JP3796568B2 - レジスト材料及びパターン形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、微細加工技術に適し、解像性とドライエッチング耐性に優れる新規なレジスト材料、特に化学増幅ポジ型レジスト材料に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
LSIの高集積化と高速度化に伴い、パターンルールの微細化が急速に進んでいる。1994年の段階でSIAのロードマップ上0.18μmルールデバイスの量産は2001年とされていたが、実際は2年前倒しになり、1999年に量産開始された。0.18μmデバイスはArFリソグラフィーが本命視されていたが、KrFリソグラフィーが延命され、0.15μm世代、更には0.13μmまでもがKrFリソグラフィーでの量産が検討されている。KrFリソグラフィーの成熟と共に微細化の加速に拍車がかかっている。ArFは100nmの微細加工が期待され、F2は70nmが期待されているが、更にその先はEBの縮小投影露光(PREVAIL、SCALPEL)や軟X線を光源とするEUVが候補に挙がる。
【0003】
従来、光の波長が変わるごとにレジスト材料用のポリマーが大きく変わってきた。これはひとえに必要な透過率を確保するためである。例えばg線からi線においては感光剤のベースがベンゾフェノン型から非ベンゾフェノン型に変化した。i線からKrFへの移行においては、長らく用いられてきたノボラック樹脂からヒドロキシスチレン系樹脂への変更を伴った。KrFからArFへにおいては劇的で、2重結合を持つポリマーが全く光を通さないため、脂環系のポリマーへ変更される。更にF2においては更なる透過率向上のため、ポリテトラフルオロエチレンのようなフッ素原子を導入した脂環系ポリマーが検討されている。
【0004】
しかしながら、EBやX線などの非常に短波長な高エネルギー線においては、レジスト材料に用いられている炭化水素のような軽元素は全く吸収がないため初めて透過率の束縛から解放される。
【0005】
EB用のレジスト材料は、実用的にはマスク描画用途に用いられてきたが、近年、マスク製作技術が問題視されるようになってきた。g線の時代から、縮小投影露光装置が用いられており、その縮小倍率は1/5であったが、最近、チップサイズの拡大と、投影レンズの大口径化と共に1/4倍率が用いられるようになってきた。微細加工の進行による線幅の縮小だけでなく、倍率変更による線幅縮小はマスク製作技術にとって大きな問題である。
【0006】
マスク製作用露光装置も、線幅の精度を上げるため、レーザービームによる露光装置から、電子ビーム(EB)による露光装置が用いられるようになってきた。更にEBの電子銃における加速電圧を上げることによってよりいっそうの微細化が可能になることから、10keVから30keV、最近は50keVが主流になりつつある。
【0007】
ここで、加速電圧の上昇と共に、レジスト材料の低感度化が問題になってきた。加速電圧が上昇すると、レジスト膜内での前方散乱の影響が小さくなるため、電子描画エネルギーのコントラストが向上して解像度や寸法制御性が向上するが、レジスト膜内を素抜けの状態で電子が通過するため、レジスト材料の感度が低下する。マスク露光機は直描の一筆書きで露光するため、レジスト材料の感度低下は生産性の低下につながり、好ましいことではない。
【0008】
このため、高感度化の要求から、化学増幅型レジスト材料が検討されるようになってきた。
【0009】
加速電圧の上昇と、高コントラストな化学増幅型レジスト材料の適用によって、1/4倍縮小でウエハー上125nmの寸法500nmが精度よく描かれるようになってきている。しかしながら、KrFはデバイス寸法130nmまで延命し、ArFの適用は100nmからといわれ、F2は70nmと予測されている。F2による光リソグラフィーの限界は50nmと予測されている。このときのマスク上寸法は200nmである。現時点において200nmの寸法制御は、レジスト材料の解像力の向上だけでは困難である。光リソグラフィーの場合、レジスト材料の薄膜化が解像力向上に大きく寄与している。これはCMPなどの導入により、デバイスの平坦化が進行したためである。マスク作成の場合、基板は平坦であり、加工すべき基板(例えばCr、MoSi、SiO2)の膜厚は遮光率や位相差制御のために決まってしまっている。薄膜化するためにはレジスト材料のドライエッチング耐性を向上させるしかない。
【0010】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、EB、EUV、X線露光において解像力とドライエッチング耐性に優れたレジスト材料を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、アセナフチレン類とカルボキシル基の水酸基が酸不安定基で置換されたモノマーとを共重合して得られた重合体をベースポリマーに含むレジスト材料が、EB、EUV、X線で高解像、高ドライエッチング耐性を有するということを見出した。
【0012】
即ち、一般的にはレジストの炭素の密度とドライエッチング耐性について相関があるといわれている。吸収の影響を受けないEB描画においては、エッチング耐性に優れるノボラックポリマーをベースとしたレジスト材料が開発されている。しかしながら、ノボラックポリマーは分子量と分散度制御が困難で、微細加工に適した材料ではないと考えられる。ここで、ベンゼン環の炭素密度92%に対して、ナフタレン環は94%であり、ナフタレン環を含む材料はドライエッチング耐性の向上が期待される。もともとナフタレン環は光吸収が高いため従来それほど注目されていなかったが、吸収の影響がない極短波長露光において有望な材料といえる。これに対し、主鎖の結合がシクロオレフィン構造を持つポリアセナフテンは、ポリビニルナフタレンに比べて更に優れたドライエッチング耐性を持つ。
【0013】
また、F2露光と並んで70nm、あるいはそれ以降の微細加工における露光方法として期待される波長5〜20nmの軟X線(EUV)露光において、炭素原子の吸収が少ないことがわかってきた。炭素密度を上げることがドライエッチング耐性の向上だけでなく、EUVにおける透過率向上にも効果があることが判明したのである(N.Matsuzawa et al.;Jp.J.Appl.Phys.Vol.38,p7109−7113(1999))。
【0014】
本発明者は、このような知見に基づき更に検討を進めた結果、下記一般式(1)の繰り返し単位と、カルボキシル基の水酸基の水素原子が酸不安定基によって置換された基を有する繰り返し単位とを共重合してなる重合体を含有するレジスト材料が、上記目的を有効に達成し得ることを知見し、本発明をなすに至った。
【0015】
従って、本発明は、下記のレジスト材料及びパターン形成方法を提供する。
請求項1:
下記一般式(1)で示される繰り返し単位と、カルボキシル基の水酸基の水素原子が酸不安定基によって置換された基を有する繰り返し単位とを有する重合体を含有することを特徴とするレジスト材料。
【化4】
(式中、mは0〜5の整数である。)
請求項2:
請求項1で示される重合体において、カルボキシル基の水酸基の水素原子が酸不安定基によって置換された基を有する繰り返し単位が、下記一般式(2)−1〜(2)−4のいずれかで示されるレジスト材料。
【化5】
(式中、R2は水素原子、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基、又は炭素数6〜20のアリール基であり、R3は酸不安定基を示す。aは0又は1であり、X、Yは単結合、又は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状もしくは環状の2価の炭化水素基であり、該基はヒドロキシ基、アセチル基もしくはエステル基を含んでいてもよい。Zは酸素原子又は−NR−基(Rは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基)である。)
請求項3:
重合体が、更に下記一般式(1’)で示される繰り返し単位を含有する請求項1又は2記載のレジスト材料。
【化6】
(式中、R3、mは上記と同様の意味を示す。)
請求項4:
(A)請求項1、2又は3記載の重合体であって、アルカリ不溶性又は難溶性であり、かつ上記酸不安定基が脱離したときにアルカリ可溶性となるベース樹脂、
(B)有機溶剤、
(C)酸発生剤
を含有することを特徴とする電子線、X線、又は軟X線露光用化学増幅ポジ型レジスト材料。
請求項5:
更に、(D)塩基性化合物を含有することを特徴とする請求項4記載の電子線、X線、又は軟X線露光用化学増幅ポジ型レジスト材料。
請求項6:
更に、(E)溶解阻止剤を含有することを特徴とする請求項4又は5記載の電子線、X線、又は軟X線露光用化学増幅ポジ型レジスト材料。
請求項7:
(1)請求項4、5、6のいずれか1項に記載の化学増幅ポジ型レジスト材料を基板上に塗布する工程と、
(2)次いで、加熱処理後、フォトマスクを介して波長300nm以下の電子線、X線、又は軟X線で露光する工程と、
(3)必要に応じて加熱処理した後、現像液を用いて現像する工程と
を含むことを特徴とするパターン形成方法。
【0016】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明のレジスト材料は、特に化学増幅ポジ型レジスト材料として好適であり、そのベース樹脂として、下記一般式(1)で示される繰り返し単位と、カルボキシル基の水酸基の水素原子が酸不安定基によって置換された基を有する繰り返し単位とを有する重合体を使用するものである。
【0017】
【化7】
ここで、mは0〜5の整数である。
【0018】
一方、カルボキシル基の水酸基の水素原子が酸不安定基によって置換された基を有する繰り返し単位としては、下記一般式(2)−1〜(2)−4のいずれかで示されるものが挙げられる。
【0019】
【化8】
(式中、R2は水素原子、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基、又は炭素数6〜20のアリール基であり、R3は酸不安定基を示す。aは0又は1であり、X、Yは単結合、又は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状もしくは環状の2価の炭化水素基であり、該基はヒドロキシ基、アセチル基もしくはエステル基を含んでいてもよい。Zは酸素原子又は−NR−基(Rは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基)である。)
【0020】
この場合、R2のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロプロピル基、シクロプロピルメチル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基等が挙げられ、アリール基としては、フェニル基、メチルフェニル基、エチルフェニル基、ナフチル基、メチルナフチル基、エチルナフチル基等が挙げられる。また、X、Yの2価の炭化水素基としては、ヒドロキシ基(OH)、アセチル基(CH3CO)、エステル基(COO)などを含んでいてもよいアルキレン基、アリーレン基、アルキレン基とアリーレン基とが結合した基が挙げられ、エチレン基、プロピレン基、ヘキシレン基、シクロヘキシレン基、フェニレン基、フェニルプロピレン基等が例示される。
【0021】
また、上記重合体は、更に下記一般式(1’)で示される繰り返し単位を含むことができる。
【0022】
【化9】
(式中、R3、mは上記と同様の意味を示す。)
【0023】
R3の酸不安定基としては、種々選定されるが、特にカルボキシル基の水酸基の水素原子と置換される酸不安定基としては下記式(3)で示される三級アルキル基であることが好ましい。
【0024】
【化10】
【0025】
式(3)において、R4、R5、R6は、上記R2と同様の炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基、又は炭素数6〜20のアリール基であるが、酸素、硫黄、窒素、フッ素などのヘテロ原子を含んでもよく、R4とR5、R4とR6、R5とR6とは互いに結合して環を形成してもよい。
【0026】
式(3)中、R4、R5、R6は、フェニル基、p−メチルフェニル基、p−エチルフェニル基、p−メトキシフェニル基等のアルコキシ置換フェニル基等の非置換又は置換アリール基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基等や、これらの基に酸素原子を有する、あるいは炭素原子に結合する水素原子が水酸基に置換されたり、2個の水素原子が酸素原子で置換されてカルボニル基を形成する下記式で示されるようなアルキル基等の基も挙げることができる。
【0027】
即ち、一般式(3)中、R4、R5、R6は、炭素数4〜20のオキソアルキル基としても例示でき、3−オキソアルキル基、又は下記式(5)−1〜(5)−7で示される基等が挙げられる。
【0028】
【化11】
【0029】
式(3)に示される三級アルキル基としては、tert−ブチル基、トリエチルカルビル基、1−エチルノルボニル基、1−メチルシクロヘキシル基、1−エチルシクロペンチル基、2−(2−メチル)アダマンチル基、2−(2−エチル)アダマンチル基、tert−アミル基、又は下記に示す式(4)−1〜(4)−17を具体的に挙げることができる。
【0030】
【化12】
【0031】
ここで、R9は炭素数1〜6の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基、又は炭素数6〜20のアリール基を示し、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロプロピル基、シクロプロピルメチル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、メチルフェニル基、エチルフェニル基、ナフチル基、メチルナフチル基、エチルナフチル基等を例示できる。R10は炭素数2〜6の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基を示し、具体的にはエチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロプロピル基、シクロプロピルメチル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等を例示できる。R11、R12は水素原子、炭素数1〜6のヘテロ原子を含んでもよい1価炭化水素基、又は炭素数1〜6のヘテロ原子を介してもよい1価炭化水素基を示す。ヘテロ原子としては、酸素原子、硫黄原子、窒素原子を挙げることができ、−OH、−OR(Rはアルキル基、以下同じ)、−O−、−S−、−S(=O)−、−NH2、−NHR、−NR2、−NH−、−NR−として含有又は介在することができる。
【0032】
R11、R12としては、水素原子、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基などを挙げることができ、これらは直鎖状、分岐状、環状のいずれでもよい。具体的には、メチル基、ヒドロキシメチル基、エチル基、ヒドロキシエチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、メトキシ基、メトキシメトキシ基、エトキシ基、tert−ブトキシ基等を例示できる。
【0033】
更に、R3の酸不安定基は、下記式(4)−18、(4)−19に示すように、2価以上のアルキレン基、アリーレン基であるR14を含んで、ポリマーの分子内あるいは分子間が架橋されていてもよい。式(4)−19のR10は炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数6〜10のアリール基であり、R14は炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレン基、又は炭素数6〜20のアリーレン基を示し、酸素原子や硫黄原子、窒素原子などのヘテロ原子を含んでいてもよい。cは1〜3の整数である。なお、R14のアルキレン基、アリーレン基としては、R2のアルキル基、アリール基において、水素原子が1個脱離したものが例示でき、ヘテロ原子も上記と同様のものが例示される。
【0034】
【化13】
【0035】
ここで、光露光に比べてEB描画はスループットが低いという問題がある。例えばマスク描画の場合、パターンの微細化やOPCのセリフパターンなどの導入によって、近年特に描画パターン数が増大しており、描画に20時間近くかかる場合もある。この場合、描画開始場所は、描画後20時間真空中に放置されることになる。化学増幅型レジスト材料は、露光後の加熱(PEB)によって露光部分のレジスト膜中の酸不安定基が脱離してアルカリへの溶解性が向上するが、室温においても脱離反応が徐々に進行する。特に三級エステル置換基は、水分が無い環境下において脱離反応が進行するため、真空放置によって高感度化する(式(b))。特に、脱離の活性化エネルギーの低い置換基ほど描画後の真空放置による高感度化が顕著である。マスク描画におけるCr基板はスパッタリングなどの方法で形成されるが、ポジ型レジスト材料の場合、基板付近でラインが太くなり、裾引きパターンが発生する。特に活性化エネルギーの高い置換基を用いた場合、裾引き現象が顕著である。活性化エネルギーの高い置換基は、描画後の真空中放置において有利であるが、基板上の裾引き防止という点では不利である。
【0036】
ここで、活性化エネルギーの低い置換基としては、アセタール基あるいはケタール基が挙げられる。基板の裾引きは、KrFリソグラフィーにおけるTiNなどの塩基性基板などで発生した問題と同じ現象と考えられ、この時裾引き低減にアセタール基などの脱離反応における活性化エネルギーが低い置換基を用いることが効果的であった。ここで、アセタールの脱離反応は可逆反応であり、水分のない状態では脱離が進行しない(式(a)−1)。アセタール基は真空中の放置において低感度化するのである。描画後の真空放置によって高感度化する活性化エネルギーの低い三級エステル基と、低感度化するアセタール基とを組み合わせることによって、感度安定性を向上させ、しかも基板からのコンタミネーションに強く、裾引きなどのパターン異常に強いレジスト材料を得ることができる。
【0037】
【化14】
【0038】
アセタール基は、一般式(5)で表すことができる。
【化15】
【0039】
ここでR17は、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基、又は炭素数6〜20のアリール基であり、酸素、硫黄、窒素、フッ素などのヘテロ原子を含んでもよい。
【0040】
R15、R16は水素原子、又は炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基であり、酸素、硫黄、窒素、フッ素などのヘテロ原子を含んでもよく、R15とR16、R15とR17、R16とR17はそれぞれ結合して環を形成してもよい。
【0041】
具体的なアセタール基は、下記式(6)−1〜(6)−25に例示される。
【0042】
【化16】
【0043】
【化17】
【0044】
また、一般式(6)−26aあるいは(6)−26bで表される分子間あるいは分子内架橋されているアセタール基を用いることもできる。
【0045】
【化18】
【0046】
式中、R19、R20は水素原子又は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基を示す。又は、R19とR20は結合して環を形成してもよく、環を形成する場合にはR19、R20は炭素数1〜8の直鎖状又は分岐状のアルキレン基を示す。R21は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基、dは1〜7の整数、e、fは0又は1〜10の整数である。Aは、(d+1)価の炭素数1〜50の脂肪族もしくは脂環式飽和炭化水素基、芳香族炭化水素基又はヘテロ環基を示し、これらの基はヘテロ原子を介在してもよく、又はその炭素原子に結合する水素原子の一部が水酸基、カルボキシル基、カルボニル基又はフッ素原子によって置換されていてもよい。Bは−CO−O−、−NHCO−O−又は−NHCONH−を示す。
【0047】
一般式(6)−26a、(6)−26bに示される架橋型アセタールは、具体的には下記式(7)−1〜(7)−8のものが挙げられる。
【0048】
【化19】
【0049】
アセタール基の導入方法としては、フェノール性水酸基の水素原子を置換するのが好ましい。カルボキシル基の水酸基の水素原子を置換することも可能であるが、保存安定性が悪いという欠点がある。本発明の場合、ヒドロキシナフチル基のOHの水素原子をアセタールで置換する(即ち、式(1’)のR3をアセタール基とする)方法、ポリヒドロキシスチレン及びノボラック樹脂の水酸基の水素原子をアセタールで置換したポリマーをブレンドする方法がある。
【0050】
また、フェノール性水酸基に下記式(8)−1〜(8)−9に示す酸不安定基を導入することもできる。
【0051】
【化20】
【0052】
式中、R22は同一又は異種の炭素数1〜8の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基、又は炭素数6〜20のアリール基を示す。R23は存在しないかあるいは炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基を示す。R2 4は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基、又は炭素数6〜20のアリール基を示す。
【0053】
本発明の重合体は、下記式(1)−1で示されるアセナフチレンと、酸不安定基置換カルボキシル基含有モノマー、特に式(2)−1〜(2)−4の単位を与えるモノマー、更には必要により式(1’)の単位を与えるモノマーとを共重合させることによって得られるが、更に密着性を向上させるための置換基を含むモノマー、ドライエッチング耐性を向上させるためのモノマー、(メタ)アクリレートモノマーを更に加えて重合させることができる。密着性向上のためのモノマーとしては、フェノール、酸無水物、エステル(ラクトン)、カーボネート、アルコール、カルボン酸、カルボン酸アミド、スルホン酸アミド、ケトンなどの親水性置換基を含むものであり、このようなモノマーから得られる単位として、例えば下記のような繰り返し単位が挙げられる。
【0054】
【化21】
(式中、xは上記と同じ。)
【0055】
【化22】
【0056】
【化23】
【0057】
式中R25、R26、R27、R28は水素原子、フッ素原子、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基、フッ素化されたアルキル基である。
【0058】
ベースポリマーの分子量は、重量平均分子量において、2,000〜100,000の範囲が好ましく、重合反応は開始剤(あるいは触媒)の種類、開始の方法(光、熱、放射線、プラズマなど)、重合条件(温度、圧力、濃度、溶媒、添加物)などによっても支配され、AIBNなどのラジカルによって重合が開始されるラジカル重合、アルキルリチウムなどの触媒を用いたイオン重合(アニオン重合)などが一般的である。これらの重合は、その常法に従って行うことができる。
【0059】
なお、上記重合体において、式(1)の単位の含有量は10〜95モル%、より好ましくは20〜93モル%、更に好ましくは30〜90モル%であることが好ましく、またカルボキシル基の水酸基の水素原子が酸不安定基で置換された基を有する単位の含有量は5〜60モル%、より好ましくは7〜50モル%、更に好ましくは10〜40モル%であることが好ましい。更に、式(1’)の単位の含有量は0〜60モル%、より好ましくは0〜50モル%、更に好ましくは0〜40モル%であり、上記他の単位の含有量は0〜50モル%、より好ましくは0〜40モル%、更に好ましくは0〜30モル%であることが好ましい。
【0060】
また、上記重合体の重量平均分子量は2,000〜100,000の範囲であることが好ましい。
【0061】
本発明のレジスト材料は、上記重合体をベース樹脂とするものであるが、特に化学増幅ポジ型レジスト材料とする場合、
(A)上記重合体であって、アルカリ不溶性又は難溶性で、上記酸不安定基が脱離したときにアルカリ可溶性となるベース樹脂、
(B)有機溶剤、
(C)酸発生剤
を含有し、好ましくは
(D)塩基性化合物及び/又は(E)溶解阻止剤
を含有するものである。
【0062】
ここで、本発明で使用される(B)成分の有機溶剤としては、酸発生剤、ベース樹脂、溶解阻止剤等が溶解可能な有機溶媒であればいずれでもよい。このような有機溶剤としては、例えばシクロヘキサノン、メチル−2−n−アミルケトン等のケトン類、3−メトキシブタノール、3−メチル−3−メトキシブタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール等のアルコール類、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、乳酸エチル、ピルビン酸エチル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸tert−ブチル、プロピオン酸tert−ブチル、プロピレングリコール−モノ−tert−ブチルエーテルアセテート等のエステル類が挙げられる。その使用量は、(A)成分100重量部に対して200〜5,000重量部、特に400〜3,000重量部であることが好ましい。
【0063】
(C)成分の酸発生剤としては、下記一般式(10)のオニウム塩、式(11)のジアゾメタン誘導体、式(12)のグリオキシム誘導体、β−ケトスルホン誘導体、ジスルホン誘導体、ニトロベンジルスルホネート誘導体、スルホン酸エステル誘導体、イミド−イルスルホネート誘導体等が挙げられ、特にカンファースルフォン酸を発生させる酸発生剤が好ましく用いられる。
【0064】
(R30)bM+K− (10)
(但し、R30は炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基又は炭素数7〜12のアラルキル基を表し、M+はヨードニウム、スルホニウムを表し、K−は非求核性対向イオンを表し、bは2又は3である。)
【0065】
R30のアルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、シクロヘキシル基、2−オキソシクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基等が挙げられる。アリール基としてはフェニル基、p−メトキシフェニル基、m−メトキシフェニル基、o−メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、p−tert−ブトキシフェニル基、m−tert−ブトキシフェニル基等のアルコキシフェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、エチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、4−ブチルフェニル基、ジメチルフェニル基等のアルキルフェニル基が挙げられる。アラルキル基としてはベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。K−の非求核性対向イオンとしては塩化物イオン、臭化物イオン等のハライドイオン、カンファースルホネート、ノルボルネンスルホネート、アダマンタンスルホネート等の環状アルキルスルホネート、トリフレート、1,1,1−トリフルオロエタンスルホネート、ノナフルオロブタンスルホネート等のフルオロアルキルスルホネート、トシレート、ベンゼンスルホネート、4−フルオロベンゼンスルホネート、1,2,3,4,5−ペンタフルオロベンゼンスルホネート、1−ナフチルスルホネート、2−ナフチルスルホネート、p−メトキシベンゼンスルホネート、m−メトキシベンゼンスルホネート、p−フルオロベンゼンスルホネート、p−tertブトキシベンゼンスルホネート、p−トシロキシベンジルスルホネート、p−フェニロキシベンゼンスルホネート、p−ベンジロキシベンゼンスルホネート、p−ピバロイロキシベンゼンスルホネート等のアリールスルホネート、メシレート、ブタンスルホネート等のアルキルスルホネートが挙げられる。
【0066】
【化24】
(但し、R31、R32は炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基又はハロゲン化アルキル基、炭素数6〜12のアリール基又はハロゲン化アリール基又は炭素数7〜12のアラルキル基を表す。)
【0067】
R31、R32のアルキル基としては10−カンファー基、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、アミル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基等が挙げられる。ハロゲン化アルキル基としてはトリフルオロメチル基、1,1,1−トリフルオロエチル基、1,1,1−トリクロロエチル基、ノナフルオロブチル基等が挙げられる。アリール基としてはフェニル基、p−メトキシフェニル基、m−メトキシフェニル基、o−メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、p−tert−ブトキシフェニル基、m−tert−ブトキシフェニル基等のアルコキシフェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、エチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、4−ブチルフェニル基、ジメチルフェニル基等のアルキルフェニル基が挙げられる。ハロゲン化アリール基としてはフルオロベンゼン基、クロロベンゼン基、1,2,3,4,5−ペンタフルオロベンゼン基等が挙げられる。アラルキル基としてはベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。
【0068】
【化25】
(但し、R33、R34、R35は炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基又はハロゲン化アルキル基、炭素数6〜12のアリール基又はハロゲン化アリール基又は炭素数7〜12のアラルキル基を表す。また、R34、R35は互いに結合して環状構造を形成してもよく、環状構造を形成する場合、R34、R35はそれぞれ炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状のアルキレン基を表す。)
【0069】
R33、R34、R35のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アリール基、ハロゲン化アリール基、アラルキル基としては、R31、R32で説明したものと同様の基が挙げられる。なお、R34、R35のアルキレン基としてはメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基等が挙げられる。具体的には、例えばカンファースルホン酸ジフェニルヨードニウム、カンファースルホン酸(p−tert−ブトキシフェニル)フェニルヨードニウム、p−トルエンスルホン酸ジフェニルヨードニウム、p−トルエンスルホン酸(p−tert−ブトキシフェニル)フェニルヨードニウム、カンファースルホン酸トリフェニルスルホニウム、カンファースルホン酸(p−tert−ブトキシフェニル)ジフェニルスルホニウム、カンファースルホン酸ビス(p−tert−ブトキシフェニル)フェニルスルホニウム、カンファースルホン酸トリス(p−tert−ブトキシフェニル)スルホニウム、p−トルエンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸(p−tert−ブトキシフェニル)ジフェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸ビス(p−tert−ブトキシフェニル)フェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸トリス(p−tert−ブトキシフェニル)スルホニウム、ノナフルオロブタンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、ブタンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、カンファースルホン酸トリメチルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸トリメチルスルホニウム、カンファースルホン酸シクロヘキシルメチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウム、p−トルエンスルホン酸シクロヘキシルメチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウム、カンファースルホン酸ジメチルフェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸ジメチルフェニルスルホニウム、カンファースルホン酸ジシクロヘキシルフェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸ジシクロヘキシルフェニルスルホニウム等のオニウム塩、ビス(カンファースルホニル)ジアゾメタン、ビス(ベンゼンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−トルエンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(キシレンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロペンチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(n−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(sec−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(n−プロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソプロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(n−アミルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソアミルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(sec−アミルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(tert−アミルスルホニル)ジアゾメタン、1−シクロヘキシルスルホニル−1−(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、1−シクロヘキシルスルホニル−1−(tert−アミルスルホニル)ジアゾメタン、1−tert−アミルスルホニル−1−(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン等のジアゾメタン誘導体、ビス−o−(p−トルエンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(p−トルエンスルホニル)−α−ジフェニルグリオキシム、ビス−o−(p−トルエンスルホニル)−α−ジシクロヘキシルグリオキシム、ビス−o−(p−トルエンスルホニル)−2,3−ペンタンジオングリオキシム、ビス−o−(p−トルエンスルホニル)−2−メチル−3,4−ペンタンジオングリオキシム、ビス−o−(n−ブタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(n−ブタンスルホニル)−α−ジフェニルグリオキシム、ビス−o−(n−ブタンスルホニル)−α−ジシクロヘキシルグリオキシム、ビス−o−(n−ブタンスルホニル)−2,3−ペンタンジオングリオキシム、ビス−o−(n−ブタンスルホニル)−2−メチル−3,4−ペンタンジオングリオキシム、ビス−o−(メタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(トリフルオロメタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(1,1,1−トリフルオロエタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(tert−ブタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(パーフルオロオクタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(シクロヘキサンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(ベンゼンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(p−フルオロベンゼンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(p−tert−ブチルベンゼンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(キシレンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(カンファースルホニル)−α−ジメチルグリオキシム等のグリオキシム誘導体、2−シクロヘキシルカルボニル−2−(p−トルエンスルホニル)プロパン、2−イソプロピルカルボニル−2−(p−トルエンスルホニル)プロパン等のβ−ケトスルホン誘導体、ジフェニルジスルホン、ジシクロヘキシルジスルホン等のジスルホン誘導体、p−トルエンスルホン酸2,6−ジニトロベンジル、p−トルエンスルホン酸2,4−ジニトロベンジル等のニトロベンジルスルホネート誘導体、1,2,3−トリス(メタンスルホニルオキシ)ベンゼン、1,2,3−トリス(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ベンゼン、1,2,3−トリス(p−トルエンスルホニルオキシ)ベンゼン等のスルホン酸エステル誘導体、フタルイミド−イル−トリフレート、フタルイミド−イル−トシレート、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド−イル−トリフレート、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド−イル−トシレート、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド−イル−n−ブチルスルホネート等のイミド−イル−スルホネート誘導体等が挙げられる。なお、上記酸発生剤は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0070】
酸発生剤の配合量は、全ベース樹脂100重量部に対して0.2〜15重量部、特に0.5〜15重量部とすることが好ましく、0.2重量部に満たないと露光時の酸発生量が少なく、感度及び解像力が劣る場合があり、20重量部を超えるとレジストのエッチング耐性が劣る場合がある。
【0071】
(D)成分の塩基性化合物は、酸発生剤より発生する酸がレジスト膜中に拡散する際の拡散速度を抑制することができる化合物が適しており、このような塩基性化合物の配合により、レジスト膜中での酸の拡散速度が抑制されて解像度が向上し、露光後の感度変化を抑制したり、基板や環境依存性を少なくし、露光余裕度やパターンプロファイル等を向上することができる(特開平5−232706号、同5−249683号、同5−158239号、同5−249662号、同5−257282号、同5−289322号、同5−289340号公報等記載)。
【0072】
このような塩基性化合物としては、第一級、第二級、第三級の脂肪族アミン類、混成アミン類、芳香族アミン類、複素環アミン類、カルボキシ基を有する含窒素化合物、スルホニル基を有する含窒素化合物、ヒドロキシ基を有する含窒素化合物、ヒドロキシフェニル基を有する含窒素化合物、アルコール性含窒素化合物、アミド誘導体、イミド誘導体等が挙げられるが、特に脂肪族アミンが好適に用いられる。
【0073】
具体的には、第一級の脂肪族アミン類として、アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、ペンチルアミン、tert−アミルアミン、シクロペンチルアミン、ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、セチルアミン、メチレンジアミン、エチレンジアミン、テトラエチレンペンタミン等が例示され、第二級の脂肪族アミン類として、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、ジ−sec−ブチルアミン、ジペンチルアミン、ジシクロペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、ジノニルアミン、ジデシルアミン、ジドデシルアミン、ジセチルアミン、N,N−ジメチルメチレンジアミン、N,N−ジメチルエチレンジアミン、N,N−ジメチルテトラエチレンペンタミン等が例示され、第三級の脂肪族アミン類として、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリイソプロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリイソブチルアミン、トリ−sec−ブチルアミン、トリペンチルアミン、トリシクロペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリシクロヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、トリノニルアミン、トリデシルアミン、トリドデシルアミン、トリセチルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルメチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルテトラエチレンペンタミン等が例示される。
【0074】
また、混成アミン類としては、例えばジメチルエチルアミン、メチルエチルプロピルアミン、ベンジルアミン、フェネチルアミン、ベンジルジメチルアミン等が例示される。芳香族アミン類及び複素環アミン類の具体例としては、アニリン誘導体(例えばアニリン、N−メチルアニリン、N−エチルアニリン、N−プロピルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、2−メチルアニリン、3−メチルアニリン、4−メチルアニリン、エチルアニリン、プロピルアニリン、トリメチルアニリン、2−ニトロアニリン、3−ニトロアニリン、4−ニトロアニリン、2,4−ジニトロアニリン、2,6−ジニトロアニリン、3,5−ジニトロアニリン、N,N−ジメチルトルイジン等)、ジフェニル(p−トリル)アミン、メチルジフェニルアミン、トリフェニルアミン、フェニレンジアミン、ナフチルアミン、ジアミノナフタレン、ピロール誘導体(例えばピロール、2H−ピロール、1−メチルピロール、2,4−ジメチルピロール、2,5−ジメチルピロール、N−メチルピロール等)、オキサゾール誘導体(例えばオキサゾール、イソオキサゾール等)、チアゾール誘導体(例えばチアゾール、イソチアゾール等)、イミダゾール誘導体(例えばイミダゾール、4−メチルイミダゾール、4−メチル−2−フェニルイミダゾール等)、ピラゾール誘導体、フラザン誘導体、ピロリン誘導体(例えばピロリン、2−メチル−1−ピロリン等)、ピロリジン誘導体(例えばピロリジン、N−メチルピロリジン、ピロリジノン、N−メチルピロリドン等)、イミダゾリン誘導体、イミダゾリジン誘導体、ピリジン誘導体(例えばピリジン、メチルピリジン、エチルピリジン、プロピルピリジン、ブチルピリジン、4−(1−ブチルペンチル)ピリジン、ジメチルピリジン、トリメチルピリジン、トリエチルピリジン、フェニルピリジン、3−メチル−2−フェニルピリジン、4−tert−ブチルピリジン、ジフェニルピリジン、ベンジルピリジン、メトキシピリジン、ブトキシピリジン、ジメトキシピリジン、1−メチル−2−ピリジン、4−ピロリジノピリジン、1−メチル−4−フェニルピリジン、2−(1−エチルプロピル)ピリジン、アミノピリジン、ジメチルアミノピリジン等)、ピリダジン誘導体、ピリミジン誘導体、ピラジン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾリジン誘導体、ピペリジン誘導体、ピペラジン誘導体、モルホリン誘導体、インドール誘導体、イソインドール誘導体、1H−インダゾール誘導体、インドリン誘導体、キノリン誘導体(例えばキノリン、3−キノリンカルボニトリル等)、イソキノリン誘導体、シンノリン誘導体、キナゾリン誘導体、キノキサリン誘導体、フタラジン誘導体、プリン誘導体、プテリジン誘導体、カルバゾール誘導体、フェナントリジン誘導体、アクリジン誘導体、フェナジン誘導体、1,10−フェナントロリン誘導体、アデニン誘導体、アデノシン誘導体、グアニン誘導体、グアノシン誘導体、ウラシル誘導体、ウリジン誘導体等が例示される。
【0075】
更に、カルボキシ基を有する含窒素化合物としては、例えばアミノ安息香酸、インドールカルボン酸、アミノ酸誘導体(例えばニコチン酸、アラニン、アルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、グリシルロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、リジン、3−アミノピラジン−2−カルボン酸、メトキシアラニン等)等が例示され、スルホニル基を有する含窒素化合物として3−ピリジンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム等が例示され、ヒドロキシ基を有する含窒素化合物、ヒドロキシフェニル基を有する含窒素化合物、アルコール性含窒素化合物としては、2−ヒドロキシピリジン、アミノクレゾール、2,4−キノリンジオール、3−インドールメタノールヒドレート、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、2,2’−イミノジエタノール、2−アミノエタノ−ル、3−アミノ−1−プロパノール、4−アミノ−1−ブタノール、4−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン、2−(2−ヒドロキシエチル)ピリジン、1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、1−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル]ピペラジン、ピペリジンエタノール、1−(2−ヒドロキシエチル)ピロリジン、1−(2−ヒドロキシエチル)−2−ピロリジノン、3−ピペリジノ−1,2−プロパンジオール、3−ピロリジノ−1,2−プロパンジオール、8−ヒドロキシユロリジン、3−クイヌクリジノール、3−トロパノール、1−メチル−2−ピロリジンエタノール、1−アジリジンエタノール、N−(2−ヒドロキシエチル)フタルイミド、N−(2−ヒドロキシエチル)イソニコチンアミド等が例示される。アミド誘導体としては、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミド等が例示される。イミド誘導体としては、フタルイミド、サクシンイミド、マレイミド等が例示される。
【0076】
更に、下記一般式(B)−1で示される塩基性化合物から選ばれる1種又は2種以上を添加することもできる。
N(X)n(Y)3−n (B)−1
式中、n=1、2又は3である。側鎖Xは同一でも異なっていてもよく、下記一般式(X)−1〜(X)−3で表すことができる。側鎖Yは同一又は異種の、水素原子、又は直鎖状、分岐状もしくは環状の炭素数1〜20のアルキル基を示し、エーテル基もしくはヒドロキシル基を含んでもよい。また、X同士が結合して環を形成してもよい。
【0077】
ここで、R300、R302、R305は炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基であり、R301、R304は水素原子、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状、環状のアルキル基であり、ヒドロキシ基、エーテル基、エステル基、ラクトン環を1あるいは複数含んでいてもよい。
【0078】
R303は単結合又は炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基であり、R306は炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基であり、ヒドロキシ基、エーテル基、エステル基、ラクトン環を1あるいは複数含んでいてもよい。
【0079】
【化26】
【0080】
一般式(B)−1で表される化合物は具体的には下記に例示される。
トリス(2−メトキシメトキシエチル)アミン、トリス{2−(2−メトキシエトキシ)エチル}アミン、トリス{2−(2−メトキシエトキシメトキシ)エチル}アミン、トリス{2−(1−メトキシエトキシ)エチル}アミン、トリス{2−(1−エトキシエトキシ)エチル}アミン、トリス{2−(1−エトキシプロポキシ)エチル}アミン、トリス[2−{2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ}エチル]アミン、4,7,13,16,21,24−ヘキサオキサ−1,10−ジアザビシクロ[8.8.8]ヘキサコサン、4,7,13,18−テトラオキサ−1,10−ジアザビシクロ[8.5.5]エイコサン、1,4,10,13−テトラオキサ−7,16−ジアザビシクロオクタデカン、1−アザ−12−クラウン−4、1−アザ−15−クラウン−5、1−アザ−18−クラウン−6、トリス(2−フォルミルオキシエチル)アミン、トリス(2−ホルミルオキシエチル)アミン、トリス(2−アセトキシエチル)アミン、トリス(2−プロピオニルオキシエチル)アミン、トリス(2−ブチリルオキシエチル)アミン、トリス(2−イソブチリルオキシエチル)アミン、トリス(2−バレリルオキシエチル)アミン、トリス(2−ピバロイルオキシキシエチル)アミン、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)2−(アセトキシアセトキシ)エチルアミン、トリス(2−メトキシカルボニルオキシエチル)アミン、トリス(2−tert−ブトキシカルボニルオキシエチル)アミン、トリス[2−(2−オキソプロポキシ)エチル]アミン、トリス[2−(メトキシカルボニルメチル)オキシエチル]アミン、トリス[2−(tert−ブトキシカルボニルメチルオキシ)エチル]アミン、トリス[2−(シクロヘキシルオキシカルボニルメチルオキシ)エチル]アミン、トリス(2−メトキシカルボニルエチル)アミン、トリス(2−エトキシカルボニルエチル)アミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)2−(メトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)2−(メトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)2−(エトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)2−(エトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)2−(2−メトキシエトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)2−(2−メトキシエトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)2−(2−ヒドロキシエトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)2−(2−アセトキシエトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)2−[(メトキシカルボニル)メトキシカルボニル]エチルアミン、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)2−[(メトキシカルボニル)メトキシカルボニル]エチルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)2−(2−オキソプロポキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)2−(2−オキソプロポキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)2−(テトラヒドロフルフリルオキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)2−(テトラヒドロフルフリルオキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)2−[(2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル)オキシカルボニル]エチルアミン、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)2−[(2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル)オキシカルボニル]エチルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)2−(4−ヒドロキシブトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−ホルミルオキシエチル)2−(4−ホルミルオキシブトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−ホルミルオキシエチル)2−(2−ホルミルオキシエトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−メトキシエチル)2−(メトキシカルボニル)エチルアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)ビス[2−(メトキシカルボニル)エチル]アミン、N−(2−アセトキシエチル)ビス[2−(メトキシカルボニル)エチル]アミン、N−(2−ヒドロキシエチル)ビス[2−(エトキシカルボニル)エチル]アミン、N−(2−アセトキシエチル)ビス[2−(エトキシカルボニル)エチル]アミン、N−(3−ヒドロキシ−1−プロピル)ビス[2−(メトキシカルボニル)エチル]アミン、N−(3−アセトキシ−1−プロピル)ビス[2−(メトキシカルボニル)エチル]アミン、N−(2−メトキシエチル)ビス[2−(メトキシカルボニル)エチル]アミン、N−ブチルビス[2−(メトキシカルボニル)エチル]アミン、N−ブチルビス[2−(2−メトキシエトキシカルボニル)エチル]アミン、N−メチルビス(2−アセトキシエチル)アミン、N−エチルビス(2−アセトキシエチル)アミン、N−メチルビス(2−ピバロイルオキシキシエチル)アミン、N−エチルビス[2−(メトキシカルボニルオキシ)エチル]アミン、N−エチルビス[2−(tert−ブトキシカルボニルオキシ)エチル]アミン、トリス(メトキシカルボニルメチル)アミン、トリス(エトキシカルボニルメチル)アミン、N−ブチルビス(メトキシカルボニルメチル)アミン、N−ヘキシルビス(メトキシカルボニルメチル)アミン、β−(ジエチルアミノ)−δ−バレロラクトンを例示できるが、これらに制限されない。
【0081】
なお、上記塩基性化合物は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができ、その配合量は全ベース樹脂100重量部に対して0.01〜2重量部、特に0.01〜1重量部が好適である。配合量が0.01重量部より少ないと配合効果がなく、2重量部を超えると感度が低下しすぎる場合がある。
【0082】
次に、(E)成分の溶解阻止剤としては、酸の作用によりアルカリ現像液への溶解性が変化する分子量2,000以下の化合物、特に1,500以下の低分子量フェノールあるいはカルボン酸誘導体の一部あるいは全部を酸に不安定な置換基で置換した化合物を挙げることができる。
【0083】
分子量1,500以下のフェノールあるいはカルボン酸誘導体としては、4,4’−(1−メチルエチリデン)ビスフェノール、[1,1’−ビフェニル−4,4’−ジオール]2,2’−メチレンビス[4−メチルフェノール]、4,4−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)吉草酸、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,1−トリス(4’−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2−トリス(4’−ヒドロキシフェニル)エタン、フェノールフタレイン、チモールフタレイン、3,3’ジフルオロ[(1,1’ビフェニル)4,4’−ジオール]、3,3’,5,5’−テトラフルオロ[(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジオール]、4,4’−[2,2,2−トリフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチリデン]ビスフェノール、4,4’−メチレンビス[2−フルオロフェノール]、2,2’−メチレンビス[4−フルオロフェノール]、4,4’イソプロピリデンビス[2−フルオロフェノール]、シクロヘキシリデンビス[2−フルオロフェノール]、4,4’−[(4−フルオロフェニル)メチレン]ビス[2−フルオロフェノール]、4,4’−メチレンビス[2,6−ジフルオロフェノール]、4,4’−(4−フルオロフェニル)メチレンビス[2,6−ジフルオロフェノール]、2,6−ビス[(2−ヒドロキシ−5−フルオロフェニル)メチル]−4−フルオロフェノール、2,6−ビス[(4−ヒドロキシ−3−フルオロフェニル)メチル]−4−フルオロフェノール、2,4−ビス[(3−ヒドロキシ−4−ヒドロキシフェニル)メチル]−6−メチルフェノール等が挙げられ、酸に不安定な置換基としては、R3と同様のものが挙げられる。
【0084】
本発明のレジスト材料中における溶解阻止剤の添加量としては、レジスト材料中の固形分100重量部に対して20重量部以下、好ましくは15重量部以下である。20重量部より多いとモノマー成分が増えるためレジスト材料の耐熱性が低下する。
【0085】
本発明のレジスト材料には、上記成分以外に任意成分として塗布性を向上させるために慣用されている界面活性剤を添加することができる。なお、任意成分の添加量は、本発明の効果を妨げない範囲で通常量とすることができる。
【0086】
ここで、界面活性剤としては非イオン性のものが好ましく、パーフルオロアルキルポリオキシエチレンエタノール、フッ素化アルキルエステル、パーフルオロアルキルアミンオキサイド、含フッ素オルガノシロキサン系化合物等が挙げられる。例えばフロラード「FC−430」、「FC−431」(いずれも住友スリーエム(株)製)、サーフロン「S−141」、「S−145」、「S−381」、「S−383」(いずれも旭硝子(株)製)、ユニダイン「DS−401」、「DS−403」、「DS−451」(いずれもダイキン工業(株)製)、メガファック「F−8151」、「F−171」、「F−172」、「F−173」、「F−177」(いずれも大日本インキ工業(株)製)、「X−70−092」、「X−70−093」(いずれも信越化学工業(株)製)等を挙げることができる。好ましくはフロラード「FC−430」(住友スリーエム(株)製)、「X−70−093」(信越化学工業(株)製)が挙げられる。
【0087】
本発明のレジスト材料を使用してパターンを形成するには、公知のリソグラフィー技術を採用して行うことができ、例えば合成石英基板にスパッタリングでCr膜を作成した基板上にスピンコーティング等の手法で膜厚が0.1〜1.0μmとなるように塗布し、これをホットプレートあるいは熱オーブンなどで60〜200℃、10秒〜60分間、好ましくは80〜150℃、ホットプレートならば30秒〜5分間、オーブンならば5〜30分プリベークする。次いで目的のパターンを形成するため電子線を露光量1〜200μC程度、好ましくは2〜50μC程度となるように照射した後、ホットプレートあるいは熱オーブンなどで60〜200℃、10秒〜60分間、好ましくは80〜150℃、ホットプレートならば30秒〜5分間ポストエクスポージャベーク(PEB)する。更に、0.1〜5%、好ましくは2〜3%のテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)等のアルカリ水溶液の現像液を用い、10秒〜3分間、好ましくは30秒〜2分間、浸漬(dip)法、パドル(puddle)法、スプレー(spray)法等の常法により現像することにより基板上に目的のパターンが形成される。
【0088】
【発明の効果】
本発明のレジスト材料は電子ビーム露光における露光後の真空放置の安定性に優れ、Cr基板上での裾引きが小さく、感度、解像性、プラズマエッチング耐性に優れている。従って、本発明のレジスト材料は、これらの特性より、特にマスク基板加工における微細パターン形成材料として好適である。
【0089】
【実施例】
以下、合成例及び実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記例に制限されるものではない。
【0090】
[合成例1]ヒドロキシアセナフチレンとアクリル酸tブチルエステルの共重合
2Lのフラスコ中でヒドロキシアセナフチレン100gとアクリル酸tブチルエステル30gをトルエン560mlに溶解させ、十分に系中の酸素を除去した後、開始剤AIBNを5.5g仕込み、60℃まで昇温して24時間重合反応を行った。
得られたポリマーを精製するために、反応混合物をヘキサン/エーテル(3:2)混合溶媒中に注ぎ、得られた重合体を沈澱・分離したところ、97gの白色重合体ポリヒドロキシアセナフチレン−co−アクリル酸tブチル共重合体(0.7:0.3)が得られた。
このようにして得られた105gの白色重合体ポリヒドロキシアセナフチレン−co−アクリル酸tブチルは光散乱法により重量平均分子量が6,700g/molであり、GPC溶出曲線より分散度(=Mw/Mn)が1.80の重合体であることが確認できた。更に、1H−NMRを測定することにより、ポリマー中にヒドロキシアセナフチレンとアクリル酸tブチルエステルがほぼ0.7:0.3で含まれていることが確認できた(ポリマー1)。
【0091】
[合成例2]ヒドロキシアセナフチレンとメタクリル酸エチルシクロペンチルエステルの共重合
2Lのフラスコ中でヒドロキシアセナフチレン100gとメタクリル酸エチルシクロペンチルエステル40gをトルエン560mlに溶解させ、十分に系中の酸素を除去した後、開始剤AIBNを5.5g仕込み、60℃まで昇温して24時間重合反応を行った。
得られたポリマーを精製するために、反応混合物をヘキサン/エーテル(3:2)混合溶媒中に注ぎ、得られた重合体を沈澱・分離したところ、120gの白色重合体ポリヒドロキシアセナフチレン−co−メタクリル酸エチルシクロペンチルエステル共重合体(0.75:0.25)が得られた。
このようにして得られた105gの白色重合体ポリヒドロキシアセナフチレン−co−メタクリル酸エチルシクロペンチルエステルは光散乱法により重量平均分子量が8,500g/molであり、GPC溶出曲線より分散度(=Mw/Mn)が1.86の重合体であることが確認できた。更に、1H−NMRを測定することにより、ポリマー中にヒドロキシアセナフチレンとメタクリル酸エチルシクロペンチルエステルがほぼ0.75:0.25で含まれていることが確認できた(ポリマー2)。
【0092】
[合成例3]ヒドロキシスチレンとアセナフチレンとメタリル酸エチルシクロペンチルエステルの共重合
2Lのフラスコ中でヒドロキシスチレン100gとアセナフチレン30gとメタクリル酸エチルシクロペンチルエステル30gをトルエン560mlに溶解させ、十分に系中の酸素を除去した後、開始剤AIBNを5.5g仕込み、60℃まで昇温して24時間重合反応を行った。
得られたポリマーを精製するために、反応混合物をヘキサン/エーテル(3:2)混合溶媒中に注ぎ、得られた重合体を沈澱・分離したところ、130gの白色重合体ポリヒドロキシスチレン−co−アセナフチレン−co−メタリル酸エチルシクロペンチルエステル共重合体(0.70:0.15:0.15)が得られた。
このようにして得られた105gの白色重合体ポリヒドロキシスチレン−co−アセナフチレン−co−メタリル酸エチルシクロペンチルエステルは光散乱法により重量平均分子量が9,500g/molであり、GPC溶出曲線より分散度(=Mw/Mn)が1.90の重合体であることが確認できた。更に、1H−NMRを測定することにより、ポリマー中にポリヒドロキシスチレン−co−アセナフチレン−co−メタリル酸エチルシクロペンチルエステルがほぼ0.70:0.15:0.15で含まれていることが確認できた(ポリマー3)。
【0093】
[合成例4]ヒドロキシアセナフチレンとメタクリル酸エチルシクロペンチルエステルの共重合に1−エトキシエチル(EOE)化
2Lのフラスコに合成例2で得られたヒドロキシアセナフチレンとメタクリル酸エチルシクロペンチルエステル100gをテトラヒドロフラン1,000mlに溶解させ、触媒量のメタンスルホン酸を添加した後、20℃で撹拌しながらエトキシビニルエーテル10gを添加した。2時間反応させた後に、濃アンモニア水により中和し、水10Lに中和反応液を滴下したところ、白色固体が得られた。これを濾過後、アセトン500mlに溶解させ、水10Lに滴下し、濾過後、真空乾燥しポリマーを得、1H−NMRの分析から、ヒドロキシ基75に対するエトキシエチル基の置換率を同定したところ、5/75であった(ポリマー4)。
【0094】
[合成例5]ヒドロキシアセナフチレンとメタクリル酸エチルシクロペンチルエステルの共重合体の架橋化反応
2Lのフラスコに合成例2で得られたヒドロキシアセナフチレンとメタクリル酸エチルシクロペンチルエステルの共重合体(ポリマー2)100gをテトラヒドロフラン1,000mlに溶解させ、触媒量のメタンスルホン酸を添加した後、20℃で撹拌しながら1,4−ブタンジオールジビニルエーテル3.0gを添加した。2時間反応させた後に、濃アンモニア水により中和し、水10Lに中和反応液を滴下したところ、白色固体が得られた。これを濾過後、アセトン500mlに溶解させ、水10Lに滴下し、濾過後、真空乾燥しポリマーを得、1H−NMRの分析から、ヒドロキシ基75に対する1,4−ブタンジオールジビニルエーテルによる架橋率の割合を同定したところ、5/75であった(ポリマー5)。
【0095】
[合成例6]ヒドロキシアセナフチレンとN−(tertブトキシカルボニルメチル)マレイミドの共重合体
2Lのフラスコ中でN−(tertブトキシカルボニルメチル)マレイミド46gとヒドロキシアセナフチレン100gをトルエン560mlに溶解させ、十分に系中の酸素を除去した後、開始剤AIBNを5.5g仕込み、60℃まで昇温して24時間重合反応を行った。
得られたポリマーを精製するために、反応混合物をヘキサン/エーテル(3:2)混合溶媒中に注ぎ、得られた重合体を沈澱・分離したところ、78gの白色重合体ポリヒドロキシアセナフチレン−co−N−(tertブトキシカルボニルメチル)マレイミド共重合体(0.75:0.25)が得られた。
このようにして得られた78gの白色重合体ポリヒドロキシアセナフチレン−co−N−(tertブトキシカルボニルメチル)マレイミド共重合体は光散乱法により重量平均分子量が5,500g/molであり、GPC溶出曲線より分散度(=Mw/Mn)が1.96の重合体であることが確認できた。更に、1H−NMRを測定することにより、ポリマー中にポリヒドロキシアセナフチレン−co−N−(tertブトキシカルボニルメチル)マレイミドがほぼ0.75:0.25で含まれていることが確認できた(ポリマー6)。
【0096】
[合成例7]ヒドロキシスチレンの重合及びアセタール(EOE)化
2Lのフラスコ中でヒドロキシスチレン300gをトルエン560mlに溶解させ、十分に系中の酸素を除去した後、開始剤AIBNを5.5g仕込み、60℃まで昇温して24時間重合反応を行った。
得られたポリマーを精製するために、反応混合物をヘキサン/エーテル(3:2)混合溶媒中に注ぎ、得られた重合体を沈澱・分離したところ、250gの白色のポリヒドロキシスチレン重合体が得られた。
次いで、2Lのフラスコに得られたヒドロキシスチレン重合体100gをテトラヒドロフラン1,000mlに溶解させ、触媒量のメタンスルホン酸を添加した後、20℃で撹拌しながらエトキシビニルエーテル30gを添加した。2時間反応させた後に、濃アンモニア水により中和し、水10Lに中和反応液を滴下したところ、白色固体が得られた。これを濾過後、アセトン500mlに溶解させ、水10Lに滴下し、濾過後、真空乾燥しポリマーを得、1H−NMRの分析から、p−ヒドロキシスチレンのエトキシエチル基の置換率を同定したところ、30%であった(ポリマー7)。
【0097】
[合成例8]ヒドロキシスチレンのアセタール(EOE)化、t−ブトキシカルボニル化
2Lのフラスコに合成例7の重合反応で得たヒドロキシスチレン重合体100gをテトラヒドロフラン1,000mlに溶解させ、触媒量のメタンスルホン酸を添加した後、20℃で撹拌しながらエトキシビニルエーテル15gを添加した。2時間反応させた後に、濃アンモニア水により中和し、水10Lに中和反応液を滴下したところ、白色固体が得られた。これを濾過脱水乾燥後、テトラヒドロフラン100mlに溶解させ、ジtertブチルジカーボネート30g、トリエチルアミン2gを添加し、2時間反応させた後に、水10Lに反応液を滴下し、白色固体が得られた。これをアセトン500mlに溶解させ、水10Lに滴下し、濾過後、真空乾燥しポリマーを得、1H−NMRの分析から、エトキシエチル基、t−ブトキシカルボニル基のp−ヒドロキシスチレン100に対する置換率を同定したところ、15/15であった(ポリマー8)。
【0098】
[合成例9]ヒドロキシスチレンとアクリル酸tブチルエステル共重合体
2Lのフラスコ中でヒドロキシスチレン120gとアクリル酸tブチル85gをトルエン560mlに溶解させ、十分に系中の酸素を除去した後、開始剤AIBNを5.5g仕込み、60℃まで昇温して24時間重合反応を行った。
得られたポリマーを精製するために、反応混合物をヘキサン/エーテル(3:2)混合溶媒中に注ぎ、得られた重合体を沈澱・分離したところ、140gの白色重合体ポリヒドロキシスチレン−co−アクリル酸tブチルエステル共重合体(0.6:0.4)が得られた。
このようにして得られた140gの白色重合体ポリヒドロキシスチレン−co−アクリル酸tブチルエステル共重合体は光散乱法により重量平均分子量が14,000g/molであり、GPC溶出曲線より分散度(=Mw/Mn)が1.75の重合体であることが確認できた。更に、1H−NMRを測定することにより、ポリマー中にポリヒドロキシスチレン−co−アクリル酸tブチルがほぼ0.6:0.4で含まれていることが確認できた(ポリマー9)。
【0099】
[合成例10]ヒドロキシスチレンとメタクリル酸エチルシクロペンチルエステル共重合体
2Lのフラスコ中でヒドロキシスチレン120gとメタクリル酸エチルシクロペンチルエステル78gをトルエン560mlに溶解させ、十分に系中の酸素を除去した後、開始剤AIBNを5.5g仕込み、60℃まで昇温して24時間重合反応を行った。
得られたポリマーを精製するために、反応混合物をヘキサン/エーテル(3:2)混合溶媒中に注ぎ、得られた重合体を沈澱・分離したところ、140gの白色重合体ポリヒドロキシスチレン−co−メタクリル酸エチルシクロペンチルエステル共重合体(0.7:0.3)が得られた。
このようにして得られた140gの白色重合体ポリヒドロキシスチレン−co−メタクリル酸エチルシクロペンチルエステル共重合体は光散乱法により重量平均分子量が12,000g/molであり、GPC溶出曲線より分散度(=Mw/Mm)が1.65の重合体であることが確認できた。更に、1H−NMRを測定することにより、ポリマー中にポリヒドロキシスチレン−co−メタクリル酸エチルシクロペンチルエステルがほぼ0.7:0.3で含まれていることが確認できた(ポリマー10)。
【0100】
[実施例、比較例]
(1)レジスト溶液の調製
上記合成例で得られた下記に示すポリマー1〜7、酸発生剤(PAG1、2)、溶解阻止剤(DRI1)、塩基性化合物を、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)と乳酸エチル(EL)の1:1重量比に調整し、フッ素系界面活性剤FC−430(住友スリーエム(株)製)を100ppm添加した溶媒800重量部に表1に示す組成比でよく混合させ、サイズが0.1μmの高密度ポリエチレンフィルターで濾過することによってレジスト溶液を調製した。
(2)描画評価
芝浦製作所社製CFS−4ESを用いて6インチφの合成石英ウエハーに、Cr膜をスパッタリングで100nmの厚みで作成した基板上に、クリーントラックMark5(東京エレクトロン社製)を用いてレジスト溶液をスピンコートし、ホットプレートで100℃90秒プリベークして500nmのレジスト膜を作成した。エリオニクス社製EB描画装置を用いてHV電圧30keV、ビーム電流0.1Aで真空チャンバー内描画を行った。
描画後直ちにクリーントラックMark5(東京エレクトロン社製)を用いてホットプレートで110℃、90秒ポストエクスポジュアーベーク(PEB)を行い、2.38重量%のTMAH水溶液で60秒間パドル現像を行い、ポジ型のパターンを得た。
【0101】
また、描画後描画装置の真空チャンバー内に24時間放置したサンプルを同様にPEB、現像を行った。パターンの寸法は測長SEM、S−7200(日立製作所社製)を用いて計測した。得られたパターンを次のように評価した。まず、0.8μmL/Sが寸法通りになっている露光量を求め、最適露光量(Eopt)=感度とした。ウエハーを割断し、最適露光量におけるレジスト断面形状を観察した。結果を表1に示す。
【0102】
次に、Cl2/BCl3系ガスでのエッチング試験を行った。
まず、前記合成例で得られたポリマー1〜10の各3gをPGMEA10gに十分に溶解させ、0.2μmフィルターで濾過してポリマー溶液を調製した。上記ポリマー溶液をSi基板にスピンコーティングし、ホットプレートを用いて100℃で90秒間ベークして膜厚1,000nmのポリマー膜を作成した。
ポリマー膜を作成したウエハーを下記の条件で評価した。
日電アネルバ株式会社製ドライエッチング装置L−507D−Lを用い、エッチング前後のポリマー膜の膜厚差を求めた。結果を表2に示す。
エッチング条件は下記に示す通りである。
チャンバー圧力 40.0Pa
RFパワー 300W
ギャップ 9mm
Cl2ガス流量 30ml/min
BCl3ガス流量 30ml/min
CHF3ガス流量 100ml/min
O2ガス流量 2ml/min
時間 60sec
【0103】
【化27】
【0104】
【化28】
【0105】
【化29】
【0106】
【表1】
【0107】
【表2】
【0108】
表1,2の結果から本発明のレジスト材料はEB露光等において十分な感度と解像力を有し、また優れた耐ドライエッチング性を有していることがわかった。
Claims (7)
- (A)請求項1、2又は3記載の重合体であって、アルカリ不溶性又は難溶性であり、かつ上記酸不安定基が脱離したときにアルカリ可溶性となるベース樹脂、
(B)有機溶剤、
(C)酸発生剤
を含有することを特徴とする電子線、X線、又は軟X線露光用化学増幅ポジ型レジスト材料。 - 更に、(D)塩基性化合物を含有することを特徴とする請求項4記載の電子線、X線、又は軟X線露光用化学増幅ポジ型レジスト材料。
- 更に、(E)溶解阻止剤を含有することを特徴とする請求項4又は5記載の電子線、X線、又は軟X線露光用化学増幅ポジ型レジスト材料。
- (1)請求項4、5、6のいずれか1項に記載の化学増幅ポジ型レジスト材料を基板上に塗布する工程と、
(2)次いで、加熱処理後、フォトマスクを介して波長300nm以下の電子線、X線、又は軟X線で露光する工程と、
(3)必要に応じて加熱処理した後、現像液を用いて現像する工程と
を含むことを特徴とするパターン形成方法。
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