JP3782842B2 - 耐熱紙 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、変圧器、高電圧ケーブルの絶縁材料に用いられる電気絶縁性、寸法安定性に優れた耐熱紙に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、変圧器あるいは高電圧ケーブルの電気絶縁材料に用いられる耐熱紙としてアラミド(全芳香族ポリアミド)から成る合成紙が使用されている。なかでもアラミドの短繊維(フロック)とアラミドのパルプ状物(ファイブリッド)を混抄した後、熱圧カレンダー加工して製造されるアラミド紙(例えば、米国デュポン社のノーメックス〈登録商標〉)は、高温下でも強度が高く電気絶縁性に優れた電気絶縁紙として良く知られている。
【0003】
アラミドファイブリッドは、加熱されるとまず流動あるいは変形し、更に高温では分解する非顆粒状フィルム様粒子であり、重合体溶液を単一の段階で沈澱させ剪断するファイブリッド化装置(米国特許第3018091号)を使用して製造することができる。また、アラミドフロックは、より長いアラミド繊維であり、例えば米国特許第3063966号、第3133138号、第3767756号、第3869430号に記載された方法により製造されたものから切断された耐高温性の短繊維である。ファイブリッドは湿潤状態で使用し、アラミドのフロック成分に物理的に絡んだ結合体として沈積させる。
【0004】
上記アラミドのファイブリッドとフロックからなる非常に優れた電気絶縁紙の他に、適度の耐熱性を有する低価格の紙、フィルム等のニーズもあり、このような耐熱紙として、芳香族ポリアミドファイブリッドとポリエステル短繊維の混合物(特開昭47−23602号)からなる合成紙が知られている。
【0005】
上記の合成紙の柔軟性、電気絶縁性、寸法安定性を改良したものとして、芳香族ポリアミドパルプ粒子、芳香族ポリアミド短繊維、ポリエステル短繊維を混抄してなる電気絶縁破壊強度が18kv/mm以上で、200℃における乾熱収縮率が2.0%以下の耐熱紙が知られている(特開平3−97994号)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
芳香族ポリアミドにポリエステルを混抄した合成紙の電気絶縁性を高めるには、アラミド紙と同様に、熱圧カレンダー加工により密度を高くし、シート中の空隙を埋めることが必要となる。
【0007】
延伸ポリエステル繊維を用いた場合、ポリエステルの融点以下である230℃における熱圧カレンダー加工ではシート中の空隙を埋めるまでのポリエステル繊維の熱変形は望めず、電気絶縁性が不十分となる。また、ポリエステルの融点以上での熱圧カレンダー加工は、溶融したポリエステル繊維が加工ロールに貼り付き加工困難となる。
【0008】
特開平3−97994号の実施例では、より低温で熱変形が可能な未延伸ポリエステル繊維を用いて230℃で熱圧加工し、ロールへの付着等の問題もなく、高い電気絶縁性を有し、200℃における乾熱収縮率が2.0%以下の耐熱紙が得られている。しかしながら、この熱圧加工温度もアラミドファイブリッドのガラス転移温度(約275℃)よりはるかに低い温度であるため、アラミドファイブリッドの結晶化は起こらず、熱に対する安定性という点では不十分である。
【0009】
本発明の目的は、ポリエステルを配合し低価格で提供可能であって、電気絶縁破壊強度が高く、熱収縮率が低く寸法安定性に優れた耐熱紙を提供することを目的とするものであり、ポリエステル、ポリメタフェニレンイソフタルアミドのパルプ状物、ポリメタフェニレンイソフタルアミドの短繊維からなる耐熱紙において、ポリエステルの融点(250〜260℃)以上で、ファイブリッドのガラス転移温度付近での熱圧カレンダー加工を可能かつ容易にした結果、電気絶縁性、寸法安定性に優れた耐熱紙に到達したものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ポリメタフェニレンイソフタルアミドのパルプ状物と、ポリメタフェニレンイソフタルアミドの短繊維と、繊維状態から溶融固化したポリエステル化合物とから成る耐熱紙において、ポリエステル化合物が耐熱紙表面には存在せず厚さ方向で中心に向かって含有率が高くなるように含有されて成り、電気絶縁破壊強度が18kv/mm以上、260℃における熱収縮率が1.3%以下であることを特徴とする耐熱紙に関する。
【0011】
本発明で用いるポリメタフェニレンイソフタルアミドのパルプ状物(ファイブリッド)及びポリメタフェニレンイソフタルアミドの短繊維(フロック)としては、従来のアラミド紙の製造に用いられてきたファイブリッドおよびフロックを使用することができる。例えば米国特許第3756908号に記載されており、それぞれポリメタフェニレンイソフタルアミド高分子合成物からファイブリッドやフロックを作るものである。
【0012】
ポリメタフェニレンイソフタルアミド高分子合成物は、例えばメタフェニレンジアミン及びイソフタル酸塩化物から、低温度界面重合によって得られたポリメタフェニレンイソフタルアミドを、混合溶媒、例えばN,N−ジメチルアセトアミドとN−メチルピロリドンに溶解することにより、ポリマー溶液として得ることができる。
【0013】
ファイブリッドは、ポリマー溶液を高剪断力を作用させながら、凝固浴中に注入して作られ、0.2ないし1mmの平均長さと5:1ないし10:1の長さ対幅比(アスペクト比)を有する。厚さ寸法は1ミクロンの数分の1の程度である。フロックは、上記ポリマー溶液を紡糸して得た繊維を、蒸気中で数倍に延伸した後、短繊維に切断して作られる。
【0014】
ファイブリッドは100mlCSF程度に高叩解したものが好ましい。フロックの形態としては、単糸繊度20デニール以下、繊維長3〜20mmの範囲のものが好ましい。
【0015】
ポリエステル繊維は、公知の脂肪族または芳香族ジカルボン酸を二塩基酸成分とし、脂肪族、脂環族または芳香族グリコールあるいはポリエチレングリコールのようなポリオキシアルキレングリコールをグリコール成分として重縮合によって得られるポリエステルを紡糸した繊維であり、二塩基酸成分またはグリコール成分のいずれか一方又は双方を2種以上組み合わせた共重合ポリエステル繊維でもよい。好ましい例としては、ポリエチレンテレフタレートが挙げられる。
【0016】
本発明で用いるポリエステル繊維は、繊維の形態としては単糸繊度20デニール以下、繊維長3〜20mmの範囲の短繊維が好ましいが、延伸糸、未延伸糸のいずれも使用できる。
【0017】
本発明の耐熱紙製造の過程では、熱圧加工処理の段階でポリエステル繊維は溶融し、冷却過程で固化する。ポリエステル化合物が耐熱紙表面には存在せず厚さ方向で中心に向かって含有率が高くなるようにするには、ポリエステルを含有する中間層の両表面にポリエステルを含有しない表面層を形成した、表面層/中間層/表面層からなる3層構造の原紙を熱圧加工処理することにより可能である。
【0018】
表面層が5〜10g/m2 と薄い場合、フロックの配合が20重量%以下でファイブリッドの割合が多い単層で形成された原紙は、熱収縮率が著しく大きくなるため、別に形成された中間層との貼り合わせができなくなる。このため、ポリエステル繊維を含有する中間層用湿紙とポリエステル繊維を含有しない表面層用湿紙を抄紙段階で三層構造に抄き合わせて原紙を作成し、これを熱圧加工するのが望ましい。片側表面層と中間層による2層抄き合わせ原紙を作成し、これに熱収縮の小さい表面層用原紙を貼り合わせることもできる。このような2層ないし3層の抄き合わせは、円網−円網、円網−短網−円網のような組み合わせを持った多層抄紙機を用いて抄紙することができる。表面層、中間層ともにフロック含有量が20重量%以上の場合には、熱圧加工時の収縮は小さくなるので、単層で形成された表面層用原紙と中間層用原紙を積層して熱圧加工することもできるため、多層紙を含め種々の原紙を組み合わせて熱圧加工し、目的の厚さの耐熱紙を製造することもできる。
【0019】
本発明に係る耐熱紙の製造において、中間層はポリエステルに加えてポリメタフェニレンイソフタルアミドのパルプ状物又はポリメタフェニレンイソフタルアミドのパルプ状物とポリメタフェニレンイソフタルアミドの短繊維を配合し、表面層にはポリメタフェニレンイソフタルアミドのパルプ状物又はポリメタフェニレンイソフタルアミドのパルプ状物とポリメタフェニレンイソフタルアミドの短繊維を配合する。但し、中間層と表面層の少なくとも一方にはポリメタフェニレンイソフタルアミドの短繊維が含まれるものとする。ポリメタフェニレンイソフタルアミドの短繊維は補強材として作用する。
【0020】
表面層は、中間層のポリエステル溶融物が熱圧加工時に表面に溶出するのを防ぎ、加工ロールへの融着、汚れを防ぐものである。表面被覆のためだけであれば、ポリメタフェニレンイソフタルアミドのパルプ状物単独でもよいが、中間層の成分にもよるが必要に応じて補強材としてポリメタフェニレンイソフタルアミドの短繊維が配合される。熱圧加工前の表面層におけるポリメタフェニレンイソフタルアミドのパルプ状物と短繊維との配合比率は、パルプ状物50〜100重量%、短繊維0〜50重量%であり、表面層の坪量は5〜10g/m2 の範囲が好ましい。短繊維の割合が50重量%を超えると、中間層から表面層に浸透してくるポリエステルがシート表面にまで達するおそれがあり、また、表面層が5g/m2 より薄くなるとポリエステルの溶出を防止できなくなり、加工ロール表面の汚れ、更にはロールへのシートの融着が生じ、加工ができなくなる。
【0021】
熱圧加工は、少なくとも2本のロールの間で加熱加圧されるので、シートの両面に表面層が形成されなければならない。2つの表面層は必ずしも同一でなくてもよい。一方の表面層はポリメタフェニレンイソフタルアミドのパルプ状物のみからなり、もう一方の表面層はポリメタフェニレンイソフタルアミドのパルプ状物と短繊維からなるものとすることもできる。
【0022】
中間層は、ポリエステル短繊維とポリメタフェニレンイソフタルアミドのパルプ状物の2成分、或いはポリエステル、ポリメタフェニレンイソフタルアミドのパルプ状物とポリメタフェニレンイソフタルアミドの短繊維の3成分からなる。
【0023】
中間層中の成分の配合比率や中間層の坪量は、表面層の構成と、表面層/中間層/表面層の3層全体の配合から決まるが、巻き付ける用途から坪量は最大でも100g/m2 程度であり、20〜50g/m2 程度が適切である。
3層全体における成分の望ましい配合は、ポリメタフェニレンイソフタルアミドのパルプ状物は30〜80重量%、ポリメタフェニレンイソフタルアミドの短繊維は10〜60重量%、ポリエステルの短繊維は10〜60重量%である。
【0024】
ポリメタフェニレンイソフタルアミドの短繊維は、結晶化度の高い短繊維で、熱圧加工時の熱変形を抑える補強材として及び加工後のシートの熱収縮防止の効果がある。3層全体で、ポリメタフェニレンイソフタルアミドの短繊維が10重量%未満の場合には熱収縮防止の効果が低く、製品の熱収縮率を1.3%以下に保持できないおそれがある。また、60重量%を超えると空隙が多くなり絶縁破壊強度が低いものとなる。
【0025】
また、ポリメタフェニレンイソフタルアミドのパルプ状物は、ガラス転移点付近の熱圧により軟化、結晶化して、絶縁破壊強度を高める成分である。3層全体でポリメタフェニレンイソフタルアミドのパルプ状物が30重量%より少ないと、絶縁破壊強度が低く電気絶縁用途に使用するにはやや不満足なものとなる。
【0026】
さらに、本発明はポリエステル短繊維を配合した耐熱紙を目的としており、これにより低価格の耐熱紙を提供できるが、ポリエステルは熱圧処理により溶融流動して空隙を埋めることによって、絶縁破壊強度の増強効果もある。3層全体の配合比率において、ポリエステルが10重量%未満の場合には、少な過ぎてポリエステルを配合する発明の意図が達成できないし、溶融流動して空隙を埋める量としても少な過ぎて絶縁破壊強度の増強効果も達成できない。
【0027】
ポリメタフェニレンイソフタルアミドのパルプ状物の望ましい上限値は、他の2成分の下限値がそれぞれ10%であるから、80%程度となる。また、ポリエステル成分は、上記他の2成分の下限値(ポリメタフェニレンイソフタルアミドの短繊維10%、フロック30%)を考慮すると60%程度まで配合可能である。
【0028】
熱圧加工前の3層の構成は、中心層がポリメタフェニレンイソフタルアミドのパルプ状物とポリエステルの2成分からなる形態においては、少なくとも一方の表面層がポリメタフェニレンイソフタルアミドのパルプ状物とポリメタフェニレンイソフタルアミドの短繊維からなるものとする。ただし、表面層の片方は、ポリメタフェニレンイソフタルアミドのパルプ状物単独でもよい。また、中心層がポリメタフェニレンイソフタルアミドのパルプ状物、ポリメタフェニレンイソフタルアミドの短繊維とポリエステルの3成分からなる形態においては、表面層はポリメタフェニレンイソフタルアミドのパルプ状物単独からなるもの、或いは、ポリメタフェニレンイソフタルアミドのパルプ状物とポリメタフェニレンイソフタルアミドの短繊維からなるものとすることができる。この形態においても、表面層の片方がポリメタフェニレンイソフタルアミドのパルプ状物単独からなり、もう1方の表面層がポリメタフェニレンイソフタルアミドのパルプ状物とポリメタフェニレンイソフタルアミドの短繊維とからなるものとすることもできる。
【0029】
上記3層構造の原紙、或いはこれに更に他の原紙を組み合わせた多層構造の原紙は、熱圧カレンダーを用いて連続的に熱圧加工される。カレンダーのロール温度は、ポリエステルの融点以上で、ポリメタフェニレンイソフタルアミドのガラス転移温度に近い、即ち260℃〜290℃の範囲とする。290℃より温度が高過ぎると、溶融したポリエステルの流動性が良くなり過ぎて、ニップ開放後、逆にシートの厚さ方向への拡散が生じ、密度が減少して絶縁破壊強度が低下する。より好ましい温度範囲は、270〜280℃である。圧力は、耐熱紙の密度、絶縁破壊強度、加工温度、加工速度を考慮して、ロールニップ圧を調整するが、通常50Kg/cm以上のニップ圧が用いられる。
【0030】
以下の実験例は、加工温度を260℃〜290℃の範囲とすることにより、本発明に係る耐熱紙の絶縁破壊強度の向上効果を示すものである。
〔実験例〕
100mlCSFに調成したポリメタフェニレンイソフタルアミドのパルプ状物(デュポン社製ファイブリッド、以下、ファイブリッドと略す)の水性スラリーとポリメタフェニレンイソフタルアミドの短繊維(デュポン社製フロック、2デニール、6mm繊維長、以下、フロックと略す)の水性スラリーを各々70重量%、30重量%の割合で混合した紙料から、TAPPI式シートマシンで坪量10g/m2 の表面層用の湿紙を作製した。
【0031】
なお、デュポン社製ファイブリッドとデュポン社製フロックは、米国特許第3756908号などに記載されている製法で製造されたものである。すなわち、メタフェニレンジアミンとイソフタル酸塩化物とから低温で遂行される反応によってポリメタフェニレンイソフタルアミドが合成され、塩化物を含むN,N−ジメチルアセトアミド中に溶解してポリマー溶液として得ることができる。ポリメタフェニレンイソフタルアミドのパルプ状物を得るには、ポリメタフェニレンイソフタルアミドを含むポリマー溶液を、米国特許第3018091号に開示されているようなファイブリッド化装置に供給し、沈澱剤組成物を用いて沈澱せしめる。ファイブリッドは水洗後叩解される。また、ポリメタフェニレンイソフタルアミドの短繊維は、ポリマー溶液から乾式紡糸され、洗浄後、抽出延伸法によって延伸され、2デニールのフィラメントが得られる。フィラメントは、6mmのフロック長に切断される。
【0032】
別に、上記と同じファイブリッド30重量%と、延伸ポリエステル短繊維(帝人(株)製ポリエチレンテレフタレート、商品名帝人テピルスTAO4N、1.5d×5mm)70重量%の割合で混合した紙料から坪量20g/m2 の中間層用の湿紙を作製した。
【0033】
表面層用湿紙/中間層用湿紙/表面層用湿紙の順に重ね合わせ、定法に従ってプレス脱水後、乾燥して3層構造の坪量40g/m2 のシートを得た。この3層シート全体の配合比率は、ファイブリッド/フロック/延伸ポリエステル短繊維が重量比で50/15/35である。
【0034】
次にこの3層シートを予備加熱後、2本ロールカレンダーを用い、線圧130kg/cm、加工速度5m/minの条件下、ロール温度を230〜300℃の範囲で変えて、熱圧加工した。この時、ポリエステルの溶融による加工ロール表面への融着や汚れは全く見られなかった。
【0035】
各ロール温度毎に熱圧加工後のシートの絶縁破壊電圧(kv/mm)は、昇圧速度100V/秒で直径5mmの電極を用いて測定した。
熱圧加工温度(ロール表面温度)に対するシートの絶縁破壊電圧の値の変化を示す折れ線グラフを図1に実線で示した。尚、参考のため、ファイブリッドの配合率がほぼ等しい市販のアラミド紙( デュポン社製ノーメックス2/410〈登録商標〉)について上記と同様の測定方法で測定した絶縁破壊電圧を点線で示した。
【0036】
図1のグラフより、熱圧加工温度が250℃以上から絶縁破壊電圧の上昇が見られ、260℃以上では、ポリエステルを含まない市販のアラミド紙よりも絶縁破壊電圧が高くなり、ポリエステル繊維の溶融による絶縁破壊電圧の増強効果が認められた。これは、ポリメタフェニレンイソフタルアミドのガラス転移点付近の熱圧により、ファイブリッドが変形し空隙を埋めたことに、ポリエステルの溶融流動による空隙の充填効果が加わったためと考えられる。270〜280℃でピークを示した後、更に加工温度が高くなると、溶融したポリエステルの流動性が良くなりすぎ、ニップ開放後、逆にシートの厚さ方向への拡散が起きたものと考えられる厚さの増加、密度の減少が見られ、絶縁破壊電圧も低下し始める。290℃を超えると市販のアラミド紙よりも絶縁破壊電圧が低くなる。
【0037】
熱圧加工により、中間層及び表面層のポリメタフェニレンイソフタルアミドのパルプ状物は、軟化、結晶化し、中間層においてネットワークを形成する。中間層にポリメタフェニレンイソフタルアミドの短繊維が含有されている場合には、ポリメタフェニレンイソフタルアミドのパルプ状物と短繊維によるネットワークが形成される。中間層中のポリエステルは、溶融流動して、これらのネットワークの空隙を埋めマトリクスとなる。表面層がポリメタフェニレンイソフタルアミドのパルプ状物のみからなる場合には、そのフィルム小片状のパルプ状物が積層された緻密な構造の表面層内には溶融したポリエステルは浸透し難く、表面層にポリエステルがほとんど含有されず、ポリエステルは中間層のみに存在する構造となる。表面層が、ポリメタフェニレンイソフタルアミドのパルプ状物と短繊維からなる場合は、中間層から溶融流動化したポリエステルが流入して固化する。厚さ方向でシートの中心から表面に拡散した状態、即ち、ポリエステルは厚さ方向でシートの中心に向かって含有率が高くなるように含有された構造となる。表面層中のポリメタフェニレンイソフタルアミドの短繊維の割合が多いほど空隙が増し、ポリエステルの流入量が増加するが、前記したように表面層ではポリメタフェニレンイソフタルアミドの短繊維が50重量%以内、坪量5g/m2 以上とすれば、ポリエステルはシートの外部表面までは到達せず表面には存在しない。
【0038】
【発明の実施の形態】
ポリメタフェニレンイソフタルアミドのパルプ状物(ファイブリッド)は離解後、リファイナーを用いて叩解後、希釈して紙料とする。ポリメタフェニレンイソフタルアミドの短繊維(フロック)は水に分散後、希釈して紙料とする。ポリエステル短繊維は水に分散後、希釈して紙料とする。
【0039】
表面層用の湿紙は、上記ファイブリッドとフロックの各紙料からファイブリッド50〜100重量%、フロック0〜50重量%となるように混合紙料を調成し、坪量5〜10g/m2 の範囲で作製する。
【0040】
中間層用の湿紙は、上記ファイブリッドとポリエステル短繊維の2つの紙料から、或いは上記ファイブリッド、フロック、ポリエステル短繊維の3つの紙料から混合紙料を調成し、坪量20〜50g/m2 程度の範囲で作製する。この際、表面層/中間層/表面層の3層全体の配合量が、ファイブリッド30〜80重量%、フロック10〜60重量%、ポリエステル短繊維10〜60重量%の範囲内となるように調成する。3層全体の坪量は、40〜70g/m2 程度とする。
【0041】
中間層用の湿紙の両面に表面層用の湿紙を重ね合わせ、加圧脱水した後乾燥し、3層抄き合わせ紙を作製し、熱圧加工用の原紙とする。この原紙をロール温度260〜290℃、線圧100〜300kg/cm、巻取り速度1〜50m/分で熱圧加工することにより本発明にかかる耐熱紙を得ることができる。
【0042】
熱圧加工により、中間層のポリエステルは溶融し中間層中でマトリクス化する。表面層がフロックを含む場合は、ポリエステルの一部は表面層中に流入し、冷却によって固化する。表面層がファイブリッドのみからなり、フロックを含まない場合には、中間層のポリエステルが溶融しても表面層中にはほとんど流入しない。
【0043】
上記いずれの場合にも、ポリエステル化合物が耐熱紙表面には存在せず厚さ方向で中心に向かって含有率が高くなるように含有されてなり、電気絶縁破壊強度が18kv/mm以上、260℃における熱収縮率が1.3%以下であることを特徴とする耐熱紙が得られる。
上記のようにして得られた耐熱紙は、電気絶縁破壊強度と寸法安定性がともに優れ、F種耐熱性が要求される用途の絶縁材として使用することができる。
【0044】
【実施例】
次に、実施例により本発明を詳しく説明する。絶縁破壊強度(絶縁破壊電圧)は、昇圧速度100V/秒で直径5mmの電極を用いて測定した。
また、熱収縮率(%)は、2インチ×8インチのサンプルの中心に6インチ長さの基準線を引き、25gの加重をかけて、260℃の熱風乾燥機中に45分間放置した後、取り出して冷却後、基準線の長さを測定することによって求めた。
【0045】
実施例1〜6
ポリメタフェニレンイソフタルアミドのパルプ状物として前記実験例で用いたのと同じデュポン社製ファイブリッド(以下、ファイブリッドと略す)、ポリメタフェニレンイソフタルアミドの短繊維として前記実験例で用いたのと同じデュポン社製フロック(以下、フロックと略す)を用いた。ファイブリッドは離解後、リファイナーを用いてカナダ標準濾水度(CSF)100mlに叩解後、希釈して紙料とした。フロックは水に分散後、希釈して紙料とした。ポリエステル短繊維として市販の延伸ポリエステル繊維(帝人(株)製ポリエチレンテレフタレート、商品名帝人テピルスTAO4N、1.5d×5mm)を水に分散後、希釈して紙料とした。
【0046】
上記ファイブリッドとフロックの各紙料の配合比を変えて表1に示す各実施例毎の混合紙料を調成し、TAPPI標準形シートマシンで、坪量5〜10g/m2 の範囲で表面層用の湿紙を作製した。別途、上記ファイブリッド、フロック、ポリエステル短繊維の各紙料の配合比を変えて表1に示す各実施例毎の混合紙料を調成し、上記シートマシンで、坪量20〜45g/m2 の範囲で中間層用の湿紙を作製した。
【0047】
中間層用の湿紙の両面に表面層用の湿紙を重ね合わせ、加圧脱水した後、105℃で乾燥し、表1に示す実施例1〜6の3層抄き合わせ紙を得た。抄き合わせ紙の坪量は、40〜60g/m2 であり、これらを熱圧加工用の原紙とした。この原紙をロール温度270℃、線圧250kg/cm、巻取り速度3m/分で熱圧加工し、ポリエステルを含有する3層構造のアラミド紙を得た。熱圧加工の際に熱加工ロールに融着することなく加工できた。
【0048】
得られた耐熱紙の特性を表1に示した。いずれも18kv/mm以上の高い絶縁破壊電圧を示し、熱収縮率1.3%以下の優れた寸法安定性を示した。
【0049】
比較例1〜4
ファイブリッド及びフロックは、実施例で用いたのと同じものを使用し、ポリエステル短繊維として、未延伸ポリエステル繊維((株)クラレ製商品名クラレEP−201、2d×5mm)を使用し、各紙料の配合比を変えて表2に示す比較例1〜4の混合紙料を調成し、TAPPI標準形シートマシンで、坪量40〜60g/m2 の単層の原紙を作製した。この原紙を表面温度200℃、線圧250kg/cm、巻取り速度3m/分で熱圧加工し、ポリエステル含有アラミド紙を得た。
【0050】
比較例1〜4のファイブリッド及びフロックの配合は、実施例1〜4の3層全体の配合に対応するものである。得られたアラミド紙の特性を表2に示した。
【0051】
使用した未延伸ポリエステル繊維は、熱プレスタイプのバインダー用途等に使用されるもので、融点は約250℃であるが、200℃の熱圧で熱変形しやすい特徴をもっている。1層構造のため、ポリエステルのロールへの付着、融着等の問題で、加工可能な温度は230℃が限界であったが、加工温度200℃が最も密度が高く、絶縁破壊電圧も最も高い値を示し良好であった。しかしながら、1層構造のシートの場合、アラミドファイブリッド結晶化温度付近の温度(275℃)で加工できないため、比較例1〜4の耐熱紙の熱収縮率はいずれも1.3%より大きいもので実施例の耐熱紙に較べると、寸法安定性が著しく劣っていた。
【0052】
比較例5〜8
実施例で用いたのと同じファイブリッド及びフロックを用いて、ポリエステル短繊維を配合せず、表3に示す混合紙料を調成し、TAPPI標準形シートマシンで、坪量40〜60g/m2 の単層の原紙を作製した。この原紙を表面温度280℃、線圧250kg/cm、巻取り速度3m/分で熱圧加工し、アラミド紙を得た。得られたアラミド紙の特性を表3に示した。
【0053】
比較例9
実施例で用いたファイブリッド、フロック、延伸ポリエステル繊維を用いて、表1に示す配合比で、表面層、中間層の湿紙を作製し、実施例と同様に3層抄き合わせ紙としてから表面温度270℃、線圧250kg/cm、巻取り速度3m/分で熱圧加工して、ポリエステル含有アラミド耐熱紙を得た。得られた耐熱紙の特性を表1に、実施例とともに示した。
【0054】
比較例5〜8は、ポリエステルを含有しないので、熱圧処理温度を高くすることができ、ファイブリッドが結晶化できるため、熱収縮率が小さく、寸法安定性の優れたものが得られた。比較例5〜8より、ファイブリッドの量が少なくフロックの量が多いほど熱収縮率は小さくなるが、絶縁破壊強度が低下し、逆に、ファイブリッドの量が多くフロックの量が少ないほど、絶縁破壊強度が向上するが、熱収縮率は大きくなることがわかる。
【0055】
実施例1、4から、熱収縮率を1.3%以下とするためのフロック配合量の下限値は10%程度であることが判る。フロック配合量が10%に満たない比較例9では、熱収縮率が1.3%を超え寸法安定性の乏しいものとなる。
【0056】
実施例5と比較例5、実施例4と比較例8をそれぞれ比較すると、ファイブリッドの量が同じでも、ポリエステルを10%配合することにより、実施例のものは比較例のものより絶縁破壊電圧が上昇しており、ポリエステルの配合による絶縁破壊強度の増強が確認される。ポリエステル成分を配合した製品を得ることを目的とする本発明の意図からも、ポリエステルによる空隙充填効果を得るためにもポリエステルを10%程度以上の配合が望ましい。
従って、ポリエステル含有製品においては、ファイブリッドの配合量の望ましい上限値は他の2成分の下限値から80%程度となる。
【0057】
一方、実施例5や比較例5より、絶縁破壊電圧を18〜20kv/mm以上とするためには、ファイブリッドの配合は30%程度以上、フロックの配合は、60〜70%以下とすることが必要であるが、ポリエステルを10%以上配合する本発明の場合は、フロック配合量は60%以下とするのが望ましい。
【0058】
ファイブリッドとフロックの配合の下限値から、ポリエステルは60%程度まで配合することができる。ただし、実施例1より、ファイブリッドが下限値の30%であっても、ポリエステルの配合による絶縁破壊強度の増強効果により、絶縁破壊電圧が18kv/mmよりかなり上回っているので、実施例1においてファイブリッドが30%よりやや少なく、ポリエステルが60%よりやや多くても絶縁破壊電圧が18kv/mm以上の製品が得られる可能性があり、寸法安定性は、フロック10%の配合により確保される。
【0059】
なお、フロックの配合量を多くする場合は、表面層と中間層の双方にフロックを配合させなければならないが、ファイブリッドが紙料中に20%以上配合されていれば、抄紙する上でなんら問題がない、フロックの配合量が多い実施例5は非常に優れた寸法安定性を示した。
【0060】
【表1】
【0061】
【表2】
【0062】
【表3】
【0063】
【発明の効果】
本発明にかかる耐熱紙は、その表面にポリエステル成分が存在しないように構成されているので、ポリエステルの融点以上、ポリメタフェニレンイソフタルアミドのパルプ状物の結晶化可能温度付近で熱圧加工しても、加工ロールへの融着トラブル等の発生が皆無であり、ポリエステルを配合したアラミド紙であっても絶縁破壊強度が高く、寸法安定性に優れた耐熱紙を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】中間層にポリエステルを含有する3層アラミド紙の熱圧加工温度に対する絶縁破壊電圧の値の変化を示すグラフである。
Claims (2)
- ポリメタフェニレンイソフタルアミドのパルプ状物とポリエステル短繊維からなる坪量20〜50g/m 2 の中間層の片面に、ポリメタフェニレンイソフタルアミドのパルプ状物とポリメタフェニレンイソフタルアミドの短繊維からなる坪量5〜10g/m 2 の表面層が積層され、もう一方の面に、ポリメタフェニレンイソフタルアミドのパルプ状物からなる坪量5〜10g/m 2 の表面層またはポリメタフェニレンイソフタルアミドのパルプ状物とポリメタフェニレンイソフタルアミドの短繊維とからなる坪量5〜10g/m 2 の表面層が積層されて成り、表面層/中間層/表面層の3層全体の配合量がポリメタフェニレンイソフタルアミドのパルプ状物30〜80重量%、ポリメタフェニレンイソフタルアミドの短繊維10〜60重量%、ポリエステル短繊維10〜60重量%であるシートが260℃以上290℃以下の温度で熱圧加工されて成り、前記中間層のポリエステルが溶融流動して、中間層におけるポリメタフェニレンイソフタルアミドのパルプ状物により形成されたネットワークの空隙を埋めマトリクスとなっており、電気絶縁破壊強度が18kv/mm以上、260℃における熱収縮率が1.3%以下であることを特徴とする耐熱紙。
- ポリメタフェニレンイソフタルアミドのパルプ状物、ポリメタフェニレンイソフタルアミドの短繊維およびポリエステル短繊維からなる坪量20〜50g/m 2 の中間層の両面それぞれに、ポリメタフェニレンイソフタルアミドのパルプ状物からなる坪量5〜10g/m 2 の表面層またはポリメタフェニレンイソフタルアミドのパルプ状物とポリメタフェニレンイソフタルアミドの短繊維とからなる坪量5〜10g/m 2 の表面層が積層されて成り、表面層/中間層/表面層の3層全体の配合量がポリメタフェニレンイソフタルアミドのパルプ状物30〜80重量%、ポリメタフェニレンイソフタルアミドの短繊維10〜60重量%、ポリエステル短繊維10〜60重量%であるシートが260℃以上290℃以下の温度で熱圧加工されて成り、前記中間層のポリエステルが溶融流動して、中間層におけるポリメタフェニレンイソフタルアミドのパルプ状物と短繊維により形成されたネットワークの空隙を埋めマトリクスとなっており、電気絶縁破壊強度が18kv/mm以上、260℃における熱収縮率が1.3%以下であることを特徴とする耐熱紙。
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