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JP3799816B2 - 変速機を備えた車両の動力制御装置 - Google Patents

変速機を備えた車両の動力制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、無段変速機などの変速機によってエンジンなどの原動機の出力を変速するように構成された車両の動力を制御する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両の走行状態は、走行路の状況によって多様に変化するうえに、車両に要求される駆動力も多様である。これに対して車両に搭載されている原動機のトルク特性は、その構造によって決まってしまい、走行状態に応じた要求の全てを満たす特性にはなっていない。例えばガソリンエンジンなどの内燃機関は低回転数では出力トルクが小さく、したがって発進時に要求されるトルクを満たすことができず、また反対に高速走行時には小さいトルクでよいにも関わらず、内燃機関の出力トルクが大きくなる。このように車両に要求される駆動力と原動機の出力とが一致しない場合があるので、一般的な車両では原動機の出力トルクを変速機で増減するように構成している。
【0003】
ところで変速機は多数の部品によって構成されているが、その大きさには自ずと制限があるから、その強度あるいは耐久性などの点から入力トルクが制限される。一例として、ベルト式の無段変速機について説明すると、この種の変速機では、多数の金属片(駒あるいはブロックと称されることもある)を密着状態に環状に並べ、これを金属ベルト(フープと称されることもある)によって保持することよりベルトが構成されている。このベルトをそれぞれ固定シーブと可動シーブとによって構成される入力側のプーリと出力側のプーリとに巻き掛け、それぞれのプーリの溝幅を変化させることにより、ベルトの巻き掛け半径を変化させ、これによって変速比を変更するように構成されている。その場合のトルクの伝達は、互いに密着している金属片がプーリとの接触面での摩擦力によってトルクを受け、隣接する金属片を押すことによっておこなわれ、したがってフープには、伝達するトルクが張力として直接作用することはない。しかしながら、金属片とプーリとの接触圧力を維持するための反力がフープに張力として作用し、これは、伝達トルクが増大することによって前記接触圧力が増大するから、トルクの増大に応じて大きくなる。またフープは、ベルトがプーリに巻き掛けられて湾曲することにより曲げ応力を受け、その分、フープの張力が増大する。このようにしてフープに作用する張力がフープの許容応力以下になるように伝達トルクが制約される。
【0004】
この種のベルト式無段変速機におけるベルトの耐久性を向上させるためにエンジン出力を制限する装置が特開平4−357358号公報に記載されている。この公報に記載された装置は、無段変速機に入力されるトルクを、クラッチを滑らせることにより制限することに替えて、エンジン出力を低下もしくは制限することを特徴とする装置である。具体的には、ベルトに過負荷が掛かりそうな状態をエンジン回転数および入出力側の各プーリの回転数から求め、ベルトに過負荷が掛かることが判断された場合にエンジンの出力を低下させるように構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の装置においては、エンジン回転数および入出力側の各プーリの回転数に基づいて、ベルトに過負荷が掛かりそうな状態を判断しているが、その回転数を検出した時点でのエンジンや変速機の動作状態が安定して継続する場合には、変速機に入力されるトルクを、ベルトの耐久性が低下しないように抑制することができる。しかしながら、エンジンなどの回転部材の回転変化が生じている状態では、変速機に対する入力トルクが連続的に変化するうえに、回転数変化に伴うトルクが変速機の入力トルクに影響するので、エンジンや各プーリの回転数のみに基づいて変速機の入力トルクを制限するとすれば、変速機に過剰なトルクが入力されたり、あるいは反対にエンジン出力が不必要に抑制されて車両の動力性能が低下する可能性がある。
【0006】
この発明は、上記の事情を背景にしてなされたものであり、変速機の耐久性を向上させることができ、しかも車両の動力性能を向上させることのできる動力制御装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用】
この発明は、上記の目的を達成するために、変速機の入力側の回転部材の回転変化に伴う慣性トルクをエンジントルクに加味して変速機の入力トルクとして把握し、その慣性トルクを含む入力トルクが、変速機の許容最大トルクを超えないようにエンジントルクの最大値を制限するように構成したことを特徴とするものである。
【0008】
より具体的には、請求項1の発明は、原動機から変速機にトルクを伝達し、かつその変速機で変速して出力する変速機を備えた車両の動力制御装置において、前記変速機に対する入力側の前記原動機を含む回転部材の回転変化による慣性トルクを求める慣性トルク算定手段と、前記変速機に許容される入力トルクの上限値を前記慣性トルクで補正した値を前記原動機の出力トルク上限値とする出力トルク上限値設定手段とを備え、前記出力トルク上限値設定手段は、前記回転部材の回転数が増大する場合に、前記変速機に許容される入力トルクの上限値から前記慣性トルクに基づいて増大させた値を前記原動機の出力トルク上限値とすることを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1において、前記出力トルク上限値設定手段は、前記回転部材の回転数が低下する場合に、前記変速機に許容される入力トルクの上限値から前記慣性トルクに基づいて低下させた値を前記原動機の出力トルク上限値とすることを特徴としている。
さらに、請求項3の発明は、原動機から変速機にトルクを伝達し、かつその変速機で変速して出力する変速機を備えた車両の動力制御装置において、前記変速機に対する入力側の前記原動機を含む回転部材の回転変化による慣性トルクを求める慣性トルク算定手段と、前記変速機に許容される入力トルクの上限値を前記慣性トルクで補正した値を前記原動機の出力トルク上限値とする出力トルク上限値設定手段とを備え、前記出力トルク上限値設定手段は、前記変速機を備えた車両の加速時に、前記変速機に許容される入力トルクの上限値から前記慣性トルクに基づいて増大させた値を前記原動機の出力トルク上限値とすることを特徴としている。
そして、請求項4の発明は、請求項3において、前記出力トルク上限値設定手段は、前記変速機を備えた車両の減速時に、前記変速機に許容される入力トルクの上限値から前記慣性トルクに基づいて低下させた値を前記原動機の出力トルク上限値とすることを特徴としている。
また、請求項5の発明は、原動機から変速機にトルクを伝達し、かつその変速機で変速して出力する変速機を備えた車両の動力制御装置において、前記変速機に対する入力側の前記原動機を含む回転部材の回転変化による慣性トルクを求める慣性トルク算定手段と、前記変速機に許容される入力トルクの上限値を前記慣性トルクで補正した値を前記原動機の出力トルク上限値とする出力トルク上限値設定手段とを備え、前記出力トルク上限値設定手段は、前記回転部材の回転数が増大する場合に、前記変速機に許容される入力トルクの上限値に前記慣性トルクを加えた値を前記原動機の出力トルク上限値とすることを特徴としている。
さらに、請求項6の発明は、請求項5において、前記出力トルク上限値設定手段は、前記回転部材の回転数が低下する場合に、前記変速機に許容される入力トルクの上限値に前記慣性トルクを減算した値を前記原動機の出力トルク上限値とすることを特徴としている。
そして、請求項7の発明は、請求項1ないし6のいずれかにおいて、前記車両の動力制御装置は、前記原動機の出力トルクが前記原動機の出力トルク上限値を超えていると判断した場合に、該原動機の出力トルク上限値に制限することを特徴としている
【0009】
この発明の装置では、原動機の出力の増大要求あるいは低下要求などの走行状態に対する要求があって、変速機の入力側の原動機を含む回転部材の回転変動があると、その回転数変化に伴う慣性トルクが算出される。回転数が増大する場合には、慣性トルクがいわゆる抵抗として作用するから、その慣性トルクを変速機に許容される入力トルクの上限値に加えた値が、原動機の出力トルク上限値とされる。また反対に、回転数が低下する場合には、その際の慣性トルクが変速機の入力トルクを増大させることになり、したがってこの場合は、その慣性トルクを変速機に許容される入力トルクの上限値から減算した値が、原動機の出力トルク上限値とされる。その結果、車両の加速時には、原動機の出力トルク上限値が従来に比較して増大させられ、車両としての動力性能が向上する。また減速時には、慣性トルクに応じて原動機の出力トルク上限値を低下させるので、変速機に過剰なトルクが入力されることがなく、その耐久性を向上させることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
つぎにこの発明を具体例に基づいて説明する。先ずこの発明が対象とする車両の駆動機構の一例を説明すると、図2において、原動機1の出力軸2が伝動装置3に連結されている。ここで、原動機1は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの内燃機関あるいはモータなどの電動機、さらにはこれら内燃機関と電動機とを組み合わせた装置など、車両に使用可能な種々の動力源を含む。
【0011】
この原動機1は電気的に制御できるように構成されており、その制御のためのマイクロコンピュータを主体とする電子制御装置(ECU)4が設けられている。この制御装置4は、少なくとも原動機1の出力を制御するように構成されており、その制御のためのデータとして出力軸回転数Ne とアクセル開度Accなどの出力要求信号とが入力されている。この出力要求信号は、要は、原動機1の出力の増大・減少のための信号であり、運転者が操作するアクセルペダル(図示せず)の操作量信号Acc以外に、電子スロットルバルブを備えた原動機1の場合には、その電子スロットルバルブの開度制御信号や、車速を設定車速に維持するためのクルーズコントロールシステム(図示せず)などからの出力制御信号を含む。
【0012】
また、伝動装置3は、車両が停止している状態であっても原動機1を回転させておくことができるようにするためのものであり、摩擦板を圧接することによりトルクを伝達する一般的なクラッチや流体継手(フルードカップリング)や流体式のトルクコンバータあるいはロックアップクラッチを内蔵したトルクコンバータ、電磁クラッチ、パウダークラッチなどの必要に応じて種々のものを採用することができる。
【0013】
この伝動装置3が変速機5の入力軸6に連結されている。この変速機5は、要は、入力軸6と出力軸7との回転数の比率を変更するための機構である。そしてこの変速機5としては、有段式の変速機、無段変速機(ベルト式あるいはトロイダル式など)、手動変速機あるいは自動変速機、常時噛み合い式あるいは選択噛み合い式の変速機など、必要に応じて各種の形式・構成のものを採用することができる。この変速機5として無段変速機を採用した場合には、その出力軸7が前後進切換機構8に連結される。この前後進切換機構8としては、歯車の噛合状態を変更することによって前進・後進を切り換える構成のものや遊星歯車機構を主体に構成したものなどを用いることができる。
【0014】
上記の駆動機構では、アクセル開度Accなどの出力要求信号が変化することにより、原動機1の出力が増減され、前記伝動機構3がトルクを伝達する状態になっていれば、これら原動機1や伝動機構3などの入力側の回転部材の回転数が変化し、同時に変速機5に対する入力トルクが変化する。これに対して変速機5に許容される入力トルクは、機械的な強度や耐久性の点で制約されているから、原動機1を制御することに伴って変化する変速機5の入力トルクが許容値を超えないように制御される。図1に示す制御ルーチンは原動機1としてエンジン(内燃機関)を使用した場合のその出力最大値を設定するためのものである。
【0015】
エンジンの出力トルクは、その排気量などの仕様ごとにアクセル開度Accあるいはスロットル開度などの出力要求量および回転数Ne によって決まり、したがって図1に示す制御ルーチンでは、ステップ1において、予め用意したマップおよびマップ値を補間する関数を用いて、アクセル開度Accおよび回転数Ne からエンジントルクTe を求める。
【0016】
また一方、エンジン回転数変化速度ΔNtranを読み込む(ステップ2)。このエンジン回転数変化速度ΔNtranは、一定時間毎にエンジン回転数を検出するとともに、その検出値の差から単位時間当たりの回転数変化量を算出することにより求まる。なお、前記伝動装置3がいわゆる完全係合状態であって原動機1と変速機5の入力軸6とが実質的に一体化されている場合には、エンジン回転数変化速度ΔNtranは、変速機5の入力側の回転部材の回転数の変化速度になる。
【0017】
つぎに上記の回転数変化速度ΔNtranから変速機5の入力側の慣性トルクTi を算出する(ステップ3)。その演算式は
Ti =I×2π×ΔNtran/60
である。ここでIは、変速機5の入力側のエンジンを含む回転部材の慣性モーメントであり、これは予め求めておくことができる。したがってこのステップ3の機能がこの発明における慣性トルク算定手段に相当する。
【0018】
以上のようにして算定された慣性トルクTi を変速機5の最大許容入力トルクTmmaxに加え、これをエンジン上限トルクTemaxとする(ステップ4)。ここで変速機5の最大許容入力トルクTmmaxは変速機5の構造に応じて予め決められており、例えばベルト式の無段変速機においては、ベルトの強度によってほぼ決定される。また前記慣性トルクTi は、回転数が増大することにより回転数変化速度ΔNtranが正であれば正の値になり、反対に回転数が減少する場合には回転数変化速度ΔNtranが負になる。したがってエンジン上限トルクTemaxの値は、回転数が増大する場合の方が回転数が減少する場合より大きくなる。このステップ4がこの発明における出力トルク上限値設定手段に相当する。
【0019】
前述したステップ1で求められたエンジントルクTe が上記のエンジン上限トルクTemaxより小さいか否かが判断される(ステップ5)。このステップ5で肯定判断されれば、エンジンのその時点の出力によって変速機5に対する入力トルクが最大許容値を超えることがないので、リターンする。これとは反対にステップ5で否定判断されれば、慣性トルクを含む変速機5の入力トルクが最大許容値を超えることになるので、エンジントルクTe がステップ4で算出された上限トルクTemaxに設定される(ステップ6)。すなわちアクセル開度Accおよび回転数Ne に基づいて定まるトルクTe が上限トルクTemaxに制限され、ステップ6がエンジントルク制限手段として機能する。
【0020】
図3は、上記の制御をおこなった場合のタイムチャートを示している。所定の車速で走行中のt0 時点にアクセルペダルが踏み込まれ、アクセル開度Accが例えば全開もしくは全開に近い大きい開度になると、その開度に応じたエンジンの目標回転数Netが設定される。その目標回転数Netは、到達するべき最終的な回転数とその回転数に所定時間内に到達するまでの途中の回転数もしくは回転数の増大勾配として設定され、したがって図3で斜めの線として示されている。
【0021】
エンジンを含む入力側の回転部材の回転数がその目標回転数に向けて増大する場合、前述した慣性モーメントに基づく慣性トルクTi が正の値として現れ、それに応じてエンジン上限トルクTemaxが、慣性トルクを考慮しない値(図3においてt0 時点以前の値)より大きくなる。したがってアクセルペダルが最大限に踏み込まれている場合には、エンジントルクTe が上限トルクTemaxまで増大させられる。その出力は、変速機5に対して過負荷とならない範囲で、回転変化に伴う慣性トルクを考慮した過渡的な大きいトルクであり、慣性トルクを考慮しない場合より大きいトルクであるから、車両を加速する駆動トルクも充分大きくなり、車両の動力性能が向上する。
【0022】
エンジンを含む入力側の回転部材の回転数が目標回転数Netに達すると、そのt1 時点以降では、回転変化がないために慣性トルクTi がゼロになる。そのためエンジン上限トルクTemaxが従前の慣性トルクTi 分小さくなり、それに伴ってエンジントルクTe が下げられる。これは、変速機5に許容される最大入力トルクに対応したトルクであるから、変速機5に過剰な負荷が掛かったり耐久性が低下することはない。
【0023】
そしてt2 時点にアクセルペダルが戻されてアクセル開度Accが低下すると、その開度に対応した目標回転数Netおよび所定時間内にその目標回転数に到達する回転数の変化勾配が設定される。その際のエンジンを含む入力側の回転部材の回転数変化および慣性モーメントに基づいて慣性トルクTi が算定され、慣性トルクTi に応じてエンジン上限トルクTemaxが低下させられる。したがってアクセル開度Accに基づいたエンジントルクTe が上限トルクを超えていれば、実際に出力されるトルクは上限トルクTemaxに制限される。これは、目標回転数Netに達するt3 時点まで、すなわち回転数変化が生じている間、継続される。そのため、エンジントルクが慣性トルクを考慮しない場合よりも低下させられ、それに伴って変速機5の入力トルクが許容される最大値に維持されるから、変速機5に過剰なトルクが入力されたり、それに伴って耐久性が低下したりすることが防止される。
【0024】
なお、上記の具体的な例では、アクセルペダルの操作に伴う信号に基づいて回転数変化が生じる場合を説明したが、例えばクルーズコントロールなどの電気的にスロットル開度や原動機の出力を制御する場合にも変速機の入力側の回転数変化が生じるので、このような車両でも上述の具体例と同様に制御することとしてもよい。また上記の具体例では、アクセル開度の変化に伴う変速およびそれに起因する入力側の回転数の変化があった場合の制御として説明したが、これ以外に例えば手動で変速操作をおこなって変速比を変化させ、それに伴って変速機の入力側の回転数が増大もしくは減少させられる場合にも、この発明を適用することができる。すなわちこの発明における入力側の回転数の変化は、原動機に対する出力の変更要求によるものに限定されない。さらに、この発明は、内燃機関と電動機とを備えた車両における動力の制御装置にも適用することができるのであり、その場合、内燃機関の出力を一定に維持して電動機の出力で駆動力をアシストすることもあるので、このいわゆるアシスト走行モードの場合には、電動機と内燃機関との少なくとも一方の出力トルクを制御することとすればよい。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、変速機の入力側の回転部材の回転数が変化することによって変速機の入力トルクが増減することに鑑み、その回転部材の回転数変化に起因する慣性トルクに応じて原動機の出力トルクの上限値を増減することとしたから、その慣性トルクを考慮しない場合に比較して、原動機の出力トルクを不必要に制限したり、また反対に過剰に大きくしたりすることが防止され、その結果、車両の加速力などの動力性能を向上させることができるとともに、変速機の耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の装置によるエンジン上限トルクの制御例を示すフローチャートである。
【図2】 この発明で対象とすることのできる駆動機構の一例を模式的に示すブロック図である。
【図3】 図1に示す制御をおこなった場合のタイムチャートである。
【符号の説明】
1…原動機、 3…伝動機構、 5…変速機。

Claims (7)

  1. 原動機から変速機にトルクを伝達し、かつその変速機で変速して出力する変速機を備えた車両の動力制御装置において、
    前記変速機に対する入力側の前記原動機を含む回転部材の回転変化による慣性トルクを求める慣性トルク算定手段と、
    前記変速機に許容される入力トルクの上限値を前記慣性トルクで補正した値を前記原動機の出力トルク上限値とする出力トルク上限値設定手段とを備え、
    前記出力トルク上限値設定手段は、前記回転部材の回転数が増大する場合に、前記変速機に許容される入力トルクの上限値から前記慣性トルクに基づいて増大させた値を前記原動機の出力トルク上限値とすることを特徴とする変速機を備えた車両の動力制御装置。
  2. 前記出力トルク上限値設定手段は、前記回転部材の回転数が低下する場合に、前記変速機に許容される入力トルクの上限値から前記慣性トルクに基づいて低下させた値を前記原動機の出力トルク上限値とすることを特徴とする請求項1に記載の変速機を備えた車両の動力制御装置。
  3. 原動機から変速機にトルクを伝達し、かつその変速機で変速して出力する変速機を備えた車両の動力制御装置において、
    前記変速機に対する入力側の前記原動機を含む回転部材の回転変化による慣性トルクを求める慣性トルク算定手段と、
    前記変速機に許容される入力トルクの上限値を前記慣性トルクで補正した値を前記原動機の出力トルク上限値とする出力トルク上限値設定手段とを備え、
    前記出力トルク上限値設定手段は、前記変速機を備えた車両の加速時に、前記変速機に許容される入力トルクの上限値から前記慣性トルクに基づいて増大させた値を前記原動機の出力トルク上限値とすることを特徴とする変速機を備えた車両の動力制御装置。
  4. 前記出力トルク上限値設定手段は、前記変速機を備えた車両の減速時に、前記変速機に許容される入力トルクの上限値から前記慣性トルクに基づいて低下させた値を前記原動機の出力トルク上限値とすることを特徴とする請求項3に記載の変速機を備えた車両の動力制御装置。
  5. 原動機から変速機にトルクを伝達し、かつその変速機で変速して出力する変速機を備えた車両の動力制御装置において、
    前記変速機に対する入力側の前記原動機を含む回転部材の回転変化による慣性トルクを求める慣性トルク算定手段と、
    前記変速機に許容される入力トルクの上限値を前記慣性トルクで補正した値を前記原動機の出力トルク上限値とする出力トルク上限値設定手段とを備え、
    前記出力トルク上限値設定手段は、前記回転部材の回転数が増大する場合に、前記変速機に許容される入力トルクの上限値に前記慣性トルクを加えた値を前記原動機の出力トルク上限値とすることを特徴とする変速機を備えた車両の動力制御装置。
  6. 前記出力トルク上限値設定手段は、前記回転部材の回転数が低下する場合に、前記変速機に許容される入力トルクの上限値に前記慣性トルクを減算した値を前記原動機の出力トルク上限値とすることを特徴とする請求項5に記載の変速機を備えた車両の動力制御装置。
  7. 記車両の動力制御装置は、前記原動機の出力トルクが前記原動機の出力トルク上限値を超えていると判断した場合に、該原動機の出力トルク上限値に制限することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の車両の動力制御装置。
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