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JP3788436B2 - 車間距離制御装置 - Google Patents

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JP3788436B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、自車両の走行状態を制御して先行車両との車間距離を制御する車間距離制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
先行車両がないときには乗員の設定した走行速度に応じて走行し、先行車両があるときには、先行車両との車間距離を検出し、前記乗員の設定した速度よりも低い速度で、車間距離や自車両と先行車両との相対速度に応じて、走行制御するようにした車間距離制御装置が提案されている。このような車間距離制御装置において、例えば割込みや追い越しなどにより、自車両よりも速い速度で走行している先行車両を、目標とする車間距離より短い車間距離で新たに検出したときには、現在の自車両の走行速度を目標走行速度に設定することで、車間距離が次第に大きくなるのを利用して、自車両を減速させることなく車間距離を目標とする車間距離に一致させ、違和感を払拭することが提案されている(例えば特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−20503号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、現行の車間距離制御装置には、前述のような設定走行速度の他に、自車両と先行車両との設定車間距離を入力するスイッチ(手段)が設けられている。これは、例えば比較的混雑している状況で、車間距離が大きいと頻繁に割込まれてしまうといった問題を解決するために、例えば自車両の走行速度に基づく目標車間距離をより小さくするとか、より大きくするといったように設定車間距離を入力する。そして、例えば設定車間距離を小さくするときには、より速やかに先行車両との車間距離を小さくしたいという運転者の要求に応えるために、車間距離制御ゲインを大きくする。つまり、設定車間距離の変更量が大きいほど、車間距離制御ゲインを大きくするように設定されている。
【0005】
しかしながら、例えば設定車間距離を小さくするように入力した直後、つまり車間距離制御ゲインが大きいときに、先行車両と自車両との間に割込みが発生し、新たな先行車両との車間距離が目標車間距離より小さくなってしまうと、車間距離を大きくする制御が、制御ゲインが大きいままの状態で、行われることになる。つまり、運転者は車間距離を小さくするように入力したにも関わらず、実際の自車両と先行車両との車間距離は速やかに大きくなって違和感が生じる。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するため、設定車間距離の変更の方向と実際の車間距離制御の方向とが同じときにだけ、車間距離制御ゲインを大きくすることで、設定車間距離の入力意図と実際の制御とを一致させて違和感を払拭することが可能な車間距離制御装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の車間距離制御装置は、運転者によって入力される設定車間距離の変更方向と車間距離制御による実際の車間距離の変更方向とが一致するときにだけ、両者が一致しないときに比べて、設定車間距離の変更量が大きいほど、車間距離制御のゲインを大きくすることを特徴とするものである。
なお、設定車間距離の変更方向と車間距離制御による実際の車間距離の変更方向とが一致するというのは、例えば運転者が設定車間距離を大きくしたいときに、実際の車間距離制御によって車間距離が大きくなるとか、その逆に、運転者が設定車間距離を小さくしたいときに、実際の車間距離制御によって車間距離が小さくなるといった状態を示している。
【0008】
【発明の効果】
而して、本発明の車間距離制御装置によれば、運転者によって入力される設定車間距離の変更方向と車間距離制御による実際の車間距離の変更方向とが一致するときにだけ、両者が一致しないときに比べて、設定車間距離の変更量が大きいほど、車間距離制御のゲインを大きくする構成としたため、運転者の設定車間距離の入力意図と実際の制御とが一致するときだけゲインが大きくなることになるので、違和感がない。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の車間距離制御装置を適用した先行車両追従走行制御装置付き車両の一実施形態を示すシステム構成図である。この車両は、後輪1RL、1RRが駆動輪、前輪1FL、1FRが従動輪となる後輪駆動車両であり、エンジン2の駆動トルクが自動変速機3を介して前記後輪1RL、1RRに伝達される。
【0010】
前記エンジン2の回転状態、トルク、出力等はエンジン制御装置11によって制御可能である。具体的には、スロットルバルブ開度、アイドルバルブ開度、点火時期、燃料噴射量、燃料噴射タイミング等を調整することによってエンジンの回転状態、トルク、出力等を制御することができる。
また、前記自動変速機3は変速機制御装置12によって制御可能である。具体的には、自動変速機3内のクラッチやブレーキに供給する作動流体圧を調整することにより、選択されるギヤ比を変更し、所望する減速比を得るようにすることができる。
【0011】
また、前記各車輪1FL〜1RRは、所謂ディスクブレーキを構成するホイールシリンダ4FL〜4RRを備えている。このホイールシリンダ4FL〜4RRは供給される制動流体圧によって各車輪1FL〜1RRに制動力を付与するものである。そして、各車輪1FL〜1RRに付与する制動力は制動流体圧制御装置13によって制御可能である。具体的には、例えば駆動力制御装置(TCS)のように制動流体圧を増圧したり、アンチスキッド制御装置(ABS)のように制動流体圧を減圧したりすることにより、各ホイールシリンダ4FL〜4RRへの制動流体圧を調整し、各車輪1FL〜1RRへの制動力を制御することができる。なお、この制動流体圧制御装置13内で調圧される制動流体圧は、ブレーキペダル21の踏込みによって昇圧されるマスタシリンダ22から供給される。
【0012】
これらの制御装置は、何れも車両の走行状態を制御するものであり、結果的に自車両の加減速度、前後方向速度等を調整して、走行状態を制御することができる。
これらの制御装置は、勿論、単独でも作動可能であるが、全体機能としては車間距離制御や先行車両追従走行制御を含む自動走行制御装置10によって司られている。この自動走行制御装置10は、種々の演算処理を行って車両の走行状態を制御し、もって車間距離制御や先行車両追従走行制御等を行う。
【0013】
また、車両には、例えばCCDカメラ等を備えて自車両の前方の状態、例えば走行車線の状態や先行車両の有無、或いは先行車両までの距離、先行車両の形状、特に先行車両の高さ方向の大きさ(以下、単に高さとも記す)を検出する前方状態検出装置16や、各車輪1FL〜1RRの回転速度を検出する車輪速度センサ17、車両に発生する前後及び横加速度を検出する加速度センサ18、制動流体圧を検出する制動流体圧センサ19、アクセルペダルの踏込み量を検出するアクセル開度センサ20を備えている。また、この車両には、所謂GPS(Global Positioning System )によって自車両の位置情報を検出するナビゲーションシステム7が備えられている。更に、この車両には、前記自動走行制御装置10による制御内容を乗員、特に運転者に提示するためのディスプレイ及びスピーカ23が備えられている。
【0014】
また、この車両には、運転者の手動入力によって自車両の走行状態を調整するための手動スイッチ9が備えられている。手動スイッチ9の詳細を図2に示す。図中、符号9aは車間距離制御及び先行車両追従走行制御を含む自動走行制御の起動スイッチ、9bは自動走行制御の解除スイッチ、9cは設定車間距離を入力する設定車間距離スイッチ、9dは設定走行速度を入力したり、設定走行速度を減速方向に変更するセット/コーストスイッチ、9eは自動走行制御解除後に、以前の設定走行速度を再入力したり、設定走行速度を加速方向に変更するレジューム/アクセラレートスイッチである。このうち、前記設定車間距離スイッチ9cは、具体的な設定車間距離を数値入力するようなものではなく、例えば現在の車間距離を大きくしたいとか、小さくしたいときに用いるもので、例えば自車両の走行速度に対して最も標準的な目標車間距離を“中”としたとき、それより設定車間距離を大きくする“長”とか、それより設定車間距離を小さくする“短”といった入力方法を採用している。但し、前記自動走行制御装置10内では、前記設定車間距離スイッチ9cによる設定車間距離入力を設定車間距離dcとして認識する。
【0015】
次に、前記自動走行制御装置10内で行われる車間距離制御の演算処理について図3のフローチャートに従って説明する。この演算処理は、例えば10msec. 程度に設定された所定サンプリング時間ΔT毎にタイマ割込によって実行される。なお、このフローチャートでは、特に通信のためのステップを設けていないが、演算処理によって得られた結果は随時記憶装置に更新記憶されると共に、必要な情報やプログラムは随時記憶装置から読込まれる。また、前述したエンジン制御装置11、変速機制御装置12、制動流体圧制御装置13とは随時通信を行い、必要な情報や命令は随時双方向に授受される。
【0016】
この演算処理では、まずステップS1で、前記加速度センサ18で検出された前後加速度Xg、横加速度Yg、前記車輪速度センサ17で検出された車輪速度Vwj (j=FL〜RR)、前記アクセル開度センサ20で検出されたアクセル開度Acc、前記制動流体圧センサ19で検出された制動流体圧Pm、前記手動スイッチ9で設定されている設定走行速度Vc、特に前記設定車間距離スイッチ9cによる設定車間距離情報、前記ナビゲーションシステム7で検出された自車両位置情報、前記前方状態検出装置16で検出された先行車両との車間距離d、前記エンジン制御装置11で制御されているエンジン駆動トルクTwを読込む。
【0017】
次にステップS2に移行して、前記ステップS1で読込んだ車輪速度Vwj のうち、従動輪である前左右輪速度VwFL、VwFRの平均値から自車両の走行速度Vを算出する。
次にステップS3に移行して、前記ステップS1で読込んだ先行車両との車間距離の今回値d(n) と前回値d(n-1) との差分値を前記所定サンプリング時間ΔTで除して、自車両と先行車両との相対速度Vrを算出する。
【0018】
次にステップS4に移行して、前記ステップS2で算出した自車両の走行速度Vに応じた目標車間距離drを算出する。具体的には、自車両の走行速度Vに所定の制御ゲインを乗じ、それに所定の制御定数を和して求める。なお、この制御ゲイン及び制御定数は、前記手動スイッチ9の設定車間距離スイッチ9cで入力された運転者の要求する設定車間距離に応じて設定される。
【0019】
次にステップS8に移行して、後述する図4の演算処理に従って目標走行速度Vsを算出する。
次にステップS10に移行して、前記ステップS8で算出した目標走行速度Vs及び前記ステップS2で算出した自車両の走行速度Vの差分値から、例えばPID(比例−微分−積分)制御による目標加速度Xgsを算出する。
【0020】
次にステップS11に移行して、例えば前記ステップS10で算出した目標加速度Xgsが負である場合、つまり減速を必要とする場合に、当該目標加速度Xgsにブレーキ諸元係数を乗じた値と、前記ステップS1で読込んだ制動流体圧Pmにブレーキ諸元係数を乗じた値とのうち、何れか大きい方を目標制動流体圧Pwsj として算出する。なお、ブレーキ諸元係数とは、例えば各車輪のディスクローターパッド間摩擦係数、ホイールシリンダ断面積、ディスクロータ有効径、タイヤ転がり動半径等によって決まる係数である。
【0021】
次にステップS12に移行して、前記ステップS10で算出した目標加速度Xgsが正である場合、つまり加速を必要とする場合に、当該目標加速度Xgsに駆動系諸元変数を乗じた値と、前記ステップS1で読込んだアクセル開度Accに駆動系諸元変数を乗じた値とのうち、何れか大きい方を目標駆動トルクTesとして算出する。なお、駆動系諸元変数とは、例えば歯車慣性、減速比、伝達効率、エンジン特性等によって決まる変数である。
【0022】
次にステップS13に移行して、前記ステップS11で算出した目標制動流体圧Pwsj やステップS12で算出した目標駆動トルクTesを前記制動流体圧制御装置13やエンジン制御装置11、変速機制御装置12に向けて出力すると共に、目標車間距離制御の情報提示信号を前記ディスプレイ及びスピーカ23に向けて出力してからメインプログラムに復帰する。このディスプレイ及びスピーカ23による情報提示は、例えば目標車間距離を変更制御するときには、その前に、例えば「車間距離を広げます」といった内容を音声や表示によって提示したりすることが挙げられる。
【0023】
この演算処理によれば、車間距離移行制御中を除き、設定された目標走行速度Vsと自車両の走行速度Vとの差から目標加速度Xgsを算出し、その目標加速度Xgsを達成するための目標制動流体圧Pwsj 及び目標駆動トルクTesを前記制動流体圧制御装置13やエンジン制御装置11、変速機制御装置12に向けて出力すると共に、目標車間距離制御の情報提示信号を前記ディスプレイ及びスピーカ23に向けて出力する。
【0024】
次に、前記図3の演算処理のステップS8で行われる図4の演算処理について説明する。この演算処理では、まずステップS81で、前記図3の演算処理のステップS1で読込まれた設定車間距離スイッチ9cの設定車間距離情報から、前記設定車間距離スイッチ9cによる入力が検出されたか否かを判定し、当該設定車間距離スイッチ9cによる入力が検出された場合にはステップS82に移行し、そうでない場合にはステップS83に移行する。
【0025】
前記ステップS82では、前記図3の演算処理のステップS1で読込まれた設定車間距離スイッチ9cの設定車間距離情報から、前記設定車間距離スイッチ9cによる設定車間距離dcが変更されていない、つまり同じであるか否かを判定し、設定車間距離dcが同じである場合にはステップS83に移行し、そうでない場合にはステップS84に移行する。
【0026】
前記ステップS84では、制御ゲイン変更フラグFを“1”のセット状態としてからステップS86に移行する。
一方、前記ステップS83では、前記設定車間距離dcから前記図3の演算処理のステップS1で読込まれた自車両と先行車両との車間距離dを減じた差分値の絶対値が所定値βより小さいか否かを判定し、当該差分値の絶対値が所定値βより小さい場合にはステップS85に移行し、そうでない場合には前記ステップS86に移行する。
【0027】
前記ステップS85では、前記制御ゲイン変更フラグFを“0”のリセット状態としてから前記ステップS86に移行する。
前記ステップS86では、前記制御ゲイン変更フラグFが“1”のセット状態であるか否かを判定し、当該制御ゲイン変更フラグFがセット状態である場合にはステップS87に移行し、そうでない場合にはステップS88に移行する。
【0028】
前記ステップS87では、前記設定車間距離dcを前記図3の演算処理のステップS1で読込まれた自車両と先行車両との車間距離dで除して車間距離変更率γを算出してからステップS89に移行する。
前記ステップS89では、前記図3の演算処理のステップS1で読込まれた設定車間距離スイッチ9cの設定車間距離情報から、前記設定車間距離dcが小さく変更されたか否かを判定し、当該設定車間距離dcが小さく変更された場合にはステップS90に移行し、そうでない場合にはステップS91に移行する。
【0029】
前記ステップS90では、図5に示す制御マップに示すように、前記ステップS87で算出された車間距離変更率γに関する関数f1(γ)に従って、ゲイン増加率αを算出してからステップS92に移行する。この図5の制御マップ、即ち前記車間距離変更率γに関する関数f1(γ)は、当該車間距離変更率γが“1”以上の領域、つまり実際の車間距離dに対して設定車間距離dcが大きく変更されているような場合にゲイン増加率αを“1”に固定し、車間距離変更率γが“1”より小さい領域、つまり実際の車間距離dに対して設定車間距離が小さく変更されている場合には、車間距離変更率γが小さいほどゲイン増加率αが大きくなるように設定されている。つまり、前記ステップS89の判定で設定車間距離dcが小さく変更された結果、このステップS90に移行したので、車間距離変更率γが“1”より小さい領域、即ち運転者の車間距離変更の意思と実際の車間距離dに対する設定車間距離dcの変更方向、つまりこれからの車間距離制御の方向とが同じときには、設定車間距離dcの変更量が大きいほど、ゲイン増加率αが大きくなる。これに対し、車間距離変更率γが“1”以上の領域、即ち運転者の車間距離変更の意思と実際の車間距離dに対する設定車間距離dcの変更方向、つまりこれからの車間距離制御の方向とが異なるときには、設定車間距離dcの変更量に関わらず、ゲイン増加率αを“1”に固定することになる。
【0030】
また、前記ステップS91では、図6に示す制御マップに示すように、前記ステップS87で算出された車間距離変更率γに関する関数f2(γ)に従って、前記ゲイン増加率αを算出してからステップS92に移行する。この図6の制御マップ、即ち前記車間距離変更率γに関する関数f2(γ)は、当該車間距離変更率γが“1”以下の領域、つまり実際の車間距離dに対して設定車間距離dcが小さく変更されているような場合にゲイン増加率αを“1”に固定し、車間距離変更率γが“1”より大きい領域、つまり実際の車間距離dに対して設定車間距離が大きく変更されている場合には、車間距離変更率γが大きいほどゲイン増加率αが大きくなるように設定されている。つまり、前記ステップS89の判定で設定車間距離dcが大きく変更された結果、このステップS91に移行したので、車間距離変更率γが“1”より大きい領域、即ち運転者の車間距離変更の意思と実際の車間距離dに対する設定車間距離dcの変更方向、つまりこれからの車間距離制御の方向とが同じときには、設定車間距離dcの変更量が大きいほど、ゲイン増加率αが大きくなる。これに対し、車間距離変更率γが“1”以下の領域、即ち運転者の車間距離変更の意思と実際の車間距離dに対する設定車間距離dcの変更方向、つまりこれからの車間距離制御の方向とが異なるときには、設定車間距離dcの変更量に関わらず、ゲイン増加率αを“1”に固定することになる。
【0031】
また、前記ステップS88では、前記ゲイン増加率αを“1”としてから前記ステップS92に移行する。
前記ステップS92では、前記ステップS88、ステップS90、ステップS91で設定されたゲイン増加率αを車間距離フィードバック比例制御ゲイン初期値Kp0に乗じ、それを車間距離フィードバック比例制御ゲインKp として算出する。
【0032】
次にステップS93に移行して、以下のようにして目標走行速度Vsを算出してから前記図3の演算処理のステップS9に移行する。ここでは、まず前記図3の演算処理のステップS1で読込んだ実際の車間距離dと前記図3の演算処理のステップS4で算出した目標車間距離drとの差分値に前記ステップS92で設定された車間距離フィードバック比例制御ゲインKp を乗じた値と、前記図3の演算処理のステップS3で算出した相対速度Vrに微分制御ゲインKd を乗じた値と、自車両の走行速度Vとの加算値から基準目標走行速度Vs0 を算出し、この基準目標走行速度Vs0 と前記図3の演算処理のステップS1で読込んだ設定走行速度Vcとのうち、何れか小さい方を目標走行速度Vsに設定する。
【0033】
この演算処理によれば、設定車間距離dcが変更されたときに、車間距離変更率γに応じたゲイン増加率αが設定され、このゲイン増加率αを車間距離フィードバック比例制御ゲイン初期値Kp0に乗じて車間距離フィードバック比例制御ゲインKp を算出し、この車間距離フィードバック比例制御ゲインKp を用いて目標車間距離Vsが算出される。このとき、前記ゲイン増加率αは、運転者の車間距離変更の意思、つまり設定車間距離dcの変更方向とこれからの車間距離制御の方向とが同じときには、設定車間距離dcの変更量が大きいほど大きくなるが、運転者の車間距離変更の意思、つまり設定車間距離dcの変更方向とこれからの車間距離制御の方向とが異なるときには、設定車間距離dcの変更量に関わらず、“1”に固定されるので、このゲイン増加率αを乗じて算出される車間距離フィードバック比例制御ゲインKp も、設定車間距離dcの変更方向とこれからの車間距離制御の方向とが同じときには、設定車間距離dcの変更量が大きいほど大きくなるが、設定車間距離dcの変更方向とこれからの車間距離制御の方向とが異なるときには、設定車間距離dcの変更量に関わらず、車間距離フィードバック比例制御ゲイン初期値Kp0に固定される。
【0034】
前述のように、車間距離フィードバック比例制御ゲインKp は、前記目標車間距離drと実際の車間距離dとの差分値に乗じられて目標走行速度Vsを算出するためのものであるから、当該車間距離フィードバック比例制御ゲインKp が大きいほど、目標車間距離drと実際の車間距離dとのずれを補正する作用が大きくなる。そして、この車間距離フィードバック比例制御ゲインKp は、設定車間距離dcの変更方向とこれからの車間距離制御の方向とが同じときには、設定車間距離dcの変更量が大きいほど大きくなるので、運転者の車間距離変更方向には速やかに車間距離が制御される。一方、設定車間距離dcの変更方向とこれからの車間距離制御の方向とが異なるときには、設定車間距離dcの変更量に関わらず、車間距離フィードバック比例制御ゲインKp は車間距離フィードバック比例制御ゲイン初期値Kp0に固定されるので、車間距離制御の応答性は低い。
【0035】
図7は、前記設定車間距離スイッチ9cをにより設定車間距離dcを“中”から“短”に変更し、そのときに自車両と先行車両との車間距離dが、それ以前と変化していなかったときの車間距離d、エンジントルク、車両加速度、走行速度Vの変化の状態を示したものである。このように自車両と先行車両との車間距離dが、設定車間距離dcの変更以前と変化していない場合、設定車間距離dcが小さくなると前記車間距離変更率γが“1”より小さくなるので、前記ゲイン増加率αは前記図5の制御マップに従って大きな値になる。これにより、エンジントルクが速やかに増大し、車両が加速して走行速度が増加し、その結果、自車両と先行車両との車間距離dが小さくなる。
【0036】
これに対し、図8は、前記設定車間距離スイッチ9cをにより設定車間距離dcを“中”から“短”に変更している間に、それまでの先行車両と自車両との間に他の車両が割込み、新たな先行車両と自車両との車間距離dが新たな設定車間距離dcより小さくなったときの車間距離d、エンジントルク、車両加速度、走行速度Vの変化の状態を示したものである。このように設定車間距離dcを小さく変更しているときに自車両と先行車両との車間距離dが新たな設定車間距離dcより小さくなると、前記車間距離変更率γが“1”以上となり、図5の制御マップに従って前記ゲイン増加率αは“1”に固定される。一方、設定車間距離dcの変更に伴い、前記目標車間距離drが小さく設定されるものの、自車両と先行車両との車間距離dは新たな設定車間距離dcより小さいので、目標走行速度Vsは減少傾向になる。その結果、エンジントルクは減少し、車両は減速し、走行速度も減少する。但し、前記目標走行速度Vsの算出に用いられるゲイン増加率αは“1”に固定される、つまり前記車間距離フィードバック比例制御ゲインKp は前記車間距離フィードバック比例制御ゲイン初期値Kp0に固定されるので、車間距離はゆっくりとしか大きくならない。即ち、運転者の設定車間距離変更意思とこれからの車間距離制御の方向とが異なるときには、車両挙動は緩やかなものとなるので、違和感を払拭することができる。
【0037】
以上より、前記図1の前方状態検出装置16及び図2の演算処理のステップS1が本発明の車間距離検出手段を構成し、以下同様に、前記図1の手動スイッチ9及び図2の設定車間距離スイッチ9cが設定車間距離入力手段を構成し、前記図3の演算処理のステップS4が目標車間距離設定手段を構成し、図3の演算処理のステップS8〜ステップS13及び図4の演算処理全体が車間距離制御手段を構成している。
【0038】
なお、前記実施形態では、自車両の走行速度に応じた標準的な車間距離の目標値に対して、それより大きいか小さいかといった設定車間距離を入力できるものとし、この設定車間距離入力及び自車両の走行速度に基づいて目標車間距離を設定するようにしたが、考え方の上では、設定車間距離と目標車間距離とを同じものとして捉えてもよい。つまり、運転者にとっては、設定車間距離が最終的な目標車間距離である。しかし、運転者は、自車両の走行速度に応じた標準的な車間距離の目標値をもっていないので、制御側は、このような自車両の走行速度に応じた標準的な車間距離に対して、運転者が入力した設定車間距離を加味して目標車間距離を設定すべきであるというのが本発明のロジックである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の制動制御装置を備えた先行車両追従走行制御付き車両の一例を示す車両構成図である。
【図2】図1の手動スイッチの説明図である。
【図3】図1の自動走行制御装置で行われる車間距離制御のための演算処理を示すフローチャートである。
【図4】図3の演算処理で行われるサブルーチンの演算処理を示すフローチャートである。
【図5】図4の演算処理で用いられる制御マップである。
【図6】図4の演算処理で用いられる制御マップである。
【図7】図3及び図4の演算処理の作用の説明図である。
【図8】図3及び図4の演算処理の作用の説明図である。
【符号の説明】
1FL〜1RRは車輪
2はエンジン
3は自動変速機
4FL〜4RRはホイールシリンダ
7はナビゲーションシステム
9は手動スイッチ
10は自動走行制御装置
11はエンジン制御装置
12は変速機制御装置
13は制動流体圧制御装置
16は前方状態検出装置
17は車輪速センサ
18は加速度センサ
19は制動流体圧センサ
20はアクセル開度センサ
21はブレーキペダル
22はマスタシリンダ
23はディスプレイ及びスピーカ

Claims (1)

  1. 自車両と先行車両との車間距離を検出する車間距離検出手段と、自車両と先行車両との設定車間距離を運転者が入力するための設定車間距離入力手段と、自車両及び先行車両の少なくとも何れか一方の走行状態及び前記設定車間距離入力手段で入力された設定車間距離に基づいて自車両と先行車両との目標車間距離を設定する目標車間距離設定手段と、自車両の速度を制御することにより、自車両と先行車両との車間距離を前記目標車間距離設定手段で設定された目標車間距離に一致するように制御する車間距離制御手段とを備え、前記車間距離制御手段は、前記自車両と先行車両との車間距離を目標車間距離に一致するように制御する際の実際の車間距離の変更方向と前記設定車間距離入力手段で入力された自車両と先行車両との設定車間距離の変更方向とが一致しないときには前記車間距離制御の制御ゲインを初期値固定し、両者が一致するときには、当該設定車間距離の変更量が大きいほど、前記車間距離制御の制御ゲインを大きくすることを特徴とする車間距離制御装置。
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