JP3766958B1 - 干し海苔等シート状食材または紙の型抜き装置 - Google Patents

Abstract

【課題】 異なる多くの模様や形状を型抜きする場合に型抜きされる材料を型抜き操作ごとに型抜き具に対して移動させてセットしなおす必要がなく、限られた広さの材料からなるべく多く型抜きできるよう予め型抜き部分の配置を定めておくことのできる海苔等型抜き具を提供する。
【解決手段】 各種模様の孔１を多数備えた下型Ａと、該下型の各１個の孔の模様と合致する刃部２をそれぞれ１個備えた多数の上型Ｂと、前記下型Ａの全ての孔１に対応するように配列された多数の孔３を有する押えＣとよりなり、該押えＣの孔３の縁には上型Ｂの刃部２を下型Ａの対応する孔１に案内するガイド部４を立設した型抜き装置である。
【選択図】 図１

Description

本発明は、干し海苔、焼き海苔、薄くスライスにしたハム、かまぼこ、野菜などのシート状食材や色紙、折り紙、千代紙などの紙を種々の模様や形状に切り抜くことができる型抜き装置に関する。

家庭で弁当を作るときにキャラクター人物、動物、文字、メッセージなどのいろいろな模様や形状に切り取った焼き海苔等を弁当のご飯の上に置いて弁当を装飾することが行われる。その際、焼き海苔等をはさみで切り取る従来の方法では食材である焼き海苔に下書きすることもできず、切り取られる形もいびつになり、また１つずつ切り取る手間のかかる作業となる。また、はさみでは、１つの模様や形状を切り取るのに少なくとも１つの切り口が生じるから、多くの模様や形状を密接して切り取ることが難しい。また幼稚園などで幼児の遊びや教材に用いる種々の模様や形状の紙は必要部数が多いため、はさみや包丁カッターなどで切り取るのは時間がかかり過ぎると共に切り込み口ができて無駄になる紙部分が大きい。シート状食材や紙をはさみで各種模様に切り抜く上記手段に代えて型抜きによるシート状食材「板海苔」の型抜き手段（特許文献１）や同じく抜き型による紙の装飾穴の打ち抜き手段（特許文献２）が提案され、はさみを用いることによる前記問題点は実質的に解消した。

しかしながら、前記シート状食材「板海苔」の抜き型（特許文献１）は、下型となる部分がなく。ご飯などの柔らかいものものの上に載せた板海苔の上から押し付ける上型のみで構成されているので、例えば、ご飯やスポンジ等軟らかいものの上でしか使用できない。また、前記紙の抜き型（特許文献２）は、下型（雌型）と上型（雄型）の組み合わせで構成されるから下型（雌型）も持っているが、１つの抜き型では特定の１つの形状の装飾孔が紙葉類に形成され、他の形状の装飾孔を形成するには、これに対応する他の抜き型をパンチ本体に装着し直すものである。したがって１枚の紙に多数の装飾孔を打ち抜くには、パンチングの度にその紙を別の抜き型のスリットに挿入しなければならず、紙上での装飾孔の抜き位置は限られる。また、装飾孔相互の配置をスリット内で確認することは困難で、装飾孔同士が重なったり、離れすぎて紙が無駄になったりする。
特開平８−５６６２３号公報 登録実用新案第３１０６３６３号公報

本発明が解決しようとする課題は、特許文献１のようにご飯など柔らかいものの上において使用することが要求される制限を取り除くと共に、特許文献１および同２に共通して存在する１枚のシート状食材または１枚の紙に多数の模様を型抜きする場合に手作業でその抜き位置を調整する（前者では抜き型を持つ手を移動させ、後者では抜き型のスリットへの紙の挿入位置の手加減）という手間や不均一性をなくして、予め決められた無駄のない型抜きが容易にできるようにすることである。

本発明の型抜き装置は、各種模様の孔を多数備えた下型と、該下型の各１個の孔の模様と合致する刃部をそれぞれ１個備えた多数の上型と、下型の全ての孔に対応するように配列された多数の孔を有する押さえとよりなり、押さえの孔の縁には上型の刃部を下型の対応する孔に案内するガイド部を立設した基本的構成を有する。

上記上型の刃部は、合致する下型の孔に内接嵌合して材料を下型の孔の模様に切断する。上記押えは上型の刃部を下型の孔に内接嵌合させるときに下型上において型抜きされる材料を押えると共に上型の刃部が下型の孔にスムーズに内接嵌合するように上型を案内し、不使用時には下型から完全に分離できるようになっており、また材質はプラスチック等の透明の素材よりなっている。

下型に押えを重ねたとき、下型と押えに設けた位置合わせ機構により押えの全ての孔は下型の対応する各孔の全てと重なる。

本発明は、１つの下型に各種模様の孔を多数備えたものであるから、多数の各種模様を型抜きする場合、必要な模様の上型のみを選択して１枚の材料（シート状食材または紙）から手軽に型抜きできる。
また押さえを有するから材料の持ち上がりや反りを押えて下型に密着させると共に押えのガイド部は上型の刃部を下型の対応する孔に正確に案内し型抜き作業が容易となる。そして、押えは、プラスチック等の透明の素材よりなっているから、材料の位置、特に材料が下型のどの位置に載っているかを確認でき、不具合な型抜きを未然に防ぐことができる。また、押えは下型と完全に分離できるので、使用の前後などにおける下型と押えの洗浄乾燥が容易である。また、下型と押えには位置合わせ機構を設けたので押えと下型の重なりは正確であり、その押えにより案内される上型の刃部は下型の孔にぴったりと内接嵌合して、確実な型抜きを行う。

本発明を実施するための形態を図１〜９を参照して説明する。
図１は本発明の型抜き装置の各構成部品を上下方向に少し離して示す斜視図である。下型Ａは各種模様の孔１を多数備えており、その各１個の孔の模様と合致する刃部２を１個備えた多数の上型Ｂが準備される。上型Ｂの刃部２はそれと合致する模様の下型Ａの孔１に内接嵌合して、型抜きされる材料７であるシート状食材または紙を上記模様に切断する。上型Ｂは人の手で操作し易いように取っ手８が設けられる。上型Ｂの操作は人手によるから刃部２を下型Ａの対応する孔１に正確に案内するための押えＣが準備される。押えＣには下型Ａの全ての孔１の各模様に対応するように配列された模様の多数の孔３が設けられている。下型Ａの全面およびそれに対応する押えＣの全面には、それぞれ対応する孔１および孔３が穿たれており、上型Ｂも、下型Ａの全ての孔とそれぞれ対応する刃部２を各１個備える多数の上型Ｂが用意されるが、図１には作図上、それらの一部のみが図示されている。図１中、符号９は下型Ａの受台兼型抜き片の受け皿である。

下型Ａと押えＣの数箇所（例えば４隅部）には、位置合わせ機構６（例えば、互に係合する凹部と凸部）を設けて押えＣの全ての孔３が下型Ａの対応する孔１の全てと重なるようにしておく。そうすると手早く正確に押えＣを下型の上に重ねることができる。

上記、下型Ａの孔１と押えＣの孔３の重なりは、下型Ａの孔１の縁１′と押えＣの孔３の縁３′が全て合致する必要はない。
この点を図３〜９を参照して説明する。図３は押えＣの孔３が下型Ａの孔１と完全に一致して孔３の縁３′の全域が孔１の縁１′の全域と一致する場合である。図３の左側の孔の重なりも右側の孔の重なりも孔１と孔３は完全に一致している。図４は、押えＣの孔３の縁３′は、その一部のみが下型Ａの孔１の縁１′と一致し、その他の縁３′は下型Ａの孔１の縁１′より外側に位置している。このように両孔１，３は必ずしも一致する必要はなく、孔３の縁３′の一部が孔１の上まで覆いかぶさらないかぎり押えＣは上型Ｂの押し下げのじゃまにならないが、次頁で説明する如く、押えＣにガイド部４を設けた作用を発揮させるために、両孔１、３の縁１′、３′の一部域は一致する必要がある。

図２は、下型Ａ、押えＣ、上型Ｂの上下方向の関係を典型的に示す正断面図である。図を簡略化するため、上型Ｂ、押えＣおよび材料７には斜線を省略した。同図に示されるように、下型Ａの孔１の縁１′に押えＣの孔３の縁３′が上下方向に一直線になっており、上型Ｂの刃部２は孔３の縁３′に沿って下方に押し下げられ下型Ａの孔１との間で材料７を切断する。ところで、上型Ｂの刃部２は押えＣのガイド部４によって押えＣの孔３の縁３′に導かれるから、押えＣの孔３の縁３′は下型Ａの孔１の縁１′に正確に上下方向に一致しなければならない。したがってガイド部４は押えＣの孔３の縁３′が下型Ａの孔１の縁１′と一致する区域に立設しなければならない。図３および図４の各左側の孔の重なりは、下型Ａの孔１の縁１′と一致する押えＣの孔３の縁３′の全域にガイド部４が立設され、両図の各右側の孔の重なりは、下型Ａの孔１の縁１′と一致する押えＣの孔３の縁３′の一部域にガイド部４が立設されている場合を示す。
ガイド部４は孔３の縁３′から外向き上方に傾斜する反り５を有し、これにより、上型Ｂの刃部２を下型Ａの孔１の縁１′に案内する。
上記孔１，３の重なりやガイド部４の立設区域は、対応する孔１，３の組毎に選択でき、型抜き装置全体としていずれかの方式を採用しなければならないものではない。
なお、孔１，３の縁１′，３′の一部が一致しない例として示した図４の場合は、押えＣの孔３の形状が単純な長方形となって、成形加工等において都合がよい。

本発明型抜き装置の斜視図 本発明型抜き装置の一部分の正断面図 下型と押えの孔が完全に一致して重なる場合の平面図 下型と押えの孔が部分的に一致しない場合の平面図 図３のＩ−Ｉ線断面図（同図ＩＩ−ＩＩ線断面、図４のＩＶ−ＩＶ線断面も示す） 図３のＩＩＩ−ＩＩＩ線断面図 図４のＶ−Ｖ線断面図（同図ＶＩＩ−ＶＩＩ線断面も示す） 図４のＶＩ−ＶＩ線断面図 図４のＶＩＩＩ−ＶＩＩＩ線断面図

符号の説明

Ａ 下型
Ｂ 上型
Ｃ 押え
１ 下型の孔
１′ 下型の孔の縁
２ 刃部
３ 押えの孔
３′ 押えの孔の縁
４ ガイド部
５ 反り
６ 位置合せ機構

Claims (1)

1. 各種模様の孔（１）を多数備えた下型（Ａ）と、該下型（Ａ）の各１個の孔の模様と合致し、孔（１）に内接嵌合して材料を上記模様に切断する刃部（２）をそれぞれ１個備えた多数の上型（Ｂ）と、前記上型（Ｂ）の刃部（２）を下型（Ａ）の孔（１）に内接嵌合させるときに下型（Ａ）上において型抜きされる材料を押さえると共に上型（Ｂ）の刃部（２）が下型（Ａ）の孔（１）にスムーズに内接嵌合するように上型（Ｂ）を案内し、不使用時には下型（Ａ）から完全に切り離すことのできる透明の素材よりなる押え（Ｃ）とよりなる型抜き装置であって、押え（Ｃ）は下型（Ａ）の全ての孔（１）の各模様に対応するように配列された模様の多数の孔（３）を有し、下型（Ａ）に押え（Ｃ）を重ねたとき、下型（Ａ）と押え（Ｃ）に設けた位置合せ機構（６）により、押え（Ｃ）の全ての孔（３）は下型（Ａ）の対応する各穴（１）の全てと重なり、その重なりの状態は、押え（Ｃ）の孔（３）の縁（３′）の全域が下型（Ａ）の対応する孔（１）の縁（１′）と一致するか、または一部域が同縁（１′）と一致し、同縁（１′）と一致しない残部域は同縁（１′）の外側に位置するものであり、そして押え（Ｃ）の孔（３）の縁（３′）が下型（Ａ）の孔（１）の縁（１′）と一致する同縁（３′）の上記区域の全部または一部に外向き上方に傾斜する反り（５）を有するガイド部（４）を立設して、前記上型（Ｂ）の刃部（２）を下型（Ａ）の対応する孔（１）に案内するようにした干し海苔等シート状食品または紙の型抜き装置

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