JP3803894B2 - 走行式芋蔓処理機の芋蔓処理機構 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高畝栽培や平畝栽培された甘薯の蔓、即ち、芋蔓を根元から引き千切って、搬送装置により掻上げ、該畝から離れた畝の側に集めることができる走行式芋蔓処理機の芋蔓処理機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、甘薯の芋蔓を、掻込装置により掻込むとともに挟持搬送装置により引き上げて、畝内の芋と該芋蔓との間を引き千切る走行式芋蔓処理機は、同一出願人より先願がなされている。
この走行式芋蔓処理機の芋蔓処理機構においては、機体前部に芋蔓を掻込む掻込装置が配置され、掻込んだ芋蔓を後方へ搬送して、その後排出する挟持搬送装置が機体前部から後部に渡って配設されていた。
このように配設した掻込装置及び挟持搬送装置によって、走行しながら畝上の芋蔓を掻込んで搬送処理していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述のような芋蔓処理機構において、該芋蔓処理機構により掻込んだ芋蔓を搬送する場合、芋蔓処理機構の芋蔓搬送速度が機体の走行速度よりも低速度であったり、同等速度であったりすると、掻込んだ芋蔓が元部分から引き千切られる前に機体後方に移動したり、掻込んだ芋蔓が搬送途中で溜まって搬送詰まりを生じたりして、円滑な芋蔓処理を行なうことができない。
そこで、本発明においては、円滑な芋蔓処理を行なうべく、芋蔓処理機構の芋蔓搬送速度を機体の走行速度よりも高速に構成したものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するための手段を説明する。
請求項1においては、走行しながら引っ張ることにより、茎を基部から引き千切って移動処理する走行式芋蔓処理機の芋蔓処理機構Aにおいて、該芋蔓処理機構Aは、両畝間を横断する芋蔓を切断する芋蔓切断装置Cと、掻込ベルト27・27により構成された掻込 装置3と、畝内の芋が浮き上がらないように押さえ付ける畝押さえローラ機構Tと、挟持搬送装置Fから一体的に構成されており、該挟持搬送装置Fは、上搬送ベルト26・26と挟持搬送ベルト24とにより構成されて、挟持搬送装置Fの上部を左右に回動することで芋蔓の排出方向を段階的に左右に切換えられるように構成し、前記掻込ベルト27・27、及び挟持搬送ベルト24・24、及び上搬送ベルト26・26は、地面に対して傾斜して配設され、各ベルト24・26・27の回転速度の水平方向成分が、機体の走行速度よりも速くなるように構成したものである。
【0005】
請求項2においては、請求項1記載の走行式芋蔓処理機の芋蔓処理機構において、芋蔓処理作業時における機体の走行速度を、高速と低速に2段階に速度を調節可能とし、機体が高速で作業を行なっている場合においても、前記各ベルト24・26・27の回転速度の水平方向成分が機体の走行速度よりも速くなるように構成したものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を説明する。
図1は芋蔓処理機構を備えた走行式芋蔓処理機を示す全体側面図、図2は同じく全体平面図、図3は芋蔓処理機構を枢支する枢支点部を示す断面図、図4はエンジンの側面に配置したミッションケースの側面図、図5は回動中心ギアケースの後面断面図、図6は掻込装置及び挟持搬送装置前部を示す平面図、図7は挟持搬送装置後部を示す平面図、図8は同じく側面図である。
【0007】
まず、走行式芋蔓処理機の全体構成について説明する。
図1、図2において、走行機構Bは左右の走行車輪11・11とエンジンEと操向ハンドルHを主体として構成されている。該エンジンEの進行方向の左側面にミッションケースMが固設されており、エンジンEのクランクシャフトが該ミッションケースMの内部に動力を伝達する。該ミッションケースMの内部で変速した後に、走行駆動ケース13を介して走行車輪11・11に動力が伝達されている。
エンジンE及びミッションケースMの部分から機体の前端に渡って、走行機構Bを支持する走行フレーム19が配設されており、左右に設けた掘起板16・16とガイド輪G・Gは、該走行フレーム19に支持されている。該走行フレーム19の前後方向の途中部に枢支点Pが設けられ、掻込装置3と畝押さえローラ機構Tと挟持搬送装置Fなどとにより構成された芋蔓処理機構Aが、該枢支点Pを中心に上下回動可能に構成されている。
【0008】
該走行駆動ケース13の前端は、走行フレーム19から下方に突出した車輪高さフレーム17にボルト等により取付けられており、該走行駆動ケース13前端の取付け位置は、該車輪高さフレーム17に複数形成された取付孔17a・17a・・・により上下位置調節可能に構成されている。
走行駆動ケース13の後端は、ミッションケースMに対して上下回動可能に枢支部18で枢支されている。故に、該走行駆動ケース13と車輪高さフレーム17との取付け位置を調節することにより、走行機構Bの地面に対する高さを調節可能とし、これにより、畝の高さに対する芋蔓処理機構Aの高さが調節可能になっている。
【0009】
走行機構Bを構成するエンジンEとミッションケースMとは一体的に固定されており、該エンジンE及びミッションケースMの部分から前方に、前記走行フレーム19が突出されている。該走行フレーム19より上方後方に向かって、操向ハンドルHが突出され、該操向ハンドルHはエンジンEの上方まで延設されている。該操向ハンドルHには、前後進変速レバー8や作業クラッチ81等が配設されている。
ミッションケースMの前部からは、前方にPTO軸が突出されており、該PTO軸にPTOジョイント軸15が連結されている。該PTOジョイント軸15の前端は、走行フレーム19に回動可能に配設された回動中心ギアケースKへ動力を伝達しており、該回動中心ギアケースKに前記枢支点Pが設けられている。
【0010】
前記芋蔓処理機構Aは、掻込装置3と、畝押さえローラ機構Tと、挟持搬送装置Fなどとから一体的に構成されており、該芋蔓処理機構Aの駆動軸31が回動中心ギアケースK内の水平駆動軸25により枢支されており、該水平駆動軸25の軸心を枢支点Pとしている。
畝押さえローラ機構Tを支持している支持フレーム46は、前記ギアケースKの部分で機体に固設され、該畝押さえローラ機構Tの左右ローラユニット2L・2Rは上下回動可能に、また、上下位置調節可能に構成されている。
【0011】
また、水平駆動軸25には、回動用フレーム40を固設して下方に突出させ、エンジンEの下方には伸縮可能に構成した伸縮パイプ41を配設して、該伸縮パイプ41の先端と回動用フレーム40の下端とを回動可能に連結している。伸縮パイプ41は、該パイプ41の後端に回転自在に取付けた調節レバー42を回転することで、伸縮するよう構成している。
そして、調節レバー42を回転すると、伸縮パイプ41が伸縮するとともに回動用フレーム40が前記枢支点Pを中心に回動して、該回動用フレーム40と一体的に芋蔓処理機構Aが上下回動する。
これにより、畝高さに合わせて、芋蔓処理機構Aの先端位置を上下方向に調節することができる。
また、芋蔓処理機構Aと走行機構Bとの間にはガススプリング機構等からなる弾性体Sが介装されている。
【0012】
機体先端部の左右には分草装置が設けられており、該分草装置は、芋蔓切断装置C・C、掘起板16・16、及び、デバイダガイド89・89等で構成されている。該掘起板16・16、及び、芋蔓切断装置C・Cの後方に配設されたガイド輪G・Gは、前記走行機構Bを構成する走行フレーム19に支持されている。掘起板16・16は、フレーム19の先端に配置されており、側面視略三角形状に形成され、前端が尖った板状部材により構成されている。
また、掘起板16・16には、該掘起板16・16の前方に突出するデバイダガイド89・89が取り付けられており、該デバイダガイド89・89は棒状部材で構成されている。
そして、該デバイダガイド89・89を機体前方の芋蔓を掻込装置3へ案内するように構成するとともに、該掘起板16・16が畝と畝との間の溝内部を通過して、該溝内に根をはった状態の芋蔓を掘り起こすように構成して、芋蔓が掻込装置3へ案内され易くなるようにしている。
【0013】
畝上の芋蔓は、堀起板16・16により土中に根を張った部分を掘り起こされるとともに、デバイダガイド89・89により掻込装置3へ案内されて、掻込装置3の掻込ベルト27・27によって掻込まれる。掻込装置3で掻き込んだ芋蔓は、挟持搬送装置Fの挟持搬送ベルト24により挟持しながら上後方へ搬送するとともに、畝押さえローラ機構Tにより畝内の芋を浮き上がらないように押さえ付けることにより、該芋蔓の元部分を引きちぎるのである。この芋蔓の元部分をカッターなどにより切断することもできるが、芋を傷める恐れがあるので、畝押さえローラ機構Tで押さえて挟持搬送ベルト24で引っ張るという作用で、芋蔓を引きちぎるように構成している。
【0014】
また、掘起板16・16で堀り起こして掻込装置3で掻込む場合において、芋蔓が隣の畝にまで繁茂したり、隣の畝の芋蔓が作業を行っている畝へ進入してきたりして、芋蔓同士が縺れている場合がある。このような状態にある芋蔓をそのまま引っ張ると、押さえられていない隣の畝の芋を掘り上げてしまう恐れがあるので、これを阻止するために芋蔓切断装置Cをフレーム19の先端に配設して、両畝間を横断する芋蔓を切断するように構成している。
芋蔓切断装置Cは上下方向に配置された往復運動刃により構成されており、芋蔓処理機構Aの駆動を切り換える作業クラッチレバー81のON操作と連動して、又は、別に芋蔓切断装置クラッチ機構を設けて、駆動を開始するよう構成されている。
【0015】
そして、該芋蔓切断装置Cの上方には分草ガイド43を配設し、該分草ガイド43により畝上方の芋蔓を芋蔓切断装置Cへガイドして、芋蔓が掻込装置3により掻込まれ易くなるようにしている。
また、回動中心ギアケースKの側方には、クランクケース23などで構成されるクランク部が配設されており、該クランク部により、クランク連動リンク12を介して芋蔓切断装置Cが駆動され、回動中心ギアケースKには、該芋蔓切断装置Cの駆動クラッチ機構が配設されている。
【0016】
掻込装置3の掻込ベルト27・27により掻込まれて引きちぎられた芋蔓は、挟持搬送ベルト24により後方へ搬送されながら、掻込装置3から、該掻込装置3の上方後方に配設した挟持搬送装置Fの上搬送ベルト26・26に受け継がれる。そして、該上搬送ベルト26と挟持搬送ベルト24とによってさらに後方に搬送されて、機体後方へ排出される。
このように、芋蔓処理機構Aは、機体前部から後部へかけて配設した挟持搬送ベルト24・24と、該挟持搬送ベルト24・24の上方に、前後で2分割して配設したタインベルトの前部ベルトである掻込ベルト27・27及び、後部ベルトである上搬送ベルト26などとで構成して、畝上の芋蔓を引きちぎり、搬送して排出するのである。
【0017】
図2に示す如く、挟持搬送装置Fは、その上部を左右に回動することで芋蔓の排出方向を段階的に左右に切換えられるように構成している。挟持搬送装置Fを左右に屈曲させずに直線状にすれば、当該芋蔓処理を行なっている畝の後方に芋蔓を落下させることができ、左右に屈曲させれば隣の条の畝上へ排出したり、さらには2条隣や3条隣の条の畝上に芋蔓を排出することができる。
尚、挟持搬送装置F後部を左右に回動させる際には、該挟持搬送装置F後部の左右側部に取り付けた回動操作アーム48・48を回動する方向へ引っ張って、又は、押して回動させればよい。
このように、芋蔓処理機構Aによって掻込むとともに後方へ搬送した芋蔓を、畝上に放出するように構成し、放出された芋蔓を回収する等の後処理を簡便にして、作業効率の向上や、作業負担の軽減を図っている。
また、本実施例における回動動作は、左右各3段階に回動可能に構成し、回動させない中央の位置を加えて7段階の位置に排出位置切換え調整が可能なように構成している。この調整段数は本実施例の段数に限るものではなく、適切な段数に適宜構成すればよい。
【0018】
次に、図3においては、回動中心ギアケースKの動力伝達構成を示している。該回動中心ギアケースKの内部の駆動軸部分にラックギア20が配設されており、該ラックギア20と、前記PTOジョイント軸15の先端に固定されたピニオンギアとが噛合して、該ピニオンギアがラックギア20を回転している。該ラックギア20の回転を、ベベルギア22・21により水平方向の駆動軸25へ伝達し、該駆動軸25によりクランク連動リンク12を駆動するクランクケース23が駆動されている。
また、ラックギア20の回転により駆動軸31が回転して、挟持搬送ベルト24が駆動されている。
【0019】
図4においては、エンジンEとミッションケースMと走行駆動ケース13とPTOジョイント軸15の部分を図示しており、エンジンからの駆動力が主軸84に伝達され、該主軸84の回転が第2軸85、及び、第3軸86へ順次伝達された後に、前記走行駆動ケース13を介して走行車輪11へ伝達されるように構成している。
そして、変速レバーLにより変速軸87を操作して、第2軸85より下流側の回転数を複数段に変速可能としている。
また、エンジンEにより一定の回転数で駆動されるPTO軸83は、その駆動力をPTOジョイント軸15を介して前述のように駆動軸31へ伝達して、挟持搬送ベルト24等を駆動している。
さらに、該ミッションケースMの側面には、前後進変速レバー8の操作により回動される前後進切換えアーム5が設けられており、変速レバーLにより複数段に変速した回転数を、前後進切換えアーム5により前後進に切換えるのである。また、前記ミッションケースMの上部には、PTOクラッチ操作ワイヤー71と、走行クラッチ操作ワイヤー47が連動されている。
【0020】
次に、図5において、回動中心ギアケースKの部分の構成を説明する。
前記回動中心ギアケースKは、クランク軸25を配置したクランク軸ケース70と、挟持搬送ベルト24・24の駆動軸31・31を配置したベルト駆動ケース72とにより構成されている。クランク軸ケース70とベルト駆動ケース72とは一体的に構成されて、ブラケットを介して茎処理機構Aに固定されている。
そして、クランク軸ケース70両端の軸受けメタル73・73の部分で、走行フレーム19に設けられた軸受け部に枢支されている。
また、該軸受けメタル73・73が茎処理機構Aを枢支する軸受け部を構成しており、該クランク軸25の中心が、茎処理機構Aの回動中心の枢支点Pである。
【0021】
ベルト駆動ケース72内部のピニオンギア7に、ミッションケースMから突出した前記PTOジョイント軸15の先端が連結されており、ミッションケースMのPTOクラッチ操作ワイヤ71により断接された回転が、ピニオンギア7に入力される。そして、該ピニオンギア7とラックギア20とが噛合しており、挟持搬送ベルト24を駆動する左側の駆動軸31の縦方向の回転に変換されている。
【0022】
右側のベルトの駆動を行なう駆動軸31へは、回動中心ギアケースK内の、左側の駆動軸31に固設したスプロケット33から、チェンを介してベベルギア軸35のスプロケット36を駆動し、該ベベルギア軸35上のギア34が右側の駆動軸31のギア37と噛合していることによって、動力を伝達している。このように、左側の駆動軸31と右側の駆動軸31とは逆転回転することとなる。
【0023】
また、ベルト駆動ケース72内部のベベルギア軸35が、クランク軸ケース70内部に嵌入しており、該ベベルギア軸35のクランク軸ケース70内部への突出部分に、ベベルギア22が固設されている。該ベベルギア22は、左右のクラッチ軸65・65のベベルギア21・21と噛合して、クランク軸25・25を駆動するように構成している。
そして、このクランク軸25・25によって、芋蔓切断装置C・Cが一定速度で駆動され、左右の前記駆動軸31・31の回転によって前記挟持搬送ベルト24・24、上搬送ベルト26・26、及び、掻込装置3を構成する掻込ベルト27・27が一定の回転数で駆動されるのである。
【0024】
次に、芋蔓処理機構Aについて説明する。
図6乃至図8において、芋蔓処理機構Aの前部には掻込装置3が配設され、該掻込装置3は、主に掻込ベルト27・27及びプーリ50・51・52により構成されている。該プーリ50・50は、芋蔓処理機構Aを駆動する駆動軸31・31に軸支され、該駆動軸31・31と一体的にプーリ50・50が回転して、左右一対の掻込ベルト27・27を駆動する。
機体前部から後部にかけて挟持搬送ベルト24・24が配設され、該挟持搬送ベルト24・24の前部は前記掻込装置3の下方に位置し、該挟持搬送ベルト24・24の後部上方には、左右一対の上搬送ベルト26・26が配設されている。これらの上搬送ベルト26・26及び挟持搬送ベルト24・24などで挟持搬送装置Fが構成されている。
【0025】
前記挟持搬送ベルト24の前部は駆動プーリ70・53に巻回されており、駆動プーリ70は駆動軸31に軸支され、該駆動軸31により駆動される。駆動軸31及び駆動プーリ53を軸支する軸32にはスプロケットを嵌装し、両スプロケットにチェン36を巻回して、駆動プーリ70に連動して駆動プーリ53が駆動されるように構成している。
そして、該チェン36は、チェンケース93によって覆われている。駆動プーリ70と駆動プーリ53との間にはテンションローラ54・54を配設し、挟持搬送ベルト24の内側を押圧して芋蔓を挟持できる方向に付勢し、該挟持搬送ベルト24を緊張している。
また、駆動プーリ53の後方には、挟持搬送ベルト24を外側から緊張する外側テンションローラ55が配設されている。
【0026】
駆動プーリ70の後方には、プーリ58・60が配設され、挟持搬送ベルト24が巻回されている。駆動プーリ70とプーリ58とが、回動アーム71により回動可能に連結され、プーリ58とプーリ60とが支持杆65及び付勢杆80などにより連結されている。プーリ58とプーリ60との間には3連テンションローラ59・59・59を配設して、挟持搬送ベルト24の内側を万遍なく押圧して芋蔓を確実に挟持できるよう構成しており、該3連テンションローラ59・59・59は連結杆66により連結されている。連結杆66は、2本の付勢アーム67・67によって支持杆65と連結され、内側方向へ付勢されている。
【0027】
挟持搬送装置Fの後端を左右に回動すると、回動アーム71が回動し、挟持搬送ベルト24の駆動プーリ70の部分の部分が折れ曲がることで該挟持搬送ベルト24後部が左右回動するが、前記駆動プーリ70・70の外方には2連外側テンションローラ56・57が配設され、挟持搬送ベルト24後部の回動度合によって、該ローラ56・57の何れかが挟持搬送ベルト24を外側から緊張するように構成している。
【0028】
また、左右のプーリ58・58を支持する回動軸34・34の間、及び、左右の支持杆65・65の間には縮小バネ75・75が介装され、左右の挟持搬送ベルト24・24を、芋蔓を挟持する方向へ付勢している。
尚、図8において、前記付勢杆80は、付勢バネ76により前後突出方向に付勢され、挟持搬送ベルト24を緊張させている。
【0029】
挟持搬送ベルト24・24の後部上方には上搬送ベルト26・26が配設され、該上搬送ベルト26はプーリ68・69に巻回されている。プーリ69は、プーリ60を支持する軸33に支持され、挟持搬送ベルト24の回転によって駆動される軸33と一体的に回転する。プーリ68は、前記駆動軸31の略上方に位置している。
また、前記掻込ベルト27・27は、その上方を掻込フレーム14・14によって覆われ、上搬送ベルト26・26は、その上方を上搬送ベルトカバー73・73により覆われている。そして、掻込フレーム14・14の後端部には、上搬送ベルト26・26の前端及び前端部内側を覆う回動カバー74・74を配設し、特に挟持搬送ベルト24・24の後部が回動した際に、挟持搬送される芋蔓が、プーリ68と上搬送ベルト26・26との間に挟み込まれないように保護している。
【0030】
前記プーリ53・58・60・70にはスクレイパ61を、プーリ51・52にはスクレイパ63・64を、テンションローラ54・59にはスクレイパ62を、外側テンションローラ56・57にはスクレイパ91を設け、これらのプーリ及びテンションローラの外周面に絡まった芋蔓や付着した砂、又は土等を掻き落とすように構成している。また、プーリ50・68・69にも同様にスクレイパを設けている。
そして、挟持搬送ベルト24の下面近傍には脱落防止部材82を配設して、挟持搬送ベルト24が弛んだ場合等に下方に垂れ下がってしまうことを防止し、該挟持搬送ベルト24が外れて脱落しないように構成している。
【0031】
以上のように芋蔓処理機構Aが構成され、該芋蔓処理機構Aを構成する挟持搬送ベルト24・24、上搬送ベルト26・26、及び、掻込ベルト27・27が前記駆動軸31・31によって一定の回転数で駆動されるのである。
また、機体は、エンジンEの駆動回転を変速しながら走行車輪11へ伝達する前記走行機構Bによって変速可能に走行される。
そして、挟持搬送ベルト24・24、上搬送ベルト26・26、及び、掻込ベルト27・27が駆動されているときには、これらのベルト24・26・27の回転速度、即ち、各ベルト24・26・27の周速が、常に機体の走行速度よりも速い速度となるように、ミッションケースM内の変速軸87等に固設した各種ギアのギア比や、ベルト駆動ケース72内部の各種ギアのギア比を適宜設定している。
【0032】
例えば、本実施例においては、芋蔓処理作業時における機体の走行速度を、高速と低速に2段階に速度を調節できるように構成しているが、機体が高速で作業を行なっている場合においても、前記各ベルト24・26・27の周速が機体の走行速度よりも速くなるように構成している。
そして、挟持搬送ベルト24・24、上搬送ベルト26・26、及び、掻込ベルト27・27は地面に対して傾斜して配設されているが、各ベルト24・26・27の回転速度の水平方向成分が機体の走行速度よりも速くなるように構成しているのである。
【0033】
これにより、機体が作業状態で走行しているときには、走行速度の高速・低速にかかわらず、畝上の芋蔓が機体の走行速度よりも速い速度で、掻込装置3により掻込まれるとともに、挟持搬送装置Fの挟持搬送ベルト24・24、及び、上搬送ベルト26・26により後方へ搬送されることとなって、搬送途中での芋蔓の溜まりや詰まりを生じることなく、円滑な芋蔓処理を行なうことができる。
【0034】
【発明の効果】
本発明は以上の如く構成したので、次のような効果を奏するのである。
請求項1記載の如く、走行しながら引っ張ることにより、茎を基部から引き千切って移動処理する走行式芋蔓処理機の芋蔓処理機構Aにおいて、該芋蔓処理機構Aは、両畝間を横断する芋蔓を切断する芋蔓切断装置Cと、掻込ベルト27・27により構成された掻込装置3と、畝内の芋が浮き上がらないように押さえ付ける畝押さえローラ機構Tと、挟持搬送装置Fから一体的に構成されており、該挟持搬送装置Fは、上搬送ベルト26・26と挟持搬送ベルト24とにより構成されて、挟持搬送装置Fの上部を左右に回動することで芋蔓の排出方向を段階的に左右に切換えられるように構成し、前記掻込ベルト27・27、及び挟持搬送ベルト24・24、及び上搬送ベルト26・26は、地面に対して傾斜して配設され、各ベルト24・26・27の回転速度の水平方向成分が、機体の走行速度よりも速くなるように構成したので、該挟持搬送装置により芋蔓が機体の走行速度よりも速い速度で後方へ搬送されることとなって、搬送途中での芋蔓の溜まりや詰まりを生じることなく、円滑な芋蔓処理を行なうことができた。
【0035】
また、請求項2記載の如く、芋蔓処理作業時における機体の走行速度を、高速と低速に2段階に速度を調節可能とし、機体が高速で作業を行なっている場合においても、前記各ベルト24・26・27の回転速度の水平方向成分が機体の走行速度よりも速くなるように構成したので、低速の場合も、高速の場合も、該挟持搬送ベルト、及び、上搬送ベルトにより芋蔓が、機体の走行速度よりも速い速度で後方へ搬送されることとなって、搬送途中での芋蔓の溜まりや詰まりを生じることなく、円滑な芋蔓処理を行なうことができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 芋蔓処理機構を備えた走行式芋蔓処理機を示す全体側面図である。
【図2】 同じく全体平面図である。
【図3】 芋蔓処理機構を枢支する枢支点部を示す断面図である。
【図4】 エンジンの側面に配置したミッションケースの側面図である。
【図5】 回動中心ギアケースの後面断面図である。
【図6】 掻込装置及び挟持搬送装置前部を示す平面図である。
【図7】 挟持搬送装置後部を示す平面図である。
【図8】 同じく側面図である。
【符号の説明】
A 芋蔓処理機構
B 走行機構
E エンジン
F 挟持搬送装置
K 回動中心ギアケース
M ミッションケース
3 掻込装置
24 挟持搬送ベルト
26 上搬送ベルト
31 駆動軸
Claims (2)
- 走行しながら引っ張ることにより、茎を基部から引き千切って移動処理する走行式芋蔓処理機の芋蔓処理機構Aにおいて、該芋蔓処理機構Aは、両畝間を横断する芋蔓を切断する芋蔓切断装置Cと、掻込ベルト27・27により構成された掻込装置3と、畝内の芋が浮き上がらないように押さえ付ける畝押さえローラ機構Tと、挟持搬送装置Fから一体的に構成されており、該挟持搬送装置Fは、上搬送ベルト26・26と挟持搬送ベルト24とにより構成されて、挟持搬送装置Fの上部を左右に回動することで芋蔓の排出方向を段階的に左右に切換えられるように構成し、前記掻込ベルト27・27、及び挟持搬送ベルト24・24、及び上搬送ベルト26・26は、地面に対して傾斜して配設され、各ベルト24・26・27の回転速度の水平方向成分が、機体の走行速度よりも速くなるように構成したことを特徴とする走行式芋蔓処理機の芋蔓処理機構。
- 請求項1記載の走行式芋蔓処理機の芋蔓処理機構において、芋蔓処理作業時における機体の走行速度を、高速と低速に2段階に速度を調節可能とし、機体が高速で作業を行なっている場合においても、前記各ベルト24・26・27の回転速度の水平方向成分が機体の走行速度よりも速くなるように構成したことを特徴とする走行式芋蔓処理機の芋蔓処理機構。
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