JP3792172B2 - 旅行時間予測方法、装置及びプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、道路ネットワーク上で収集された各道路区間の旅行時間実績データを記憶した旅行時間データベースを用いて、道路区間の将来の旅行時間を予測する方法、装置及びプログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近の交通需要の増大と、インターネット、携帯電話などの情報伝達媒体の普及に伴い、交通情報提供に対するニーズが高まっている。交通情報のうち、走行車両が道路区間を走行するのに要する時間(旅行時間という)の情報は、交通渋滞の把握、目的地に到達する最短経路や迂回経路の算出、などに必要である。
交通計測を行って収集された旅行時間実績データは、旅行時間データベースに蓄積されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
渋滞予測のためには、将来の旅行時間を予測する必要がある。最短経路や迂回経路などの算出にも、現在の旅行時間よりも、将来の旅行時間を予測して用いるほうが精度の点で好ましい。
そこで将来の旅行時間を予測する必要がある。従来、予測したい道路区間における現在までの旅行時間の時間推移パターンを延長して将来の旅行時間を予測する手法(統計差分方式)がとられているが、予測誤差が多い。
【0004】
そこで、発明者は、道路区間の旅行時間実績データに基づいて、同じパターンを持つ時間を見付け、その先の旅行時間実績データを参照することに着目した。さらに、渋滞が発生すると、上流(車両の走行方向上流をいう)につながる道路区間に渋滞が派生していくので、予測したい道路区間だけでなく、予測したい道路区間とつながりのある1又は複数の道路区間を対象として処理することが好ましいと考えた。
【0005】
本発明は、道路ネットワーク上で収集された各道路区間の旅行時間実績データを記憶した旅行時間データベースを用いて、精度のよい予測を行うことができる旅行時間予測方法、装置及びプログラムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の旅行時間予測方法は、道路区間がボトルネック区間であるかどうかの判定を、過去の旅行時間実績データに基づいて、請求項1記載の (A) 〜 (E) の手順で行い、予測したい道路区間及び予測したい道路区間とつながりがあって下流に該当する1又は複数の道路区間のうち、ボトルネック区間までの範囲の一部あるいは全部を、予測に用いる道路区間として選定し、予測に用いる道路区間における現在までの旅行時間の時間推移に類似した旅行時間パターンを持つ時間範囲を、過去の旅行時間実績データに基づいて決定し、当該決定した時間範囲の先の旅行時間実績データを参照することにより、予測したい道路区間の先の旅行時間を予測する方法である(請求項1)。
【0007】
前記の方法によれば、予測に用いる道路区間として、予測したい道路区間及び予測したい道路区間とつながりのある1又は複数の道路区間を選定する。これは、渋滞が発生すると、その道路区間につながる道路区間に渋滞が派生していくので、予測したい道路区間だけでなく、予測したい道路区間とつながりのある1又は複数の道路区間を対象として処理することが好ましいと考えたからである。
予測に用いる道路区間における現在までの旅行時間の時間推移に類似した旅行時間パターンを持つ時間範囲を、過去の旅行時間実績データに基づいて決定する。決定する時間範囲は、現在時刻を含む直前の時間範囲となることもあり、現在時刻を含まない過去の時間範囲となることもある。
【0008】
当該決定した時間範囲の先の旅行時間実績データを参照することにより、予測したい道路区間の先の旅行時間を予測する。
このように、予測したい道路区間だけでなく、予測したい道路区間とつながりのある1又は複数の道路区間を対象としてパターンマッチングをとることで、より精度のよい予測を行うことができる。
前記予測に用いる道路区間の範囲は、予測したい道路区間及びその下流(車両の走行方向下流をいう。以下同じ)の道路区間に限定している。渋滞は、上流につながる道路区間に派生していくので、予測したい道路区間の旅行時間の時間推移は、そこから下流の道路区間の旅行時間の時間推移と深い関連がある。したがって、予測に用いる道路区間の範囲として、下流の道路区間を選択する。
【0009】
前記予測に用いる道路区間の範囲を、予測したい道路区間からその下流に存在する、ボトルネック区間までの範囲の一部あるいは全部に限定する。「ボトルネック区間」とは、実績上、ボトルネックになりやすい区間をいう。ボトルネックとは、当該区間が渋滞し、その下流の区間が渋滞していない状態をいう。ボトルネック区間の下流は、渋滞していないので、予測したい道路区間の旅行時間は、ボトルネック区間の下流の区間の影響を受け難いと考えられる。そこで、予測に用いる道路区間の範囲を、予測したい道路区間からその下流に存在する、ボトルネック区間までの範囲に限定したのである。
【0010】
「ボトルネック区間」の判定は、統計処理による必要があるので、過去の旅行時間実績データに基づいて、請求項1記載の(A)〜(E)の手順で行う。
当該道路区間の渋滞判定は、下流の道路区間から続く渋滞の始まりを検出できるように緩やかに、当該道路区間の下流の道路区間の渋滞判定は、当該道路区間への渋滞が波及する状態を検出するため厳しく行うとよい(請求項2)。これは、下流の道路区間から当該道路区間へ渋滞が波及してくるという事実に着目したためである。
【0013】
さらに本発明の旅行時間予測装置は、前記請求項1又は請求項2に記載の旅行時間予測方法を実施するものである(請求項3)。
本発明の旅行時間予測プログラムは、前記請求項1又は請求項2に記載の旅行時間予測方法をコンピュータに実行させるものである(請求項4)。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の旅行時間予測方法を実施するための旅行時間予測装置の概略図である。旅行時間予測装置は、コンピュータなどを含む処理装置1と、旅行時間実績データなどを記憶する記憶装置2と、管轄道路の各地点に設置された車両感知器からの信号を取り入れるためのインターフェイス3と、表示装置、キーボードなどの入出力装置4を備えている。
【0015】
処理装置1で行う各処理機能の全部又は一部は、記憶装置2に記録されたプログラムをコンピュータが実行することにより実現される。
図2は、本発明の旅行時間予測方法を順に説明するためのブロック図である。
処理装置1は、旅行時間のデータを収集している(1)。
ここで旅行時間データの求め方をいくつか説明する。
処理装置1は、車両感知器の感知信号に基づいて交通量q(単位時間(例えば5分間)あたりの車両の通過台数)を算出する。車両感知器は道路区間ごとに設置されているので、交通量qも道路区間ごとに求められる。
【0016】
さらに処理装置1は、占有時間O(単位時間(例えば5分間)内に、各車両kが車両感知器を横切った時間tkの総和Σtk)を検知する。
処理装置1は、交通量q、占有時間O、及び平均車長(一定値とする)Iを用いて、式V=I・q/Oにより車両の平均速度Vを計算し、これと道路区間の長さLを用いて、式T=L/Vにより旅行時間Tを計算する。
なお、道路区間に路上ビーコンが設置されていて、車載装置との双方向通信により車両が識別できるときは、同一車両が道路区間の端を通過した時刻と道路区間の他の端を通過した時刻とから、道路区間を走行するのに要した旅行時間を求めることもできる。単位時間(例えば5分間)内に複数の車両を同定できたならば、各車両の旅行時間の平均をとる。
【0017】
以上の他に、カメラの計測画像から車両のプレートナンバーをマッチングして車両を同定し、同一車両が道路区間の端を通過した時刻と道路区間の他の端を通過した時刻とから、道路区間を走行するのに要した時間Tを求めるようにしてもよい。この場合も、単位時間(例えば5分間)内に複数の車両を同定できたときは、各車両の旅行時間の平均をとる。
以上のようにして求めた複数種類の旅行時間について、重み付き平均値をとって、これを旅行時間としてもよい。重みとしては、経験上定めた値を採用すればよい。
【0018】
処理装置1は、旅行時間のデータを時間ごと、道路区間ごとに記憶装置2に蓄積する(2)。
次に処理装置1は、予測したい道路区間について、以下の処理により旅行時間の予測を行う。
管轄道路の中から予測したい道路区間を指定する(3)。その下流の道路区間を特定し、記憶装置2から旅行時間データを読み出す(4)。これにより、特定された各下流の道路区間について、単位時間(例えば5分間)ごとの時系列データが得られる。
【0019】
次に処理装置1は、時系列データのばらつきを排除するため、データの平滑化を行う。
まず、時系列データに対して離散コサイン変換をして複数の周波数成分に分解する。分解された周波数成分のうち、周波数の高い部分は除去する。残った周波数の低い成分だけを用いて離散コサイン逆変換をして、ばらつきの影響が排除された時系列データを作成する。
【0020】
なお、前記離散コサイン変換に代えて、フーリエ変換やウェーブレット変換を採用してもよい。また、移動平均、指数平滑等の他の平滑化手法を用いてもよい。
次に、旅行時間の二値化を行う(6)。平滑化した旅行時間の一日の最大値、最小値を求め、係数α(0.5<α<1)を用いて、
しきい値L=α×最大値+(1−α)×最小値
しきい値S=(1−α)×最大値+α×最小値
のように、しきい値L>しきい値Sとなる二種類のしきい値を作成する。しきい値L,Sのいずれかを用いて旅行時間がしきい値を上回れば1(渋滞)、しきい値以下であれば0(非渋滞)とする。
【0021】
次に旅行時間予測に用いる区間の下流に存在するボトルネック区間を特定する(7)。このボトルネック区間特定処理は、後に詳細フローチャート(図3)を用いて説明する。
ボトルネック区間が特定されると、旅行時間予測に用いる区間を決定する(8)。この旅行時間予測に用いる区間は、予測したい道路区間からボトルネック区間までの区間とする。予測したい道路区間及びボトルネック区間を含む。
【0022】
次に、予測したい道路区間の当日の現在までの旅行時間データを読み出す(9)。ステップ(4)において既に読み出しているならば、その読み出した旅行時間データを用いる。このとき、旅行時間データに平滑化処理を行ってもよい。
予測したい道路区間の現在までの旅行時間の時間推移パターンと、予測に用いる道路区間の旅行時間データの実績時間推移パターンの類似度を調べ(10)、予測したい道路区間の将来の旅行時間予測値を求める(11)。そして、求めた旅行時間予測値を出力して、一連の処理を終える。
【0023】
ここでボトルネック区間特定処理を詳しく説明する。
図3、図4は、ボトルネック区間特定処理を説明するためのフローチャートである。この処理では、過去の時刻t0から時刻t1までの時間帯でボトルネック区間の特定を行う。処理は、予測したい道路区間とその直ぐ下流の道路区間から始め、道路区間を1つずつ下流の方へずらしていく。
まず、処理の「対象区間」を、予測したい道路区間とし(ステップS1)、対象区間の直ぐ下流の区間を「下流区間」という(ステップS2)。下流区間が管轄外区間でなければ(ステップS3)、時刻パラメータtをt0とおく(ステップS4)。対象区間のボトルネック指数を0とおく(ステップS5)。
【0024】
時刻tでの対象区間の旅行時間を記憶装置2から読み出し(このとき平滑化を加えてもよい)、その旅行時間をしきい値Sで二値化して渋滞していたかどうか判定する(ステップS6)。しきい値Sを使う理由は、後述する。
対象区間が渋滞していなければ、時刻パラメータtを1つ増やして(ステップS12)、次の時刻で渋滞判定をする。
渋滞であれば、下流区間の旅行時間を記憶装置2から読み出し(このとき平滑化を加えてもよい)、その旅行時間をしきい値Lで二値化して渋滞していたかどうか判定する(ステップS8)。しきい値Lを使う理由は、後述する。
【0025】
下流区間が渋滞していなければ、対象区間のボトルネック指数に1を加算し(ステップS10)、渋滞していれば、対象区間のボトルネック指数に−1を加算する(ステップS11)。
図解すると、図5のようになる。図5(a)のように、対象区間が渋滞していて、下流区間が非渋滞の場合、当該対象区間は、ボトルネック区間である可能性が高いので、ボトルネック指数に1を加算する。図5(b)のように、対象区間が渋滞していて、下流区間も渋滞している場合、当該対象区間は、ボトルネック区間である可能性が低いので、ボトルネック指数に−1を加算する。
【0026】
なお、対象区間が非渋滞の場合は、下流区間の渋滞、非渋滞にかかわらず、ボトルネック指数はそのままとする。
対象区間と下流区間とで渋滞判定のしきい値を変えているのは、次の理由による。対象区間については、なるべくステップS8以下の判定に持ち込みたいため、小規模な渋滞も「渋滞」と判定する。下流区間については、上流の対象区間に影響を与えない小規模な渋滞は「非渋滞」と判定し、上流の対象区間に影響を与える比較的大規模な渋滞のみ「渋滞」と判定する。
【0027】
次にフローチャートのステップS12(図4参照)に進み、時刻パラメータtを1つ増やして、次の時刻での渋滞判定を、前記と同様にして行う。
ステップS6からステップS12まで繰り返すことによって、当該対象区間が時刻T0から時刻T1までの間でボトルネックになった実績、をボトルネック指数で評価することができる。ボトルネック指数が高ければ、当該対象区間はボトルネックになりやすい区間、すなわちボトルネック区間といえる。
【0028】
そこでステップS14で、ボトルネック指数が一定値以上かどうか調べ、一定値以上ならば、当該対象区間をボトルネック区間と特定する(ステップS16)。
当該対象区間のボトルネック指数が一定値に満たない場合、対象区間を1つ下流の方へずらして(ステップS15)、ステップS2に戻り、当該1つずらした対象区間とその下流にある下流区間のペアに対して、ボトルネック指数を加算していく。時刻T1まで到達すると、ボトルネック指数を評価し、ボトルネック区間かどうかの判定を行う。
【0029】
このような判定を、ボトルネック区間が特定されるまで行う。なお、ボトルネック区間が1つ決まれば、処理ループを抜ける。
管轄区域の端まで到達しても、ボトルネック区間が特定できない場合は、管轄区域内の最下流の区間をボトルネック区間とみなす(ステップS3→ステップS16)。
次に、旅行時間の時間推移パターンの類似性を調べて将来の旅行時間予測値を求める処理を、図6を用いて詳しく説明する。
【0030】
図6(a)は、予測したい道路区間1からボトルネック区間N(Nは1以上の整数)までの一連の、予測に用いる区間を示している。
図6(b)は、予測に用いる区間の当日の現在までの旅行時間データを示す。Tは旅行時間、添え字は道路区間を示し、括弧内の数字は時刻に対応している。iは現在時刻を示す。
図6(c)は、予測に用いる区間の過去の旅行時間の実績データを示している。T′は旅行時間、括弧内の数字は時刻に対応しているが、数字j等は必ずしも現在時刻と限らない。
【0031】
いま道路区間1の現在時刻iからp期だけ先の時刻の旅行時間を予測することを想定する。
図6(b)のT1(i)から過去に遡るm期分の(図6では3期分を示している)データ、T2(i) から過去に遡るm期分のデータ、・・、TN(i) から過去に遡るm期分のデータをとる。とったデータは、N×m次元のベクトルを構成する。このベクトルをViと書く。
【0032】
次に図6(c)のT′1(j)から過去に遡るm期分の(図6では3期分を示している)データ、T′2(j) から過去に遡るm期分のデータ、・・、T′N(j) から過去に遡るm期分のデータをとる。とったデータは、N×m次元のベクトルを構成する。このベクトルをWjと書く。
これらのベクトルViとWjとの距離dijを測定する。ここで、距離dijは、二乗平均を用いて、
dij=SQRTΣ{[Tk(i)−T′k(j)]2+[Tk(i-1)−T′k(j-1)]2+・・+[Tk(i-m+1)−T′k(j-m+1)]2}(総和Σはk=1からNまで)
と定義できる。二乗平均でなく絶対値を用いてもよい。
dij=(1/mN)Σ{|Tk(i)−T′k(j)|+|Tk(i-1)−T′k(j-1)|+・・+|Tk(i-m+1)−T′k(j-m+1)}|}(総和Σはk=1からNまで)
さらに、図6(c)においてjを上又は下に1つずらして、N×m次元のベクトルを求め、ベクトルViとWj+1との距離di,j+1を測定する。さらに距離di,j+2、距離di,j-1等を測定していく。
【0033】
このようにして、ベクトル同士の距離dijを、jをある範囲で動かしながら求めていき、ベクトルViからもっとも距離の短いベクトルWを特定する。このもっとも距離の短いベクトルがWjであったとする。この場合、旅行時間の時間推移パターンがもっとも類似していると判断する。
ベクトルWjを構成する区間1の旅行時間の中で、時刻jからpを足した旅行時間T′1(j+p)を予測する区間1の旅行時間とする。
【0034】
以上の例では、予測に用いる区間の旅行時間の実績データの中から、m期分のデータとして3期分のデータを類似判断に用いたが、m=3に限定されるものではない。mは1以上の整数ならば、どのような数を採用してもよい。
また、ベクトルViからもっとも距離の短いベクトルWを1つ特定していたが、1つに限らず、複数のベクトルWを特定して、それぞれのベクトルWから旅行時間T′1(j+p)を予測し、それらの平均をとることとすれば、突発的な変動を吸収した、より精度のよい旅行時間の予測ができる。
【0035】
また、予測に用いる区間の旅行時間の実績データを採る範囲は、いろいろ考えられる。例えば、あまり古い実績データを用いると誤差が大きくなることがあるので、当日から遡った一定日数の実績データに限定することが好ましい。さらに、当日と同じ曜日の実績データに限定する、現在時刻の属する時間帯と同じ実績データに限定する、当日と同じ天気の日の実績データに限定する、当日に催事があれば同じ催事があった日の実績データに限定する、といったことが考えられる。 なお、旅行時間予測に用いる区間の旅行時間の実績データをいくつかの類型に分けて保存しておいてもよい。
【0036】
以上で、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の実施は、前記の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変更を施すことができる。
【0037】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、予測したい道路区間だけでなく、予測したい道路区間とつながりのある1又は複数の道路区間を対象として、旅行時間の時間推移のパターンマッチングをとることで、精度のよい予測を行うことができる。したがって、予測した旅行時間を、渋滞予測や、最短経路や迂回経路などの算出に活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の旅行時間予測方法を実施するための旅行時間予測装置の概略図である。
【図2】本発明の旅行時間予測方法の流れを説明するためのブロック図である。
【図3】ボトルネック区間特定処理を説明するためのフローチャートである。
【図4】ボトルネック区間特定処理を説明するためのフローチャートである(図3の続き)。
【図5】ボトルネック区間判定の基準を説明するための図解図である。
【図6】旅行時間の時間推移パターンの類似性を調べて将来の旅行時間を予測する処理を説明するための図である。
【符号の説明】
1 処理装置
2 記憶装置
3 インターフェイス
4 入出力装置
Claims (4)
- 道路ネットワーク上で収集された各道路区間の旅行時間実績データを記憶した旅行時間データベースを用いて、道路区間の将来の旅行時間を予測する方法であって、
道路区間がボトルネック区間であるかどうかの判定を、過去の旅行時間実績データに基づいて、次の (A) 〜 (E) の手順で行い、
予測したい道路区間及び予測したい道路区間とつながりがあって下流に該当する1又は複数の道路区間のうち、ボトルネック区間までの範囲の一部あるいは全部を、予測に用いる道路区間として選定し、
予測に用いる道路区間における現在までの旅行時間の時間推移に類似した旅行時間パターンを持つ時間範囲を、当該予測に用いる道路区間の過去の旅行時間実績データに基づいて決定し、当該決定した時間範囲の先の旅行時間実績データを参照することにより、予測したい道路区間の先の旅行時間を予測することを特徴とする旅行時間予測方法。
(A) 過去の一定時間範囲の中の時間単位ごとに、当該道路区間が渋滞したかどうか、当該道路区間の下流の道路区間が渋滞したかどうか調べる、
(B) 当該道路区間が渋滞し、かつ、当該道路区間の下流の道路区間が渋滞していなかった場合、判定指数を増やす、
(C) 当該道路区間が渋滞し、かつ、当該道路区間の下流の道路区間が渋滞していた場合、判定指数を減らす、
(D) 当該道路区間が渋滞していなければ判定指数はそのままとする、
(E) 判定指数をしきい値と比較し、しきい値を超えた場合に、当該道路区間をボトルネック区間とする。 - 旅行時間がしきい値を上回れば道路区間は渋滞と判定するものであり、しきい値には2種類のしきい値があり、大きいしきい値をL、小さいしきい値をSとしたとき、当該道路区間の渋滞判定にはしきい値Sを、当該道路区間の下流の道路区間の渋滞判定にはしきい値Lを用いることを特徴とする請求項1記載の旅行時間予測方法。
- 道路ネットワーク上で収集された各道路区間の旅行時間実績データを記憶した旅行時間データベースを用いて、道路区間の将来の旅行時間を予測する装置であって、
前記請求項1又は請求項2記載の旅行時間予測方法を実施することを特徴とする旅行時間予測装置。 - 道路ネットワーク上で収集された各道路区間の旅行時間実績データを記憶した旅行時間データベースを用いて、道路区間の将来の旅行時間を予測するためのプログラムであって、
前記請求項1又は請求項2記載の旅行時間予測方法をコンピュータに実行させることを特徴とする旅行時間予測プログラム。
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