JP3780723B2 - 紙幣処理機の制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は紙幣処理機の制御方法に関し、特にスーパーマーケットやコンビニエンスストアなどの会計場にて、受け取った紙幣を収納し、その収納された紙幣を釣銭として再利用することができる釣銭払出し機のような用途に適した紙幣処理機に対して通常運用時およびレジ担当者の交替時などにおける紙幣処理機内の在高を把握するようにした紙幣処理機の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどにおいてPOS(販売時点情報管理)システムなどの上位装置に接続され、受け取った紙幣を釣銭として再利用することができる紙幣処理機(釣銭払出し機)が硬貨処理機とともに導入されている。
【0003】
ここで、紙幣処理機とは、概略的には、投入された紙幣を、機械的に取り込み、紙幣収納庫に積載収納し、その入金情報を外部の上位装置に送信したり、外部の上位装置からの釣銭払い出し要求に応じて紙幣収納庫から該当する金額の紙幣を釣銭として払い出す機能を持つものである。
【0004】
このような、紙幣処理機や硬貨処理機の導入の目的は、金銭の払い出しと収納作業を自動化し、レジ担当者の現金取り扱いの負担を軽減しつつ、精算業務の効率を上げることおよび違算を撲滅することにある。
【0005】
図13は従来の紙幣処理機の内部構成を示す側断面図である。この図示の紙幣処理機は、入金された紙幣を1000円、5000円および10000円の金種別に収納し、収納された紙幣を繰り出して釣銭として出金するようにした、循環式紙幣処理機といわれるものである。この紙幣処理機は、紙幣を投入する入金口1と、投入された紙幣を判別する入金判別部2と、入金された紙幣を金種ごとに収納する専用収納庫3a〜3cと、金種判別された紙幣を専用収納庫3a〜3cへ導く切換ゲート4a,4bと、各専用収納庫3a〜3cから紙幣を繰り出す繰り出し部5a〜5cと、繰り出された紙幣を判別する出金判別部6と、この出金判別部6の判別結果に応じて動作する切換ゲート7と、出金判別部6によって出金すべきでないと判別された紙幣を収納する出金リジェクト庫8と、出金すべき紙幣が払い出される出金口9とを備えている。
【0006】
この紙幣処理機の入金動作において、まず、入金口1から入金された紙幣は、入金判別部2にて金種が判別される。ここで、金種が判別できなかった紙幣は返却され、金種が特定された紙幣は装置内に取り込まれる。入金判別部2の金種判別の結果に応じて切換ゲート4aまたは切換ゲート4bが動作し、金種が特定された紙幣は対応する金種の専用収納庫3a,3bまたは3cへ導かれて積載収納される。
【0007】
出金動作時には、該当金種の専用収納庫3a〜3cに積載収納された紙幣が繰り出し部5a〜5cによって上から必要枚数分順次繰り出され、出金判別部6により紙幣の判別が行われた後、出金口9まで搬送されてこの出金口9より払い出される。出金判別部6で金種判別ができなかった紙幣、たとえば重なり紙幣または偽券はその搬送路が切換ゲート7によって切り換えられ、出金リジェクト庫8に収納される。
【0008】
上記の紙幣処理機は、3金種の紙幣をそれぞれ別個に用意された専用の収納庫に収納するようにした構成を有するが、取り引き数の少ない5000円および10000円の2金種の紙幣を共通の収納庫に混合収納するようにし、収納庫の数を減らして小型化した構成を有するものもある。この場合、出金動作時に、釣銭の5000円を必要として繰り出された紙幣が出金判別の結果10000円札であった場合、この10000円は元々釣銭としては再利用されることのない金種なので、出金リジェクト庫へ収納される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の紙幣処理機は、入金された紙幣の枚数(在高)が金種別に把握されているが、出金の際に重なり紙幣があった場合には、その紙幣は出金リジェクト庫に収納されるため、収納庫内の実際の枚数と釣銭として使用できる枚数とが一致しなくなり、釣銭払出し機としては出金による減算枚数が特定できず、在高が不確かになってしまうという問題点があった。
【0010】
また、複数金種(たとえば1000円と5000円紙幣)を釣銭として使う場合、収納庫は少なくとも二つ設ける必要があり、紙幣処理機の低コスト化・小型化の妨げになっている。
【0011】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、必要なときに中に収納されている紙幣の在高が把握できる紙幣処理機の制御方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記問題を解決するために、投入された紙幣を判別する入金判別部と、判別された紙幣を受入口より受け入れて積載収納し、積載収納された紙幣を払出口より払い出す紙幣収納庫と、払い出された紙幣を判別する出金判別部と、払い出された紙幣を前記紙幣収納庫の前記受入口へと導く循環経路と、払い出された紙幣の搬送路を出金口または前記循環経路の側へ切り換える切換ゲートとを備えた紙幣処理機の制御方法において、紙幣の投入検知に基づいて、前記入金判別部により投入された紙幣の入金判別を行い、入金判別の結果に応じて該当金種の在高メモリに対して在高の加算を行い、出金指示に基づいて、前記紙幣収納庫から紙幣を一枚ずつ払い出し、前記出金判別部により払い出された紙幣の出金判別を行い、出金判別された紙幣が出金すべき紙幣の場合は前記切換ゲートを前記出金口の側へ切り換えて前記出金口に導いた紙幣の該当金種の在高メモリから在高を減算するか、または、出金判別された紙幣が出金すべきでない紙幣の場合は前記切換ゲートを前記循環経路の側へ切り換えることを出金すべき指示金額に達するまで繰り返す、ステップからなることを特徴とする紙幣処理機の制御方法が提供される。
【0013】
このような紙幣処理機の制御方法によれば、紙幣収納庫の在高に対して、紙幣収納庫より払い出された紙幣の内、出金口に導いた紙幣の金種・枚数を該当金種の在高メモリから減算し、紙幣収納庫に循環させた偽券(含重なり)判定、非該当金種などの紙幣については在高メモリから減算しないようにした。これにより、紙幣処理機の中に収納されている紙幣の枚数を金種別に常に把握することができる。また、循環式の一つの紙幣収納庫であるので、紙幣処理機を低コスト化・小型化することができる。
【0014】
また、本発明によれば、精査指示に基づいて、紙幣収納庫内の紙幣を循環させながら前記紙幣収納庫内に収納された模擬紙幣を検出し、精査カウンタをクリアし、紙幣収納庫内の紙幣を順次繰り出して前記出金判別部による出金判別を行い、判別された金種に従って前記精査カウンタの該当金種の枚数を順次加算し、次の前記模擬紙幣の検出に基づいて、前記紙幣収納庫内の紙幣の繰り出し動作を停止する、ステップを有することを特徴とする。
【0015】
これにより、たとえば釣銭準備金を束状で入金したり、直接紙幣処理機内に手補充することによって、在高メモリの内容と装置内の実際の在高とが一致しないような場合があっても、常に収納紙幣の在高を把握することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は紙幣処理機の外観を示す図、図2は紙幣処理機の内部構成を示す側断面図である。これらの図において、紙幣処理機10は、外観的には、紙幣を入金するための入金口11と、紙幣処理機10から紙幣が釣銭として払い出される出金口12と、釣銭としては利用されない高額紙幣が収納される紙幣回収庫13が設けられている。
【0017】
紙幣の入金口11近傍には、入金判別センサ14が設けられ、その先に紙幣収納庫15の紙幣受入口がある。紙幣収納庫15の下部には積載収納された紙幣を下から一枚ずつ分離して繰り出す繰り出し部16が設けられている。紙幣が繰り出される紙幣収納庫15の払出口の下流には出金判別センサ17が設けられている。紙幣収納庫15の払出口は出金口12および垂直方向に配置された循環通路18に接続されている。循環通路18の下端部には紙幣の搬送路を切り換える切換ゲート19が設けられ、上端部は紙幣収納庫15への紙幣受入口20に接続されている。また、循環通路18の途中には循環通路18の搬送路を紙幣回収庫13の側へ切り換えるための切換ゲート21を有している。ここで、出金口12、紙幣回収庫13、紙幣収納庫15、循環通路18は一体になっていて内部ユニットを構成し、内部ユニットは引き出し可能な状態で筐体22に収められている。なお、紙幣収納庫15には在高を精査するときに使用される模擬紙幣23が入っている。
【0018】
入金口11は、複数枚の紙幣を同時に受け入れることができるような高さの開口部を有し、ここで受け入れた複数の紙幣は、束の状態で入金判別センサ14を通り、紙幣収納庫15まで搬送されるようになっている。束の状態での紙幣の受け入れを可能にするため、入金判別センサ14は入金紙幣の厚さをも検出する機能を有している。また、通常は、在高を精査するときの模擬紙幣23は紙幣収納庫15内に紙幣と一緒に積載収納されている。
【0019】
ここで、通常の取り引き時の紙幣処理機10の紙幣の流れについて説明する。まず、入金口11より一枚以上の紙幣が投入されると、図示しない紙幣検知センサによって紙幣の投入が検出され、図示しない投入搬送モータが駆動される。紙幣は、入金判別センサ14へ導かれて行き、ここで金種の判別および真偽の判定が行われる。入金判別センサ14が真券(本物)であると判別できなかった紙幣については、入金口11に戻され、真券または重なり紙幣と判別された紙幣は、紙幣収納庫15へと導かれて行き、上部に設けられた紙幣受入口20を通って、紙幣収納庫15に積載収納される。収納された紙幣は、図示しない上位制御装置から釣銭の払い出し司令があったとき、または、図示しない操作・表示部で払い出しの操作をしたときには、繰り出し部16により紙幣収納庫15の下から一枚ずつ繰り出され、出金判別センサ17にて金種判別される。ここで、出金すべき紙幣と判別されたならば、切換ゲート19が出金口側に切り換えられ、紙幣は出金口12へ導かれる。また、繰り出された紙幣が出金すべき紙幣と判別されなかった場合には、切換ゲート19は循環通路側に切り換えられ、循環通路18を経由して再度、紙幣収納庫15に積載収納される。なお、繰り出された紙幣が釣銭としては使用されない高額紙幣の場合には、切換ゲート21が紙幣回収庫13の側に切り換えられ、紙幣回収庫13に収納される。
【0020】
また、紙幣処理機10の紙幣収納庫15へ釣銭準備金を直接セットする手補充の場合は、筐体22から内部ユニットを引き出し、上部が開放された紙幣収納庫15へ釣銭準備金としての紙幣を直接挿入する。そして、釣銭準備金のセットが終了すると、内部ユニットを筐体22に再び収める。
【0021】
次に、この紙幣処理機10の制御部の構成について説明する。
図3は紙幣処理機の制御部の構成例を示すブロック図である。紙幣処理機10の制御部30は入金判別センサ14および出金判別センサ17に接続された金種判別部31と、プロセッサ(CPU)32と、装置内在高メモリ33と、精査カウンタ34と、精査履歴メモリ35とを備えている。装置内在高メモリ33は枚数カウンタを取り扱い金種分用意してあり、1000円枚数カウンタ33aと、5000円枚数カウンタ33bと、10000円枚数カウンタ33cとを有しており、さらにフラグメモリ33dを有している。また、精査カウンタ34も同様に、精査時に金種別に紙幣の枚数を計数するために、1000円枚数カウンタ34aと、5000円枚数カウンタ34bと、10000円枚数カウンタ34cとを有しており、さらに判別不能件数カウンタ34dおよびフラグメモリ34eも有している。
【0022】
金種判別部31は流通されている紙幣の3金種はもちろん、重なり紙幣、模擬紙幣23およびその劣化具合などを判別する機能をも有している。この金種判別部31は、入金時に入金判別センサ14が検出した紙幣の金種および重なり状態を判別し、その判別結果をプロセッサ32に送る。プロセッサ32はその判別結果を受けて装置内在高メモリ33の該当する金種の枚数カウンタに送り、+1の加算をする。金種判別部31はまた、出金判別センサ17が紙幣収納庫15から繰り出された紙幣を検出してその金種を判別し、プロセッサ32に送る。プロセッサ32はその判別結果を装置内在高メモリ33に送り、該当する金種の枚数カウンタに対して−1の減算をする。さらに、金種判別部31が重なり紙幣の検出をしたときは、プロセッサ32はその検出結果を装置内在高メモリ33に送り、フラグメモリ33dに記憶する。このフラグメモリ33dには、また、精査用の模擬紙幣23が劣化した場合に、その旨を表示させるために使用される劣化表示要求フラグも記憶される。
【0023】
精査カウンタ34および精査履歴メモリ35は、紙幣収納庫15に収納された紙幣の在高を精査するときに使用されるもので、精査カウンタ34は金種別に在高を計数し、精査カウンタ34による計数結果は精査履歴メモリ35に追記される。また、精査カウンタ34の判別不能件数カウンタ34dは、精査時に、出金判別センサ17が金種判別できなかった判別不能件数を計数し、フラグメモリ34eは、模擬紙幣23が装置内にあるかどうかの模擬紙幣有フラグおよび出金判別センサ17が模擬紙幣23の劣化を検出したときの自動精査フラグを記憶しておくものである。
【0024】
このように、通常運用時に、入金口11および出金口12を通じて入出金された紙幣の枚数は装置内在高メモリ33に金種別に記憶するようにしたことにより、紙幣処理機内に収納されている在高が管理されることになる。ただし、入金口11へ複数紙幣が重なって投入された場合、紙幣収納庫15へ直接手で釣銭準備金を補充された場合には、装置内在高メモリ33による枚数計数は行われないので、この時点で装置内在高メモリ33上の紙幣枚数と実収納枚数とは一致しなくなる。
【0025】
このような場合に、紙幣収納庫15に収納されている紙幣の正確な枚数を把握するための精査が行われる。精査動作は紙幣収納庫15内の紙幣を順次繰り出して出金判別センサ17により金種判別を行い、これを一巡するまで繰り返すことによって行われる。この詳細は後述する。
【0026】
なお、図示はしないが、この制御部30は紙幣検知センサに応答して投入搬送モータを駆動したり、繰り出し部16の起動・停止、切換ゲート19,21の切り換え制御なども行うことができる。
【0027】
次に、紙幣処理機10の入金処理について説明する。
図4は紙幣処理機の入金動作の処理の流れを示すフローチャートである。まず、入金口11に設けられた紙幣検知センサが紙幣の投入を検知したかどうかが判別される(ステップS1)。ここで、紙幣の投入を検知しなければ、検知するまで紙幣検知センサは待機することになる。紙幣の投入を検知したならば、制御部30は投入搬送モータを駆動し、紙幣を入金判別センサ14に導き、入金判別センサ14および制御部30の金種判別部31による入金紙幣の金種の判別、投入紙幣の厚さ判別および真偽の判定の判別が行われる(ステップS2)。次に、入金判別の結果、投入紙幣の厚さ判別から投入された紙幣は重なり紙幣かどうかが判断される(ステップS3)。ここで、重なり紙幣と判別されると、装置内在高メモリ33のフラグメモリ33dに重なり検出フラグをセットし(ステップS4)、その束状紙幣はそのまま受け付けられて紙幣収納庫15へ搬送され、この処理は待機状態に戻る。重なり紙幣でなければ、紙幣の金種が判別される(ステップS5)。ここで、入金判別の結果、投入された紙幣が1000円札であれば、制御部30は装置内在高メモリ33の1000円枚数カウンタ33aに対して+1の加算をし(ステップS6)、投入された紙幣が5000円札であれば、制御部30は装置内在高メモリ33の5000円枚数カウンタ33bに対して+1の加算をし(ステップS7)、投入された紙幣が10000円札であれば、制御部30は装置内在高メモリ33の10000円枚数カウンタ33cに対して+1の加算をする(ステップS8)。もし、投入された紙幣が流通されている3金種と判別できなければ、投入搬送モータを逆転駆動し、その紙幣は金種判別不能紙幣として入金口11に返却される(ステップS9)。その後は、ステップS1に戻り、待機状態となる。
【0028】
図5は紙幣処理機の出金動作の流れを示すフローチャートである。まず、外部の上位装置から出金指示があるかどうかが判断され(ステップS11)、なければ、指示があるまで待機することになる。出金指示があれば、繰り出し部16を動作開始し紙幣収納庫15から紙幣を一枚繰り出す(ステップS12)。次に、繰り出された紙幣を出金判別センサ17が金種判別を行う(ステップS13)。ここで、金種判別の結果、繰り出された紙幣が1000円、5000円、10000円のいずれかかどうかが判断される(ステップS14)。1000円、5000円、10000円のいずれかであると判断されると、次に、その紙幣は釣銭として払い出されるべき金種であるかどうかが判断され(ステップS15)、払い出すべき金種ならば、切換ゲート19を出金口12の側へ切り換え(ステップS16)、装置内在高メモリ33の該当金種の枚数カウンタから1を減算する(ステップS17)。
【0029】
もし、ステップS14において、模擬紙幣23と判断されたか、または3金種のいずれとも特定できなかった場合、または、ステップS15において、払い出すべき金種でなかった場合には、切換ゲートを循環通路18の側へ切り換えて、再度紙幣収納庫15へ積載収納する(ステップS18)。
【0030】
次に、指示した金額が出金されたかどうかが判断され(ステップS19)、出金した紙幣の金額が指示金額に満たない場合には、ステップS13に戻って、次に繰り出されてきた紙幣の判別を行うようにする。指示金額が出金されたならば、繰り出し動作を停止して待機状態に戻る(ステップS20)。
【0031】
次に、精査動作を行うときの制御部30の処理について説明する。
図6は紙幣処理機の精査動作の流れを示すフローチャートである。まず、図示しない操作・表示部から精査指示があるかどうかが判断され(ステップS31)、なければ、指示があるまで待機することになる。精査指示があれば、精査用に特別に作成した模擬紙幣23が装置内にあるかどうかが判断される(ステップS32)。これは、精査カウンタ34のフラグメモリ34eに模擬紙幣有フラグがセットされているかどうかで判断される。模擬紙幣23が装置内にあれば、切換ゲート19を循環通路18の側へ切り換え(ステップS33)、繰り出し部16を起動する(ステップS34)。ここで、繰り出された紙幣の出金判別を行い(ステップS35)、その紙幣は模擬紙幣23かどうかが判断される(ステップS36)。繰り出された紙幣が模擬紙幣23でなければ、ステップS35に戻り、出金判別を模擬紙幣23が繰り出されてくるまで繰り返す。模擬紙幣23が判別されることによって、紙幣収納庫15内の紙幣の精査開始位置が求められる。
【0032】
ステップS32において、模擬紙幣23が装置内になければ、図示しない操作・表示部に模擬紙幣の投入指示を出す(ステップS37)。次に、紙幣の投入が検知されたかどうかが判断され(ステップS38)、検知されなければ、検知されるまで待つ。紙幣の投入が検知されると、入金判別センサ14により、入金判別が行われ(ステップS39)、次に、その紙幣は模擬紙幣23かどうかの判別が行われる(ステップS40)。投入された紙幣が模擬紙幣23ならば、精査カウンタ34のフラグメモリ34eに模擬紙幣有フラグをセットし(ステップS41)、模擬紙幣23でなければ、返却動作を行い(ステップS42)、ステップS37へ戻る。
【0033】
ステップS36において、紙幣収納庫15から繰り出された紙幣が模擬紙幣であることが判別されるか、ステップS41において、装置内に新たに模擬紙幣23が投入された状態になると、ここで初めて精査処理(ステップS43)が開始される。そして、装置内在高メモリ33のフラグメモリ33dにおける重なり検出フラグをリセットする(ステップS44)。
【0034】
図7は紙幣処理機の精査処理の流れを示すフローチャートである。まず、制御部30は、切換ゲート19,21を循環通路18の側に切り換える(ステップS51)。そして、制御部30は精査カウンタ34の各金種の枚数カウンタおよび判別不能件数カウンタ34dをゼロクリアする(ステップS52)。
【0035】
次に、制御部30は、繰り出し部16を起動し、紙幣収納庫15からの収納紙幣の繰り出しを開始する(ステップS53)。繰り出された紙幣は出金判別センサ17にて検出され、金種判別部31による出金紙幣の判別が行われる(ステップS54)。次に、判別された紙幣の金種に基づき処理が分岐される(ステップS55)。すなわち、金種が1000円の場合は、精査カウンタ34の1000円枚数カウンタ34aに対して+1の加算処理をし(ステップS56)、金種が5000円の場合は、精査カウンタ34の5000円枚数カウンタ34bに対して+1の加算処理をし(ステップS57)、金種が10000円の場合は、精査カウンタ34の10000円枚数カウンタ34cに対して+1の加算処理をする(ステップS58)。精査カウンタ34の加算処理の後はステップS54に戻り、次に繰り出された紙幣の判別を行う。
【0036】
ステップS55の判別にて、出金判別結果が3金種の紙幣でも模擬紙幣でもなく、金種が判別不能であった場合、たとえば、偽札、極端に汚れていたり破損した紙幣、判別不能なほど劣化した模擬紙幣、あるいは束入金時に紙幣と一緒に混じっていた商品券であった場合には、精査カウンタ34の判別不能件数カウンタ34dに対して+1の加算処理をし(ステップS59)、切換ゲート19を出金口12の側に切り換え(ステップS60)、判別不能紙幣を出金口12に排出する(ステップS61)。その後、切換ゲート19を循環通路18の側に戻し(ステップS62)、次に繰り出された紙幣の出金判別のために、ステップS54に戻る。
【0037】
ステップS55の判別にて、金種が模擬紙幣23と判別された場合には、繰り出し部16を停止し、紙幣の繰り出し動作を停止する(ステップS63)。この時点にて、精査カウンタ34には、装置外に排出された判別不能紙幣を除き、紙幣収納庫15に収納されている紙幣の金種ごとの枚数が算出されている。次に、制御部30は、排出された判別不能紙幣に対する処理を行い(ステップS64)、精査カウンタ34の算出結果を、装置内在高メモリ33に転記する(ステップS65)。また、同様に、精査カウンタ34の算出結果を、精査履歴メモリ35に転記する(ステップS66)。この際、精査履歴メモリ35への転記は、上書きするのでなく、図示しないポインタを加算し、前回の記憶内容の次の領域に順次追記していくようにしている。
【0038】
図8は精査処理の中の判別不能時処理の流れを示すフローチャートである。この判別不能時処理では、まず、精査カウンタ34の判別不能件数カウンタ34dが判別不能件数=0を示しているかどうかが判断され(ステップS71)、ここで、判別不能件数がなければ、この判別不能時処理は終了する。判別不能件数があれば、その判別不能件数を図示しない操作・表示部に表示させる(ステップS72)。次に、強制終了指示があるかどうかが判断され(ステップS73)、強制終了指示があった場合には、エラー表示をして、この判別不能時処理は終了する(ステップS74)。すなわち、判別不能紙幣として排出された紙幣が在高管理には関係のない、たとえば商品券であった場合には、この判別不能時処理をこれ以上続ける必要がないので、処理の途中でこの処理を強制的に終了させることができるようにしている。
【0039】
強制終了指示がなければ、次に、入金があるかどうかが判断され(ステップS75)、入金がなければ、ステップS71に戻り、入金が検出されるまでステップS71からステップS73までの処理が繰り返される。ここで、排出された判別不能紙幣に代わる同金種の紙幣が入金口11に投入された場合には、入金判別センサ14および金種判別部31による入金判別が行われる(ステップS76)。次に、入金判別の結果、入金紙幣が3金種のいずれかであるかどうかが判断され(ステップS77)、3金種のいずれかである場合には、精査カウンタ34の判別不能件数カウンタ34dに対して−1の減算処理をし(ステップS78)、該当金種の枚数カウンタに対して+1の加算処理を行ってステップS71に戻る(ステップS79)。ステップS77において、入金された紙幣が3金種のいずれでもない場合には、入金返却動作を行い(ステップS80)、ステップS71に戻る。
【0040】
以上の精査を行うことで、複数の紙幣を入金口11に束状に投入したことにより、あるいは紙幣処理機10の運用中に紙幣収納庫15へ釣銭準備金を補充したことにより、装置内在高メモリ33の内容が実収納枚数と相違する結果になったとしても、装置内在高メモリ33はその精査時点で計数された収納枚数に修正されるので、より正確な在高管理を行うことができる。
【0041】
次に、上位装置から収納庫枚数読み出しコマンドがあった場合に、紙幣処理機10は上位装置に対して紙幣収納庫15の収納枚数のデータを返信するが、そのときの制御部30の動作について説明する。
【0042】
図9は収納庫枚数読み出し指示受信時の紙幣処理機の動作の流れを示すフローチャートである。まず、上位装置からの収納庫枚数読み出し指示があるかどうかが判断され(ステップS81)、なければ、精査指示があるかどうかが判断され(ステップS82)、この指示もなければ、指示があるまで待機する。ステップS81において、上位装置から収納庫枚数読み出し指示があると、装置内の収納枚数は不確定状態かどうかが判断される(ステップS83)。この判断は、装置内在高メモリ33のフラグメモリ33dに重なり検出フラグがセットされているかどうかで行われ、セットされていなければ、重なり紙幣の入金がないため、装置内在高メモリ33の各枚数カウンタの値が実際に収納されている枚数と等しいので、そのデータが上位装置に返信され(ステップS84)、ステップS82に処理が移される。重なり検出フラグがセットされていれば、重なり紙幣の入金のために装置内在高メモリ33の値と実際の収納庫枚数とが相違しているので、精査を行う必要がある。このとき、プロセッサ32は精査カウンタ34のフラグメモリ34eに自動精査フラグをセットする(ステップS85)。
【0043】
次に、ステップS82にて精査指示があった場合またはステップS85にて自動精査フラグがセットされた場合には、精査用の模擬紙幣23が装置内にあるかどうかが判断される(ステップS86)。精査カウンタ34のフラグメモリ34eに模擬紙幣有フラグを参照し、模擬紙幣有フラグがセットされている、すなわち、装置内に模擬紙幣23があるならば、切換ゲート19を循環通路18の側へ切り換え(ステップS87)、繰り出し部16を起動する(ステップS88)。ここで、繰り出された紙幣の出金判別を行い(ステップS89)、その紙幣は模擬紙幣23かどうかが判断される(ステップS90)。繰り出された紙幣が模擬紙幣23でなければ、ステップS89に戻り、出金判別を模擬紙幣23が繰り出されてくるまで出金判別が繰り返えされる。
【0044】
ステップS86の判断において、模擬紙幣23が装置内になければ、図示しない操作・表示部に模擬紙幣の投入指示を出す(ステップS91)。次に、紙幣の投入が検知されたかどうかが判断され(ステップS92)、検知されなければ、検知されるまで待つ。紙幣の投入が検知されると、入金判別センサ14により、入金判別が行われ(ステップS93)、次に、その紙幣は模擬紙幣23かどうかの判別が行われる(ステップS94)。投入された紙幣が模擬紙幣23ならば、精査カウンタ34のフラグメモリ34eに模擬紙幣有フラグをセットし(ステップS95)、模擬紙幣23でなければ、返却動作を行い(ステップS96)、ステップS91へ戻る。
【0045】
ステップS90において、紙幣収納庫15から繰り出された紙幣が模擬紙幣であることが判別されるか、ステップS95において、装置内に新たに模擬紙幣23が投入された状態になると、ここで初めて精査処理(ステップS97)が開始される。精査処理が終了すると、装置内在高メモリ33のフラグメモリ33dの重なり検出フラグをリセットする(ステップS98)。次に、精査カウンタ34のフラグメモリ34eに自動精査フラグがあるかどうかが判断され(ステップS99)、なければ、最初に戻って待機状態となる。フラグメモリ34eに自動精査フラグがあれば、精査処理によって更新された装置内在高メモリ33のデータが上位装置に返信され(ステップS100)、フラグメモリ34eの自動精査フラグをリセットして(ステップS101)、待機状態に戻る。
【0046】
ここで、精査用の模擬紙幣23は、通常は装置内に常に内蔵され、循環動作により繰り返し使用されているので、運用中に劣化してくる。このため、この模擬紙幣23の劣化を検出して交換する必要がある。次に、模擬紙幣23の劣化を検出する場合の動作について説明する。
【0047】
図10は模擬紙幣の劣化検出を行う場合の紙幣処理機の動作の流れを示すフローチャートである。まず、装置内在高メモリ33のフラグメモリ33dに劣化表示要求フラグがセットされているかどうかが判断され(ステップS111)、セットされていれば、図示しない操作・表示部に模擬紙幣が劣化している旨の表示を行う(ステップS112)。フラグメモリ33dに劣化表示要求フラグがセットされていなければ、劣化表示を行わずに、次に、精査指示があるかどうかが判断され(ステップS113)、この指示もなければ、指示があるまで待機する。
【0048】
ステップS113において、精査指示があった場合には、精査カウンタ34のフラグメモリ34eに模擬紙幣有フラグがセットされているかどうかで精査用の模擬紙幣23が装置内にあるかどうかが判断される(ステップS114)。装置内に模擬紙幣23があるならば、切換ゲート19を循環通路18の側へ切り換え(ステップS115)、繰り出し部16を起動する(ステップS116)。ここで、繰り出された紙幣の出金判別を行い(ステップS117)、その紙幣は模擬紙幣23かどうかが判断される(ステップS118)。繰り出された紙幣が模擬紙幣23でなければ、ステップS117に戻り、出金判別を模擬紙幣23が繰り出されてくるまで出金判別が繰り返えされる。
【0049】
ステップS114の判断において、模擬紙幣23が装置内になければ、図示しない操作・表示部に模擬紙幣の投入指示を出す(ステップS119)。次に、紙幣の投入が検知されたかどうかが判断され(ステップS120)、検知されなければ、検知されるまで待つ。紙幣の投入が検知されると、入金判別センサ14により、入金判別が行われ(ステップS121)、次に、その紙幣は模擬紙幣23かどうかの判別が行われる(ステップS122)。投入された紙幣が模擬紙幣23ならば、精査カウンタ34のフラグメモリ34eに模擬紙幣有フラグをセットし(ステップS123)、模擬紙幣23でなければ、返却動作を行い(ステップS124)、ステップS119へ戻る。
【0050】
ステップS118において、紙幣収納庫15から繰り出された紙幣が模擬紙幣であることが判別されるか、ステップS123において、装置内に新たに模擬紙幣23が投入された状態になると、次に、模擬紙幣23が劣化しているかどうかが判断され(ステップS125)。模擬紙幣23が劣化していれば、装置内在高メモリ33のフラグメモリ33dに劣化表示要求フラグをセットし(ステップS126)、模擬紙幣23が劣化していなければ、装置内在高メモリ33のフラグメモリ33dに劣化表示要求フラグをリセットする(ステップS127)。そして、精査処理(ステップS128)が開始される。精査処理が終了すると、装置内在高メモリ33のフラグメモリ33dの重なり検出フラグをリセットし(ステップS129)、待機状態に戻る。
【0051】
次に、図示しない操作・表示部に模擬紙幣が劣化している旨の表示がされたことに対して行われる模擬紙幣の排出について説明する。
図11は模擬紙幣の排出を行う場合の紙幣処理機の動作の流れを示すフローチャートである。まず、模擬紙幣23の排出指示があるかどうかが判断される(ステップS131)。図示しない操作・表示部に表示されたメニューから模擬紙幣排出が選択指示されると、精査カウンタ34のフラグメモリ34eに模擬紙幣有フラグがセットされているかどうかで精査用の模擬紙幣23が装置内にあるかどうかが判断され(ステップS132)、装置内になければ、その旨を表示して待機状態へ戻る。装置内に模擬紙幣23があれば、切換ゲート19を循環通路18の側へ切り換え(ステップS133)、繰り出し部16を起動する(ステップS134)。ここで、繰り出された紙幣の出金判別を行い(ステップS135)、その紙幣は模擬紙幣23かどうかが判断される(ステップS136)。繰り出された紙幣が模擬紙幣23でなければ、ステップS135に戻り、出金判別を模擬紙幣23が繰り出されてくるまで出金判別が繰り返えされる。
【0052】
このようにして、紙幣収納庫15内に収納された紙幣から模擬紙幣が見つけ出されると、繰り出し部16を停止し(ステップS137)、切換ゲート19を出金口12の側へ切り換えて出金口12へ模擬紙幣を排出し(ステップS138)、精査カウンタ34のフラグメモリ34eに対し模擬紙幣有フラグをリセットして(ステップS139)、待機状態に戻る。
【0053】
次に、精査用の模擬紙幣23の劣化状態の検出について説明する。
図12は精査用の模擬紙幣の劣化状態を検出する方法を説明した図であって、(A)は模擬紙幣の概観を示す平面図、(B)は模擬紙幣が正常時の出金判別センサの検出レベルの変化を示す図、(C)模擬紙幣が劣化時の出金判別センサの検出レベルの変化を示す図である。精査用の模擬紙幣23は、たとえば(A)に示したように、薄い色の紙の長手方向中央部に二つのマーク23a,23bが短手方向に並べて濃い色で印刷されている。このような模擬紙幣23が紙幣処理機10内において短手の方向に搬送されるとする。
【0054】
模擬紙幣23が劣化していない正常時においては、(B)に示したように、出金判別センサ17がマーク23a,23bのある位置を搬送方向に走査したときに得られた検出レベルは、マーク23a,23bが印刷されていない薄い色の部分で高く、マーク23a,23bが印刷されている濃い色の部分で低くなっていて、それらの間に十分なレベル差がある。
【0055】
また、長い間使用したことにより模擬紙幣23が汚れてきた劣化時においては、マーク23a,23bが印刷されていない薄い色の部分が濃い色になってくるため、(C)に示したように、マーク23a,23bが印刷されていない部分の検出レベルは、低くなってくる。このように、劣化してくると、マーク23a,23bがある部分とない部分とで濃淡差が減少するため、検出レベル差も小さくなる。濃淡差がなくなるほど劣化すると、精査時に、模擬紙幣23を検出することができなくなるので、図10のステップS116においては、その濃淡差が所定のしきい値まで減少したことを検出して劣化と判断するようにしている。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、紙幣収納庫の在高に対して、払い出した紙幣の内、出金口に導いた紙幣の金種・枚数を該当金種の在高メモリから減算し、収納庫に循環させた紙幣については在高メモリから減算しないような構成にした。これにより、紙幣処理機の中に収納されている紙幣の枚数を金種別に常に把握することができる。
【0057】
また、精査機能を備えたことにより、釣銭補充操作を行っても、いつでも収納紙幣の在高を知ることができるため、正確な現金管理をすることができる。
また、現金管理面においても、精査の履歴を釣銭準備金の補充ごとおよび担当者交替ごとに記憶できるので、トラブル発生時の探索を容易にでき、さらには、この精査機能を備えたことにより、担当者の不正への誘惑を抑えることも期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】紙幣処理機の外観を示す図である。
【図2】紙幣処理機の内部構成を示す側断面図である。
【図3】紙幣処理機の制御部の構成例を示すブロック図である。
【図4】紙幣処理機の入金動作の処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】紙幣処理機の出金動作の流れを示すフローチャートである。
【図6】紙幣処理機の精査動作の流れを示すフローチャートである。
【図7】紙幣処理機の精査処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】精査処理の中の判別不能時処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】収納庫枚数読み出し指示受信時の紙幣処理機の動作の流れを示すフローチャートである。
【図10】模擬紙幣の劣化検出を行う場合の紙幣処理機の動作の流れを示すフローチャートである。
【図11】模擬紙幣の排出を行う場合の紙幣処理機の動作の流れを示すフローチャートである。
【図12】精査用の模擬紙幣の劣化状態を検出する方法を説明した図であって、(A)は模擬紙幣の概観を示す平面図、(B)は模擬紙幣が正常時の出金判別センサの検出レベルの変化を示す図、(C)模擬紙幣が劣化時の出金判別センサの検出レベルの変化を示す図である。
【図13】従来の紙幣処理機の内部構成を示す側断面図である。
【符号の説明】
10 紙幣処理機
11 入金口
12 出金口
13 紙幣回収庫
14 入金判別センサ
14 入金判別センサおよび
15 再度紙幣収納庫
15 紙幣収納庫
16 繰り出し部
17 出金判別センサ
18 循環通路
19 切換ゲート
19,21 切換ゲート
20 紙幣受入口
21 切換ゲート
22 筐体
23 模擬紙幣
23a,23b マーク
30 制御部
31 金種判別部
32 プロセッサ
33 装置内在高メモリ
33a 1000円枚数カウンタ
33b 5000円枚数カウンタ
33c 10000円枚数カウンタ
33d フラグメモリ
34 精査カウンタ
34a 1000円枚数カウンタ
34b 5000円枚数カウンタ
34c 10000円枚数カウンタ
34d 判別不能件数カウンタ
34e フラグメモリ
35 精査履歴メモリ
Claims (11)
- 投入された紙幣を判別する入金判別部と、判別された紙幣を受入口より受け入れて積載収納し、積載収納された紙幣を払出口より払い出す紙幣収納庫と、払い出された紙幣を判別する出金判別部と、払い出された紙幣を前記紙幣収納庫の前記受入口へと導く循環経路と、払い出された紙幣の搬送路を出金口または前記循環経路の側へ切り換える切換ゲートとを備えた紙幣処理機の制御方法において、
紙幣の投入検知に基づいて、前記入金判別部により投入された紙幣の入金判別を行い、
入金判別の結果に応じて該当金種の在高メモリに対して在高の加算を行い、
出金指示に基づいて、前記紙幣収納庫から紙幣を一枚ずつ払い出し、
前記出金判別部により払い出された紙幣の出金判別を行い、
出金判別された紙幣が出金すべき紙幣の場合は前記切換ゲートを前記出金口の側へ切り換えて前記出金口に導いた紙幣の該当金種の在高メモリから在高を減算するか、または、出金判別された紙幣が出金すべきでない紙幣の場合は前記切換ゲートを前記循環経路の側へ切り換えることを出金すべき指示金額に達するまで繰り返す、
ステップからなることを特徴とする紙幣処理機の制御方法。 - 精査指示に基づいて、紙幣収納庫内の紙幣を循環させながら前記紙幣収納庫内に収納された模擬紙幣を検出し、
精査カウンタをクリアし、
紙幣収納庫内の紙幣を順次繰り出して前記出金判別部による出金判別を行い、判別された金種に従って前記精査カウンタの該当金種の枚数を順次加算し、
次の前記模擬紙幣の検出に基づいて、前記紙幣収納庫内の紙幣の繰り出し動作を停止する、
ステップを有することを特徴とする請求項1記載の紙幣処理機の制御方法。 - 前記紙幣収納庫内の紙幣を出金判別して判別された金種の枚数を加算するステップにおいて、前記出金判別部による出金判別が不能な紙幣を検出したとき、前記出金口より排出するステップを有することを特徴とする請求項2記載の紙幣処理機の制御方法。
- 前記紙幣の繰り出し動作を停止するステップの後に、判別不能紙幣として排出された紙幣の再投入またはそれに代わる同一金種の紙幣を入金して前記紙幣収納庫内の在高を確定するステップを有することを特徴とする請求項3記載の紙幣処理機の制御方法。
- 前記出金口より排出するステップでは、排出の都度、判別不能件数をカウントアップするステップを有し、前記在高を確定するステップでは、入金の都度、判別不能件数をカウントダウンするステップを有することを特徴とする請求項4記載の紙幣処理機の制御方法。
- 前記在高を確定するステップは、判別不能紙幣として排出された紙幣が取り扱いに適さない媒体である場合に、精査動作を強制的に終了させるステップを有することを特徴とする請求項5記載の紙幣処理機の制御方法。
- 前記繰り出し動作を停止するステップの後に、前記精査カウンタの加算結果を、前記紙幣処理機内の対応する金種の在高メモリに転記するステップを有することを特徴とする請求項2記載の紙幣処理機の制御方法。
- 前記繰り出し動作を停止するステップの後に、前記精査カウンタの加算結果を、前記紙幣処理機内の精査履歴メモリに転記するステップを有することを特徴とする請求項2記載の紙幣処理機の制御方法。
- 前記精査指示は、収納庫枚数読み出し指示を受けたとき、前記紙幣収納庫内の枚数が不確かな場合に、出されることを特徴とする請求項2記載の紙幣処理機の制御方法。
- 前記入金判別部による入金判別または前記出金判別部による出金判別は、前記模擬紙幣を判別した場合に前記模擬紙幣の劣化を判別するステップを有することを特徴とする請求項2記載の紙幣処理機の制御方法。
- 前記模擬紙幣の劣化を判別するステップは、前記模擬紙幣の濃淡差の減少によって判断することを特徴とする請求項10記載の紙幣処理機の制御方法。
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