11a、被覆部を11bで示す。なお、以下の説明では、裸ファイバ11aの部分、あるいは被覆部11bの部分も、場合により単に挿入側光ファイバ11と呼ぶ。
【0012】
この光コネクタ組立工具1は、光コネクタ10を保持する工具本体2と、前記工具本体2と一体のスライド台3と、このスダイド台3の案内3aに沿って光ファイバ接続方向(図1、図2の左右方向)の前後に摺動可能に設けられた光ファイバ保持治具4とを備えている。前記光ファイバ保持治具4は、挿入側光ファイバ11を工具本体2上の光コネクタ10の光ファイバ穴10aに向けて固定する固定部7と、挿入側光ファイバ11の被覆部11bの先端近傍を収容し光ファイバ11の先端を揃えて突出させるガイド部8と、挿入側光ファイバ11の前記固定部7位置と前記ガイド部8の位置との中間部分を撓んだ状態に保持するスペーサ(撓み保持手段)9を備えている。また、スライド台3上に光ファイバ保持治具4の前進限位置を規定するストッパ5を設けている。
【0013】
前記光コネクタ10の詳細を図3〜図5を参照して説明すると、この光コネクタ10は、2心コネクタであり、概ね角形をなす光フェルール12とこの光フェルール12の後端側に一体に設けた接続機構13とを備えている。
前記フェルール12は、2つの光ファイバ穴12a内にそれぞれ光ファイバ18を挿入固定して内蔵させるとともに一部をフェルール後端から延出させ、かつ端面12bを斜め研磨している。このフェルール12は一般にMTコネクタと呼ばれる嵌合ピン位置合わせ方式の光コネクタ(JIS C 5981 のF12形多心光ファイバコネクタ)用のフェルールと概ね同様な構成である。フェルール12は例えばエポキシ樹脂等の硬質樹脂で成形することができる。光フェルール12およびこれと一体化した接続機構13はハウジング21(図1、図2参照)に収容されている。
前記接続機構13は、上下1対の素子すなわち本体14と蓋体15とをコ字状の板バネ16でクランプした構造である。本体14は、ベース部14aとその前端部(図4の左方)のフェルール嵌合部14bとからなり、フェルール嵌合部14bに設けた嵌合中空部14c内にフェルール12の後端部(図4の右方)が嵌合し接着剤で固定されて、フェルール12と本体14とが一体化される。
また、本体14の上面の前方側に例えばV溝による調心溝14dを形成して、この調心溝14dと蓋体15側の平坦面または溝とで光ファイバ穴10aが形成されるようにしている。また、本体14および蓋体15の後方側に光ファイバ被覆部収容溝14e、15eを形成して、光ファイバ穴10aと同一軸線の光ファイバ被覆部収容穴19が形成されるようにしている。また、光ファイバ被覆部収容穴19の後端部には、光ファイバ挿入を容易にするためのテーパ状の光ファイバ導入口19aを形成している。
また、接続機構13の側面に、バネ16の弾性把持力に抗して本体14と蓋体15との間を押し開くための楔状の開放部材20が差し込まれる差込口17が形成されている。この差込口17は、本体14および蓋体15の両方の縁部に設けた凹所14f、15fにより形成される。なお、本体14および蓋体15の材質は特に限定されないが、硬質樹脂または金属で形成することができる。
なお、接続機構13の本体14は、フェルール12と樹脂一体成形したものでもよい。
【0014】
上記の光コネクタ組立工具1を用いて光コネクタ10の組み立てを行う場合、光コネクタ10を工具本体2上に固定し、差込口17に開放部材20を差し込んで接続機構13の本体14と蓋体15との間を押し開いておく。これにより、接続機構13の本体14と蓋体15との間に形成される光ファイバ穴10aが若干広がった状態となる。なお、光コネクタ10の内蔵光ファイバ18のフェルール後端から延出した部分は、接続機構13の光ファイバ穴10a内の途中位置まで入っている。
次いで、光ファイバ保持治具4を後退させた位置(例えば後方側ストッパ6に当てた位置)で、挿入側光ファイバ11を光ファイバ保持治具4の固定部7を通してガイド部8に挿入し、固定部7で挿入側光ファイバ11を固定する。その際、挿入側光ファイバ11の固定部7位置から先端までの突出長さL(図6の2点鎖線参照)は、予め求めた所定の長さに設定する。
次いで、左右の挿入側光ファイバ11の間にスペーサ9を介在させて、左右の挿入側光ファイバ11を撓んだ状態にしかつ先端を揃えて保持する(図1の状態)。この場合、2本の挿入側光ファイバ11が固定部7とガイド部8とで閉じて中間がそれぞれ外側に膨らむように撓む。
次いで、光ファイバ保持治具4をスライド部3上で矢印A方向に摺動させてストッパ5に当たるまで前進させると、挿入側光ファイバ11が光コネクタ10の接続機構13の光ファイバ穴10aにテーパ状の導入口19aから挿入される。図7はこの段階を示す。このように、光ファイバ保持治具4をスライドさせるだけで、挿入側光ファイバ11を光ファイバ穴10aに正しく挿入できるので、光ファイバ挿入が容易であり、作業能率が著しく向上する。
【0015】
次いで、スペーサ9を外して挿入側光ファイバ11の撓みを解除すると、挿入側光ファイバ11の撓みが戻ろうとする力により、すなわち自身の剛性により光ファイバ11が光ファイバ穴10a内を前進して内蔵光ファイバ18に突き当たり、挿入側光ファイバ11とと内蔵光ファイバ18とが光ファイバ穴10a内で真っ直ぐの状態で、かつ挿入側光ファイバ11の端面と内蔵光ファイバ18の端面とが適度な突き当て圧で突き合わせ接続される。次いで、差込口17から開放部材20を抜き取ると、バネ16のクランプ力により光ファイバ11が接続機構13内にクランプ保持され、接続状態が維持される。
【0016】
上述の光ファイバ18、11どうしの突き合わせ接続の際に、挿入側光ファイバ11の端面と内蔵光ファイバ18の端面とを、光ファイバの撓みが戻ろうとする力(自身の剛性によるファイバ撓み復元力)による適度な突き当て圧で突き合わせ接続するためには、内蔵光ファイバ18に突き当てた後の挿入側光ファイバ11が適度な撓み量を残していることが必要である。そのためには、図6に示すように、挿入側光ファイバ11の固定部7位置から先端までの撓ませ部のファイバ直線長さL(2点鎖線で示す部分の長さ)を、突き合わせ接続時の固定部7位置から接続端面位置Pまでの距離L’よりも適宜の距離ΔLだけ長く設定する必要がある。このΔLとΔLに対応する突き当て圧の大きさとの関係を予め実験等により求めておき、このΔLを求められた値に設定することにより、挿入側光ファイバ11の端面を蔵光ファイバ18の端面に所望の突き当て圧で突き合わせ接続することができる。
【0017】
上述の光ファイバの接続方法によれば、突き当て圧を光ファイバの可撓性で得るものなので、従来の人の手の感覚に頼る作業と比べて、容易に突き当て圧を一定にすること可能であり、バラツキの少ない安定した組み立てが可能となり、また、きわめて再現性が高い。また、従来のバネの力で光ファイバどうしを突き合わせ接続するものと比べ、光ファイバどうしの突き当て圧が必要以上に強くなる恐れは少なく、接続特性を損なうことを防止できる。
なお、上記の実施形態は2心の光コネクタの場合であり、2心の光コネクタに適用して好適であるが、単心の光コネクタに適用することもできる。3心以上の多心光コネクタに適用することもできる。3心以上の多心光コネクタに適用する場合には、各挿入側光ファイバをすべて同じ方向に撓ませるとよい。
接続機構13内で突き合わせ接続する2本の光ファイバは通常は同種の光ファイバであるが、異種の光ファイバどうし、例えばシングルモード光ファイバとマルチモード光ファイバとを接続する場合もある。
【0018】
上述の実施形態は、フェルール2と、光ファイバ穴を形成する上下1対の素子を例えばコ字状のバネでクランプする接続機構13とを一体化した構造の光コネクタ10を対象としているが、本発明は、独立した接続機構、すなわち図3〜図5の光コネクタ10における接続機構13と同様な構造でフェルール12から独立した接続機構(いわゆるメカニカルスプライス自体)における光ファイバどうしの突き合わせ接続にも適用可能である。すなわち、2本の光ファイバを前記独立した接続機構で接続する際に、本発明の光ファイバ接続方法を採用することができる。
この場合、固定した一方の光ファイバの先端部をメカニカルスプライス(接続機構)の光ファイバ穴に収容しておき、他方の光ファイバを光ファイバ保持治具上で撓ませた状態で保持し、前進させて、メカニカルスプライスの光ファイバ穴に挿入し、次いで、撓みを解除する。
【0019】
また、本発明は図8に示すようなメカニカルスプライスを用いない光コネクタ28にも適用可能である。この光コネクタ28は、内蔵光ファイバ32の後端がフェルール29の光ファイバ穴29a内にあり、この内蔵光ファイバ32と外部から挿入する光ファイバ(挿入側光ファイバ)11とを、フェルール29の光ファイバ穴29a内で突き合わせ接続する構成である。このフェルール29は、MTコネクタと呼ばれる嵌合ピン位置合わせ方式の光コネクタ(JIS C 5981 のF12形多心光ファイバコネクタ)用のフェルールと概ね同じであり、研磨した先端面29bを持つ。なお、31は光ファイバ保護用のゴムブーツである。
【0020】
この光コネクタ28の内蔵光ファイバ32に挿入側光ファイバ11を突き当て接続する場合も、概ね図1、図2と同様な光コネクタ組立工具で接続することができる。すなわち、挿入側光ファイバ11を光ファイバ保持治具上で撓ませた状態で保持し、次いでスライドさせて、図9に示すように挿入側光ファイバ11(その裸ファイバ11a)をフェルール29の光ファイバ穴29aに挿入し、次いで挿入側光ファイバ11の撓みを解除する。これにより、前述と同様に、適度な突き当て圧の突き合わせ接続を行うことができる。その後、開口部30に例えばエポキシ系接着剤32を注入して、挿入側光ファイバ11を固定する。
【0021】
なお、本発明は既に光ファイバが内蔵されたフェルール等の物品に対し、外部から光ファイバを挿入して接続する場合についてのみ説明しているが、本発明は、光ファイバ自身の剛性を利用して光ファイバに過度の力を加えることなく前進力を与え、さらに必要に応じて前進と同時あるいは前進後に突き当て力を安定的な確保するということが重要である(ただし、ここでの前進とは光ファイバの先端が移動する場合と、光ファイバの先端は移動しないが光ファイバが真っ直ぐになることによって先端以外の部分が変位する場合を含む総称である)。従って、本作用を利用する装置、機構、器具、また、光ファイバが挿入されるか、あるいは光ファイバが撓み力によって前進しようする相手側の対象物はフェルールの内蔵ファイバには限定されない、すなはち、予め光ファイバに所望量の撓みを与えておき、その撓みを解除することにより、光ファイバを主に自身の力により前進させて光ファイバの先端を所望の位置に到達させたりする方式は多種の形態の対象物に適用可能である。例えば、光コネクタとして用いて相手側の光コネクタとの接続、光コネクタ形式ではないが相手側光ファイバとの接続、光学素子との接続、相手側光ファイバは存在しないが光位置決め部材への光ファイバの挿入固定(例えば、光ファイバアレイや光フェルールへの光ファイバの挿入固定)などに好適に用いることができる。
【0022】
【発明の効果】
本発明によれば、光コネクタを工具本体上に保持し、挿入側光ファイバを光ファイバ保持治具上で撓んだ状態に、かつ、その先端が平行に揃って摺動可能に突出する状態に保持し、光ファイバ保持治具をスライド部上を摺動させてストッパに当たるまで前進させて、挿入側光ファイバを光コネクタの光ファイバ穴に挿入し、次いで撓みを解除して、挿入側光ファイバを内蔵光ファイバに突き合わせ接続するので、次のような効果を奏する。
光ファイバ保持治具をスライド部上で摺動させるだけで、挿入側光ファイバを光コネクタの光ファイバ穴に挿入できるので、光ファイバ挿入がきわめて容易であり、作業能率が著しく向上する。
また、挿入側光ファイバの撓みが戻ろうとする力で、光ファイバどうしの突き当て圧を得るものなので、しかも前記撓みが戻ろうとする力を、ファイバ固定部、ガイド部、撓み保持手段、ストッパなどの構成により、きわめて高い再現性でもって適切な大きさに設定することが可能なので、従来の人の手の感覚に頼る作業と比べて、容易に突き当て圧を一定にすること可能であり、バラツキの少ない安定した組み立てが可能となり、また、きわめて再現性が高い。また、従来のバネの力で光ファイバどうしを突き合わせ接続するものと比べ、光ファイバどうしの突き当て圧が必要以上に強くなったり変動したりする恐れは少なく、接続特性を損なうことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すもので、光コネクタおよび挿入側光ファイバを保持した状態の光コネクタ組立工具の平面図である。
【図2】図1の正面図である。
【図3】図1における光コネクタの詳細を示す斜視図である。
【図4】図3のB−B断面図である。
【図5】図3における接続機構の本体を示す斜視図である。
【図6】上記の光コネクタ内で光ファイバどうしを突き合わせ接続する際に、所望の力で光ファイバの端面を蔵光ファイバの端面に突き当てる方法を説明する図である。
【図7】上記の光コネクタ内で光ファイバが接続される要領の詳細を示す断面図である。
【図8】本発明の光ファイバ接続方法で対象とする光コネクタの他の例を示すもので、メカニカルスプライスを用いない光コネクタの断面図である。
【図9】図8で示した光コネクタの組み立て後の状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 光コネクタ組立工具
2 工具本体
3 スライド台
4 光ファイバ保持治具
5 ストッパ
6 後方側ストッパ
7 固定部
8 ガイド部
9 スペーサ(撓み保持機構)
10、28 光コネクタ
10a (光コネクタの)光ファイバ穴
11 挿入側光ファイバ
12 フェルール
12a (フェルールの)光ファイバ穴
13 接続機構
14 本体
14a ベース部
14b フェルール嵌合部
14c 嵌合中空部
14d 調心溝
14e、15e 光ファイバ被覆部収容溝
14f、15f 凹所
15 蓋体
16 板バネ
17 差込口
18、32 内蔵光ファイバ
19 光ファイバ被覆部収容穴
20 開放部材
Claims (3)
- 光ファイバ穴に予め光ファイバを内蔵させた光コネクタの前記光ファイバ穴に外部から光ファイバを挿入して、内蔵光ファイバと挿入側光ファイバとを前記光ファイバ穴内で突き合わせ接続する光ファイバ接続方法であって、
挿入側光ファイバをその先端を光コネクタの光ファイバ穴に向けて光ファイバ保持治具上に固定するとともに、挿入側光ファイバの前記固定位置と挿入側光ファイバの先端近傍を摺動可能に収容しかつその先端を平行に揃えて突出させるガイド部との中間部分を撓んだ状態に保持し、その撓み状態のまま光ファイバ保持治具を光コネクタに向けて当該光ファイバ保持治具の前進限を規定するストッパ位置まで前進させて挿入側光ファイバを光ファイバ穴に挿入し、次いで挿入側光ファイバの撓みを解除して、挿入側光ファイバを内蔵光ファイバに突き合わせ接続することを特徴とする光ファイバ接続方法。 - フェルール光ファイバ穴内に光ファイバを挿入固定して内蔵させるとともにその一部をフェルール後端から延出させたフェルールと、このフェルールの後端側に設けられ、前記フェルールから延出した内蔵光ファイバと外部から挿入される挿入側光ファイバとを突き合わせ接続する接続機構とを備えた光コネクタを組み立てる際に、前記内蔵光ファイバと挿入側光ファイバとを突き合わせ接続する光ファイバ接続方法であって、
前記挿入側光ファイバを光ファイバ保持治具上に固定するとともに、挿入側光ファイバの前記固定位置と挿入側光ファイバの先端近傍を摺動可能に収容しかつその先端を平行に揃えて突出させるガイド部との中間部分を撓んだ状態に保持し、その撓み状態のまま光ファイバ保持治具を光コネクタの接続機構に向けて当該光ファイバ保持治具の前進限を規定するストッパ位置まで前進させて挿入側光ファイバを接続機構の光ファイバ穴に挿入し、次いで挿入側光ファイバの撓みを解除して、接続機構内で挿入側光ファイバを内蔵光ファイバに突き合わせ接続することを特徴とする光ファイバ接続方法。 - 少なくとも一方に調心溝を備えて光ファイバ穴を形成する上下1対の素子と、両素子を弾性的にクランプするバネと、前記バネの弾性把持力に抗して前記1対の素子間を押し開く開放手段とを備えた接続機構内で、予め当該接続機構の光ファイバ穴に収容した内蔵光ファイバと外部から挿入される挿入側光ファイバとを突き合わせ接続する光ファイバ接続方法であって、
前記挿入側光ファイバを光ファイバ保持治具上に固定するとともに、挿入側光ファイバの前記固定位置と挿入側光ファイバの先端近傍を摺動可能に収容しかつその先端を平行に揃えて突出させるガイド部との中間部分を撓んだ状態に保持し、その撓み状態のまま光ファイバ保持治具を接続機構に向けて当該光ファイバ保持治具の前進限を規定するストッパ位置まで前進させて挿入側光ファイバを接続機構の光ファイバ穴に挿入し、次いで挿入側光ファイバの撓みを解除して、接続機構内で挿入側光ファイバを内蔵光ファイバに突き合わせ接続することを特徴とする光ファイバ接続方法。
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