JP3784550B2 - 正内圧缶用缶蓋 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、缶体の内圧が外気圧よりも大きい正内圧缶に用いられる缶蓋に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コーラやサイダー、ビール等に代表される炭酸含有飲料が市場で好評を博している。そのため、それらを封入する正内圧缶が大量に生産されており、それに固着される正内圧缶用缶蓋も大量に生産されている。そして、省資源の観点と経済的な観点から、正内圧缶用缶蓋の板厚を減少させることが行われている。
【0003】
一方、炭酸含有飲料が封入される正内圧缶に用いられる正内圧缶用缶蓋には、炭酸含有飲料から放出される二酸化炭素による圧力に耐えるだけの強度が必要である。しかしながら、缶蓋の板厚を減少させると、缶蓋の強度が減少する。そのため、缶蓋の形状を改良してその強度が減少することなしにその板厚を減少させる試みがなされている。
【0004】
このような飲料缶用缶蓋100の形状の一例を示すと、この種の缶蓋100は、通常、図3に示すように、曲率内半径(r1)の底壁部を持つほぼU字状の強化環状溝101により囲まれた中央の実質的平坦な中央パネル102を備えている。その強化環状溝101は内側壁103及びカウンターシンク外側壁104を備えている。カウンターシンク外側壁104の上端はショルダー壁105を介して半径方向外側に延びる外周フランジ・カール部106を備えている。さらにその外周フランジ・カール部106の末端部分は、二重巻締のために缶蓋の中心に向かって内側に折り曲げられている。そして、耐圧性能を向上させるために、カウンターシンク外側壁104の傾斜角を小さくしたり、中央パネル102の底部からの高さ(パネルハイト)を高くしたり、また強化環状溝の底壁部曲率内半径を小さくしたりすることが、製缶分野では周知慣用されている。
【0005】
缶蓋における金属素材の板厚を減らしてその材料コストを下げるためには、蓋の剛性を向上させる必要があり、蓋を強化する方法として、例えば、実用新案登録第2544222号公報や特開平8−192840号公報等に記載されたのものが知られている。前者の実用新案登録2544222号公報には、実質的に平坦な中央パネルの外周側に、内側垂直壁と底壁部と外側垂直壁とからなる強化環状溝が連続して形成され、その強化環状溝の外周側にチャックウオールが連続した形状の缶蓋や缶底における耐圧容器用端壁が開示されている。その環状溝の内面壁と外面壁とが垂直に形成されていることによって、その部分の強度が向上する。その結果、缶蓋の板厚を薄くしても、強化環状溝や中央パネルのバックリングを起こし難くすることができるというものである。
【0006】
また、後者の特開平8−192840号公報には、センターパネルから湾曲部を介して内側側壁が垂下し、その内側側壁から湾曲底部が外方に連続するとともに、その湾曲底部から上方にチャックウオールが立ち上がり、そのチャックウオールからシーミングパネルが突出する缶蓋が開示されている。そして、そのチャックウオールに屈曲点を設けて、その屈曲点より上部を第1ウオール、下部を第2ウオールとして、第1ウオールの開き角度を第2ウオールの開き角度よりも大きくすることによって、内圧がかかると第2ウオールが主に変形することによって高耐圧化させることができるというものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述のようにカウンターシンク外側壁の一部に垂直壁を設けることにより、カウンターシンク壁の剛性を高くし、耐圧強度を向上させることが可能となり、内圧が高くなった場合、その壁の塑性変形(座屈)を防止することが一応可能と考えられる。しかしながら、スチールに比べ展延性の少ないアルミニウム製の缶蓋では、薄肉化に伴いチャック壁と外側垂直壁との接続部分が加工硬化を起こしてこの部分にくびれが生じ易く、その結果、このくびれ部分に応力が集中して、この部分から塑性破壊し易くなり、薄肉で耐圧を向上させる際の技術的な障害となっている。また、缶の内面側となる面に樹脂被覆したアルミニウム製缶蓋の場合には、くびれにより被膜にクラックが入りやすくなり、樹脂被膜のダメージに件い被膜性能を低下させる難点がある。
【0008】
一方、缶蓋をシーマーのスタッカーから1枚ずつ供給していくときセパレーターナイフとセパレーターロールとで缶蓋を1枚ずつ取り出すいわゆる蓋切りが行われるが、剛性を高めるためにカウンターシンク外側に垂直壁を設けると、蓋の横ずれ量が小さくなってシャッフル性(シーマーでの蓋切れ、流れ性を保証する目安)が悪くなり、そのため、セパレーターナイフが、積層した缶蓋と缶蓋との間に入りにくくなり、シーマーでの蓋切り作業に支障をきたしたり、あるいはセパレータナイフが入りにくくなることからフランジ・カール部末端を潰したり変形させたりし易い。このフランジ・カール部の変形により正常な巻締が得られずに漏れ缶を引き起こす危険性がある。更にスタッカー等ヘの缶蓋搬送シュート内でブロック状態のまま搬送されるため、滑らかな搬送が期待できなくなり生産性を低下させたり、シュートガイド等で缶蓋の外面搾り傷が発生しやすく品質の低下を招くなど大きな欠陥につながる問題がある。
【0009】
さらに、くびれ位置によって耐圧性能が変わり耐圧強度にバラツキが生じやすくなるので、くびれの高さ位置の設定に微妙な調整が必要となるなど生産工程での煩わしさがある。
【0010】
この発明は上記の事情を背景としてなされたものであり、薄板材を使用しても実用に耐え得る性能と強度及びシャッフル性を維持することのできる正内圧缶用缶蓋を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段およびその作用】
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、ほぼ円盤状のパネル部の外周に、前記パネル部の板厚方向に窪んだ断面U字状の強化環状溝が形成されており、その強化環状溝の内側壁が前記パネル部の板厚方向に延出するように連続し、かつその内側壁の外周側に前記強化環状溝の底壁が前記パネル部の半径方向外側に連続して延出し、さらに、該底壁の外周側に前記強化環状溝の外側壁が前記パネル部の半径方向において前記内側壁と対向するように延出して連続し、該外側壁の外周側に前記パネル部の中心軸線方向に沿って切断した断面が湾曲した形状となる曲面連結壁が前記パネル部の板厚方向に延出するように連続し、該曲面連結壁の外周側にテーパ筒状のチャック壁が連続して形成されるとともに、該チャック壁の外周側にラッパ状のショルダー壁が連続し、さらに、該ショルダー壁の外周側に前記パネル部の半径方向で外側に延出し、半径方向内側に曲げ戻された外周端を有するフランジ・カール部が連続して形成された正内圧缶用缶蓋において、前記チャック壁と前記パネル部の中心軸線とのなす角度が10°以上20°以下であり、前記曲面連結壁が前記パネル部側に凸となる形状を有するとともにその凸となる部分の曲率半径が0.66mm以上9.00mm以下であり、その曲面連結壁に接続している前記強化環状溝の外周側底壁の内側曲率円と該曲面連結壁に接続している前記ショルダー壁の外側曲率円とを結ぶ共通接線から該曲面連結壁の突出部までの最大距離が前記パネル部の板厚の10%以上50%以下であり、向きを揃えて積層した状態で半径方向にずらした際に、一方の曲面連結壁と他方の強化環状溝の底壁とが当接するように形成されていることを特徴とするものである。
【0012】
従って、請求項1の発明によれば、パネル部の径方向における曲面連結壁の断面が曲線であり、その曲率半径が0.66mm以上9.00mm以下であることによって、缶蓋にくびれが発生せず、薄板材から缶蓋を成形しても、耐圧強度に優れた缶蓋を得ることができるとともに、内面被膜に亀裂が発生することを防ぐことができる。
【0013】
さらに強化環状溝の外側壁と曲面連結壁とが、それらの接続部及びその近傍では外周壁の傾斜角に近い角度でパネル部の板厚方向に連続し、外周側に移るのにしたがって徐々に傾斜角を増大するとともに、増大した箇所で缶蓋相互の当接点が存在するので、缶蓋の耐圧強度を向上させたまま缶蓋のシャッフル性を良好なものとすることができる。従って、シーマーへの缶蓋供給作業におけるフランジ・カール部の変形等のトラブルを解消することができるとともに、缶蓋を積層した状態でシュートによって搬送する場合においても、シュート内で缶蓋がブロッキングすることを防ぐことができ、シュート内で蓋詰まりを起こしたり内面被膜に傷がつくことを防ぐことができる。
【0014】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明に加えて、前記強化環状溝の外側壁と前記パネル部の中心軸線とのなす角度が2°以上10°以下であるように形成されていることを特徴とするものである。
【0015】
従って、請求項2の発明によれば、強化環状溝の外側壁がパネル部の中心軸線に対して2°以上10°以下をなす方向に延出していることによって、強化環状溝のU字溝の深さを深くした場合でも、金型に抜き勾配が確保でき、くびれを防ぐことができる。なお、缶蓋成形用金型のクリアランスが板厚よりも小さくなると、金型が缶蓋に食い込むことによって加工硬化を起こしてくびれる。その結果、薄板材から缶蓋を成形しても、缶蓋の耐圧強度を維持することができるとともに、内面被膜に亀裂が発生することを防ぐことができる。また、缶蓋のシャッフル性を維持することができる。
【0016】
また、請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明に加えて、前記強化環状溝の内側壁が前記パネル部の中心軸線に対してほぼ平行であることを特徴とするものである。
【0017】
従って、請求項3の発明によれば、強化環状溝の内側壁とパネル部の中心軸線とがほぼ平行であることによって、強化環状溝の内側壁と外側壁との強度が向上する。その結果、薄板材から缶蓋を成形しても、耐圧強度に優れた缶蓋を得ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
つぎにこの発明の実施例を図面を参照して説明する。図1はこの発明の一実施例を示すものであって、ここに示す正内圧缶用缶蓋(以下、単に缶蓋という)1は、アルミニウム合金製の平板材(図示せず)から、通常公知の成形金型を用いて形成されている。なお、この平板材の一方の表面には、予め合成樹脂からなる内面被膜(図示せず)が形成されている。この内面被膜は保護塗料や樹脂フィルムから形成されている。その塗料としては、熱硬化性及び熱可塑性樹脂からなる任意の保護塗料、例えばフェノール−エポキシ塗料、アミノ−エポキシ塗料等の変成エポキシ塗料、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エポキシフェノール変性−ビニル塗料等のビニルまたは変成ビニル塗料等の単独または2種以上の組み合わせが使用される。また、その樹脂フィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)を基本構成とし、さらにポリエチレンイソフタレート(PEIT)等のコポリマーでも適用できる。また、樹脂フィルムが内面被膜に用いられる場合、その樹脂フィルムは、未延伸のものでも二軸延伸のものでもよく、その厚さが8μm以上25μm以下であるものが望ましい。これは、厚さが8μm未満である場合には 、缶体の内容物によるとしても、内面被膜によって缶蓋1を充分保護することが難しいのであり、厚さが25μmを超える場合には、内面被膜に用いられる材料が過剰となり、好ましくない。
【0019】
そして、缶蓋1の中央部には、円盤状のパネル部2が形成されている。さらに、そのパネル部2の外周には、図1においてほぼ下方向に窪むU字形であり、内側壁3aと底壁3bと外側壁3cとによって形成された強化環状溝3が形成されている。なお、底壁3bと外側壁3cとの間は一定の曲率半径rを有する曲面となるように接続されている。また、外側壁3cは、パネル部2の中心軸線に沿う方向から角度θ1をなす方向に延出するように形成されている。なお、この角度θ1は2°以上10°以下となっている。なお、角度θ1が2°以上になっているのは、2°未満では、缶蓋1を複数枚積層した際の耐圧強度とシャッフル性とが低下する可能性があるためである。例えば角度θ1が0°、つまりパネル部2の中心軸線に沿う方向と同じ方向に外側壁3cが延出している場合では、シャッフル値(図4によって表される長さs)が1.0mmよりも小さくなって、シャッフル性が低下する。さらに、コーラやビール等の炭酸含有飲料が封入される缶体の缶蓋に缶蓋1が採用する場合には、内側壁3aをパネル部2の中心軸線に沿う方向、つまり図1における上下方向に延出するように形成し、缶蓋1の耐圧強化を図ることが望ましい。
【0020】
そして、強化環状溝3の外側壁3cから図1においてほぼ上方に延出して曲面連結壁4が形成されている。なお、この曲面連結壁4は一定の曲率半径Rを有する曲面形状を有しており、その曲率半径の中心はパネル部2の側とは反対側に存在している。つまり、曲面連結壁4はパネル部2側に膨らみ突出するように形成されている。そして、図2に示すように、複数枚の缶蓋1を同じ向きに積層した際に、ある缶蓋1の曲面連結壁4のパネル部2側の表面(缶外面側となる面)に、それに隣接する缶蓋1の強化環状溝3の外面が当接することができるように、曲面連結壁4が形成されている。
【0021】
また、曲面連結壁4から図1のほぼ上方向に延出してテーパ状のチャック壁5が形成されている。なお、このチャック壁5は、パネル部2の中心軸線に沿う方向から角度θ2をなす方向に延出するように形成されている。そして、この角度θ2は、上述の角度θ1よりも大きく、10°以上20°以下となっている。これは、その角度θ2が10°未満であれば、缶蓋1を円筒状の缶胴(図示せず)に巻き締める際に、チャック工具が挿入しにくくなるうえに、チャックとの嵌合が緩めになり、二重巻締めの際の密封不良が生じやすくなる。また、角度θ2が20°を超えると、強化環状溝3を維持した状態では、そのシャッフル性が低下する。また、逆にシャッフル性を維持した状態では、缶蓋1の径方向における強化環状溝3の直径を小さくせざるを得ず、それに伴いパネルの径も小さくなるため、缶蓋1がプルタブ式やステイオンタブ式といったイージーオープン缶蓋である場合には、パネル部2に形成され缶体の内容物を流出させるための開口部(図示せず)の位置が巻締部よりも遠くなり、消費者が缶体を傾け、缶蓋1の開口部から内容物を飲む際に、飲みづらくなるという不都合が生じる。
【0022】
また、角度θ2を角度θ1よりも大きくするのは、角度θ2が角度θ1以下である場合には、曲面連結壁4がパネル部2とは反対側に膨らみ突出することになるため、缶蓋1の耐圧強度が低下する恐れがあるためである。
【0023】
さらに、そのチャック壁5の上端から図1におけるほぼ上方向に延出するラッパ状のショルダー壁6が形成されている。そして、そのショルダー壁6から図1における左方向に延出してフランジ・カール部7が形成されている。このフランジ・カール部7は、缶蓋1の縁部をまるく丸めるようにカーリングすることによって形成されている。また、パネル部2の中心軸線に沿う方向におけるフランジ・カール部7の上端と下端との長さT(カール厚)が2.0mm以上2.3mm以下となっている。そして、このフランジ・カール部7が円筒状の缶胴(図示せず)の開口縁部に巻き締められることにより、缶蓋1が缶胴に固着され、正内圧缶(図示せず)が形成される。
【0024】
なお、缶蓋1の板厚は0.220mm以上0.335mm以下となっている。これは、板厚が0.220mm以下では、缶蓋1の耐圧強度が低下するので、缶蓋1の耐圧強度を維持するために、強化環状溝3の底壁3bと外側壁3cとを連結する部分の曲率半径rを0.35mm以下にする必要が生じる。その場合、缶蓋1の成形過程において、缶蓋1にくびれが生じ、底壁3bに亀裂が発生する可能性がある。一方、板厚が0.335mm以上では、缶蓋1に用いられる材料が過剰となり、経済的ではない。
【0025】
また、パネル部2の中心軸線に沿う方向における強化環状溝3の底壁3bから外側壁3cの上端までの長さh1が、パネル部2の厚さをt、スタック厚をkとすると、(r+t)を超え(k+r+t)未満となっている。これは、h1が小さすぎる場合には、缶蓋1を従来から知られている缶蓋成形用金型(例えば、特開昭60−170540号公報に記載されたもの)によって成形する際に、チャック壁5が共通接線L(強化環状溝3の底壁3bと外周壁3cとを連結する部分とショルダー壁6との共通接線)に近づくため、曲面連結壁4をパネル部2側に膨らみ突出するように成形しようとすると、缶蓋1にくびれが生じたりその内面被膜が損傷を受ける可能性がある。一方、h1が大きすぎる場合には、曲面連結壁4のパネル部2側に突出する位置が図1における上方に存在することになり、缶蓋1の強度を向上させることができない可能性がある。さらに、チャック壁5のパネル部2の中心軸線に沿う方向における長さが短くならざるを得ず、缶蓋1が缶胴に巻き締められる際に、正常な巻締が得られない可能性があり、形成された缶体の気密性が損なわれる恐れがある。
【0026】
さらに、上述の曲面連結壁4は、その曲率半径Rが0.66mm以上9.00mm以下となるように形成されている。これは、以下の理由による。曲面連結壁4の曲率半径Rが0.66mm未満である場合では、曲面連結壁4が形成される際に、曲面連結壁4にくびれが生じる可能性がある。そして、くびれが生じることによって、くびれが生じた曲面連結壁4の部分を被覆している内面被膜に亀裂が生じる可能性がある。また、曲面連結壁4の曲率半径Rが9.00mmを超える場合には、パネル部2側に突出する突出長さが小さくなり、かつ突出する位置が図1における上方に存在することになるので、缶蓋1の強度を向上させるには不充分である。
【0027】
また、共通接線Lから曲面連結壁4の突出部までの最大距離が、缶蓋1の板厚の10%以上50%以下となるように曲面連結壁4が形成されている。これは、10%未満では、曲面連結壁4による缶蓋1の強度向上を図ることができない。また、50%を超える場合には、シャッフル値が1.0mm未満となって、積層された缶蓋1をセパレータナイフによって分離させる際に、セパレータナイフが缶蓋1と缶蓋1との間に容易に挿入されないばかりか、セパレータナイフによって缶蓋1のフランジ・カール部7が変形あるいは傷つく可能性がある。また、缶蓋1を搬送する場合に、缶蓋1同士が一旦重なり合うと、缶蓋1同士が密着嵌合した状態となって容易にシュートのガイドに沿わなくなり、ブロッキング現象を発生させ、シュート内に缶蓋1が詰まり生産性を低下させてしまう可能性がある。
【0028】
さらに、パネル部2の中心軸線に沿う方向における強化環状溝3の底壁3bとの上面からフランジ・カール部7の上端面までの長さ(カウンターシンク深さ)h2が6.0mm以上7.1mm以下に、パネル部2の中心軸線に沿う方向におけるパネル部2の上面と強化環状溝3の底壁3bとの間の長さ(パネルハイト)h3が1.1mm以上2.4mm以下になるように缶蓋1が形成されている。なお、コーラやビール等の炭酸含有飲料が封入される缶体の缶蓋に採用する場合には、h3を比較的長く設定し、缶蓋1の耐圧強化を図ることが望ましい。
【0029】
つぎに、この発明の一実施例である正内圧缶用缶蓋1の効果を実証する実験について説明する。まず、材料のアルミニウムに5182系アルミニウムが用いられた缶蓋1を複数枚用意し、下記の三つの項目について測定した。
【0030】
まず、第1の測定項目として、缶蓋1の耐圧強度を測定した。まず、缶蓋1を絞りしごき缶胴に巻き締めた後、缶胴の缶底側を開口し、耐圧検査装置によって缶胴内部にガス圧をかけ、缶蓋1の強化環状溝3の一部から一回目の角出し(バックリング)が発生したときの圧力をレコーダーによって計測した。
【0031】
また、第2の測定項目として、缶蓋1の缶体内面となる面(図1における下面)を上に向けて、図4に示すように缶蓋1のフランジ・カール部7の厚さの総計が約50.8mmになるまで複数枚の缶蓋1を積層し、下の方の缶蓋1から順次横にずらして、そのシャッフル値(横ずれ量)sをシャッフルゲージ又はノギスによって測定した。
【0032】
さらに、第3の測定項目として、アセトン中に硫酸銅を溶解させ、その溶液中に缶蓋1を10分間浸漬し、その後水洗し、実体顕微鏡によって強化環状溝3に位置する内面被膜の腐食状態を測定した。そして、腐食されている箇所が点であってその点が5つまで発生している場合はその缶蓋1を可とし、腐食点が6箇所以上または点ではなく腐食が面に亘って発生している場合はその缶蓋1を不可と判定した。
【0033】
【実施例1】
まず、本発明の缶蓋1として2種類の缶蓋を用意する。それらの缶蓋A,Bは5182−H39アルミニウム合金からなり、板厚が0.235mmであって、缶体内面となる表面にフェノール−エポキシ塗料が110mg/dm2塗布、焼付け硬化されている。また、缶蓋A,Bはフランジ・カール部の外径が57.20mm(蓋呼称200)であって、強化環状溝3の底壁3bの上面からフランジ・カール部7の上端面までの長さh2が6.05mm、強化環状溝の底壁3bと外側壁3cとを連結する部分の曲率半径rが0.66mm、曲面連結壁4の曲率半径Rが0.66mm、ショルダー壁6の曲率半径が2.00mm、パネルハイトh3が1.3mm、フランジ・カール部7の上端と下端との長さTが2.10mmとなるように形成されている。また、缶蓋Aは角度θ1が6.3°、角度θ2が16.0°、長さh1が1.3mmであり、曲面連結壁4の最大突出長さの板厚に対する割合が38.7%になっている。また、缶蓋Bは角度θ1が6.5°、角度θ2が15.0°、長さh1が1.0mmであり、曲面連結壁4の最大突出長さの板厚に対する割合が16.6%になっている。
【0034】
また、比較例の缶蓋として、9種類の缶蓋を用意する。それらの缶蓋a,b,...,iは、特に記述しない限り本発明の正内圧缶用缶蓋1である缶蓋Aと同様の形状を有するものである。缶蓋aは、チャック壁の傾斜角度θ2を19.9°とし、強化環状溝の外側壁をパネル部の板厚方向に延出するように形成されている。また、缶蓋bは、チャック壁の傾斜角度θ2を14.4°とし、曲面連結壁の突出長さを0として形成されている。さらに、缶蓋cは、曲面連結壁の曲率半径Rを10.00mmとして形成されている。そして、缶蓋dと缶蓋eは角度θ1、角度θ2を変動させることにより、曲面連結壁の突出長さを本発明の缶蓋1における曲面連結壁の突出長さの範囲から除外させて形成されている。
【0035】
また、缶蓋fは、チャック壁の角度θ2を9.0°とし、θ1がθ2よりも大きくなるように、強化環状溝の外側壁をパネル部とは反対側へ突出させて形成されている。さらに、缶蓋gは、チャック壁の角度θ2を22.5°とし、内面被膜に欠陥が生じないように曲面連結壁を形成して形成されている。そして、缶蓋hは、強化環状溝の底壁の底面から外側壁の上端までの長さh1を3.2mmとし、内面被膜に欠陥が生じないように曲面連結壁を形成して形成されている。また、缶蓋iは、外側壁の角度θ1を0.0°とし、強化環状壁の外側壁をパネル部の板厚方向に延出するように形成されている。
【0036】
上記の缶蓋A,Bと、缶蓋a,b,...,iとについて上記の3つの項目の測定を行った。その結果を表1に示す。
【0037】
【表1】
表1からわかるように、比較例の缶蓋a,b,...,iでは、そのそれぞれが缶蓋の耐圧強度とシャッフル値との少なくとも一方が所望の値を満たすことができないことがわかる。また、内面被膜の欠陥が不可と判定されている缶蓋も存在することがわかる。一方、本発明の実施例である缶蓋A,Bでは、どちらも缶蓋の耐圧強度とシャッフル値との所望の値を満たしているとともに、内面被膜の欠陥が可と判定されていることがわかる。
【0038】
【実施例2】
また一方、本発明の缶蓋1として4種類の缶蓋を用意する。それらの缶蓋C,D,E,Fは5182−H38アルミニウム合金からなり、板厚が0.26mmであって、缶体内面となる表面に塩化ビニルオルガノゾル塗料が140mg/dm2塗布、焼付け硬化されている。また、缶蓋C,D,E,Fはフランジ・カール部の外径が64.65mm(蓋呼称206)であって、強化環状溝3の底壁3bの上面からフランジ・カール部7の上端面までの長さh2が6.90mm、強化環状溝の底壁3bと外側壁3cとを連結する部分の曲率半径rが0.35mm、ショルダー壁6の曲率半径が1.80mm、パネルバイトh3が2.3mm、フランジ・カール部7の上端と下端との長さTが2.28mmとなるように形成されている。また、缶蓋Cは曲面連結壁4の曲率半径Rが7.00mm、角度θ1が6.5°、角度θ2が13.5°、長さh1が1.8mmであり、曲面連結壁4の最大突出長さの板厚に対する割合が46.5%になっている。また、缶蓋Dは曲面連結壁4の曲率半径Rが3.50mm、角度θ1が7.5°、角度θ2が13.5°、長さh1が2.2mmであり、曲面連結壁4の最大突出長さの板厚に対する割合が45.4%になっている。さらに、缶蓋Eは曲面連結壁4の曲率半径Rが0.66mm、角度θ1が8.5°、角度θ2が13.0°、長さh1が2.5mmであり、曲面連結壁4の最大突出長さの板厚に対する割合が37.3%になっている。また、缶蓋Fは曲面連結壁4の曲率半径Rが7.00mm、角度θ1が5.0°、角度θ2が13.5°、長さh1が1.3mmであり、曲面連結壁4の最大突出長さの板厚に対する割合が50.0%になっている。
【0039】
また、比較例の缶蓋として、9種類の缶蓋を用意する。それらの缶蓋j,k,...,rは、特に記述しない限り本発明の缶蓋1である缶蓋Cと同様の形状を有するものである。缶蓋jは、チャック壁の傾斜角度θ2を13.5°とし、強化環状溝の外側壁をパネル部の板厚方向に延出するように形成されている。また、缶蓋kは、チャック壁の傾斜角度θ2を11.2°とし、曲面連結壁の突出長さを0として形成されている。さらに、缶蓋lは、曲面連結壁の曲率半径Rを10.00mmとして形成されている。そして、缶蓋mと缶蓋nは角度θ1、角度θ2を変動させることにより、曲面連結壁の突出長さを本発明の缶蓋1における曲面連結壁の突出長さの範囲から除外させて形成されている。
【0040】
また、缶蓋oは、チャック壁の角度θ2を9.0°とし、θ1がθ2よりも大きくなるように、強化環状溝の外側壁をパネル部とは反対側へ突出させて形成されている。さらに、缶蓋pは、外側壁の角度θ1を0.0°とするとともに、チャック壁の角度θ2を22.5°とし、強化環状溝の外側壁をパネル部の板厚方向に延出するように形成されている。そして、缶蓋qは、強化環状溝の底壁の底面から外側壁の上端までの長さh1を3.5mmとし、内面被膜に欠陥が生じないように曲面連結壁を形成して形成されている。また、缶蓋rは、外側壁の角度θ1を1.0°とし、強化環状壁の外側壁をパネル部の板厚方向にほぼ延出するように形成されている。
【0041】
上記の缶蓋C,D,E,Fと、缶蓋j,k,...,rとについて前記の3つの項目の測定を行った。その結果を表2に示す。
【0042】
【表2】
表2からわかるように、比較例の缶蓋j,k,...,rでは、缶蓋n以外の缶蓋において缶蓋の耐圧強度が所望の値を満たすことができないとともに、缶蓋nについてはシャッフル値が所望の値を満たすことができないことがわかる。また、内面被膜の欠陥が不可と判定されている缶蓋も存在することがわかる。一方、本発明の実施例である缶蓋C,D,E,Fでは、どちらも缶蓋の耐圧強度とシャッフル値との所望の値を満たしているとともに、内面被膜の欠陥が可と判定されていることがわかる。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載した発明では、パネル部の径方向における曲面連結壁の断面が曲線であり、その曲率半径が0.66mm以上9.00mm以下であることによって、缶蓋にくびれが発生せず、薄板材から缶蓋を成形しても、耐圧強度に優れた缶蓋を得ることができるとともに、内面被膜に亀裂が発生することを防ぐことができる。
【0044】
さらに強化環状溝の外側壁と曲面連結壁とが、それらの接続部及びその近傍では外周壁の傾斜角に近い角度でパネル部の板厚方向に連続し、外周側に移るのにしたがって徐々に傾斜角を増大するとともに、増大した箇所で缶蓋相互の当接点が存在するので、缶蓋の耐圧強度を向上させたまま缶蓋のシャッフル性を良好なものとすることができる。従って、シーマーへの缶蓋供給作業におけるフランジ・カール部の変形等のトラブルを解消することができるとともに、缶蓋を積層した状態でシュートによって搬送する場合においても、シュート内で缶蓋がブロッキングすることを防ぐことができ、シュート内で蓋詰まりを起こしたり内面被膜に傷がつくことを防ぐことができる。
【0045】
また、請求項2の発明では、強化環状溝の外側壁がパネル部の中心軸線に対して2°以上10°以下をなす方向に延出していることによって、強化環状溝のU字溝の深さを深くした場合でも、金型に抜き勾配が確保でき、くびれを防ぐことができる。なお、缶蓋成形用金型のクリアランスが板厚よりも小さくなると、金型が缶蓋に食い込むことによって加工硬化を起こしてくびれる。その結果、薄板材から缶蓋を成形しても、缶蓋の耐圧強度を維持することができるとともに、内面被膜に亀裂が発生することを防ぐことができる。また、缶蓋のシャッフル性を維持することができる。
【0046】
さらに、請求項3の発明では、強化環状溝の内側壁とパネル部の中心軸線とがほぼ平行であることによって、強化環状溝の内側壁と外側壁との強度が向上する。その結果、薄板材から缶蓋を成形しても、耐圧強度に優れた缶蓋を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の缶蓋の実施例を示す断面図である。
【図2】 この発明の缶蓋を積層した状態を示す断面図である。
【図3】 従来の缶蓋のパネル部からフランジ部に到る部分の形状の一例を示す部分断面図である。
【図4】 この発明の缶蓋のシャッフル値を測定する説明図である。
【符号の説明】
1…缶蓋、 2…パネル部、 3…強化環状溝、 4…曲面連結壁、 5…チャック壁、 6…ショルダー壁、 7…フランジ・カール部。
Claims (3)
- ほぼ円盤状のパネル部の外周に、前記パネル部の板厚方向に窪んだ断面U字状の強化環状溝が形成されており、その強化環状溝の内側壁が前記パネル部の板厚方向に延出するように連続し、かつその内側壁の外周側に前記強化環状溝の底壁が前記パネル部の半径方向外側に連続して延出し、さらに、該底壁の外周側に前記強化環状溝の外側壁が前記パネル部の半径方向において前記内側壁と対向するように延出して連続し、該外側壁の外周側に前記パネル部の中心軸線方向に沿って切断した断面が湾曲した形状となる曲面連結壁が前記パネル部の板厚方向に延出するように連続し、該曲面連結壁の外周側にテーパ筒状のチャック壁が連続して形成されるとともに、該チャック壁の外周側にラッパ状のショルダー壁が連続し、さらに、該ショルダー壁の外周側に前記パネル部の半径方向で外側に延出し、半径方向内側に曲げ戻された外周端を有するフランジ・カール部が連続して形成された正内圧缶用缶蓋において、
前記チャック壁と前記パネル部の中心軸線とのなす角度が10°以上20°以下であり、
前記曲面連結壁が前記パネル部側に凸となる形状を有するとともにその凸となる部分の曲率半径が0.66mm以上9.00mm以下であり、
その曲面連結壁に接続している前記強化環状溝の外周側底壁の内側曲率円と該曲面連結壁に接続している前記ショルダー壁の外側曲率円とを結ぶ共通接線から該曲面連結壁の突出部までの最大距離が前記パネル部の板厚の10%以上50%以下であり、
向きを揃えて積層した状態で半径方向にずらした際に、一方の曲面連結壁と他方の強化環状溝の底壁とが当接するように形成されていることを特徴とする正内圧缶用缶蓋。 - 前記強化環状溝の外側壁と前記パネル部の中心軸線とのなす角度が2°以上10°以下であるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の正内圧缶用缶蓋。
- 前記強化環状溝の内側壁が前記パネル部の中心軸線に対してほぼ平行であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の正内圧缶用缶蓋。
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