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JP3798219B2 - 鉄基合金部材同士の接合体及び接合方法 - Google Patents

鉄基合金部材同士の接合体及び接合方法 Download PDF

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JP3798219B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄基合金部材同士の接合体及び接合方法に係り、詳細には機械的強度に優れた接合体、および優れた機械的強度を維持することを可能ならしめるようにした接合方法の技術分野に属し、鉄基合金部材としては例えば石油精製、化学工業用の配管等がある。
【0002】
【従来の技術】
部材を組み立て、製品とするための方法には種々のものがあり、代表的なものにはボルト、ナットによる機械的締結や溶接がある。そのなかでも溶接は容易に金属材料同士の冶金的結合が得られるため、一般に広く使用されている。しかし、溶接では局所的に母材を溶融させる温度域まで加熱する必要があるため、溶接変形の発生が避けられない。そのため、溶接後の製品は設計とは異なった形状となり、設計上の性能が実現できない、もしくは溶接変形を除去するために著しい修正作業を要する場合があった。
【0003】
一方、金属材料を接合する方法として、拡散接合が知られている。拡散接合では接合時における母材の局所的な加熱溶融がない、もしくは低融点の薄いインサート材のみを加熱溶融させればよいことから加熱温度が低く、溶融領域が狭いため、接合時における変形が少ないという特徴がある。しかしながら、その反面、拡散接合では接合部の強度を得ることが難しく、機械的特性に難があるという解決すべき課題があった。つまり、部材の接合部には母材と同等の接合強度と変形が少なく設計性能を満足する高寸法精度が要求されるにも関わらず、溶接では接合強度のみ、拡散接合では変形のみというように、前記接合方法では何れか一方が満足されるに過ぎない。
【0004】
このような実状に鑑み、後者の拡散接合を用いて、しかもこの拡散接合の問題点である機械的特性を改善することを可能ならしめるようにした技術が特開平9−262685号公報にある。この特開平9−262685号公報において提案された「ステンレス鋼の接合方法」によると確かに母材の機械的特性改善によって接合強度は改善されるものの、それでもまだ不十分な場合があることがわかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、拡散接合により接合された鉄基合金部材同士の接合体及び接合方法において、接合強度にすぐれた接合体及び接合方法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために、従来より行われている拡散接合について鋭意研究を重ねて本発明をなしたものである。
【0007】
本発明者らは、上記特開平9−262685号公報に提案されている接合方法を用いて接合体を製造したにも関わらず、十分な機械的特性、特に接合強度が得られない原因について調査した結果、その原因がインサート材中に含まれるボロン(以下Bと記載)であることが明らかとなった。インサート材の低融点化、アモルファス箔化および接合過程における精錬作用のために数%のBの添加が有効であるが、Bが化合物となって接合層に残留した場合、B化合物近傍に歪が集中することによって接合部で破断し、接合体の強度が低くなることがわかった。
【0008】
そこで、更に鋭意研究を重ねて本発明をなしたものであって、本発明(請求項1)に係る鉄基合金部材同士の接合体は、2つ以上の鉄基合金製の部材を、インサート材を介装して拡散接合してなる接合体であって、前記インサート材が、B:1.0質量%〜5.0質量%を含有し、かつCr:5.0質量%〜20質量%とSi:1.0質量%〜10質量%のいずれか一方、もしくは両方を含有する残部Niおよび不可避的不純物からなるニッケル基合金であり、前記鉄基合金製の部材の間に接合層が形成され、該接合層は、残存するニッケル含有量が40質量%以上、厚さが2.0mm以下であり、かつ、前記インサート材の積層方向に対して垂直方向の中央面において測定される直径1μm以上のボロン化合物の個数が50μm当たり平均2個以下であることを特徴とする接合体である。また、本発明(請求項2)に係る鉄基合金部材同士の接合体は、2つ以上の鉄基合金製の部材を、インサート材を介装して拡散接合してなる接合体であって、前記インサート材が、B:1.0質量%〜5.0質量%を含有し、かつCr:5.0質量%〜20質量%とSi:1.0質量%〜10質量%のいずれか一方、もしくは両方を含有し、さらに、Fe:5質量%以下、C:1.1質量%以下、Co:1質量%以下、Mo:4質量%以下、Cu:4質量%以下の中から一種以上を含有し、残部Niおよび不可避的不純物からなるニッケル基合金であり、前記鉄基合金製の部材の間に接合層が形成され、該接合層は、残存するニッケル含有量が40質量%以上、厚さが2.0mm以下であり、かつ、前記インサート材の積層方向に対して垂直方向の中央面において測定される直径1μm以上のボロン化合物の個数が50μm当たり平均2個以下であることを特徴とする接合体である。そして、この発明の接合体は、鉄基合金部材が石油精製、化学工業用の機器、例えば配管に対して好適に適用される(請求項)。
【0009】
本発明(請求項)に係る鉄基合金部材同士の接合方法は、鉄基合金製の部材同士の間に、B:1.0質量%〜5.0質量%を含有し、かつCr:5.0質量%〜20質量%とSi:1.0質量%〜10質量%のいずれか一方、もしくは両方を含有する残部Niおよび不可避的不純物の組成のニッケル基合金からなるインサート材を介装し、インサート材の液相線温度より40℃以上高い温度から1300℃以下の温度範囲で1分間〜180分間加熱してこのインサート材を溶融させた後、1℃/分〜100℃/分の冷却速度で500℃まで冷却し、その後2℃/分以上の冷却速度で150℃まで冷却することによって、鉄基合金製の部材同士の間に接合層を形成してなり、該接合層は、残存するニッケル含有量が40質量%以上、厚さが2.0mm以下であり、かつ、前記インサート材の積層方向に対して垂直方向の中央面において測定される直径1μm以上のボロン化合物の個数が50μm当たり平均2個以下であることを特徴とする接合方法である。また、本発明(請求項5)に係る鉄基合金部材同士の接合方法は、鉄基合金製の部材同士の間に、B:1.0質量%〜5.0質量%を含有し、かつCr:5.0質量%〜20質量%とSi:1.0質量%〜10質量%のいずれか一方、もしくは両方を含有し、さらに、Fe:5質量%以下、C:1.1質量%以下、Co:1質量%以下、Mo:4質量%以下、Cu:4質量%以下の中から一種以上を含有し、残部Niおよび不可避的不純物の組成のニッケル基合金からなるインサート材を介装し、インサート材の液相線温度より40℃以上高い温度から1300℃以下の温度範囲で1分間〜180分間加熱してこのインサート材を溶融させた後、1℃/分〜100℃/分の冷却速度で500℃まで冷却し、その後2℃/分以上の冷却速度で150℃まで冷却することによって、鉄基合金製の部材同士の間に接合層を形成してなり、該接合層は、残存するニッケル含有量が40質量%以上、厚さが2.0mm以下であり、かつ、前記インサート材の積層方向に対して垂直方向の中央面において測定される直径1μm以上のボロン化合物の個数が50μm当たり平均2個以下であることを特徴とする接合方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明者等は、接合部の変形が少なく、高い寸法精度が得られる拡散接合に着目し、それによって得られる接合体の機械的特性を如何にして向上させるかということについて種々の検討を行った。インサート材中のBは低融点化、インサート材のアモルファス箔化および接合時の精錬作用のために不可欠であることより、Bを含むニッケル(以下Niと記載)を主成分とするインサート材を利用し、このインサート材を溶融させる液相拡散接合を中心に検討を行った。その結果、このようなインサート材を溶融させるという液相拡散接合を行った場合には、Niは母材中に拡散しきれず、部材同士の接合部にNiを含有する接合層として残存することを突き止めた。接合部にNiを含有する接合層が残存するという点でいえば、拡散接合というよりもむしろ、ろう付の範疇に分類されると考えられる。
【0011】
そして前述したように、接合体に十分な機械的特性が得られない原因が接合層内のB化合物であること、及び接合層の厚さであることを突き止め、本発明に至ったものである。なお、接合層は40質量%以上のNiを含有する領域として特徴づけることができるが、この接合層が接合部の機械的特性に大きな影響を及ぼす。詳細には、40質量%以上のNiを含有する接合層が消滅するよりも残存している方が接合体全体の靱性にとって好ましく、その残存する接合層の厚さが2.0mm以下で良好な結果を得ることができ、接合層の厚さが2.0mmを超えると、低強度である接合層が接合体の強度を支配するために接合部の機械的強度が低下してしまうということを知見した。なお、以下の説明の接合層におけるNiやB化合物の含有量は、EPMA(Electron Probe Micro Analyzer)等により測定したものである。
【0012】
そして更に、40質量%以上のNiを含有する接合層内のB化合物が接合体の機械的特性に大きな影響を与えることを知見した。すなわち、B化合物は、直径1μm以上の化合物の個数が接合層の断面内に、50μm当たり平均2個以下であれば接合部の強度に及ぼす影響が少なく、50μmあたり平均3個以上であれば接合部の強度が著しく低下することがわかった。なお、B化合物の個数とは、図1に示すように、B化合物5は接合層4のほぼ中央に出現するので、接合体6の本体部材1,2の間の接合層4を垂直に切断したときの接合断面50μm間に出現する個数のことである。また、B化合物5の形状は必ずしも円形ではないので、図2(a)〜(d)に示すような種々の形状のものの、その最長部分をもって直径dと定義するものである。
【0013】
次に、上述した40質量%以上のニッケルを含有する厚さ2.0mm以下の接合層における直径1μm以上のB化合物が、50μm当たり平均2個以下となる接合体を得るための、本発明に係る接合方法について説明する。この接合方法において重要なのは、接合温度と接合温度からの冷却速度であるという知見を得て、本発明に至ったことである。
【0014】
すなわち、接合層内にB化合物を生成するプロセスは2つあり、1つは接合温度で保持中、インサート材が溶融している状態での晶出、もう1つは接合温度での保持が終了後、冷却中における析出である。この両プロセスでのB化合物生成を抑制するためには晶出に影響する接合温度、析出に影響する冷却速度を適切にコントロールする必要がある。そこで、本発明では、母材特性も鑑みながらB化合物生成を抑制できる条件が、接合温度はインサート材の液相線温度より40℃以上高い温度〜1300℃以下の温度範囲、冷却速度が前記接合温度から500℃まで1℃/分〜100℃/分であり、かつ500℃から150℃まで2℃/分以上という知見を得て、本発明に至ったものである。以下に、これらの限定理由を詳細に説明する。
【0015】
接合を行う温度(接合温度)はインサート材の液相線温度よりも40℃高い温度〜1300℃以下の温度範囲に設定することによって、良好な接合体が得られる。接合時の加熱温度がインサート材の液相線温度より40℃未満の低温である場合、接合層内にB化合物を晶出する。この晶出するB化合物は直径1μm以上と粗大かつ個数も多いため、接合部に負荷が作用した際に破壊の起点となるため、接合部が低強度になる。逆に1300℃を超えると母材への熱影響が生じ、母材の靱性が低下するため、接合体としては好ましくない。また、Cr:10.0〜15.0質量%、Ni:2.5〜6.5質量%の鉄基合金を母材に用いる場合、接合時の加熱温度が1050℃以上であれば、インサート材のぬれ性が改善されて接合部の欠陥が減少するため、良好な接合特性が得られる。さらに接合時の加熱温度が1100℃〜1200℃の温度範囲の場合は、接合部の強度が母材と同等以上の強度になるので、特に接合体として望ましい。
【0016】
また、使用可能なインサート材としては、Niを60質量%以上含んでいる必要があり、例えば表1に示すJIS規格のNiインサート材(JIS Z3265)、および表2に示すJIS規格の自溶合金(JIS Z8303)の全てを使用することができる。Niが60質量%以下のNi基合金を用いる場合、インサート材溶融時におけるFe基合金母材が溶解することによって接合層のNi濃度が低下し、接合層のNi濃度が40質量%未満になると靱性の低下が懸念される。
【0017】
【表1】
Figure 0003798219
【0018】
【表2】
Figure 0003798219
【0019】
上記加熱温度で接合後、室温まで冷却し、接合工程が終了するが、このときの冷却速度が接合部、母材の強度特性に大きな影響を与える。500℃までの冷却速度が1℃/分〜100℃/分、かつ500℃から150℃までの冷却速度が2℃/分以上で良好な結果を得ることができる。500℃までの冷却速度が100℃/分以上であれば、冷却速度が速すぎるために部材内に温度差がつきやすく、熱応力によって接合部に割れが発生する。また、500℃までの冷却速度が1℃/分以下である場合、もしくは500℃から150℃までの冷却速度が2℃/分未満の場合にはB化合物が接合層に析出する。このB化合物は直径が1μm未満と小さいものの、個数が多く、接合層50μmあたり2個以上となる。その結果、接合部に負荷が作用した際にはこれらB化合物が破壊の起点となるため、接合部の強度が低下する。
【0020】
ところで、接合体を構成する鉄基合金部材の組成としては特に限定されるものではなく、表3に化学成分を例示するような、極く一般的に用いられる接合体素材であればよい。
【表3】
Figure 0003798219
【0021】
なお、Cr:10.0〜15.0質量%、Ni:2.5〜6.5質量%の鉄基合金、もしくはCr:0.75〜1.10質量%、Mo:0.15〜0.25質量%の場合には、40質量%以上のNiを含有する接合層を有することによって特に優れた衝撃特性が得られるので、特に好適な接合体が得られる。
【0022】
また、Cr,Siは、周知のとおり、インサート材の融点を降下させると共に、鉄基合金製の部材とのぬれ性を改善させる役割を果たすものである。したがって、鉄基合金製の部材同士を上記温度範囲内の加熱温度で接合して、部材同士の接合における欠陥の発生を防止するためには、インサート材中のCr,Siの何れか一方、もしくは両方が含有されていることが好ましい。最も好ましいインサート材としては、例えばNi:60質量%以上、B:1.0質量%〜5.0質量%を含有し、かつCr:5.0質量%〜20質量%とSi:1.0質量%〜10質量%の何れか一方、もしくは両方を含有するものである。
【0023】
ところで、Bが1.0質量%未満の場合はインサート材の液相線温度が高い(約1350℃以上)ので上記温度では接合することができず、逆に5.0質量%を超える場合はBが多すぎるために接合層中のB化合物の個数が多くなり接合部の強度が得られない。Cr,Siに関しては、含有量が上記範囲未満の場合には液相線温度が高く(約1430℃)、また部材とのぬれ性が悪いために接合層に欠陥が生じ易く、逆に含有量が上記範囲の上限を超えている場合には接合層内にB化合物を生成しやすく接合部の強度を得ることができない。
【0024】
また、インサート材としては、一般にアモルファス箔が使用されるが、その形態は特に制限を受けるものではなく、必要に応じて粉末、メッキ膜、溶射皮膜等の形態を採ることができる。接合層の厚さは重石重量や圧縮荷重で調整することができ、またスペーサ等を利用して調節することもできる。また、インサート材を大気中で加熱すると接合層内に酸化物が含まれ強度が低下することになるので、インサート材は真空中もしくはAr等の不活性ガス雰囲気やN2ガス雰囲気中で加熱するのが好ましい。さらに、インサート材の加熱時間は1分間〜180分間の範囲が好ましく、この時間内であれば界面での剥離を生じることがなく、また十分な寸法精度を得ることができる。さらに、接合体の製造コスト、母材に対する熱影響を考慮すると、加熱時間は5分間〜60分間がより好ましく、より高強度の接合部を有する接合体を製造することができる。
【0025】
【実施例】
本発明の実施例1を説明する。この例は下記表4に示す化学組成の鉄基合金製のブロックと上記表1中のBNi−2相当のインサート材とを用い、図3に示すように鉄基合金製のブロック1とブロック2との間にインサート材3を介し、このインサート材3を加熱溶融して鉄基合金製のブロック同士1,2を接合し、接合層の厚さと強度との関係を調査したものである。この時の接合条件は加熱温度1100℃で30分間保持した。また、このブロック1,2の接合に際しては、接合面間に圧縮荷重を作用させることにより、もしくはスペーサにより所定間隔の隙間を設けることによって、種々の厚さの接合層の接合体を製作した。その後、各接合体より引張試験片を切り出して接合体の強度評価を行った。評価結果を表5に示す。なお、引張試験片は平行部の直径が6mm、長さ32mmであり、平行部の中央において、負荷方向に対して接合面が垂直になるように加工してある。また、接合部断面をEPMAを用いてライン分析し、その分析結果から40質量%以上のNiを含有する接合層が形成されていることを確認した。
【0026】
【表4】
Figure 0003798219
【0027】
【表5】
Figure 0003798219
【0028】
上記表5によれば、本発明に係る接合温度内であっても接合体の接合層の厚さが2.0mmを超える場合には、接合部が低強度になっている。このことから本発明では接合層の厚さを2.0mm以下とするものである。なお、より好ましい接合層の厚さは0.010mm〜0.200mmであり、さらに好ましい接合層の厚さは0.020mm〜0.100mmである。
【0029】
本発明の実施例2を説明する。この例は上記実施例1と同様、上記表4に示す化学組成の鉄基合金製のブロックと上記表1中のBNi−2相当のインサート材とを用い、図3に示すように鉄基合金製のブロック1とブロック2との間にインサート材3を介し、このインサート材3を加熱溶融して鉄基合金製のブロック同士1,2を接合した。この実施例2においては、ブロック同士の接合条件として、表6に示すように、インサート材を加熱溶融させる温度およびその溶融温度での保持時間を種々変更し、また接合温度から500℃までの冷却速度は10〜50℃/minとなるよう調節した。そして、製作した接合体を用いて次のごとき調査を行った。なお、この実施例2の場合、40質量%のNiを含有する接合層の厚さは全て0.05mmである。
【0030】
【表6】
Figure 0003798219
【0031】
接合体より引張試験片を切り出して接合体の引張試験を行った。また、引張試験片を切り出した接合体の残部からミクロ試験片を採取し、接合部の組織を顕微鏡で観察すると共に、EPMAにより分析した。さらにマイクロビッカース硬度計により、0.49Nの荷重で接合層中央部の硬度を測定した。なお、引張試験片は平行部の直径が6mm、長さ32mmであり、平行部の中央において負荷方向に対して接合面が垂直になるように加工してある。
【0032】
引張試験片の引張試験および接合部の組織観察結果は上記表6に示すとおりである。上記表6によれば、接合するときの加熱温度が1050℃以上の本実施例の場合、接合層内に1μm以上のB化合物が2個/50μm以下しか存在していないため、接合体の強度は母材の強度と同等もしくはそれ以上になっている。
特に、接合温度が1100℃以上の場合には、接合体の引張試験であるにもかかわらず、母材部で破断している。しかし、接合温度が1050℃未満の場合には、接合層内に直径1μm以上のB化合物が3個/50μm以上残っているため、接合体は接合部で破断している。このように接合体が接合部で破断するのは、接合部が低強度、もしくは高強度であっても伸びが得られず脆くなっているためであると考えられる。また、上記表6によれば、接合層内におけるB化合物の析出特性、強度特性は加熱温度での保持時間の長短に殆ど影響されず、加熱温度で決まることがわかる。
【0033】
本発明の実施例3を説明する。この例は上記表4に示す組成の鉄基合金を、上記表1中のBNi−2相当のインサート材である、20μm厚さの4枚のアモルファス箔を用いて接合したもので、図4に示すように、空洞部7を有するブロック1と相手のブロック2とを接合した後、空胴部分の高さ変化を接合前後で比較したものである。より詳しくは、加熱温度1190℃にて接合を行い、接合時には1MPaの面圧になるように荷重を負荷した。このとき接合時の保持時間を種々変化させ、保持時間に対する接合前後の変形量を調べたものである。
なお、接合前後の変形量は接合前のブロック1の空胴部分の高さをa0とし、接合後の空間部分の高さをaとしたとき、[[a0+インサート材厚さ(0.02×4=0.08mm)]−a]で定義し、ノギスにて測定し、合計5回測定した平均値を用いている。
【0034】
そして、試験後に接合層の断面を鏡面研磨しEPMAにより分析した結果、接合後における40質量%以上のNiを含有する接合層の厚さはすべて0.03mm〜0.06mmの範囲であった。また、接合時における加熱温度での保持時間と接合前後の変形量は、下記表7に示すとおりであった。
【0035】
【表7】
Figure 0003798219
【0036】
上記表7中において、接合のための保持時間があまりにも短い0.5分、0.75分の場合には接合後の寸法測定時に接合部が剥離してしまい、接合後の寸法測定ができなかった。このように接合部が剥離してしまうのは、接合界面における反応が不十分であり、界面強度が弱かったことが原因であると想定される。
【0037】
また、保持時間が長い240分、300分、360分の場合には母材が変形し、接合後の変形量が大きかった。一方、保持時間が適切である1分〜180分の場合は、界面に剥離が生じておらず、また接合後の変形量も少ないために、本方法によって優れた寸法精度で接合体を作製することができる。ここで、保持時間が長い場合には接合体の製造コストが高くなる欠点があり、逆に保持時間が短い場合には大型の接合体を作製する場合の接合面内の温度差によって、接合部が低強度になる可能性があるので、接合のための時間としては5分〜60分が好ましい。
【0038】
本発明の実施例4を説明する。この例は下記表8に示す組成の鉄基合金を用いると共に、表1中のBNi−2相当のインサート材を用い、加熱溶融による接合によって接合条件を決定した例である。この場合には下記表9に示すように、インサート材を加熱溶融させる温度およびその温度での保持時間を種々変更して接合体を製造したものである。そして、引張試験片の切り出し残部からミクロ試験片を採取して接合部の組織を顕微鏡で観察し、EPMAにより分析した。なお、接合温度から500℃までの冷却速度は10〜50℃/minとなるように調節した。また、引張試験方法は上記実施例1の場合と同じである。なお、40質量%のNiを含有する接合層の厚さは全て0.08mmである。下記表9に引張試験片および接合部の組織観察結果を示す。
【0039】
【表8】
Figure 0003798219
【0040】
【表9】
Figure 0003798219
【0041】
表9によれば、部材同士を接合するときの加熱温度が1040℃以上の場合には、接合層内に直径1μm以上のB化合物が50μm当たり2個以上存在せず、接合部の強度は母材と同等以上の強度になっている。
さらに、この接合体の接合層内におけるB化合物の生成特性および強度特性は加熱温度での保持時間の長短に殆ど影響されず、加熱温度によって決まることが分かる。一方、接合するときの加熱温度が1040℃未満の場合には、接合層内に1μm以上のB化合物が50μm当たり3個以上残っているので、この接合層は高硬度になっている。そのため、低強度であるが、上記の場合と同様、この接合層の組織特性および強度特性は接合時における加熱温度での保持時間には影響されず、加熱温度によって決まるものである。
【0042】
本発明の実施例5を説明する。この例は上記表8に示す組成の鉄基合金を用い、表10に示す組成のインサート材を介し加熱溶融して接合する方法について検討した。その際、表11に示すような接合温度・接合時間で接合体を製造したものである。接合後、母材の調質のため700℃にて焼戻しを行った後、実施例1と同様の引張試験片を切り出し、引張試験に供するとともに、残部より切り出した接合部断面を樹脂に埋め込み後、鏡面研磨し、EPMA分析を行った。
【0043】
【表10】
Figure 0003798219
【0044】
【表11】
Figure 0003798219
【0045】
表11によれば、部材同士の接合温度が1200℃以上であれば、接合層内に1μm以上のB化合物が50μm当たり2個以上存在せず、高い接合体の強度が得られる。一方、接合温度が1190℃未満の場合には接合層内のB化合物が50μm当たり3個以上存在するため、接合体の強度は低い。
【0046】
本発明の実施例6を説明する。この例は上記表8に示す組成の鉄基合金を用い、表10に示す組成のインサート材を介し加熱溶融して接合する方法について検討した。その際、表12に示すような接合温度・時間にて接合し、さらに表12に示す各冷却速度にて冷却した。なお、冷却速度の調節は冷却時の冷却ガスの圧力を調節、もしくはヒータにて加熱しながら冷却することによって行っている。なお、接合温度から500℃まで間において冷却速度は常に一定にならないが、ここで用いているのは接合温度から500℃の温度差を冷却に要する時間で割ることによって求めた平均の冷却速度である。接合後、実施例5と同様に母材調質のための焼戻しを行い、その後、接合体より引張試験片を切り出し引張試験に供すると共に、残部より採取した接合体を鏡面に研磨し、EPMAによって接合層内のB化合物を分析した。結果を表12に示す。
【0047】
【表12】
Figure 0003798219
【0048】
表12に示すように、接合温度がインサート材の液相線温度より40℃未満の温度である1170℃、1180℃である場合には、保持時間に関わらず接合層内にB化合物が生成しているため、接合体は低強度である。本B化合物はインサート材が溶融している間に晶出したものと推測される。それに対し、接合温度がインサート材の液相線温度より40℃以上高い温度である1200℃、1230℃、1250℃の場合、接合温度から500℃までの冷却速度が1℃/分以上100℃/分以下であり、かつ500℃から150℃までの冷却速度が2℃/分以上の場合には接合層50μmあたりのB化合物が2個以下であり、接合体の強度が高い。そして接合温度から500℃までの冷却速度が100℃/分以上の場合には接合部にクラックが発生したため、引張試験片を切り出すことができなかった。ただし、健全部より切り出した接合層には50μmあたり2個以下のB化合物しか見られない。さらに500℃までの冷却速度が1℃/分未満、および500℃から150℃までの冷却速度が2℃/分未満の場合には接合層50μm当たりのB化合物数が2個以上であり接合体の強度が低い。接合層内のB化合物は接合温度からの冷却中に析出したものと思われる。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る鉄基合金部材同士の接合体は、接合層の強度が母材である鉄基合金部材と同程度の高い強度を有するので、高強度を要求される用途に対して安心して適用することができる。
【0050】
また、本発明に係る鉄基合金部材同士の接合方法によれば、接合層の強度を母材である鉄基合金部材と同程度にまで高いものとすることができ、高い強度を有する接合体を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】接合層におけるボロン化合物個数の計数の説明図である。
【図2】ボロン化合物の直径を定義するための説明図であって、aは化合物が円形、bは楕円、cは滴形、dは角形の場合である。
【図3】本発明に係る接合体の展開斜視図である。
【図4】本発明に係る別の接合体の説明図であって、aは展開斜視図、bは斜視図である。
【符号の説明】
1,2:鉄基合金部材 3:インサート材 4:接合層
5:ボロン化合物 6:接合体 7:空洞部

Claims (5)

  1. 2つ以上の鉄基合金製の部材を、インサート材を介装して拡散接合してなる接合体であって、前記インサート材が、B:1.0質量%〜5.0質量%を含有し、かつCr:5.0質量%〜20質量%とSi:1.0質量%〜10質量%のいずれか一方、もしくは両方を含有する残部Niおよび不可避的不純物からなるニッケル基合金であり、前記鉄基合金製の部材の間に接合層が形成され、該接合層は、残存するニッケル含有量が40質量%以上、厚さが2.0mm以下であり、かつ、前記インサート材の積層方向に対して垂直方向の中央面において測定される直径1μm以上のボロン化合物の個数が50μm当たり平均2個以下であることを特徴とする鉄基合金部材同士の接合体。
  2. 2つ以上の鉄基合金製の部材を、インサート材を介装して拡散接合してなる接合体であって、前記インサート材が、B:1.0質量%〜5.0質量%を含有し、かつCr:5.0質量%〜20質量%とSi:1.0質量%〜10質量%のいずれか一方、もしくは両方を含有し、さらに、Fe:5質量%以下、C:1.1質量%以下、Co:1質量%以下、Mo:4質量%以下、Cu:4質量%以下の中から一種以上を含有し、残部Niおよび不可避的不純物からなるニッケル基合金であり、前記鉄基合金製の部材の間に接合層が形成され、該接合層は、残存するニッケル含有量が40質量%以上、厚さが2.0mm以下であり、かつ、前記インサート材の積層方向に対して垂直方向の中央面において測定される直径1μm以上のボロン化合物の個数が50μm当たり平均2個以下であることを特徴とする鉄基合金部材同士の接合体。
  3. 鉄基合金部材が石油精製、化学工業用配管である請求項1または2に記載の鉄基合金部材同士の接合体。
  4. 鉄基合金製の部材同士の間に、B:1.0質量%〜5.0質量%を含有し、かつCr:5.0質量%〜20質量%とSi:1.0質量%〜10質量%のいずれか一方、もしくは両方を含有する残部Niおよび不可避的不純物の組成のニッケル基合金からなるインサート材を介装し、インサート材の液相線温度より40℃以上高い温度から1300℃以下の温度範囲で1分間〜180分間加熱してこのインサート材を溶融させた後、1℃/分〜100℃/分の冷却速度で500℃まで冷却し、その後2℃/分以上の冷却速度で150℃まで冷却することによって、鉄基合金製の部材同士の間に接合層が形成され、該接合層は、残存するニッケル含有量が40質量%以上、厚さが2.0mm以下であり、かつ、前記インサート材の積層方向に対して垂直方向の中央面において測定される直径1μm以上のボロン化合物の個数が50μm当たり平均2個以下であることを特徴とする鉄基合金部材同士の接合方法。
  5. 鉄基合金製の部材同士の間に、B:1.0質量%〜5.0質量%を含有し、かつCr:5.0質量%〜20質量%とSi:1.0質量%〜10質量%のいずれか一方、もしくは両方を含有すし、さらに、Fe:5質量%以下、C:1.1質量%以下、Co:1質量%以下、Mo:4質量%以下、Cu:4質量%以下の中から一種以上を含有し、残部Niおよび不可避的不純物の組成のニッケル基合金からなるインサート材を介装し、インサート材の液相線温度より40℃以上高い温度から1300℃以下の温度範囲で1分間〜180分間加熱してこのインサート材を溶融させた後、1℃/分〜100℃/分の冷却速度で500℃まで冷却し、その後2℃/分以上の冷却速度で150℃まで冷却することによって、鉄基合金製の部材同士の間に接合層を形成してなり、該接合層は、残存するニッケル含有量が40質量%以上、厚さが2.0mm以下であり、かつ、前記インサート材の積層方向に対して垂直方向の中央面において測定される直径1μm以上のボロン化合物の個数が50μm当たり平均2個以下であることを特徴とする鉄基合金部材同士の接合方法。
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