JP3782545B2 - 歯切り加工方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、まがりばかさ歯車もしくはハイポイドギヤの歯切り加工方法に関し、特にグリーソン式歯切り盤を用いながら、連続回転割り出しによる創成歯切りを可能とした歯切り加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
まがりばかさ歯車もしくはハイポイドギヤの歯切り加工は、図6に示すように、支持体である図示外のクレイドルに偏心させて支持させた環状の正面フライスカッタ58をそのカッタ軸心周りに回転させて該正面フライスカッタ58の切刃の軌跡により仮想創成歯車Gの一歯を現わさしめるとともに、前記正面フライスカッタ58をクレイドルごと仮想創成歯車Gの軸心と一致するクレイドル軸心周りに回転させることにより正面フライスカッタ58を連続的に公転運動させ、前記仮想創成歯車Gと噛み合う位置に配置した歯車素材(以下、ワークという)61に理想的な噛み合い運動を与えるべくその軸心周りに同期回転させることによって一歯面を創成することを基本としている。そして、一歯面が創成されたならば順次割出して、次の歯面を創成することになる。
【0003】
このような創成歯切り法の代表的なものとして、グリーソン式の歯切り盤やCNCタイプの歯切り盤(同等機能を有する専用機を含む)が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
グリーソン式の歯切り盤は、図7に示すように、単一のモータ51からの回転出力をギヤトレーン52〜57を介して正面フライスカッタ58やクレイドル59、さらにはワークスピンドル60に装着されたワーク61に伝達して、それぞれの要素を回転駆動させるものであるが、クレイドル59の回転とワーク61の回転とは同期がとられてはいても、ワーク61の割り出し回転の際には同一駆動源からの回転出力をゼネバ機構62により間欠回転に変換してワーク61を割り出し回転させることになるため、そのワーク61の割り出し回転と正面フライスカッタ58の回転運動との間では同期をとることができず、結果的にワーク61の連続回転割り出しによる歯切り加工を困難なものとしている。
【0005】
また、近年では、図7に示すところのギヤトレーン52〜57の一部を取り外し、代わってワーク軸とクレイドル軸にそれぞれモータを個別に設け、上記のような純機械的な歯切り盤の動きをNC制御化することも試られている。しかし、この場合にも、一歯ずつ割り出しながら歯切りを行うことには変わりはなく、生産性の高い連続回転割り出しによる歯切り法を実現することはできない。
【0006】
一方、CNCタイプの歯切り盤は唯一連続割り出しによる歯切り法を実現することができるものの、その機能よりして機械自体が高価であり、設備費の高騰を招く結果となって好ましくない。
【0007】
本発明は以上のような課題に着目してなされたもので、既存の設備に改良を加えるだけで比較的安価に連続割り出しによる歯切り加工を可能とした歯切り加工方法を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、まがりばかさ歯車もしくはハイポイドギヤの歯切り加工を行うにあたり、クレイドルに偏心させて支持させた環状の正面フライスカッタをそのカッタ軸心周りに回転させて該正面フライスカッタの切刃の軌跡により仮想創成歯車の一歯を現わさしめるとともに、前記正面フライスカッタをクレイドルごと仮想創成歯車の軸心と一致するクレイドル軸心周りに回転させることにより正面フライスカッタを連続的に公転させ、前記仮想創成歯車と噛み合う位置に配置した歯車素材をその軸心周りに同期回転させることによって歯切り加工を行うようにした方法を前提としている。その上で、前記クレイドル、正面フライスカッタおよび歯車素材のそれぞれを個別のモータによって回転駆動させながらそれぞれの回転角を個別に制御し、前記正面フライスカッタと歯車素材の回転角が所定の回転比となるように同期制御しつつ、クレイドルの回転角に歯車素材と当該クレイドルとの回転速度比を乗じた分だけ歯車素材の回転角に補正を加えるとともに、前記歯車素材とクレイドルとの回転速度比を歯切り加工中に変化させる一方、前記正面フライスカッタの回転角制御のための回転検出を、その正面フライスカッタが装着されるカッタスピンドル内にこれと同一軸心上に位置するように収容配置されていて且つ当該カッタスピンドルに直結した回転センサによって行うことを特徴としている。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、正面フライスカッタが装着されるカッタスピンドルに常時制動トルクを加えながら加工を行うことを特徴としている。
【0013】
したがって、請求項1に記載の発明では、クレイドル、正面フライスカッタおよび歯車素材の回転位相をそれぞれを個別に制御することにより、実質的にそれぞれの回転駆動系のNC制御化が可能となる。これにより、クレイドルの回転と歯車素材の回転との間で同期をとることができることはもちろんのこと、歯車素材の割り出し回転についても正面フライスカッタの回転との間で同期をとることが可能となり、歯車素材の連続回転割り出しによる創成歯切りが可能となる。
その上、正面フライスカッタと歯車素材との同期制御の際に、クレイドルの回転角に対して所定の割合で歯車素材の回転角に補正を加えるものとし、特に正面フライスカッタと歯車素材の回転角が所定の回転比となるように同期制御しつつ、クレイドルの回転角に歯車素材と当該クレイドルとの回転速度比を乗じた分だけ歯車素材の回転角に補正を加えることにより、完全な3軸制御によらずに補正制御だけで連続割り出しによる歯すじ創成と歯形創成とが同時に行われる。
【0015】
そして、上記歯車素材とクレイドルとの回転速度比を歯切り加工中に変化させることにより、創成すべき歯形に修正が加えられて、歯形創成と同時に例えば歯当たりあるいは噛み合い伝達誤差等の適正化を図ることができる。
【0016】
ここで、正面フライスカッタとその正面フライスカッタを駆動するためのモータとの間にギヤトレーンが介在せざるを得ない場合には、そもそも正面フライスカッタによる歯切り自体が断続切削であるがために、上記の歯車列のがたつきすなわちバックラッシュによるピッチ誤差の発生が不可避である。
【0017】
そこで、請求項2に記載の発明のように、例えばディスブレーキ等の手段によりカッタスピンドルに常時制動トルクを加えながら加工を行うと、上記のバックラッシュによるピッチ誤差への影響をなくすことができる。
【0018】
また、上記のように、独立したモータを駆動源とする正面フライスカッタの回転位相を個別に制御するためには、必然的にその正面フライスカッタの回転を検出する必要があるが、モータに近い位置でその回転検出を行うと、モータと正面フライスカッタとの間に介在しているギヤトレーンのバックラッシュの影響で検出誤差が生ずることになる。
【0019】
このようなことから、上記のように、正面フライスカッタが装着されるカッタスピンドル内にこれと同一軸心上に位置するように収容配置されていて且つ当該カッタスピンドルに直結した回転センサによって回転検出を行うことで、その正面フライスカッタの回転検出精度が向上し、これに他の軸を追従させることにより同期精度が高められる。
【0020】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、クレイドル、正面フライスカッタおよび歯車素材の回転角をそれぞれ個別に制御可能として、実質的にそれぞれの回転駆動系のNC制御化を図ったものであるから、従来では高精度なCNCタイプの歯切り盤や専用機を用いなければできなかった連続割り出しによる創成歯切りが可能となり、安価な設備で生産性の高い連続割り出しによる歯切りを実現できるほか、正面フライスカッタと歯車素材の回転角を同期制御しつつ、クレイドルの回転角に歯車素材と当該クレイドルとの回転速度比を乗じた分だけ歯車素材の回転角に補正を加えることにより、完全な3軸制御によらずに補正制御だけで連続割り出しによる歯すじ創成と歯形創成とが同時に行われるようになるために、制御の簡素化を図ることができる効果がある。
【0022】
その上、歯車素材とクレイドルとの回転速度比を歯切り加工中に積極的に変化させるようにしたことから、創成歯切りと同時にその創成すべき歯形に修正が加えられて、例えば歯当たりあるいは噛み合い伝達誤差等の適正化を図ることができる効果がある。
【0023】
また、正面フライスカッタの回転角制御のための回転検出を、その正面フライスカッタが装着されるカッタスピンドル内にこれと同一軸心上に位置するように収容配置されていて且つ当該カッタスピンドルに直結した回転センサによって行うようにしたことから、カッタ駆動用モータと正面フライスカッタとの間にギヤトレーンが介在していても、そのギヤトレーンのバックラッシュの影響でカッタの回転検出に検出誤差が生ずることがなく、他の軸との同期精度が向上する効果がある。
【0024】
請求項2に記載の発明によれば、ディスブレーキ等の手段によりカッタスピンドルに常時制動トルクを加えながら歯切り加工を行うようにしたことから、請求項1に記載の発明と同様の効果のほかに、カッタスピンドルに装着される正面フライスカッタとその正面フライスカッタを駆動するためのモータとの間にギヤトレーンが介在せざるを得ない場合でも、そのギヤトレーンのバックラッシュによる被加工歯車のピッチ誤差への影響をなくすことができる効果がある。
【0025】
【発明の実施の形態】
図1〜図5は本発明の好ましい実施の形態を示す図であって、特に図1は本発明が適用される歯切り盤の全体構成を、図2はそのブロック回路図を、図3,4はカッタスピンドルの要部断面図をそれぞれ示している。
【0026】
図1および図3,4において、1は歯切り加工用の正面フライスカッタ(以下、単にカッタという)、2はクレイドルで、このクレイドル2にはその軸心aから偏心した位置に図3,4に示すようにカッタスピンドルスリーブ3を介してカッタスピンドル4が回転可能に支持されているとともに、このカッタスピンドル4の先端にカッタ1が装着されている。そして、カッタ1はスピンドルモータ(ACサーボモータ)5によりギヤトレーン6,7を介して回転駆動される一方、クレイドル2は同じくACタイプのサーボモータ8によって回転駆動されるようになっている。
【0027】
上記カッタスピンドル4の後端には、図4に示すようにロータリーエンコーダ9が設けられている。このロータリーエンコーダ9はカッタスピンドルスリーブ3に付設された取付台10に固定支持されている一方、その入力軸11はカップリング12とサポートシャフト13およびボルト14とを介してカッタスピンドル4に連結されていて、前記スピンドルモータ5によって回転駆動されるカッタ1の回転角度(回転数)がそのカッタ1に可及的に近い位置でロータリーエンコーダ9によって検出されるようになっている。
【0028】
また、図3に示すように、前記カッタスピンドル4のうちカッタ1の直近位置にはブレーキディスク15が固定されている一方、カッタスピンドル4を支持しているカッタスピンドルスリーブ3側にはブレーキディスク15をはさむようにしてキャリパ16が設けられていて、これらブレーキディスク15とキャリパ16とによりディスブレーキ17が形成されている。
【0029】
そして、キャリパ16に支持されたブレーキシュー18を油圧にてブレーキディスク15に押し付けることにより、カッタ1は常時所定の制動力が加わった状態で回転駆動されるようになっている。
【0030】
上記のカッタ1は、図3および図5に示すように、円板状のカッタボディ19の外周縁部に多数のカッタブレード20a,20bを並列したもので、各カッタブレード20a,20bの配置としては、二つ一組のカッタブレード20a,20b(一方が噛み合い方向側歯面切削用であれば他方が反噛み合い方向側歯面切削用となる)からなるブレードグループ20を円周方向に沿って螺旋状に並べ、このブレードグループ20をカッタボディ19の円周方向に沿って等ピッチで多数配置してある。
【0031】
そして、後述するように、カッタ1の自転および公転運動とワークWの回転運動とを同期させることにより、ワークWの連続割り出しによる歯すじ創成と歯形創成とが同時に行われることになる。なお、図5中のC1はカッタ1の回転中心、C2はクレイドル2の回転中心をそれぞれ示しており、また、カッタ1、クレイドル2およびワークW相互の配置関係は基本的には図6に示したものと同一である。
【0032】
また、図1の21は先端に歯車素材(以下、ワークという)Wが装着されるワークスピンドル、22はワークスピンドル21を含むスピンドルユニットが搭載されたスライドベースで、ワークスピンドル21はサーボモータ(ACサーボモータ)23によってギヤ24,25を介して回転駆動される一方、スライドベース22は同じくACタイプのサーボモータ26を駆動源としてギヤ27,28およびボールねじ29を介してスライド駆動されるようになっている。
【0033】
そして、図2に示すように、ワークスピンドル21(C軸)駆動用のサーボモータ23とクレイドル2駆動用のサーボモータ8はともに速度フィードバック要素としての速度検出器30または31を備えているとともに、ワークスピンドル駆動用のサーボモータ23については位置フィードバック要素としてのロータリーエンコーダ32を有している。
【0034】
すなわち、図1の歯切り盤の構造では、クレイドル駆動系、ワーク駆動系およびスライドベース駆動系のそれぞれが独立したサーボモータを有していて、各駆動系ごとに個別にNC制御可能な構造となっている。
【0035】
ここで、まがりばかさ歯車のピニオンギヤの歯切り加工を行うにあたっては、図2に示すように、NCコントローラのEGB(Electronic Gear Box)機能を使って、カッタ1の回転角とワークWの回転角とを所定の回転速度比となるようにクローズドループにて同期制御し、クレイドル2の回転角に対して所定の割合でワークWの回転角に補正を加えることにより、ワークWの連続回転割り出しによる歯すじ創成と歯形創成とを同時に行う。
【0036】
なお、加工時におけるワークWとカッタ1およびクレイドル2の相対位置関係としては、先に述べたように図6に示したものと基本的に同様であるものの、図5に示すようにカッタ1のブレードグループ20が螺旋状となっている点でのみ異なっている。また、図5中の34は凸状の歯すじを示しており(ハッチングを施した部分)、それらの歯すじ34,34同士の間に凹状の歯溝35が切削形成される。
【0037】
より詳しくは、図1,5に示すように、ワークWに歯切りすべき歯数をZ1とするとともにカッタ1のブレードグループ20の数をZWとすると、カッタ1とワークWの回転速度比はZ1:ZW、言い換えれば、カッタ1がθXだけ回転したときのワークWの回転角をθ1とすると、歯すじ創成を行うためにはθ1=(ZW/Z1)×θXとなる。そこで、図2に示すように、カッタスピンドル4に付設されたロータリーエンコーダ9の出力をNCコントローラのEGB機能部36に取り込み、これにカッタ1とワークWの歯数比ZW/Z1を乗じたものをワーク駆動系の指令信号に補正指令として加える。これにより、カッタ1とワークWとはZ1:ZWの回転速度比で同期回転して、カッタ1のブレードグループ20が延長エピサイクロイド曲線を描くことによりワークWの連続回転割り出しによる歯すじ創成が可能となる。
【0038】
一方、ピニオンギヤの歯切りには上記の歯すじ創成に加えて歯形創成を同時に行う必要があり、この歯形創成に必要なワークWの回転角とクレイドル2の回転との関係は、ワークWの回転角をθ2、クレイドル2の回転角をθQとした場合に、θ2=f(θQ)となる。
【0039】
なお、上記のf(θQ)はワーク回転角とクレイドル回転角との関係を示す関数にほかならず、通常は、θ2=f(θQ)=Ra×θQ(ただし、Raはワークとクレイドルとの回転速度比で、通常はRa=一定)である。
【0040】
そこで、上記のようにカッタ1とワークWの回転角を同期制御しつつ、クレイドル2を回転させたときにそのクレイドル2の回転角θQに対してワークWの回転角θ2がθ2=f(θQ)となるようにワークWの回転角に差を与える。つまり、θ2なるワーク回転角を、先のθ1なるワーク回転角に対してNCの直線補間機能を用いてインクルメンタル指令にて補正を加えることにより、ワークW全体の補正回転角θ=θ1+θ2となって、カッタ1が自転しつつ1回公転運動すれば総ての歯が同量ずつ切削され、この動作を連続的に繰り返すことにより歯すじ創成と歯形創成とが同時に行われる。
【0041】
この場合、f(θQ)なる関数すなわちワークWとクレイドル2との回転速度比Raを歯切り加工中に積極的に変化させることにより、歯面(歯形)形状に修正を加えることが可能となり、例えば歯当たり状態や噛合伝達誤差等の適正化が同時に図れる。
【0042】
つまり、本実施の形態によれば、カッタ駆動系、ワーク駆動系およびクレイドル駆動系の3軸がそれぞれ独立制御可能ではあるものの、単に3軸それぞれを独立して制御するのではなく、カッタ1およびクレイドル2の動きに応じてワークWの回転に補正を加える方式としたことから、より安価な設備構成で連続回転割り出しによる創成歯切り加工が可能となる。
【0043】
しかも、図1に示すように、カッタ1とそのカッタ1を回転駆動するためのスピンドルモータ5との間にはギヤトレーン6,7が介在している上に、図5から明らかなようにカッタ1による歯切り切削は断続切削のかたちとなるため、通常であればギヤトレーン6,7のバックラッシュによるピッチ誤差の発生は不可避である。しかしながら、上記の実施の形態では、図3に示したディスクブレーキ17によりカッタスピンドル4に常時所定の制動力を加えながら加工するようにしているため、上記のギヤトレーンのバックラッシュによる被加工歯車のピッチ誤差への影響はなくなる。
【0044】
同様の理由から、図4に示したように、実質的にカッタスピンドル4内に埋設したロータリーエンコーダ9によりカッタ1の回転を検出しているため、スピンドルモータ5に近い位置で回転検出した場合と比べて上記ギヤトレーンのバックラッシュの影響がなく、カッタ1の回転検出精度ひいてはワークWとカッタ1との同期精度が向上することになる。
【0045】
ここで、上記の歯切り盤の構造では、必要に応じて従来のような一歯ごとに割り出すいわゆる単一割り出し方式の歯切り加工も可能である。この場合には、ワークWの回転とクレイドル2の回転とをオープンループ方式で2軸同時に制御すればよい。もちろん、クレイドル2の往復運動により切削を行う一方で、その往動から復動に切り換わる時にワークWに切り込み回転を与えるようにすれば、噛み合い側の歯面と反噛み合い側の歯面とで先に述べた関数f(θQ)を異ならしめて加工することも可能である。
【0046】
また、まがりばかさ歯車のリングギヤの成形歯切り加工の場合には、クレイドル2を回転させることなく固定して、図1のスライドベース22の自由度を使って切り込み送りのみを与えることで歯切り加工が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す図で、本発明の歯切り加工法に用いられる歯切り盤の構成説明図。
【図2】図1に示す各モータの制御系のブロック回路図。
【図3】図1のカッタ近傍の要部拡大図。
【図4】図3の要部断面図。
【図5】本発明の歯切り加工法による原理説明図。
【図6】従来の創成歯切り加工法を示す説明図。
【図7】従来のグリーソン式歯切り盤の構成説明図。
【符号の説明】
1…正面フライスカッタ
2…クレイドル
4…カッタスピンドル
5…スピンドルモータ
8…サーボモータ
9…ロータリーエンコーダ
17…ディスクブレーキ
20…ブレードグループ
20a,20b…カッタブレード
21…ワークスピンドル
23…サーボモータ
26…サーボモータ
32…ロータリーエンコーダ
36…EGB機能部
W…歯車素材(ワーク)
Claims (2)
- まがりばかさ歯車もしくはハイポイドギヤの歯切り加工を行うにあたり、クレイドルに偏心させて支持させた環状の正面フライスカッタをそのカッタ軸心周りに回転させて該正面フライスカッタの切刃の軌跡により仮想創成歯車の一歯を現わさしめるとともに、前記正面フライスカッタをクレイドルごと仮想創成歯車の軸心と一致するクレイドル軸心周りに回転させることにより正面フライスカッタを連続的に公転させ、前記仮想創成歯車と噛み合う位置に配置した歯車素材をその軸心周りに同期回転させることによって歯切り加工を行うようにした方法であって、
前記クレイドル、正面フライスカッタおよび歯車素材のそれぞれを個別のモータによって回転駆動させながらそれぞれの回転角を個別に制御し、
前記正面フライスカッタと歯車素材の回転角が所定の回転比となるように同期制御しつつ、クレイドルの回転角に歯車素材と当該クレイドルとの回転速度比を乗じた分だけ歯車素材の回転角に補正を加えるとともに、
前記歯車素材とクレイドルとの回転速度比を歯切り加工中に変化させる一方、
前記正面フライスカッタの回転角制御のための回転検出を、その正面フライスカッタが装着されるカッタスピンドル内にこれと同一軸心上に位置するように収容配置されていて且つ当該カッタスピンドルに直結した回転センサによって行うことを特徴とする歯切り加工方法。 - 前記正面フライスカッタが装着されるカッタスピンドルに常時制動トルクを加えながら加工を行うことを特徴とする請求項1に記載の歯切り加工方法。
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