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JP3792984B2 - 繊維類の抗菌・抗カビ加工方法 - Google Patents

繊維類の抗菌・抗カビ加工方法 Download PDF

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JP3792984B2
JP3792984B2 JP2000103227A JP2000103227A JP3792984B2 JP 3792984 B2 JP3792984 B2 JP 3792984B2 JP 2000103227 A JP2000103227 A JP 2000103227A JP 2000103227 A JP2000103227 A JP 2000103227A JP 3792984 B2 JP3792984 B2 JP 3792984B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリエステル繊維、アクリル繊維及びナイロン繊維等の合成繊維類並びにアセテート繊維等の半合成繊維類、更には、天然繊維、もしくは合成繊維、半合成繊維類と天然繊維類との混合繊維からなる繊維製品に抗菌性、抗カビ性を付与するピリチオン亜鉛含有分散液及び該分散液を用いた繊維類の抗菌・抗カビ加工方法に関する。
【0002】
特に、これらの繊維製品に黄色ブドウ球菌、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)、肺炎桿菌、大腸菌、病原性大腸菌O157、更に緑膿菌等に対する抗菌性を付与する分散液及び該分散液を用いた加工処理方法に関する。また、分散液としての安定性、取り扱い性に優れ、極めて高い耐洗濯性を備えた抗菌抗カビ性を繊維類に付与することのできる分散液及び該分散液を用いた加工方法に関する。
【0003】
【従来の技術】
衣料用繊維製品をはじめ布団カバー、カーテン、タオル、壁布(壁紙)等の身のまわりの繊維製品の衛生指向の高まりと共に、各種繊維製品に対する抗菌・抗カビ加工の開発が盛んである。
加えて、近年医療現場における所謂、院内感染の問題が大きくクローズアップされ、その対策としての手術衣をはじめシーツ、布団カバー、間仕切り、力ーテン、白衣、寝間着等などの医療施設内の繊維製品の抗菌・抗カビ加工技術の研究が急がれている。
【0004】
合成繊維等からなる製品の抗菌・抗カビ加工技術には、合成繊維においては、その紡糸原液に抗菌剤や抗カビ剤などの薬剤を練り込み、紡糸して抗菌、抗カビ特性を有する繊維を製造し、それを必要に応じて他の繊維類と混合して編織して製品を得る方法や普通に紡糸された合成、半合成繊維やそれを必要に応じて他の繊維類と混合して得た布、更にはそれを縫製して得た製品に抗菌剤や抗カビ剤を付着(含浸)させる方法がある。
【0005】
抗菌剤や抗カビ剤などを繊維に付着させる方法としては、繊維や繊維製品を抗菌剤や抗カビ剤を含む溶液に浸漬し加圧下に保持する方法、繊維や繊維製品に抗菌剤や抗カビ剤を含む溶液を含浸させ次いで加熱する方法、更には、バインダー樹脂等の接着成分を用いて抗菌剤や抗カビ剤を繊維や繊維製品に付着させ乾燥固定する方法等がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これらいずれの方法により抗菌・抗カビ加工された製品も、次々に出現する新しい耐性菌によりその効果は弱められ、また医療施設内で使われた繊維製品は感染防止の安全上の理由から強力に洗濯するため、より強力な耐洗濯性を備えた抗菌・抗カビ特性の付与が要求されるようになっている。
【0007】
メチシリン耐性ブドウ球菌、所謂MRSAや最近ではバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)といったより耐性の強い菌の出現、そして、一方繊維製品新機能評価協議会(JAFETと略称されている)で規定する特定制菌加工、更には病院リネンサプライといった過酷な工業洗濯にも耐える新しい抗菌・抗カビ加工技術の開発が待たれている。
【0008】
本発明者等は、先にポリエステル繊維製品に抗菌防カビ性能を付与する方法について広範な研究を行い、極めて有効な方法を開発した(特公平5−12475号公報参照)が、その後引続き研究を重ね、この成果を基に更に発展させる研究の中で、極めて有効な方法を見出したのである。
本発明は、主に、合成繊維類を主体とする繊維類に対し、MRSA、黄色ブドウ球菌、大腸菌、病原性大腸菌O157:H7及び緑膿菌等に対して強い抗菌性を付与することのできる新しいピリチオン亜鉛含有分散液及び該分散液を用いた耐洗濯性を備えた繊維類の加工方法を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は、ピリチオン亜鉛を界面活性剤及び水の存在下、懸濁状態で粉砕することにより得た抗菌・抗カビ加工用ピリチオン亜鉛含有分散液であって、分散液は、粉砕中又は粉砕後にpHが4〜10の間に調整されたものであることを特徴とする抗菌・抗カビ加工用ピリチオン亜鉛含有分散液を要旨とし、分散液中のピリチオン亜鉛濃度が4〜80重量%であることを特徴とする上記に記載の抗菌・抗カビ加工用ピリチオン亜鉛含有分散液及び分散液中のピリチオン亜鉛濃度を0.001重量%〜4重量%未満に調製し、pHを4〜10の間に調整した分散液を繊維加工用分散液としたことを特徴とする上記に記載の抗菌・抗カビ加工用ピリチオン亜鉛含有分散液もその態様とする。
【0010】
また、繊維類を上記に記載のピリチオン亜鉛含有分散液もしくはその希釈液に浸漬し、常圧又は加圧下、80〜160℃で浴中で加熱処理するか、または前記繊維類に前記分散液もしくはその希釈液を含浸又は付着させ、次いで110〜230℃で気中で加熱処理することを特徴とする繊維類の抗菌・抗カビ加工方法も要旨の一つである。
【0011】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明のピリチオン亜鉛含有分散液を用い得る繊維類としては、木綿等の天然繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、ポリアクリロニトリル繊維等の合成繊維、アセテート繊維等の半合成繊維類及びこれらを混合した繊維が挙げられる。
【0013】
繊維の形態としては、糸、編物、織物、布、及び各種製品が挙げられ、製品としては例えば衣料品、寝装寝具、敷物、カーテン、屋内壁布等、特に病院等医療施設で使用される手術衣、看護衣、シーツ・カバー等の寝装寝具、間仕切りカーテン、包帯、タオル、ふきん等の製品が挙げられる。
本発明で使用する抗菌・抗カビ剤としては、ピリチオン亜鉛が用いられる。ピリチオン亜鉛とは下記[1]式で示される化合物である。
【0014】
【化1】
Figure 0003792984
【0015】
ピリチオン亜鉛は亜鉛が人体の必須成分であり、安全性が高いこと、この亜鉛(Zn)の入った化合物は皮膚から吸収されにくいこと等の特徴がある。
【0016】
これらの特性を備えていることからピリチオン亜鉛は、化粧品や洗髪剤の分野において広く使用されている実績がある。
ピリチオン亜鉛は通常粉末状を呈するが、そのままでは、繊維類を抗菌・抗カビ加工用としては用い得ない。
即ち、繊維にピリチオン亜鉛を強力な耐洗濯性を備えた状態で、担持させるためにはピリチオン亜鉛を特殊な状態にする必要が生じる。
【0017】
第1の大きな要件は、分散液のpHである、ピリチオン亜鉛の分散液又はこの分散液を希釈した繊維加工用分散液(以下「加工液」という場合がある)が所定の範囲からアルカリ性側や酸性側にずれると、ピリチオン亜鉛の分解が進み、所望の効力が得られなくなり易いし、経時的に安定な分散液(加工液も含む)とならない。
【0018】
安定状態を長期に渡って保ち、繊維に対するピリチオン亜鉛の固定率を向上させるため、分散液(「加工液も含む」以下同様)は、粉砕中又は粉砕後にpHを4〜10の間、好ましくは5.5〜8.5、より好ましくは6〜8の間に調整される事が望ましい。
pHの調整は、分散液のpHがアルカリ性側にある場合は、酢酸、塩酸、リン酸等の酸を所定量添加し、上記のpHの範囲に調整すれば良いし、酸性側に有る場合には炭酸ナトリウム、苛性ソーダ等のアルカリを所定量添加すればよい。
【0019】
分散液は、通常、pHが4〜10の間に有るように原料段階では調整するが、pHの外乱要因が、ピリチオン亜鉛の粉砕工程や繊維の染色工程、繊維の機能性加工工程等にある。
即ち、本発明では、ピリチオン亜鉛を界面活性剤及び水の存在下、懸濁状態で粉砕することによりピリチオン亜鉛含有分散液を得る。この際、ボールミル、ハンマーミル等の粉砕器を使用することになるが、粉砕に当たっては、ピリチオン亜鉛が粉砕されるのみならず、僅かではあるが、装置側、即ち、ミルのボールやハンマーが削られ、分散液中に混入する。
【0020】
ボールミル等の湿式粉砕装置では、セラミックボール、ガラスボール等からなる粉砕具が用いられるが、これらが微量削られて分散液に混入すると分散液はアルカリ性側に変化してしまう。
分散液がアルカリ性側になるとピリチオン亜鉛の分解が始まり、分散液の安定状態を保てない。
【0021】
粉砕装置の材質によっては分散液が酸性側に変化する場合もあり、この場合にもピリチオン亜鉛の分解が始まり、分散液の安定状態を保てない。
酸性側に変化した場合には、上述した炭酸ナトリウム、苛性ソーダ等のアルカリを添加して、pHが4〜10、好ましくは5.5〜8.5の間に有るように調整すればよい。
【0022】
粉砕装置として、分散液のpHを変化させない、即ち、粉砕の際全くそれ自体が削られず、分散液中に混入することがない材質からなる粉砕装置を用いるか、切削されてもpHを変化させない中性の材質からなる粉砕装置を用いるかすればこのような問題は生じないが、現実的には、効率的に粉砕が可能な装置で、pHを変化させない材質からなる粉砕機は見出していない。
【0023】
このようにして得られたピリチオン亜鉛の分散液は、取り扱い上、保管容量等の点から、通常ピリチオン亜鉛を4〜80重量%含有した分散液とされるが、実際に繊維処理用に用いる分散液はこの濃い分散液を希釈した所謂「加工液」とされて用いられる。
実際に繊維加工に用いる加工液は、用途目的に応じ、そのまま、もしくは適当に希釈して用いるが、通常は加工液中のピリチオン亜鉛濃度を0.001重量%〜4重量%未満に調製して用いる。処理法において具体的に述べると、浴中法では加工液中のピリチオン亜鉛が0.001〜0.2重量%程度の濃度になるように、気中法の場合は加工液中のピリチオン亜鉛が0.05〜4重量%程度好ましくは0.1〜2重量%程度の濃度になるように希釈して用いるのが良い。
【0024】
この繊維処理用に用いる分散液(加工液)はそれ単独で繊維に適用しても良いが、通常は繊維を染色する際や難燃処理する際に併用して用いられることが多い。このような場合、染料や難燃処理剤やそれらの助剤がピリチオン亜鉛分散液(加工液)と混合されることになるので、染料や難燃処理剤やそれらの助剤のpHによってはpHの外乱要因となる。
【0025】
pHが4〜10を外れると、前述もしたが、ピリチオン亜鉛の分解が始まり、分散液(加工液)の安定状態を保てない。また加工性(処理効率)も低下する。このような場合にも、pHの調製が必要になる。
次に、繊維にピリチオン亜鉛を強力な耐洗濯性を備えた状態で、担持させるための要因としてはピリチオン亜鉛の粒径も影響する。しかも、単なる粒径ではなく、懸濁状態で粉砕する際の粒径コントロールが重要な意味を持つ。
【0026】
ピリチオン亜鉛を乾燥状態で微粉砕し、水等の溶媒に分散させて分散液とすることもできるが、このような手段を用いた場合、ピリチオン亜鉛の粉末が一部再凝集したりして粒度分布が乱れ、種々の粒径のピリチオン亜鉛を含有する分散液となってしまう。
このような粒度分布の乱れたピリチオン亜鉛分散液を用いて、繊維類の抗菌・抗カビ加工を行っても、ピリチオン亜鉛が繊維間や繊維分子間に入り込めず加工効率が悪い。また、耐洗濯性の低いものしか得られない。
【0027】
これは、凝集した大粒子が自体が繊維分子間に入り込めないことは勿論、他の細粒が繊維分子間に入り込もうとする(染み込む)のを妨害するためと推測される。
また、細かすぎる粒子は、工業的に不利になるほど相当長時間粉砕を行わなければならないし、再凝集しやすくなることが考えられる。
【0028】
本発明の分散液は、ピリチオン亜鉛を界面活性剤及び水の存在下、懸濁状態で粉砕することにより、再凝集を防止しつつ、繊維分子間に旨く固定される大きさ、即ち、大きすぎも小さすぎもしないピリチオン亜鉛粒子が分散された分散液を得る。
分散液中のピリチオン亜鉛は、平均粒径が0.1〜1μm、好ましくは0.3〜0.7μmであって、2μm以上の粒径のピリチオン亜鉛が全ピリチオン亜鉛に対し5重量%以下、好ましくは3重量%以下、更に好ましくは1重量%以下、となるように粉砕するのが良い。
【0029】
ピリチオン亜鉛を界面活性剤と水との存在下、このような粒径範囲とすることにより、繊維類に適用すると、ピリチオン亜鉛が繊維間や繊維分子間に入り込み、しかも脱落することなく固定されやすい状態の分散液となる。
しかも、この分散液は、分散液中のピリチオン亜鉛濃度を4〜80重量%とすることにより、粒径と濃度のバランスから、粉砕された粒子が再び凝集することが少なく、また、比較的長期に渡って安定した分散液状態を保つ。
【0030】
分散液中のピリチオン亜鉛の粒径は、JIS R1629に準拠してレーザー回折粒度分布測定装置を用いて測定したものであり、平均粒径とは累積50%に相当するメジアン径を意味する。
次に、分散液の着色を防ぎ、更に分散液の安定状態を保ち、繊維に対するピリチオン亜鉛の固定率を向上させるための処方として、分散液(濃度4〜80重量%の分散液)中の鉄及び銅の含有率をピリチオン亜鉛に対して0.1重量%以下、好ましくは0.01重量%以下、更に好ましくは0.001重量%以下とするのも有効である。
【0031】
分散液に鉄や銅が混入すると、ピリチオン亜鉛の一部がピリチオン鉄やピリチオン銅に変化してしまう。
このピリチオン鉄やピリチオン銅の量が増加すると、即ち、鉄及び銅の含有率がピリチオン亜鉛に対して0.1重量%を越えると、分散液に発色を生じ、繊維加工の際着色という問題を生じるし、分散液の安定性や繊維の加工性(処理効率)にも問題を生じる。
【0032】
なお、上述したように、繊維加工用に用いる分散液(加工液)はピリチオン亜鉛濃度が4〜80重量%の分散液を希釈して用いるがこの場合には、ピリチオン亜鉛に対する鉄や銅の量が希釈前の分散液中の濃度より高濃度になっても着色が分散媒によって希釈されて使用可能となる場合もある。
場合によっては加工液中の鉄及び銅の含有率はピリチオン亜鉛に対して20重量%程度まで、通常は2重量%程度まで許容される場合がある。
【0033】
原料段階では鉄、銅等の2価の金属はピリチオン亜鉛の亜鉛以外入らないように調整するが、外乱要因が、粉砕工程や原料系にある。
即ち、本発明では、ピリチオン亜鉛を界面活性剤及び水の存在下、懸濁状態で粉砕することによりピリチオン亜鉛含有分散液を得る。この際、ボールミル、ハンマーミル等の粉砕器を使用することになるが、粉砕に当たっては、ピリチオン亜鉛が粉砕されるのみならず、僅かではあるが、装置側、即ち、ミルのボールやハンマーが削られ、分散液中に混入する。
【0034】
ボールミル等の粉砕装置として金属製のボール等を用いた場合は上述したpHの外乱要因と同じように、粉砕具が微量削られて分散液に混入する原因となる。
前述したが、分散液に鉄や銅が混入すると、ピリチオン亜鉛の一部がピリチオン鉄やピリチオン銅に変化し、分散液に発色を生じ、繊維加工の際着色という問題を生じるし、分散液の安定性や繊維の加工性にも問題を生じる。
【0035】
また、分散液や加工液の分散媒として用いる水に由来する鉄、銅の混入も考えられ、分散媒として用いる水は活性炭、イオン交換樹脂等で処理して、鉄や銅等の2価の金属を取り除いた水を用いるのが望ましい。
ピリチオン亜鉛の粉砕の際、水と共に用いる界面活性剤としては、脂肪酸せっけん、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリアクリル酸ナトリウム、リグニンスルフォン酸ナトリウム等の陰イオン界面活性剤、アルキルベンジルアンモニウム塩、アルキルアンモニウム塩等の陽イオン界面活性剤、長鎖アルキルアミノ酸、アルキルベタイン等の両性界面活性剤、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等の非イオン界面活性剤が用途に応じ適宜用い得る。
【0036】
界面活性剤の使用量としては、通常、分散液中0.5〜10重量%程度である。
ピリチオン亜鉛含有分散液はピリチオン亜鉛を界面活性剤及び水の存在下、懸濁状態で粉砕することにより得るが、水性懸濁液形の原液を調製する際に、ナフタレンスルホン酸塩やリグニンスルホン酸塩等のアニオン系分散剤、スチレン化フェノール、ポリオキシエチレン・硬化ヒマシ油等の非イオン系分散剤、第4級アンモニウム塩系のカチオン系分散剤又はこれらの混合物からなる分散剤を用いても良い。
【0037】
更に、必要に応じて増粘剤、凍結防止剤及び消泡剤等を加えても良い。
ピリチオン亜鉛を用いて繊維類を処理する方法としては、繊維類を上記1に記載のピリチオン亜鉛含有分散液もしくはその希釈液に浸漬し、常圧又は加圧下、80〜160℃で浴中で加熱処理(浴中法)するか、または前記繊維類に前記分散液もしくはその希釈液を含浸又は付着させ、次いで110〜230℃で気中で加熱処理(気中法)することにより行われる。
【0038】
上記のピリチオン亜鉛含有分散液は取り扱いの安定性等から濃度を4〜80重量%としてあるが、実際に繊維加工に用いる場合は、用途目的に応じ、そのまま、もしくは適当に希釈して用いる。
前述したが、通常は浴中法では加工液中のピリチオン亜鉛が0.001〜0.2重量%程度の濃度になるように、気中法の場合は加工液中のピリチオン亜鉛が0.05〜4重量%程度の濃度になるように希釈して用いるのが良い。
【0039】
ピリチオン亜鉛含有分散液は繊維加工に用いる場合、通常、水性乳化液あるいは水性懸濁液の形で適用される。
本発明による繊維類の抗菌・抗カビ加工は以下の様な方法により行われる。
まず、抗菌・抗カビ加工を加圧下に行う場合こは耐圧密閉容器中に、被加工繊維重量に対し0.001〜20重量%程度になるようにピリチオン亜鉛を入れ、これに繊維類を浸し(浴中法)、0〜620KPa程度の圧力下80〜160℃で加熱処理する。
【0040】
気中下に行う場合には開放容器中でピリチオン亜鉛含有分散液錯体を用い、被加工繊維重量に対し0.001〜20重量%程度になるようにピリチオン亜鉛を入れ、これに繊維類を浸すか、噴霧等により付着させ、これを気中に取り出し、乾燥の要領で乾熱もしくは場合により湿熱を用い110〜230℃で気中で加熱処理する。
【0041】
繊維類の抗菌・抗カビ加工は繊維の種類によって条件が多少変わるが、ポリエステル繊維の場合は加圧下、100〜140℃程度の温度で、ナイロン、アセテート又はアクリル繊維の場合は常圧下、80〜100℃程度の温度で処理することが望ましい。
いずれの場合も処理時間は30秒から2時間程度でよい。
【0042】
このようにすることにより本発明のピリチオン亜鉛は良好に繊維類の繊維分子間に入り込み、旨く固定される。
繊維が加熱されることにより、繊維の分子間が開いた状態となり、分散液中の溶解状態にあるピリチオン亜鉛がこの分子間に入り込み、かつ脱落しないように固定されるものと考えられる。
【0043】
【実施例】
次に、実施例により、本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお、実施例中の、洗濯法や各種試験方法は、次の方法に従った。
1.洗濯法
1)JIS L0217−103(40℃の家庭洗濯)JIS L1042−F2(60℃のエ業洗濯)
2)JAFET特定制菌加工の洗濯法(JAFET標準配合洗剤を使用して、80℃で50回の洗濯を繰り返す。なお、本実施例では100回の洗濯も実施した。
【0044】
2.抗菌性試験
1)抗細菌性試験
黄色ブドウ球菌2種(Staphylococcus aureus FDA209P及びメチシリン耐性黄色ブドウ球菌:MRSA)、肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae IFO13277),大腸菌2種(Escherichia coli IF03301及びE.coli O157:H7)及び緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa IFO3755)について、JAFETの統一試験法により、無加工布及び加工布の生菌数を測定した。
【0045】
抗菌評価の判定は、各試験布の回収菌数が接種菌数未満の場合を有効(○)、以上の場合を無効(×)とした。
なお、表中、黄色ブドウ球菌はS、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌はM、大腸菌はE、病原性大腸菌O157:H7はEO、肺炎桿菌はK及び緑膿菌はPとそれぞれ略記した。
【0046】
2)抗かび性試験
JIS Z2911の繊維製品のカビ抵抗性試験法に従って以下の判定に従って評価した。
・試料又は試験片の接種した部分に菌糸の発育が認められない。・・・3
・試料又は試験片の接種した部分に認められる菌糸の発育部分の面積は、全面積の1/3を超えない。・・・2
・試料又は試験片の接種した部分に認められる菌糸の発育部分の面積は、全面積の1/3を超える。・・・1
3.測定法
1)粒径測定
分散液中のピリチオン亜鉛の粒径は、JIS R1629に準拠してレーザー回折粒度分布測定装置を用いて測定した。
【0047】
平均粒径とは累積50%に相当するメジアン径を意味する。
2)処理効率
分散液を用いて繊維類を処理後繊維に吸着されたピリチオン亜鉛量(残った加工液中のピリチオン亜鉛量から逆算)の元の加工液中のピリチオン亜鉛量に対する比率(%)
実施例1
ピリチオン亜鉛(アーチ・ケミカルズ社製粉末状態、粒径ほぼ0.025mm)を20重量部、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(分散剤)を3重量部、ポリアクリル酸ソーダ(増粘剤)を0.5重量部、グリセリン(凍結防止剤)を2重量部、水を74.5重量部用意し、ボールミル(ガラス製ボール使用)に仕込み、粉砕を行った。
【0048】
粉砕開始時点の溶液のpHは6.5であったが、12時間粉砕した後のpHは10.5となった。この時点で、pHを調節するため酢酸を添加し、pHを8.0に調節した。
得られた分散液中のピリチオン亜鉛濃度は20重量%であり、均一な分散状態を示した。この分散液の一部を1リットルの容器に移し、24時間放置したが、極端な分離は認められなかった。
【0049】
粉砕後のピリチオン亜鉛の平均粒径は0.5μmで、2μm以上の粒径のピリチオン亜鉛は全ピリチオン亜鉛に対して0.5重量%であった。
分散液中の鉄及び銅の含有率は全ピリチオン亜鉛に対して0.001重量%であった。この鉄分は使用した水に由来するものと考えられる。
ポリエステル織布(表中、Tと略記する)、ポリエステル・綿85/15混織布(表中、T/Cと略記する)、トリアセテート織布(表中、Aと略記する)、ナイロン織布(表中、NYと略記する)及びアクリル織布(表中、ACと略記する)それぞれに対して上記で得られた分散液を用い、抗菌・抗カビ加工を施した。
【0050】
加工液はピリチオン亜鉛が加工液中0.04重量%、浴比(繊維重量:加工液重量)が1:10となるように水で希釈して用いた。
加工条件は、ポリエステル及びポリエステル綿混は135℃、60分とした。また、トリアセテート、ナイロン及びアクリルは90℃、60分とした。
加工後、水洗、還元洗浄(ポリエステルのみ)、水洗を施し、130℃、2分間乾燥した。なお、ポリエステル織布とポリエステル・綿85/15混織布については、190℃、30秒間のヒートセットを行った後に工業洗濯を100回を行った。トリアセテート織布、ナイロン織布及びアクリル織布については家庭洗濯を100回行った。
【0051】
得られた織布それぞれに抗菌性試験を行った。
抗菌性評価は抗菌・抗カビ加工した全ての織布において(○)であった。
ブランクとして、抗菌・抗カビ加工しなかった全ての種類の織布についての抗菌性評価を調べたが全て(×)であり、またカビ抵抗性は全て(1)であった。
表1に評価結果を纏めた。
【0052】
【表1】
Figure 0003792984
【0053】
表1の記載から明らかなように、本発明の分散液は処理効率が極めて高い事、安定性に極めて優れることが分かる。
また、本発明の方法に従って加工処理の施された各織布は過酷な条件下の洗濯後も十分な抗菌性を発揮していることが分る。
実施例2
実施例1のpH調製時、酢酸の添加量を変えpHを9.5に調製した。
【0054】
実施例1と同様の試験を行ったところ、全ての織布について実施例1と同程度の抗菌性、抗カビ性を示した。
実施例3
実施例1のpH調製時、酢酸の添加量を変えpHを4.5に調製した。
実施例1と同様の試験を行ったところ、全ての織布について実施例1と同程度の抗菌性、抗カビ性を示した。
比較例1
実施例1において、pHの調節を行わなかった以外は実施例1と同様にして分散液を得た。
【0055】
粉砕後のピリチオン亜鉛の濃度は19.5重量%であり、平均粒径は0.5μmで、2μm以上の粒径のピリチオン亜鉛は全ピリチオン亜鉛に対し0.5重量%であったがpHは10.5であった。
この分散液の一部を1リットルの容器に移し、40℃で放置したところ、ピリチオン亜鉛は分解し、10日後には1重量%に減少した。また、分散液は着色し綿状の凝集物が観察された。
【0056】
上記で得られた分散液(40℃放置品)を用い、ポリエステル織布に抗菌・抗カビ加工を施した。
加工液は、ピリチオン亜鉛が加工液中0.002重量%(浴比1:10)となるようにに水で希釈して用いた。
加工条件は、135℃、60分とした。
【0057】
加工後、ポリエステル織布に水洗、還元洗浄、水洗を施し、130℃、2分間乾燥した。
得られた織布それぞれに抗菌性試験を行ったが、抗菌性は認められたが(抗菌性評価いずれも○)、処理効率が大変悪く、カビ抵抗性も「1」であった。
【0058】
【発明の効果】
本発明によれば、抗菌・抗カビ処理用の分散液として処理効率が極めて高く、安定性に極めて優れる分散液が提供される。また、ポリエステル、アクリル、ナイロン、アセテートといった人造繊維製品及びこれらと天然繊維との混合繊維製品に対してMRSAはじめ黄色ブドウ球菌、大腸菌、緑膿菌等の菌及びかびに対して抗菌抗かび性を発揮する加工処理を施すことができ、付与された抗菌・抗かび性は、過酷な洗濯にも十分耐える。

Claims (3)

  1. ピリチオン亜鉛を界面活性剤及び水の存在下、懸濁状態で粉砕して、粉砕中又は粉砕後にpHを5.5〜8.5の間に規制したピリチオン亜鉛含有分散液を作成し、このピリチオン亜鉛含有分散液を希釈して、pHを5.5〜8.5の間に規制したピリチオン亜鉛含有繊維加工用分散液を作成し、このピリチオン亜鉛含有繊維加工用分散液に、繊維類を浸漬し、常圧又は加圧下、80〜160℃で浴中で加熱処理するか、又は上記ピリチオン亜鉛含有繊維加工用分散液を繊維類に含浸又は付着させ、次いで110〜230℃で気中で加熱処理することを特徴とする繊維類の抗菌・抗カビ加工方法。
  2. 上記ピリチオン亜鉛含有繊維加工用分散液のピリチオン亜鉛濃度が、0.001〜4重量%であり、ピリチオン亜鉛含有繊維加工用分散液中のピリチオン亜鉛の平均粒径が0.3〜0.7μmであって、2μm以上の粒径のピリチオン亜鉛が全ピリチオン亜鉛に対し5重量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の繊維類の抗菌・抗カビ加工方法。
  3. 上記ピリチオン亜鉛含有分散液中のピリチオン亜鉛濃度が、4〜80重量%であることを特徴とする請求項に記載の繊維類の抗菌・抗カビ加工方法。
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