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JP3783117B2 - 画像記録装置 - Google Patents

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JP3783117B2
JP3783117B2 JP10444697A JP10444697A JP3783117B2 JP 3783117 B2 JP3783117 B2 JP 3783117B2 JP 10444697 A JP10444697 A JP 10444697A JP 10444697 A JP10444697 A JP 10444697A JP 3783117 B2 JP3783117 B2 JP 3783117B2
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03BAPPARATUS OR ARRANGEMENTS FOR TAKING PHOTOGRAPHS OR FOR PROJECTING OR VIEWING THEM; APPARATUS OR ARRANGEMENTS EMPLOYING ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ACCESSORIES THEREFOR
    • G03B27/00Photographic printing apparatus
    • G03B27/32Projection printing apparatus, e.g. enlarger, copying camera
    • G03B27/52Details
    • G03B27/70Reflectors in printing beam

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印画紙等の感光材料に光パターンを照射して、この光パターンを感光材料に記録する画像記録装置、特に詳細には、空間光変調器を用いてカラー画像を記録する画像記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、印画紙や熱現像感光材料等の感光材料に光を照射して感光材料を感光させ、この感光した感光材料を現像することによりに光パターンを可視像として得ることが行なわれている。この光パターンを感光材料に照射するための方法としては、ネガフイルムを透過した光を印画紙に投影する通常の引伸機やプリンタによる方法の他に、ネガフィルムを光電的に読み取って得られた画像信号をCRTに入力し、このCRTから出射される光を感光材料に直接照射する方法や、あるいはレーザビームを画像信号に基づいて変調し、この変調されたレーザビームを感光材料上に走査させる方法等も知られている。
【0003】
ところで、感光材料の感度は通常それほど高くはないので、上述のCRTを用いる方法ではCRTの輝度を高くする必要がある。しかしながら、CRTの輝度を高くするとCRTのスポット径が大きくなるため、感光材料に記録された画像の解像度が低下する。また、解像度を維持しつつ画像を感光材料に記録するにはCRTからの光パターンの照射を長時間とする必要がある。
【0004】
他方、上述したレーザビームにより感光材料に光を照射する方法では、レーザビームは高速で感光材料上を走査されるため感光材料上のある一点においては、光は非常に短い時間しか照射されないこととなり、特定の濃度を生ずるに必要な露光量が光の照度と照射時間の条件によって変化する相反則不軌の問題が生ずる。したがって、相反則不軌が生じない特殊な感光材料を使用する必要があり、汎用の感光材料を使用することができなかった。
【0005】
このような事情に鑑み本出願人は、汎用の感光材料を用いて高速で高解像度の画像を記録することができる画像記録装置およびその使用方法を先に提案した(特開平7−270746号公報参照)。
【0006】
この特開平7−270746号公報に示されている1つの画像記録装置は、本質的に、
間に光反射層を挟んで配置された光導電層および電気光学材料層を有し、光導電層側から光パターンが光学的に入力されることにより該光パターンが書き込まれ、電気光学材料層側から前記光反射層で反射する読出し光が照射されることにより前記書き込まれた光パターンが読み出される1つの空間光変調器と、
この空間光変調器にB(ブルー)、G(グリーン)およびR(レッド)の光パターンを入力する光パターン入力手段と、
該入力に同期してB、GおよびRの読出し光を前記空間光変調器に照射する光源、および該空間光変調器から読み出された光パターンをカラー感光材料に照射する光学系からなる光パターン読出手段とを有して、
前記感光材料に前記光パターンにより表されるカラー画像を記録するものである。
【0007】
なお上記の空間光変調器を構成する電気光学材料層としては、ECB(electrically controlled birefringence )モード等の動作モードを有する液晶層が多く用いられている。
【0008】
一方Applied Physics Letters (アプライド・フィジックス・レターズ)Vol.22,No.3,(1973) pp.90〜92には、上述のような空間光変調器において光導電層と電気光学材料層との間に配される光反射層として、ZnSとMgF2 とからなる15層の誘電体多層膜ミラーを用いることが開示されている。
【0009】
また特開平3−107818号公報には、SiO2 /Si交互多層膜ミラーやTiO2 /SiO2 交互多層膜ミラーの代わりにSi−Ge/SiO2 交互多層膜によって上記光反射層を構成し、それにより光反射層の面内方向の抵抗を大きくし、解像度を高めた空間光変調器が開示されている。
【0010】
さらに特開平3−217825号公報には、SiO2 膜と、SiまたはGeからなる光吸収性膜との交互多層膜ミラーによって上記光反射層を構成し、それによりミラー層に遮光層としての機能も併せ持たせ、ミラー層と遮光層とでの電圧損を少なくし、かつ電気力線の広がりも小さくして、コントラスト比や解像度を高めた空間光変調器が開示されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで上述のような空間光変調器においては、特開平3−107818号公報にも開示されている通り、光反射層やそれと合わせて配される遮光層の面内方向の導電性が高いと、良好な画像を得ることができない。そこで、金属のように導電性の高い材料から光反射層や遮光層を形成する場合は、各画素毎に該光反射層および/または遮光層をパターニングして絶縁したり、上記特開平3−107818号公報にも示されているように導電性をできるだけ小さくする方策が取られる。
【0012】
このような事情があるため上記光反射層は、電気絶縁性の誘電体多層膜ミラーから構成されることが多い。光反射層を絶縁性材料から形成した場合、一般的に、電気光学材料層に作用して画像を形成する電場は、光反射層、遮光層、電気光学材料層等の絶縁性層を通過するのに従って横方向に広がるので、これらの絶縁性層の厚みが大きいほど解像度は低下する。
【0013】
また、特に光パターンを光学的に入力する形式の空間光変調器においては、上記絶縁性層による電圧損失があるので、その電気容量が小さくなる(膜厚が大きくなる)のにつれて電気光学材料層に印加される電場の変調量が小さくなり、感度が劣化する。
【0014】
以上のような事情から、空間光変調器の光反射層については、その膜厚をできるだけ小さくすることが求められている。
【0015】
他方、上記空間光変調器を前述のようなカラーの画像記録装置やカラーのビデオプロジェクター等に適用する場合、光利用効率を高めるために光反射層の絶対反射率は高い方が望ましく、また可視波長全域に対して色味が付かないように、光反射層の分光反射率はできるだけフラットであることが望ましい。
【0016】
光反射層を構成する誘電体多層膜ミラーとしては、単一中心波長に対する1/4波長層の繰返し多層膜からなるものが広く知られているが、そのような誘電体多層膜ミラーは一般に、可視波長全域をカバーするだけの帯域を備えていない。そこで、2以上のいくつかの中心波長に対する誘電体多層膜ミラーをさらに多層化して用いざるを得ないが、そのようにすると当然にミラーの膜厚が増大して、解像度および感度の劣化につながる。
【0017】
そこで本発明は、空間光変調器の光反射層を構成する多層膜ミラーの膜厚をより小さくして、解像度および感度の高い画像記録装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明による画像記録装置は、
前述したように、間に絶縁性の多層膜ミラーを挟んで配置された光導電層および電気光学材料層を有し、光導電層側から光パターンが光学的に入力されることにより該光パターンが書き込まれ、電気光学材料層側から前記多層膜ミラーで反射する読出し光が照射されることにより前記書き込まれた光パターンが読み出される1つの空間光変調器と、
この空間光変調器にB(ブルー)、G(グリーン)およびR(レッド)の光パターンを入力する光パターン入力手段と、
該入力に同期してB、GおよびRの読出し光を前記空間光変調器に照射する光源、および該空間光変調器から読み出された光パターンをカラー感光材料に照射する光学系からなる光パターン読出手段とを有して、
前記感光材料に前記光パターンにより表されるカラー画像を記録する画像記録装置において、
空間光変調器の多層膜ミラーとして、使用するカラー感光材料の感度がより高い波長域の読出し光に対する反射率がより低い分光反射率特性を有するものが用いられたことを特徴とするものである。
【0019】
なお上記構成の画像記録装置において、より具体的に、
カラー感光材料として、B、GおよびRの読出し光に対する感度SB 、SG およびSR が、SB >SG >SR なる関係にあるものが用いられる場合、
前記多層膜ミラーとして、B、GおよびRの読出し光に対する各反射率RB 、RG およびRR が、RB <RG <RR なる関係にあるものが用いられる。
【0020】
また、特にB、GおよびRの読出し光がそれぞれ460〜500nm、540〜580nm、630〜750nmの波長域にある場合、
Rの読出し光に対する平均の反射率RR を100としたとき、Bの読出し光に対する平均の反射率RB は5≦RB <30、Gの読出し光に対する平均の反射率RG は30≦RG ≦70であることが望ましい。
【0021】
一方上記多層膜ミラーは、電気絶縁性の誘電体単体、もしくは複数の誘電体の多層膜から形成されるのが望ましい。さらに具体的に、この多層膜ミラーとしては、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化ハフニウム、酸化タンタル、フッ化マグネシウム、フッ化リチウム、硫化亜鉛の単体、混合物、あるいは、単体もしくは混合物の複数の組合わせからなるものが挙げられる。
【0022】
また上記多層膜ミラーの膜厚は、3μm以下であることが望ましい。
【0023】
【発明の効果】
一般に知られているように誘電体多層膜ミラー等の多層膜ミラーは、フラットな分光反射率特性を持たせようとすると、必然的に層数を多くせざるを得ず、そのために膜厚が増大してしまう。
【0024】
それに対して、カラー感光材料の感度がより高い波長域の読出し光に対する反射率がより低いような、フラットではない分光反射率特性を持つ多層膜ミラーは、層数をさほど多くすることなく形成可能である。このような多層膜ミラーは当然、層数が多いものよりも膜厚を小さくできる。そのように膜厚が小さい多層膜ミラーを光反射層として備える空間光変調器においては、電気力線の広がりが小さくなって解像度が高くなり、また電圧損が小さくなって、液晶層等の電気光学材料層に印加される電圧の変調度が大きくなる。そこで、このような空間光変調器を有する本発明の画像記録装置は、解像度および感度が高いものとなり得る。
【0025】
また、上記のような分光反射率特性の多層膜ミラーを用いることにより、この分光反射率特性によってカラー感光材料の分光感度特性が補償されるので、白色光をカラーフィルタに通して記録光として使用する場合には、その光利用効率を高めることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態による画像記録装置を示すものである。この画像記録装置1は、光パターンを投影するためのCRT2と、CRT2により投影された光パターンが一方の面から書き込まれ、他方の面から光が照射されることにより、上記書き込まれた光パターンが読み出される空間光変調器3と、この空間光変調器3に読出し光を照射するハロゲンランプ4と、ハロゲンランプ4が発した光の中からB(ブルー),G(グリーン)およびR(レッド)の光を選択的に透過させるフィルタ5と、このフィルタ5を透過した光を空間光変調器3に入射させるための偏光ビームスプリッタ(PBS)6と、CRT2から出射した光パターンを空間光変調器3に入射させる書込みレンズ7と、空間光変調器3から読み出された光パターンを感光材料9に投影させる投影レンズ8とを有している。
【0027】
ここで上記空間光変調器3について、図2を参照して説明する。同図に示されるように空間光変調器3は、光照射を受けてインピーダンスが変化する光導電層10と、この光導電層10と平行にして近接配置された液晶層11と、この液晶層11と光導電層10との間に層状に形成されて、液晶層11を通過して来た読出し光21を反射させる誘電体ミラー12とを備えている。液晶層11の両側には、それぞれ配向膜13、14が配されている。
【0028】
また、光導電層10と誘電体ミラー12との間には、読出し光21を遮断する光吸収層(遮光膜)16が配されている。一方、光導電層10の外側には透明電極17が、配向膜14の外側には透明電極18がそれぞれ配されている。
【0029】
以上の要素10〜18は、低い熱膨張係数を有する1対のガラス基板40、41の間に挟持されている。そして透明電極17、18には、光導電層10と液晶層11との間に交流バイアス電圧を印加する電源42が接続されている。
【0030】
一例として光導電層10はa−Si(アモルファスシリコン)からなり、厚さは10μmとされている。液晶層11は、誘電異方性Δεが負の液晶を使用するティルテッドホメオトロピック配向が適用されたもので、その厚さは例えば6μm、また動作モードはECBモードである。誘電体ミラー12は、SiO2 とTiO2 とが交互に製膜、積層されてなる多層膜ミラーで、厚さは1.2μmである。
【0031】
一方配向膜13および14はSiOの蒸着膜からなり、厚さはそれぞれ40nmである。光吸収層16はカーボンを分散した紫外線硬化型樹脂からなり、厚さは2μmである。透明電極17および18はITOベタ電極であり、厚さはそれぞれ0.1μmである。
【0032】
次に、この空間光変調器3の製造方法について説明する。まずガラス基板40、41の各一表面上に、ITO膜からなる透明電極17、18を形成する。次に一方のガラス基板40の透明電極17の上に、CVD法によりa−Si膜を製膜して、光導電層10を形成する。さらにその上に、カーボンを分散した紫外線硬化型の樹脂を塗布し、それを紫外線照射により硬化させて光吸収層16を形成する。
【0033】
この光吸収層16の上に、真空蒸着法により、10nmから140nmの範囲で各々最適化された厚みを持つTiO2 膜およびSiO2 膜を交互に合計15層製膜、積層して、誘電体ミラー12を形成する。
【0034】
この誘電体ミラー12の分光透過率特性を、図5に示す。ここでは測定上の都合から透過率T(%)を示してあるが、反射率R(%)は本質的にほぼR=100−Tとなる。この図5から分かるように本例における誘電体ミラー12は、波長域が460〜500nmのB(ブルー)の光、540〜580nmのG(グリーン)の光、630〜750nmのR(レッド)の光に対する各平均の反射率をそれぞれRB 、RG 、RR としたとき、RB =約20%、RG =約60%、RR =約90%となっている。つまりRB <RG <RR であって、RR =100とすると、RB =約18、RG =約54である。
【0035】
なお誘電体ミラー12は、分光反射率特性をフラットなものとする必要がないために、上述の通り厚さ1.2μmと極めて薄く形成できるものである。
【0036】
次にガラス基板40の誘電体ミラー12の上にSiOを斜め蒸着して、配向膜13を形成する。なおこの蒸着は、誘電体ミラー12の蒸着方向と直角な方向で行なう。また、一表面上に透明電極18が形成されたガラス基板41にも、上記と同様にSiOを斜め蒸着して、配向膜14を形成する。
【0037】
上記のガラス基板40および41を、配向膜13、14の蒸着方向が反平行になるように対面させ、またスペーサとして6μm径のシリカビーズが混練されたエポキシ系接着剤を用いて、光学的な有効領域の外側のみを糊代として貼り合わせる。このとき両ガラス基板40および41は、間にほぼ6μmの間隔を置いて対面する状態となる。このようにして形成されたセル内に、チッソ株式会社製のECB動作モードの液晶(製品名:N−35)を真空注入後、注入口をエポキシ系接着剤により封止する。以上により、図2の空間光変調器3が得られる。
【0038】
上記構成の空間光変調器3において、光パターン20を光導電層10に照射すると、光導電層10の光照射部分のインピーダンスが低下し、その部分に対応する箇所において液晶層11の電圧が上昇し、液晶の分子配列が変化する。そこで、直線偏光である読出し光21を液晶層11を通して誘電体ミラー12で反射させるようにしておくと、反射する読出し光21は液晶の分子配列変化に基づいて変調されるので、この読出し光21を検光して、上記光パターン20を表示させることができる。
【0039】
なお、このような空間光変調器3としては、例えば日本ビクター株式会社製の液晶プロジェクターILA−M315Gに用いられているILA用デバイスが好適に用いられる。また、このような空間光変調器3についての詳細は、三好の文献に開示されている(進歩が著しい液晶プロジェクター、ILATM,三好忠義,O plus E No.165,p71 〜76,1993年8月)。
【0040】
次いで、この画像記録装置1の動作について説明する。まず、図1に示されるようにCRT2に画像信号Qが入力され、この画像信号Qにより表される画像の光パターン20がCRT2から投影される。ここで、本実施形態ではカラー印刷をするため、まずBの画像を表す信号がCRT2に入力されてBの画像を表す光パターン20が投影される。この際、CRT2の輝度を低くすることによりCRT2のビーム径が小さくなり、これにより空間光変調器3に書き込まれる光パターン20の解像度が高くなる。CRT2に投影された光パターン20は書込みレンズ7を介して空間光変調器3の書込み側(光導電層10側)の面に照射される。空間光変調器3に照射された光パターン20は、この空間光変調器3に書き込まれる。
【0041】
このようにして光パターン20が空間光変調器3に書き込まれた後、ハロゲンランプ4から読出し光21が射出される。この読出し光21はBのフィルタ5を透過してPBS6に入射し、このPBS6で反射して空間光変調器3の読み出し側(液晶層11側)の面に入射する。空間光変調器3に入射した読出し光21は前述したように空間光変調器3により変調されて反射し、記録光22として再度PBS6に入射し、これを透過して投影レンズ8を介して感光材料9に照射される。そこで感光材料9はこの記録光22に感光し、該感光材料9にBの画像が記録される。
【0042】
次いで、Gの光パターンを担持する画像信号QがCRT2に入力されて、上述したBの場合と同様にGの光パターンが空間光変調器3に書き込まれる。またこのGの光パターンが書き込まれると、フィルタ5がGに切り換えられ、Gの読出し光21によりGの光パターンが読み出されて感光材料9に記録される。
【0043】
次に、Rの光パターンを担持する画像信号QがCRT2に入力されて、上述したBおよびGの場合と同様にRの光パターンが空間光変調器3に書き込まれる。またこのRの光パターンが書き込まれると、フィルタ5がRに切り換えられ、Rの読出し光21によりRの光パターンが読み出されて感光材料9に記録される。
【0044】
このようにしてB,GおよびRの画像信号Qを順次CRT2に入力するとともに、書き込まれた各光パターンをB,GおよびRの読出し光21により読み出して感光材料9に記録することにより、この感光材料9にカラーの画像(写真潜像)が記録される。
【0045】
ここで、空間光変調器3からの光パターンの読出しについて詳細に説明する。図3および図4は、空間光変調器3からの光パターンの読出しの詳細を説明するための図である。図3に示すように、ハロゲンランプ4から射出される読出し光21は偏りがない自然光であり、PBS6によりP波(電気ベクトルが図面に平行な光)とS波(電気ベクトルが図面に垂直な光)の直線偏光に分離される。P波はPBS6を直進し、S波のみがPBS6の膜面で反射して空間光変調器3に到達する。
【0046】
図4は空間光変調器3の液晶層11における垂直配向液晶分子の長軸方向と、光の変調特性との関係を表す図であり、その(a)は光導電層10に光パターンが書き込まれていない状態を表し、(b)は光導電層10に光パターンが書き込まれている状態を表している。
【0047】
図4(a)に示すように、光導電層10に光パターンが書き込まれないで高インピーダンスとなっている場合は、前述の電源42から交流バイアス電圧が印加されている状態下で、液晶層両端間の電圧は所定のしきい値以下となり、液晶分子の長軸と通過光軸とが合致して複屈折効果を示さない。したがって、S波で入射した光は液晶層11、誘電体ミラー12、液晶層11という経路を通過した後もS波のまま空間光変調器3から出射し、図3における入射時と同様の経路を通って光源に戻るため、記録光としては反射されない。このような液晶分子の垂直配向による無変調状態は波長依存性がないため、高いコントラスト比が得られる。
【0048】
一方、図4(b)に示すように光導電層10に光パターンが書き込まれて、低インピーダンスとなっている場合は、交流バイアス電圧が印加されている状態下で、液晶層11の両端間に数ボルトの電圧が印加される。液晶分子は印加電圧が発生した電界と直交する方向に傾き、通過光軸と液晶分子の長軸とが交わり複屈折性が示される。よってS波で入射した光は液晶層11を進む間に偏光形態に変調を受け、図4(b)に示すように楕円偏光や円偏光に変換された後、空間光変調器3から出射する。
【0049】
読出し光21は、空間光変調器3に書き込まれた光パターンに応じて変調度が変化し、最大変調のときにP波に変調され、PBS6に入射した光束はそこを透過して記録光22として感光材料9に照射される。このようにして、空間光変調器3に書き込まれた光パターンに応じて読出し光21が変調され、感光材料9に照射される。
【0050】
以上のようにしてカラー画像が記録された感光材料9は、図示しない現像機において現像処理され、これによりカラー画像が可視像として再生される。
【0051】
上記カラー感光材料9のB、GおよびRの読出し光に対する感度SB 、SG およびSR の比は、一般的なものと同様に概ね100:20:1となっている。それに対して、前述したように、誘電体ミラー12のB、GおよびRの読出し光に対する反射率の比を概ね18:54:100としておくと、ハロゲンランプ4の発光スペクトル特性等と相乗された上で、感光材料9の分光感度特性が補償され得る。
【0052】
カラー感光材料9に再生されたカラー画像の解像度を、USAFチャートを用いて評価したところ、40(lp/mm)であった。また図6に概念を示してある、書込み光パワーに対する読出し光変調度の応答を調べ、変調度が飽和値の90%になる書込み光パワーで感度を定義すると、本実施形態の場合は10(μW/cm2 )であった。
【0053】
<比較例>
上に述べた誘電体ミラー12以外の構成は全て上記実施形態のものと同じにして、比較例としての画像記録装置を形成し、それを用いて同様にカラー感光材料9にカラー画像を記録した。この場合の、誘電体ミラー12に代わる誘電体ミラーは、前述と同様のB、G、Rの光に対する各平均の反射率RB 、RG 、RR が全て約90%であって、それらの光に対する分光反射率特性はフラットである。
【0054】
その誘電体ミラーは、上記実施形態におけるのと同様に真空蒸着法によるTiO2 膜およびSiO2 膜からなり、中心波長430nm、560nm、690nm、830nmの各々に対して9層の1/4波長交互交互多層膜とSiO2 中間層を順次積層し、合計39層形成して得られたものである。この誘電体ミラーの総膜厚は3.5μmである。また、その分光反射率特性を図7に示す。
【0055】
この比較例としての画像記録装置を用いて、前述のものと同じ感光材料9にカラー画像を記録した。この場合のカラー画像の解像度および装置感度を、上記実施形態と同様にして評価したところ、解像度は35(lp/mm)、感度は15(μW/cm2 )であった。
【0056】
以上の通り、比較例のものと比べて総膜厚が1.2μmと1/3程度である誘電体ミラー12を用いる本発明の実施形態においては、解像度および感度とも明らかに高くなっていることが確認された。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による画像記録装置を示す概略側面図
【図2】図1の画像記録装置に用いられた空間光変調器を表す概略側面図
【図3】読出し光が変調される状態を説明するための図
【図4】液晶分子の長軸方向と光の変調特性との関係を表す図
【図5】図2の空間光変調器における誘電体ミラーの分光透過率特性を示すグラフ
【図6】画像記録装置の感度を説明するための説明図
【図7】比較例の空間光変調器における誘電体ミラーの分光反射率特性を示すグラフ
【図面の簡単な説明】
【符号の説明】
1 画像記録装置
2 CRT
3 空間光変調器
4 ハロゲンランプ
5 フィルタ
6 偏光ビームスプリッタ(PBS)
7 書込みレンズ
8 投影レンズ
9 感光材料
10 光導電層
11 液晶層
12 誘電体ミラー
13、14 配向膜
16 光吸収層
17、18 透明電極
20 光パターン
21 読出し光
22 記録光

Claims (6)

  1. 間に絶縁性の多層膜ミラーを挟んで配置された光導電層および電気光学材料層を有し、光導電層側から光パターンが光学的に入力されることにより該光パターンが書き込まれ、電気光学材料層側から前記多層膜ミラーで反射する読出し光が照射されることにより前記書き込まれた光パターンが読み出される1つの空間光変調器と、
    この空間光変調器にB(ブルー)、G(グリーン)およびR(レッド)の光パターンを入力する光パターン入力手段と、
    該入力に同期してB、GおよびRの読出し光を前記空間光変調器に照射する光源、および該空間光変調器から読み出された光パターンをカラー感光材料に照射する光学系からなる光パターン読出手段とを有して、
    前記感光材料に前記光パターンにより表されるカラー画像を記録する画像記録装置において、
    前記空間光変調器の多層膜ミラーとして、前記カラー感光材料の感度がより高い波長域の読出し光に対する反射率がより低い分光反射率特性を有するものが用いられていることを特徴とする画像記録装置。
  2. 前記カラー感光材料として、B、GおよびRの読出し光に対する感度SB 、SG およびSR が、SB >SG >SR なる関係にあるものが用いられるとともに、
    前記多層膜ミラーとして、B、GおよびRの読出し光に対する各反射率RB 、RG およびRR が、RB <RG <RR なる関係にあるものが用いられていることを特徴とする請求項1記載の画像記録装置。
  3. 前記B、GおよびRの読出し光がそれぞれ460〜500nm、540〜580nm、630〜750nmの波長域にあり、
    Rの読出し光に対する平均の前記反射率RR を100としたとき、Bの読出し光に対する平均の前記反射率RB が5≦RB <30であり、Gの読出し光に対する平均の前記反射率RG が30≦RG ≦70であることを特徴とする請求項2記載の画像記録装置。
  4. 前記多層膜ミラーが電気絶縁性の誘電体単体、もしくは複数の誘電体の多層膜から形成されていることを特徴とする請求項1から3いずれか1項記載の画像記録装置。
  5. 前記多層膜ミラーが、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化ハフニウム、酸化タンタル、フッ化マグネシウム、フッ化リチウム、硫化亜鉛の単体、混合物、あるいは、単体もしくは混合物の複数の組合わせからなる多層膜から形成されていることを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載の画像記録装置。
  6. 前記多層膜ミラーの膜厚が3μm以下であることを特徴とする請求項1から5いずれか1項記載の画像記録装置。
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